JP3630719B2 - 磁気ヘッド構造体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は摺動型の磁気ヘッド構造体に関する。より詳細には、本発明は電子計算機の外部記憶装置、並びに、音楽および映像信号その他情報の記録再生装置等に利用される磁気記録装置または光磁気記録再生装置の摺動型磁気ヘッド構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁気ヘッド摺動型の磁気記録は磁気テープやフレキシブルディスクが主であったが、近年は光磁気記録としてミニディスク(以下MDと記す)が音楽用として普及しつつある。MDは光磁気の磁界変調オーバライトが簡易な磁気ヘッド構造体で実現可能なよう摺動型磁気ヘッドの使用を前提としており、媒体に摺動用の摺動膜を有している。
【0003】
光磁気記録用の摺動型磁気ヘッドとしては、連続摺動用ではないが起動始動停止時のみ摺動するものとして、特開平4−132060号公報に示すものが知られている。これはスライダのディスク対向面が平面状でかつディスク対向面に耐摩耗性に優れかつ潤滑性を有する樹脂材料を用いたもので、磁気ヘッドスライダや光磁気記録媒体の摩耗損傷を防止するものである。
【0004】
また上記従来例に適用されるサスペンションとしては特開昭55−22296号公報に示すものがよく知られている。これはスライダをディスクの傾きに追従させるためのジンバルと、スライダをディスクに押し付けるロードを発生させるためのロードビームとが備えられている。
【0005】
更に組立工程上もロードビームとジンバルの間にはスポット溶接が必要であり、ジンバルとスライダの間には接着が必要である。加えて、機械的特性の維持のためジンバルとスライダの間に精密位置決めが必要であり、磁気コアの位置精度維持のためスライダとロードビームの間にもジンバルを介して精密位置決めが必要であるという様々な課題を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の磁気ヘッドでは以下のような課題を有していた。即ち、ディスクにスライダを追従させるためのジンバルは精密形成を要求されるため、非常に高価なものになり、磁気ヘッド構造体のコストアップの要因となっていた。またロードビームには剛体部を形成する折り曲げ加工と、適切なロードを付与するための精密な曲げ変形加工が必要であり、これもコストアップの要因となっていた。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、低コストで製造が容易な磁気ヘッド構造体を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁気ヘッド構造体は少なくとも摺動面を有する円盤状の記録媒体に用いられる磁気ヘッド構造体であって、前記磁気ヘッド構造体は、起磁力発生源、および、前記起磁力発生源に結合され、かつ記録媒体に対向して前記記録媒体に磁界を付与する磁極を有する磁界発生手段と、前記磁界発生手段に接続され、磁極よりも前記記録媒体側に突出した突出部が形成されたスライダ手段と、前記スライダ手段に一部が固定され、前記スライダ手段に対し摺動面に略垂直な方向の押し付け力を付与し、前記突出部を前記摺動面に押し付けるロード手段とを備えており、前記スライダ手段の前記突出部の表面は、1個の略球面の少なくとも一部分を有し、前記磁極の底面を含む仮想面上における前記磁極の底面の位置は、前記スライダ手段の突出部と前記記録媒体の摺動面とが動作時に接触し得る接触領域の外側の近傍にあって、しかも、前記仮想面と前記摺動面とが交差し得る交差領域の内側にあって、かつ前記磁極の底面の長手方向の中心線は前記記録媒体の半径方向とし、かつ前記磁極は前記突出部から見て前記記録媒体の外周側に前記磁極の底面が露出するように配置したことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載に係る発明では、請求項1記載に係る発明におけるロード手段は、記録媒体から独立した構造体に固定するための固定部と、摺動面に実質的に垂直な方向の押し付け力を発生する荷重発生部と、略剛体から成る剛体部とを備えており、前記固定部と前記荷重発生部と前記剛体部と前記スライダ手段とが、この順序で実質的に直列に接続され、前記固定部から前記スライダ手段に向かう方向が摺動方向と実質的に平行としたものである。
【0010】
請求項3記載に係る発明では、請求項2記載に係る発明におけるスライダ手段と、ロード手段の剛体部とを、同一の樹脂材料から一体的に形成したものである。
【0011】
請求項4記載に係る発明では、請求項2記載に係る発明におけるロード手段の荷重発生部は、無負荷状態で略平板状の弾性体とし、前記弾性体は、記録媒体の摺動面に向かって凸形状となるよう弾性変形され、ロード手段の剛体部と固定部の間に固定されることにより、前記弾性体の弾性復元力を前記突出部に押し付け力として付与したものである。
【0012】
請求項5記載に係る発明は、請求項4記載に係る発明の弾性体を、平板状の金属板ばねとしたものである。
【0013】
請求項6記載に係る発明は、請求項4記載に係る発明の弾性体は、剛体部に取り付けるための第1の取付部と、固定部に取り付けるための第2の取付部とを有し、前記弾性体が突出部に標準押し付け力を付与する時の形状を標準変形状態と定義し、前記標準変形状態での前記第1の取付部の接平面と前記標準変形状態での前記第2の取付部の接平面とのなす角がθである場合に、前記標準動作状態の摺動面を基準面と定義し、前記第1の取付部は、前記標準動作状態の前記剛体部に対し前記基準面から略(θ/2)の角度で取り付けられ、前記第2の取付部は、前記標準動作状態の前記固定部に対し前記基準面から略(−θ/2)の角度で取り付けたものである。
【0014】
請求項7記載に係る発明は、請求項6記載に係る発明における剛体部および固定部は樹脂材料から形成されており、弾性体は平板状の金属板ばねであり、前記剛体部に第1の取付面を固定するための略平面で基準面と略(θ/2)の角をなす剛体部側取付面を設け、前記固定部に第2の取付面を固定するための略平面で基準面と略(−θ/2)の角をなす固定部側取付面を設け、前記金属板ばねが前記剛体部側取付面と前記固定部側取付面に超音波樹脂融着等の樹脂リベット手段により固定したものである。
【0015】
請求項8記載に係る発明は、請求項4記載の発明における固定部は、弾性体が取り付けられている近傍の摺動面に対向する側に標準動作状態の摺動面に略平行な固定部対向面を有し、少なくとも標準動作状態では前記弾性体の前記摺動面に最も近い点が前記固定部対向面から前記摺動面側に出ないよう、第1の取付部および第2の取付部の前記摺動面からの距離を設定している。
【0017】
請求項9記載に係る発明は、請求項1記載の発明における突出部の略球面の半径は約10mmであり、かつ、前記突出部の突出量は約50μmであり、磁極は、前記突出部の頂部から記録媒体の半径方向に沿って外周側において、約0.4mmから約1.4mmの範囲内に位置させたものである。
【0018】
請求項10記載に係る発明は、請求項2記載の発明におけるアーム部は、固定部から摺動方向に実質的に沿って延在しており、前記アーム部の先端にはフック部が設けられており、前記フック部は、磁気ヘッド構造体の動作時において突出部が記録媒体と接触しているときは、剛体部と摺動面との間に位置し、しかも、前記固定部を除くいかなる部分とも接触せず、前記突出部が前記摺動面から離間しているときは、荷重発生部による押し付け力により前記剛体部に接触させたものである。
【0019】
請求項11記載に係る発明は、請求項10記載の発明におけるフック部は、標準動作状態において、摺動面に略平行でかつ摺動方向に略垂直な方向に長手方向を有する棒または板状部材から形成したものである。
【0020】
請求項12記載に係る発明は、請求項1または2記載の発明において動作状態においてスライダ手段に対し相対角度誤差を有する摺動面により形成され得る平面群の内側包絡面で二分される空間の内、記録媒体を含まない空間内に、スライダ手段の配置を限定したものである。
【0021】
請求項13記載に係る発明は、請求項12記載の発明において標準動作状態の摺動面に一致する面を面D0とし、前記面D0から前記摺動面から離れる方向へ各々距離d1〜dnにある面を各々D1〜Dnとする時、内側包絡面と前記各面D1〜Dnとの各交線をC1〜Cnとし、スライダ手段の前記摺動面に対向する面を前記面D0から各々前記距離d1〜dnにある面S1〜Snで構成し、前記各面S1〜Snの範囲を前記各交線C1〜Cnの内側としたものである。
【0022】
請求項14記載に係る発明は、請求項1記載の発明において突出部が記録媒体に接触したときに形成される接触部は、単一の領域であり、かつ、外形線に直線を有さない凸曲面としたものである。
【0023】
【作用】
本発明は前記した構成によって、ディスクに任意の傾きが生じても突出部が球面であるため従来例のジンバルのような回動手段が不要となる。
【0024】
また、剛体部とスライダ手段のスライダ部とを樹脂で一体成形することにより、金属折り曲げや接着等が不要となる。
【0025】
また、斜面に平板状の弾性体を固定することにより、従来の弾性部の精密曲げ調整を不要とすることができ、大幅なコストダウンが図れる等数々の優れた特徴を有する磁気ヘッド構造体を提供できるものである。
【0026】
【実施例】
以下に、本発明の一実施例の磁気ヘッド構造体について説明する。
【0027】
図1ないし図7は、本発明の第1の実施例における磁気ヘッド構造体を示すものである。各図において右手直角座標系を各図に示すように設定する。以下において、便宜上、x軸の正、負の側を各々前部、後部と呼び、y軸の正、負の側を左側、右側と呼び、z軸の正、負の側を上側、下側と呼ぶ。
【0028】
摺動面を有する記録媒体として、本実施例では、光磁気ディスク1を用いる。光磁気ディスク1は、例えば図7に示すように、複数の層、即ち、ポリカーボネート等の透明な基板1a、垂直磁化容易膜による記録層1b、樹脂等による保護層1c、スライダ摺動摩擦力を低減するための摺動膜1dを備えている。光磁気ディスク1には、回転中心(不図示)を中心とする多数の同心円状の記録トラック、もしくは、スパイラル状の記録トラックが設けられている。
【0029】
図1(a)から(c)を参照する。本実施例では、磁気ヘッド構造体の主軸は、図1(a)に示すように、x軸に平行である。一方、光磁気ディスク1のトラック(不図示)も、磁気ヘッド構造体と光磁気ディスク1とが接触する点(接触点)において、x軸に平行である。回転する光磁気ディスクの上記接触点における接線速度方向(「摺動方向」と称する。)と、磁気ヘッド構造体の主軸方向とを一致させる配置を、一般に、インライン配置と称する。本実施例では、光磁気ディスク1は、図1(a)の矢印Rの方向に回転し、磁気ヘッド構造体は矢印Aの方向に光学ヘッド(不図示)と共にシーク動作を行う。
【0030】
本実施例の磁気ヘッド構造体は、樹脂から成形されたスライダ手段としてのスライダ構造体2および固定板4を備えている。スライダ構造体2は、ステンレス等の金属から形成された板ばね3を介して、固定板4に接続されている。板ばね3は、スライダ構造体2を光磁気ディスク1の摺動面に実質的に垂直な方向に押し付けるロード手段として機能する。
【0031】
スライダ構造体2のx軸の正の方向の端にはスライダ部2aが設けられており、剛体部2cがスライダ部2aに一体化されている。スライダ部2aにはフェライト等による磁気コア7と、磁気コア7に巻回されたコイル8が搭載されている。スライダ部2aの光磁気ディスク1に対向する側には、突出部として球面(半径:10mm)2bが設けられている。剛体部2cには、剛性を維持しながら軽量化をはかるため、図示するように、トラス構造状の肉抜きが施されている。スライダ構造体2は、樹脂から形成されており、スライダ部2a、球面2bおよび剛体部2cは、樹脂から一体成形されている。
【0032】
板ばね3は、負荷が与えられていない時には平板状態にあるような部材から形成されている。図1(b)に示されるように、板ばね3は、スライダ構造体2および固定板4の各々に設けた斜面5上に樹脂リベット6で固定されている。樹脂リベット6は、超音波融着等で各部材を結合する。板ばね3は、y軸方向に十分幅広く、z軸方向の厚さが十分薄いため、y軸回りのモーメントによる変形のみが可能である。従って、板ばね3は、スライダ部2aに対してほぼz軸方向のみの自由度を与える。
【0033】
固定板4は、レーザ光を照射するための光学ヘッド(不図示)に磁気ヘッド構造体を搭載するための固定部4cと、固定部4cから延びるアーム部4aとを有している。アーム部4aは、図1(a)に示されるように、後部から前部に向かって板ばね3の右側を通り、剛体部2cの右側に延在する。アーム部4aの先端近傍には、フック部4bが設けられている。フック部4bは、y軸に略平行な構造をもつ。フック部4bは、図1(b)に示すように、スライダ部2aの球面2bが光磁気ディスク1上に降下した状態では、剛体部2cと光磁気ディスク1の間に位置し、剛体部2cおよび光磁気ディスク1のいずれとも接触しない。また、図1(b)の状態において、板ばね3は平板状態から変形し、平板状態に戻ろうとする力を発生している。この変形状態において、板ばね3の最下端点は、固定部4cの下面から突出しないように、斜面5のz方向の位置が設定されている。
【0034】
図2(a)〜(c)を参照しながら、スライダ部2aの詳細を説明する。磁気コア7は、図2(b)に示すように、センタヨーク7aと、2つのサイドヨーク7cとを有している。磁気コア7の断面は、アルファベットの「E」の文字に似た形状を有している。センタヨーク7aはコイル8により巻回されている。コイル8に電流を流すことにより、センタヨーク7aとサイドヨーク7cとを通る磁気回路が、図7に示すように形成される。センタヨーク7aとサイドヨーク7cとは、いずれも、スライダ部2aの光磁気ディスク1の対向面から下方に露出している。センタヨーク7aおよびサイドヨーク7cの各々の露出面を、センタヨークトップ7bおよびサイドヨークトップ7dと呼ぶ{図2(a)}。
【0035】
光学ヘッドは、図7に示すように少なくともレーザ光10の発光源と、レーザ光10を記録層1bに収れんさせるための対物レンズ11とを備えている。図7に示す様に、磁気ヘッド構造体は、センタヨークトップ7bのすぐ下側の位置にレーザ光10の収れんする位置が来るように位置合わせされた状態で、固定部4cにより光学ヘッドに接続される。
【0036】
次に、スライダ部2aの底部の構造の詳細をどのように配置することが好ましいかを説明する。スライダ部2aの底部の構造は、光磁気ディスク1の表面の位置が回転に応じて変位する可能性を考慮して設計される。まず、スライダ部2aの底部の構造の詳細を説明する。球面2bの頂点Oは、図2(c)に示されるように、センタヨークトップ7bの存在する面S1から下側に突出している。本実施例では、その突出量は50μmである。ここで、面S1とは、xy面に平行でxy方向に無限に広がる仮想的な平面のうち、センタヨークトップ7bを含む平面である。面S2は、面S1に平行な平面であって、サイドヨークトップ7dを含む平面である。また、面S3は、面S1に平行な平面であって、樹脂製スライダ部2aの底面を含む平面である。各面S1からS3は、球面2bの頂点Oからの距離(z方向の変位)により区別される。本実施例では、面S1は頂点Oから上側に50μm離れた面である。面S2および面S3は、各々、頂点Oから100μmおよび150μm上側に離れた面である。サイドヨークトップ7dは、センタヨークトップ7bより50μm上側にある。
【0037】
図3は、センタヨークトップ7bの配置とスライダ部2aの設計思想を示す図である。図3には、球面の頂点Oを原点とするxy面が示されている。図3中の座標軸は、他の図面中の座標軸に一致する。図3のxy面には、シミュレーションにより得られた曲線等が表示されている。
【0038】
本実施例によれば、スライダ部2aの球面2bは、光磁気ディスク1の摺動膜1dと小さな点で接触する。摺動膜1dは幾らかの弾性を有するため、球面2bと摺動膜1dとの接触部分は有限の大きさを持つ。押し付け力を6mN程度とすると、接触部分のサイズは、本実施例では、直径約0.05mm〜0.1mm程度となる。
【0039】
球面2bと摺動膜1dとが図3の原点で接触しているとき、面S1と摺動膜1dとは相互に平行となる。この状態を「標準動作状態」と称する。しかし、光磁気ディスク1がスライダ構造体に対して傾斜した結果、球面2bと摺動膜1dとが図3の原点とは異なる点で接触すると、仮想面S1と摺動膜1dとは交差し、交差線が仮想面S1上に形成される。光磁気ディスク1の回転に伴い、光磁気ディスク1と面S1とがなす傾斜角度が変動すると、球面2bと摺動膜1dとの接触点をxy面に投影した点は、xy面上で原点からずれた位置を移動する。このとき、面S1が光磁気ディスク1の摺動膜1dと交差する部分(交差線)も、面S1上を移動する。
【0040】
図3において、領域R1は、回転する光磁気ディスク1の摺動膜1dが球面2bに接触する点をxy面に投影したものが形成する領域を示している。理想的な状態において、領域R1は、図3のO点に一致するはずである。しかしながら、回転に伴う光磁気ディスク1の種々の面振れや傾き、あるいは、磁気ヘッド構造体の取り付け誤差等により、領域R1は、図3に示す特有の形状と広がりを有することとなる。摺動膜1dと球面2bとの接触点が領域R1内を移動するとき、面S1と摺動膜1dとの交差線は面S1上を大きく移動する。曲線C1は、摺動膜1dと面S1とが交差する仮想交差線群の内側包絡線を、xy面に投影したものである。光磁気ディスク1が回転する間、摺動膜1dと面S1との交差線は、決して、曲線C1よりも内側に侵入しない。曲線C1の外側の領域を領域R2と呼ぶ。尚、曲線SPは、球面2bと面S1との交線を、xy面に投影したものを示す。
【0041】
領域R1は球面2bが摺動膜1dに接触する領域であるため、センタヨークトップ7bを領域R1内に配置することはできない。センタヨークトップ7bを面S1上に置く前提のもとで、領域R2、即ち曲線C1より外側の領域にセンタヨークトップ7bを配置すると、センタヨークトップ7bは、光磁気ディスク1の摺動膜1dに接触してしまう。従って、センタヨークトップ7bは、領域R1より外側でかつ領域R2より内側に配置されるべきである。図3には、センタヨークトップ7bの可能な配置例が示されている。
【0042】
