JP4036539B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は単板式の撮像手段を用いた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子カメラも高画質化が望まれ、電子スチルカメラではVGAクラスの画素数が一般的になってきている。又、撮像素子であるCCDも全画素を独立で読み出せる、いわゆるプログレッシブタイプになり高画質化が進んでいる。ノンインターレース(プログレッシブ)で撮像した画像はインターレース方式で撮像したものに比べ垂直解像度が高くなり、静止画としてはきれいになるが、TV信号がインターレース方式であるため、プログレッシブで撮像した信号そのものはTVでは表示できなかった。これを解決する手段としては、例えば特開昭61−159881号公報に示されており、以下に、この従来の撮像装置について説明する。
【0003】
図5は従来の撮像装置のブロック図を示すものである。図5において、撮像装置はTVカメラ51であり、映像信号はスイッチ52を介してフレームメモリに入力される。メモリ制御部55はスイッチ52,56の切換えに同期して、このフレームメモリ53,54への書込み,読出しを制御するものである。
【0004】
次に以上のように構成された撮像装置の動作について説明する。TVカメラ51よりノンインターレース方式で得た映像信号は、メモリ制御部55の指令に基づいてスイッチ52を介して、m番フレーム目の映像信号はフレームメモリ53へ、m+1番フレーム目の映像信号はフレームメモリ54へ蓄積する。m+1番フレーム目が蓄積されている期間に、m番フレーム目に蓄積された映像信号がメモリ制御部55によってノンインターレースからインターレースの映像信号に変換されてスイッチ56を介して出力される。次のフレームではスイッチ52,56が切り替えられて、m+1番フレーム目の映像信号がインターレースの映像信号に変換されて出力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のような従来の構成においては、30フレームのノンインターレースの映像信号を60フィールドのインターレースの映像信号の形式に変換していることになる。即ちTVカメラから出力されるノンインターレースの映像信号は1フレームの期間(1/30秒)露光された信号であるため、ノンインターレースの撮像で動画の垂直解像度が向上しても、フィールド期間(1/60秒)露光された映像信号よりも動解像度が劣ることになり、動画として欠点を有していた。
【0006】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、ノンインターレースで撮像する際、垂直解像度が高く、且つ動解像度も高い撮像装置を実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1記載の発明は、写体像を撮像面に結像するレンズと、前記撮像面上の画像情報を光電変換しノンインターレースの信号を順次読み出す撮像手段と、前記撮像手段からの信号の利得を調整する利得調整手段と、前記利得調整手段で利得調整された信号に一定の信号処理を施して映像信号を生成する信号処理部と、前記撮像面内での被写体の動き情報を検出する動き検出手段と、前記動き検出手段の情報から、撮像手段の露光時間を調整する露光制御手段と、を備える撮像装置であって、前記露光制御手段は、前記被写体の動きが小さい場合には前記撮像手段の露光時間を1/60秒以上に設定することを特徴とするものである。
【0013】
本願の請求項2記載の発明は、請求項1の撮像装置において前記動き検出手段は、前記信号処理部の出力である輝度信号の情報から動きベクトルを抽出するものであり、前記露光制御手段は、前記動き検出手段によって抽出された動きベクトルの大きさが大きくなるにつれて前記撮像手段の露光時間を短くするように設定し、所定の輝度となるように絞りの設定値を決定することを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下本発明の第1の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における撮像装置の全体のブロック図を示すものである。まず、本発明の映像処理の流れを図面を参照しながら説明する。レンズ1は被写体像を撮像面に結像するものであり、光量を調整する絞り2が付されている。被写体からの光S1はレンズ1及びその一部である絞り2により撮像手段であるCCD3の撮像面上に結像される。尚、絞り2を駆動するために図示しない駆動回路とモータが用いられる。CCD3で光電変換され1フレームが1/30秒のプログレッシブスキャンで読み出され、ノンインターレースの電気信号S2に変換される。電気信号S2は利得調整手段、ここではAGC4でゲインアップされる。次いでカメラ信号処理部5は映像をノンインターレースの輝度信号S3と色差信号S4に分離すると共に、平均輝度信号S7を算出する。輝度信号S3と色差信号S4とはスイッチ9に与えられる。スイッチ9はメモリ制御部7からの信号に基づいてフレーム毎にスイッチングすることにより、m番のフレームの輝度信号S3A,色差信号SA4はメモリ6aに書込む。又m+1番フレーム目の輝度信号S3B,色差信号S4Bはメモリ6bに書込む。メモリ6a,6bは映像信号を夫々1フレーム分記憶する記憶手段である。メモリ6aに蓄積されたデータは、メモリ6bにデータが蓄積されている間にメモリ制御部7よりノンインターレースの信号をインターレースの信号に変換した形式で読出され、m番フレーム目のインターレースの輝度信号S5Aと色差信号S6Aとして出力される。同様にしてメモリ6bに蓄積されたデータは、メモリ6aにデータが蓄積されている間にメモリ制御部7でノンインターレースの信号をインターレースの信号に変換した形式で読出され、m+1番フレーム目のインターレースの輝度信号S5Bと色差信号S6Bとして出力される。信号S5AとS5B及びS6AとS6Bはスイッチ10により時系列のインターレースの輝度信号S5と色差信号S6として出力される。
【0017】
一方、カメラ信号処理部5において輝度信号S3は積分されて画像の平均輝度信号S7が算出され、露光制御部8に出力される。露光制御部8は撮像手段の露光時間が1フィールド期間以下の一定期間となるように撮像手段を制御すると共に、平均輝度が所定値となるように絞りを制御する露光制御手段である。即ち露光制御部8はまずCCD3の露光時間が例えば1/60秒になるよう、電荷排出パルスS8をCCD3に送る。露光制御の動作は平均輝度信号S7があらかじめ設定された目標の輝度になるように制御信号S9を送出し、絞り2を開閉することにより行われる。絞り2が最大に開いても、目標の輝度に達しない場合には、AGC4へゲインアップ信号S10を送り目標の輝度になるよう制御される。
【0018】
尚、カメラ信号処理部5は輝度信号と色差信号を形成する処理としているが、R,G,B信号を形成する処理をする回路でも良い。この場合もR,G,Bの信号より平均輝度信号を生成して露光を制御することができる。又露光制御部8でCCD3の露光時間を1フィールド期間の1/60秒としているが、1/60秒よりも短い時間であれば、任意に設定することができる。特に動きの早い被写体が頻繁に現れる環境では、露光時間を短くしておく必要がある。但し露光時間の設定を短かくしすぎると、被写体があまり暗くなくても、絞りを開放した状態でAGC4でゲインアップをしなければならなくなり、S/Nを劣化させてしまう場合がある。
【0019】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。図2は本発明の第2の実施の形態における撮像装置の全体のブロック図を示すものであり、第1の実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。第2の実施の形態は第1の実施の形態と比較して、絞りを構成要素としておらず、露光制御部28の制御方法も異なる。本実施の形態により露光制御部28は、平均輝度信号S7があらかじめ設定された目標の輝度になるように、電荷排出パルスS28をCCD3へ送出し、1フィールドの露光時間以下の範囲内でCCD3の露光時間を変える。例えば被写体が明るいところから暗いところにカメラをパンニングする場合、被写体が明るいときには露光時間が短くなるよう電荷排出パルスS28を設定し、被写体が暗くなるに従って露光時間が長くなるように電荷排出パルスS28を変化させていく。そして露光時間が1/60秒に達した時点で、目標の輝度に達しない場合は電荷排出パルスS28による露光制御から、AGC4での制御に切り替え、AGC4へゲインアップ信号S20を送り目標の輝度になるよう制御する。本実施の形態では1フィールド期間の露光時間、即ち1/60秒を制御の切り替わり点としているが、第1の実施の形態と同様の理由でこの切り替えの時間を1/60秒よりも短い時間内で任意に設定することができる。
【0020】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について説明する。図3は本発明の第3の実施の形態における撮像装置の全体のブロック図を示すものであり、第1の実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。本発明の第1,第2の実施の形態は動解像度を低下させないために、露光時間をインターレースと同程度にすることがポイントになっているが、動きのある被写体は露光時間を短く撮影し、動きの無い被写体は露光時間を長くしてS/Nを劣化させない方法が望ましい。そこで第3の実施の形態では、被写体の動きを検出する動き検出部30を設けている。動き検出部30はカメラ信号処理部5の出力である輝度信号S3を前のフレームの輝度信号と比較して動きの量と方向を示す動きベクトルS32を検出し、露光制御部38に出力する。露光制御部38は動きベクトルの絶対値に応じて露光時間を決定するものであり、動きベクトルの絶対値が大きければ露光時間を短くし、小さければ露光時間を長くするように電荷排出パルスS38を出力してCCD3を制御する。この状態で、平均輝度信号S7が目標の輝度に達するように、まず制御信号S33により絞り2を調整する。このとき絞りを開放してもなお露光不足の状態の場合には、AGC4での制御に切り替え、AGC4へゲインアップ信号S30を送り目標の輝度になるよう制御する。第3の実施の形態では被写体の動きに応じて露光時間が決まるため、動解像度を良好な状態にすることができる。動きが少ない被写体の場合には、1/60秒以上に露光時間を長くできるため、比較的S/Nの良い画像が得られることになる。
