JP4028720B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関用点火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジン等の内燃機関では、混合気への着火に点火プラグが使用されている。点火プラグは、点火プラグ本体と、点火用電圧を受電し点火プラグ本体内に導く受電端子とを有する。
【0003】
このような点火プラグとしては、例えば、点火プラグ本体として、軸線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁ガイシと、その軸孔に挿設され一端を絶縁ガイシから突出する軸状の中心電極と、絶縁ガイシの外周に設けられた主体金具と、一端が主体金具に固設され他端が折り曲げられてその側面が中心電極と対向するように配置された接地電極とを備え、受電端子が一端を絶縁ガイシから突出するように、軸孔の中心電極とは反対側に取り付けられて、中心電極と電気的に接続されたものが知られている。
このような点火プラグは、中心電極と接地電極との間の火花放電ギャップを燃焼室内に位置するように、エンジンのシリンダヘッドに取り付けられる。そして、点火プラグの受電端子に点火用電圧を与えると、火花放電ギャップにおいて火花放電が発生する。
【0004】
ここで、点火プラグの受電端子に給電装置の給電端子から点火用電圧を供給するにあたって、その接続手法については、以下のようなものが知られている。
例えば、点火プラグに点火用電圧を供給する給電装置と電気的に接続された導電性のコイルスプリングを点火プラグの頭部に軸線方向に押圧して電気的な接続をするものがある。
その他に、例えば特開2001−85139号公報に以下のようなものが開示されている。この点火プラグは、その頭部に点火プラグ側高圧接続端子を備え、その外側面には軸線周りに係合溝が形成されている。この点火プラグに点火用電圧を供給する給電装置は、プラグ側高圧接続端子と接続する金属製円筒状の給電装置側高圧接続端子を備え、その先端側には点火プラグ固定金具が設けられており、さらにその内部中心には点火プラグの頭部を軸線方向に押圧するバネ部材が固設されている。
点火プラグ固定金具は、点火プラグ側高圧接続端子を挿嵌したときに、これに形成されている係合溝と係合する形状になっている。このため、両端子を接続すると、固定金具が係合溝にはまり込み、両端子の軸線方向の離間を防止する。また、バネ部材が点火プラグの頭部を軸線方向に押圧することにより、点火プラグの係合溝と点火プラグ固定金具とが圧接され、電気的な接続をする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、内燃機関の運転に伴う振動や燃焼室内の燃焼圧力等による振動は、プラグの軸線方向の成分が大きく、これに直交する径方向の振動は小さい。これに対し、上述した従来技術においては、バネ部材が点火プラグの頭部を軸線方向に押圧することにより、電気的な接続をしている。このため、プラグの軸線方向の振動に伴い、バネ部材が軸線方向に伸縮し、電気的接続部の圧接力が変化してしまうことがある。従って、安定した電気的接続状態を保持できず、さらには圧接している電気的接続部が離れ、瞬間的な断線(回路断)が生じてしまうという問題があった。
【0006】
また、上述した従来技術において、上述したプラグ軸線方向の振動に伴うバネ部材の圧接力の変化を抑制すべく、プラグ側高圧接続端子と給電装置側高圧接続端子を組み合わせた際のバネ部材による押圧力を強化し、点火プラグの頭部への圧接力を高めることが考えられる。しかしながら、バネ部材を軸線方向に伸縮させて点火プラグの頭部を押圧させつつ、点火プラグの係合溝と点火プラグ固定金具とを係合させる構造であるために、バネ部材による弾性力が大きいほど、点火プラグ固定金具の挿嵌時におけるバネ部材による軸線方向への反発力が大きくなり、両高圧接続端子の組み合わせに手間を要し、組み合わせが容易でないという問題もあった。
【0007】
さらにまた、近年、点火プラグの中心電極と接地電極との間に生じるイオンを利用してイオン電流を発生させこれを計測するイオン電流発生計測手段を備えた内燃機関用点火装置も用いられている。このイオン電流発生計測手段を利用することにより、燃焼室内での失火やノッキング等の検知を行い、燃焼室内の点火時期や燃料供給量などを制御することができる。ところで、給電端子と受電端子との電気的接続部分はイオン電流が流れる回路の一部となるため、給電端子と受電端子との接続状態を確実に保持できず瞬間的な断線などを生じた場合には、ノイズ成分として計測され、計測が不確実あるいは困難になるという問題もあった。
【0008】
本発明は、以上のような問題点を鑑みてなされたものであって、点火プラグの受電端子と点火用電圧を供給する給電端子との瞬間的な断線を防止し、常に安定した電気的接続状態を保持でき、さらに着脱が容易である点火プラグの受電端子と点火用電圧を供給する給電端子とを備える内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
その解決手段は、点火プラグ本体、及び点火用電圧を受電し上記点火プラグ本体内に導く受電端子、を備える点火プラグと、上記受電端子と接続して、上記点火用電圧を供給する給電端子を備える給電装置と、を備える内燃機関用点火装置であって、上記受電端子は、上記点火プラグ本体の軸線の方向に延び、受電接続部を有し、上記給電端子は、上記受電端子と給電端子とを組み合わせたときに、上記受電接続部と電気的に接続する給電接続部を有し、上記受電接続部と上記給電接続部とは、上記点火プラグ本体の径方向に対して接続可能に構成されると共に、上記受電端子と上記給電端子の少なくとも一方は、他方を径方向に弾性的に押圧可能な弾性部であって、上記点火プラグ本体の軸線方向に延び上記径方向に向けて凸とされた弧状をなす弾性部を備え、上記受電端子のうち上記受電接続部よりも上記点火プラグ本体側の外側面に位置する環状凸部と、上記給電端子のうち上記受電端子と組み合わせたときに上記環状凸部に対向する内側面に位置し、上記環状凸部と嵌合する環状凹部と、を含み、上記受電端子と上記給電端子とを少なくとも上記軸線方向に固定する固定手段を備える内燃機関用点火装置である。
【0010】
上述したように、一般に、点火プラグに生じる振動は、点火プラグの軸線方向の成分が大きく、これに直交する径方向の振動は小さい。これに対し、本発明の内燃機関用点火装置では、受電接続部と給電接続部とは、点火プラグ本体の径方向に対して接続可能に構成されている。このため、点火プラグ本体の軸線方向に及ぶ振動の影響を受け難く、受電接続部と給電接続部とが離れて断線(回路断)することを防止できる構造となっている。
さらに、本発明の内燃機関用点火装置では、受電端子と給電端子の少なくとも一方は、他方を径方向に弾性的に押圧可能な弾性部を備えている。このため、点火プラグの受電端子を給電端子に装着する際、点火プラグの進入方向である軸線方向の反力が小さいので、点火プラグの着脱が容易にできるようになっている。
【0011】
さらに、本発明の内燃機関用点火装置では、固定手段を、受電接続部および給電接続部とは別の部位、即ち、受電端子のうち受電接続部よりも点火プラグ本体側の位置と給電端子のうちこれに対向する位置とに設けている。このため、受電端子及び給電端子のうち、受電接続部と給電接続部については、弾性部の形状や寸法材質等を考慮することで、両接続部間で電気的な接続に適した押圧力を設定できる。一方、これとは別に、固定手段について、受電端子と給電端子との固定や着脱の際に要する力を考慮して適切なロック力を設定することができる。
従って、両端子による点火プラグ本体の径方向に対する適切な押圧力により、点火プラグ本体に確実に点火用電圧を給電できる上、適切なロック力により両端子が確実に固定され、受電接続部と給電接続部との電気的接続が点火プラグ本体の軸線方向に及ぶ振動によっても確実に保持される。且つ、給電端子と受電端子との着脱が適宜可能となる。
特に、本発明の内燃機関用点火装置では、固定手段が、受電端子の外側面に形成されている環状凸部と、給電端子のうち環状凸部に対向する内側面に形成され、環状凸部と嵌合する環状凹部とを含んでいる。このため、給電端子と受電端子との軸線方向のずれを確実に防止し、且つ、給電端子と受電端子との着脱がスムーズである。さらに、両端子をはめ込んだときのクリック感により、はめ込み完了が明確に判る。
さらに、本発明の内燃機関用点火装置では、環状凸部を受電接続部よりも点火プラグ本体側の外側面に形成しているので、両端子の着脱の際に、弾性部を有する受電接続部や給電接続部が、両端子を嵌合させる際に環状凸部と接触するなどの干渉を起こすことがないので、給電端子と受電端子との着脱がスムーズである。
また、両端子の嵌合にあたっては、環状凸部と環状凹部とが嵌合する前までだけに比較的大きな力を要することになるので、受電端子と給電端子との接続、固定がより確実で容易にできる。
【0012】
なお、受電端子、給電端子ともに、全体が金属など導電性材料で構成されている必要はなく、少なくとも受電接続部及び給電接続部で電気的に接続できるものであれば良い。従って、全体が金属で構成されていても良いし、一部に絶縁性材料(絶縁性プラスチックや絶縁性セラミック、複合材など)の部材を使用したものでも良い。
また、給電装置としては、例えば2つのタイプが挙げられる。1つはシリンダヘッドに気筒毎に設けられたプラグホールに、各々挿入されるタイプの給電装置であり、もう1つは、ハイテンションコードを用いて、このコードと1対1で接続される点火プラグ本体内に点火用電圧を供給するタイプの給電装置である。
【0013】
他の解決手段は、点火プラグ本体、及び点火用電圧を受電し上記点火プラグ本体内に導く受電端子、を備える点火プラグと、上記受電端子と接続して、上記点火用電圧を供給する給電端子を備える給電装置と、を備える内燃機関用点火装置であって、上記受電端子は、上記点火プラグ本体の軸線の方向に延び、受電接続部を有し、上記給電端子は、上記受電端子と給電端子とを組み合わせたときに、上記受電接続部と電気的に接続する給電接続部を有し、上記受電接続部と上記給電接続部のうち、一方は上記軸線方向に延びる外側面部分を含み、他方は上記軸線方向に延びる外側面部分を弾性的に押圧する弾性部であって、上記軸線方向に延び径方向に向けて凸とされた弧状をなす弾性部を備え、または、一方は上記軸線方向に延びる内側面部分を含み、他方は上記軸線方向に延びる内側面部分を弾性的に押圧する弾性部であって、上記軸線方向に延び径方向に向けて凸とされた弧状をなす弾性部を備え、上記受電端子のうち上記受電接続部よりも上記点火プラグ本体側の外側面に位置する環状凸部と、上記給電端子のうち上記受電端子と組み合わせたときに上記環状凸部に対向する内側面に位置し、上記環状凸部と嵌合する環状凹部と、を含み、上記受電端子と上記給電端子とを少なくとも上記軸線方向に固定する固定手段を備える内燃機関用点火装置である。
【0014】
上述したように、一般に、点火プラグに生じる振動は、点火プラグの軸線方向の成分が大きく、これに直交する径方向の振動は小さい。
これに対し、本発明の内燃機関用点火装置では、給電端子のうちの給電接続部と受電端子のうちの受電接続部とが、一方は上記軸線方向に延びる外側面部分を含み、他方は上記軸線方向に延びる外側面部分を弾性的に押圧する弾性部を備える。または、一方は上記軸線方向に延びる内側面部分を含み、他方は上記軸線方向に延びる内側面部分を弾性的に押圧する弾性部を備える。
即ち、(1)受電接続部が外側面部分を含み給電接続部が弾性部を備える。または、(2)受電接続部が内側面部分を含み給電接続部が弾性部を備える。これらとは逆に、(3)給電接続部が外側面部分を含み受電接続部が弾性部を備える。あるいは、(4)給電接続部が内側面部分を含み受電接続部が弾性部を備える。
このため、点火プラグ本体の軸線方向に及ぶ振動により受電端子と給電端子、従って、受電接続部と給電接続部とが互いに軸線方向にずれたとしても、外側面部分と弾性部あるいは内側面部分と弾性部とは、弾性部が径方向に押圧を発揮して当接することから、当接位置が軸線方向にずれて摺動するだけである。つまり、点火プラグ本体の軸線方向に及ぶ振動によっても両者が離れることが無いから、瞬間的な断線(回路断)を回避することができる。
【0015】
さらに、本発明の内燃機関用点火装置では、固定手段を、受電接続部および給電接続部とは別の部位、即ち、受電端子のうち受電接続部よりも点火プラグ本体側の位置と給電端子のうちこれに対向する位置とに設けている。
特に、本発明の内燃機関用点火装置では、固定手段が、受電端子の外側面に形成されている環状凸部と、給電端子のうち環状凸部に対向する内側面に形成され、環状凸部と嵌合する環状凹部とを含んでいる。このため、給電端子と受電端子との軸線方向のずれを確実に防止し、且つ、給電端子と受電端子との着脱がスムーズである。さらに、両端子をはめ込んだときのクリック感により、はめ込み完了が明確に判る。
さらに、本発明の内燃機関用点火装置では、環状凸部を受電接続部よりも点火プラグ本体側の外側面に形成しているので、両端子の着脱の際に、弾性部を有する受電接続部や給電接続部が、両端子を嵌合させる際に環状凸部と接触するなどの干渉を起こすことがない ので、給電端子と受電端子との着脱がスムーズである。
また、両端子の嵌合にあたっては、環状凸部と環状凹部とが嵌合する前までだけに比較的大きな力を要することになるので、受電端子と給電端子との接続、固定がより確実で容易にできる。
また、給電装置としては、例えば2つのタイプが挙げられる。1つはシリンダヘッドに気筒毎に設けられたプラグホールに、各々挿入されるタイプの給電装置であり、もう1つは、ハイテンションコードを用いて、このコードと1対1で接続される点火プラグ本体内に点火用電圧を供給するタイプの給電装置である。
【0016】
また、軸線方向に延びる外側面部分とは、受電接続部あるいは給電接続部の外側面のうち、点火プラグ本体の軸線に平行な面を有する部分をいう。例えば、受電接続部あるいは給電接続部の外側面のうち、軸線に平行な平面をなしている部分や、軸線と平行な軸を持つ円柱曲面の一部をなす部分が挙げられる。さらには、受電接続部あるいは給電接続部の外側面全体が、軸線と平行な軸を持つ円柱形状であるときの内側面も含まれる。
同様に、軸線方向に延びる内側面部分とは、受電接続部あるいは給電接続部の内側面のうち、点火プラグ本体の軸線に平行な面を有する部分をいう。例えば、受電接続部あるいは給電接続部の内側面のうち、軸線に平行な平面をなしている部分や、軸線と平行な軸を持つ円筒曲面の一部をなす部分が挙げられる。さらには受電接続部あるいは給電接続部の内側面全体が、軸線と平行な軸を持つ円筒形状であるときの内側面も含まれる。
【0017】
さらに、上記内燃機関用点火装置であって、前記受電接続部及び給電接続部を介して、前記点火プラグの中心電極と接地電極との間に生じるイオンを利用してイオン電流を発生させこれを計測するイオン電流発生計測手段を備える内燃機関用点火装置とすると良い。
【0018】
