JP4043854B2 - Icカードの製造方法とicカード - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ICカードの製造方法とICカードに関する。
詳しくは、接触式非接触式兼用タイプまたは非接触式であるが端子板を有するICカードにおいて、カード基体内に埋め込まれたアンテナコイル接続端子板とICモジュール(COT)端子との接続を確実に行う技術に関する。
従って、本発明の利用分野は、ICカードの製造や使用分野に関する。
【0002】
【従来技術】
ICカードは大別して、外部端子がカード表面に露出している接触式、ICチップおよび通信用のアンテナコイルがカード基体内部に埋め込まれていて外部端子がない非接触式、および両者の機能を同一のチップで行う、コンビ式またはデュアルインターフェース式、の3種類がある。
【0003】
このうち、コンビ式と呼ばれるものは、ICモジュールの裏側(接触端子面の反対面)にアンテナ接続端子(通常、2箇所)と接続するため、ICチップの所定パッドと導通がとれているアンテナ接続端子が設けられており、これがカードの導通用凹部に露出するアンテナコイル接続端子板と導電性ペーストまたは導電性接着シート等を介して接続されることで非接触式カードとしての機能を有することになる。
【0004】
ところで、コンビ用ICモジュールは、通常の接触式ICカードと同じようなテープ状モジュール(COT=Chip On Tape)として製造されるが、COT裏面(端子面の裏側)には、アンテナコイル接続端子板と電気的な接続をはかるためのアンテナ接続端子が最低2箇所設けられる。
また、カード側には内部にアンテナコイルが所定位置に埋め込まれ、カードにCOT埋設凹部をザグリ形成する際に、アンテナコイル接続端子板も露出させ、これが、COTを埋設する際に、対応するCOT側のアンテナ接続端子と導電性ペースト等を介して電気的に接続される必要がある。
【0005】
ここで、念のため接触式非接触式兼用ICカードのICモジュール装着法(従来からの方法)について説明する。
図5は、ICモジュール装着法の従来例を示す図である。
近年、一般的に採用されている装着方法は、図5のICモジュール装着部断面が示すように、第1凹部21と第2凹部22からなる凹部をカード基体12に形成し、浅く切削(ザグリ)した第1凹部21で、ICモジュール10の接触端子板(モジュール基板)5を受け、より深く切削した第2凹部22にICモジュールのモールド樹脂部15が嵌合するようにしている。
【0006】
さらに、カード基体内のアンテナコイル接続端子板33,34とICモジュール側アンテナ接続端子13,14とを接続する必要があるため、導通用凹部23,24をアンテナコイル接続端子板に達する深さに切削し、当該凹部内に導電性接着シートや導電性ペースト等の導電性材料を充填して端子間の導通を図っている。
ICモジュール10の接触端子板5と第1凹部21の面間は熱反応性(ホットメルト式)接着テープ8を溶融してICモジュールを凹部内に固定する。
なお、図5では、導通用凹部23,24は縦孔状に見えるが、実際はφ2〜3mm程度の円形、または2mm×3mm程度の長方形状面に対し、深さ200〜500μm程度であるから平面に近い凹部である。また、モールド樹脂部15も半球状に図示しているが、実際は薄いプレート状のものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、アンテナコイル接続端子板の埋め込まれている深さは、個々の基材のばらつき、熱プレス条件等によって変動し、また、ザグリ加工のエンドミル側にも多少の加工深さのばらつきがあり、通常t35μm程度のアンテナコイル接続端子板を掘りすぎて端子を破壊等することなく、確実に露出させることは容易ではなく、さまざまな工夫が必要であった。
【0008】
例えば、あらかじめ製造ロットごとにカードに埋め込まれているアンテナコイルの深さを破壊検査で測定し、その製造ロット品のコイル深さの情報をザグリ加工機に入力しておくことで、ある程度正確な対応が可能である。
しかし、同じロットの中でもプレス機の上段、中段、下段では微妙に熱条件に違いがあり、また、同じ大判シート(製造途上のカードを多面付けしたシート)の内部でもばらつきがあるため、すべて同一製造ロットカードのアンテナコイル深さを正確につかむことは困難である。したがって、ばらつきの大きいカードは不良品(COTとアンテナの接続不良)となる可能性が高かった。
【0009】
この解決策として、例えば、エンドミル先端部がコイルに接触した際の抵抗値の変動を検出し、それを検出した時点で深さ方向のザグリ加工を停止させる回路を装置側に設ける方式があるが、コイルの検出、フィードバック機能を機械に持たせることで装置価格が高くならざるを得ない。
また仮に検出がうまくいったとしても、ザグリ加工機の動作を急激に停止させることは機械の慣性上困難で、すぐに停止させるためには相当遅い速度で深さ方向のザグリを行う必要がある。ザグリ加工速度を極端に低くすれば、生産効率も低下するという問題もある。
反面、このような制御を行わないとすると、COTとアンテナコイルの接続不良品が多く出て、歩留りの低下を招くおそれがあり、生産効率と歩留りと、相反する問題の解決を迫られていた。
【0010】
そこで、本発明では、このようなアンテナコイルの深さ位置がばらつくカード基体に対して、特別な管理や制御を必要とせずに、確実にアンテナコイル接続端子板を露出させて接続する方法を研究し、本発明の完成に至ったものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、カード基体内にアンテナコイルとアンテナコイル接続端子板を有し、カード表面に装着するICモジュールのアンテナ接続端子と当該アンテナコイル接続端子板間を導通用凹部を切削して導電性ペーストで接続するICカードの製造方法において、カード表面側からアンテナコイル接続端子板への導通用凹部を、階段の段差が10μm〜30μm、ステップの幅200μm〜1mmとし、全体とし2段以上の階段状に切削し、導通用凹部がアンテナコイル接続端子板面に対して平行する面で導電性ペーストとの接触面を確保するように、ザグリ機を制御して切削することを特徴とするICカードの製造方法、にある。
【0012】
上記製造方法において、1のアンテナコイル接続端子板に対する導通用凹部を2〜5に分割して、各凹部をアンテナコイル接続端子板面に対して平行する面で導電性ペーストとの接触面を確保するように切削することができる。
【0013】
本発明の要旨の第2は、カード基体内にアンテナコイルとアンテナコイル接続端子板を有し、カード表面に装着したICモジュールのアンテナ接続端子と当該アンテナコイル接続端子板間を導通用凹部を介して導電性ペーストで接続したICカードにおいて、カード表面側からアンテナコイル接続端子板への導通用凹部が、階段の段差が10μm〜30μm、ステップの幅200μm〜1mmとし、全体とし2段以上の階段状に切削されており、アンテナコイル接続端子板面に対して平行する面で導電性ペーストとの接触面が確保されていることを特徴とするICカード、にある。
【0014】
上記ICカードにおいて、1のアンテナコイル接続端子板に対する導通用凹部が2〜5に分割されていて、各凹部がアンテナコイル接続端子板面に対して平行する面で導電性ペーストとの接触面が確保されているようにすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のICカードの製造方法またはICカードでは、アンテナコイル接続端子板を露出させる予定領域に対して、従来のようにカード基体表面から切削してザグリするが、導通用凹部がアンテナコイル接触端子板面に対して階段状の接触面部分を有するように切削する特徴がある。このような切削は、ザグリ機に所定のプログラムを設定し、かつ制御して行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明のICカードの実施形態を示す図である。図1(A)は平面図、図1(B)は図1(A)のA−A線部分断面図、図1(C)は図1(A)のB−B線部分断面図を示している。
図2は、本発明のICカードの他の実施形態を示す図である。図2(A)は平面図、図2(B)は図2(A)のA−A線部分断面図を示している。
図3は、図1の実施形態における切削した導通用凹部とアンテナコイル接続端子板との位置関係を示す図、図4は、同様に図2の実施形態における切削した導通用凹部とアンテナコイル接続端子板との位置関係を示している。
【0017】
図1(A)のように、ICカード1は接触式非接触式兼用ICモジュール10を有し、カード基体12内にアンテナコイル3を有している。
ICモジュール10の表面側は接触端子板5であって公知の端子パターンを有するが、図1での図示は省略している。接触端子板5はモジュール基板を兼ねるものである。接触端子板5のカード基体内面側にはモールド樹脂部15内にICチップを有し、その両端にはアンテナ接続端子13,14が形成されている。
これらは、カード表面からは直接観察できないものであり、図示するのは透視した状態を示すものである。破線で示すアンテナコイル3も同様である。
【0018】
図1(A)に図示してないが、アンテナ接続端子13,14に対面する位置部分のカード基体内には、アンテナコイル3の両端部であるアンテナコイル接続端子板が形成されている。これは、ICモジュール側端子との接続を容易とするように3mm×4mm程度の大きさにするのが通常である。
