JP4043280B2 - 投影画面の評価方法、投影画面の評価装置、投影画面の評価プログラム、および投影画面の評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投影画面の輝度斑を評価する投影画面の評価方法、投影画面の評価装置、投影画面の評価プログラム、および投影画面の評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、投影装置としてのたとえば液晶パネルを用いた液晶データプロジェクタが普及してきている。この液晶データプロジェクタは、4つの三角柱状のプリズムの接続面である側面を互いに接着して直方体状に形成した合成プリズムを備えており、この合成プリズムにより、赤(R)、緑(G)、青(B)のいわゆる光の三原色に分光された光を合成している。このため、この合成プリズムの接着の精度によっては、この液晶データプロジェクタをスクリーンなどに投影した際にこのスクリーンの投影画面上に縦線状の輝度斑が形成されることがある。この輝度斑が所定以上投影画面上に形成されると、液晶データプロジェクタの品質に影響するため、合成プリズムをプロジェクタの光学系ユニット、いわゆるプロジェクタエンジンユニットに装着してこの合成プリズムにより発生する輝度斑を予め評価する必要がある。
【0003】
そこで、従来、この合成プリズムにて投影した投影画面の評価方法としては、輝度斑の限度基準などのサンプルを作成し、このサンプルと被検査合成プリズムにて投影した投影画面の輝度斑とを、測定者が目視により評価する評価方法が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の測定者の目視による投影画面の評価方法では、測定者の体調状態、あるいは心理状態、すなわち気分によってばらつきが生じる問題がある。また、投影画面の輝度斑は、この輝度斑の濃淡の差、あるいはこの輝度斑が発生する本数などを総合的に考慮して判断しなければならないことにより、測定者が予め限度基準サンプルにて練習、いわゆる目合わせをしても判定が容易でなく時間がかかるとともに誤判定のおそれがあるという問題がある。
【0005】
さらに、限度基準サンプルと被検査合成プリズムにて投影した投影画面とを測定者が同時に同じ条件で目視する場合には、光学系が略等しい状態に揃った少なくとも2つのプロジェクタエンジンユニットが必要になることにより、これらプロジェクタエンジンユニットを設置できる検査スペースが必要となるとともにこれらプロジェクタエンジンユニットの設置が煩雑になる。このため、一般的には、測定者が限度基準サンプルを記憶し、この記憶した限度基準サンプルと被検査合成プリズムにて投影した投影画面とを比較して評価するので、判定が曖昧になるおそれがあるとともに後工程で不良が発覚することを考慮して次第に判定が厳しくなる問題がある。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、投影画面の輝度斑について定量的な評価ができる投影画面の評価方法、投影画面の評価装置、投影画面の評価プログラム、および投影画面の評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の投影画面の評価方法は、投影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定し、互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求め、これら各輝度対比を求めた互いに隣接する前記分割領域の面積の合計に応じて前記各輝度対比に重み付けをして前記各分割領域の分割輝度斑値を求め、これら分割輝度斑値の変動指数を求めて前記投影画面の輝度斑値とするものである。
【0008】
そして、投影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割して測定したこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域の間の各輝度対比を求め、これら各輝度対比を求めた互いに隣接する分割領域の面積の合計に応じて各輝度対比に重み付けをして各分割領域の分割輝度斑値を求め、これら分割輝度斑値の変動指数を求めて投影画面の輝度斑値とすることにより、投影画面の輝度斑について得られる定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に近づけることが可能になる。
【0009】
請求項2記載の投影画面の評価方法は、請求項1記載の投影画面の評価方法において、各分割領域の分割輝度斑値L1を求める際に、互いに隣接する前記各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ求め、これら各分割領域の分割輝度斑値L1に基づいて投影画面の輝度斑値Lを求める際に、前記各分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、前記投影画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L4)/L2で求めるものである。
【0010】
そして、各分割領域の分割輝度斑値L1を求める際に、互いに隣接する各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ求め、これら各分割領域の分割輝度斑値L1の変動指数を求めて投影画面の輝度斑値Lとする際に、分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、投影画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L4)/L2で求める。この結果、投影画面の輝度斑について得られる定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価により近づけることが可能になる。
