JP2002048042A - イグニッションコイルユニット及びそれを用いた圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット - Google Patents

イグニッションコイルユニット及びそれを用いた圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット

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JP2002048042A
JP2002048042A JP2000237819A JP2000237819A JP2002048042A JP 2002048042 A JP2002048042 A JP 2002048042A JP 2000237819 A JP2000237819 A JP 2000237819A JP 2000237819 A JP2000237819 A JP 2000237819A JP 2002048042 A JP2002048042 A JP 2002048042A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力センサ内蔵型スパークプラグユニットに
適用したときに、全体をコンパクトに構成できて周辺ス
ペースの有効活用を図ることができるイグニッションコ
イルユニットを提供する。 【解決手段】 コイルユニット12は、圧力センサ3を
内蔵したスパークプラグ本体5に取り付けて使用され、
イグニッションコイル7と、圧力センサ3に接続される
センサ出力リード線8と、前記イグニッションコイル7
の外周面を取り囲む形態の、磁路形成用の筒状のヨーク
部材25とを有し、そのヨーク部材25に前記センサ出
力リード線8を収容するセンサ出力リード線収容部26
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、イグニッション
コイルユニット及びそれを用いた圧力センサ内蔵型スパ
ークプラグユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の燃焼状態やノッキング
検出、あるいは燃費向上や排気ガス清浄化等を目的とし
て、スパークプラグに内蔵した圧力センサにより内燃機
関の燃焼室内の圧力を検出することが行なわれている。
このような目的に使用される圧力センサ内蔵型スパーク
プラグユニットとしては、例えば特開平6−52967
号公報等に開示されたものが知られている。その構造の
概略は以下のようなものである。すなわち、スパークプ
ラグの主体金具に形成された取付ねじ部の基端位置に、
外側からリング状の圧電セラミック素子からなる圧力セ
ンサを出力取出用のリング状電極とともにはめ込み、鍔
状のセンサ保持部にてこれを受けるとともに、全体を外
側からセンサケースにて覆う。リング状電極からの出力
リード線はセンサケースから後方に取り出される。取付
ねじ部においてスパークプラグを内燃機関のプラグホー
ルに取り付けると、圧力センサはセンサケースを介して
プラグホールの開口外縁部に押し付けられる。燃焼圧は
センサケースを介して圧力センサに伝わる。圧力センサ
は、圧電効果により、検出した圧力レベルに応じた電圧
を、出力リード線を介して出力することとなる。この出
力リード線は、主体金具の後方に長く伸びた形でセンサ
ケースから引き出されるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車用ガ
ソリンエンジン等においてはスパークプラグを取り付け
るシリンダヘッド周辺の機構が複雑化していることもあ
って、シリンダヘッドに形成された深いプラグホールの
底部にスパークプラグを取り付けるようにしたものが増
えてきている。このような場合、従来の圧力センサ内蔵
型スパークプラグユニットでは、以下のような問題を生
じやすい欠点がある。すなわち、シリンダヘッド周辺
は、その機構複雑化に伴い当然省スペース化が望まれて
いる。特に、最近のエンジンでは、ディストリビュータ
や高圧ケーブルを廃止するために、個別に用意されたイ
グニッションコイルを各スパークプラグに直結した構造
のものが増えているが、コイルユニットの数が増えるこ
と、及びそれらのことごとくがシリンダヘッド周辺に集
中することを考えれば、スペース不足の問題はますます
深刻化している。にもかかわらず、従来の圧力センサ内
蔵型スパークプラグユニットには、これに貢献しようと
する技術思想が皆無であったに近い。具体的には、プラ
グホールの奥にスパークプラグを取り付ければ、プラグ
ホールの上部には丸々開きスペースが生じるにもかかわ
らず、その有効活用が全く図られていない。また、シリ
ンダヘッド部の複雑化により、スパークプラグが取り付
けられるバルブ周辺のスペースも減少しており、プラグ
ホールの内径にも寸法上の制約が生じやすくなってい
る。従って、前述のように圧力センサからのリード線が
長く延びた状態になっていては、仮にプラグホール内の
スペース活用を図るにしても、これが邪魔になって支障
をきたしやすい。
【0004】本発明の課題は、圧力センサ内蔵型スパー
クプラグユニットに適用したときに、全体をコンパクト
に構成できて周辺スペースの有効活用を図ることができ
るイグニッションコイルユニットと、それを用いた圧力
センサ内蔵型スパークプラグユニットとを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために本発明のイグニッションコイルユニ
ットは、圧力センサを内蔵したスパークプラグ本体に取
