JP4040091B2 - 置換アミノシクロアルキルピロリジン誘導体 - Google Patents

置換アミノシクロアルキルピロリジン誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP4040091B2
JP4040091B2 JP51960297A JP51960297A JP4040091B2 JP 4040091 B2 JP4040091 B2 JP 4040091B2 JP 51960297 A JP51960297 A JP 51960297A JP 51960297 A JP51960297 A JP 51960297A JP 4040091 B2 JP4040091 B2 JP 4040091B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
atom
mmol
alkyl group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP51960297A
Other languages
English (en)
Inventor
真 竹村
陽一 木村
寿 高橋
健一 木村
智 宮内
仁 大木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiichi Sankyo Co Ltd filed Critical Daiichi Sankyo Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP4040091B2 publication Critical patent/JP4040091B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings
    • C07D401/04Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D498/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D498/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D498/06Peri-condensed systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

技術分野
本発明は、医薬、動物薬、水産用薬または抗菌性の保存剤として有用な抗菌性化合物に関し、さらにこの化合物を含有する抗菌薬、抗菌性製剤に関する。
背景技術
キノロン系合成抗菌剤は、ノルフロキサシンの発見以来抗菌活性や体内動態が改善され、ほぼ全身の感染症に有効な化学療法剤として数多くの化合物が臨床の場に供されている。
しかしながら、近年、臨床の場ではこれらの薬剤に対する低感受性菌が増加しつつある。また、例えばβ−ラクタム系抗生物質に非感受性の黄色ブドウ球菌(MRSA)の如く、キノロン系合成抗菌剤以外の薬剤に耐性の菌のなかにもキノロン系合成抗菌剤に低感受性の菌が増加している。したがって、臨床の場で有効性の高い薬剤が望まれていた。
さらに、非ステロイド性の抗炎症剤との服用で痙攣が誘発される副作用、あるいは光毒性の様な副作用等が明らかとなっており、より安全性の高いキノロンの開発も求められている。
発明の開示
かかる事情に鑑み、本願発明者は、上記要件を満たす優れた化合物を提供すべく鋭意研究した結果、次に述べる、式(I)で表わされる置換アミノメチルピロリジン誘導体およびその塩が幅広い抗菌力を有し、特にグラム陽性菌、とりわけMRSA、を含むキノロン耐性菌に対して強力な抗菌活性を示すとともに、良好な体内動態、安全性をも兼ね備えていることを見い出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、次の式(I)で表わされる化合物およびその塩、並びにそれらの水和物に関する:
Figure 0004040091
{式中、R1は、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わし、R2は、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わすが、
このアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく、
3は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシル基または炭素数1から6のアルキルチオ基を表わすが、
このうちのアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく、
4およびR5は、各々独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシル基または炭素数1から6のアルキルチオ基を表わすが、
このうちのアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく、
さらにR4とR5とは、一体化して、ヒドロキシイミノ基、炭素数3から6のメチレン鎖(ピロリジン環と共にスピロ環状構造を形成する)、または炭素数1から6のアルキルオキシイミノ基となってもよい。ただし、R 4 およびR 5 は同時に水素原子であることはない。
6およびR7は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わし、nは、1から3の整数を表わし、Qは、式(II)
Figure 0004040091
[式中、R8は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3から6の環状アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、炭素数1から6のアルコキシル基または炭素数1から6のアルキルアミノ基を表わし、
9は、水素原子または炭素数1から6のアルキルチオ基を表わすが、
さらにR8とR9とは、母核の一部を含んで環状構造を形成するように一体化してもよいが、この環は硫黄原子を構成原子として含んでもよく、更にこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。
1は、ハロゲン原子または水素原子を表わし、
10は、水素原子、アミノ基、水酸基、チオール基、ハロゲノメチル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基または炭素数1から6のアルコキシル基を表わすが、
このうちのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数2から5のアシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく
1は、窒素原子または式(III)
Figure 0004040091
(式中、X2は、水素原子、アミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲノメチル基、ハロゲノメトキシル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基または炭素数1から6のアルコキシル基を表わすが、
このうちのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数2から5のアシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
さらにこのX2とR8とは、母核の一部を含んで環状構造を形成するように一体化してもよいが、この環は、酸素原子、窒素原子または硫黄原子を構成原子として含んでもよく、さらにこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。)
で表わされる部分構造を表わす。
1は、水素原子、フェニル基、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニル基、コリン基、ジメチルアミノエチル基、5−インダニル基、フタリジニル基、5−アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イルメチル基、3−アセトキシ−2−オキソブチル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から7のアルコキシメチル基または炭素数1から6のアルキレン基とフェニル基とから構成されるフェニルアルキル基を表わす。]で表わされる部分構造を表す。}
さらに本発明は、式(I)において、Qが、式(III)で表わされる構造である上記の化合物およびその塩;
8が、ハロゲノシクロプロピル基である上記の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物;
式(I)において、ハロゲノシクロプロピル基が、1,2−シス−2−ハロゲノシクロプロピル基である上記の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物;
式(I)において、ハロゲノシクロプロピル基が、立体化学的に単一な置換基である上記の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物;
式(I)において、ハロゲノシクロプロピル基が、(1R,2S)−2−ハロゲノシクロプロピル基である上記の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物;
式(I)において、ハロゲノシクロプロピル基のハロゲン原子がフッ素原子である請求項6に記載に化合物およびその塩、並びにそれらの水和物;
式(I)の化合物が、立体化学的に単一な化合物である上記の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物;
式(I)の化合物もしくはその塩、またはそれらの水和物を有効成分とする医薬;
式(I)の化合物もしくはその塩、またはそれらの水和物を有効成分とする抗菌薬または抗菌性製剤;
等に関するものである。
本発明の式(I)で表わされる化合物の置換基について述べる。
置換基R1は、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わすが、ここでアルキル基としては炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状いずれでもよい。アルキル基として好ましくはメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基またはイソプロピル基である。
置換基R2は、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わすが、このアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
ここでアルキル基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状いずれでもよいが、好ましくは、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基またはイソプロピル基である。
アルキル基上に水酸基が置換する場合、アルキル基は炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、また水酸基は、アルキル基の末端の炭素原子上に置換したものがより好ましい。水酸基を有するアルキル基としては炭素数3までのものがよく、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基等が好ましい。
アルキル基上にハロゲン原子が置換する場合、アルキル基は、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、ハロゲン原子としてはフッ素原子が好ましい。
アルキル基上にアルキルチオ基が置換する場合、アルキル基は、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、アルキルチオ基も炭素数1から6で直鎖状または分枝状のいずれでもよい。アルキルチオ基を有するアルキル基としては、アルキルチオメチル基、アルキルチオエチル基、アルキルチオプロピル基が好ましく、またアルキルチオ基も炭素数3までのものが好ましい。さらに好ましいものとして、メチルチオメチル基、エチルチオメチル基、メチルチオエチル基を挙げることができる。
アルキル基上にアルコキシル基が置換する場合、アルキル基は、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、アルコキシル基も炭素数1から6で直鎖状または分枝状のものでよい。アルコキシル基を有するアルキル基としては、アルコキシメチル基、アルコキシエチル基、アルコキシプロピル基が好ましく、さらにはアルコキシル基も炭素数3までのものが好ましい。さらに好ましいものとして、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基を挙げることができる。
置換基R3は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシル基、炭素数1から6のアルキルチオ基を表わすが、このアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子または塩素原子が好ましい。
アルキル基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよいが、好ましくはメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基またはイソプロピル基である。
アルコキシル基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはメトキシル基、エトキシル基である。
アルキルチオ基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはメチルチオ基、エチルチオ基である。
水酸基を有する炭素数1から6のアルキル基は、直鎖状または分枝鎖状ものでよく、また水酸基の置換位置としてはアルキル基の末端の炭素原子に置換したものがより好ましい。水酸基の置換した炭素数1から6のアルキル基として好ましいものは、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基を挙げることができる。
ハロゲン原子を有するアルキル基のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。アルキル基は、直鎖状または分枝鎖状のいずれのものでよい。
アルコキシル基を有する炭素数1から6のアルキル基において、いずれのアルキル基部分も直鎖状または分枝鎖状ものでよく、アルコキシメチル基またはアルコキシエチル基が好ましい。さらに好ましくは、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基を挙げることができる。
置換基R4およびR5は、各々独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシル基、炭素数1から6のアルキルチオ基を表わすが、このうちのアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
さらにR4とR5とが一体化して、ヒドロキシイミノ基、炭素数3から6のメチレン鎖(ピロリジン環とでスピロ環状構造を形成する)または炭素数1から6のアルキルオキシイミノ基となってもよい。ただし、R 4 およびR 5 は同時に水素原子であることはない。
ハロゲン原子としては、フッ素原子または塩素原子が好ましい。
アルキル基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよいが、好ましくはメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基またはイソプロピル基である。
アルコキシル基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはメトキシル基、エトキシル基である。
アルキルチオ基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはメチルチオ基、エチルチオ基である。
水酸基を有する炭素数1から6のアルキル基は、直鎖状または分枝鎖状のものでよく、また水酸基の置換位置としては、アルキル基の末端の炭素原子に置換したものがより好ましい。水酸基の置換した炭素数1から6のアルキル基として好ましいものは、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基を挙げることができる。
ハロゲン原子を有するアルキル基のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。アルキル基は、直鎖状または分枝鎖状のいずれのものでよい。
アルコキシル基を有する炭素数1から6のアルキル基において、いずれのアルキル基部分も直鎖状または分枝鎖状ものでよく、アルコキシメチル基またはアルコキシエチル基が好ましい。さらに好ましくは、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基を挙げることができる。
置換基R4とR5が一体化してメチレン鎖が形成されるときは、新たに3から6員環の環が形成されて、ピロリジン環と共にスピロ環状構造が形成される。この新たに形成される環の大きさは、メチレン鎖として炭素数2または3のシクロプロピル環、シクロブチル環が好ましい。
また、R4とR5が一体化してアルキルオキシイミノ基=N−O−Alkylとなる場合、アルキル基としては、直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよい。アルキルオキシイミノ基として好ましいものは、メトキシイミノ基、エトキシイミノ基である。
置換基R6およびR7は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わし、アルキル基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくは、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基である。
nは、整数の1から3を表わし、シクロプロパン環からシクロブタン環までの環でよい。本願発明化合物においては、この部分が環状構造であることが特徴である。このnとしては、特に1が好ましい。
Qは、式(II)で表わされる縮合複素環系の部分構造である。
Figure 0004040091
置換基R8およびR11は、各々、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3から6の環状アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、炭素数1から6のアルコキシル基または炭素数1から6のアルキルアミノ基である。
ここで、炭素数1から6のアルキル基としてはエチル基が特に好ましい。炭素数2から6のアルケニル基としては、ビニル基または1−イソプロペニル基が好ましい。炭素数1から6のハロゲノアルキル基としては2−フルオロエチル基が好ましい。置換基を有していてもよい炭素数3から6の環状アルキル基としては、シクロプロピル基および2−ハロゲノシクロプロピル基が好ましく、2−ハロゲノシクロプロピル基のハロゲン原子としてはフッ素原子が特に好ましい。
置換基を有していてもよいアリール基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、炭素数1から6の低級アルキル基、水酸基、アミノ基、ニトロ基、炭素数1から6の低級アルコキシル基等からなる群の基から選ばれる1から3までの基を置換基として有していてもよいフェニル基等が挙げられ、フェニル基、2−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基および2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル基等が好ましい。
ヘテロアリール基は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1以上の異原子を含む芳香族複素環化合物から導かれる置換基である。ピリジル基、ピリミジル基等を例示することができる。これらの環上の置換基としては、アルキル基やハロゲン原子等が好ましい。炭素数1から6のアルコキシル基としては、メトキシル基が好ましい。炭素数1から6のアルキルアミノ基としては、メチルアミノ基が好ましい。
置換基R8およびR11としては、環状アルキル基またはハロゲノシクロアルキル基が好ましい。これらのうちでもシクロプロピル基または2−ハロゲノシクロプロピル基が好ましい。このハロゲン原子としてはフッ素原子が好ましい。
置換基R9は、水素原子または炭素数1から6のアルキルチオ基を表わすか、あるいは、R8とR9とが母核の一部を含んで(R8が結合している窒素原子およびR9が結合している炭素原子を含んで)環状構造を形成するように一体化してもよい。このようにして形成された環は、硫黄原子を環の構成原子として含んでもよく、さらにこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。ここで形成される環は、4員環から6員環の大きさのものでよく、さらにこの環は、飽和でも、部分飽和でもあるいは不飽和のいずれであってもよい。
置換基X1およびX3は、各々、ハロゲン原子または水素原子であるが、ハロゲン原子の場合はフッ素原子が好ましい。これらのうちではフッ素原子または水素原子が置換基として好ましい。
置換基R10およびR12は、各々、水素原子、アミノ基、水酸基、チオール基、ハロゲノメチル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基または炭素数1から6のアルコキシル基を表わすが、このうちのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数2から5のアシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
アルキル基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくは、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基およびイソプロピル基である。アルケニル基としては、炭素数2から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはビニル基である。アルキニル基としては、炭素数2から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはエチニル基である。ハロゲノメチル基のハロゲンとしては、特にフッ素原子が好ましく、その数は1から3でよい。アルコキシル基としては炭素数1から6のものでよいが、好ましくはメトキシル基である。
置換基R10およびR12としては、アルキル基またはアミノ基が好ましく、これらのうちではメチル基または無置換のアミノ基が好ましい。
置換基R10またはR12が、アミノ基、水酸基またはチオール基の場合に、これらは通常使用されている保護基によって保護されていてもよい。
この様な保護基の例としては、例えば、第三級ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基類、ベンジルオキシカルボニル基、パラメトキシベンジルオキシカルボニル基、パラニトロベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基類、アセチル基、メトキシアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロアセチル基、ピバロイル基、ホルミル基、ベンゾイル基等のアシル基類、第三級ブチル基、ベンジル基、パラニトロベンジル基、パラメトキシベンジル基、トリフェニルメチル基等のアルキル基類又はアラルキル基類、メトキシメチル基、第三級ブトキシメチル基、テトヒドロピラニル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル基等のエーテル類、トリメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、第三級ブチルジメチルシリル基、トリベンジルシリル基、第三級ブチルジフェニルシリル基等のシリル基類を挙げることができる。これらの置換基によって保護された置換基を有する化合物は、特に、製造中間体として好ましいものである。
1が、式(III)
Figure 0004040091
で表わされる部分構造である場合、X2は、水素原子、アミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲノメチル基、ハロゲノメトキシル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基または炭素数1から6のアルコキシル基を表わす。このうちのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数2から5のアシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
アルキル基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはメチル基およびエチル基である。アルケニル基としては、炭素数2から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはビニル基である。アルキニル基としては、炭素数2から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはエチニル基である。ハロゲノメチル基のハロゲンとしては、特にフッ素原子が好ましく、その数は1から3でよい。アルコキシル基としては、炭素数1から6のものでよいが、好ましくはメトキシル基である。ハロゲノメトキシル基のハロゲンとしては、特にフッ素原子が好ましく、その数は1から3でよい。
これらの置換基のうちではアルキル基またはアルコキシル基が好ましい。さらに好ましいものはメチル基およびメトキシル基である。
さらにこのX2とR8とは、母核の一部を含んで(R8が結合している窒素原子およびX2が結合している炭素原子を含んで)環状構造(環の大きさは4員環から7員環であって、飽和であっても、部分飽和でも、不飽和であってもよい。)を形成するように一体化してもよいが、この環は、酸素原子、窒素原子あるいは硫黄原子を環の構成原子として含んでもよく、さらにこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。
2が、式(V)
Figure 0004040091
で表わされる部分構造である場合、X4は、水素原子、アミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲノメチル基、ハロゲノメトキシル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基または炭素数1から6のアルコキシル基を表わす。そしてこのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数2から5のアシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
アルキル基としては、炭素数1から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはメチル基およびエチル基である。アルケニル基としては、炭素数2から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはビニル基である。アルキニル基としては、炭素数2から6の直鎖状または分枝鎖状のものでよいが、好ましくはエチニル基である。ハロゲノメチル基のハロゲンとしては、特にフッ素原子が好ましく、その数は1から3でよい。アルコキシル基としては、炭素数1から6のものでよいが、好ましくはメトキシル基である。ハロゲノメトキシル基のハロゲンとしては、特にフッ素原子が好ましく、その数は1から3でよい。
さらにこのX4とR11とは、母核の一部を含んで(R11が結合している窒素原子およびX4が結合している炭素原子を含むように)環状構造(環の大きさは4員環から7員環であって、飽和であっても、部分飽和でも、不飽和であってもよい。)を形成するように一体化してもよいが、この環は、酸素原子、窒素原子あるいは硫黄原子を環の構成原子として含んでもよく、更にこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。
1が、式(III)
Figure 0004040091
で表わされる部分構造である場合、R10とX2の組み合わせとして好ましいものは、R10が、アミノ基、水素原子、水酸基または炭素数1から6のアルキル基で、X2が、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシル基、ハロゲン原子、ハロゲノメトキシル基または水素原子の場合である。
さらに好ましい組み合わせとしては、R10が、アミノ基、水素原子、水酸基またはメチル基で、X2が、メチル基、メトキシル基、フッ素原子、塩素原子、ジフルオロメトキシル基または水素原子の場合である。
特に、好ましい組み合わせとしては、R10が、アミノ基、水素原子、水酸基またはメチル基で、X2が、メチル基またはメトキシル基の場合である。
これらのR10およびX2に対して、X1は、フッ素原子が好ましい。
置換基X1およびX2が各々ハロゲン原子の場合、X1は、フッ素原子が特に好ましく、X2は、フッ素原子または塩素原子が好ましい。
2が、式(V)
Figure 0004040091
で表わされる部分構造である場合、R12とX4の組み合わせとして好ましいものは、R12が、アミノ基、水素原子、水酸基または炭素数1から6のアルキル基で、X4が、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシル基、ハロゲン原子、ハロゲノメトキシル基または水素原子の場合である。
さらに好ましい組み合わせとしては、R12が、アミノ基、水素原子、水酸基またはメチル基で、X4が、メチル基、メトキシル基、フッ素原子、塩素原子、ジフルオロメトキシル基または水素原子の場合である。
特に、好ましい組み合わせとしては、R12が、アミノ基、水素原子、水酸基またはメチル基で、X4が、メチル基またはメトキシル基の場合である。
置換基X3およびX4が各々ハロゲン原子の場合、X3は、フッ素原子が特に好ましく、X4は、フッ素原子または塩素原子が好ましい。
次にR8のハロゲノシクロプロピル基について述べる。
置換するハロゲン原子としては、フッ素原子および塩素原子を挙げることができるが、特にフッ素原子が好ましい。
この部分での立体化学的な環境は、シクロプロパン環に関し、ハロゲン原子とピリドンカルボン酸部分がシス配置であるのが特に好ましい。
このR8のシス−2−ハロゲノシクロプロピル部分だけでいわゆる対掌体関係の異性体が存在するが、これらのいずれにも強い抗菌活性と高い安全性が認められた。
本発明化合物である式(I)の化合物が、ジアステレオマーの存在する構造のものである場合、本発明化合物をヒトや動物に投与する際は単一のジアステレオマーからなるものを投与することが好ましい。この、『単一のジアステレオマーからなる』とは、他のジアステレオマーを全く含有しない場合だけではなく、化学的に純粋である程度の場合をも含むと解される。つまり、物理定数や生理活性に対して影響がない程度であれば他のジアステレオマーが含まれていてもよいと解釈される。
また『立体化学的に単一な』とは、化合物等において不斉炭素原子が含まれるために、異性体関係となる複数種が存在する場合にそれらのうちの一種のみにて構成されたものであることを意味する。この場合においてもこの『単一性』に関しても上記と同様に考える。
本発明のピリドンカルボン酸誘導体は遊離体のままでもよいが、酸付加塩としてあるいはカルボキシル基の塩としてもよい。酸付加塩とする場合の例としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩類、あるいは酢酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩等の有機酸塩類を挙げることができる。
またカルボキシル基の塩としては、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、またトリエチルアミン塩やN−メチルグルカミン塩、トリス−(ヒドロキシルメチル)アミノメタン塩等で無機塩類、有機塩類の何れでもよい。
またこれらのピリドンカルボン酸誘導体の遊離体や酸付加塩、カルボキシル基の塩は水和物として存在することもある。
一方、カルボン酸部分がエステルであるキノロン誘導体は、合成中間体やプロドラッグとして有用である。例えば、アルキルエステル類やベンジルエステル類、アルコキシアルキルエステル類、フェニルアルキルエステル類およびフェニルエステル類は合成中間体として有用である。
また、プロドラッグとして用いられるエステルとしては、生体内で容易に切断されてカルボン酸の遊離体を生成するようなエステルであり、例えば、アセトキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル、エトキシカルボニルエステル、コリンエステル、ジメチルアミノエチルエステル、5−インダニルエステルおよびフタリジニルエステル、5−アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イルメチルエステルそして、3−アセトキシ−2−オキソブチルエステル等のオキソアルキルエステルを挙げることができる。
式(I)で表わされる本発明の化合物は種々の方法により製造されるが、その好ましい一例を挙げれば、例えば、式(VI)
Figure 0004040091
[式中、X5は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、置換もしくは無置換のフェニルスルホニル基または炭素数1から3の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル等の、脱離基として機能する置換基を表わし、Y3は、式(II)で定義したY1であるか、または式(VII)
Figure 0004040091
(式中、Y31およびY32は、フッ素原子あるいは炭素数2から5のアルキルカルボニルオキシ基を表わす。)
で表わされる基であり、R13、R14、R15、A3およびX6は、式(II)で定義した、対応する位置に存在しているR8、R9、R10、A1及びX1と同じである]
で表わされる化合物、または、式(VIII)
Figure 0004040091
[式中、X7は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、置換もしくは無置換のフェニルスルホニル基または炭素数1から3の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基等の、脱離基として機能する置換基を表わし、
16 は、[式中、R 16 は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3から6の環状アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、炭素数1から6のアルコキシル基または炭素数1から6のアルキルアミノ基を表わし、
17 は、水素原子、アミノ基、水酸基、チオール基、ハロゲノメチル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基または炭素数1から6のアルコキシル基を表わすが、
このうちのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数2から5のアシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
8 は、ハロゲン原子または水素原子を表わし、
4 は、窒素原子または式(V)
Figure 0004040091
(式中、X 4 は、水素原子、アミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲノメチル基、ハロゲノメトキシル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基または炭素数1から6のアルコキシル基を表わすが、
このうちのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数2から5のアシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
さらにこのX 4 とR 16 とは、母核の一部を含んで環状構造を形成するように一体化してもよいが、この環は、酸素原子、窒素原子または硫黄原子を構成原子として含んでもよく、さらにこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。)
で表わされる部分構造を表わす。
4 は、水素原子、フェニル基、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニル基、コリン基、ジメチルアミノエチル基、5−インダニル基、フタリジニル基、5−アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イルメチル基、3−アセトキシ−2−オキソブチル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から7のアルコキシメチル基または炭素数1から6のアルキレン基とフェニル基とから構成されるフェニルアルキル基を表す。
で表わされる化合物を、
式(IX)
Figure 0004040091
[式中、R111は、式(I)で定義したR1と同じであるかまたはアミノ基の保護基を表わし、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびnは、式(I)で定義した、対応する位置に存在しているものと同じである。]
で表わされる化合物あるいはその酸付加塩と反応させることによって製造することができる。
反応は、溶媒を使用し、または溶媒を使用せず行うことができる。反応に使用する溶媒は、反応条件下で不活性であればよく、例えば、ジメチルスルホキシド、ピリジン、アセトニトリル、エタノール、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、水、3−メトキシブタノールまたはこれらの混合物をあげることができる。
反応は、無機塩基または有機塩基のような酸受容体、例えば、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属炭酸塩または炭酸水素塩、あるいはトリエチルアミン、ピリジンあるいは1,8−ジアザビシクロウンデセン等の存在下で行うのが好ましい。
反応温度は、通常、室温ないし200℃の温度範囲でよいが、好ましくは、およそ、25℃から150℃の範囲である。反応時間は15分から48時間でよいが、通常は30分から2時間で完結する。
アミノ基の保護基としては、この分野で通常使用されている保護基であればよく、例えば、第三級ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基類、ベンジルオキシカルボニル基、パラメトキシベンジルオキシカルボニル基、パラニトロベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基類、アセチル基、メトキシアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロアセチル基、ピバロイル基、ホルミル基、ベンゾイル基等のアシル基等、第三ブチル基、ベンジル基、パラニトロベンジル基、パラメトキシベンジル基、トリフェニルメチル基等のアルキル基類、またはアラルキル基類、メトキシメチル基、第三ブトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル基等のエーテル類、トリメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、第三ブチルジメチルシリル基、トリベンジルシリル基、第三ブチルジフェニルシリル基等のシリル基類を挙げることができる。
3およびY4が、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から7のアルコキシメチル基または炭素数1から6のアルキレン基とフェニル基から構成されるフェニルアルキル基の場合、一般にカルボン酸エルテルの加水分解に用いる酸性または塩基性条件下で処理することによって相当するカルボン酸に変換することができる。
3が、式(VII)
Figure 0004040091
で表わされる構造の場合、化合物(VI)と化合物(IX)を反応させた後、酸性または塩基性条件下で処理することにより相当するカルボン酸に変換することができる。
また、脱保護が必要な場合は、保護基に対応した適当な条件で保護基を除去して式(I)で示される目的化合物を得ることができる。
本発明の化合物は、強い抗菌作用を有することから人体、動物および魚類用の医薬として或は農薬や食品の保存剤として使用することができる。
本発明の化合物を人体用の医薬として使用する場合、投与量は、成人一日当たり50mgから1g、好ましくは100mgから300mgの範囲である。
また動物用としての投与量は、投与の目的(治療であるか、あるいは予防であるか等)、処置すべき動物の種類や大きさ、感染した病原菌の種類、程度によって異なるが、一日量として一般的には動物の体重1kg当たり1mgから200mg、好ましくは5mgから100mgの範囲である。
この一日量を一日1回、あるいは2から4回に分けて投与する。また一日量は、必要によっては上記の量を超えてもよい。
本発明の化合物は、各種の感染症の原因となる広範囲の微生物類に対して活性であり、これらの病原体によって引き起こされる疾病を治療し、予防し、または軽減することができる。
本発明の化合物が有効なバクテリア類又はバクテリア様微生物類として、ブドウ球菌属、化膿レンサ球菌、溶血レンサ球菌、腸球菌、肺炎球菌、ペプトストレプトコッカス属、淋菌、大腸菌、シトロバクター属、シゲラ属、肺炎桿菌、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、緑膿菌、インフルエンザ菌、アシネトバクター属、カンピロバクター属、トラコーマクラミジア等を例示することができる。
またこれらの病原体によって引き起こされる疾病としては、毛嚢炎、せつ、よう、丹毒、蜂巣炎、リンパ管(節)炎、ひょう疽、皮下膿瘍、汗腺炎、集簇性ざ瘡、感染性粉瘤、肛門周囲膿瘍、乳腺炎、外傷・熱傷・手術創などの表在性二次感染、咽喉頭炎、急性気管支炎、扁桃炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、びまん性汎細気管支炎、慢性呼吸疾患の二次感染、肺炎、腎孟腎炎、膀胱炎、前立腺炎、副睾丸炎、淋菌性尿道炎、非淋菌性尿道炎、胆のう炎、胆管炎、細菌性赤痢、腸炎、子宮付属器炎、子宮内感染、バルトリン腺炎、眼瞼炎、麦粒腫、涙嚢炎、瞼板腺炎、角膜潰瘍、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、腹膜炎、心内膜炎、敗血症、髄膜炎、皮膚感染症等を例示することができる。
また本発明の化合物は、動物の感染症の原因となる各種の微生物、例えば、エシエリキア属、サルモネラ属、パスツレラ属、ヘモフィルス属、ボルデテラ属、スタヒロコッカス属、マイコプラズマ属等にも有効である。具体的な疾病名を例示すると、鳥類では大腸菌症、ひな白痢、鶏パラチフス症、家禽コレラ、伝染性コリーザ、ブドウ球菌症、マイコプラズマ感染症等、豚では大腸菌症、サルモネラ症、パスツレラ症、ヘモフィルス感染症、萎縮性鼻炎、滲出性表皮炎、マイコプラズマ感染症等、牛では大腸菌症、サルモネラ症、出血性敗血症、マイコプラズマ感染症、牛肺疫、乳房炎等、犬では大腸菌性敗血症、サルモネラ感染症、出血性敗血症、子宮蓄膿症、膀胱炎等、そして猫では滲出性胸膜炎、膀胱炎、慢性鼻炎、ヘモフィルス感染症、仔猫の下痢、マイコプラズマ感染症等を挙げることができる。
本発明の化合物からなる抗菌製剤は、投与法に応じ適当な製剤を選択し、通常用いられている各種製剤の調製法によって調製できる。本発明化合物を主剤とする抗菌製剤の剤型としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤や、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、油性ないし水性の懸濁液等を経口用製剤として例示できる。
注射剤としては、製剤中に安定剤、防腐剤、溶解補助剤を使用することもあり、これらの補助剤を含むこともある溶液を容器に収納後、凍結乾燥等によって固形製剤として用時調製の製剤としてもよい。また一投与量を一容器に収納してもよく、また多投与量を同一の容器に収納してもよい。
また外用製剤として、溶液剤、懸濁液、乳濁液、軟膏、ゲル、クリーム、ローションおよびスプレー等を例示できる。
固形製剤としては、活性化合物とともに製剤学上許容されている添加物を含み、例えば充填剤類や増量剤類、結合剤類、崩壊剤類、溶解促進剤類、湿潤剤類、潤滑剤類等を必要に応じて選択して混合し、製剤化することができる。
液体製剤としては、溶液、懸濁液および乳液剤等を挙げることができるが、添加剤として懸濁化剤、乳化剤等を含むこともある。
本発明の化合物を動物に投与する方法としては、直接あるいは飼料中に混合して経口的に投与する方法、また一旦溶液とした後、直接もしくは飲水、飼料中に添加して経口的に投与する方法、注射によって投与する方法等を例示することができる。
本発明の化合物を動物に投与するための製剤としては、この分野に於いて通常用いられている技術によって、適宜、散剤、細粒剤、可溶散剤、シロップ剤、溶液剤あるいは注射剤とすることができる。
次に製剤処方例を示す。
Figure 0004040091
発明を実施するための最良の形態
次に本発明を実施例と参考例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、目的化合物の抗菌活性の試験方法は、日本化学療法学会指定の標準法に準じて行い、その結果をMIC(μg/ml)で表に示した。
[参考例1−1]
(E)−エチル 3−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)プロペノアート
Figure 0004040091
1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロパンカルバルデヒド(10.99g,59.3mmol)および(カルベトキシメチレン)トリフェニルホスホラン(27.6g,75.2mmol)をジクロロメタン(300ml)に溶解して4時間加熱還流後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1を用いた溶出部から9.23g(61%)の標記の化合物を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:6.48(1H,d,J=15.62Hz),5.84(1H,d,J=15.62Hz),5.00(1H,brs),4.18(2H,q,J=7.33Hz),1.45(9H,s),1.28(3H,t,J=7.33Hz),1.28(2H,brs),1.16(2H,brs).
[参考例1−2]
エチル トランス−1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)ピロリジン−3−カルボキシラート
Figure 0004040091
(E)−エチル 3−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)プロペノアート(2.91g,11.38mmol)およびN−ベンジル−N−(n−ブトキシメチル)トリメチルシリルメチルアミン(7.43g,26.59mmol)をジクロロメタン(40ml)に溶解し、窒素雰囲気下、トリフルオロ酢酸のジクロロメタン1M溶液(2.66ml,2.66mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1を用いた溶出部から得た油状物質をクロロホルム−n−ヘキサンより結晶化し、白色針状晶3.06g(69%)の標記の化合物を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.34−7.21(5H,m),5.14(1H,brs),4.13(2H,q,J=7.33Hz),3.60and3.56(2H,ABd,J=13.19Hz),3.21−3.11(1H,m),2.87−2.76(1H,m),2.75−2.64(1H,m),2.55−2.45(1H,m),2.43−2.33(1H,m),1.43(9H,s),1.25(2H,t,J=7.33Hz),0.98−0.88(1H,m),0.86−0.73(2H,m),0.72−0.63(1H,m).
[参考例1−3]
トランス−1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−ヒドキシメチルピロリジン
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、水素化リチウムアルミニウム(381mg,9.54mmol)を無水テトラヒドロフラン(30ml)に懸濁して氷冷下、エチルトランス−1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)ピロリジン−3−カルボキシラート(1.24g,3.18mmol)の無水テトラヒドロフラン(10ml)溶液を15分間で滴下した。同温にて4時間撹拌後、反応液に氷冷水を徐々に加えた。反応懸濁液をセライト濾過(クロロホルム洗浄)し、有機層を分取した。水層をクロロホルム(50ml×2)で抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去し標記の化合物、1.12g(>99%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.34−7.23(5H,m),5.01(1H,brs),3.61(2H,brs),3.59(2H,s),2.95−2.87(1H,m),2.63−2.49(2H,m),2.37−2.27(1H,m),1.98−1.88(1H,m),1.43(9H,s),1.25(2H,t,J=7.33Hz),0.94−0.84(1H,m),0.84−0.70(2H,m),0.70−0.62(1H,m).
[実施例1]
5−アミノ−7−[トランス−4−(1−アミノシクロプロピル)−3−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル]−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
Figure 0004040091
トランス−1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−ヒドキシメチルピロリジン(1.10g,3.18mmol)をエタノール(50ml)に溶解し、水酸化パラジウム(500mg)を加え、水素雰囲気下室温にて1.5時間撹拌した。反応懸濁液をセライト濾過(エタノール洗浄)して溶媒を留去した。残留物および5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(471mg,1.60mmol)をジメチルスルホキシド(20ml)に溶解し、窒素雰囲気下、トリエチルアミン(5ml)を加え、150℃にて19時間撹拌した。溶媒を留去後、残渣に10%クエン酸水溶液(50ml)を加え、クロロホルム(50ml×2)で抽出して抽出液を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去した。残留物に濃塩酸(5ml)を加え1時間撹拌した。ここに水(50ml)を加えクロロホルム(50ml×2)で洗浄した。水層を水酸化ナトリウム水溶液にてpH12.00に調整し、クロロホルム(50ml×2)で洗浄した。最後に1規定塩酸にて水層をpH7.40に調整し、クロロホルム(300ml×5)にて抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後溶媒を留去し、残留物をエタノールより再結晶して標記の化合物165mg(38%)を得た。
融点:179−182℃
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:8.40(1H,s),4.06−3.97(1H,m),3.85−3.79(1H,m),3.68−3.48(4H,m),3.47−3.39(1H,m),2.50−2.40(1H,m),2.42(3H,s),1.79−1.70(1H,m),1.17−1.03(2H,m),0.82−0.67(2H,m),0.67−0.46(4H,m).
元素分析値;C2227FN44として
計算値;C,61.38;H,6.32;N,13.01
実測値;C,61.15;H,6.31;N,12.78
[参考例2−1]
エチル 3−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)プロピオラート
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、クロロメチルトリメチルホスホニウム クロリド(5.156g,14.85mmol)を無水テトラヒドロフラン(30ml)に縣濁し、内温を−55℃に冷却後、n−ブチルリチウムの1.68M、n−ヘキサン溶液(8.87ml,14.90mmol)を5分間で滴下した。反応縣濁液を氷冷下にて30分、室温にて3時間撹拌した後、内温を−55℃5に冷却した。この反応懸濁液に1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロパンカルバルデアルデヒド(2.498g,13.50mmol)を無水テトラヒドロフラン(10ml)に溶解した溶液を10分間で滴下後、−50℃で1時間、次いで氷冷下にて30分間撹拌した。反応縣濁液を−78℃に冷却し、1.68M、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(17.68ml,29.70mmol)を10分間で滴下後、−78℃で20分間撹拌した。この反応懸濁液にエチル クロロホルマート(1.61ml,16.88mmol)を滴下後、反応縣濁液を−78℃で1.5時間、氷冷下にて1時間撹拌した。氷冷下、反応縣濁液に飽和食塩水(30ml)を加え、有機層を分取後、水層をジエチルエーテル(30ml×2)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(30ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1を用いた溶出部から2.178g(63.9%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:5.04(brs,1H),4.27(q,J=7.16Hz,2H),1.44(s,9H),1.28(t,J=7.16Hz,3H),1.15(m,2H),1.06(m,2H).
[参考例2−2]
エチル 1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−ピロリン−3−カルボキシラート
Figure 0004040091
N−ベンジル−N−(n−ブトキシメチル)トリメチルシリルメチルアミン(2.006g,7.176mmol)、およびエチル 3−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)プロピオラート(1.136g,4.485mmol)を乾燥したジクロロメタン(9ml)に溶解し、室温で撹拌下、1.0Mトリフルオロ酢酸のジクロロメタン溶液(0.72ml,0.72mmol)を加え、反応液を3時間撹拌した。反応液に飽和重曹水(20ml)を加え、ジクロロメタン(20ml×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(30ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルムを用いた溶出部から1.449g(83.6%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.40−7.11(m,5H),5.17(brs,1H),4.12(q,J=6.83Hz,220H),3.85(m,2H),3.72(m,2H),3.67(s,2H),1.44(s,9H),1.24(t,J=6.83Hz,3H),1.14(m,2H),1.01(m,2H).
[参考例2−3]
エチル シス−1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)ピロリジン−3−カルボキシラート
Figure 0004040091
窒素気流下、ビス(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン)ロジウム(I)パークロラート(54.5mg,0.14mmol)、および1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(67.4mg,0.17mmol)を乾燥、脱気したメタノール(25ml)に溶解し、室温で10分間撹拌した。この触媒溶液にエチル 1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−ピロリン−3−カルボキシラート(1.090g,2.820mmol)を乾燥、脱気したメタノール(15ml)に溶解した溶液を加え、この反応液を水素雰囲気下(1kg/cm2)、室温にて2.5時間撹拌した。反応液に活性炭(1g)を加え、室温にて30分間後、セライトを通じて濾過(メタノール洗浄)し、濾液を減圧濃縮後、残留物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1を用いた溶出部から1.071g(97.8%)の標記の化合物を無色結晶として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.40−7.19(m,5H),5.07(brs,1H),4.13(q,J=7.33Hz,2H),3.63(s,2H),2.87(m,1H),2.67(m,1H),2.54(m,1H),2.35(m,1H),2.15(m,1H),1.79(m,1H),1.46(s,9H),1.23(t,J=7.33Hz,3H),0.85(m,2H),0.69(m,2H).
[参考例2−4]
シス−1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−ヒドロキシメチルピロリジン
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、水素化リチウムアルミニウム(195.6mg,5.153mmol)を無水テトラヒドロフラン(40ml)に懸濁し、−15℃にて撹拌下、エチル シス−1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)ピロリジン−3−カルボキシラート(1.001g,2.577mmol)を無水テトラヒドロフラン(10ml)に溶解した溶液を15分間で滴下した。反応懸濁液を氷冷下にて3.5時間撹拌後、冷却水(5ml)を徐々に加え、更に室温にて15分間撹拌した。反応懸濁液をセライトを通じて濾過(ジエチルエーテル洗浄)し、濾液を減圧濃縮、乾燥して、833.9mg(93.4%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.39−7.00(m,5H),5.10(brs,1H),3.69(m,2H),3.58(s,2H),2.99(m,1H),2.61(m,1H),2.51(m,1H),2.27(m,1H),2.00(m,1H),1.94(brs,1H),1.74(m,1H),1.42(s,9H),0.90(m,1H),0.74−0.61(m,3H).
[参考例2−5]
シス−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−ヒドロキシメチルピロリジン
Figure 0004040091
シス−1−ベンジル−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−ヒドロキシメチルピロリジン(820.1mg,2.376mmol)をメタノール(50ml)に溶解し、5%パラジウム炭素触媒(水分;55.6%,750mg)を加えた後、水素加圧下(4.5kg/10cm2)一昼夜撹拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により除去後、濾液を減圧濃縮して578.8mg(91.0%)の標記の化合物を白色アモルファスとして得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:5.05(brs,1H),3.72(m,2H),3.15(m,2H),2.82(m,2H),2.29(m,1H),1.94(br,2H),1.76(m,1H),1.42(s,9H),0.92(m,2H),0.82(m,1H),0.61(m,1H).
[実施例2]
5−アミノ−7−[シス−4−(1−アミノシクロプロピル)−3−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル]−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
Figure 0004040091
シス−4−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−ヒドロキシメチルピロリジン(550.1mg,2.146mmol)をジメチルスルホキシド(15ml)に溶解し、トリエチルアミン(3.5ml)、5−アミノ−1−シクロプロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(300.2mg,1.020mmol)を加え、窒素雰囲気下、150℃の油浴中で22時間撹拌した。放冷後、ジメチルスルホキシドを減圧留去し、残留物をクロロホルム(100ml)に溶解後、10%クエン酸水溶液(100ml),次いで飽和食塩水(50ml)で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、氷冷下で残留物に濃塩酸(10ml)を滴下し、1時間撹拌した。反応水溶液をジクロロメタン(20ml×4)洗浄後、水層を15%水酸化ナトリウム水溶液にてpH12とし、ジクロロメタン(20ml×2)で洗浄した。この水溶液を1N塩酸にてpH7.2に調整し、クロロホルム(100ml×4)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。得られた粗生成物を2−プロパノール−ジイソプロピルエーテル系で再結晶精製し、得られた結晶を70℃にて18時間減圧乾燥して112.4mg(25.6%)の標記の化合物を黄色結晶として得た。
融点:158.8−159.9℃(分解)
1H−NMR(400MHz,0.1N−NaOD)δ:8.39(s,1H),3.99(m,1H),3.80(dd,J=11.23,5.37Hz,1H),3.62(m,2H),3.51(d,J=7.32,2H),3.41(t,J=7.81Hz,1H),2.45(m,1H),2.37(s,3H),1.71(q,J=7.81,1H),1.18(m,2H),0.74(m,1H),0.70(m,1H),0.55(m,4H).
元素分析値;C2227FN44として
計算値;C,61.38;H,6.32;N,13.02
実測値;C,61.25;H,6.32;N,12.74
[参考例3−1]
(3R,4S)−4−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−メチル−1−[(S)−1−フェニルエチル]−2−ピロリドン
Figure 0004040091
以下の反応は窒素雰囲気下にて行った。ジイソプロピルエチルアミン(1.37ml,9.75mmol)のテトラヒドロフラン溶液(40ml)に−78℃にてn−ブチルリチウム(5.39ml,1.68N,n−ヘキサン溶液,9.06mmol)を滴下した後、0℃まで昇温し、30分間撹拌した。これに−78℃にて(4S)−4−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−1−[(S)−1−フェニルエチル]−2−ピロリドン(2.10g,6.97mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)を滴下した。さらに15分間撹拌後、ヨウ化メチル(2.17ml,34.8mmol)を滴下し、0℃まで昇温しながら30分間撹拌した。反応終了後、氷冷下にて飽和塩化アンモニウム水溶液(150ml)を加えた後、テトラヒドロフランを留去した。残留物をクロロホルム(150ml×3)で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル160ml,酢酸エチル:ヘキサン=2:3)にて精製し、標記の化合物1.90g(87%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.67−0.75(2H,m),1.06(3H,t,J=7.33Hz),1.14−1.19(2H,m),1.24(3H,d,J=7.33Hz),1.52(3H,d,J=7.33Hz),1.98(1H,q,J=9.03Hz),2.40(1H,dq,J=9.03,7.33Hz),2.84(1H,t,J=9.03Hz),3.39(1H,t,J=9.03Hz),3.95−4.06(2H,m),5.53(1H,q,J=7.33Hz),7.28−7.35(5H,m).
[参考例3−2]
(3R,4S)−4−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−メチル−1−[(S)−1−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン
Figure 0004040091
(3R,4S)−4−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−メチル−1−[(S)−1−フェニルエチル]−2−ピロリドン(1.85g,5.87mmol)をベンゼン(100ml)に溶解し、ローソン(Lawesson)試薬(1.31g,3.24mmol)を加え20分間加熱還流した。反応終了後、溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル160ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:4)にて精製し、標記の化合物1.80g(92%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.63−0.69(2H,m),1.11(3H,t,J=7.08Hz),1.15−1.18(2H,m),1.41(3H,d,J=7.32Hz),1.58(3H,d,J=6.84Hz),2.02−2.08(1H,m),2.73−2.80(1H,m),3.11(1H,dd,J=7.81,11.23Hz),3.65(1H,dd,J=8.79,11.23Hz),3.95−4.06(2H,m),6.44(1H,q,J=6.84Hz),7.28−7.39(5H,m).
[参考例3−3]
(3S,4R)−3−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−4−メチル−1−[(S)−1−フェニルエチル]ピロリジン
Figure 0004040091
(3S,4R)−3(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−4−メチル−1−[(S)−1−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン(1.80g,5.43mmol)をエタノール(100ml)に溶解し、ラネーニッケル(10ml)を加え1時間30分加熱還流した。反応終了後、反応液をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残留物をクロロホルム(100ml)に溶解し、10%アンモニア水溶液(100ml)、水(100ml)、飽和食塩水(100ml)の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル160ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:1)にて精製し、標記の化合物558mg(34%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.75−0.83(2H,m),1.02(3H,d,J=6.84Hz),1.11−1.14(2H,m),1.21(3H,t,J=7.08Hz),1.30(3H,d,J=6.59Hz),1.70−1.78(1H,m),2.04−2.15(1H,m),2.19(1H,dd,J=6.35,9.03Hz),2.42(1H,dd,J=9.03,6.83Hz),2.58(1H,t,J=8.55Hz),2.67(1H,t,J=8.55Hz),3.13(1H,q,J=6.59Hz),4.05−4.11(2H,m),7.21−7.33(5H,m).
[参考例3−4]
(3S,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−3−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−4−メチルピロリジン
Figure 0004040091
(3S,4R)−3−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−4−メチル−1−[(S)−1−フェニルエチル]ピロリジン(1.24g,4.13mmol)をジクロロメタン(40ml)に溶解し、クロルギ酸ベンジル(0.766ml,5.37mmol)を滴下した。滴下終了後、反応液を1時間30分加熱還流した。反応終了後、溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル100ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:4)にて精製し、標記の化合物1.17g(88%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.69−0.77(2H,m),1.04(3H,dd,J=6.83,7.81Hz),1.20−1.26(5H,m),1.75−1.87(1H,m),2.27−2.37(1H,m),2.91(1H,dt,J=2.93,10.25Hz),3.32(1H,dd,J=10.74,21.49Hz),3.59−3.75(2H,m),4.07−4.13(2H,m),5.12(2H,s),7.21−7.33(5H,m).
[参考例3−5]
1−[(3S,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−4−メチル−3−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸
Figure 0004040091
(3S,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−3−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−4−メチルピロリジン(1.17g,3.66mmol)をエタノール(100ml)に溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液(11ml)を加え、8時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を留去して残留物に0.5規定塩酸水溶液(30ml)を加えた。これを酢酸エチル(50ml×3)にて抽出し、有機層を水(50ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(50ml)の順にて洗浄した。これを無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去し、標記の化合物1.20gを定量的に得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.77−0.85(2H,m),1.05(3H,t,J=6.84Hz),1.25−1.35(2H,m),1.69(1H,q,J=9.57Hz),2.34−2.46(1H,m),2.90(1H,dd,J=6.35,9.57Hz),3.39(1H,t,J=10.26Hz),3.59−3.75(2H,m),5.12(2H,s),7.30−7.38(5H,m).
[参考例3−6]
(3R,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−3−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−4−メチルピロリジン
Figure 0004040091
1−[(3S,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−4−メチル−3−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸(1.20g,3.66mmol)を第三級ブチルアルコール(50ml)に溶解し、ジフェニルリン酸アジド(0.946ml,4.39mmol)およびトリエチルアミン(1.02ml,7.32mmol)を加え、19時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル120ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:2)にて精製し、標記の化合物0.793g(58%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.52−0.60(1H,m),0.70−0.82(2H,m),0.90−1.01(1H,m),1.15(3H,d,J=5.37Hz),1.41(9H,s),1.43−1.50(1H,m),2.08−2.17(1H,m),2.91(1H,dt,J=5.86,10.26Hz),3.28(1H,t,J=10.26Hz),3.57−3.73(2H,m),4.80(1H,d,J=7.82Hz),5.12(2H,s),7.29−7.37(5H,m).
[実施例3]
5−アミノ−7−[(3R,4R)−3−(1−アミノシクロプロピル)−4−メチル−1−ピロリジニル]−6−フルオロ−1−[(1R,2S)−2−フルオロシクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
Figure 0004040091
(3R,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−3−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−4−メチルピロリジン(793mg,2.12mmol)をエタノール(50ml)に溶解し、5%パラジウム炭素(790mg)を加え5気圧にて水素添加した。反応終了後、5%パラジウム炭素を濾去し、エタノールを留去した。残留物をジメチルスルホキシド(8ml)に溶解し、トリエチルアミン(2ml)、5−アミノ−6,7−ジフルオロ−1−[(1R,2S)−2−フルオロシクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(330mg,1.06mmol)を加え150℃にて18時間撹拌した。反応終了後、ジメチルスルホキシドを留去し、残留物にクロロホルム(100ml)を加え、10%クエン酸(100ml)、飽和食塩水(100ml)の順に洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去した。残留物に氷冷下、濃塩酸(10ml)を滴下し、室温にて1時間撹拌(した。反応終了後、反応液をジクロロメタン(20ml)にて洗浄した。水層を水酸化ナトリウム水溶液にてpH12とした後塩酸にてpH7.4に調整し、クロロホルム(100ml×4)にて抽出した。有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィーに付し、クロロホルム:メタノール=3:1混合液の下層で展開後かきとったシリカゲルを同溶媒にて抽出した。溶媒を留去し、得られた残留物を1規定の塩酸水溶液(6ml)に溶解し、室温にて10分間撹拌した。溶媒を留去後、得られた組成績体をイソプロピルアルコールより再結晶し、20.1mg(4%)の標記の化合物を得た。
融点:203−205℃(分解)
[α]D 24=−162.93,(c=0.205,0.1N水酸化ナトリウム水溶液).
1H−NMR(400MHz,O.1N−NaOD)δ:0.35−0.41(1H,m),0.48−0.60(3H,m),1.10−1.15(1H,m),1.12(3H,d,J=6.35Hz),1.40−1.55(2H,m),2.26(3H,s),2.18−2.24(1H,m),3.30(1H,t,J=8.55Hz),3.29−3.51(2H,m),3.76−3.78(1H,m),3.89−3.94(1H,m),4.96(1H,dm,J=Hz65.91),8.25(1H,d,J=2.93Hz).
元素分析値;C2226243・HCl・1.25H2Oとして:
計算値;C,53.77;H,6.05;N,11.40
実測値;C,53.68;H,6.05;N,11.12
[参考例4−1]
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(R)−ヒドロキシ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン(3.93ml,28.0mmol)を無水テトラヒドロフラン(200ml)に溶解し、−78℃に冷却した後、1.69M、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(15.9ml,26.9mmol)を10分間で滴下した。反応液を0℃にて20分間攪拌した後、−78℃に冷却し、4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(6.74g,22.4mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(40ml)を15分間で滴下した。反応液を−78℃にて10分間攪拌した後、同温にて乾燥した酸素を用いて系内を酸素雰囲気とした。反応液を−78℃にて20分間攪拌後、反応液に飽和塩化アンモウニウム水溶液(200ml)を加えた。これを室温まで昇温した後、有機層を分取した。水層をジエチルエーテル(200ml×2)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1を用いた溶出部から5.21g(73%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.86−0.96(2H,m),1.13(3H,t,J=7.08Hz),1.18−1.30(2H,m),1.56(3H,d,J=6.92Hz),2.38(1H,dd,J=18.06,9.28Hz),2.81(1H,t,J=9.28Hz),3.50(2H,t,J=9.28Hz),3.99−4.07(2H,m),4.11(1H,d,J=9.28Hz),5.48(1H,q,J=6.92Hz),7.26−7.36(5H,m).
[参考例4−2]
3−(R)−第三級ブチルジメチルシリルオキシ−4−(S)−(1−エトキシカルボニルジクロプロピル)−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン
Figure 0004040091
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(R)−ヒドロキシ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(7.26g,22.87mmol)を無水ジメチルホルムアミド(75ml)に溶解し、イミダゾール(3.90g,57.3mmol)を加えた後、室温にて10分間攪拌した。これに第三級ブチルクロロジメチルシラン(4.32g,28.7mmol)を加え、4時間攪拌した。溶媒を減圧濃縮した後、残留物を酢酸エチル(300ml)に溶解し、水(150ml)、飽和重曹水(150ml×5)、飽和食塩水(150ml)の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=6:1を用いた溶出部から8.74g(88%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.043(3H,s),0.122(3H,s),0.54−0.63(1H,m),0.79(9H,s),0.95(3H,t,J=7.08Hz),1.03−1.15(3H,m),1.38(3H,d,J=6.98Hz),1.61−1.90(1H,m),2.83(1H,t,J=9.28Hz),3.13(1H,t,J=9.28Hz),3.81−3.90(2H,m),4.48(1H,d,J=9.28Hz),5.36(1H,q,J=6.96Hz),7.14−7.19(5H,m).
[参考例4−3]
3−(R)−第三級ブチルジメチルシリルオキシー4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン
Figure 0004040091
3−(R)−第三級ブチルジメチルシリルオキシ−4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドンを乾燥ベンゼン(200ml)に溶解し、ローソン(Lawesson)試薬(4.49g,11.1mmol)を加え、3時間加熱還流した。反応液を放冷後、ベンゼンを減圧留去し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1を用いた溶出部から7.96g(88%)の標記の化合物を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.176(3H,s),0.327(3H,s),0.63−0.68(1H,m),0.92−0.95(1H,m),0.95(9H,s),1.11(3H,t,J=7.08Hz),1.15−1.20(1H,m),1.29−1.34(1H,m),1.58(3H,d,J=6.84Hz),1.68−1.79(1H,m),3.27(1H,t,J=10.74Hz),3.44(1H,dd,J=10.74,8.79Hz),3.99−4.01(2H,m),4.93(1H,d,J=8.30Hz),6.38(1H,q,J=6.84Hz),7.44−7.46(5H,m).
[参考例4−4]
3−(S)−第三級ブチルジメチルシリルオキシ−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−1−[1−(S)−フェニルエチル〕ピロリジン
Figure 0004040091
3−(R)−第三級ブチルジメチルシリルオキシ−4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン(7.96g,17.74mmol)を無水エタノール(490ml)に溶解し、ラネーニッケル触媒(25ml)を加えた後、40分間加熱還流した。触媒をセライト濾過(エタノール洗浄)により除去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をクロロホルム(400ml)に溶解し、10%アンモニア水溶液(300ml)、水(300ml)、飽和食塩水(300ml)の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=6:1を用いた溶出部から5.48g(74%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.023(3H,s),0.038(3H,s),0.61−0.64(1H,m),0.83−0.85(1H,m),0.84(9H,s),1.11−1.13(2H,m),1.17(3H,t,J=7.33Hz),1.29(3H,d,J=6.83Hz),1.74−1.79(1H,m),2.35(1H,t,J=9.27Hz),2.62−2.67(1H,m),2.74−2.77(1H,m),3.16(1H,q,J=6.51Hz),4.00−4.06(2H,m),4.33−4.37(1H,m),7.23−7.30(5H,m).
[参考例4−5]
1−ベンジルオキシカルボニル−3−(S)−第三級ブチルジメチルシリルオキシ−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)ピロリジン
Figure 0004040091
3−(S)−第三級ブチルジメチルシリルオキシ−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−1−[1−(S)−フェニルエチル]ピロリジン(5.48g,13.15mmol)を乾燥ジクロロメタン(120ml)に溶解し、氷冷下、クロルギ酸ベンジル(3.76ml,26.3mmol)を滴下した。反応液を2時間加熱還流した後、ジクロロメタンを減圧留去した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1を用いた溶出部から4.52g(77%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.049(6H,s),0.66−0.71(1H,m),0.87(9H,s),0.93−0.97(1H,m),1.04−1.08(1H,m),1.22(3H,t,J=3.42Hz),1.36−1.39(1H,m),1.77−1.87(1H,m),3.08(1H,t,J=8.29Hz),3.43(1H,q,J=10.42Hz),3.60−3.82(2H,m),4.08−4.16(2H,m),4.54−4.63(1H,m),5.10−5.18(2H,m),7.29−7.35(5H,m).
[参考例4−6]
1−ベンジルオキシカルボニル−3−(S)−ヒドロキシ−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)ピロリジン
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−3−(S)−第三級ブチルジメチルシリルオキシ−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)ピロリジン(1.79g,4.00mmol)をテトラヒドロフラン(40ml)に溶解し、氷冷下、1.0Mフッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液(5.33ml,5.33mmol)を滴下した。室温にて反応液を30分間攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1を用いた溶出部から1.04g(76%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.80−0.89(2H,m),1.21−1.28(5H,m),2.57−2.73(1H,m),2.85−2.98(1H,m),3.23−3.33(2H,m),3.62−3.67(1H,m),3.82−3.99(1H,m),4.10−4.25(3H,m),5.12(2H,s),7.28−7.39(5H,m).
[参考例4−7]
1−[1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−メトキシ−3−(S)−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、60%水素化ナトリウム(0.149g,3.73mmol)を無水テトラヒドロフラン(20ml)に懸濁し、0℃に冷却した後、1−ベンジルオキシカルボニル−3−(S)−ヒドロキシ−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)ピロリジン(0.98g,2.92mmol)の乾燥テトラヒドロフラン溶液(20ml)を5分間で滴下した。反応液を氷冷下にて15分間攪拌した後、氷冷下にてジメチル硫酸(0.441ml,4.66mmol)を滴下した。室温にて反応液を4時間攪拌した後、水(0.5ml)を加え、テトラヒドロフランを減圧留去した。残留物をエタノール(40ml)に溶解し、室温にて、1M水酸化ナトリウム水溶液(8.76ml)を滴下した。反応液を2時間加熱還流後、エタノールを減圧留去した。残留物に氷冷下で1M塩酸水溶液(15ml)を滴下して酸性とした後、酢酸エチル(50ml×3)にて抽出した。全ての有機層を合わせて1N塩酸水溶液(50ml)および飽和食塩水(50ml)にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、0.935g(定量的)に標記の化合物を無色アモルファスとして得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.84−0.89(1H,m),0.89−1.01(1H,m),1.25−1.35(2H,m),2.33−2.40(1H,m),3.22−3.30(2H,m),3.35(3H,s),3.74−3.91(3H,m),5.12(2H,s),7.32−7.38(5H,m).
[参考例4−8]
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(R)−メトキシピロリジン
Figure 0004040091
1−[1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−メトキシ−3−(S)−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸(713mg,2.22mmol)を第三級ブチルアルコール(20ml)に溶解し、ジフェニルリン酸アジド(623μl,2.89mmol)、およびトリエチルアミン(775μl,5.56mmol)を加え、反応液を室温にて20分間攪拌した後、19時間加熱還流した。反応液を放冷後、減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:2を用いた溶出部から(431mg,50%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.65−0.97(4H,m),1.39,1.41(total 9H,each s),2.03−2.07(1H,m),3.32,3.34(total 3H,each s),3.28−3.46(2H,m),3.95−4.06(1H,m),5.13(2H,s),7.29−7.38(5H,m).
[実施例4]
5−アミノ−7−[4−(R)−(1−アミノシクロプロピル)−3−(R)−メトキシ−1−ピロリジニル]−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロルロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(R)−メトキシピロリジン(550mg,1.41mmol)をエタノール(40ml)に溶解し、5%パラジウム炭素触媒(水分55.6%;550mg)を加えた後、水素加圧下(4.5kg/cm2)、4時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(5ml)に溶解し、5−アミノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(249.8mg,0.80mmol)、およびトリエチルアミン(3ml)を加え、窒素雰囲気下、120℃の油浴中で2日間攪拌した。放冷後、ジメチルスルホキシドを減圧留去し、残留物をクロロホルム(100ml)に溶解後、10%クエン酸水溶液(50ml×2)、次いで飽和食塩水(100ml)で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、氷冷下で残留物に濃塩酸(10ml)を滴下した後、室温にて1時間攪拌した。反応液に水(20ml)を加えた後、水溶液をジクロロメタン(50ml×3)で洗浄後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH11に調整し、ジクロロメタン(50ml×2)にて洗浄した。これを濃塩酸にてpH7.4に調整し、クロロホルム(150ml×3)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物を分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=7:3:1の下層にて展開)に付した後、得られた粗生成物をエタノール−ジイソプロピルエーテル系で再結晶精製し、減圧乾燥して57mg(16%)の黄色粉末状の標記の化合物を得た。
融点:202.4−204.3℃
[α]D 20=−154.03°(c=0.335,0.1N NaOH),IR(KBr disk):3464,3344,2892,2832,1722,1628,1584,1504,1428,1342,1292,1228cm-1
1H−NMR(400MHz,0.1N NaOD)δ:0.60−0.65(4H,m),1.14−1.24(1H,m),1.49−1.59(1H,m),2.07−2.13(1H,m),2.37(3H,s),3.41−3.66(4H,m),3.44(3H,s),3.96−4.09(2H,m),4.95(1H,dm,J=64.94Hz),8.31(1H,d,J=2.44Hz).
元素分析値;C2226244・0.75H2Oとして:
理論値;C,57.20;H,6.00;N,12.13
実測値;C,57.43;H,5.80;N,11.90
[参考例5−1]
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(R)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン(3.99ml,30.4mmol)を無水テトラヒドロフラン(50ml)に溶解し、−78℃に冷却した後、1.68M、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(18.1ml,30.4mmol)を10分間で滴下した。反応液を−10℃にて20分間攪拌した後、−78℃に冷却し、4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(7.052g,23.40mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(30ml)を15分間で滴下した。反応液を−78℃にて1時間攪拌した後、同温にてN−フルオロベンゼンジスルホンイミド(11.81g,37.44mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(60ml)を25分間で滴下した。反応液を−78℃にて2時間攪拌後、次いで室温に昇温し、更に20分間攪拌した。水冷下、反応液に飽和塩化アンモウニウム水溶液(200ml)を加え、有機層を分取した後、水層をジエチルエーテル(200ml×2)で抽出した。合わせた有機層を水洗(200ml×3)後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1を用いた溶出部から5.276g(70.6%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.76−0.81(1H,m),0.89−0.93(1H,m),1.09(3H,t,J=6.84Hz),1.24−1.34(2H,m),1.58(3H,d,J=7.33Hz),2.23(1H,dq,J=28.32,8.30Hz),2.88−2.93(1H,m),3.48(1H,t,J=9.28Hz),3.92−4.08(2H,m),5.14(1H,dd,J=53.71,7.81Hz),5.54(1H,q,J=7.33Hz),7.27−7.34(5H,m).
[参考例5−2]
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(R)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン
Figure 0004040091
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(R)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(4.825g,15.11mmol)を乾燥ベンゼン(150ml)に溶解し、ローソン(Lawesson)試薬(3.085g,7.625mmol)を加え、30分間加熱還流した。反応液を放冷後、ベンゼンを減圧留去し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1を用いた溶出部から4.494g(88.7%)の標記の化合物を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.75−0.82(1H,m),0.88−0.93(1H,m),1.11(3H,t,J=7.33Hz),1.25−1.34(2H,m),1.64(3H,d,J=7.33Hz),2.28(1H,dq,J=26.86,8.30Hz),3.12−3.18(1H,m),3.72(1H,dd,J=11.23,9.28Hz),3.92−4.08(2H,m),5.22(1H,dd,J=53.22,7.81Hz),6.33(1H,q,J=7.33Hz),7.28−7.38(5H,m).
[参考例5−3]
4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]ピロリジン
Figure 0004040091
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(R)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン(4.401g,13.12mmol)を無水エタノール(150ml)に溶解し、ラネーニッケル触媒(13ml)を加えた後、室温にて1時間攪拌した。触媒をセライト濾過(エタノール洗浄)により除去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジエチルエーテル(250ml)に溶解し、10%アンモニア水溶液(100ml×5)、飽和食塩水(100ml)の順に洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1を用いた溶出部から3.794g(94.7%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.66−0.71(1H,m),0.83−0.88(1H,m),1.19(3H,t,J=7.33Hz),1.28−1.44(2H,m),1.37(3H,d,J=6.84Hz),2.02(1H,dm,J=29.30Hz),2.10(1H,q,J=9.28Hz),2.67(1H,ddd,J=33.20,11.23,5.37Hz),2.80(1H,t,J=7.82Hz),3.17(1H,q,J=6.84Hz),3.33(1H,dd,J=22.95,11.23Hz),4.06(2H,q,J=7.33Hz),5.16(1H,dd,J=56.65,3.41Hz),7.21−7.34(5H,m).
[参考例5−4]
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロピロリジン
Figure 0004040091
4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]ピロリジン(3.786g,12.40mmol)を乾燥ジクロロメタン(120ml)に溶解し、氷冷下、クロルギ酸ベンジル(3.37ml,25.0mmol)を滴下した。反応液を室温にて25時間攪拌した後、ジクロロメタンを減圧留去した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1を用いた溶出部から3.718g(89.4%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.71−0.78(1H,m),0.90−0.95(1H,m),1.23(3H,t,J=6.83Hz),1.19−1.25(1H,m),1.28−1.32(1H,m),2.48(1H,dm,J=28.32Hz),3.27(1H,t,J=10.25Hz),3.67(1H,dd,J=23.93,13.19Hz),3.80−3.92(2H,m),4.11(2H,q,J=6.83Hz),5.14(2H,s),5.17(1H,brd,J=55.17Hz),7.29−7.35(5H,m).
[参考例5−5]
1−[1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−フルオロ−3−(S)−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロピロリジン(3.715g,11.08mmol)をエタノール(110ml)に溶解し、氷冷下、10N水酸化ナトリウム水溶液(11ml)を滴下した。反応液を室温にて18時間攪拌後、エタノールを減圧留去した。残留物に水(50ml)を加え、ジクロロメタン(50ml×2)にて洗浄後、分取した水層を氷冷下で濃塩酸を滴下して酸性とした後、ジエチルエーテル(100ml×5)にて抽出し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をベンゼン(100ml)に溶解後、更に減圧濃縮した。このベンゼン共沸操作を3回実施し、3.346g(98.3%)の標記の化合物を無色アモルファスとして得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.84−0.89(1H,m),0.99−1.07(1H,m),1.32−1.42(2H,m),2.37−2.56(1H,m),3.26−3.31(1H,m),3.58−3.67(1H,m),3.82−3.88(2H,m),5.13(1H,s),5.20(1H,brd,J=54.96Hz),7.30−7.34(5H,m).
[参考例5−6]
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(R)−フルオロピロリジン
Figure 0004040091
1−[1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−フルオロ−3−(S)−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸(3.342g,10.87mmol)を第三級ブチルアルコール(100ml)に溶解し、ジフェニルリン酸アジド(2398μl,11.11mmol)、およびトリエチルアミン(2273μl,16.31mmol)を加え、反応液を室温にて2時間攪拌した後、14時間加熱還流した。反応液を放冷後、減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1を用いた溶出部から2.682g(65.2%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.64−0.70(1H,m),0.79−0.83(1H,m),0.86−1.09(2H,m),1.39(9H,s),2.21(1H,dm,J=21.48Hz),3.44(1H,dd,J=11.23,2.93Hz),3.59−3.76(3H,m),4.91(1H,brs),5.14(2H,s),5.40(1H,brd,J=52.74Hz),7.28−7.33(5H,m).
[実施例5]
5−アミノ−7−[4−(R)−(1−アミノシクロプロピル)−3−(R)−フルオロ−1−ピロリジニル]−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロルロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸・塩酸塩
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(R)−フルオロピロリジン(757.8mg,2.002mmol)をメタノール(80ml)に溶解し、5%パラジウム炭素触媒(水分,55.6%;800mg)を加えた後、水素加圧下(4.5kg/cm2)、7時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(8ml)に溶解し、5−アミノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(404.7mg,1.296mmol)、およびトリエチルアミン(3ml)を加え、窒素雰囲気下、120℃の油浴中で4日間攪拌した。放冷後、ジメチルスルホキシドを減圧留去し、残留物をクロロホルム(150ml)に溶解後、10%クエン酸水溶液(100ml×2)、次いで飽和食塩水(100ml)で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、氷冷下で残留物に濃塩酸(10ml)を滴下した後、室温にて15分間攪拌した。反応液に水(10ml)を加えた後、水溶液をジクロロメタン(30ml×4)で洗浄後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH7.4に調整し、クロロホルム(100ml×4)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物を分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=7:3:1の下層にて展開)に付した後、得られた粗生成物をエタノール(20ml)に溶解した。氷冷下、1N塩酸(1.5ml)を滴下し、同温にて5分間攪拌後、反応液を減圧濃縮(エタノール共沸3回)した。残留物をエタノール−ジイソプロピルエーテル系で再結晶精製後、減圧乾燥して141.8mg(22.3%)の黄色粉末状の標記の化合物を得た。
融点:220.2−224.9℃(分解)
1H−NMR(400MHz,0.1N NaOD)δ:0.58−0.68(4H,m),1.11−1.25(1H,m),1.52−1.59(1H,m),2.41(3H,s),2.39−2.49(1H,m),3.39(1H,t,J=9.27Hz),3.58−3.67(1H,m),3.71−3.83(2H,m),3.88−3.99(1H,m),4.96(1H,dm,J=65.86Hz),5.49(1H,brd,J=54.69Hz),8.27(1H,d,J=3.41Hz).
元素分析値;C2123343・HCl・H2Oとして:
理論値;C,51.38;H,5.34;N,11.41
実測値;C,51.21;H,5.38;N,11.22
[実施例6]
10−[4−(R)−(1−アミノシクロプロピル)−3−(R)−フルオロ−1−ピロリジニル]−9−フルオロ−2,3−ジヒドロ−3−(S)−メチル−7−オキソ−7H−ピリド[1.2.3−de][1.4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(R)−フルオロピロリジン(759.9mg,2.008mmol)をメタノール(80ml)に溶解し、5%パラジウム炭素触媒(水分55.6%;800mg)を加えた後、水素加圧下(4.5kg/cm2)、7時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(8ml)に溶解し、9,10−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−3−(S)−メチル−7−オキソ−7H−ピリド[1.2.3−de][1.4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸−BF2キレート(440.9mg,1.340mmol)、およびトリエチルアミン(374μl,2.68mmol)を加え、室温にて20時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残留物に水を加え、析出した黄色結晶を濾取、水洗した。得られた結晶をメタノール:水=9:1溶液(20ml)に懸濁し、トリエチルアミン(1ml)を加え、4時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、残留物をクロロホルム(100ml)に溶解し、10%クエン酸水溶液(100ml×2)、次いで飽和食塩水(100ml)で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、氷冷下で残留物に濃塩酸(10ml)を滴下した後、室温にて15分間攪拌した。反応液に水(10ml)を加えた後、水溶液をジクロロメタン(30ml×2)で洗浄後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH7.2に調整し、クロロホルム(100ml×4)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物をエタノール−28%アンモニア水系で再結晶精製後、減圧乾燥して370.8mg(67.5%)の淡黄色結晶の標記の化合物を得た。
融点:240.6−243.4℃(分解)
1H−NMR(400MHz,0.1N NaOD)δ:0.59−0.68(4H,m),1.52(3H,d,J=6.84Hz),2.39(1H,dt,J=29.30,7.81Hz),3.37(1H,t,J=7.81Hz),3.74−3.90(3H,m),3.95(1H,t,J=9.76Hz),4.36(1H,d,J=10.26Hz),4.53(1H,d,J=11.23Hz),4.62(1H,q,J=6.84Hz),5.34(1H,brd,J=54.20Hz),7.57(1H,d,J=13.67Hz),8.35(1H,s).
元素分析値;C2021234・0.25H2Oとして:
理論値;C,58.60;H,5.29;N,10.25
実測値;C,58.42;H,5.35;N,10.01
[参考例6−1]
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3,3−ジフルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン(2.49ml,19.0mmol)を無水テトラヒドロフラン(25ml)に溶解し、−78℃に冷却した後、1.68M、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(11.2ml,18.8mmol)を10分間で滴下した。反応液を−10℃にて20分間攪拌した後、−78℃に冷却し、4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(R)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(5.011g,15.69mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(15ml)を15分間で滴下した。反応液を−78℃にて30分間攪拌した後、同温にてN−フルオロベンゼンジスルホンイミド(7.421g,23.54mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(35ml)を20分間で滴下した。反応液を−78℃にて2時間攪拌後、次いで室温に昇温し、更に1時間攪拌した。氷冷下、反応液に飽和塩化アンモウニウム水溶液(100ml)を加え、有機層を分取した後、水層をジエチルエーテル(100ml×3)で抽出した。合わせた有機層を水洗(100ml×2)後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1を用いた溶出部から3.637g(68.7%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.76−0.82(1H,m),0.87−0.94(1H,m),1.09(3H,t,J=6.83Hz),1.23−1.36(2H,m),1.58(3H,d,J=7.33Hz),2.56−2.69(1H,m),2.92−2.98(1H,m),3.53(1H,td,J=10.93,2.91Hz),3.84−3.92(1H,m),4.02−4.10(1H,m),5.53(1H,q,J=7.33Hz),7.28−7.35(5H,m).
[参考例6−2]
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3,3−ジフルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン
Figure 0004040091
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3,3−ジフルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(3.621g,10.73mmol)を乾燥ベンゼン(100ml)に溶解し、ローソン(Lawesson)試薬(2.192g,5.420mmol)を加え、1時間加熱還流した。反応液を放冷後、ベンゼンを減圧留去し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1を用いた溶出部から2.886g(76.1%)の標記の化合物を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.85−0.95(2H,m),1.10(3H,t,J=6.84Hz),1.24−1.32(2H,m),1.64(3H,d,J=7.33Hz),2.69−2.81(1H,m),3.20(1H,ddd,J=11.72,6.84,2.93Hz),3.73(1H,td,J=10.26,2.54Hz),3.84−3.92(1H,m),4.02−4.11(1H,m),6.31(1H,q,J=7.33Hz),7.32−7.38(5H,m).
[参考例6−3]
4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3,3−ジフルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]ピロリジン
Figure 0004040091
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3,3−ジフルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン(2.883g,8.157mmol)を無水エタノール(80ml)に溶解し、ラネーニッケル触媒(8ml)を加えた後、室温にて30分間攪拌した。触媒をセライト濾過(エタノール洗浄)により除去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジエチルエーテル(150ml)に溶解し、10%アンモニア水溶液(100ml×4)、飽和食塩水(100ml)の順に洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1を用いた溶出部から2.540g(96.3%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.67−0.89(2H,m),1.19(3H,t,J=7.33Hz),1.27−1.46(2H,m),1.38(3H,d,J=7.33Hz),2.34−2.62(2H,m),2.68−2.96(2H,m),3.20(1H,q,J=7.33Hz),3.52−3.48(1H,m),3.94−4.09(2H,m),7.28−7.34(5H,m).
[参考例6−4]
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3,3−ジフルオロピロリジン
Figure 0004040091
4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3,3−ジフルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]ピロリジン(2.536g,7.842mmol)を乾燥ジクロロメタン(80ml)に溶解し、氷冷下、クロルギ酸ベンジル(2.80ml,19.6mmol)を滴下した。反応液を室温にて44時間攪拌した後、ジクロロメタンを減圧留去した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1を用いた溶出部から2.294g(82.8%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.97−1.05(1H,m),1.07−1.16(1H,m),1.22(3H,t,J=7.33Hz),1.20−1.30(1H,m),1.32−1.42(1H,m),2.93−3.07(1H,m),3.36−3.44(1H,m),3.77−3.84(2H,m),3.93(1H,t,J=10.74Hz),4.12(2H,qd,J=7.33,1.47Hz),5.14(2H,s),7.28−7.35(5H,m).
[参考例6−5]
1−[1−ベンジルオキシカルボニル−4,4−ジフルオロ−3−(S)−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3,3−ジフルオロピロリジン(2.287g,6.472mmol)をエタノール(65ml)に溶解し、氷冷下、10N水酸化ナトリウム水溶液(6.5ml)を滴下した。反応液を室温にて16時間攪拌後、エタノールを減圧留去した。残留物に水(50ml)を加え、ジクロロメタン(50ml×2)にて洗浄後、分取した水層を氷冷下で濃塩酸を滴下して酸性とした後、ジエチルエーテル(100ml×5)にて抽出し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をベンゼン(100ml)に溶解後、更に減圧濃縮した。このベンゼン共沸操作を3回実施し、(1.956g,92.9%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.08−1.14(1H,m),1.19−1.28(1H,m),1.37−1.42(1H,m),1.44−1.49(1H,m),2.93−3.09(1H,m),3.37−3.46(1H,m),3.76−3.85(2H,m),3.92−4.00(1H,m),5.14(2H,s),7.29−7.34(5H,m).
[参考例6−6]
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3,3−ジフルオロピロリジン
Figure 0004040091
1−[1−ベンジルオキシカルボニル−4,4−ジフルオロ−3−(S)−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸(1.953g,6.004mmol)を第三級ブチルアルコール(50ml)に溶解し、ジフェニルリン酸アジド(1426μl,6.604mmol)、およびトリエチルアミン(1381μl,9.906mmol)を加え、反応液を室温にて2時間攪拌した後、16時間加熱還流した。反応液を放冷後、減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1を用いた溶出部から1.430g(60.1%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.83−0.92(2H,m),1.40(9H,s),1.34−1.55(2H,m),2.38−2.51(1H,m),3.47(1H,t,J=9.28Hz),3.67−3.84(2H,m),4.99(1H,brs),5.13(2H,s),7.29−7.35(5H,m).
[実施例7]
5−アミノ−7−[4−(R)−(1−アミノシクロプロピル)−3,3−ジフルオロ−1−ピロリジニル]−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロルロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸・塩酸塩
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3,3−ジフルオロピロリジン(792.4mg,1.999mmol)をメタノール(80ml)に溶解し、5%パラジウム炭素触媒(水分55.6%,800mg)を加えた後、水素加圧下(4.5kg/cm2)、6時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(8ml)に溶解し、5−アミノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(416.2mg,1.333mmol)、およびトリエチルアミン(3ml)を加え、窒素雰囲気下、120℃の油浴中で5日間攪拌した。放冷後、ジメチルスルホキシドを減圧留去し、残留物をクロロホルム(150ml)に溶解後、10%クエン酸水溶液(100ml×2)、次いで飽和食塩水(100ml)で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、氷冷下で残留物に濃塩酸(10ml)を滴下した後、室温にて15分間攪拌した。反応液に水(10ml)を加えた後、水溶液をジクロロメタン(30ml×5)で洗浄後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH7.4に調整し、クロロホルム(100ml×4)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物を分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=7:3:1の下層にて展開)に付した後、得られた粗生成物をエタノール(20ml)に溶解した。氷冷下、1N塩酸(1.5ml)を滴下し、同温にて5分間攪拌後、反応液を減圧濃縮(エタノール共沸3回)した。残留物をエタノール−ジイソプロピルエーテル系で再結晶精製後、減圧乾燥して137.4mg(19.9%)の黄色粉末状の標記の化合物を得た。
融点:211.2−215.4℃(分解)
1H−NMR(400MHz,0.1N NaOD)δ:0.59−0.71(4H,m),1.08−1.20(1H,m),1.48−1.57(1H,m),2.30(3H,s),2.25−2.33(1H,m),3.37−2.54(1H,m),3.88(1H,t,J=9.28Hz),3.90−3.95(1H,m),3.97−4.04(1H,m),4.96(1H,dm,J=65.92Hz),8.25(1H,d,J=2.93Hz).
元素分析値;C2122443・HCl・1.5H2Oとして:
理論値;C,48.70;H,5.05;N,10.82
実測値;C,48.58;H,5.11;N,10.66
[実施例8]
10−[4−(R)−(1−アミノシクロプロピル)−3,3−ジフルオロ−1−ピロリジニル]−9−フルオロ−2,3−ジヒドロ−3−(S)−メチル−7−オキソ−7H−ピリド[1.2.3−de][1.4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3,3−ジフルオロピロリジン(628.8mg,1.586mmol)をメタノール(60ml)に溶解し、5%パラジウム炭素触媒(水分55.6%,650mg)を加えた後、水素加圧下(4.5kg/cm2)、7時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(8ml)に溶解し、9,10−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−3−(S)−メチル−7−オキソ−7H−ピリド[1.2.3−de][1.4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸−BF2キレート(347.9mg,1.057mmol)、およびトリエチルアミン(294μl,2.11mmol)を加え、室温にて41時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残留物に水を加え、析出した黄色結晶を濾取、水洗した。得られた結晶をメタノール:水=9:1溶液(20ml)に懸濁し、トリエチルアミン(1ml)を加え、5時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、残留物をクロロホルム(100ml)に溶解し、10%クエン酸水溶液(100ml×2)、次いで飽和食塩水(100ml)で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、氷冷下で残留物に濃塩酸(10ml)を滴下した後、室温にて15分間攪拌した。反応液に水(10ml)を加えた後、水溶液をジクロロメタン(30ml×3)で洗浄後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH7.2に調整し、クロロホルム(100ml×4)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物をエタノール−28%アンモニア水系で再結晶性精製後、減圧乾燥して183.8mg(41.1%)の淡黄色結晶の標記の化合物を得た。
融点:246.7−248.0℃(分解)
1H−NMR(400MHz,0.1N NaOD)δ:0.61−0.72(4H,m),1.53(3H,d,J=6.83Hz),2.36−2.45(1H,m),3.74−3.94(3H,m),4.08−4.14(1H,m),4.37(1H,d,J=10.74Hz),4.53(1H,d,J=10.74Hz),4.61−4.64(1H,m),7.60(1H,d,J=13.68Hz),8.36(1H,s).
元素分析値;C2020334として:
理論値;C,56.74;H,4.76;N,9.92
実測値;C,56.72;H,4,66;N,9.74
[参考例7−1]
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン(7.22ml,51.52mmol)を無水テトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、−78℃に冷却した後、1.68M、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(28.1ml,47.21mmol)を15分間で滴下した。反応液を0℃にて10分間攪拌した後、−78℃に冷却し、4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(R)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(13.72g,42.96mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(40ml)を20分間で滴下した。反応液を−78℃にて20分間攪拌した後、2,6−ジ第三級ブチルフェノール(10.63g,51.52mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(40ml)を20分間で滴下した。反応液を−78℃にて10分間攪拌後、室温に昇温した後、氷冷下、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)を加え、有機層を分取した後、水層をジエチルエーテル(200ml×2)で抽出した。合わせた有機層を水洗(400ml×2)後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1の溶出部から10.19g(74.2%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.57−0.63(1H,m),0.78−0.84(1H,m),1.07−1.13(1H,m),1.26(3H,t,J=7.09Hz),1.23−1.29(1H,m),1.54(3H,d,J=7.32Hz),2.59(1H,t,J=9.77Hz),3.05(1H,dq,J=28.81,8.30Hz),3.25(1H,t,J=9.77Hz),4.00−4.16(2H,m),5.15(1H,dd,J=52.73,6.35Hz),5.53(1H,q,J=7.32Hz),7.27−7.38(5H,m).
[参考例7−2]
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン
Figure 0004040091
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(6.86g,21.48mmol)を乾燥トルエン(100ml)に溶解し、ローソン(Lawesson)試薬(5.21g,12.89mmol)を加え、60℃にて30分間加熱した。反応液を放冷後、トルエンを減圧留去し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1の溶出部から6.49g(90.1%)の標記の化合物を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.59−0.66(1H,m),0.86−0.92(1H,m),1.08−1.15(1H,m),1.20(3H,t,J=7.33Hz),1.24−1.31(1H,m),1.60(3H,d,J=7.32Hz),2.85(1H,dd,J=11.23,9.28Hz),3.16(1H,dq,J=30.27,8.30Hz),3.50(1H,dd,J=11.23,9.28Hz),4.04−4.15(2H,m),5.32(1H,dd,J=52.73,5.38Hz),6.28−6.34(1H,m),7.30−7.41(5H,m).
[参考例7−3]
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]ピロリジン
Figure 0004040091
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリジンチオン(6.49g,19.35mmol)を無水テトラヒドロフラン(150ml)に溶解し、ラネーニッケル触媒(15ml)を加えた後、室温にて30分間攪拌した。触媒をセライト濾過(テトラヒドロフラン洗浄)により除去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジエチルエーテル(200ml)に溶解してこの溶液を、10%アンモニア水溶液(200ml×2)、飽和食塩水(150ml)にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、5.08g(86.0%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.54−0.60(1H,m),0.95−1.08(2H,m),1.22(3H,t,J=7.33Hz),1.25−1.32(1H,m),1.35(3H,d,J=6.35Hz),1.99(1H,t,J=9.28Hz),2.42(1H,t,J=8.30Hz),2.63(1H,ddd,J=33.21,11.72,1.95Hz),2.99(1H,dm,J=28.32Hz),3.25−3.37(2H,m),4.03−4.16(2H,m),5.33(1H,dm,J=55.67Hz),7.21−7.36(5H,m).
[参考例7−4]
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロピロリジン
Figure 0004040091
4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]ピロリジン(5.08g,16.63mmol)を乾燥ジクロロメタン(50ml)に溶解し、氷冷下、クロルギ酸ベンジル(3.56ml,25.0mmol)を滴下した。反応液を1時間加熱還流した後、ジクロロメタンを減圧留去した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1の溶出部から4.67g(83.7%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.71−0.78(1H,m),1.11−1.23(2H,m),1.24(3H,t,J=6.84Hz),1.29−1.37(1H,m),2.93−3.00(1H,m),3.10(1H,dm,J=34.67Hz),3.54−3.84(2H,m),4.09−4.18(2H,m),5.14(2H,s),5.34(1H,ddm,J=53.71,16.6Hz),7.29−7.38(5H,m).
[参考例7−5]
1−[1−ベンジルオキシカルボニル−4−(S)−フルオロ−3−(S)−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(S)−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−(S)−フルオロピロリジン(4.67g,13.92mmol)をエタノール(50ml)に溶解し,1N水酸化ナトリウム水溶液(50ml)を滴下した。反応液を40℃にて1.5時間攪拌後、エタノールを減圧留去した。残留物に水(50ml)を加え、クロロホルム(100ml)にて洗浄後、分取した水層を1N塩酸を滴下して酸性とした後、クロロホルム(200ml×2)次いでジエチルエーテル(100ml)にて抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、3.94g(92.1%)の標記の化合物を無色アモルファスとして得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.79−0.89(1H,m),1.18−1.35(2H,m),1.37−1.47(1H,m),2.90−3.18(2H,m),3.50−3.84(3H,m),5.13(2H,s),5.31(1H,ddm,J=53.22,15.13Hz),7.26−7.42(5H,m).
[参考例7−6]
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(S)−フルオロピロリジン
Figure 0004040091
1−[1−ベンジルオキシカルボニル−4−(S)−フルオロ−3−(S)−ピロリジニル]シクロプロパンカルボン酸(3.22g,10.48mmol)を無水アセトニトリル(80ml)に溶解し、N,N’−カルボニルジイミダゾール(2.55g,15.73mmol)を加え、反応液を室温にて30分間攪拌した。これに同温にてアンモニアを30分間通気した。反応液を減圧濃縮した。残留物に水(80ml)を加え、クロロホルム(80ml×2)にて抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物を第三級ブチルアルコール(100ml)に溶解し、四酢酸鉛(7.93g,15.70mmol)を加え、30分間加熱還流した。反応液を放冷後、ジエチルエーテル(50ml)および炭酸水素ナトリウム(10g)を加え、室温にて10分間攪拌し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物に酢酸エチル(150ml)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:2の溶出部から3.216g(81.2%)の標記の化合物を無色油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.65−0.74(1H,m),0.77−0.84(1H,m),0.85−1.00(2H,m),1.42(9H,s),2.21(1H,ddm,J=80.57,36.14Hz),3.08−3.24(2H,m),3.48−3.84(3H,m),5.02(1H,brs),5.13(2H,s),5.15(1H,brd,J=53.72Hz),7.28−7.38(5H,m).
[実施例9]
5−アミノ−7−[4−(R)−(1−アミノシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−ピロリジニル]−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロルロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸・塩酸塩
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(S)−フルオロピロリジン(1.43g,3.78mmol)をエタノール(60ml)に溶解し、5%パラジウム炭素触媒(水分55.6%;1.5g)を加えた後、水素雰囲気下3時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(12ml)に溶解し、ここへ5−アミノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(1.18g,3.78mmol)、およびトリエチルアミン(3ml)を加えた後、窒素雰囲気下、130℃にて3日間攪拌した。放冷後、ジメチルスルホキシドを減圧留去し、残留物をクロロホルム(80ml)に溶解後、10%クエン酸水溶液(80ml)、次いで飽和食塩水(100ml)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、クロロホルム:メタノール=9:1溶出部を減圧濃縮し得た残留物に氷冷下、濃塩酸(10ml)を滴下した後、室温にて50分間攪拌した。反応液に1N塩酸(30ml)を加えた後、水溶液をクロロホルム(50ml×2)で洗浄後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH12.0に調整した。水溶液をクロロホルム(100ml)で洗浄後、1N塩酸にてpH7.4に調整しクロロホルム(150ml×3)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物に氷冷下、1N塩酸(2.0ml)を滴下し、同温にて5分間攪拌後、反応液を減圧濃縮(エタノール共沸,3回)した。残留物をエタノールより再結晶精製後、減圧乾燥して230mg(12.1%)の黄色粉末状の標記の化合物を得た。
1H−NMR(400MHz,0.1N NaOD)δ:0.55−0.71(4H,m),1.10−1.21(1H,m),1.46−1.58(1H,m),2.30(3H,s),2.21−2.35(1H,m),3.32(1H,t,J=8.79Hz),3.49(1H,dd,J=25.88,12.21Hz),3.85−3.97(2H,m),4.11(1H,ddm,J=40.77,12.45Hz),4.97(1H,dm,J=70.31Hz),5.49(1H,brd,J=55.18Hz),8.27(1H,d,J=3.42Hz).
元素分析値;C2123343・HCl・1.25H2Oとして:
理論値;C,50.40;H,5.33;N,10.87
実測値;C,50.45;H,5.44;N,11.21
[実施例10]
5−アミノ−7−[4−(R)−(1−アミノシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−ピロリジニル]−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロルロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(S)−フルオロピロリジン(400mg,1.06mmol)をエタノール(20ml)に溶解し、5%パラジウム炭素触媒(水分55.6%;500mg)を加えた後、水素雰囲気下18時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(8ml)に溶解し、5−アミノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(289mg,0.88mmol)、およびトリエチルアミン(2ml)を加えた後、窒素雰囲気下、100℃にて26時間攪拌した。放冷後、ジメチルスルホキシドを減圧留去し、残留物をクロロホルム(80ml)に溶解後、10%クエン酸水溶液(80ml)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、クロロホルム:メタノール=9:1を用いた溶出部を減圧濃縮して得た残留物に氷冷下、濃塩酸(5ml)を滴下した後、室温にて20分間攪拌した。反応液に1N塩酸(30ml)を加えた後、水溶液をクロロホルム(50ml×2)で洗浄後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH12.0に調整した。水溶液をクロロホルム(100ml×2)で洗浄後、1N塩酸にてpH7.4に調整しクロロホルム(200ml×3)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物をエタノールより再結晶精製後、減圧乾燥して170mg(42.6%)の黄色粉末状の標記の化合物を得た。
1H−NMR(400MHz,0.1N NaOD)δ:0.57−0.74(4H,m),1.12−1.27(1H,m),1.36−1.48(1H,m),2.24(1H,dm,J=37.60Hz),3.46(3H,s),3.53(1H,t,J=8.79Hz),3.69(1H,dd,J=25.40,12.21Hz),3.86−3.94(2H,m),4.10(1H,ddm,J=42.48,12.70Hz),5.00(1H,dm,J=63.97Hz),5.49(1H,brd,J=54.69Hz),8.19(1H,d,J=3.91Hz).
元素分析値;C2123344として:
理論値;C,55.75;H,5.12;N,12.38
実測値;C,55.78;H,5.20;N,12.28
[実施例11]
10−[4−(R)−(1−アミノシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−ピロリジニル]−9−フルオロ−2,3−ジヒドロ−3−(S)−メチル−7−オキソ−7H−ピリド[1.2.3−de][1.4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第三級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(S)−フルオロピロリジン(913mg,2.41mmol)をメタノール(50ml)に溶解し、5%パラジウム炭素触媒(水分55.6%;1.0g)を加えた後、水素雰囲気下3時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(15ml)に溶解し、9,10−ジフルオロ−2,3−ジヒドロ−3−(S)−メチル−7−オキソ−7H−ピリド[1.2.3−de][1.4]ベンゾオキサジン−6−カルボン酸−BF2キレート(661mg,2.01mmol)、およびトリエチルアミン(336μl,2.41mmol)を加えた後、室温にて3日間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残留物に水を加え、析出した黄色結晶を濾取、水洗した。得られた結晶をメタノール:水=1:1の溶液(200ml)に懸濁し、トリエチルアミン(4ml)を加え、4時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、残留物をクロロホルム(200ml)に溶解し、10%クエン酸水溶液(200ml)にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、氷冷下で残留物に濃塩酸(10ml)を滴下した後、室温にて10分間攪拌した。反応液に1N塩酸(30ml)を加えた後、水溶液をクロロメホルム(50ml×2)で洗浄後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH12.0に調整し、次いで1N塩酸にてpH7.4に調整した後、クロロホルム(500ml×3)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物をエタノールより再結晶精製後、減圧乾燥して459mg(56.4%)の淡黄色結晶の標記の化合物を得た。
1H−NMR(400MHz,0.1N NaOD)δ:0.55−0.75(4H,m),1.52(3H,d,J=6.84Hz),2.25(1H,dm,J=36.62Hz),3.49(1H,t,J=8.79Hz),3.70(1H,dd,J=26.37,11.72Hz),3.88(1H,t,J=8.79Hz),4.10(1H,dd,J=40.53,12.70Hz),4.30(1H,d,J=9.27Hz),4.50(1H,d,J=9.28Hz),4.55−4.65(1H,m),5.47(1H,dt,J=55.17,3.42Hz),7.53(1H,d,J=14.16Hz),8.33(1H,s).
[実施例12]
7−[4−(R)−(1−アミノシクロプロピル)−3−(S)−フルオロ−1−ピロリジニル]−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロルロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
Figure 0004040091
1−ベンジルオキシカルボニル−4−(R)−(1−第3級ブトキシカルボニルアミノシクロプロピル)−3−(S)−フルオロピロリジン(1.07g,2.84mmol)をエタノール(50ml)に溶解し、10%パラジウム炭素触媒(水分50.5%;1.0g)を加えた後、水素気流下16時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(10ml)に溶解し、6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸−BF2キレート(853mg,2.36mmol)、およびトリエチルアミン(395μl,2.83mmol)を加え、室温にて24時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残留物に水を加え、析出した固体を濾取、水洗した。得られた固体をメタノール:水=9:1溶液(100ml)に懸濁し、トリエチルアミン(5ml)を加え、3時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、残留物をクロロホルム(300ml)に溶解し、10%クエン酸水溶液(300ml)にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、氷冷下で残留物に濃塩酸(10ml)を滴下した後、室温にて5分間攪拌した。反応液に1N塩酸(30ml)を加え水溶液をクロロホルム(50ml×2)で洗浄した後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH12.0に調整し、水溶液をクロロホルム(50ml×2)で洗浄した。次いで1N塩酸にてpH7.4に調整し、クロロホルム(500ml×3)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物をエタノールより再結晶精製後、減圧乾燥して715mg(69.3%)の淡黄色結晶の標記の化合物を得た。
融点:218.5−219.8℃(分解)
1H−NMR(400MHz,0.1NNaOD)δ:0.57−0.74(4H,m),1.32−1.45(1H,m),1.48−1.60(1H,m),2.20−2.38(1H,m),3.53−3.58(1H,m),3.58(3H,s),3.72(1H,dd,J=25.88,13.19Hz),3.86−3.93(1H,m),4.00−4.18(2H,m),5.05(1H,dm,J=63.96Hz),5.51(1H,brd,J=54.68Hz),7.68(1H,d,14.16Hz),8.19(1H,d,J=3.91Hz).
元素分析値;C2122334として:
理論値;C,57.66;H,5.07;N,9.61
実測値;C,57.96;H,5.13;N,9.48
[参考例8−1]
エチル1−アセチルシクロブタンカルボキシラート
Figure 0004040091
エチル 水素 1,1−シクロブタンカルボキシラート(64.43g,374mmol)を塩化メチレン(500ml)に溶解し、氷冷下、オキサリルクロリド(65.29ml,748mmol)を加え、触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを加え、室温にて1.5時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエンにて2回共沸し、酸クロリドを調製した。
一方、窒素気流下、沃化銅(I)(85.52g,449mmol)をテトラヒドロフラン11に懸濁し、−20℃にてメチルリチウム、1.4Mジエチルエーテル溶液(294ml)を滴下し同温にて1時間撹拌した。次いで前述した酸クロリドを(300ml)に溶解し、同温にて滴下し1.5時間撹拌した。反応終了後、反応温度を室温にし、10%クエン酸水溶液(500ml)を加え、テトラヒドロフランを留去し、酢酸エチル(1リットル)を加え、不溶物を濾別後、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(300ml)、飽和食塩水(300ml)の順にて洗浄後無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し得られた残留物をシリカゲルカラムクラマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1溶出部より56.70g(89%)表記化合物を油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.27(3H,t,J=7.33Hz),1.82−2.01(2H,m),2.12(3H,s),2.45−2.55(4H,m),4.20−4.24(2H,m).
[参考例8−2]
エチル 1−エトキシカルボニル−β−ヒドロキシ−β−メチル−シクロブチルプロパノアート
Figure 0004040091
エチル 1−アセチルシクロブタンカルボキシラート(13.79g,81mmol)をテトラヒドロフラン(50ml)に溶解し、亜鉛末(10.59g)および触媒量のよう素を加えた。加熱還流下、エチル ブロモアセタート(13.48ml,121mmol)のテトラヒドロフラン溶液(100ml)を滴下した。反応溶液をさらに1時間加熱還流した後、反応溶液を放冷し、1規定塩酸(100ml)を加え、溶媒を留去し、酢酸エチル(500ml)を加え、不溶物を濾別後、飽和食塩水(300ml)で洗浄後無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し表記化合物を油状物として定量的に得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.24−1.32(9H,m),1.73−1.87(2H,m),2.21−2.34(2H,m),2.41−2.57(5H,m),4.16−4.21(4H,m).
[参考例8−3]
(E)−エチル 3−(1−エトキシカルボニルシクロブチル)−2−ブテノアート
Figure 0004040091
エチル 1−エトキシカルボニル−β−ヒドロキシ−β−メチル−シクロブチルプロパノアート(22.27g,86mmol)をピリジン(42ml)に溶解し、−10℃にてチオニルクロリド(8.18ml,112mmol)を滴下した。反応終了後、反応溶液を氷水(250ml)に注ぎ、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。合わせた有機層を1規定塩酸(100ml)、飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し得られた残留物を塩化メチレン(250ml)に溶解し、0℃にて1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(12.89ml)を滴下し、室温にて18時間撹拌した。反応終了後、溶媒をに留去し、氷水(100ml)を加え酢酸エチル(200×3)で抽出した。合わせた有機層を1規定塩酸(100ml)、飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し得られた残留物をシリカゲルカラムクラマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1溶出部より16.91g(82%)の表記化合物を油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.24(3H,t,J=6.83Hz),1.29(3H,t,J=7.32Hz),1.74−1.80(2H,m),1.94−2.04(1H,m),2.07(3H,d,J=1.47Hz),2.12−2.30(2H,m),2.12−2.30(2H,m),2.50−2.57(2H,m),4.13−4.20(4H,m).
[参考例8−4]
4−(1−エトキシカルボニルシクロブチル)−1−[(S)−1−フェニルエチル]−3−ピロリン−2−オン
Figure 0004040091
(E)−エチル 3−(1−エトキシカルボニルシクロブチル)−2−ブテノアート(16.91g,70mmol)をクロロホルム(180ml)に溶解し、N−ブロモスクシンイミド(12.53g,70mmol)並びに触媒量のアゾビスイソブチロニトリルを加え、18時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を留去し、四塩化炭素(100ml)を加え、不溶物を濾別後、濾液を濃縮した。残留物をエタノール(100ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(11.82g,140mmol)を加え、室温にて(S)−フェニルエチルアミン(9.87ml,77mmol)を滴下した。滴下終了後、3時間加熱還流した。反応終了後溶媒を留去し、塩化メチレン(300ml)を加え、不溶物を濾別後、溶媒を留去し得られた残留物をシリカゲルカラムクラマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1溶出部より19.57g(43%)の表記化合物を油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.17(3H,t,J=7.33Hz),1.74−1.80(2H,m),1.59(3H,d,J=6.84Hz),1.84−2.01(2H,m),2.15−2.28(2H,m),2.60−2.69(2H,m),3.56(2H,d,J=9.04Hz),3.88(2H,d,J=9.04Hz),4.13(2H,q,J=7.32Hz),5.50−5.59(1H,m),6.03(1H,s),7.26−7.35(5H,m).
[参考例8−5]
4−(1−エトキシカルボニルシクロブチル)−1−[(S)−1−フェニルエチル]−2−ピロリドン
Figure 0004040091
4−(1−エトキシカルボニルシクロブチル)−1−[(S)−1−フェニルエチル]−3−ピロリン−2−オン(9.57g,31mmol)をエタノール(150ml)に溶解し、酸化白金(230mg)を加えて水素雰囲気下にて18時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を濾過し濃縮後、得られた残留物をシリカゲルカラムクラマトグラフィーに3回付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1溶出部より光学異性体A2.3g(24%)と光学異性体B7.1g(74%)表記化合物をそれぞれ油状物として得た。
光学異性体A
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.26(3H,t,J=6.83Hz),1.49(2H,d,J=7.32Hz),1.83−1.95(4H,m),2.38−2.54(4H,m),2.66−2.74(1H,m),3.01(1H,t,8.30Hz),3.14(1H,d,J=5.86,9.77Hz),4.09−4.18(2H,m),5.48(1H,dd,J=7.32,14.16Hz),7.27−7.35(5H,m).
光学異性体B
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.17(3H,t,J=7.32Hz),1.52(2H,d,J=7.33Hz),1.68−1.92(4H,m),2.23−2.43(3H,m),2.50−2.57(1H,m),2.73−2.2.86(2H,m),3.37(1H,t,J=8.30Hz),4.05(2H,q,J=7.32Hz),5.50(1H,dd,J=7.32,14.16Hz),7.24−7.35(5H,m).
[参考例8−6]
トランス 4−(1−エトキシカルボニルシクロブチル)−3−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(光学異性体B)
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン(2.55ml,18.2mmol)を無水テトラヒドロフラン(120ml)に溶解し、−78℃に冷却した後、1.63Mn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(11.2ml,18.2mmol)を10分間で滴下した。反応液を0℃にて15分間攪拌した後、−78℃に冷却し、4−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(光学異性体B;4.42g,14.01mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(30ml)を15分間で滴下した。反応液を−78℃にて1時間攪拌した後、同温にてN−フルオロベンゼンジスルホンイミド(7.07g,22.42mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(25ml)を5分間で滴下した。反応液を−78℃にて30分間攪拌後、次いで室温に昇温し、更に20分間攪拌した。氷冷下、反応液に飽和塩化アンモウニウム水溶液(200ml)を加え、テトラヒドロフランを留去した後、水層を酢酸エチル(200ml×2)で抽出した。合わせた有機層を水洗(200ml×3)後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1溶出部より3.88g(83%)の表記化合物を油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.14(3H,t,J=6.83Hz),1.57(2H,d,J=6.83Hz),1.88−2.08(4H,m),2.33−2.58(3H,m),2.81−2.92(1H,m),3.42(1H,t,J=9.77Hz),3.93−4.07(2H,m),5.18(1H,dd,J=6.83,53.22Hz),5.51(1H,dd,J=7.32,14.16Hz),7.25−7.34(5H,m).
[参考例8−7]
シス 4−(1−エトキシカルボニルシクロブチル)−3−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(光学異性体B)
Figure 0004040091
窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン(2.97ml,21.19mmol)を無水テトラヒドロフラン(30ml)に溶解し、−78℃に冷却した後、1.63Mn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(10.8ml,17.60mmol)を5分間で滴下した。反応液を0℃にて15分間攪拌した後、−78℃に冷却し、トランス 4−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)−3−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(光学異性体B;4.71g,14.13mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(30ml)に5分間で滴下した。反応液を−78℃にて3分間攪拌した後、2,6−ジ第三級ブチルフェノール(4.37g,21.18mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液(40ml)に5分間で滴下した。反応液を−78℃にて10分間攪拌後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(200ml)を加え、室温に昇温した。有機層を分取した後、水層をクロロホルム(100ml×2)で抽出した。合わせた有機層を水洗(100ml×2)後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1溶出部より1.96g(42%)の原料を回収し、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:2溶出部より1.79g(38%)の表記化合物を油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=6.83Hz),1.56−1.58(3H,d,J=6.83Hz),1.84−2.42(6H,m),2.83−2.97(1H,m),3.15−3.24(1H,m),3.36−3.43(1H,m),4.11−4.17(2H,m),5.07(1H,dd,J=6.83,52.24Hz),5.56(1H,q,J=7.33Hz),7.26−7.36(5H,m).
[参考例8−8]
シス 4−(1−カルボキシシクロブチル)−3−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(光学異性体B)
Figure 0004040091
シス 4−(1−エトキシカルボニルシクロブチル)−3−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(光学異性体B;1.79g,5.37mmol)をメタノール(10ml)に溶解し,1N水酸化ナトリウム水溶液(10ml)を滴下した。反応液を40℃にて18時間攪拌後、メタノールを減圧留去した。残留物に水(50ml)を加え、クロロホルム(100ml)にて洗浄後、分取した水層を1N塩酸を滴下して酸性とした後、クロロホルム(100ml×2)にて抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、表記化合物を粗生成物として定量的に得た。
[参考例8−9]
シス 4−(1−第3級ブトキシカルボニルアミノシクロブチル)−3−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(光学異性体B)
Figure 0004040091
シス 4−(1−カルボキシシクロブチル)−3−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(光学異性体B;1.92g,6.29mmol)を無水アセトニトリル(30ml)に溶解し、N,N’−カルボニルジイミダゾール(1.33g,8.20mmol)を加え、反応液を60℃にて1時間攪拌した。これに室温にてアンモニアを10分間通気した。反応液を減圧濃縮した。残留物に水(100ml)を加え、クロロホルム(100ml×2)にて抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物を第3級ブチルアルコール(50ml)に溶解し、四酢酸鉛(6.32g,14.25mmol)を加え、1時間加熱還流した。反応液を放冷後、ジエチルエーテル(50ml)及び炭酸水素ナトリウム(6g)を加え、室温にて10分間攪拌し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物に酢酸エチル100mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、1.74g(65%)の表記化合物を油状物として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.40(9H,s),1.92−2.21(6H,m),3.04−3.12(1H,m),3.31−3.38(1H,m),4.87(1H,brs),5.01(1H,dd,J=5.86,52.73Hz),5.52(1H,dd,J=7.32,14.16Hz),7.30−7.38(5H,m).
[参考例8−10]
シス 1−[1−(S)−フェニルエチル]−4−(1−第3級ブトキシカルボニルアミノシクロブチル)−3−フルオロピロリジン(光学異性体B)
Figure 0004040091
シス 4−(1−第3級ブトキシカルボニルアミノシクロブチル)−3−フルオロ−1−[1−(S)−フェニルエチル]−2−ピロリドン(光学異性体B;1.74g,4.62mmol)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解し、0℃にて1M ボラン−テトラヒドロフラン錯塩(13.86ml)を加え、室温にて2日間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去し、水(50ml)を加え、クロロホルム(100ml×2)にて抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮し、残留物を80%含水エタノール(40ml)に溶解し、トリエチルアミン(10ml)を加え2時間加熱還流した。溶媒を留去し得られた残留物をシリカゲルカラムクラマトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1溶出部より1.13g(67%)の表記化合物を油状物として得た
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.37(3H,d,J=6.35Hz),1.44(9H,s),1.65−2.58(7H,m),2.70−2.92(4H,m),3.27−3.32(1H,m),5.14(1H,brd),5.53(1H,brs),7.22−7.33(5H,m).
[実施例13]
5−アミノ−7−[シス 4−(1−アミノシクロブチル)−3−フルオロ−1−ピロリジニル]−6−フルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロルロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(光学異性体B)
Figure 0004040091
シス 1−[1−(S)−フェニルエチル]−4−(1−第3級ブトキシカルボニルアミノシクロブチル)−3−フルオロピロリジン(光学異性体B;1.13g,3.12mmol)をエタノール(20ml)に溶解し、10%パラジウム炭素触媒(水分55.6%,1.0g)を加えた後、50℃にて水素雰囲気下18時間攪拌した。触媒をセライト濾過(メタノール洗浄)により濾去後、濾液を減圧濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(10ml)に溶解し、5−アミノ−6,7−ジフルオロ−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メチル−4−オキソキノリン−3−カルボン酸(1.18g,3.78mmol)、およびトリエチルアミン(5ml)を加え、窒素雰囲気下、140℃にて4日間攪拌した。放冷後、ジメチルスルホキシドを減圧留去し、残留物をクロロホルム(50ml)に溶解後、10%クエン酸水溶液(50ml)、次いで飽和食塩水(100ml)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーに付し、クロロホルム:メタノール=9:1溶出部を減圧濃縮し得た残留物に氷冷下、濃塩酸(5ml)を滴下した後、室温にて30分間攪拌した。反応液に1N塩酸(30ml)を加えた後、水溶液をクロロホルム(50ml×2)で洗浄後、水酸化ナトリウム水溶液にてpH12.0に調整した。水溶液をクロロホルム(100ml)で洗浄後、1N塩酸にてpH7.4に調整しクロロホルム(150ml×3)にて抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。残留物に残査をプレパラテイブTLC(クロロホルム:メタノール:水=7:3:1の下層で展開)で分離精製して粗製の表記化合物を得、エタノール−エーテルから再結晶して157mgの表記化合物(17%)を得た。
融点:177−184℃
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.16−2.34(13H,m),2.47−2.60(1H,m),3.35(1H,t,J=8.79Hz),3.53(1H,q,J=12.21Hz),3.78−3.83(1H,m),4.09−4.21(2H,m),4.76−4.95(1H,m),5.42(1H,dt,J=3.41,55.18Hz),6.53(2H,brs),8.60(1H,d,J=3.41Hz).
元素分析値;C2225343・0.5H2Oとして:
理論値;C,57.51;H,5.70;N,12.19
実測値;C,57.59;H,5.52;N,11.89
Figure 0004040091
Figure 0004040091
Figure 0004040091
産業上の利用可能性
本発明の化合物は優れた抗菌活性と安全性とを有しており、医薬として有用である。

Claims (10)

  1. 次の式(I)で表わされる化合物およびその塩、並びにそれらの水和物。
    Figure 0004040091
    {式中、R1は、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わし、R2は、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わすが、
    このアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく、
    3は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシル基または炭素数1から6のアルキルチオ基を表わすが、
    このうちのアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく、
    4およびR5は、各々独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシル基または炭素数1から6のアルキルチオ基を表わすが、
    このうちのアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子および炭素数1から6のアルコキシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく、
    さらにR4とR5とは、一体化して、ヒドロキシイミノ基、炭素数3から6のメチレン鎖(ピロリジン環と共にスピロ環状構造を形成する)、または
    炭素数1から6のアルキルオキシイミノ基となってもよい。ただし、R 4 およびR 5 は同時に水素原子であることはない。
    6およびR7は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わし、
    nは、1から3の整数を表わし、
    Qは、式(II)
    Figure 0004040091
    [式中、R8は炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3から6の環状アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、炭素数1から6のアルコキシル基または炭素数1から6のアルキルアミノ基を表わし、
    9は、水素原子または炭素数1から6のアルキルチオ基を表わすが、
    さらにR8とR9とは、母核の一部を含んで環状構造を形成するように一体化してもよいが、この環は硫黄原子を構成原子として含んでもよく、更にこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。
    1は、ハロゲン原子または水素原子を表わし、
    10は、水素原子、アミノ基、水酸基、チオール基、ハロゲノメチル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基または炭素数1から6のアルコキシル基を表わすが、
    このうちのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数2から5のアシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく
    1は、窒素原子または式(III)
    Figure 0004040091
    (式中、X2は、水素原子、アミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲノメチル基、ハロゲノメトキシル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基または炭素数1から6のアルコキシル基を表わすが、
    このうちのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基および炭素数2から5のアシル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
    さらにこのX2とR8とは、母核の一部を含んで環状構造を形成するように一体化してもよいが、この環は、酸素原子、窒素原子または硫黄原子を構成原子として含んでもよく、さらにこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。)
    で表わされる部分構造を表わす。
    1は、水素原子、フェニル基、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニル基、コリン基、ジメチルアミノエチル基、5−インダニル基、フタリジニル基、5−アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イルメチル基、3−アセトキシ−2−オキソブチル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から7のアルコキシメチル基または炭素数1から6のアルキレン基とフェニル基とから構成されるフェニルアルキル基を表わす。]で表わされる部分構造を表す。}
  2. 式(I)において、Qが、式(III)で表わされる構造を有する化合物である請求の範囲第1項に記載の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物。
  3. 8が、ハロゲノシクロプロピル基である請求の範囲第2項に記載の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物。
  4. 式(I)において、ハロゲノシクロプロピル基が、1,2−シス−2−ハロゲノシクロプロピル基である請求の範囲第1項に記載の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物。
  5. 式(I)において、ハロゲノシクロプロピル基が、立体化学的に単一な置換基である請求の範囲第2項、第3項または第4項に記載の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物。
  6. 式(I)において、ハロゲノシクロプロピル基が、(1R,2S)−2−ハロゲノシクロプロピル基である請求の範囲第5項に記載の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物。
  7. 式(I)において、ハロゲノシクロプロピル基のハロゲン原子がフッ素原子である請求の範囲第6項に記載の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物。
  8. 式(I)の化合物が、立体化学的に単一な化合物である請求の範囲第7項に記載の化合物およびその塩、並びにそれらの水和物。
  9. 請求の範囲第1項から第8項のいずれかに記載の化合物もしくはその塩、またはそれらの水和物を有効成分とする医薬。
  10. 請求の範囲第1項から第8項のいずれかに記載の化合物もしくはその塩、またはそれらの水和物を有効成分とする抗菌薬。
JP51960297A 1995-11-22 1996-11-22 置換アミノシクロアルキルピロリジン誘導体 Expired - Fee Related JP4040091B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30412995 1995-11-22
JP19263796 1996-07-23
PCT/JP1996/003440 WO1997019072A1 (fr) 1995-11-22 1996-11-22 Derives a base d'aminocycloalkylpyrrolidine substituee

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP4040091B2 true JP4040091B2 (ja) 2008-01-30

Family

ID=26507439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51960297A Expired - Fee Related JP4040091B2 (ja) 1995-11-22 1996-11-22 置換アミノシクロアルキルピロリジン誘導体

Country Status (15)

Country Link
EP (1) EP0911328B1 (ja)
JP (1) JP4040091B2 (ja)
KR (1) KR19990071558A (ja)
CN (1) CN1119343C (ja)
AT (1) ATE317393T1 (ja)
CA (1) CA2238765A1 (ja)
DE (1) DE69635812T2 (ja)
DK (1) DK0911328T3 (ja)
EA (1) EA003321B1 (ja)
ES (1) ES2258780T3 (ja)
NO (1) NO316516B1 (ja)
NZ (1) NZ322202A (ja)
PT (1) PT911328E (ja)
TW (1) TW402601B (ja)
WO (1) WO1997019072A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2212007C (en) * 1995-02-02 2004-09-14 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Pyridonecarboxylic acid derivatives substitued by a bicyclic amino group
BR9810235A (pt) * 1997-05-21 2001-09-18 Daiichi Seiyaku Co Derivados de aminocicloalquil-pirrolidina cis-substituìda
MY119816A (en) 1997-05-30 2005-07-29 Daiichi Seiyaku Co Substituted cyclobutylamine derivatives
BR9812644B1 (pt) 1997-09-15 2010-07-13 quinolonas antimicrobianas, composição farmacêutica e uso das mesmas.
US6387928B1 (en) 1997-09-15 2002-05-14 The Procter & Gamble Co. Antimicrobial quinolones, their compositions and uses
EP1161956A4 (en) 1999-03-17 2005-03-16 Daiichi Seiyaku Co DRUG COMPOSITIONS
US6825353B2 (en) 2000-02-25 2004-11-30 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Process for producing quinolonecarboxylic acids and intermediates thereof
EP1258478A4 (en) * 2000-02-25 2006-03-15 Daiichi Seiyaku Co PROCESS FOR THE PREPARATION OF CHINOLONCARBOXYLIC ACIDS AND THEIR INTERMEDIATE PRODUCTS
CN1269817C (zh) 2000-11-20 2006-08-16 第一制药株式会社 脱卤代化合物
US7626029B2 (en) 2003-06-19 2009-12-01 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Method of selectively introducing amino substituent
WO2005030752A1 (ja) * 2003-09-29 2005-04-07 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. 8−シアノキノロンカルボン酸誘導体
EP1999125A2 (en) 2006-03-28 2008-12-10 The Procter and Gamble Company A coupling process for preparing quinolone intermediates
EP1999106B1 (en) 2006-03-28 2012-06-27 TaiGen Biotechnology Co., Ltd. A hydride reduction process for preparing quinolone intermediates
ATE507219T1 (de) 2006-03-28 2011-05-15 Warner Chilcott Co Llc Malatsalze und polymorphe von (3s,5s)-7-ä3-amino- 5-methyl-piperidinylü-1-cyclopropyl-1,4-dihydro 8-methoxy-4-oxo-3-chinolincarbonsäure
EP2379500A1 (en) * 2008-12-16 2011-10-26 F. Hoffmann-La Roche AG Process for the preparation of pyrollidine-3-carboxylic acids

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL79189A (en) * 1985-06-26 1990-07-12 Daiichi Seiyaku Co Quinoline and/or naphthyridine-4-oxo-3-carboxylic acid derivatives,process for their preparation and pharmaceutical compositions comprising them
IL90062A (en) * 1988-04-27 1994-10-07 Daiichi Seiyaku Co History of pyridonecarboxylic acid, their preparation and pharmaceutical preparations containing them
US5696132A (en) * 1991-05-28 1997-12-09 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Pyridonecarboxylic acid derivatives
CA2212007C (en) * 1995-02-02 2004-09-14 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Pyridonecarboxylic acid derivatives substitued by a bicyclic amino group

Also Published As

Publication number Publication date
CA2238765A1 (en) 1997-05-29
AU707889B2 (en) 1999-07-22
EP0911328A4 (ja) 1999-04-28
KR19990071558A (ko) 1999-09-27
EP0911328A1 (en) 1999-04-28
EA003321B1 (ru) 2003-04-24
PT911328E (pt) 2006-05-31
AU7589896A (en) 1997-06-11
NO982297L (no) 1998-07-22
DE69635812D1 (de) 2006-04-20
ES2258780T3 (es) 2006-09-01
NZ322202A (en) 2000-05-26
ATE317393T1 (de) 2006-02-15
DK0911328T3 (da) 2006-06-06
NO982297D0 (no) 1998-05-20
TW402601B (en) 2000-08-21
CN1119343C (zh) 2003-08-27
EP0911328B1 (en) 2006-02-08
WO1997019072A1 (fr) 1997-05-29
NO316516B1 (no) 2004-02-02
EA199800466A1 (ru) 1998-12-24
CN1207738A (zh) 1999-02-10
DE69635812T2 (de) 2006-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5087394B2 (ja) トリ−、テトラ−置換−3−アミノピロリジン誘導体
US5849757A (en) Pyridonecarboxylic acid derivatives substituted by a bicyclic amino group as antibacterials
JP4040091B2 (ja) 置換アミノシクロアルキルピロリジン誘導体
US6184388B1 (en) Substituted aminocycloalkylpyrrolidine derivatives and cis-substituted aminocycloalkylpyrrolidine derivatives
JP4094061B2 (ja) シス置換アミノシクロプロパン誘導体
JP3760172B2 (ja) デハロゲノ化合物を有効成分とする医薬
EP0995744B1 (en) Cis-substituted fluoromethylpyrrolidine derivatives
EP1020459B1 (en) Cis-disubstituted aminocycloalkyl-pyrrolidine derivatives
JP3833738B2 (ja) 置換アミノメチルピロリジン誘導体
JP4357598B2 (ja) 置換シクロブチルアミン誘導体
JPH10287669A (ja) 置換アミノメチルピロリジン誘導体
WO1998024781A1 (fr) Derives d'aminomethylpyrrolidine substitue
MXPA99011056A (en) Substituted cyclobutylamine derivatives
JP2007284413A (ja) トリ−、テトラ−置換−3−アミノピロリジン誘導体

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070410

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070731

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071107

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees