JP2007285868A - 輝度勾配検出方法、欠陥検出方法、輝度勾配検出装置および欠陥検出装置 - Google Patents

輝度勾配検出方法、欠陥検出方法、輝度勾配検出装置および欠陥検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】輝度勾配を精度良く検出できる輝度勾配検出方法を提供すること。
【解決手段】対象画素における8つの検出方向の輝度勾配成分を各検出方向に対応する強調フィルタを用いて取得し、取得された各輝度勾配成分のうち絶対値が最大となる輝度勾配成分を対象画素の輝度勾配とし、強調フィルタは、対象画素に対応する1つの領域を座標中心とする縦3×横3の9つの領域を有し、座標中心の領域には重み係数2、座標中心の領域に対し検出方向側に隣接した1つの領域には重み係数−2、座標中心の領域に対し検出方向と直交する方向の両側に隣接した2つの領域には重み係数1、座標中心の領域に対し検出方向側に位置する3つの領域のうち、重み係数−1が設定されていない2つの領域には重み係数−N、9つの領域のうち重み係数2,−2,1,−1が設定されていない3つの領域には重み係数0がそれぞれ設定されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶パネル等の表示デバイスの検査工程において用いられる輝度勾配を精度よく自動的に検出する輝度勾配検出方法及び装置と、この輝度勾配検出方法及び装置を用いた欠陥検出方法及び装置に関する。
TFT(Thin Film Transistor)パネル等の液晶パネル検査においてシミやムラと呼ばれる面系欠陥は、形状が不定でありコントラストも低いため、検査装置で自動検出することは困難であった。このため、検査は未だ検査員の目視で行われているのが現状であり、製造コスト削減のために検査の自動化が急務になっている。
なお、シミやムラ欠陥とは、表示画面のある領域が他の領域と輝度の差がある状態であり、ある程度の範囲で、周りに比べて明るい部分や暗い部分がある状態をいう。なお、通常、欠陥面積が比較的狭い場合をシミ欠陥、比較的大きい場合をムラ欠陥と呼ぶことが多い。但し、厳密な定義はないため、本発明では、シミ欠陥やムラ欠陥などの面系欠陥を総称してシミ欠陥と称する。
このようなシミ欠陥を目視検査した場合の欠陥良品レベル判断では、シミ欠陥の面積やコントラストなどの特徴量だけではなく、シミ欠陥のエッジ部分の輝度勾配も大きな判断基準となる。従って、シミ欠陥を画像処理することで欠陥検査を自動化する場合も、シミ欠陥のエッジ部分の輝度勾配を精度よく検出することが求められている。
ところで、画像処理により輝度勾配を求める方法としては、従来、プレビット(Prewitt)フィルタを用いる方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
プレビットフィルタは3×3のフィルタを用いることが多く、例えば、図7(A),(B)に示すように、X方向の輝度勾配を求めるfxフィルタと、Y方向の輝度勾配を求めるfyフィルタとを用い、検査の対象画素(プレビットフィルタの中心に対応する画素)の一方側に隣接する画素と他方側に隣接する画素との差分を求めて、対象画素の輝度勾配を求めている。
高木幹雄,下田陽久監修、「画像解析ハンドブック」、初版、財団法人東京大学出版会、1991年1月17日、p.550−555
しかしながら、前記プレビットフィルタは、対象画素の一方側に隣接する画素と他方側に隣接する画素との差分を求めて、対象画素の輝度勾配を求めているため、図8(A),(B)に示すように、この2画素間において異なった輝度変動を示している場合でも同じ輝度勾配で検出してしまうことがあり、必ずしも精度が高いものではなかった。
すなわち、対象画素Bと、その一方側に隣接する画素A、他方側に隣接する画素Bの各輝度値が、例えば、図8(A)に示すように「0,1,2」と徐々に大きくなっている場合と、図8(B)に示すように「0,2,2」と急激に大きくなっている場合のそれぞれにプレビットフィルタを適用すると、いずれの結果も輝度勾配(図8の勾配成分ga、gb)は同じ傾きになってしまう。このようにプレビットフィルタでは、エッジ部分の輝度変動が正確に検出できない場合があるという問題があった。
さらに、輝度勾配を精度よく検出できないため、画像処理によるシミ欠陥の自動検出も精度良く検出できないという問題もあった。
本発明の目的は、輝度勾配を精度良く検出できる輝度勾配検出方法及び装置と、欠陥を精度良く検出できる欠陥検出方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の輝度勾配検出方法は、撮像画像上で選択された1つの対象画素における少なくとも1つの検出方向の輝度勾配成分を、各検出方向に対応する強調フィルタを用いて取得する輝度勾配成分取得工程と、前記輝度勾配成分取得工程で取得された前記輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を前記対象画素の輝度勾配と判定する輝度勾配判定工程とを備え、前記強調フィルタは、当該強調フィルタの座標中心において前記対象画素に対応する1つの領域と、当該領域の周囲に隣接配置された8つの領域との縦3×横3の9つの領域を有し、当該強調フィルタの座標中心の領域には重み係数Mが設定され、前記座標中心の領域に対し検出方向側に隣接した1つの領域には重み係数−Mが設定され、前記座標中心の領域に対し前記検出方向と直交する方向の両側に隣接した2つの領域には重み係数Nが設定され、前記座標中心の領域に対し前記検出方向側に位置する3つの領域のうち、前記重み係数−Mが設定されていない2つの領域には重み係数−Nが設定され、当該強調フィルタの前記9つの領域のうち、前記重み係数M,−M,N,−Nが設定されていない3つの領域には重み係数0が設定され、前記重み係数M,Nは、M>N>0の関係を有していることを特徴とする。
本発明によれば、対象画素の輝度勾配を求める際に、まず、当該対象画素を中心とした縦3画素×横3画素の9画素を含む対象領域に対し強調フィルタを適用して、当該対象画素における少なくとも1つの検出方向の輝度勾配成分を求め、次に、検出された輝度勾配成分のうち絶対値が最大となる輝度勾配成分を、当該対象画素の輝度勾配とした。
強調フィルタは、それぞれ輝度勾配の各検出方向に対応したものであり、座標中心の領域から検出方向側に隣接する領域へ向かって重み付けされている。具体的には、座標中心の領域には対象画素に対応する重み係数Mが設定され、前記座標中心の領域に対し検出方向側に隣接した1つの領域には重み係数−Mが設定されている。
このため、対象領域に対して強調フィルタを用いて畳み込み演算することにより求められる対象画素の輝度勾配成分は、対象画素と、対象画素の検出方向側に隣接する画素との差分から求められたものである。すなわち、当該輝度勾配成分は、対象画素と対象画素の検出方向側に隣接する1画素間における輝度変動を検出したものである。
これに対し、従来のプレビットフィルタを用いて対象画素の輝度勾配を検出する方法では、前述したように、対象画素の一方側に隣接する画素と他方側に隣接する画素との差分、すなわち2画素間の差分から輝度勾配を検出していたため、図8(A),(B)のように互いに異なる輝度変動を示している場合でも、同じ傾きの輝度勾配として検出してしまっていた。
しかしながら、本発明では、強調フィルタを用いることで、対象画素と対象画素の検出方向側に隣接する1画素間の差分から輝度勾配を検出できるため、1画素ごとに輝度値が急激に変動している場合でも輝度勾配を精度良く検出することができる。このように、対象画素の輝度勾配を精度良く求めることができる。
さらに、強調フィルタは、座標中心の領域に対し検出方向と直交する方向の両側に隣接した2つの領域に重み係数Nが設定され、座標中心の領域に対し検出方向側に位置する3つの領域のうち、重み係数−Mが設定されていない2つの領域に重み係数−Nが設定されている。さらに、重み係数Nは、重み係数よりも小さい値である。このように、各領域に重み係数N、−Nを設定することで、対象画素から検出方向側へ向かって広がる輝度変動を、対象画素の検出方向の輝度勾配成分の値に適度に反映させることができる。従って、対象画素から検出方向側へ向かって広がる輝度変動を精度良く検出することができる。
本発明では、前記輝度勾配成分取得工程は、前記対象画素における上下方向、左右方向、左上・右下方向および右上・左下方向の8つの検出方向の各輝度勾配成分を、それぞれ第1〜第8強調フィルタを用いて取得する第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得工程を備え、前記輝度勾配判定工程は、前記第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得工程でそれぞれ取得された前記8つの検出方向の輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を前記対象画素の輝度勾配と判定することが好ましい。
本発明によれば、第1〜第8強調フィルタを用いて、対象画素における上下方向、左右方向、左上・右下方向および右上・左下方向の8つの検出方向の各輝度勾配成分を取得し、これら8つの検出方向の各輝度勾配成分のうち絶対値が最大となる輝度勾配成分を、当該対象画素の輝度勾配と判定するので、対象画素における様々な方向の輝度変動を精度良く検出することができる。
本発明の欠陥検出方法は、検査対象の撮像画像を取得する撮像画像取得工程と、前記撮像画像から欠陥候補を抽出する欠陥候補抽出工程と、前記欠陥候補のエッジ部分に含まれる対象画素の輝度勾配を検出する輝度勾配検出工程と、前記輝度勾配に基づいて前記欠陥候補から欠陥を抽出する欠陥抽出工程と、前記欠陥の面積を算出する面積算出工程と、前記欠陥のコントラストを求めるコントラスト算出工程と、前記輝度勾配、前記面積、前記コントラストの3種類の特徴値に基づいて前記欠陥の欠陥ランクを評価する欠陥ランク評価工程とを備え、前記輝度勾配検出工程は、前述したいずれかの輝度勾配成分取得工程および輝度勾配判定工程を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、前述したように、輝度勾配検出工程によって対象画素の輝度勾配を精度良く求めることができることから、撮像画像上におけるシミ欠陥候補のエッジ部分の輝度勾配を正確に検出できる。このため、対象画素の輝度勾配に基づいて、シミ欠陥を精度良く検出できるので、シミ欠陥の面積、コントラストを精度良く算出することができる。従って、シミ欠陥の面積、コントラストおよび輝度勾配のこれら特徴値に基づいて、シミ欠陥の欠陥ランクを精度良く判定することができる。
