JP4042165B2 - 焦点調節装置、カメラ、および焦点調節方法 - Google Patents

焦点調節装置、カメラ、および焦点調節方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラの焦点を自動調節する焦点調節装置に関し、特に、レンズ端における撮影光学系のハンチング現象を抑制する焦点調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レンズ端を検出して撮影光学系の駆動を一旦停止し、デフォーカス方向の反転を待って駆動を再開する焦点調節装置が知られている(特開昭59−204813号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例では、図11に示すように、レンズ端の近傍に合焦位置(図中の花マーク)が位置すると、その合焦位置を中心にしてデフォーカス方向がばらつく。
【0004】
そのため、デフォーカス方向がしばしば反転し、撮影光学系の駆動が断続的に再開される。その結果、撮影光学系に軽微な振動(以下「ハンチング」という)が生じるという問題点があった。
特に、被写体のコントラストが低い場合、デフォーカス量の検出ばらつきが大きくなるため、ハンチングは大きく生じる。
【0005】
このようなハンチング現象は、カメラ全体を振動させるため、撮影者に無用な不安感を与えるのみならず、カメラブレを生じるという撮影上の問題点があった。
また、このハンチング現象は、撮影光学系およびその駆動機構に無用な衝撃を与えるため、これらの機構の耐久性を低下させるという問題点があった。
また、精密な収差補正などが施された撮影光学系においては、ハンチングのために位置精度にわずかな狂いを生じ、光学性能が低下するという問題点があった。
【0006】
さらに、レンズ端でハンチングを生じると、撮影光学系の駆動モータが高負荷状態で断続的に駆動されるため、消費電力が極端に大きくなるという問題点があった。そのため、内蔵バッテリーの使用可能時間が短くなったり、内蔵バッテリーの製品寿命が短くなるという問題点があった。
なお、このような問題点は、焦点検出情報としてデフォーカス量を検出する焦点調節装置に限られたものではない。例えば、焦点検出情報として被写体距離を検出する焦点調節装置(外光アクティブ方式,外光パッシブ方式などの焦点調節装置)についても、上述の問題点は同様に生じていた。
【0007】
請求項1に記載の発明では、これらの問題点を解決するために、レンズ端におけるハンチングを強力に抑制することができる焦点調節装置を提供することを目的とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1の目的と併せて、確実な焦点検出情報については、撮影光学系の駆動を迅速に再開することができる焦点調節装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図1は、請求項1,2に記載の発明に対応する原理ブロック図である。以下、図1に対応付けて、解決するための手段を説明する。
請求項1に記載の発明は、カメラの撮影光学系の焦点状態にかかわる焦点検出情報を検出する焦点検出手段1と、焦点検出手段1により検出された焦点検出情報に基づ撮影光学系Zの駆動方向と駆動量とに応じて、撮影光学系Zを合焦位置まで駆動する駆動手段2と、撮影光学系Zが駆動範囲の端に達したか否かを検出する終端検出手段3と、終端検出手段3によりレンズ端出されると、駆動手段2による撮影光学系Zの駆動を一旦停止させる終端制御手段4とを備えた焦点調節装置において、終端制御手段4は、終端制御手段4によって撮影光学系Zが停止している時に駆動方向が複数回連続し駆動範囲の内側くものを示すと、撮影光学系の駆動の停止を解除することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の焦点調節装置において、終端制御手段4は、駆動手段2により定められる駆動量が閾値よりも大きい場合に、上記の複数回の回数を低減することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の焦点調節装置において、終端制御手段は、駆動手段により定められる駆動量が大きくなるに従って、複数回の回数を漸減することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の焦点調節装置を備えたことを特徴とするカメラである。
請求項5に記載の発明は、撮影光学系の焦点状態を繰り返し検出し、焦点状態に応じた撮影光学系の駆動方向と駆動量とに基づいて撮影光学系を駆動し、撮影光学系が駆動範囲の端に達した場合に撮影光学系の駆動を停止し、繰り返し検出される焦点状態に基づく駆動方向が複数回連続して駆動範囲の内側へ向くものである場合に、撮影光学系の駆動を再開することを特徴とする焦点調節方法である。
【0010】
(作用)
請求項1にかかわる焦点調節装置では、焦点検出手段1が、焦点検出情報(例えば、デフォーカス量や被写体測距値など)を検出する。
【0011】
駆動手段2は、この焦点検出情報に基づいて、撮影光学系Zの駆動方向と駆動量とを定め、撮影光学系Z内の焦点調節用レンズ群を前後方向に駆動制御する。
この駆動期間中に、終端検出手段3がレンズ端を検出すると、終端制御手段4は、駆動手段2による撮影光学系Zの駆動を一旦停止させる。
このような駆動停止状態において、駆動方向(デフォーカス方向など)が反転しても、終端制御手段4は直ちに駆動停止を解除しない。予め定められた複数の所定回もしくは所定期間だけ連続して、駆動方向が駆動範囲の内側に向かったことを確認した後に、駆動停止を解除する。
【0012】
このような作用により、レンズ端におけるハンチングの発生確率を格段に低減することができる。
すなわち、合焦位置が駆動範囲から外れた状態で、「駆動方向が検出ばらつきにより反転する確率」を例えば50%と仮定すると、従来例では、誤って駆動再開される確率は、2回に1回程度であった。
【0013】
しかしながら、請求項1に記載の発明において複数回の回数を例えば10回と定めると、誤って駆動再開される確率は、10024回(2の10乗)に1回程度に減少する。
したがって、ハンチングの発生周期は格段に長くなり、レンズ端におけるハンチング現象が強力に抑制される。
【0014】
請求項2にかかわる焦点調節装置は、駆動手段2により定められる駆動量が大きい場合に、上記の複数回の回数を低減する。
一般に、駆動量が検出ばらつきに起因して大きく発生することは希である。例えば、駆動量の検出ばらつきを正規分布と仮定すると、標準偏差σの3倍程度を超えて駆動量がばらつく確率は、384回に1回程度となる。そのため、駆動量が大きくなるに従って、合焦位置が真に変位したと高く判断することができる。
【0015】
したがって、駆動量が大きい場合に、上記の所定回もしくは所定期間を低減しても、レンズ端におけるハンチング現象はさほど悪化しない。
そのうえ、所定回もしくは所定期間を低減することにより、撮影光学系の駆動を迅速に再開することが可能となる。
すなわち、ハンチングの抑制効果を十分に維持しつつ、焦点調節の応答性を極力高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明における実施の形態を説明する。
まず、図2〜4を用いて、第1の実施形態の構成を説明する。
図2は、第1の実施形態(請求項1に対応する)を示す図である。
図2において、カメラボディ11の前面には鏡筒12が取り付けられ、鏡筒12の内部には撮影光学系13が配置される。
【0017】
撮影光学系13の光軸上には、ミラー14およびサブミラー15が順に配置され、サブミラー15の反射方向には焦点検出部16が配置される。この焦点検出部16の光電出力は、A/D変換部17を介してマイクロプロセッサ18に接続される。
マイクロプロセッサ18の駆動出力は、ドライブ回路19aを介してモータ19に接続され、モータ19の駆動力は、鏡筒12内のレンズ駆動機構20に伝達される。このレンズ駆動機構20は、撮影光学系13の焦点調節用レンズ群を前後に繰り出す。
【0018】
モータ19の駆動軸には、回転数を検出するエンコーダ21が設置され、エンコーダ21のパルス出力は、マイクロプロセッサ18に接続される。
また、マイクロプロセッサ18には、レリーズ釦22が接続される。
図3は、マイクロプロセッサ18の内部機能を図示したブロック図である。
図3において、A/D変換部17の出力はデフォーカス量演算部31に取り込まれ、デフォーカス量演算部31で演算されたデフォーカス量はレンズ駆動算出部32に伝達される。