この内燃機関用点火装置は、さらに、イオン電流を発生させ計測するイオン電流発生計測手段を備えている。イオン電流の発生や計測に当たって、給電端子と受電端子との接続状態を確実に保持できず瞬間的な断線などを生じた場合には、ノイズ成分として計測され、計測が不確実あるいは困難となる。しかし、この内燃機関用点火装置では、給電端子と受電端子とが確実に接続され瞬間的な断線などを生じないから、良好なイオン電流の回路を提供することができ、瞬断によるノイズの発生を防ぎ、容易にイオン電流の発生や計測を行うことができる。
従って、この内燃機関用点火装置は、燃焼室内での失火やノッキング等の検知を行い、燃焼室内の点火時期や燃料供給量などを制御する一助となしうる。
【0019】
【0020】
【0021】
さらに、上記内燃機関用点火装置であって、前記環状凸部は、径方向の断面の外形状が曲面を含んで形成され、前記環状凹部も、径方向の断面の外形状が曲面を含んで形成されてなる内燃機関用点火装置とすると良い。
【0022】
この内燃機関用点火装置は、固定手段が、径方向の断面の外形状が曲面を含んで形成される環状凸部と、径方向の断面の外形状が曲面を含んで形成される環状凹部とを含んでいる。このため、受電端子と給電端子との着脱を繰り返しても、環状凸部及び環状凹部のへたりが少ない。なお、径方向の断面の外形状が曲面を含む形状としては、半円形、半長円径、半楕円形、舌形状等、あるいは、環状凸部及び環状凹部の外側面の角部をR面取りした形状などのように、角部をなくした形状が例示できる。
【0023】
また、上記いずれかに記載の内燃機関用点火装置であって、前記環状凸部と前記環状凹部の少なくともいずれかは、両者を嵌合させるときに、その径方向に変形可能とするスリ割り溝により、周方向複数に分割されてなる内燃機関用点火装置とすると良い。
【0024】
この内燃機関用点火装置は、環状凸部と環状凹部の少なくともいずれかは、両者を嵌合させるときに、その径方向に変形可能とするスリ割り溝により、周方向複数に分割されている。このため、給電端子と受電端子とを組み合わせるときに、スリ割り溝が形成されている部位が力を受ける径方向に変形することより、両端子の径方向に働く力を逃がすことができる。従って、給電端子と受電端子との着脱の際、両端子の破損を防止することができ、且つ着脱をスムーズに行うことができる。
【0025】
【0026】
【0027】
また、他の解決手段は、点火プラグ本体、及び点火用電圧を受電し上記点火プラグ本体内に導く受電端子、を備える点火プラグと、上記受電端子と接続して、上記点火用電圧を供給する給電端子を備える給電装置と、を備える内燃機関用点火装置であって、上記受電端子は、上記点火プラグ本体の軸線方向に延び、上記軸線と同軸の円柱形外側面をなす受電接続部と、この受電接続部よりも上記点火プラグ本体側の外周面に断面半円形の環状凸部と、を備えるオス型受電端子であり、上記給電端子は、上記オス型受電端子を内側に受け入れる筒形状を有する給電接続部であって、上記軸線方向に延び径方向内側に向けて凸とされた弧状で、上記オス型受電端子を挿入したときに、上記受電接続部の円柱形外側面をその径方向内側に向けて弾性的に押圧して、上記受電接続部と電気的に接続する弾性部を有する給電接続部と、上記給電接続部よりも先端側の内周面であって、上記オス型受電端子を挿入したときに、上記環状凸部と対向する位置に配置された断面半円形で、スリ割り溝により周方向複数に拡径可能に分割されてなり、上記環状凸部と嵌合する分割環状凹部と、を備えるメス型給電端子である内燃機関用点火装置である。
【0028】
この内燃機関用点火装置では、円柱形外側面をなす受電接続部と弧状の弾性部を有する給電接続部とで電気的接続を行うため、受電端子と給電端子とが組み合わされた状態で互いに軸線周りに回転しても、受電接続部分と給電接続部分とは当接位置が円周方向にずれるだけで、両者が点火プラグ本体の軸線方向及び径方向に離れることが無く接続を維持できる。特に受電接続部を円柱形外側面をなすものとしたので、受電端子が形成容易である。
【0029】
また、受電端子と給電端子とが環状凸部と分割環状凹部とによって、軸線方向に固定されているものの、それでもなお振動により受電接続部と給電接続部とが互いに軸線方向にずれたとしても、受電接続部分と給電接続部分とは当接位置が軸線方向にずれて摺動するだけである。つまり、両者が離れることが無いから、瞬間的な断線(回路断)を回避することができる。
【0030】
さらに、この内燃機関用点火装置は、受電端子に断面半円形の環状凸部を給電端子に環状凸部と嵌合する環状凹部を有するので、両端子においてその形成が容易であり、両端子をはめ込んだときのクリック感により、はめ込み完了が明確に判り、且つ両端子の着脱を繰り返しても環状凸部と環状凹部とのへたりが少ない。また、環状凸部を受電接続部よりも点火プラグ本体側に配置したので、両端子の着脱の際に、弾性部を有する給電接続部が、受電端子に形成される環状凸部と接触するなどの干渉が起こらないので、給電端子と受電端子との着脱がスムーズである。
【0031】
さらに、この内燃機関用点火装置は、給電端子に形成される環状凹部をスリ割り溝で分割した分割環状凹部としたので、給電端子と受電端子とを嵌合させるときに、スリ割り溝が形成されている分割環状凹部が力を受ける径方向外側に変形することより、両端子の径方向に働く力を逃がすことができる。このため、給電端子と受電端子との脱着の際、両端子の破損を防止することができ、且つ着脱をスムーズに行うことができる。
【0032】
また、点火プラグ本体、及び点火用電圧を受電し上記点火プラグ本体内に導く受電端子、を備える点火プラグであって、上記受電端子は、上記点火プラグ本体の軸線方向に延び、上記軸線方向に延びる外側面部分を含み、または、上記軸線方向に延びる内側面部分を含む受電接続部と、上記受電接続部よりも上記点火プラグ本体側またはその反対側の所定位置に設けられ、給電端子を少なくとも上記軸線方向に固定する受電側固定手段を備える点火プラグが好ましい。
【0033】
この点火プラグは、その受電端子と組み合わせたときに、受電接続部と電気的に接続する給電接続部であって、受電端子の軸線方向に延びる外側面部分を弾性的に押圧する弾性部を備え、または、受電端子の軸線方向に延びる内側面部分を弾性的に押圧する弾性部を備え、さらに、受電側固定手段に対向する位置に給電側固定手段を備える給電端子を備え、点火プラグに点火用電圧を供給する給電装置と組み合わせるときには、以下の効果が得られる。
【0034】
まず、受電端子と給電端子とが点火プラグ本体の軸線方向に固定されているものの、それでもなお振動により受電接続部と給電接続部とが互いに軸線方向にずれたとしても、受電端子の外側面部分あるいは内側面部分と給電端子の弾性部とは当接位置が軸線方向にずれて摺動するだけである。つまり、点火プラグ本体の軸線方向に及ぶ振動によっても両者が離れることが無いから、瞬間的な断線(回路断)を回避することができる。
【0035】
さらに、給電接続部について、弾性部の形状や寸法材質等を考慮することで、受電端子の外側面部分や内側面部分と上記弾性部との間で電気的な接続に適した押圧力を設定できる。一方、これとは別に、受電側固定手段について、受電端子と給電端子との固定や着脱の際に要する力、及び給電側固定手段の寸法等を考慮して、適切なロック力を設定することができる。
従って、両端子による点火プラグ本体の径方向に対する適切な押圧力により、点火プラグ本体に確実に点火用電圧を給電できる上、適切なロック力により両端子が確実に固定され、且つ、給電端子と受電端子との着脱が適宜可能となる。
【0036】