【0011】
請求項3記載の投影画面の評価プログラムは、コンピュータに、投影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定するステップと、互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求めるステップと、これら各輝度対比を求めた互いに隣接する前記分割領域の面積の合計に応じて前記各輝度対比に重み付けをして前記各分割領域の分割輝度斑値を求めるステップと、これら分割輝度斑値の変動指数を求めて前記投影画面の輝度斑値とするステップとを実行させるものである。
【0012】
そして、コンピュータにて、投影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割して測定したこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域の間の各輝度対比を求め、これら各輝度対比を求めた互いに隣接する分割領域の面積の合計に応じて各輝度対比に重み付けをして各分割領域の分割輝度斑値を求め、これら分割輝度斑値の変動指数を求めて投影画面の輝度斑値とすることにより、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に近づけた投影画面の輝度斑の定量的な評価を自動的かつ効率よく得ることが可能になる。
【0013】
請求項4記載の投影画面の評価プログラムは、請求項3記載の投影画面の評価プログラムにおいて、各分割領域の分割輝度斑値L1を求めるステップは、互いに隣接する前記各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ求めるステップを備え、これら各分割領域の分割輝度斑値L1の変動指数を求めて投影画面の輝度斑値Lとするステップは、前記各分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、前記投影画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L4)/L2で求めるステップを備えたものである。
【0014】
そして、コンピュータにて各分割領域の分割輝度斑値L1を求める際に、互いに隣接する各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ求め、これら各分割領域の分割輝度斑値L1の変動指数を求めて投影画面の輝度斑値Lとする際に、分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、投影画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L4)/L2で求める。この結果、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価により近づけた投影画面の輝度斑の定量的な評価を自動的かつ効率よく得ることが可能になる。
【0015】
請求項5記載の投影画面の評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項3または4いずれか一記載の投影画面の評価プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録したものである。
【0016】
そして、請求項3または4いずれか一記載の投影画面の評価プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録したことにより、請求項3または4いずれか一記載の投影画面の評価プログラムを他のコンピュータで実現することが可能になる。
【0017】
請求項6記載の投影画面の評価装置は、投影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像を取得する画像取得手段と、この画像取得手段にて取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求めるとともに、前記分割領域の面積に応じて前記輝度対比に重み付けをして前記投影画面の輝度斑値を求める輝度斑数値化手段とを具備したものである。
【0018】
そして、投影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像を画像取得手段にて取得し、輝度斑数値化手段にて、この投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域の間の各輝度対比を求めるとともに、分割領域の面積に応じて輝度対比に重み付けをして投影画面の輝度斑値を求めることにより、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に近づけたこの投影画面の輝度斑の評価を自動的かつ定量的に得られる。
【0019】
請求項7記載の投影画面の評価装置は、請求項6記載の投影画面の評価装置において、輝度斑数値化手段は、画像取得手段にて取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求める輝度測定手段、およびこの輝度測定手段にて求めた前記各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値Cを求めるとともに、前記各分割領域の面積の合計をSとして、投影画面の輝度斑値Lを、L=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)で求める計算手段を備えたものである。
【0020】
