JP3683832B2 - 光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法、光ディスク用対物レンズ駆動装置、および光記録再生装置 - Google Patents

光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法、光ディスク用対物レンズ駆動装置、および光記録再生装置 Download PDF

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    • G11B7/0932Details of sprung supports

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、可動部材の傾斜補正方法、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法および光ディスク用対物レンズ駆動装置に関し、より特定的には、MD、CD−ROM、およびDVDなどの光情報記録媒体である光ディスクに対して情報の記録再生を行なう、可動部材の傾斜補正方法、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法および光ディスク用対物レンズ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光記録再生装置は、光ディスクの情報記録トラックに光ビームを微小なスポットとして集光・走査して情報の記録および消去を行なう。また、光記録再生装置は、情報記録面に照射された光ビームの反射光を読取って情報の再生を行なう。
【0003】
このような光記録再生装置が情報の記録等を行なう際には、高速回転する光ディスクに面振れ、偏心、および回転振動が伴う場合がある。したがって、光ディスクに対して確実な記録、消去、および再生を行なうためには、所定のトラックの面振れなどに対しても、正確に光ビームのスポットを追従させる必要がある。
【0004】
この要求のため、従来から、光記録再生装置の光ディスク用対物レンズは、ディスク面に垂直方向(光軸方向)に微小に移動するフォーカスサーボ機構と、ディスク面に半径方向(記録トラックに対して直交方向)に微小移動するトラッキングサーボ機構とを備えた駆動制御機構を備え、この駆動制御機構により、絶えず光ディスク用対物レンズの位置制御が行なわれていた。
【0005】
以下、図を参照しながら、従来技術における駆動制御機構を備えた光ディスク用対物レンズ駆動装置について簡単に説明する。図42は、従来技術における光ディスク用対物レンズ駆動装置101と光ディスク10との位置関係を説明するための光ディスク用対物レンズ駆動装置101の側面図であり、図43は、光ディスク用対物レンズ駆動装置101の平面図である。
【0006】
図42および図43に示すように、光ディスク用対物レンズ駆動装置101は、光ディスク10の下方に配置される。以下、光ディスク10面に垂直な方向(光軸方向)をフォーカス方向Fo(図中、矢印Fo方向)とし、光ディスク10面に平行でトラック方向に垂直な方向(光ディスク10の半径方向)をトラッキング方向Tr(図中、矢印Tr方向)、さらにディスクの接線方向をタンジェンシャル方向Ta(図中、矢印Ta方向)とする。
【0007】
ベース上に、対物レンズ1にレーザ光を導くための反射ミラー9を備える。光ディスク用ピックアップ光学系の対物レンズ1と、この対物レンズ1を略中央に保持するための対物レンズホルダ2と、対物レンズホルダ2の側壁に設置された1対の中空のフォーカスコイル6と、各フォーカスコイル6に固定されるトラッキングコイル7とにより可動部材が構成される。この可動部材は、4本の平行な金属線等からなる弾性支持部材3に支持されている。この弾性支持部材3により、可動部材は弾性支持部材3の長手方向に対して交差する方向であるフォーカス方向Foおよびトラッキング方向Trに微小移動が可能な状態に支持されている。
【0008】
弾性支持部材3は、その一端が対物レンズホルダ2のトラッキング方向Trと直交する側面に固定された取付部材8に取付けられ、他端が固定部材11(光学ベース)に取付けられる。また、弾性支持部材3の片面または両面(図43においては両面)に、ダンパー材12が貼り付けられた構造を有している。なお、取付部材8は、弾性支持部材3を取付けるとともに、フォーカスコイル6およびトラッキングコイル7(以下、両コイルを「駆動用コイル」と総称することがある)と、金属の弾性支持部材3とを電気的に導通させる役割も果たす。
【0009】
光ディスク用対物レンズ駆動装置101は、さらに、対物レンズホルダ2をフォーカス方向Foおよびトラッキング方向Trに駆動させるために、磁石4およびヨーク5からなる磁気回路を備えている。このヨーク5には、光軸方向に垂直な、内ヨーク5(a)と外ヨーク5(b)とがそれぞれ2枚ずつ含まれている。この2枚の外ヨーク5(b)の内ヨーク5(a)に対向する面に、2つの磁石4がそれぞれ取付けられている。
【0010】
この内ヨーク5(a)は、それぞれフォーカスコイル6内の空隙に挿入されているため、駆動用コイルに流れる電流を制御することにより、駆動用コイルに固定された対物レンズホルダ2を駆動させることが可能となっている。
【0011】
すなわち、磁石4とヨーク5とによって構成される磁気回路と、この磁気回路の空隙中に位置するフォーカスコイル6とによってフォーカス方向Foに駆動可能な動電型変換器が構成される。したがって、フォーカスコイル6の電流を制御することによってフォーカス方向Foに生じる駆動力を変化させることができる。その結果、対物レンズ1を取付けたレンズホルダ2を、弾性支持部材3の弾性力に対抗してフォーカス方向Foに並進運動させることができる。
【0012】
また、磁石4とヨーク5とによって構成される磁気回路と、この磁気回路の空隙中に位置するトラッキングコイル7とによって、トラッキング方向Trに駆動可能な動電型変換器が構成される。したがって、トラッキングコイル7の電流を制御することによってトラッキング方向Trに生じる駆動力を変化させることができる。その結果、対物レンズ1を取付けたレンズホルダ2を、弾性支持部材3の弾性力に抗してトラッキング方向Trに並進運動させることができる。
【0013】
ここで、弾性支持部材についての従来技術として、特開平6−139599号公報(特許第2981351号)に開示される対物レンズ駆動装置が挙げられる。この対物レンズ駆動装置の弾性支持部材(弾性体)の平面構造を図44に示す。この弾性支持部材3の可動部側から延びた直線部3aと固定側部から延びた直線部3bとが同一直線上になく、途中領域に屈曲部3cが設けられる形状(トラッキング方向Trに屈曲した屈曲部を有する形状)をしている。
【0014】
ダンパー材12は、可動部側から延びた直線部3aから枝分かれした分岐腕部3dと、固定張出部3eとの間を橋渡しするように固着されている。弾性支持部材3は平ばね状であり、その片面または両面にはダンピング効果を有するダンパー材12が貼り付けられた構造を有している。
【0015】
このように弾性支持部材に設けられた屈曲部とダンパー材の働きにより、可動部のフォーカシング方向Foおよびトラッキング方向Trの振動に対して、および長手方向の延び縮みまたはねじれの振動に対しても抑制されるので、共振ピークを小さく抑えることができ、安定した駆動制御特性が得られるようになっている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術における光ディスク用対物レンズ駆動装置においては、以下に示す問題がある。
【0017】
上記従来技術における光ディスク用対物レンズ駆動装置においては、弾性支持部材3が屈曲部を有するために、長手方向に変形(延び縮み)しやすい。たとえば、図45(a),(b),(c)の模式側面図を示すように、対物レンズ1をフォーカス方向Foの上下に移動させたときに、特定の方向に対物レンズ1が傾く。つまり、対物レンズ1の光軸(図中実線)が傾いてしまう。
【0018】
図45(b)は可動部が中立位置にあって、光軸の傾きはない状態であり、図45(a)はフォーカス方向Foの上側に対物レンズ1が移動した状態を示し、図45(c)はフォーカス方向Foの下側に対物レンズ1が移動した状態を示す。図45(a)に示すように、対物レンズ1がフォーカス方向Foの上側に移動したときは、光軸は図中のTa方向(タンジェンシャル方向)の固定部材側11側(+側)に傾き、また図45(c)に示すように、対物レンズ1がフォーカス方向Foの下側に移動したときは、光軸は図中のTa方向(タンジェンシャル方向)の固定部材11とは反対側(−側)に傾く。
【0019】
このように対物レンズ1が傾くと、弾性支持部材3のたわみにより、可動部にモーメントが働き生じる。たとえば、平行に支持された4本の弾性支持部材3(長さ11.45mm)の支持間隔を、幅間隔8.26mm、高さ間隔2.91mmに設定し、対物レンズ1をフォーカス方向Foの上下に0.4mm移動した場合、弾性支持部材3が屈曲部を有する形状では、傾きはTa方向に±7.6分程度となる。一方、屈曲部がない直線形状(長手方向に変形しにくい形状)の弾性支持部材を用いた場合には、この傾きは弾性支持部材3の材料変形によって生じるため、Ta方向に±0.4分程度しか傾かない。
【0020】
さらにこの傾きは、弾性支持部材3の支持間隔にも影響される。図46は、上記弾性支持部材3の設定に対して、高さ方向の支持間隔のみを変化させた場合の、高さ方向の弾性支持部材間隔と対物レンズの光軸傾きとの関係を表わすグラフである。またフォーカス方向Foの上側に0.4mm移動した場合の光軸の傾きを表わしている。図46からわかるように、高さ方向の弾性支持部材間隔が小さくなるほど、対物レンズの光軸傾きが大きくなることがわかる。このことは、可動部を小型化・薄型化するにしたがって、高さ方向の弾性支持部材間隔も小さくなるため、対物レンズの光軸の傾きは大きくなり、問題となることがわかる。
【0021】
また、近年では、光記録再生装置が扱う情報の大容量化が急速に進み、これに伴い、光記録における記録面密度を大幅に向上することが望まれている。記録面密度の高密度化の手段としては、光源の短波長化や対物レンズの高開口数化などが挙げられる。前者の、光記録再生装置における光源の短波長化に関しては、現状は、波長780nmあるいは波長650nm付近の光源を用いることが主流となっているが、波長400nm付近の青紫もしくは青色光源へと移行しつつある。
【0022】
ここで、コマ収差の影響に関しては、光源波長に反比例するので、このような光源の短波長化に伴い、コマ収差が増加することになる。よって、コマ収差を低減するためには、光記録再生装置側で発生するチルト量を現状の50%〜60%程度にする必要がある。光記録再生装置側でチルト量を低減する必要性が増す中で、アクチュエータに許容されるチルト量は、少なくとも現状の50%以下が望まれる。たとえば、対物レンズをフォーカス方向Foの上下に移動した場合の対物レンズの光軸傾きが、現状(光源波長780nm)でTa方向に±7.6分程度で許容されている場合は、光源波長410nmを用いた光記録再生装置では、±4分程度に抑える必要性がある。
【0023】
したがって、本願発明はかかる実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、可動部が移動したときの傾きを補正するように構成し、可動部が小型化しても、正確な記録再生特性が得られ、またフォーカシング方向およびトラッキング方向の信号に対して、および弾性支持部材のねじれの振動に対しても振動が抑制されるため、共振ピークを小さく抑えられ、対物レンズ駆動装置の安定した駆動制御特性が得られるようにした、可動部材の傾斜補正方法、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法および光ディスク用対物レンズ駆動装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
この発明に基づいた、可動部材の傾斜補正方法においては、可動部材と固定部材とが複数の弾性支持部材によって接続され、上記弾性支持部材の長手方向に対して交差する方向(以下、交差方向と称する)に上記可動部材が変位可能に設けられ、上記可動部材を上記交差方向に移動させたときに生じる上記可動部材の傾斜を補正するための、可動部材の傾斜補正方法であって、上記交差方向に上記可動部材を移動させたときに生じる上記複数の弾性支持部材の伸縮量を互いに異ならせることによって、上記可動部材の傾斜を補正する。
【0025】
また、上記発明において、好ましくは、上記複数の弾性支持部材は、屈曲した屈曲部を少なくとも一箇所に有し、上記可動部材の移動時に上記各々の弾性支持部材の上記屈曲部での伸縮量を異ならせることにより、上記可動部材の傾斜を補正する。
【0026】
この発明に基づいた可動部材の傾斜補正方法によれば、従来、可動部材の交差方向への移動時に、弾性支持部材のたわみにより可動部材に働くモーメントによって可動部材に傾きが生じたが、本願発明の構成に基づけば、可動部材の交差方向に向かって屈曲した屈曲部を有することにより、モーメントに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材の延び縮みが作用することで、可動部材の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0027】
次に、この発明に基づいた、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法によれば、対物レンズを保持した可動部材と、固定部材と、上記可動部材と上記固定部材とを接続し、上記可動部材を少なくともフォーカス方向に変位可能に弾性的に支持する複数の弾性支持部材とを有し、フォーカス方向への移動に伴って生じる上記可動部材の傾きの傾斜補正を行なう、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法において、上記弾性支持部材は、少なくとも一箇所に略フォーカス方向に屈曲した屈曲部を有し、上記弾性支持部材のたわみから生じるモーメントを打消す方向に、上記弾性支持部材の伸縮が作用するように、フォーカス方向に並んで位置する上記弾性支持部材の上記屈曲部を互いに調整する。
【0028】
この光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法によれば、フォーカス方向移動時に、弾性支持部材のたわみにより可動部材に働くモーメントによって対物レンズのフォーカス方向の傾きが生じたが、略フォーカス方向方向かつ他の隣接する弾性支持部材に向かって屈曲した屈曲部を有することにより、モーメントに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材の延び縮みが作用することで、対物レンズの光軸の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0029】
次に、この発明に基づいた、光ディスク用対物レンズ駆動装置においては、対物レンズを保持した可動部材と、固定部材と、上記可動部材と上記固定部材とを接続し、上記可動部材を少なくともフォーカス方向に変位可能に弾性的に支持する複数の弾性支持部材と、を有する光ディスク用対物レンズ駆動装置であって、上記弾性支持部材のたわみから生じるモーメントを打消す方向に、上記弾性支持部材の伸縮が作用するように、フォーカス方向に並んで位置する上記弾性支持部材のたわみを互いに調整することにより、上記可動部材のフォーカス方向への移動に伴って生じる可動部材の傾きを補正する補正制御装置を備える。
【0030】
この光ディスク用対物レンズ駆動装置によれば、フォーカス方向移動時に、弾性支持部材のたわみにより可動部材に働くモーメントによって対物レンズのフォーカス方向の傾きが生じたが、略フォーカス方向かつ他の隣接する弾性支持部材のたわみを互いに調整設定することにより、モーメントに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材の延び縮みが作用することで、対物レンズのフォーカス方向の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0031】
また、可動部材の薄型化つまりフォーカス方向に並んで位置する弾性支持部材間隔が狭まることで、対物レンズのフォーカス方向の傾きがより大きくなったが、上記効果により、対物レンズの傾きを補正することが可能となり、弾性支持部材間隔をより狭めることも可能となるので、装置の薄型・小型化が可能となる。
【0032】
また、上記発明において好ましくは、上記弾性支持部材は、たわみを調整するため、少なくとも一箇所に略フォーカス方向に屈曲した屈曲部を有している。
【0033】
この構成により、可動部材の略フォーカス方向への移動時に、弾性支持部材のたわみにより可動部材に働くモーメントによって可動部材に傾きが生じたが、可動部材の略フォーカス方向に向かって屈曲した屈曲部を有することにより、モーメントに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材の延び縮みが作用することで、可動部材の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0034】
また、上記発明において好ましくは、略フォーカス方向に並んで配置した2つの上記弾性支持部材は、フォーカス方向に垂直な面に対して対称形状である。
【0035】
また、上記発明において好ましくは、略フォーカス方向に並んで配置した2つの上記弾性支持部材は、傾斜部を有している。
【0036】
この構成によれば、屈曲部で得られる弾性支持部材の延び縮みと、傾斜部で得られる弾性支持部材の延び縮みは逆方向に作用するため、屈曲部で大きく得られる弾性支持部材の延び縮みを傾斜部で吸収できることから、屈曲部の屈曲長さを十分長く設置することが可能となり、弾性支持部材の振動に対して抑制されるダンピングをとりやすい構造ができる。このため共振ピークを小さく抑えることが可能となる。
【0037】
また、上記発明において好ましくは、略フォーカス方向に並んで配置した2つの上記弾性支持部材は、略トラッキング方向に屈曲した屈曲部を有している。
【0038】
この構成によれば、トラッキング方向に屈曲した屈曲部分において、十分なダンピング効果が得られ、さらにフォーカス方向に屈曲した箇所で対物レンズの光軸の傾きを補正することが可能となり、上記効果と同様の効果を得ることができる。
【0039】
また、上記発明において好ましくは、略フォーカス方向に並んで配置した2つの上記弾性支持部材は、ともに略コの字形状の屈曲部を有している。
【0040】
この構成によれば、2つの上記弾性支持部材がともに略コの字形状の屈曲部を有していることにより、互いに逆方向に延び縮みが作用するが、弾性支持部材のたわみ角がより大きい位置に位置する屈曲部において、延び縮みがより大きく得られることから、対物レンズのフォーカス方向の傾きを補正できるのと同時に、十分なダンピング効果が得られる屈曲長さを設定することが可能となり、さらに上記効果と同様に弾性支持部材間隔も狭めることができることから薄型化にも対応できる。
【0041】
また、上記発明において好ましくは、略フォーカス方向に並んで配置した上記弾性支持部材は固定部材から同じ位置に上記屈曲部が設けられ、かつ上記屈曲部の屈曲長さが異なっている。
【0042】
また、上記発明において好ましくは、略フォーカス方向に並んで配置した上記弾性支持部材は、固定部材から異なった位置に上記屈曲部が設けられ、かつ上記屈曲部の屈曲長さが同じである。
【0043】
上記構成によれば、略フォーカス方向に並んで位置する弾性支持部材について、同方向に屈曲する屈曲部の屈曲長さを変えることによって、屈曲長さが長い方が、より大きく延び縮みすることから、対物レンズがフォーカス方向に移動したときの弾性支持部材の延び縮みが、フォーカス方向のディスク側に移動したときはディスクと反対側に位置する弾性支持部材がより縮み、フォーカス方向のディスクと反対側に移動したときはディスク側に位置する弾性支持部材がより縮む。
【0044】
その結果、弾性支持部材たわみによるモーメントに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材の延び縮みが作用するため、前述した効果と同様に、対物レンズの光軸の傾きを極力小さく抑えるとともに、可動部の薄型・小型化に対応でき、さらに弾性支持部材の振動に対して抑制されるダンピングをとりやすい構造となるため、共振ピークを小さく抑えることができる。
【0045】
また、光軸方向に並んで位置する弾性支持部材について、同方向に屈曲する屈曲部の屈曲位置を変えることによって、たわみ角がより大きい位置に設置された方が、より大きく延び縮みすることから、対物レンズがフォーカス方向に移動したときの弾性支持部材の延び縮みが、フォーカス方向のディスク側に移動したときはディスクと反対側に位置する弾性支持部材がより縮み、フォーカス方向のディスクと反対方向側に移動したときはディスク側に位置する弾性支持部材がより縮むようになる。
【0046】
その結果、モーメントに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材の延び縮みが作用するため、前述した効果と同様に、対物レンズの光軸の傾きを極力小さく抑えるとともに、可動部の薄型・小型化に対応でき、さらに弾性支持部材の振動に対して抑制されるダンピングをとりやすい構造となるので、共振ピークを小さく抑えることができる。
【0047】
また、上記発明において好ましくは、上記弾性支持部材は、上記可動部材側の固定位置と、上記固定部材側の固定位置とを結ぶ直線が、ディスク面に対して略平行となるように設けられている。
【0048】
上記構成によれば、光軸方向に並んで位置する弾性支持部材について、両フォーカス方向に垂直な面に対して非対称形状であるため、トラッキング方向に移動したとき、若干の対物レンズの光軸傾きが生じてしまうのを、可動部材側の固定位置と、固定部材側の固定位置とを結ぶ直線が、ディスク面に対して略平行となるように設定することで、対物レンズの光軸の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0049】
また、上記発明において好ましくは、上記弾性支持部材の少なくとも一箇所の上記屈曲部付近において、上記弾性支持部材から分岐した自由端である分岐腕部と固定張出部とが、ダンパー材で橋渡しされている。
【0050】
また、上記発明において好ましくは、可動部材は、ほぼラジアル方向にも変位可能に支持され、ラジアル方向への変位は、ほぼ重心を中心に回動して変位することを特徴とする。
【0051】
上記構成によれば、フォーカス駆動時は、上述したのと同様に傾斜補正効果が得られる。また、トラッキング方向への駆動は、回転力により得られるので、トラッキング方向とフォーカス方向へと同時に移動した際に、フォーカス駆動力の力点と重心点との位置ずれがなくなるので、その力点と重心点の位置ずれに伴うモーメントの発生により対物レンズに傾きが生じることはなくなる。よって、フォーカス駆動時およびラジアル駆動時はもちろん、フォーカス方向とトラッキング方向とへ同時に移動したときも、対物レンズの傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0052】
また、さらに好ましくは、弾性支持部材は、固定部材側から可動部材側に向かって、互いに内方へ角度を持たせて設けられていることを特徴とする。
【0053】
上記構成によれば、トラッキング方向への自重がかかった場合に、屈曲部による自重落下の量の増大の影響が小さいので、対物レンズの自重落下量が小さく抑えられる。よって、ポータブル機器に適用した場合に、レンズ中心位置合わせのための投入電流が小さく抑えられるため、消費電力を小さく抑えることが可能となる。
【0054】
上記構成によれば、弾性支持部材のみの簡単な構成で、フォーカシング方向およびトラッキング方向の振動に対して、および弾性支持部材のねじれの振動に対しても抑制されるため、より共振ピークを小さく抑えることができる。
【0055】
次に、この発明に基づいた、光記録再生装置においては、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置を、光学式情報の記録、再生、消去を行なう装置に用いる。
【0056】
また、上記発明において好ましくは、当該光記録再生装置は、光源に青紫あるいは青色の短波長光源を用いて、光学式情報の記録、再生、消去を行なう。
【0057】
上記構成によれば、対物レンズ移動時にフォーカシング方向の傾きが極力小さく抑えることができることから、ディスク上の光スポットは良好で正確な記録再生ができ、光源に波長400nm付近の短波長光源を用いた場合にも、ディスク上の光スポットは良好で正確な記録再生ができ、さらに弾性支持部材の振動抑制効果も得られることから、より安定したサーボ特性が得られる。また装置全体の薄型化も可能となる。
【0058】
【発明の実施の形態】
最初に、本願発明の本質について、図および数式を参照して説明する。
【0059】
図1および図2は、可動部材13が弾性支持部材3および固定部材11によって支持されている状態を示す。図1においては、可動部材13は2つの平行な弾性支持部材3に支持されている。図2に示す状態は、可動部材13がy方向にδだけ移動している状態を示している。
【0060】
図1および図2を参照して、各々の弾性支持部材3のまわりにはモーメントMが生じる。その結果、可動部材13はα傾斜することになる。ここで、可動部材13にかかるモーメントについて考える。まず、弾性支持部材3の長手方向に交差する方向として、弾性支持部材3と平行にx軸、それと垂直方向にy軸をとり、弾性支持部材3の長さをLとし、δ変位したときのモーメント、たわみ角およびたわみを算出する。
【0061】
なお、E:ヤング率、F:せん断力、M:モーメント、I:弾性支持部材の断面2次モーメント、i:たわみ角、y:たわみ、C1〜C4:定数とする。
【0062】
釣り合いの関係から、下記式を導くことができる。
【0063】
【数1】
Figure 0003683832
【0064】
【数2】
Figure 0003683832
【0065】
【数3】
Figure 0003683832
【0066】
【数4】
Figure 0003683832
【0067】
また、境界条件x=0のとき、y=0、dy/dx=0であり、またx=Lのとき、y=δ、dy/dx=0であるので、せん断力F、モーメントM、たわみ角i、たわみyはそれぞれ、下記のように表わされる。
【0068】
【数5】
Figure 0003683832
【0069】
図2に示すように、x=Lの位置、すなわち可動部材13に弾性支持部材3が固定されている位置では、弾性支持部材3のモーメントM(6EIδ/L2)が可動部材13に時計回りにかかるため、図中点線で示したように可動部材13が傾斜することになる。
【0070】
ここで、本願発明の本質は、このモーメントMによって回転するように傾斜する可動部材13を各々の弾性支持部材3のx方向長さを変えること、すなわち各々の弾性支持部材3のx方向の伸縮長さを変えることによって、モーメントMによって傾斜する角度αを相殺するものである。
【0071】
一例として、図3に、弾性支持部材3にy軸方向に屈曲部を設けたものを示す。弾性支持部材3の屈曲部でx方向長さを伸縮させることによってモーメントMを相殺する。すなわち、屈曲長さをpとすると、弾性支持部材3の移動量がδの場合、上側弾性支持部材3での屈曲部のx方向長さは基準よりa=p・sin(i)長くなり、下側弾性支持部材3での屈曲部のx方向長さは基準よりa=p・sin(i)短くなる。ここでともにたわみ角iはx=bの位置におけるたわみ角である。このように可動部材13の移動時には各弾性支持部材3の長さを異ならせることによって、可動部材13に働くモーメントMを吸収し、可動部材13の傾斜を補正することが可能になる。このような本願発明の本質に基づき、以下に光ディスク用対物レンズ駆動装置に適用した各実施の形態について詳細に説明する。
【0072】
(実施の形態1)
図4を参照して、光ディスク用対物レンズ駆動装置100の構成について説明する。なお、図4は、本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の概略を示した側面図である。また、光ディスクとの位置関係を説明するために光ディスク10を図中に示している。
【0073】
(光ディスク用対物レンズ駆動装置100の全体構成)
光ディスク用対物レンズ駆動装置100は、光ディスク用ピックアップ光学系の対物レンズ1と、この対物レンズ1にレーザ光を導くための反射ミラー9と、対物レンズ1を略中央に保持するための対物レンズホルダ2と、対物レンズホルダ2の側壁に設置された1対の中空のフォーカスコイル(図示省略:なお構成は従来と同様)と、各フォーカスコイルに固定されているトラッキングコイル7と、対物レンズホルダ2を支持する4本の平行な金属線からなる弾性支持部材3とを有する。この弾性支持部材3により、対物レンズホルダ2等の可動部材は弾性支持部材3の長手方向に対して交差する方向であるフォーカス方向Foおよびトラッキング方向Trに微小移動が可能な状態に支持されている。
【0074】
弾性支持部材3の一端を対物レンズホルダ2に取付け、他端は固定部材11に取付けるとともに、駆動コイル(フォーカスコイルおよびトラッキングコイル7により構成される)に電流を導通させるための取付部材8と、対物レンズホルダ2をフォーカス方向Foおよびトラッキング方向Trに駆動させるために磁石4およびヨーク5からなる磁気回路とを備えている。光ディスク用対物レンズ駆動装置100は、光ディスク10の所定のトラックの下に対物レンズ1が位置するように設置されている。
【0075】
このように光ディスク用対物レンズ駆動装置100は全体の構成概要および駆動原理は従来技術における光ディスク対物レンズ駆動装置と同様であるため、ここでは重複する部分の詳細な説明は省略する。
【0076】
(弾性支持部材3の構成)
次に、本実施の形態のポイントとなる弾性支持部材3の構成について詳細に説明する。図5は、弾性支持部材3を示す光ディスク用対物レンズ駆動装置100の側面図である。図5には、対物レンズ1および図示しない対物レンズホルダ2や駆動コイルなどから構成される可動部材13と、固定部材11と、それらを接続する弾性支持部材3とが図示されている。
【0077】
弾性支持部材3は、可動部材13側から延びた直線部3aと固定部材11側から延びた直線部3bとが同一直線上になく、途中に屈曲部3cを有する。この屈曲部3cは、固定部材11側から略光軸14方向、かつ、他の隣接する弾性支持部材3に向かう方向に屈曲した形状を有する。
【0078】
図6に、弾性支持部材3の立体斜視図を示す。図3に示す形態は一例である。固定部材11に固定され弾性支持部材3は、可動部材13の重心を囲むように可動部材13の両側面に固定される。光軸14方向(フォーカス方向Fo)に並んで設置される弾性支持部材3は、フォーカス方向に垂直な面に対して対称形状である。また、トラッキング方向Trに並んで設置される弾性支持部材3についても、フォーカス方向に垂直な面に対して対称形状であることが望ましい。
【0079】
(弾性支持部材3のたわみ)
ここで、可動部材13に設けられた対物レンズ1がフォーカス方向Foに移動したときの、弾性支持部材3のたわみについて説明する。図7は、弾性支持部材3が直線形状の両持梁と仮定した場合の弾性支持部材3たわみを側面図で示している。図中では、屈曲部を有さない直線形状(弾性支持部材長さ11.45mm)の弾性支持部材3が、一端は固定部材11に固定され、他端は可動部材13に固定されている。図7(a)は変形がない場合を示し、図7(b)は、対物レンズ(可動部材13)がフォーカス方向Foのディスク側(上方)に0.4mm移動したときの弾性支持部材3の変形を示す。弾性支持部材3がこのようにたわんだとき、弾性支持部材3の長手方向の位置によって、たわみ角は異なる。
【0080】
ここで、図8に、ばね(弾性支持部材)長手方向位置(mm)とたわみ角(rad)の関係を示す。ばね長手方向位置の0点は、弾性支持部材3の可動部材側の端部を示し、ばね長手方向位置の11.45mm点は、弾性支持部材3の固定部材側の端部を示す。図8に示すように、弾性支持部材3がたわんだとき、弾性支持部材3の両端部のたわみ角は0となり、弾性支持部材3の中間点で最大となる。
【0081】
次に、図9に、本実施の形態における屈曲部形状を有する弾性支持部材3の、対物レンズ(駆動部材)がフォーカス方向Foに移動したときの、弾性支持部材3のたわみを側面図で示す。図9における弾性支持部材3の長さ11.45mmは、屈曲部3cを除く直線部である3aと3bの部分のみの長さを意味している。図9(a)は変形がない場合、図9(b)は、対物レンズ(可動部材13)がフォーカス方向Foのディスク側(上方)に0.4mm移動したときの弾性支持部材3の変形を示す。この直線部3a、3bの部分は、図7および図8で説明した、たわみおよびたわみ角と、略同じである。
【0082】
ここで、弾性支持部材3の長手方向における屈曲部3cが設置される位置でのたわみ角をθとすると、図9では屈曲部3cを有するため、たわみ角θに沿って、屈曲部3cもθ傾くことなる。よって屈曲部3cがθ傾くことによって、弾性支持部材3の長手方向長さは、図9(a)に対して、長さLだけ長くなることになる。
【0083】
図10に、図7に示すような屈曲部が設けられない直線形状の弾性支持部材3を用いた場合の弾性支持部材3たわみと可動部の動きを側面図で示す。図10は、4本の平行に並んだ直線形状の弾性支持部材3が、一端は固定部材11に固定され、他端は可動部材13に固定されている。またフォーカス方向Foに並んで位置する弾性支持部材3は支持間隔L1で固定されている。
【0084】
この状態において、対物レンズ1(可動部材13)がフォーカス方向Foのディスク側(上方)に距離Lだけ移動したときの、弾性支持部材3の変形および光軸14の傾きを示す。各弾性支持部材3が図10の太線に示すようにたわんだとき、可動部材13には図10の矢印方向(時計回転方向)にモーメントMが働き、光軸14は、タンジェンシャル方向Taの固定部材11側に、ディスクの垂直な直線に対してθ2だけ傾く。このθ2の大きさは、L1およびL2の大きさ、弾性支持部材3の材質(ヤング率の大小など)、長手方向への伸縮しやすい形状等に影響される。
【0085】
次に、図11に、図9に示すような、本実施の形態における屈曲部を有する弾性支持部材3を用いた場合の弾性支持部材3のたわみと可動部材13との動きを側面図で示す。図11は、直線部3a、3bと、屈曲部3cとを有する弾性支持部材3が、4本が平行に並んで配置されている。ここで屈曲部3cは、図11中の太破線で示すように、略光軸方向かつ他の隣接する弾性支持部材3に向かって屈曲する。各弾性支持部材3は、一端は固定部材11に固定され、他端は可動部材13に固定され、またフォーカス方向Foに並んで位置する弾性支持部材3の間隔はL1で固定されている。この状態において、対物レンズ1(可動部材13)がフォーカス方向Foのディスク側(上方)に距離L2だけ移動したときの、弾性支持部材3の変形および光軸14の傾きを示す。
【0086】
(作用)
各弾性支持部材3が図11の太線に示すようにたわんだとき、各弾性支持部材3は屈曲部3cを有するので、弾性支持部材3の長手方向における屈曲部3cが設置される位置でのたわみ角を、図中の上側の弾性支持部材3をθ3、下側の弾性支持部材3をθ4とすると、各弾性支持部材3の屈曲部たわみ角θ3、θ4に沿って、上側の弾性支持部材3の屈曲部はθ3、下側の屈曲部θ4だけ元の状態から傾く。
【0087】
よって、本来屈曲部がない状態でたわんだ場合と比べると、上側の弾性支持部材3は長手方向長さがL3だけ長くなり、下側の弾性支持部材3は長手方向長さがL4だけ短くなる。これにより、図10の矢印で示すモーメントMに対して逆方向つまりタンジェンシャル方向Taの固定部材11と反対側へ傾くように、弾性支持部材3の延び縮みが作用するようになる。その結果、図10の傾きθ2を打消すように弾性支持部材3が作用し、可動部材13のタンジェンシャル方向Taの傾きを極力小さくすることが可能となる。
【0088】
たとえば、図11に示すような屈曲部3cを有する4本の弾性支持部材3において、各弾性支持部材3の材質はベリリウム銅で、全長は11.45mmとし、可動部材側の端部から9.76mmの位置に屈曲長さ0〜0.56mmの屈曲部を有し、またフォーカス方向Foに並ぶ可動部材側の支持間隔が2.51mm、トラッキング方向Trに並ぶ可動部材側の支持間隔が8.26mmと設定し、対物レンズがフォーカス方向Foのディスク側(上側)に0.4mm移動したときのタンジェンシャル方向Taの光軸傾きについて、解析により求めた。その結果である「屈曲部長さ」と「傾き」との関係を図12に示す。傾き値の(−)は、タンジェンシャル方向Taの固定部材11側と反対側への光軸傾きを示し、傾き値の(+)は、タンジェンシャル方向Taの固定部材11側への光軸傾きを示す。
【0089】
図12の結果に示すように、屈曲部長さを変化させることによって光軸傾きをコントロールすることができ、屈曲部長さが長いほど、図10の矢印で示すモーメントMに対して逆方向、つまりタンジェンシャル方向Taの固定部材11と反対側へ傾くように、弾性支持部材3の延び縮みが作用するため、(−)側への傾きが大きくなってくる。図12を考察した場合、屈曲長さ0.01mm程度のわずかな屈曲部を設けることで、傾きを0分に抑えることが可能であることがわかる。しかし、この関係は、弾性支持部材3の持つ材質、形状、長さ、支持間隔、および、屈曲位置などによって変化するので、これらのパラメータ応じて屈曲部長さを設定する必要がある。また、屈曲部長さの他に、屈曲部の位置を変化させることによっても傾きのコントロールは可能となる。
【0090】
図13に、「屈曲部の位置」と「傾き」との関係の解析結果を示す。解析のモデルは前述の図12のモデルと同様で、屈曲部長さを0.56mmに設定した場合である。上述の図8に示したように、屈曲部の位置によってたわみ角が異なるため、屈曲部が弾性支持部材3の長手方向中央部に近づくほど、弾性支持部材3の長手方向への伸縮作用が大きくなるので、図10の矢印で示すモーメントMに対して逆方向つまりタンジェンシャル方向Taの固定部材11と反対側へ傾くように、弾性支持部材3の延び縮みが作用するため、(−)側への傾きが大きくなってくる。よって、図13を考察した場合、屈曲部1を11.4mm付近に設置することで、傾きを0分に抑えることが可能であることがわかる。しかし、この関係は、弾性支持部材3の持つ材質、形状、長さ、支持間隔、および、屈曲長さなどによって変化するので、これらのパラメータに応じて屈曲位置を設定することでもコントロール可能である。
【0091】
(効果)
上記したように、従来は、可動部材13のフォーカス方向Foへの移動時に、弾性支持部材3のたわみにより可動部材13に働くモーメントMによって対物レンズ1の光軸14の傾きが変化したが、可動部材13に、略光軸方向かつ他の隣接する弾性支持部材3に向かって屈曲する屈曲部を設けることにより、モーメントMに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材3の延び縮みが作用することで、対物レンズ1の光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0092】
また、可動部材の薄型化つまり光軸方向に並んで位置する弾性支持部材3の間隔が狭まることで、対物レンズ1の光軸14の傾きがより大きくなったが、上記効果により、対物レンズ1の傾きを補正することが可能となり、装置の薄型・小型化が可能となる。
【0093】
(変形例1)
(構成)
図14に、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置100における弾性支持部材3の変形例1の側面図を示し、図15に、変形例1の他の例の側面図を示す。図14および図15に示すように、光軸14方向に並んで位置する上下弾性支持部材3の間隔は、固定部材11側から可動部材13側に向かって光軸14方向に広がるような傾斜部を有する構成とする。図14に示す構成では、直線部3bが、図15に示す構成では直線部3aが、この傾斜部に相当する。
【0094】
ここで、図15に示す弾性支持部材3について、対物レンズ1がフォーカス方向Foのディスク側(上方)に移動した場合の、弾性支持部材3(太実線)の作用について、図16の側面図を用いて説明する。
【0095】
図16(a)は、図15に示す弾性支持部材3の固定部材11からの直線部3bと屈曲部3cを含む部分のみを図示し、図16(b)は、図15に示す弾性支持部材3の直線部3aの部分のみを図示する。
【0096】
(作用効果)
まず図16(a)に示すように、屈曲部を有する部分は屈曲位置で、直線形状のたわみ角に沿って傾くため、図16(a)中の上側の弾性支持部材3は長手方向により延び、図中の下側の弾性支持部材3は長手方向により縮むので、屈曲部先端部を結ぶ直線は、図16(a)の矢印に示す方向(反時計回転方向)に傾く。
【0097】
また、図16(b)に示すように、上下弾性支持部材3の間隔が、固定部材11側から可動部材13側に向かって光軸14方向に広がるような傾斜部を有する形状については、図中の上側の弾性支持部材3は長手方向により延び、図中の下側の弾性支持部材3は長手方向により縮むので、直線部3aの先端部を結ぶ直線は、図16(b)の矢印(時計回転方向)に示す方向に傾く。
【0098】
この屈曲部側(図16(a))から得られる傾きの大きさの方が、傾斜部(図16(b))から得られる傾きの大きさよりも、より大きく得られるように屈曲部3cの設置することによって、フォーカス方向Fo移動時に、モーメントM(図10に示す)に対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材3の延び縮みが作用することになるので、対物レンズ1の光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0099】
さらに、図16(a)の傾きを、図16(b)の傾きで吸収することが可能となるので、屈曲部3cの長さをより長くすることが可能となる。よって、屈曲部3cの長さを十分長く設置することが可能となり、弾性支持部材3の振動に対して抑制されるダンピングをとりやすい構造ができることから、共振ピークを小さく抑えることが可能となる。
【0100】
また、図14に示すような、直線部3bが傾斜部を備える形状についても同じことが言え、この屈曲部3cから得られる傾きの大きさの方が屈曲部から得られる傾きの大きさの方が屈曲部から得られる傾きの大きさよりも、より大きく得られるように屈曲部3cを設置することによって、フォーカス方向Fo移動時に、モーメントMに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材3の延び縮みが作用することになるので、対物レンズの光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。さらに、屈曲部3cから傾きを、傾斜部から得られる傾きで吸収することが可能となるので、屈曲部3cの長さをより長くすることが可能となる。よって、屈曲部3cの長さを十分長く設置することが可能となり、弾性支持部材3の振動に対して抑制されるダンピングをとりやすい構造ができることから、共振ピークを小さく抑えることが可能となる。
【0101】
また弾性支持部材3の直線部3a、3bの両方が傾斜部を備えた場合についても、屈曲部3cから得られる傾きの大きさの方が、傾斜を備える直線部3a,3bとから合わせて得られる傾きの大きさよりも、より大きく得られるように屈曲部3cを設置することによって、上記と同様の効果を得ることが可能である。
【0102】
(変形例2)
(構成)
また、図17に、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置100における弾性支持部材3の変形例2を示す。図17に示すように、弾性支持部材3は、さらに略トラッキング方向Trに屈曲した屈曲部をも有する構成とすることでも、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置100の場合と同様の効果が得られる。図17(a)は側面図、図17(b)はディスク側から見た平面図である。
【0103】
図17(a),(b)に示すように、各弾性支持部材3は、直線部3a,3bと、略光軸14方向かつ他の隣接する弾性支持部材3に向かって屈曲した屈曲部3cを有し、さらに、略トラッキング方向Trにも屈曲した屈曲部3fを有する。この形状においては、この屈曲部3cから得られる傾き(タンジェンシャル方向Taの固定部材11と反対方向への傾き)において、屈曲部3fがあることによって、モーメントM方向により大きく生じる傾き(タンジェンシャル方向Taの固定部材11側への傾き)を打消すように、屈曲部3cを設置する。
【0104】
(作用効果)
これによって、可動部材13のフォーカス方向Fo移動時に、モーメントMに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材3の延び縮みが作用することになるので、対物レンズの光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。さらに、屈曲部3fの長さは十分長く設置することが可能であり、弾性支持部材3の振動に対して抑制されるダンピングをとりやすい構造ができることから、共振ピークを小さく抑えることが可能となる。
【0105】
上記、図17に示すような弾性支持部材3については、たとえば、直線部3a,3bおよびトラッキング方向Trに屈曲した屈曲部3fを有する構造をエッチングなどにより成形した後に、直線部3aを折り曲げることにより、固定部材11側から略光軸14方向かつ他の隣接する弾性支持部材3に向かって屈曲した屈曲部3cを形成させるようにすることで製作することができる。
【0106】
また、他の例では、同様に直線部3a,3bおよび屈曲部3cを有する構造を、エッチングなどにより成形した後に、直線部3bを折り曲げることにより、トラッキング方向Trに屈曲した屈曲部3fを形成させるようにしても製作することができる。
【0107】
(変形例3)
(構成)
また、図18に、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置100における弾性支持部材3の変形例3を示す。また変形例3の他の形態について図19に示す。図18および図19に示すように、弾性支持部材3は、直線部3a,3bと、固定部材11側から略光軸14方向かつ他の隣接する弾性支持部材3に向かって屈曲した屈曲部3cとを有し、かつ屈曲部3cに比べて弾性支持部材3のたわみ角(対物レンズ1が移動したときのたわみ角)がより小さい位置に、固定部材11側から、略光軸14方向かつ他の隣接する弾性支持部材3に向かって反対側に屈曲する第2の屈曲部3gを有している。
【0108】
(作用効果)
上記構成を有する弾性支持部材3であっても、上述した各弾性支持部材3と同様に、対物レンズ1の光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。ここで、図20のグラフは、図8に示した、直線形状のばねの長手方向位置とたわみ角との関係を示すものであり、図20(a)は図18における上側弾性支持部材3であり、図20(b)は図19における上側弾性支持部材3であり、各弾性支持部材3の屈曲部3c,3gとたわみ角の関係を示している。
【0109】
図20に示すように、(a)および(b)に示す屈曲部3c,3gの場合、屈曲部3cの屈曲位置は、屈曲部3gよりも、たわみ角がより大きい位置に設置されていることがわかる。このような構成にすることで、屈曲部3cと屈曲部3gは、固定部材11側からそれぞれ逆方向に屈曲した形状であるため、互いに逆方向に延び縮みが作用する。その結果、弾性支持部材3のたわみ角がより大きい位置に位置する屈曲部3cにおいて、延び縮みの効果がより大きく得られ、これは上下に位置する弾性支持部材3から同様の働きを得ることになるので、対物レンズ1の光軸14の傾きを補正できるのと同時に、屈曲部3gにおいて屈曲部3cから得られる傾きを吸収できることから、十分なダンピング効果が得られる屈曲長さを設定することが可能となる。さらに上記効果と同様に、弾性支持部材3の間隔をより狭めることが可能となり、薄型化にも対応できる。
【0110】
(変形例4)
(構成)
また、図21に、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置における弾性支持部材3の変形例4を示す。弾性支持部材3は、対物レンズ1の光軸14方向に並んで少なくとも1対ずつ設けられ、固定部材11側から略光軸14方向かつ他の隣接した弾性支持部材3とは反対側に向かって屈曲した屈曲部3hを有し、かつ光軸14方向に並んで位置する弾性支持部材3は、フォーカス方向に垂直な面に対して対称形状であり、かつ光軸14方向に並んで位置する弾性支持部材3間隔は、上記固定部材側から上記可動部材側に向かって光軸14方向に狭まるような傾斜を備える直線部3aを有する構成を有している。
【0111】
(作用効果)
このような構成からなる弾性支持部材3においても、上述した各弾性支持部材3の場合と同様に、対物レンズ1の光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0112】
この形状については、屈曲部3hから得られる傾きの大きさよりも、傾斜を備える直線部3aから得られる傾きの大きさの方が、より大きく得られるように屈曲部3hを設置する。これにより、可動部材13のフォーカス方向Fo移動時に、モーメントMに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材3の延び縮みが作用することになるので、対物レンズの光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。さらに、屈曲部3hから得られる傾きを、傾斜を備える直線部3aから得られる傾きで吸収することが可能となるので、屈曲部3hの長さを十分長く設置することが可能となる。その結果、弾性支持部材3の振動に対して抑制されるダンピングをとりやすい構造ができることから、共振ピークを小さく抑えることができる。
【0113】
なお、弾性支持部材3の直線部3aに傾斜がある場合のみに限らず、直線部3bに傾斜部を有する場合、または直線部3a,3bの両方が傾斜部を備えた場合などについても、傾斜を備える直線部3aから得られる傾きの大きさの方が、屈曲部3hから得られる傾きの大きさよりも、より大きく得られるように屈曲部3hや傾斜部を調整して設置することによって、上記と同様の効果を得ることが可能である。
【0114】
(変形例5)
(構成)
また、図22に、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置100における弾性支持部材3の変形例5を示す。図22に示すように、弾性支持部材3は、対物レンズ1の光軸14方向に並んで少なくとも1対ずつ設けられ、光軸14方向に並んで位置する各弾性支持部材3について、固定部材11側から略光軸14方向かつ光ディスク側方向に屈曲する屈曲部3iを有し、かつ屈曲部3iの長さは、光軸14方向に並んで位置する弾性支持部材3について、ディスクに近い側に位置する弾性支持部材3(図中の上方側に位置する弾性支持部材3)の屈曲部3iの長さの方が短い構成を有している。
【0115】
(作用効果)
上記構成を有する弾性支持部材3であっても、上述した各弾性支持部材3と同様に、対物レンズ1の光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。この形状については、固定部材11側から同方向に屈曲する屈曲部3iにおいて、下方に位置する弾性支持部材3の屈曲部長さを長くする。たとえば、対物レンズ1がフォーカス方向Foのディスク側(上方)に移動したとき、下方に位置する弾性支持部材3の方が長手方向により大きく縮むことになるので、本来の弾性支持部材3たわみによるモーメントMに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材3の延び縮みが作用することになるので、対物レンズ1の光軸14の傾きを極力小さく抑えることができる。
【0116】
図22について具体的に示すと、たとえば、各弾性支持部材3の材質はベリリウム銅で、全長は11.45mmとし、可動部材13側の端部から9.76mmの位置に屈曲部3iを設け、屈曲部長さは長い方側を0.56mmと固定し、またフォーカス方向Foに並ぶ可動部材13側の支持間隔が2.91mm、トラッキング方向Trに並ぶ可動部材13側の支持間隔が8.26mmと設定する。
【0117】
この構成に基づき、対物レンズ1がフォーカス方向Foのディスク側(上側)に0.4mm移動したときの、タンジェンシャル方向Taの光軸傾きについて、解析により求めた結果を図23に示す。図23においては、横軸に「屈曲部短い側の屈曲部長さ」を示し、横軸にタンジェンシャル方向Taの光軸14の「傾き」(傾き値の(+)は固定部材11側への傾き、傾き値の(−)は固定部材と反対側への傾き)を示す。図23からわかるように、上記に定めた形状では短い方の屈曲長さを0.36mmに設定することで、タンジェンシャル方向Taの傾きを略0分に抑えることが可能となる。
【0118】
また、弾性支持部材3間隔も狭めることができるので、可動部材13の薄型・小型化に対応でき、さらに上下の弾性支持部材3の屈曲長さ、弾性支持部材3の振動に対して抑制されるダンピングを得るために必要な長さを確保できるため、共振ピークを小さく抑えることもできる。
【0119】
(構成)
また、上記変形例5の他の形態について図24に示す。図24に示すように、弾性支持部材3は、対物レンズ1の光軸14方向に並んで少なくとも1対ずつ設けられ、光軸14方向に並んで位置する各弾性支持部材3について、固定部材11側から略光軸14方向かつディスク側と反対方向に屈曲する屈曲部3jを有し、かつ屈曲部3jの長さは、光軸14方向に並んで位置する弾性支持部材3について、ディスクに近い側に位置する弾性支持部材3(図中の上方側に位置する弾性支持部材)の屈曲部3jの長さの方が長い構成としている。
【0120】
(作用効果)
上記構成を有する弾性支持部材3であっても、図22に示す弾性支持部材3の形状と同様に、対物レンズ1の光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。この形状については、固定部材11側から同方向(ディスク側と反対方向)に屈曲する屈曲部3jにおいて、上方に位置する弾性支持部材3の屈曲部長さを長くすることで、たとえば、対物レンズがフォーカス方向Foのディスク側(上方)に移動したとき、上方に位置する弾性支持部材3の方が、長手方向の長さが長くなり、弾性支持部材3のたわみによるモーメントMに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材3の延び縮みが作用することになるので、対物レンズ1の光軸14の傾きを極力小さく抑えることができる。
【0121】
さらに、弾性支持部材3間隔も狭めることができるので、可動部材の薄型・小型化に対応でき、さらに上下の弾性支持部材3の屈曲長さ、弾性支持部材3の振動に対して抑制されるダンピングを得るために必要な長さを確保できるため、共振ピークを小さく抑えることもできる。
【0122】
(変形例6)
(構成)
また、図25に、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置における弾性支持部材3の変形例6を示す。弾性支持部材3は、対物レンズ1の光軸14方向に並んで少なくとも1対ずつ設けられ、固定部材11側から略光軸14方向かつ光ディスク側方向に屈曲する屈曲部3iを有する。また、屈曲部3iの位置は、光軸14方向に並んで位置する弾性支持部材3について、ディスクに近い側に位置する弾性支持部材3の方側が、弾性支持部材3のたわみ角がより小さい位置に設置されている。
【0123】
また、変形例6の他の形態として図26に示すように、弾性支持部材3は、対物レンズ1の光軸14方向に並んで少なくとも1対ずつ設けられ、固定部材11側から光軸14方向かつディスク側と反対方向に屈曲する屈曲部3jを有し、かつ屈曲部3jの位置は、光軸14方向に並んで位置する弾性支持部材3について、ディスクに遠い側に位置する弾性支持部材3の方側が、弾性支持部材3のたわみ角より小さい位置に設置された構成としている。
【0124】
(作用効果)
上記図25および図26に示す構成を有する弾性支持部材3においても、上記各弾性支持部材3に場合と同様に、対物レンズ1の光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0125】
ここで、たとえば、図27のグラフは、上述の図8に示した、直線形状のばねの屈曲部における「長手方向位置」と「たわみ角」との関係であり、図27(a)は、図26における上側弾性支持部材3を示し、図27(b)は、図26における下側弾性支持部材3を示す。各弾性支持部材3の屈曲部とたわみ角との関係を示している。図27に示すように、図27(a)の上側屈曲部3jの屈曲位置が、図27(b)の下側屈曲部3jの位置よりも、たわみ角がより大きい位置に設置されていることがわかる。このような構成にすることで、上側の弾性支持部材3の方が下側の屈曲部材より、弾性支持部材3の長手方向に大きく変位する。つまり、上側の弾性支持部材3の方が長手方向に長くなるので、弾性支持部材3たわみによるモーメントMに対して逆方向つまり打消す方向に弾性支持部材3の延び縮みが作用することになる。その結果、対物レンズの光軸14の傾きを極力小さく抑えることができる。また十分なダンピング効果が得られる屈曲長さを設定することが可能となるため、共振ピークが抑えられるとともに、さらに弾性支持部材3の間隔をより狭めることが可能となるので、薄型にも対応できる。
【0126】
(変形例7)
(構成)
また、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置においての変形例7を示すが、好ましくは、図28、図29、および、図30に示すように、各弾性支持部材3について可動部材13側の固定位置と、固定部材11側の固定位置とを結ぶ直線が、ディスク面に対して略平行となるように設定する
(作用効果)
このような構成を採用することにより、トラッキング方向Trに対物レンズ1が移動したときの光軸傾き(Tr方向への傾き)を極力小さく抑えることが可能となる。これは、光軸14方向に並んで位置する弾性支持部材3について両フォーカス方向に垂直な面に対して非対称であるために、たとえば各弾性支持部材3について可動部材13の固定位置と固定部材11側の固定位置とを結ぶ直線がディスク面に対して平行とならない場合については、トラッキング方向Trに対物レンズが移動したときに、トラッキング方向に並ぶ弾性支持部材3について不釣り合いが生じて、トラッキング方向Trへ傾いてしまう場合があった。
【0127】
具体的に示すと、たとえば図28の弾性支持部材3の形状について、各弾性支持部材3の材質はベリリウム銅で、全長は11.45mmとし、可動部材側の端部から9.76mmの位置に屈曲部を設置し、屈曲部長さは長い方側を0.56mm、短い方側を0.36mmとし、またフォーカス方向Foに並ぶ可動部材側の支持間隔が2.91mm、トラッキング方向Trに並ぶ可動部材側の支持間隔が8.26mmと設定する。この構成において、対物レンズ1がフォーカス方向Foのディスク側(上側)に0.4mm移動したときの、タンジェンシャル方向Taの光軸傾きを解析にて求めた結果は0分であった。
【0128】
ここで、上記弾性支持部材3形状において、対物レンズ1がトラッキング方向Trの紙面手前側に0.2mm移動したときのトラッキング方向Trの光軸傾きを解析にて求めた結果を、図31に示す。
【0129】
図31中の◇印(固定部高さ相違)は、各弾性支持部材3について、可動部材13側の固定位置と、固定部材11側の固定位置とを結ぶ直線が、ディスク面に対して平行とならない(上側0.36mmの高さ差、下側0.56mmの高さ差がある場合)場合(たとえば、図22に示す弾性支持部材3の構成)を示し、また△印(固定部高さ同じ)は、各弾性支持部材3について、可動部材13側の固定位置と、固定部材11側の固定位置とを結ぶ位置が、ディスク面に対して略平行となる場合を示す。
【0130】
図31からわかるように、各弾性支持部材3について、可動部材13側の固定位置と、固定部材11側の固定位置とを結ぶ直線が、ディスク面に対して略平行となるように設置することで、対物レンズがフォーカス方向Foのディスク側(上側)に0.4mm移動したときの、タンジェンシャル方向Taの光軸傾きが0分となるような、屈曲の短い方向の長さ0.36mmのときに、対物レンズがトラッキング方向Trの紙面手前側に0.2mm移動したときの、トラッキング方向Trの光軸傾きを0分付近に抑えることが可能となる。
【0131】
よって、光軸14方向に並んで位置する弾性支持部材3について、略フォーカス方向に垂直な面に対して非対称形状であるため、トラッキング方向に移動したとき若干の対物レンズ1の光軸傾きが生じてしまうのを、可動部材13側の固定位置と、固定部材側11の固定位置とを結ぶ直線が、ディスク面に対して略平行となるように設定することで、対物レンズの光軸14の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。
【0132】
また、上記考察は、図28に示す弾性支持部材3ついて説明したが、図29および図30に示す弾性支持部材3の構成であっても、同様の作用効果が得られる。
【0133】
(実施の形態2)
次に、図32を参照して、本発明に基づいた実施の形態2における対物レンズ駆動装置について説明する。図32は、実施の形態2における対物レンズ駆動装置を示す平面図であり、対物レンズ1と対物レンズホルダおよびフォーカスコイル6、トラッキングコイル7、取付部材8などから構成される可動部材13と、固定部材11と、それらを接続する弾性支持部材3とが図示されている。弾性支持部材3は、固定部材11側から可動部材13側に向かって互いに内方へ角度を持たせて設けられている。このような構成でも、上記した本願発明の弾性支持部材3を適用することができる。上記構成にすることで、フォーカス駆動時は、前述したのと同様に傾斜補正効果が得られることに加えて、以下に示す効果も得られる。
【0134】
まず、トラッキング方向への駆動について詳細に説明する。図33は、従来例であり、4本のばねを平行に取付けた構成である。図33において、重心をG、フォーカス側の力点をFで表わしている。図33(a)は、トラッキング方向に動いていないつまり中間に位置している状態、図33(b)は、トラッキング方向(紙面の矢印方向である左方向)に移動した状態である。図33(a)に示すように、中間に位置する状態でフォーカス方向に力がかかる場合、重心Gとフォーカス力点Fは同一直線上にあるので、可動部はほぼ平行にフォーカス方向に移動する。しかし図33(b)に示すように、トラッキング方向(紙面の矢印方向である左方向)に移動した状態でフォーカス方向に力がかかる場合は、力点Fとなる磁気回路の中心位置と可動部重心Gの関係が同一直線上に得られなくなるので、図33(b)の下方に示すような矢印方向のモーメントが発生し、トラッキング方向への光軸ずれが生じてしまう問題が発生していた。
【0135】
そこで、上記した図32の構成におけるトラッキング方向への駆動について説明する。図34において、重心をG、フォーカス方向の力点をFで表わしている。図34(a)は、トラッキング方向に働いていない、つまり中間に位置している状態であり、図34(b)は、トラッキング方向(紙面の矢印方向である左方向)に移動した状態である。図34(a)に示すように、中間に位置する状態でフォーカス方向に力がかかる場合、重心Gとフォーカス力点Fは同一直線上にあるので、可動部はほぼ平行にフォーカス方向に移動する。また、図33(b)に示すように、ラジアル方向(紙面の矢印方向である左方向)に移動した状態でフォーカス方向に力がかかる場合についても、トラッキング方向へは回転により移動するので、力点Fとなる磁気回路の中心位置と可動部重心Gの関係が同一直線上に得られる。よって、図33のように平行にトラッキング移動する構成に対して図34の構成では、力点Fと重心点Gの位置ずれに伴うモーメントの発生により対物レンズに傾きが生じることがない。つまり光軸が傾くことはなくなる。
【0136】
上記考えに基づいて、図35に示す支持ばね構成にて、解析を行なった。各支持部材は、全長8.0mm、固定部材側から屈曲部までが3mm、屈曲部間隔が0.2mm、屈曲長さが0.3mmであり、またフォーカス方向に上下対称形状であり、上下のばねは3mm間隔で平行に位置している構成である。
【0137】
板厚は0.05mm、ばね幅は0.06mmであり、屈曲部のばね幅は0.12mmとした。また図示しないが、支持部材は、固定部材側から可動部材側に向かって互いに内方へ角度を持たせて設けられていて、角度は90度に設定した。
【0138】
上記構成において、フォーカス方向の中心位置から上下0.4mm、トラッキング方向の中心位置から左右0.2mm移動した場合の、光軸の傾きを測定した結果、ほぼ0であり、フォーカス方向とラジアル方向に複合してして移動した場合でも、光軸傾きはほぼ0となる結果となった。
【0139】
さらに、トラッキング方向への自重がかかった場合における対物レンズシフト量(自重落下量)について説明する。図36は、従来のトラッキング方向に屈曲部を有するばね構成であり、図36(a)は固定部側から可動部側に向かって外側に屈曲する構成、また図36(b)は固定部側から可動部側に向かって内側に屈曲する構成である。両形状のばねに白抜き矢印に示す方向に自重が加わった場合、図36(a)では、対物レンズは自重と同方向にシフトするのに加えて、屈曲部のさらに大きな作用で自重の方向とは反対側に対物レンズがシフトする傾向にある。また、図36(b)では、対物レンズは自重と同方向にシフトするのに加えて、屈曲部のさらに大きな作用で自重方向へのシフト量が増大する傾向にある。
【0140】
たとえば、図36の支持部材の具体的形状について、全長8.0mm、固定部材側から屈曲部までが4mm、屈曲長さが0.3mmであり、またフォーカス方向に上下対称形状であり、上下のばねは3mm間隔で平行に位置し、また板厚は0.05mm、ばね幅は0.06mmであり、屈曲部のばね幅は0.12mmとした。また固定部材側から可動部材側に向かって互いに内方へ角度を持たせて設けられていて、角度は90度に設定した。この形状において、約280mgの重量である可動部材の自重がトラッキング方向に加わった場合の対物レンズ中心位置ずれ量について解析により測定した結果、図36(a)については自重方向とは逆方向に4.9μmの移動、図36(b)については自重方向と同方向に7.7μmの移動となった。これに対し図35の形状で、同様に約280mgの重量である可動部材の自重がトラッキング方向に加わった場合の対物レンズ中心位置ずれ量は、自重と同方向に1.2μmであり、図35の形状に対して対物レンズのずれ量は小さいことがわかる。
【0141】
このようにトラッキング方向へ屈曲部を有する構成では、トラッキング方向へ自重が加わった場合の対物レンズシフト量が屈曲部により増大されてしまうのに対して、本発明のようにフォーカス方向に屈曲する屈曲部を有することにより、自重落下は小さく抑えることが可能となる。
【0142】
(作用効果)
上記構成にすることで、フォーカス駆動時およびラジアル駆動時はもちろん、フォーカス方向とラジアル方向とへ同じに移動したときも、対物レンズの傾きを極力小さく抑えることが可能となる。また、あらゆる方向に自重が作用するようなポータブル機器に適用した場合に、レンズ中心位置合わせのための投入電力が小さく抑えられるので、消費電力を小さく抑えることが可能となる。
【0143】
(実施の形態3)
(構成)
次に、図37および図38を参照して、本願発明に基づいた実施の形態3における対物レンズ駆動装置の弾性支持部材3について説明する。図37および図38に示すように、本実施の形態における弾性支持部材3は、その少なくとも一箇所の屈曲部(図37の3c、図38の3i)付近において、弾性支持部材3から分岐した自由端である分岐腕部3dと、固定部材11と接続する部分に形成された固定張出部3eが設置され、少なくとも分岐腕部3dと、固定張出部3eとが、ダンパー材12で橋渡しされている構成が採用されている。
【0144】
(作用効果)
この実施の形態3における弾性支持部材3によれば、各弾性支持部材3に略光軸14方向に屈曲した屈曲部(図37の3c、図38の3i)を備えることで、上述したように、対物レンズの光軸14の傾きを極力小さく抑えることを可能となる。さらに、弾性支持部材3のみに簡単な構成で、フォーカシング方向Foおよびトラッキング方向Trの振動に対して、および、弾性弾性支持部材3のねじれの振動に対しても抑制されるため、より共振ピークを小さく抑えることができる。
【0145】
(実施の形態4)
(構成)
次に、図39を参照して、本願発明に基づいた実施の形態4における対物レンズ駆動装置の弾性支持部材3について説明する。図39に示すように、弾性支持部材3は、対物レンズ1の光軸14方向に並ぶ1対の弾性支持部材3について一体的に形成され、組立後切離される構成とする。図39は、ベリリウム銅の薄板から、エッチングで弾性支持部材3形状を形成することができ、フォーカス方向Foに並んで配置される2本の弾性支持部材3は、切離し部3kで連結され、組立後に、この切離し部3kが切離される。
【0146】
(作用効果)
この実施の形態4における弾性支持部材3によれば、光軸14方向に並んで位置する弾性支持部材3について、一体的に形成することによって、より簡単に組立ができ、フォーカス方向に並んで配置される2本の弾性支持部材3について、治具などで位置決めして組立る場合に比べ、弾性支持部材3が一体成形されることから、屈曲位置や傾斜部の傾斜角度などの設定や上下の配置などが、より精度よく行なえ、より正確な光軸傾き補正を行なうことが可能となる。
【0147】
(実施の形態5)
(構成)
次に、図40を参照して、本願発明に基づいた実施の形態5における光記録再生装置200について説明する。図40は、実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100を組込んだ光記録再生装置200の概略を示す平面図である。
【0148】
図40を参照して、光記録再生装置200は、光ディスク10を回転させるためのスピンドルモータ16と、光ディスク用対物レンズ駆動装置17と、レーザユニットや各種レンズ、プリズムなどの光学部品18とを搭載した光学ユニット19と、光学ユニット19を移動可能にするための送り機構20とを備えている。
【0149】
上記光記録再生装置200においては、送り機構20により光学ユニット19を移動させるとともに、光ディスク用対物レンズ駆動装置100の可動部を高速に微小移動させることにより、レーザ光の照射スポットを高速回転する光ディスク10の所定のトラックに追従させることが可能となっている。
【0150】
なお、ここでは、光ディスク用対物レンズ駆動装置として実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100を用いているが、これに限られるものではない。
【0151】
図41に、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置100(図5に示す弾性支持部材3を用いた)におけるサーボ系の伝達特性について解析した結果を示す。矢印Foが示す方向は、フォーカス系の伝達特性、矢印Trが示す方向はトラッキング系の伝達特性である。縦軸は振動(dB)を示し、横軸は周波数(Hz)を対数表示している。
【0152】
図41からわかるように、1次共振点をすぎた周波数100Hzから20kHzまでの間に共振は見られず、良好な伝達特性を示した。これらの特性については、上記した弾性支持部材3の他の形状についても良好であった。
【0153】
(作用効果)
以上により、上記光ディスク用対物レンズ駆動装置を用いた光記録再生装置においては、対物レンズの移動時に光軸14の傾きが極力小さく抑えることができることから、ディスク上の光スポットが良好で正確な記録再生ができる。さらに弾性支持部材3の振動抑制効果も得られることから、より安定したサーボ特性が得られる。また可動部材の薄型化が可能であることから、装置全体薄型化も可能となる。
【0154】
また光記録再生装置において、光源波長400nm付近の短波長光源を用いた場合については、コマ収差は光源波長に反比例関係にあるので、短波長化に伴ってコマ収差が増加する。たとえば、光源波長780nmと光源波長410nmとを比較した場合、コマ収差は約1.9倍となるため、コマ収差を低減するには、光記録再生装置側のチルト量を約50%低減させる必要があるので、アクチュエータに許容されるチルト量についても少なくとも現状の約50%以下が望まれる。
【0155】
よって、上記したように、図42および図43に示す従来の光ディスク用対物レンズ駆動装置において、対物レンズをフォーカス方向の上下(±0.4mm)に移動した場合の光軸傾きが現状(光源波長780nm)でTa方向に±7.6分程度で許容されている場合は、光源波長410nmを用いた装置では、±4分程度に抑える必要がある。しかし、本実施の形態における弾性支持部材3を用いることで約0分に抑えることが可能となるので、他のメカのチルト許容量も吸収することが可能となる。
【0156】
よって、上記本実施の形態における弾性支持部材3に基づくと、対物レンズの移動時に光軸14の傾きが極力小さく抑えることができることから、ディスク上の光スポットが良好で正確な記録再生ができ、光源に波長400nm付近の短波長光源を用いた場合にも、ディスク上の光スポットが良好で正確な記録再生ができ、さらに弾性支持部材3の振動抑制効果も得られることから、より安定したサーボ特性が得られる。また、装置全体の薄型化も可能となる。
【0157】
以上のように、弾性支持部材3の形状、大きさ、材質について、数例を示したが、このような形状、大きさ、材質に限定されるものではなく、また対物レンズ駆動装置についてもこのような形状に限定されるものではない。
【0158】
なお、上記各実施の形態においては、本願発明の本質である可動部材の傾斜補正方法を、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法および光ディスク用対物レンズ駆動装置に適用した場合について説明しているが、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法および光ディスク用対物レンズ駆動装置にのみ限定されるものではなく、可動部材と固定部材とが複数の弾性支持部材によって接続され、弾性支持部材の長手方向に対して交差する方向(以下、交差方向と称する)に可動部材が変位可能に設けられ、可動部材を交差方向に移動させたときに生じる可動部材の傾斜の補正が必要とされる装置に対して本願発明を適用することが可能である。
【0159】
したがって、上述した各実施の形態はすべての点で例示であって制限的に解釈されるものではない。本願発明の技術的範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって画定され、特許請求の範囲内だけでなく均等の範囲におよぶ変更が含まれることが意図される。
【0160】
【発明の効果】
この発明に基づいた、可動部材の傾斜補正方法、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法および光ディスク用対物レンズ駆動装置によれば、略フォーカス方向かつ他の隣接する弾性支持部材のたわみを互いに調整設定することにより、モーメントに対して逆方向つまり打消す方向に、弾性支持部材の延び縮みが作用することで、対物レンズのフォーカス方向の傾きを極力小さく抑えることが可能となる。また、対物レンズの傾きを補正することが可能となり、弾性支持部材間隔をより狭めることも可能となるので、装置の薄型・小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の本質を説明するため、可動部材13が弾性支持部材3および固定部材11によって支持されている状態を示す第1の図である。
【図2】 本願発明の本質を説明するため、可動部材13が弾性支持部材3および固定部材11によって支持されている状態を示す第2の図である。
【図3】 本願発明の本質を説明するため、可動部材13が弾性支持部材3および固定部材11によって支持されている状態を示す第3の図である。
【図4】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の概略を示した側面図である。
【図5】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の側面図である。
【図6】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の立体斜視図である。
【図7】 直線形状の両持ち梁のたわみを示す側面図である。
【図8】 図7における直線形状の両持ち梁における、長手方向位置とたわみ角の関係を示すグラフである。
【図9】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形を示す側面図である。
【図10】 直線形状の梁を弾性支持部材3として用いた場合における、対物レンズ移動時の側面図である。
【図11】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3を用いた場合における、対物レンズ移動時の側面図である。
【図12】 図11に示す弾性支持部材3における、屈曲部長さと傾きとの関係を示すグラフである。
【図13】 図11に示す弾性支持部材3における、屈曲部の位置と傾きとの関係を示すグラフである。
【図14】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例1を示す側面図である。
【図15】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例1の他の形態を示す側面図である。
【図16】 (a)および(b)は、図15における、対物レンズ移動時の弾性支持部材3の変形を説明するための側面図である。
【図17】 (a)および(b)は、本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例2の側面図である。
【図18】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例3の側面図である。
【図19】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例3の他の形態の側面図である。
【図20】 (a)および(b)は、図18および図19に示す弾性支持部材3における、屈曲部の長手方向の位置とたわみ角との関係を示すグラフである。
【図21】 本願発明に基づいた実施の形態1である光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例4の側面図である。
【図22】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例5の側面図である。
【図23】 図22に示す弾性支持部材3における、屈曲部の短い側(上方)の屈曲部長さと光軸傾きの関係を示すグラフである。
【図24】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例5の他の形態の側面図である。
【図25】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例6の側面図である。
【図26】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例6の他の形態の側面図である。
【図27】 図26に示す弾性支持部材3における、屈曲部の長手方向の位置とたわみ角の関係を示すグラフである。
【図28】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例7の側面図である。
【図29】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例7の他の形態の側面図である。
【図30】 本願発明に基づいた実施の形態1における光ディスク用対物レンズ駆動装置100の弾性支持部材3の変形例7のさらに他の形態の側面図である。
【図31】 図28に示す弾性支持部材3と固定部高さが異なる弾性支持部材3との、屈曲部長さと光軸傾きの関係の相違を示すグラフである。
【図32】 本願発明に基づいた実施の形態2における対物レンズ駆動装置を示す平面図である。
【図33】 従来の構造において、4本のばねを平行に取付けた構成図であり、(a)は、トラッキング方向に動いていないつまり中間に位置している状態を示す図であり、(b)は、トラッキング方向(紙面の矢印方向である左方向)に移動した状態を示す図である。
【図34】 本願発明に基づいた実施の形態2における対物レンズ駆動装置のトラッキング方向への駆動について説明するための図であり、(a)は、トラッキング方向に働いていない状態の図であり、(b)は、トラッキング方向(紙面の矢印方向である左方向)に移動した状態を示す図である。
【図35】 支持ばね構成を示す図である。
【図36】 従来のトラッキング方向に屈曲部を有するばね構成であり、(a)は固定部側から可動部側に向かって外側に屈曲する構成を示す図であり、(b)は固定部側から可動部側に向かって内側に屈曲する構成を示す図である。
【図37】 本願発明に基づいた実施の形態3における弾性支持部材3の側面図である。
【図38】 本願発明に基づいた実施の形態3における弾性支持部材3の変形例の側面図である。
【図39】 本願発明に基づいた実施の形態4における弾性支持部材3の平面図である。
【図40】 実施の形態5における光ディスク用対物レンズ駆動装置100を組込んだ、光記録再生装置の概略を示す平面図である。
【図41】 光記録再生装置のフォーカス系およびトラッキング系の伝達特性を示した図である。
【図42】 従来技術における光ディスク用対物レンズ駆動装置101の側面図である。
【図43】 光ディスク用対物レンズ駆動装置101の平面図である。
【図44】 光ディスク用対物レンズ駆動装置101の弾性支持部材3における平面図である。
【図45】 従来技術における光ディスク用対物レンズ駆動装置101の、対物レンズ移動時の側面図である。
【図46】 従来技術における光ディスク用対物レンズ駆動装置101における、高さ方向の弾性支持部材3の間隔と光軸傾きとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 対物レンズ、2 対物レンズホルダ、3 弾性支持部材、3a,3b 直線部、3c,3f,3g,3h,3i,3j 屈曲部、3d 分岐腕部、3e 固定張出部、3k 切離し部、4 磁石、5 ヨーク、5a 内ヨーク、5b 外ヨーク、6 フォーカスコイル、7 トラッキングコイル、8 取付部材、9反射ミラー、10 光ディスク、11 固定部材、12 ダンパー材、13 可動部材、14 光軸、16 スピンドルモータ、17 光ディスク用対物レンズ駆動装置、18 光学部品、19 光学ユニット、20 送り機構。

Claims (14)

  1. 対物レンズを保持した可動部材と、固定部材と、前記可動部材と前記固定部材とを接続し、前記可動部材を少なくともフォーカス方向に変位可能に弾性的に支持する複数の弾性支持部材とを有し、フォーカス方向への移動に伴って生じる前記可動部材の傾きの傾斜補正を行なう、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法において、
    前記弾性支持部材は、少なくとも一箇所に略フォーカス方向に屈曲し、略フォーカス方向に伸びる直線部を含む屈曲部を有し、前記弾性支持部材のたわみから生じるモーメントを打消す方向に、前記弾性支持部材の伸縮が作用するように、フォーカス方向に並んで位置する前記弾性支持部材の前記屈曲部の弾性支持部材長手方向の位置、屈曲方向、前記直線部の長さを設定したことを特徴とする、光ディスク用対物レンズの傾斜補正方法。
  2. 対物レンズを保持した可動部材と、固定部材と、前記可動部材と前記固定部材とを接続し、前記可動部材を少なくともフォーカス方向に変位可能に弾性的に支持する複数の弾性支持部材と、を有する光ディスク用対物レンズ駆動装置であって、
    前記弾性支持部材のたわみから生じるモーメントを打消す方向に、前記弾性支持部材の伸縮が作用するように、フォーカス方向に並んで位置する前記弾性支持部材のたわみを互いに調整することにより、前記可動部材のフォーカス方向への移動に伴って生じる可動部材の傾きを補正する補正制御手段を備え、
    前記補正制御手段は、前記弾性支持部材の少なくとも一箇所に設けられた屈曲部を有し、
    前記屈曲部は、略フォーカス方向に屈曲し、略フォーカス方向に伸びる直線部を含むとともに、前記可動部材のフォーカス方向への移動に伴って生じる可動部材の傾きを補正するように、弾性支持部材長手方向の位置、屈曲方向、前記直線部の長さが調整されていることを特徴とする、光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  3. 略フォーカス方向に並んで配置した2つの前記弾性支持部材は、フォーカス方向に垂直な面に対して対称形状であることを特徴とする、請求項2に記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  4. 略フォーカス方向に並んで配置した2つの前記弾性支持部材は、傾斜部を有していることを特徴とする、請求項2または3に記載の光ディスク用対物レンズ駆
    動装置。
  5. 略フォーカス方向に並んで配置した2つの前記弾性支持部材は、ともにフォーカス方向に伸びる直線部を2箇所含む略コの字形状の屈曲部を有していることを特徴とする、請求項2または3に記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  6. 略フォーカス方向に並んで配置した前記弾性支持部材は固定部材から同じ位置に前記屈曲部が設けられ、かつフォーカス方向に伸びる直線部の長さが異なっていることを特徴とする、請求項2に記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  7. 略フォーカス方向に並んで配置した前記弾性支持部材は、固定部材から異なった位置に前記屈曲部が設けられ、かつフォーカス方向に伸びる直線部の長さが同じであることを特徴とする、請求項2に記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  8. 略フォーカス方向に並んで配置した2つの前記弾性支持部材は、略トラッキング方向に屈曲した屈曲部を有していることを特徴とする、請求項2から7のいずれかに記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  9. 前記弾性支持部材は、前記可動部材側の固定位置と、前記固定部材側の固定位置とを結ぶ直線が、ディスク面に対して略平行となるように設けられていることを特徴とする、請求項4または5のいずれかに記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  10. 前記可動部材は、ほぼラジアル方向にも変位可能に支持され、ラジアル方向への変位は、ほぼ重心を中心に回動して変位することを特徴とする、請求項2から9のいずれかに記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  11. 前記弾性支持部材は、前記固定部材側から前記可動部材側に向かって、互いに内方へ角度を持たせて設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  12. 前記弾性支持部材の少なくとも一箇所の前記屈曲部付近において、前記弾性支持部材から分岐した自由端である分岐腕部と固定張出部とが、ダンパー材で橋渡しされていることを特徴とする、請求項2から11のいずれかに記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置。
  13. 請求項2〜12のいずれかに記載の光ディスク用対物レンズ駆動装置を、光学式情報の記録、再生、消去を行なう装置に用いることを特徴とする、光記録再生装置。
  14. 当該光記録再生装置は、光源に青紫あるいは青色の短波長光源を用いて、光学式情報の記録、再生、消去を行なうことを特徴とする、請求項13に記載の光記録再生装置。
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