JP4042471B2 - 圧電発振器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周波数制御デバイス等として使用される圧電発振器に関し、特に圧電振動子をヒータにより加熱するとともに、温度制御回路によってヒータ温度を制御する構成を備えながらも薄型化を可能とした圧電発振器、及び導電接続部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信機器や伝送通信機器に用いる周波数制御デバイスである水晶発振器等の圧電発振器として、外部の温度変化に影響されることなく高安定な周波数を出力することができる恒温槽型圧電発振器が知られている。
更に、近年これらの分野では、各種機器に対して、小型、軽量で携帯可能であることが求められてきているため、それに対応して恒温槽型圧電発振器についても小型、軽量化が市場から求められている。
即ち、従来の恒温槽型圧電発振器の高さ寸法は、通常20mm以上であり、場合によっては50mm程度の高さ寸法まで大型化されたタイプも多用されてきた。しかし、近年、各種機器の小型化に対応して、恒温槽型圧電発振器についても他の大型部品と同等の高さ寸法まで低背化することが強く求められている。
ところで、従来の恒温槽型圧電発振器は、高安定な周波数を得るために、熱容量が大きい金属ブロック等の恒温槽(oven)の凹所内に圧電振動子を収容し、更に金属ブロックをヒータにより所定の温度に加熱していた。しかし、恒温槽として大型の金属ブロックを用いると、発振器全体の嵩が増大するため、小型、軽量化という要請を満たすことができなかった。また、金属ブロックを介して圧電振動子内部の圧電振動素子を加熱する構成であったため、ヒータからの熱が圧電振動素子に達して所定周波数に達するまでに長い時間を要するという問題があった。
このような従来の恒温槽型圧電発振器にあっては、金属ブロックを使用しているため、どのように工夫を凝らして薄型化を図ったとしても、発振器全体の高さ寸法を、9.2mmとするのが限界であり、それ以下に抑えることは困難であった。
【0003】
このような所から図9の断面図に示した如く、金属ブロックを使用せずにヒータを用いて圧電振動子を加熱する構成を備えた表面実装型の薄型高安定圧電発振器が提案されている。この薄型高安定圧電発振器(以下、圧電発振器、という)100は、表面実装用の外部電極101aを底部に備えた第1のプリント基板101と、第1のプリント基板101上の配線パターン(外部電極と導通)から立設されたリードピン102と、リードピン102の上部に接続固定され且つ該リードピンと導通する配線パターンを備えた第2のプリント基板103と、第2のプリント基板103底面の配線パターンにリード端子105bを接続することにより第2のプリント基板下面側に位置決めされた圧電振動子105と、圧電振動子105の缶ケース105aが対面する第2のプリント基板下面の配線パターン上に電極部を接続配置されたセラミックヒータ106と、第2のプリント基板103上に搭載された回路部品(発振回路部品、温度コントロール回路部品等)107と、第1のプリント基板101上の各部品を含む空間を包囲するために第1のプリント基板上に固定された金属ケース108と、を備えている。
この圧電発振器100にあっては、圧電振動子105を支持する第2のプリント基板103を金属ケース内空間のほぼ中央に浮いた状態で配置し、第1のプリント基板101及び缶ケース105aとの熱的結合が粗になるように構成している。また、圧電振動子105を第2のプリント基板103の下面(或いは上面)に近接させて配置することにより可能な限り薄型化を図っているが、金属ケース108の高さは、第2のプリント基板103自体の肉厚、圧電振動子105、ヒータ106、回路部品107の厚さを全て加味して設定することになるため、薄型化には限界があった。
即ち、例えば、第1及び第2のプリント基板101、103の厚さを夫々1mm、圧電振動子105の厚さを3.2mm、セラミックヒータ106の厚さを0.5mm、圧電振動子及び第2のプリント基板と金属ケース108の内壁との間の間隔を夫々約1mm以上、金属ケース108の肉厚を0.2mmとすれば、この圧電発振器100の高さとしては7.7mmが限界であり、高さ7.5mm以下という更なる低背化の要求に応えることはできない。
