JP4035333B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、プリンター、ファクシミリ、これらの複合機器等の電子写真方式を利用した画像形成装置に関する。より具体的には、像担持体に形成されたトナー像を一旦中間転写ベルトに一次転写した後、これを用紙等の記録媒体に二次転写して再生画像を得るようにした画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真技術の進歩に伴い、乾式電子写真装置等の画像形成装置には、帯電用、現像用、転写用、トナー供給用、クリーニング用などに供される部品の部材として、導電性高分子部材が注目されており、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラ、クリーニングローラなどの弾性を有するローラの形態で用いられている。弾性ローラによる帯電や転写などのプロセスでは、この高分子部材は、従来のコロトロン帯電器などと比較し、より低い電源電圧で必要な画像形成体帯電電位やトナー転写量が得られるなどの利点がある。
【0003】
この中抵抗弾性ローラは、これまでにゴム弾性を有する高分子エラストマーや高分子フォームが材料として用いられてきた。従来、このような目的に使用される部材としては、カーボンブラック、金属酸化物、イオンなどにより導電性を付与したNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、シリコーンゴム、ポリウレタンなどの高分子エラストマーやフォームが知られている。これらの中でもポリウレタン材料は、上記導電性弾性部材に適した低硬度の部材が得られるため、好んで用いられている。すなわち、水、低沸点化合物などの発泡剤を用いる方法、発泡剤なしの機械的攪拌による泡立てプロセスによる方法、あるいはこれらの発泡剤と機械的攪拌による泡立てプロセスを併用する方法などにより低硬度の部材を得ることができ、ポリウレタンの化学構造を決定する原料及び配合の選択によって硬度を制御することができる。
【0004】
低密度低硬度ポリウレタンフォーム製導電性弾性ローラは、通常、次のようにして製造されている。すなわち、ポリウレタンフォームを単独で大きなブロック状に成形し、このブロックからローラの寸法に近い大きさのフォームを切り出し、このフォームの中心部にシャフトを通すための穴を開け、接着剤などを施したシャフトをこの穴に通し接着した後、円筒形状にフォームを裁断あるいは研磨し目的の形状、寸法のローラを製造している。
【0005】
これらには、低硬度であって、画像形成体や転写材などを汚染することがなく、かつ104 〜1010Ωという中抵抗領域で所定の抵抗値を有するなどの性質が求められている。また、フォームのセル径は、帯電用部品では20μm以上、現像用部品では10μm以上、トナー供給用部品では500μm以上、転写用部品では300μm以上、クリーニング用部品では200μm以上になると帯電の均一性が失われ、画像不良を引き起こすおそれがあるので、最大セル径に留意する必要がある。さらに、被帯電物への帯電が安定するために、被帯電物との当接ニップを確保する必要がある反面、弾性ローラの押圧力が強いとローラの撓みが生じたり、メカ的な耐久性が落ちたりすることが確認されている。よって、バイアスロールの構成としては、セル径が小さい上に硬度が低くいことが望ましい。
【0006】
なお、単純にニップを大きくすることだけを考えれば、弾性ローラの径を大きくすることで対応可能ではあるが、ローラの径を大きくするということは弾性ローラのコストアップや抵抗値アップ及び占有容積のアップに結びつき、不便が生じることは否めない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術によれば、ウレタンスポンジを低密度化することで、アスカーC硬度15゜程度までの半導電系のスポンジローラを作り使用することもできる。この場合には、発泡密度の関係及びウレタンスポンジの構成上、連泡比率が高いウレタンスポンジローラとなるのが一般的である。
【0008】
しかし、材料としてウレタンを使用することで、ウレタンの加水分解が懸念さるが、ウレタンスポンジを密度が低い連泡スポンジとするとスポンジ内へ大気中の水分が浸入することとなり、加水分解が促進される。更に、一定の電気的抵抗を有するスポンジと導電体で形成されるローラの芯金の間では微小な放電現象が起こると考えられており、現実にウレタンスポンジローラの加水分解はローラの芯金近傍のウレタンスポンジから進行する。
【0009】
本発明は、ローラの構成について、ウレタンスポンジローラと被帯電部材が一定以上のニップを形成し、かつ、かかる加水分解を抑えるウレタンスポンジローラを、所望の画像形成装置へ使用することにより、長期に亘り安定した画像を形成することのできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として、ウレタンスポンジローラへの電流印加時間を減らすことや、印加バイアスの値を極力減らす等の手段があるが、いずれも、画像形成装置の他の構成要件から決定されるべき事項であり、任意に選択できる項目ではない。
【0011】
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を行い、本発明を完成した。すなわち、本発明は次の事項により特定することができる。
(1)像担持体に担持されたトナー像を情報記録材に転写するために該トナー像に電界を作用させるローラを具備している画像形成装置において、該ローラは、軸該軸を被覆しているウレタンスポンジ層とを有し、該ウレタンスポンジ層は、ローラの軸側が、外側よりも大きな密度を有しており、該ウレタンスポンジ層は、2層のウレタンスポンジ層からなり、該軸に近い側のウレタンスポンジ層の密度が、該軸に近い側のウレタンスポンジ層よりも外側のウレタンスポンジ層の密度と比較して大きく、且つ該軸に近い側のウレタンスポンジ層が単泡スポンジで構成されており、該軸に近い側のウレタンスポンジ層よりも外側のウレタンスポンジ層が連泡スポンジで構成されていることを特徴とする画像形成装置。
(2)前記画像形成装置が、像担持体に担持されたトナー像を一次転写部において中間転写体に転写した後に更に二次転写部において情報記録材に転写する中間転写方式の画像形成装置であって、前記ローラを一次転写部において転写ローラとして具備している(1)記載の画像形成装置。
【0012】
本発明においては、上述したように、ウレタンスポンジローラを基本的に低密度の発泡層とし、芯金近傍に高密度発泡層を設けることで、上記課題を解決したものである。
【0013】
ニップ形成に寄与するのは、より表層に近い層であり、かかる層の硬度が低ければ十分なニップを形成させることが可能である。一方、前記のとおり、放電による加水分解は芯金近傍のウレタンスポンジ層の密度を高くすることで減少させることができる。芯金近傍へ水分を含んだ大気の流入を減少できるからであると推定される。更に、同一のウレタンフォームで形成することを想定すれば、芯金近傍のウレタンスポンジ層の密度が高くなることで、芯金近傍の抵抗値が低くなり、芯金近傍での放電現象は減少すると推定される。ウレタンスポンジ層と芯金の間で形成されるエアーギャップが減ることによると推察されるからである。
【0014】
なお、本発明の構成によればウレタンスポンジローラの高抵抗化現象を抑える効果もある。高抵抗化はウレタンスポンジ内部での放電により促進されると考えられており、体積抵抗が一定のウレタンスポンジでローラを構成した場合には、ローラの芯金近傍はニップ付近に比して電流密度が高くなることで、芯金近傍の高抵抗化が進行し易くなるからであると考えられるからである。
【0015】
【発明の実施の形態】
【0016】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0017】
参考例1)
(画像形成装置)
図2は本発明の画像形成装置として転写ベルトを備えたデジタルカラー複写機の全体図である。図2において、プラテン11上に載置した原稿(図示せず)の下面に沿って移動する原稿照明用ランプ12から出射して、原稿で反射した光を移動ミラーユニット13、レンズ14、固定ミラー15を介して画像読取部のCCDに収束させる。CCDは、多数の光電変換素子とレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色のフィルタとにより、上記原稿画像を各色毎の電気信号に変換する。この電気信号は画像処理回路16に入力され、画像処理回路16は各色毎に入力された原稿画像読取信号をデジタル信号に変換して記憶する画像メモリを有している。
【0018】
光書込制御装置17は、上記画像処理回路16の画像データを所定のタイミングで読み出して、光ビーム書込装置18に出力する。光ビーム書込装置18は、矢印A方向に回転する感光体ドラムからなる像担持体19に前記各色に対応した静電潜像を書き込む。像担持体19の周囲には、その表面を一様に帯電させる帯電用チャ−ジャ20、像担持体19に書き込まれた静電潜像を各色のトナー像に現像する現像ユニット21、各色のトナー像が転写される前記転写ベルト1、除電器およびクリーニングブレードを有するクリーナユニット22が配置されている。上記現像ユニット21は、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーを収容した現像器を有し、それぞれ各色のトナーで上記静電潜像を現像して可視化する。上記転写ベルト1は、前記電極ロール4が押接するバックアップロール3およびベルト搬送ロール23、24、25に張架され、像担持体19表面に当接しながらその接線方向に移動する。本実施例では、転写ベルト1を張架する各ロール(3、23〜25)のうち、転写ベルト1が矢印B方向に移動するよう、バックアップロール3を駆動ロールとし、他のベルト搬送ロール(23〜25)は従動ロールとして構成されている。また、転写ベルト1の撓みを防止するために、ベルト搬送ロール25の軸はバネ(図示せず)によって方向Cに付勢されている。
【0019】
転写ベルト1の裏面側には、各色のトナー像の転写を行う転写ローラ26が像担持体19と転写ベルト1表面とが接触する一次転写部に配置されている。一方、転写ベルト1の未定着トナー像を担持する表面側には、バックアップロール3およびベルト搬送ロール23に対向して、それぞれ前記バイアスロール2およびベルトクリーナ27が配置されている。バイアスロール2とバックアップロール3とが対向する部位が二次転写部となる。また、バックアップロール3とベルト搬送ロール23との間には、二次転写されたトナー像を担持する用紙Pを転写ベルト1から剥がす剥離爪28が配置されている。上記バイアスロール2表面には、ポリウレタンで成形されたクリーニングブレード29が常時当接していて、二次転写時等で付着したトナー粒子や紙粉等の異物が除去される。画像形成装置U本体の下部には抽出自在の給紙トレイ30が設けられ、その上方にピックアップローラ31が配置されている。このピックアップローラ31の下流側には一対のレジロール32が配置されている。さらに、上記二次転写部の下流側には、順次、二次転写されたトナー像を担持した用紙Pを搬送する搬送ベルト33、用紙P上の未定着トナー像を定着処理する定着装置34、定着画像が形成された用紙Pを機外に排出する一対の排紙ロール35、および排出された用紙Pを載置する排紙トレイ36が配置されている。
【0020】
(画像形成装置の作用)
矢印A方向に回転する像担持体19は、帯電用チャ−ジャ20により表面が一様に帯電される。この一様に帯電された像担持体19は光ビーム書込装置18により静電潜像が書き込まれる。像担持体19上の静電潜像は現像ユニット21により未定着トナー像に現像される。このトナー像の形成は、最初に第1色目のトナー像が形成され、以降像担持体19が1回転する毎に、第2色目から第4色目までのトナー像が形成される。本実施例では、K、Y、M、C色のトナー像が順次形成されるようになっている。像担持体19の表面は、前記トナー像が転写ベルト1に転写された後、クリーナユニット22のブレードによりクリーニングされる。ここで、前記光書込制御装置17では、最初に第1色目のK色のデジタル信号を読出して光ビーム書込装置18に出力する。この光ビーム書込装置18は像担持体19表面にK色に対応した静電潜像を書き込む。K色に対応した静電潜像は現像ユニット21内の現像器KによりK色の可視化されたトナー像に現像され、一次転写部へ移動する。一次転写部において、転写ベルト1の裏面側に配置された転写ローラ26からトナー像にその帯電極性とは逆極性の電界を作用させることにより、一次転写部に到達したK色のトナー像を静電的に転写ベルト1に吸着させつつ、転写ベルト1の矢印B方向の移動で一次転写させる。
【0021】
転写ベルト1は、Kトナー像を吸着担持したまま像担持体19と同一周期で移動する。1色目のKトナー像の転写が終了すると、転写ベルト1におけるKトナー像の転写開始位置が一次転写部に到達する迄に、光書込制御装置17からの出力により第2色目のY色の静電潜像の書込が開始される。そして、Kトナー像を担持した転写ベルト1の上記転写開始位置が一次転写部に到達すると、転写ローラ26によって2色目のYトナー像の転写が行われる。続いて、Mトナー像およびCトナー像の転写が、上記Yトナー像の転写と同様に行われる。このようして、各色に重ね合わされた多重トナー像が転写ベルト1上に形成される。この各色のトナー像が転写ベルト1上に一次転写されるまで、転写ベルト1の表面側に配置された前記バイアスロール2、剥離爪28およびベルトクリーナ27は、転写ベルト1から離間した退避位置に保持されている。
【0022】
一方、給紙トレイ30に収容された用紙Pは、ピックアップローラ31により所定のタイミングで1枚ずつ取り出されて給紙され、一対のレジロール32で一旦停止される。用紙Pは、その後転写ベルト1上に転写された各色(K、Y、M、C)の多重トナー像が二次転写部に移動してくるのと同期して、レジロール32から二次転写部に搬送される。二次転写部において、バイアスロール2は転写ベルト1を介してバックアップロール3に圧接した状態にある。そして、搬送されてきた用紙Pは、ロール2、3間の圧接搬送および転写ベルト1の移動によって二次転写部を通過する。この際、電極ロール4からトナー像の帯電極性と同極性の転写電圧の印加による静電反発により、転写ベルト1に吸着担持されていたトナー像が転写ベルト1表面から用紙Pに二次転写される。また、バイアスロール2がバックアップロール3に圧接すると、バイアスロール2表面に付着したトナー粒子等の異物は、前記クリーニングブレード29により除去される。
【0023】
以上フルカラー画像の転写について述べてきたが、単色画像を形成する場合は、転写ベルト1上に一次転写された例えばK色のトナー像が二次転写部に移動してきた時、直ちにトナー像は用紙Pに転写される。複数色の画像を形成する場合は、所望の色相を選択して、それらの色に重ね合わされた多色トナー像が二次転写部に移動してきた時、トナー像を用紙Pに転写すればよい。この多色画像の転写の場合は、各色のトナー像が一次転写部でズレることなく正確に一致するよう、前述のとおり、像担持体19の回転と転写ベルト1の移動とを同期させている。また、転写ローラ26が転写ベルト1を介して像担持体19に対して一定のニップを形成することで、像担持体19とは転写ニップを安定して形成することとしている。そして、転写ベルト1上に形成されたトナー像を用紙Pへ転写し、用紙Pは剥離爪28の作動により剥離され、搬送ベルト33に載置されて定着装置45に搬送される。そして、定着装置34において、未定着トナー像を固定して永久画像に定着処理した後、用紙Pは一対の排紙ロール35により排紙トレイ36に排出される。二次転写が完了すると、転写ベルト1は、その表面が二次転写部の下流に設けたベルトクリーナ27によりクリーニングされ、次の転写に備える。
【0024】
(転写パラメータ)
転写ベルト1としては、厚さ100μmのポリイミドを用い、本実施例では本発明にかかるウレタンスポンジローラを一次転写部に設置する転写ローラとして使用した場合について記載する。本実施例に使用した画像形成装置は転写ベルト1の周速が300mm/secであり、転写部のスラスト方向幅は330mmである。像担持体19上のトナーの電荷保持量は30μC/gであり、いわゆる一次転写時に転写ローラ26の芯金に対して40μAの電流を印加している。かかる印加電流量は、環境変動による該トナー電荷保持量等の変動により変化させる必要があるが、いわゆる通常環境として温/湿度が23℃/60%の環境で設定した適性電流値である。
【0025】
転写部材の具体的な構成は次のとおりである。転写ローラ26は1kVの電圧印加で5×107Ωの抵抗値を有する外径φ16芯金径φ8のウレタンスポンジローラである。
【0026】
本発明に使用するウレタンスポンジローラの製造方法においては、ポリウレタン形成材料として、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、発泡剤及び所望により用いられる導電性付与剤、触媒、整泡剤などを含有するものが使用される。
【0027】
上記ポリウレタン形成材料においては、ポリオール成分やポリイソシアネート成分は、それらを反応させてなるプレポリマーの形で含まれていてもよい。
【0028】
ポリオールあるいはプレポリマーの製造に用いられるポリオール成分としては特に制限はなく、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、疎水性ポリオールなどを挙げることができる。ここで、ポリエーテルポリオールとしては、グリセリン等にエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加重合したポリオール、ポリテトラメチレレングリコール、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール等のポリオールが好ましく用いられる。
【0029】
ポリエステルポリオールとしては、ジカルボン酸とジオールやトリオールなどとの縮合により得られる縮合系ポリエステルポリオール、ジオールやトリオールをベースとしラクトンの開環重合により得られるラクトン系ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールの末端をラクトンでエステル変性したエステル変性ポリオールなどのポリオールが好ましく用いられる。
【0030】
また、疎水性ポリオールとしては、ポリイソプレンポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加ポリブタジエンポリオールなどが用いられる。
【0031】
これらのポリオール成分は、一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
一方、ポリイソシアネートあるいはプレポリマーの製造に用いられるポリイソシアネート成分としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート;水素添加トリレンジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート等の不飽和結合を持たないポリイソシアネート類やそれらのイソシアヌレート、カルボジイミド、グリコール等による変性物などが挙げられる。
【0033】
これらのポリイソシアネート成分は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
次に、本発明におけるポリウレタン形成材料において、所望により用いられる導電性付与剤としては、カーボンブラックやイオン導電剤などが挙げられるが、本発明のローラでは、イオン導電系の導電剤を使用した。導電剤の分散具合を均一化することが容易で、ローラの抵抗ムラが少なくできるからである。
【0035】
イオン導電剤としては、例えばテトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウムなどのドデシルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムなどのオクタデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムなどの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、アルキル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩などが挙げられる。
【0036】
これらの導電剤は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その配合量は特に制限はなく、各種状況に応じて適宜選定されるが、通常、高分子材料100質量部に対し、0.1〜40質量部、好ましくは0.3〜20質量部の割合で配合される。
【0037】
次に、本発明の画像形成装置に使用するウレタンスポンジローラは、前記のポリウレタンスポンジからなる導電性のウレタンスポンジ層と芯金等の金属部材とを構成部材とするものであって、その構造については、硫黄快削鋼などの鋼材に亜鉛などのメッキを施した金属部材やアルミニウム、ステンレス鋼などの金属部材を、その一部又は全体を前記導電性ポリウレタンスポンジ層で被覆したものであり、導電性ポリウレタンスポンジを所定の形状に成形した後接着する方法などを用いることができる。この接着層としては、導電性塗料からなる接着剤やホットメルトシートなどの公知の材料を用いることができる。
【0038】
実際にウレタンスポンジローラを作製するにあたり、予め、ポリオール100質量部(三洋化成工業株式会社 サンニックス703;商品名)に、整泡剤1質量部(東レダウコーニングシリコーン株式会社 SH192;商品名)、触媒0.8質量部(三共エアープロダクツ株式会社 DABCO33LV;商品名)、水 0.5質量部、エチレングリコール 4質量部、カーボンブラック 3質量部(株式会社ライオン ケッチャンブラック600JD;商品名)を混合し、25℃に保温してポリオール混合液を調整する。
【0039】
次に、25℃に保温したイソシアネート 15質量部(日本ポリウレタン工業株式会社T-80;商品名)とポリオール混合液とを、ダイナミックミキサーにより攪拌、混合して、60℃に保温した、シャフトがセットされた金型内にただちに注入保持し、更に、5℃に冷却したシャフトを円筒孔と同軸になるように金型内に挿入することで金型内に温度差を設け、シャフト近傍の発泡レベルを下げることにより、シャフト近傍の密度が上がり厚み方向に密度が低下し、ローラの軸近傍の密度が大きく、ローラ軸から離れるに従って密度が小さくなった層構成を有するウレタンスポンジローラが形成できる。この成型体を70℃で10分間キュアした後、金型より抜き取った。このように、ウレタンの密度を制御し、することで、ウレタンスポンジローラ全体としての抵抗及び、ローラが形成するニップを管理するものである。
【0040】
従来のウレタンスポンジローラはウレタンの密度が均一に0.256g/cm3でアスカーC硬度は15゜であり、画像形成時間(転写ローラへのバイアス印加時間)を累積すると約00時間後にウレタンスポンジ層が芯金近傍より加水分解を始めた。一旦、加水分解が始まると、あとは画像形成装置を稼動させなくても単なる放置により加水分解反応は着実に進行する。よって、画像形成の累積時間が200時間になった時点で、画像形成能力が失われる。これに対して、本参考例の転写ローラは芯金近傍から外側に向かってウレタンの密度が徐徐に変化した構成となっている。測定してみると、芯金径がφ8に対して10までの層の密度は平均0.64 g/cm3であり、φ14から外径であるφ16までの層の密度は0.192 g/cm3となり、最外層の1mm厚の層はアスカーC硬度で12°となった。この結果、転写ベルト1に対してのニップとしては、押圧力の総圧が800gfの場合、従来の単層のウレタンローラ(従来ローラの押圧力の総圧:2000gf)と同じニップを形成できた。また、画像形成の累積時間が500時間になっても加水分解が起きず、初期転写条件は従来と同等であり、より長期にわたる安定した画像形成が達成できた。
【0041】
参考例2)
二層構造の転写ローラ26の作製手段として、より単純には一層づつ円筒上のウレタンスポンジ層を形成し、それを接着させることにより形成することが可能である。この接着層としては、導電性塗料からなる接着剤やホットメルトシートなどの公知の材料を用いることができる。上記参考例1のように、ローラの層が連続的に変化することとはならず、芯金付近のウレタンスポンジ層の密度を更に極端に上げることも可能である。模式図を図1に示す。
【0042】
参考例1に記載のウレタンスポンジと同じ処方で、二つのスポンジ層の発泡温度を変えることで密度が異なるスポンジ層を構成する。具体的には、内径φ8外径φ10の円筒状ウレタンスポンジ層は40℃で発泡させ、内径φ10外径φ16の円筒状ウレタンスポンジ層は80℃で発泡させることで層毎にスポンジを作製する。結果、参考例1に記載のローラとほぼ同等の耐久性を有するウレタンスポンジローラを作製することができた。
【0043】
なお、本参考例に示すウレタンスポンジローラについては抵抗値の変化も、密度と独立して変更できるというメリットがある。作製上の工程が増えるが、参考例1のウレタンスポンジローラに比して設計上の自由度が高いと言える。
【0044】
(実施例
本実施例においては上記参考例2と同じようにウレタンスポンジ層を別々に構成してそれを接着して構成する。ただし、内径φ8外径φ12の円筒状のウレタンスポンジ層については単泡のウレタンスポンジ層として構成し内径φ12外径φ16の円筒状のウレタンスポンジ層については連泡のウレタンスポンジ層として構成した。
【0045】
単泡のウレタンスポンジ層は参考例1に記載のウレタンスポンジと同じ処方で、発泡温度40℃とする。その層の硬度としてはアスカーC硬度で30゜のウレタンスポンジとした。連泡のウレタンスポンジ層はポリウレタン樹脂を有機溶剤であるジメチルフォルムアミド(DMF)またはメチルエチルケトン(MEK)に溶解させ、その溶剤には溶解しない物質、無機塩、ポリビニルアルコール(PVA)、グルタミン酸塩等を添加する。
【0046】
その後この物質から溶剤を蒸発・水洗・水浴等により除去して成形し、さらに気孔生成のための添加物質を溶解させることにより、多孔質ウレタンを得る。
【0047】
基層を単泡ウレタンスポンジ層とすることで、ローラの芯金付近へは外気の進入は殆どなく、外気の湿度による加水分解を防止することができる。ただし、単泡構成とすることで、基層の硬度は上がり、表層の硬度を下げるべく表層は参考例1または2に記載のウレタンスポンジ層よりも密度を下げることとで、一定の荷重に対して形成できるニップを確保することができた。
【0048】
上記実施例においては、主として中間転写体を使用した画像形成装置について記載したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、実施例1〜3に記載のウレタンスポンジローラは、像担持体からトナー像を直接紙等の情報記録材に転写する方式の画像形成装置の転写ローラーとして使用することも可能である。かかる転写ローラにおいても、像担持体と安定したニップを長期に亘り形成しつづけることができ、これにより長期に亘り高画質を出力できる画像形成装置を構成することができるからである。
【0049】
更に、本発明に使用するウレタンスポンジローラは、帯電用チャージャで使用される帯電ローラとして使用することも有効である。特に、一次帯電チャージャで使用される帯電ローラ周囲の密閉性が高い画像形成装置においては、一次帯電により生ずるオゾンの影響をうけにくくする上で重要である。
【0050】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置においては、トナー像に電界を作用させる際の電気抵抗の環境変動が改良され、かつ連続通電や環境変動においても抵抗が安定である上、像担持体などを汚染することなく長時間使用においても安定で良好な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例2にかかるウレタンスポンジローラの模式図である。
【図2】 本発明にかかる画像形成装置の全体図である。
【符号の説明】
1 転写ベルト
2 バイアスロール
3 バックアップロール
4 電極ロール
11 プラテン
12 原稿照明用ランプ
13 移動ミラーユニット
14 レンズ
15 固定ミラー
16 画像処理回路
17 光書込制御装置
18 光ビーム書込装置
19 像担持体
20 帯電用チャージャ
21 現像ユニット
22 クリーナユニット
23 ベルト搬送ロール
26 転写ローラ
261 ウレタンスポンジローラ
262 ローラ軸(芯金)
263 高密度ウレタンスポンジ層
264 低密度ウレタンスポンジ層
27 ベルトクリーナ
28 剥離爪
29 クリーニングブレード
30 給紙トレイ
31 ピックアップローラ
32 レジロール
33 搬送ベルト
34 定着装置
35 排紙ロール
36 排紙トレイ
P 用紙

Claims (2)

  1. 像担持体に担持されたトナー像を情報記録材に転写するために該トナー像に電界を作用させるローラを具備している画像形成装置において、
    該ローラは、軸該軸を被覆しているウレタンスポンジ層とを有し、
    該ウレタンスポンジ層は、ローラの軸側が、外側よりも大きな密度を有しており、
    該ウレタンスポンジ層は、2層のウレタンスポンジ層からなり、該軸に近い側のウレタンスポンジ層の密度が、該軸に近い側のウレタンスポンジ層よりも外側のウレタンスポンジ層の密度と比較して大きく、且つ
    該軸に近い側のウレタンスポンジ層が単泡スポンジで構成されており、該軸に近い側のウレタンスポンジ層よりも外側のウレタンスポンジ層が連泡スポンジで構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置が、像担持体に担持されたトナー像を一次転写部において中間転写体に転写した後に更に二次転写部において情報記録材に転写する中間転写方式の画像形成装置であって、前記ローラを一次転写部において転写ローラとして具備している請求項1記載の画像形成装置。
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