JP4031466B2 - 固体電解質の形成方法 - Google Patents
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Description
一般式(I):
CH 2 =CHCOO(CH 2 CHO) n R 2 (I)
|
R 1
(式中、R 1 は、水素原子又はメチル基、R 2 は、炭化水素基、nは1以上の整数を表わす。)
一般式(II):
R 3
| (II)
CH 2 =CCOOR 4
(式中、R 3 は、水素原子又はメチル基、R 4 は、フルフリル基又はテトラヒドロフルフリル基を表わす。)
| (I)
R1
(式中、R1は、水素原子又はメチル基、R2は、炭化水素基又は複素環を含む基、nは、1以上の整数を表す。)
(4)該重合性単量体が下記一般式(II)で示される化合物又はこれを主成分とする不飽和カルボン酸エステルからなり、該非水電解液中に電解質塩が1.0モル/1以上の割合で存在することを特徴とする前記(1)又は(2)の固体電解質。
| (II)
CH2=CCOOR4
(式中、R3は、水素原子又はメチル基、R4は、複素環を含む基を表わす)
(5)該不飽和カルボン酸エステルが(メタ)アクリロイル基を2個以上有する多官能不飽和カルボン酸エステルを含むことを特徴とする前記(2)、(3)又は(4)の固体電解質。
CH2=CHCOO(CH2CHO)nR2
| (I)
R1
(式中、R1は、水素原子又はメチル基、R2は、炭化水素基又は複素環を含む基、nは1以上の整数を表す。)
R3
| (II)
CH2=CCOOR4
(式中、R3は、水素原子又はメチル基、R4は、複素環を含む基を表わす。)
前記一般式(I)において、R2は、炭化水素基又は複素環を含む基を示すが、この場合、炭化水素基としては、脂肪族系及び芳香族系のものが含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル等の炭素数1〜10、好ましくは1〜5のものが挙げられる。また、芳香族炭化水素基としては、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル、ベンジル、フェネチル等が挙げられる。複素環を含む基としては、酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子を含む各種の複素環基が包含され、このようなものとしては、例えば、フルフリル、テトラヒドロフルフリル等が挙げられる。前記一般式(I)で示されるアクリレートの具体例としては、例えば、アルキルエチレングリコールアクリレート〔メチルエチレングリコールアクリレート、エチルエチレングリコールアクリレート、プロピルエチレングリコールアクリート、フェニルエチレングリコールアクリレート等〕、アルキルプロピレングリコールアクリレート〔エチルプロピレングリコールアクリレート、ブチルプロピレングリコールアクリレート等〕、複素環を有するアルキレングリコールアクリレート〔フルフリルエチレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリルエチレングリコールアクリレート、フルフリルプロピレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリルプロピレングリコールアクリレート等〕が挙げられる。一般式(I)で表わされるこれらのアクリレートの分子量は通常500未満であるが、300以下がより好ましい。分子量が500以上のアクリレートでは得られる固体電解質から非水溶媒が滲出しやすい。
B:(33,67,0)
C:(33,0,67)
D:(30,0,70)
E:(0,30,70)
F:(10,52,38)
G:(33,38,29)
H:(33,5,62)
I:(24,6,70)
J:(10,20,70)
K:(10,32,58)
L:(24,28,48)
M:(28,5,67)
P:(10,28,62)
Q:(27,11,62)
R:(10,23,67)
ポリエン/ポリチオール混合物の重合反応は基本的には次式の通りである。
RS・ + CH2=CH−CH2R′ → RS−CH2−CH・−CH2R′
RSH → RS−CH2−CH2−CH2R′ + RS・
(前記式中、R及びR′はアルキル基等の有機基である)
ポリエンとしては、ポリアリルエーテル化合物、ポリアリルエステル化合物があげられる。ポリアリルエーテル化合物の例としては、置換、未置換のアリルアルコールにエポキシ化合物[エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、エピハロヒドリン、アリルグリシジルエーテル等]を付加した化合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは、置換、未置換のアリルアルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドを付加した化合物である。ポリアリルエステル化合物としては、アリルアルコール又は上記のポリアリルエーテル化合物とカルボン酸との反応生成物が挙げられる。カルボン酸の例としては、脂肪族、脂環式及び芳香族系のモノ及びポリカルボン酸[酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、安息香酸などのモノカルボン酸(炭素数1〜20);アジピン酸、フタル酸などのジカルボン酸等]が挙げられる。これらのうち好ましいものは、ポリアリルエーテル化合物とポリカルボン酸の反応生成物である。ポリチオールとしては、液状ポリサルファイド;脂肪族、脂環式及び芳香族系のポリチオール化合物;メルカプトカルボン酸エステルが挙げられる。液状ポリサルファイドとしてはチオコールLPシリーズ(東レチオコール(株))が挙げられる。このうち好ましいものは平均分子量が400以下のものである。脂肪族、脂環式及び芳香族系のポリチオール化合物の例としては、メタン(ジ)チオール、エタン(ジ)チオールが挙げられる。メルカプトカルボン酸エステルとしては、メルカプトカルボン酸と多価アルコールとのエステル化反応又はメルカプトカルボン酸アルキルエステルと多価アルコールとのエステル交換反応により得られる化合物が挙げられる。メルカプトカルボン酸の例としては、2−メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸が挙げられる。多価アルコールの例としては、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ショ糖及びこれらのアルキレンオキサイド付加物(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド付加物、ブチレンオキサイド付加物等)が挙げられる。多価アルコールとして好ましいものは3価以上の多価アルコールでアルキレンオキサイド付加物を含まないものである。メルカプトカルボン酸アルキルエステルの例としては、2−メルカプト酢酸エチルエステル、3−メルカプトプロピオン酸メチルエステル等が挙げられる。ポリチオールのうちで好ましいものは、液状ポリサルファイド及びメルカプトカルボン酸エステルである。ポリエチレン/ポリチオールの反応混合物の重合開始剤としては、不飽和カルボン酸エステルの重合について示したものと同様のものが用いられる。
プロピレンカーボネート及び1,2−ジメトキシエタンを各々重量比6:4の割合で混合した非水溶媒に3モル/lの割合でLiBF4を溶解せしめて得た電解液を79.2%、エトキシジエチレングリコールアクリレートを19.5%、メチルベンゾイルフォーメートを0.8%及びシリコン−アルキレンオキサイド付加物を0.5%の割合で混合したもの。
プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン及び1,2−ジエトキシエタンを各々重量比7:1:2の割合で混合した非水溶媒に、3モル/lの割合でLiBF4を溶解せしめて得た電解液を68.8%、エトキシジエチレングリコールアクリレートを29%及びびベンゾインイソプロピルエーテルを1.2%及びシリコン−アルキルオキサイド付加物を1.0%の割合で混合したもの。
プロピレンカーボネート及び1,2−ジメトキシエタンを各々重量比7:3の割合で混合した非水溶媒に、LiBF4を3モル/l溶解せしめて得た電解液を85.8%、エトキシジエチレングリコールアクリレートを12.8%、トリメチロールプロパントリアクリレートを0.2%、メチルベンゾイルフォーメイトを0.5%、シリコン−アルキレンオキサイド付加物を0.7%の割合で混合したもの。
固体電解質形成用組成物(IV)
プロピレンカーボネート及び1,2−ジメトキシエタンを各々重量比6:4の割合で混合した非水溶媒に、3モル/lとなるようにLiBF4を溶解せしめて得た電解液を79.2%、フルフリルアクリレートを19.5%、メチルベンゾイルフォーメートを0.8%及びシリコン−アルキレンオキサイド付加物を0.5%の割合で混合したもの。
プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン及び1,2−ジエトキシエタンを各々重量比7:1:2の割合で混合した非水溶媒に、3モル/lとなるようにLiBF4を溶解せしめて得た電解液を68.8%、テトラヒドロフルフリルアクリレートを30%及びベンゾインイソプロピルエーテルを1.2%の割合で混合したもの。
5.5NのH2SO4水溶液1000部中に0.5モルのアニリンを溶解した表面抵抗4Ω/□のネサガラス(1cm×2cm)上に0.8V vs SCEの定電位で0.02C/cm2の電荷量でポリアニリン薄膜を形成した。これを所定の還元処理により完全還元体とした後、充分に乾燥してポリアニリン電極を作製した。この電極とともに、対極及び参照電極にリチウムを使用してビーカー型のセルを作製した。このセルに固体電解質形成用組成物(II)を入れ、蛍光灯で8時間活性光線を照射した。この組成物は完全に粘弾性体状に固化して流動性が無く、相当の粘着力を持ち電極と一体化した。ポリアニリン電極を作用極として、電位掃引速度25mV/secでサイクリックボルタムメトリーを測定したところ、図2に示すボルタモグラムが得られた。このボルタモグラムから、電解液中と同様に良好なドーピング特性を示すことが確認された。固体電解質のイオン伝導度は、1.5/103S/cm*、1.0/103S/cm**であった。
1.5NのH2SO4水溶液1000部に0.5モルのアニリンを溶解した。表面抵抗4Ω/□のネサガラス(1cm×2cm)上に0.8V vs SCEの定電位で0.04C/cm2の電荷量でポリアニリン薄膜を形成した。これを所定の還元処理により完全還元体とした後、充分に乾燥してポリアニリン電極を作製した。この電極とともに、対極及び参照極にリチウムを使用してビーカー型のセルを作製した。このセルに固体電解質形成用組成物(III)を入れ高圧水銀灯で1.5時間活性光線を照射した。この組成物は完全に粘弾性体状に固化して流動性がなく、相当の粘着性を持ち電極と一体化した。ポリアニリン電極を作用極としてポリアニリンのドーピング量を測定したところ、25℃で118mAh/g、0℃で108mAh/g、−20℃で103mAh/gが得られ、低温域でも良好なドーピング特性を示すことが確認された。固体電解質のイオン伝導度は、4/103S/cm*、2.7/103S/cm**であった。
過硫酸アンモニウムと塩酸からA.G.MacDiamid et al.,Conducting Polymers.,105(1987)に示された方法によりポリアニリンを合成した。還元処理を十分に行った後、ポリアニリン白色粉末を得た。このポリアニリン白色粉末75部、アセチレンブラック25部を混練して直径14.5mm、厚さ0.6mmの円盤状に加圧成形して正極とした。この正極に固体電解質形成用組成物(I)を充分しみこませ、ガラス基板に挟んで高圧水銀灯により活性光線を照射して含浸した組成物を固化せしめた。つぎに隔膜(ポリサイエンス製ジュラガード2502)にも同様にして組成物(I)を充分しみこませ、これをガラス基板に挟んで高圧水銀灯により活性光線を照射して含浸した組成物を固化せしめた。負極には厚さ0.1mmのリチウムを使用した。前記正極、隔膜及び負極を積層し、CR2016タイプのコイン型電池を作製した。
厚さ0.02mmの粗面化したSUSパンチングメタルの片面に、1mol/lのアニリンを含む3mol/lのHBF4を含む水溶液を用いる3mA/cm2の定電流電解重合法により厚さ0.1mmのポリアニリン膜を析出せしめた。この膜を還元処理し、真空乾燥を十分に行なった後、PET/アルミニウム/ポリプロピレン積層体の外装材に貼り付けた。ポリアニリン膜に固体電解質形成用組成物[I]を十分にしみこませてガラス基板に挾み1kgで加圧して高圧水銀灯により活性光を照射し、正極と固体電解質との複合体からなるシート状正極を得た。次に隔膜(トーネンタピルスP010SW−000)を、このシート状正極上に配置して、固体電解質形成用組成物(I)を隔膜に充分にしみこませガラス基板に挾んで高圧水銀灯により活性光線を照射することによりその組成物を固化せしめた。別に、PET/アルミニウム/ポリプロピレン積層体の外装材に、厚さ0.1mmのリチウムを厚さ0.02mmのSUS基板に貼り合わせた負極を貼り付け、リチウム上に固体電解質形成用組成物(I)を塗布し、ガラス基板に挾んで高圧水銀灯により活性光線を照射することによりその組成物を固化せしめ、負極と固体電解質を複合化した。前記正極、隔膜及び負極を積層し、積層体周辺部をヒートシールして4cm×5cmのシート型電池を作製した。
厚さ0.02mmの粗面化したSUSパンチングメタルの片面に、1mol/lのアニリンを含む3mol/lのHBF4を含む水溶液を用いる3mA/cm2の定電流電解重合法によりポリアニリン膜を5mg/cm2析出せしめた。この膜を還元処理し、真空乾燥を十分に行なった後、PET/アルミニウム/ポリプロピレン積層体の外装材に貼り付けた。ポリアニリン膜に固体電解質形成用組成物(III)を十分にしみこませてガラス基板に挾み1kgで加圧して高圧水銀灯により活性光を照射し、正極と固体電解質との複合化体からなるシート状正極を得た。次に隔膜(セルガード4501)をこのシート状正極上に配置して固体電解質形成用組成物(III)を含浸した後、活性光線を照射することによりその組成物を固化せしめた。一方、PET/アルミニウム/ポリプロピレン積層体の外装材に厚さ0.08mmのリチウムを厚さ0.02mmのSUS基板に貼り合わせた負極を貼り付け、リチウム上に固体電解質形成用組成物(III)を塗布し、ガラス基板に挾んで高圧水銀灯により活性光線を照射することによりその組成物を固化せしめ、負極と固体電解質を複合化した。前記正極、隔膜及び負極を積層し、積層体周辺部をヒートシールして5cm×7cmのシート型電池を作製した。この電池について、2.2mAの定電流で3.7Vまで充電後各電流値で放電を行なった時の充放電曲線を図3に示す。
厚さ0.3mmのアルミニウムと厚さ0.1mmのリチウムを張り合わせ、加熱することによりリチウム/アルミニウム合金積層体を作製して負極とした。この負極のリチウム/アルミニウム合金表面にも固体電解質形成用組成物(I)をしみこませて固化した。この負極を用いた以外は参考例3と同様にしてCR2016タイプのコイン型電池を作製した。
参考例3、4、6で作製した電池を0.5mAの定電流で充放電を行い電池性能を評価した。その結果を表1に示す。
前記固体電解質形成用組成物(I)中の電解液を69.1%にし、そしてエトキシジエチレングリコールアクリレートを29.6%にし、さらに電解質塩濃度を変化させた以外は同様の組成物[I′]を使用した。これをビーカに入れ、8時間蛍光灯からの活性光線を照射し、得られる重合反応物の性状を調べた。その結果を表2に示す。
前記固体電解質形成用組成物[II]において、電解液中の電解質塩濃度を変化させて各種の組成物を作り、これをビーカに入れ、8時間蛍光灯からの活性光線を照射し、得られる重合反応物の性状を調べた。その結果を表3に示す。
5.5NのH2SO4水溶液1000部中に0.5モルのアニリンを溶解した。表面抵抗4オームのネサガラス(1cm×2cm)上に0.8V vs SCEの定電位で0.02C/cm2の電荷量でポリアニリン薄膜を形成した。これを所定の還元処理により完全還元体とした後、充分に乾燥してポリアニリン電極を作製した。この電極とともに、対極及び参照極にリチウムを使用してビーカー型のセルを作製した。このセルに固体電解質形成用組成物(V)を入れ、蛍光灯で8時間活性光線を照射した。この組成物は完全に粘弾性体状に固化して流動性が無く、相当の粘着力を持ち電極と一体化した。ポリアニリン電極を作用極として、電位掃引速度50mV/sec及び20mV/secでサイクリックボルタモメトリーを測定したところ、そのボルタモグラムから、電解液中と同様に良好なドーピング特性を示すことが確認された。固体電解質のイオン伝導度は1.7/103S/cm*、1.2/103S/cm**あった。
過硫酸アンモニウムと塩酸からA.G.MacDiamid et al.,Conducting Polymers.,105(1987)に示された方法によりポリアニリンを合成した。このポリアニリンの還元処理を十分に行った後、ポリアニリン白色粉末を得た。このポリアニリン白色粉末75部、アセチレンブラック25部を混練して直径14.5mm、厚さ0.6mmの円盤状に加圧成形して正極とした。この正極に固体電解質形成用組成物(IV)を充分しみこませ、ガラス基板に挟んで高圧水銀灯により活性光線を照射して含浸した組成物を固体せしめた。一方、隔膜(ポリサイエンス製ジュラガード2502)にも同様にして組成物(IV)を充分しみこませ、これをガラス基板に挟んで高圧水銀灯により活性光線を照射して含浸した組成物を固化せしめた。負極には厚さ0.1mmのリチウムを使用した。前記正極、隔膜及び負極を積層し、CR2016タイプのコイン型電池を作製した。
厚さ0.02mmの粗面化したSUSパンチングメタルの片面に、1mol/lのアニリンを含む3mol/lのHBF4水溶液を用いる3mA/cm2の定電流電解重合法により厚さ0.1mmのポリアニリン膜を形成せしめた。このポリアニリン膜の還元処理を十分に行なった後、これをPET/アルミニウム/ポリプロピレン積層体の外装材に貼り付けた。このポリアニリン膜に固体電解質形成用組成物[IV]を十分にしみこませてガラス基板に挟み、1kgで加圧して高圧水銀灯により活性光線を照射し、正極と固体電解質との複合体からなるシート状正極を得た。次に隔膜(トーネンタピルスPO10SW−OOO)をこのシート状正極上に配置し、固体電解質形成用組成物(IV)を隔膜に充分にしみこませ、ガラス基板に挟んで高圧水銀灯により活性光線を照射することによりその組成物を固化せしめた。一方、PET/アルミニウム/ポリプロピレン積層体の外装材に厚さ0.1mmのリチウムを厚さ0.02mmのSUS基板に貼り合わせた負極を貼り付け、そのリチウム上に固体電解質形成用組成物(IV)を塗布し、ガラス基板に挾んで高圧水銀灯により活性光線を照射することによりその組成物を固化せしめ、負極と固体電解質を複合化した。前記正極、隔膜及び負極を積層し、積層体周辺部をヒートシールして4cm×5cmのシート型電池を作製した。
厚さ0.3mmのアルミニウムと厚さ0.1mmのリチウムを張り合わせ、加熱することによりリチウム/アルミニウム合金積層体を作製し、負極とした。この負極のリチウム/アルミニウム合金表面にも固体電解質形成用組成物(IV)をしみこませて固化した。この負極を用いた以外は実施例2と同様にしてCR2016タイプのコイン型電池を作製した。
前記固体電解質形成用組成物[IV]中の電解液を69.1%にし、フリフリルアクリレートを29.6%にした以外は同様の組成物[IV′]を使用した。これをビーカに入れ、8時間蛍光灯からの活性光線を照射し、得られる重合反応物の性状を調べた。その結果を表5に示す。
前記固体電解質形成用組成物[V]において、電解液中の電解質塩濃度を変化させて各種の組成物を作り、これをビーカに入れ、8時間蛍光灯からの活性光線を照射し、得られる重合反応物の性状を調べた。その結果を表6に示す。
プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトンを各々重量比8:2の割合で混合した非水溶媒1000部に1モルのLiBF4を溶解せしめ電解液とし、この電解液89.1%に、ポリエン(分子量400のポリオキシエチレングリコール400部にアリルグリシジルエーテル342部を反応させたもの)6.4%、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート3.6%、メチルベンゾイルフォーメート0.4%及びシリコン−アルキレンオキサイド付加物0.5%の割合で混合して、固体電解質形成用組成物(VI)を得た。β層を有する電解二酸化マンガン(EMD)とアセチンブラック(電化ブラック)及びPTFEディスパージョン(三井フロロケミカル製PJ−30)を7.5:2.0:0.5の重量比で混練し、直径14.5mm、厚さ0.6mmの円盤状に加圧成形した。この成形体を充分に加熱乾燥してこれに固体電解質形成用組成物(VI)を含浸させてガラス基板に挟み、活性光線によりその組成物を固化せしめて正極を得た。この正極、実施例2の隔膜及び負極を用いてCR2016タイプのコイン型電池を作製した。
前記固体電解質形成用組成物〔VI〕において、電解液中の電解質塩濃度を変化させて各種の組成物を作り、これをビーカに入れ、8時間蛍光灯からの活性光線を照射し、得られる重合反応物の性状を調べた。その結果を表7に示す。
ポリオキシアルキレンポリオール 27.6部
電解液 70部
触媒(ジブチルスズラウレート) 0.1部
なお、前記ポリオキシアルキレンポリオールとしてはグリセリンにエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=8/2(重量比)を付加重合して得た分子量3000(融点は0℃以下)のものを用いた。また、電解液としては、γ−ブチロラクトンにLiBF4を3モル/l溶解したものを用いた。前記組成物をビーカに入れ、温度50℃で1時間加熱し、得られた重合反応物の性状を調べた。その結果を表8に示す。
プロピレンカーボネート及び1,2−ジメトキシエタンを各々重量比6:4の割合で混合した非水溶媒1000部に3モルのLiBF4を溶解せしめた電解液を79.2%、ヒドロキシエチルアクリレートを19.5%、メチルベンゾイルフォーメートを0.8%及びシリコン−アルキレンオキサイド付加物を0.5%の割合で混合して固体電解質形成用組成物(VII)を得た。前記固体電解質形成用組成物(VII)において、電解液中の電解質塩濃度を変化させて各種の組成物を作り、これをビーカに入れ、8時間蛍光灯からの活性光線を照射し、得られる重合反応物の性状を調べた。その結果を表9に示す。
エトキシジエチレングリコールアクリレート64部にトリメチロールプロパントリアクリレートの1部を混合して得た不飽和カルボン酸エステル混合物Aに、プロピレンカーボネート及び1,2−ジメトキシエタンを各々重量比8:2の割合で混合して得た非水溶媒BとLiBF4(電解質塩)を混合して下記成分組成の組成物を作り、これをビーカーに入れ、高圧水銀灯にて1時間活性光線を照射した。次に、得られた重合反応物の弾性率、伸びを測定した。その結果を表10に示す。なお、重合開始剤にはメチルベンゾイルフォーメートを用いた。固体電解質の伸びの測定は、1cm×1cm×0.3cmの固体電解質について行なった。
分子量3000のポリエチレンオキシドトリオール100部、ジブチル錫ジラウレート0.06部、トリレン−2,4−ジイソシアネート8.5部、LiBF45.4部をメチルエチルケトン100部に溶解して組成物(a)を得た。実施例10において、固体電解質形成用組成物(I)の代わりに組成物(a)を使用し、80℃、3日間加熱して固体電解質を形成する以外は同様にして電池を作製した。
参考例4において、固体電解質形成用組成物(I)の代わりに組成物(a)を使用し、80℃、3日間加熱して固体電解質を形成する以外は同様にして電池を作製した。次に、前記比較例1及び2で得られた電池を0.5mAの定電流で充放電を行い、電池性能を評価した。その結果を表11に示す。
メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート(分子量496)を0.25部、ポリエチレングリコールジメタクリレート(分子量550)を0.75部、過塩素酸リチウムを0.08部及び2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.004部を混合し、均一溶液とした。この液状組成物を、アルミシャーレに薄く流延し、窒素雰囲気で超高圧水銀灯を照射して無溶媒の固体電解質フィルムを得た。このフィルムのイオン伝導度は3.7/107S/cm*であった。このフィルムにプロピレンカーボネイトと1,2−ジメトキシエタンの混合溶媒(6:4重量比)を含有させ、固体電解質とした(電解液の含有量108%)。この固体電解質のイオン伝導度は2.0/104S/cm*であり、固体電解質の表面から電解液の滲出が生じた。また、この固体電解質を電池の固体電解質として用いるために、電極間にはさみ圧力をかけたところ固体電解質の破断が起こり、電池は機能しなかった。
Claims (1)
- 下記一般式(I)で表される化合物及び多官能不飽和カルボン酸エステルの混合物若しくは該混合物を主成分とする不飽和カルボン酸エステル又は下記一般式(II)で表わされる化合物若しくはこれを主成分とする不飽和カルボン酸エステル100重量部を、重合開始剤の存在下に、200重量部以上の電解質塩濃度が1.0モル/l以上である非水電解液中に溶解させて重合反応を行い、粘弾性を有する重合物を生成させることを特徴とする固体電解質の形成方法。
一般式(I):
CH2=CHCOO(CH2CHO)nR2 (I)
|
R1
(式中、R1は、水素原子又はメチル基、R2は、炭化水素基、nは1以上の整数を表わす。)
一般式(II):
R3
| (II)
CH2=CCOOR4
(式中、R3は、水素原子又はメチル基、R4は、フルフリル基又はテトラヒドロフルフリル基を表わす。)
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