JP4043182B2 - 鎌錠用受金具のガタツキ防止機構 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鎌錠用受金具のガタツキ防止機構に適合する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術分野に於いては、例えば実開平3−30528号がある。この公報にも記述されているように、戸枠に対して閉める一般的な引戸であれ、互いに端部が対向するように閉める引き違い戸であれ、戸枠側の受金具の受板や対向端部面に多少の間隙が生じるように考慮されている。特に前者の場合に於いて、戸枠側受金具のストライク前面と、引戸側鎌錠本体のフロント前面との間には、業界では「チリ」と称して1mm、3mm、5mmなどの間隙を設定する場合がある。また引戸は長期間使用すると、建て付けが緩んだり、或いは戸車の磨耗によりある程度のガタが生じる場合がある。このような場合を想定して、閉戸時に引戸の上下方向並びに引戸の開く方向の「ガタ」を防止することが要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来の要望点に鑑み、第1の目的は、特に正規の建て付け状態であっても、引戸の開き方向のガタツキを小さくすることができることである。また、取付け時のガタ、長期間使用によるガタなどに対して対処することができることである。第2の目的は、鎌片の掛合時にガタの設定ないし誤差をスムースに吸収することができることである。第3の目的は、各構成部品を合理的に組合わせることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の鎌錠用受金具のガタツキ防止機構は、トロヨケ11のボックス部13に形成された左右の垂直案内部21に案内され、かつ、鎌片3の鉤状先端部3aを受ける受面34を有するブロック状の昇降動掛合片30と、この昇降動掛合片30を受板7の開口窓9側へ付勢する第1バネ45と、昇降動掛合片30を受板7の内壁面7aから多少離れるようにトロヨケ11の垂直底壁14側に常時付勢する第2バネ48とから成り、閉戸時に前記第1及び第2バネがそれぞれ弾性変形した状態で鎌片が昇降動掛合片30に完全掛合した場合に、昇降動掛合片30に設けた当接係合歯42が、トロヨケ11の前記垂直案内部21に設けた連続的係合歯23に係合することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1は実施形態の一例を概略的に示す。ここで、実施形態の環境を簡単に説明する。1は引戸である。2は引戸1の開閉側端部の凹所に装着された鎌錠本体の錠ケースてある。3は錠ケース2に固定軸4を介して軸支された鎌片である。鎌片3は錠ケース2に出入り自在に設けられている。なお、鎌錠(本体)の錠ケース2には、鎌片2を受金具側に送出す機構、仮施錠機構、本施錠機構などが設けられているが、本発明の特定要件ではないので省略する。
【0006】
次に5は戸枠で、例えばこの戸枠5に形成した凹所内に本発明のガタツキ防止部材(機構)内装の鎌錠用受金具Xが取付けられている。鎌錠用受金具Xは、引戸1を閉めた際に鎌錠と対向し、受金具Xの受板の裏面側にその鎌片3が間接的に掛合状態になる。
【0007】
まず、図2乃至図4を参照に主たる構成部材について説明する。7は普通一般にストライクと称される長板状の受板で、この受板7の上下端部には、図3及び図4に示すように一対の取付け孔8,8が形成されている。9は受板7の下端部寄りの部位に形成された開口窓で、この開口窓9から鎌片3の鉤状先端部3aが入り込む。10は前記取付け孔付近に形成された上下一対のネジ孔で、これらのネジ孔10,10は、トロヨケ11の貫通小孔12と符合する。
【0008】
トロヨケ11の全体的な形状は、普通一般のトロヨケのそれと略同様である。すなわち、13は戸枠5に形成した凹所内に入り込むチャンネル形状(前面開放状態)のボックス部である。この前面開口のボックス部13の各壁部をさらに説明すると、14は受板7と対向する垂直底壁、15は垂直底壁の上下端部側をそれぞれ対向状態に折り曲げ形成して出来た上下壁、16はこれらの上下壁15,15対する左右の側壁である。