そして、輝度斑数値化手段の輝度測定手段にて、画像取得手段で取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域の間の各輝度対比を求め、輝度斑数値化手段の計算手段にて、この輝度測定手段にて測定した各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値Cを求めるとともに、各分割領域の面積の合計をSとして、投影画面の輝度斑値Lを、L=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)で求める。この結果、投影画面の輝度斑について得られる自動的かつ定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に、より近づけることが可能になる。
【0021】
請求項8記載の投影画面の評価装置は、請求項6記載の投影画面の評価装置において、輝度斑数値化手段は、画像取得手段にて取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求める輝度測定手段、およびこの輝度測定手段にて測定した互いに隣接する前記各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値Cを求めるとともに、これら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ求めるとともに、前記複数の分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、投影画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L4)/L2で求める計算手段を備えたものである。
【0022】
そして、輝度斑数値化手段の輝度測定手段にて、画像取得手段で取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域の間の各輝度対比を求め、輝度斑数値化手段の計算手段にて、この輝度測定手段で測定した互いに隣接する各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値Cを求めるとともに、これら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ求めるとともに、複数の分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、投影画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L4)/L2で求める。この結果、投影画面の局所的な輝度斑のこの投影画面の輝度斑値への影響を軽減し、この投影画面の輝度斑について得られる自動的かつ定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に、より近づけることが可能になる。
【0023】
請求項9記載の投影画面の評価装置は、請求項6ないし8いずれか一記載の投影画面の評価装置において、投影画面の輝度斑値に基づく情報を表示する表示手段を具備したものである。
【0024】
そして、表示手段にて投影画面の輝度斑値に基づく情報を表示することにより、投影画面の輝度斑値に基づく情報を測定者が表示手段を介して確認することが可能になる。
【0025】
請求項10記載の投影画面の評価装置は、請求項9記載の投影画面の評価装置において、投影画面の輝度斑値を予め設定された複数の閾値にて複数の評価段階に分類する分類手段を具備し、表示手段は、この分類手段にて分類した評価段階を表示するものである。
【0026】
そして、分類手段にて、投影画面の輝度斑値を予め設定された複数の閾値で複数の評価段階に分類し、表示手段にて、この分類手段で分類した評価段階を表示することにより、投影画面の輝度斑値の評価段階を、測定者が表示手段を介して確認することが可能になる。
【0027】
請求項11記載の投影画面の評価装置は、請求項9または10記載の投影画面の評価装置において、表示手段は、画像取得手段にて取得した投影画面画像を表示するとともに、この投影画面画像における予め設定された閾値よりも輝度斑値が大きい領域をこの投影画面画像上に表示するものである。
【0028】
そして、表示手段にて、画像取得手段で取得した投影画面画像を表示するとともに、この投影画面画像における予め設定された閾値よりも輝度斑値が大きい領域をこの投影画面画像上に表示することにより、予め設定された閾値よりも輝度斑値が大きい投影画面画像上の所定の領域を、測定者が表示手段を介して容易に確認することが可能になる。
【0029】
請求項12記載の投影画面の評価装置は、請求項6ないし11いずれか一記載の投影画面の評価装置において、画像取得手段にて取得した投影画面画像の照度を求めるとともにこの照度が予め設定された数値範囲以外の場合に警告する警告手段を具備したものである。
【0030】
そして、警告手段にて、画像取得手段で取得した投影画面画像の照度を求めるとともにこの照度が予め設定された数値範囲以外の場合に警告することにより、たとえば投影画面の光源となるランプの照度が予め設定された数値範囲以外となった場合などに警告手段にて警告することにより、投影画面の輝度斑が見えにくくなってこの輝度斑の評価を確実にできなくなることを防止する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態の構成を図面および表を参照して説明する。
【0032】
図1および図2において、1は評価装置であり、この評価装置1は、スクリーン2、このスクリーン2に投影画面Pを投影する投影装置としての治具エンジン3、この治具エンジン3に被検査物としての合成プリズム4を搬送して取り付ける搬送装置5、投影画面Pを撮像して投影画面画像Gとして取得する画像取得手段としての白黒CCDカメラ6、この白黒CCDカメラ6を遠隔操作する操作手段としてのI/Oボックス7、このI/Oボックス7が電気的に接続された輝度斑数値化手段としてのコンピュータ8、このコンピュータ8に電気的に接続された表示手段としてのとしてのモニタ9、および白黒CCDカメラ6にて撮像した投影画面画像、いわゆるスルー画像が表示される画像表示手段としての図示しない白黒モニタなどを備えている。