り付けて使用され、イグニッションコイルと、イグニッ
ションコイルの外周面を取り囲む形態の、磁路形成用の
筒状のヨーク部材とを有し、そのヨーク部材に圧力セン
サからのセンサ出力リード線が収容されるセンサ出力リ
ード線収容部が形成されていることを特徴とする。
【0006】また、本発明の圧力センサ内蔵型スパーク
プラグユニットは、主体金具に圧力センサが一体化され
るとともに、軸線方向前端側に火花放電ギャップが、同
じく後端側にユニット火花放電ギャップに高電圧を印加
するための端子金具が形成されたスパークプラグ本体
と、上記本発明のイグニッションコイルユニットとを備
えたことを特徴とする。
【0007】上記の構成によると、ヨーク部材に形成さ
れたセンサ出力リード線収容部にセンサ出力リード線
(以下、単にリード線ともいう)の少なくとも一部を収
納することで、イグニッションコイル周辺にてリード線
の存在により半径方向に生ずるデッドスペースが削減さ
れ、イグニッションコイルユニットひいてはそれを用い
た圧力センサ内蔵型スパークプラグユニットの全体をコ
ンパクトに構成できる。
【0008】ヨーク部材は、板状の軟磁性金属板材を筒
状に丸めることにより、その丸めた向きにおける両縁間
にセンサ出力リード線収容部となるスリットを形成した
ものとすることができる。例えば、軟磁性金属板材とし
て加工性があまり良好でない珪素鋼板を使用する場合、
押出や深絞り成形等の塑性加工により筒状形態を直接得
ることは一般には困難であるから、上記のような板材の
曲げ加工を採用せざるを得ず、スリットが不可避的に発
生してしまう事情がある。しかしながら、上記の構成で
は、板材から筒状物を得る際にいわば副産物的に発生し
ていたスリットを、リード線収容部として積極活用する
ことで構成のコンパクト化を一層合理的に図ることがで
きる。なお、リード線として軟鉄あるいは磁性ステンレ
ス鋼等の軟磁性金属からなるシールド被覆により覆った
シールド線を用いると、スリットを軟磁性体のシールド
被覆により補填することができ、ひいてはスリットによ
る磁路断面積減少を抑制することが可能となる。
【0009】上記の構成では、特に、イグニッションコ
イルをスパークプラグ本体の後方において軸線方向に結
合する形で配置し、該イグニッションコイルをプラグホ
ール内に収容できるように構成した場合に、狭いプラグ
ホール内においてリード線が邪魔にならず、省スペース
化の効果が一層大きい。これにより、複雑化が進む自動
車用ガソリンエンジン等におけるプラグホール内径減少
にも柔軟に対応することが可能となる。
【0010】上記イグニッションコイルユニットは、ス
パークプラグ本体側に形成された火花放電高電圧印加用
の端子金具にユニットイグニッションコイルを電気的に
接続するためのユニット側第一端子部と、スパークプラ
グ本体側に形成されたセンサ出力端子部にユニットセン
サ出力リード線を電気的に接続するためのユニット側第
二端子部とを有してユニットスパークプラグ本体に着脱
可能に構成することができる。そして、ユニットスパー
クプラグ本体に装着することにより、ユニット側第一端
子部とユニット側第二端子部とがユニット端子金具とユ
ニットセンサ出力端子部とに、それぞれ着脱可能に接続
されるように構成することができる。
【0011】上記の構成によれば、スパークプラグ本体
側にイグニッションコイル及びセンサ出力リード線とを
接続するためのユニット側第一端子部とユニット側第二
端子部とを形成する一方、イグニッションコイル及びセ
ンサ出力リード線が組み込まれたコイルユニットがスパ
ークプラグ本体とは別体に用意され、そのコイルユニッ
ト側の係合部をスパークプラグ本体に係合させること
で、ユニット側第一端子部とユニット側第二端子部とに
端子金具とセンサ出力端子部とがそれぞれ結合される。
従って、スパークプラグ本体を先に内燃機関側に取り付
けておき、その取り付けられたスパークプラグ本体にコ
イルユニットを取り付けることで、センサ出力リード線
は、スパークプラグ本体の取付操作の影響を何ら受ける
ことなく、スパークプラグ本体側への圧力センサにいわ
ば後付け接続することができる。従って、スパークプラ
グ本体を取り付ける際に、工具等へのリード線巻きつき
といった不具合が全く生じなくなる。さらに、圧力セン
サへのリード線の接続とイグニッションコイルのスパー
クプラグ本体への接続とが一挙に完了するので、取付作
業を一層能率的に行なうことができる。
【0012】上記構成においては、センサ出力リード線
の後端を、コイルユニットに一体化された出力取出コネ
クタに接続しておくことができる。この場合、コイルユ
ニットはスパークプラグ本体に対して軸線周りに相対的
に回転可能に係合するようにしておけば、スパークプラ
グ本体のシリンダヘッドへの取付位相角がばらついた場
合でも、コイルユニットをスパークプラグ本体に対して
軸線周りに回転させることで、出力取出コネクタの周方
向位置を自由に調整することができる。これにより、セ
ンサ出力の供給先となる制御回路等からの信号線をコネ
クタに接続する際に、位置的な不都合が生じなくなる。
【0013】また、コイルユニットに組み込まれるイグ
ニッションコイルは、一方が一次コイルとなり他方が二
次コイルとなる第一コイルと第二コイルとの各々の軸線
が、該スパークプラグ本体の軸線と一致する形態となる
ように配置することができる。軸線方向においてイグニ
ッションコイルをスパークプラグ本体の後方に結合する
ことで、圧力センサ内蔵型スパークプラグユニットは、
半径方向の寸法が減じた軸線方向に長い全体の形態を呈
するものとなり、例えば深いプラグホールの底にスパー
クプラグを取り付けた場合でも、プラグホール内のスパ
ークプラグ本体上方の空間を活用して、ここにイグニッ
ションコイルを収納することが可能となる。このように
することで、複雑化したシリンダヘッド周辺の省スペー
ス化に大きく寄与することができる。特に、第一コイル
の内側に第二コイルを同軸的に配した構成とすれば、圧
力センサ内蔵型スパークプラグユニットの軸線方向の寸
法削減にも寄与できるので、一層効果が大きい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明の一
実施例である圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット
1の全体構成を示す一部を切欠いた分解斜視図である。
該圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット1は、大き
く分けてスパークプラグ本体5とコイルユニット12と
からなる。スパークプラグ本体5は、主体金具2に圧力
センサ3(図2参照)が一体化されるとともに、軸線O
(図2)方向前端側に火花放電ギャップgが、同じく後
端側に火花放電ギャップgに高電圧を印加するための端
子金具4が形成されたものである。また、スパークプラ
グ本体5の主体金具2と一体的に、圧力センサ3からの
センサ出力を取り出すためのセンサ出力端子部6(図2
参照)が形成されている。
【0015】図2は、圧力センサ内蔵型スパークプラグ
ユニット1の組立状態における縦断面図である。スパー
クプラグ本体5の主体金具2は筒状に形成され、その軸
線O方向の前端側には、シリンダヘッドのねじ孔(図示
せず)にねじ込んで取り付けるための雌ねじ部を外周面
に有する取付部16が形成され、その基端側に隣接して
鍔状のセンサ保持部17が周方向に突設されている。ま
た、図3に示すように、取付部16の内周面には、軸状
の絶縁体14を止めるための周方向のリブ52が形成さ
れている。
【0016】絶縁体2の内部には図示しない貫通孔が軸
線方向に形成され、図2に示すように、その前端側に中
心電極51が、後端側に端子金具4が配置され、両者が貫
通孔内に充填された非図示の導電性ガラスシール層や抵
抗体組成物により電気的に結合されている。
【0017】そして、主体金具2の取付部16の端面に
は接地電極50が溶接され、中心電極51との間で火花
放電ギャップgを形成する。また、主体金具2は、後端
部外周面にボックスレンチ等の取付用工具を係合させる
ための工具係合部2aが形成されている。
【0018】また、絶縁体14は主体金具2の内側に挿
通され、図3に示すように、中胴部14cの前端側の段
部をリブ52に引っ掛けて止める一方、軸線方向中間位
置に形成された鍔部14bの後端側の段部にリング状の
パッキン53,54と滑石充填層55を配置し、主体金
具2の後端部に周方向の加締め部2bを形成することで
組みつけられている。
【0019】次に、図2に示すように、コイルユニット
12には、高電圧を発生させるためのイグニッションコ
イル7と、圧力センサ3のセンサ出力リード線8とが組
み込まれている。また、イグニッションコイル7に端子
金具4を電気的に接続するためのユニット側第一端子部
9と、センサ出力リード線8をセンサ出力端子部6と電
気的に接続するためのユニット側第二端子部10と、ス
パークプラグ本体5に自身を着脱可能に係合させるため
の係合部11とを有する。
【0020】そして、係合部11にてコイルユニット1
2をスパークプラグ本体5に係合・固定することによ
り、ユニット側第一端子部9とユニット側第二端子部1
0とが端子金具4とセンサ出力端子部6とに、それぞれ
着脱可能に結合される。すでに説明した通り、この構成
によると、スパークプラグ本体5を取付部16において
自動車用エンジン等の内燃機関側に先に取り付けてお
き、その取り付けられたスパークプラグ本体5にコイル
ユニット5を後付け接続することができる。これによ
り、スパークプラグ本体を取り付ける際に、工具等への
リード線8の巻きつきといった不具合が全く生じなくな
る。さらに、圧力センサ3へのリード線8の接続とイグ
ニッションコイル7のスパークプラグ本体5への接続と
が一挙に完了するので、取付作業を一層能率的に行なう
ことができる。
【0021】また、センサ出力リード線8の後端は、コ
イルユニット12に一体化された出力取出コネクタ(以
下、単にコネクタともいう)13に、回路ユニット29
を経由して接続されており、かつコイルユニット12は
スパークプラグ本体5に対して軸線O周りに相対的に回
転可能に係合している。自動車用エンジンのシリンダヘ
ッドに形成された取付ねじ孔TH(図3)は、そのねじ
山の開始位置が一定していないことが多く、規定の締め
付けトルクにて取付部16をねじ込んだ際に、スパーク
プラグ本体5のシリンダヘッドへの取付位相角がばらつ
くことがある。この場合、コネクタ13がスパークプラ
グ本体5に対して軸線Oの周りに回転不能に結合されて
いると、上記取付位相角のばらつきによりコネクタ13
の最終的な周方向位置もまちまちになり、その位置によ
っては、コネクタ13に制御回路側からの信号線ケーブ
ルを接続する際に不都合を生じる場合がある。しかしな
がら、上記のようにコイルユニット12をスパークプラ
グ本体5に対して軸線周りに回転させることで、コネク
タ13の周方向位置を自由に調整することができる。た
だし、コネクタ13の周方向位置調整が不要な場合、コ
イルユニット12とスパークプラグ本体5との一方にキ
ー溝を、他方にこれに係合する凸部を形成する等の構成
により、両者を軸線Oの周りに回転不能に結合する構成
を採用してもよい。
【0022】以下、圧力センサ内蔵型スパークプラグユ
ニット1の構成についてさらに詳しく説明する。図2に
示すように、スパークプラグ本体5は、主体金具2の後
方側開口部2aから絶縁体14を突出させた形態を有
し、その絶縁体14の突出部14a後端に端子金具4が
配置される。コイルユニット12の係合部11は、絶縁
体突出部14aを挿入するための挿入孔15が軸線O方
向に形成された、弾性材料、ここではシリコンゴム等の
耐熱性ゴム成形体からなる弾性保持部材11とされてい
る。その挿入孔15の奥には、ユニット側第一端子部9
が配置されている。そして、挿入孔15を弾性的に拡径
させながらここに絶縁体突出部14aを軸線Oの方向に
押し込むことにより、該挿入孔15の内面にて絶縁体突
出部14aが保持され、端子金具4がユニット側第一端
子部9と接触導通する。弾性保持部材11を使用するこ
とにより、挿通孔15に絶縁体14の突出部14aを押
し込むだけでコイルユニット12をスパークプラグ本体
5に簡単に接続することができる。また、弾性材料の弾
性力により挿入孔15の内面にて突出部14aを密着保
持することができ、フラッシュオーバ等も生じにくい。
【0023】なお、ユニット側第一端子部9はばね状に
形成され、この実施例では軸線Оの方向においてカップ
状の金具57内に配置されている。そして、その金具5
7にイグニッションコイル7からの図示しないリード部
が接続され、ユニット側第一端子部9、端子金具4及び
中心電極51を介して接地電極50との間に形成される
火花放電ギャップgに高電圧が印加される。ばね状のユ
ニット側第一端子部9は、金具57と端子金具4との間
で圧縮弾性変形した状態で、挿通孔15の内面と突出部
14aとの摩擦により保持され、その弾性復帰力により
金具57と端子金具4との電気的接触を確保する働きを
なす。
【0024】次に、弾性保持部材11の挿入孔15が開
口する側の端部には、ユニット側第二端子部10をなす
リング状のソケット金具10が一体化されている。挿入
孔15に絶縁体14の突出部14aを押し込むことによ
り、主体金具2上に取り付けられたセンサ出力端子部6
とソケット金具10とが接触導通する。ソケット金具1
0をリング状に形成することで、センサ出力端子部6と
の電気的導通を確実に図ることができる。
【0025】次に、主体金具2は、前述の通り、軸線O
方向前端側に内燃機関への取付部16が形成されるとと
もに、その取付部16の軸線O方向後端位置に対応して
周方向のセンサ保持部17が突設されている。そして、
リング状の圧力センサ組立体18の内側に、取付部16
が前端側から軸線O方向に嵌め込まれ、センサ保持部1
7の前端面に当接する形で該圧力センサ組立体18が支
持されている。そして、圧力センサ組立体18の前端面
と当接してこれを覆う底部19aと、その底部19aの
外周縁から軸線方向後方に立ち上がる筒状に形成されて
圧力センサ組立体18の外周面を覆う側壁部19bとを
有するセンサカバー19が設けられている。また、その
センサカバー19の側壁部19bは、軸線O方向におい
て圧力センサ組立体18の後端縁よりも後方側に延長さ
れて延長部19cを形成している。そして、延長部19
cの後端側に形成された開口部19dにおいて、該延長
部19c内周面と、その内側の主体金具外周面との間の
リング状の隙間が、リング状のソケット金具10の差込
保持部20となっている。
【0026】センサカバー19の延長部19cを利用し
て、差込保持部20をなすリング状の隙間を形成し、こ
こにソケット金具10を差し込むようにすれば、延長部
19cがガイドとなってリング状のセンサ出力端子部6
との接続操作を極めて容易に行なうことができる。ま
た、延長部19cはソケット金具10の半径方向の動き
を拘束するので、安定した接続状態を保つことができ
る。
【0027】図4に示すように、圧力センサ組立体18
は、センサカバー19の底部19aに近い側から、リン
グ状の板パッキン59、リング状の圧電セラミック素子
からなる圧力センサ3、リング状の電極板60及びリン
グ状の絶縁板61がこの順序にて積層された構造を有す
る。電極板60からのリード部62は絶縁板61に形成
されたスリット61aを経て後方に引き出される。図3
に示すように、リード部62は、さらにセンサ保持部1
7に形成された軸線O方向の貫通部(孔又は切欠)17
aを通り、その後方の主体金具外周面上に端部を位置さ
せる。なお、センサカバー19と主体金具2との間は、
貫通部(孔又は切欠)17aとともにこれを埋めるゴム
充填シール部64によりシールされ、そのゴム充填シー
ル部64の後端部分は主体金具2のセンサ保持部17後
方に位置する外周面を覆う形で延長されている。リード
部62の端部は、このシール延長部64aの外周面に露
出する形で位置決めされている。そして、そのさらに外
側には、リード部62の端部と導通する形でリング状の
センサ出力端子部6が一体化されている。また、ソケッ
ト金具10とセンサ出力端子部6とは、双方ともにリン
グ状に形成されて相対回転可能となっており、コイルユ
ニット12(すなわち弾性保持部材11)を軸線Oの周
りに回転させたたときの任意の角度位置において、電気
的導通を確保することができる。
【0028】また、センサカバー19の底部19aの内
周縁は、主体金具2の取付部16の基端部外周面に、周
方向のレーザー溶接部65により密封・結合されてい
る。なお、センサカバー19は、圧力センサ組立体18
の外側に被せられた後、軸線Oの向きにおいて底部19
aを圧力センサ組立体18の側に加圧することにより密
着させ、その加圧状態を維持しつつレーザー溶接部65
を形成して固定される。スパークプラグ1を取り付けた
際に、シリンダヘッド側の取付ねじ孔THの開口周縁部
にてガスケットGKを介してセンサカバー19の底部1
9aが押し付けられ、振動が圧力センサ組立体18に伝
わることで圧力検出がなされるが、上記のように構成す
ることで、底部19aと圧力センサ組立体18との密着
状態が高められ、圧力検出精度が向上する。
【0029】次に、本実施例においては、弾性保持部材
11の挿通孔15が開口する側の端部が円筒状のソケッ
ト金具支持部21とされている。そして、その内周面に
ソケット金具10が一体化されている。ソケット金具支
持部21は径方向に圧縮されながらソケット金具10と
ともに差込保持部20に挿入されるようになっており、
その弾性復帰力によりソケット金具10をセンサ出力端
子部6に向けて付勢する。この構成によると、ゴム等で
構成されたソケット金具支持部21の弾性復帰力により
ソケット金具10がバックアップ付勢され、ソケット金
具10の半径方向のがたつきが防止されるとともに、セ
ンサ出力端子部6との接触導通状態を一層確実なものと
することができる。
【0030】この場合、ソケット金具支持部21の外周
面に、差込保持部20に挿入された際に、センサカバー
19の延長部(側壁部)19cの内周面と当接して圧縮
弾性変形する突出部21aを形成することができる。突
出部21aの弾性復帰力により、ソケット金具10とセ
ンサ出力端子部6との接続を一層確実なものとすること
ができる。また、本実施形態では、突出部21aはソケ
ット金具支持部21の周方向に形成された環状の凸条部
とされているが、このような環状の凸条部を採用するこ
とにより、突出部21aはソケット金具支持部21とセ
ンサカバー19との間のシール気密性を高め、防水効果
の向上を図ることができる。この場合、凸条部を所定の
間隔で2条以上形成すると、一層良好なシール性を確保
することができる。他方、それほど高いシール性が要求
されない場合は、環状に連続していない突出部、例えば
散点状の凸部を採用したりすることもできる。
【0031】図2に戻り、コイルユニット12において
イグニッションコイル7は、一方が一次コイルとなり他
方が二次コイルとなる第一コイル22と第二コイル23
との各々の軸線が、該スパークプラグ本体5の軸線Oと
一致する形態となるように配置されている。図3に示す
通り、スパークプラグ本体5のプラグ取付部16を、内
燃機関側のプラグホールPHの底に形成されたプラグ取
付孔THに取り付けた取付状態においては、弾性保持部
材11とコイル収納部24とは、プラグホールPH内に
収容されることが予定されている。これにより、深いプ
ラグホールPHの底にスパークプラグ1を取り付けた場
合でも、プラグホールPH内のスパークプラグ本体5の
上方に生ずる空間を活用して、ここにイグニッションコ
イル7が収納され、シリンダヘッド周辺の省スペース化
に大きく寄与する。この場合、弾性保持部材11とコイ
ル収納部24との軸線方向の合計寸法は、当然に、プラ
グホールPHの深さに対応して設定しておく必要があ
る。
【0032】また、図2に示すように、コイル収納部2
4の後端には、取付状態においてプラグホールPH外に
位置する形で、回路部129と、センサ出力リード線8
が接続されるコネクタ部13とが組み込まれたヘッド部
30が一体形成されている。回路部129をコイル収納
部24の後端に設け、これをプラグホールPH外に出す
ことで、プラグホールPH内は、その内面形状に対応し
たコイル収納部24の収納空間として、より効率的に活
用されることとなる。また、コネクタ部13がプラグホ
ールPHの外へ出ていることで、該コネクタ部13への
信号線ケーブル等の接続が容易となることはいうまでも
ない。
【0033】回路部129は、イグニッションコイル7
への通電・遮断を司るイグナイタ(図示せず)を含むも
のであり、また、本実施例ではセンサ出力リード線8を
経て入力されるセンサ出力の変換回路を含むものであ
る。この変換回路は、次の少なくとも1つの機能を有す
るものとして構成することができる: 電荷電圧変換回路; 電圧変換回路(例えば電圧増幅回路); 電流変換回路(例えば電流増幅回路); インピーダンス変換回路。
【0034】図7は、回路部129をセンサ出力変換回
路として構成した一例を示すものである。オペアンプI
C1の2つの負入力端子に、圧力センサ3(図2)から
の信号線が接続され、正入力端子が接地されて、接地レ
ベルを基準電圧として設定している。燃焼室内にて圧力
が発生すると圧力センサ3(図2)に電荷が発生し、オ
ペアンプICに接続された負帰還コンデンサC1により
電圧変換される。オペアンプICは、この負帰還コンデ
ンサC1とともに、圧力センサ3にて発生する電荷を、
増幅された電圧信号として出力する電荷電圧変換回路を
構成する。なお、負帰還コンデンサC1と並列に挿入さ
れた抵抗R1は、オペアンプICの出力飽和を防止する
ためのものであり、圧力センサ3からの信号線上に設け
られた抵抗R2は、オペアンプICの端子保護用であ
る。オペアンプICの出力は、図示しない配線部を介し
てコネクタ13に供給される。なお、センサからの入力
電圧に対するインピーダンス変換のみを目的とする場合
は、回路部129は、図7(b)に示すような電圧フォ
ロワ回路とすることもできる。
【0035】図2(a)に戻り、ヘッド部30は、コイ
ル収納部24の後端部外周面にゴムリング69を介して
取り付けられた樹脂ベース66を有し、その後端面には
イグニッションコイル7の後端部に対応する位置に回路
ケース67が一体形成されて、ここに回路部129が収
容されている。また、コネクタ13は回路ケース67の
側面から側方に突出する形で形成されており、信号線ケ
ーブルのプラグを接続するための開口部13aが形成さ
れている。なお、樹脂ベース66には、軸線Oに関して
コネクタ13と反対側の位置に、コイルユニット12を
シリンダヘッド側に固定するためのボルトを挿通するボ
ルト孔68が形成されている。また、本実施例では、回
路ケース67の側壁の一部を、ケース本体67bとは別
体に形成されたコネクタプレート113にて形成し、そ
のコネクタプレート113にコネクタ13が形成されて
いる。
【0036】なお、プラグホール内の円筒状の空間を有
効活用するために、図1に示すように、弾性保持部材1
1は円筒状に形成され、その軸線方向後端側には、これ
に対応する外径の円筒状のコイル収納部24を結合し
て、両者が一体の筒状形態をなすように構成している。
また、図2(a)に示すように、弾性保持部材11にお
いては、円筒状の本体部11aの前端側にソケット金具
支持部21を、本体部11の外径よりも縮径された形に
て一体化される円筒状に形成している。ソケット金具支
持部21を差込保持部20に挿入したときに、ソケット
金具支持部21を縮径した分だけ本体部11aの外周面
が、センサカバー19の外周面と面一の状態に近づくの
で、よりデッドスペースが生じにくくなっている。
【0037】次に、コイルユニット12は、イグニッシ
ョンコイル7の外周面を取り囲む形態の、磁路形成用の
筒状のヨーク部材25を有している。そして、そのヨー
ク部材25の外周面上において軸線O方向に、センサ出
力リード線8を収容するセンサ出力リード線収容部26
が形成されている。具体的には、ヨーク部材25は、板
状の軟磁性金属板材、例えば複数枚の珪素鋼板を積層し
たものを幅方向に筒状に丸めることにより、その幅方向
両縁間にセンサ出力リード線収容部26となるスリット
を形成したものである(以下、スリット26ともい
う)。このスリット26にセンサ出力リード線8を収容
することで、コイル収納部24の外側にリード線8がは
み出さず、デッドスペース削減効果が一層高められてい
る。また、これに対応して、センサ出力リード線8の一
部(ここでは先端側部分)が弾性保持部材11の内部に
埋設されており、同様の効果を挙げている。
【0038】本実施例では、センサ出力リード線8は、
絶縁被覆カバー8cで覆った芯線8aの外側を、シール
ド被覆8bにて覆った同軸シールドケーブルとして構成
されている。シールド被覆8bは、導体である金属線を
編み合わせて形成したものであるが、その材質として軟
鋼細線やニッケル細線などの軟磁性材料を採用すれば、
ヨーク部材25のスリット26が軟磁性材料で埋まり、
磁路断面積の減少を補うことができる。
【0039】また、ヨーク部材25の外周面は、樹脂製
のコイルケース27で覆われている。コイルケース27
には、ヨーク部材25側のスリット26と対応する位置
に、当該スリット26と対応する形状のケース側収容空
間が形成され、それらスリット26とケース側収容空間
とが一体的にセンサ出力リード線収容部200(図5
(c)参照)を形成する。コイルケース27にケース側
収容空間を形成することで、ヨーク部材25をコイルケ
ース27で覆った後でも、スリット26とケース側収容
空間とが一体化したセンサ出力リード線収容部200に
センサ出力リード線8を挿入すればよいから、組立てが
容易である。
【0040】例えば、図5(a)及び(c)に示すよう
に、コイルケース27には、スリット26に沿ってその
内側に入り込む溝形成部27aを一体に設けることがで
きる。この場合、ケース側収容空間は、スリット26に
倣う形態にて溝形成部27aに形成された有底溝27b
とすることができる。このようにすると、スリット26
がコイルケース27と一体の溝形成部27aにより埋め
られるので、コイルケース27のイグニッションコイル
7に対する密閉性を高めることができる。また、樹脂製
の溝形成部27aに形成された有底溝27b内にセンサ
出力リード線8を圧入するようにすれば、有底溝27b
内にセンサ出力リード線8をより安定的に保持すること
ができる。
【0041】なお、コイルユニット12内は防水のため
樹脂充填することができる。この場合、ヨーク部材25
は、スリット26が溝形成部27aにて塞がれた状態に
て、自身の内側に配置されたイグニッションコイル7と
の隙間を樹脂150(図6(b)も参照)にて充填する
ことができる。スリット26をコイルケース27の溝形
成部27aで塞ぐことで、未硬化の樹脂をヨーク部材2
5とイグニッションコイル7との間に流し入れる際に、
スリット26から樹脂が流れ出すことを防止することが
できる。
【0042】図2(a)に示すように、イグニッション
コイル7を収納するコイル収納部24は、弾性保持部材
11と別体形成されて該弾性保持部材11の後端側に嵌
合されている。このようにすると、図5(a)に示すよ
うに、弾性保持部材11側の第一アセンブリ80と、コ
イル収納部24側の第二アセンブリ81とを別段取りに
て組み立てた後、図5(b)に示すように結合すればよ
いから、2つの組立工程を並行して(あるいは別場所に
て)行なうことが可能となり、組立工程の利便性向上及
び組立て時間の短縮を図ることが可能となる。
【0043】本実施例では、弾性保持部材11の挿通孔
15を、後端部にて開放させるとともに、その開放部を
接続孔15aとして使用している。そして、コイル収納
部24側に形成された接続プラグ部材73(この実施例
でコイルケース27に結合されている)を接続孔15a
に押し込むことにより、弾性保持部材11とコイル収納
部24とが着脱可能に結合されるようになっている。接
続プラグ部材73は筒状とされ、その内側空間は、ユニ
ット側第一端子部9の収納部として利用されている。ま
た、カップ状の金具を同軸的にはめ込むことにより、そ
の固定部としても機能している。なお、接続プラグ部材
73の外周面には、抜け止め用の環状のリブ73aが複
数形成されている。上記の構成においては、センサ出力
リード線8の前端部の、弾性保持部材11に対する周方
向の固定位置と、ヨーク部材25に形成されたセンサ出
力リード線収容部200(スリット26)の周方向位置
とが互いに一致するように、コイル収納部24が弾性保
持部材11の後端側に結合することができる。これによ
り、センサ出力リード線8に不要なねじれが生じず、ま
た最小限の長さのセンサ出力リード線8ですむので経済
的である。
【0044】以下、イグニッションコイルユニット12
の組立て方法について、さらに説明する。図5(a)に
示すように、スリット26内に溝形成部27aを配置し
た状態で、ヨーク部材25の外側をコイルケース27に
て覆い、コイル収納部24側の第二アセンブリ81を組
み立てる(図5(c)参照;ただし、樹脂150は未充
填の状態である)。次いで、別途組み立てた第一アセン
ブリ80に第二アセンブリ81を結合し、センサ出力リ
ード線8を有底溝27bに押し込む。また、図5(b)
に示すように、センサ出力リード線8の後端部は、回路
部129に接続しておく。この状態で、ヘッド部30
を、樹脂ベース66に形成された貫通孔66aにて、コ
イルケース27の後端部に嵌着する。
【0045】次いで、図6(a)に示すように、樹脂ベ
ース66の貫通孔66aの開口縁とコイルケース24の
外周面との交差位置、樹脂ベース66あるいはケース本
体67bとコネクタプレート113との継ぎ目部など、
樹脂漏洩の見込まれる部材継ぎ目部をゴムポッティング
部160,161により封止する。そして、その状態
で、図6(b)に示すように、ヘッド部30のケース本
体67bの開口67aからコイルケース24内に樹脂1
50を流し入れ、硬化させる。これにより、ヨーク部材
25とイグニッションコイル7との隙間など、樹脂流入
側の開口端に連通するコイルケース24内の空隙部が、
樹脂150により充填される。なお、本実施例では、回
路部12がモールドされるよう、樹脂150をケース本
体67b内にオーバーフローさせている。
【0046】次に、図1に示すように、コイル収納部2
4は円筒状の外観形態を有するものであるが、本実施例
では、図2に示すように、コイル収納部24内において
第二コイル23が第一コイル22の内側に位置するよう
に同心的に配置されている。このようにすることで、イ
グニッションコイル7の全体の長さ方向寸法を削減で
き、コンパクト化が実現されている。具体的には、第二
コイル23の内側に軟磁性材料からなるコア29が配置
され、ヨーク部材25は第二コイル23の外周面を取り
囲む形態にて配置されている。ヨーク部材25の軸線方
向両端部は、それぞれコア29の両端に対応する位置ま
で延びており、イグニッションコイル7内で発生した磁
束に対し、それら両端部を除いて略閉じた形態の磁路が
形成されている。
【0047】具体的には、コア29は積層珪素鋼板から
削り出された円形断面の軸状を呈するものであり、両端
部には、バイアス磁界印加用の永久磁石29a,29a
が配置されている。このバイアス磁界印加により、磁束
飽和点に到達する磁界レベルが引き上げられ、電流変換
効率を高めることができる。そして、そのコア29が、
図2(b)に示すように、コアケースを兼ねた樹脂製の
内ボビン(外周面には、図示しない巻線用の螺旋溝が形
成してある)70に収容され、その外面に第二コイル
(本実施例では二次コイル)23が巻線形成されてい
る。なお、内ボビン70は、軸線方向先端側が閉じた筒
状形状とされ、その端面には、金具57の後端部を位置
決めするための凹部70aが形成されている。
【0048】そして、第二コイル23の外側には樹脂製
の外ボビン71が配置されている。外ボビン71も筒状
に構成され、外周面には図示しない巻線用の螺旋溝が形
成してあり、ここに第一コイル(本実施例では一次コイ
ル)22が巻線形成されている。
【0049】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、請求項に記載した
範囲を逸脱しない限り、当業者が通常有する知識に基づ
く改良を適宜付加することができる。以下、いくつかの
変形例について説明する。
【0050】まず、図2(c)に示すように、ヨーク部
材側スリット26にリード線8を挿入した後、外側をス
リットのないコイルケース27で覆ってしまうこともで
きる。このようにすると、一旦収納したリード線8が、
以後の工程途中でヨーク部材側スリット26から外れて
しまったり、リード線8を何かに引っ掛けて断線させて
しまったりする不具合を防止できる利点がある。
【0051】また、図8に示すように、回路部129は
イグナイタのみを含むものとし、センサ出力を、別途設
けたセンサ出力用コネクタ170から取り出して、コイ
ルユニット12の外部にある図示しない変換回路に導く
ようにしてもよい。図8のイグニッションコイルユニッ
ト212では、ヘッド部30の樹脂ベース66の側面に
センサ出力用コネクタ170を一体形成している(図2
と共通する部分には同一の符号を付与して詳細な説明は
省略する)。図9は、その組立て方法の一例を示すもの
である。
【0052】まず、図9(a)に示すようにヨーク部材
