JP4041880B2 - 多孔質無機物粒子を用いる有機物のガス化方法 - Google Patents
多孔質無機物粒子を用いる有機物のガス化方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4041880B2 JP4041880B2 JP2002213253A JP2002213253A JP4041880B2 JP 4041880 B2 JP4041880 B2 JP 4041880B2 JP 2002213253 A JP2002213253 A JP 2002213253A JP 2002213253 A JP2002213253 A JP 2002213253A JP 4041880 B2 JP4041880 B2 JP 4041880B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inorganic particles
- gasification
- porous inorganic
- generated
- tar
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
- Y02E20/12—Heat utilisation in combustion or incineration of waste
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
- Y02E20/34—Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/30—Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/78—Recycling of wood or furniture waste
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭、重質炭化水素、生活ゴミ、プラスチックス、バイオマス(木質系、草木系、汚泥等)、産業廃棄物などの有機廃棄物のガス化により燃料ガスを製造するガス化反応に用いられる多孔質無機物粒子及びそれを用いる有機物のガス化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、バイオマスやプラスチック類などの有機廃棄物のガス化などの有機物を原料とする熱分解ガス化反応においては、反応過程で発生するタール分、チャーなどの可燃性固体有機物が反応工程内の各部に徐々に蓄積されて円滑な運転を阻害する要因になることが知られている。なかでも、有機物を低温でガス化する場合には、通常タールなどの発生が著しく、そのタールの発生に伴う運転トラブルはより一層増大する。
【0003】
従来、有機物の低温ガス化では、分解ガス化する反応速度が遅いためカルシウムなどの金属を含む触媒を大量に投入されているが、この方法には多量のタールが生成し、これが反応工程内を詰らせたり触媒を不活性にするなどの不具合が生じ操業が困難になるというトラブルが多く発生した。この問題に対処するには、ゼオライトなどの無機多孔質体を用いて発生するタール分を吸着させることが考えられるが、タールに起因するトラブルは回避できたとしても、多孔質体単独では、タールを吸着できるに過ぎず、低温におけるガス化反応を十分に進行させることはできない。また、燃焼排ガスは、高温度であるものの酸素濃度が低いために燃焼などには十分に使用されておらず、排ガスの熱エネルギーは有効に利用されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術における上記した実状に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、有機物のガス化システムにおけるトラブルを簡易に除去でき、かつ繰り返し使用できる多孔質無機粒子を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、有機物を低温でガス化させるガス化反応炉のトラブルを回避し長期に亘り安定して運転できるとともに、その運転操業の熱エネルギーを有効に利用できる有機物のガス化方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の有機物の熱分解ガス化方法または水蒸気ガス化方法は、表面及び内孔に遷移金属酸化物の微粒子を担持した多孔質無機物粒子の存在下に、有機物を低温のガス化反応炉でガス化し、水蒸気の共存下では生成した一酸化炭素とシフト反応を生じさせて水素を製造すると共に、還元された金属あるいは金属炭化物による水の分解反応によっても水素が得られることから多量の水素を製造し、さらに反応過程で生成したタールを吸着させるとともに、還元された金属微粒子を担持した多孔質無機粒子を燃焼炉に移送し、次に、燃焼排ガスを導入して多孔質無機物粒子に吸着されたタールを燃焼炉で燃焼させ、得られた金属酸化物を担持した多孔質無機粒子を前記反応炉に移送し、再び生成したタールの吸着に用いることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、廃棄物処理施設や工場などから排出される有機廃棄物及び廃プラスチック類などの有機物を加熱分解または水蒸気と反応させて得られるガス状物を燃料ガスとして再利用するガス化プロセスにおいて、無機系多孔質体に担持された金属の酸化還元と多孔質体の吸着能を利用して、熱分解ガス炉または水蒸気ガス化炉の運転時に生成するタールなどの発生によるガス化炉の操業トラブルを効率的に回避すると同時に、廃熱エネルギーを有効に利用して省エネルギー化を図るものである。