【0033】
ここで、治具エンジン3は、液晶データプロジェクタと同等の構成を有し、この液晶データプロジェクタに取り付けられる被検査物としての合成プリズム4を介してスクリーン2に投影画面Pを投影するものである。すなわち、この治具エンジン3は本体部10および鏡筒部11を備えており、この本体部10には、図示しない光源としてのランプが取り付けられている。また、このランプが照射した白色光はこの本体部10に配設された図示しない照明光学系にて導かれる。さらに、本体部10には、この照明光学系にて導かれたランプの白色光を赤(R)、緑(G)、青(B)のいわゆる光の三原色の色光12,13,14に分光する図示しない2枚のダイクロイックミラーが配設されており、これらダイクロイックミラーにて分光された三色の色光12,13,14は、この本体部10に配設された3枚の液晶パネル15,16,17にてそれぞれ変調される。そして、これら液晶パネル15,16,17にて変調した三色の色光12,13,14は、合成プリズム4にて合成光18に合成される。
【0034】
この合成プリズム4は、図2および図3に示すように、接続面である側面に図示しない干渉多層膜、いわゆるダイクロイックコーティングがそれぞれ施された略三角柱状のプリズム21,22,23,24を、これら側面を互いに接着して直方体状に形成されている。この結果、この合成プリズム4は、2面のダイクロイック面25,26が互いに交差した状態でこの合成プリズム4の内部に配置され、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色光12,13,14がそれぞれ入射する3面の入射面27,28,29と、各色光12,13,14の合成光18、すなわち白(W)が鏡筒部11へと出射する1面の出射面30とが形成されている。そして、これら入射面27,28,29は各液晶パネル15,16,17に対向し、出射面30は鏡筒部11に対向してそれぞれ配設される。
【0035】
ここで、各プリズム21,22,23,24の互いに対向した頂点31,32,33,34の間には、数μm以内の桁での接着のずれ35が生じており、このずれ35、あるいは各プリズム21,22,23,24の接着面の厚みの差などが各色光12,13,14の反射および透過に影響し、スクリーン2の投影画面Pに図4に示すような縦線状の輝度斑Uを形成すると考えられている。
【0036】
一方、治具エンジン3の鏡筒部11には、図示しない投影レンズが配設されており、合成プリズム4にて合成されたカラー画像が、この投影レンズなどを介してスクリーン2に投影されて投影画面Pとなる。
【0037】
さらに、搬送装置5は、たとえば合成プリズム4を真空吸着して搬送しこの合成プリズム4を治具エンジン3の上方から取り付けるものであり、この搬送装置5は、可撓性を有するたとえばゴムなどの合成樹脂にて形成され下方向に向けて拡開された略円筒形状のパッド部36を備えている。このパッド部36は、上方が図示しない真空ポンプなどの吸気手段に連通接続されている。そして、このパッド部36の上方には、シリンダ部37が取り付けられており、このシリンダ部37によりパッド部36が上下方向に移動可能となっている。
【0038】
また、白黒CCDカメラ6は、図示しない撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)、このCCDの出力が入力される画像処理回路などにて構成された画像処理部、この画像処理部などを制御する制御回路などにて構成された制御部、レンズなどにて構成された光学系、およびこの白黒CCDカメラ6に電力を供給する電源部などを備えている。この白黒CCDカメラ6は、治具エンジン3にてスクリーン2に投影された投影画面Pの所定の領域である測定エリアを撮像して投影画面画像Gを取得する。
【0039】
またさらに、I/Oボックス7は、リモートスイッチ38を複数備えており、これらリモートスイッチ38にて白黒CCDカメラ6の動作を制御している。測定者は、このI/Oボックス7のリモートスイッチ38を介して白黒CCDカメラ6を遠隔操作して投影画面画像Gを取得する。
【0040】
さらに、コンピュータ8は、白黒CCDカメラ6にて撮像された投影画面画像Gのビデオ信号をデジタル化するとともに、輝度測定手段の機能、計算手段の機能、分類手段の機能、および警告手段の機能を備えている。
【0041】
ここで、輝度測定手段の機能では、デジタル信号化された白黒CCDカメラ6にて撮像された投影画面画像Gの所定の矩形領域Aを、縦方向にm個、たとえば5つ、横方向にn個、たとえば50個、計250個に分割し、これら分割された分割領域Dの輝度をそれぞれ測定するとともに、これら分割領域Dの間の輝度対比を求める。
【0042】
また、計算手段の機能では、輝度測定手段の機能で求めた各分割領域Dの輝度対比に、これら分割領域Dの面積の合計に応じて重み付けをして投影画面Pの輝度斑値Lを求める。
【0043】
さらに、警告手段の機能では、デジタル化した白黒CCDカメラ6にて撮像された投影画面画像Gの所定の矩形領域Aの明るさから、投影画面Pの照度Bを求め、この照度Bが予め設定された数値範囲以外の場合に警告表示Wをモニタ9に表示させる。
【0044】
そして、分類手段の機能では、計算手段の機能で求めた投影画面Pの輝度斑値Lを、予め設定された複数の閾値と比較してこの輝度斑値Lに基づく情報である複数の評価段階Rに分類するとともに、合成プリズム4に要求される性能などにより予め設定された閾値と比較して、各評価段階Rを投影画面Pの輝度斑値Lに基づく情報としてのこの投影画面Pの輝度斑Uの総合評価である輝度評価Vに分類する。またさらに、この分類手段の機能では、この輝度斑Uの輝度評価Vおよび警告手段の機能で求めた照度Bに基づく総合評価Tをモニタ9に表示する。
【0045】
また、コンピュータ8は、図示しない記憶手段としてのメモリを備えている。このメモリには、デジタル化した白黒CCDカメラ6にて撮像された投影画面画像G、投影画面Pの赤(R)、緑(G)、青(B)の各色光12,13,14および白(W)であるこれら色光12,13,14の合成光18の輝度斑値L、評価段階R、輝度評価V、および照度Bなどがそれぞれコンピュータ読み取り可能に記録、いわゆる保存される。このメモリに保存される投影画面Pの輝度斑値L、評価段階R、および輝度評価Vの一例を表1に、投影画面Pの照度Bの一例を表2にそれぞれ示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
一方、モニタ9には、図5に示すように、投影画面画像Gが表示されるとともに、この投影画面画像G上には所定の矩形領域Aが表示されている。さらに、この投影画面画像Gの側方には、投影画面Pの輝度斑値L、この投影画面Pの照度B、およびこの投影画面Pの輝度斑値Lの評価段階Rが、赤(R)、緑(G)、青(B)、および白(W)毎に、互いに離間されて並べて表示されている。また、モニタ9におけるこれら評価段階Rの下方には、投影画面Pの輝度斑Uの輝度評価Vが表示されている。さらに、これら輝度斑値L、照度B、評価段階R、および輝度評価Vの下方には総合評価Tが表示されている。この総合評価Tは、輝度斑値L、照度B、評価段階R、および輝度評価Vよりも大きく表示されている。そして、この総合評価Tの下方には、投影画面Pの照度Bが予め設定された所定の数値範囲以外の場合にコンピュータ8の警告手段の機能による警告表示Wが表示される。この警告表示Wは、輝度斑値L、照度B、評価段階R、および輝度評価Vよりも大きく、総合評価Tよりも小さく表示される。
【0049】
次に、上記一実施の形態による投影画面の評価方法を図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0050】
まず、治具エンジン3にて合成プリズム4を介して投影画面Pをスクリーン2上に投影する(ステップ1)。このとき、この投影画面Pの縦線状の輝度斑Uは、合成プリズム4の性能により、ほとんど発生しない場合、薄く発生する場合、濃く明らかに発生する場合、本数が多い場合、あるいは本数が少ない場合などがある。また、この合成プリズム4から色光12,13,14をそれぞれ単色で出力してこの治具エンジン3で投影した場合でも、同じ合成プリズム4でありながら各色光12,13,14別に輝度斑Uの発生する程度が異なる場合がある。このため、測定者が赤(R)、緑(G)、青(B)、および白(W)のうちいずれの色について輝度斑Uを評価するかに応じて、治具エンジン3から各色光12,13,14および合成光18などを投影する。
【0051】
さらに、ステップ1で治具エンジン3にてスクリーン2上に投影した投影画面Pの測定エリアを、I/Oボックス7のリモートスイッチ38にて白黒CCDカメラ6を操作して撮像し、投影画面画像Gを取得する(ステップ2)。
【0052】
次いで、この白黒CCDカメラ6にて撮像して取得した投影画面画像Gをコンピュータ8にて投影画面Pの輝度の演算処理をする(ステップ3〜5)。
【0053】
まず、投影画面画像Gの矩形領域Aを、上下方向にm個、左右方向にn個に分割し、これら分割された分割領域Dの輝度を求め、この輝度を用いてこれら分割領域Dの輝度対比を求める(ステップ3)。この投影画面画像Gの矩形領域Aの分割数は、取得される投影画面Pの輝度斑Uの程度、あるいは輝度斑Uを細かく測定する際にはより細分化し、輝度斑Uを大まかに測定する際にはより細分化しないなど輝度斑Uの測定レベルの細かさに応じて予め設定する。
【0054】
次いで、このステップ3にて求めた各分割領域Dの輝度対比の平均値の絶対値C、および互いに隣接する分割領域Dの面積の合計Sを用いて、各分割領域Dの分割輝度斑値L1を、次の数1の式でそれぞれ求める(ステップ4)。
【0055】
(数1)
L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)
この数1の式は、規格として提案されている一般式であり、この数1の式では、互いに隣接する分割領域Dの面積の合計Sに応じてこれら各分割領域Dの輝度対比の平均値の絶対値Cに重み付けをすることにより、人間の目により近い感覚での輝度斑Uの数値化が可能になる。
【0056】
さらに、このステップ4で求めた各分割領域Dの分割輝度斑値L1の平均値L2、各分割領域Dの分割輝度斑値L1の最大値L3、および各分割領域Dの分割輝度斑値L1の最小値L4を用いて、投影画面Pの輝度斑値Lを、
(数2)
L=(L3−L4)/L2
で求める(ステップ5)。ここで、たとえば投影画面P全体に輝度斑Uが少なく、この投影画面Pのわずかな箇所にのみ局所的な輝度斑Uがあった場合などに、測定者は一般的に投影画面P全体を比較的輝度斑Uが少ないと判断するため、この数2の式により分割輝度斑値L1の最大値L3と最小値L4との差、すなわち分割輝度斑値L1の変動幅をこの分割輝度斑値L1の平均値L2で除した変動指数を輝度斑値Lとすることで、局所的な輝度斑Uによる輝度斑値Lの悪化を抑制して、この輝度斑値Lによる評価結果を測定者の官能検査の結果に、より追従させる。
【0057】
この後、コンピュータ8の分類手段の機能により、このステップ5で求めた投影画面Pの輝度斑値Lを、予め設定された閾値に応じて、たとえばいわゆるNO−GO判定などの良否判定、あるいはランク付けなどの評価段階Rに分類する(ステップ6)。
【0058】
同時に、投影画面Pの照度Bを、白黒CCDカメラ6にて取得された投影画面画像Gの矩形領域Aの明るさから求める(ステップ7)。
【0059】