本実施例においては、図3に示すように、原点Oからy軸に沿ってオフセットした領域、即ち光磁気ディスク1の半径方向に沿って光磁気ディスク1の内周側または外周側にオフセットした領域が、最も余裕をもって、センタヨークトップ7bを含み得る。従って、センタヨークトップ7bは、球面2bの頂点Oに対して光磁気ディスク1の内周側または外周側の2種類の位置に配置され得ることになる。しかし、光磁気ディスク1がMDである場合には、記録領域が、ディスクの最外周付近にまで存在するので、ディスクの最外周にセンタヨークトップ7bを位置させることが必要である。その場合、センタヨークトップ7bに比較して、球面2bを内周側に配置する必要がある。言い替えると、センタヨークトップ7bは、図3に示されるように、光磁気ディスク1の外周側(y座標が正の領域)に配置しなければならない。
【0043】
一般に、センタヨークトップ7bのy軸方向長さは、対物レンズアクチュエータのトラッキング範囲をカバーするように十分大きいことが望ましい。また、センタヨークトップ7bは、標準接触点である原点Oの近くに配置される方が好ましい。その理由は、センタヨークトップ7bと原点Oとの距離が短いほど、光磁気ディスク1が傾いた場合等に生じるセンタヨークトップ7bと記録層1bとの距離(z軸方向距離)の変動が小さくなるので、安定な記録が可能となるからである。従って、本実施例の構成においては、センタヨークトップ7bを図3に示す位置に配置することがほぼ最適である。この配置状態に基づくシミュレーションによれば、センタヨークトップ7bと記録層1bとの距離の変動範囲は、最悪条件でも±60μm程度に抑えられることがわかった。なお、図3によれば、球面2bの頂点Oから0.4mm〜1.4mmの範囲にセンタヨークトップ7bを配置することが可能である事がわかる。
【0044】
光磁気ディスク1の回転に伴い、摺動膜1dの移動軌跡は、略円錐面状をした「摺動面曲面」を形成する。図3において、曲線C1は、この「摺動面曲面」がOから上側に50μm離れた平面と交差する曲線(xy面に投影したもの)であり、摺動面曲面に描かれた一種の等高線を表現している。同様に、曲線C2は100μm、曲線C3は150μmの高さを表す等高線を表現している。従って、図2に示したスライダ部2aの設計においては、面S1が曲線C1の内側に配置されるよう、同様に面S2、S3が各々曲線C2、C3の内側に配置されるようにすればよい。そうすることにより、スライダ部2aの底部が摺動面1dに接触することが防止される。
【0045】
このようにスライダ構造体2を、その球面2bで光磁気ディスク1の摺動面1dに接触させるという本発明においては、図3のグラフを使用した上記設計手法は極めて有益である。
【0046】
図4は、仮想的な組立状態を示す一部側断面図である。フック部4bを無視してスライダ構造体2、板ばね3、固定板4を組み立てた場合、自由状態においては板ばね3は平面状をなし、斜面5の勾配に従ってスライダ部2aは下側に変位している。これに対して、図5は実際の組立状態を示す側面図である。板ばね3は図4の平板状の状態から弾性変形させられ、フック部4bに剛体部2cが接触している。従って実際の外力が作用しない状態では図4の状態ほどスライダ部2aが変位することはない。
【0047】
図1(b)は、板ばね3がスライダ部2a(突出部2b)に標準押し付け力を付与する時の状態を示している。この状態を、「標準変形状態」と称する。この標準変形状態において、スライダ構造体2の剛体部2cに設けた斜面(第1の取付部の接平面)5と、固定板4に設けた斜面(第2の取付部の接平面)5とのなす角がθおよびπ−θであるとする(ただし、θ≦π−θとする)。本実施例では、標準動作状態の摺動面1dを基準面とすると、スライダ構造体2の斜面5は、標準動作状態において基準面から略(θ/2)の角度となるように設置されている。一方、固定板4に設けた斜面5は、標準動作状態において、基準面から略(−θ/2)の角度となるように設置されている。このような配置をすることにより、板ばね3のz方向の突出量がほぼ最小になり、全体の薄型化が図れるという効果が得られる。しかしながら、このような角度は、板ばね3の形状等を考慮して適宜適当な値に設定され得る。
【0048】
図6は光磁気ディスク1がカートリッジに内蔵されている場合の説明図である。図6で9はカートリッジである。9aはウインドウで、スライダ部2aを光磁気ディスク1に接近させるためにカートリッジ9に設けられている。
【0049】
以上のように構成された磁気ヘッド構造体について、以下図面を用いてその動作を説明する。
【0050】
