JP4042970B2 - インクジェット記録用紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い印字濃度と良好な画像耐水性を発現させることのできるインクジェット記録用紙に関し、特に、容易に普通紙のように筆記性にも優れたものとする事も出来る、インクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式の記録用紙は、風合いが上質紙やPPC用紙に似ている普通紙タイプのものと、インク受理層を有することが一見して明らかな塗工紙タイプのものに大別される。普通紙タイプのインクジェット記録用紙は、インク受理層を設けないか、設けたとしてもごくわずかであるため、電子写真方式の記録や、鉛筆、ペン等の一般筆記にも適している一方、高精細な画像や高い印字濃度という観点からは十分ではないという問題がある。
【0003】
一方、塗工紙タイプのインクジェット記録用紙は、インク受理層を設けているため、インクの発色性やインク吸収性に優れ、高精細な画質と高い印字濃度を実現することができるが、筆記適性に劣る上、塗工層が脱落する粉落ちという現象が起きるという欠点がある。近年、上記したような普通紙タイプのインクジェット記録用紙の欠点と塗工紙タイプのインクジェット記録用紙の欠点を解消した、普通紙タイプの風合いと筆記適性などの特性を有すると共に、高精細な画質と高い印字濃度を実現することのできるインクジェット記録用紙が求められるようになってきた。
【0004】
更に、インクジェット記録用紙には、今まで以上に画像部の耐水性が求められるようになっている。高画像濃度と画像耐水化を実現する為に、特定のカチオン化度を有するカチオン性物質を含有させた記録媒体が提案されている(特許文献1〜6)が、既に、近年のインクジェット用インクの進歩に対応できなくなっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−257017号公報
【特許文献2】
特開平8−25797号公報
【特許文献3】
特開2000−62311号公報
【特許文献4】
特開2000−272234号公報
【特許文献5】
特開2002−052810号公報
【特許文献6】
特開2002−326446号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、普通紙の風合いを有すると共に、高い印字濃度と高い画像耐水性を達成することの出来るインクジェット記録用紙について鋭意検討した結果、顔料、接着剤、カチオン性のサイズ剤、および高分子量と低分子量の特定のカチオン性樹脂をそれぞれ少なくとも1種類以上含有する塗工液を塗工することにより、良好な結果が得られることを見い出し本発明を完成するに至った。
従って、本発明の目的は、普通紙のような風合いを有し、高い印字濃度と高い画像耐水性を実現することのできるインクジェット記録用紙を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の目的は、原紙の少なくとも一方の面にインク受理層を有するインクジェット記録用紙であって、該インク受理層が顔料、接着剤、カチオン性のサイズ剤、および、カチオン化度が6meq/g以上でかつ分子量が10,000以上で100,000以下のカチオン性樹脂とカチオン化度が6meq/g以上でかつ分子量が100,000以上で1,000,000以下のカチオン性樹脂を少なくともそれぞれ1種類以上含むことを特徴とするインクジェット記録用紙によって達成された。本発明におけるインク受理層の塗工量は、1〜10g/m2であることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる原紙とは、木材セルロース繊維を原料とする未塗工の紙であり、この紙は抄紙用パルプを主体として構成される。抄紙用パルプとしてはLBKP、NBKP等の化学パルプや、GP、TMP等の機械パルプ及び古紙パルプが挙げられるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。これらのパルプは、必要に応じて単独でまたは併用して用いることができる。
【0009】
更に、原紙中に内添する填料やサイズ剤、紙力増強剤等の各種内添薬品についても特に限定されるものではなく、公知の填料及び各種内添薬品の中から適宜選択して使用することが出来る。また、必要に応じて消泡剤、pH調整剤、色相を調整するための染料や有色顔料、視覚的白さを向上させるための蛍光染料等を内添することも出来る。
【0010】
本発明において、インク受理層を設けるために塗布する塗工液に用いる顔料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、シリカ、アルミナ、酸化チタン、プラスチックピグメントなど挙げることができるが、中でも、インクの発色性及び吸収の観点から、平均粒子径が1μm以下の軽質炭酸カルシウム、シリカ、又はアルミナを使用することが望ましい。
【0011】
本発明における塗工液に用いる接着剤は水溶性高分子接着剤、合成エマルジョン系接着剤などであって特に制限されることははなく、公知の樹脂の中から適宜選択することができる。水溶性高分子接着剤には、澱粉またはその変性物、ポリビニルアルコールまたはその変性物、カゼイン等をあげることができる。また、エマルジョン系接着剤としては、アクリル、酢酸ビニル、スチレンブタジエンラテックス、ウレタン、あるいはこれらの重合体などをあげることができる。
【0012】
印字濃度が高くなるという観点からは、ポリビニルアルコール、またはその変性物を用いることが好ましい。具体的には、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールなどをあげることができる。また、インク吸収性および表面強度の観点から、適当な重合度のものを選択することが望ましい。
【0013】
