JP4034716B2 - 硬化性組成物 - Google Patents
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Description
この発明は、引張り物性の改善(高伸び化)および残留タック改善(低粘着化)が達成され、かつ内部の硬化性(深部硬化速度)の低下がない硬化性組成物を提供するためになされたものである。
本発明は、(a)1分子中に少なくとも1個のシラノール縮合反応により架橋可能な反応性ケイ素基を含有するオキシアルキレン系重合体と
(b)一般式(1):
一般式(2)の具体例としては、
(a)成分中に含有される反応性ケイ素基は、加水分解性基や水酸基が結合しているケイ素原子を含有する、シラノール縮合反応により架橋可能な基であり、特に限定されるものではないが代表的なものを示すと、一般式(3)
上記Yで示される加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基が含有され、具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が温和で取扱やすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。
前記反応性ケイ素基を形成するケイ素原子は1個でもよく、2個以上であってもよいが、シロキサン結合等により連結されたケイ素原子の場合には、20個程度まであってもよい。特に一般式(5)
で表わされる反応性ケイ素基が、入手容易の点から好ましい。
また上記一般式(3)におけるR4およびR5の具体例としては、たとえばメチル基、エチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基等があげられる。これらの中ではメチル基が特に好ましい。
(1)分子中に水酸基等の官能基を有するオキシアルキレン重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させ、不飽和基を含有するオキシアルキレン重合体を得る。もしくは、不飽和基含有エポキシ化合物との共重合により不飽和基含有オキシアルキレン重合体を得る。ついで得られた反応生成物に反応性ケイ素基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する。
(2)(1)法と同様にして得られた不飽和基を含有するオキシアルキレン重合体にメルカプト基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
(3)分子中に水酸基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基(以下Z官能基という)を有するオキシアルキレン重合体にこのZ官能基に対して反応性を示す官能基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
以上の方法のなかで、(1)の方法、または(3)のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシアネート基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法、が好ましい。
(a)成分の具体例としては、特公昭45−36319号、特公昭46−12154号、特開昭50−156599号、特開昭54−6096号、特開昭55−13767号、特開昭55−13468号、特開昭57−164123号、特開平4−283260号、特公平3−2450号、USP 3,632,557、USP 4,345,053、USP 4,366,307、USP 4,960,844等の公報に開示されているものがあげられ、これらは有効に使用されるが、特にこれらに限定されるものではない。
上記−R2O−で示される繰返し単位として、例えば、
上記Xで示される有機基としては、例えばアルキル基、アリール基、水酸基、フェニル基、R1 3Si−基(式中、R1は同一または相異なり、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基または水素原子)等が挙げられる。
以下に具体例を示すが、(b)成分としてのシリコン化合物はこれによって限定されるものではない。
これらシリコン化合物(b)の分子量については特に限定はないが、硬化物中に残る非シリコン残基の影響(表面ブリード等)を最小にするためにはMwは300以上3000以下のものが好ましい。
上記シリコン化合物(b)の使用量は、特に限定されるものではなく、硬化物の期待特性にあわせて使用量を適宜選べば良いが、通常はオキシアルキレン系重合体100重量部に対し0.1〜30重量部添加されるのが好ましい。
第一の方法は、有機シリコン化合物(b)を重合体(a)に単に添加する方法である。有機シリコン化合物(b)の性状に応じて、加熱攪拌条件などを調整し、均一に分散、溶解させれば良い。この場合、完全に均一な状態にする必要はなく、不透明な状態であっても分散していれば充分目的は達せられる。また、必要に応じて分散改良剤、例えば界面活性剤などを併用しても良い。
第二は、最終製品を使用する際に該化合物を所定添加量混合する方法である。例えば、2液型のシーリング材として使用するような場合、基剤と硬化剤のほかに第3の成分として該化合物を混合し使用できる。
第三の方法は、該化合物を予め有機重合体と反応させてしまうもので、必要に応じて錫系、チタン酸エステル系、酸または塩基性触媒を併用し、必要量の水を添加し、減圧下、加熱脱揮することにより目的が達せられる。
例えば添加剤として充填剤を用いる場合、木粉、クルミ殻粉、もみ殻粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、グラファイト、けいそう土、白土、カオリン、クレー、タルク、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、石英粉末、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維等が使用されうる。これらのフィラーは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の硬化性組成物の調整法はとくに限定はなく、例えば上記した成分を配合し、ミキサーやロールやニーダーなどを用いて常温または加熱下で混練したり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法が採用されうる。また、これら成分を適当に組み合わせることにより、1液型や2液型の配合物をつくり使用することもできる。
本発明の硬化性組成物は、大気中に曝露されると水分の作用により、3次元的に網目状組織を形成し、ゴム状弾性を有する固体へ硬化する。
実施例1〜2、比較例1〜2および参考例1〜2
1分子あたり平均2個のメチルジメトキシシリル基
得られた組成物を用い、JIS A 5758に準拠して、引張物性の測定を行った。また、指触により、23℃、7日養生後の残留タック(表面の粘着性)の評価を行った。また、内部の硬化状態は5℃、24時間養生後に指圧法で評価を行った。
なお、表1中のM50は50%引張り時のモジュラス、EBは破断時の伸びを示し、残留タックの評価におけるAはシリコン化合物を添加しない比較例2の場合と同等程度の場合、Bはそれよりベタつきが大きい場合を表わしている。また、内部の硬化性の評価基準は、内部まで完全に硬化している場合を◎、内部に未硬化の部分が若干認められるが殆ど完全に硬化している場合を○、内部に未硬化の部分が多く認められる場合を△、表面のみ皮張り硬化で内部は未硬化である場合を×とした。
Claims (4)
- 前記(a)1分子中に少なくとも1個のシラノール縮合反応により架橋可能な反応性ケイ素基を含有するオキシアルキレン系重合体100重量部に対し、前記(b)一般式(1)で示され、加水分解することによりR1 3SiOHを生成するシリコン化合物を0.1〜30重量部含有してなる請求項1の硬化性組成物。
- 上記(a)の反応性ケイ素基がアルコキシシリル基である請求項1または2の硬化性組成物。
- 上記(a)の主鎖がオキシプロピレン重合体である請求項1または2の硬化性組成物。
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