本発明の輝度勾配検出方法は、撮像画像上で選択された1つの対象画素における少なくとも1つの検出方向の輝度勾配成分を、各検出方向に対応する強調フィルタを用いて取得する輝度勾配成分取得手段と、前記輝度勾配成分取得手段で取得された前記輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を前記対象画素の輝度勾配と判定する輝度勾配判定手段とを備え、前記強調フィルタは、当該強調フィルタの座標中心において前記対象画素に対応する1つの領域と、当該領域の周囲に隣接配置された8つの領域との縦3×横3の9つの領域を有し、当該強調フィルタの座標中心の領域には重み係数Mが設定され、前記座標中心の領域に対し検出方向側に隣接した1つの領域には重み係数−Mが設定され、前記座標中心の領域に対し前記検出方向と直交する方向の両側に隣接した2つの領域には重み係数Nが設定され、前記座標中心の領域に対し前記検出方向側に位置する3つの領域のうち、前記重み係数−Mが設定されていない2つの領域には重み係数−Nが設定され、当該強調フィルタの前記9つの領域のうち、前記重み係数M,−M,N,−Nが設定されていない3つの領域には重み係数0が設定され、前記重み係数M,Nは、M>N>0の関係を有していることを特徴とする。
本発明においても、前記輝度勾配検出方法と同じ作用効果を奏することができる。
本発明では、前記輝度勾配成分取得手段は、前記対象画素における上下方向、左右方向、左上・右下方向および右上・左下方向の8つの検出方向の各輝度勾配成分を、それぞれ第1〜第8強調フィルタを用いて取得する第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得手段を備え、前記輝度勾配判定手段は、前記第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得手段でそれぞれ取得された前記8つの検出方向の輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を前記対象画素の輝度勾配と判定することが好ましい。
本発明の欠陥検出装置は、検査対象の撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、前記撮像画像から欠陥候補を抽出する欠陥候補抽出手段と、前記欠陥候補のエッジ部分に含まれる対象画素の輝度勾配を検出する輝度勾配検出手段と、前記輝度勾配に基づいて前記欠陥候補から欠陥を抽出する欠陥抽出手段と、前記欠陥の面積を算出する面積算出手段と、前記欠陥のコントラストを求めるコントラスト算出手段と、前記輝度勾配、前記面積、前記コントラストの3種類の特徴値に基づいて前記欠陥の欠陥ランクを評価する欠陥ランク評価手段とを備え、前記輝度勾配検出手段は、前述したいずれかの輝度勾配成分取得手段および輝度勾配判定手段を備えていることを特徴とする。
本発明においても、前記欠陥検出方法と同じ作用効果を奏することができる。
本発明の一実施形態について説明する。
図1は、欠陥検出システム100の全体構成図である。なお、以下の説明では、検査対象を液晶パネル1とする例について説明する。
欠陥検出システム100は、液晶パネル1を内蔵して画像を投影するプロジェクタ2と、液晶パネル1を駆動するパターンジェネレータ3と、プロジェクタ2から投射される画像を映写するスクリーン4を有する映写部40と、スクリーン4に映写された画像を撮像するCCDカメラ5と、CCDカメラ5で撮像された撮像画像を画像処理するとともに液晶パネル1の欠陥ランク判定を行う欠陥検出装置としてのコンピュータ装置6と、コンピュータ装置6に接続された表示装置7とを備えている。
プロジェクタ2は、光源21と、パターンジェネレータ3により駆動され光源21からの光を変調する液晶パネル1と、液晶パネル1からの光を集光して投射する投射レンズ23と、投射レンズ23からの光をスクリーン4に向けて反射するミラー24とを備えている。
液晶パネル1は、画素ごとに液晶セルを備える液晶パネルであり、液晶パネル1に不良があった場合、スクリーン4に映写された画像にシミ・ムラ欠陥等の表示不良が生じることになる。
パターンジェネレータ3は、液晶パネル1の各液晶セルを駆動する各スイッチング素子に駆動信号を印加して液晶パネル1を所定パターンで駆動する。ここで、液晶パネル1の欠陥検出検査の際には、パターンジェネレータ3は、総ての液晶セルを同じ入力レベルで駆動する。
映写部40は、暗ボックス41と、この暗ボックス41内に設けられたスクリーン4と、を備える。そして、暗ボックス41は、プロジェクタ2からの光が入射される開口部42と、CCDカメラ5でスクリーン4上の画像を撮像するための開口部43とを有する。
CCDカメラ5は、コンピュータ装置6の制御の下、スクリーン4上に映写された画像を撮像し、撮像された撮像画像をコンピュータ装置6に出力する。
なお、本実施形態では、CCDカメラ5で撮像された撮像画像に基づいて欠陥を検出するので、CCDカメラ5は液晶パネル1の階調数を超える階調数で画像を撮像する機能を有する必要がある。例えば、液晶パネル1で256階調が表現されるとき、CCDカメラ5の画像データは、黒を“0”、白を“4095”とする12ビットデータの階調数を有する。
図2は、コンピュータ装置6の機能的構成を示すブロック図である。
コンピュータ装置6は、図2に示すように、撮像画像取得手段60と、背景画像差分処理手段61と、表示エリア抽出手段62と、縮小画像作成手段63と、欠陥候補抽出手段64と、輝度勾配検出手段65と、欠陥抽出手段66と、面積算出手段およびコントラスト算出手段としてのblob処理手段67と、欠陥ランク評価手段68とから構成されている。
撮像画像取得手段60は、CCDカメラ5で撮像された撮像画像を取得する。そして、その撮像画像は図示しない記憶手段に記憶される。
背景画像差分処理手段61は、撮像画像取得手段60で取得された撮像画像と予め作成された背景画像との差を取って、検査対象以外のものにより生じた欠陥状の輝度変化を除去し、背景差分画像を取得する。
表示エリア抽出手段62は、背景差分画像から被検査画像だけを抽出する。具体的には、スクリーン4上に映写された映写画像をCCDカメラ5で撮像すると、映写画像とともに映写画像周囲のスクリーン4表面も撮像される。従って、撮像画像における液晶パネル像の周囲には、液晶パネル1とは関係のない画像領域が存在する。このため、表示エリア抽出手段62は、背景差分画像内の液晶パネル像、すなわち、被検査画像のみを切り出す作業を行う。
縮小画像作成手段63は、表示エリア抽出手段62で抽出された被検査画像から縮小画像を作成する。例えば、縮小画像作成手段63は、撮像画像において比較的大きなシミ欠陥を検出するために、撮像画像を1/8サイズに縮小する処理を行う。
後述するように、欠陥候補抽出手段64で使用するシミ欠陥強調フィルタは、強調可能なシミの大きさがある程度決められている。このため、撮像画像自体を縮小してシミ欠陥の大きさを小さくすることで、大きなシミ欠陥に対してもシミ欠陥強調フィルタを利用して検出することができる。なお、小さなシミ欠陥を検出する場合には、この縮小画像作成手段63による縮小画像作成工程を実施しなくてもよい。
欠陥候補抽出手段64は、縮小画像作成手段63で作成された縮小画像から欠陥候補を抽出する。なお、この欠陥候補を抽出する手法としては、一般的な手法を採用することができる。具体的には、欠陥候補抽出手段64は、縮小画像に対しシミ欠陥強調フィルタを適用して、縮小画像上のシミ成分を強調して検出し、さらに、検出されたシミ成分に対しメディアンフィルタを適用してノイズを除去する。そして、ノイズ除去されたシミ成分を所定のシミ欠陥閾値と比較することで、シミ欠陥と想定されるシミ欠陥候補を抽出する。
なお、シミ欠陥には、他の画素部分に対して輝度値が高い白シミ欠陥と、輝度値が低い黒シミ欠陥とがある。このため、シミ欠陥閾値としては、白シミ欠陥閾値と、黒シミ欠陥閾値とが設定され、白シミ欠陥閾値と比較することで白シミ欠陥候補が抽出され、黒シミ欠陥閾値と比較することで黒シミ欠陥候補が抽出される。
輝度勾配検出手段(輝度勾配検出装置)65は、欠陥候補抽出手段64により抽出されたシミ欠陥候補のエッジ部分に本発明の輝度勾配検出方法を適用し、シミ欠陥候補のエッジ部分における輝度勾配を検出する。輝度勾配検出手段65は、輝度勾配成分取得手段651と、輝度勾配判定手段652とを備えている。
輝度勾配成分取得手段651は、シミ欠陥候補のエッジ部分に含まれる全ての画素(対象画素)において、各対象画素における上下方向、左右方向、左上・右下方向および右上・左下方向の計8つの検出方向の輝度勾配成分を取得する。
具体的には、輝度勾配成分取得手段651は、第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得手段を備え、第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得手段は、対象画素を中心とした縦3画素×横3画素の9つの画素から成る対象領域に対して、それぞれ第1〜第8強調フィルタf1〜f8を適用して、当該対象画素の第1〜第8検出方向輝度勾配成分を取得する。
輝度勾配判定手段652は、輝度勾配成分取得手段651で取得された各対象画素の第1〜第8検出方向輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を当該対象画素の輝度勾配と判定する。輝度勾配判定手段652は、シミ欠陥候補のエッジ部分に含まれる全ての対象画素に対し、輝度勾配の判定を行う。
欠陥抽出手段66は、輝度勾配判定手段652で判定された各対象画素の輝度勾配と所定の輝度勾配閾値とを比較して、シミ欠陥候補からシミ欠陥を抽出する。具体的には、欠陥抽出手段66は、所定輝度勾配閾値よりも大きい輝度勾配を持つ対象画素を、シミ欠陥のエッジ部分に対応すると判定し、エッジ部分を特定することでシミ欠陥の領域を特定する。
blob処理手段67は、欠陥抽出手段66でシミ欠陥として抽出した領域の面積およびコントラスト(平均輝度)を求める。
欠陥ランク評価手段68は、blob処理手段67で求めたシミ欠陥の面積およびコントラストと、輝度勾配検出手段65で求めたシミ欠陥の輝度勾配とに基づいて、液晶パネル1の欠陥ランクを評価する。
〔コンピュータ装置6の作用〕
次に、コンピュータ装置6による液晶パネル1の欠陥検出処理について説明する。
図3は、コンピュータ装置6による欠陥検出処理を説明するためのフローチャートである。
欠陥検出処理の準備として、まず、コンピュータ装置6によりパターンジェネレータ3を制御して、プロジェクタ2にセットされた液晶パネル1上に特定の明るさのパターンを表示させる。そして、プロジェクタ2により、液晶パネル1上に表示されたパターンをスクリーン4に映写させる。
コンピュータ装置6を構成する撮像画像取得手段60は、CCDカメラ5を制御してスクリーン4上に映写された画像を撮像させ、CCDカメラ5により撮像された撮像画像を取得する(S1)。このとき、撮影画像は、図示しないA/D変換器により、例えば4096階調(12ビット)のデジタルデータとして、コンピュータ装置6に取り込まれる。なお、撮像画像は、4096階調のものに限らず、1024階調(10ビット)のデータとしてもよいし、256階調(8ビット)のデータとしてもよい。階調が大きいほど高精度の処理が可能になるが、その分、高階調のデータ取得が可能な高価なCCDカメラ5が必要となるため、撮像データの階調は欠陥検査対象等に応じて必要な階調に設定すればよい。
次に、背景画像差分処理手段61は、処理S1で取得された撮像画像の中から、照明やレンズなど液晶パネル1以外のものによって生じる欠陥状の輝度変化を除去するための背景画像差分処理を行う(S2)。
具体的には、背景画像差分処理手段61は、撮像画像から背景画像を減算して、背景差分画像を作成する。背景画像とは、液晶パネル1を除いた光学系の輝度変化の画像である。光源21や投射レンズ23による欠陥上の輝度変化は、撮像画像および背景画像の両方に生じるため、撮像画像から背景画像を減算した背景差分画像においては、光源21や投射レンズ23など液晶パネル1以外のものによって生じる欠陥上の輝度変化成分は除去されていることとなる。
続いて、表示エリア抽出手段62は、処理S2で作成された背景差分画像から検査対象画像だけを抽出する(S3)。
具体的には、表示エリア抽出手段62は、背景差分画像の四隅の座標をパターンマッチング処理(背景差分画像の四隅付近の数十画素×数十画素の4つの小領域に対して、それぞれ予め用意した4つの隅基準画像とパターンマッチング処理を行い、四隅の座標を特定する)により検出し、この四隅の座標の位置関係が長方形になるようにアフィン変換することで検査対象画像を抽出する。この表示エリア抽出処理により、スクリーン4上の周囲の縁部が除去され、且つ正確な長方形とされた検査対象画像だけが抽出される。
次に、縮小画像作成手段63は、処理S3で抽出された検査対象画像を縮小し縮小画像を作成する(S4)。
具体的には、縮小画像作成手段63は、検査対象画像から所定サイズ、例えば1/4サイズに縮小した画像を作成する。1/4サイズの縮小画像を作成する場合には、縮小画像作成手段63は、検査対象画像の4画素の平均値を1画素とすることで1/2サイズの縮小画像を作成し、この1/2の縮小画像の4画素の平均値を1画素とすることで1/4サイズの縮小画像を作成する。
これは、後述するシミ欠陥強調フィルタが、所定の大きさのシミ欠陥を強調するように設計されているためである。このため、検査対象画像上においてシミ欠陥が所定のサイズより大きい場合、シミ欠陥強調フィルタを適用できない場合がある。従って、検査対象画像のサイズ自体を縮小することでシミ欠陥のサイズも縮小し、シミ欠陥強調フィルタで強調できるようにするのである。
次に、欠陥候補抽出手段64は、処理S4で作成された縮小画像からシミ欠陥と想定されるシミ欠陥候補を抽出する(S5)。
まず、欠陥候補抽出手段64は、縮小画像に対しシミ欠陥強調フィルタを適用し、縮小画像上のシミ成分を強調して検出する。そして、各シミ欠陥強調フィルタの検出結果を合成処理してシミ成分強調画像を求める。ここで、各シミ欠陥強調フィルタの検出結果を合成処理する理由は、検出精度を向上させるためである。なお、合成処理では、各シミ欠陥強調フィルタの検出結果において同画素の検出結果値を比較し、それらの中で絶対値が最大となる値をその合成結果としている。
続いて、欠陥候補抽出手段64は、シミ成分強調画像に対して、メディアンフィルタを適用してノイズにより分離しているシミ成分をつなげて平滑化し、シミ成分以外のノイズを除去するノイズ除去処理(平滑化処理:3×3メディアン処理)を行う。メディアンフィルタとしては、例えば縦3画素×横3画素の9画素の各輝度値のメディアン値(中央値)を3×3の中心に位置する画素の輝度値とするようなメディアンフィルタを利用すればよい。
そして、欠陥候補抽出手段64は、ノイズが除去されたシミ成分強調画像に対して、白シミ欠陥候補を切り出す所定のシミ欠陥閾値と、黒シミ欠陥候補を切り出す所定のシミ欠陥閾値を設定し、各シミ欠陥候補を抽出する。ここで、各シミ欠陥閾値は、画像の状況
に合わせて最適な値を設定すればよい。
次に、輝度勾配検出手段65を構成する輝度勾配成分取得手段651は、処理S5で抽出されたシミ欠陥候補のエッジ部分に対応する対象画素を選択し、当該対象画素を中心とした縦3画素×横3画素の9つの画素から成る対象領域に第1〜第8強調フィルタf1〜f8を適用して、当該対象画素の第1〜第8検出方向輝度勾配成分を取得する(S6)。
第1〜第8強調フィルタf1〜f8は、対象画素に対し、それぞれ第1〜第8検出方向の輝度勾配成分を取得するために用いられるものである。例えば、対象画素の第1検出方向の輝度勾配成分を取得する際には、第1強調フィルタf1が対象領域に適用される。
図4は、第1〜第8強調フィルタf1〜f8の構成を示す図である。
ここで、対象画素に対し、上方向を第1検出方向、右上方向を第2検出方向、右方向を第3検出方向、右下方向を第4検出方向、下方向を第5検出方向、左下方向を第6検出方向、左方向を第7検出方向、左上検出方向を第8検出方向とする。
第1〜第8強調フィルタf1〜f8は、図4に示すように、各強調フィルタf1〜f8の座標中心において対象画素に対応する1つの領域と、当該領域の周囲に隣接配置された8つの領域との縦3×横3の9つの領域を有しており、各領域には重み係数が設定されている。この各フィルタf1〜f8に設定された重み係数を用いて、対象領域の各画素の輝度値に対し畳み込み演算が行われ、対象画素の輝度勾配成分が算出される。
第1〜第8強調フィルタf1〜f8の重み係数は、各フィルタf1〜f8の各検出方向に対して同様の形態で設定されている。このため、ここでは第1強調フィルタf1を代表して説明する。
第1強調フィルタf1は、対象画素における第1検出方向の輝度勾配成分を取得する際に用いられる。第1強調フィルタf1は、図4に示すように、当該強調フィルタf1の座標中心の領域に重み係数Mが設定され、前記座標中心の領域に対し第1検出方向側に隣接した1つの領域に重み係数−Mが設定され、前記座標中心の領域に対し第1検出方向と直交する方向の両側に隣接した2つの領域に重み係数Nが設定され、前記座標中心の領域に対し第1検出方向側に位置する3つの領域、すなわち、当該強調フィルタf1の座標中心を通り第1検出方向と直交する方向に沿って当該強調フィルタf1を2分する線よりも第1検出方向側に配置された3つの領域のうち、重み係数−Mが設定されていない2つの領域に重み係数−Nが設定され、当該強調フィルタf1の9つの領域のうち、重み係数M,−M,N,−Nが設定されていない3つの領域に重み係数0が設定されている。
なお、重み係数M,Nには、M>N>0の関係が成立しており、本実施形態では、重み係数M=2、重み係数N=1が採用されている。
第2〜第8強調フィルタf2〜f8においても、図4、図5に示すように、重み係数によって座標中心の領域から各検出方向側の領域へ重み付けされている。
輝度勾配成分取得手段651は、シミ欠陥候補のエッジ部分に含まれる全ての対象画素に対して第1〜第8強調フィルタf1〜f8による畳み込み演算を行い、各対象画素の第1〜第8検出方向の各輝度勾配成分をそれぞれ取得する。取得された各対象画素の第1〜第8検出方向の各輝度勾配成分は、記憶手段に記憶される。
ここで、各強調フィルタf1〜f8による対象画素の輝度勾配成分の取得について、例を挙げて説明する。
例えば、対象画素B、対象画素Bと第7検出方向側に隣接する画素A、および、対象画素Bと第3検出方向側に隣接する画素Cが、それぞれ図6(A),(B)に示すような輝度値を有するとする。この対象画素Bにおける第1〜第8検出方向の輝度勾配成分gb1〜gb8を取得する場合を説明する。
この対象画素Bを含む対象領域に第7強調フィルタf7を適用すると、第7検出方向輝度勾配成分gb7は、次のように算出される。
gb7=2×2+(−2)×0+1×1+(−1)×0+1×2+(−1)×0=7
このように、第7強調フィルタf7が、座標中心の領域から第7検出方向側の領域へ重み付けされていることで、対象画素Bの第7検出方向の輝度勾配成分gb7が強調して検出される。この輝度勾配成分は、対象画素Bと画素Aとの差分から求められたものであり、すなわち、対象画素Bから第7検出方向側に隣接する1画素間における輝度変動を検出したものである。
また、この対象領域に第1〜第6、第8強調フィルタf1〜f6、f8を適用すると、それぞれ次のように、第1〜第6、第8検出方向の輝度勾配成分gb1〜gb6、gb8が算出される。
gb1=2×2+(−2)×2+1×0+(−1)×0+1×2+(−1)×2=0
gb2=2×2+(−2)×2+1×0+(−1)×2+1×2+(−1)×2=−2
gb3=2×2+(−2)×2+1×2+(−1)×2+1×1+(−1)×2=−1
gb4=2×2+(−2)×2+1×2+(−1)×2+1×0+(−1)×1=−1
gb5=2×2+(−2)×1+1×2+(−1)×2+1×0+(−1)×0=2
gb6=2×2+(−2)×0+1×2+(−1)×1+1×0+(−1)×0=5
gb8=2×2+(−2)×0+1×0+(−1)×0+1×2+(−1)×2=4
次に、輝度勾配判定手段652は、処理S6で取得された各対象画素における第1〜第8検出方向輝度勾配成分に基づいて、各対象画素の輝度勾配を判定する(S7)。
具体的には、輝度勾配判定手段652は、記憶手段から各対象画素の第1〜第8検出方向輝度勾配成分を読み出し、第1〜第8検出方向輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を当該対象画素の輝度勾配と判定する。判定された対象画素ごとの輝度勾配は、記憶手段に記憶される。輝度勾配判定手段652は、シミ欠陥候補のエッジ部分に含まれる全ての対象画素に対し、輝度勾配を判定する。
例えば、処理S6で例示した対象画素B(図6)の場合、輝度勾配判定手段652は、処理S6で取得された対象画素Bの第1〜第8検出方向輝度勾配成分gb1〜gb8のうち、絶対値が最大となる第7検出方向輝度勾配成分gb7を、対象画素Bの輝度勾配と判定する。
欠陥抽出手段66は、処理S7で取得された各対象画素の輝度勾配に基づいて、シミ欠陥の抽出を行う(S8)。
具体的には、欠陥抽出手段66は、記憶手段から各対象画素の輝度勾配を読みだし、輝度勾配を所定の輝度勾配閾値と比較して、輝度勾配閾値以上の輝度勾配を有する対象画素を選択する。この輝度勾配閾値以上の輝度勾配を有する対象画素は、シミ欠陥のエッジ部分に対応すると判断できるため、欠陥抽出手段66は、輝度勾配閾値以上の対象画素を選択することで、シミ成分強調画像からシミ欠陥を抽出することができる。
次に、Blob処理手段67は、処理S7で抽出されたシミ欠陥の面積およびコントラストを算出する(S9)。
欠陥ランク評価手段68は、処理S7で取得されたシミ欠陥のエッジ部分の輝度勾配と、処理S9で算出されたシミ欠陥の面積およびコントラストとに基づいて、撮像画像の欠陥ランクを評価する(S10)。欠陥ランク評価手段68で求められた欠陥ランクは、表示装置7に表示され、検査対象である液晶パネル1の欠陥ランクを検査官に提示する。
本実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。 本実施形態の輝度勾配検出方法において、第1〜第8強調フィルタf1〜f8は、座標中心の領域から各検出方向側に隣接する領域へ向かって重み付けされているため、第1〜第8強調フィルタf1〜f8の適用によって求められる輝度勾配成分は、対象画素と、対象画素の検出方向側に隣接する画素との差分から求めることができる。さらに、8つの検出方向の輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を対象画素の輝度勾配と判定することで、輝度勾配を、1画素間において急激に変化する輝度変動に基づいて精度良く検出することができる。
さらに、各強調フィルタf1〜f8には、図4に示すように重み係数1、−1が設定されている。このように、重み係数1、−1を設定することで、対象画素から検出方向側へ向かって広がる輝度変動を、対象画素の検出方向の輝度勾配成分の値に反映させることができる。従って、対象画素から検出方向側へ向かって広がる輝度変動を強調して検出することができる。
また、第1〜第8強調フィルタf1〜f8を用いて、対象画素における上下方向、左右方向、左上・右下方向および右上・左下方向の8つの検出方向の各輝度勾配成分を取得し、これら8つの検出方向の各輝度勾配成分のうち絶対値が最大となる輝度勾配成分を、当該対象画素の輝度勾配と判定するので、対象画素における様々な方向の輝度変動を精度良く検出することができる。
さらに、本実施形態の欠陥検出方法は、上述したように輝度欠陥検出方法によりシミ欠陥のエッジ部分の輝度勾配を高精度に検出できることから、この輝度勾配に基づいてシミ欠陥を精度良く検出することができる。
さらに、前記欠陥検出方法で高精度に検出されたシミ欠陥の面積、コントラスト、および、前記輝度欠陥検出方法で高精度に検出された輝度勾配を特徴値として、シミ欠陥の欠陥ランクを評価するため、シミ欠陥の欠陥ランクを精度良く評価することができる。
〔前記実施形態の変形〕
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、前記各実施形態は、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、各対象画素に対して第1〜第8強調フィルタf1〜f8を適用し、当該対象画素の第1〜第8検出方向の輝度勾配成分を求めた。しかしながら、本発明では、各対象画素に対し少なくとも1つの検出方向の強調フィルタを適用して、当該検出方向の輝度勾配成分を求めればよい。例えば、検査対象における欠陥の形状および状態をある程度把握できている場合などにおいては、その欠陥の形状および状態に応じた検出方向の輝度勾配成分のみを求めればよいため、検出したい方向に応じた強調フィルタを適宜選択すればよい。
前記実施形態では、第1〜第8強調フィルタf1〜f8の重み係数M、Nに、それぞれ2、1に採用したが、本発明では、M>N>0の関係が成立するならば他の値であってもよい。
シミ欠陥の検出対象としては、前記実施形態のようにTFT素子を用いた液晶パネル1に限られるものではなく、その他のダイオード素子を用いた液晶パネルやプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、DMD(ダイレクト・ミラー・デバイス)などの表示体部品、ならびにそれらを使用した表示装置・製品の検査に利用することができるものであり、これらに使用した場合でも本発明の範囲から除外されるものでないことはいうまでもない。
さらに、本発明は、各種表示装置の検査に限らず、例えば、印刷物、家電製品のケースや車のボディなどにシミ状の傷がある場合、これらを撮像してシミ状の欠陥がある画像が得られればそのシミを検出できるので、各種製品の表面塗装や印刷物などのシミ検査に応用することもできる。
要するに、本発明は、周囲と輝度差があるシミであれば検出できるため、輝度シミ欠陥や色シミ欠陥の検出に利用できる。
さらに、本発明のエッジ勾配検出方法および装置は、シミ欠陥の検出に限らず、画像処理等において輝度変化率が比較的大きなエッジ部分を検出する目的に広く利用できる。
本発明の一実施形態に係る欠陥検出システムの概略構成を示す図。 前記実施形態に係るコンピュータ装置の機能的構成を示すブロック図。 前記実施形態に係る欠陥検出方法を説明するためのフロー図。 前記実施形態に係る第1〜第8強調フィルタを示す図。 前記実施形態に係る第1〜第8強調フィルタの重み付け方向を説明するための図。 前記実施形態に係る輝度勾配成分取得手段の作用を説明するための図。 従来のプレビットフィルタの例を示す図。 従来のプレビットフィルタによる輝度勾配の算出例を説明するための図。
符号の説明
1…液晶パネル、6…コンピュータ装置(欠陥検出装置)、60…撮像画像取得手段、64…欠陥候補抽出手段、65…輝度勾配検出手段(輝度勾配検出装置)、651…輝度勾配成分取得手段、652…輝度勾配判定手段、66…欠陥抽出手段、67…Blob処理手段(面積算出手段、コントラスト算出手段)、68…欠陥ランク評価手段、f1〜f8…第1〜第8強調フィルタ。

Claims (6)

  1. 撮像画像上で選択された1つの対象画素における少なくとも1つの検出方向の輝度勾配成分を、各検出方向に対応する強調フィルタを用いて取得する輝度勾配成分取得工程と、
    前記輝度勾配成分取得工程で取得された前記輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を前記対象画素の輝度勾配と判定する輝度勾配判定工程とを備え、
    前記強調フィルタは、
    当該強調フィルタの座標中心において前記対象画素に対応する1つの領域と、当該領域の周囲に隣接配置された8つの領域との縦3×横3の9つの領域を有し、
    当該強調フィルタの座標中心の領域には重み係数Mが設定され、
    前記座標中心の領域に対し検出方向側に隣接した1つの領域には重み係数−Mが設定され、
    前記座標中心の領域に対し前記検出方向と直交する方向の両側に隣接した2つの領域には重み係数Nが設定され、
    前記座標中心の領域に対し前記検出方向側に位置する3つの領域のうち、前記重み係数−Mが設定されていない2つの領域には重み係数−Nが設定され、
    当該強調フィルタの前記9つの領域のうち、前記重み係数M,−M,N,−Nが設定されていない3つの領域には重み係数0が設定され、
    前記重み係数M,Nは、M>N>0の関係を有していることを特徴とする輝度勾配検出方法。
  2. 請求項1に記載の輝度勾配検出方法において、
    前記輝度勾配成分取得工程は、前記対象画素における上下方向、左右方向、左上・右下方向および右上・左下方向の8つの検出方向の各輝度勾配成分を、それぞれ第1〜第8強調フィルタを用いて取得する第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得工程を備え、
    前記輝度勾配判定工程は、前記第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得工程でそれぞれ取得された前記8つの検出方向の輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を前記対象画素の輝度勾配と判定することを特徴とする輝度勾配検出方法。
  3. 検査対象の撮像画像を取得する撮像画像取得工程と、
    前記撮像画像から欠陥候補を抽出する欠陥候補抽出工程と、
    前記欠陥候補のエッジ部分に含まれる対象画素の輝度勾配を検出する輝度勾配検出工程と、
    前記輝度勾配に基づいて前記欠陥候補から欠陥を抽出する欠陥抽出工程と、
    前記欠陥の面積を算出する面積算出工程と、
    前記欠陥のコントラストを求めるコントラスト算出工程と、
    前記輝度勾配、前記面積、前記コントラストの3種類の特徴値に基づいて前記欠陥の欠陥ランクを評価する欠陥ランク評価工程とを備え、
    前記輝度勾配検出工程は、
    請求項1または請求項2に記載の前記輝度勾配成分取得工程および前記輝度勾配判定工程を備えていることを特徴とする欠陥検出方法。
  4. 撮像画像上で選択された1つの対象画素における少なくとも1つの検出方向の輝度勾配成分を、各検出方向に対応する強調フィルタを用いて取得する輝度勾配成分取得手段と、
    前記輝度勾配成分取得手段で取得された前記輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を前記対象画素の輝度勾配と判定する輝度勾配判定手段とを備え、
    前記強調フィルタは、
    当該強調フィルタの座標中心において前記対象画素に対応する1つの領域と、当該領域の周囲に隣接配置された8つの領域との縦3×横3の9つの領域を有し、
    当該強調フィルタの座標中心の領域には重み係数Mが設定され、
    前記座標中心の領域に対し検出方向側に隣接した1つの領域には重み係数−Mが設定され、
    前記座標中心の領域に対し前記検出方向と直交する方向の両側に隣接した2つの領域には重み係数Nが設定され、
    前記座標中心の領域に対し前記検出方向側に位置する3つの領域のうち、前記重み係数−Mが設定されていない2つの領域には重み係数−Nが設定され、
    当該強調フィルタの前記9つの領域のうち、前記重み係数M,−M,N,−Nが設定されていない3つの領域には重み係数0が設定され、
    前記重み係数M,Nは、M>N>0の関係を有していることを特徴とする輝度勾配検出方法。
  5. 請求項4に記載の輝度勾配検出装置において、
    前記輝度勾配成分取得手段は、前記対象画素における上下方向、左右方向、左上・右下方向および右上・左下方向の8つの検出方向の各輝度勾配成分を、それぞれ第1〜第8強調フィルタを用いて取得する第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得手段を備え、
    前記輝度勾配判定手段は、前記第1〜第8検出方向輝度勾配成分取得手段でそれぞれ取得された前記8つの検出方向の輝度勾配成分のうち、絶対値が最大となる輝度勾配成分を前記対象画素の輝度勾配と判定することを特徴とする輝度勾配検出装置。
  6. 検査対象の撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、
    前記撮像画像から欠陥候補を抽出する欠陥候補抽出手段と、
    前記欠陥候補のエッジ部分に含まれる対象画素の輝度勾配を検出する輝度勾配検出手段と、
    前記輝度勾配に基づいて前記欠陥候補から欠陥を抽出する欠陥抽出手段と、
    前記欠陥の面積を算出する面積算出手段と、
    前記欠陥のコントラストを求めるコントラスト算出手段と、
    前記輝度勾配、前記面積、前記コントラストの3種類の特徴値に基づいて前記欠陥の欠陥ランクを評価する欠陥ランク評価手段とを備え、
    前記輝度勾配検出手段は、
    請求項4または請求項5のいずれかに記載の前記輝度勾配成分取得手段および前記輝度勾配判定手段を備えていることを特徴とする欠陥検出装置。
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