JP2003333631A - 投影画面の評価方法、投影画面の評価装置、投影画面の評価プログラム、および投影画面の評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

投影画面の評価方法、投影画面の評価装置、投影画面の評価プログラム、および投影画面の評価プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2003333631A
JP2003333631A JP2002136111A JP2002136111A JP2003333631A JP 2003333631 A JP2003333631 A JP 2003333631A JP 2002136111 A JP2002136111 A JP 2002136111A JP 2002136111 A JP2002136111 A JP 2002136111A JP 2003333631 A JP2003333631 A JP 2003333631A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投影画面の輝度斑について定量的な評価がで
きる投影画面の評価方法を提供する。 【解決手段】 投影画面Pの測定エリアを白黒CCDカ
メラ6にて撮像して投影画面画像を取得する。コンピュ
ータ8の輝度測定手段の機能にて投影画面画像の矩形領
域を複数の分割領域に分割して輝度をそれぞれ測定す
る。互いに隣接する分割領域の間の各輝度対比を求め
る。コンピュータ8の計算手段の機能にて投影画面Pの
輝度斑を輝度斑値として数値化する。輝度斑についての
評価を輝度斑値として測定者の目に頼らずに自動的かつ
定量的に得る。投影画面Pの局所的な輝度斑の投影画面
Pの輝度斑値への影響を軽減する。輝度斑について得た
評価を測定者が官能検査した際の評価により近づけるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影画面の輝度斑
を評価する投影画面の評価方法、投影画面の評価装置、
投影画面の評価プログラム、および投影画面の評価プロ
グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、投影装置としてのたとえば液晶パ
ネルを用いた液晶データプロジェクタが普及してきてい
る。この液晶データプロジェクタは、4つの三角柱状の
プリズムの接続面である側面を互いに接着して直方体状
に形成した合成プリズムを備えており、この合成プリズ
ムにより、赤(R)、緑(G)、青(B)のいわゆる光
の三原色に分光された光を合成している。このため、こ
の合成プリズムの接着の精度によっては、この液晶デー
タプロジェクタをスクリーンなどに投影した際にこのス
クリーンの投影画面上に縦線状の輝度斑が形成されるこ
とがある。この輝度斑が所定以上投影画面上に形成され
ると、液晶データプロジェクタの品質に影響するため、
合成プリズムをプロジェクタの光学系ユニット、いわゆ
るプロジェクタエンジンユニットに装着してこの合成プ
リズムにより発生する輝度斑を予め評価する必要があ
る。
【0003】そこで、従来、この合成プリズムにて投影
した投影画面の評価方法としては、輝度斑の限度基準な
どのサンプルを作成し、このサンプルと被検査合成プリ
ズムにて投影した投影画面の輝度斑とを、測定者が目視
により評価する評価方法が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
測定者の目視による投影画面の評価方法では、測定者の
体調状態、あるいは心理状態、すなわち気分によってば
らつきが生じる問題がある。また、投影画面の輝度斑
は、この輝度斑の濃淡の差、あるいはこの輝度斑が発生
する本数などを総合的に考慮して判断しなければならな
いことにより、測定者が予め限度基準サンプルにて練
習、いわゆる目合わせをしても判定が容易でなく時間が
かかるとともに誤判定のおそれがあるという問題があ
る。
【0005】さらに、限度基準サンプルと被検査合成プ
リズムにて投影した投影画面とを測定者が同時に同じ条
件で目視する場合には、光学系が略等しい状態に揃った
少なくとも2つのプロジェクタエンジンユニットが必要
になることにより、これらプロジェクタエンジンユニッ
トを設置できる検査スペースが必要となるとともにこれ
らプロジェクタエンジンユニットの設置が煩雑になる。
このため、一般的には、測定者が限度基準サンプルを記
憶し、この記憶した限度基準サンプルと被検査合成プリ
ズムにて投影した投影画面とを比較して評価するので、
判定が曖昧になるおそれがあるとともに後工程で不良が
発覚することを考慮して次第に判定が厳しくなる問題が
ある。
【0006】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、投影画面の輝度斑について定量的な評価ができる投
影画面の評価方法、投影画面の評価装置、投影画面の評
価プログラム、および投影画面の評価プログラムを記録
したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の投影画面
の評価方法は、投影装置の投影画面の所定の領域を撮像
した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に
分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定し、互い
に隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求め、これ
ら各輝度対比を求めた互いに隣接する前記分割領域の面
積の合計に応じて前記各輝度対比に重み付けをして前記
各分割領域の分割輝度斑値を求め、これら分割輝度斑値
の変動指数を求めて前記投影画面の輝度斑値とするもの
である。
【0008】そして、投影装置の投影画面の所定の領域
を撮像した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割
領域に分割して測定したこれら分割領域の輝度をそれぞ
れ測定して互いに隣接する分割領域の間の各輝度対比を
求め、これら各輝度対比を求めた互いに隣接する分割領
域の面積の合計に応じて各輝度対比に重み付けをして各
分割領域の分割輝度斑値を求め、これら分割輝度斑値の
変動指数を求めて投影画面の輝度斑値とすることによ
り、投影画面の輝度斑について得られる定量的な評価
を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の
評価に近づけることが可能になる。
【0009】請求項2記載の投影画面の評価方法は、請
求項1記載の投影画面の評価方法において、各分割領域
の分割輝度斑値L1を求める際に、互いに隣接する前記
各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値をC、およびこ
れら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、
これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/
(1.97×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ
求め、これら各分割領域の分割輝度斑値L1に基づいて
投影画面の輝度斑値Lを求める際に、前記各分割領域の
分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値
L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の
最小値をL4として、前記投影画面の輝度斑値Lを、L
=(L3−L4)/L2で求めるものである。
【0010】そして、各分割領域の分割輝度斑値L1を
求める際に、互いに隣接する各分割領域の輝度対比の平
均値の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分割領
域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝
度斑値L1を、L1=C/(1.97×(1/S)
1/3+0.72)でそれぞれ求め、これら各分割領域
の分割輝度斑値L1の変動指数を求めて投影画面の輝度
斑値Lとする際に、分割領域の分割輝度斑値L1の平均
値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、お
よびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、投
影画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L4)/L2で求
める。この結果、投影画面の輝度斑について得られる定
量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検
査した際の評価により近づけることが可能になる。
【0011】請求項3記載の投影画面の評価プログラム
は、コンピュータに、投影装置の投影画面の所定の領域
を撮像した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割
領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定す
るステップと、互いに隣接する前記分割領域の間の各輝
度対比を求めるステップと、これら各輝度対比を求めた
互いに隣接する前記分割領域の面積の合計に応じて前記
各輝度対比に重み付けをして前記各分割領域の分割輝度
斑値を求めるステップと、これら分割輝度斑値の変動指
