JP4040299B2 - 画像処理方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複写機、レーザープリンタ等の画像形成に関し、画像データを形成する画像階調データを制御することで、実際に出力する画像データの濃度変動を一定範囲内に抑えるように構成された画像処理方法及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写機やプリンタ等の画像形成装置の画像処理特性を調整する方法(画像制御方法)として、次のような手法が知られている。
【0003】
例えば、画像形成装置を起動した際、そのウォームアップ動作の終了後に、特定画像パターンを感光ドラム等の像担持体上に形成する。そして、形成された画像パターンの濃度を光学式センサで読み取り、読み取った濃度値に基づいて、γ補正回路など画像形成条件を決定する回路の動作を変更することにより、形成される画像の品質を安定させている。
【0004】
さらに、所定プリント枚数のプリントが終了したタイミングで環境条件の変動等によって、階調特性の変化が生じた場合にも、再度特定画像パターンを像担持体上に形成して、画像濃度データを読み取り、再びγ補正回路などの画像形成条件を決定する回路にフィードバックをかけることにより、環境条件の変動量に応じて画像品質を安定させることができる。
【0005】
また、画像形成装置が長期に渡って連続的に使用された場合、像担持体上の画像パターンを読み取った濃度と、実際に出力された画像の濃度が一致せず、濃度変動が発生するケースが生じてくる。その場合、ユーザ自身が通常シーケンスとは別の、キャリブレーションを行うモードを起動して、記録媒体上に特定画像パターンを形成し、その画像パターンをCCDを介して読込ませることにより、その濃度値に従って画像形成条件を補正する方法も知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような特定な画像パターンを像担持体上に形成し、その濃度パターンを検出して補正する方法では、通常の画像形成シーケンス中に補正を行うことができず、特定枚数のプリントが終了したタイミングでプリント処理を停止して補正処理をおこなう必要があり制御に多大な時間と手間がかかるため、頻繁に制御を実施させることができず、刻々と変化する画像特性に対し、十分に品質を安定化させているとは言えなかった。
【0007】
また同様に、画像データのキャリブレーションは、ユーザモードによってユーザ自身の自発的なキャリブレーションの実施に頼る必要があったため、定期的に濃度レベルを補正しないと、目標濃度レベルと実際の濃度レベル状態とはズレが生じ、濃度変動が大きくなってしまう。さらにキャリブレーションの実施タイミングは、ユーザの判断に委ねていることから、同じように頻繁に制御を実施させることができなかった。
【0008】
そこで、本発明は上述の問題を解決すべく、より精度が高く、より容易に多頻度で、しかも今までユーザが自発的に行っていたキャリブレーションと擬似的に同じ階調補正処理を行う画像安定化制御により、画像濃度の変動レベルを抑え、画像濃度安定化を達成する、画像処理方法および画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、
像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、
前記像担持体上の画像を記録媒体上に転写する転写手段と、
前記記録媒体上に転写された画像を記録媒体上に定着する定着手段と、
前記像担持体上に形成された画像情報を検出する光学検出手段と、
前記記録媒体上に定着された画像の画像情報を読み取る読み取り手段と、
画像形成時の環境データを検出するための環境データ検出手段と、
前記環境データにより画像形成条件を制御する制御手段と、
画像特性を判断するための画像パターンを前記像担持体上に形成し、前記記録媒体上に転写、定着した後、前記読み取り手段により読み取り、読み取った画像情報に従って前記画像形成条件を補正するキャリブレーション手段を有する画像形成装置において、
前記キャリブレーション手段を実行時に、キャリブレーションにより決定した画像形成条件で、像担持体上にパッチを形成する画像形成手段と、
前記像担持体上に形成されたパッチの画像情報を前記光学検出手段により読み取り、この画像情報を前記画像形成条件の基準とし、
画像形成シーケンス中に、像担持体上にパッチを形成し、形成されたパッチの画像情報を前記光学検出手段で読み取り、読み取った画像情報と、前記基準となる画像情報とから前記キャリブレーションにより決定した画像形成条件をさらに補正する補正手段を持ち、
前記環境センサのデータにより、前記補正手段をリセットするか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段に従って、前記補正手段のリセットを実行することを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、
前記像担持体上の画像を記録媒体上に転写する転写手段と、
前記記録媒体上に転写された画像を記録媒体上に定着する定着手段と、
前記像担持体上に形成された画像情報を検出する光学検出手段と、
前記記録媒体上に定着された画像の画像情報を読み取る読み取り手段と、
定着温度を検出する定着温度検出手段と、
画像形成条件を制御する制御手段と、
画像特性を判断するための画像パターンを前記像担持体上に形成し、前記記録媒体上に転写、定着した後、前記読み取り手段により読み取り、読み取った画像情報に従って前記画像形成条件を補正するキャリブレーション手段を有する画像形成装置において、
前記キャリブレーション手段を実行時に、キャリブレーションにより決定した画像形成条件で、像担持体上にパッチを形成する画像形成手段と、
前記像担持体上に形成されたパッチの画像情報を前記光学検出手段により読み取り、この画像情報を前記画像形成条件の基準とし、
画像形成シーケンス中に、像担持体上にパッチを形成し、形成されたパッチの画像情報を前記光学検出手段で読み取り、読み取った画像情報と、前記基準となる画像情報とから前記キャリブレーションにより決定した画像形成条件をさらに補正する補正手段を持ち、
前記定着温度のデータにより、前記補正手段をリセットするか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段に従って、前記補正手段のリセットを実行することを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、像担持体上に画像を形成する画像形成工程と、
前記像担持体上の画像を記録媒体上に転写する転写工程と、
前記記録媒体上に転写された画像を記録媒体上に定着する定着工程と、
前記像担持体上に形成された画像情報を検出する光学検出工程と、
前記記録媒体上に定着された画像の画像情報を読み取る読み取り工程と、
画像形成時の環境データを検出するための環境データ検出工程と、
前記環境データにより画像形成条件を制御する制御工程と、
画像特性を判断するための画像パターンを前記像担持体上に形成し、前記記録媒体上に転写、定着した後、前記読み取り工程により読み取り、読み取った画像情報に従って前記画像形成条件を補正するキャリブレーション工程を有する画像処理方法において、
前記キャリブレーション工程を実行時に、キャリブレーションにより決定した画像形成条件で、像担持体上にパッチを形成する画像形成工程と、
前記像担持体上に形成されたパッチの画像情報を前記光学検出工程により読み取り、この画像情報を前記画像形成条件の基準とし、
画像形成シーケンス中に、像担持体上にパッチを形成し、形成されたパッチの画像情報を前記光学検出工程で読み取り、読み取った画像情報と、前記基準となる画像情報とから前記キャリブレーションにより決定した画像形成条件をさらに補正する補正工程を持ち、
前記環境センサのデータにより、前記補正工程で使用される補正データをリセットするか否かを判別する判別工程と、
前記判別工程に従って、前記補正工程で使用される補正データのリセットを実行することを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、像担持体上に画像を形成する画像形成工程と、
前記像担持体上の画像を記録媒体上に転写する転写工程と、
前記記録媒体上に転写された画像を記録媒体上に定着する定着工程と、
前記像担持体上に形成された画像情報を検出する光学検出工程と、
前記記録媒体上に定着された画像の画像情報を読み取る読み取り工程と、
定着温度を検出する定着温度検出工程と、
画像形成条件を制御する制御工程と、
画像特性を判断するための画像パターンを前記像担持体上に形成し、前記記録媒体上に転写、定着した後、前記読み取り工程により読み取り、読み取った画像情報に従って前記画像形成条件を補正するキャリブレーション工程を有する画像処理方法において、
前記キャリブレーション工程を実行時に、キャリブレーションにより決定した画像形成条件で、像担持体上にパッチを形成する画像形成工程と、
前記像担持体上に形成されたパッチの画像情報を前記光学検出工程により読み取り、この画像情報を前記画像形成条件の基準とし、
画像形成シーケンス中に、像担持体上にパッチを形成し、形成されたパッチの画像情報を前記光学検出工程で読み取り、読み取った画像情報と、前記基準となる画像情報とから前記キャリブレーションにより決定した画像形成条件をさらに補正する補正工程を持ち、
前記定着温度のデータにより、前記補正工程で使用される補正データをリセットするか否かを判別する判別工程と、
前記判別工程に従って、前記補正工程で使用される補正データのリセットを実行することを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、上記第1から上記第4の発明において、前記画像形成条件が、γLUTであることを特徴とする画像処理方法を提供するものである。
【0014】
請求項6に記載の発明は、上記第1から上記第5の発明において、前記補正手段で使用される補正データが、濃度変動レベルの積算データ、濃度変動レベルを算出するための濃度変動値、濃度変動レベルから算出した補正γLUTのいずれかであることを特徴とする、画像処理方法及び画像形成装置を提供するものである。
【0015】
請求項7に記載の発明は、上記第1、3、5、6の発明において、前記補正手段で使用される補正データをリセットするか否かの判断に使用される環境データのレベルを設定可能な設定手段を有する、画像処理方法及び画像形成装置を提供するものである。
【0016】
請求項8に記載の発明は、上記第2、4、5、6の発明において、前記補正手段で使用される補正データをリセットするか否かの判断に使用される定着温度データのレベルを設定可能な設定手段を有する、画像処理方法及び画像形成装置を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明に係る一発明の実施の形態例を詳細に説明する。
【0018】
(第一の実施形態)
図1は本発明に係る一実施の形態例におけるデジタルカラー複写機の構造を示す断面図である。本実施の形態例では上部にデジタルカラー画像リーダ部(以下「リーダ部」と称す。)と、リーダ部とプリンタ部の間に画像処理部を有する。
【0019】
(リーダ部)
図1において、400は原稿給送手段となる自動原稿給送装置であり、載置された原稿を一枚ずつ原稿台ガラス面31上の所定位置に給送する。原稿給送装置400により原稿台ガラス面31に原稿が給送載置されると、スキャナが所定方向に往復されて原稿反射光をミラー32a、32bおよび32cを介してレンズ33によりRGB三色分解フィルタと一体形成されたCCD34に集光し、カラー色分解画像アナログ信号が得られる。
【0020】
得られたカラー分解画像アナログ信号は、不図示の増幅回路を経て対応するデジタル信号に変換され、画像処理部にて必要な画像処理を施された後プリンタ部に送出される。
【0021】
(プリンタ部)
プリンタ部において、像担持体である感光ドラム1は、図矢印方向に回転自在に担持され、その感光ドラムの周りには、前露光ランプ11、コロナ帯電器2、レーザ露光光学系3c、電位センサ12、4つの現像器(4y、4c、4m、4Bk)、ドラム上光量検知センサ13、転写装置5、クリーニング器6が配置されている。
【0022】
レーザ露光光学系において、リーダ部からの画像信号は、不図示のレーザ出力部にて光信号に変換され、変換されたレーザ光がポリゴンミラー3aで反射された後、レンズ3bおよびミラー3cを通って感光ドラム1の表面に投影される。
【0023】
プリンタ部による画像形成時には、感光ドラム1を図矢印方向に回転させ、前露光ランプ11でドラム表面を除電した後、帯電器2により一様に帯電させてから各分解色ごとに光像Eを照射して潜像を形成する。