【0007】
本発明において、多孔質無機物としては、シリカ、シリカーアルミナ、チタニア、ジルコニア、アルミナなどからなり、空孔率の多い平均粒径50〜400μmの多孔質粒子が用いられる。また、その多孔質無機物粒子に担持する遷移金属酸化物としては、酸化還元される金属の酸化物であって、600℃以下に加熱される有機物の存在下において還元されて金属原子になり、また、酸化剤の存在下に酸化されて金属酸化物になる金属元素であれば使用可能であって、例えば、ニッケル、鉄、銅、カルシウムなどが挙げられる。その金属または金属酸化物は、平均粒径0.05〜0.5μmの超微粒子として用いることが好ましい。
【0008】
本発明の熱分解ガス化法では、ガス化炉において上述した金属酸化物を担持した多孔質無機物粒子の存在下に、都市ゴミ、産業廃棄物などの有機物原料、空気などの酸化剤、水蒸気、必要に応じて希釈剤などを導入し、600℃以下、好ましくは400〜600℃、より好ましくは450〜550℃の比較的低温条件下で、有機物を熱分解させてガス化させる。このガス化反応では、水素、一酸化炭素、二酸化炭素などのガス状物質、タール分及びチャーなどが生成し、その生成するタール分は多孔質無機物粒子の表面及び孔内に吸着される。その際、多孔質無機物粒子に担持された金属酸化物は、ガス化反応炉内の炭素留分により還元されて金属原子となって分解ガス化を促進させることができる。
また、水蒸気ガス化法では、得られた一酸化炭素はさらに水蒸気と反応して、二酸化炭素と水素を生成することから、炭素転換率は、全体として熱分解の3倍以上に増加することになる。
【0009】
次に、タール分を十分に吸着し金属を担持した多孔質無機物粒子を燃焼炉に送り込む。この燃焼炉には、タービン排気などから排出される排ガス、空気などを導入し、700℃以上の温度で燃焼させることによりタール分を燃焼させると同時に、多孔質無機物粒子に担持された金属は酸化されて金属酸化物となる。この燃焼は、ガス中の酸素濃度が5〜12%程度の低濃度酸素ガスで完全燃焼されるから、燃焼後の排ガスを再び利用することができる。このことは、燃焼排ガスは酸素濃度が低いものの温度が高く、直接燃焼に再利用できることになり、燃焼の酸化剤として用いる空気量を削減できるから、予熱による熱損失を防止でき、省エネルギー化が可能であることを示すものである。
【0010】
次に、燃焼炉で得られた金属酸化物担持多孔質無機物粒子をガス化反応炉に送り込むことにより、再びタール分の吸着及び金属酸化物の還元による熱分解ガス化の促進に用いることができる。この操作は、繰り返し行うことができる。
その際、金属酸化物担持多孔質無機物粒子を過熱状態で反応炉に導入することにより金属酸化物による濃縮された酸素原子と多孔質無機物粒子による顕熱輸送が可能であるから、エネルギーを有効に利用することができる。
【0011】
さらに、図面を参照して本発明についてさらに説明する。
図1は、本発明の熱分解ガス化システムにおける要部を説明するための概念図である。図1において、1は燃焼炉、2は固気分離器、3はガス化炉、4は高温燃焼排ガスまたは空気など、5は燃焼炉からの排ガス、6は有機物原料、7は水蒸気または不活性ガス、8はガス化反応の生成ガス(CO、CO2、H2、CH4など)、9は酸化金属粒子(MO)、10は金属粒子(M)である。11は金属炭化物(MC)であって、金属酸化物が金属に還元された後、炭素と結合したものである。また、12は金属や担体上に吸着(析出)している炭化物である。このシステムにおいては、ガス化炉3内では、MOはMやMCになり、他方、燃焼炉内では、金属は金属酸化物になっている。
【0012】
図2及び図3は、本発明のガス化用多孔質無機物粒子の一例の断面構造を示すものであって、図2は、多孔質無機物粒子(担体)の表面及び孔内に金属酸化物が担持されているガス化用多孔質無機物粒子の概略構造図であり、図3は、その粒子のガス化炉内における状態を示す概略構造図である。図2及び図3において、Aは多孔質粒子、Bは金属微粒子、Cは酸化金属微粒子、Dは金属炭化物、Eは析出炭素である。
図4は、ガス化反応炉温度500℃において、ポリエチレン(PE)の熱分解時に観察される各種ガス成分の生成量とガス化時間との関係を表すグラフである。反応器温度は470℃であるにもかかわらず、水素と二酸化炭素が生成していることが分かる。
【0013】
図5は、PEの熱分解によって担体に析出した析出炭素を、ガス化温度470℃付近から700℃まで昇温しながら酸素濃度5%、窒素濃度95%のガスを流した時の二酸化炭素と一酸化炭素の生成曲線と温度変化を示している。酸素は昇温を始めた瞬間に供給を開始しているため、470〜480℃でも二酸化炭素が生成を始めており、燃焼反応が生じていることが分かる。昇温中500℃付近で一旦二酸化炭素生成速度が減少するが、500℃を越えると再び生成速度が増加し始める。その後、急速に二酸化炭素生成速度が減少するが、これは表面付近の炭素が全て無くなり、細孔内の炭素が燃焼を始めているためであると考えられる。いずれにしても、700℃の温度でなくても殆どの炭化物はNiの酸化反応による発熱の影響もあって低酸素濃度でも順調に燃焼し、他の機器から排出される燃焼排ガスをそのまま本プロセスの燃焼に使用できることが分かった。
図6は、本発明の金属酸化物担持担体を、570℃の温度で、ポリエチレン(PE)7.5gを15回に分けて投入し、熱分解反応に用いた場合の生成ガス組成の経時変化を示すグラフであり、PEが持つ水素原子は、ほぼ100%発生していることが分かる。
【0014】
図7は、本発明の金属酸化物担持担体を、570℃の温度で、ポリエチレン(PE)2.5gを5回に分けて投入し、さらに水蒸気ガス化に用いた場合の生成ガス組成の経時変化を示すグラフであり、PEが持つ水素に加えて、水性ガス化反応とシフト化反応が進行したと仮定した場合に発生する水素も、ほぼ100%発生していることが分かる。しかし、一般に、水性ガス化反応は、この温度条件下では起こらないため、金属酸化物からCOが生成し、シフト反応により水素が生成するケースとCO生成と同時に生じる金属炭化物或いは還元された金属による水分解により水素が発生しているものと推察される。
【0015】
図8は、累積生成ガス量と組成の時間による変化を示している。3本の棒グラフのうち左側は実測値を、中央はポリエチレンの持つ水素は全て水素に転換、改質反応によりCOが1モル生成すると水素が1モル、CO2が1モル生成により水素2モル生成すると仮定したときの水素の生成源構成を示している。一番右側の棒グラフはNiOによる部分酸化でCOが生成すると仮定した場合でCO2が1モル生成すると水素は1モル生成するという関係になる。この図8からは、CO,CO2を基準にしたのみの水素生成量以上の水素が生成していることが分かり、未検出の炭素数の多い酸化物が生じているもの、あるいは金属の酸化時に中心部分が金属として残っていた部分と水蒸気との反応によって生成した水素と推察される。
【0016】
図9は、最初の試料投入後16分から32分、32分から45分、45から60分の間で生成したガス組成を調べたものである。時間が経つにつれてCO,CO2から生成するとした水素量が減少し、炭素数の大きな酸化物からの水素が増加していると考えられる。特に45から60分では、この水素が非常に大きくなっており、粒子中心部付近で酸化されずに残っていた金属部分と水蒸気との反応による水素が生成した可能性も高いと言える。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
平均粒径約300μmの多孔質シリカゲル(商品名:MS−GEL)100gを硝酸ニッケル水溶液に浸漬し、乾燥させたものを大気中で焼成することにより、平均粒径300nmの酸化ニッケル超微粒子が表面と内孔に付着した多孔質シリカゲル(Ni/SiO2比=31重量%)を得た。
次に、得られた多孔質シリカゲル12gをガラス製の小型反応器に導入し、反応器内を窒素ガスで置換して窒素雰囲気とした後、窒素を0.5l/分で投入し、
約570℃でポリエチレン及びポリプロピレン(PP)を主成分とするプラスチック類0.5gを投入し、0.1時間の反応を行ったところ、一酸化炭素、水素及び二酸化炭素を主成分とする燃料・合成用ガスが発生し、また、反応器内に生成したタール状物の0.3gが多孔質シリカゲルに吸着された。
また、その窒素に代えて水蒸気を導入した場合には、より水素濃度の高い燃料・合成用ガスが発生し、プラスチック類が持ち込んだ水素に加えて、水性ガス化反応とシフト化反応による水素の発生が確認された。
このことは、金属酸化物による選択的な部分酸化がシフト反応を促進させると同時に、金属ニッケル或いは炭化ニッケルによる水の分解が進行していることを示すものである。その際、多孔質シリカゲルに担持されている酸化ニッケルは、還元されて金属ニッケルになっている。
次に、得られた多孔質シリカゲルを燃焼炉に送り込んだ後、その燃焼炉にタービンから排気される高温状態(約600℃)で低酸素濃度(約5〜12%)の排ガスを導入し、約600℃で0.1時間の燃焼反応を行ったところ、多孔質シリカゲルに吸着されていたタール状物は完全に燃焼し、主に一酸化炭素と二酸化炭素が生成していた。この燃焼炉内の多孔質シリカゲルに付着していた金属ニッケルは、酸化ニッケルに酸化されている。
次に、この酸化ニッケルの付着した多孔質シリカゲルを、再び小型反応器に導入して、繰り返しプラスチック類のガス化反応に用いた。
【0018】
【発明の効果】
本発明の多孔質無機物粒子は、金属または金属酸化物微粒子を多孔質担体の表面と孔内に担持しているから、有機物の熱分解ガス化に繰り返し使用しても酸化・還元の繰り返しによる金属の損失が防止され、活性が維持されることから、長期に亘って利用できる。