そして、このステップ7で求めた投影画面Pの照度Bが予め設定された数値範囲内にあるかどうかを判定する(ステップ8)。ここで、このステップ8は、たとえば測定者が治具エンジン3のランプの照度の劣化に気づかずに測定することなどにより投影画面Pの輝度斑Uが見えにくくなり、この輝度斑Uの確実な測定ができず製品に合成プリズム4を装着した際との相関が取れなくなることを防止する。また、予め設定された数値範囲は、一般的には治具エンジン3のランプの照度の劣化に対応するために下限値のみを設定しておけばよいが、この治具エンジン3に取り付けるランプを誤った場合などにも対応させる際には上限値も設定する。
【0060】
さらに、ステップ8にてこの投影画面Pの照度Bがこの予め設定された数値範囲内であると判断した場合には、投影画面Pの輝度斑値L、ステップ7で求めた投影画面Pの照度B、ステップ6にて分類された投影画面Pの輝度斑値Lの評価段階R、投影画面Pの輝度斑Uの輝度評価V、および総合評価Tなどを、図5に示すようにモニタ9に表示する(ステップ9)。
【0061】
一方、ステップ8にて投影画面Pの照度Bが予め設定された数値範囲以外であると判断した場合には、コンピュータ8の警告手段の機能にて図5に示すようにモニタ9に警告表示Wを表示し(ステップ10)、ステップ9へと進む。
【0062】
次いで、ストップする(ステップ11)。このストップ動作により、測定者が投影画面Pの輝度斑値L、あるいは評価段階Rなどを最終的に確認することが可能になるとともに、たとえばこれら輝度斑値L、あるいは評価段階Rなどのデータを保存する前に投影画面Pの輝度斑値Lの測定をやり直しするかどうかの選択を測定者が意思決定することが可能になる。
【0063】
そして、投影画面Pの輝度斑値L、この投影画面Pの照度B、およびこの投影画面Pの輝度斑値Lに基づく評価段階R、あるいは輝度評価Vなどのデータをコンピュータ8に保存して(ステップ12)リターンし、搬送装置5にて合成プリズム4を次の合成プリズム4のサンプルに交換してこの合成プリズム4にて形成される投影画面Pの輝度斑値Lの計測に切り替わる。このとき、データの保存は自動保存とし、リターンとともにステップ11のストップ動作に連動させることが好ましいが、手動による保存でもよい。
【0064】
上述したように、上記一実施の形態によれば、投影画面Pの測定エリアを白黒CCDカメラ6にて撮像して投影画面画像Gを取得し、コンピュータ8の輝度測定手段の機能によりこの投影画面画像Gの矩形領域Aを複数の分割領域Dに分割してこれら分割領域Dの輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域Dの間の各輝度対比を求め、このコンピュータ8の計算手段の機能により投影画面Pの輝度斑Uを、数1の式および数2の式にて輝度斑値Lとして数値化する。この結果、投影画面Pの輝度斑Uについての評価を輝度斑値Lとして測定者の目に頼らずに自動的かつ定量的に得られるとともに、投影画面Pの局所的な輝度斑Uのこの投影画面Pの輝度斑値Lへの影響を軽減し、この投影画面Pの輝度斑Uについて得られる評価を、この投影画面Pの輝度斑Uを測定者が官能検査した際の評価に、より近づけることができ、測定者の官能検査から脱却して安定した性能の製品を供給できる。
【0065】
また、上述のような処理手順をプログラムとしてコンピュータに実行させることで、測定者が官能検査した際の投影画面Pの輝度斑Uの評価により近づけた投影画面Pの輝度斑Uの評価を、より効率よく、かつ自動的に得ることができる。
【0066】
またさらに、このプログラムを光学、あるいは磁気ディスクなどの記録媒体にコンピュータ読み取り可能に記録させて用いることにより、他のコンピュータでもこのプログラムを実現でき、上述の処理手順と同様の作用効果を得ることができる。
【0067】
さらに、コンピュータ8にて求めた投影画面Pの輝度斑値Lをこのコンピュータ8の分類手段の機能にて各評価段階Rに分類し、この評価段階Rを予め設定された閾値にて投影画面Pの輝度斑Uの輝度評価Vに分類することにより、たとえば合成プリズム4を製品として出荷する前にこの合成プリズム4の性能を分類できるとともに、これら評価段階Rおよび輝度評価Vをそれぞれモニタ9に表示することにより、測定者がモニタ9を介して投影画面Pの輝度斑値Lの評価段階Rおよび投影画面Pの輝度斑Uの輝度評価Vを確認できる。
【0068】
またさらに、たとえば投影画面Pのランプの照度が予め設定された数値範囲以外となった場合などにコンピュータ8の警告手段の機能にてモニタ9に警告表示Wを表示することにより、投影画面Pの輝度斑Uが見えにくくなりこの輝度斑Uの評価が確実でなくなることを防止できる。
【0069】
そして、投影画面Pの輝度斑Uが縦線状でなく多様な形状であっても、この評価装置1にて投影画面Pの輝度斑Uを定量的に評価できる。
【0070】
また、搬送装置5を設けたことにより、この搬送装置5にて合成プリズム4を連続的に評価装置1に取り付けでき、この合成プリズム4による投影画面Pの輝度斑Uを連続的に評価できる。
【0071】
さらに、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色光12,13,14、および白(W)の合成光18の輝度斑Uについてそれぞれ評価できるため、合成プリズム4を総合的かつ確実に評価できる。
【0072】
またさらに、投影画面Pの総合評価Tを、輝度斑値L、照度B、評価段階R、および輝度評価Vの下方に、これら輝度斑値L、照度B、評価段階R、および輝度評価Vよりも大きく表示したことにより、投影画面Pの総合評価Tを測定者がより容易かつ確実に確認できる。
【0073】
なお、上記一実施の形態において、投影画面Pの輝度斑Uは、投影画面画像Gの矩形領域Aを分割した分割領域D間の相対的な輝度差にて評価しているため、この投影画面Pの輝度の絶対値が必要ないので、投影画面画像Gを、カラーのCCDカメラ、あるいはデジタルカメラなど、投影画面画像Gの矩形領域Aを分割した分割領域D間の相対的な輝度差を取得できる媒体にて取得してもよい。この場合には、たとえばコンピュータ8にUSB(Universal Serial Bus)端子を設けてこのUSB端子を介してデジタルカメラとコンピュータ8とを接続するなどしてリアルタイムに投影画面画像Gを取得したり、あるいはこのデジタルカメラおよびコンピュータ8に脱着可能なメモリなどを利用して一度に複数の投影画面画像Gを取得したりしてもよい。