アンテナコイル接続端子板は、必ずしも金属の板状体であることには限られず、細線ワイヤまたはワイヤ束をくしの歯状、または渦巻き状に配置し、あるいはヂグザグ状に密に折り畳んだ状態で、3mm×4mm相当の領域を形成したものであっても良い。
【0019】
ICカード1の、A−A線に沿う断面は、図1(B)のように、第1凹部21内にモジュール基板5が嵌合しており、ICモジュールのアンテナ接続端子部分からカード基体内に向かって、導通用凹部23が切削されている。
本発明の特徴は、この導通用凹部23がアンテナコイル接続端子板面に対して階段状の接触面部分23Sを有するようにされていることにある。
図示していないが、導通用凹部23を切削する際は、アンテナコイル接続端子板も切削されるので、同様に階段状の接触面部分が形成されることになる。
【0020】
ICカード1の、B−B線に沿う断面は、図1(C)のようになるが、導通用凹部23,24に階段状の接触面部分23S,24Sが形成されている。
図1(B)の形状と図1(C)の形状は、必ずしも双方を満足する関係ではないが、いずれであっても階段状の接触面部分23S,24Sを有すれば良いという趣旨である。
【0021】
図2の他の実施形態の場合、平面状態は図1と同一であるが、A−A線断面は、図2(B)のようになる。この場合、導通用凹部23の底部は、枝分かれした複数の分割凹部231,232になっており、各凹部が階段状の接触面部分231S,232Sを有するようにされている特徴がある。
図示の都合で2つの分割凹部のみ示されているが、数個の凹部が形成されているものであってもよい。接続端子板も導通用凹部も狭い面積であり、切削するエンドミルの最小径も0.3mm程度であるので、枝分かれした分割凹部を無数に形成できる分けではないが、2〜5個程度の形成は可能である。
このような凹部もザグリ機を制御することで任意に切削することができる。
【0022】
図1(C)のように階段状の接触面部分を形成した場合、図1(B)の場合も同様であるがアンテナコイル接続端子板33との位置関係は、図3のようになる。
図3(A)は、アンテナコイル接続端子板33がカード基体の表面から比較的に浅い位置にある場合、図3(B)は、比較的に深い位置にある場合を示している。導通用凹部23が階段状の接触面部分23Sを有するため、アンテナコイル接続端子板33の位置が上下に変動しても、端子板のいずれかの部分で導通用凹部23と面接触することになり、導通用凹部に導電性ペースト等の導電性材料9を充填すれば、ICモジュールのアンテナ接続端子13とアンテナコイル接続端子板33間の導通が確実に得られることになる。
【0023】
アンテナコイル接続端子板33は、35μm程度の厚みしかないので、これを導通用凹部23,24が貫通してしまう場合は、僅かな接触面積しか得られない。しかし、このように階段状の凹部にする場合は、アンテナコイル接続端子板に平行する面で接触面が確保できるので、貫通用凹部の底面全面で接触しない場合であっても、比較的広い接触面積が得られて導通が確保される。
一方、従来法で良くあることであるが、導通用凹部23が端子板を完全に貫通してしまう場合には、導電性材料とアンテナコイル接続端子板33との接触面積が僅かとなるため、導通が得られないか不安定な状態になり易い。
【0024】
図4は、同様に図2の実施形態における切削した導通用凹部23とアンテナコイル接続端子板33との位置関係を示している。この場合は、凹部の先端が複数に分割された凹部231,232になっているが、原理は、図3の場合と同様であって、階段状の接触面部分231S,232Sにより接続端子板との確実な接続が確保される。
【0025】
導通用凹部23の1の階段の段差が大き過ぎれば、1の段差内でアンテナコイル接続端子板33を貫通してしまうことがあり、接触面積が得られな場合が生じる。また、1の階段の段差が小さ過ぎれば、狭い貫通用凹部内で階段段差を大きくすることができないので従来の貫通用凹部と余り変わりのないものになってしまう。
そこで、通常のアンテナコイル接続端子板33の大きさ(3×5mm程度)と端子板の厚み(35μm程度)を考慮すると、1の階段は10〜30μm程度の段差を有し、1の階段の幅(ステップの幅)は、200μm〜1mm程度が好ましいことになる。この程度の段差の階段であれば、1の貫通用凹部の中に2段以上の階段を形成することができる。
図4の場合も同様であるが、階段状の接触面部分231S,232Sがより狭いので、1の階段の段差は10〜30μm程度にしても、階段の幅は狭い幅にする必要がある。
【0026】
このように導通用凹部を切削した後は、当該凹部内に導電性ペーストや導電性接着テープ等の導電性材料9を充填し、さらにICモジュール10の少なくとも第1凹部に接する面に接着テープ8を貼着してから、ICモジュールを凹部に嵌合し、ヒーターブロックで接触端子板面から熱圧をかけることにより、ICモジュールを固定することができ、同時にアンテナコイル端子間の導通も完全なものになる。
【0027】
このようなICカードの製造は、その他の点においては従来例と同様であり、図5のように、アンテナコイルとアンテナコイル接続端子板を形成したアンテナシート121を準備した後、コアシート122、123,124とオーバーシート125,126を積層して熱圧をかけて一体にする。カード基材が塩化ビニールと違って熱融着性でない材料の場合は、接着剤や接着シートを併用するものであってもよい。
これらの工程は多面付けの大判工程で行い、ICモジュールの装着は、個々のカードサイズに打ち抜いた後に行う。
以下、具体的な実施例に基づいて説明する。
【0028】
【実施例】
(実施例)
図1、図3、図5を参照して本発明の実施例を説明する。
<ICカード用ICモジュールの準備>
接触端子板が形成され、接触式非接触式兼用ICチップが実装されたCOT(ガラスエポキシ基材、厚み160μm)のICチップやワイヤボンディング部周囲を囲みエポキシ系樹脂を約0.05ml滴下して樹脂モールドした。
なお、接触端子板5の大きさは13.0mm×11.8mmとし、モールド部は8.0mm×8.0mm、モールド部から露出しているアンテナ接続端子13,14の大きさは、各2mm×3mmとなるようにした。
このCOT裏面(端子基板の反対面)に、アンテナ接続端子13,14部を除いて被覆されるように、熱反応性接着テープ(ポリエステル樹脂系、厚み50μm)8を、モールド樹脂部15に圧がかからないようモールド部に対応する凹部を備えたプレス板より熱圧をかけてラミネートした。プレス条件は130°C、10kgf/cm2 、5秒とした。
このラミネート時に、接着テープ8は通常、約10μm圧縮される。
【0029】
<ICカード用基体の準備>
カード基体のコアシート121として、厚み180μmの白色硬質塩化ビニールシートに厚み35μmの銅箔が積層された基材を使用し、フォトエッチング技術を用いてアンテナコイル3と、3mm×4mmの大きさのアンテナコイル接続端子板33,34を形成した。
このアンテナシートに対して、厚み調整用のコアシート122として白色硬質塩化ビニールシート(厚み180μm)、さらに印刷済の白色硬質塩化ビニールシート123,124(厚み180μm)2枚と、厚み50μmの透明塩化ビニールシート125,126の2枚を、コアシート121,122の上下面に配置し仮止めした後、熱圧(150°C、20kgf/cm2 、30分)をかけて融着し、アンテナシート埋め込み済カード基体12を製造した。
この状態では、アンテナ接続端子板は、標準的にはカード表面から、410μm〜445μmの範囲に存在することになる。
なお、アンテナコイル3は、線幅500μmとし、カード基体の外周にほぼ4回巻きとなるようにした。
【0030】
<ICモジュールの装着>
ICモジュール装着部の凹部を、ザグリ機のNC切削加工により形成した。
まず、ICモジュール基板(接触端子板)5と接着テープ8の厚みの合計厚さに相当する深さに第1凹部21を切削した。この段階で第1凹部21の大きさは、13.1mm×11.9mm(角部の曲率半径2.5mm)、深さは200μmとした。このように、実際の端子基板サイズより各0.1mm程度大きく開口するのが好ましい。
第2凹部22は大きさ8.2mm×8.2mm、第1凹部よりもさらに450μm深くなるようにした。
【0031】
導通用凹部23,24は2mm×3mmの長方形状とし、最深部が第1凹部よりも260μm深くなるようにし、最浅部が、第1凹部よりも200μm深くなるようにし、3段の段差を有し、4つの階段を有するようにした。1階段の幅(ステップの幅)を約500μmとなるようにした。
これには、導通用凹部底面形状の形成のための切削プログラムをあらかじめ作成しておき、これをプログラムとして呼出して実行することにより、所定形状に切削することができる。
エンドミルは切削幅0.5mmのものを使用したが、導通用凹部の径とプログラム次第により、0.3〜3mm程度のものまで使用できる。
【0032】
導通用凹部23,24から露出したアンテナコイル接続端子板33,34の上に液状導電性熱硬化性樹脂(九州松下電器株式会社製「DBC230S」)を塗布した上に、先に準備した接着テープ8をラミネート済みの前記ICモジュール10をCOTから打ち抜いて搭載し、熱圧をかけて接着テープを溶かしてICモジュールを固定した。これにより、COTとICカードの接着、およびCOTとカード基体内のアンテナコイルとの電気的接続の両方が完了した。
なお、ICモジュールの装着は、ヒーターブロックをICモジュール面にあてがって、熱圧(160°C、5秒)をかけることにより接着テープ8を溶かすと同時に液状導電性樹脂を熱硬化して凹部内に固定する方法によった。
【0033】
上記実施例による製造方法では、アンテナ端子間の接続不良が生じることが少なく、また、完成したICカードにアンテナ接続不良の生じることなく、非接触通信機能の信頼性が高いものであった。
【0034】
以上のように、本発明の製造方法では、製造ロット別のアンテナコイルの深さ配置の管理や、プレス条件等の管理、ザグリ加工機の設定値(深さ、設定値等)、ザグリ加工精度管理やアンテナコイル深さの検出、フィードバック等の特別の管理や制御を必要とすることなく、どのようなカードであっても同一の加工プログラムによってザグリ加工することで確実にアンテナコイル接続端子板を露出させることができ、生産性の低下やコストの増加、歩留りの低下を招くことなく、安定的にカードを製造することができる。
【0035】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は接触式非接触式兼用ICカードに限られるものでなく、モジュール基板を有してカード表面に装着する方式の非接触式専用ICカードにも適用できるものである。
【0036】
【発明の効果】
上述のように、本発明のICカードの製造方法では、アンテナコイル接続端子板の埋設深さに多少のばらつきがあったとしても、あるいはザグリ機の切削深さに変動があったとしても、ICチップ側のアンテナ接続端子面を露出させることができ接続を確実なものとすることができる。これにより、製造歩留りの向上、故障率低減に効果することができる。
また、当該製造方法によるICカードは、ICチップ側とアンテナコイル間の確実な接続がされているので、動作不良になることが少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のICカードの実施形態を示す図である。
【図2】 本発明のICカードの他の実施形態を示す図である。
【図3】 図1の実施形態における切削した導通用凹部とアンテナコイル接続端子板との位置関係を示す図である。
【図4】 図2の実施形態における切削した導通用凹部とアンテナコイル接続端子板との位置関係を示す図である。
【図5】 ICモジュール装着法の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 ICカード
3 アンテナコイル
5 モジュール基板(接触端子板)
8 接着テープ
9 導電性材料
10 ICモジュール
11 ICチップ
12 カード基体
13,14 アンテナ接続端子
15 モールド樹脂部
21 第1凹部
22 第2凹部
23,24 導通用凹部
23S,24S 階段状の接触面部分
33,34 アンテナコイル接続端子板

Claims (4)

  1. カード基体内にアンテナコイルとアンテナコイル接続端子板を有し、カード表面に装着するICモジュールのアンテナ接続端子と当該アンテナコイル接続端子板間を導通用凹部を切削して導電性ペーストで接続するICカードの製造方法において、カード表面側からアンテナコイル接続端子板への導通用凹部を、階段の段差が10μm〜30μm、ステップの幅200μm〜1mmとし、全体とし2段以上の階段状に切削し、導通用凹部がアンテナコイル接続端子板面に対して平行する面で導電性ペーストとの接触面を確保するように、ザグリ機を制御して切削することを特徴とするICカードの製造方法。
  2. 1のアンテナコイル接続端子板に対する導通用凹部を2〜5に分割して、各凹部をアンテナコイル接続端子板面に対して平行する面で導電性ペーストとの接触面を確保するように切削することを特徴とする請求項記載のICカードの製造方法。
  3. カード基体内にアンテナコイルとアンテナコイル接続端子板を有し、カード表面に装着したICモジュールのアンテナ接続端子と当該アンテナコイル接続端子板間を導通用凹部を介して導電性ペーストで接続したICカードにおいて、カード表面側からアンテナコイル接続端子板への導通用凹部が、階段の段差が10μm〜30μm、ステップの幅200μm〜1mmとし、全体とし2段以上の階段状に切削されており、アンテナコイル接続端子板面に対して平行する面で導電性ペーストとの接触面が確保されていることを特徴とするICカード。
  4. 1のアンテナコイル接続端子板に対する導通用凹部が2〜5に分割されていて、各凹部がアンテナコイル接続端子板面に対して平行する面で導電性ペーストとの接触面が確保されていることを特徴とする請求項記載のICカード。
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