本発明に用いるカチオン性樹脂とは、ジシアンジアミド・ホルムアルデヒド樹脂、ジエチレントリアミン・ジシアンジアミド・アンモニウムクロライド縮合物、(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルキルアンモニウムクロライドの重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合物、エチレンイミン重合物、ジアリルアミン重合物、アンモニア・エピクロロヒドリン・ジメチルアミン共重合物など、通常インク定着剤として使用されている薬品を上げることができる。
【0014】
これらの中、耐水性の観点から、カチオン化度が6meq/g以上で分子量が10,000以上で100,000以下のカチオン性樹脂と、カチオン化度が6meq/g以上で分子量が100,000以上で1,000,000以下のカチオン性樹脂をそれぞれ少なくとも1種併用する。これらのカチオン性樹脂の種類は、同一であっても異なっていても良いが、本発明においては、特に異種のものを使用することが好ましい。カチオン性樹脂の分子量が10,000以下であるとインクの浸透性が遅くなり、また印字濃度が低下する。その理由は定かではないが、カチオン性の樹脂が10,000以下であると、インク受理層を形成する顔料の内部空隙を埋めてしまいインクの浸透する空隙がなくなるためであると推測される。また、カチオン性樹脂の分子量が小さいと反応性が高くインクを変色させてしまうと考えられる。一方、カチオン性樹脂の分子量が1,000,000以上になると、カチオン性樹脂の粘性が高く取り扱い難いといった問題が生じる。また、分子量が10,000〜1,000,000までブロードに分布であるカチオン性樹脂を使用した場合、分布の偏りによって、必要なカチオン性樹脂の添加量が異なるため、必要な品質を得るためには、カチオン性樹脂の添加量を必要以上に多くしなければならないので好ましくない。このように、分子量の大きなものと小さなものを併用すると良好な効果を得られる理由は定かでないが、以下のように推定する事が出来る。
【0015】
インクジェット記録用インクには、その種類によって、顔料の内部に浸透できるインクと顔料の内部には浸透できないインクがあるために、インク受理層全体にカチオン性樹脂が分布していないと十分な耐水性が得られないと推定される。
一方、インク受理層に含まれるカチオン性樹脂は、その分子量によりインク受理層中での分布が異なると推測される。即ち、低分子量のカチオン性樹脂は顔料のもつ空隙の内部にまで浸透し、高分子量のカチオン性樹脂は顔料内部に浸透できず、顔料の表面に分布していると考えられる。従って、分子量の異なるカチオン性樹脂を併用することによって、顔料の内部・外部を問わずインク受理層全体にカチオン性樹脂を存在させることができるので、良好な画像耐水性を発現させることができると考えられる。
【0016】
また、低分子量のカチオン性樹脂を過剰に添加した場合には、インク受理層全体にカチオン性樹脂を分布させることができるものの、低分子量のカチオン性樹脂の親水性が高くそれ自体に耐水性がないため、顔料の外側に存在しているカチオン性樹脂が、定着したインクとともに水に流されるので、画像耐水性を向上させることができない。また、カチオン性樹脂のカチオン化度が6meq/g以下であると十分にインクを定着させることができないので、十分な画像耐水性を期待することができない。
本発明においては、フェザーリングを低減させるために更にサイズ剤を添加することが好ましく、特にカチオン性のサイズ剤を添加することが好ましい。
【0017】
本発明における塗工液には、本発明の効果が損なわれない範囲で、サイズ剤、染料、保水剤、耐水化剤、pH調整剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、界面活性剤、導電剤など、一般に使用されている添加剤が含有されていてもよい。
【0018】
本発明のインクジェット記録用紙は、顔料、接着剤および特定のカチオン性樹脂からなる塗工液を原紙に塗工・乾燥することにより製造することができる。塗工に際しては公知の塗工装置を使用することができる。例えば、サイズプレス装置、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、ゲートロールコーター等の公知の塗工装置を用いることができる。
【0019】
本発明においては、上記の塗工液を片面あたり固形分で1〜10g/m2となるように塗布することが好ましい。この範囲の塗布量であれば、普通紙の風合いに近い記録用紙を得ることができる。塗布量が1g/m2未満であると、解像度が低下したり印字濃度が低下する傾向にある。一方、塗布量が10g/m2を越えると普通紙の風合いが得られなくなる。
【0020】
乾燥は、例えば蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダードライヤー等の通常の方法によって行われ、乾燥後は、必要に応じてスーパーカレンダー、ソフトカレンダー等の仕上げ工程によって平滑性を付与することが可能である。その他、一般的な紙加工手段を適宜使用することが出来る。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、染料インク及び顔料インク双方のインクに対して、高い印字濃度および高い画像耐水性を実現することが出来ると共に、普通紙のような風合いを備えたインクジェット記録用紙を得ることができる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。尚、実施例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り固形分の重量部及び重量%とする。
【0023】
・原紙の作製
広葉樹漂白クラフトパルプ(濾水度350mlcsf)からなるパルプスラリー100部に対して、填料として炭酸カルシウム8部、内添サイズ剤(サイズパインSA−862:荒川化学社製)0.05部、及びカチオン化デンプン0.5部を添加して、ツインワイヤー型の抄紙機で抄造乾燥し、坪量が72g/m2の原紙を作製した。
【0024】
実施例1.
上記のようにして作製した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液(濃度:20%、溶媒:水)を作製した。乾燥固形分で4.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、実施例1のインクジェット記録用紙を作製した。
【0025】
実施例2.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)50部、軽質炭酸カルシウム(タマパール123:奥多摩工業(株)製の商品名)50部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が200,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が50,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で4.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、実施例2のインクジェット記録用紙を作製した。
【0026】
比較例1.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が50,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)20部、及びカチオン性サイズ剤10部(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で4.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、比較例1のインクジェット記録用紙を作製した。
【0027】
比較例2.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7meq/gで分子量が200,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)20部、及びカチオン性サイズ剤10部の塗工液を作製した。乾燥固形分で4.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、比較例2のインクジェット記録用紙を作製した。
【0028】
比較例3.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が5.5meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で4.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、比較例3のインクジェット記録用紙を作製した。
【0029】
比較例4.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で4.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、比較例4のインクジェット記録用紙を作製した。
【0030】
比較例5.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が3.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が3.0meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で4.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、比較例4のインクジェット記録用紙を作製した。
【0031】
比較例6.
前記した原紙に、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で2.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、比較例6のインクジェット記録用紙を作製した。
【0032】
比較例7.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びアニオン性サイズ剤10部(ポリマロン1308:(株)荒川化学製の商品名)を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で4.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、比較例7のインクジェット記録用紙を作製した。
【0033】
比較例8.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びノニオン性サイズ剤10部(KN650E:ハリマ化成(株)製の商品名)を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で4.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、比較例8のインクジェット記録用紙を作製した。
【0034】
実施例3.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で2.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、実施例3のインクジェット記録用紙を作製した。
【0035】
実施例4.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で0.4g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、実施例4のインクジェット記録用紙を作製した。
【0036】
実施例5.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で8.5g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、実施例5のインクジェット記録用紙を作製した。
【0037】
実施例6.
前記した原紙に、シリカ(ファインシールX37:(株)トクヤマ製の商品名)100部、PVA(PVA105:(株)クラレ製の商品名)50部、カチオン化度が7.0meq/gで分子量が300,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、カチオン化度が6.5meq/gで分子量が20,000のカチオン性樹脂(ポリアミドエピクロロヒドリン)10部、及びカチオン性サイズ剤(ポリマロン360:(株)荒川化学製の商品名)10部を含有する塗工液を作製した。乾燥固形分で12.0g/m2となるように基材への付着量を適宜調整し、バーブレード装置を用いて塗工・乾燥し、実施例6のインクジェット記録用紙を作製した。
【0038】
実施例及び比較例で得られた試料について、下記のようにして印字濃度、画像耐水性、フェザーリング及び筆記適性を評価した。結果は表1に示した通りである。
(印字濃度)
SCITEX6240システムプリンタ−(SCITEX社製)で印字(BK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー))し、24時間後の印字濃度をマクベス濃度計(RD918)で測定した。
(耐水性)
SCITEX6240システムプリンタ−(SCITEX社製)により、BK、C、M、Yのインクを用いて「電」の文字を印字し、3時間後に、20μlの水を印字部の上に滴下して画像耐水性を評価した。
○:印字部のにじみがほとんど見られない。
△:印字部のにじみが見られるが、文字の判別ができる。
×:印字部がにじみ、文字の判別がほとんどできない。
(フェザーリング)
SCITEX6240システムプリンタ−(SCITEX社製)により、BKのインクで細線を印字し、下記の基準で目視評価を行った。
○:細線から髭状の滲みがほとんど見られない。
△:細線から髭状の滲みが見られる。
×:細線から髭状の滲みが多く見られる。
(筆記適性)
鉛筆(HB)によるの書きやすさをPPC用紙と比較し、下記のような基準で、評価した。
○:PPCと遜色のないレベル。
△:PPCに比べ若干書きにくく感じるレベル。
×:PPCに比べ明らかに書きにくく感じるレベル。
【0039】
【表1】
Claims (2)
- 原紙の少なくとも一方の面にインク受理層を有するインクジェット記録用紙であって、該インク受理層が顔料、接着剤、カチオン性のサイズ剤、および、カチオン化度が6meq/g以上でかつ分子量が10,000以上で100,000以下のカチオン性樹脂とカチオン化度が6meq/g以上でかつ分子量が100,000以上で1,000,000以下のカチオン性樹脂を少なくともそれぞれ1種類以上含むことを特徴とするインクジェット記録用紙。
- 塗工量が1〜10g/m 2 である、請求項1に記載されたインクジェット記録用紙。
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