さらにまた、点火プラグ本体と、点火用電圧を受電し上記点火プラグ本体内に導く受電端子であって、上記点火プラグ本体の軸線方向に延び、上記軸線方向に延びる外側面部分を含み、または、上記軸線方向に延びる内側面部分を含む受電接続部と、上記受電接続部よりも上記点火プラグ本体側またはその反対側の所定位置に受電側固定手段を備える受電端子とを備える点火プラグに点火用電圧を供給する給電装置であって、上記受電端子と接続してこれに点火用電圧を供給する給電端子を備え、上記給電端子は、上記受電端子と給電端子とを組み合わせたときに、上記受電端子の外側面部分を弾性的に押圧する弾性部、または、一方は上記受電端子の内側面部分を弾性的に押圧する弾性部を含み、上記受電接続部と電気的に接続する給電接続部と、上記受電側固定手段置に対向する位置に設けられ、上記給電端子を上記受電端子と少なくとも軸線方向に固定する給電側固定手段と、を備える給電装置が好ましい。
【0037】
この給電装置は、これに適合する点火プラグと組み合わせたときには、以下の効果が得られる。まず、受電端子と給電端子とが点火プラグ本体の軸線方向に固定されているものの、それでもなお振動により受電接続部と給電接続部とが互いに軸線方向にずれたとしても、受電端子の外側面部分あるいは内側面部分と給電端子の弾性部とは当接位置が軸線方向にずれて摺動するだけである。つまり、点火プラグ本体の軸線方向に及ぶ振動によっても両者が離れることが無いから、瞬間的な断線(回路断)を回避することができる。
【0038】
さらに、給電接続部について、弾性部の形状や寸法材質等を考慮することで、受電端子の外側面部分や内側面部分と上記弾性部との間で電気的な接続に適した押圧力を設定できる。一方、これとは別に、給電側固定手段について、受電端子と給電端子との固定や脱着の際に要する力、及び受電側固定手段の寸法等を考慮して、適切なロック力を設定することができる。
従って、両端子による点火プラグ本体の径方向に対する適切な押圧力により、点火プラグ本体に確実に高電圧を給電できる上、適切なロック力により両端子が確実に固定され、且つ、給電端子と受電端子との着脱が適宜可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明の第1の実施形態を図面と共に説明する。図1に第1の実施形態である内燃機関用点火装置1を示す。
内燃機関用点火装置1は、点火プラグ30と、その直上に位置し点火ユニット11及びコイルユニット12からなる給電装置10とを備えており、エンジン20の各気筒ごとにシリンダヘッド15に設けられたプラグホール16内に配置される。
このうち点火ユニット11は、シリンダヘッド15に設けられたプラグホール16を覆うようにシリンダヘッド15に固接される。コイルユニット12は、点火ユニット11と一体となりプラグホール16内を軸線方向に、点火プラグ30の受電端子31に接続する位置までにわたって設けられる。点火プラグ30は、中心電極35と接地電極36との間の火花放電ギャップ37が燃焼室21内に位置するように、シリンダヘッド15のうちプラグホール16の下部に螺挿され、固設されている。
【0040】
点火ユニット11は、その内部にトランジスタ112とイオン電流検出回路113とイオン電流変換回路118(共に図5参照)とを備える。また、その外部にはコネクタ13を備えており、コネクタ13を介して外部機器からの信号の受信、及び外部機器への信号の出力を行う。
コイルユニット12は、内部に公知構造(図示しない)の鉄心(コイルコア)、二次コイル及び一次コイルを有する略円筒形状のコイルケース14と、給電端子40とを備える。コイルユニット12は、絶縁性樹脂からなりプラグホール16に挿入可能な略円筒状のコイルユニットカバー45によって被覆されている。給電端子40は、コイルケース14から導出された二次コイルの一端12bと電気的に接続している。コイルユニット12は、外部からの指令によりトランジスタ112が一次コイルの通電・遮断を行うと、二次コイルの両端に高い点火用電圧を発生する。
点火プラグ30は、その受電端子31をコイルユニット12の給電端子40と接続することによって、二次コイルの両端に発生した点火用電圧を給電端子40を介して受電し、中心電極35の先端部と接地電極36との間の火花放電ギャップ37において、火花放電を発生する。
【0041】
次に、点火プラグ30について詳細に説明する。図2に示すように、点火プラグ30は、点火プラグ本体38と、受電端子31とによって構成されている。
このうち、点火プラグ本体38は、絶縁ガイシ34と中心電極35と主体金具39と接地電極36とを備えている。絶縁ガイシ34は、その軸線方向に貫通する軸孔34bを有する筒状体である。中心電極35は、絶縁ガイシ34の軸孔34bに挿設され一端を絶縁ガイシ34から突出する軸状の電極である。主体金具39は、絶縁ガイシ34の外周に設けられた金属体で、その外側部には六角部39bと取付ネジ部39cが形成されている。接地電極36は、一端が主体金具39の端面に固設され、折り曲げられてその側面が中心電極35の絶縁ガイシ34から突出する先端部と対向するように配置された電極である。
【0042】
一方、受電端子31は、点火プラグ30の軸線方向に延びる金属からなるオス型受電端子であり、受電接続部31cと環状凸部31dとを備えている。受電接続部31cは、受電端子31の軸線と同軸の円柱形外側面をなしている。環状凸部31dは、受電接続部31cよりも点火プラグ本体38側の外周面に形成された軸断面半円形の凸状部である。
受電端子31は、あらかじめガラスシール材等を充填した絶縁ガイシ34の軸孔34bに挿入し、受電接続部31cと環状凸部31dとを絶縁ガイシ34から突出させた状態で点火プラグ本体38に固設されると共に、中心電極35と電気的に接続されている。
【0043】
次に、点火プラグ30に点火用電圧を供給する給電装置10の給電端子40について説明する。図3に示すように、給電端子40は、給電接続部41とケーシング部44とを備えている。
このうち、給電接続部41は、オス型受電端子31を内側に受け入れる略円筒状の金属からなり、その軸線方向に延び径方向内側に向けて凸とされた弧状で、オス型受電端子31を挿入したときに、受電接続部31cの円柱形外側面をその径方向内側に向けて弾性的に押圧して、受電接続部31cと電気的に接続する弾性部41bを有する。
【0044】
一方、ケーシング部44は、略円筒形状の絶縁性樹脂からなり、給電接続部41を被覆する。さらに、ケーシング部44は、環状凹部42とスリ割り溝43とを備える。環状凹部42は、給電接続部41よりも先端側(図3(c)中下方)の内周面で、オス型受電端子31を挿入したときに環状凸部31dと対向する位置に形成されている。スリ割り溝43は、ケーシング部44の軸線方向に延びるように形成され、ケーシング部44の先端側を周方向複数に分割しているので、受電端子31を挿入する際にケーシング部44の先端側が拡径して受電端子31の挿入が容易になる。
【0045】
次に、内燃機関用点火装置1の内燃機関への装着手順について、図1を参照して以下に説明する。
まず、点火プラグ30をエンジン20のシリンダヘッド15に設けられたプラグホール16に挿入し、六角部39bを利用してプラグレンチなどの締付け工具によって取付ネジ部39cをプラグホール16に形成されている雌ネジ部16bに螺挿する。そして、点火プラグ30を中心電極35と接地電極36との間の火花放電ギャップ37が燃焼室21内に位置するように、シリンダヘッド15に固設する。
【0046】
次いで、グロメット17とコイルユニット12とコイルユニットカバー45とプラグカバー18とが一体になったものを、プラグホール16内に挿入する。すると、シリンダヘッド15に固設されている点火プラグ30はプラグカバー18に挿嵌され、さらに点火プラグ30の受電端子31がコイルユニット12の給電端子40に挿嵌される。このとき、プラグカバー18は絶縁ガイシ34を覆うように装着され、給電端子40は受電端子31と電気的に接続される。このようにして、点火プラグ30と給電装置10とが電気的に接続され、点火用電圧を点火プラグ30に印加するための導電経路が形成される。なお、グロメット17は、プラグホール16内への水滴などの侵入を防ぐためのものである。また、ケーシング部44とプラグカバー18とは、嵌合または接着等により固定されている。
【0047】
次に、受電端子31と給電端子40とを組み合わせた状態について、図4を参照して説明する。本実施形態では、受電接続部31cと給電接続部41とは、点火プラグ本体の径方向に対して接続可能に構成されている。このため、点火プラグ本体38の軸線方向に及ぶ振動の影響を受け難く、受電接続部31cと給電接続部41とが離れて断線(回路断)することを防止できる構造となっている。
さらに、本実施形態では、給電端子40の給電接続部41に、受電端子31の受電接続部31cを径方向に弾性的に押圧可能な弾性部41bが形成されている。このため、点火プラグ30の受電端子31を給電端子40に装着する際、点火プラグ30の進入方向である軸線方向の反力が小さいので、点火プラグ30の着脱が容易にできるようになっている。
【0048】
さらに、本実施形態では、受電接続部31cが、給電接続部41の弾性部41bによって弾性的に押圧されて電気的接続がなされている。このため、受電接続部31cと給電接続部41とが互いに軸線方向にずれたとしても、受電接続部31cと弾性部41bとは当接位置が軸線方向にずれて摺動するだけである。つまり、点火プラグ30の軸線方向に及ぶ振動によっても、両者31c,41bがその軸線方向及び径方向に離れることが無いから、瞬間的な断線(回路断)を回避することができる。
【0049】
また、受電端子31において電気的接続を行う受電接続部31cと、環状凸部31dとが別の部位であり、且つ給電端子40においても電気的接続を行う給電接続部41と環状凹部42とが別の部位である。このため、受電接続部31cと給電接続部41との間で電気的な接続に適した押圧力を設定できる。一方、これとは別に、受電端子31と給電端子40との固定や着脱の際に要する力を考慮して、環状凸部31dと環状凹部42との間で適切なロック力を設定できる。
従って、両端子による点火プラグ本体38の径方向に対する適切な押圧力により、点火プラグ本体38に確実に点火用電圧を給電できる上、適切なロック力により、両端子が確実に固定され、受電接続部31cと給電接続部41との電気的接続が点火プラグ本体38の軸線方向に及ぶ振動によっても確実に保持される。且つ、受電端子31と給電端子40との着脱が適宜可能である。
【0050】
また、環状凸部31dと環状凹部42とが嵌合しているので、受電端子31と給電端子40とは軸線方向に固定される。
さらに、受電端子31に断面半円形の環状凸部31dを給電端子40に環状凹部42を有するので、両端子をはめ込んだときのクリック感によりはめ込み完了が明確に判り、且つ両端子の脱着を繰り返しても環状凸部31dと環状凹部42とのへたりが少ない。
【0051】
しかも、受電端子31において、環状凸部31dを受電接続部31cよりも点火プラグ本体38側に配置したので、両端子の着脱にあたり、弾性部41bを有する給電接続部41が、受電端子31の環状凸部31dと接触するなどの干渉が起こらないので、給電端子40と受電端子31との着脱がスムーズである。また、両端子の嵌合にあたっては、環状凸部31dと環状凹部42とが嵌合する前までだけ挿入に比較的大きな力を要することになるので、受電端子31と給電端子40との接続、固定がより確実で容易にできる。
【0052】
また、受電接続部31cは、受電端子31の軸線と同軸の円柱形外側面をなし、給電接続部41はその弾性部41bによって、受電接続部31cの円柱形外側面をその径方向内側に向けて弾性的に押圧して、受電接続部31cと電気的に接続する。このため、受電端子31と給電端子40とを組み合わせた状態で互いに軸線周りに回転しても、受電接続部31cと弾性部41bとは当接位置が円周方向にずれるだけで、両者が点火プラグ本体38の軸線方向及び径方向に離れることが無く接続を維持できる。
【0053】
次に、直流電源装置(バッテリ)111と内燃機関用点火装置1とエンジンコントロールユニット(以下ECUともいう)119とによって構成される電気回路を図5に示し、これについて以下に説明する。
【0054】
直流電源装置(バッテリ)111は、コイルユニット12のうちの一次コイルL1と直列に接続され、これに電気エネルギー(例えば電圧12V)を供給する。
また、トランジスタ112は、一次コイルL1と直列に接続されている。
また、点火プラグ30は、中心電極35と接地電極36とから構成され、中心電極35はコイルユニット12のうちの二次コイルL2の一端と接続し、接地電極36は接地される。
【0055】
また、イオン電流検出回路113は、イオン電流検出抵抗114とコンデンサ116とダイオード115とツェナーダイオード117とを備える。このうち、コンデンサ116は、イオン電流検出抵抗114の接地側端部とは反対側の端部に直列接続されている。また、ダイオード115は、カソードが接地されると共にアノードがイオン電流検出抵抗114とコンデンサ116との接続点に接続されて、イオン電流検出抵抗114に並列に接続されている。ツェナーダイオード117は、カソードがコンデンサ116におけるイオン電流検出抵抗114との接続側とは反対側の端部と接続され、アノードが接地されている。このように構成されたイオン電流検出回路113は、コンデンサ116とツェナーダイオード117との接続点が二次コイルL2に接続されており、イオン電流検出抵抗114とコンデンサ116との接続点がイオン電流変換回路118に接続されている。
【0056】
また、イオン電流変換回路118は、検出電圧Vioに基づきイオン電流信号Sioを出力する。
また、ECU119は、点火プラグ30に火花放電を発生させるために主制御用トランジスタ112に対して点火指令信号IGを内燃機関の運転に基づいて出力する。また、ECU119には、イオン電流検出回路118からのイオン電流信号Sioが入力される。
【0057】
次に、図5に示す電気回路の一連の動作を説明する。
ECU119が、主制御用トランジスタ112を駆動制御して、一次コイルL1への通電・遮断を行うことで、二次コイルL2の両端に高い点火用電圧を発生させ、中心電極35と接地電極36との間に火花放電を発生させる。
火花放電により二次コイルL2に生じる放電電流i2の一部は、コンデンサ116に充電される。
その後、二次コイルL2における点火用電圧が低下して火花放電が終了し、放電電流i2が流れなくなると、今度は充電されたコンデンサ116からコンデンサ116、二次コイルL2、点火プラグ30、イオン電流検出抵抗114を通る回路にイオン電流Iioが流れる。このとき、イオン電流検出抵抗114の両端電圧は、イオン電流Iioの大きさに比例することから、検出電圧Vioはイオン電流Iioに比例した値を示す。イオン電流変換回路118は、検出電圧Vioに基づきイオン電流信号SioをECU119に出力する。
そして、ECU119は、イオン電流信号Sioの解析処理を行うことで、例えば、失火判定やノック判定を行い、これらの判定結果に基づき、内燃機関の点火時期や燃料供給量などを総合的に制御する。
【0058】