【0004】
次に、図10はヒータを備えない通常タイプの圧電発振器における薄型化対策を説明する図であり、圧電振動子111を、回路部品112を搭載したプリント基板110(第2のプリント基板)上に搭載する際にプリント基板110の一部を切欠き、この切欠き内に圧電振動子111の金属ケース111aを落し込んで配置し、リード端子111bをプリント基板110上の配線パターン上に半田接続している。このように構成することにより、プリント基板の肉厚分だけ、圧電発振器の高さ方向寸法を薄型化することができるが、このような薄型化のための構造を図9に示した如き高安定圧電発振器100に対して適用することは困難であるとされていた。
後述するように本発明は、第2のプリント基板に設けた切欠き内に圧電振動子を嵌合配置して薄型化を図った高安定圧電発振器を提案することを目的としているが、次の如き3つの条件を全て同時に満たさない限りその実現は不可能であるとされ、これまでこのような高安定圧電発振器は実現されていなかった。
即ち、図9に示した如く恒温槽としての金属ブロックを利用しない高安定圧電発振器100は、圧電振動子111内の圧電振動素子を所定の温度に加熱して保温することにより周波数の安定化を図っているため、次の3つの要件を満たす必要がある。
a.圧電振動子の缶ケース105aとセラミックヒータ106とを密着配置して加熱に際しての熱伝導のロスを少なくすること。
b.金属ケース107への放熱を極力抑えて圧電振動子105を有効に保温するために、缶ケース105aの外周面と金属ケース107との間に1mm以上の空気層を介在させること。
c.圧電振動子105を第2のプリント基板の保温力を利用して保温するために、第2のプリント基板103の肉厚を薄くすることなく、第2のプリント基板103を圧電振動子の缶ケース105aと接触させること。
しかし、この3つの要件を全て満たしつつ、第2プリント基板103に設けた切欠き内に圧電振動子105を嵌合配置して高さ7.5mm以下の薄型化を図った高安定圧電発振器を得ることは困難であるとされていた。具体的には、まず第2プリント基板103の一部を切欠いて形成した切欠き内に圧電振動子105を配置しようとすると、第2プリント基板上に搭載されるセラミックヒータ106と圧電振動子105とを離間させざるを得なかったため、要件aの実現は困難であった。また、切欠き内に圧電振動子を配置すると、第2のプリント基板と圧電振動子とが離間せざるを得ず、その保温力を利用することは不可能であり、要件cの実現も困難であった。
更に、従来の高安定圧電発振器は、第2のプリント基板の面上に配置される構造であるため、保温性の点で問題があり、消費電力の増大を避けることができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、表面実装型の第1のプリント基板上にリードピンを介して架設した第2のプリント基板にヒータと圧電振動子等を搭載した上で、これらの部品を含む第1のプリント基板上の空間を圧電振動子等と非接触な状態で金属ケースにより包囲した高安定圧電発振器において、第2のプリント基板に切欠きを形成し、この切欠き内に圧電振動子を嵌合配置しながらも、圧電振動子とヒータとを密着させることによる加温効率の向上と、圧電振動子を第2のプリント基板に近接配置して第2のプリント基板により効率よく保温する構造と、更には厚さ7.5mm以下という極限に近い薄型化を同時に実現した薄型高安定圧電発振器を提供することを目的とする。
更に、本発明は、温度制御回路によってヒータ温度を制御する構造を備えた圧電発振器において、大型化の原因となる金属ブロック等の恒温槽を用いることなく、極限に近い薄型化を達成すると共に、発振周波数の安定化、低消費電力化、組立性の向上、及び低コスト化という各種要請を同時に満足することができる薄型高安定圧電発振器を提供することを他の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、プリント基板に搭載される圧電振動子と、発振回路部品と、前記圧電振動子を加熱するためのヒータと、前記圧電振動子と前記ヒータとを密着した状態で保持する2つの導電接続部材とを備えた圧電発振器であり、前記プリント基板は凹状切欠きと該凹状切欠きの端縁の近傍に位置する2つの配線パターンとを備えたものであり、前記ヒータが2つの電極を有し、一方の前記導電接続部材と前記ヒータの一方の電極とを電気的に接続し、他方の前記導電接続部材と前記ヒータの他方の電極とを電気的に接続し、前記凹状切欠き内に前記導電接続部材を配置すると共に、一方の前記導電接続部材と一方の前記配線パターンとを電気的に接続し、他方の前記導電接続部材と他方の前記配線パターンとを電気的に接続した構成を有することを特徴とする。
