JP4040840B2 - パイプ体用板金を用いたパイプ体の成形方法 - Google Patents

パイプ体用板金を用いたパイプ体の成形方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに突き合うことによって閉断面を形成する一対の縁部を備え、該各縁部同士が突き合った状態のときに該各縁部の周辺部分で共同して一面を形成したパイプ体用板金を用いたパイプ体の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、金属板を曲げ加工することによってパイプ体、例えば、角柱パイプ体の製造を行う技術として、特開平11−290940号公報に記載のものが知られている。
【0003】
この公報に開示のものは、矩形状の金属プレートを素材とし、複数工程のプレス加工によって角柱パイプ体の成形を行っている。
【0004】
即ち、この角柱パイプ体の加工方法は、金属プレートの幅方向両端部を長さ方向に沿って同方向に直角に折り曲げて、互いに対向するフランジ部と互いに対向するフランジ部を連結する底板部とを有する一次成形品を形成する第1曲げ工程と、その一次成形品の底板部に長さ方向に沿って所定幅の凹曲面を形成すると共に、この凹曲面の両端を内側に略直角に折り曲げて互いに対向する一対の側壁部を有しかつ断面が略U字状の二次成形品を形成する第2曲げ工程と、その二次成形品の一対の側壁部を互いに内側に向けて押圧して一対のフランジ部の端面同士を突き合わせるリストライク工程とからなっている。
【0005】
そして、この角柱パイプ体の加工方法によれば、二次成形品を形成する際にその二次成形品の底板部に形成された凹曲面が一対の側壁部を互いに内側に向けて押圧することによって生じるスプリングバック力を抑制する機能を果たすため、フランジ部の端面同士を溶接することなくフランジ部の端面同士が密着した断面角形の角柱パイプ体をプレス成形のみによって製造している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の角柱パイプ体の加工方法では、二次成形品を形成する際、その二次成形品の底板部に形成された凹曲面が一対の側壁部を互いに内側に向けて押圧することによって生じるスプリングバック力を抑制する機能を果たすとはいっても、一対の側壁部には外側に向かって開こうとするスプリングバック力が残存しており、量産時にフランジ部の端面同士が密着した角柱パイプ体をばらつきなく安定して製造することが困難であった。
【0007】
すなわち、この加工方法によって製造された角柱パイプ体のフランジ部の端面同士が密着しているか否かの検査を行ってみると、確かに端面同士が略密着しているものもある一方、スプリングバックによって端面同士に隙間が発生してしまうものもかなりあり、しかも、この隙間にもばらつきが発生している。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、量産時に溶接を行うことなくプレス成形によってのみ成形したものでありながら突き合わせ縁部同士が安定して密着したパイプ体用板金を用いたパイプ体の成形方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、本発明は、互いに突き合うことによって閉断面を形成するための一対の縁部に互いに係合可能な凹凸係合部が形成され、前記凹係合部にはその開放端に向けて突出する雄係合部が設けられ、前記凸係合部には前記雄係合部と係合可能な雌係合部が設けられ、前記雌係合部は、底部に突起を有するとともに、開口径を前記底部よりの開口径より狭くするように互いに接近する方向に突出する係止壁を有し、前記雄係合部は、前記突起に案内されて互いに離反する方向に変形可能となるように分割された一対の割片し、前記凹凸係合部の少なくとも一方並びに前記雌雄係合部の少なくとも一方が、突き合わせて係合するときに屈曲変形可能となっているパイプ体用板金を用いたパイプ体の成形方法であって、前記パイプ体用板金の、互いに突き合うことによって閉断面を形成する一対の縁部の近傍を該縁部に沿って同方向に屈曲した1次加工品を得る第1ステップと、前記縁部が離間状態で対向するように前記屈曲部分よりも内方を前記縁部に沿って屈曲した略多角柱状の2次加工品を得る第2ステップと、前記縁部同士を接近させて突き合わせると同時に前記各係合部を係合させつつ変形させて前記縁部同士を密着させてパイプ体を得る第3ステップとを有し、更に、前記第3ステップにて、前記突起に案内されて互いに離反する方向に屈曲変形された前記一対の割片を前記各係止壁にそれぞれ当接させることにより、前記雄係合部並びに前記凸係合部を塑性変形させて、前記雄係合部並びに前記凸係合部を、前記雌係合部並びに前記凹係合部に嵌め合わせることを要旨とする。
【0068】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0070】
1(A)において、1は本発明の参考例に係る成形方法で形成されたパイプ体である。このパイプ体1は四つの面1a,1b,1c,1dを有する四角柱に形成されており、一つの面1aは互いに対向する縁部1e,1fの突き合わせによってその周辺部分と共同して形成されている。
【0071】
また、縁部1e,1fには、パイプ体1の形成完了前の要部拡大図である図1(B)に示すように、互いに対向状態で係合する雌雄の異なった雌係合部1gと雄係合部1hとが形成されている。また、雌係合部1gの底縁部中央には開放端側に向かって突出する山型状の突起1iが形成されている。
【0072】
この突起1iは、パイプ体1の形成完了状態の要部拡大図である図1(C)に示すように、凸状片形状の雄係合部1hの先端部分を雌係合部1gの両側縁部に向けて変形させる。この変形は雄係合部1hの一部が雌係合部1gの両側縁部に当接することとなり、これにより縁部1e,1fを密着状態で突き合わせるように雌係合部1gと雄係合部1hとが嵌め合う。
【0073】
図2はこのようなパイプ体1を形成するための板金1Aである。この板金1Aは、原材料となる金属シート状物からの打ち抜き等によって形成されている。なお、この図2において、形成後のパイプ体1の構成部分には同一の符号を付してその説明は省略する。また、図2の符号P1,P2,P3,P4はプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線である。尚、この説明線P1,P2,P3,P4での折り曲げ位置は、プレス成形時の板金1Aの延び量を考慮して設計されている。
【0074】
ところで、雌係合部1gの開放端には、図3(A)に示すように、その開放端側に向かって拡開する案内部1jを形成し、雄係合部1hの雌係合部1g内への入り込みを容易とする構成としても良い。また、図3(B)に示すように、これとは逆に、雄係合部1hの先端に先細りとなる傾斜状案内部1kを形成して同様の効果を得るようにしても良い。さらに、図3(C)に示すように、これら各案内部1j,1kの両方を雌係合部1gと雄係合部1hの各々に形成しても良い。
【0075】
4(A)において、2は本発明の参考例に係る成形方法で形成されたパイプ体である。このパイプ体2は四つの面2a,2b,2c,2dを有する四角柱に形成されており、一つの面2aは互いに対向する縁部2e,2fの突き合わせによってその周辺部分と共同して形成されている。
【0076】
また、縁部2e,2fには、パイプ体2の形成完了前の要部拡大図である図4(B)に示すように、互いに対向状態で係合する雌雄の異なった雌係合部2gと雄係合部2hとが形成されている。
【0077】
雌係合部2gの底縁部中央には開放端側に向かって突出する山型状の突起2iが形成されている。雌係合部2gには開放端寄りの開口径を底縁部寄りの開口径よりも狭くするように互いに接近する方向に突出する係止壁2jが形成されている。
【0078】
雄係合部2hは、パイプ体2の形成完了状態の要部拡大図である図4(C)に示すように、その突出端側が突起2iに案内されて互いに離反する方向に屈曲変形可能となるように分割された一対の割片2kから構成されている。この割片2kの屈曲変形は、その一部が係止壁2jに当接することとなり、これにより縁部2e,2fを密着状態で突き合わせるように雌係合部2gと雄係合部2hとが嵌め合うと同時に抜け止めがなされる。
【0079】
図5はこのようなパイプ体2を形成するための板金2Aである。この板金2Aは、原材料となる金属シート状物からの打ち抜き等によって形成されている。なお、この図5において、形成後のパイプ体2の構成部分には同一の符号を付してその説明は省略する。また、図5の符号P1,P2,P3,P4はプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線である。尚、この説明線P1,P2,P3,P4での折り曲げ位置は、プレス成形時の板金2Aの延び量を考慮して設計されている。
【0080】
6(A)において、3は本発明の実施の形態に係る成形方法で形成されたパイプ体である。このパイプ体3は四つの面3a,3b,3c,3dを有する四角柱に形成されており、一つの面3aは互いに対向する縁部3e,3fの突き合わせによってその周辺部分と共同して形成されている。
【0081】
縁部3eには、この縁部3eから突出した凸係合部3gが形成されている。縁部3fには、パイプ体3の形成完了前の要部拡大図である図6(B)に示すように、凸係合部3gと対向状態で係合する凹係合部3hが形成されている。凸係合部3gには、突出端側に向う程に幅が狭くなるように傾斜辺3iが形成されている。凹係合部3hには、開放端に向って末広がりとなるように傾斜辺3jが形成されている。
【0082】
さらに、これら凹凸係合部3g,3hには、互いに対向状態で係合する雌雄の異なった雌係合部3kと雄係合部3mとが形成されている。
【0083】
雌係合部3kの底縁部中央には、開放端近傍にまで向かって突出する山型状の突起3nが形成されている。また、雌係合部3kには、その開放端寄りの開口径を底縁部寄りの開口径よりも狭くするように互いに接近する方向に突出する係止壁3pが形成されている。
【0084】
雄係合部3mは、パイプ体3の形成完了状態の要部拡大図である図6(C)に示すように、その突出端側が突起3nに案内されて互いに離反する方向に変形可能となるように分割された一対の割片3qから構成されている。図7に示すように、一対の割片3qの凹係合部3hの底辺からの突出長D1は、凹係合部3hの深さD2よりも長く設定されており、これにより割片3qの先端が縁部3fから突出されている。従って、縁部3fからの突出量(D1−D2)を短くしたものでありながら、割片3qの突出長D1を上記参考例の割片2kと同じ程度に長く確保することができ、図6(A)に示したように、縁部3e3fと交差する方向の幅D3の狭いパイプ体3であっても、割片3qの先端が雌係合部3kの底辺等に食い込むことなく割片3qの変形を可能としている。
【0085】
従って、図8(A)に示すように、プレス機械によって縁部3e,3fを付き合せようとする場合、図8(B)に示すように、先ず、割片3qの先端が係止壁3pと突起3nとの間に入り込んだ後に凸係合部3gが凹係合部3h内へと入り込み、図8(C)に示すように、傾斜辺3i,3jの傾斜により係止壁3pの先端が雌係合部3k側に入り込むように屈曲し、割片3qが係止壁3pと突起3nとに挟持されつつ縁部3e,3fを密着状態で突き合わせるように雌係合部3kと雄係合部3mとが嵌め合うと同時に抜け止めがなされる。
【0086】
従って、傾斜辺3iと傾斜辺3jの傾斜角度は、略同じ、若しくは傾斜辺3jによって係止壁3pの先端が雌係合部3k側に入り込むように屈曲しうる相対角度に傾斜設定される。また、凹凸係合部3g,3hを設けると共に割片3qを縁部3fから突出させたことにより、縁部3e,3fのライン上(合わせライン)に係合に拘わる一体の部材の一部が密に位置することとなり、係合部分における強度を確保することができる。
【0087】
図9はこのようなパイプ体3を形成するための板金3Aである。この板金3Aは、原材料となる金属シート状物からの打ち抜き等によって形成されている。なお、この図7において、形成後のパイプ体3の構成部分には同一の符号を付してその説明は省略する。また、図5の符号P1,P2,P3,P4はプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線である。尚、この説明線P1,P3,P3,P4での折り曲げ位置は、プレス成形時の板金3Aの延び量を考慮して設計されている。
【0088】
(係合部の変形例1)
ところで、雌係合部2g(3p)の開放端には、図10(A)に示すように、その開放端側に向かって拡開する案内部2mを形成し、雄係合部2h(3m)の雌係合部2g(3p)内への入り込みを容易とする構成としても良い。また、図10(B)に示すように、突起2i’の先端を縁部2eの近傍まで突出させてこの突起2i’に分割された一対の雌係合部2g’としても良い。
【0089】
一方、図10(C)に示すように、雄係合部2h(3m)の先端に先細りとなる傾斜状案内部2nを形成して同様の効果を得るようにしても良い。さらに、図10(D)に示すように、割片2k(3q)の対向する辺側の先端に互いに離反する方向に拡開する摺接案内部2pを形成して突起2i(3n)による割片2k(3q)の互いに離反する方向への屈曲案内を容易としても良い。
【0090】
この際、突起2i(3n)と摺接案内部2pとの傾斜角度を略一致させることによって突起2i(3n)に割片2k(3q)が当接した際の初期当接面積を広く確保することができるばかりでなく、割片2k(3q)の突起2i(3n)への食い込み等が防止され、より一層確実な嵌め合いを実現することができる。また、図10(E)に示すように、雄係合部2h(3m)の基部に切欠案内部2qを設けたり、図10(F)に示すように、雄係合部2h(3m)の基部から縁部2f(3f)に跨る切欠案内部2rを設けることによって割片2kの全体的な屈曲変形を容易としても良い。尚、これら各案内部2m,2n,2p,2q,2rは適宜組み合わせることができる。
【0091】
(係合部の変形例2)
また、図11(A)に示すように、突起3nの高さを上記参考例の突起2iのように低くすると共に、割片3qの外側の辺を雄係合部3m全体として先端側よりも基部側の方が細くなように傾斜させた傾斜辺3rとし、図11(B),(C)に示すように、係止壁3pの雌係合部3k側への入り込みを容易とすると共に、割3qの先端を雌係合部3k内で屈曲変形させて雌係合部3k,3mの嵌め合いをより確実なものとしてもよい。
【0092】
(係合部の変形例3)
また、図12(A)に示すように、突起3nを廃止すると共に雄係合部3mの割片形状を廃止し、雄係合部3mの外側両辺を変形例2と同様に傾斜片3rとしても、図12(B),(C)に示すように、係止壁3pの雌係合部3k側への入り込みを容易とすると共に、雌雄係合部3k,3mの嵌め合いをより確実なものとしてもよい。
【0093】
(係合部の変形例4)
また、図13(A)に示すように、割片3qの突出長D3を上述した突出長D1よりも長くし、図13(B),(C)に示すように、割3qの先端を雌係合部3k内で屈曲変形させて雌係合部3k,3mの嵌め合いをより確実なものとしてもよい。
【0094】
(係合部の変形例5)
また、図14(A)に示すように、割3qの外側の辺を雌係合部3mの全体として基部側よりも先端側の方が細くなるように傾斜させた傾斜辺3sとすると共に、傾斜辺3i,3jの傾斜方向を逆向きの傾斜辺3t3uとし、図14(B),(C)に示すように、割3qの雌係合部3kへの入り込みによって傾斜辺3sが係止壁3pを開かせて傾斜辺3tと傾斜辺3uとを嵌め合わせて凹凸係合部3h,3i同士でも嵌め合い関係を成立させてもよい。
【0095】
(係合部の変形例6)
さらに、図15(A)に示すように、突起3nの幅を幅広とし、割3qの突起3nとの係合に伴う開き角を大きくすることによって、図15(B),(C)に示すように、割3qの雌係合部3kへの入り込みによって係止壁3pを開かせて傾斜辺3tと傾斜辺3uとを嵌め合わせて凹凸係合部3h,3i同士でも嵌め合い関係を成立させてもよい。
【0097】
、上記した板金1A及び板金2Aにあっては、それぞれ1つの雌係合部1g,2gと雄係合部1h,2hを備えているものを開示したが、例えば図16に示すように、板金4Aに複数の雌係合部3g及び雄係合部4hを設けると共にその各雌係合部4g(全てでなくともよい)に突起4iを設けても良い。
【0098】
図17に示すように、板金5Aに複数の雌係合部5g及び雄係合部5hを設けると共に、各雌係合部5g(全てでなくともよい)に突起5i並びに係止壁5jを設け、雄係合部5hを分割して割片5kとしても良い。
【0099】
図18に示すように、板金6Aに複数の雌係合部6g及び雄係合部6hを交互に設けると共にその各雌係合部6g(全てでなくともよい)に突起6iを設けても良い。
【0100】
図19に示すように、板金7Aに複数の雌係合部7g及び雄係合部7hを交互に設けると共に、各雌係合部7g(全てでなくともよい)に突起7i並びに係止壁7jを設け、雄係合部7hを分割して割片7kとしても良い。
【0101】
このように、パイプ体形成用の板金には、その使用目的(例えば、複写機の本体パネル固定フレームや部品固定フレームなど)の剛性等を考慮して適宜のものが用いられると共に、その係合部の数や位置なども適宜の採用がなされることは勿論である。
【0102】
また、例えば、図2の板金1Aに示すように、面1cには後述するプレス加工時における機械(金型)への固定用の穴1mが形成されたり、他の面1b,1dを含めて複写機の本体パネル固定用或いは部品固定用のネジ穴1nが形成されるなど、その応用範囲はパイプ体1の使用目的に応じて加工される。この際、ネジ穴1nはバカ穴でも良いし、穴1mをネジ穴にして金型固定用穴として兼用しても良い。さらに、これらの穴1m,1nは、その位置や個数は限定されるものではないことは勿論、パイプ体成形後に形成しても良いことは勿論である。
【0103】
<付き合わせ型パイプ体の成形方法>
次に、このような板金1A〜6Aを用いて四角柱のパイプ体を成形する方法を図20〜図31に基づいて説明する。尚、これら各図では、上述したように、様々な種類の板金1A〜6Aが考えられることから、便宜上、一部の図面では雌雄の異なる係合部の図示を省略する。また、説明の便宜上、本発明の参考例に係る板金1Aを用いてパイプ体1を成形するものとして説明し、本発明の実施の形態に係る板金3A、および本発明の参考例に係る他の板金2A、4A〜6Aを用いた場合は重複した説明となるので省略する。
【0104】
(成形方法1)
図20(A)に示すように、先ず、公知のプレス機械によって、板金1Aの縁部1e,1fの近傍をその縁部1e,1fに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P1,P2参照)して立ち上げ(四角柱の場合、面1aと面1b及び面1aと面1dとのなす角度は90°)、1次加工品1Bを得る。
【0105】
次に、図20(B)に示すように、同様に公知のプレス機械によって、各縁部1e,1fが離間状態で対向するように面1aとなる屈曲位置よりも内方を縁部1e,1fに沿って屈曲(屈曲位置は説明線P3,P4を参照)して2次加工品1Cを得る。この際、面1cの幅よりも縁部1e,1fの対向間隔を広くすることによって、プレス機械の金型及び2次加工品1Cの抜きを容易とすることができる。
【0106】
次に、図21(A)に示すように、その2次加工品1Cをプレス機械100の下型101にセットする。この際、2次加工品1Cは下型101に設けられた押え機構102によって面1cが固定される。
【0107】
この状態から、図21(B)に示すように、上型103を下降させて下型101のプレス部104を互いに接近させつつ縁部1e,1f同士を接近させる。
【0108】
すると、雌係合部1gと雄係合部1hとが係合しつつ突起1iによって雄係合部1hの先端が変形する。この変形は、雄係合部1hの一部が雌係合部1gの両側縁部に強固に当接する(図1(C)参照)こととなり、結果的に、縁部1e,1fの密着状態での突き合わせを維持するように雌係合部1gと雄係合部1hとが嵌め合うこととなる。また、この嵌め合いは、縁部1e,1fが離反しようとする方向へのスプリングバックを吸収するため、図20(C)に示すように、縁部1e,1fが密着したパイプ体1の成形が可能となる。
【0109】
(成形方法1の変形例)
上述した2次加工品1Cを形成した後、図22(A)に示すように、2次加工品1Cをプレス機械120の下型121にセットする。
【0110】
この状態から、図22(B)に示すように、上型123を下降させて下型121のプレス部124を互いに接近させつつ縁部1e,1f同士を接近させる。
【0111】
すると、面1aと面1b及び面1aと面1dとで形成される各角部が下型121から突出した押え突起122に当接して下型121からの面1cの浮きが防止された固定状態となると共に雌係合部1gと雄係合部1hとが係合しつつ突起1iによって雄係合部1hの先端が変形する。この変形は、雄係合部1hの一部が雌係合部1gの両側縁部に強固に当接する(図1(C)参照)こととなり、結果的に、縁部1e,1fの密着状態での突き合わせを維持するように雌係合部1gと雄係合部1hとが嵌め合うこととなる。また、この嵌め合いは、縁部1e,1fが離反しようとする方向へのスプリングバックを吸収するため縁部1e,1fが密着したパイプ体1の成形が可能となる。