本発明によれば、有機系廃棄物の低温ガス化により発生するガス化炉内のタール分を効率的に除去できるから、熱分解ガス化システムのタールトラブルを削減できる。このことは、有機系廃棄物のガス化を中温廃熱を利用し500℃以下の低温で行うことが可能であることを意味するものであり、これにより中温廃熱を有用な燃料に転換しておくことにより、需要に応じて発電などに用いることができ、需要の変動などに容易に対応できるようになる。また、従来殆ど利用されていなかった中温廃熱をガス化及び燃焼に利用できるから、省エネルギ化に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の熱分解ガス化システムにおける要部を説明するための概念図である。
【図2】 本発明に用いる金属または金属酸化物微粒子を担持した担体の概略構造図である。
【図3】 本発明に用いる金属または金属酸化物微粒子を担持した担体のガス化炉内における状態を示す概略構造図である。
【図4】 本発明の熱分解ガス化炉を用いて、ガスを生成したときの水素や二酸化炭素濃度の時間変化を表すグラフである。
【図5】 ポリエチレンを低濃度酸素含有ガスにより低温で燃焼させた場合の生成物と燃焼時間との関係を示すグラフである。
【図6】 本発明の金属酸化物担持担体を用いるポリエチレンの熱分解ガス化反応により発生する水素の経時変化を示すグラフである。
【図7】 本発明の金属酸化物担持担体を用いるポリエチレンの水蒸気ガス化反応により発生する水素の経時変化を示すグラフである。
【図8】 本発明の金属酸化物担持担体を用いるポリエチレンの水蒸気ガス化反応により発生する水素の生成原因を推定するためのグラフである。
【図9】 本発明の金属酸化物担持担体を用いるポリエチレンの水蒸気ガス化反応により発生する水素の生成原因を推定するために時間毎にまとめたグラフである。
Claims (2)
- 表面及び内孔に遷移金属酸化物の微粒子を担持した多孔質無機物粒子の存在下に、有機物を低温の熱分解ガス化反応炉でガス化し、生成したタールを吸着するとともに、還元された金属微粒子を担持した多孔質無機物粒子を燃焼炉に移送し、次に、燃焼排ガスを導入して多孔質無機物粒子に吸着されたタールを燃焼炉で燃焼させ、得られた金属酸化物を担持した多孔質無機物粒子を前記反応炉に移送し、再び生成したタールの吸着に用いることを特徴とする有機物の熱分解ガス化方法。
- 表面及び内孔に遷移金属酸化物の微粒子を担持した多孔質無機物粒子の存在下に、有機物を低温の水蒸気ガス化反応炉でガス化し、生成したタールを吸着するとともに、還元された金属微粒子を担持した多孔質無機物粒子を燃焼炉に移送し、次に、燃焼排ガスを導入して多孔質無機物粒子に吸着されたタールを燃焼炉で燃焼させ、得られた金属酸化物を担持した多孔質無機物粒子を前記反応炉に移送し、再び生成したタールの吸着に用いることを特徴とする有機物の水蒸気ガス化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002213253A JP4041880B2 (ja) | 2002-07-23 | 2002-07-23 | 多孔質無機物粒子を用いる有機物のガス化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002213253A JP4041880B2 (ja) | 2002-07-23 | 2002-07-23 | 多孔質無機物粒子を用いる有機物のガス化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004051855A JP2004051855A (ja) | 2004-02-19 |
JP4041880B2 true JP4041880B2 (ja) | 2008-02-06 |
Family
ID=31935895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002213253A Expired - Lifetime JP4041880B2 (ja) | 2002-07-23 | 2002-07-23 | 多孔質無機物粒子を用いる有機物のガス化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4041880B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111396887B (zh) * | 2020-03-11 | 2021-04-02 | 武汉理工大学 | 一种多孔燃烧回热循环式生物质热解反应系统及方法 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4505247B2 (ja) * | 2004-03-26 | 2010-07-21 | 出光興産株式会社 | 流動層炉におけるタールの除去方法 |
JP4528945B2 (ja) * | 2004-10-29 | 2010-08-25 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | バイオマスのガス化触媒及びこの触媒を用いるバイオマスからの水素の製造方法 |
JP4221506B2 (ja) * | 2005-05-25 | 2009-02-12 | 国立大学法人群馬大学 | 金属担持担体を用いたバイオマスガスのガス化方法及びシステム |
JP4505826B2 (ja) * | 2005-12-06 | 2010-07-21 | 庚文 李 | 気化式生ごみ処理装置 |
JP5476777B2 (ja) * | 2009-04-16 | 2014-04-23 | 株式会社Ihi | ガス化設備の二酸化炭素回収方法及び装置 |
JP6519020B2 (ja) * | 2015-12-25 | 2019-05-29 | 日本製鉄株式会社 | 水素製造装置及び水素製造方法 |
-
2002
- 2002-07-23 JP JP2002213253A patent/JP4041880B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111396887B (zh) * | 2020-03-11 | 2021-04-02 | 武汉理工大学 | 一种多孔燃烧回热循环式生物质热解反应系统及方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004051855A (ja) | 2004-02-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6670058B2 (en) | Thermocatalytic process for CO2-free production of hydrogen and carbon from hydrocarbons | |
JP4259777B2 (ja) | バイオマスのガス化方法 | |
JP5830142B2 (ja) | バイオマスを用いて水素ガスを生成するための装置 | |
KR20020020931A (ko) | 가연물의 가스화에 의한 수소제조방법과 장치 및연료전지발전방법과 연료전지발전시스템 | |
WO2007004342A1 (ja) | ガス精製を統合した固体燃料のガス化方法及び該方法を用いたガス化装置 | |
JP5057466B2 (ja) | 可燃ガスを生成する方法及びそのためのガス化反応炉 | |
JP2015180734A (ja) | 合成ガスを製造するための方法および装置 | |
CN115210177A (zh) | 热解和碳沉积的方法和系统 | |
JP4041880B2 (ja) | 多孔質無機物粒子を用いる有機物のガス化方法 | |
KR101995128B1 (ko) | 가스 개질을 위한 마이크로웨이브 개질기 | |
JP2009132746A (ja) | 炭素担持体、炭素担持体の製造方法、炭素担持体の製造装置、ガス生成方法、発電方法、及び発電装置 | |
JP5214314B2 (ja) | ガス化方法及びガス化装置 | |
JP4549918B2 (ja) | バイオマスのガス化方法 | |
JPS6142760B2 (ja) | ||
US10442689B2 (en) | Microwave reforming apparatus for gas reforming | |
JP2009067979A (ja) | 可燃ガスを生成するためのガス化反応炉 | |
JP2022006350A (ja) | 有機物質の製造方法、及び有機物質製造装置 | |
WO2004087839A1 (ja) | 流動床ガス化炉、ガス燃料製造方法、およびガス発電システム | |
JP5974363B2 (ja) | ガス化ガス生成装置、および、タール改質装置 | |
JP2003160789A (ja) | 燃料ガス製造方法及び燃料ガス製造装置 | |
JP4868730B2 (ja) | バイオマスガス精製方法及び装置 | |
CN112410075B (zh) | 煤催化气化系统以及方法 | |
RU2701936C1 (ru) | Способ непрерывного производства ценных химических продуктов и энергии из углеродсодержащего сырья | |
RU2729785C2 (ru) | Способ циклического производства ценных химических продуктов и энергии из углеродсодержащего сырья | |
JP2021170961A (ja) | 有機物質の製造方法、及び有機物質製造装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060307 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070731 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070913 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071016 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4041880 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |