JP4031300B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、パチンコ機やアレンジボール機等の弾球遊技機、取り分けその図柄表示装置及び振り分け装置の装着形態に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の弾球遊技機には、遊技盤に、図柄表示部を有する図柄表示装置と、入球口から入球した遊技球を回転凹部の外周に沿って回転させた後、この回転凹部に設けられた複数個の振り分け孔の何れかに振り分ける振り分け装置とを別々に独立して装着し、特定の振り分け孔に遊技球が振り分けられて落下したときに、図柄表示装置の図柄表示部の図柄が所定時間変動するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の弾球遊技機では、遊技盤の前面に図柄表示装置と振り分け装置とを別々に独立して装着しているため、遊技盤の前面に多数の遊技部品を配置する場合には、各遊技部品相互の間隔が狭くなり、各遊技部品を配置するに当たっての設計の自由度が著しく制限される欠点がある。
【0004】
また図柄表示装置と振り分け装置とが独立しているため、組み立てに際して遊技盤に図柄表示装置、振り分け装置を含む多数の遊技部品を装着する場合の作業が非常に煩わしく、作業能率が低下する欠点がある。
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、遊技盤の設計の自由度を容易に確保でき、しかも遊技盤に対する図柄表示装置、振り分け装置の装着を容易にできる弾球遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、遊技盤5 に、図柄表示装置13と、入球口35から入球した遊技球を回転凹部37の外周に沿って回転させた後、該回転凹部37の中央部に設けられた複数個の振り分け孔36の何れかに振り分ける振り分け装置14とを備えた弾球遊技機において、前記図柄表示装置13と前記振り分け装置14とを共通のケース本体23に設け、前記振り分け孔36は周方向に略等間隔をおいて左右方向の中央の後部側とその前側の左右両側とに配置し、前記回転凹部37の下側の球排出部52に、後部側の前記振り分け孔36に対応する切り欠き部を有し且つ該切り欠き部側が後側に傾斜する仕切り板53と、左右両側の前記振り分け孔36に対応する切り欠き部を有し且つ該切り欠き部側が前側に傾斜する仕切り板53とを前記各振り分け孔36に対応させて設け、左右両側の前記仕切り板53間を、後部側の前記振り分け孔36からの遊技球を前記遊技盤5 の裏側へと案内し落下させる後落下通路54とし、中央の前記仕切り板53の左右両側を、左右両側の前記振り分け孔36からの遊技球を前記遊技盤5 の前側へと案内し落下させる左右一対の前落下通路55とし、前記遊技盤5 の裏側で前記後落下通路54から落下する遊技球を検出して前記図柄表示装置13の図柄を変動させる球検出スイッチを設けたものである。
【0007】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。
【0008】
図1はパチンコ機の正面図である。図1において、1 は機枠、2 は機枠1 の前面に開閉自在に枢着された前面枠である。前面枠2 にはガラス扉枠3 及び前面板4 が装着され、その後側に遊技盤5 が着脱自在に装着されている。
【0009】
遊技盤5 の前面には、発射された遊技球を案内するガイドレール6 が設けられると共に、このガイドレール6 により囲まれた範囲内に障害釘の他、入賞口7 〜10、始動口11,12 、図柄表示装置13、振り分け装置14、入賞装置15、特別入賞装置16及びアウト口17等が夫々配置されている。
【0010】
図柄表示装置13は例えば3個の図柄表示部を有し、その各図柄表示部は10種類の異なる図柄、例えば0〜9までの数字図柄をセグメント表示するようになっている。
【0011】
振り分け装置14は図柄表示装置13の変動開始用であって、図柄表示装置13の下部に配置され、装置内の特定の振り分け孔に遊技球が落下すると図柄表示装置13が作動するようになっている。
【0012】
入賞装置15は所謂当たり用であって、図柄表示装置13の各図柄表示部の変動後における停止図柄が、予め設定された当り図柄を表示した時に、所要時間だけ開閉ゲート15a が開くようになっている。そして、開閉ゲート15a 内の特定の通路に遊技球が入球すると図外の特別装置が作動するようになっている。
【0013】
特別入賞装置16は所謂大当たり用であって、特別装置の作動中に遊技球が始動口11又は12に入球すると所定の時間だけ開口し、その間に特別入賞装置16内に遊技球が入球すると得点が倍増され、通常の2倍の遊技球を賞球として払い出すようになっている。
【0014】
前面板4 には上皿18が装着され、この上皿18の前縁部に球払いレバー19が設けられている。前面枠2 の下部には下皿20と発射装置21の操作ハンドル22とが設けられ、操作ハンドル22を操作した時に、上皿18から遊技球が一個ずつ発射部に供給され、その遊技球を発射モータの作動によりガイドレール6 に沿って発射するようになっている。
【0015】
振り分け装置14は、図2乃至図5に示すように、図柄表示装置13及び入賞口7 と共に組み込まれている。即ち、23は遊技盤5 に取り付けられたケース本体であって、このケース本体23の前後には前カバー24と後カバー25とが夫々ネジで固定され、上部に入賞口7 が、中央部に図柄表示装置13が、また下部に振り分け装置14が配置されている。
【0016】
入賞口7 は図5に示すように、前カバー24の上部に上方が開放した球受け部26と、ケース本体23の上部に設けられた入賞通路27と、後カバー25の上部に設けられたシュート28とから成り、球受け部26に遊技球が入ると、入賞通路27及びシュート28を経て遊技盤5 の裏側に案内され、球検出スイッチ(図示せず)により検出されるようになっている。
【0017】
図柄表示装置13は、ケース本体23の取り付け孔29に裏側からネジ30で固定された基板31と、この基板31に取り付けられた表示ユニット32と、この表示ユニット32と前カバー24に設けられた表示窓33との間に挟持された表示カバー34とから構成されている。
【0018】
振り分け装置14は、図2乃至図8に示すように、遊技球が入球する左右の入球口35と、中央部に複数の振り分け孔36を設けた平面視円形の回転凹部37と、入球口35に入球した遊技球を回転凹部37に案内する案内通路38とを備えている。
【0019】
各入球口35は前カバー24の左右両側の中央部に側方が開口するように形成され、各入球口35の上部には、遊技球が上方から直接入球しないように円弧状の庇部39が設けられている。
【0020】
回転凹部37は振り分け用であって、図5、図6に示すように、ケース本体23に装着されたベース40の上面に設けられ、このベース40はケース本体23の前面に開口するステージ凹部41の下部に装着されている。ベース40の両側にはガイド片42が形成され、このガイド片42がケース本体23のスリット43に前側から挿入され、ベース40が前方に抜けないようにベース40の前側が前カバー24で閉塞されている。なお、前カバー24にはベース40上の遊技球を目視できるように開口部44が設けられている。
【0021】
回転凹部37の底面は中央部が低くなるように傾斜し、その中央部には図7に示すように、前側に2個、後側に1個の合計3個の振り分け孔36が周方向に略等間隔となるように設けられており、後側の振り分け孔36が特定の振り分け孔36a とされている。
【0022】
そして、前側2個の振り分け孔36の前方には3個の障害部45が設けられている。障害部45は、前側が広くなるように八の字状に配置された2個の小判形に突出する障害部45a と、円形に突出する障害部45b とから成っている。
【0023】
案内通路38は、図6、図7に示すように、ケース本体23の両側に設けられた左右の案内路46,47 と、後カバー25に設けられた左右の通路48,49 と、ケース本体23の後端に突出する案内凹部50及びベース40に設けられた球ガイドシュート51とから構成されている。
【0024】
左案内路46は後側が低くなるように傾斜して、その前端が左入球口35a に、後端が左通路48に夫々連通している。左通路48は右側が低くなるように傾斜して右端が案内凹部50に連通している。また右案内路47は後側が低くなるように傾斜して、その前端が右入球口35b に、後端が右通路49を介して案内凹部50に夫々連通している。
【0025】
案内凹部50は前側が低くなるように傾斜してステージ凹部41に開口し、球ガイドシュート51に連通している。球ガイドシュート51はベース40の右後部から前部中央にかけて形成され、回転凹部37に遊技球を案内すると共に、回転凹部37内でその外周に沿って遊技球を回転させるようになっている。なお球ガイドシュート51により案内され、回転凹部37の外周に沿って回転しようとする遊技球は図7のAの付近で回転凹部37の底面に接触するようになっている。
【0026】
振り分け孔36の下側には、図6、図8に示すように、球排出部52が形成され、この球排出部52は3枚の仕切板53により1つの後落下通路54と2つの前落下通路55に区画されている。即ち、各仕切板53は各振り分け孔36の下部に対応する部分が切り欠かれ、左右の仕切板53の間に後落下通路54が、また左右の側壁61と中央の仕切板53とにより左右の前落下通路55が形成されている。
【0027】
そして、後落下通路54は遊技盤5 の裏側に開口する後落下口56に、また前落下通路55は遊技盤5 の前側に開口する前落下口57に夫々連通している。中央の仕切板53の切り欠き部は後側が低くなるように傾斜し、また左右の仕切板53の切り欠き部は前側が低くなるように傾斜して、各落下口56,57 に遊技球を案内するようになっている。なお後落下口56の下方には球検出スイッチ(図示せず)が備えられ、遊技球を検出できるようになっている。
【0028】
ステージ凹部41の後部には、図6に示すように、特定の振り分け孔36a に落下した遊技球の個数を表示する4個のLED58と照光部59とを有している。
【0029】
上記構成のパチンコ機において、ゲーム時には、発射装置21により遊技球を1個ずつ発射し、ガイドレール6 を経て遊技盤5 の上部まで案内し、遊技盤5 に沿って下方に落下させる。そして、この落下中に遊技球が入賞口7 等に入球すれば、それに応じて遊技球を賞球として払い出す。
【0030】
落下中に、遊技球が振り分け装置14の左入球口35に入ると、この遊技球は、左案内路46及び左通路48を経て案内凹部50に落下し、その後、球ガイドシュート51を通って回転凹部37に案内される。また、遊技球が右入球口35に入ると、この遊技球は右案内路47及び右通路49を経て案内凹部50に落下し、その後、球ガイドシュート51を通って回転凹部37に案内される。
【0031】
回転凹部37に案内された遊技球は回転凹部37の外周に沿って回転した後、回転凹部37の底面の傾斜により螺旋状に内側に回転しながら回転凹部37の中央部に移動し、何れかの振り分け孔36に落下する。
【0032】
遊技球が回転凹部37の中央部に移動する際に、遊技球が円形の障害部45b 又は小判形の障害部45a に当接すると、遊技球の移動方向が不規則に変化し、これにより遊技球の移動方向に意外性が生じ、遊技者の興味を引く。
【0033】
例えば、遊技球が円形の障害部45b に当接した後に、又は小判形の障害部45a に沿って中央部に移動した後に、一対の小判形の障害部45a の間を通過すると、前側の振り分け孔36の間を通って特定の振り分け孔36a に遊技球が落下する場合がある。従って、この結果、複数の振り分け孔36の内のある特定の振り分け孔36a に遊技球が落下する確率が高くなり、遊技者の興味を引き期待感の向上を図ることができる。
【0034】
特定の振り分け孔36a に落下した遊技球は、後落下通路54を通って後落下口56から遊技盤5 の後側に排出される。この時、球検出スイッチ (図示せず) が遊技球を検出すると、図柄表示装置13が作動するようになっている。
【0035】
なお図柄表示装置13の作動中に遊技球が更に特定の振り分け孔36a に落下すると、4個まではLED58が点灯して遊技球が落下したことを記憶しており、図柄表示装置13の作動後に続けて図柄表示装置13を作動させるようになっている。
【0036】
そして、図柄表示装置13が予め設定された当たり図柄を表示すると、入賞装置15の開閉ゲート15a が開口し、開閉ゲート15a 内の特定の通路に遊技球が入球すると図外の特別装置が作動し、この特別装置の作動中に遊技球が始動口11又は12に入球すると特別入賞装置16が開口して、この特別入賞装置16内に遊技球が入球すると通常の2倍の遊技球を賞球として払い出すようになっている。
【0037】
なお前側の振り分け孔36に落下した遊技球は、前落下通路55を通って前落下口57から遊技盤5 の前側に排出され下方に落下する。
【0038】
なお障害部45a,45b は、球ガイドシュート51により案内され、回転凹部37の外周に沿って回転した遊技球が回転凹部37の底面に接触する位置、即ち図7のA付近を避けて設けているので、球ガイドシュート51から回転凹部37に案内された直後の不安定な状態で障害部45に遊技球が当接することはなく、遊技球が跳ねたり回転凹部37から飛び出したりするようなことはない。
【0039】
図9、図10は障害部45の変形例を示し、前記実施例と同様に前側に2個、後側に1個の合計3個の振り分け孔36が周方向に略等間隔に設けられ、障害部45は各振り分け孔36の間の外側から半径方向外方へ放射状に3か所設けられている。
【0040】
この場合には球ガイドシュート51から回転凹部37に案内された遊技球は、回転凹部37の外周に沿って3分の1程度回転した後に障害部45に当接し、以下3分の1回転する毎に障害部45に当たってその障害部45を乗り越え又は障害部45に沿って中央部に移動するようになっている。
【0041】
なお各実施形態には、次の発明が含まれている。第1の発明は、遊技球が入球する入球口35と、中央部が低くなるように底面を傾斜させ且つ中央部に複数の振り分け孔36を設けた平面視円形の回転凹部37と、入球口35に入球した遊技球を回転凹部37に案内する案内通路38とを備え、案内通路38により案内された遊技球が回転凹部37の外周に沿って回転した後、何れかの振り分け孔36に落下するようにした振り分け装置において、回転凹部37内で移動する遊技球の移動方向を変化させる障害部45を回転凹部37に設けたものである。
【0042】
第2の発明は、第1の発明において、回転凹部37に案内された遊技球が回転凹部37の外周に沿って回転した後に遊技球が当接する位置に障害部45を設けたものである。
【0043】
なお本発明は上記実施例に限定されるものではなく、障害部45の形状は三角形、四角形等の他の形状に変更してもよく、また凹状でもよい。更に障害部45、振り分け孔36及び入球口35の個数は適宜増減させることができる。
【0044】
本発明は、遊技盤5 に、図柄表示装置13と、入球口35から入球した遊技球を回転凹部37の外周に沿って回転させた後、該回転凹部37の中央部に設けられた複数個の振り分け孔36の何れかに振り分ける振り分け装置14とを備えた弾球遊技機において、図柄表示装置13と振り分け装置14とを共通のケース本体23に設け、振り分け孔 36 は周方向に略等間隔をおいて左右方向の中央の後部側とその前側の左右両側とに配置し、回転凹部 37 の下側の球排出部 52 に、後部側の振り分け孔 36 に対応する切り欠き部を有し且つ該切り欠き部側が後側に傾斜する仕切り板 53 と、左右両側の各振り分け孔 36 に対応する切り欠き部を有し且つ該切り欠き部側が前側に傾斜する仕切り板 53 とを各振り分け孔 36 に対応させて設け、左右両側の仕切り板 53 間を、後部側の振り分け孔 36 からの遊技球を遊技盤 5 の裏側へと案内し落下させる後落下通路 54 とし、中央の仕切り板 53 の左右両側を、左右両側の振り分け孔 36 からの遊技球を遊技盤 5 の前側へと案内し落下させる左右一対の前落下通路 55 とし、遊技盤 5 の裏側で後落下通路 54 から落下する遊技球を検出して図柄表示装置 13 の図柄を変動させる球検出スイッチを設けているので、遊技盤15の設計の自由度を容易に確保でき、しかも遊技盤5 に対応する図柄表示装置13、振り分け装置14の装着を容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すパチンコ機の正面図である。
【図2】本発明の実施例を示す振り分け装置の斜視図である。
【図3】本発明の実施例を示す振り分け装置の正面図である。
【図4】本発明の実施例を示す振り分け装置の側面図である。
【図5】本発明の実施例を示す振り分け装置の縦断面図である。
【図6】本発明の実施例を示す図5のA−A線の一部破断断面図である。
【図7】本発明の実施例を示す図6のB−B線断面図である。
【図8】本発明の実施例を示す図6のC−C線断面図である。
【図9】本発明の障害部の変形例を示す平面図である。
【図10】本発明の障害部の変形例を示す図9のD−D線断面図である。
【符号の説明】
13 図柄表示装置
14 振り分け装置
35 入球口
36 振り分け孔
37 回転凹部
38 案内通路
45 障害部
Claims (1)
- 遊技盤(5) に、図柄表示装置(13)と、入球口(35)から入球した遊技球を回転凹部(37)の外周に沿って回転させた後、該回転凹部(37)の中央部に設けられた複数個の振り分け孔(36)の何れかに振り分ける振り分け装置(14)とを備えた弾球遊技機において、前記図柄表示装置(13)と前記振り分け装置(14)とを共通のケース本体(23)に設け、前記振り分け孔(36)は周方向に略等間隔をおいて左右方向の中央の後部側とその前側の左右両側とに配置し、前記回転凹部(37)の下側の球排出部(52)に、後部側の前記振り分け孔(36)に対応する切り欠き部を有し且つ該切り欠き部側が後側に傾斜する仕切り板(53)と、左右両側の前記振り分け孔(36)に対応する切り欠き部を有し且つ該切り欠き部側が前側に傾斜する仕切り板(53)とを前記各振り分け孔(36)に対応させて設け、左右両側の前記仕切り板(53)間を、後部側の前記振り分け孔(36)からの遊技球を前記遊技盤(5) の裏側へと案内し落下させる後落下通路(54)とし、中央の前記仕切り板(53)の左右両側を、左右両側の前記振り分け孔(36)からの遊技球を前記遊技盤(5) の前側へと案内し落下させる左右一対の前落下通路(55)とし、前記遊技盤(5) の裏側で前記後落下通路(54)から落下する遊技球を検出して前記図柄表示装置(13)の図柄を変動させる球検出スイッチを設けたことを特徴とする弾球遊技機。
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