金属ブロックにより圧電振動子を保温しつつヒータにより加熱する恒温槽型圧電発振器はその小型化、特に低背化に限界があるため、金属ブロックを用いずに第2のプリント基板上において圧電振動子をヒータと密着させて加熱する構造の高安定圧電発振器が提案されている。しかし、この種の高安定圧電発振器は第2のプリント基板と圧電振動子とヒータ等の各部品の厚さが加算された高さとなるため、その薄型化、特に7.5mmを下回る薄型化に限界があった。また、保温性にも問題があり、ヒータによる加熱効率が悪く、消費電力が多くなるという問題があった。
本発明によれば、金属ケース内に収容されるプリント基板に設けた切欠き内に圧電振動子とヒータとを密着させた状態で嵌合させるために、金具としての小型の導電接続部材を用いたので、プリント基板の肉厚分だけ薄型化を図ることができ、7.5mm以下の薄型化を実現し、しかも保温性を高めた薄型高安定圧電発振器を提供することができる。また、組み付け手数も簡略化でき、生産性を高めることができる。
【0007】
本発明は、前記ヒータの電極と接続するためのヒータ接続片と、前記圧電振動子を保持する保持片と、前記プリント基板に係合すると共に該端縁近傍の配線パターンに電気的に接続される係合片と、を備えた前記導電接続部材と、前記ヒータと前記圧電振動子とは重ねた配置であり、前記圧電振動子を前記ヒータと前記保持片との間に圧入固定した構成を有することを特徴とする。
導電接続部材として板金を単純に加工した極めてシンプルな小型構造を備えたものを採用したので、導電接続部材自体の加工が容易であるばかりでなく、圧電振動子とヒータを導電接続部材に組み付けたユニットを形成する作業も容易であり、このユニットをプリント基板の切欠き内に組み込み、半田固定や結線を行う作業も容易である。従って、生産性を高めることができる。
本発明は、前記圧電振動子は、圧電振動素子を気密収容した缶ケースと、該缶ケースから外部に突出し前記プリント基板上のランドを構成する配線パターンと接続されるリード端子とを備え、前記導電接続部材と缶ケースとの間に、絶縁材料を介在させたことを特徴とする。
これによれば、圧電振動子の缶ケースとヒータの電極とが導電接続部材を介して短絡することを防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る薄型高安定圧電発振器の外観斜視図、X−X断面図、及びY−Y断面図であり、図2は第2のプリント基板及び導電接続部材等の平面図であり、図3(a)及び(b)は導電接続部材の一例の構成を示す斜視図、及び正面図である。
図1に示した薄型高安定圧電発振器1は、表面実装用の外部電極2aを底部に備えた第1のプリント基板(プリント基板)2と、該第1のプリント基板2上の配線パターン(外部電極2aと導通)上に立設した複数のリードピン3と、複数のリードピン3の上部に架設固定された第2のプリント基板4と、第2のプリント基板4上の配線パターン上に搭載(電気的機械的に接続)される圧電振動子5と、該圧電振動子5を加熱するために第2のプリント基板4に搭載されるチップ部品としてのセラミックヒータ6と、第2のプリント基板4上に搭載される発振回路部品、温度補償回路部品(温度制御回路部品)等の回路部品7と、第1のプリント基板2上のアースパターンに裾部を固定されることにより上記各構成要素を包囲する金属ケース8と、を備えている。
第2のプリント基板4は、圧電振動子5を嵌合する切欠き11を有したガラスエポキシ、セラミック等から成る絶縁基板10と、絶縁基板10の面上に形成された配線パターン12と、を備えている。この切欠き11は、図2に示すように絶縁基板10の一端縁に形成した凹状の切欠きであり、凹状切欠き11の対向する2つの端縁11aの近傍に夫々設けた配線パターン12aには夫々導電性接続部材15が半田により接続固定されている。各導電性接続部材15は、圧電振動子5及びセラミックヒータ6を凹状切欠き11内に嵌合支持する役割を果たしている。