【0024】
次に所定の現像器を動作させて感光ドラム1上の潜像を現像し、感光ドラム上に樹脂を基体としたトナー画像を形成する。現像器は偏心カム24y、24c、24m、24Bkの動作により各分解色に応じて択一的に感光ドラム1に接近させるようにしている。
【0025】
感光ドラム1上の現像されたトナー画像は、記録材カセット7a、中間トレイ22または記録材トレイ7bおよび7cから搬送系及び転写装置5を介して感光ドラム1との対向位置に供給された記録材7に転写される。
【0026】
本実施の形態例の転写装置5は、記録材保持手段としての転写ドラム5a、転写帯電器5b、記録材7を静電吸着させるための吸着帯電器5cと対向する吸着ローラ5g、内側帯電器5d、外側帯電器5eとを有し、回転駆動されるように軸支された転写ドラム5aの周面開口域には誘電体からなる記録材担持シート5fが円筒状に一体的に張設されている。
【0027】
記録材担持シート5fは、ポリカーボネートフィルム等の誘電体シートが使用されている。(以下「転写シート」と称す。)
ドラム状とされる転写装置つまり転写ドラム5aを回転させるに従って、感光ドラム1上のトナー像は転写帯電器5bにより転写シート5fに担持された記録材7上に転写される。
【0028】
このようにして転写シート5fに吸着搬送される記録材7には、所望の色画像が転写され、フルカラー画像が形成される。フルカラー画像形成の場合、このようにして4色トナー像の転写が終了した記録材7は、転写ドラム5aから分離爪8a、分離押し上げコロ8b及び分離帯電器5hの作用によって転写シート5fから分離され、熱ローラ定着器9(以下「定着器」と称す。)を介してトレイ10に排紙される。
【0029】
他方、転写終了後の感光ドラム1は表面の残留トナーがクリーニング器6で清掃された後、再度画像形成工程に供される。
【0030】
記録材7の両面に画像を形成する場合には、一方の面に画像を形成した記録材7を定着器9から排出した後、すぐに搬送パス切り替えガイド19を駆動してその記録材7を搬送パス20に一旦導いてから反転ローラ21bの逆転により、送り込まれた際の後端を先頭にして送り込まれた方向と反対向きに退出させ、中間トレイ22に収納する。その後再び上述した画像形成工程によってもう一方の面に画像を形成する。
【0031】
また、転写ドラム5の記録材担持シート5f上における粉体の飛散付着、記録材上7におけるオイルの付着等を防止するために、記録材担持シート5fを介して対向するファーブラシ14およびファーバックアップブラシ15や、記録担持シート5fを介して対向するオイル清掃ローラ16およびオイル清掃バックアップブラシ17や、記録材担持シート5fを介して対向する研磨ローラ18および研磨ローラバックアップブラシ19を用いて清掃を行う。
【0032】
このような清掃は、画像形成前、もしくは画像形成後に行い、またジャム(紙づまり)発生時には随時行う。また、本実施の形態例においては、所望のタイミングで偏心カム25を動作させ、転写ドラム5aと一体化しているカムフォロア5iを作動させることにより、記録材担持シート5fと感光ドラム1とのギャップが任意に設定可能な構成となっている。例えば、スタンバイ中または電源オフ時には、転写ドラム5aと感光ドラム1の間隔を離すようにしてある。
【0033】
図2は本実施の形態例のカラー画像形成装置における制御系の構成を示すブロック図である。本実施の形態例のカラー画像形成装置は、制御上大きく2つのブロックに分けられる。一つは主にリーダ部及び画像処理部の制御を行うリーダコントローラであり、他の一つはプリンタ部の制御を行うプリンタコントローラである。
【0034】
(リーダコントローラ700)
図2において、702は走査ミラーと露光ランプを移動させる不図示の光学モータを駆動するための光学駆動モータドライバ、703は原稿を自動的に交換する自動原稿送り装置RDFを制御するためのRDFコントローラ、704はカラー画像形成装置の動作モードを設定するための操作部、705はリーダコントローラ700の制御プログラム等が格納されたROM、706は制御値等のデータを格納しておくRAM、707は露光ランプ32等の負荷を駆動するためのI/Oである。また、RAM706は電源を切ってもデータが保持できるように電池でバッテリバックアップされている。
【0035】
(プリンタコントローラ701の周辺制御部)
プリンタコントローラ701は、プリンタコントローラ701の制御プログラムを格納するROM750、制御値などのデータを格納しておくRAM751、電位センサ12およびドラム上光量検知センサ13などからのアナログ信号をデジタルデータに変換するA/Dコンバータ752、アナログ信号設定値を高圧制御部770などに出力するD/Aコンバータ753、モータおよびクラッチなどの負荷を駆動するI/O754、およびソータを制御するソータコントローラ708に接続されている。
【0036】
また、リーダコントローラ700とプリンタコントローラ701は相互に接続されているとともに、それぞれ画像処理部203を介しても接続されている。また、画像処理部203はレーザドライバ110に接続されている。
さらに、プリンタコントローラ701はA/Dコンバータ752を介して定着上サーミスタ781、定着下サーミスタ782、電位センサ12、温度センサ783、湿度センサ784、および感光ドラム面上濃度検知センサ785と接続されており、また、D/Aコンバータ753を介して高圧制御部770および現像剤濃度検知部780に接続され、さらに、I/O754を介して感光ドラムモータドライバ760、定着駆動モータドライバ761、およびメインモータドライバ762に接続されている。
【0037】
図3に本実施例による階調画像を得る画像信号処理回路を示す。
【0038】
画像の輝度信号がリーダ部のCCD34で得られ、リーダ画像処理部203において面順次の画像信号に変換される。この画像信号は、初期設定時のプリンタのγ特性が入力された画像信号によって表される、原画像の濃度と出力画像の濃度が一致するように、LUT301(γLUT)にて濃度特性が変換される。
【0039】
図4に階調が再現される様子を4限チャートで示す。図4において、第I象限は、原稿濃度を濃度信号に変換するリーダ部の読み取り特性を、第II象限は、濃度信号をレーザ出力信号に変換するためのLUT301の変換特性を、第III象限は、レーザ出力信号から出力濃度に変換するプリンタ部の記録特性を、そして第IV象限は、原稿濃度から出力濃度の関係を示すこの画像形成装置のトータルの階調再現特性を、それぞれ示している。階調数は8bitのデジタル信号で処理しているため256階調となる。
【0040】
本実施の形態の画像形成装置においては、第IV象限の階調特性をリニアにするために、第III象限のプリンタ特性がリニアでない分を、第II象限のLUT301により補正をかけている。そして、LUT301にて濃度変換された後、パルス幅変調(PWM)回路302により信号がドット幅に対応した信号に変換され、レーザのON/OFFを制御するレーザドライバ303に送信される。
【0041】
本実施例においては、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の全色とも、パルス幅変調処理による階調再現方法を用いている。そして、レーザの走査により感光体ドラム1上にはドット面積の変化によって、所定の階調特性を有する潜像が形成され、現像、転写、定着という過程を経て階調画像が再生される。
【0042】
(キャリブレーション制御)
次に、記録媒体上に画像パターンを形成する、通常画像形成時とは異なるシーケンスでの画像制御として、リーダ部及びプリンタ部の双方を含む系の画像再現特性の安定化に関するキャリブレーション制御について説明する。
【0043】
まず、リーダ部を用いたプリンタ部のキャリブレーションについて、図5のフロー図を用いて説明する。このフローは、リーダ部を制御するCPU(不図示)とプリンタ部を制御するCPU305により実現される。
【0044】
操作部より、キャリブレーション用のパターンを出力するためのモード開始ボタンを押すことで、本制御を開始する(ステップS501)。テストパターンは、図6に示すように、Y、M、C、Bkの各色、4列16行の全部で64階調分のグラデーションのパッチ群により成り立ち、ここで、64階調分は、256階調のうち濃度の低い領域を重点的にレーザ出力レベルを割り当て、高濃度領域はレーザ出力レベルをまびいてある。これは、特に濃度の低いパッチを濃度の高いものに比べ多く形成することで、低濃度の像形成の特性について多くの情報を収集できハイライト部における階調特性を良好に調整することを目的としたものである。
【0045】
また、テストプリントはLUT301を通さず、直接パターンジェネレータ304により発生させている。
【0046】
図6において、601は解像度200lpi(=lines/inch)のパッチ、602は400lpiのパッチでそれぞれ構成されている。各解像度の画像を形成するためには、パルス幅変調回路302において、処理の対象となっている画像データとの比較に用いられる三角波の周期を複数用意することによって実現可能である。なお、本画像形成装置において、像形成される画像中の階調画像部は200lpiの解像度、文字等の線画像部は400lpiの解像度、プリンタコントローラにより展開されたページ記述言語に基づく画像を解像度向上のためスムージング処理をしたスムージング画像は800lpiの解像度でそれぞれ作成している。
【0047】
ステップS502では、このテストプリントの画像を、本画像形成装置の操作者が原稿台ガラス31上に載せ、スキャナにより読み取りを開始させる。
【0048】
読み取りの結果、得られたRGB値より、光学濃度の換算するためには、下式(1)を用いる(ステップS503)。尚、下記式(1)はスキャナ特性を踏まえ、読み取りにより得られたRGB値を市販の濃度計と同じ値にするために、補正係数(k)で調整している。また、式(1)の演算処理を用いることなく予めRGBからMCYBkの関係を記述したLUTを用いてRGBの輝度情報からMCYBkの濃度情報に変換してもよい。
【0049】
【外1】
Figure 0004040299
【0050】
各パッチ毎に平均されたRGB信号を、先に示した光学濃度への変換方法により、濃度値に直しそれを出力濃度として横軸にレーザ出力レベルをプロットしたのが、図7である。
【0051】
図7では、更に、右の縦軸のように紙のベース濃度、本例では0.08を0レベルに、この画像形成装置の最大濃度として設定している1.60を255レベルに正規化している。図7中で、得られたデータがC点のように特異的に濃度が高かったり、あるいはD点のように低かったりした場合には、原稿台ガラス31上に汚れがあったり、テストパターン上に不良がある場合があるので、データ列に連続性が保存されるように、プロットの前後の傾きの変化の大きいものはリミッタをかけて補正を行うようにしている。ステップS504では、濃度変換したデータを上述のように255レベルに正規化した後、データの補正を行っている。
【0052】
LUT301の内容は前述のように、図7の濃度レベルを入力レベル(図4の濃度信号軸)に、レーザ出力レベルを出力レベル(図4のレーザ出力信号軸)に座標を入れ換えのみで簡単に作成できる。パッチに対応しない濃度レベルについては、補間演算により値を求める。このとき、入力レベル0レベルに対して、出力レベルが0レベルになるよう制限条件を設けている。そして、ステップS505では、上述の様に作成した変換内容をLUT(C)としてLUT301に設定する。
【0053】
以上で、読取装置(スキャナ)を用いたキャリブレーションによるγ変換テーブル作成が完了するが、本実施例の画像安定化制御においては、上述のキャリブレーションと、シーケンス中の階調補正制御とから構成されており、キャリブレーションにより目標値に設定された濃度レベルに対してズレが生じた分を、補正制御で補正を行う仕組みである。そのため、目標値設定のためステップS506,7にてキャリブレーションが実施された後のLUTを用いて、目標となる濃度レベルを求めるために、各色ごとのパッチを形成して、目標濃度レベルをRAM751に記憶する。この目標濃度レベルは、後述する階調補正制御を行うための、濃度レベルの差分を算出するために使用されることになる。
【0054】
次にキャリブレーションによる制御を行った後の、階調性についての補足制御について説明する。
【0055】
ROM750には、環境が変化した場合に対応して、各環境に対応したLUTのデータが保存されている。
【0056】
上述のキャリブレーション制御を実施するときには、そのときの水分量データを保存しておき、その水分量に対応する環境におけるLUT(a)を求める。
【0057】
LUT(a)を求めた後通常の画像形成シーケンス中に、環境が変化した時点の水分量に対応するLUT(b)を求めて、前述のキャリブレーションにより得られたLUT(C)を(LUT(b)−LUT(a))を用いて下式により補正する。
【0058】
LUTnow=LUT(c)+(LUT(b)−LUT(a))・・・(2)
この制御により、画像形成装置は環境変化があったとしても濃度信号に対してリニアな特性になるように構成され、結果として機械毎の濃度階調特性ばらつきを押え込めるようになる。
【0059】
また、この制御をユーザが実施可能な環境即ち図1のカラーデジタル複写機の操作部にかかる制御を開始させる指示部を提供することにより、画像形成装置の階調特性が悪くなったとユーザが判断した時点で、必要に応じて制御をかけることができ、リーダ/プリンタの双方を含む系の階調特性の補正を容易に実行できるようになり、上述のような環境変動に対する補正をも適切に行うことができる。
【0060】
(プリンタの階調制御)
次に、上述した通常の画像形成中に行う画像制御として、プリンタ単独の画像再現特性の安定化に関する制御系について詳細に説明する。
【0061】
本制御は、通常の画像形成シーケンス中に感光ドラム1上の非画像領域に形成されるパッチパターン濃度を検出し、前述のLUT301を逐次補正することにより、画像安定化を達成するものである。従って従来のように、所定プリント枚数のプリントが終了したタイミングで、感光ドラム等の像担持体上に特定画像パターンを形成し画像形成条件を補正するものに比べより多頻度に画像安定化処理を行うことができる。
【0062】
図9は感光ドラム1に相対するLEDとフォトダイオードから成るフォトセンサ40からの信号を処理する処理回路を示す。尚、この処理回路は図1のデジタルカラー複写装置のプリンタ部に設けられている。フォトセンサ40に入射された感光ドラム1からの近赤外光は、フォトセンサ40により電気信号に変換され、電気信号はA/D変換回路752により0〜5Vの出力電圧を0〜255レベルのデジタル信号に変換される。そして、濃度換算回路42により濃度に変換される。
【0063】
また、本実施例で使用したフォトセンサ40は、感光ドラム1からの正反射光のみを検出するよう構成されている。
【0064】
感光ドラム1上の濃度を各色の面積階調により段階的に変えていった時の、フォトセンサ40出力と出力画像濃度との関係を図10に示す。
【0065】
トナーが感光体ドラム1に付着していない状態でのフォトセンサ40の出力を5V、すなわち、255レベルに設定してある。図10からわかるように、各トナーによる面積被覆率が大きくなり、画像濃度が大きくなるに従って、感光ドラム1単体よりフォトセンサ40出力が小さくなる。
【0066】
これらの特性より、各色専用のセンサ出力信号から濃度信号に変換するテーブル42aを持つことで、各色とも精度良く濃度信号を読み取ることができる。
【0067】
プリンタの階調制御は、キャリブレーションの制御により達成された色再現性の安定維持が目的であるため、キャリブレーションによる制御の終了直後の状態を上述した目標値として設定する。
【0068】
キャリブレーション制御が終了した時点で、Y、M、C、Bkの各色毎のパッチパターンを感光ドラム上に一つずつ形成して、フォトセンサ40で検知する。
【0069】
ここで、パッチを形成するためのレーザ出力は、各色とも濃度信号(図4の濃度信号軸)で64レベルを用いる。この際、LUT301の設定は、終了した直後のキャリブレーション制御で得たものを用い、図10の濃度変換テーブル42aを用いて濃度値を得る。このときの濃度値D64をパッチ濃度レベルの目標値として記憶しておく。なお、目標値はキャリブレーション制御が行われるごとに更新される。
【0070】
プリンタの階調補正制御は、通常画像形成中に非画像領域に形成したパッチ濃度を検出し、前述したキャリブレーション制御で得たγLUTを随時補正していく制御である。本実施例において目標値を補正する際は、パッチを形成するためのレーザ出力は、目標値設定時と同様であることが重要であり、各色とも濃度信号(図4の濃度信号軸)で64レベルを用いる。この際、LUT301の内容は、その時点での通常画像形成時と同様とする。すなわち、キャリブレーション制御で得たものを、前回までの階調補正制御により補正したものを用いる。
【0071】
濃度信号64は、濃度=1.6を255に正規化した濃度スケールでパッチ出力濃度がD64になるように制御されているが、プリンタの画像特性は不安定であり、常に変化を起こす可能性を持つため、測定した結果がD64になるわけではなく、ΔDだけずれている場合がある。
【0072】
このΔDに基づき、階調補正制御ではキャリブレーション制御で作成したLUT(C)(γLUT)を補正する。
【0073】
図11に、本実施例の場合の、濃度信号64で出力濃度がΔDxずれた場合の、一般的な濃度信号0〜255における出力濃度の変化に対応するγLUT補正テーブルを示す。この補正テーブルを例えばRAM751に予め記憶しておき、制御時には、γLUT補正テーブルの濃度信号64での値がΔDになるようγ補正テーブルを規格化し、これを打ち消すように形成したLUTを、LUT301に加算することでLUT301を補正する。
【0074】
実際には、キャリブレーション制御直後に作成した濃度信号=64のパッチ濃度レベルD(car)と、シーケンス中に濃度信号=64で作成したパッチ濃度レベルDseqとの差分、ΔD(=D(car)―D(seq))とから、階調補正量を決めるための濃度信号64で規格化された濃度補正テーブルを通して補正量を求める。この差分ΔDは、シーケンス中にパッチ形成を行う度ごとに算出されるが、実際に階調補正量を決めるためには、前回算出の差分濃度データΔDprevと、今回算出した差分濃度データΔDnowの二つをフィードバックの対象として以下の式に当てはめてΔDの算出量を決めている。
【0075】
ΔD=α×(β×ΔDnow+△Dprev)/(64×(β+1))…(3)
α・βは前回分のΔDprev、今回分のΔDnowのフィードバック量を決めるための係数で、本実施例では、α=0.5、β=1として、フィードバック量をそれぞれ半分ずつとして算出している。
【0076】
式3で決定した、目標濃度レベルとの差分ΔDを、キャリブレーション終了からのΔDの積算値である積算濃度データΔDsum(1回目の階調補正時にはΔDsum=0、それ以降は各階調補正で得られるΔDの合計)に足しこむことにより、キャリブレーションからの濃度変動分ΔDsumを算出する。
【0077】
ΔDsum=ΔDsum+ΔD・・・(4)
この式4で求めたΔDsumの値に対し、図11に示すD64で正規化したデータを乗算することにより、各出力信号に対する補正LUTテーブルΔLUTcarを算出し、上述のキャリブレーション処理で作成したγLUTに足しこむことで、補正処理を行う。
【0078】
なお、この積算濃度データΔDsum、差分濃度データΔDnow、ΔDprev、補正LUTであるΔLUTadjの値はそれぞれ記憶しておき、シーケンス中での、次の階調補正処理の際に使用されることになる。
【0079】
このようにして算出した新しいLUT301を書き換えるタイミングは、連続画像形成シーケンス中に算出終了時、書き換え準備ができた段階で、レーザ書き込みが行われていない間に行う。次に上述した本実施形態の、画像形成シーケンス中でのLUTの補正制御処理について、図12のフローを用いて説明する。
【0080】
コピーを開始すると、画像形成動作の前処理を行い、環境センサ(感光ドラム1近傍に設置:不図示)で画像形成装置の動作環境における水分量aを測定し、その値を記憶しておく(ステップS1201)。そして、この水分量aと前ジョブ開始時に同じく記憶していた水分量bとの差分|a ―b|を求め、この差分が階調補正データを著しく越えるような補正が必要である環境レベルc以上であるかの判断を行う(ステップS1202)。この差分がc以上となる場合であって、キヤリブレーションで作ったLUT(C)に近づける階調補正が必要な場合には、1回の階調補正により補正可能な幅を設けている都合上補正データを使用してγLUTを算出し、目標濃度に近づけるのに数回の階調補正制御を繰り返す必要があり時間を要すため、補正データを使用しないでキャリブレーションのデータのみで補正を掛けた方が、より早く目標の濃度レベルに補正をかけることができる。そこで補正データをリセットし(ステップS1203)、補正データを使用しないでLUTを算出する。尚、環境レベルcも前述した操作部から設定可能である。ただしこの設定は、サービスマンのみが知りうるコードを操作部から入力することで設定が可能となる。
【0081】
この補正データは、具体的には、前述の積算濃度データΔDsum、差分濃度データΔDnow、ΔDprev、補正LUT(ΔLUTadj)である。
次に、実際に画像形成処理で使用するLUTを算出する(ステップS1204)。このLUTは、先のステップS1201にて記憶した環境aでのLUTa、キャリブレーション補正との差分LUTb、画像形成シーケンス中の階調制御により算出されたLUTadjを足したものになる。そして、このLUTで画像形成を行い(ステップS1205)、その際、階調制御用のパッチ形成タイミングに達したか否かの判断を行う(ステップS1206)。パッチ形成タイミングに達した場合、感光ドラム上にパッチ形成を行い(ステップS1207)、形成したパッチをフォトセンサで読み取って、目標濃度レベルとの差分と、(3)、(4)式とからΔDsumを求め、補正LUTadjを算出する(ステップS1208)。その後、画像形成が終了する場合には後回転シーケンスに入った後終了するが、更に画像形成が続く場合は、ステップS1204に戻って、以下S1204〜S1210の処理を繰り返すことになる。同様にステップS1206で、パッチ形成タイミングでないと判断された場合においても、画像形成終了か否かの判断を行い(ステップS1209)、画像形成終了する場合には、後回転シーケンスに入り終了するが、画像形成が続く場合は、ステップS1205へ戻り、それ以降のステップを画像形成動作終了まで繰り返す。
【0082】
このように、環境変動のレベルとして環境センサから得られる水分量の差分を比較することで、前回のLUT補正制御で使用した環境レベルとは異なり、階調補正データを著しく越えるような補正が必要であるかどうかを判別して、この結果、環境レベル変動が大きい場合には、補正データを使用しないでLUTを算出する。この場合、補正データを使用してγLUTを算出し、目標濃度に近づけるのに時間を要すため、補正データを使用しないでキャリブレーションのデータのみで補正を掛けた方が、より早く目標の濃度レベルに補正をかけることが可能となる。
【0083】
(第二の実施形態)
第一の実施の形態では、キャリブレーションを補正する補正データをリセットする条件が環境データであったが、第二の実施例では、定着温度データを参照することによって補正データをリセットするか否かを判断する。
【0084】
なお、機械の構成等は実施の第一形態と同じであるため、ここでの説明は省略する。
【0085】
図13は、第二の実施の形態例におけるシーケンス中でのLUTの補正制御処理を説明するフローチャートである。
【0086】
まず、コピーの電源投入時に定着温度の測定を行い、定着温度が既定の温度Tc以下になっているかを判別する(ステップS1301)。これは、定着温度が所定の温度以下の場合に、前回のLUT補正制御で使用した環境レベルとは異なり、階調補正データを著しく越えるような補正が必要であるかどうかを判別するためであり、この結果、定着温度がTc以下と判別されたときには、補正データを使用してγLUTを算出し、第1の実施例同様目標濃度に近づけるのに時間を要すため、補正データを使用しないでキャリブレーションのデータのみで補正を掛けた方が、より早く目標の濃度レベルに補正をかけることができるので、補正データをリセットし(ステップS1302)、補正データを使用しないでLUTを算出する。尚、このTcは前述した操作部から設定可能である。ただしこの設定は、サービスマンのみが知りうるコードを操作部から入力することで設定が可能となる。
【0087】
この補正データは、具体的には、前述の積算濃度データΔDsum、差分濃度データΔDnow、ΔDprev、補正LUT(ΔLUTadj)である。
【0088】
次にコピーを開始すると(ステップS1303でコピー開始判定)、画像形成動作の前処理を行い、環境センサで画像形成装置の動作環境における温度及び湿度から水分量aを算定し、その値を記憶して、この水分量aに対する環境LUT(LUTa)をROMデータから読み出す(ステップS1304)。