まず図5の状態の磁気ヘッド構造体の球面2bを図1(a)で矢印Rの向きに回転中の光磁気ディスク1の摺動膜1dに降下させると、剛体部2cがフック部4bから分離し、板ばね3が変形して図1(b)の状態になる。本来板ばね3は無負荷の状態では図4に示すようにスライダ部2aを変位させているから、この変位量×板ばね3のばね定数の値の押し付け力Fが剛体部2c、スライダ部2aを介して球面2bに作用する。
【0051】
すると球面2bと摺動膜1dの間に押し付け力Fに対応した摩擦力Fが図1(b)の向きに作用する。摩擦力Fは固定部4cから見て引張力となるため、板ばね3は座屈することはなく、スライダ部2aの挙動は安定する。
【0052】
フック部4bは剛体部2cから分離した後、光磁気ディスク1とも接触することはなく、動作の障害とはならない。また、板ばね3は変形後の最下端点が固定部4cの下面から突出しない。
【0053】
次に、図7は磁気ヘッドの記録動作を示す図で、レーザ光10を対物レンズ11により記録層1bの記録トラックに収れんした光スポットとして照射する。コイル8に電流を流すとフェライトからなる磁気コア7には磁束φが発生する。今、z軸の負の方向がN極となるよう電流を流したとすると、磁束φが図6のようにセンタヨークトップ7bとサイドヨークトップ7dの間に生じる。センタヨークトップ7bの近傍では記録に十分な数の磁束φが記録層1bを通過する。
【0054】
センタヨークトップ7bの記録層1bでは収れんしたレーザ光10の照射により温度が上昇し保磁力が低下しているため磁化の向きがφの方向にならい、冷却後の磁化保持により記録が完了する。この状態でコイル8の電流を記録する情報で変調すると情報パターンが記録層1bに磁化の向きとして記録される。
【0055】
また、スライダ部2aはほぼz軸方向の自由度しかもたないが、光磁気ディスク1が傾いた際でも、光磁気ディスク1に対し球面2bで常に安定した接触状態を維持することができる。図3に示したように摺動膜1dは球面2bの領域R1のみで接触し、スライダ部2aの他の部分やセンタヨークトップ7bと接触することはない。
【0056】
更に、図6のように光磁気ディスク1がカートリッジを有している場合、イジェクトを行う際は磁気ヘッド構造体をy軸回りに回転させて、スライダ部2aをウインドウ9aから出す必要がある。この時、フック部4bに剛体部2cが引っかけられてスライダ部2aが持ち上げられる。
【0057】
もしフック部4bが存在しない場合、スライダ部2aは図4の様に変位しているから、図7の状態よりはるかに大きく上側に変位させる必要がある。イジェクトの際の磁気ヘッド構造体の変位は装置の大きさに大きく影響するため、フック部4bは薄型装置を構成する際に非常に有効である。
【0058】
以上のように本実施例によれば、光磁気ディスク1の摺動膜1dに接触する面を球面2bとしたことにより、従来例のジンバルをなくすことが可能になる。またスライダ部2aと剛体部2cを一体樹脂成形してスライダ構造体2としたことにより、従来例の剛体部のような折り曲げ加工をなくすことができる。
【0059】
更に、斜面5を設けたことにより、従来例のような精密曲げ加工を施したばね部材のかわりに安価な平板の板ばね3を用いることができる。そして図1(b)のように動作状態において板ばね3が変形した際に板ばね3の最下端点は固定部4cの下面から出ないよう斜面5の高さを設定しているため、カートリッジ9を用いる場合はカートリッジ9とのクリアランスを小さく設定でき、装置の小型化に寄与できる。
【0060】
また、フック部4bを設けたことにより、図7のようにカートリッジ9が有る場合のイジェクト動作でも、磁気ヘッド構造体の持ち上げ量が小量で済み、装置の小型化に大きく寄与する。
【0061】
また、スライダ構造体2と固定板4を樹脂成形品としたことにより、スライダ部2aや球面2b、斜面5、フック部4bといった複雑な形状が極めて容易に安価に作ることができる。また、従来例のようなスポット溶接にかえて樹脂融着によるリベット6のような安価で信頼性の高い方法がとれる。
【0062】
また、球面2bがセンタヨークトップ7bから所定量突出し、図3に示すような最適設計手法を用いているので、スライダ部2aがz軸方向の自由度しか持たなくても、摺動膜1dはセンタヨークトップ7bには接触せず、また球面2b以外の部分に接触することはない。従って摺動膜1dが損傷することはない。そしてセンタヨークトップ7bと記録層1bの距離変動も最小限に抑えることができる。
【0063】
なお、本実施例においてスライダ構造体2および固定板4と板ばね3との結合は樹脂超音波融着によるリベット6としたが、スライダ構造体2および固定板4と共にインサートまたはアウトサート成形してもよい。この場合は更に固定に関する信頼性が向上する。
【0064】
また、本実施例において押し付け力を発生させる手段を板ばね3としたが、押し付け力が軽度でよいならスライダ構造体2および固定板4と同じ樹脂材料で構成した樹脂ばねとしてもよい。この場合全体の一体成形が可能となり、組立が不要となるため大幅なコストダウンになる。クリープ性が問題となる場合には金属ワイヤ等を弾性体としてインサートまたはアウトサート成形すればよい。
【0065】
更に、押し付け力を発生させる手段を金属ワイヤをばねとしてスライダ構造体2および固定板4と同じ樹脂材料で構成したヒンジ構造にインサートまたはアウトサート成形しても差し支えない。
【0066】
また、本実施例において突出部を球面2bとしたが、例えば突出部を図8に示すような楕円面2dとしてもよい。
【0067】
突出部は摺動膜1dに接触すると弾性変形し、ある瞬間において接触点はある面積を有する。この領域を接触部と呼び、形状を接触部形状とすると、突出部が球面2bである場合には、接触部形状は図9(a)に示すような円になる。突出部が楕円面2dになった場合は、接触部形状は図9(b)に示すような楕円になる。
【0068】
本発明は接触部形状が楕円になっても、やはりジンバルを不要とすることができ、動作上差し支えない。一般に、本発明における突出部形状の略球面としては、接触部が単一でかつ接触部形状の外形線に直線を有さない凸曲面なら採用可能である。
【0069】
【発明の効果】
本発明の磁気ヘッド構造体によれば、スライダ手段の前記突出部の表面は、1個の略球面の少なくとも一部分を有しており、前記磁極の底面を含む仮想面上における前記磁極の底面の位置は、前記スライダ手段の突出部と前記記録媒体の摺動面とが動作時に接触し得る接触領域の外側の近傍にあって、しかも、前記仮想面と前記摺動面とが交差し得る交差領域の内側にあって、かつ前記磁極の底面の長手方向の中心線は前記記録媒体の半径方向であり、かつ前記磁極は前記突出部から見て前記記録媒体の外周側に前記磁極の底面が露出するように配置することで、ジンバル等の複雑な回動機構を用いずに、動作時の記録媒体の摺動面にスライダを追従させることができ、記録媒体に傾きなどが生じたとしても、摺動面とスライダ手段とが安定に接触することができるようになるばかりか、磁極の底面の位置とスライダ手段の突出部と前記記録媒体の摺動面とが動作時に接触し得る接触領域との距離を短くでき記録媒体が傾いた場合等に生じる磁極の底面と記録媒体の記録層との距離の変動が小さくなるので、安定な記録が可能となる。更に、対物レンズアクチュエータのトラッキング範囲をカバーするように十分大きい磁極を設けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例における磁気ヘッド構造体の平面図
(b)はその側面の一部断面図
(c)はその底面図
【図2】(a)は本発明の一実施例のスライダ部の要部底面図
(b)は(a)のU−U線断面図
(c)は(a)のV−V線一部断面図
【図3】本発明によるスライダ部を設計するための計算図
【図4】本発明の一実施例の磁気ヘッド構造体の仮想組立を示す一部側断面図
【図5】同磁気ヘッド構造体の組立状態を示す側面図
【図6】本発明の一実施例におけるカートリッジに内蔵された光磁気ディスクの側面図
【図7】本発明の一実施例の磁気ヘッドの記録動作を示す側断面図
【図8】本発明による磁気ヘッドの、楕円面の突出部を示す斜視図
【図9】(a)は本発明による磁気ヘッドの球面の突出部による接触部形状を示す平面図
(b)はその楕円面の突出部による接触部形状を示す平面図
【符号の説明】
1 光磁気ディスク(記録媒体)
2 スライダ構造体(スライダ手段)
2a スライダ部
2b 球面
2c 剛体部
3 板ばね
4 固定板
7 磁気コア
8 コイル

Claims (14)

  1. 少なくとも摺動面を有する円盤状の記録媒体に用いられる磁気ヘッド構造体であって、前記磁気ヘッド構造体は、起磁力発生源と、前記起磁力発生源に結合され、かつ前記記録媒体に対向して前記記録媒体に磁界を付与する磁極を有する磁界発生手段と、前記磁界発生手段に接続され、前記磁極よりも前記記録媒体側に突出した突出部が形成されたスライダ手段と、前記スライダ手段に一部が固定され、前記スライダ手段に対し前記摺動面に略垂直な方向の押し付け力を付与し、前記突出部を前記摺動面に押し付けるロード手段とを備えており、前記スライダ手段の前記突出部の表面は、1個の略球面の少なくとも一部分を有しており、前記磁極の底面を含む仮想面上における前記磁極の底面の位置は、前記スライダ手段の突出部と前記記録媒体の摺動面とが動作時に接触し得る接触領域の外側の近傍にあって、しかも、前記仮想面と前記摺動面とが交差し得る交差領域の内側にあって、かつ前記磁極の底面の長手方向の中心線は前記記録媒体の半径方向であって、かつ前記磁極は前記突出部から見て前記記録媒体の外周側に前記磁極の底面が露出するように配置されている磁気ヘッド構造体。
