JP3728611B2 - 焦点検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影画面内に設定された複数の焦点検出エリアにおいて、撮影光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出装置に関し、特に、合焦状態か否かの判定を適正に行う焦点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カメラなどの光学機器には、デフォーカス量その他の焦点検出情報を検出する焦点検出装置が搭載されている。
【0003】
この種の焦点検出装置としては、被写体像を一対の二次像に再結像し、その一対の二次像の像ズレに基づいてデフォーカス量を算出するものが一般に知られている(位相差検出方式)。
また、被写体像の像パターンに含まれる空間周波数成分を検出し、その高域成分の量に従って、デフォーカス量を判断する焦点検出装置も知られている(コントラスト検出方式)。
【0004】
さらに、上記のような焦点検出を撮影画面内の複数箇所で行うことにより、画面全体の焦点調節状態を詳細に検出する焦点検出装置も知られている。
一方、カメラなどの光学機器側では、デフォーカス量に応じて焦点調節が行われる。
理想的には、合焦状態に到達した状態でデフォーカス量はゼロとなり、撮影光学系は停止する。
【0005】
しかしながら、実際には検出ノイズなどのために、デフォーカス量の検出値には、微小なバラツキが生じる。そのため、合焦状態において、撮影光学系が断続的に駆動され、小刻みな振動(ハンチング)が生じる。
そこで、この種の焦点検出装置では、合焦状態と認定する範囲(以下、「合焦認定幅」という)が予め設定されている。この合焦認定幅の範囲内でデフォーカス量が変動しても、撮影光学系は駆動されず、ハンチングは生じない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、撮影光学系の光学性能は、撮影画面上の位置により異なることが知られている。
例えば、図12は、縦軸に空間周波数30本/mmのMTF(Modulation Transfer Function、変調伝達関数)をとり、横軸に光軸方向の位置をとった図である。
【0007】
この図に示されるように、画面中央では、MTFのピーク値P1は高くなり、焦点深度W1(MTFが所定の許容値C1以上となる光軸方向の深さ)は浅くなる。
一方、画面周辺では、MTFのピーク値P2は低くなり、焦点深度W2は深くなる。
【0008】
このように画面周辺では、MTFの値がなだらかに変化するため、焦点検出を行う際に検出ノイズや算出誤差などの影響を受けやすい。したがって、周辺部におけるデフォーカス量は、中心部のデフォーカス量に比べ、検出バラツキが大きく生じる。
しかしながら、従来の焦点検出装置は、撮影画面内の位置にかかわらず、合焦認定幅が同一であった。そのため、画面周辺では、合焦状態の判定基準が徒らに厳しくなり、撮影光学系の焦点調節にハンチングが生じてしまうという問題点があった。
【0009】
また、画面周辺では、合焦状態の判定が二転三転するため、合焦表示が点滅してしまうという問題点もあった。
特に、低輝度もしくは低コントラストの被写体の場合、デフォーカス量のバラツキがより一層大きく生じるため、上記した不具合は頻繁に生じる。
さらに、画面周辺において合焦判定が二転三転すると、カメラ側ではシャッタが素早く切れず、貴重なシャッタチャンスを逃してしまうという問題点もあった。
【0010】
そこで、請求項1に記載の発明では、上述した問題点を解決するために、合焦状態の判定を適正に行うことができる焦点検出装置を提供することを目的とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1の目的に併せて、焦点検出エリアと撮影光軸との位置関係に配慮して、合焦状態の判定を適正に行う焦点検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項1の目的に併せて、撮影光学系を適宜に交換使用するカメラに好適な焦点検出装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