上述のようなイオン電流の計測に際し、振動などによって二次コイルL2と中心電極35との間を接続する給電端子40と受電端子31とが接続状態を確実に保持できず瞬間的な断線などを生じた場合には、ノイズ成分として計測され、計測が不確実あるいは困難となる。しかし、本実施形態の内燃機関用点火装置1では、給電端子40と受電端子31とが確実に接続され瞬間的な断線などを生じないから、瞬断によるノイズの発生を防ぎ、確実且つ容易にイオン電流の計測を行うことができる。
従って、内燃機関用点火装置1は、燃焼室内での失火やノッキング等の検知を行い、燃焼室内の点火時期や燃料供給量などを制御する一助となしうる。
【0059】
次に、内燃機関用点火装置1の構成部品の製造方法について説明するが、公知のものについてはその説明を割愛し、ここでは受電端子31と給電端子40の代表的な製造方法について説明する。
まず、受電端子31の製造方法について説明する。受電端子31の材料としては、丸鋼を使用し、円柱形外側面をなす受電接続部31cと断面半円形の環状凸部31dとを所定の位置に、さらにそれらとは軸線方向反対側を絶縁ガイシ34の軸孔に嵌合する円柱形状に成形し、完成する。
【0060】
次に、給電端子40の製造方法について説明する。
まず、ケーシング部44の製造方法について説明する。ケーシング部44の材料としては、絶縁性樹脂を使用する。この絶縁性樹脂を図3に示すように、先端部の内周面に環状凸部31dに嵌合する寸法の環状凹部42を備え、コイルユニットカバー45に嵌合する略円筒形状に成形する。次いで周方向等間隔の3カ所を軸線方向に切断し、スリ割り溝43を形成する。
【0061】
次に、給電接続部41の製造方法について、図6を参照して説明する。給電接続部41の材料としては、鋼板を使用する。図6(a)に示すように、この鋼板を、縦長形状のスリット41cを複数有する横長の長方形と、その長方形の一辺41gを延長し、この延長線を一辺に持つ縦長の長方形である給電側接続部41dとを備える形状に打ち抜く。これにより、縦長形状の弾性部41bを複数形成する。次いで、長方形の一辺41gを有する弾性部41bとその対辺41fを有する弾性部41bとを重ね合わせるように巻き、図6(b)に示すような円筒部41eが形成する。この円筒部41eを形成するとき、複数の弾性部41bのそれぞれは、円筒部41dの図6(b)に破線で示す中心軸41hに向かう径方向の弾性力を有するように、径方向内側に凸の弧状に形成する。なお、このとき弾性部41bの弾性力が、受電接続部31cと電気的な接続に適したものとなるように、弾性部41bの形状や寸法を選択する。。
このように製造した給電接続部41の軸線(中心軸41h)とコイルケース14の軸線とが同軸になるように、給電側接続部41dと二次コイルの一端12bとを溶接し、電気的接続をする(図1参照)。
【0062】
(変形形態1)
次に、実施形態1の変形形態である内燃機関用点火装置2について説明する。本変形形態の内燃機関用点火装置2は、実施形態1の内燃機関用点火装置1と受電端子及び給電端子の形状が異なるが、他は実施形態1の内燃機関用点火装置1と同様であるので、異なる部分を中心に説明し、同様な部分については説明を省略または簡略化する。
【0063】
まず、本変形形態の点火プラグ50について説明する。図7に示すように、点火プラグ50は、実施形態1と同様の点火プラグ本体38と、受電端子51とによって構成されている。
受電端子51は、受電接続部52と受電固定部53とで構成され、実施形態1と同様のケーシング部44に嵌合する外形寸法を有している。このうち、受電接続部52は、略円筒状の金属からなり、その軸線方向に延び径方向外側に向けて凸とされた弧状で、メス型給電端子60(図8参照)に挿入したときに給電接続部61の内側面をその径方向外側に向けて弾性的に押圧して、給電接続部61と電気的に接続する弾性部52bを有する。一方、受電固定部53は、点火プラグ50の軸線方向に延びる金属からなり、その上端に断面半円形の環状凸部53bを備えている。そして、受電接続部52の軸線と受電固定部53の軸線とが同軸になるように、受電接続部52が受電固定部53の上面に配置されている。なお、受電端子51も、あらかじめガラスシール材等を充填した絶縁ガイシ34の軸孔34bに固設されると共に、中心電極35と電気的に接続されている。
【0064】
次に、本変形形態の給電端子60について説明する。図8に示すように、給電端子60は、給電接続部61と、実施形態1と同様のケーシング部44とによって構成されている。給電接続部61は、オス型受電端子51を内側に受け入れる略円筒状の金属からなり、二次コイルの一端12bと電気的接続をする給電側接続部61dを備える。
【0065】
受電端子51と給電端子60とを組み合わせるとき及び組み合わせたときの効果については、実施形態1と同様である。つまり、振動を受けても両端子の瞬間的な断線(回路断)を防止でき、常に安定した電気的接続状態を維持できる。且つ、両端子の着脱がスムーズで、容易である。
【0066】
(変形形態2)
次に、実施形態1の他の変形形態である内燃機関用点火装置3について説明する。本変形形態の内燃機関用点火装置3も、実施形態1の内燃機関用点火装置1と受電端子及び給電端子の形状が異なるが、他は実施形態1の内燃機関用点火装置1と同様であるので、異なる部分を中心に説明し、同様な部分については説明を省略または簡略化する。但し、受電端子の受電固定部には、変形形態1と同様の受電固定部53を使用する。
【0067】
まず、本変形形態の点火プラグ70について説明する。図9に示すように、点火プラグ70は、実施形態1と同様の点火プラグ本体38と、受電端子71とによって構成されている。
このうち、受電端子71は、受電接続部72と、変形形態1と同様の受電固定部53とによって構成され、ケーシング部46(図10(a)参照)に嵌合する外形寸法を有している。受電接続部72は、後述するオス型給電端子81(図10(c)参照)を内側に受け入れる円筒状の金属からなり、その軸線と受電固定部53の軸線とが同軸になるように、受電固定部53の上面に配置されている。なお、受電端子71も、あらかじめガラスシール材等を充填した絶縁ガイシ34の軸孔34bに固設されると共に、中心電極35と電気的に接続されている。
【0068】
一方、給電端子80は、図10に示すように給電接続部81と、ケーシング部46とによって構成されている。
給電接続部81は、略円筒状の金属からなり、その軸線方向に延び径方向外側に向けて凸とされた弧状の弾性部81bを有する。この弾性部81bは、メス型受電端子71(図9参照)に挿入したときに受電接続部72の内側面をその径方向外側に向けて弾性的に押圧して、受電接続部72と電気的に接続する。さらに給電接続部81は、円筒部81e及び二次コイルの一端12bと電気的接続をする給電側接続部81dを有する。
【0069】
また、ケーシング部46は、略円筒形状の絶縁性樹脂からなり、給電接続部81の円筒部81eを保持すると共に、内側面46eと給電接続部81の弾性部81bとの間に受電接続部72を受け入れるための隙間を設けている。
【0070】
受電端子71と給電端子80とを組み合わせるとき及び組み合わせたときの効果については、実施形態1と同様である。つまり、振動を受けても両端子の瞬間的な断線(回路断)を防止でき、常に安定した電気的接続状態を維持できる。且つ、両端子の着脱がスムーズで、容易である。
【0071】
(変形形態3)
次に、実施形態1のさらに他の変形形態である内燃機関用点火装置4について説明する。本変形形態の内燃機関用点火装置4も、実施形態1の内燃機関用点火装置1と受電端子及び給電端子の形状が異なるが、他は実施形態1の内燃機関用点火装置1と同様であるので、異なる部分を中心に説明し、同様な部分については説明を省略または簡略化する。但し、受電端子の受電固定部には変形形態1と同様の受電固定部53を使用する。
【0072】
まず、本変形形態の点火プラグ90について説明する。図11に示すように、点火プラグ90は、実施形態1と同様の点火プラグ本体38と、受電端子91とによって構成されている。受電端子91は、受電接続部92と、変形形態1と同様の受電固定部53とによって構成されている。
受電接続部92は、略円筒状の金属からなり、その軸線方向に延び径方向内側に向けて凸とされた弧状の弾性部92bを有する。弾性部92bは、オス型給電端子100(図12参照)を挿入したときに給電接続部101の外側面をその径方向内側に向けて弾性的に押圧して、給電接続部101と電気的に接続する。
そして、受電接続部92の軸線と受電固定部53の軸線とが同軸になるように、受電接続部92が受電固定部53の上面に配置されている。受電端子91は、あらかじめガラスシール材等を充填した絶縁ガイシ34の軸孔34bに固設されると共に、中心電極35と電気的に接続されている。
【0073】
給電端子100は、図12に示すように、給電接続部101とケーシング部47とによって構成されている。
給電接続部101は、略円柱状の金属からなるオス型給電接続部であり、給電端子100の中心軸の位置に軸線方向に延びている。また、ケーシング部47は、給電接続部101の一端を保持すると共に、内側面47eと給電接続部101との間に受電接続部92を受け入れるための隙間を設けている。さらに、ケーシング部47には、変形形態2のケーシング部46と同様に、環状凹部47c及びスリ割り溝47dが形成されており、これに加えて、その外周面には、図示しないプラグカバーに形成された凹部と嵌合する凸部47bが形成されている。
【0074】
受電端子91と給電端子100とを組み合わせるとき及び組み合わせたときの効果については、実施形態1と同様である。つまり、振動を受けても両端子の瞬間的な断線(回路断)を防止でき、常に安定した電気的接続状態を維持できる。且つ、両端子の着脱がスムーズで、容易である。また、ケーシング部47とプラグカバーとは、ケーシング部47の凸部47bとプラグカバーの凹部とが嵌合して固定される。このため、ケーシング部47とプラグカバーとの軸線方向のずれを防止することができる。
【0075】
(実施形態2)
次に、第2の実施形態である内燃機関用点火装置5について、図13、図14を参照して説明する。本実施形態2の内燃機関用点火装置5は、実施形態1の内燃機関用点火装置1と、給電装置については異なるが点火プラグ30については同様であるので、給電装置を中心に説明し、点火プラグについては説明を省略または簡略化する。なお、図13、図14では、実施形態1と共通する構成要件については、同符号を用いて説明する。
内燃機関用点火装置5は、シリンダヘッドの気筒毎に設けられたプラグホールに各々装着される点火プラグ30と、図示しないがイグニッションスイッチ、イグニッションコイル、及びハイテンションコード128とからなる給電装置とを備え、点火プラグ30と給電装置とが1対1で接続される構成を有する。このうち、イグニッションスイッチ及びイグニッションコイルについては、公知のものであるので、説明を割愛する。
【0076】
そして、給電装置を構成するハイテンションコード128について詳細に説明する。ハイテンションコード128は、一端にイグニッションコイルと電気的な接続を行うための接続端子を備え、他端に筒状のプラグカバー48に被覆された実施形態1で説明した構造と略同様の構造を有する給電端子120を備える。なお、イグニッションコイルへの接続端子については、公知のものであるので説明を割愛する。
図14に示すように、給電端子120については、給電側接続部41dがケーブル129のリード線と接続される点、並びにケーシング部49の外周面には、プラグカバー48に形成された凹部48bと嵌合する凸部49bが形成される点以外は、実施形態1で説明した構造と同様の構造を有している。
【0077】
次に、ハイテンションコード128の製造方法について説明する。イグニッションコイルへの接続端子及びケーブル129については、公知のものであるので説明を割愛し、ここでは、点火プラグ30側の接続部の製造方法について、図13、図14を参照して説明する。
プラグカバー48の材料としては、点火プラグ30が嵌合する内径を有する円筒形の高絶縁性ゴムを使用する。この円筒形の高絶縁性ゴムを、その内周面に給電端子40の凸部44bと嵌合する寸法の断面半円形の凹部48bと、中心軸部分にケーブル129が挿嵌可能なケーブル孔48cとを備えるように成形する。
次いで、給電側接続部41dとケーブル129のリード線の先端部とをハンダ付けし、電気的接続をする。その後、あらかじめケーブル129に取り付けられているプラグカバー48をケーブル129の給電端子40側に移動させ、給電端子40を挿嵌し、凸部44bと凹部48bとを嵌合させ、完成させる。
点火プラグ30の受電端子31とハイテンションコード128の給電端子120とを組み合わせるとき及び組み合わせたときの効果については、実施形態1と同様である。
【0078】
なお、上記の実施形態1の給電端子をハイテンションコード128に適用し、実施形態1の点火プラグ30と組み合わせたが、上述した変形形態1〜変形形態3に示した給電端子60,80,100、及びこれに対応する点火プラグ50,70,90と同様の形状のものをそれぞれ用いて組み合わせても良い。
【0079】
以上において、本発明を実施形態及び変形形態に即して説明したが、本発明は、上記実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、点火プラグとして絶縁ガイシの軸孔に受電端子の一部を挿入し固定したものを用いたが、ネジを用いて受電端子を固定する構造の点火プラグを用いることもできる。即ち、雄ネジ部が絶縁ガイシから突出するように雄ネジ体を絶縁ガイシに固設した点火プラグ本体を用い、筒形状のオス型受電端子の内側面に形成した雌ネジと上述の雄ネジ部とを螺合させて、オス型受電端子を固定した点火プラグとしても良い。また、給電端子として、金属製の給電接続部が環状凹部を有する樹脂製のケーシング部によって被覆されるものを用いたが、給電接続部と環状凹部とが一体となった金属製の給電端子を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係る内燃機関用点火装置1の構造及び内燃機関用点火装置1をシリンダヘッド15に取り付けた状態を示す部分断面図である。
【図2】 実施形態1に係る内燃機関用点火装置1の点火プラグ30の構造を示す図であり、(a)はその上面図、(b)はその部分断面図である。
【図3】 実施形態1に係る内燃機関用点火装置1の給電端子40の構造を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその底面図、(c)はそのA−A断面図、(d)はその斜視図である。
【図4】 実施形態1に係る内燃機関用点火装置1の点火プラグ30と給電端子40とを組み合わせた状態を示す部分断面図である。
【図5】 実施形態1に係る直流電源装置111と内燃機関用点火装置1とエンジンコントロールユニット119とによって構成される電気回路図である。
【図6】 実施形態1に係る内燃機関用点火装置1の給電端子40の給電接続部41の構造を示す図であり、(a)はその展開図、(b)はその側面図である。
【図7】 変形形態1に係る内燃機関用点火装置2の点火プラグ50の構造を示す図であり、(a)はその部分断面図、(b)はそのB−B断面の端面図である。
【図8】 変形形態1に係る内燃機関用点火装置2の給電端子60の構造を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその底面図、(c)はそのC−C断面図である。
【図9】 変形形態2に係る内燃機関用点火装置3の点火プラグ70の構造を示す図であり、(a)はその部分断面図、(b)はそのD−D断面の端面図である。
【図10】 変形形態2に係る内燃機関用点火装置3の給電端子80の構造を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその底面図、(c)はそのE−E断面図である。
【図11】 変形形態3に係る内燃機関用点火装置4の点火プラグ90の構造を示す図であり、(a)はその上面図、(b)はその部分断面図、(c)はそのF−F断面図である。
【図12】 変形形態3に係る内燃機関用点火装置4の給電端子100の構造を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその底面図、(c)はそのG−G断面図である。
【図13】 実施形態2に係る内燃機関用点火装置5の点火プラグ30をシリンダヘッド26に取り付け、ハイテンションコード128と組み合わせた状態を示す部分断面図である。
【図14】 実施形態2に係る内燃機関用点火装置5のハイテンションコード128の給電端子40周りの構造を示す図であり、(a)はその部分断面図、(b)はその底面図、(c)はそのH−H断面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5 内燃機関用点火装置
10 給電装置
11 点火ユニット
12 コイルユニット
16,27 プラグホール
30,50,70,90 点火プラグ
31,51,71,91 受電端子
31c,52,72,92 受電接続部
31d,53b 環状凸部
38 点火プラグ本体
40,60,80,100,120 給電端子
41,61,81,101 給電接続部
41b,52b,81b,92b 弾性部
42,46c,47c 環状凹部
43,46d,47d スリ割り溝
44,46,47,49 ケーシング部
128 ハイテンションコード
129 ケーブル

Claims (6)

  1. 点火プラグ本体、及び点火用電圧を受電し上記点火プラグ本体内に導く受電端子、を備える点火プラグと、
    上記受電端子と接続して、上記点火用電圧を供給する給電端子を備える給電装置と、
    を備える内燃機関用点火装置であって、
    上記受電端子は、上記点火プラグ本体の軸線の方向に延び、受電接続部を有し、
    上記給電端子は、上記受電端子と給電端子とを組み合わせたときに、上記受電接続部と電気的に接続する給電接続部を有し、
    上記受電接続部と上記給電接続部とは、上記点火プラグ本体の径方向に対して接続可能に構成されると共に、上記受電端子と上記給電端子の少なくとも一方は、他方を径方向に弾性的に押圧可能な弾性部であって、上記点火プラグ本体の軸線方向に延び上記径方向に向けて凸とされた弧状をなす弾性部を備え、
    上記受電端子のうち上記受電接続部よりも上記点火プラグ本体側の外側面に位置する環状凸部と、
    上記給電端子のうち上記受電端子と組み合わせたときに上記環状凸部に対向する内側面に位置し、上記環状凸部と嵌合する環状凹部と、を含み、
    上記受電端子と上記給電端子とを少なくとも上記軸線方向に固定する固定手段を備える
    内燃機関用点火装置。
  2. 点火プラグ本体、及び点火用電圧を受電し上記点火プラグ本体内に導く受電端子、を備える点火プラグと、
    上記受電端子と接続して、上記点火用電圧を供給する給電端子を備える給電装置と、
    を備える内燃機関用点火装置であって、
    上記受電端子は、上記点火プラグ本体の軸線の方向に延び、受電接続部を有し、
    上記給電端子は、上記受電端子と給電端子とを組み合わせたときに、上記受電接続部と電気的に接続する給電接続部を有し、
    上記受電接続部と上記給電接続部のうち、一方は上記軸線方向に延びる外側面部分を含み、他方は上記軸線方向に延びる外側面部分を弾性的に押圧する弾性部であって、上記軸線方向に延び径方向に向けて凸とされた弧状をなす弾性部を備え、または、一方は上記軸線方向に延びる内側面部分を含み、他方は上記軸線方向に延びる内側面部分を弾性的に押圧する弾性部であって、上記軸線方向に延び径方向に向けて凸とされた弧状をなす弾性部を備え、
    上記受電端子のうち上記受電接続部よりも上記点火プラグ本体側の外側面に位置する環状凸部と、
    上記給電端子のうち上記受電端子と組み合わせたときに上記環状凸部に対向する内側面に位置し、上記環状凸部と嵌合する環状凹部と、を含み、
    上記受電端子と上記給電端子とを少なくとも上記軸線方向に固定する固定手段を備える
    内燃機関用点火装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用点火装置であって、
    前記受電接続部及び給電接続部を介して、前記点火プラグの中心電極と接地電極との間に生じるイオンを利用してイオン電流を発生させこれを計測するイオン電流発生計測手段
    を備える内燃機関用点火装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関用点火装置であって、
    前記環状凸部は、径方向の断面の外形状が曲面を含んで形成され、
    前記環状凹部も、径方向の断面の外形状が曲面を含んで形成されてなる
    内燃機関用点火装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関用点火装置であって、
    上記環状凸部と上記環状凹部の少なくともいずれかは、両者を嵌合させるときに、その径方向に変形可能とするスリ割り溝により、周方向複数に分割されてなる
    内燃機関用点火装置。
  6. 点火プラグ本体、及び点火用電圧を受電し上記点火プラグ本体内に導く受電端子、を備える点火プラグと、
    上記受電端子と接続して、上記点火用電圧を供給する給電端子を備える給電装置と、
    を備える内燃機関用点火装置であって、
    上記受電端子は、
    上記点火プラグ本体の軸線方向に延び、
    上記軸線と同軸の円柱形外側面をなす導電性の受電接続部と、
    この受電接続部よりも上記点火プラグ本体側の外周面に断面半円形の環状凸
    部と、
    を備えるオス型受電端子であり、
    上記給電端子は、
    上記オス型受電端子を内側に受け入れる筒形状を有する給電接続部であって、
    上記軸線方向に延び径方向内側に向けて凸とされた弧状で、上記オス型受電端子を挿入したときに、上記受電接続部の円柱形外側面をその径方向内側に向けて弾性的に押圧して、上記受電接続部と電気的に接続する弾性部を有する
    給電接続部と、
    上記給電接続部よりも先端側の内周面であって、上記オス型受電端子を挿入したときに、上記環状凸部と対向する位置に配置された断面半円形で、スリ割り溝により周方向複数に拡径可能に分割されてなり、上記環状凸部と嵌合する分割環状凹部と、
    を備えるメス型給電端子である
    内燃機関用点火装置。
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