JP4031147B2 - 田植機の植付部 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多条植えの田植機の植付部の技術に関する。詳細には、耕盤の凹凸が激しいときであっても、機体左右両端側の苗を適正深さで植え付けて浮き苗やころび苗を防止するための技術、及び、植深さ調節軸の支持構成を簡素化するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多条植え田植機の植付部は、下方において複数のフロートを吊設して、植付部を圃場において浮上させながら均平して、植付作業を円滑にしている。そして、該フロートはその前部が上下に揺動可能となるよう後部が枢支されて、該枢支点は左右水平に横支された植深さ調節軸に設けられたアームに連結されている。
【0003】
また、該植深さ調節軸は植付センターケースやチェーンケースに支持部材等を介して回動自在に支持されており、前上方に突出した植え深さ調節レバーより植え深さ調節軸を回動することにより、上記フロートの後部高さが変更され、フロートと植付爪を支持するチェーンケースの間の間隔を変更させて、植付深さが変更されるようにしている。さらには、植付部にローリング制御装置を配設して、耕盤の凹凸による植付部の左右の傾きを傾斜センサにより検出して、それに応じて水平制御アクチュエータを駆動して該傾斜を是正して、植付部が水平となるよう制御する構成も公知となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような構成の従来の植付部は、上記ローリング制御装置が植付部の傾斜を検出してから、水平制御アクチュエータを駆動して植付部を水平に戻すまでには多少の時間を必要としていたため、耕盤の凹凸が激しい場合や高速走行作業時においては、ローリング制御装置によっても該凹凸に応答しきれず、植付部が左右に多少傾斜してしまうことがあった。この場合は、特に機体の左右両端側の条について植付深さが大きくズレてしまい、浮き苗やころび苗が発生し易いという不具合があった。また、多条植えの場合は植深さ調節軸が左右方向に長くなるために、撓みや溶接ひずみ等による誤差が大きくなり、植付部による植付深さが、条ごとに大きくバラついてしまう不具合があった。また、植付センターケースで植付深さ調節軸の中央部を支持する構成としていることから、植付センターケースに支持部材取付用のネジボスを取り付ける必要があったが、構造上難しい場合が多かった。また、上記支持部材を植付センターケースのケース合わせ面と共締めとした場合は、そこからセンターケース内の潤滑油が漏れてしまうことがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
植付センターケース(20)から左右に連結パイプ(95・95)を突設し、該連結パイプ(95・95)の端部に、それぞれチェーンケース(21)を固着し、該チェーンケース(21)の後端にはロータリケース(22)を配置し、該ロータリケース(22)に植付け爪(17・17)を取付け、前記連結パイプ(95)に支持部材(96)を設け、該支持部材(96)を介して、左右水平方向に回動自在に横支される植付深さ調節軸(38)を支持し、該植付深さ調節軸(38)に複数本の植付深さ調節アーム(87・・)の基端を固設し、該植付深さ調節アーム(87・・)の先端に、複数個のフロート(34・35・35’)の後部を枢支し、上記植付深さ調節軸(38)の回動によりフロート(34・35・35’)の後部支点高さを変更して、植付深さを変更する田植機(A)の植付部(4)において、該植付深さ調節軸(38)は、左側パイプ(38L)、中央側パイプ(38C)、右側パイプ(38R)の三本のパイプにより構成し、三本のパイプ(38L・38C・38R)を一直線状に連結して構成し、前記左側パイプ(38L)の右端と、中央側パイプ(38C)の両端と、右側パイプ(38R)の左端には、それぞれ連結部材(88・88・・・)を固設し、該連結部材(88・88・・・)には、長孔(89・89・・・)を穿設し、該長孔(89・89・・)を介して締結する位置を変えることにより、左右両側のパイプ(38L・38R)を、中央の中央側パイプ(38C)に対し位相をずらして連結可能としたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
【0008】
図1は本発明の一実施例に係る植付部を具備した田植機の全体的な構成を示した側面図である。図2は本植付部において、フロートの後部を吊設する構成を示した平面図、図3はセンターフロート近傍の構成を示した側面図、図4は第二サイドフロート近傍の構成を示した側面図である。
【0009】
まず、本発明の実施例に係る乗用田植機の全体構成について、図1乃至図4を用いて説明する。即ち、この乗用田植機Aは走行部1の後部に昇降リンク機構27を介して植付部4が配置され、該走行部1は車体フレーム3前部上方にエンジン2を搭載し、前下部にフロントアクスルケースを介して前輪6を支持させると共に、後部にリヤアクスルケース7を介して後輪8を支持している。そして、前記エンジン2はボンネット9に覆われ、該ボンネット9の両側に予備苗載台10・10を配設し、該ボンネット9後部のダッシュボード5上に操向ハンドル14を配置し、該ボンネット9両側とその後部の車体フレーム3上を車体カバー12で覆い、操向ハンドル14後方位置に座席13を配置し、ボンネット9の両側と座席13前部と、座席13左右両側及び座席13後方をステップとしている。
【0010】
そして、前記運転席13の側部には走行変速レバー30や植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー31や植付感度調節レバーが配置され、ダッシュボード下部のステップ上には主クラッチペダル32や左右ブレーキペダルが配設され、前記座席13後方には八条用の施肥機33が配設されている。
【0011】
また、前記植付部4は苗載台16や植付爪17やセンターフロート34や複数のサイドフロート35・35' 等から構成されており、前記苗載台16は前高後低に配設して、苗載台16の下部は下ガイドレール18、前面の上部は上ガイドレール19によって左右往復摺動自在に支持し、該下ガイドレール18及び上ガイドレール19は植付センターケース20よりフレーム等を介して支持されている。そして、植付センターケース20より左右に連結パイプ95・95を突設し、その端部にはそれぞれチェーンケース21・21を固着して、その更に左右外側にも連結パイプを突設してその端部にそれぞれチェーンケース21・21を固着して、計四つのチェーンケース21を並設する構成としている。この四つのチェーンケース21・21・・・は平行に後方へ延出して、その後端には一方向に回転させるロータリーケース22をそれぞれ配置し、八つの該ロータリーケース22それぞれの両側に一対の植付爪17・17が配置されて、八条植えの植付部4が構成される。
【0012】
上記構成において、植付センターケース20には走行部1後部に設けられたPTO軸の動力がユニバーサルジョイント50等を介して入力され、チェーンケース21を介してロータリーケース22を駆動して、植付爪17・17を駆動する。こうして、前進走行とともに苗載台16を左右に往復摺動して、この往復動に同期させて植付爪17を駆動して一株分の苗を切り出し、連続的に植付け作業を行うように構成している。
【0013】
また、前記植付センターケース20の前部はローリング支点軸を介して前記昇降リンク機構27と連結され、該昇降リンク機構27はトップリンク25やロワーリンク26等より構成され、座席13下方に配置した昇降シリンダ28によって植付部4を昇降できるようにしている。
【0014】
前記苗載台16は、進行方向右外側の二条分の苗載台を分割して分割苗載台16Dとし、機体中央側の固定された六条分の苗載台を主苗載台16Mとしており、前記分割苗載台16Dを着脱可能に構成して、該分割苗載台16Dを取り外して主苗載台16Mの苗載面側の上に載置係合して収納可能に構成している。
【0015】
ここで、前記植付部4の構成について詳述する。即ち、図2に示すように、該植付部4は、その下方中央にセンターフロート34を、またこの左右両側に第一サイドフロート35・35、第二サイドフロート35' ・35' を配設しており、前記各フロート34・35・35' の前部が上下に揺動自在となるよう支持するピッチング支点軸85・85・・・を各フロート後部上面のブラケット86・86・・・にそれぞれ設け(図3・図4)、左右方向に回動自在に横支される植付深さ調節軸38に植付深さ調節アーム87・87・・・の基端を固設させると共に、該アーム87の先端を前記ピッチング支点軸85に連結させている。
【0016】
また、植付深さ調節軸38には基準の植付深さを変更操作するための植え深さ調節レバー98の基端が固設され、該レバー98を図示しないガイドに沿って回動することで、上記植付深さ調節アーム87・87を上下に回動して、各フロート34・35・35' の後部回動支点が上下動されて植付け深さを調節できるように構成している。また、センターフロート34の前部上方には昇降制御装置99が設けられて、センターフロート34の傾斜角を検出してその値に応じて自動的に前記昇降シリンダ28が伸縮されて植付部が昇降され、耕盤に凹凸があっても植付深さが一定となるようにしている。さらには、走行部1と植付部4との連結位置近傍に図示せぬローリング制御装置が設けられ、走行部1及び植付部4にそれぞれ設けられた傾斜センサや各速度センサ等により走行部1の左右傾斜及び植付部4の左右傾斜を検出し、それに応じて電動モータ等の水平制御アクチュエータを駆動して、植付部4を上記ローリング支点軸を中心に走行部1に対して傾けて、植付部4の左右傾斜を是正して、左右両側の条の植え深さを一定とすべく構成している。
【0017】
次に、本発明の要部である、植付深さ調節軸38の構成について説明する。図5は植付深さ調節軸の構成を示した斜視図、図6は植付深さ調節軸を構成する軸部材(パイプ)を連結するための構成を示した分解組立斜視図である。図7は図6の状態から軸部材(パイプ)を連結固定した様子を示した拡大斜視図、図8は左右両側のパイプを、中央側パイプと位相をずらして連結固定した様子を示した拡大斜視図である。図9は左右両側のパイプを、中央側パイプと位相をずらして連結固定した場合において、フロート後部の回動支点高さの関係を示した斜視図である。
【0018】
即ち、図2・図5から明らかであるように、この植付深さ調節軸38は複数本の軸部材(本実施例では左側パイプ38L、中央側パイプ38C、右側パイプ38Rの三本のパイプ)から構成される。また、図6に示すように、中央側のパイプ38Cの両端には嵌入突起91が設けられて、該嵌入突起91を左右両側のパイプ38L・38R内に挿嵌して、三者のパイプ38L・38C・38Rを一直線状に連結することとしている。また、図5に示す如く、左側パイプ38Lの右端、中央側パイプ38Cの両端、右側パイプ38Rの左端のそれぞれにはフランジ状の連結部材88・88・・・を固設している。該連結部材88は略正方形状としており、その四隅には、パイプの軸心を中心とする円弧状の長孔89・89・・・を穿設しており(図6)、該長孔89にボルト90を挿通して、ボルト締結にて固定するようにしている(図7)。
【0019】
上記構成としているので、前述の円弧状の長孔89にボルト90を挿通する位置を変えることにより、左右両側のパイプ38L・38Rが中央のパイプ38Cに対し位相がずれるように連結することが可能となる。尚、位相をaだけずらした場合の連結の様子が図8に示される。従って、左右両側のパイプ38L・38Rの中央のパイプ38Cに対する位相差を適宜設定することで、図9に示すように左右側の植付深さ調節アーム87の先端高さを中央側のそれより高くすることができ、サイドフロート35・35' の後部回動支点高さh2をセンターフロート34の後部回動支点高さh1より高くすることができるので(h2>h1)、左右両側に位置する植付爪17のフロート35・35' 下方への突出長さが、中央側の植付爪17のフロート34下方突出長さより長くなるようにして、左右両端側の植付深さを相対的に深くすることができる。このことで、耕盤の凹凸が激しく、上記ローリング制御が耕盤の凹凸に応答しきれないときでも、左右両端側の条をあらかじめ深植え側に調節してあるので、浮き苗やころび苗の発生が抑制されるのである。
【0020】
尚、上記と逆に、左右側の植付深さ調節アーム87の先端高さを中央側のそれより低くするように調整することもできる。また、均平な耕盤で植付作業を行う場合は、左右両端側の条が浮き苗になる問題は発生しないので、この場合は三本のパイプ38L・38C・38Rを位相が一致するよう調整すればよい。このような三本のパイプ38L・38C・38Rの位相を調整する作業は、田植機の出荷時に行うこともできるし、耕盤の状態等に応じて植付作業前に逐次行うこともできる。
【0021】
尚、本実施例では連結部材88・88・・・に円弧状の長孔を設ける構成としているが、円弧状の長孔とする構成に限らず、例えば、ボルト90の径より大きな径の孔を穿設して、そこにボルト90を挿通固定できるように構成してもよい。即ち、左右側のパイプ38L・38Rが中央側パイプ38Cに対して位相差を変更できるように取り付けるように構成すればよいので、円弧状の長孔とする上記構成に限定するものではない。
【0022】
次に、本発明のもう一つの要部である、植付深さ調節軸38の支持構成について説明する。図10は植付深さ調節軸を連結パイプに支持した様子を示した側面一部断面図である。
【0023】
即ち、従来のように植付センターケース20に固設する支持部材により植付深さ調節軸38を支持するのではなく、図10に示すように、植付センターケース20とチェーンケース21とを連結する連結パイプ95に支持部材96を設けて、該支持部材96により植付深さ調節軸38を支持するのである。尚、本実施例では、上記連結パイプ95に一体的に固設される平板状部材97の下部に、略「U」字状の支持部材96を設けている。
【0024】
この構成とすることで、植付センターケース20に支持部材取付用のネジボス等を設ける必要がなくなり、植付センターケース20の構造を簡素化できるのである。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
植付センターケース(20)から左右に連結パイプ(95・95)を突設し、該連結パイプ(95・95)の端部に、それぞれチェーンケース(21)を固着し、該チェーンケース(21)の後端にはロータリケース(22)を配置し、該ロータリケース(22)に植付け爪(17・17)を取付け、前記連結パイプ(95)に支持部材(96)を設け、該支持部材(96)を介して、左右水平方向に回動自在に横支される植付深さ調節軸(38)を支持し、該植付深さ調節軸(38)に複数本の植付深さ調節アーム(87・・)の基端を固設し、該植付深さ調節アーム(87・・)の先端に、複数個のフロート(34・35・35’)の後部を枢支し、上記植付深さ調節軸(38)の回動によりフロート(34・35・35’)の後部支点高さを変更して、植付深さを変更する田植機(A)の植付部(4)において、該植付深さ調節軸(38)は、左側パイプ(38L)、中央側パイプ(38C)、右側パイプ(38R)の三本のパイプにより構成し、三本のパイプ(38L・38C・38R)を一直線状に連結して構成し、前記左側パイプ(38L)の右端と、中央側パイプ(38C)の両端と、右側パイプ(38R)の左端には、それぞれ連結部材(88・88・・・)を固設し、該連結部材(88・88・・・)には、長孔(89・89・・・)を穿設し、該長孔(89・89・・)を介して締結する位置を変えることにより、左右両側のパイプ(38L・38R)を、中央の中央側パイプ(38C)に対し位相をずらして連結可能としたので、次のような効果を奏するものである。
即ち、該植付深さ調節軸(38)は、左側パイプ(38L)、中央側パイプ(38C)、右側パイプ(38R)の三本のパイプにより構成し、三本のパイプ(38L・38C・38R)を一直線状に連結して構成したので、該植付深さ調節軸(38)は長尺の部品が不要となり、撓みやひずみ等を小さくできて部品精度を向上させることができ、更には治具や塗装や輸送にかかるコストを低減できる。
【0026】
また、前記左側パイプ(38L)の右端と、中央側パイプ(38C)の両端と、右側パイプ(38R)の左端には、それぞれ連結部材(88・88・・・)を固設し、該連結部材(88・88・・・)には、長孔(89・89・・・)を穿設し、該長孔(89・89・・)を介して締結する位置を変えることにより、左右両側のパイプ(38L・38R)を、中央の中央側パイプ(38C)に対し位相をずらして連結可能としたので、植付部の左右両端側の条を深植え側に調整することが可能となり、これによって、耕盤の凹凸が激しくローリング制御装置が応答しきれず植付部が左右に多少傾いても、当該両端側の条をあらかじめ深植え側に調節しておくことで、浮き苗やころび苗となるのを防ぐことができるのである。
【0027】
また、植付センターケース(20)から左右に連結パイプ(95・95)を突設し、該連結パイプ(95・95)の端部に、それぞれチェーンケース(21)を固着し、該チェーンケース(21)の後端にはロータリケース(22)を配置し、該ロータリケース(22)に植付け爪(17・17)を取付け、前記連結パイプ(95)に支持部材(96)を設け、該支持部材(96)を介して、左右水平方向に回動自在に横支される植付深さ調節軸(38)を支持したので、植付センターケースに取付用のネジボスを設ける必要がなく、簡素な構成とすることができる。
また、従来のように植付センターケースのハウジングと共締めとした場合に油漏れが起きるという心配もないのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る植付部を具備した田植機の全体的な構成を示した側面図。
【図2】 本植付部において、フロートの後部を吊設する構成を示した平面図。
【図3】 センターフロート近傍の構成を示した側面図。
【図4】 第二サイドフロート近傍の構成を示した側面図。
【図5】 植付深さ調節軸の構成を示した斜視図。
【図6】 植付深さ調節軸を構成する軸部材(パイプ)を連結するための構成を示した分解組立斜視図。
【図7】 図6の状態から軸部材(パイプ)を連結固定した様子を示した拡大斜視図。
【図8】 左右両側のパイプを、中央側パイプと位相をずらして連結固定した様子を示した拡大斜視図。
【図9】 左右両側のパイプを、中央側パイプと位相をずらして連結固定した場合において、フロート後部の回動支点高さの関係を示した斜視図。
【図10】 植付深さ調節軸を連結パイプに支持した様子を示した側面一部断面図。
【符号の説明】
A 田植機
4 植付部
17 植付爪
20 センターケース
21 チェーンケース
38 植付深さ調節軸
38L・38C・38R 軸部材(左側パイプ・中央側パイプ・右側パイプ)
34・35・35' フロート
87 アーム(植付深さ調節アーム)
95 連結パイプ
96 支持部材
Claims (1)
- 植付センターケース(20)から左右に連結パイプ(95・95)を突設し、該連結パイプ(95・95)の端部に、それぞれチェーンケース(21)を固着し、該チェーンケース(21)の後端にはロータリケース(22)を配置し、該ロータリケース(22)に植付け爪(17・17)を取付け、前記連結パイプ(95)に支持部材(96)を設け、該支持部材(96)を介して、左右水平方向に回動自在に横支される植付深さ調節軸(38)を支持し、該植付深さ調節軸(38)に複数本の植付深さ調節アーム(87・・)の基端を固設し、該植付深さ調節アーム(87・・)の先端に、複数個のフロート(34・35・35’)の後部を枢支し、上記植付深さ調節軸(38)の回動によりフロート(34・35・35’)の後部支点高さを変更して、植付深さを変更する田植機(A)の植付部(4)において、該植付深さ調節軸(38)は、左側パイプ(38L)、中央側パイプ(38C)、右側パイプ(38R)の三本のパイプにより構成し、三本のパイプ(38L・38C・38R)を一直線状に連結して構成し、前記左側パイプ(38L)の右端と、中央側パイプ(38C)の両端と、右側パイプ(38R)の左端には、それぞれ連結部材(88・88・・・)を固設し、該連結部材(88・88・・・)には、長孔(89・89・・・)を穿設し、該長孔(89・89・・)を介して締結する位置を変えることにより、左右両側のパイプ(38L・38R)を、中央の中央側パイプ(38C)に対し位相をずらして連結可能としたことを特徴とする田植機の植付部。
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