図1は、請求項1,2に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
【0013】
請求項1に記載の発明は、複数の焦点検出エリアについて、撮影光学系の焦点調節状態に対応する焦点検出情報を検出する焦点検出手段1と、焦点検出手段1により検出される焦点検出情報が、合焦認定幅に入るか否かを判定して、合焦状態の評価を行う合焦判定手段2とを備えてなる焦点検出装置において、合焦判定手段2は、焦点検出エリアの位置に対応して、合焦認定幅を変更することを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の焦点検出装置において、合焦判定手段2は、焦点検出エリアの位置が撮影光学系の光軸から離れるに従って、合焦認定幅を広くすることを特徴とする。
図2は、請求項3に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の焦点検出装置において、撮影光学系から、合焦認定幅に関するレンズ情報を取り込む通信手段3と、通信手段3により取り込まれたレンズ情報に対応して、焦点検出エリアごとの合焦認定幅を設定する認定幅設定手段4とを備えたことを特徴とする。
【0015】
(作用)
請求項1にかかわる焦点検出装置では、焦点検出エリアの位置ごとに、合焦認定幅を変更する。
したがって、焦点検出エリアごとに異なる焦点深度やハンチングの発生限界などを配慮して、適正かつ充分な合焦判定を行うことが可能となる。
【0016】
また、合焦認定幅を広げた焦点検出エリアについては、素早く合焦状態と認定されるため、カメラ側では撮影可能な状態に逸早く移行できる。
したがって、特定の焦点検出エリアを選んで合焦認定幅を広げることにより、その特定の焦点検出エリアをシャッタ優先のエリアとして設定することができる。
逆に、特定の焦点検出エリアを選んで合焦認定幅を狭めることにより、その特定の焦点検出エリアをピント優先のエリアとして設定することができる。
【0017】
すなわち、焦点検出エリアの位置ごとに合焦認定幅を適宜に変更することにより、シャッタ優先もしくはピント優先の度合いを自在に設定することができる。
例えば、画面中央の焦点検出エリアにおいて合焦認定幅を広げ、画面周辺の焦点検出エリアにおいて合焦認定幅を狭める。
このような設定では、撮影者が画面周辺に主要被写体を配して念入りに構図設計を行うようなケースにおいて、ピント優先の撮影を適切に行うことができる。
【0018】
その一方、画面中央に動体被写体を捉えながら流し撮りを行うようなケースにおいては、シャッタ優先の撮影を適切に行うことができる。
請求項2にかかわる焦点検出装置では、焦点検出エリアが撮影光学系の光軸から離れるに従って、合焦認定幅を広く設定する。
一般的な撮影光学系では、図12に示したように、画面周辺においてMTFのピーク値P2は低くなり、なだらかなカーブを描く。そのため、画面周辺では、焦点検出情報にバラツキが生じやすく、ハンチングが頻繁に生じる。
【0019】
しかしながら、請求項2の焦点検出装置では、画面周辺において合焦認定幅が広く設定されるので、画面周辺のハンチングを確実に防止することができる。
また、図12に示したように、画面周辺では焦点深度W2が深くなる。したがって合焦認定幅を広く設定しても、画面周辺の主要被写体はそれ程ぼけず、良好な撮影結果を得ることができる。
【0020】
一方、合焦認定幅を上述のように設定することにより、画面周辺についてはシャッタ優先の撮影が行われ、画面中央についてはピント優先の撮影が行われる。
したがって、画面周辺に位置するために短時間にフレームアウトする可能性がある被写体については、シャッタ優先の撮影を迅速に行うことができる。
【0021】
その一方、画面中央に位置し、フレームアウトする可能性が当座ない被写体については、ピント優先の撮影をじっくり行うことができる。
請求項3にかかわる焦点検出装置では、撮影光学系から、合焦認定幅に関するレンズ情報を取り込み、そのレンズ情報に応じて焦点検出エリアごとの合焦認定幅を設定する。
【0022】
そのため、撮影光学系の個体差を吸収し、焦点検出エリアごとの合焦認定幅を厳密に設定することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明における実施の形態を説明する。
【0024】
[第1の実施形態]
図3は、第1の実施形態(請求項1〜3に対応)を示す図である。
図3において、カメラボディ11の前面には鏡筒12が取り付けられ、鏡筒12の内部には撮影光学系13が配置される。
カメラボディ11の内部には、撮影光学系13の光軸に沿ってミラー14およびサブミラー15が順に配置され、サブミラー15の反射方向には焦点検出部16が配置される。この焦点検出部16の光電出力は、A/D変換部17を介してマイクロプロセッサ18に接続される。
【0025】
このマイクロプロセッサ18の駆動出力は、ドライブ回路を介してモータ19に接続され、モータ19の駆動力は、鏡筒12内のレンズ駆動機構20に伝達される。このレンズ駆動機構20は、撮影光学系13の焦点調節用レンズ群を前後に繰り出す。
モータ19の駆動軸には、回転数を検出するエンコーダ21が設置され、エンコーダ21のパルス出力は、マイクロプロセッサ18に接続される。
【0026】
このマイクロプロセッサ18には、レリーズ釦22,設定釦23および表示部14bが各々接続される。
上記の設定釦23は、複数の焦点検出エリアの中から、焦点調節に使用するエリアを手動選択するための操作部材である。
また、表示部14bは、合焦状態か否かの合焦表示などをファインダ内に表示するための表示部材である。
【0027】
マイクロプロセッサ18の通信端子は、レンズマウント部を介してレンズデータ記憶部26に接続される。
図4は、焦点検出部16の内部構成を示す分解斜視図である。
図4において、焦点検出部16の上面には、レンズホルダ部51が設けられ、レンズホルダ部51にコンデンサレンズ52が嵌合される。
【0028】
このコンデンサレンズ52の上面には、遮光板53が配置され、遮光板53には、焦点検出エリアの配置に合わせて視野マスク53a〜eが穿孔される。この遮光板53の上面には、赤外光を遮る赤外カットフィルタ54が配置される。
また、コンデンサレンズ52の直下にはミラー55が斜めに配置され、ミラー55の反射軸に沿って、絞り板57,レンズ板58およびイメージセンサ59が順に配置される。イメージセンサ59の光電出力は、A/D変換部17を介してマイクロプロセッサ18に接続される。
【0029】
さらに、上記の絞り板57には、焦点検出エリアの配置に合わせて一対の開口部からなる絞りマスク57a〜eがそれぞれ穿孔され、また、レンズ板58には、焦点検出エリアの配置に合わせて一対の結像レンズからなるセパレータレンズ58a〜eが一体に成形される。
また、イメージセンサ59の受光面には、焦点検出エリアの配置に合わせて一対の受光素子列からなる受光部59a〜eがそれぞれ形成される。
【0030】
なお、請求項1,2に記載の発明と本実施形態との対応関係については、焦点検出手段1は焦点検出部16およびマイクロプロセッサ18の焦点検出機能に対応し、合焦判定手段2はマイクロプロセッサ18の「合焦状態を判定する機能」に対応する。
請求項3に記載の発明と本実施形態との対応関係については、通信手段3はマイクロプロセッサ18の通信機能に対応し、認定幅設定手段4は、マイクロプロセッサ18の「合焦認定幅を設定する機能」に対応する。
【0031】
図5は、第1の実施形態のメインルーチンを示す図である。
以下、図5を用いて、第1の実施形態の概略動作を説明する。
まず、撮影者は、設定釦23を操作して、焦点検出エリアを手動選択する(ステップS1)。
マイクロプロセッサ18は、レリーズ釦22の半押しなどを契機として、選択された焦点検出エリア(以下、「選択エリア」という)に対し、焦点検出および合焦判定のサブルーチンを実行する(ステップS2)。
【0032】
このような合焦判定の結果において、合焦状態に達していないときは(ステップS3)、マイクロプロセッサ18は、デフォーカス量に応じた駆動量でモータ19を回動して、撮影光学系13の焦点調節を実行する(ステップS4)。なお、マイクロプロセッサ18は、表示部14bを介して合焦表示を消灯状態に維持する。
【0033】
一方、合焦状態に到達したときは(ステップS3)、マイクロプロセッサ18は、撮影光学系13の焦点調節を停止し、表示部14bを介して合焦表示を点灯する(ステップS4)。
上述の動作を繰り返すことにより、焦点調節が実行される。
図6は、上述した焦点検出および合焦判定のサブルーチンを示す図である。
【0034】
以下、図6を用いて、サブルーチンの動作を詳細に説明する。
まず、撮影光学系13の透過光は、ミラー14の透過部を通過した後、サブミラー15に反射されて、焦点検出部16内の遮光板53近傍に一次結像する。
遮光板53は、視野マスク53a〜eを介して焦点検出エリア以外の光を遮蔽する。このようにして遮光板53を通過した光束は、コンデンサレンズ52およびミラー55を介して、絞り板57に到達する。
【0035】
絞り板57では、絞りマスク57a〜eを介して光束が個別に瞳分割される。これらの分割光束は、セパレータレンズ58a〜eを介して個別にアオリ結像され、イメージセンサ59の受光面に複数対の光像を形成する。
この状態で、マイクロプロセッサ18は、選択エリアに対応した受光部に対し、光電荷の蓄積を指令する(ステップS11)。
【0036】
この蓄積期間中に、マイクロプロセッサ18は、撮影光学系13側のレンズデータ記憶部26からレンズ情報を取り込む(ステップS12)。
このレンズ情報の中には、合焦認定幅Wを算出するための算出式(下式)の係数a0,a2,a4が含まれている。
W(X)=a4・X4+a2・X2+a0 ・・・(1)
ここで、Xは、図7に示すように、「画面中心と選択エリアとの距離」を示す変数である。
【0037】
また、係数a0,a2,a4は、撮影光学系13の焦点深度やカメラ側の標準的な焦点検出精度などを配慮して、撮影光学系13がハンチングしない程度の値に予め設定される。
なお、(1)式が、奇数次の項を含まないのは、合焦認定幅が画面中心に対し点対称に設定されているためである。
【0038】
次に、マイクロプロセッサ18は、画面中心と選択エリアとの距離Xを(1)式に代入して、合焦認定幅Wを算出する(ステップS13)。図8は、この種の算出結果の一例を示した説明図である。このケースでは、選択エリアが画面中心から離れるに従って、合焦認定幅Wが単調増加するように、係数a0,a2,a4が設定されている。
【0039】
一方、受光部における光電荷の蓄積が終了すると、マイクロプロセッサ18は、選択エリアに対と応した受光部から一対の像パターンを読み込む(ステップS14)。
マイクロプロセッサ18は、この一対の像パターンに対して公知の相関演算を施し、選択エリアのデフォーカス量を算出する(ステップS15)。
【0040】
次に、マイクロプロセッサ18は、デフォーカス量の絶対値と合焦認定幅とを大小比較して、デフォーカス量が合焦認定幅以内に入るか否かを判定する(ステップS16)。
ここで、デフォーカス量が合焦認定幅の外にある場合は、非合焦状態と判定する(ステップS17)。一方、デフォーカス量が合焦認定幅の内にある場合は、合焦状態と判定する(ステップS18)。
【0041】
以上の動作により、焦点検出と合焦判定とが完了する。
以上説明した動作により、第1の実施形態では、選択エリアの位置に従って合焦認定幅が変更されるので、焦点検出エリアごとに異なる焦点深度などに即して、適正かつ充分な合焦判定を行うことが可能となる。
さらに、画面周辺の焦点検出エリアにおいて合焦認定幅が広く設定されるので、画面周辺の焦点検出情報に大きなバラツキが生じるような場合にも、ハンチングを確実に防止することができる。
【0042】
また、合焦認定幅を上述のように設定することにより、画面周辺についてはシャッタ優先の撮影を行い、かつ画面中央についてはピント優先の撮影を行うことができる。
したがって、画面周辺に位置するために短時間にフレームアウトする可能性がある被写体については、シャッタ優先の撮影を迅速に行うことができる。
【0043】
その一方で、画面中央に位置し、フレームアウトする可能性が当座ない被写体については、ピント優先の撮影をじっくり行うことができる。
さらに、撮影光学系13側から(1)式の係数を取り込むので、撮影光学系個々の事情に即して、合焦認定幅を厳密に設定することができる。
次に、別の実施形態について説明する。
【0044】
[第2の実施形態]
図9は、第2の実施形態(請求項1〜3に対応)を示す図である。
第2の実施形態における構成上の特徴点については、一箇所について焦点検出を行う焦点検出部36と、その焦点検出部36を左右に移動する駆動部16aと、焦点検出部36の位置を検出する位置センサ16bとを備えた点である。
【0045】
なお、図3の構成要素と同一の構成要素については、同じ参照番号を付与して図9に示し、ここでの重複説明を省略する。
図10,11は、第2の実施形態の動作を説明する流れ図である。
第2の実施形態における動作上の特徴点は、以下の点である。
(1)設定釦23の手動操作に従って、駆動部16aは焦点検出部36を左右に移動する(ステップS21)。このような操作により、撮影者は、焦点検出エリアを撮影画面上で自在に設定する。
【0046】
(2)マイクロプロセッサ18は、位置センサ16bを介して焦点検出部36の位置を検出し、画面中心と焦点検出エリアとの距離Xを算出する(ステップS33)。
この距離Xを用いて、第1の実施形態と同様に合焦認定幅が算出される。したがって、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】
なお、上述した実施形態では、焦点検出エリアを手動選択しているが、その構成に限定されるものではない。例えば、複数の焦点検出エリアについてデフォーカス量を一通り検出し、デフォーカス量が所定条件(最至近など)を満たす焦点検出エリアを自動選択してもよい。
また、上述した実施形態では、画面中心に対して点対称に合焦認定幅を設定しているが、その構成に限定されるものではない。例えば、個々の撮影光学系ごとにレンズ特性の非対称性を実測し、その非対称性を反映した合焦認定幅を、不揮発性メモリなどからなるレンズデータ記憶部26に書き込んでもよい。この場合、上述した(1)式は奇数次の項を含む。
【0048】
さらに、上述した実施形態では、レンズデータ記憶部26が(1)式の係数を記憶しているが、その構成に限定されるものではない。例えば、焦点検出エリアごとの合焦認定幅を表形式などで記憶していてもよい。
また、上述した実施形態では、画面中心と焦点検出エリアとの距離Xに基づいて、合焦認定幅を一意に決定しているが、その構成に限定されるものではない。例えば、焦点検出エリアの座標値(XY座標値,極座標値)に基づいて、合焦認定幅を決定してもよい。この場合には、焦点検出エリアの配列形態に従って、座標軸の取り方を適宜に設定することが好ましい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明では、焦点検出エリアの位置ごとに合焦認定幅を変更するので、複数の焦点検出エリアごとに個別の評価基準で、合焦判定を行うことができる。
したがって、焦点検出エリアごとに異なる焦点深度(被写体像のボケ具合)やハンチングの発生限界などに即して、適正かつ充分な合焦判定を行うことが可能となる。
【0050】
また、合焦認定幅を広げた焦点検出エリアについては、素早く合焦状態と認定されるため、カメラ側では撮影可能な状態に逸早く移行することができる。
そこで、特定の焦点検出エリアを選んで合焦認定幅を広げることにより、その特定の焦点検出エリアをシャッタ優先のエリアとして設定することができる。
【0051】
また、特定の焦点検出エリアを選んで合焦認定幅を狭めることにより、その特定の焦点検出エリアをピント優先のエリアとして設定することができる。
すなわち、焦点検出エリアの位置ごとに合焦認定幅を適宜に変更することにより、シャッタ優先もしくはピント優先の度合いを自在に設定することができる。
請求項2に記載の発明では、画面周辺の焦点検出エリアにおいて合焦認定幅が広く設定されるので、画面周辺におけるハンチングを確実に防止することができる。
