JP4032674B2 - 乳含有飲料の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳成分を含有する飲料の製造方法に関するものであって、更に詳細には、乳成分を用いて飲料を製造する少なくともいずれかひとつの工程において、電気分解処理及び/又は通電処理を実施することにより、本来の風味・品質を保持し、すぐれた安定性を有する乳成分含有コーヒー飲料、同茶類飲料等の乳成分を含有する飲料を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ミルクコーヒーやミルクティーその他各種の乳成分を含有する飲料は、pH、酸素、熱、などの要因により、安定性が低下し、品質の劣化が引き起こされ易く、特にこれらの飲料を容器に充填した場合、密封容器入り飲料は、常温においても、この期間中に安定性が低下し、その品質を劣化し、ましてや、ホット販売、缶ウォーマー、自動販売機においては、高温にしかも長期間貯蔵されるため、なおさら、安定性の低下、風味や品質の劣化が促進される。
【0003】
安定性の低下抑制ないし防止、風味や品質の低下抑制ないし防止のため、添加物の使用、酵素の使用が従来行われてきた。たしかに、添加物の使用などでは、ある程度、乳を安定させることができるが、乳を添加する飲料などの条件の違いにより、必ずしも安定化に繋がらない。また、添加物の使用によって、風香味に影響を与えやすい。さらに、最近は添加物の多用や、増加などは好まれない傾向であるため、添加物の使用を控える方法を見出す必要がでてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した当業界のニーズに対応する目的でなされたものであって、乳成分含有飲料において、物性面及び官能面の双方から、安定性、風味、品質について、それらの低下防止、維持、ないし向上を目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、各方面から検討した結果、品質劣化防止剤といった化学的添加物の使用が好まれないという昨今の消費者のニーズにも鑑み、添加物を使用しない安定化、品質劣化防止システムないし長期保存システムに着目し、広範な研究を行った。
【0006】
そして、牛乳を通電処理したところ、凝集や沈殿の生成等の品質劣化がなく、安定性を維持しており、しかも官能的にも風香味等の品質に格別の変化が生じないことをはじめて見出し、長期間の安定、保存が可能であることを発見した。そして更に、牛乳をコーヒーに添加した調合液(コーヒー牛乳)について、通電処理したところ、同様にすぐれた安定性及び風味、品質の維持効果が奏されることも確認した。
【0007】
本発明は、これらの有用新知見に基づき、鋭意研究の結果、通電処理のほか電気分解処理も同様に有用であることも確認し、更に検討を行い、遂に完成されたものである。
以下、本発明について詳述する。
【0008】
本発明を実施するには、乳成分を用いて飲料製品に至るまでの工程の内、いずれか1箇所において、通電処理又は/及び電気分解処理を行えばよく、2箇所以上で行ってもよく、通電処理と電気分解処理は同一の処理を行ってもよいし、異なった処理を組み合わせて行ってもよい。
【0009】
本発明の実施態様のひとつとして、乳成分を通電処理及び/又は電気分解処理を行うが、乳成分としては、生乳(牛乳)、加工乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、脱脂乳、濃縮乳の少なくともひとつが挙げられ、乳成分には、これらを含有した液体、粉末を水や湯で復元した液体、これら液体の濃縮液又は希釈液等も包含される。更にまた、乳成分には、乳化剤、セルロースやカゼインナトリウム等の安定剤その他を添加してもよい。
【0010】
この乳成分を電気分解処理及び/又は通電処理することにより、還元された乳原料を得る。この処理によって、乳成分の生乳感が向上し、コクが増強され、安定化も図られる。
【0011】
乳成分の電気分解処理、通電処理は、それぞれ次のようにして行う。なお、これらの処理は、乳成分のみならず本発明の各工程においても、同様に行われる。
【0012】
電気分解処理を行うことに当り、使用する装置としては、水等を分解するために使用される装置であれば特に限定されない。例えば、隔膜で仕切られた二槽式や直流電圧をフリップ・フロップ回路で切り替える三極式で問題無く、二槽式の場合、一定時間電解するタイプや流水式等のタイプが挙げられる。また、隔膜としては、イオン交換膜やセルロース膜等の中性隔膜等を挙げる事が出来る。
【0013】
イオン交換膜や中性膜を用いた電気分解方法についても、陽極側に通液する液体に関して陰極側と同じ組成の乳成分を含有する液体、及び/又は、調合液を通液したり、ミネラルなどを含んだ水を通水する事が出来る。そのミネラルを含んだ水としては、地下水や水道水の他にも純水に各種ミネラルを適宜添加調整し用いる事が出来る。ミネラルの種類例として、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄を挙げる事が出来、更にそれらのミネラルをブレンドして用いてもよい。
また、通電処理としては、上記処理時に隔膜を取り除く事により行うことが出来る。
【0014】
電極としては、例えば陽極にフェライト電極、白金メッキチタニウム電極、チタニウム白金焼成電極等、陰極にはステンレス電極、白金メッキチタニウム電極、チタニウム白金焼成電極等が使用できる。
【0015】
電解は、常法にしたがい、乳成分を含有した液等の液体を2本の電極間で連続して流れている状態及び/又は滞留状態において、直流電流を通電して行う。電流の量は、0.1A以上、好ましくは1〜50Aである。電気伝導度、電極間の距離、温度などの要因により適宜電流の量を決定する。例えば、4L/分の液体流量の場合、電流の量は、0.5〜30A、好ましくは1.5〜20Aとするのがよく、他の場合もこの電流量を基準にして適宜その量を決めればよい。電気分解処理後は、陰極側の液体のみを採取してもよいし、処理槽全体の液体を採取してもよい。
【0016】
通電処理は、陽極と陰極の2種の電極を対象物に接触させ、その2極間に電圧をかけることにより対象物に電流を流す処理を広く包含するものであって、例えば通電処理としては、上記において隔壁を取り除くことにより行うことができ、液体中に流れる電流は上記と同様であり、通電時間についても上記と同様に、0.001秒〜5分、好ましくは0.005〜2分程度が適当であるが、これらの数値範囲は一応の目安であって、上記範囲から逸脱する場合もありうる。
【0017】
乳成分は電気分解及び/又は通電の少なくともひとつで処理するが、必要あれば、既述したように同一処理をくり返して2回以上行ってもよいし、異なった処理を組み合わせて適宜回数行ってもよい。なお、本発明において、電気分解処理では、イオン交換膜や中性膜へタンパク質が付着したり、膜自体の劣化が大きいことから、通常は、通電処理を行う方が効率的である。
【0018】
このようにして乳成分を処理して乳原料を得る。得られた乳原料を用いて、コーヒー、紅茶、緑茶、中国茶などの抽出液、あるいは、該抽出液を含有する含有液に該乳原料を添加、混合する等、通常行われている方法で飲料を製造する。出来上がった製品は乳の安定性がよい乳含有飲料になる。つまり、製造途中での乳が安定化し、長期間保存した際の経時安定性が改善された優れた品質のものになる。さらに、コクが増強され、生乳感が残存しやすくなり、乳の風香味を向上させた飲料を製造することができる。
【0019】
また、乳成分を含有した調合液を電気分解処理または通電処理することにより飲料を製造することもできる。このとき添加する乳成分は、電気分解処理または通電処理を施したもの(例えば、上記乳原料)でも、施してないものでも構わない。最終的に出来上がる飲料の乳の安定性を良くするには、電気分解処理または通電処理を施した乳成分を添加して飲料製造したほうが良い。
【0020】
本発明において、調合液とは、乳成分以外に、コーヒー液、茶液、果汁などの目的飲料の主原料に副原料を添加し、ゲージアップして、調製する。副原料としては、乳成分を含有していない副原料がすべて挙げられ、例えば重曹その他のpH調整剤;ビタミンC、ビタミンE;ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、大豆リン脂質等の乳化剤;酸化防止剤;抗酸化剤;グルコース、フルクトース、マルトース、シュークロース、トレハロース、ラフィノース,でんぷん、その他糖類;エリスリトール、マルチトール等の糖アルコール、甘味料;香料;酵素;その他から1種以上を選択、使用する。
【0021】
調合液は、次いで、電気分解処理及び/又は通電処理し、所望するのであれば、常法にしたがって、容器充填、殺菌処理等所望工程を行って、目的とする飲料を製造する。なお、本発明においては、あらかじめ、乳成分を電解及び/又は通電処理しておき(例えば、上記乳原料)、あるいは、乳成分(電解及び/又は通電処理しておいてもよい)を含有する調合液をあらかじめ電解及び/又は通電処理しておき、必要なときにこれらを使用して、目的とする飲料を効率的に製造することもできる。
【0022】
本発明が適用できる乳含有飲料としては、乳成分を添加する飲料であれば全て良く、例えば、乳を含有したコーヒー、乳を含有した茶飲料、乳を添加した果汁、ミルクセーキ、ココア、酸性乳飲料、スープ等を例示できるが、特に、コーヒー飲料又は茶飲料が好適である。
【0023】
更に、本発明は、脱酸素状態で実施することも可能であって、脱酸素処理により、より成分変化が起こらない。つまり、脱酸素処理により更に酸化劣化を防止すれば、より成分変化が起こりにくく品質劣化抑制が可能となる。風香味のよいコーヒーを長期間保持するのに優れている。
【0024】
脱酸素状態での実施とは、不活性ガス雰囲気下で各処理を行ったり、原料〜中間製品〜最終製品に不活性ガスを吹き込んだり、内部の酸素を不活性ガスで置換したり、脱気したりするほか、容器に充填した場合は、充填する容器を不活性ガス置換したり、ヘッドスペースを不活性ガス置換したり、脱気したりする等、酸素不存在処理の少なくともひとつを例示することができる。
【0025】
このようにして得られた液体は、常法にしたがい、缶、瓶、紙、PET(ポリエチレンテレフタレート)ボトル、軟包材容器などの容器に充填、密封し、必要に応じて殺菌し、密封容器入り飲料とする。
ビンや缶などレトルト殺菌(高温・加熱殺菌)に対応できる容器に充填する場合は、容器に充填、密封し、その後、レトルト殺菌を行う。また、レトルト殺菌などの熱による風味の変化が激しい飲料や、瓶、紙、PET、軟包材などレトルト殺菌が出来ない飲料は、充填液をUHT殺菌その他の瞬間加熱殺菌し、その後、容器に充填、密封を行う。
飲料製造後、冷凍保存や長期間の保存が必要でない場合は、容器に充填するだけで、殺菌を行わなくてもよい。
【0026】
上記の様にして得られる密封容器入り飲料は、常温のまま、もしくは必要に応じて、冷蔵や加温、冷凍をして保存しても良い。
【0027】
本発明に係る飲料は、乳成分を含有しているにもかかわらず、乳成分のスケールの発生、凝集、沈殿、混濁等が抑制ないし防止されていて、乳の安定化が達成されており、外観上もすぐれており、品質の劣化も認められない。また、官能上も、風味、香味、品質も劣化しておらず、すぐれている。また、これらの効果は、長期間保持した場合にも確認され、物性及び官能性のいずれの面からも、長期間に亘りしかも苛酷な環境においても、乳成分の改質、安定性、風香味、品質が充分に維持、ないし、劣化が防止あるいは抑制されていることが確認された。
【0028】
以下、本発明の実施例について述べる。
【0029】
【実施例1】
下記する配合にてミルク入りコーヒーを製造し、通電処理及び電気分解処理による安定性及び風味品質の劣化防止効果を確認した。以下に行う実施例2〜4、比較例1、2においても同じ配合量でコーヒー製造を行う。
【0030】
【0031】
コーヒー豆10kgを100Lの熱水にて抽出し、コーヒー抽出液(いわゆるレギュラーコーヒー)を得た。次いで、このコーヒー抽出液に重曹と砂糖を添加し、これに、通電処理(10A、0.02秒間)に供した牛乳(乳化剤含有)を混合して調合し、500Lにゲージアップした後、缶容器に充填し、レトルトにて殺菌(F0=40以上)して、ミルク入りコーヒー飲料を得た。
【0032】
【実施例2】
コーヒー豆10kgを100Lの熱水にて抽出し、コーヒー抽出液(いわゆるレギュラーコーヒー)を得た。次いで、このコーヒー抽出液に重曹と砂糖を添加し、これに、電気分解処理に供した牛乳(乳化剤含有)を混合して調合し、500Lにゲージアップした後、缶容器に充填し、レトルトにて殺菌(F0=40以上)して、ミルク入りコーヒー飲料を得た。
【0033】
なお、電気分解処理は、ARV社の電気分解装置(イオン交換膜使用)を用い、液体を毎分4リットルの速度で通過させ、5Aの直流電流を通電して行った。
【0034】
【実施例3】
コーヒー豆10kgを100Lの熱水にて抽出し、コーヒー抽出液(いわゆるレギュラーコーヒー)を得た。次いで、このコーヒー抽出液に重曹と砂糖を添加し、これに、牛乳(乳化剤含有)を混合して調合し、500Lにゲージアップした後、電気分解処理に供し、缶容器に充填し、レトルトにて殺菌(F0=40以上)し、ミルク入りコーヒー飲料を得た。
【0035】
調合液の電気分解処理は上記[0033]と同様にして行った。なお、これらの実施例においては、電気分解処理後、電気分解槽の液体全体を採取して、その後の処理を行ったが、所望する場合には陰極側の液体のみを採取してもよい。この場合、収率や作業性は低下するものの、安定性、風味、食感が更にすぐれたものが得られる。
【0036】
【実施例4】
コーヒー豆10kgを100Lの熱水にて抽出し、コーヒー抽出液(いわゆるレギュラーコーヒー)を得た。次いで、このコーヒー抽出液に重曹と砂糖を添加し、これに、電気分解処理に供した牛乳(乳化剤含有)を混合して調合し、500Lにゲージアップした後、UHT殺菌(F0=60以上)し、PET容器に充填して、ミルク入りコーヒーを得た。
【0037】
なお、電気分解処理は、無膜電気分解槽を有する電気分解装置(ARV社製)を用い、液体を毎分4リットルの速度で通過させ、10Aの直流電流を通電して行った。
【0038】
【比較例1】
コーヒー豆10kgを100Lの熱水にて抽出して得られた抽出液に重曹と砂糖を添加し、これに、乳化剤を含有した牛乳を混合して調合し、500Lにゲージアップ後容器に充填し、レトルトにて殺菌(F0=40以上)して、ミルク入りコーヒー飲料を得た。
【0039】
【比較例2】
コーヒー豆10kgを100Lの熱水にて抽出して得られた抽出液に重曹と砂糖を添加し、これに、乳化剤を含有した牛乳を混合して調合し、500Lにゲージアップ後UHT殺菌(F0=60以上)容器に充填しミルク入りコーヒー飲料を得た。
【0040】
(試験結果:評価1)
実施例1及び比較例1で得られた飲料を、コーヒー鑑定士5名を含むコーヒー専門パネリスト15名により試飲した結果、実施例1は比較例1に比べ香りや乳のコクが強く、甘味やコーヒー感の質が良好かつ優れたバランスの風香味を有していることが明らかとなった(表1)。
【0041】
【0042】
なお表中、評価の基準は、「非常に良い」=6、「良い」=5、「やや良い」=4、「普通」=3、「やや悪い」=2、「悪い」=1、「非常に悪い」=0の7段階とした。
【0043】
(試験結果:評価2)
実施例1、2、3及び比較例1で得られた飲料を、製造直後と加速度経時条件(60℃で2週間)下に保管した物についてそれぞれ開缶し、遠心分離(3000rpm、10分)にて沈殿量の測定をした。その結果、実施例1、2、3は比較例1に比べ製造時の沈殿が発生しにくく、かつ保存中に発生する沈殿生成物の抑制に優れた効果を発揮し、安定な乳化状態を有するミルク入りコーヒー飲料であることが明らかとなった(表2)。
【0044】
【0045】
(試験結果:評価3)
実施例4及び比較例2で得られた飲料をそれぞれ開缶し、遠心分離(3000rpm、10分)にて沈殿量の測定をした。その結果、実施例4は比較例2に比べ沈殿生成の抑制に優れた効果を発揮し、安定な乳化状態を有するミルク入りコーヒー飲料であることが明らかとなった。また同時にUHT殺菌時のプレートの焦げ付きを確認したところ、実施例4の方が焦げ付いたスケール量が少なかった(表3)。
【0046】
【0047】
【実施例5】
下記する配合にてミルクティーを製造し、通電処理による安定性及び風味、品質の劣化防止効果を確認した。以下に行う比較例3も同じ配合量でミルクティーの製造を行う。
【0048】
【0049】
紅茶葉8kgを120Lの熱水にて抽出して得られた紅茶抽出液にpH調整剤と砂糖を添加し、通電処理(10A、0.02秒間)に供した乳化剤を含有した牛乳を混合して調合し、ゲージアップ後、容器に充填し、レトルトにて殺菌(F0=40以上)したミルクティーを得た。
【0050】
【比較例3】
紅茶葉8kgを120Lの熱水にて抽出して得られた紅茶抽出液にpH調整剤と砂糖を添加し、乳化剤を含有した牛乳を混合して調合し、ゲージアップ後、容器を充填し、レトルトにて殺菌(F0=40以上)したミルクティーを得た。
【0051】
(試験結果:評価4)
実施例5及び比較例3で得られた飲料を茶類専門パネリスト15名により試飲した結果、実施例5は比較例3に比べ香りや乳のコクが強く、品質が良好かつ優れたバランスの風香味を有していることが明らかとなった(表4)。
【0052】
【0053】
【発明の効果】
電気分解処理もしくは通電処理する事により品質のアップと乳の安定性を向上することが出来る。安定化させることができるため、従来使用されていたpH調整剤、乳化剤、安定剤などが低減することができ、添加物の多用を抑えることができる。
これにより、自動販売機や缶ウォーマー等での品質劣化(乳の沈殿防止)を防止し、更には、ホット販売機の期間を延長できたり、賞味期間の延長を行う事が出来る。また、UHT等のプレートによる殺菌時のプレートのスケール発生を防止する事が出来、且つその事から生産効率を向上することが出来る。
Claims (7)
- 乳成分を電流量1〜50A、通電時間0.001秒〜5分間の範囲とする電気分解処理または直流電流による通電処理した後、
(1)該処理した乳成分を含有した調合液を調製し、これを用いて乳含有飲料を製造するか;あるいは
(2)該処理した乳成分を含有した調合液を調製し、これを更に電流量1〜50A、通電時間0.001秒〜5分間の範囲とする電気分解処理または直流電流による通電処理した後、これを用いて乳含有飲料を製造する;
ことを特徴とする沈殿生成物の抑制に優れ品質の劣化が防止された乳含有飲料の製造方法。 - 乳成分を含有した調合液を調製し、これを電流量1〜50A、通電時間0.001秒〜5分間の範囲とする電気分解処理または直流電流による通電処理した後、これを用いて乳含有飲料を製造することを特徴とする沈殿生成物の抑制に優れ品質の劣化が防止された乳含有飲料の製造方法。
- 乳成分を電流量1〜50A、通電時間0.001秒〜5分間の範囲とする電気分解処理あるいは直流電流による通電処理することによって乳原料を得、この乳原料を含有した調合液を調製し、これを用いて製造してなることを特徴とする乳含有飲料であって、該飲料が沈殿生成物の抑制に優れ品質の劣化が防止された飲料であることを特徴とする乳含有飲料。
- 乳成分を含有した調合液を電流量1〜50A、通電時間0.001秒〜5分間の範囲とする電気分解処理あるいは直流電流による通電処理して製造してなることを特徴とする乳含有飲料であって、該飲料が沈殿生成物の抑制に優れ品質の劣化が防止された飲料であることを特徴とする乳含有飲料。
- 調合液を更に電流量1〜50A、通電時間0.001秒〜5分間の範囲とする電気分解処理あるいは直流電流による通電処理してなることを特徴とする請求項3に記載の乳含有飲料。
- 得られる乳含有飲料が、乳成分含有コーヒー飲料又は乳成分含有茶類飲料又は乳成分含有果汁飲料であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の乳含有飲料。
- 乳含有飲料が密封容器入り乳含有飲料であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の乳含有飲料。
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