【0074】
また、合成プリズム4による投影画面Pの輝度斑Uを測定する際には、画像の信号データなどを液晶パネル15,16,17に送らなくてもよいため、LCD駆動回路、あるいは信号発生器などは治具エンジン3に設けなくてもよい。
【0075】
さらに、モニタ9は、投影画面Pの輝度斑値Lなどを測定者が確実に認識できれば他の表示形式でもよい。
【0076】
そして、モニタ9には、少なくとも投影画面Pの輝度斑値Lが表示されていればよい。
【0077】
また、投影画面画像Gの矩形領域Aは、この投影画面画像Gの範囲内であれば任意に設定でき、投影画面画像G全体でもよい。
【0078】
さらに、モニタ9の表示は、図7に示すように、投影画面画像Gおよびこの投影画面画像Gにおける輝度斑値Lが予め設定された閾値よりも大きい領域、いわゆるNGブロックNを拡大して表示してもよい。この場合には、このNGブロックNを測定者がモニタ9を介して容易に確認できる。
【0079】
そして、コンピュータ8の警告手段の機能は、投影画面Pの照度Bが予め設定した数値範囲内以外の場合に、たとえば音声などにて測定者に警告してもよい。
【0080】
【発明の効果】
請求項1記載の投影画面の評価方法によれば、投影画面の輝度斑について得られる定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に近づけることができる。
【0081】
請求項2記載の投影画面の評価方法によれば、請求項1記載の投影画面の評価方法の効果に加え、投影画面の輝度斑について得られる定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価により近づけることができる。
【0082】
請求項3記載の投影画面の評価プログラムによれば、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に近づけた投影画面の輝度斑の定量的な評価を自動的かつ効率よく得ることができる。
【0083】
請求項4記載の投影画面の評価プログラムによれば、請求項3記載の投影画面の評価プログラムの効果に加え、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価により近づけた投影画面の輝度斑の定量的な評価を自動的かつ効率よく得ることができる。
【0084】
請求項5記載の投影画面の評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、請求項3または4いずれか一記載の投影画面の評価プログラムを他のコンピュータで実現できる。
【0085】
請求項6記載の投影画面の評価装置によれば、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に近づけたこの投影画面の輝度斑の評価を自動的かつ定量的に得ることができる。
【0086】
請求項7記載の投影画面の評価装置によれば、請求項6記載の投影画面の評価装置の効果に加え、投影画面の輝度斑について得られる自動的かつ定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に、より近づけることができる。
【0087】
請求項8記載の投影画面の評価装置によれば、請求項6記載の投影画面の評価装置の効果に加え、投影画面の局所的な輝度斑のこの投影画面の輝度斑値への影響を軽減し、この投影画面の輝度斑について得られる自動的かつ定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に、より近づけることができる。
【0088】
請求項9記載の投影画面の評価装置によれば、請求項6ないし8いずれか一記載の投影画面の評価装置の効果に加え、投影画面の輝度斑値に基づく情報を測定者が表示手段を介して確認できる。
【0089】
請求項10記載の投影画面の評価装置によれば、請求項9記載の投影画面の評価装置の効果に加え、分類手段にて投影画面の輝度斑値を分類した評価段階を、測定者が表示手段を介して確認できる。
【0090】
請求項11記載の投影画面の評価装置によれば、請求項9または10記載の投影画面の評価装置の効果に加え、予め設定された閾値よりも輝度斑値が大きい投影画面画像上の所定の領域を、測定者が表示手段を介して容易に確認できる。
【0091】
請求項12記載の投影画面の評価装置によれば、請求項6ないし11いずれか一記載の投影画面の評価装置の効果に加え、たとえば投影画面の光源となるランプの照度が予め設定された数値範囲以外となった場合などに警告手段にて警告することにより、投影画面の輝度斑が見えにくくなってこの輝度斑の評価が確実にできなくなることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示す評価装置の構成図である。
【図2】 同上評価装置および被検査物の一部を示す説明図である。
【図3】 同上被検査物の一部を拡大した説明図である。
【図4】 同上投影画面の輝度斑を示す説明図である。
【図5】 同上評価装置の表示手段を示す説明図である。
【図6】 同上投影画面の評価方法を示すフローチャートである。
【図7】 同上評価装置の表示手段の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 評価装置
3 投影装置としての治具エンジン
6 画像取得手段としての白黒CCDカメラ
8 測定手段、計算手段、分類手段、および警告手段の機能を備えた輝度斑数値化手段としてのコンピュータ
9 警告手段の機能を備えた表示手段としてのモニタ
P 投影画面
Claims (12)
- 投影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定し、