【0009】
そして、17は前記上下壁15,15の端部を垂直方向にそれぞれ折り曲げて形成した上下の取付用突壁で、これらの突壁17,17には、トロヨケ11と受板7とを一体化するための第1固着具18用の貫通小孔12,12や受板の取付け孔8,8と符合するやや大きめの貫通孔19,19がそれぞれ形成されている。符合20は第2の固着具である。
【0010】
しかしながら、本発明のトロヨケ11は、普通一般のトロヨケとは、左右一対の垂直案内部に連続的な係合歯を有する点で異なる。すなわち、21はボックス部13の左右の側壁16,16にそれぞれ形成された窓状垂直案内部で、これらの窓状垂直案内部21,21を形成する受板7側の縦長辺22,22には、左右一対の連続的係合歯23,23がそれぞれ縦方向に形成されている。本実施例では、左右の連続的係合歯23,23は、縦長辺22の上端部寄りの部位からその下端に至るまで波状に連続形成されている。
【0011】
次に受金具X内に組込まれる引戸のガタツキ防止部材Yについて説明する。本発明の引戸用ガタツキ防止部材Yは、図5で示すように鎌片3の鉤状先端部3aを受ける傾斜状受面を有するブロック状の昇降動掛合片30と、この昇降動掛合片30に固定的に設けられた左右一対の細長状係合板41と、前記昇降動掛合片30を受板7の開口窓9側(例えば下方)へ常時付勢する第1バネ45と、同じく昇降動掛合片30を受板7の内壁面7aから多少離れるようにトロヨケ11の垂直底壁14側に常時付勢する第2バネ48とから成る。そこで、以下、これらの構成部品について順番に説明する。
【0012】
「昇降動掛合片30」…このブロック状昇降動掛合片30は、図4で示すように短い角柱状部分30aと、この短い角柱状部分30aの下面中程から下方に連設形成された指先状部分30bとから成る。
【0013】
しかして、図5で示すように前記短い角柱状部分30aの上壁31は第1バネ45の下端部が圧接する平坦面をしており、また短い角柱状部分30aの左右の側壁32には、細長状係合板41をカシメ固定するための取付穴33が複数個形成されている。一方、前記指先状部分30bの下面は、本実施例では閉戸時に鎌片3の鉤状先端部3aを受ける傾斜状受面34と成っている。さらに、昇降動掛合片30の受板7の内壁面7aと対向する前壁35には、前記上壁31の縁辺から適当な部位まで縦方向に凹所状に切欠した第2バネ48用の嵌合部36が設けられている。そして、嵌合部36の内壁面36aの適宜部位には、係合部としての係合小突起37が形成されている。
【0014】
「係合板41」…左右一対の細長状係合板41は、昇降動掛合片30の短い角柱状部分30aの左右側壁32,32にそれぞれカシメ固定されている。しかして、細長状係合板41の下端部には、トロヨケ11の前述した連続的係合歯23と係脱可能な当接係合歯42が形成されている。また適宜部位にカシメ固定用取付孔43が形成されている。なお、44は棒状の鋲体である。
【0015】
「第1バネ45」…第1バネ45は、圧縮コイルばねが採用され、ボックスブ13の上壁15の下面と昇降動掛合片30の上壁31との間に介在する。
【0016】
「第2バネ48」…第2バネ48は、板バネが採用され、昇降動掛合片30の前壁35と受金具Xの受板7の内壁面7aとの間に介在する。図6を参照に第2バネ48の形状について説明する。板バネ48は全体として断面「ヒゲ状」に形成され、その垂直状突起中央部49には、昇降動掛合片30の係合小突起37と係合する被係合部としての小係合孔50が形成されている。そして、前記垂直状突起中央部49の上下には、傾斜状部分51,51がそれぞれ連設し、これらの上下の傾斜状部分51,51には、端部を適宜に折曲げた垂直状スライド部分52,52が連設している。
【0017】
最後に作用について説明する。図2で示すように、鎌片3の先端部3aが受金具Xに入り込む前は、昇降動掛合片30は第1バネ45により下方に付勢されているので、昇降動掛合片と一体の係合板41の下端面は、トロヨケ11の窓状垂直案内部21を形成する下辺に当接している。また、昇降動掛合片30は第2バネ48によりトロヨケ11の垂直底壁14側に押されているので、係合板41の当接係合歯42は、トロヨケ11の連続的係合歯25から離れている。
【0018】
そこで、今仮に図7で示すように引戸1を閉めた場合に於いて、鎌片3の先端部3aが受金具Xの開口窓10から入り込み、昇降動掛合片30の傾斜状受面34に完全に係合したとする。この場合図6で示すように、昇降動掛合片30は、鎌片3の先端部3aと昇降動掛合片30の傾斜状受面34との当接ないし摺動関係により、トロヨケ11の窓状垂直案内部21をスライドする一対の係合板41を介し、かつ、第1バネ45のバネ力に抗して上昇すると共に、鎌片の押圧作用によりやや傾倒状態となる。この時係合板41の当接係合歯42は、トロヨケ11の連続的係合歯25に係合する。また第2バネ48は前記当接係合歯42が連続的係合歯25に噛合うように弾性的な働きをする(板バネの弾性変形機能)。この閉戸時における鎌片と引戸のガタツキ防止部材Yとの関係を示したのが図1である。なお、鎌片3が昇降動掛合片30から離れると、第1パネ45並びに第2バネ48は、それぞれ弾性復帰変形機能を発揮するので、昇降動掛合片30は、図2、図6で示すように初期状態に戻る。
【0019】
【実施例】
本実施例に於いて、昇降動掛合片30と、係合片41とをそれぞれ別体に形成し、係合片41を昇降動掛合片30の側壁32にカシメ固定しているが、昇降動掛合片30の側壁に当接係合歯42を有する係合突起41を形成しても良い。
【0020】
また、昇降動掛合片30の前壁35に第2バネ用の嵌合凹所36を形成してあるが、嵌合凹所を形成せず、単なる垂直状態の前壁35に第2バネ用を一体的に取り付けても良い。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)所望のチリを設定した場合のガタ、取付け時のガタ、長期間使用によるガタなどに対して対処することができる。
(2)鎌片の掛合時にガタの設定ないし誤差をスムースに吸収することができる。
(3)各構成部品を合理的に組合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図7は本発明の一実施例を示す各説明図。
【図1】発明の実施形態の一例を示す概略説明図。
【図2】右側面からの説明図。
【図3】全体の分解斜視図。
【図4】受金具の分解斜視図。
【図5】ガタツキ防止部材の斜視図。
【図6】主要部の作動状態を示す概略説明図。
【図7】閉戸時の一例を示す概略説明図。
【符号の説明】
X…受金具、Y…ガタツキ防止部材、1…引戸、2…錠ケース、3…鎌片、4…固定軸、7…受板、7a…内壁面、9…開口窓、11…トロヨケ、12…貫通小孔、13…ボックス部、14…垂直底壁、15…上下壁、16…左右の側壁、17…上下の突壁、18,20…固着具、21…垂直状案内部、23…連続的係合歯、30…昇降動掛合片、31…上壁、32…左右の側壁、33…取付穴、34…受面、35…前壁、36…嵌合部、37…係合部、41…係合板、42…当接係合歯、43…取付孔、45…第1バネ、48…第2バネ、49…中央部、50…被係合部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、鎌錠用受金具のガタツキ防止機構に適合する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術分野に於いては、例えば実開平3−30528号がある。この公報にも記述されているように、戸枠に対して閉める一般的な引戸であれ、互いに端部が対向するように閉める引き違い戸であれ、戸枠側の受金具の受板や対向端部面に多少の間隙が生じるように考慮されている。特に前者の場合に於いて、戸枠側受金具のストライク前面と、引戸側鎌錠本体のフロント前面との間には、業界では「チリ」と称して1mm、3mm、5mmなどの間隙を設定する場合がある。