【0019】
このレンズ駆動算出部32で算出された駆動方向と駆動量とは、レンズ駆動制御部33および終端制御部35に伝達される。終端制御部35の駆動出力はドライブ回路19aに出力される。
また、エンコーダ21のパルス出力は、レンズ駆動制御部33および終端検出部34に伝達され、終端検出部34による終端検出結果は終端制御部35に伝達される。
【0020】
図4は、焦点検出部16を示す分解斜視図である。
図4において、焦点検出部16の上面には、レンズホルダ部51が設けられ、レンズホルダ部51にコンデンサレンズ52が嵌合される。
このコンデンサレンズ52の上面には、焦点検出エリアを制限する視野マスク53と、赤外光を遮る赤外カットフィルタ54とが配置される。
【0021】
また、コンデンサレンズ52の直下にはミラー55が斜めに配置され、ミラー55の反射軸に沿って、絞り板57,レンズ板58およびイメージセンサ59が順に配置される。イメージセンサ59の光電出力は、A/D変換部17を介してマイクロプロセッサ18に接続される。
さらに、上述の絞り板57には、左右対称な開口部からなる絞りマスク57a,57bが穿孔され、また、レンズ板58には、左右対称な結像レンズからなるセパレータレンズ58a,58bが一体に形成される。
【0022】
なお、上記の構成において、請求項1に記載の発明と第1の実施形態との対応関係については、焦点検出手段1は焦点検出部16およびデフォーカス量演算部31に対応し、駆動手段2はレンズ駆動算出部32,レンズ駆動制御部33,モータ19,レンズ駆動機構20およびエンコーダ21に対応し、終端検出手段3はエンコーダ21および終端検出部34に対応し、終端制御手段4は終端制御部35に対応する。
【0023】
以下、第1の実施形態の動作を説明する。
図5は、第1の実施形態の動作を説明する流れ図である。
まず、撮影光学系13を通過した被写体光は、ミラー14の透過部を通過した後、サブミラー15に反射されて、焦点検出部16内の視野マスク53近傍に結像する。
【0024】
視野マスク53は、焦点検出エリア以外の光を選択的に遮蔽する。このようにして選択された光束は、コンデンサレンズ52およびミラー55を介して、絞り板57に到達する。
絞り板57では、絞りマスク57a,57bを介して光束が瞳分割される。これらの分割光束は、セパレータレンズ58a,58bを介して個別にアオリ結像され、イメージセンサ59の受光面に一組の光像を形成する。
【0025】
受光面上では、一組の光像の光量分布に応じた光電荷が蓄積される。
このような状態で、マイクロプロセッサ18は、プロセッサ内部に設けたレンズ端フラグをリセットする(図5S1)。このようにレンズ端フラグがリセットされた状態は、撮影光学系13が駆動範囲内に位置している状態を表す。
ここで、マイクロプロセッサ18は、イメージセンサ59の光電出力をA/D変換部17を介して取り込み、公知の相関演算を行ってデフォーカス量とデフォーカス方向とを算出する(図5S2)。
【0026】
次に、マイクロプロセッサ18は、現在のレンズ端フラグがセット状態か否かを判定する(図5S3)。
レンズ端フラグがセット状態の場合は、撮影光学系13がレンズ端に位置すると判断されるので、次のようにレンズ端処理を実行する。
まず、現在のデフォーカス方向が駆動範囲の外側を向いている場合(図5S4)、レンズ駆動を実行せずに、レンズ端フラグをセット状態にしたまま、ステップS2に戻る。
【0027】
また、現在のデフォーカス方向が駆動範囲の内側を向いている場合、従来は、即座に撮影光学系13の駆動を再開していたが、本実施形態では、レンズ端フラグをリセット状態に反転させるのみで(図5S5)、ステップS2に戻る。
一方、ステップS3の判定において、レンズ端フラグがリセット状態であった場合、次のようにレンズ駆動を実行する。
【0028】
まず、マイクロプロセッサ18は、デフォーカス方向に応じて、現在のレンズ駆動方向を反転するか否かを決定する。次に、撮影光学系13ごとに設定された変換係数をデフォーカス量に乗じて、レンズの駆動量を算出する(図5S6)。さらに、マイクロプロセッサ18は、このレンズの駆動量に対応して、目標パルス数を設定する。この状態で、モータ19の駆動を開始する(図5S7)。
【0029】
この駆動開始に当たって、マイクロプロセッサ18は、エンコーダパルスの割り込み処理と、ウォッチドッグタイマ(マイクロプロセッサ18内部の監視用タイマ)の割り込み処理とを許可する(図5S8)。
この状態で、マイクロプロセッサ18は、モータ19の駆動が停止状態になるまで待機した後(図5S9)、ステップS2に戻る。
【0030】
この待機期間中に、エンコーダパルス割り込み(図6)と、ウォッチドッグタイマ割り込み(図7)とが随時発生する。
図6は、エンコーダパルスの割り込み処理を説明する流れ図である。
エンコーダ21からパルス出力が出力されるたびに、エンコーダパルス割り込みが発生する。
【0031】
このような割り込みが発生すると、マイクロプロセッサ18は、エンコーダパルスのカウンタ値を1つ増やす(図6S11)。
ここで、カウンタ値が目標パルス数に達しない場合(図6S12)、マイクロプロセッサ18はウォッチドッグタイマをリセットして割り込み処理を終了する(図6S13)。
【0032】
カウンタ値が目標パルス数に到達すると(図6S12)、マイクロプロセッサ18は、撮影光学系13が合焦位置に到達したと判断して、モータ19の駆動を停止する(図6S14)。
この状態で、マイクロプロセッサ18は、エンコーダパルス割り込みと、ウォッチドッグタイマ割り込みとを禁止して(図6S15)、割り込み処理を終了する。
【0033】
一方、規定時間内にエンコーダパルス割り込みが掛からないと、マイクロプロセッサ18内部のウォッチドッグタイマは定期的にリセットされず、ウォッチドッグタイマ割り込みが発生する。
図7は、ウォッチドッグタイマ割り込みを説明する流れ図である。
このような割り込みが発生すると、マイクロプロセッサ18は、現在の駆動方向に従って、レンズ端状態を無限端もしくは至近端と判別する(図7S21〜23)。
【0034】
次に、マイクロプロセッサ18は、レンズ端フラグをセットして、モータ駆動を停止させる(図7S24)。この状態で、マイクロプロセッサ18は、エンコーダパルス割り込みと、ウォッチドッグタイマ割り込みとを禁止して(図7S25)、割り込み処理を終了する。
以上説明した動作により、レンズ端においてデフォーカス方向が反転しても即座にレンズ駆動は再開されず、次回のデフォーカス方向に従ってレンズ駆動が再開される。
【0035】
なお、次回のデフォーカス方向が駆動範囲の外側に向かう場合は、駆動を行おうとするが、撮影光学系13はレンズ端に制限されるので、撮影光学系13は動かない。そのため、ウォッチドッグタイマ割り込みを待って、再びレンズ端フラグがセットされる。
【0036】
図8は、第1の実施形態におけるハンチング抑制を説明する図である。
図8(A)では、至近端の近傍に合焦位置が位置している場合を図示している。この場合、焦点検出情報のバラツキにより数回に1回程度、無限方向に向かう駆動方向が発生している。
図8(B)は、従来例におけるレンズの動きを示した図である。無限方向に駆動方向が1回発生すると、それに応じてレンズの駆動が即座に再開されてハンチングが発生する。
【0037】
図8(C)は、本発明におけるレンズの動きを示した図である。無限方向に駆動方向が1回発生しても、即座にレンズ駆動は再開されず、ハンチングが抑制される。
このような動作により、レンズ端におけるハンチング現象を確実に抑制することができる。
【0038】
また、ハンチング現象の抑制に伴って、撮影光学系13およびレンズ駆動機構20の耐久性を一層向上させることができる。
また、ハンチング現象の抑制に伴って、撮影光学系13の位置精度に狂いが生じるおそれが少なくなり、撮影光学系13の光学性能を長期間にわたって高く維持することが可能となる。
【0039】
さらに、ハンチング現象が抑制されるので、モータ19の消費電力を節約することができる。
また、ハンチング現象が抑制されるので、レンズ駆動機構20の静音化を達成することもできる。
次に、別の実施形態について説明する。
【0040】
図9は、第2の実施形態(請求項1,2に対応する)の動作を説明する流れ図である。
なお、第2の実施形態の構成については、マイクロプロセッサ18の内部機能を除いて、第1の実施形態の構成(図2)と同じなので、ここでの構成の説明を省略する。
【0041】