【0112】
(成形方法2)
図23(A)に示すように、先ず、公知のプレス機械によって、板金1Aの縁部1e,1fの近傍をその縁部1e,1fに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P1,P2参照)して立ち上げ(四角柱の場合、面1aと面1b及び面1aと面1dとのなす角度は90°)、1次加工品1Bを得る。
【0113】
次に、図23(B)に示すように、同様に公知のプレス機械によって、各縁部1e,1fが離間状態で対向するように面1aとなる屈曲位置よりも内方を縁部1e,1fに沿って屈曲(屈曲位置は説明線P3,P4を参照)して2次加工品1Cを得る。この際、面1cの幅よりも縁部1e,1fの対向間隔を広くすることによって、プレス機械の金型及び2次加工品1Cの抜きを容易とすることができる。
【0114】
次に、図24(A)に示すように、その2次加工品1Cをプレス機械130にセットする。この際、2次加工品1Cは下型131に設けられた押え機構132によって面1cが固定される。
【0115】
この状態から、図24(B)に示すように、上型133を下降させて下型131のプレス部134を互いに接近させつつ縁部1e,1f同士を接近させる。
【0116】
すると、雌係合部1gと雄係合部1hとが係合しつつ突起1iによって雄係合部1hの先端が変形する。この変形は、雄係合部1hの一部が雌係合部1gの両側縁部に強固に当接する(図1(C)参照)こととなり、結果的に、図23(C)に示すように、縁部1e,1fの突き合わせを維持するように雌係合部1gと雄係合部1hとが嵌め合った3次加工品1Dを得る。
【0117】
そして、図24(C)に示すように、この状態からさらに上型133を下降させることにより下型131のプレス部134の接近位置が固定されたまま上型133のプレス部135がプレス部134によるプレス方向と直交する方向から3次加工品1Dを加圧する。
【0118】
この加圧は、プレス部134によるプレス方向と直交する方向であることから、面1a〜1dの整形効果を得ることができる。また、雌係合部1gと雄係合部1hとの嵌め合い部分に発生したスプリングバックと逆方向のスプリングバックを発生させて互いに相殺する役割を果たす。これにより、縁部1e,1fが略完全に密着した状態のパイプ体1を得ることができる。
【0119】
ところで、上述した3次加工品1Dは、雌係合部1gと雄係合部1hにおいてもスプリングバックが発生して縁部1e,1f間に微小な隙が発生しているとした場合の加工品である。従って、上記成形方法1と相反する説明のように思えるが、これは板金1Aの材質や厚さ、或いは、雌係合部1gと雄係合部1hの形状や大きさ等の条件によって発生する可能性を考慮したものである。また、この3次加工品1Dは、連続したプレス工程の途中経過であることから、実質的な加工品となるものではない。尚、プレス部134による加圧は、上述した効果を得るために、パイプ体1の変形(つぶれ)を起こさない程度とされることは勿論であり、その程度は、板金1Aの厚さ等の上記条件に応じて設定される。
【0120】
(成形方法3)
図25(A)に示すように、先ず、公知のプレス機械によって、板金1Aの縁部1e,1fの近傍をその縁部1e,1fに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P1,P2参照)して立ち上げ(四角柱の場合、面1aと面1b及び面1aと面1dとのなす角度は90°)、1次加工品1Bを得る。
【0121】
次に、図25(B)に示すように、同様に公知のプレス機械によって、各縁部1e,1fが離間状態で対向するように面1aとなる屈曲位置よりも内方を縁部1e,1fに沿って屈曲(屈曲位置は説明線P3,P4を参照)して2次加工品1Cを得る。この際、面1cの幅よりも縁部1e,1fの対向間隔を広くすることによって、プレス機械の金型及び2次加工品1Cの抜きを容易とすることができる。
【0122】
次に、図26(A)に示すように、その2次加工品1Cをプレス機械140の下型141にセットする。
【0123】
この状態から、図26(B)に示すように、上型143を下降させて下型141のプレス部144を互いに接近させつつ縁部1e,1f同士を接近させると同時に、面1cを突出方向に湾曲させる。この湾曲は上記成形方法1,2のように面1cを固定しないことと、2次加工品1Cの状態のときに面1bと面1cとのなす角度θ1を、パイプ体1の形成完了状態の角度が略90°であることから、それよりも大きい角度である鈍角とすることによってプレス部144の接近に伴って形成される。
【0124】
また、このプレス部144の接近により、雌係合部1gと雄係合部1hとが係合しつつ突起1iによって雄係合部1hの先端が変形する。この変形は、雄係合部1hの一部が雌係合部1gの両側縁部に強固に当接する(図1(C)参照)こととなり、結果的に、図25(C)に示すように、縁部1e,1fの突き合わせを維持するように、雌係合部1gと雄係合部1hとが嵌め合い且つ面1cが突出方向に湾曲した3次加工品1D’を得る。
【0125】
そして、図26(C)に示すように、この状態からさらに上型143を下降させることによりプレス部144の接近位置が固定されたまま上型143のプレス部145がプレス部144によるプレス方向と直交する方向から3次加工品1D’を加圧する。
【0126】
この加圧は、プレス部144によるプレス方向と直交する方向でプレス部145が加圧することから、面1cをもとの平面としつつ面1a〜1dを各プレス部144,145の加圧効果によって整形することができる。また、面1cには再び突出しようとする方向へのスプリングバックが発生し、このスプリングバックが雌係合部1gと雄係合部1hとの嵌め合い部分に発生したスプリングバックと逆方向の作用となることから互いに相殺する役割を果たす。これにより、図25(D)に示すように、各面1a〜1dの平面度を維持すると共に縁部1e,1fが略完全に密着した状態のパイプ体1を得ることができる。
【0127】
(成形方法3の変形例)
上述した2次加工品1Cを形成した後、図27(A)に示すように、その2次加工品1Cをプレス機械150の下型151にセットする。
【0128】
この状態から、図27(B)に示すように、上型153を下降させて下型151のプレス部154を互いに接近させつつ縁部1e,1f同士を接近させると同時に、面1cを突出方向に湾曲させる。
【0129】
この湾曲は、上記成形方法1,2のように面1cを固定しないことと、2次加工品1Cの状態のときに面1bと面1cとのなす角度θ1が鈍角であることによってプレス部154の接近に伴って形成される。
【0130】
また、このプレス部154の接近により、雌係合部1gと雄係合部1hとが係合しつつ突起1iによって雄係合部1hの先端が変形する。この変形は、雄係合部1hの一部が雌係合部1gの両側縁部に強固に当接する(図1(C)参照)こととなり、結果的に、図25(C)に示すように、縁部1e,1fの突き合わせを維持するように、雌係合部1gと雄係合部1hとが嵌め合い且つ面1cが突出方向に湾曲した3次加工品1D’を得る。
【0131】
この際、下型151には、面1aと面1b及び面1aと面1dとで形成される各角部と摺接する摩擦抵抗式の押え部材152によって下型151からの面1cの浮き量が制御される。尚、この押え部材152は、その抵抗力の設定により成形方法1の変形例の他、他の成形方法にも適用することができる。
【0132】
そして、図27(C)に示すように、この状態からさらに上型153を下降させることによりプレス部154の接近位置が固定されたまま上型153のプレス部155がプレス部154によるプレス方向と直交する方向から3次加工品1D’を加圧する。
【0133】
この加圧は、プレス部154によるプレス方向と直交する方向であることから、面1cを平面とするように面1a〜1dの整形効果を得ることができる。また、面1cに平面方向から再び突出する方向へのスプリングバックが発生し、このスプリングバックが雌係合部1gと雄係合部1hとの嵌め合い部分に発生したスプリングバックと逆方向の作用となることから互いに相殺する役割を果たす。これにより、図25(D)に示すように、縁部1e,1fが略完全に密着した状態のパイプ体1を得ることができる。
(成形方法4)
図28(A)に示すように、先ず、公知のプレス機械によって、板金1Aの縁部1e,1fの近傍をその縁部1e,1fに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P1,P2参照)して立ち上げ(四角柱の場合、面1aと面1b及び面1aと面1dとのなす角度は90°)、1次加工品1Bを得る。
【0134】
次に、図28(B)に示すように、同様に公知のプレス機械によって、各縁部1e,1fが離間状態で対向するように面1aとなる屈曲位置よりも内方を縁部1e,1fに沿って屈曲(屈曲位置は説明線P3,P4を参照)すると同時に面1cを内方に屈曲させた2次加工品1C’を得る。この際、面1cの幅よりも縁部1e,1fの対向間隔を広くすることによって、プレス機械の金型及び2次加工品1C’の抜きを容易とすることができる。また、面1cの屈曲は、面1bと面1c及び面1dと面1cとのなす角度θ2を略直角とする。
【0135】
次に、図29(A)に示すように、その2次加工品1C’をプレス機械160の下型161にセットする。
【0136】
この状態から、図29(B)に示すように、上型163を下降させて下型161のプレス部164を互いに接近させつつ縁部1e,1f同士が接近する。
【0137】
また、このプレス部164の接近により、雌係合部1gと雄係合部1hとが係合しつつ突起1iによって雄係合部1hの先端が変形する。この変形は、雄係合部1hの一部が雌係合部1gの両側縁部に強固に当接する(図1(C)参照)こととなり、結果的に、図28(C)に示すように、縁部1e,1fの突き合わせを維持するように、雌係合部1gと雄係合部1hとが嵌め合った3次加工品1Dを得る。
【0138】
そして、図29(C)に示すように、この状態からさらに上型163を下降させることによって、プレス部164の接近位置が固定されたまま上型163のプレス部165がプレス部164によるプレス方向と直交する方向から3次加工品1Dを加圧する。
【0139】
この加圧は、プレス部164によるプレス方向と直交する方向であることから、面1cを平面とするように面1a〜1dの整形効果を得ることができる。また、面1cに平面方向から再び突出する方向へのスプリングバックが発生し、このスプリングバックが雌係合部1gと雄係合部1hとの嵌め合い部分に発生したスプリングバックと逆方向の作用となることから互いに相殺する役割を果たす。これにより、図28(D)に示すように、縁部1e,1fが略完全に密着した状態のパイプ体1を得ることができる。
【0140】
(成形方法5)
図30(A)に示すように、先ず、公知のプレス機械によって、板金1Aの縁部1e,1fの近傍をその縁部1e,1fに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P1,P2参照)して立ち上げ(四角柱の場合、面1aと面1b及び面1aと面1dとのなす角度は90°)、1次加工品1Bを得る。
【0141】
次に、図30(B)に示すように、同様に公知のプレス機械によって、各縁部1e,1fが離間状態で対向するように面1aとなる屈曲位置よりも内方を縁部1e,1fに沿って屈曲(屈曲位置は説明線P3,P4を参照)すると同時に面1cを内方に屈曲させた2次加工品1C”を得る。この際、面1cの幅よりも縁部1e,1fの対向間隔を広くすることによって、プレス機械の金型及び2次加工品1C”の抜きを容易とすることができる。また、面1cの屈曲は、面1bと面1c及び面1dと面1cとのなす角度θ3を鈍角とする。
【0142】
次に、図31(A)に示すように、その2次加工品1C”をプレス機械170の下型171にセットする。
【0143】
この状態から、図31(B)に示すように、上型173を下降させて下型171のプレス部174を互いに接近させつつ縁部1e,1f同士が接近する。
【0144】
また、このプレス部174の接近により、雌係合部1gと雄係合部1hとが係合しつつ突起1iによって雄係合部1hの先端が変形する。この変形は、雄係合部1hの一部が雌係合部1gの両側縁部に強固に当接する(図1(C)参照)こととなり、結果的に、図30(C)に示すように、縁部1e,1fの突き合わせを維持するように、雌係合部1gと雄係合部1hとが嵌め合い且つ面1cが突出方向に湾曲した3次加工品1D’を得る。
【0145】
そして、図31(C)に示すように、この状態からさらに上型173を下降させることによって、プレス部174の接近位置が固定されたまま上型173のプレス部175がプレス部174によるプレス方向と直交する方向から3次加工品1D’を加圧する。
【0146】
この加圧は、プレス部174によるプレス方向と直交する方向であることから、面1cを平面とするように面1a〜1dの整形効果を得ることができる。また、面1cに平面方向から再び突出する方向へのスプリングバックが発生し、このスプリングバックが雌係合部1gと雄係合部1hとの嵌め合い部分に発生したスプリングバックと逆方向の作用となることから互いに相殺する役割を果たす。これにより、図30(D)に示すように、縁部1e,1fが略完全に密着した状態のパイプ体1を得ることができる。
【0147】
(四角柱以外の角柱パイプ体の実施の形態)
図32乃至図34は、上述した四角柱以外の多角柱パイプの一例としての六角柱のパイプ体9を示す。
【0148】
このパイプ体9は、図32に示すように、六つの面9a〜9fを有する六角柱に形成されており、一つの面9aは互いに対向する縁部9g,9hの突き合せによってその周辺部分と共同して形成されている。
【0149】
また、縁部9g,9hには互いに対向状態で係合する雌雄の異なった雌係合部9iと雄係合部9jとが形成されている。また、雌係合部9iの底縁部中央には開放端側に向かって突出する山型状の突起9kが形成されている。これら雌係合部9i,雄係合部9j,突起9kは、図32(B)及び図32(C)に示すように、雌係合部1g,雄係合部1h,突起1iと構成及び作用は同一である。また、雌係合部9i,雄係合部9j,突起9kには雌係合部2g,雄係合部2h,突起2iと同一の構成を用いても良い。さらに、このパイプ体9を形成するための板金には上述した板金1A〜6Aと同一の構成のものが使用される。
【0150】
ここでは、図33に示す板金9Aを使用するものとして説明する。このようなパイプ体9は、先ず、公知のプレス機械によって、板金9Aの縁部9g,9hの近傍をその縁部9g,9hに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P1,P2参照)して立ち上げ(正六角柱の場合、面9aと面9b及び面9aと面9fとのなす角度は60°)、1次加工品を得る。
【0151】
次に、同様に公知のプレス機械によって、各縁部9g,9hが離間状態で対向するように面9aとなる屈曲位置よりも内方を縁部9g,9hに沿って順次屈曲(屈曲位置は説明線P3,P4及びP5,P6を参照)して2次加工品9Cを得る。この際、面9dの幅よりも縁部9g,9hの対向間隔を広くすることによって、プレス機械の金型及び2次加工品9C(図34(A)参照)の抜きを容易とすることができる。
【0152】
次に、図34(A)に示すように、その2次加工品9Cをプレス機械180の下型181にセットする。この際、2次加工品9Cは、下型181に設けられた押え機構182によって面9dが固定される。
【0153】
この状態から、図34(B)に示すように、上型93を下降させて下型181のプレス部184を互いに接近させつつ縁部9g,9h同士を接近させる。
【0154】
すると、雌係合部9iと雌係合部9jとが係合しつつ雌係合部9kによって雌係合部9jの先端が変形する。この変形は、雌係合部9jの一部が雌係合部9iの両側縁部に強固に当接することとなり、結果的に縁部9g,9hの突き合わせを維持するように雌係合部9iと雌係合部9jとが嵌め合った3次加工品9Dを得る。
【0155】
そして、図34(C)に示すように、この状態からさらに上型183を下降させることにより下型181のプレス部184の接近位置が固定されたまま上型183のプレス部185がプレス部34によるプレス方向と直交する方向から3次加工品9Dを加圧する。
【0156】
この加圧は、プレス部184によるプレス方向と直交する方向であることから、面9a〜9fの整形効果を得ることができる。また、雌係合部9iと雌係合部9jとの嵌め合い部分に発生したスプリングバックと逆方向のスプリングバックを発生させて互いに相殺する役割を果たす。これにより、縁部9g,9hが略完全に密着した状態のパイプ体9を得ることができる。
【0157】
(円柱パイプ体の実施の形態)
図35乃至図37は、上述した四角柱以外の多角柱パイプの一例としての円柱のパイプ体10を示す。
【0158】
このパイプ体10は、図35(A)に示すように、一つの曲面10aを有する円柱に形成されており、一つの面10aは互いに対向する縁部10b,10cの突き合せによってその周辺部分と共同して形成されている。
【0159】
また、縁部10b,10cには互いに対向状態で係合する雌雄の異なった雌係合部10dと雄係合部10eとが形成されている。また、雌係合部10dの底縁部中央には開放端側に向かって突出する山型状の突起10fが形成されている。これら雌係合部10d,雄係合部10e,突起10fは、図35(B)及び図35(C)に示すように、雌係合部1g,雄係合部1h,突起1iと構成及び作用は同一である。また、雌係合部10d,雄係合部10e,突起10fには雌係合部2g,雄係合部2h,突起2iと同一の構成でも良い。さらに、このパイプ体10を形成するための板金には上述した板金1A〜6Aと同一の構成のものが使用される。
【0160】
ここでは、図36に示す板金10Aを使用するものとして説明する。このようなパイプ体10は、先ず、公知のプレス機械によって、板金10Aの縁部10b,10cが対向するように略楕円形状とし、図37(A)に示すように、1次加工品10Bを得る。
【0161】
次に、その1次加工品10Bをプレス機械190の下型191に設けられた押え機構192によって面10aの図示下方を固定する。
【0162】
この状態から、図37(B)に示すように、上型193を下降させて下型191のプレス部194を互いに接近させつつ縁部10b,10c同士を接近させる。
【0163】
すると、雌係合部10dと雌係合部10jとが係合しつつ雌係合部10fによって雌係合部10jの先端が変形する。この変形は、雌係合部10jの一部が雌係合部10dの両側縁部に強固に当接することとなり、結果的に縁部10b,10cの突き合わせを維持するように雌係合部10dと雌係合部10jとが嵌め合ったパイプ体10を得ることができる。
【0164】
38(A)において、11は本発明の参考例に係る成形方法で形成されたパイプ体である。このパイプ体11は、四つの面11a,11b,11c,11dを有する四角柱に形成されており、一つの面11aは互いに対向する縁部11e,11fの突き合わせによってその周辺部分と共同して形成されている。
【0165】
また、この平行な縁部11e,11fと直交する一方の縁部11gには、互いに対向可能な舌片11h,11iが突出形成されている。
【0166】
この舌片11h,11iには、パイプ体11の形成完了前の要部拡大図である図38(B)に示すように、互いに対向状態で係合する雌雄の異なった雌係合部11j及び雄係合部11kとが形成されている。また、舌片11h,11iは、その縁部11m,11nを突き合せることによって周辺部分と共同して支持面11pを形成する。
【0167】
雌係合部11jの底縁部中央には開放端側に向かって突出する山型状の突起11qが形成されている。また、雌係合部11jの開放端にはその開口径を拡開させるように傾斜した案内部11rが形成されている。さらに、雌係合部11jには、その開放端寄りの開口径を底縁部寄りの開口径よりも狭くするように互いに接近する方向に突出する係止壁11sが形成されている。
【0168】
雄係合部11kの先端には、その先端に向かう程先細りとなる傾斜状案内部11tが形成されている。また、雄係合部11kには、パイプ体11の形成完了状態の要部拡大図である図38(C)に示すように、その突出端側が突起11qに案内されて互いに離反する方向に屈曲変形可能となるように分割された一対の割片11uから構成されている。この割片11uは屈曲変形により雌係合部11jと雄係合部11kとが嵌め合うと同時に係止壁11sに当接して縁部11m,11nを密着状態で突き合わせる。
【0169】
図39はこのようなパイプ体11を形成するための板金11Aである。この板金11Aは、原材料となる金属シート状物からの打ち抜き等によって形成されている。なお、この図39において、形成後のパイプ体11の構成部分には同一の符号を付してその説明は省略する。また、図39の符号P1,P2,P3,P4は、面11a〜面11dを形成するためにプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線であり、符号P5,P6は支持面11pを形成するためにプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線でる。尚、説明線P1〜P6での折り曲げ位置は、プレス成形時の板金11Aの延び量を考慮して設計されている。
【0170】
また、板金11Aには、例えば、面11cには後述するプレス加工時における機械(金型)への固定用の穴11vが形成される。また、他の面11b,11d,11pには複写機の本体パネル固定用或いは部品固定用のネジ穴11wが形成される。なお、各穴11v,11wの応用範囲はパイプ体11の使用目的に応じて加工される。この際、穴11vをネジ穴にして金型固定用穴として兼用しても良い。さらに、これらの穴11v,11wの位置や個数は限定されるものではないことは勿論、パイプ体成形後に形成しても良いことは勿論である。
【0171】
このような板金11Aを用いて四角柱のパイプ体を成形する場合には、先ず、公知のプレス機械によって、板金11Aの縁部11e,11fの近傍をその縁部11e,11fに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P1,P2参照)して立ち上げ(四角柱の場合、面11aと面11b並びに面11aと面11dとのなす角度は90°)ると共に、舌片11h,11iを縁部11gに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P5,P6参照)して立ち上げ(面11bと面11p並びに面11dと面11pとのなす角度は90°)る。
【0172】
次に、同様に公知のプレス機械によって、各縁部11e,11fが離間状態で対向するように面11aとなる屈曲位置よりも内方を縁部11e,11fに沿って屈曲(屈曲位置は説明線P3,P4を参照)し、図40(A)に示すように、1次加工品11Bを得る。この際、面11cの幅よりも縁部11e,11fの対向間隔を広くすることによって、プレス機械の金型及び1次加工品11Bの抜きを容易とすることができる。
【0173】
次に、図40(A)に示すように、その1次加工品11Bをプレス機械200の下型201にセットする。この際、1次加工品11Bは、下型201に設けられた押え機構202によって面11cが固定される。
【0174】
この状態から、図40(B)に示すように、上型203を下降させて下型201のプレス部204を互いに接近させつつ縁部11e,11f及び縁部11m,11n同士を接近させる。
【0175】
すると、雌係合部11jと雄係合部11kとが係合しつつ突起11qの案内によって割片11uの先端が互いに離反するように屈曲変形する。この割片11uの屈曲変形は、その一部が係止壁11sに当接することとなり、縁部11m,11nを密着状態で突き合わせるように雌係合部11jと雄係合部11kとが嵌め合うと同時に抜け止めがなされる。また、この嵌め合いは、縁部11m,11n及び縁部11e,11fが離反しようとする方向へのスプリングバックを吸収する。従って、支持面11pの幅を面11aの幅と一致させることによって、雌係合部11jと雄係合部11kとの嵌め合いと同時に面11aの縁部11e,11fも密着状態で突き合ったパイプ体11の成形が可能となる。
【0176】
このようなパイプ体11をフレーム構造として接合する場合には、図41(A)に示すように、パイプ端部に形成された支持面11pをベースフレームF1に付き当てた状態で、図41(B)に示すように、ベースフレームF1を貫通させた後に支持面11pに形成したネジ穴11w(図39参照)と螺合するネジNによってベースフレームF1とパイプ体11とを接合すれば、支持面11pがベースフレームF1に密着した接合構造とすることができる。尚、フレーム構造の種類や場所に応じてベースフレームF1に固定(若しくは一体)のブラケットF2を介装しても良い。
【0177】
42(A)において、12は本発明の参考例に係る成形方法で形成されたパイプ体である。このパイプ体12は、四つの面12a,12b,12c,12dを有する四角柱に形成されており、一つの面12aは互いに対向する一対の平行な縁部12e,12fの突き合わせによってその周辺部分と共同して形成されている。また、この一対の平行な縁部12e,12fには、互いに係合可能な第2の雌係合部12gと雄係合部12hとが形成されている。これら第2の雌係合部12gの幅と雄係合部12hの幅とは互いに密着状態で係合するように略同幅とされている。
【0178】
また、雌係合部12gの開放端には、その開放端を拡開させる案内部12iが形成されている。さらに、雄係合部12hの先端には、その先端に向かうほど先細りとする傾斜案内部12jが形成されている。
【0179】
平行な縁部12e,12fと直交する一方の縁部12kには、互いに対向可能な舌片12m,12nが突出形成されている。
【0180】
この舌片12m,12nには、パイプ体12の形成完了前の要部拡大図である図42(B)に示すように、互いに対向状態で係合する雌雄の異なった雌係合部12o及び雄係合部12pとが形成されている。また、舌片12m,12nは、その縁部12q,12rを突き合せることによって周辺部分と共同して支持面12sを形成する。
【0181】
雌係合部12oの底縁部中央には開放端側に向かって突出する山型状の突起12tが形成されている。また、雌係合部12oの開放端にはその開口径を拡開させるように傾斜した案内部12uが形成されている。さらに、雌係合部12oには、その開放端寄りの開口径を底縁部寄りの開口径よりも狭くするように互いに接近する方向に突出する係止壁12vが形成されている。
【0182】
雄係合部12pの先端には、その先端に向かう程先細りとなる傾斜状案内部12wが形成されている。また、雄係合部12pには、パイプ体12の形成完了状態の要部拡大図である図42(C)に示すように、その突出端側が突起12tに案内されて互いに離反する方向に屈曲変形可能となるように分割された一対の割片12xから構成されている。この割片12xは屈曲変形により雌係合部12oと雄係合部12pとが嵌め合うと同時に係止壁12vに当接して縁部12r,12sを密着状態で突き合わせる。
【0183】
図43はこのようなパイプ体12を形成するための板金12Aである。この板金12Aは、原材料となる金属シート状物からの打ち抜き等によって形成されている。なお、この図43において、形成後のパイプ体12の構成部分には同一の符号を付してその説明は省略する。また、図43の符号P1,P2,P3,P4は、面12a〜面12dを形成するためにプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線であり、符号P5,P6は支持面12qを形成するためにプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線でる。尚、説明線P1〜P6での折り曲げ位置は、プレス成形時の板金12Aの延び量を考慮して設計されている。
【0184】
また、板金12Aには、例えば、面12cには後述するプレス加工時における機械(金型)への固定用の穴12yが形成される。また、他の面12b,12d,12qには複写機の本体パネル固定用或いは部品固定用のネジ穴12zが形成される。なお、各穴12y,12zの応用範囲はパイプ体12の使用目的に応じて加工される。この際、穴12yをネジ穴にして金型固定用穴として兼用しても良い。さらに、これらの穴12y,12zの位置や個数は限定されるものではないことは勿論、パイプ体成形後に形成しても良いことは勿論である。
【0185】
このような板金12Aを用いて四角柱のパイプ体を成形する場合には、先ず、公知のプレス機械によって、板金12Aの縁部12e,12fの近傍をその縁部12e,12fに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P1,P2参照)して立ち上げる(四角柱の場合、面12aと面12b並びに面12aと面12dとのなす角度は90°)と共に、舌片12m,12nを縁部12kに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P5,P6参照)して立ち上げる(面12bと面12q並びに面12dと面12qとのなす角度は90°)。
【0186】
次に、同様に公知のプレス機械によって、各縁部12e,12fが離間状態で対向するように面12aとなる屈曲位置よりも内方を縁部12e,12fに沿って屈曲(屈曲位置は説明線P3,P4を参照)し、図40(A)に示すように、1次加工品12Bを得る。この際、面12cの幅よりも縁部12e,12fの対向間隔を広くすることによって、プレス機械の金型及び1次加工品12Bの抜きを容易とすることができる。
【0187】
次に、図44(A)に示すように、その1次加工品12Bをプレス機械210の下型211にセットする。この際、1次加工品12Bは、下型211に設けられた押え機構212によって面12cが固定される。
【0188】
この状態から、図44(B)に示すように、上型213を下降させて下型211のプレス部214を互いに接近させつつ縁部12e,12f及び縁部12r,12s同士を接近させる。
【0189】
すると、雌係合部12gと雄係合部12hとが係合すると同時に、雌係合部12oと雄係合部12pとが係合しつつ突起12tの案内によって割片12xの先端が互いに離反するように屈曲変形する。この一対の割片12xの屈曲変形は、その一部が係止壁12vに当接することとなり、縁部12r,12sを密着状態で突き合わせるように雌係合部12oと雄係合部12pとが嵌め合うと同時に抜け止めがなされる。また、この嵌め合いは、縁部12r,12s及び縁部12e,12fが離反しようとする方向へのスプリングバックを吸収する。従って、支持面12qの幅を面12aの幅と一致させることによって、雌係合部12oと雄係合部12pとの嵌め合いと同時に面12aの縁部12e,12fも密着状態で突き合ったパイプ体12の成形が可能となる。
【0190】
尚、このようなパイプ体12をフレーム構造として接合する場合は、上記実施の形態4と同様であるため、説明を省略するが、このパイプ体12の場合、雌係合部12gと雄係合部12hとの密着状態の係合により、縁部12e,12fが相対的に平行移動する加重、即ち、パイプ体12の捩れ方向の加重を吸収し、剛性を向上させることができる。
【0191】
45(A)において、13は本発明の参考例に係る成形方法で形成されたパイプ体である。このパイプ体13は、四つの面13a,13b,13c,13dを有する四角柱に形成されており、一つの面13aは互いに対向する一対の平行な縁部13e,13fの突き合わせによってその周辺部分と共同して形成されている。また、この一対の平行な縁部13e,13fには、互いに係合可能な第2の雌係合部13gと雄係合部13hとが形成されている。尚、これら第2の雌係合部13g及び雄係合部13hは、後述する雌係合部13m(雌係合部13gに対応)及び雄係合部13n(雄係合部13hに対応)と実質的に同一であるため、その雌係合部13m及び雄係合部13nの説明を援用する。
【0192】
平行な縁部13e,13fと直交する一方の縁部13iには、互いに対向可能な舌片13j,13kが突出形成されている。
【0193】
この舌片13j,13kには互いに対向状態で係合する雌雄の異なった雌係合部13mと雄係合部13nとが形成されている。また、舌片13j,13kは、その縁部13q,13rを突き合せることによって周辺部分と共同して支持面13pを形成する。
【0194】
雌係合部13mの底縁部中央には、パイプ体13の形成完了前の要部拡大図である図45(B)に示すように、開放端側に向かって突出する山型状の突起13sが形成されている。また、雌係合部13mの開放端にはその開口径を拡開させるように傾斜した案内部13tが形成されている。さらに、雌係合部13mには、その開放端寄りの開口径を底縁部寄りの開口径よりも狭くするように互いに接近する方向に突出する係止壁13uが形成されている。
【0195】
雄係合部13nの先端には、その先端に向かう程先細りとなる傾斜状案内部13vが形成されている。また、雄係合部13nには、パイプ体13の形成完了状態の要部拡大図である図45(C)に示すように、その突出端側が突起13sに案内されて互いに離反する方向に屈曲変形可能となるように分割された一対の割片13wから構成されている。この割片13wは屈曲変形により雌係合部13mと雄係合部13nとが嵌め合うと同時に係止壁13uに当接して縁部13q,13rを密着状態で突き合わせる。
【0196】
図46はこのようなパイプ体13を形成するための板金13Aである。この板金13Aは、原材料となる金属シート状物からの打ち抜き等によって形成されている。なお、この図46において、形成後のパイプ体13の構成部分には同一の符号を付してその説明は省略する。また、図46の符号P1,P2,P3,P4は、面13a〜面13dを形成するためにプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線であり、符号P5,P6は支持面13pを形成するためにプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線である。尚、説明線P1〜P6での折り曲げ位置は、プレス成形時の板金13Aの延び量を考慮して設計されている。
【0197】
また、板金13Aには、例えば、面13cには後述するプレス加工時における機械(金型)への固定用の穴13xが形成される。また、他の面13b,13d,13pには複写機の本体パネル固定用或いは部品固定用のネジ穴13yが形成される。なお、各穴13x,13yの応用範囲はパイプ体13の使用目的に応じて加工される。この際、穴13xをネジ穴にして金型固定用穴として兼用しても良い。さらに、これらの穴13x,13yの位置や個数は限定されるものではないことは勿論、パイプ体成形後に形成しても良いことは勿論である。
【0198】
このような板金13Aを用いて四角柱のパイプ体を成形する場合には、先ず、公知のプレス機械によって、板金13Aの縁部13e,13fの近傍をその縁部13e,13fに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P1,P2参照)して立ち上げる(四角柱の場合、面13aと面13b並びに面13aと面13dとのなす角度は90°)と共に、舌片13j,13kを縁部13iに沿って同方向に屈曲(屈曲位置は説明線P5,P6参照)して立ち上げる(面13bと面13p並びに面13dと面13pとのなす角度は90°)。
【0199】
次に、同様に公知のプレス機械によって、各縁部13e,13fが離間状態で対向するように面13aとなる屈曲位置よりも内方を縁部13e,13fに沿って屈曲(屈曲位置は説明線P3,P4を参照)し、図47(A)に示すように、1次加工品13Bを得る。この際、面13cの幅よりも縁部13e,13fの対向間隔を広くすることによって、プレス機械の金型及び1次加工品13Bの抜きを容易とすることができる。
【0200】
次に、図47(A)に示すように、その1次加工品13Bをプレス機械220の下型221にセットする。この際、1次加工品13Bは、下型221に設けられた押え機構222によって面13cが固定される。
【0201】
この状態から、図47(B)に示すように、上型223を下降させて下型221のプレス部224を互いに接近させつつ縁部13e,13f及び縁部13q,13r同士を接近させる。
【0202】
すると、雌係合部13gと雄係合部13hとが係合すると同時に、雌係合部13mと雄係合部13nとが係合しつつ突起13sの案内によって割片13wの先端が互いに離反するように屈曲変形する。この一対の割片13wの屈曲変形は、その一部が係止壁13uに当接することとなり、縁部13q,13rを密着状態で突き合わせるように雌係合部13mと雄係合部13nとが嵌め合うと同時に抜け止めがなされる。また、この嵌め合いは、縁部13q,13r及び縁部13e,13fが離反しようとする方向へのスプリングバックを吸収する。従って、支持面13pの幅を面13aの幅と一致させることによって、雌係合部13mと雄係合部13nとの嵌め合いと同時に面13aの縁部13e,13fも密着状態で突き合ったパイプ体13の成形が可能となる。
【0203】
尚、このようなパイプ体13をフレーム構造として接合する場合は、上記参考例と同様であるため、説明を省略するが、このパイプ体13の場合、雌係合部13gと雄係合部13hとの嵌め合いにより、縁部13e,13fが相対的に平行移動する加重、即ち、パイプ体13の捩れ方向の加重を吸収し、剛性を向上させることができるばかりでなく、縁部13q13rを付き合わせた際の密着状態を雌係合部13mと雄係合部13nの精度等に関係なく維持することができる。
【0204】
48(A)において、14は本発明の参考例に係る成形方法で形成されたパイプ体である。このパイプ体14は、四つの面14a,14b,14c,14dを有する四角柱に形成されており、互いに交差(この場合には直交)する面14aと面14dの各縁部14e,14fとが合わされ、これら縁部14eの裏面14gに縁部14fの端面14hが当接することで合わせ目14iが構成されている。
【0205】
また、縁部14e,14fには、パイプ体14の形成完了前の要部拡大図である図48(B),(C)に示すように、互いに交差(直交)した方向で対向するように雌係合部14jと雄係合部14kとがそれぞれ形成されている。この雄係合部14kは、パイプ体14の形成完了状態の要部拡大図である図48(D),(E)に示すように、その変形によって雌係合部14jと嵌め合わされ、これにより面14aの裏面14gと面14dの端面14hとが密着した合わせ目14iとすることができる。
【0206】
図49(A),(B)は、このようなパイプ体14を形成するための板金14Aを示す。この板金14Aは、原材料となる金属シート状物からの打ち抜き等によって形成されている。
【0207】
雌係合部14jは面14aの端面14mに開放されている。また、雌係合部14jの底壁14n側の内幅W1は、図49(A)に示すように、端面14m側の開口幅W2よりも広く設定され、これにより底壁14nの両幅に互いに端面14m側に向かうほど接近する(幅狭となる)傾斜面14pを有する嵌合雌係合部14qが形成されている。
【0208】
雄係合部14kは、端面14hの長手方向に沿う幅W3は開口幅W2よりも小さくされている。また、雄係合部14kの長手方向両端部分は中央部分よりも突出されている。また、図49(B)に示すように、雄係合部14kの最大突出量H1は板金14Aの厚さH2よりも大きく、雌係合部14jの奥行きH3は板金14Aの厚さH2と同じとされている。
【0209】
これにより、図48(B)に示すように、雌係合部14jと雄係合部14kとが係合している状態では、面14aの表面14rから雄係合部14kの両端部分が突出することとなる。なお、この図49において、成形後のパイプ体14の構成部分には同一の符号を付してその説明は省略する。また、図49の符号P1,P2,P3はプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線である。尚、この説明線P1,P2,P3で示す折り曲げ位置はプレス成形時の板金14Aの延び量を考慮して設計される。さらに、板金14Aには、その面14cに後述するプレス加工時における機械(金型)への固定用の穴14sが複数形成されたり、他の面14a,14b,14dを含めて複写機の本体パネル固定用或いは部品固定用のネジ穴14tが形成されるなど、その応用範囲はパイプ体14の使用目的に応じて加工される。この際、ネジ穴14tは所謂バカ穴でも良いし、穴14sをネジ穴にして金型固定用の穴と兼用としても良い。さらに、これらの穴14s,14tは、その位置や個数は限定されるものではないことは勿論、パイプ体成形後に形成しても良いことは勿論である。
【0210】
このような板金14Aを用いて四角柱のパイプ体14を成形する場合を図50に基づいて説明する。
【0211】
先ず、公知のプレス機械によって、板金14Aの説明線P1〜P3を折り曲げて(四角柱の場合、面14aと面14b及び面14bと面14cとのなす角度は90°、面14cと面14dとのなす角度は鈍角)、図50(A)に示すように、1次加工品14Bを形成する。
【0212】
次に、1次加工品14Bをプレス機械230の下型231にセットする。この際、1次加工品14Bは下型231に設けた押え機構232によって面14cが下型231に固定される。
【0213】
この状態から、図50(B)に示すように、上型233を下降してこの上型233により下型231のプレス部234を互いに接近させつつ縁部14e,14f同士を接近させ、雌係合部14jと雄係合部14kとを係合させて2次加工品14Cを得る。
【0214】
さらに、図50(C)に示すように、この状態からさらに上型233を下降することにより下型231のプレス部234の接近位置を固定したまま上型233のプレス部235がプレス部234によるプレス方向と直交する方向から2次加工品14Cを加圧しつつ雄係合部14kの両端を変形させる。この変形は、雄係合部14kの潰された一部が雌係合部14jの嵌合雌係合部14qに入り込むため、結果的に、図48(E)に示すように、雌係合部14jと雄係合部14kとが嵌め合う。
【0215】
この際、プレス部235による加圧は、プレス部234によるプレス方向と直交する方向であることから、面14a〜14dの整形効果を得ることができる。また、雌係合部14jと雄係合部14kとの嵌め合いにより、面14aの裏面14gと面14dの端面14hが略完全に密着した状態のパイプ体14を得ることができる。
【0216】
ところで、2次加工品14Cは、1次加工品14Bからパイプ体14に加工されるプレス工程の途中経過であることから、実質的な加工品となるものではない。尚、プレス部234による加圧は、上述した効果を得るために、パイプ体14の変形(潰れ)を起こさない程度とされることは勿論であり、その程度は、板金14Aの厚さH2や材質等の条件に応じて設定される。
【0217】
51(A)において、15は本発明の参考例に係る成形方法で形成されたパイプ体である。このパイプ体15は、四つの面15a,15b,15c,15dを有する四角柱に形成されており、互いに交差(この場合には直交)する面15aと面15dの各縁部15e,15fとが合わされ、これら縁部15eの裏面15gに縁部15fの端面15hが当接することで合わせ目15iが構成されている。
【0218】
また、縁部15e,15fには、パイプ体15の形成完了前の要部拡大図である図51(B),(C)に示すように、互いに交差(直交)した方向で対向するように雌係合部15jと雄係合部15kとがそれぞれ形成されている。この雄係合部15kは、パイプ体15の形成完了状態の要部拡大図である図51(D),(E)に示すように、その変形によって雌係合部15jと嵌め合わされ、これにより面15aの裏面15gと面15dの端面15hとが密着した合わせ目15iとすることができる。
【0219】
図52(A),(B)は、このようなパイプ体15を形成するための板金15Aを示す。この板金15Aは、原材料となる金属シート状物からの打ち抜き等によって形成されている。
【0220】
雌係合部15jは面15aの端面15mに開放されている。また、雌係合部15jの底壁15n側の内幅W4は、図52(A)に示すように、端面15m側の開口幅W5よりも広く設定され、これにより底壁15nの両幅に互いに端面15m側に向かうほど接近する(幅狭となる)傾斜面15pを有する嵌合雌係合部15qが形成されている。
【0221】
雄係合部15kは、端面15hの長手方向に沿う幅W6は開口幅W5よりも小さくされている。また、図52(B)に示すように、雄係合部15kの最大突出量H4は板金15Aの厚さH5と、雌係合部15jの奥行きH6は板金15Aの厚さH5と、それぞれ略同じとされている。
【0222】
これにより、図51(B)に示すように、雌係合部15jと雄係合部15kとが係合している状態では、面15aの表面15rと雄係合部15kとが略面一となる。この図52において、成形後のパイプ体15の構成部分には同一の符号を付してその説明は省略する。また、図52の符号P1,P2,P3はプレス機械による折り曲げ位置を示す説明線である。尚、この説明線P1,P2,P3で示す折り曲げ位置はプレス成形時の板金15Aの延び量を考慮して設計される。また、板金15Aには、その面15cに後述するプレス加工時における機械(金型)への固定用の穴15sが複数形成されたり、他の面15a,15b,15dを含めて複写機の本体パネル固定用或いは部品固定用のネジ穴15tが形成されるなど、その応用範囲はパイプ体15の使用目的に応じて加工される。この際、ネジ穴15tは所謂バカ穴でも良いし、穴15sをネジ穴にして金型固定用の穴と兼用としても良い。さらに、これらの穴15s,15tは、その位置や個数は限定されるものではないことは勿論、パイプ体成形後に形成しても良いことは勿論である。
【0223】
このような板金15Aを用いて四角柱のパイプ体15を成形する場合を図53に基づいて説明する。
【0224】
先ず、公知のプレス機械によって、板金15Aの説明線P1〜P3を折り曲げて(四角柱の場合、面15aと面15b及び面15bと面15cとのなす角度は90°、面15cと面15dとのなす角度は鈍角)、図53(A)に示すように、1次加工品15Bを形成する。
【0225】
次に、1次加工品15Bをプレス機械240の下型241にセットする。この際、1次加工品15Bは下型241に設けた押え機構242によって面15cが下型241に固定される。
【0226】
この状態から、図53(B)に示すように、上型243を下降してこの上型243により下型241のプレス部244を互いに接近させつつ縁部15e,15f同士を接近させ、雌係合部15jと雄係合部15kとを係合させて2次加工品15Cを得る。
【0227】
さらに、図53(C)に示すように、この状態からさらに上型243を下降することにより下型241のプレス部244の接近位置を固定したまま上型243のプレス部245がプレス部244によるプレス方向と直交する方向から2次加工品15Cを加圧する。
【0228】
この際、プレス部245には、図54に示すように、雄係合部15kと対向する位置にパンチ部246が突出されており、このパンチ部246によって雄係合部15kが変形され、この変形に伴って雄係合部15kの一部が雌係合部15jの嵌合雌係合部15qに入り込むため、結果的に、図51(E)に示すように、雌係合部15jと雄係合部15kとが嵌め合う。
【0229】
この際、プレス部245による加圧は、プレス部244によるプレス方向と直交する方向であることから、面15a〜15dの整形効果を得ることができる。また、雌係合部15jと雄係合部15kとの嵌め合いにより、面15aの裏面15gと面15dの端面15hが略完全に密着した状態のパイプ体15を得ることができる。
【0230】
ところで、2次加工品15Cは、1次加工品15Bからパイプ体15に加工されるプレス工程の途中経過であることから、実質的な加工品となるものではない。尚、プレス部244による加圧は、上述した効果を得るために、パイプ体15の変形(潰れ)を起こさない程度とされることは勿論であり、その程度は、板金15Aの厚さH5や材質等の条件に応じて設定される。
【0231】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡単なプレス工程のみで突き合わせ縁部同士が密着したパイプ体を形成することができ、しかも、雌雄係合部の変形に伴う係合と凹凸係合部の変形に伴う係合とにより、確実な係合状態を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例におけるパイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)はパイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図2】 本発明の参考例における板金の平面図である。
【図3】 本発明の参考例におけるパイプ体を示し、(A)は雌係合部に案内部を形成したパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図、(B)は雄係合部に案内部を形成したパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図、(C)は雄雌両係合部に案内部を形成したパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図4】 本発明の参考例におけるパイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)はパイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図5】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための板金の平面図である。
【図6】 本発明の実施の形態におけるパイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)はパイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図7】 本発明の実施の形態におけるパイプ体の雌雄係合部並びに凹凸係合部の関係を示す係合前の拡大図である。
【図8】 本発明の実施の形態における係合部を示し、(A)は雌雄係合部並びに凹凸係合部の関係を示す係合前の拡大図、(B)は雌雄係合部の係合初期(一次変形)の要部の拡大図、(C)は雌雄係合部並びに凹凸係合部の係合完了(二次変形)の要部の拡大図である。
【図9】 本発明の実施の形態におけるパイプ体を形成するための板金の平面図である。
【図10】 本発明の参考例における係合部の変形例1を示し、(A)は案内部を形成した雌係合部の拡大図、(B)は一対の雌係合部とした雌係合部の拡大図、(C)は案内部を形成した雄係合部の拡大図、(D)は摺接案内部を形成した雌係合部拡大図、(E)は切欠案内部を形成した雌係合部の拡大図、(F)は他の切欠案内部を形成した雌係合部の拡大図である。
【図11】 本発明の実施の形態における係合部の変形例2を示し、(A)は雌雄係合部並びに凹凸係合部が係合する前の要部の拡大図、(B)は雌雄係合部の係合初期(一次変形)の要部の拡大図、(C)は雌雄係合部並びに凹凸係合部の係合完了(二次変形)の要部の拡大図である。
【図12】 本発明の実施の形態における係合部の変形例3を示し、(A)は雌雄係合部並びに凹凸係合部が係合する前の要部の拡大図、(B)は雌雄係合部の係合初期(一次変形)の要部の拡大図、(C)は雌雄係合部並びに凹凸係合部の係合完了(二次変形)の要部の拡大図である。
【図13】 本発明の実施の形態における係合部の変形例4を示し、(A)は雌雄係合部並びに凹凸係合部が係合する前の要部の拡大図、(B)は雌雄係合部の係合初期(一次変形)の要部の拡大図、(C)は雌雄係合部並びに凹凸係合部の係合完了(二次変形)の要部の拡大図である。
【図14】 本発明の実施の形態における係合部の変形例5を示し、(A)は雌雄係合部並びに凹凸係合部が係合する前の要部の拡大図、(B)は雌雄係合部の係合初期(一次変形)の要部の拡大図、(C)は雌雄係合部並びに凹凸係合部の係合完了(二次変形)の要部の拡大図である。
【図15】 本発明の実施の形態における係合部の変形例6を示し、(A)は雌雄係合部並びに凹凸係合部が係合する前の要部の拡大図、(B)は雌雄係合部の係合初期(一次変形)の要部の拡大図、(C)は雌雄係合部並びに凹凸係合部の係合完了(二次変形)の要部の拡大図である。
【図16】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための他例1の板金の平面図である。
【図17】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための他例2の板金の平面図である。
【図18】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための他例3の板金の平面図である。
【図19】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための他例4の板金の平面図である。
【図20】 本発明の成形方法1における加工品の時系列の説明で、(A)は1次加工品の斜視図、(B)は2次加工品の斜視図、(C)はパイプ体の斜視図である。
【図21】 本発明の成形方法1における加工品の時系列の説明で、(A)は2次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図22】 本発明の成形方法1の変形例における加工品の時系列の説明で、(A)は2次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図23】 本発明の成形方法2における加工品の時系列の説明で、(A)は1次加工品の斜視図、(B)は2次加工品の斜視図、(C)は3次加工品の斜視図、(D)はパイプ体の斜視図である。
【図24】 本発明の成形方法2における加工品の時系列の説明で、(A)は2次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)は3次加工品の成形状態のプレス機械の断面図、(C)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図25】 本発明の成形方法3における加工品の時系列の説明図で、(A)は1次加工品の斜視図、(B)は2次加工品の斜視図、(C)は3次加工品の斜視図、(D)はパイプ体の斜視図である。
【図26】 本発明の成形方法3における加工品の説明図で、(A)は2次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)は3次加工品成形状態のプレス機械の断面図、(C)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図27】 本発明の成形方法3の変形例における時系列の説明図で、(A)は2次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)は3次加工品成形状態のプレス機械の断面図、(C)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図28】 本発明の成形方法4における加工品の時系列の説明図で、(A)は1次加工品の斜視図、(B)は2次加工品の斜視図、(C)は3次加工品の斜視図、(D)はパイプ体の斜視図である。
【図29】 本発明の成形方法4における時系列の説明図で、(A)は2次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)は3次加工品成形状態のプレス機械の断面図、(C)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図30】 本発明の成形方法5における加工品の時系列の説明図で、(A)は1次加工品の斜視図、(B)は2次加工品の斜視図、(C)は3次加工品の斜視図、(D)はパイプ体の斜視図である。
【図31】 本発明の成形方法5における時系列の説明図で、(A)は2次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)は3次加工品成形状態のプレス機械の断面図、(C)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図32】 本発明の参考例における四角柱以外の角柱パイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)パイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図33】 本発明の参考例における四角柱以外の角柱パイプ体用板金の平面図である。
【図34】 本発明の参考例における四角柱以外の角柱パイプ体に係わる時系列の説明図で、(A)は2次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)は3次加工品成形状態のプレス機械の断面図、(C)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図35】 本発明の参考例における円柱パイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)パイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図36】 本発明の参考例における円柱パイプ体に係わる板金の平面図である。
【図37】 本発明の参考例における円柱パイプ体に係わる時系列の説明図で、(A)は2次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)は3次加工品成形状態のプレス機械の断面図、(C)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図38】 本発明の参考例におけるパイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)パイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図39】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための板金の平面図である。
【図40】 本発明の参考例におけるパイプ体成形方法の時系列の説明図で、(A)は1次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図41】 本発明の参考例におけるパイプ体の接合構造を示し、(A)はパイプ体をベースフレームに接合固定した状態の側面図、(B)パイプ体をベースフレームに接合固定した状態の底面方向からの斜視図である。
【図42】 本発明の参考例におけるパイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)パイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図43】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための板金の平面図である。
【図44】 本発明の参考例におけるパイプ体成形方法の時系列の説明図で、(A)は1次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図45】 本発明の参考例におけるパイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)パイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図46】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための板金の平面図である。
【図47】 本発明の参考例におけるパイプ体成形方法の時系列の説明図で、(A)は1次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図48】 本発明の参考例におけるパイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)パイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図49】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための板金の平面図である。
【図50】 本発明の参考例におけるパイプ体成形方法の時系列の説明図で、(A)は1次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)は2次加工品成形状態のプレス機械の断面図、(C)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図51】 本発明の参考例におけるパイプ体を示し、(A)はパイプ体の外観斜視図、(B)パイプ体の形成完了前の要部の拡大図、(C)はパイプ体の形成完了状態の要部の拡大図である。
【図52】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成するための板金の平面図である。
【図53】 本発明の参考例におけるパイプ体成形方法の時系列の説明図で、(A)は1次加工品をセットした状態のプレス機械の断面図、(B)は2次加工品成形状態のプレス機械の断面図、(C)はパイプ体成形完了状態のプレス機械の断面図である。
【図54】 本発明の参考例におけるパイプ体を形成する際に使用される金型の部分拡大図ある。
【符号の説明】
1…パイプ体
1a…面
1b…面
1c…面
1d…面
1e…縁部
1f…縁部
1g…雌係合部
1h…雄係合部
1i…突起
1j…案内部
1k…案内部
1A…板金
1B…1次加工品
1C…2次加工品
1D…3次加工品

Claims (1)

  1. 互いに突き合うことによって閉断面を形成するための一対の縁部に互いに係合可能な凹凸係合部が形成され、前記凹係合部にはその開放端に向けて突出する雄係合部が設けられ、前記凸係合部には前記雄係合部と係合可能な雌係合部が設けられ、前記雌係合部は、底部に突起を有するとともに、開口径を前記底部よりの開口径より狭くするように互いに接近する方向に突出する係止壁を有し、前記雄係合部は、前記突起に案内されて互いに離反する方向に変形可能となるように分割された一対の割片し、前記凹凸係合部の少なくとも一方並びに前記雌雄係合部の少なくとも一方が、突き合わせて係合するときに屈曲変形可能となっているパイプ体用板金を用いたパイプ体の成形方法であって、
    前記パイプ体用板金の、互いに突き合うことによって閉断面を形成する一対の縁部の近傍を該縁部に沿って同方向に屈曲した1次加工品を得る第1ステップと、前記縁部が離間状態で対向するように前記屈曲部分よりも内方を前記縁部に沿って屈曲した略多角柱状の2次加工品を得る第2ステップと、前記縁部同士を接近させて突き合わせると同時に前記各係合部を係合させつつ変形させて前記縁部同士を密着させてパイプ体を得る第3ステップとを有し、
    更に、前記第3ステップにて、前記突起に案内されて互いに離反する方向に屈曲変形された前記一対の割片を前記各係止壁にそれぞれ当接させることにより、前記雄係合部並びに前記凸係合部を塑性変形させて、前記雄係合部並びに前記凸係合部を、前記雌係合部並びに前記凹係合部に嵌め合わせることを特徴とするパイプ体の成形方法。
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