JP4044125B1 - 棟構造 - Google Patents

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康正 深谷
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有限会社 瓦の泰泉
アイトー瓦工業株式会社
株式会社ケンタツ
有限会社 石保
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Abstract

【課題】従来、屋根地の換気通路を跨架し、棟方向に長い、横長中空箱状のボックスを、ボックスの両側面の外方に拡開傾斜状とした下地ボックスと、下地ボックスの外側に設けた多段ののし瓦の立上部を釘止め係止する複数本の突条と、最上段ののし瓦と、ボックスの上面に釘止めする冠瓦とでなる乾式棟構造がある。この発明は、葺土を使用せず、棟部の軽量化と、又は経時劣化をなくし、また施工作業の容易な棟構造を提案する。
【構成】本発明は、屋根地の棟部の長手方向に、適宜間隔で立設された支持部材と、支持部材に、それぞれ架承したのし瓦緊結用の対の横木を支持する鞍部材と、鞍部材の両端に支持した横木に緊締される複数段ののし瓦の基端側に設けた立上部と、のし瓦の裏面に設けた複数のリブ片と、リブ片と棟部の瓦との間に設けた換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材と、棟木及び/又はのし瓦に葺設した冠瓦とでなる耐震・耐風用の乾式棟構造である。
【選択図】図1

Description

本発明は、大棟、隅棟等の棟構造に関する。
この棟構造に関しては、種々の構造又は工法が提案されている。
文献(1)は、特開2003−213843の「簡易棟用下地ボックス及び該簡易棟用下地ボックスを使用する棟構造」である。この発明は、屋根地の換気通路を跨架するように(跨ぐように)設けた、棟方向に長い形状であって、横長中空箱状のボックスを利用した棟構造であり、このボックスの両側面を外方(軒際側)に向かって拡開傾斜状とした下地ボックスと、この下地ボックスの外側に設けたのし瓦の立上部を係止する複数本の突条と、この下地ボックスの両側面にのし瓦の立上部を釘止め固止し、最上段ののし瓦と、前記ボックスの上面に冠瓦を葺設かつ釘止めする乾式構造であり、葺土を使用せずに外観を従来の棟部と同様に仕上げること、棟部の軽量化を図ること、又は経時劣化せず、施工作業が容易な棟構造を提案する。
また文献(2)は、特開2003−301564の「面戸瓦、熨斗瓦、及び棟部の瓦組構造」である。この発明は、屋根地の換気通路を跨架するように設けた支持体と、支持体の両側面と、棟部の瓦(棟下桟瓦)との間に葺設される面戸瓦と、この面戸瓦と前記支持体に、その立上部を固定した複数段ののし瓦を葺設し、この最上段ののし瓦と、前記支持体の上面に冠瓦を葺設かつ釘止めする乾式構造であり、耐震、耐風特性を備えた棟構造の提供と、棟部に雨水が浸入するのを防ぐ、面戸瓦、及び熨斗瓦を提供すること、また換気棟で、かつ建築コストが安く済む棟部の瓦組構造を提供すること等を意図する。
さらに文献(3)は、特開平11−181965の「棟構造と、この棟構造に使用する棟コア」である。この発明は、屋根地の換気通路を跨架するように設けた略倒U字形の棟コアと、棟コア及び葺土に設けられる台のし瓦、多数ののし瓦及び丸瓦と、棟コアの立上壁に開設する換気孔及び換気口と、換気口が連通する屋根板と棧瓦の裏面の隙間と、換気孔に設けたパイプを利用して屋根裏の空気を換気する構成であり、棟コアと、葺土及び/又は換気通路とを有効利用し、十分な換気効果及び耐震効果が期待できる換気機能を備えた耐震棟を、簡易に葺設できる構造を提供すること意図する。
特開2003−213843 特開2003−301564 特開平11−181965
文献(1)、文献(2)の発明は、従来の棟芯(棟木)支持体と棟木、並びにのし瓦支持木(横木)とを利用した乾式棟構造に比較し、耐震、耐風特性を備えた棟構造を提供できる特徴がある。しかし、この文献(1)は、屋根地の棟部に設置されるボックスを介して、多数段ののし瓦と、こののし瓦の上に葺設する冠瓦とを支持する構造であり、全く構造の異なるボックスを採用することから、このボックスを製造する特殊な加工装置(新たな設備投資)を要すること、また設備及び/又は材料の手当を要すること等の問題点が考えられる。そして、またこのボックスを使用する葺設工事は、従来の棟構造とは、全く違う装置及び/又は葺設作業を伴うことから、違和感があると考えられる。また文献(2)は、従来の棟構造と同様に、面戸瓦を必要とすることから、面倒である。さらに文献(2)は、棟木と横木を平行に設置するには、複数本の固定ボルト、ナット及び/又はワッシャとを利用し、いちいち調節する必要があり、かなりの手間と熟練を要し、施工に時間を必要とするとともに、新たな経験と、技術とを有することから、その改良が望まれる。
また文献(3)は、略倒U字形の棟コアを利用した棟構造であり、この棟コアの成形に関する手間を要すること、またこの棟コアの加工(成型)装置の製作に対し、新たな設備投資及び/又は期間を要すること等の改良点が考えられる。またこの文献(3)は、乾式工法でないので、棟の軽量化と、施工の容易化等を考えた場合に、改良すべき問題を抱えていると考えられる。
上記に鑑み、本発明は、次のような目的を達成することを意図する。
A) 従来の面戸瓦の葺設を不要とし、施工の簡便化及び/又は短縮化と、コストの低廉化等を図ること(請求項1・3)、
B) のし瓦を固止する横木の支持を、棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材を利用し、支持する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供できること(請求項1)、
C) 冠瓦は、棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材を利用し、葺設する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供できること(請求項1・3)、
D) 換気吸込通路を介して棟を構築し、かつのし瓦の裏面にリブ片を突設するとともに、棟部の当木との間に空間を形成する構造としたので、換気棟として有益な棟構造を提供できる(請求項2)、
F) のし瓦の基端側に設けた立上部を、横木に釘止め又は接着、葺設等するとともに、立上部の楔傾斜面と、立上部の裏面に設けた楔凹部とが楔関係を形成する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供できること(請求項4)、
G) 横木に、のし瓦ガイドラインを設ける構造とし、のし瓦を整然と、かつ簡易に施工(葺設)できる耐震・耐風棟構造を提供できること(請求項5)、
H) のし瓦の基端側に設けた立上部の内側(棟芯側)の寸法と、のし瓦の垂れ部の外側(軒先側)の寸法を略均等とし、複数段ののし瓦が、棟方向に対して、、垂直断面の形状が略ハの字形に葺設される棟構造を提供できる(請求項6)、
I) 棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材、並びに鞍部材の上面挾持片を利用し、横木を挾持する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供できること(請求項7)。
請求項1の発明は、次のようなことを意図する。
A) 従来の面戸瓦の葺設を不要とし、施工の簡便化及び/又は短縮化と、コストの低廉化等を図ること、
B) のし瓦を固止する横木の支持を、棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材を利用し、支持する構造とし、耐震・耐風棟構造を提供すること、
C) 冠瓦は、棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材を利用し、葺設する構造とし、耐震・耐風棟構造を提供すること。
従って、請求項1は、屋根地の棟部の長手方向(棟方向)に、適宜間隔で立設された略細長山型の支持部材と、この支持部材に、それぞれ架承したのし瓦緊結用の対の横木を支持する略鞍型の鞍部材と、この鞍部材の両端に支持した前記横木に緊締される複数段ののし瓦の基端側に設けた立上部と、前記のし瓦の裏面に設けた複数のリブ片と、このリブ片と棟部の瓦との間に設けた換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材と、前記複数配置された鞍部材上に、差渡し架承した棟木及び/又は最上段の前記のし瓦に葺設した冠瓦とで構成される棟構造である。
請求項2の発明は、次のようなことを意図する。
D) 換気吸込通路を介して棟を構築し、かつのし瓦の裏面にリブ片を突設するとともに、換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材と、こののし瓦のリブ片との間で、換気口を形成する構造とし、換気棟として有益な棟構造を提供すること。
従って、請求項2は、請求項1に記載の棟構造であって、
前記のし瓦のリブ片と棟部の瓦との間に設けた換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材と、こののし瓦のリブ片との間で、換気口を形成する構成とした棟構造である。
請求項3の発明は、次のようなことを意図する。
A) 従来の面戸瓦の葺設を不要とし、施工の簡便化及び/又は短縮化と、コストの低廉化等を図ること、
C) 冠瓦は、棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材を利用し、葺設する構造とし、耐震・耐風棟構造を提供すること。
従って、請求項3は、請求項1に記載の棟構造であって、
前記鞍部材は、棟部の長手方向(棟方向)に、適宜間隔で立設された複数個の支持部材に、それぞれ架承し、この複数配置された鞍部材上に棟木を架承し、この棟木と、前記鞍部材、並びに支持部材を、緊締具で固止する構造とした棟構造である。
請求項4の発明は、次のようなことを意図する。
F) のし瓦の基端側に設けた立上部を、横木に釘止め又は接着、葺設等するとともに、立上部の楔傾斜面と、立上部の裏面に設けた楔凹部とが楔関係を形成する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供すること。
従って、請求項4は、請求項1に記載の棟構造であって、
前記のし瓦の基端側に設けた立上部を、前記横木に釘止め又は接着、葺設等により設ける際に、この立上部の上面に設けた楔傾斜面が、この立上部の裏面に設けた楔凹部に喰込み可能とする構造とした棟構造である。
請求項5の発明は、次のようなことを意図する。
G) 横木に、のし瓦ガイドラインを設ける構造とし、のし瓦を整然と、かつ簡易に施工(葺設)できる耐震・耐風棟構造を提供すること(請求項5)。
従って、請求項5は、請求項1に記載の棟構造であって、
前記横木に、のし瓦の立上部を取付ける際の目印を、一箇所又は数箇所に亘り付設する構造とした棟構造である。
請求項6の発明は、次のようなことを意図する。
H) のし瓦の基端側に設けた立上部の内側(棟芯側)の寸法と、のし瓦の垂れ部の外側(軒先側)の寸法を略均等とし、複数段ののし瓦が、棟方向に対して、垂直断面の形状が略ハの字形に葺設される棟構造を提供すること(請求項6)。
従って、請求項6は、請求項1に記載の棟構造であって、
前記のし瓦の基端側に設けた立上部の内側(棟芯側)の寸法と、のし瓦の垂れ部の外側(軒先側)の寸法を略均等とし、複数段ののし瓦が、棟方向に対して、、垂直断面の形状が略ハの字形に葺設される構造とした棟構造である。
請求項7の発明は、次のようなことを意図する。
I) 棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材、並びに鞍部材の上面挾持片を利用し、横木を挾持する構造とし、耐震・耐風棟構造を提供すること(請求項7)。
従って、請求項7は、請求項1に記載の棟構造であって、
前記支持部材に架承した鞍部材に、対の横木の上面挾持片を備えた挾持部材を載架し、この上面挾持片と、前記鞍部材、並びに支持部材を、緊締具で固止する構造とした棟構造である。
請求項8の発明は、次のようなことを意図する。
J) 請求項7の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な緊締構造を提供すること。
従って、請求項8は、請求項7に記載の棟構造であって、
前記上面挾持片の両端部に、釘孔、ビス孔等の小孔を開設する構造とした棟構造である。
請求項1の発明は、屋根地の棟部の長手方向(棟方向)に、適宜間隔で立設された略細長山型の支持部材と、支持部材に、それぞれ架承したのし瓦緊結用の対の横木を支持する略鞍型の鞍部材と、鞍部材の両端に支持した横木に緊締される複数段ののし瓦の基端側に設けた立上部と、のし瓦の裏面に設けた複数のリブ片と、リブ片と棟部の瓦との間に設けた換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材と、複数配置された鞍部材上に、差渡し架承した棟木及び/又は最上段の前記のし瓦に葺設した冠瓦とで構成される棟構造である。