導電接続部材15は、図3に示すように、第2のプリント基板4の凹状切欠き11の一つの端縁11aに係合すると共に端縁近傍の配線パターン12に電気的に接続される係合片20、21と、係合片20、21に連設されてセラミックヒータ6の電極と接続されるヒータ接続片22と、ヒータ接続片22との間でセラミックヒータ6及び圧電振動子5を挟圧保持する保持片23と、を備えている。導電接続部材15に使用する材質は、導電性と熱伝導性に優れた金属、例えば銅、銅合金、アルミ、鉄等を用いる。
【0009】
図3に示した導電接続部材15においては、係合片20、ヒータ接続片22を一枚の矩形の板金Aにて構成すると共に、他の係合片21、保持片23を他の板金Bに屈曲加工と切り起こし加工を施して構成し、これらをスポット溶接等により固定一体化している。即ち、保持片23は矩形の板金Bの一端縁を90度屈曲させて形成し、係合片21は当該板金Bの他端縁に2本の平行な切り込み線を形成してから両切り込み線間に位置する板金部分を保持片23とは逆方向へ90度屈曲させて形成している。係合片21の両側に位置する細幅の板金部分の先端部を90度屈曲させて接続片24とし、この接続片24を板金A上にスポット溶接により固定している。
なお、係合片20を半田にて配線パターン12aに固定することにより十分な固定強度を確保できるのであれば、他方の係合片21を省略しても差し支えない。
【0010】
図4(a)(b)は、2つの導電接続部材15に対してセラミックヒータ6と圧電振動子21を組み付ける手順を示している。まず(a)では、2つの導電接続部材15をヒータ接続片22と保持片23とが対向するように位置決めし、(b)に示すように2つのセラミックヒータ6の各電極6aを各ヒータ保持片22上に搭載した状態で半田30により固定すると共に、セラミックヒータ6と保持片23との間に圧電振動子5を圧入固定する。
圧電振動子5は、図4(c)に示すように缶ケース5aと、缶ケース5aから引き出されたリード端子5bとを有している。缶ケース5a内には、図示しない圧電振動素子が気密封止された状態でリード端子5bの端部に接続支持されている。また、缶ケース5aの外周には絶縁テープ31等の絶縁材料を巻き付けて導電接続部材やヒータ電極との間を絶縁している。
【0011】
次に、図5(a)及び(b)はこのように組付けを完了した圧電振動子及びヒータユニット40を第2のプリント基板4の凹状切欠き11内に組み付ける手順を示している。
まず、図5(a)に示すように2つの係合片20、21の間に切欠き11の端縁11aが入り込むように、ユニット40を差し込む。図5(b)、図1(c)はユニット40を切欠き11内に組み付けた状態を示している。続いて、圧電振動子5の2本のリード端子5bを第2のプリント基板上のランド12b上に半田により固定する。
また、図1(c)に示した如く、ヒータ接続片22とセラミックヒータ6の電極6aとの間、及び係合片20と配線パターン12aとの間を夫々半田30により固定する。これによって、ユニット40の組付けが完了する。
このような構成を備えた圧電発振器1においては、各構成要素は次の如き厚さとすることができる。即ち、第1及び第2のプリント基板2、4の厚さを夫々1mm、圧電振動子(水晶振動子)5の厚さを3.2mm、セラミックヒータ6の厚さを0.5mm、圧電振動子及び第2のプリント基板と金属ケース8の内壁との間の間隔を夫々約1mm以上、金属ケース8の肉厚を0.2mmとすれば、圧電発振器1の全高さは6.9mmに対して、導電接続部材15が圧電発振器やヒータの外周面よりも厚さ方向へ突出する量、及び第2のプリント基板上の半田の厚さ方向への突出量を加えた値となり、この合計値は圧電発振器の理想的な高さである7.5mmをクリアすることになる。
【0012】
次に、図6は本発明の圧電発振器の変形例であり、温度モニタ用のサーミスタ50の配置例を示している。即ち、凹状切欠き11の端縁11aに沿った一つの配線パターン12c上にサーミスタ50を配置して圧電振動子5の温度をモニタし、温度情報を温度制御回路部品にフィードバックすることによってヒータ6による適切な温度制御を行うことが可能となる。
この例では、導電接続部材15の一部、即ち係合片21を基板端縁11aの基板面から離間させるように構成して、そこに形成される間隙内にサーミスタ50を配置して係合片21と接触させるようにしている。なお、この間隙の寸法をサーミスタの高さよりも大きく設定し、サーミスタ50と係合片21との間の隙間に樹脂を充填することにより、サーミスタと導電接続部材15(圧電振動子5)との間の熱伝導率を高めてサーミスタの感度向上を図るようにしてもよい。
次に、図7(a)乃至(e)は本発明の他の実施形態に係る導電接続部材を用いた薄型高安定圧電発振器の構成を示す縦断面図、第2のプリント基板の平面図、第2のプリント基板に導電接続部材等を組み付けた状態を示す平面図、側面図、及び導電接続部材の斜視図である。
この実施形態に係る導電接続部材15は、一枚の矩形の金属板を用いて構成されている点が特徴的である。即ち、この導電接続部材15は、矩形の板金の上下両端部を同方向に屈曲させて保持片60及びヒータ接続片61となし、更に板金本体部分の他面側に切り起こしによって少なくとも一つの係合片62、63を形成した構成を備えている。この導電接続部材15を用いた圧電振動子5、ヒータ6の保持構造、及びこのユニットを第2のプリント基板の切欠き11内に取り付ける構造は上記の実施形態と同様であるため説明は省略する。
この実施形態に係る導電接続部材15によれば、スポット溶接等の煩雑な工程を経ることなく製造できるのでコストを低減できる。
【0013】
また、図8(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る導電接続部材の斜視図、及び加工手順の説明図である。この導電接続部材15においては、図6の導電接続部材15が備える2つの係合片62、63の内の一方、この例では係合片63をヒータ接続片61と同一平面上に配置した構成が異なっている。
図8(b)に示すように板金面の中央部にH型のスリットを形成してから、各折れ線に沿って折り曲げることにより、(a)に示した如き構成を実現できるので、図6の例と同様にスポット溶接等の煩雑な工程を省略した低コストな導電接続部材を得ることができる。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第2のプリント基板に形成した切欠き内に圧電振動子を嵌合配置しながらも、圧電振動子とヒータとを密着させることによる加温効率の向上と、圧電振動子を第2のプリント基板に近接配置して第2のプリント基板により効率よく保温する構造と、更には厚さ7.5mm以下という極限に近い薄型化を同時に実現した薄型高安定圧電発振器を提供することができる。
また、温度制御回路によってヒータ温度を制御する構造を備えた圧電発振器において、大型化の原因となる金属ブロック等の恒温槽を用いることなく、極限に近い薄型化を達成すると共に、発振周波数の安定化、低消費電力化、組立性の向上、及び低コスト化という各種要請を同時に満足することができる薄型高安定圧電発振器を提供することができる。
即ち、まず請求項1の発明によれば、金属ケース内に金属ケースとは非接触で収容される第2のプリント基板に設けた切欠き内に圧電振動子とヒータとを密着させた状態で嵌合させるために、小型の導電接続部材を用いたので、第2のプリント基板の肉厚分だけ薄型化を図ることができ、7.5mm以下の薄型化を実現し、しかも保温性を高めた薄型高安定圧電発振器を提供することができる。また、組み付け手数も簡略化でき、生産性を高めることができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、導電接続部材として板金を単純に加工した極めてシンプルな小型構造を備えたものを採用したので、導電接続部材自体の加工が容易であるばかりでなく、圧電振動子とヒータを導電接続部材に組み付けたユニットを形成する作業も容易であり、このユニットを第2のプリント基板の切欠き内に組み込み、半田固定や結線を行う作業も容易である。従って、生産性を高めることができる。
請求項3の発明によれば、圧電振動子の缶ケースとヒータの電極とが導電接続部材を介して短絡することを防止できる。
請求項4の発明によれば、圧電振動子とヒータとを密着させた状態でプリント基板に設けた切欠き内に嵌合配置することができるので、当該プリント基板の肉厚分だけ圧電発振器の高さを低背化することができるばかりでなく、プリント基板の保温性を利用して圧電発振器保温性を高め、消費電力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る薄型高安定圧電発振器の外観斜視図、X−X断面図、及びY−Y断面図。
【図2】第2のプリント基板及び導電接続部材等の平面図。
【図3】(a)及び(b)は導電接続部材の一例の構成を示す斜視図、及び正面図。
【図4】(a)乃至(c)は2つの導電接続部材に対してセラミックヒータと圧電振動子を組み付ける手順を示す図。
【図5】(a)及び(b)は組付けを完了した圧電振動子及びヒータユニットを第2のプリント基板の凹状切欠き内に組み付ける手順を示す図。
【図6】本発明の圧電発振器の変形例の要部構成図。
【図7】(a)乃至(e)は本発明の他の実施形態に係る導電接続部材を用いた薄型高安定圧電発振器の構成を示す縦断面図、第2のプリント基板の平面図、第2のプリント基板に導電接続部材等を組み付けた状態を示す平面図、側面図、及び導電接続部材の斜視図。
【図8】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る導電接続部材の斜視図、及び加工手順の説明図。
【図9】従来例に係る圧電発振器の構成を示す縦断面図。
【図10】他の従来例の説明図。
【符号の説明】
1 薄型高安定圧電発振器、2 第1のプリント基板、2a 表面実装用の外部電極、3 リードピン、4 第2のプリント基板、5 圧電振動子、5a 缶ケース、5b リード端子、6 セラミックヒータ、7 回路部品、8 金属ケース、10 絶縁基板、11 切欠き、11a 端縁、12、12a、12b、12c 配線パターン、15 導電性接続部材、20、21 係合片、22 ヒータ接続片、23 保持片、24 接合片、30 半田、31 絶縁テープ(絶縁材)、40 ユニット、50 サーミスタ、61 ヒータ接続片、62、63係合片。

Claims (3)

  1. プリント基板に搭載される圧電振動子と、発振回路部品と、前記圧電振動子を加熱するためのヒータと、前記圧電振動子と前記ヒータとを密着した状態で保持する2つの導電接続部材とを備えた圧電発振器であり、
    前記プリント基板は凹状切欠きと該凹状切欠きの端縁の近傍に位置する2つの配線パターンとを備えたものであり、
    前記ヒータが2つの電極を有し、
    一方の前記導電接続部材と前記ヒータの一方の電極とを電気的に接続し、他方の前記導電接続部材と前記ヒータの他方の電極とを電気的に接続し、
    前記凹状切欠き内に前記導電接続部材を配置すると共に、
    一方の前記導電接続部材と一方の前記配線パターンとを電気的に接続し、他方の前記導電接続部材と他方の前記配線パターンとを電気的に接続した構成を有することを特徴とする圧電発振器。
  2. 前記ヒータの電極と接続するためのヒータ接続片と、前記圧電振動子を保持する保持片と、前記プリント基板に係合すると共に該端縁近傍の配線パターンに電気的に接続される係合片と、を備えた前記導電接続部材と、前記ヒータと前記圧電振動子とは重ねた配置であり、前記圧電振動子を前記ヒータと前記保持片との間に圧入固定した構成を有することを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
  3. 前記圧電振動子は、圧電振動素子を気密収容した缶ケースと、該缶ケースから外部に突出し前記プリント基板上のランドを構成する配線パターンと接続されるリード端子とを備え、
    前記導電接続部材と缶ケースとの間に、絶縁材料を介在させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電発振器。
JP2002160367A 2002-05-31 2002-05-31 圧電発振器 Expired - Fee Related JP4042471B2 (ja)

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