JP4029251B2 - ω−シクロアルキル−プロスタグランジンE2誘導体 - Google Patents
ω−シクロアルキル−プロスタグランジンE2誘導体 Download PDFInfo
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ω−シクロアルキル−プロスタグランジンE2誘導体に関する。さらに詳しくは、
(1)一般式(I)
【0002】
【化11】
(式中、すべての記号は後記と同じ意味を表わす。)で示されるω−シクロアルキル−プロスタグランジンE2誘導体、それらの非毒性塩、それらのプロドラッグまたはシクロデキストリン包接化合物に関する。
【0003】
【従来の技術】
プロスタグランジンE2(PGE2と略記する。)は、アラキドン酸カスケードの中の代謝産物として知られており、その作用は、細胞保護作用、子宮収縮、発痛作用、消化管の蠕動運動促進、覚醒作用、胃酸分泌抑制作用、血圧降下作用、利尿作用等を有していることが知られている。
近年の研究の中で、PGE2受容体には、それぞれ役割の異なったサブタイプが存在することが分かってきた。現時点で知られているサブタイプは、大別して4つあり、それぞれ、EP1、EP2、EP3、EP4と呼ばれている(Negishi M. et al, J. Lipid Mediators Cell Signaling, 12, 379-391 (1995))。
【0004】
本発明者らは、これらの受容体にそれぞれ特異的に結合する化合物を見出すべく、研究を行なった結果、本発明化合物がEP2に強く結合することを見出し、本発明を完成した。
一般式(I)で示される本発明化合物は、EP2サブタイプに対する結合が強いため、免疫疾患(自己免疫疾患、臓器移植など)、喘息、骨形成異常、神経細胞死、肝障害、早産、流産、緑内障等の網膜神経障害などに対する予防および/または治療に有用である。
一般式(I)で示される本発明化合物のうち、その他のサブタイプやそれ以外のアラキドン酸カスケード代謝物の受容体(トロンボキサン受容体、プロスタグランジンI2受容体等)に対し、結合が弱いものは、他の作用を発現しないため、副作用の少ない薬剤となる可能性がある。
【0005】
一方、PG誘導体の特許出願は数多く知られており、例えば、以下の特許出願が挙げられる。
特開昭54-115351号明細書には、一般式(A)
【化12】
【0006】
(式中、R1AおよびR2Aは水素であり、R3Aは水素、あるいはR4Aと一緒になって6の炭素原子を含むシクロアルキルを形成するような4の炭素原子のメチレン鎖であり、あるいはR4Aと一緒になって式
【化13】
【0007】
(基中、pAは0〜1の値を有する整数であり、qAは2〜3の値を有する整数であり、そしてそのようなビシクロアルケニルの二重結合はqA橋にある。)
をもつビシクロアルケニルまたはビシクロアルキル部分であり、
R4AはR3Aと一緒になって上で定義したようにシクロアルキルまたはビシクロアルキルまたはビシクロアルケニルであるか、あるいはR5Aと一緒になって4の炭素原子を含むシクロアルキルを形成するような3の炭素原子のメチレン鎖であり、R5Aは水素、あるいはR4Aと一緒になって上で定義したようにシクロアルキルを形成し、そしてR6Aは水素あるいは8の炭素原子の直鎖アルキルである。)で示される化合物がプロスタグランジン様活性を有することが記載されている。
【0008】
【発明の開示】
(1)本発明は、一般式(I)
【化14】
【0009】
(式中、Rはカルボキシ基またはヒドロキシメチル基を表わし、
R1はオキソ基、メチレン基またはハロゲン原子を表わし、
R2は水素原子、水酸基、またはC1〜4のアルコキシ基を表わし、
R3は水素原子、C1〜8のアルキル基、C2〜8のアルケニル基、C2〜8のアルキニル基、または1〜3個の以下の(1)〜(5)の基で置換されているC1〜8のアルキル基、C2〜8のアルケニル基またはC2〜8のアルキニル基を表わし:(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4のアルコキシ基、(3)C3〜7のシクロアルキル基、(4)フェニル基、または(5)1〜3個のハロゲン原子、C1〜4のアルキル基、C1〜4のアルコキシ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基で置換されているフェニル基;
nは0〜4を表わし、
【0010】
【化15】
は一重結合または二重結合を表わし、
【化16】
は二重結合または三重結合を表わし、
【化17】
は一重結合、二重結合または三重結合を表わす。
ただし、(1)5−6位が三重結合を表わすとき、13−14位は三重結合を表わさない。
(2)13−14位が二重結合を表わすとき、その二重結合はE体、Z体またはEZ体の混合物を表わす。
(3)Rがカルボキシ基を表わし、かつR2が水酸基を表わし、かつR3がエチル基を表わし、かつnが1を表わし、かつ
【化18】
が一重結合を表わし、かつ
【化19】
が二重結合を表わし、かつ
【化20】
が二重結合を表わす時、R1は塩素原子を表わさない。)
【0011】
で示されるω−シクロアルキル−プロスタグランジンE2誘導体、それらの非毒性塩、それらのプロドラッグまたはシクロデキストリン包接化合物、
(2)それらの製造方法、および
(3)それらを有効成分として含有する薬剤に関する。
【0012】
本発明化合物のプロドラッグとは、
【0013】
1) 一般式(I)中のRが、COOR10(基中、R10はC1〜6のアルキル基を表わす。)で表わされる基である一般式(IA)
【化21】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物、
【0014】
2) 一般式(I)中のRがCONR12R13(基中、R12およびR13は、独立して、水素原子またはC1〜6のアルキル基を表わす。)で表わされる基である一般式(IB)
【化22】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物、および
【0015】
3) 一般式(I)中、RがCOOR10(基中、R10は前記と同じ意味を表わす。)であり、R1がR11−COO(基中、R11はC1〜4のアルキル基、C1〜4のアルコキシ基、フェニル基、フェニル−C1〜4アルキル基、R14−OOC−C1〜4アルキル基またはR14−OOC−C2〜4アルケニル基(基中、R14は水素原子またはC1〜4のアルキル基を表わす。)を表わし、8−9位が二重結合である。)で表わされる基である一般式(IC)
【化23】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を意味する。
【0016】
一般式(I)および(IC)中、R3、R11およびR14が表わすC1〜4のアルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチルおよびそれらの異性体基を意味する。
一般式(I)、(IA)および(IB)中、R10、R12およびR13が表わすC1〜6のアルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびそれらの異性体基を意味する。
一般式(I)中、R3が表わすC1〜8のアルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルおよびそれらの異性体基を意味する。
一般式(IC)中、R11中のC2〜4のアルケニル基とは、ビニル、プロペニル、ブテニルおよびそれらの異性体基を意味する。
一般式(I)中、R3が表わすC2〜8のアルケニル基とは、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニルおよびそれらの異性体基を意味する。
一般式(I)中、R3が表わすC2〜8のアルキニル基とは、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、へプチニル、オクチニルおよびそれらの異性体基を意味する。
一般式(I)および(IC)中、R2、R11、R3が表わすC1〜4のアルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびそれらの異性体基を意味する。
一般式(I)中、R3が表わすC3〜7のシクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル基を意味する。
一般式(I)中、R1およびR3中のハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味する。
【0017】
本発明において、記号
【化24】
は、当業者にとって明らかなように、特に断わらない限り紙面の手前に結合していることを表わし、記号
【化25】
は、特に断わらない限り紙面の向こう側に結合していることを表わし、記号
【化26】
は、紙面の手前または向こう側に結合しているかあるいはそれらの混合物であることを表わす。
【0018】
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基には直鎖のもの、分枝鎖のものが含まれ、アルケニル基中の二重結合は、E、ZおよびEZ混合物であるものを含む。また、分枝鎖のアルキル基が存在する場合等の不斉炭素原子の存在により生ずる異性体(例えば、16位の高極性立体異性体、低極性立体異性体、およびこれらの混合物)も含まれる。
【0019】
一般式(I)で示される本発明化合物中、好ましい化合物としては、実施例に記載した化合物および以下の表1〜表14に示す化合物およびそれらのプロドラッグが挙げられる。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
【表11】
【0031】
【表12】
【0032】
【表13】
【0033】
【表14】
【0034】
【塩】
一般式(I)で示される本発明化合物は、公知の方法で相当する塩に変換される。塩は毒性のない、水溶性のものが好ましい。適当な塩として、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩が挙げられる。
【0035】
【シクロデキストリン包接化合物】
式(I)で示されるω−シクロアルキル−プロスタグランジンE2誘導体は、α−、β−あるいはγ−シクロデキストリン、あるいはこれらの混合物を用いて、特公昭50-3363号、同52-31404号または同61-42146号明細書記載の方法を用いることによりシクロデキストリン包接化合物に変換することができる。シクロデキストリン包接化合物に変換することにより、安定性が増大し、また水溶性が大きくなるため、薬剤として使用する際、好都合である。
【0036】
【本発明化合物の製造方法】
(1) 一般式(I)で示される本発明化合物のうち、Rがカルボキシ基である一般式(I−1)
【化27】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(IA)
【化28】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を酵素を用いた加水分解反応に付すか、またはアルカリ性条件下での加水分解反応に付すことにより製造することができる。
【0037】
酵素を用いた加水分解は公知であり、例えば、水と混和しうる有機溶媒(エタノール、ジメチルスルフォキシド等)と水の混合溶液中、緩衝液の存在下または非存在下、エステル分解酵素(エステラーゼ、リパーゼ等)を用いて、0〜50℃で行なわれる。
アルカリ性条件下での加水分解反応は公知であり、例えば、水と混和しうる有機溶媒(エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)中、アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等)の水溶液を用いて、−10〜90℃で行なわれる。
【0038】
2) 一般式(I)で示される本発明化合物のうち、Rがヒドロキシメチル基である一般式(I−2)
【化29】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物のうち、R1がオキソ基である、一般式(I−2A)
【化30】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(IIA)
【化31】
(式中、R20は水素原子、酸性条件下で脱離する保護基で保護された水酸基またはC1〜4アルコキシ基を表わし、R40は酸性条件で除去できる水酸基の保護基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を酸性条件下、脱保護反応に付すことにより製造することができる。
【0039】
酸性条件で脱離する水酸基の保護基としては、例えば、t−ブチルジメチルシリル、トリフェニルメチル、テトラヒドロピラン−2−イル等が挙げられる。
酸性条件下での加水分解は公知であり、例えば、水と混和しうる有機溶媒(テトロヒドロフラン、メタノール、エタノール、ジメトキシエタン、アセトニトリルまたはこれらの混合溶媒等)中、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、フッ化水素酸、フッ化水素−ピリジン等)または、有機酸(酢酸、トシル酸、トリクロロ酢酸)を用いて、0〜50℃の温度で行なわれる。
【0040】
3) 一般式(I)で示される本発明化合物のうち、Rがヒドロキシメチル基である一般式(I−2)
【化32】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物のうち、R1がメチレン基である一般式(I−2B)
【化33】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(IA−4)
【化34】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を還元反応に付すことにより製造することができる。
【0041】
還元反応は公知であり、例えば、不活性有機溶媒(テトラヒドロフラン(THF)、ヘキサン、トルエン等)中、ジイソブチルアルミニウムハイドライドを用いて、−80〜0℃の温度で行なわれる。
【0042】
4) 一般式(I)で示される本発明化合物のうち、Rがヒドロキシメチル基である一般式(I−2)
【化35】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物のうち、R1がハロゲン原子である一般式(I−2C)
【化36】
(式中、R15は、ハロゲン原子を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(IA−5)
【化37】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を還元反応に付すことにより製造することができる。
還元反応は前記した方法と同様にして行なわれる。
【0043】
5) 一般式(IA)で示される本発明化合物のプロドラッグのうち、R2が水素原子または水酸基である一般式(IA−1)
【化38】
(式中、R22は、水素原子または水酸基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(III)
【化39】
(式中、R21は、水素原子または酸性条件下で、脱離する保護基で保護された水酸基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を酸性条件下の加水分解反応に付すことにより製造することができる。
酸性条件下の加水分解反応は、前記した方法により行なうことができる。
【0044】
6) 一般式(IA)で示される本発明化合物のプロドラッグのうち、R2がC1〜4のアルコキシ基である一般式(IA−2)
【化40】
(式中、R23は、C1〜4のアルコキシ基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物は、一般式(IA−1)においてR22が水酸基である化合物、すなわち一般式(IA−3)
【化41】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物をO−アルキル化反応に付すことにより製造することができる。
【0045】
O−アルキル化反応は公知であり、例えば、不活性有機溶媒(THF、ジエチルエーテル等)中、ジアゾアルカンを用いて、−30〜40℃で行なわれるか、または不活性有機溶媒中(アセトニトリル等)中、酸化銀の存在下、ヨウ化アルキルを用いて、0〜40℃で行なわれる。
【0046】
7) 一般式(IB)で示される本発明化合物のプロドラッグは、一般式(I−1)
【化42】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物と一般式(IV)
【化43】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物をアミド化反応に付すことにより製造することができる。
【0047】
アミド化反応は公知であり、例えば、不活性有機溶媒(THF、塩化メチレン、ベンゼン、アセトン、アセトニトリルまたはこれらの混合溶媒等)中、三級アミン(ジメチルアミノピリジン、ピリジン、トリエチルアミン等)の存在下または非存在下、縮合剤(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド(EDC)等)を用いて、0〜50℃で行なわれる。
【0048】
8) 一般式(IC)で示される本発明化合物のプロドラッグは、一般式(V)
【化44】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物を酸性条件下での加水分解反応に付すことにより製造することができる。
酸性条件下での加水分解反応は前記した方法により行なうことができる。
【0049】
一般式(IIA)で示される化合物は、以下の反応工程式(J)に示される工程により製造することができる。
一般式(V)で示される化合物は、以下の反応工程式(K)に示される工程により製造することができる。
一般式(III)で示される化合物は、R1およびR21の種類によって以下の6種の化合物に分けることができる。すなわち、
【0050】
1) R1がオキソ基であり、R21が酸性条件下で脱離する保護基で保護された水酸基である一般式(IIIA)
【化45】
(式中、R24は、酸性条件下で脱離する保護基で保護された水酸基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物、
【0051】
2) R1がメチレン基であり、R21が酸性条件下で脱離する保護基で保護された水酸基である一般式(IIIB)
【化46】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物、
【0052】
3) R1がハロゲン原子であり、R24が酸性条件下で脱離する保護基で保護された水酸基である一般式(IIIC)
【化47】
(式中、R15は、ハロゲン原子を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物、
【0053】
4) R1がオキソ基であり、R21が水素原子である一般式(IIID)
【化48】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物、
【0054】
5) R1がメチレン基であり、R21が水素原子である一般式(IIIE)
【化49】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物、
【0055】
6) R1がハロゲン原子であり、R21が水素原子である一般式(IIIF)
【化50】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物。
【0056】
上記の一般式(IIIB)で示される化合物は、一般式(IIIA)で示される化合物から次の反応工程式(A)に従って製造することができる。
上記の一般式(IIIC)で示される化合物は、一般式(IIIA)で示される化合物から次の反応工程式(B)、(C)または(D)に従って製造することができる。
上記の一般式(IIID)で示される化合物は、一般式(IIIA)で示される化合物から次の反応工程式(E)に従って製造することができる。
【0057】
上記の一般式(IIIE)で示される化合物は、一般式(IIID)で示される化合物から次の反応工程式(A)と同様の操作により製造することができる。
上記の一般式(IIIF)で示される化合物は、一般式(IIID)で示される化合物を反応工程式(B)、(C)または(D)と同様の操作により製造することができる。
一般式(IIIA)で示される化合物は、反応工程式(F)、(G)または(H)に従って製造することができる。
【0058】
各反応工程式中の記号は、以下の意味を表わすか、または前記と同じ意味を表わす。
Ts:p−トルエンスルホニル基、
Ac:アセチル基、
Ph:フェニル基、
AIBN:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
DIBAL:ジイソブチルアルミニウムハイドライド、
t−Bu:t−ブチル基、
n−Bu:ノルマルブチル基、
c−Hex:シクロヘキシル基、
Et:エチル基、
EE:エトキシエチル基、
D-(-)-DIPT:D-(-)-ジイソプロピルタ−タレ−ト、
L-(+)-DIPT:L-(+)-ジイソプロピルタ−タレ−ト、
Ti(OiPr)4:チタニウム(IV)イソプロポキシド、
TBHP:t−ブチルハイドロパ−オキサイド、
Cp2ZrClH:ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムクロライド
ハイドライド。
【0059】
【化51】
【0060】
【化52】
【0061】
【化53】
【0062】
【化54】
【0063】
【化55】
【0064】
【化56】
【0065】
【化57】
【0066】
【化58】
【0067】
【化59】
【0068】
【化60】
【0069】
【化61】
【0070】
【化62】
【0071】
【化63】
【0072】
【化64】
【0073】
前記反応工程式の各反応は公知の方法により行なわれる。前記反応工程式において、出発物質として用いる一般式(VI)、一般式(VIII)、一般式(X)、一般式(XIII)、一般式(XI)および一般式(XVI)で示される化合物はそれ自体公知であるか、あるいは公知の方法により容易に製造することができる。
例えば、一般式(VI)で示される化合物のうち、(4RS)−5,5−プロパノオクタ−1−イン−4−オールは特開昭54-115351号明細書に記載された公知化合物である。
【0074】
一般式(VIII)で示される化合物のうち、(5Z)−7−((3R)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5−オキソシクロペンタ−1−エン)ヘプタ−5−エン酸・メチルエステルおよび一般式(X)で示される化合物のうち、(4R)−2−(ジエチルアミノメチル)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オンはJ. Org. Chem., 53, 5590-5592 (1988)に記載された公知化合物である。
一般式(XII)で示される化合物のうち、(4R)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オンおよび一般式(XIII)で示される化合物のうち、7−ヨードヘプタ−5−イン酸・メチルエステルはJ. Am. Chem. Soc., 110, No. 14, 4718-4726 (1988)に記載された公知化合物である。
式(XI)で示される化合物はJ. Am. Chem. Soc., 97, 4745-4746 (1975)に記載された公知化合物である。
また、本発明における他の出発物質および各試薬は、それ自体公知であるかまたは公知の方法により製造することができる。
【0075】
本明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶等の方法により精製することができる。精製は各反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
【0076】
【本発明化合物の薬理活性】
一般式(I)で示される本発明化合物は、PGE2受容体のサブタイプであるEP2受容体に強く結合し、作用する。
例えば、実験室の実験では、プロスタノイドレセプターサブタイプ発現細胞を用いた受容体結合実験により、これらを確認した。
【0077】
プロスタノイドレセプターサブタイプ発現細胞を用いた受容体結合実験
スギモト(Sugimoto)らの方法[J. Biol. Chem. 267, 6463-6466 (1992)]に準じて、プロスタノイドレセプターサブタイプ(マウスEP1、EP2、EP3 α、EP4)をそれぞれ発現したCHO細胞を調製し、膜標品とした。
調製した膜画分(0.5mg/ml)、3H−PGE2を含む反応液(200μl)を室温で1時間インキュベートした。反応を氷冷バッファー(3ml)で停止し、減圧下吸引ろ過して結合した3H−PGE2をガラスフィルター(GF/B)にトラップし、結合放射活性を液体シンチレーターで測定した。
【0078】
Kd値とBmax値は、Scatchard plotsから求めた[Ann. N.Y. Acad. Sci. 51, 660 (1949)]。非特異的結合は過剰量(2.5μM)の非標識PGE2の存在下での結合として求めた。本発明化合物による3H−PGE2結合阻害作用の測定は、3H−PGE2(2.5nM)、本発明化合物を各種濃度で添加して行なった。なお、反応にはすべて次のバッファーを用いた。
バッファー:リン酸カリウム(10mM,pH6.0),EDTA(1mM),MgCl2(10mM),NaCl(0.1M)。
すべての数値は、各実施例化合物のうち、高極性体のものを示した。
各化合物の解離定数Ki(μM)は次式により求めた。
結果を、表15に示す。
【0079】
【表15】
【0080】
【毒性】
本発明化合物の毒性は十分に低いものであり、医薬品として使用するために十分安全であることが確認された。
【0081】
【医薬品への適用】
一般式(I)で示される本発明化合物は、PGE2受容体に結合し、作用を示すため有用である。とりわけ、EP2サブタイプに対する結合が強いため、免疫疾患(自己免疫疾患、臓器移植など)、喘息、骨形成異常、神経細胞死、肝障害、流産、早産、緑内障等の網膜神経障害などに対する予防および/または治療に有用である。
一般式(I)で示される本発明化合物のうち、EP2以外のサブタイプやそれ以外のアラキドン酸カスケード代謝物の受容体(トロンボキサン受容体、PGI2受容体等)に対し結合が弱いものは、他の作用を発現しないため、副作用の少ない薬剤となる可能性がある。
一般式(I)で示される本発明化合物および一般式(IA)、(IB)および(IC)で示されるそのプロドラッグ、その非毒性の塩またはそのシクロデキストリン包接化合物を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。プロドラッグにすることにより、刺激性がなくなる、吸収がよくなる、安定性がよくなる等の利点がある。
【0082】
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1μgから100mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、0.1μgから10mgの範囲で一日一回から数回非経口投与(好ましくは、静脈内投与)されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
本発明化合物を投与する際には、経口投与のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として用いられる。
【0083】
経口投与のための固体組成物には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。
カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。
このような固体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希釈剤、例えばラクトース、マンニトール、マンニット、グルコース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混和される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加物、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、グルタミン酸またはアスパラギン酸のような溶解補助剤を含有してもよい。錠剤または丸剤は必要により白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースフタレートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質のフィルムで被膜していてもよいし、また2以上の層で被膜していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
【0084】
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含む。このような液体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる不活性な希釈剤(例えば精製水、エタノール)に含有される。この組成物は、不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有してもよい。
経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれる。この組成物は不活性な希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような安定化剤、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号明細書に詳しく記載されている。
【0085】
本発明による非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射用蒸留水および生理食塩水が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート80(登録商標)等がある。このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸)のような補助剤を含んでいてもよい。これらはバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶媒に溶解して使用することもできる。
非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される外用液剤、軟膏、塗布剤、直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
【0086】
【参考例および実施例】
以下、参考例および実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されるカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積を表わす。
NMRの箇所に示されているカッコ内の溶媒は、測定に使用した溶媒を示している。
以下の実施例で用いられている記号、TBSはt−ブチルジメチルシリル基を表わし、THPはテトラヒドロピラニル基を表わし、Acはアセチル基を表わし、EEはエトキシエチル基を表わす。
【0087】
参考例1
(4RS)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタ−1−イン
【化65】
【0088】
(4RS)−5,5−プロパノオクタ−1−イン−4−オール(4.0g)およびイミダゾール(4.9g)のジメチルホルムアミド(50ml)溶液にt−ブチルジメチルシリルクロリド(5.4g)を氷冷下で加え、60℃で7時間撹拌した。反応混合溶液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(6.8g)を得た。
TLC:Rf 0.64(ヘキサン);
NMR(CDCl3):δ 3.75(1H,t,J=5.8Hz), 2.28(1H,ddd,J=17,5.0,2.5Hz), 2.16(1H,ddd,J=17,6.0,2.5Hz), 2.10-1.94(1H,m), 1.92(1H,t,J=2.5Hz), 1.90-1.20(9H,m), 0.90(3H,t,J=6.0Hz), 0.89(9H,s), 0.12(3H,s), 0.07(3H,s)。
【0089】
参考例2
(1E,4RS)−1−ヨード−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタ−1−エン
【化66】
【0090】
参考例1で製造した化合物(3.0g)およびトリブチルスズヒドリド(3.7ml)の混合物にアゾビスイソブチロニトリル(35mg)を加え、80℃で1.5時間撹拌した。反応混合溶液を室温まで冷却後、ヨウ素(4.1g)の塩化メチレン(70ml)溶液を滴下し、10分間撹拌した。反応混合溶液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、酢酸エチルおよび飽和食塩水を加え撹拌し、ろ過、分液後、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(3.9g)を得た。
TLC:Rf 0.77(ヘキサン);
NMR(CDCl3):δ 6.49(1H,dt,J=14.5,7.5Hz), 5.97(1H,d,J=14.5Hz), 3.58(1H,t,J=6.0Hz), 2.20-1.20(12H,m), 0.91(3H,t,J=6.0Hz), 0.91(9H,s), 0.06(3H,s), 0.05(3H,s)。
【0091】
参考例3
(5Z,11α,13E,16RS)−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化67】
【0092】
(1E,4RS)−1−ヨード−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタ−1−エン(368mg)のエーテル(6ml)溶液を−78℃に冷却し、t−ブチルリチウムの1.7Mペンタン溶液(1.06ml)を滴下し、45分間撹拌した。反応混合溶液にリチウム・2−チエニル−シアノキュープレートの0.25Mテトラヒドロフラン溶液(4.33ml)を滴下し、同温度で20分間撹拌した。反応混合溶液に(5Z)−7−((3R)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5−オキソシクロペンタ−1−エン)ヘプタ−5−エン酸・メチルエステル(290mg)のエーテル(4ml)溶液を滴下し、1時間かけて0℃まで昇温した。この溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=25:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(332mg)を得た。
TLC:Rf 0.37(ヘキサン:酢酸エチル=10:1);
NMR(CDCl3):δ 5.75-5.45(1H,m), 5.45-5.20(3H,m), 4.01(1H,q,J=7.0Hz), 3.66(3H,s), 3.57(1H,t,J=4.5Hz), 2.60(1H,dd,J=17.5,6.5Hz), 2.54-2.24(3H,m), 2.30(2H,t,J=7.0Hz), 2.24-1.96(6H,m), 1.96-1.20(12H,m), 0.95(3H,m), 0.91(9H,s), 0.88(9H,s), 0.06(3H,s), 0.05(3H,s), 0.04(3H,s), 0.03(3H,s)。
【0093】
参考例4
(4RS)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタ−1−エン
【化68】
【0094】
参考例2で製造した化合物(629mg)の無水エーテル(10ml)溶液を−78℃に冷却後、t−ブチルリチウムの1.57Mのペンタン溶液(1.96ml)を滴下し、1時間撹拌した。反応混合溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液(20ml)を加え、ヘキサン(2回)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(434mg)を得た。
TLC:Rf 0.75(ヘキサン);
NMR(CDCl3):δ 5.83(1H,ddt,J=17,9.8,7.4Hz), 5.06-4.92(2H,m), 3.59(1H,dd,J=6.0,4.6Hz), 2.20-2.00(2H,m), 2.00-1.20(10H,m), 0.90(3H,t,J=5.0Hz), 0.83(9H,s), 0.03(6H,s)。
【0095】
参考例5
(4RS)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタン−1−オール
【化69】
【0096】
ボラン・テトラヒドロフラン錯体(2.3ml、1.0Mテトラヒドロフラン溶液)をアルゴン気流下、0℃に冷却し、シクロヘキセン(468μl)を滴下し、1.5時間撹拌した。反応混合溶液に参考例4で製造した化合物(434mg)の無水テトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下し、30分間撹拌し、室温で30分間撹拌した。反応混合溶液に1N−水酸化ナトリウム水溶液(3ml)と31%過酸化水素水溶液(3ml)を加えて、室温で30分間撹拌した。反応混合溶液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(5ml)を加え、エーテルで抽出した。抽出液を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→酢酸エチル)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(439mg)を得た。
TLC:Rf 0.52(ヘキサン:酢酸エチル=4:1);
NMR(CDCl3):δ 3.61(2H,t,J=6.2Hz), 3.55(1H,t,J=4.6Hz), 2.18-1.20(14H,m), 0.95-0.85(12H,m), 0.05(6H,s)。
【0097】
参考例6
(4RS)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−1−ヨード−5,5−プロパノオクタン
【化70】
【0098】
参考例5で製造した化合物(430mg)の無水ベンゼン(10ml)溶液にアルゴン気流下、室温でイミダゾール(243mg)、トリフェニルホスフィン(936mg)およびヨウ素(726mg)を順次加え、15分間撹拌した。反応混合溶液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(5ml)を加え、ベンゼン(2回)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(2回)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(553mg)を得た。
TLC:Rf 0.63(ヘキサン);
NMR(CDCl3):δ 3.54(1H,t,J=5.0Hz), 3.16(2H,t,J=6.8Hz), 2.17-1.22(14H,m), 0.95-0.85(12H,m), 0.09(3H,s)。
【0099】
参考例7
(3R,4R)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2−メチリデン−3−((4RS)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタ−1−イン−1−イル)シクロペンタノン
【化71】
【0100】
(4RS)−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタ−1−イン(730mg)のトルエン(5ml)溶液を0℃に冷却し、n−ブチルリチウムの1.6Mヘキサン溶液(1.60ml)を滴下し、30分間撹拌した。反応混合溶液に塩化ジエチルアルミニウムの0.95Mヘキサン溶液(2.95ml)を滴下し、30分間撹拌した。反応混合溶液に(4R)−2−(ジエチルアミノメチル)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン(595mg)のトルエン(8ml)溶液を滴下し、室温で15分間撹拌した。反応混合溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液と2N−塩酸を加え、ヘキサンで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(364mg)を得た。
TLC:Rf 0.77(ヘキサン:酢酸エチル=10:1);
NMR(CDCl3):δ 6.12(1H,d,J=3.0Hz), 5.53(1H,d,J=3.0Hz), 4.25(1H,m), 3.71(1H,t,J=5.3Hz), 3.50-3.40(1H,m), 2.70(1H,dd,J=18.0,6.4Hz), 2.40-1.20(13H,m), 0.95-0.82(21H,m), 0.18-0.02(12H,m)。
【0101】
参考例8
(2R,3R,4R)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2−((2Z)−7−(1−エトキシエトキシ)−ヘプタ−2−エン−1−イル)−3−((4RS)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタ−1−イン−1−イル)シクロペンタノン
【化72】
【0102】
(1Z)−1−ヨード−6−(1−エトキシエトキシ)ヘキサ−1−エン(537mg)のエーテル(5ml)溶液を−78℃に冷却し、t−ブチルリチウムの1.57Mペンタン溶液(2.30ml)を滴下し、1.5時間撹拌した。反応混合溶液にリチウム・2−チエニルシアノキュープレートの0.25Mテトラヒドロフラン溶液(8.00ml)を滴下し、30分間撹拌した。反応混合溶液に参考例7で製造した化合物(606mg)のエーテル(10ml)溶液を滴下し、1時間かけて0℃まで昇温した。反応混合溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液とヘキサンを加えて1時間撹拌した。有機層を分離し、水層をヘキサンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=60:1→30:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(585mg)を得た。
TLC:Rf 0.57(ヘキサン:酢酸エチル=6:1);
NMR(CDCl3):δ 5.57-5.28(2H,m), 4.65(1H,q,J=5.0Hz), 4.32-4.03(1H,m), 3.73-3.35(5H,m), 2.74-2.60(2H,m), 2.47-1.18(28H,m), 0.96-0.80(21H,m), 0.13-0.05(12H,m)。
【0103】
参考例9
(5Z,11α,16RS)−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタン−5−エン−13−イン−1−オール
【化73】
【0104】
参考例8で製造した化合物(643mg)のメタノール(14ml)溶液を0℃に冷却し、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(24mg)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー)ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(399mg)を得た。
TLC:Rf 0.37(ヘキサン:酢酸エチル=4:1);
NMR(CDCl3):δ 5.60-5.30(2H,m), 4.32-4.22(1H,m), 3.70(1H,t,J=6.0Hz), 3.64(2H,t,J=7.0Hz), 2.72-2.60(1H,m), 2.66(1H,dd,J=17.8,6.6Hz), 2.47-1.32(23H,m), 0.95-0.83(21H,m), 0.18-0.03(12H,m)。
【0105】
参考例10
(5Z,11α,16RS)−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5−エン−13−イン酸・メチルエステル
【化74】
【0106】
参考例9で製造した化合物(369mg)のアセトン(10ml)を−30℃に冷却し、ジョーンズ(Jones)試薬(三酸化クロムと硫酸の水溶液、クロム酸として2.0M含有、1.0ml)を滴下し、1時間撹拌した。反応混合溶液にイソプロピルアルコール(3ml)を加え、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶液が約50mlになるまで濃縮した。その溶液を0℃に冷却し、ジアゾメタンのエーテル溶液を反応溶液が黄色くなるまで加えた。反応混合溶液を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(257mg)を得た。
TLC:Rf 0.76(ヘキサン:酢酸エチル=4:1);
NMR(CDCl3):δ 5.49-5.35(2H,m), 4.32-4.22(1H,m), 3.69(1H,t,J=4.8Hz), 3.66(3H,s), 2.73-2.61(12H,m), 2.44-1.32(20H,m), 2.31(2H,t,J=7.6Hz), 0.95-0.82(21H,m), 0.13-0.06(12H,m)。
【0107】
参考例11
(11α,13E,16RS)−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−13−エン−5−イン酸・メチルエステル
【化75】
【0108】
(1E,4RS)−1−ヨード−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタ−1−エン(265mg)のエーテル(2ml)溶液を−78℃に冷却し、t−ブチルリチウムの1.7Mペンタン溶液(0.83ml)を滴下し、1時間撹拌した。反応混合溶液にリチウム・2−チエニル−シアノキュープレートの0.25Mテトラヒドロフラン溶液(3.12ml)を滴下し、20分間撹拌した。反応混合溶液に(4R)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン(106mg)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液を滴下し、30分間かけて−20℃まで昇温した。反応混合溶液に7−ヨードヘプタ−5−イン酸・メチルエステル(665mg)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液を滴下し、3時間撹拌した。反応混合溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ヘキサンで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:1→20:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(44mg)を得た。
TLC:Rf 0.36(ヘキサン:酢酸エチル=9:1);
NMR(CDCl3):δ 5.78-5.55(1H,m), 5.40-5.23(1H,m), 4.10-3.95(1H,m), 3.66(3H,s), 3.63-3.53(1H,m), 2.80-2.50(2H,m), 2.50-1.20(22H,m), 1.00-0.80(3H,m), 0.91,0.90 and 0.88(18H,3s), 0.09,0.05 and 0.04(12H,3s)。
【0109】
実施例1
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化76】
【0110】
参考例3で製造した化合物(330mg)のアセトニトリル(7ml)溶液にピリジン(3ml)、47%フッ化水素水溶液(6ml)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、下記物性値を有する本発明化合物であり、互いに16位の立体異性体である低極性体(55mg)および高極性体(55mg)を得た。
【0111】
低極性体
TLC:Rf 0.37(ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15.3,7.6,6.3Hz), 5.54-5.26(3H,m), 4.18-4.00(1H,m), 3.67(3H,s), 3.55(1H,dd,J=10.0,2.4Hz), 2.75(1H,ddd,J=18.6,7.2,1.0Hz), 2.85-2.65(1H,br), 2.50-1.50(19H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz), 1.50-1.20(3H,m), 0.94(3H,t,J=6.9Hz)。
【0112】
高極性体
TLC:Rf 0.29(ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
NMR(CDCl3):δ 5.69(1H,ddd,J=15.4,8.2,5.4Hz), 5.49-5.25(3H,m), 4.12-3.98(1H,m), 3.67(3H,s), 3.65-3.20(1H,br), 3.55(1H,dd,J=10.2,2.4Hz), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50-1.50(19H,m), 2.31(2H,t,J=7.3Hz), 1.50-1.20(3H,m), 0.94(3H,t,J=6.9Hz)。
【0113】
実施例1(1)〜1(2)
参考例10および参考例11で製造した化合物を用いて、実施例1と同様に操作して、以下の本発明化合物を得た。
【0114】
実施例1(1)
(5Z,11α,16RS)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5−エン−13−イン酸・メチルエステル
【化77】
【0115】
混合物
TLC:Rf 0.57(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.54-5.31(2H,m), 4.39-4.27(1H,m), 3.70-3.63(1H,m), 3.67(3H,s), 3.40-3.30(1H,bs), 2.75(1H,dd,J=18.4,7.2Hz), 2.72-1.20(24H,m), 0.93(3H,t,J=7.0Hz)。
【0116】
実施例1(2)
(11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−13−エン−5−イン酸・メチルエステル
【化78】
【0117】
低極性体
TLC:Rf 0.33(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.80(1H,ddd,J=15.4,7.6,6.2Hz), 5.52(1H,dd,J=15.4,8.2Hz), 4.22-4.06(1H,m), 3.68(3H,s), 3.59(1H,dd,J=9.8,2.8Hz), 2.90-2.55(3H,m), 2.50-1.20(21H,m), 2.43(2H,t,J=7.6Hz), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0118】
高極性体
TLC:Rf 0.24(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.76(1H,ddd,J=15.4,8.2,5.4Hz), 5.46(1H,dd,J=15.4,8.6Hz), 4.19-4.03(1H,m), 3.68(3H,s), 3.58(1H,dd,J=10.0,2.2Hz), 2.90-2.55(3H,m), 2.50-1.20(21H,m), 2.43(2H,t,J=7.4Hz), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0119】
実施例2
(5Z,11α,16RS)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5−エン酸・メチルエステル
【化79】
【0120】
参考例6で製造した化合物を用いて、参考例3→実施例1と同様に操作して、下記物性値を有する本発明化合物を得た。
混合物
TLC:Rf 0.34(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.51-5.28(2H,m), 4.28-4.16(1H,m), 3.67(3H,s), 3.55-3.50(1H,m), 2.68(1H,ddd,J=19,7,3Hz), 2.50-1.20(25H,m), 2.33(2H,t,J=7Hz), 0.93(3H,t,J=7Hz)。
【0121】
実施例3〜3(9)
参考例1において、出発原料である(4RS)−5,5−プロパノオクタ−1−イン−4−オールの代わりに相当するアセチレン誘導体を用いて、参考例1→参考例2→参考例3→実施例1と同様に操作して、以下の本発明化合物を得た。
【0122】
実施例3
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−20−メチル−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化80】
【0123】
低極性体
TLC:Rf 0.32(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.52-5.27(3H,m), 4.17-4.03(1H,m), 3.67(3H,s), 3.54(1H,dd,J=10,2Hz), 2.75(1H,dd,J=19,8Hz), 2.50-1.90(9H,m), 2.30(2H,t,J=7Hz), 1.90-1.20(14H,m), 0.90(3H,t,J=7Hz)。
【0124】
高極性体
TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.50-5.27(3H,m), 4.17-4.00(1H,m), 3.66(3H,s), 3.56(1H,dd,J=10,2Hz), 2.74(1H,dd,J=17,6Hz), 2.48-1.20(23H,m), 2.30(2H,t,J=7Hz), 0.92(3H,t,J=7Hz)。
【0125】
実施例3(1)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−20−エチル−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化81】
【0126】
低極性体
TLC:Rf 0.31(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.52-5.27(3H,m), 4.15-4.02(1H,m), 3.67(3H,s), 3.54(1H,dd,J=10,2Hz), 2.75(1H,dd,J=19,8Hz), 2.50-1.90(9H,m), 2.32(2H,t,J=7Hz), 1.90-1.20(16H,m), 0.90(3H,t,J=7Hz)。
【0127】
高極性体
TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.72(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.49-5.27(3H,m), 4.12-3.99(1H,m), 3.66(3H,s), 3.55(1H,dd,J=10,2Hz), 2.75(1H,dd,J=19,8Hz), 2.50-1.90(9H,m), 2.33(2H,t,J=7Hz), 1.90-1.10(16H,m), 0.90(3H,t,J=7Hz)。
【0128】
実施例3(2)
(5Z,11α,13E)−20−クロロ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化82】
【0129】
低極性体
TLC:Rf 0.24(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.70(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.53-5.26(3H,m), 4.17-4.03(1H,m), 3.67(3H,s), 3.59-3.53(3H,m), 2.76(1H,dd,J=18,8Hz), 2.50-1.45(21H,m), 2.30(2H,t,J=7Hz)。
【0130】
高極性体
TLC:Rf 0.18(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.70(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.50-5.26(3H,m), 4.17-4.00(1H,m), 3.66(3H,s), 3.59-3.53(3H,m), 2.74(1H,dd,J=19,7Hz), 2.50-1.50(21H,m), 2.30(2H,t,J=7Hz)。
【0131】
実施例3(3)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−18−フェニル−17,17−プロパノ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化83】
【0132】
低極性体
TLC:Rf 0.29(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 7.33-7.20(5H,m), 5.70(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.54-5.27(3H,m), 4.18-4.03(1H,m), 3.66(3H,s), 3.57(1H,dd,J=10,2Hz), 2.92(1H,d,J=13Hz), 2.76(1H,dd,J=1 9,7Hz), 2.65(1H,d,J=13Hz), 2.50-1.45(17H,m), 2.30(2H,t,J=7Hz)。
【0133】
高極性体
TLC:Rf 0.21(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 7.36-7.18(5H,m), 5.70(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.49-5.26(3H,m), 4.18-3.99(1H,m), 3.65(3H,s), 3.57(1H,dd,J=10,2Hz), 2.91(1H,d,J=14Hz), 2.73(1H,dd,J=1 8,7Hz), 2.66(1H,d,J=14Hz), 2.50-1.45(17H,m), 2.30(2H,t,J=7Hz)。
【0134】
実施例3(4)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13,19−トリエン酸・メチルエステル
【化84】
【0135】
低極性体
TLC:Rf 0.44(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.95(1H,ddt,J=17.0,10.0,7.4Hz), 5.71(1H,ddd,J=15.4,7.7,5.9Hz), 5.60-5.25(3H,m), 5.20-5.05(2H,m), 4.16-4.02(1H,m), 3.67(3H,s), 3.56(1H,dd,J=9.6,2.0Hz), 2.76(1H,ddd,J=18.3,7.3,1.4Hz), 2.50-1.55(21H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz)。
【0136】
高極性体
TLC:Rf 0.34(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.95(1H,ddt,J=17.2,10.0,7.4Hz), 5.70(1H,ddd,J=15.4,7.6,5.6Hz), 5.57-5.25(3H,m), 5.20- 5.05(2H,m), 4.14-3.98(1H,m), 3.67(3H,s), 3.56(1H,dd,J=10.2,2.3Hz), 3.00-2.70(1H,br), 2.74(1H,ddd,J=18.2,7.4,1.4Hz), 2.50-1.55(20H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz)。
【0137】
実施例3(5)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−20−メチル−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン−19−イン酸・メチルエステル
【化85】
【0138】
低極性体
TLC:Rf 0.43(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.83-5.66(1H,m), 5.55-5.25(3H,m), 4.18-4.00(1H,m), 3.75-3,60(1H,m), 3.67(3H,s), 2.75(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.4Hz), 2.50-1.55(21H,m), 2.32(2H,t,J=7.4Hz), 1.80(3H,t,J=2.6Hz)。
【0139】
高極性体
TLC:Rf 0.33(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.72(1H,ddd,J=15.0,7.8,5.8Hz), 5.52-5.25(3H,m), 4.15-3.98(1H,m), 3.73-3.62(1H,m), 3.67(3H,s), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.2,1.4Hz), 2.50-1.50(21H,m), 2.32(2H,t,J=7.2Hz), 1.80(3H,t,J=2.6Hz)。
【0140】
実施例3(6)
(5Z,11α,13E)−17,17−ブタノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化86】
【0141】
低極性体
TLC:Rf 0.43(ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15.2,7.9,5.7Hz), 5.54-5.25(3H,m), 4.14-4.01(1H,m), 3.67(3H,s), 3.47(1H,dd,J=10.2,2.0Hz), 2.75(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50-1.80(10H,m), 2.32(2H,t,J=7.4Hz), 1.80-1.50(9H,m), 1.50-1.20(6H,m), 0.90(3H,t,J=6.8Hz)。
【0142】
高極性体
TLC:Rf 0.34(ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
NMR(CDCl3):δ 5.67(1H,ddd,J=15.2,8.2,5.2Hz), 5.48-5.25(3H,m), 4.12-3.96(1H,m), 3.70-3.40(1H,br), 3.67(3H,s), 3.48(1H,dd,J=10.2,2.0Hz), 2.75(1H,ddd,J=18.4,7.6,1.0Hz), 2.50-1.80(10H,m), 2.31(2H,t,J=7.5Hz), 1.80-1.50(8H,m), 1.50-1.20(6H,m), 0.90(3H,t,J=6.6Hz)。
【0143】
実施例3(7)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−ペンタノプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化87】
【0144】
低極性体
TLC:Rf 0.47(ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15.4,8.0,5.6Hz), 5.53-5.25(3H,m), 4.16-4.01(1H,m), 3.67(3H,s), 3.47(1H,dd,J=10.6,2.0Hz), 2.75(1H,ddd,J=18.6,7.4,1.2 Hz), 2.50-2.00(10H,m), 2.32(2H,t,J=7.4Hz), 2.00-1.15(17H,m), 0.91(3H,t,J=6.5Hz)。
【0145】
高極性体
TLC:Rf 0.38(ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
NMR(CDCl3):δ 5.69(1H,ddd,J=15.4,8.0,5.6Hz), 5.48-5.25(3H,m), 4.12-3.96(1H,m), 3.67(3H,s), 3.60-3.00(1H,br), 3.47(1H,dd,J=10.5,1.7Hz), 2.73(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50-1.95(10H,m), 2.31(2H,t,J=7.4Hz), 1.80-1.15(16H,m), 0.91(3H,t,J=6.7Hz)。
【0146】
実施例3(8)
(5Z,11α,13E)−18−シクロヘキシル−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化88】
【0147】
低極性体
TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
NMR(CDCl3):δ 5.74(1H,ddd,J=15.2,8.0,6.0Hz), 5.60-5.25(3H,m), 4.18-4.02(1H,m), 3.67(3H,s), 3.67-3.56(1H,m), 2.76(1H,dd,J=18.2,7.8Hz), 2.60-1.95(13H,m), 2.33(2H,t,J=7.6Hz), 1.95-1.45(12H,m), 1.45-0.85(7H,m)。
【0148】
高極性体
TLC:Rf 0.35(ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
NMR(CDCl3):δ 5.72(1H,ddd,J=15.4,8.2,5.2Hz), 5.50-5.25(3H,m), 4.14-3.98(1H,m), 3.67(3H,s), 3.61(1H,dd,J=10.2,2.0Hz), 3.49(1H,br), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.60-1.95(12H,m), 2.32(2H,t,J=7.6Hz), 1.95-1.45(12H,m), 1.45-0.85(7H,m)。
【0149】
実施例3(9)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化89】
【0150】
低極性体
TLC:Rf 0.35(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.52-5.24(3H,m), 4.15-4.03(1H,m), 3.67(3H,s), 3.56(1H,dd,J= 10,2Hz), 2.75(1H,ddd,J=19,7,1Hz), 2.50-1.35(19H,m), 2.34(2H ,t,J=7Hz), 0.92(3H,t,J=7Hz)。
【0151】
高極性体
TLC:Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.48-5.26(3H,m), 4.12-3.99(1H,m), 3.66(3H,s), 3.56(1H,dd,J= 10,2Hz), 2.73(1H,ddd,J=19,7,1Hz), 2.48-1.47(19H,m), 2.34(2H ,t,J=7Hz), 0.92(3H,t,J=7Hz)。
【0152】
実施例4
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン酸
【化90】
【0153】
実施例1で製造した低極性体化合物(55mg)のエタノール(0.4ml)およびリン酸バッファー(pH7.4、4ml)の混合溶液に室温でPLE(ぶた肝臓エステラーゼ、20μl)を加え、3時間撹拌した。反応混合溶液に飽和硫酸アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を1N−塩酸および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→酢酸エチル)で精製し、下記物性値を有する本発明化合物(33mg)を得た。実施例1で製造した高極性体化合物についても上記と同様の操作に付すことにより下記物性値を有する本発明化合物(29mg)を得た。
【0154】
低極性体
TLC:Rf 0.41(酢酸エチル:ヘキサン:酢酸=16:8:1);
NMR(CDCl3):δ 5.74(1H,dt,J=15.0,6.0Hz), 5.55-5.25(3H,m), 4.08(1H,q,J=7.5Hz), 3.64(1H,dd,J=10.5,2.5Hz), 2.75(1H,dd,J=18.0,7.5Hz), 2.50-2.20(7H,m), 2.20-1.20(18H,m), 0.94(3H,t,J=7.0Hz)。
【0155】
高極性体
TLC:Rf 0.36(酢酸エチル:ヘキサン:酢酸=16:8:1);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=14.0,8.0,6.0Hz), 5.54-5.30(3H,m), 4.05(1H,q,J=8.5Hz), 3.61(1H,dd,J=10.0,2.5Hz), 2.74(1H,dd,J=19.0,8.0Hz), 2.50-2.20(7H,m), 2.20-1.20(18H,m), 0.95(3H,t,J=6.5Hz)。
【0156】
実施例4(1)〜4(13)
実施例3〜3(9)、実施例2、および実施例1(1)〜1(2)で製造した化合物を用いて、実施例4と同様に操作して、以下に示す本発明化合物を得た。
【0157】
実施例4(1)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−20−メチル−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン酸
【化91】
【0158】
低極性体
TLC:Rf 0.74(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.72(1H,dt,J=16,7Hz), 5.52-5.31(3H,m), 5.10-4.50(3H,bs), 4.14-4.01(1H,m), 3.60(1H,dd,J=16,2Hz), 2.74(1H,dd,J=18,7Hz), 2.45-1.15(25H,m), 0.90(3H,t,J=7Hz)。
【0159】
高極性体
TLC:Rf 0.67(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.90-4.80(7H,m), 4.10-3.98(1H,m), 3.56(1H,d,J=9Hz), 2.72(1H,dd,J=18,7Hz), 2.47-1.15(23H,m), 2.30(2H,t,J=7Hz), 0.90(3H,t,J=7Hz)。
【0160】
実施例4(2)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−20−エチル−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン酸
【化92】
【0161】
低極性体
TLC:Rf 0.80(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.72(1H,dt,J=15,7Hz), 5.52-5.31(3H,m), 5.60-4.40(3H,bs), 4.14-4.01(1H,m), 3.60(1H,dd,J=11,2Hz), 2.74(1H,dd,J=18,8Hz), 2.45- 1.18(25H,m), 2.34(2H,t,J=7Hz), 0.90(3H,t,J=7Hz)。
【0162】
高極性体
TLC:Rf 0.73(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.76-5.61(1H,m), 5.49-5.32(3H,m), 4.80-4.20(3H,bs), 4.11-3.98(1H,m), 3.59(1H,dd,J=10,1Hz), 2.73(1H,dd,J=18,8Hz), 2.45-1.15(25H,m), 2.35(2H,t,J=7Hz), 0.90(3H,t,J=7Hz)。
【0163】
実施例4(3)
(5Z,11α,13E)−20−クロロ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン酸
【化93】
【0164】
低極性体
TLC:Rf 0.50(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.80-5.65(1H,m), 5.54-5.38(3H,m), 4.20-3.00(3H,br), 4.17-4.02(1H,m), 3.63(1H,dd,J=10,2Hz), 3.56(2H,t,J=6.2Hz), 2.76(1H,dd,J=17.8,6.8Hz), 2.46-1.48(23H,m)。
【0165】
高極性体
TLC:Rf 0.44(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.68(1H,ddd,J=15,7,5Hz), 5.50-5.29(3H,m), 4.80-4.00(3H,br), 4.12-3.99(1H,m), 3.63-3.53(3H,m), 2.74(1H,dd,J=18,7Hz), 2.45-1.50(21H,m), 2.30(2H,t,J=7Hz)。
【0166】
実施例4(4)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−18−フェニル−17,17−プロパノ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸
【化94】
【0167】
低極性体
TLC:Rf 0.52(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 7.37-7.18(5H,m), 5.72(1H,ddd,J=15,7,6Hz), 5.54-5.40 (3H,m), 4.14-4.01(1H,m), 3.67(1H,dd,J=10,2Hz), 3.50-2.90(3H,bs), 2.90(1H,d,J=14Hz), 2.75(1H,dd,J=19,8Hz), 2.66(1H,d,J=14Hz), 2.47-1.45(17H,m), 2.31(2H,t,J=7Hz)。
【0168】
高極性体
TLC:Rf 0.43(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 7.37-7.18(5H,m), 5.67(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.49-5.28(3H,m), 5.20-4.60(3H,bs), 4.18-3.98(1H,m), 3.62(1H,bd,J=10Hz), 2.87(1H,d,J=14Hz), 2.73(1H,dd,J=18,8Hz), 2.65(1H,d,J=14Hz), 2.45-1.42(19H,m)。
【0169】
実施例4(5)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13,19−トリエン酸
【化95】
【0170】
低極性体
TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.94(1H,ddt,J=17.0,10.0,7.4Hz), 5.72(1H,ddd,J=15.0,7.8,6.2Hz), 5.60-5.30(3H,m), 5.20-5.05(2H,m), 5.00-4.00(3H,br), 4.16-4.00(1H,m), 3.63(1H,dd,J=10.2,2.4Hz), 2.75(1H,ddd,J=18.2,7.4,1.0Hz), 2.50-1.60(21H,m)。
【0171】
高極性体
TLC:Rf 0.21(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.94(1H,ddt,J=17.2,10.2,7.2Hz), 5.66(1H,ddd,J=15.2,8.0,5.6Hz), 5.53-5.25(3H,m), 5.30-4.50(3H,br), 5.20-5.00(2H,m), 4.12-3.96(1H,m), 3.58(1H,dd,J=10.2,1.8Hz), 2.72(1H,dd,J=18.2,7.2Hz), 2.50-1.60(21H,m)。
【0172】
実施例4(6)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−20−メチル−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5,13−ジエン−19−イン酸
【化96】
【0173】
低極性体
TLC:Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.84-5.66(1H,m), 5.56-5.32(3H,m), 4.80-3.60(3H,br), 4.18-4.00(1H,m), 3.77(1H,dd,J=10.0,2.6Hz), 2.76(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50- 1.60(21H,m), 1.81(3H,t,J=2.5Hz)。
【0174】
高極性体
TLC:Rf 0.20(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15.0,7.6,5.8Hz), 5.52-5.28(3H,m), 5.30-4.20(3H,br), 4.13-3.95(1H,m), 3.72(1H,dd,J=10.2,2.2Hz), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50-1.60(21H,m), 1.81(3H,t,J=2.5Hz)。
【0175】
実施例4(7)
(5Z,11α,13E)−17,17−ブタノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化97】
【0176】
低極性体
TLC:Rf 0.33(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=2:3:0.05);
NMR(CDCl3):δ 5.82-5.65(1H,m), 5.55-5.30(3H,m), 5.40-4.60(3H,br), 4.16-3.98(1H,m), 3.55(1H,dd,J=10.6,2.0Hz), 2.75(1H,dd,J=18.0,7.0Hz), 2.50-1.90(11H,m), 1.80-1.10(14H,m), 0.90(3H,t,J=6.4Hz)。
【0177】
高極性体
TLC:Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=2:3:0.05);
NMR(CDCl3):δ 5.75-5.57(1H,m), 5.50-5.30(3H,m), 5.80-4.80(3H,br), 4.12-3.94(1H,m), 3.51(1H,d,J= 9.4Hz), 2.73(1H,dd,J=18.0,7.0Hz), 2.50-1.95(11H,m), 1.80-1.10(14H,m), 0.90(3H,t,J=6.4Hz)。
【0178】
実施例4(8)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−ペンタノプロスタ−5,13−ジエン酸
【化98】
【0179】
低極性体
TLC:Rf 0.35(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=2:3:0.05);
NMR(CDCl3):δ 5.81-5.63(1H,m), 5.55-5.30(3H,m), 5.40-4.50(3H,br), 4.15-3.98(1H,m), 3.53(1H,d,J= 10.2Hz), 2.75(1H,dd,J=18.2,7.0Hz), 2.50-1.90(11H,m), 1.80-1.10(16H,m), 0.90(3H,t,J=6.4Hz)。
【0180】
高極性体
TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=2:3:0.05);
NMR(CDCl3):δ 5.75-5.57(1H,m), 5.50-5.30(3H,m), 5.80-5.00(3H,br), 4.11-3.95(1H,m), 3.50(1H,d,J= 10.0Hz), 2.73(1H,dd,J=18.4,7.0Hz), 2.50-1.90(11H,m), 1.80-1.10(16H,m), 0.90(3H,t,J=6.4Hz)。
【0181】
実施例4(9)
(5Z,11α,13E)−18−シクロヘキシル−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸
【化99】
【0182】
低極性体
TLC:Rf 0.36(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.75(1H,ddd,J=15.2,7.4,6.0Hz), 5.55-5.30(3H,m), 5.40-4.40(3H,br), 4.17-4.02(1H,m), 3.68(1H,dd,J=10.2,2.2Hz), 2.76(1H,dd,J=18.2,7.0Hz), 2.50-1.90(14H,m), 1.90-1.40(11H,m), 1.40-0.80(7H,m)。
【0183】
高極性体
TLC:Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.73(1H,ddd,J=15.0,7.7,6.1Hz), 5.55-5.30(3H,m), 4.80-3.60(3H,br), 4.15-3.98(1H,m), 3.66(1H,dd,J=10.2,2.0Hz), 2.74(1H,dd,J=18.2,6.8Hz), 2.50-1.90(14H,m), 1.90-1.40(11H,m), 1.40-0.80(7H,m)。
【0184】
実施例4(10)
(5Z,11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸
【化100】
【0185】
低極性体
TLC:Rf 0.43(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.73(1H,ddd,J=16,8,7Hz), 5.53-5.38(3H,m), 4.90-4.10(3H,bs), 4.14-4.02(1H,m), 3.63(1H,dd,J=10,3Hz), 2.75(1H,ddd,J=19,8,1Hz), 2.45-1.30(19H,m), 2.33(2H,t,J=7Hz), 0.92(3H,t,J=7Hz)。
【0186】
高極性体
TLC:Rf 0.39(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.49-5.29(3H,m), 5.20-4.40(3H,bs), 4.11-3.98(1H,m), 3.60(1H,dd,J=10,2Hz), 2.73(1H,ddd,J=18,7,1Hz), 2.45-1.35(19H,m), 2.33(2H,t,J=7Hz), 0.92(3H,t,J=7Hz)。
【0187】
実施例4(11)
(5Z,11α,16RS)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5−エン酸
【化101】
【0188】
混合物
TLC:Rf 0.62(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.50-5.20(2H,m), 5.20-4.60(3H,bs), 4.20-4.10(1H,m), 3.58-3.52(1H,m), 2.75-2.61(1H,dd,J=18,7Hz), 2.50-1.20(25H,m), 2.32(2H,t,J=7Hz), 0.92(3H,t,J=7Hz)。
【0189】
実施例4(12)
(5Z,11α,16RS)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−5−エン−13−イン酸
【化102】
【0190】
混合物
TLC:Rf 0.45(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 6.00-5.20(3H,bs), 5.50-5.30(2H,m), 4.37-4.21(1H,m), 3.75-3.65(1H,m), 2.73(1H,dd,J=18.2,6.6Hz), 2.70-1.20(23H,m), 0.93(3H,t,J=7.0Hz)。
【0191】
実施例4(13)
(11α,13E)−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−17,17−プロパノプロスタ−13−エン−5−イン酸
【化103】
【0192】
低極性体
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 5.83(1H,dt,J=15.4,6.8Hz), 5.48(1H,dd,J=15.4,8.2Hz), 5.50-4.50(3H,br), 4.22-4.05(1H,m), 3.60(1H,dd,J=10.0,2.4Hz), 2.88-2.62(3H,m), 2.49(2H,t,J=7.1Hz), 2.40-1.20(19H,m), 0.94(3H,t,J=6.7Hz)。
【0193】
高極性体
TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 6.00-4.80(3H,br), 5.71(1H,ddd,J=15.0,9.2,4.4Hz), 5.41(1H,dd,J=15.0,8.5Hz), 4.20-4.03(1H,m), 3.61(1H,d,J=10.0Hz), 2.88-2.65(3H,m), 2.50(2H,t,J=7.0Hz), 2.40-1.20(19H,m), 0.94(3H,t,J=6.7Hz)。
【0194】
実施例5
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−19,20−メタノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化104】
【0195】
参考例1、2および3と同様の操作により得られたTBSにより保護された化合物を用いて、実施例1と同様の操作により、下記の物性値を有する標題化合物を得た。
【0196】
低極性体
TLC:Rf 0.48(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.73(1H,ddd,J=15.2,7.8,5.8Hz), 5.54-5.26(3H,m), 4.17-4.01(1H,m), 3.74-3.63(1H,m), 3.67(3H,s), 2.75(1H,ddd,J=18.4,7.6,1.0Hz), 2.50-1.60(19H,m), 2.32(2H,t,J=7.6Hz), 1.54(1H,dd,J=14.0,6.8Hz), 1.34(1H,dd,J=14.0,6.4Hz), 0.90-0.68(1H,m), 0.55-0.44(2H,m), 0.16-0.05(2H,m)。
【0197】
高極性体
TLC:Rf 0.38(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.70(1H,ddd,J=15.4,8.2,5.6Hz), 5.50-5.25(3H,m), 4.14-3.98(1H,m), 3.74-3.62(1H,m), 3.67(3H,s), 3.34(1H,br), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50-1.60(18H,m), 2.31(2H,t,J=7.4Hz), 1.53(1H,dd,J=14.0,6.8Hz), 1.36(1H,dd,J=14.0,6.4Hz), 0.90-0.68(1H,m), 0.56-0.45(2H,m), 0.16-0.06(2H,m)。
【0198】
実施例5(1)〜5(7)
実施例5と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
【0199】
実施例5(1)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−20,20−メチレン−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化105】
【0200】
低極性体
TLC:Rf 0.49(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.86(1H,ddt,J=17.0,10.4,6.5Hz), 5.71(1H,ddd,J=15.2,7.8,5.8Hz), 5.55-5.25(3H,m), 5.10-4.90(2H,m), 4.18-4.01(1H,m), 3.67(3H,s), 3.57(1H,dd,J=10.0,2.6Hz), 2.76(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50-1.40(23H,m), 2.32(2H,t,J=7.4Hz)。
【0201】
高極性体
TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.86(1H,ddt,J=17.2,10.2,6.4Hz), 5.71(1H,ddd,J=15.2,8.0,5.8Hz), 5.50-5.25(3H,m), 5.10-4.90(2H,m), 4.14-3.98(1H,m), 3.67(3H,s), 3.57(1H,dd,J=10.2,2.4Hz), 3.02(1H,br), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50-1.40(22H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz)。
【0202】
実施例5(2)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−20−メトキシ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化106】
【0203】
低極性体
TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=1:3);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15.4,7.4,6.4Hz), 5.55-5.25(3H,m), 4.16-4.00(1H,m), 3.67(3H,s), 3.57(1H,dd,J=9.6,2.6Hz), 3.48-3.30(2H,m), 3.35(3H,s), 2.75(1H,ddd,J=18.4,8.0,1.0Hz), 2.70(1H,br), 2.50-1.45(22H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz)。
【0204】
高極性体
TLC:Rf 0.17(ヘキサン:酢酸エチル=1:3);
NMR(CDCl3):δ 5.69(1H,ddd,J=15.2,8.4,5.6Hz), 5.50-5.25(3H,m), 4.13-3.98(1H,m), 3.67(3H,s), 3.56(1H,dd,J=10.0,2.2Hz), 3.46-3.32(2H,m), 3.35(3H,s), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50-1.45(23H,m), 2.31(2H,t,J=7.3Hz)。
【0205】
実施例5(3)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−20−フルオロ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化107】
【0206】
低極性体
TLC:Rf 0.31(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15.4,7.6,5.8Hz), 5.55-5.25(3H,m), 4.47(2H,dt,J=47.0,5.2Hz), 4.17-4.02(1H,m), 3.67(3H,s), 3.58(1H,dd,J=10.0,2.4Hz), 2.76(1H,ddd,J=18.6,7.4,1.2Hz), 2.50-1.40(23H,m), 2.32(2H,t,J=7.3Hz)。
【0207】
高極性体
TLC:Rf 0.24(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.70(1H,ddd,J=15.4,8.2,5.8Hz), 5.52-5.25(3H,m), 4.47(2H,dt,J=46.8,5.8Hz), 4.14-3.98(1H,m), 3.67(3H,s), 3.58(1H,dd,J=10.2,2.2Hz), 3.06(1H,br), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.0Hz), 2.50-1.40(22H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz)。
【0208】
実施例5(4)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−19−メチル−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化108】
【0209】
低極性体
TLC:Rf 0.45(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.73(1H,ddd,J=15.2,8.0,6.0Hz), 5.50-5.25(3H,m), 4.17-4.02(1H,m), 3.70-3.58(1H,m), 3.67(3H,s), 2.76(1H,ddd,J=18.4,7.6,1.0Hz), 2.50-1.60(20H,m), 2.33(2H,t,J=7.4Hz), 1.56(1H,dd,J=14.2,6.8Hz), 1.33(1H,dd,J=14.2,6.2Hz), 0.92(6H,d,J=6.6Hz)。
【0210】
高極性体
TLC:Rf 0.35(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.72(1H,ddd,J=15.2,8.2,5.8Hz), 5.50-5.25(3H,m), 4.14-3.98(1H,m), 3.70-3.59(1H,m), 3.67(3H,s), 3.24(1H,br), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.6,1.0Hz), 2.50-1.60(19H,m), 2.32(2H,t,J=7.4Hz), 1.56(1H,dd,J=14.2,6.8Hz), 1.34(1H,dd,J=14.2,6.4Hz), 0.92(6H,d,J=6.6Hz)。
【0211】
実施例5(5)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−20−ノルプロスタ−5,13,18−トリエン酸メチルエステル
【化109】
【0212】
低極性体
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.95(1H,dd,J=17.2,10.7Hz), 5.69(1H,ddd,J=15.2,7.6,6.0Hz), 5.49-5.29(3H,m), 5.22(1H,dd,J=10.7,1.8Hz), 5.15(1H,dd,J=17.2,1.8Hz), 4.13-4.01(1H,m), 3.67(3H,s), 3.60(1H,dd,J=10.0,2.3Hz), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.2Hz), 2.45-1.60(19H,m), 2.30(2H,t,J=7.0Hz)。
【0213】
高極性体
TLC:Rf 0.22(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.94(1H,dd,J=17.0,10.8Hz), 5.67(1H,ddd,J=15.2,8.4,5.8Hz), 5.45-5.29(3H,m), 5.23(1H,dd,J=10.8,1.6Hz), 5.15(1H,dd,J=17.0,1.8Hz), 4.13-3.97(1H,m), 3.66(3H,s), 3.59(1H,dd,J=10.4,2.2Hz), 2.73(1H,dd,J=18.2,7.2Hz), 2.44-1.60(19H,m), 2.30(2H,t,J=6.9Hz)。
【0214】
実施例5(6)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化110】
【0215】
高極性体
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=1:3);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.55-5.25(3H,m), 4.18-4.02(1H,m), 3.67(3H,s), 3.56(1H,dd,J=10,2Hz), 2.73(1H,ddd,J=19,7,1Hz), 2.50-1.60(21H,m), 1.15(3H,s)。
【0216】
実施例5(7)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−18,19,20−トリノルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化111】
【0217】
高極性体
TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=1:3);
NMR(CDCl3):δ 5.70(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.54-5.26(3H,m), 4.17-4.00(1H,m), 3.66(3H,s), 3.62-3.50(1H,m), 2.74(1H,ddd,J=18,7,1Hz), 2.60-1.60(22H,m)。
【0218】
実施例6
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−19,20−メタノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化112】
【0219】
実施例5で各々得られた化合物を用いて、実施例4と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
低極性体
TLC:Rf 0.31(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.83-5.66(1H,m), 5.60-5.30(3H,m), 5.40-4.20(3H,br), 4.17-4.00(1H,m), 3.77(1H,dd,J=10.4,2.2Hz), 2.75(1H,dd,J=18.4,7.6Hz), 2.50-1.60(19H,m), 1.53(1H,dd,J=14.2,6.7Hz), 1.35(1H,dd,J=14.2,6.4Hz), 0.95-0.65(1H,m), 0.60-0.45(2H,m), 0.20-0.05(2H,m)。
【0220】
高極性体
TLC:Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 6.00-4.00(3H,br), 5.70(1H,ddd,J=15.4,7.8,5.6Hz), 5.50-5.25(3H,m), 4.14-3.96(1H,m), 3.73(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 2.74(1H,dd,J=18.4,7.6Hz), 2.50-1.60(19H,m), 1.50(1H,dd,J=14.2,6.8Hz), 1.37(1H,dd,J=14.2,6.3Hz), 0.90-0.70(1H,m), 0.60-0.45(2H,m), 0.17-0.05(2H,m)。
【0221】
実施例6(1)〜6(8)
実施例6と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
【0222】
実施例6(1)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−20,20−メチレン−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化113】
【0223】
低極性体
TLC:Rf 0.32(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.86(1H,ddt,J=17.0,10.2,6.8Hz), 5.80-5.64(1H,m), 5.55-5.30(3H,m), 5.10-4.90(2H,m), 5.00-4.00(3H,br), 4.16-4.00(1H,m), 3.64(1H,dd,J=10.2,2.4Hz), 2.75(1H,dd,J=18.4,7.4Hz), 2.50-1.40(23H,m)。
【0224】
高極性体
TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.86(1H,ddt,J=17.0,10.2,6.4Hz), 5.78-5.60(1H,m), 5.60-4.40(3H,br), 5.55-5.25(3H,m), 5.10-4.90(2H,m), 4.12-3.96(1H,m), 3.61(1H,dd,J=10.2,1.8Hz), 2.74(1H,dd,J=18.6,7.4Hz), 2.50-1.40(23H,m)。
【0225】
実施例6(2)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−20−メトキシ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化114】
【0226】
低極性体
TLC:Rf 0.36(酢酸エチル:酢酸=100:1);
NMR(CDCl3):δ 5.72(1H,dt,J=15.2,6.6Hz), 5.55-5.25(3H,m), 5.60-4.40(3H,br), 4.16-4.00(1H,m), 3.61(1H,dd,J=9.6,2.2Hz), 3.48-3.38(2H,m), 3.37(3H,s), 2.75(1H,dd,J=18.2,7.4Hz), 2.50-1.40(23H,m)。
【0227】
高極性体
TLC:Rf 0.27(酢酸エチル:酢酸=100:1);
NMR(CDCl3):δ 5.68(1H,ddd,J=15.2,8.0,5.0Hz), 5.50-5.20(3H,m), 5.40-4.20(3H,br), 4.13-3.97(1H,m), 3.56(1H,dd,J=10.4,2.0Hz), 3.55-3.35(2H,m), 3.38(3H,s), 2.75(1H,dd,J=18.2,7.4Hz), 2.50-1.40(23H,m)。
【0228】
実施例6(3)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−20−フルオロ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化115】
【0229】
低極性体
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 5.72(1H,ddd,J=15.5,7.0,6.0Hz), 5.48(1H,dd,J=15.5,8.5Hz), 5.46-5.36(2H,m), 5.20-3.80(3H,br), 4.55-4.48 and 4.46-4.38(2H,m), 4.12-4.04(1H,m), 3.64(1H,dd,J=10.5,2.0Hz), 2.75(1H,ddd,J=18.5,7.5,1.0Hz), 2.43-2.26(6H,m), 2.21(1H,dd,J=18.5,10.0Hz), 2.15-1.95(6H,m), 1.95- 1.63(9H,m), 1.57-1.48(1H,m)。
【0230】
高極性体
TLC:Rf 0.23(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 5.68(1H,ddd,J=15.5,8.0,5.5Hz), 5.46(1H,dd,J=15.5,8.5Hz), 5.50-4.50(3H,br), 5.45-5.33(2H,m), 4.55-4.48 and 4.46-4.38(2H,m), 4.10-4.02(1H,m), 3.61(1H,dd,J=10.5,2.0Hz), 2.73(1H,dd,J=18.0,7.0Hz),2.43-2.25(6H,m), 2.20(1H,dd,J=18.0,10.0Hz), 2.15-1.95(6H,m), 1.95-1.62(9H,m), 1.57-1.48(1H,m)。
【0231】
実施例6(4)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−19−メチル−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化116】
【0232】
低極性体
TLC:Rf 0.31(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.75(1H,dt,J=15.2,6.4Hz), 5.55-5.30(3H,m), 5.40-4.40(3H,br), 4.17-4.00(1H,m), 3.70(1H,dd,J=10.2,2.0Hz), 2.76(1H,ddd,J=18.6,7.4,1.0Hz), 2.50-1.50(20H,m), 1.55(1H,dd,J=14.2,6.8Hz), 1.33(1H,dd,J=14.2,6.2Hz), 0.92(6H,d,J=6.6Hz)。
【0233】
高極性体
TLC:Rf 0.24(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.72(1H,ddd,J=15.2,8.0,5.8Hz), 5.55-5.25(3H,m), 5.20-4.20(3H,br), 4.14-3.98(1H,m), 3.68(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 2.74(1H,ddd,J=18.0,7.2,1.0Hz), 2.50-1.50(20H,m), 1.55(1H,dd,J=14.2,7.2Hz), 1.33(1H,dd,J=14.2,6.4Hz), 0.92(6H,d,J=6.4Hz)。
【0234】
実施例6(5)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−20−ノルプロスタ−5,13,18−トリエン酸
【化117】
【0235】
低極性体
TLC:Rf 0.36(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.93(1H,dd,J=17.2,10.6Hz), 5.70(1H,ddd,J=15.2,7.2,5.8Hz), 5.49-5.38(3H,m), 5.24(1H,dd,J=10.6,1.4Hz), 5.16(1H,dd,J=17.2,1.4Hz), 4.20-3.20(3H,br), 4.13-4.00(1H,m), 3.68(1H,dd,J=10.4,2.4Hz), 2.74(1H,ddd,J=18.4,7.4,1.2Hz), 2.43-1.60(19H,m)。
【0236】
高極性体
TLC:Rf 0.32(酢酸エチル:酢酸=50:1);
NMR(CDCl3):δ 5.93(1H,dd,J=17.2,10.6Hz), 5.65(1H,ddd,J=15.2,8.2,5.6Hz), 5.28-5.15(3H,m), 5.25(1H,dd,J=10.6,1.4Hz), 5.16(1H,dd,J=17.2,1.4Hz), 5.10-4.10(3H,br), 4.08-3.95(1H,m), 3.63(1H,dd,J=10.6,2.0Hz), 2.70(1H,ddd,J=19.2,7.6,1.1Hz), 2.42-1.60(19H,m)。
【0237】
実施例6(6)
(5Z,11α,13Z)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化118】
【0238】
低極性体
TLC:Rf 0.49(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 6.00-4.00(3H,br), 5.67(1H,dt,J=5,11Hz), 5.46(1H,t,J=11Hz), 5.43-5.33(2H,m), 4.08-4.00(1H,m), 3.61(1H,dd,J=10,2Hz), 2.83-2.72(2H,m), 2.40-2.25(3H,m), 2.33(2H,t,J=7.5Hz), 2.25(1H,dd,J=19,9.5Hz), 2.15-2.03(4H,m), 2.03-1.63(8H,m), 1.60-1.53(1H,m), 1.43-1.25(3H,m), 0.95(3H,t,J=7Hz)。
【0239】
高極性体
TLC:Rf 0.45(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:2:0.03);
NMR(CDCl3):δ 5.69(1H,dt,J=11,8Hz), 5.47-5.35(3H,m), 5.00-3.00(3H,br), 4.10-4.03(1H,m), 3.64(1H,dd,J=7,3Hz), 2.84-2.73(2H,m), 2.43-1.95(9H,m), 2.33(2H,t,J=7Hz), 2.26(1H,dd,J=18.5,9.5Hz), 1.92-1.55(7H,m),1.45-1.30(3H,m), 0.95(3H,t,J=7Hz)。
【0240】
実施例6(7)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸
【化119】
【0241】
高極性体
TLC:Rf 0.19(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 6.00-4.00(3H,br), 5.71(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.55-5.30(3H,m), 4.15-3.95(1H,m), 3.60(1H,dd,J=10,2Hz), 2.73(1H,ddd,J=18,7,1Hz), 2.50-1.60(19H,m), 1.15(3H,s)。
【0242】
実施例6(8)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソ−18,19,20−トリノルプロスタ−5,13−ジエン酸
【化120】
【0243】
高極性体
TLC:Rf 0.16(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=1:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 6.00-4.00(3H,br), 5.70(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.53-5.28(3H,m), 4.13-3.96(1H,m), 3.65-3.55(1H,m), 2.74(1H,ddd,J=18,7,1Hz), 2.60-1.60(20H,m)。
【0244】
参考例12
(5Z,13E)−17,17−プロパノ−16−ヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,10,13−トリエン酸メチルエステル
【化121】
【0245】
実施例1で製造した化合物(高極性体;95mg)のTHF(5ml)溶液に塩化銅(40mg)を加え、1N塩酸(5ml)を加えて60℃で4時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮して得られた粗生成物をジエチルエーテル(5ml)に溶かし、0℃に冷却し、ジアゾメタンのジエチルエーテル溶液を反応溶液が黄色を保つまで加えた。反応溶液を減圧下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(65mg)を得た。
TLC:Rf 0.68(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
NMR(CDCl3):δ 7.49(1H,dd,J=6.0,2.8Hz), 6.16(1H,dd,J=6.0,2.2Hz), 5.67-5.24(4H,m), 3.67(3H,s), 3.54(1H,dd,J=9.8,2.8Hz), 3.25-3.19(1H,m), 2.30-1.25(20H,m), 2.32(2H,t,J=6.8Hz), 0.92(3H,t,J=7.0Hz)。
【0246】
参考例13
(5Z,13E)−17,17−プロパノ−16−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−オキソプロスタ−5,10,13−トリエン酸メチルエステル
【化122】
【0247】
参考例12で製造した化合物(60mg)および2,6−ルチジン(116μl)の無水塩化メチレン溶液(5ml)に、アルゴン雰囲気下、0℃でトリフルオロメタンスルホン酸t−ブチルジメチルシリルエステル(190μl)を滴下した。0℃で2時間撹拌後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ヘキサンで2回抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(44mg)を得た。
TLC:Rf 0.53(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0248】
参考例14
(5Z,13E)−17,17−プロパノ−16−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化123】
【0249】
水素化リチウムアルミニウム(48mg)の無水THF(1ml)懸濁液に、アルゴン雰囲気下、−78℃でヨウ化銅(I)(190mg)のTHF−HMPA(1:1,2ml)懸濁液を加え、30分間、同温度で撹拌した。この反応液に参考例13で製造した化合物(43mg)の無水THF(2ml)溶液を滴下し、30分間、同温度で撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、室温まで昇温してろ過した。沈殿物をジエチルエーテルで洗浄し、ろ液の水層をジエチルエーテルで抽出して合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(25mg)を得た。
TLC:Rf 0.41(ヘキサン:酢酸エチル=4:1);
NMR(CDCl3):δ 5.60-5.25(4H,m), 3.66(3H,s), 3.57(1H,m), 2.50-1.20(24H,m), 2.30(2H,t,J=6.8Hz), 0.98-0.85(12H,m), 0.03(6H,s)。
【0250】
実施例7
(5Z,13E)−17,17−プロパノ−16−ヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化124】
【0251】
参考例14で製造した化合物を用いて、実施例1と同様の操作により、下記の物性値を有する標題化合物を得た。
低極性体
TLC:Rf 0.81(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.58-5.33(4H,m), 3.67(3H,s), 3.51(1H,dd,j=10.2,2.6Hz), 2.56-1.24(25H,m), 2.33(2H,t,J=7.6Hz), 0.94(3H,t,J=7.0Hz)。
【0252】
高極性体
TLC:Rf 0.76(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.70-5.25(4H,m), 3.67(3H,s), 3.53(1H,dd,J=10.0,2.4Hz), 2.58-1.22(25H,m), 2.32(2H,t,J=7.6Hz), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0253】
実施例8
(5Z,13E)−17,17−プロパノ−16−ヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化125】
【0254】
実施例7で製造した化合物を用いて、実施例4と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
低極性体
TLC:Rf 0.74(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=100:100:1);
NMR(CDCl3):δ 5.58-5.37(4H,m), 5.40-3.40(2H,br), 3.60(1H,dd,J=10.2, 2.2Hz), 2.53-1.20(24H,m), 2.30(2H,t,J=6.8Hz), 0.93(3H,t,J=6.8Hz)。
【0255】
高極性体
TLC:Rf 0.71(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=100:100:1);
NMR(CDCl3):δ 5.62-5.37(4H,m), 5.60-3.20(2H,br), 3.64-3.53(1H,m), 2.55-1.20(24H,m), 2.30(2H,t,J=6.8Hz), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0256】
実施例9
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化126】
【0257】
実施例1で製造した化合物(高極性体;78mg)のエーテル(5ml)溶液に、シリカゲル(kiesel gel 7734,4.7g)を加え、そこに氷冷下でジアゾメタンエーテル溶液を滴下した。この懸濁液をそのまま濃縮し、シリカゲルカラム(kiesel gel 7734,20g,ヘキサン:酢酸エチル=5:1〜3:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(高極性体:45mg)を得た。
【0258】
高極性体
TLC:Rf 0.57(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.67(1H,ddd,J=15.4,7.6,5.8Hz), 5.51(1H,dd,J=15.4,7.8Hz), 5.50-5.26(2H,m), 3.77-3.63(1H,m), 3.67(3H,s), 3.53(1H,dd,J=10.2,2.4Hz), 3.37(3H,s), 2.76(1H,ddd,J=18.6,7.2,1.2Hz), 2.54(1H,dt,J=11.8,7.8Hz), 2.45-1.20(21H,m), 2.31(2H,t,J=7.5Hz), 0.94(3H,t,J=6.9Hz)。
【0259】
実施例1で製造した化合物(低極性体;72mg)についても同様に反応を行ない、下記物性値を有する標題化合物(低極性体:47mg)を得た。
低極性体
TLC:Rf 0.66(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.74-5.26(4H,m), 3.78-3.65(1H,m), 3.67(3H,s), 3.54(1H,dd,J=10.0,2.4Hz), 3.38(3H,s), 2.77(1H,ddd,J=18.4,7.0,1.0Hz), 2.55(1H,dt,J=11.6,7.4Hz), 2.40-1.20(21H,m), 2.32(2H,t,J=7.4Hz), 0.94(3H,t,J=6.9Hz) 。
【0260】
実施例9(1)〜9(4)
実施例9と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
【0261】
実施例9(1)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−9−オキソ−19−メチルプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化127】
【0262】
高極性体
TLC:Rf 0.72(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.79-5.25(4H,m), 3.77-3.60(2H,m), 3.66(3H,S), 3.37(3H,s), 2.76(1H,ddd,J=18.4,7.6,1.2Hz), 2.61-1.20(21H,m), 2.33(2H,t,J=6.9Hz), 0.93(3H,d,J=1.0Hz), 0.90(3H,d,J=1.0Hz)。
【0263】
実施例9(2)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−9−オキソ−19,20−メタノプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化128】
【0264】
高極性体
TLC:Rf 0.63(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.77-5.23(4H,m), 3.76-3.64(2H,m), 3.66(3H,S), 3.37(3H,s), 2.76(1H,ddd,J=18.4,7.0,1.2Hz), 2.61-1.23(20H,m), 2.33(2H,t,J=6.9Hz), 0.90-0.70(1H,m), 0.55-0.45(2H,m), 0.15-0.05(2H,m)。
【0265】
実施例9(3)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−9−オキソ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化129】
【0266】
高極性体
TLC:Rf 0.56(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.75-5.27(4H,m), 3.76-3.64(1H,m), 3.66(3H,S), 3.54(1H,dd,J=10.0,2.4Hz), 3.37(3H,s), 2.76(1H,ddd,J=18.4,7.0,1.2Hz), 2.60-1.35(20H,m), 2.31(2H,t,J=6.8Hz), 0.92(3H,t,J=7.2Hz)。
【0267】
実施例9(4)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13,19−トリエン酸メチルエステル
【化130】
【0268】
高極性体
TLC:Rf 0.53(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 6.03-5.81(1H,m), 5.75-5.23(4H,m), 5.15-5.06(2H,m), 3.76-3.64(1H,m), 3.54(1H,dd,J=10.4,2.2Hz), 3.37(3H,s), 2.76(1H,ddd,J=18.4,7.0,1.4Hz), 2.60-1.50(20H,m), 2.31(2H,t,J=6.9Hz)。
【0269】
実施例10
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化131】
【0270】
実施例9で製造した化合物(低極性体および高極性体)を用いて、実施例4と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
低極性体
TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=1:1:0.02);
NMR(CDCl3):δ 5.66(1H,ddd,J=15.4,7.6,5.4Hz), 5.50(1H,dd,J=15.4,7.2Hz), 5.50-5.30(2H,m), 4.50-2.50(2H,br), 3.78-3.63(1H,m), 3.63(1H,dd,J=10.4,2.4Hz), 3.38(3H,s), 2.77(1H,ddd,J=18.2,7.0,1.0Hz), 2.51(1H,dt,J=11.4,7.8Hz), 2.40-1.20(20H,m), 2.34(2H,t,J=6.8Hz), 0.94(3H,t,J=6.7Hz)。
【0271】
高極性体
TLC:Rf 0.36(ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=1:1:0.02);
NMR(CDCl3):δ 5.69(1H,ddd,J=15.4,6.6,6.0Hz), 5.54(1H,dd,J=15.4,7.2Hz), 5.50-5.30(2H,m), 5.00-3.00(2H,br), 3.77-3.63(1H,m), 3.60(1H,dd,J=10.0,2.4Hz), 3.37(3H,s), 2.77(1H,ddd,J=18.2,7.2,1.2Hz), 2.53(1H,dt,J=11.2,7.8Hz), 2.42-1.20(20H,m), 2.34(2H,t,J=7.1Hz), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0272】
実施例10(1)〜10(4)
実施例10と同様の操作により、下記の物性値を有する標題化合物を得た。
【0273】
実施例10(1)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−19−メチル−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸
【化132】
【0274】
高極性体
TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.78-5.28(4H,m), 5.00-4.00(2H,br), 3.77-3.64(2H,m), 3.37(3H,s), 2.77(1H,dd,J=18.4,7.4Hz), 2.60-1.22(20H,m), 2.34(2H,t,J=6.9Hz), 0.93(3H,d,J=1.2Hz), 0.90(3H,d,J=1.0Hz)。
【0275】
実施例10(2)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−9−オキソ−19,20−メタノプロスタ−5,13−ジエン酸
【化133】
【0276】
高極性体
TLC:Rf 0.29(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.80-5.30(4H,m), 3.79-3.64(2H,m), 3.38(3H,s), 2.77(1H,dd,J=18.2,7.2Hz), 2.59-1.10(23H,m), 0.95-0.70(1H,m), 0.55-0.45(2H,m), 0.15-0.05(2H,m)。
【0277】
実施例10(3)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−9−オキソ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸
【化134】
【0278】
高極性体
TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.78-5.30(4H,m), 3.76-3.58(2H,m), 3.60-2.60(2H,br), 3.37(3H,s), 2.77(1H,ddd,J=18.4,7.0,1.4Hz), 2.60-1.32(19H,m), 2.33(2H,t,J=7.0Hz), 0.92(3H,t,J=7.4Hz)。
【0279】
実施例10(4)
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11−メトキシ−16−ヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13,19−トリエン酸
【化135】
【0280】
高極性体
TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 6.03-5.82(1H,m), 5.77-5.30(4H,m), 5.17-5.07(2H,m), 4.40-1.40(2H,br), 3.76-3.59(2H,m), 3.37(3H,s), 2.77(1H,ddd,J=18.4,7.2,1.2Hz), 2.59-1.60(19H,m), 2.33(2H,t,J=7.0Hz)。
【0281】
参考例15
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9,9−メチレンプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化136】
【0282】
アルゴン雰囲気下、THF(25ml)に懸濁した亜鉛末(2.875g)を室温で撹拌しているところに、ジブロモメタン(1.01ml)を滴下した。反応容器を−40℃に冷却した後、四塩化チタン(1.13ml)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、5℃で3日間撹拌してNozaki-Lombardo試薬を灰色懸濁液として得た。アルゴン雰囲気下、参考例3で製造した化合物(150mg)の塩化メチレン(3ml)溶液を0℃で撹拌しているところに上記で調製したNozaki-Lombardo試薬(3ml)を加え、室温で1時間30分間撹拌した。反応終了後、氷−飽和重曹水を加えて反応を止め、エーテルで3回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck Kiesel gel 7734,20ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:40)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(120mg)を無色オイルとして得た。
TLC:Rf 0.47(酢酸エチル:ヘキサン=1:20);
NMR(CDCl3):δ 5.65-5.15(4H,m), 4.88(1H,brs), 4.83(1H,brs), 3.77(1H,q,J=7.5Hz), 3.66(3H,s), 3.56(1H,t,J=5.0Hz), 2.60(1H,dd,J=16.5,7.0Hz), 2.40-1.15(23H,m), 0.90(9H,s), 0.87(9H,s), 1.00-0.80(3H,m), 0.05(6H,s), 0.02(6H,s)。
【0283】
実施例11
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9,9−メチレンプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化137】
【0284】
参考例15で製造した化合物を用いて、実施例1と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
低極性体
TLC:Rf 0.39(酢酸エチル:ヘキサン=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.70-5.30(4H,m), 4.96(1H,brs), 4.88(1H,brs), 3.83(1H,q,J=7.5Hz), 3.67(3H,s), 3.52(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 2.76(1H,dd,J=16.0,7.0Hz), 2.40-1.20(25H,m), 0.93(3H,t,J=7.0Hz)。
【0285】
高極性体
TLC:Rf 0.33(酢酸エチル:ヘキサン=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.70-5.30(4H,m), 4.95(1H,brs), 4.88(1H,brs), 3.82(1H,q,J=7.0Hz), 3.70(3H,s), 3.53(1H,dd,J=10.0,2.5Hz), 2.75(1H,dd,J=16.0,7.0Hz), 2.40-1.20(25H,m), 0.94(3H,t,J=7.0Hz)。
【0286】
実施例12
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9,9−メチレンプロスタ−5,13−ジエン酸
【化138】
【0287】
実施例11で製造した化合物を用いて、実施例4と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
低極性体
TLC:Rf 0.52(酢酸エチル:ヘキサン:酢酸=9:10:1);
NMR(CDCl3):δ 5.70-5.30(4H,m), 4.96(1H,brs), 4.89(1H,brs), 3.82(1H,q,J=8.5Hz), 3.61(1H,dd,J=10,2.5Hz), 2.74(1H,dd,J=15.5,7.0Hz), 2.40-1.20(25H,m), 0.93(3H,t,J=7.0Hz)。
【0288】
高極性体
TLC:Rf 0.52(酢酸エチル:ヘキサン:酢酸=9:10:1);
NMR(CDCl3):δ 5.70-5.20(4H,m), 4.95(1H,brs), 4.88(1H,brs), 3.81(1H,q,J=6.5Hz), 3.59(1H,dd,J=10,2.5Hz), 2.73(1H,dd,J=16.0,7.0Hz), 2.40-1.20(25H,m), 0.94(3H,t,J=7.0Hz)。
【0289】
実施例13
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸アミド
【化139】
【0290】
アルゴン雰囲気下、実施例4で製造した化合物(低極性体;42mg)の塩化メチレン(1ml)溶液を0℃で撹拌しているところに、トリエチルアミン(81ml)とクロロギ酸イソブチル(60ml)を加え、30分間撹拌した。次に反応液にアンモニア水(0.5ml)を加え、15分間撹拌した。反応終了後、1N塩酸で反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水および1N塩酸で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck Kiesel gel 7734,5ml,酢酸エチル:ヘキサン=3:2→MeOH:CHCl3→1:19→1:9)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(32mg)を淡黄色オイルとして得た。
【0291】
低極性体
TLC:Rf 0.52(メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR(CDCl3):δ 5.90-5.20(6H,m), 4.10(1H,q,J=9.0Hz), 3.55(1H,d,J=8.0Hz), 2.73(1H,dd,J=11.0,7.5Hz), 2.75-2.55(1H,m), 2.55-1.20(24H,m), 0.94(3H,t,J=6.5Hz)。
【0292】
実施例4で製造した化合物(高極性体)を用いて、上記と同様の操作により、下記の物性値を有する標題化合物を得た。
【0293】
高極性体
TLC:Rf 0.52(メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR(CDCl3):δ 5.90-5.60(2H,m), 5.60-5.20(4H,m), 4.07(1H,q,J=8.5Hz), 3.55(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 3.04(1H,brs), 2.74(1H,ddd,J=18.0,7.0,1.0Hz), 2.75-2.50(1H,m), 2.50-1.20(23H,m), 0.94(3H,t,J=7.0Hz)。
【0294】
参考例16
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−ヒドロキシ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化140】
【0295】
アルゴン雰囲気下、(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル(740mg;参考例3で製造した。)のTHF(20ml)溶液を−78℃に冷却し、そこにリチウム・トリsec−ブチルボロハイドライド(1.76ml;1.0M in THF)を滴下し、同温度で30分間撹拌した。この溶液に30%過酸化水素水(1ml)を滴下し、0℃に昇温して、2N塩酸水溶液(1ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過、濃縮して、得られた残さをシリカゲルカラム(kiesel gel 7734,30g,ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(558mg)を得た。
TLC:Rf 0.35(ヘキサン:酢酸エチル=9:1);
NMR(CDCl3):δ5.60-5.10(4H,m), 4.15-3.90(2H,m), 3.66(3H,s), 3.55(1H,t,J=5Hz), 2.70-2.50(1H,m), 2.40-1.20(24H,m), 1.00-0.80(21H,m), 0.10-0.00(12H,m)。
【0296】
参考例17
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−アセチルオキシ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化141】
【0297】
アルゴン雰囲気下、参考例16で製造した化合物(518mg)のピリジン(1ml)溶液に無水酢酸(0.15ml)、ジメチルアミノピリジン(触媒量)を加え、室温で1晩撹拌した。この溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、水および飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、ろ過し、濃縮して、下記の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.42(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)。
【0298】
参考例18
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−アセチルオキシ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化142】
【0299】
参考例17で製造した化合物のアセトニトリル(10ml)溶液に、氷冷下で48%THF水溶液(0.5ml)を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。この溶液に飽和重曹水を加え、よく撹拌した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物をローバーカラムで分離し(サイズB、ヘキサン:酢酸エチル=2:3)、下記の物性値を有する2つの標題化合物(低極性体;142mg、高極性体;148mg)を得た。
【0300】
低極性体
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.66(1H,ddd,J=15.0,7.8,6.0Hz), 5.45-5.30(3H,m), 5.15-5.05(1H,m), 4.00-3.85(1H,m), 3.67(3H,s), 3.55(1H,dd,J=10.0,2.4Hz), 2.58-2.40(1H,m), 2.40-1.30(23H,m), 2.31(2H,t,J=7.4Hz), 2.06(3H,s), 0.94(3H,t,J=7.2Hz)。
【0301】
高極性体
TLC:Rf 0.23(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.65(1H,ddd,J=14.8,8.0,6.2Hz), 5.43-5.25(3H,m), 5.15-5.05(1H,m), 3.95-3.82(1H,m), 3.67(3H,s), 3.55(1H,dd,J=10.0,2.4Hz), 2.60-2.40(1H,m), 2.40-1.20(23H,m), 2.30(2H,t,J=7.4Hz), 2.06(3H,s), 0.94(3H,t,J=6.7Hz)。
【0302】
参考例19
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−9−アセチルオキシ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化143】
【0303】
アルゴン雰囲気下、参考例18で製造した化合物(64mg;低極性体)の塩化メチレン(1ml)溶液を室温で撹拌しているところに、ジヒドロピラン(400μl)とPPTS(ピリジニウム p−トルエンスルホン酸;4mg)を加え、室温で6時間撹拌した。反応終了後、水および飽和重曹水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Fuji Silysia BW-300,20ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:71:5)で精製し、下記物性値を有する標題化合(77.5mg)を無色オイルとして得た。
TLC:Rf 0.37(酢酸エチル:ヘキサン=1:4);
NMR(CDCl3):δ 5.85-5.45(1H,m), 5.45-5.20(3H,m), 5.10-4.98(1H,m), 4.75-4.55(2H,m), 4.05-3.70(3H,m), 3.67(3H,s), 3.65-3.38(3H,m), 2.60-1.20(36H,m), 2.04(3H,s), 1.00-0.85(3H,m)。
【0304】
参考例20
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−9−ヒドロキシ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化144】
【0305】
アルゴン雰囲気下、参考例19で製造した化合物(77mg)のメタノール(2ml)溶液を室温で撹拌しているところに、炭酸カリウム(15mg)を加えて、室温で1日撹拌した。反応終了後、水および1N塩酸を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck 7734,20ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:4→1:3)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(70mg)を無色オイルとして得た。
TLC:Rf 0.39(酢酸エチル:ヘキサン=1:2);
NMR(CDCl3):δ 5.75(4H,m), 4.75-4.55(2H,m), 4.20-3.75(4H,m), 3.67(3H,s), 3.62-3.38(3H,m), 2.60-1.20(34H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz), 0.93(3H,t,J=7.5Hz)。
【0306】
参考例21
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−9−フルオロ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化145】
【0307】
アルゴン雰囲気下、参考例20で製造した化合物(70mg)の塩化メチレン(2ml)溶液を−78℃で撹拌しているところに、ジエチルアミノスルファートリフルオライド(DAST;20ml)を加え、20分間撹拌した。反応終了後、水および飽和重曹水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Fuji Silysia BW-300,20ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:10)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(36mg)を無色オイルとして得た。
TLC:Rf 0.46(酢酸エチル:ヘキサン=1:5);
NMR(CDCl3):δ 5.90-5.20(4H,m), 4.75-4.55(2H,m), 4.40-3.75(3H,m), 3.67(3H,s), 3.67-3.40(3H,m), 2.60-1.20(35H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz), 0.93(3H,t,J=6.5Hz)。
【0308】
実施例14
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−フルオロ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
1109
【化146】
【0309】
参考例21で合成した化合物(36mg)のTHF(1ml)と水(0.5ml)の混合溶媒を室温で撹拌しているところに酢酸(2ml)を加え、45℃で撹拌した。反応終了後、水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck 7734,20ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:2→1:1)、(Merck Lobar prepacked column size A,酢酸エチル:ヘキサン=2:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(12mg)を得た。
【0310】
低極性体
TLC:Rf 0.54(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.80-5.40(4H,m), 4.95-4.55(1H,m), 4.20-4.00(1H,m), 3.67(3H,s), 3.54(1H,dd,J=10.0,2.5Hz), 2.40-1.20(24H,m), 2.33(2H,t,J=7.5Hz), 0.94(3H,t,J=7.0Hz)。
【0311】
参考例18で製造した化合物(高極性体)を用いて、参考例19、20、21および実施例14と同様の操作により、下記物性値を有する高極性体を得た。
【0312】
高極性体
TLC:Rf 0.48(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.80-5.30(4H,m), 4.95-4.55(1H,m), 4.20-4.00(1H,m), 3.67(3H,s), 3.53(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 3.00-1.20(24H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz), 0.94(3H,t,J=6.5Hz)。
【0313】
実施例15
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−フルオロ−プロスタ−5,13−ジエン酸
【化147】
【0314】
アルゴン雰囲気下、実施例14で製造した化合物(10mg)のメタノール(1ml)溶液を室温で撹拌しているところに、2N水酸化ナトリウム水溶液(0.3ml)を加え、2時間撹拌した。反応終了後、水および1N塩酸を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。これを濃縮して下記物性値を有する標題化合物(10mg)を無色オイルとして得た。
【0315】
低極性体
TLC:Rf 0.38(酢酸エチル:ヘキサン=3:1);
NMR(CDCl3):δ 5.80-5.30(4H,m), 5.00-4.60(1H,m), 4.20-4.00(1H,m), 3.62(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 2.34(2H,t,J=6.5Hz), 2.40-1.20(24H,m), 0.94(3H,t,J=6.5Hz)。
【0316】
実施例14で製造した化合物(高極性体)を用いて、実施例15と同様の操作により、下記物性値を有する化合物を得た。
【0317】
高極性体
TLC:Rf 0.35(酢酸エチル:ヘキサン=3:1);
NMR(CDCl3):δ 5.80-5.30(4H,m), 5.00-4.80(1H,m), 4.20-4.00(1H,m), 3.59(1H,d,J=10.5Hz), 2.35(2H,t,J=7.0Hz), 2.40-1.20(24H,m), 0.94(3H,t,J=6.5Hz)。
参考例22
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−アセチルオキシ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化148】
【0318】
アルゴン雰囲気下、(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−アセチルオキシ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル(119mg;高極性体;参考例18と同様の操作により製造した。)の塩化メチレン(2ml)溶液を0℃で撹拌しているところに、2,6−ルチジン(0.26ml)およびトリフルオロメタンスルホン酸t−ブチルジメチルシリルエステル(0.26ml)を滴下し、0℃で3時間撹拌した。反応終了後、水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を0.1N塩酸で2回、水で1回、飽和食塩水で1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過し、濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(211mg)を得た。
TLC:Rf 0.45(酢酸エチル:ヘキサン=1:8);
NMR(CDCl3):δ 5.70-5.45(1H,m), 5.32(1H,t,J=4.5Hz), 5.25-5.05(1H,m), 5.05-4.95(1H,m), 3.90-3.70(1H,m), 3.6(3H,s), 358(1H,t,J=5.0Hz), 2.50-1.35(21H,m), 2.29(2H,t,J=7.5Hz), 2.04(3H,s), 1.00-0.80(3H,m), 0.91(9H,s), 0.86(9H,s), 0.06(3H,s), 0.05(3H,s), 0.01(6H,s)。
【0319】
参考例23
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−ヒドロキシ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化149】
【0320】
アルゴン雰囲気下、参考例22で製造した化合物(211mg)のメタノール(3ml)溶液を室温で撹拌しているところに、炭酸カリウム(60mg)を加えて室温で1日撹拌した。反応終了後、水および1N塩酸を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck 7734,20ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:8)で精製し、下記の物性値を有する標題化合物(161mg)を無色オイルとして得た。
TLC:Rf 0.35(酢酸エチル:ヘキサン=1:8);
NMR(CDCl3):δ 5.60-5.15(4H,m), 4.20-4.00(1H,m), 4.00-3.95(1H,m), 3.66(3H,s), 3.57(1H,t,J=5.0Hz), 2.61(1H,d,J=9.0Hz), 2.42-1.35(20H,m), 2.31(2H,t,J=7.5Hz), 1.00-0.80(3H,m), 0.90(9H,s), 0.87(9H,s), 0.07(3H,s), 0.05(3H,s), 0.04(6H,s)。
【0321】
参考例24
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−トシルオキシ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化150】
【0322】
アルゴン雰囲気下、参考例23で製造した化合物(161mg)のピリジン(1ml)溶液を0℃で撹拌しているところに、トシルクロライド(102mg)を加え、室温で9時間撹拌した。反応終了後、水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水および飽和重曹水で2回、水で1回、飽和食塩水で1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過し、濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(194mg)を得た。
TLC:Rf 0.64(酢酸エチル:ヘキサン=1:19);
【0323】
参考例25
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−クロロ−20−ノルプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化151】
【0324】
アルゴン雰囲気下、テトラブチルアンモニウムクロリド(742mg)を撹拌しているところに、参考例24で製造した化合物(194mg)のトルエン(4ml)溶液を滴下し、40℃で12時間撹拌した。反応液は白色懸濁液となった。反応終了後、水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水で2回、水および飽和重曹水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過し、濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(95mg)を得た。
TLC:Rf 0.67(酢酸エチル:ヘキサン=1:8)。
【0325】
実施例16(1)〜16(6)
参考例22、23、24、25と同様の操作により、下記物性値を有する化合物を得た。
【0326】
実施例16(1)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13,19−トリエン酸メチルエステル
【化152】
【0327】
高極性体
TLC:Rf 0.49(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);
NMR(CDCl3):δ 6.06-5.83(1H,m), 5.67-5.23(4H,m), 5.20-5.04(2H,m), 4.20-3.95(2H,m), 3.67(3H,s), 3.53(1H,dd,J=10.0,2.5Hz), 2.60-1.50(22H,m), 2.32(2H,t,J=8.0Hz)。
【0328】
実施例16(2)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−19,20−メタノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化153】
【0329】
高極性体
TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=2:1);
NMR(CDCl3):δ 5.61(1H,ddd,J=15.4,7.8,5.4Hz), 5.52-5.35(3H,m), 4.18-3.94(2H,m), 3.67(3H,s), 3.67(1H,dd,J=10.0,2.2Hz), 2.40-1.60(20H,m), 2.33(2H,t,J=7.4Hz), 1.52(1H,dd,J=14.4,6.6Hz), 1.35(1H,dd,J=14.4,6.2Hz), 0.90-0.68(1H,m), 0.55-0.45(2H,m), 0.15-0.05(2H,m)。
【0330】
実施例16(3)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−19−メチルプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化154】
【0331】
高極性体
TLC:Rf 0.32(ヘキサン:酢酸エチル=2:1);
NMR(CDCl3):δ 5.62(1H,ddd,J=15.4,7.8,5.4Hz), 5.52-5.35(3H,m), 4.18-3.94(2H,m), 3.67(3H,s), 3.61(1H,dd,J=10.4,2.2Hz), 2.40-1.60(21H,m), 2.33(2H,t,J=7.4Hz), 1.55(1H,dd,J=14.2,6.6Hz), 1.33(1H,dd,J=14.2,6.6Hz), 0.918(3H,d,J=6.6Hz), 0.915(3H,d,J=6.6Hz)。
【0332】
実施例16(4)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化155】
【0333】
低極性体
TLC:Rf 0.29(ヘキサン:酢酸エチル=2:1);
NMR(CDCl3):δ 5.61(1H,ddd,J=15.4,7.6,5.8Hz), 5.55-5.35(3H,m), 4.20-3.95(2H,m), 3.68(3H,s), 3.53(1H,dd,J=9.8,2.2Hz), 2.40-1.20(24H,m), 2.33(2H,t,J=7.6Hz), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0334】
高極性体
TLC:Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル=2:1);
NMR(CDCl3):δ 5.58(1H,ddd,J=15.0,8.2,5.6Hz), 5.50-5.32(3H,m), 4.18-3.95(2H,m), 3.67(3H,s), 3.53(1H,dd,J=10.4,2.2Hz), 2.76(1H,br), 2.40-1.20(23H,m), 2.33(2H,t,J=7.3Hz), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0335】
実施例16(5)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化156】
【0336】
高極性体
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.59(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.47-5.30(3H,m), 4.18-3.95(2H,m), 3.67(3H,s), 3.53(1H,dd,J=10,2Hz), 2.40-1.55(22H,m), 1.14(3H,s)。
【0337】
実施例16(6)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−18,19,20−トリノルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル
【化157】
【0338】
高極性体
TLC:Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.60(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.49-5.31(3H,m), 4.19-3.95(2H,m), 3.67(3H,s), 3.62-3.48(1H,m), 2.60-1.60(23H,m)。
【0339】
実施例17(1)〜17(6)
実施例16(1)〜16(4)で製造した化合物を用いて、実施例15と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
【0340】
実施例17(1)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13,19−トリエン酸
【化158】
【0341】
高極性体
TLC:Rf 0.44(酢酸エチル:ヘキサン:酢酸=6:3:0.1);
NMR(CDCl3):δ 6.95(1H,ddt,J=17.0,10.0,2.0Hz), 5.70-5.32(4H,m), 5.20-5.00(2H,m), 4.20-4.00(2H,m), 3.59(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 2.36(2H,t,J=7.0Hz), 2.40-1.60(20H,m)。
【0342】
実施例17(2)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−19,20−メタノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸
【化159】
【0343】
高極性体
TLC:Rf 0.31(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=3:2:0.05);
NMR(CDCl3):δ 5.60(1H,ddd,J=15.4,7.6,5.4Hz), 5.55-5.35(3H,m), 4.20-3.98(2H,m), 4.20-3.00(3H,br), 3.71(1H,dd,J=10.4,2.2Hz), 2.40-1.60(18H,m), 2.36(2H,t,J=6.9Hz), 1.51(1H,dd,J=14.2,6.8Hz), 1.37(1H,dd,J=14.2,6.2Hz), 0.90-0.65(1H,m), 0.57-0.45(2H,m), 0.15-0.05(2H,m)。
【0344】
実施例17(3)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−19−メチルプロスタ−5,13−ジエン酸
【化160】
【0345】
高極性体
TLC:Rf 0.34(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=3:2:0.05);
NMR(CDCl3):δ 5.60(1H,ddd,J=15.4,8.2,5.6Hz), 5.55-5.35(3H,m), 4.20-3.98(2H,m), 4.20-3.00(3H,br), 3.65(1H,dd,J=10.2,2.2Hz), 2.40-1.65(19H,m), 2.36(2H,t,J=7.1Hz), 1.55(1H,dd,J=14.2,6.6Hz), 1.33(1H,dd,J=14.2,6.2Hz), 0.92(3H,d,J=6.6Hz), 0.91(3H,d,J=6.6Hz)。
【0346】
実施例17(4)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸
【化161】
【0347】
低極性体
TLC:Rf 0.33(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=3:2:0.05);
NMR(CDCl3):δ 5.60(1H,ddd,J=15.4,7.8,5.6Hz), 5.55-5.37(3H,m), 4.20-4.00(2H,m), 4.20-3.00(3H,br), 3.60(1H,dd,J=10.0,2.2Hz), 2.40-1.20(22H,m), 2.35(2H,t,J=6.9Hz), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0348】
高極性体
TLC:Rf 0.31(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=3:2:0.05);
NMR(CDCl3):δ 5.58(1H,ddd,J=15.4,7.6,5.4Hz), 5.55-5.35(3H,m), 4.20-4.00(2H,m), 4.00-3.00(3H,br), 3.57(1H,dd,J=10.2,2.2Hz), 2.40-1.20(22H,m), 2.36(2H,t,J=6.9Hz), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0349】
実施例17(5)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸
【化162】
【0350】
高極性体
TLC:Rf 0.32(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=2:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 5.60(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.55-5.35(3H,m), 4.20-4.00(2H,m), 4.00-3.00(3H,br), 3.57(1H,dd,J=10,2Hz), 2.40-1.50(20H,m), 1.14(3H,s)。
【0351】
実施例17(6)
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−18,19,20−トリノルプロスタ−5,13−ジエン酸
【化163】
【0352】
高極性体
TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=2:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 5.59(1H,ddd,J=15,8,6Hz), 5.54-5.33(3H,m), 4.20-3.98(2H,m), 4.00-3.00(3H,br), 3.62-3.50(1H,m), 2.60-1.55(21H,m)。
【0353】
参考例26
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−ホルミルオキシ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化164】
【0354】
アルゴン雰囲気下、参考例16で製造した化合物(330mg)のTHF(1.5ml)溶液、ギ酸(25ml)およびトリフェニルホスフィン(160mg)からなる反応液を0℃で撹拌しているところにジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD;0.1ml)を滴下し、30分間撹拌した。反応終了後、水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck Kiesel gel 7734,15ml,酢酸エチル:ヘキサン=0:1→1:20)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(20mg)を黄色オイルとして得た。
【0355】
TLC:Rf 0.56(酢酸エチル:ヘキサン=1:8);
NMR(CDCl3):δ 7.99(1H,s), 5.65-5.17(4H,m), 5.04-4.90(1H,m), 3.94(1H,q,J=7.5Hz), 3.66(3H,s), 3.56(1H,t,J=5.5Hz), 2.30(2H,t,J=7.5Hz), 2.40-1.20(23H,m), 0.91&0.90(9H,each-s), 0.86(9H,s), 1.00-0.80(3H,m), 0.06(3H,s), 0.05(3H,s), 0.01(6H,s)。
【0356】
参考例27
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−ヒドロキシ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化165】
【0357】
アルゴン雰囲気下、参考例26で製造した化合物(20mg)のメタノール(1ml)溶液を室温で撹拌しているところに、アンモニア水(0.1ml)を加え30分間撹拌した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出した。この有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck Kiesel gel 7734,15ml,酢酸エチル:ヘキサン=1:8→1:4)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(15mg)を無色オイルとして得た。
TLC:Rf 0.18(酢酸エチル:ヘキサン=1:8);
NMR(CDCl3):δ 5.62-5.18(4H,m), 4.10-3.90(2H,m), 3.67(3H,s), 3.55(1H,t,J=5.5Hz), 2.32(2H,t,J=8.0Hz), 2.40-1.20(23H,m), 1.00-0.80(3H,m), 0.90&0.89(9H,each-s), 0.86(9H,s), 0.06(3H,s), 0.04(3H,s), 0.01(6H,s)。
【0358】
参考例28
(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−トシルオキシ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化166】
【0359】
参考例27で製造した化合物を用いて、参考例24と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.47(酢酸エチル:ヘキサン=6:1);
【0360】
参考例29
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−クロロ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化167】
【0361】
参考例28で製造した化合物を用いて、参考例25と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.45(酢酸エチル:ヘキサン=1:20);
NMR(CDCl3):δ 5.72-5.10(4H,m), 4.35-4.25(1H,m), 3.95-3.75(1H,m), 3.66(3H,s), 3.57(1H,t,J=5.5Hz), 2.54(2H,ddd,J=15.0,9.0,6.0Hz), 2.50-1.20(21H,m), 2.31(2H,t,J=8.0Hz), 1.00-0.80(3H,m), 0.91 & 0.90(9H,各s), 0.86(9H,s), 0.10-0.00(6H,m), 0.01(6H,s)。
【0362】
実施例18
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−プロスタ−5,13−ジエン酸メチルエステル
【化168】
【0363】
参考例25で製造した化合物を用いて、実施例1と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
【0364】
低極性体
TLC:Rf 0.56(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);
NMR(CDCl3):δ5.66(1H,ddd,J=15.5,8.0,6.0Hz), 5.50-5.30(3H,m), 4.38(1H,t,J=5.0Hz), 4.10-3.90(1H,m), 3.67(3H,s), 3.56(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 2.70-1.20(22H,m), 2.33(2H,t,J=8.0Hz), 0.94(3H,t,J=7.0Hz)。
【0365】
高極性体
TLC:Rf 0.47(酢酸エチル:ヘキサン=1:1);
NMR(CDCl3):δ5.66(1H,ddd,J=15.5,8.0,5.5Hz), 5.50-5.30(3H,m), 4.38(1H,t,J=5.0Hz), 3.98(1H,ddd,J=9.0,6.0,2.5Hz), 3.67(3H,s), 3.56(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 2.70-1.20(22H,m), 2.32(2H,t,J=7.5Hz), 0.94(3H,t,J=7.0Hz)。
【0366】
実施例19
(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−プロスタ−5,13−ジエン酸
【化169】
【0367】
実施例18で製造した化合物を用いて、実施例15と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
低極性体
TLC:Rf 0.47(酢酸エチル:ヘキサン=2:1);
NMR(CDCl3):δ 5.75-5.30(4H,m), 4.44(1H,t,J=4.5Hz), 3.97(1H,ddd,J=9.0,6.0,3.5Hz), 3.68(1H,dd,J=10.0,2.0Hz), 2.70-1.20(22H,m), 2.34(2H,t,J=6.5Hz), 0.94(3H,t,J=6.5Hz)。
【0368】
高極性体
TLC:Rf 0.47(酢酸エチル:ヘキサン=2:1);
NMR(CDCl3):δ 5.67(1H,dt,J=15.5,6.5Hz), 5.60-5.30(3H,m), 4.42(1H,t,J=5.0Hz), 4.03(1H,ddd,J=9.0,6.0,3.0Hz), 3.66(1H,dd,J=9.5,2.5Hz), 2.70-1.20(22H,m), 2.34(2H,t,J=7.0Hz), 0.94(3H,t,J=6.5Hz)。
【0369】
参考例30
(5Z,8Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−アセチルオキシ−プロスタ−5,8,13−トリエン酸メチルエステル
【化170】
【0370】
(1E,4RS)−1−ヨード−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5,5−プロパノオクタ−1−エン(407mg)の無水エーテル(3ml)溶液に−78℃でt−ブチルリチウム(1.21ml;1.7Mペンタン溶液)を滴下し、60分間撹拌した。この溶液に同温度でリチウム・2−チエニル−シアノキュプレート(4.8ml;0.25Mテトラヒドロフラン溶液)を滴下し、20分間撹拌したのち、(5Z)−7−((3R)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5−オキソシクロペンタ−1−エン(234mg)のエーテル(4ml)溶液を滴下した。この溶液を45分かけて−20℃まで昇温した後、無水酢酸(1.88ml)を加え、0℃で30分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え5分間撹拌した。これをヘキサンで抽出後、飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物をカラムにより精製し(Wako gel C-200,40g,ヘキサン:酢酸エチル=1:0→50:1→20:1)、下記物性値を有する標題化合物(324mg)を得た。
TLC:Rf 0.50(ヘキサン:酢酸エチル=9:1);
NMR(CDCl3):δ 5.70-5.45(1H,m), 5.45-5.15(3H,m), 4.14-4.02(1H,m), 3.66(3H,s), 3.55(1H,t,J=5.1Hz), 3.05-2.92(1H,m), 2.99-2.68(2H,m), 2.60-2.30(2H,m), 2.30(2H,t,J=7.6Hz), 2.20-1.20(16H,m), 2.13(3H,s), 1.00-0.90(21H,m), 0.10-0.00(12H,m)。
【0371】
実施例20
(5Z,8Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−アセチルオキシ−プロスタ−5,8,13−トリエン酸メチルエステル
【化171】
【0372】
参考例30で製造した化合物を用いて、実施例1と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
低極性体
TLC:Rf 0.44(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.63(1H,ddd,J=15.4,7.4,6.0Hz), 5.50-5.25(3H,m), 4.18-4.02(1H,m), 3.67(3H,s), 3.52(1H,dd,J=9.6,2.4Hz), 3.10-3.00(1H,m), 3.00-2.72(2H,m), 2.66-2.40(2H,m), 2.40-1.20(18H,m), 2.32(2H,t,J=7.2Hz), 2.16(3H,s), 0.93(3H,t,J=6.8Hz)。
【0373】
高極性体
TLC:Rf 0.39(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
NMR(CDCl3):δ 5.62(1H,ddd,J=15.4,7.8,6.2Hz), 5.50-5.25(3H,m), 4.18-4.02(1H,m), 3.67(3H,s), 3.52(1H,dd,J=9.6,2.2Hz), 3.10-3.00(1H,m), 2.98-2.72(2H,m), 2.66-2.40(2H,m), 2.40-1.20(18H,m), 2.31(2H,t,J=7.4Hz), 2.16(3H,s), 0.93(3H,t,J=6.9Hz)。
【0374】
参考例31
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1,9−ジヒドロキシ−プロスタ−5,13−ジエン
【化172】
【0375】
参考例3で製造した化合物(174mg)のTHF(3ml)溶液にジイソブチルアルミニウムハイドライド(1.16ml;0.95Mヘキサン溶液)を−78℃で滴下し、30分で0℃まで昇温し、さらに室温で30分撹拌した。この溶液に飽和硫酸ナトリウム水溶液(0.3ml)を滴下し、エーテルで希釈して室温で30分撹拌した。反応液を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(160mg)を得た。
TLC:Rf 0.40(9α-OH体) and 0.24(9β-OH体)(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。
【0376】
参考例32
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−1,11,16−トリス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−ヒドロキシ−プロスタ−5,13−ジエン
【化173】
【0377】
参考例31で製造した化合物(160mg)およびピリジン(44ml)の塩化メチレン(3ml)溶液に氷冷下で、t−ブチルジメチルシリルクロライド(45mg)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液にピリジン50mlとTBSCl50mgを加え、室温で3時間撹拌した。この溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ヘキサンで抽出した。有機層を乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(Merck 7734,20g,ヘキサン:酢酸エチル=1:0〜20:1〜10:1)、下記物性値を有する標題化合物(合計142mg)を得た。
TLC:Rf 0.62(9α-OH体) and 0.46(9β-OH体)(ヘキサン:酢酸エチル=9:1);
NMR(CDCl3):δ 5.60-5.15(4H,m), 4.10-3.90(2H,m), 3.65-3.45(3H,m), 2.40-1.20(24H,m), 1.00-0.90(30H,m), 0.10-0.00(18H,m)。
【0378】
参考例33
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−1,11,16−トリス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−オキソ−プロスタ−5,13−ジエン
【化174】
【0379】
オキサリルクロライド(33ml)の塩化メチレン(0.5ml)溶液に−78℃でジメチルスルホキシド(55ml)を滴下し、10分間撹拌したのち、参考例32で製造した化合物(140mg)の塩化メチレン(3ml)溶液を滴下し、1時間かけて−40℃まで昇温した。この溶液にトリエチルアミン(0.22ml)を加え、1時間かけて−10℃まで昇温し、水および2N塩酸水溶液(0.7ml)を加えた。混合液をヘキサンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(Wako gel C-200,15g,ヘキサン:酢酸エチル=1:0〜30:1)、下記物性値を有する標題化合物(112mg)を得た。
TLC:Rf 0.80(ヘキサン:酢酸エチル=9:1);
NMR(CDCl3):δ5.70-5.20(4H,m), 4.05-3.90(1H,m), 3.59(2H,t,J=6.3Hz), 3.58-3.50(1H,m), 2.65-1.20(24H,m), 1.00-0.90(30H,m), 0.10-0.00(18H,m)。
【0380】
実施例21
(5Z,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−オキソプロスタ−5,13−ジエン−1−オール
【化175】
【0381】
参考例33で製造した化合物を用いて、実施例1と同様の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=1:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 5.76(1H,dt,J=15.2,7.0Hz), 5.45(1H,dd,J=15.2,7.8Hz), 5.50-5.20(2H,m), 4.12-3.98(1H,m), 3.70-3.59(2H,m), 3.50(1H,dd,J=10.4,2.6Hz), 2.74(1H,ddd,J=18.2,7.2,1.0Hz), 2.55-1.20(26H,m), 0.94(3H,t,J=7.4Hz)。
【0382】
高極性体
TLC:Rf 0.37(ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=1:3:0.04);
NMR(CDCl3):δ 5.71(1H,ddd,J=15.4,8.2,5.8Hz), 5.50-5.20(3H,m), 4.10-3.95(1H,m), 3.64(2H,t,J=6.4Hz), 3.56(1H,dd,J=10.2,2.4Hz), 2.73(1H,ddd,J=18.0,7.6,1.0Hz), 2.50-1.20(26H,m), 0.94(3H,t,J=6.8Hz)。
【0383】
製剤例1
以下の各成分を常法により混合し、乾燥後、微結晶セルロースを加え、全量を10gとし、均一になるまで良く混合した後、常法により打錠し、1錠中に30μgの活性成分を含有する錠剤100錠を得た。
Claims (5)
- 一般式(I)
R1はハロゲン原子を表わし、
R2は水酸基を表わし、
R3は水素原子、C1〜8のアルキル基、C2〜8のアルケニル基、C2〜8のアルキニル基、または1〜3個の以下の(1)〜(5)の基で置換されているC1〜8のアルキル基、C2〜8のアルケニル基またはC2〜8のアルキニル基を表わし:(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4のアルコキシ基、(3)C3〜7のシクロアルキル基、(4)フェニル基、または(5)1〜3個のハロゲン原子、C1〜4のアルキル基、C1〜4のアルコキシ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基で置換されているフェニル基;
nは0〜4を表わし、
ただし、(1)13−14位の二重結合はE体、Z体またはEZ体の混合物を表わす。
(2)R3がエチル基を表わし、nが1を表わす時、R1は塩素原子を表わさない。)
で示されるω−シクロアルキル−プロスタグランジンE2誘導体、それらの非毒性塩、一般式(I)中のRがCOOR10(基中、R10はC1〜6のアルキル基を表わす。)またはCONR12R13(基中、R12およびR13は、独立して水素原子またはC1〜6のアルキル基を表わす。)で示されるプロドラッグ、またはシクロデキストリン包接化合物。 - 化合物が、
(28)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−フルオロプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル、
(30)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13,19−トリエン酸・メチルエステル、
(31)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−19,20−メタノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル、
(32)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−19−メチルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル、
(33)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル、
(34)(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル、
(37)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル、または
(38)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−18,19,20−トリノルプロスタ−5,13−ジエン酸・メチルエステル、
またはこれらの16位の高極性立体異性体、低極性立体異性体、またはこれらの混合物である請求項2記載の化合物。 - 化合物が、
(29)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−フルオロプロスタ−5,13−ジエン酸、
(31)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13,19−トリエン酸、
(32)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−19,20−メタノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸、
(33)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−19−メチルプロスタ−5,13−ジエン酸、
(34)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸、
(35)(5Z,9α,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロプロスタ−5,13−ジエン酸、
(38)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−19,20−ジノルプロスタ−5,13−ジエン酸、または
(39)(5Z,9β,11α,13E)−17,17−プロパノ−11,16−ジヒドロキシ−9−クロロ−18,19,20−トリノルプロスタ−5,13−ジエン酸、
またはこれらの16位の高極性立体異性体、低極性立体異性体、またはこれらの混合物である請求項1記載の化合物。
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