よって、請求項1は、次のような特徴を有する。
A) 従来の面戸瓦の葺設を不要とし、施工の簡便化及び/又は短縮化と、コストの低廉化等が図れること、
B) のし瓦を固止する横木の支持を、棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材を利用し、支持する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供できること、
C) 冠瓦は、棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材を利用し、葺設する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供できること。
請求項2の発明は、請求項1に記載の棟構造であって、
のし瓦のリブ片と棟部の瓦との間に設けた換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材と、のし瓦のリブ片との間で、換気口を形成する構成とした棟構造である。
よって、請求項2は、次のような特徴を有する。
D) 換気吸込通路を介して棟を構築し、かつのし瓦の裏面にリブ片を突設するとともに、換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材と、こののし瓦のリブ片との間で、換気口を形成する構造とし、換気棟として有益な棟構造を提供できること。
請求項3の発明は、請求項1に記載の棟構造であって、
鞍部材は、棟部の長手方向(棟方向)に、適宜間隔で立設された複数個の支持部材に、それぞれ架承し、この複数配置された鞍部材上に棟木を架承し、棟木を架承し、棟木と、鞍部材、並びに支持部材を、緊締具で固止する棟構造である。
よって、請求項3は、次のような特徴を有する。
A) 従来の面戸瓦の葺設を不要とし、施工の簡便化及び/又は短縮化と、コストの低廉化等が図れること、
C) 冠瓦は、棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材を利用し、葺設する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供できること。
請求項4の発明は、請求項1に記載の棟構造であって、
のし瓦の基端側に設けた立上部を、横木に釘止め又は接着、葺設等により設ける際に、立上部の上面に設けた楔傾斜面が、立上部の裏面に設けた楔凹部に喰込み可能とする棟構造である。
よって、請求項4は、次のような特徴を有する。
F) のし瓦の基端側に設けた立上部を、横木に釘止め又は接着、葺設等するとともに、立上部の楔傾斜面と、立上部の裏面に設けた楔凹部とが楔関係を形成する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供できること。
請求項5の発明は、請求項1に記載の棟構造であって、
横木に、のし瓦の立上部を取付ける際の目印を、一箇所又は数箇所に亘り付設する棟構造である。
よって、請求項5は、次のような特徴を有する。
G) 横木に、のし瓦ガイドラインを設ける構造とし、のし瓦を整然と、かつ簡易に施工(葺設)できる耐震・耐風棟構造を提供できること。
請求項6の発明は、請求項1に記載の棟構造であって、
前記のし瓦の基端側に設けた立上部の内側(棟芯側)の寸法と、のし瓦の垂れ部の外側(軒先側)の寸法を略均等とし、複数段ののし瓦が、棟方向に対して、垂直断面の形状が略ハの字形に葺設される構造とした棟構造である。
よって、請求項6は、次のような特徴を有する。
H) のし瓦の基端側に設けた立上部の内側(棟芯側)の寸法と、のし瓦の垂れ部の外側(軒先側)の寸法を略均等とし、複数段ののし瓦が、棟方向に対して、垂直断面の形状が略ハの字形に葺設される棟構造を提供できること。
請求項7の発明は、請求項1に記載の棟構造であって、
支持部材に架承した鞍部材に、対の横木の上面挾持片を備えた挾持部材を載架し、上面
挾持片と、鞍部材、並びに支持部材を、緊締具で固止する棟構造である。
よって、請求項7は、次のような特徴を有する。
I) 棟部に設けた支持部材及び/又は鞍部材、並びに鞍部材の上面挾持片を利用し、横木を挾持する構造としたので、耐震・耐風棟構造を提供できること。
請求項8の発明は、請求項7に記載の棟構造であって、
上面挾持片の両端部に、釘孔、ビス孔等の小孔を開設する構造とした棟構造である。
よって、請求項8は、次のような特徴を有する。
J) 請求項7の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な緊締構造を提供できること。
以下、本発明の実施の態様(形態)を説明する。
最初に、本発明の好ましい一例である図面を説明すると、図1は各実施例に共通な大棟に本発明を施工した一部欠截の縮尺側面図、図2は各実施例に共通な隅棟に本発明を施工した一部欠截の縮尺側面図である。そして、図3〜図8は、第一実施例を示しており、図3は要部側面模式図、図4は換気棟の要部欠截の斜視図、図5はのし瓦の拡大俯瞰図であり、成形時における左右ののし瓦を一体に成形した状態の図、図6は支持部材を分解して示した斜視図、図7は図6の組付け状態を示した斜視図、図8は図7に示した組付け状態に横木を架承した状態の側面模式図である。次に図9〜図11は、第二実施例を示しており、図9は要部側面模式図、図10は支持部材を分解して示した斜視図、図11は図10の組付け状態を示した斜視図、図12は図11に示した組付け状態に横木を架承した状態の側面模式図である。
最初に、第一実施例を、図1〜図8をもとに説明すると、1は屋根地Hの棟部H1の長手方向H1−1(棟方向)に、適宜間隔で立設される側面視して板状で、正面視して略細長山型の支持部材で、この支持部材1は傾斜状の対の脚部100と、この脚部100より上方に向かって収れんした胴体部101と、この胴体部101の上端を連結する天井板部102とで構成されており、通常はアルミ、鉄等の金属部材で構成する。そして、この天井板部102は孔103を有する。2は前記支持部材1に架承される鞍部材で、この鞍部材2は、側面視して板状で、正面視して略細長鞍型を呈する。そして、この鞍部材2は、天井板部102に跨るように架承される架承天板200と、この架承天板200の両端より垂下延設した対の垂下部201、201(以下、単に垂下部201とする)と、この垂下部201の端部に設けた略溝形の受け部202とで構成されており、その架承天板200に孔203を有する。そして、この孔203は前記支持部材1の孔103と整合する。この整合した孔103、203には、ボルト3aが取付けられるとともに、このボルト3aの支持部材1及び鞍部材2への取付けと、ナット3bの緊締を介して、棟木H2が架承される。尚、棟木H2は、長手方向H1−1に対して、適宜の長さを有することから、この棟木H2は、この複数の支持部材1及び複数の鞍部材2間に、差渡し架承される。
4は横木で、この横木4は、前記鞍部材2の受け部202に支持され、かつ垂下部201に添接されるとともに、この垂下部201に緊締固止される。
そして、5はのし瓦であり、こののし瓦5は、図5に示した如く、左右ののし瓦5を一体に成形した後(一体のし瓦5a)に、分割して、それぞれののし瓦5を成形する(左右ののし瓦5は同様であり、一方側で説明する)。こののし瓦5は、のし瓦本体500と、こののし瓦本体500の基端側(棟部側)に設けた立上部501と、その自由端側(軒先側)に設けた垂れ部502と、その裏面5bに適宜間隔をおいて設けたリブ片503とで構成される。そしてこの立上部501の上面は楔傾斜面501aを有するとともに、その下面には楔凹部501bを構成する。そして、葺設時には、この楔傾斜面501aが楔凹部501bに喰込み緊締される特徴があり、耐震、耐風効果が図れる。そして、この一体のし瓦5aは、楔傾斜面501aを利用して一体成形するとともに、この楔傾斜面501aを、現場でカットすることで、左右ののし瓦5を成形する。
尚、こののし瓦5を棟部H1の瓦Rに葺設した換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材7(シーラ材「商品名」、又は発泡剤、樹脂モルタル等の可撓性の樹脂部材、又はセメントモルタル等とする)上に設置した際に、リブ片503間に形成された空間部504は、換気口8として機能する構造となっている。またこのリブ片503は下段ののし瓦5の表面5cに設けた段付部505に衝止可能な構造とし、のし瓦5の葺設の確実性を確保する。また図示の如く、そして、この衝止関係/のし瓦5の基端側に設けた立上部501の内側(棟芯側)の寸法501c(高さ)と、のし瓦5の垂れ部502の外側(軒先側)の寸法502a(高さ)を略均等とし、複数段ののし瓦5が、棟方向に対して、垂直断面の形状が略ハの字形に葺設される棟構造とすることが望ましい。さらに前記衝止関係の構造と、前記寸法(高さ)関係の構造とを併用することで、前述の特徴をさらに向上させることも可能である。
10は冠瓦で、この冠瓦10は、前記のし瓦5の表面5cに、その裾部1000を当接するとともに、その裏面10aに設けた差渡しリブ片1001を棟木H2に架承することで棟部H1に葺設する構造であり、図示しない止め具又は番線等を介して、緊締固止する。この作業を、繰返して、冠瓦10を、棟部H1の長手方向H1−1に順次葺設する。
以上の構造を採用する第一実施例では、屋根地Hに当木11を介して、支持部材1の脚部100を固止し、棟部H1に、この支持部材1を順次立設し、この各支持部材1の天井板部102に、各鞍部材2の架承天板200を、順次架承する。そして、望ましくは、この架承した各鞍部材2間に、棟木H2を載架しながら、ボルト3a及び/又はナット3b等の緊締具を介して、この支持部材1と鞍部材2と棟木H2を緊締固止することで、棟部H1に鞍部材2と棟木H2が保持される。その後、鞍部材2の受け部202と垂下部201を介して横木4を、棟部H1の長手方向H1−1に支持する。以上の作業で、棟部H1の基礎部が構築されたので、以下のし瓦5と冠瓦10の葺設を図る。
こののし瓦5の葺設は、瓦Rに付設した換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材7を利用し、この換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材7にリブ片503を衝止し、かつのし瓦5の立上部501を横木4に緊締する。この状態で、瓦Rと垂れ部502の下端との間に換気排気通路13が形成される。また換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材7とリブ片503との間で、換気口8(空間部504)が形成される。こののし瓦5の上には、上の(次の)のし瓦5が葺設されるが、下ののし瓦5の楔傾斜面501aに、上ののし瓦5の楔凹部501bが被嵌係止(喰込み係止)されることで、この上下ののし瓦5が強固となる。そして、立上部501と横木4の緊締は同様である。またこの上ののし瓦5のリブ片503は、下ののし瓦5の段付部505に衝止されるとともに、垂れ部502の下端が、下ののし瓦5の表面5cに衝止し、雨水及び/又は風の侵入防止と、耐震強度の向上等が図れる。
以上の作業を繰返して、のし瓦5の葺設が終了した時点で、こののし瓦5と、棟木H2の上に冠瓦10を葺設緊締することは、前述の通りである。
次に第二実施例を、図1、図2〜図9〜図12をもとに説明すると、基本的な構造は、第一実施例と同様であるので、その相違点のみ説明する。この第二実施例は、鞍部材2の架承天板200の上に、対の横木4の上面挾持片2000(略溝形)を備えた挾持部材20を載架する構造であり、この対の上面挾持片2000と、鞍部材2の受け部202を介して横木4を挾持する。これによって、横木4の確実かつ強固な支持を図る。尚、この挾持部材20は、この支持部材1の天井板部102に設けた鞍部材2の架承天板200に設けられるとともに、ボルト3a及び/又はナット3b等の緊締具を介して、緊締固止されるが、この緊締固止の際に、この挾持部材20の上に棟木H2が、同時に緊締固止される。このような作業を介して、棟木H2は、各支持部材1と、各鞍部材2、並びに各挾持部材20の上に設けられ、かつ棟部H1の長手方向H1−1に葺設される。その他の構造及び/又は作用と、特徴は前述の第一実施例に準ずる。
尚、21は屋根地Hの棟部H1に設けた換気吸込通路で、この換気吸込通路21は、棟部H1の長手方向H1−1に貫設する構成と、間欠式に設ける構造とがあり、その状況と、気候、地域の特性、又は建屋の大きさ、換気の条件等の諸々の条件で決定する。またこの支持部材1と、鞍部材2と、また必要により挾持部材20とをそれぞれ組合せること、又はこの支持部材1と、鞍部材2と、また必要により挾持部材20の寸法の異なるものを個別に採用すること等を介して、例えば、棟部H1及び/又は換気吸込通路21や、屋根地H等の大小・形態等に容易に対応できるので、重宝かつ簡便、経済的であること等の実益がある。そして、場合により、支持部材1の脚部100及び/又は胴体部101の調節(拡縮、可変等の操作)のみでも、寸法の異なる各部材を採用することで、棟部H1及び/又は換気吸込通路21や、屋根地H等の大小・形態等に容易に対応できると考えられ、省資源かつ簡便、経済的であること等の有益性を有する。
図1は各実施例に共通な大棟に本発明を施工した一部欠截の縮尺側面図 図2は各実施例に共通な隅棟に本発明を施工した一部欠截の縮尺側面図 図3は第一実施例の要部側面模式図 図4は第一実施例の換気棟の要部欠截の斜視図 図5は第一実施例ののし瓦の拡大俯瞰図であり、成形時における左右ののし瓦を一体に成形した状態の図 図6は第一実施例の支持部材を分解して示した斜視図 図7は第一実施例の図6の組付け状態を示した斜視図 図8は第一実施例の図7に示した組付け状態に横木を架承した状態の側面模式図 図9は第二実施例の要部側面模式図 図10は第二実施例の支持部材を分解して示した斜視図 図11は第二実施例の図10の組付け状態を示した斜視図 図12は第二実施例の図11に示した組付け状態に横木を架承した状態の側面模式図
符号の説明
1 支持部材
100 脚部
101 胴体部
102 天井板部
103 孔
2 鞍部材
200 架承天板
201 垂下部
202 受け部
203 孔
3a ボルト
3b ナット
4 横木
5 のし瓦
5a 一体のし瓦
5b 裏面
5c 表面
500 のし瓦本体
501 立上部
501a 楔傾斜面
501b 楔凹部
501c 寸法
502 垂れ部
502a 寸法
503 リブ片
504 空間部
505 段付部
7 換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材
8 換気口
10 冠瓦
10a 裏面
1000 裾部
1001 差渡しリブ片
11 当木
13 換気排気通路
20 挾持部材
2000 上面挾持片
21 換気吸込通路
H 屋根地
H1 棟部
H1−1 長手方向
H2 棟木
R 瓦

Claims (8)

  1. 屋根地の棟部の長手方向(棟方向)に、適宜間隔で立設された略細長山型の支持部材と、この支持部材に、それぞれ架承したのし瓦緊結用の対の横木を支持する略鞍型の鞍部材と、この鞍部材の両端に支持した前記横木に緊締される複数段ののし瓦の基端側に設けた立上部と、前記のし瓦の裏面に設けた複数のリブ片と、このリブ片と棟部の瓦との間に設けた換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材と、前記複数配置された鞍部材上に、差渡し架承した棟木及び/又は最上段の前記のし瓦に葺設した冠瓦とで構成される棟構造。
  2. 請求項1に記載の棟構造であって、
    前記のし瓦のリブ片と棟部の瓦との間に設けた換気空間形成兼雨水遡上防止用の部材と、こののし瓦のリブ片との間で、換気口を形成する構成とした棟構造。
  3. 請求項1に記載の棟構造であって、
    前記鞍部材は、棟部の長手方向(棟方向)に、適宜間隔で立設された複数個の支持部材に、それぞれ架承し、この複数配置された鞍部材上に棟木を架承し、この棟木と、前記鞍部材、並びに支持部材を、緊締具で固止する構造とした棟構造。
  4. 請求項1に記載の棟構造であって、
    前記のし瓦の基端側に設けた立上部を、前記横木に釘止め又は接着、葺設等により設ける際に、この立上部の上面に設けた楔傾斜面が、この立上部の裏面に設けた楔凹部に喰込み可能とする構造とした棟構造。
  5. 請求項1に記載の棟構造であって、
    前記横木に、のし瓦の立上部を取付ける際の目印を、一箇所又は数箇所に亘り付設する構造とした棟構造。
  6. 請求項1に記載の棟構造であって、
    前記のし瓦の基端側に設けた立上部の内側(棟芯側)の寸法と、のし瓦の垂れ部の外側(軒先側)の寸法を略均等とし、複数段ののし瓦が、棟方向に対して、垂直断面の形状が略ハの字形に葺設される構造とした棟構造。
  7. 請求項1に記載の棟構造であって、
    前記支持部材に架承した鞍部材に、対の横木の上面挾持片を備えた挾持部材を載架し、この上面挾持片と、前記鞍部材、並びに支持部材を、緊締具で固止する構造とした棟構造。
  8. 請求項7に記載の棟構造であって、
    前記上面挾持片の両端部に、釘孔、ビス孔等の小孔を開設する構造とした棟構造。
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