  2. ロード手段は、記録媒体から独立した構造体に固定するための固定部と、摺動面に実質的に垂直な方向の押し付け力を発生する荷重発生部と、略剛体から成る剛体部とを備えており、前記固定部と前記荷重発生部と前記剛体部とスライダ手段とが、この順序で実質的に直列に接続され、前記固定部から前記スライダ手段に向かう方向が摺動方向と実質的に平行である請求項1記載の磁気ヘッド構造体。
  3. スライダ手段のスライダ部と、ロード手段の剛体部とが、同一の樹脂材料から一体的に形成されている請求項2記載の磁気へッド構造体。
  4. ロード手段の荷重発生部は、無負荷状態で略平板状の弾性体であり、前記弾性体は、記録媒体の摺動面に向かって凸形状となるよう弾性変形され、かつ前記ロード手段の剛体部と固定部の間に固定されることにより、前記弾性体の弾性復元力を突出部に押し付け力として付与する請求項2記載の磁気ヘッド構造体。
  5. 弾性体は、平板状の金属板ばねである請求項4記載の磁気ヘッド構造体。
  6. 弾性体は、剛体部に取り付けるための第1の取付部と、前記固定部に取り付けるための第2の取付部とを有し、前記弾性体が突出部に標準押し付け力を付与する時の形状を標準変形状態と定義し、前記標準変形状態での前記第1の取付部の接平面と前記標準変形状態での前記第2の取付部の接平面とのなす角がθである場合に、標準動作状態の摺動面を基準面と定義し、前記第1の取付部は、前記標準動作状態の剛体部に対し前記基準面から略(θ/2)の角度で取り付けられ、前記第2の取付部は、前記標準動作状態の前記固定部に対し前記基準面から略(−θ/2)の角度で取り付けられた請求項4記載の磁気ヘッド構造体。
  7. 剛体部および固定部は樹脂材料から形成されており、弾性体は平板状の金属板ばねであり、前記剛体部に第1の取付面を固定するための略平面で基準面と略(θ/2)の角をなす剛体部側取付面を設け、前記固定部に第2の取付面を固定するための略平面で基準面と略(−θ/2)の角をなす固定部側取付面を設け、前記金属板ばねが前記剛体部側取付面と前記固定部側取付面に超音波樹脂融着等の樹脂リベット手段により固定した請求項6記載の磁気ヘッド構造体。
  8. 固定部は、弾性体が取り付けられている近傍の摺動面に対向する側に標準動作状態の摺動面に略平面な固定部対向面を有し、少なくとも標準動作状態では前記弾性体の前記摺動面に最も近い点が前記固定部対向面から前記摺動面側に出ないよう、第1の取付部および第2の取付部の前記摺動面からの距離を設定した請求項4記載の磁気ヘッド構造体。
  9. 突出部の略球面の半径は約10mmであり、かつ、前記突出部の突出量は約50μmであり、磁極は、前記突出部の頂部から記録媒体の半径方向に沿って外周側において、約0.4mmから約1.4mmの範囲内に位置する請求項1記載の磁気ヘッド構造体。
  10. アーム部は、固定部から摺動方向に実質的に沿って延在しており、前記アーム部の先端にはフック部が設けられており、前記フック部は、磁気ヘッド構造体の動作時において突出部が記録媒体と接触しているときは、剛体部と摺動面との間に位置し、しかも、前記固定部を除くいかなる部分とも接触せず、前記突出部が前記摺動面から離間しているときは、荷重発生部による押し付け力により前記剛体部に接触する請求項2記載の磁気ヘッド構造体。
  11. フック部は、標準動作状態において、摺動面に略平行でかつ摺動方向に略垂直な方向に長手方向を有する棒または板状部材から形成されている請求項10記載の磁気ヘッド構造体。
  12. 動作状態においてスライダ手段に対し相対角度誤差を有する摺動面により形成され得る平面群の内側包絡面で二分される空間の内、記録媒体を含まない空間内に、スライダ手段のスライダ部の配置を限定した請求項1または2記載の磁気ヘッド構造体。
  13. 標準動作状態の摺動面に一致する面を面D0とし、前記面D0から前記摺動面から離れる方向へ各々距離d1〜dnにある面を各々D1〜Dnとする時、内側包絡面と前記各面D1〜Dnとの各交線をC1〜Cnとし、スライダ部の前記摺動面に対向する面を前記面D0から各々前記距離d1〜dnにある面S1〜Snで構成し、前記各面S1〜Snの範囲を前記各交線C1〜Cnの内側とした請求項12記載の磁気ヘッド構造体。
  14. 突出部が記録媒体に接触したときに形成される接触部は、単一の領域であり、かつ、外形線に直線を有さない凸曲面となる請求項1記載の磁気ヘッド構造体。
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