【0052】
また、画面周辺の焦点検出エリアについて生じる合焦表示のちらつきを確実に防止することもできる。
さらに、画面周辺では口径蝕などにより焦点深度が深くなるので、画面周辺の合焦認定幅を広く設定しても、画面周辺の被写体像はそれ程ぼけず、良好な撮影結果を得ることができる。
【0053】
一方、合焦認定幅を上述のように設定することにより、画面周辺についてはシャッタ優先の撮影を行い、かつ画面中央についてはピント優先の撮影を行うことができる。
したがって、画面周辺の主要被写体に対して、カメラ側は迅速にシャッタを切ることができ、貴重なシャッタチャンスを逃すという従来の不具合を確実に防止することができる。
【0054】
また、画面周辺に位置するために短時間にフレームアウトする可能性がある被写体について、シャッタ優先の撮影を迅速に行うことができる。
さらに、画面中央に位置し、フレームアウトする可能性が当座ない被写体について、ピント優先の撮影をじっくり行うことができる。
請求項3に記載の発明では、撮影光学系側のレンズ情報に応じて合焦認定幅を設定するので、撮影光学系の個体差を配慮して「焦点検出エリアごとの合焦認定幅」を適正に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
【図2】請求項3に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
【図3】第1の実施形態(請求項1〜3に対応)を示す図である。
【図4】焦点検出部16の内部構成を示す分解斜視図である。
【図5】第1の実施形態のメインルーチンを示す図である。
【図6】第1の実施形態のサブルーチンを示す図である。
【図7】焦点検出エリアと画面中心との距離Xを説明する図である。
【図8】合焦認定幅の算出結果を示す説明図である。
【図9】第2の実施形態(請求項1〜3に対応)を示す図である。
【図10】第2の実施形態のメインルーチンを示す図である。
【図11】第2の実施形態のサブルーチンを示す図である。
【図12】撮影光学系のMTF特性を示す説明図である。
【符号の説明】
1 焦点検出手段
2 合焦判定手段
3 通信手段
4 認定幅設定手段
11 カメラボディ
12 鏡筒
13 撮影光学系
14 ミラー
14b 表示部
15 サブミラー
16 焦点検出部
16a 駆動部
16b 位置センサ
17 A/D変換部
18 マイクロプロセッサ
19 モータ
20 レンズ駆動機構
21 エンコーダ
22 レリーズ釦
23 設定釦
26 レンズデータ記憶部
36 焦点検出部
51 レンズホルダ部
52 コンデンサレンズ
53 遮光板
53a〜e 視野マスク
54 赤外カットフィルタ
55 ミラー
57 絞り板
57a〜e 絞りマスク
58 レンズ板
58a〜e セパレータレンズ
59 イメージセンサ
59a〜e 受光部

Claims (3)

  1. 複数の焦点検出エリアについて、撮影光学系の焦点調節状態に対応する焦点検出情報を検出する焦点検出手段と、
    前記焦点検出手段により検出される焦点検出情報が、合焦認定幅に入るか否かを判定して、合焦状態の評価を行う合焦判定手段とを備えてなる焦点検出装置において、
    前記合焦判定手段は、
    前記焦点検出エリアの位置に対応して、前記合焦認定幅を変更する
    ことを特徴とする焦点検出装置。
  2. 請求項1に記載の焦点検出装置において、
    前記合焦判定手段は、
    前記焦点検出エリアの位置が前記撮影光学系の光軸から離れるに従って、前記合焦認定幅を広くする
    ことを特徴とする焦点検出装置。
  3. 請求項1に記載の焦点検出装置において、
    前記撮影光学系から、合焦認定幅に関するレンズ情報を取り込む通信手段と、
    前記通信手段により取り込まれたレンズ情報に対応して、前記焦点検出エリアごとの合焦認定幅を設定する認定幅設定手段とを備えた
    ことを特徴とする焦点検出装置。
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