次に、実際に画像形成処理で使用するLUTを算出する(ステップS1305)。このLUTは、先のステップS1304にて記憶した環境aでのLUTa、キャリブレーション補正との差分LUTb、シーケンス中の階調制御により算出されたLUTadjを足したものになる。そして、このLUTで画像形成を行い(ステップS1306)、次に階調制御用のパッチ形成タイミングに達したか否かの判断を行う(ステップS1307)。パッチ形成タイミングに達した場合、感光ドラム上にパッチ形成を行い(ステップS1308)、形成したパッチをフォトセンサで読み取って、目標濃度レベルとの差分と、(3)、(4)式とからΔDsumを求め、補正LUTadjを算出する(ステップS1309)。その後、画像形成が終了する場合には後回転シーケンスに入った後終了するが、更に画像形成が続く場合は、ステップS1305に戻って、以下S1305〜S1310の処理を繰り返すことになる。同様にステップS1307で、パッチ形成タイミングでないと判断された場合においても、画像形成終了か否かの判断を行い(ステップS1311)、画像形成終了する場合には、後回転シーケンスに入り終了するが、画像形成が続く場合は、ステップS1306へ戻り、それ以降のステップを画像形成動作終了まで繰り返す。
【0089】
このように、環境変動のレベルとして電源投入時の定着温度の差分を比較することで、前回のLUT補正制御で使用した環境レベルとは異なり、階調補正データを著しく越えるような補正が必要であるかどうかを判別して、この結果、環境レベル変動が大きい場合には、補正データを使用しないでLUTを算出する。この場合、補正データを使用してγLUTを算出し、目標濃度に近づけるのに時間を要すため、補正データを使用しないでキャリブレーションのデータのみで補正を掛けた方が、より早く目標の濃度レベルに補正をかけることが可能となる。
【0090】
また、上記実施形態では、ネットワークを構成するハードウェア等が含まれるものの、各データ処理を順次実施するソフトウェアでも実現できるものである。即ち、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または、記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(または、CPUやMPU)が、記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実行することによっても達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が、上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶しはCD、MD、メモリカード、MO等のさまざまな記憶媒体に書き込み可能である。
【0091】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって、上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0092】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって、上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本実施例においては、従来の画像階調のキャリブレーション制御と擬似的に同じ階調補正制御を、より精度が高く、より多頻度で行う画像安定化制御により、画像濃度の変動レベルを抑え、画像濃度安定化を達成する、画像処理方法および画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施の形態例としてのカラー画像形成装置の概略断面図である。
【図2】図1に示す本実施の形態例のカラー画像形成装置における制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態例である階調画像を得る画像信号処理回路を示す図である。
【図4】階調再現特性を示す4限チャート図である。
【図5】キャリブレーション制御を説明するフローチャートである。
【図6】キャリブレーション制御で使用するテストチャートを示す図である。
【図7】テストチャートの読み取り結果を示す図である。
【図8】各水分量に対応するγLUTを示す図である。
【図9】フォトセンサから濃度変換までを説明するフロー図である。
【図10】フォトセンサ出力と画像濃度の関係を示す図である。
【図11】γLUTを補正するテーブルを示す図である。
【図12】本発明の第一の実施例における、γLUTの補正制御処理を説明するフロー図である。
【図13】本発明の第二の実施例における、γLUTの補正制御処理を説明するフロー図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 コロナ帯電器
3 レーザ露光光学系
4 現像装置
5 転写装置
5f 記録材担持シート(転写シート)
6 クリーニング器
7 記録材カセット
8a 分離爪
8b 分離押し上げコロ
9 熱ローラ定着器
10 排紙トレイ
11 前露光ランプ
12 電位センサ
13 ドラム上光量検知センサ
14 ファーブラシ
15 ファーバックアップブラシ
16 オイル清掃ローラ
17 オイル清掃バックアップブラシ
18 研磨ローラ
19 研磨ローラバックアップブラシ
31 原稿台ガラス面
32a、b、c ミラー
33 レンズ
34 フルカラーセンサ
400 自動原稿給送装置
202 プリンタ部
203 画像処理部

Claims (8)

  1. 像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、
    前記像担持体上の画像を記録媒体上に転写する転写手段と、
    前記記録媒体上に転写された画像を記録媒体上に定着する定着手段と、
    前記像担持体上に形成された画像情報を検出する光学検出手段と、
    前記記録媒体上に定着された画像の画像情報を読み取る読み取り手段と、
    画像形成時の環境データを検出するための環境データ検出手段と、
    前記環境データにより画像形成条件を制御する制御手段と、
    画像特性を判断するための画像パターンを前記像担持体上に形成し、前記記録媒体上に転写、定着した後、前記読み取り手段により読み取り、読み取った画像情報に従って前記画像形成条件を補正するキャリブレーション手段を有する画像形成装置において、
    前記キャリブレーション手段を実行時に、キャリブレーションにより決定した画像形成条件で、像担持体上にパッチを形成する画像形成手段と、
    前記像担持体上に形成されたパッチの画像情報を前記光学検出手段により読み取り、この画像情報を前記画像形成条件の基準とし、
    画像形成シーケンス中に、像担持体上にパッチを形成し、形成されたパッチの画像情報を前記光学検出手段で読み取り、読み取った画像情報と、前記基準となる画像情報とから前記キャリブレーションにより決定した画像形成条件をさらに補正する補正手段を持ち、前記環境センサのデータにより、前記補正手段をリセットするか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段に従って、前記補正手段のリセットを実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、
    前記像担持体上の画像を記録媒体上に転写する転写手段と、
    前記記録媒体上に転写された画像を記録媒体上に定着する定着手段と、
    前記像担持体上に形成された画像情報を検出する光学検出手段と、
    前記記録媒体上に定着された画像の画像情報を読み取る読み取り手段と、
    定着温度を検出する定着温度検出手段と、
    画像形成条件を制御する制御手段と、
    画像特性を判断するための画像パターンを前記像担持体上に形成し、前記記録媒体上に転写、定着した後、前記読み取り手段により読み取り、読み取った画像情報に従って前記画像形成条件を補正するキャリブレーション手段を有する画像形成装置において、
    前記キャリブレーション手段を実行時に、キャリブレーションにより決定した画像形成条件で、像担持体上にパッチを形成する画像形成手段と、
    前記像担持体上に形成されたパッチの画像情報を前記光学検出手段により読み取り、この画像情報を前記画像形成条件の基準とし、
    画像形成シーケンス中に、像担持体上にパッチを形成し、形成されたパッチの画像情報を前記光学検出手段で読み取り、読み取った画像情報と、前記基準となる画像情報とから前記キャリブレーションにより決定した画像形成条件をさらに補正する補正手段を持ち、前記定着温度のデータにより、前記補正手段をリセットするか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段に従って、前記補正手段のリセットを実行することを特徴とする画像形成装置。
  3. 像担持体上に画像を形成する画像形成工程と、
    前記像担持体上の画像を記録媒体上に転写する転写工程と、
    前記記録媒体上に転写された画像を記録媒体上に定着する定着工程と、
    前記像担持体上に形成された画像情報を検出する光学検出工程と、
    前記記録媒体上に定着された画像の画像情報を読み取る読み取り工程と、
    画像形成時の環境データを検出するための環境データ検出工程と、
    前記環境データにより画像形成条件を制御する制御工程と、
    画像特性を判断するための画像パターンを前記像担持体上に形成し、前記記録媒体上に転写、定着した後、前記読み取り工程により読み取り、読み取った画像情報に従って前記画像形成条件を補正するキャリブレーション工程を有する画像処理方法において、
    前記キャリブレーション工程を実行時に、キャリブレーションにより決定した画像形成条件で、像担持体上にパッチを形成する画像形成工程と、
    前記像担持体上に形成されたパッチの画像情報を前記光学検出工程により読み取り、この画像情報を前記画像形成条件の基準とし、
    画像形成シーケンス中に、像担持体上にパッチを形成し、形成されたパッチの画像情報を前記光学検出工程で読み取り、読み取った画像情報と、前記基準となる画像情報とから前記キャリブレーションにより決定した画像形成条件をさらに補正する補正工程を持ち、前記環境センサのデータにより、前記補正工程で使用される補正データをリセットするか否かを判別する判別工程と、
    前記判別工程に従って、前記補正工程で使用される補正データのリセットを実行することを特徴とする画像処理方法。
  4. 像担持体上に画像を形成する画像形成工程と、
    前記像担持体上の画像を記録媒体上に転写する転写工程と、
    前記記録媒体上に転写された画像を記録媒体上に定着する定着工程と、
    前記像担持体上に形成された画像情報を検出する光学検出工程と、
    前記記録媒体上に定着された画像の画像情報を読み取る読み取り工程と、
    定着温度を検出する定着温度検出工程と、
    画像形成条件を制御する制御工程と、
    画像特性を判断するための画像パターンを前記像担持体上に形成し、前記記録媒体上に転写、定着した後、前記読み取り工程により読み取り、読み取った画像情報に従って前記画像形成条件を補正するキャリブレーション工程を有する画像処理方法において、
    前記キャリブレーション工程を実行時に、キャリブレーションにより決定した画像形成条件で、像担持体上にパッチを形成する画像形成工程と、
    前記像担持体上に形成されたパッチの画像情報を前記光学検出工程により読み取り、この画像情報を前記画像形成条件の基準とし、
    画像形成シーケンス中に、像担持体上にパッチを形成し、形成されたパッチの画像情報を前記光学検出工程で読み取り、読み取った画像情報と、前記基準となる画像情報とから前記キャリブレーションにより決定した画像形成条件をさらに補正する補正工程を持ち、前記定着温度のデータにより、前記補正工程で使用される補正データをリセットするか否かを判別する判別工程と、
    前記判別工程に従って、前記補正工程で使用される補正データのリセットを実行することを特徴とする画像処理方法。
  5. 前記画像形成条件が、γLUTであることを特徴とする、特許請求項1から4に記載の画像処理方法及び画像形成装置。
  6. 前記補正手段で使用される補正データが、濃度変動レベルの積算データ、濃度変動レベルを算出するための濃度変動値、濃度変動レベルから算出した補正γLUTのいずれかであることを特徴とする、特許請求項1から5に記載の画像処理方法及び画像形成装置。
  7. 前記補正手段で使用される補正データをリセットするか否かの判断に使用される環境データのレベルを設定可能な設定手段を有する、特許請求項1、3、5、6に記載の画像処理方法及び画像形成装置。
  8. 前記補正手段で使用される補正データをリセットするか否かの判断に使用される定着温度データのレベルを設定可能な設定手段を有する、特許請求項2、4、5、6に記載の画像処理方法及び画像形成装置。
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