【0021】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について説明する。図4は本発明の第4の実施の形態における撮像装置の全体のブロック図を示すものであり、第1の実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。前述した第1,第2,第3の実施の形態はCCD3の露光時間を露光制御部の出力である電荷排出パルスで調整することが基本となっているが、第4の実施の形態では絞り42にメカニカルなシャッター機能を持たせることで、露光時間を調節する構成になっている。露光制御部48は絞り42に1/30秒のサイクルで、1/60秒は絞り42を開き、1/60秒は絞り42を閉じる動作を行わせる制御信号S49を生成する。この制御信号を用いて絞り42を制御することにより、CCD3の露光時間を実質的に1/60秒に固定させる。この状態で、平均輝度信号S7が目標の輝度に達するように制御信号S49に、絞り42が開いている状態での開口径を設定する指令を加えることにより、絞り42により輝度を適正に調整する。絞りを最大に開放してもなお露光不足の状態の場合には、AGC4での制御に切り替わり、AGC4へゲインアップ信号S40を送り目標の輝度になるよう制御する。第4の実施の形態ではCCD3で電荷排出パルスによる露光調整を行わないため、電荷排出パルスによる露光調整時に問題となる蛍光灯のような被写体を撮影したときのフリッカーの発生や、被写界深度の違和感などを生じない品位の良い画像が得られることになる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本願の請求項1,2の発明によれば、被写体の動きに応じて露光時間が決まるため、動解像度を良好な状態とすることができる。更に被写体の動きが少ない場合には、1フィールド期間を超えて露光時間を長く設定できるため、S/N比の画像が得られるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における撮像装置のブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態における撮像装置のブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態における撮像装置のブロック図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態における撮像装置のブロック図である。
【図5】従来の撮像装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 レンズ
2,42 絞り
3 CCD
4 AGC
5 カメラ信号処理部
6a,6b,53,54 メモリ
7,55 メモリ制御部
8,28,38,48 露光制御部
9,10,52,56 スイッチ
30 動き検出部
51 TVカメラ
Claims (2)
- 被写体像を撮像面に結像するレンズと、
前記撮像面上の画像情報を光電変換しノンインターレースの信号を順次読み出す撮像手段と、
前記撮像手段からの信号の利得を調整する利得調整手段と、
前記利得調整手段で利得調整された信号に一定の信号処理を施して映像信号を生成する信号処理部と、
前記撮像面内での被写体の動き情報を検出する動き検出手段と、
前記動き検出手段の情報から、撮像手段の露光時間を調整する露光制御手段と、
を備える撮像装置であって、
前記露光制御手段は、前記被写体の動きが小さい場合には前記撮像手段の露光時間を1/60秒以上に設定することを特徴とする撮像装置。 - 前記動き検出手段は、前記信号処理部の出力である輝度信号の情報から動きベクトルを抽出するものであり、
前記露光制御手段は、前記動き検出手段によって抽出された動きベクトルの大きさが大きくなるにつれて前記撮像手段の露光時間を短くするように設定し、所定の輝度となるように絞りの設定値を決定することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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1998
- 1998-08-04 JP JP22013498A patent/JP4036539B2/ja not_active Expired - Fee Related
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