以下、第2の実施形態の動作を説明する。
まず、マイクロプロセッサ18は、レンズ端フラグをリセットした後(図9S41)、デフォーカス量とデフォーカス方向とを算出する(図9S42)。
次に、マイクロプロセッサ18は、現在のレンズ端フラグがセット状態か否かを判定する(図9S43)。
【0042】
レンズ端フラグがセット状態の場合は、撮影光学系13がレンズ端に位置すると判断されるので、次のようにレンズ端処理を実行する。
まず、現在のデフォーカス方向が駆動範囲の外側を向いている場合(図9S44)、撮影光学系13をこれ以上駆動せずに、レンズ端フラグをセット状態にしたまま、ステップS42に戻る。
【0043】
また、現在のデフォーカス方向が駆動範囲の内側を向いている場合、デフォーカス量が閾値以上か否かを判定する(図9S45)。
デフォーカス量が閾値未満の場合、デフォーカス方向がN回(例えば10回)連続して駆動範囲の内側を向くのを確認した後に(図9S46)、レンズ駆動を再開する(図9S48〜51)。
【0044】
一方、デフォーカス量が閾値以上の場合、直ちにレンズ駆動を再開する(図9S48〜51)。
以上説明した動作により、図10(a)に示すようにデフォーカス量が小さい場合は、誤って駆動再開される頻度が格段に低くなり、ハンチングの発生を強力に抑制することができる。
【0045】
一方、図10(b)に示すようにデフォーカス量が大きい場合は、迅速にレンズ駆動を再開し、焦点調節の応答性を高めることができる。
なお、上述した実施形態では、焦点検出情報としてデフォーカス量を使用しているが、その構成に限定されるものではなく、焦点状態を表す検出値もしくは算出値であれば、焦点検出情報として使用することができる。例えば、被写体までの測距値,被写体像面の位置,外光パッシブ式の像間隔,撮影光学系の目標駆動位置,外光アクティブ式の受光角度または受光位置などを焦点検出情報として使用してもよい。
【0046】
また、上述した実施形態では、ウォッチドッグタイマ割り込みを使用して、レンズ端検出を行っているが、その構成に限定されるものではない。例えば、撮影光学系13の内部に「レンズ端を検出する位置センサ」などを配置して、レンズ端検出を行ってもよい。
さらに、上述した実施形態では、駆動方向の動向を所定回だけ確認した後に、レンズ駆動を再開しているが、その構成に限定されるものではない。例えば、駆動方向の動向を所定期間にわたって確認した後に、レンズ駆動を再開してもよい。
【0047】
また、第2の実施形態では、デフォーカス量を閾値判定し、その判定結果に従って、所定回数を切り換えているが、その構成に限定されるものではない。例えば、デフォーカス量が大きくなるに従って、所定回もしくは所定期間を徐々に低減してもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明では、駆動方向の動向を所定回もしくは所定期間だけ連続確認した後に、駆動停止を解除する。
【0049】
このような確認動作により、誤って駆動再開される頻度が格段に低くなり、ハンチングの発生周期が格段に長くなる。したがって、レンズ端におけるハンチング現象を強力に抑制することができる。
そのため、ハンチングを原因とするカメラブレなどを確実に低減し、カメラの撮影画質を大幅に向上させることができる。
【0050】
また、ハンチング現象の抑制に伴って、撮影光学系およびその駆動機構に繰り返し加わる無用な衝撃力がなくなるので、これらの機構の耐久性を一層向上させることができる。
また、ハンチング現象の抑制に伴って、撮影光学系の位置精度に狂いが生じることがなくなるので、撮影光学系の光学性能を長期間にわたって高く維持することが可能となる。
【0051】
さらに、ハンチング現象が抑制されるので、駆動手段の消費電力を格段に節約することができる。そのため、内蔵バッテリーの使用可能時間を延長し、かつ内蔵バッテリーの製品寿命を長くすることができる。
また、ハンチング現象が抑制されるので、焦点調節装置の静音化を達成することもできる。
【0052】
請求項2に記載の発明では、駆動量が大きい場合に所定回もしくは所定期間を低減する。
そのため、駆動量が大きく発生するようなケースでは、駆動方向の確認に時間を費やさず、撮影光学系の駆動が迅速に再開される。
一般に、駆動量が大きい場合、合焦位置が真に移動したと判断できるケースなので、撮影光学系の駆動を即座に再開してもハンチングは悪化しない。
したがって、請求項2の構成により、ハンチングの抑制効果を十分に高く維持しつつ、焦点調節の応答性を極力高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
【図2】第1の実施形態(請求項1に対応する)を示す図である。
【図3】マイクロプロセッサ18の内部機能を図示したブロック図である。
【図4】焦点検出部16を示す分解斜視図である。
【図5】第1の実施形態の動作を説明する流れ図である。
【図6】エンコーダパルスの割り込み処理を説明する流れ図である。
【図7】ウォッチドッグタイマ割り込みを説明する流れ図である。
【図8】第1の実施形態におけるハンチング抑制を説明する図である。
【図9】第2の実施形態(請求項1,2に対応する)の動作を説明する流れ図である。
【図10】第2の実施形態における駆動再開のタイミングを説明する図である。
【図11】従来の焦点調節装置の動作を説明する図である。
【符号の説明】
1 焦点検出手段
2 駆動手段
3 終端検出手段
4 終端制御手段
11 カメラボディ
12 鏡筒
13 撮影光学系
14 ミラー
15 サブミラー
16 焦点検出部
17 A/D変換部
18 マイクロプロセッサ
19 モータ
19a ドライブ回路
20 レンズ駆動機構
21 エンコーダ
22 レリーズ釦
31 デフォーカス量演算部
32 レンズ駆動算出部
33 レンズ駆動制御部
34 終端検出部
35 終端制御部
51 レンズホルダ部
52 コンデンサレンズ
53 視野マスク
54 赤外カットフィルタ
55 ミラー
57 絞り板
57a,57b 絞りマスク
58 レンズ板
58a,58b セパレータレンズ
59 イメージセンサ

Claims (5)

  1. カメラの撮影光学系の焦点状態にかかわる焦点検出情報を検出する焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段により検出された焦点検出情報に基づく前記撮影光学系の駆動方向と駆動量とに応じて、前記撮影光学系を合焦位置まで駆動する駆動手段と、
    前記撮影光学系が駆動範囲の端に達したか否かを検出する終端検出手段と、
    前記終端検出手段によりレンズ端出されると、前記駆動手段による前記撮影光学系の駆動を一旦停止させる終端制御手段と
    を備えた焦点調節装置において、
    前記終端制御手段は、
    前記終端制御手段によって前記撮影光学系が停止している時に前記駆動方向が複数回連続して前記駆動範囲の内側くものを示すと、前記撮影光学系の駆動の停止を解除する
    ことを特徴とする焦点調節装置。
  2. 請求項1に記載の焦点調節装置において、
    前記終端制御手段は、
    前記駆動手段により定められる駆動量が閾値よりも大きい場合に、前記複数回の回数を低減する
    ことを特徴とする焦点調節装置。
  3. 請求項1に記載の焦点調節装置において、
    前記終端制御手段は、
    前記駆動手段により定められる駆動量が大きくなるに従って、前記複数回の回数を漸減する
    ことを特徴とする焦点調節装置。
  4. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の焦点調節装置を備えた
    ことを特徴とするカメラ。
  5. 撮影光学系の焦点状態を繰り返し検出し、
    前記焦点状態に応じた前記撮影光学系の駆動方向と駆動量とに基づいて前記撮影光学系を駆動し、
    前記撮影光学系が駆動範囲の端に達した場合に前記撮影光学系の駆動を停止し、
    繰り返し検出される前記焦点状態に基づく駆動方向が複数回連続して前記駆動範囲の内側へ向くものである場合に、前記撮影光学系の駆動を再開する
    ことを特徴とする焦点調節方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100414460C (zh) * 2004-06-02 2008-08-27 三星电子株式会社 指示替换成像装置中消耗材料的时间的方法和装置

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