数を求めて前記投影画面の輝度斑値とするステップとを
実行させるものである。
【0012】そして、コンピュータにて、投影装置の投
影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像の少なくと
も一部を複数の分割領域に分割して測定したこれら分割
領域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域
の間の各輝度対比を求め、これら各輝度対比を求めた互
いに隣接する分割領域の面積の合計に応じて各輝度対比
に重み付けをして各分割領域の分割輝度斑値を求め、こ
れら分割輝度斑値の変動指数を求めて投影画面の輝度斑
値とすることにより、投影画面の輝度斑を測定者が官能
検査した際の評価に近づけた投影画面の輝度斑の定量的
な評価を自動的かつ効率よく得ることが可能になる。
【0013】請求項4記載の投影画面の評価プログラム
は、請求項3記載の投影画面の評価プログラムにおい
て、各分割領域の分割輝度斑値L1を求めるステップ
は、互いに隣接する前記各分割領域の輝度対比の平均値
の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分割領域の
面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度斑
値L1を、L1=C/(1.97×(1/S)1/3
0.72)でそれぞれ求めるステップを備え、これら各
分割領域の分割輝度斑値L1の変動指数を求めて投影画
面の輝度斑値Lとするステップは、前記各分割領域の分
割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L
1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最
小値をL4として、前記投影画面の輝度斑値Lを、L=
(L3−L4)/L2で求めるステップを備えたもので
ある。
【0014】そして、コンピュータにて各分割領域の分
割輝度斑値L1を求める際に、互いに隣接する各分割領
域の輝度対比の平均値の絶対値をC、およびこれら互い
に隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これら各
分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/(1.97
×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ求め、これ
ら各分割領域の分割輝度斑値L1の変動指数を求めて投
影画面の輝度斑値Lとする際に、分割領域の分割輝度斑
値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大
値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL
4として、投影画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L
4)/L2で求める。この結果、投影画面の輝度斑を測
定者が官能検査した際の評価により近づけた投影画面の
輝度斑の定量的な評価を自動的かつ効率よく得ることが
可能になる。
【0015】請求項5記載の投影画面の評価プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請
求項3または4いずれか一記載の投影画面の評価プログ
ラムをコンピュータ読み取り可能に記録したものであ
る。
【0016】そして、請求項3または4いずれか一記載
の投影画面の評価プログラムをコンピュータ読み取り可
能に記録したことにより、請求項3または4いずれか一
記載の投影画面の評価プログラムを他のコンピュータで
実現することが可能になる。
【0017】請求項6記載の投影画面の評価装置は、投
影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像
を取得する画像取得手段と、この画像取得手段にて取得
した投影画面画像に基づき前記投影画面の輝度斑を数値
化する輝度斑数値化手段とを具備したものである。
【0018】そして、投影装置の投影画面の所定の領域
を撮像した投影画面画像を画像取得手段にて取得し、こ
の投影画面画像に基づき投影画面の輝度斑を輝度斑数値
化手段にて数値化することにより、この投影画面の輝度
斑についての評価を自動的かつ定量的に得られる。
【0019】請求項7記載の投影画面の評価装置は、投
影装置の投影画面の所定の領域を撮像した投影画面画像
を取得する画像取得手段と、この画像取得手段にて取得
した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に
分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して互い
に隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求めるとと
もに、前記分割領域の面積に応じて前記輝度対比に重み
付けをして前記投影画面の輝度斑値を求める輝度斑数値
化手段とを具備したものである。
【0020】そして、投影装置の投影画面の所定の領域
を撮像した投影画面画像を画像取得手段にて取得し、輝
度斑数値化手段にて、この投影画面画像の少なくとも一
部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度を
それぞれ測定して互いに隣接する分割領域の間の各輝度
対比を求めるとともに、分割領域の面積に応じて輝度対
比に重み付けをして投影画面の輝度斑値を求めることに
より、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評
価に近づけたこの投影画面の輝度斑の評価を自動的かつ
定量的に得られる。
【0021】請求項8記載の投影画面の評価装置は、請
求項7記載の投影画面の評価装置において、輝度斑数値
化手段は、画像取得手段にて取得した投影画面画像の少
なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領
域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する前記分割領
域の間の各輝度対比を求める輝度測定手段、およびこの
輝度測定手段にて求めた前記各分割領域の輝度対比の平
均値の絶対値Cを求めるとともに、前記各分割領域の面
積の合計をSとして、投影画面の輝度斑値Lを、L=C
/(1.97×(1/S)1/3+0.72)で求める
計算手段を備えたものである。
【0022】そして、輝度斑数値化手段の輝度測定手段
にて、画像取得手段で取得した投影画面画像の少なくと
も一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝
度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域の間の各
輝度対比を求め、輝度斑数値化手段の計算手段にて、こ
の輝度測定手段にて測定した各分割領域の輝度対比の平
均値の絶対値Cを求めるとともに、各分割領域の面積の
合計をSとして、投影画面の輝度斑値Lを、L=C/
(1.97×(1/S)1/3+0.72)で求める。
この結果、投影画面の輝度斑について得られる自動的か
つ定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官
能検査した際の評価に、より近づけることが可能にな
る。
【0023】請求項9記載の投影画面の評価装置は、請
求項7記載の投影画面の評価装置において、輝度斑数値
化手段は、画像取得手段にて取得した投影画面画像の少
なくとも一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領
域の輝度をそれぞれ測定して互いに隣接する前記分割領
域の間の各輝度対比を求める輝度測定手段、およびこの
輝度測定手段にて測定した互いに隣接する前記各分割領
域の輝度対比の平均値の絶対値Cを求めるとともに、こ
れら互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、
これら各分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/
(1.97×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ
求めるとともに、前記複数の分割領域の分割輝度斑値L
1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値を
L3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4と
して、投影画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L4)/
L2で求める計算手段を備えたものである。
【0024】そして、輝度斑数値化手段の輝度測定手段
にて、画像取得手段で取得した投影画面画像の少なくと
も一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝
度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域の間の各
輝度対比を求め、輝度斑数値化手段の計算手段にて、こ
の輝度測定手段で測定した互いに隣接する各分割領域の
輝度対比の平均値の絶対値Cを求めるとともに、これら
互いに隣接する分割領域の面積の合計をSとして、これ
ら各分割領域の分割輝度斑値L1を、L1=C/(1.
97×(1/S)1/3+0.72)でそれぞれ求める
とともに、複数の分割領域の分割輝度斑値L1の平均値
をL2、これら分割輝度斑値L1の最大値をL3、およ
びこれら分割輝度斑値L1の最小値をL4として、投影
画面の輝度斑値Lを、L=(L3−L4)/L2で求め
る。この結果、投影画面の局所的な輝度斑のこの投影画
面の輝度斑値への影響を軽減し、この投影画面の輝度斑
について得られる自動的かつ定量的な評価を、この投影
画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に、より
近づけることが可能になる。
【0025】請求項10記載の投影画面の評価装置は、
請求項6ないし9いずれか一記載の投影画面の評価装置
において、投影画面の輝度斑値に基づく情報を表示する
表示手段を具備したものである。
【0026】そして、表示手段にて投影画面の輝度斑値
に基づく情報を表示することにより、投影画面の輝度斑
値に基づく情報を測定者が表示手段を介して確認するこ
とが可能になる。
【0027】請求項11記載の投影画面の評価装置は、
請求項10記載の投影画面の評価装置において、投影画
面の輝度斑値を予め設定された複数の閾値にて複数の評
価段階に分類する分類手段を具備し、表示手段は、この
分類手段にて分類した評価段階を表示するものである。
【0028】そして、分類手段にて、投影画面の輝度斑
値を予め設定された複数の閾値で複数の評価段階に分類
し、表示手段にて、この分類手段で分類した評価段階を
表示することにより、投影画面の輝度斑値の評価段階
を、測定者が表示手段を介して確認することが可能にな
る。
【0029】請求項12記載の投影画面の評価装置は、
請求項10または11記載の投影画面の評価装置におい
て、表示手段は、画像取得手段にて取得した投影画面画
像を表示するとともに、この投影画面画像における予め
設定された閾値よりも輝度斑値が大きい領域をこの投影
画面画像上に表示するものである。
【0030】そして、表示手段にて、画像取得手段で取
得した投影画面画像を表示するとともに、この投影画面
画像における予め設定された閾値よりも輝度斑値が大き
い領域をこの投影画面画像上に表示することにより、予
め設定された閾値よりも輝度斑値が大きい投影画面画像
上の所定の領域を、測定者が表示手段を介して容易に確
認することが可能になる。
【0031】請求項13記載の投影画面の評価装置は、
請求項6ないし12いずれか一記載の投影画面の評価装
置において、画像取得手段にて取得した投影画面画像の
照度を求めるとともにこの照度が予め設定された数値範
囲以外の場合に警告する警告手段を具備したものであ
る。
【0032】そして、警告手段にて、画像取得手段で取
得した投影画面画像の照度を求めるとともにこの照度が
予め設定された数値範囲以外の場合に警告することによ
り、たとえば投影画面の光源となるランプの照度が予め
設定された数値範囲以外となった場合などに警告手段に
て警告することにより、投影画面の輝度斑が見えにくく
なってこの輝度斑の評価を確実にできなくなることを防
止する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態の構
成を図面および表を参照して説明する。
【0034】図1および図2において、1は評価装置で
あり、この評価装置1は、スクリーン2、このスクリー
ン2に投影画面Pを投影する投影装置としての治具エン
ジン3、この治具エンジン3に被検査物としての合成プ
リズム4を搬送して取り付ける搬送装置5、投影画面P
を撮像して投影画面画像Gとして取得する画像取得手段
としての白黒CCDカメラ6、この白黒CCDカメラ6
を遠隔操作する操作手段としてのI/Oボックス7、こ
のI/Oボックス7が電気的に接続された輝度斑数値化
手段としてのコンピュータ8、このコンピュータ8に電
気的に接続された表示手段としてのとしてのモニタ9、
および白黒CCDカメラ6にて撮像した投影画面画像、
いわゆるスルー画像が表示される画像表示手段としての
図示しない白黒モニタなどを備えている。
【0035】ここで、治具エンジン3は、液晶データプ
ロジェクタと同等の構成を有し、この液晶データプロジ
ェクタに取り付けられる被検査物としての合成プリズム
4を介してスクリーン2に投影画面Pを投影するもので
ある。すなわち、この治具エンジン3は本体部10および
鏡筒部11を備えており、この本体部10には、図示しない
光源としてのランプが取り付けられている。また、この
ランプが照射した白色光はこの本体部10に配設された図
示しない照明光学系にて導かれる。さらに、本体部10に
は、この照明光学系にて導かれたランプの白色光を赤
(R)、緑(G)、青(B)のいわゆる光の三原色の色
光12,13,14に分光する図示しない2枚のダイクロイッ
クミラーが配設されており、これらダイクロイックミラ
ーにて分光された三色の色光12,13,14は、この本体部
10に配設された3枚の液晶パネル15,16,17にてそれぞ
れ変調される。そして、これら液晶パネル15,16,17に
て変調した三色の色光12,13,14は、合成プリズム4に
て合成光18に合成される。
【0036】この合成プリズム4は、図2および図3に
示すように、接続面である側面に図示しない干渉多層
膜、いわゆるダイクロイックコーティングがそれぞれ施
された略三角柱状のプリズム21,22,23,24を、これら
側面を互いに接着して直方体状に形成されている。この
結果、この合成プリズム4は、2面のダイクロイック面
25,26が互いに交差した状態でこの合成プリズム4の内
部に配置され、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色光
12,13,14がそれぞれ入射する3面の入射面27,28,29
と、各色光12,13,14の合成光18、すなわち白(W)が
鏡筒部11へと出射する1面の出射面30とが形成されてい
る。そして、これら入射面27,28,29は各液晶パネル1
5,16,17に対向し、出射面30は鏡筒部11に対向してそ
れぞれ配設される。
【0037】ここで、各プリズム21,22,23,24の互い