また引戸は長期間使用すると、建て付けが緩んだり、或いは戸車の磨耗によりある程度のガタが生じる場合がある。このような場合を想定して、閉戸時に引戸の上下方向並びに引戸の開く方向の「ガタ」を防止することが要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来の要望点に鑑み、第1の目的は、特に正規の建て付け状態であっても、引戸の開き方向のガタツキを小さくすることができることである。また、取付け時のガタ、長期間使用によるガタなどに対して対処することができることである。第2の目的は、鎌片の掛合時にガタの設定ないし誤差をスムースに吸収することができることである。第3の目的は、各構成部品を合理的に組合わせることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の鎌錠用受金具のガタツキ防止機構は、トロヨケ11のボックス部13に形成された左右の垂直案内部21に案内され、かつ、鎌片3の鉤状先端部3aを受ける受面34を有するブロック状の昇降動掛合片30と、この昇降動掛合片30を受板7の開口窓9側へ付勢する第1バネ45と、昇降動掛合片30を受板7の内壁面7aから多少離れるようにトロヨケ11の垂直底壁14側に常時付勢する第2バネ48とから成り、閉戸時に前記第1及び第2バネがそれぞれ弾性変形した状態で鎌片が昇降動掛合片30に完全掛合した場合に、昇降動掛合片30に設けた当接係合歯42が、トロヨケ11の前記垂直案内部21に設けた連続的係合歯23に係合することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1は実施形態の一例を概略的に示す。ここで、実施形態の環境を簡単に説明する。1は引戸である。2は引戸1の開閉側端部の凹所に装着された鎌錠本体の錠ケースてある。3は錠ケース2に固定軸4を介して軸支された鎌片である。鎌片3は錠ケース2に出入り自在に設けられている。なお、鎌錠(本体)の錠ケース2には、鎌片2を受金具側に送出す機構、仮施錠機構、本施錠機構などが設けられているが、本発明の特定要件ではないので省略する。
【0006】
次に5は戸枠で、例えばこの戸枠5に形成した凹所内に本発明のガタツキ防止部材(機構)内装の鎌錠用受金具Xが取付けられている。鎌錠用受金具Xは、引戸1を閉めた際に鎌錠と対向し、受金具Xの受板の裏面側にその鎌片3が間接的に掛合状態になる。
【0007】
まず、図2乃至図4を参照に主たる構成部材について説明する。7は普通一般にストライクと称される長板状の受板で、この受板7の上下端部には、図3及び図4に示すように一対の取付け孔8,8が形成されている。9は受板7の下端部寄りの部位に形成された開口窓で、この開口窓9から鎌片3の鉤状先端部3aが入り込む。10は前記取付け孔付近に形成された上下一対のネジ孔で、これらのネジ孔10,10は、トロヨケ11の貫通小孔12と符合する。
【0008】
トロヨケ11の全体的な形状は、普通一般のトロヨケのそれと略同様である。すなわち、13は戸枠5に形成した凹所内に入り込むチャンネル形状(前面開放状態)のボックス部である。この前面開口のボックス部13の各壁部をさらに説明すると、14は受板7と対向する垂直底壁、15は垂直底壁の上下端部側をそれぞれ対向状態に折り曲げ形成して出来た上下壁、16はこれらの上下壁15,15対する左右の側壁である。
【0009】
そして、17は前記上下壁15,15の端部を垂直方向にそれぞれ折り曲げて形成した上下の取付用突壁で、これらの突壁17,17には、トロヨケ11と受板7とを一体化するための第1固着具18用の貫通小孔12,12や受板の取付け孔8,8と符合するやや大きめの貫通孔19,19がそれぞれ形成されている。符合20は第2の固着具である。
【0010】
しかしながら、本発明のトロヨケ11は、普通一般のトロヨケとは、左右一対の垂直案内部に連続的な係合歯を有する点で異なる。すなわち、21はボックス部13の左右の側壁16,16にそれぞれ形成された窓状垂直案内部で、これらの窓状垂直案内部21,21を形成する受板7側の縦長辺22,22には、左右一対の連続的係合歯23,23がそれぞれ縦方向に形成されている。本実施例では、左右の連続的係合歯23,23は、縦長辺22の上端部寄りの部位からその下端に至るまで波状に連続形成されている。
【0011】
次に受金具X内に組込まれる引戸のガタツキ防止部材Yについて説明する。本発明の引戸用ガタツキ防止部材Yは、図5で示すように鎌片3の鉤状先端部3aを受ける傾斜状受面を有するブロック状の昇降動掛合片30と、この昇降動掛合片30に固定的に設けられた左右一対の細長状係合板41と、前記昇降動掛合片30を受板7の開口窓9側(例えば下方)へ常時付勢する第1バネ45と、同じく昇降動掛合片30を受板7の内壁面7aから多少離れるようにトロヨケ11の垂直底壁14側に常時付勢する第2バネ48とから成る。そこで、以下、これらの構成部品について順番に説明する。
【0012】
「昇降動掛合片30」…このブロック状昇降動掛合片30は、図4で示すように短い角柱状部分30aと、この短い角柱状部分30aの下面中程から下方に連設形成された指先状部分30bとから成る。
【0013】
しかして、図5で示すように前記短い角柱状部分30aの上壁31は第1バネ45の下端部が圧接する平坦面をしており、また短い角柱状部分30aの左右の側壁32には、細長状係合板41をカシメ固定するための取付穴33が複数個形成されている。一方、前記指先状部分30bの下面は、本実施例では閉戸時に鎌片3の鉤状先端部3aを受ける傾斜状受面34と成っている。さらに、昇降動掛合片30の受板7の内壁面7aと対向する前壁35には、前記上壁31の縁辺から適当な部位まで縦方向に凹所状に切欠した第2バネ48用の嵌合部36が設けられている。そして、嵌合部36の内壁面36aの適宜部位には、係合部としての係合小突起37が形成されている。
【0014】
「係合板41」…左右一対の細長状係合板41は、昇降動掛合片30の短い角柱状部分30aの左右側壁32,32にそれぞれカシメ固定されている。しかして、細長状係合板41の下端部には、トロヨケ11の前述した連続的係合歯23と係脱可能な当接係合歯42が形成されている。また適宜部位にカシメ固定用取付孔43が形成されている。なお、44は棒状の鋲体である。
【0015】
「第1バネ45」…第1バネ45は、圧縮コイルばねが採用され、ボックスブ13の上壁15の下面と昇降動掛合片30の上壁31との間に介在する。
【0016】
「第2バネ48」…第2バネ48は、板バネが採用され、昇降動掛合片30の前壁35と受金具Xの受板7の内壁面7aとの間に介在する。図6を参照に第2バネ48の形状について説明する。板バネ48は全体として断面「ヒゲ状」に形成され、その垂直状突起中央部49には、昇降動掛合片30の係合小突起37と係合する被係合部としての小係合孔50が形成されている。そして、前記垂直状突起中央部49の上下には、傾斜状部分51,51がそれぞれ連設し、これらの上下の傾斜状部分51,51には、端部を適宜に折曲げた垂直状スライド部分52,52が連設している。
【0017】
最後に作用について説明する。図2で示すように、鎌片3の先端部3aが受金具Xに入り込む前は、昇降動掛合片30は第1バネ45により下方に付勢されているので、昇降動掛合片と一体の係合板41の下端面は、トロヨケ11の窓状垂直案内部21を形成する下辺に当接している。また、昇降動掛合片30は第2バネ48によりトロヨケ11の垂直底壁14側に押されているので、係合板41の当接係合歯42は、トロヨケ11の連続的係合歯25から離れている。
【0018】
そこで、今仮に図7で示すように引戸1を閉めた場合に於いて、鎌片3の先端部3aが受金具Xの開口窓10から入り込み、昇降動掛合片30の傾斜状受面34に完全に係合したとする。この場合図6で示すように、昇降動掛合片30は、鎌片3の先端部3aと昇降動掛合片30の傾斜状受面34との当接ないし摺動関係により、トロヨケ11の窓状垂直案内部21をスライドする一対の係合板41を介し、かつ、第1バネ45のバネ力に抗して上昇すると共に、鎌片の押圧作用によりやや傾倒状態となる。この時係合板41の当接係合歯42は、トロヨケ11の連続的係合歯25に係合する。また第2バネ48は前記当接係合歯42が連続的係合歯25に噛合うように弾性的な働きをする(板バネの弾性変形機能)。この閉戸時における鎌片と引戸のガタツキ防止部材Yとの関係を示したのが図1である。なお、鎌片3が昇降動掛合片30から離れると、第1パネ45並びに第2バネ48は、それぞれ弾性復帰変形機能を発揮するので、昇降動掛合片30は、図2、図6で示すように初期状態に戻る。
【0019】
【実施例】
本実施例に於いて、昇降動掛合片30と、係合片41とをそれぞれ別体に形成し、係合片41を昇降動掛合片30の側壁32にカシメ固定しているが、昇降動掛合片30の側壁に当接係合歯42を有する係合突起41を形成しても良い。
【0020】
また、昇降動掛合片30の前壁35に第2バネ用の嵌合凹所36を形成してあるが、嵌合凹所を形成せず、単なる垂直状態の前壁35に第2バネ用を一体的に取り付けても良い。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)所望のチリを設定した場合のガタ、取付け時のガタ、長期間使用によるガタなどに対して対処することができる。
(2)鎌片の掛合時にガタの設定ないし誤差をスムースに吸収することができる。
(3)各構成部品を合理的に組合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図7は本発明の一実施例を示す各説明図。
【図1】発明の実施形態の一例を示す概略説明図。
【図2】右側面からの説明図。
【図3】全体の分解斜視図。
【図4】受金具の分解斜視図。
【図5】ガタツキ防止部材の斜視図。
【図6】主要部の作動状態を示す概略説明図。
【図7】閉戸時の一例を示す概略説明図。
【符号の説明】
X…受金具、Y…ガタツキ防止部材、1…引戸、2…錠ケース、3…鎌片、4…固定軸、7…受板、7a…内壁面、9…開口窓、11…トロヨケ、12…貫通小孔、13…ボックス部、14…垂直底壁、15…上下壁、16…左右の側壁、17…上下の突壁、18,20…固着具、21…垂直状案内部、23…連続的係合歯、30…昇降動掛合片、31…上壁、32…左右の側壁、33…取付穴、34…受面、35…前壁、36…嵌合部、37…係合部、41…係合板、42…当接係合歯、43…取付孔、45…第1バネ、48…第2バネ、49…中央部、50…被係合部。
Claims (4)
- トロヨケ11のボックス部13に形成された左右の垂直案内部21に案内され、かつ、鎌片3の鉤状先端部3aを受ける受面34を有するブロック状の昇降動掛合片30と、この昇降動掛合片30を受板7の開口窓9側へ付勢する第1バネ45と、昇降動掛合片30を受板7の内壁面7aから多少離れるようにトロヨケ11の垂直底壁14側に常時付勢する第2バネ48とから成り、閉戸時に前記第1及び第2バネがそれぞれ弾性変形した状態で鎌片が昇降動掛合片30に完全掛合した場合に、昇降動掛合片30に設けた当接係合歯42が、トロヨケ11の前記垂直案内部21に設けた連続的係合歯23に係合することを特徴とする鎌錠用受金具のガタツキ防止機構。
- 請求項1に於いて、昇降動掛合片30の受面34は、鎌片3の鉤状先端部3aに対して傾斜状に形成されていることを特徴とする鎌錠用受金具のガタツキ防止機構。
- 請求項1に於いて、昇降動掛合片30の左右の側壁32に、当接係合歯42を有する係合板41が固定されていることを特徴とする鎌錠用受金具のガタツキ防止機構。
- 請求項1に於いて、第2バネ48は板バネであり、中央部がブロック状昇降動掛合片30の前壁35に形成した切欠凹所状の嵌合部36に一体的に嵌め込まれていることを特徴とする鎌錠用受金具のガタツキ防止機構。
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