互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求め、
これら各輝度対比を求めた互いに隣接する前記分割領域の面積の合計に応じて前記各輝度対比に重み付けをして前記各分割領域の分割輝度斑値を求め、
これら分割輝度斑値の変動指数を求めて前記投影画面の輝度斑値とする
ことを特徴とした投影画面の評価方法。 - 各分割領域の分割輝度斑値L1を求める際に、互いに隣接する前記各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、
L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)
でそれぞれ求め、
これら各分割領域の分割輝度斑値L1に基づいて投影画面の輝度斑値Lを求める際に、前記各分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、前記投影画面の輝度斑値Lを、
L=(L3−L4)/L2
で求める
ことを特徴とした請求項1記載の投影画面の評価方法。 - コンピュータに、投影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定するステップと、
互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求めるステップと、
これら各輝度対比を求めた互いに隣接する前記分割領域の面積の合計に応じて前記各輝度対比に重み付けをして前記各分割領域の分割輝度斑値を求めるステップと、
これら分割輝度斑値の変動指数を求めて前記投影画面の輝度斑値とするステップと
を実行させることを特徴とした投影画面の評価プログラム。 - 各分割領域の分割輝度斑値L1を求めるステップは、互いに隣接する前記各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、
L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)
でそれぞれ求めるステップを備え、
これら各分割領域の分割輝度斑値L1の変動指数を求めて投影画面の輝度斑値Lとするステップは、前記各分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、前記投影画面の輝度斑値Lを、
L=(L3−L4)/L2
で求めるステップを備えた
ことを特徴とした請求項3記載の投影画面の評価プログラム。 - 請求項3または4いずれか一記載の投影画面の評価プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した
ことを特徴とした投影画面の評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 投影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像を取得する画像取得手段と、
この画像取得手段にて取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求めるとともに、前記分割領域の面積に応じて前記輝度対比に重み付けをして前記投影画面の輝度斑値を求める輝度斑数値化手段と
を具備したことを特徴とした投影画面の評価装置。 - 輝度斑数値化手段は、画像取得手段にて取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求める輝度測定手段、およびこの輝度測定手段にて求めた前記各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値Cを求めるとともに、前記各分割領域の面積の合計をSとして、投影画面の輝度斑値Lを、
L=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)
で求める計算手段を備えた
ことを特徴とした請求項6記載の投影画面の評価装置。 - 輝度斑数値化手段は、画像取得手段にて取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求める輝度測定手段、およびこの輝度測定手段にて測定した互いに隣接する前記各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値Cを求めるとともに、これら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、
L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72)
でそれぞれ求めるとともに、前記複数の分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、投影画面の輝度斑値Lを、
L=(L3−L4)/L2
で求める計算手段を備えた
ことを特徴とした請求項6記載の投影画面の評価装置。 - 投影画面の輝度斑値に基づく情報を表示する表示手段を具備した
ことを特徴とした請求項6ないし8いずれか一記載の投影画面の評価装置。 - 投影画面の輝度斑値を予め設定された複数の閾値にて複数の評価段階に分類する分類手段を具備し、
表示手段は、この分類手段にて分類した評価段階を表示する
ことを特徴とした請求項9記載の投影画面の評価装置。 - 表示手段は、画像取得手段にて取得した投影画面画像を表示するとともに、この投影画面画像における予め設定された閾値よりも輝度斑値が大きい領域をこの投影画面画像上に表示する
ことを特徴とした請求項9または10記載の投影画面の評価装置。 - 画像取得手段にて取得した投影画面画像の照度を求めるとともにこの照度が予め設定された数値範囲以外の場合に警告する警告手段を具備した
ことを特徴とした請求項6ないし11いずれか一記載の投影画面の評価装置。
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