に対向した頂点31,32,33,34の間には、数μm以内の
桁での接着のずれ35が生じており、このずれ35、あるい
は各プリズム21,22,23,24の接着面の厚みの差などが
各色光12,13,14の反射および透過に影響し、スクリー
ン2の投影画面Pに図4に示すような縦線状の輝度斑U
を形成すると考えられている。
【0038】一方、治具エンジン3の鏡筒部11には、図
示しない投影レンズが配設されており、合成プリズム4
にて合成されたカラー画像が、この投影レンズなどを介
してスクリーン2に投影されて投影画面Pとなる。
【0039】さらに、搬送装置5は、たとえば合成プリ
ズム4を真空吸着して搬送しこの合成プリズム4を治具
エンジン3の上方から取り付けるものであり、この搬送
装置5は、可撓性を有するたとえばゴムなどの合成樹脂
にて形成され下方向に向けて拡開された略円筒形状のパ
ッド部36を備えている。このパッド部36は、上方が図示
しない真空ポンプなどの吸気手段に連通接続されてい
る。そして、このパッド部36の上方には、シリンダ部37
が取り付けられており、このシリンダ部37によりパッド
部36が上下方向に移動可能となっている。
【0040】また、白黒CCDカメラ6は、図示しない
撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device:電荷
結合素子)、このCCDの出力が入力される画像処理回
路などにて構成された画像処理部、この画像処理部など
を制御する制御回路などにて構成された制御部、レンズ
などにて構成された光学系、およびこの白黒CCDカメ
ラ6に電力を供給する電源部などを備えている。この白
黒CCDカメラ6は、治具エンジン3にてスクリーン2
に投影された投影画面Pの所定の領域である測定エリア
を撮像して投影画面画像Gを取得する。
【0041】またさらに、I/Oボックス7は、リモー
トスイッチ38を複数備えており、これらリモートスイッ
チ38にて白黒CCDカメラ6の動作を制御している。測
定者は、このI/Oボックス7のリモートスイッチ38を
介して白黒CCDカメラ6を遠隔操作して投影画面画像
Gを取得する。
【0042】さらに、コンピュータ8は、白黒CCDカ
メラ6にて撮像された投影画面画像Gのビデオ信号をデ
ジタル化するとともに、輝度測定手段の機能、計算手段
の機能、分類手段の機能、および警告手段の機能を備え
ている。
【0043】ここで、輝度測定手段の機能では、デジタ
ル信号化された白黒CCDカメラ6にて撮像された投影
画面画像Gの所定の矩形領域Aを、縦方向にm個、たと
えば5つ、横方向にn個、たとえば50個、計250個
に分割し、これら分割された分割領域Dの輝度をそれぞ
れ測定するとともに、これら分割領域Dの間の輝度対比
を求める。
【0044】また、計算手段の機能では、輝度測定手段
の機能で求めた各分割領域Dの輝度対比に、これら分割
領域Dの面積の合計に応じて重み付けをして投影画面P
の輝度斑値Lを求める。
【0045】さらに、警告手段の機能では、デジタル化
した白黒CCDカメラ6にて撮像された投影画面画像G
の所定の矩形領域Aの明るさから、投影画面Pの照度B
を求め、この照度Bが予め設定された数値範囲以外の場
合に警告表示Wをモニタ9に表示させる。
【0046】そして、分類手段の機能では、計算手段の
機能で求めた投影画面Pの輝度斑値Lを、予め設定され
た複数の閾値と比較してこの輝度斑値Lに基づく情報で
ある複数の評価段階Rに分類するとともに、合成プリズ
ム4に要求される性能などにより予め設定された閾値と
比較して、各評価段階Rを投影画面Pの輝度斑値Lに基
づく情報としてのこの投影画面Pの輝度斑Uの総合評価
である輝度評価Vに分類する。またさらに、この分類手
段の機能では、この輝度斑Uの輝度評価Vおよび警告手
段の機能で求めた照度Bに基づく総合評価Tをモニタ9
に表示する。
【0047】また、コンピュータ8は、図示しない記憶
手段としてのメモリを備えている。このメモリには、デ
ジタル化した白黒CCDカメラ6にて撮像された投影画
面画像G、投影画面Pの赤(R)、緑(G)、青(B)
の各色光12,13,14および白(W)であるこれら色光1
2,13,14の合成光18の輝度斑値L、評価段階R、輝度
評価V、および照度Bなどがそれぞれコンピュータ読み
取り可能に記録、いわゆる保存される。このメモリに保
存される投影画面Pの輝度斑値L、評価段階R、および
輝度評価Vの一例を表1に、投影画面Pの照度Bの一例
を表2にそれぞれ示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】一方、モニタ9には、図5に示すように、
投影画面画像Gが表示されるとともに、この投影画面画
像G上には所定の矩形領域Aが表示されている。さら
に、この投影画面画像Gの側方には、投影画面Pの輝度
斑値L、この投影画面Pの照度B、およびこの投影画面
Pの輝度斑値Lの評価段階Rが、赤(R)、緑(G)、
青(B)、および白(W)毎に、互いに離間されて並べ
て表示されている。また、モニタ9におけるこれら評価
段階Rの下方には、投影画面Pの輝度斑Uの輝度評価V
が表示されている。さらに、これら輝度斑値L、照度
B、評価段階R、および輝度評価Vの下方には総合評価
Tが表示されている。この総合評価Tは、輝度斑値L、
照度B、評価段階R、および輝度評価Vよりも大きく表
示されている。そして、この総合評価Tの下方には、投
影画面Pの照度Bが予め設定された所定の数値範囲以外
の場合にコンピュータ8の警告手段の機能による警告表
示Wが表示される。この警告表示Wは、輝度斑値L、照
度B、評価段階R、および輝度評価Vよりも大きく、総
合評価Tよりも小さく表示される。
【0051】次に、上記一実施の形態による投影画面の
評価方法を図6に示すフローチャートを参照して説明す
る。
【0052】まず、治具エンジン3にて合成プリズム4
を介して投影画面Pをスクリーン2上に投影する(ステ
ップ1)。このとき、この投影画面Pの縦線状の輝度斑
Uは、合成プリズム4の性能により、ほとんど発生しな
い場合、薄く発生する場合、濃く明らかに発生する場
合、本数が多い場合、あるいは本数が少ない場合などが
ある。また、この合成プリズム4から色光12,13,14を
それぞれ単色で出力してこの治具エンジン3で投影した
場合でも、同じ合成プリズム4でありながら各色光12,
13,14別に輝度斑Uの発生する程度が異なる場合があ
る。このため、測定者が赤(R)、緑(G)、青
(B)、および白(W)のうちいずれの色について輝度
斑Uを評価するかに応じて、治具エンジン3から各色光
12,13,14および合成光18などを投影する。
【0053】さらに、ステップ1で治具エンジン3にて
スクリーン2上に投影した投影画面Pの測定エリアを、
I/Oボックス7のリモートスイッチ38にて白黒CCD
カメラ6を操作して撮像し、投影画面画像Gを取得する
(ステップ2)。
【0054】次いで、この白黒CCDカメラ6にて撮像
して取得した投影画面画像Gをコンピュータ8にて投影
画面Pの輝度の演算処理をする(ステップ3〜5)。
【0055】まず、投影画面画像Gの矩形領域Aを、上
下方向にm個、左右方向にn個に分割し、これら分割さ
れた分割領域Dの輝度を求め、この輝度を用いてこれら
分割領域Dの輝度対比を求める(ステップ3)。この投
影画面画像Gの矩形領域Aの分割数は、取得される投影
画面Pの輝度斑Uの程度、あるいは輝度斑Uを細かく測
定する際にはより細分化し、輝度斑Uを大まかに測定す
る際にはより細分化しないなど輝度斑Uの測定レベルの
細かさに応じて予め設定する。
【0056】次いで、このステップ3にて求めた各分割
領域Dの輝度対比の平均値の絶対値C、および互いに隣
接する分割領域Dの面積の合計Sを用いて、各分割領域
Dの分割輝度斑値L1を、次の数1の式でそれぞれ求め
る(ステップ4)。
【0057】(数1) L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72) この数1の式は、規格として提案されている一般式であ
り、この数1の式では、互いに隣接する分割領域Dの面
積の合計Sに応じてこれら各分割領域Dの輝度対比の平
均値の絶対値Cに重み付けをすることにより、人間の目
により近い感覚での輝度斑Uの数値化が可能になる。
【0058】さらに、このステップ4で求めた各分割領
域Dの分割輝度斑値L1の平均値L2、各分割領域Dの
分割輝度斑値L1の最大値L3、および各分割領域Dの
分割輝度斑値L1の最小値L4を用いて、投影画面Pの
輝度斑値Lを、 (数2) L=(L3−L4)/L2 で求める(ステップ5)。ここで、たとえば投影画面P
全体に輝度斑Uが少なく、この投影画面Pのわずかな箇
所にのみ局所的な輝度斑Uがあった場合などに、測定者
は一般的に投影画面P全体を比較的輝度斑Uが少ないと
判断するため、この数2の式により分割輝度斑値L1の
最大値L3と最小値L4との差、すなわち分割輝度斑値
L1の変動幅をこの分割輝度斑値L1の平均値L2で除
した変動指数を輝度斑値Lとすることで、局所的な輝度
斑Uによる輝度斑値Lの悪化を抑制して、この輝度斑値
Lによる評価結果を測定者の官能検査の結果に、より追
従させる。
【0059】この後、コンピュータ8の分類手段の機能
により、このステップ5で求めた投影画面Pの輝度斑値
Lを、予め設定された閾値に応じて、たとえばいわゆる
NO−GO判定などの良否判定、あるいはランク付けな
どの評価段階Rに分類する(ステップ6)。
【0060】同時に、投影画面Pの照度Bを、白黒CC
Dカメラ6にて取得された投影画面画像Gの矩形領域A
の明るさから求める(ステップ7)。
【0061】そして、このステップ7で求めた投影画面
Pの照度Bが予め設定された数値範囲内にあるかどうか
を判定する(ステップ8)。ここで、このステップ8
は、たとえば測定者が治具エンジン3のランプの照度の
劣化に気づかずに測定することなどにより投影画面Pの
輝度斑Uが見えにくくなり、この輝度斑Uの確実な測定
ができず製品に合成プリズム4を装着した際との相関が
取れなくなることを防止する。また、予め設定された数
値範囲は、一般的には治具エンジン3のランプの照度の
劣化に対応するために下限値のみを設定しておけばよい
が、この治具エンジン3に取り付けるランプを誤った場
合などにも対応させる際には上限値も設定する。
【0062】さらに、ステップ8にてこの投影画面Pの
照度Bがこの予め設定された数値範囲内であると判断し
た場合には、投影画面Pの輝度斑値L、ステップ7で求
めた投影画面Pの照度B、ステップ6にて分類された投
影画面Pの輝度斑値Lの評価段階R、投影画面Pの輝度
斑Uの輝度評価V、および総合評価Tなどを、図5に示
すようにモニタ9に表示する(ステップ9)。
【0063】一方、ステップ8にて投影画面Pの照度B
が予め設定された数値範囲以外であると判断した場合に
は、コンピュータ8の警告手段の機能にて図5に示すよ
うにモニタ9に警告表示Wを表示し(ステップ10)、
ステップ9へと進む。
【0064】次いで、ストップする(ステップ11)。
このストップ動作により、測定者が投影画面Pの輝度斑
値L、あるいは評価段階Rなどを最終的に確認すること
が可能になるとともに、たとえばこれら輝度斑値L、あ
るいは評価段階Rなどのデータを保存する前に投影画面
Pの輝度斑値Lの測定をやり直しするかどうかの選択を
測定者が意思決定することが可能になる。
【0065】そして、投影画面Pの輝度斑値L、この投
影画面Pの照度B、およびこの投影画面Pの輝度斑値L
に基づく評価段階R、あるいは輝度評価Vなどのデータ
をコンピュータ8に保存して(ステップ12)リターン
し、搬送装置5にて合成プリズム4を次の合成プリズム
4のサンプルに交換してこの合成プリズム4にて形成さ
れる投影画面Pの輝度斑値Lの計測に切り替わる。この
とき、データの保存は自動保存とし、リターンとともに
ステップ11のストップ動作に連動させることが好まし
いが、手動による保存でもよい。
【0066】上述したように、上記一実施の形態によれ
ば、投影画面Pの測定エリアを白黒CCDカメラ6にて
撮像して投影画面画像Gを取得し、コンピュータ8の輝
度測定手段の機能によりこの投影画面画像Gの矩形領域
Aを複数の分割領域Dに分割してこれら分割領域Dの輝
度をそれぞれ測定して互いに隣接する分割領域Dの間の
各輝度対比を求め、このコンピュータ8の計算手段の機
能により投影画面Pの輝度斑Uを、数1の式および数2
の式にて輝度斑値Lとして数値化する。この結果、投影
画面Pの輝度斑Uについての評価を輝度斑値Lとして測
定者の目に頼らずに自動的かつ定量的に得られるととも
に、投影画面Pの局所的な輝度斑Uのこの投影画面Pの
輝度斑値Lへの影響を軽減し、この投影画面Pの輝度斑
Uについて得られる評価を、この投影画面Pの輝度斑U
を測定者が官能検査した際の評価に、より近づけること
ができ、測定者の官能検査から脱却して安定した性能の
製品を供給できる。
【0067】また、上述のような処理手順をプログラム
としてコンピュータに実行させることで、測定者が官能
検査した際の投影画面Pの輝度斑Uの評価により近づけ
た投影画面Pの輝度斑Uの評価を、より効率よく、かつ
自動的に得ることができる。
【0068】またさらに、このプログラムを光学、ある
いは磁気ディスクなどの記録媒体にコンピュータ読み取
り可能に記録させて用いることにより、他のコンピュー
タでもこのプログラムを実現でき、上述の処理手順と同
様の作用効果を得ることができる。
【0069】さらに、コンピュータ8にて求めた投影画
面Pの輝度斑値Lをこのコンピュータ8の分類手段の機
能にて各評価段階Rに分類し、この評価段階Rを予め設
定された閾値にて投影画面Pの輝度斑Uの輝度評価Vに
分類することにより、たとえば合成プリズム4を製品と
して出荷する前にこの合成プリズム4の性能を分類でき
るとともに、これら評価段階Rおよび輝度評価Vをそれ
ぞれモニタ9に表示することにより、測定者がモニタ9
を介して投影画面Pの輝度斑値Lの評価段階Rおよび投
影画面Pの輝度斑Uの輝度評価Vを確認できる。
【0070】またさらに、たとえば投影画面Pのランプ
の照度が予め設定された数値範囲以外となった場合など
にコンピュータ8の警告手段の機能にてモニタ9に警告
表示Wを表示することにより、投影画面Pの輝度斑Uが
見えにくくなりこの輝度斑Uの評価が確実でなくなるこ
とを防止できる。
【0071】そして、投影画面Pの輝度斑Uが縦線状で
なく多様な形状であっても、この評価装置1にて投影画
面Pの輝度斑Uを定量的に評価できる。
【0072】また、搬送装置5を設けたことにより、こ
の搬送装置5にて合成プリズム4を連続的に評価装置1
に取り付けでき、この合成プリズム4による投影画面P
の輝度斑Uを連続的に評価できる。
【0073】さらに、赤(R)、緑(G)、青(B)の
各色光12,13,14、および白(W)の合成光18の輝度斑
Uについてそれぞれ評価できるため、合成プリズム4を
総合的かつ確実に評価できる。
【0074】またさらに、投影画面Pの総合評価Tを、
輝度斑値L、照度B、評価段階R、および輝度評価Vの
下方に、これら輝度斑値L、照度B、評価段階R、およ
び輝度評価Vよりも大きく表示したことにより、投影画
面Pの総合評価Tを測定者がより容易かつ確実に確認で
きる。
【0075】なお、上記一実施の形態において、投影画
面Pの輝度斑Uは、投影画面画像Gの矩形領域Aを分割
した分割領域D間の相対的な輝度差にて評価しているた
め、この投影画面Pの輝度の絶対値が必要ないので、投
影画面画像Gを、カラーのCCDカメラ、あるいはデジ
タルカメラなど、投影画面画像Gの矩形領域Aを分割し
た分割領域D間の相対的な輝度差を取得できる媒体にて
取得してもよい。この場合には、たとえばコンピュータ
8にUSB(Universal Serial Bus)端子を設けてこの
USB端子を介してデジタルカメラとコンピュータ8と
を接続するなどしてリアルタイムに投影画面画像Gを取
得したり、あるいはこのデジタルカメラおよびコンピュ
ータ8に脱着可能なメモリなどを利用して一度に複数の
投影画面画像Gを取得したりしてもよい。
【0076】また、合成プリズム4による投影画面Pの
輝度斑Uを測定する際には、画像の信号データなどを液
晶パネル15,16,17に送らなくてもよいため、LCD駆
動回路、あるいは信号発生器などは治具エンジン3に設
けなくてもよい。
【0077】さらに、モニタ9は、投影画面Pの輝度斑
値Lなどを測定者が確実に認識できれば他の表示形式で
もよい。
【0078】そして、モニタ9には、少なくとも投影画
面Pの輝度斑値Lが表示されていればよい。
【0079】また、投影画面画像Gの矩形領域Aは、こ
の投影画面画像Gの範囲内であれば任意に設定でき、投
影画面画像G全体でもよい。
【0080】さらに、モニタ9の表示は、図7に示すよ
うに、投影画面画像Gおよびこの投影画面画像Gにおけ
る輝度斑値Lが予め設定された閾値よりも大きい領域、
いわゆるNGブロックNを拡大して表示してもよい。こ
の場合には、このNGブロックNを測定者がモニタ9を
介して容易に確認できる。
【0081】そして、コンピュータ8の警告手段の機能
は、投影画面Pの照度Bが予め設定した数値範囲内以外
の場合に、たとえば音声などにて測定者に警告してもよ
い。
【0082】
【発明の効果】請求項1記載の投影画面の評価方法によ
れば、投影画面の輝度斑について得られる定量的な評価
を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の
評価に近づけることができる。
【0083】請求項2記載の投影画面の評価方法によれ
ば、請求項1記載の投影画面の評価方法の効果に加え、
投影画面の輝度斑について得られる定量的な評価を、こ
の投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価に
より近づけることができる。
【0084】請求項3記載の投影画面の評価プログラム
によれば、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際
の評価に近づけた投影画面の輝度斑の定量的な評価を自
動的かつ効率よく得ることができる。
【0085】請求項4記載の投影画面の評価プログラム
によれば、請求項3記載の投影画面の評価プログラムの
効果に加え、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した
際の評価により近づけた投影画面の輝度斑の定量的な評
価を自動的かつ効率よく得ることができる。
【0086】請求項5記載の投影画面の評価プログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれ
ば、請求項3または4いずれか一記載の投影画面の評価
プログラムを他のコンピュータで実現できる。
【0087】請求項6記載の投影画面の評価装置によれ
ば、投影画面の輝度斑についての評価を自動的かつ定量
的に得ることができる。
【0088】請求項7記載の投影画面の評価装置によれ
ば、投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した際の評価
に近づけたこの投影画面の輝度斑の評価を自動的かつ定
量的に得ることができる。
【0089】請求項8記載の投影画面の評価装置によれ
ば、請求項7記載の投影画面の評価装置の効果に加え、
投影画面の輝度斑について得られる自動的かつ定量的な
評価を、この投影画面の輝度斑を測定者が官能検査した
際の評価に、より近づけることができる。
【0090】請求項9記載の投影画面の評価装置によれ
ば、請求項7記載の投影画面の評価装置の効果に加え、
投影画面の局所的な輝度斑のこの投影画面の輝度斑値へ
の影響を軽減し、この投影画面の輝度斑について得られ
る自動的かつ定量的な評価を、この投影画面の輝度斑を
測定者が官能検査した際の評価に、より近づけることが
できる。
【0091】請求項10記載の投影画面の評価装置によ
れば、請求項6ないし9いずれか一記載の投影画面の評
価装置の効果に加え、投影画面の輝度斑値に基づく情報
を測定者が表示手段を介して確認できる。
【0092】請求項11記載の投影画面の評価装置によ
れば、請求項10記載の投影画面の評価装置の効果に加
え、分類手段にて投影画面の輝度斑値を分類した評価段
階を、測定者が表示手段を介して確認できる。
【0093】請求項12記載の投影画面の評価装置によ
れば、請求項10または11記載の投影画面の評価装置
の効果に加え、予め設定された閾値よりも輝度斑値が大
きい投影画面画像上の所定の領域を、測定者が表示手段
を介して容易に確認できる。
【0094】請求項13記載の投影画面の評価装置によ
れば、請求項6ないし12いずれか一記載の投影画面の
評価装置の効果に加え、たとえば投影画面の光源となる
ランプの照度が予め設定された数値範囲以外となった場
合などに警告手段にて警告することにより、投影画面の
輝度斑が見えにくくなってこの輝度斑の評価が確実にで
きなくなることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す評価装置の構成図
である。
【図2】同上評価装置および被検査物の一部を示す説明
図である。
【図3】同上被検査物の一部を拡大した説明図である。
【図4】同上投影画面の輝度斑を示す説明図である。
【図5】同上評価装置の表示手段を示す説明図である。
【図6】同上投影画面の評価方法を示すフローチャート
である。
【図7】同上評価装置の表示手段の他の例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 評価装置 3 投影装置としての治具エンジン 6 画像取得手段としての白黒CCDカメラ 8 測定手段、計算手段、分類手段、および警告手段
の機能を備えた輝度斑数値化手段としてのコンピュータ 9 警告手段の機能を備えた表示手段としてのモニタ P 投影画面

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投影装置の投影画面の所定の領域を撮像
    した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領域に
    分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定し、 互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求め、 これら各輝度対比を求めた互いに隣接する前記分割領域
    の面積の合計に応じて前記各輝度対比に重み付けをして
    前記各分割領域の分割輝度斑値を求め、 これら分割輝度斑値の変動指数を求めて前記投影画面の
    輝度斑値とすることを特徴とした投影画面の評価方法。
  2. 【請求項2】 各分割領域の分割輝度斑値L1を求める
    際に、互いに隣接する前記各分割領域の輝度対比の平均
    値の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分割領域
    の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度
    斑値L1を、 L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72) でそれぞれ求め、これら各分割領域の分割輝度斑値L1
    に基づいて投影画面の輝度斑値Lを求める際に、前記各
    分割領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分
    割輝度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度
    斑値L1の最小値をL4として、前記投影画面の輝度斑
    値Lを、 L=(L3−L4)/L2 で求めることを特徴とした請求項1記載の投影画面の評
    価方法。
  3. 【請求項3】 コンピュータに、投影装置の投影画面の
    所定の領域を撮像した投影画面画像の少なくとも一部を
    複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝度をそれ
    ぞれ測定するステップと、 互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求める
    ステップと、 これら各輝度対比を求めた互いに隣接する前記分割領域
    の面積の合計に応じて前記各輝度対比に重み付けをして
    前記各分割領域の分割輝度斑値を求めるステップと、 これら分割輝度斑値の変動指数を求めて前記投影画面の
    輝度斑値とするステップとを実行させることを特徴とし
    た投影画面の評価プログラム。
  4. 【請求項4】 各分割領域の分割輝度斑値L1を求める
    ステップは、互いに隣接する前記各分割領域の輝度対比
    の平均値の絶対値をC、およびこれら互いに隣接する分
    割領域の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分
    割輝度斑値L1を、 L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72) でそれぞれ求めるステップを備え、 これら各分割領域の分割輝度斑値L1の変動指数を求め
    て投影画面の輝度斑値Lとするステップは、前記各分割
    領域の分割輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝
    度斑値L1の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値
    L1の最小値をL4として、前記投影画面の輝度斑値L
    を、 L=(L3−L4)/L2 で求めるステップを備えたことを特徴とした請求項3記
    載の投影画面の評価プログラム。
  5. 【請求項5】 請求項3または4いずれか一記載の投影
    画面の評価プログラムをコンピュータ読み取り可能に記
    録したことを特徴とした投影画面の評価プログラムを記
    録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  6. 【請求項6】 投影装置の投影画面の所定の領域を撮像
    した投影画面画像を取得する画像取得手段と、 この画像取得手段にて取得した投影画面画像に基づき前
    記投影画面の輝度斑を数値化する輝度斑数値化手段とを
    具備したことを特徴とした投影画面の評価装置。
  7. 【請求項7】 投影装置の投影画面の所定の領域を撮像
    した投影画面画像を取得する画像取得手段と、 この画像取得手段にて取得した投影画面画像の少なくと
    も一部を複数の分割領域に分割してこれら分割領域の輝
    度をそれぞれ測定して互いに隣接する前記分割領域の間
    の各輝度対比を求めるとともに、前記分割領域の面積に
    応じて前記輝度対比に重み付けをして前記投影画面の輝
    度斑値を求める輝度斑数値化手段とを具備したことを特
    徴とした投影画面の評価装置。
  8. 【請求項8】 輝度斑数値化手段は、画像取得手段にて
    取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領
    域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して
    互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求める
    輝度測定手段、およびこの輝度測定手段にて求めた前記
    各分割領域の輝度対比の平均値の絶対値Cを求めるとと
    もに、前記各分割領域の面積の合計をSとして、投影画
    面の輝度斑値Lを、 L=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72) で求める計算手段を備えたことを特徴とした請求項7記
    載の投影画面の評価装置。
  9. 【請求項9】 輝度斑数値化手段は、画像取得手段にて
    取得した投影画面画像の少なくとも一部を複数の分割領
    域に分割してこれら分割領域の輝度をそれぞれ測定して
    互いに隣接する前記分割領域の間の各輝度対比を求める
    輝度測定手段、およびこの輝度測定手段にて測定した互
    いに隣接する前記各分割領域の輝度対比の平均値の絶対
    値Cを求めるとともに、これら互いに隣接する分割領域
    の面積の合計をSとして、これら各分割領域の分割輝度
    斑値L1を、 L1=C/(1.97×(1/S)1/3+0.72) でそれぞれ求めるとともに、前記複数の分割領域の分割
    輝度斑値L1の平均値をL2、これら分割輝度斑値L1
    の最大値をL3、およびこれら分割輝度斑値L1の最小
    値をL4として、投影画面の輝度斑値Lを、 L=(L3−L4)/L2 で求める計算手段を備えたことを特徴とした請求項7記
    載の投影画面の評価装置。
  10. 【請求項10】 投影画面の輝度斑値に基づく情報を表
    示する表示手段を具備したことを特徴とした請求項6な
    いし9いずれか一記載の投影画面の評価装置。
  11. 【請求項11】 投影画面の輝度斑値を予め設定された
    複数の閾値にて複数の評価段階に分類する分類手段を具
    備し、 表示手段は、この分類手段にて分類した評価段階を表示
    することを特徴とした請求項10記載の投影画面の評価
    装置。
  12. 【請求項12】 表示手段は、画像取得手段にて取得し
    た投影画面画像を表示するとともに、この投影画面画像
    における予め設定された閾値よりも輝度斑値が大きい領
    域をこの投影画面画像上に表示することを特徴とした請
    求項10または11記載の投影画面の評価装置。
  13. 【請求項13】 画像取得手段にて取得した投影画面画
    像の照度を求めるとともにこの照度が予め設定された数
    値範囲以外の場合に警告する警告手段を具備したことを
    特徴とした請求項6ないし12いずれか一記載の投影画
    面の評価装置。
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