25の外側を、後述するケース側スリット28(図9
(d))を形成しない状態のコイルケース27にて覆
い、(b)に示すようにヘッド部30を取り付けた後、
ヨーク部材25とその内側に配置されたイグニッション
コイル7との隙間及びスリット26とを一括して樹脂充
填することにより、(c)に示す状態とする。そして、
(d)に示すように、コイルケース27のスリット26
に対応する部分と、スリット26内の樹脂充填部とを除
去することにより、ケース側スリット28を形成しつつ
これを開口内縁部とする溝状のセンサ出力リード線収容
部(126)を刻設する。
【0053】そして、そのセンサ出力リード線収容部
(126)にセンサ出力リード線8を嵌め入れ、センサ
出力用コネクタ170に対し、突出基端位置に形成され
た端子部171にて接続することにより、図8に示すイ
グニッションコイルユニット212(スパークプラグ本
体5を取り付けた状態にて示している)が得られる。上
記構成によると、コイルケース27に図5(c)のよう
な溝形成部27aを形成する必要がなくなる。なお、セ
ンサ出力用コネクタ170と端子部171との接続部
は、ゴムポッティング部等の保護用被覆250により覆
うことが望ましい。ここでは、保護用被覆250を環状
のゴムポッティング部として形成している。
【0054】また、センサ出力リード線の一端がスパー
クプラグ本体側に着脱不能に一体化され、そのセンサ出
力リード線をイグニッションコイルユニット側のセンサ
出力リード線収容部に収容する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例たるイグニッションコイルユ
ニットを用いた圧力センサ内蔵型スパークプラグユニッ
トの一例を示す一部切欠分解斜視図。
【図2】図1の圧力センサ内蔵型スパークプラグユニッ
トを組立状態にて示す縦断面図。
【図3】図2の一部を拡大して示す半断面図。
【図4】センサカバー及びセンサ組立体の構造を示す分
解斜視図。
【図5】図2のイグニッションコイルユニットの、組立
て方法の一例を示す工程説明図。
【図6】図5に続く工程説明図。
【図7】回路部の構成例をいくつか示す図。
【図8】本発明のイグニッションコイルユニットの変形
例を用いた圧力センサ内蔵型スパークプラグユニットを
組立状態にて示す縦断面図。
【図9】図8のイグニッションコイルユニットの組立て
方法の一例を示す工程説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01T 13/40 H01T 13/40 (72)発明者 松井 正好 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 3G019 KA01 KA23 KA28 KC02 5G059 AA08 CC02 KK01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力センサ(3)を内蔵したスパークプ
    ラグ本体(5)に取り付けて使用され、イグニッション
    コイル(7)と、前記イグニッションコイル(7)の外
    周面を取り囲む形態の、磁路形成用の筒状のヨーク部材
    (25)とを有し、そのヨーク部材(25)に、前記圧
    力センサ(3)に接続されるセンサ出力リード線(8)
    が収容されるセンサ出力リード線収容部(26)が形成
    されていることを特徴とするイグニッションコイルユニ
    ット(12)。
  2. 【請求項2】 前記ヨーク部材(25)は、板状の軟磁
    性金属板材を筒状に丸めることにより、その丸めた向き
    における両縁間に前記センサ出力リード線収容部(2
    6)となるスリットを形成したものである請求項1記載
    のイグニッションコイルユニット(12)。
  3. 【請求項3】 前記ヨーク部材(25)の外周面が樹脂
    製のコイルケース(27)で覆われてなり、かつ該コイ
    ルケース(27)には、ヨーク部材(25)側のスリッ
    ト(26)と対応する位置に、当該スリット(26)と
    対応する形状のケース側収容空間が形成され、それらス
    リット(26)とケース側収容空間(27b,28)と
    が一体的に前記センサ出力リード線収容部を形成する請
    求項2記載のイグニッションコイルユニット(12)。
  4. 【請求項4】 前記コイルケース(27)には、前記ス
    リット(26)に沿ってその内側に入り込む溝形成部
    (27a)が一体に設けられ、前記ケース側収容空間
    (28)は、前記スリット(26)に倣う形態にて前記
    溝形成部(27a)に形成された有底溝(27b)であ
    る請求項3記載のイグニッションコイルユニット(1
    2)。
  5. 【請求項5】 前記ヨーク部材(25)は、前記スリッ
    ト(26)が前記溝形成部(27a)にて塞がれた状態
    にて、自身の内側に配置された前記イグニッションコイ
    ル(7)との隙間が樹脂(150)にて充填されている
    請求項4記載のイグニッションコイルユニット(1
    2)。
  6. 【請求項6】 前記コイルケース(27)には、前記ス
    リット(26)に沿ってこれと重なる位置に、前記ケー
    ス側収容空間としてのケース側スリット(28)が形成
    されている請求項3記載のイグニッションコイルユニッ
    ト(12)。
  7. 【請求項7】 前記ヨーク部材(25)の外側を前記ケ
    ース側スリット(28)を形成しない状態のコイルケー
    ス(27)にて覆い、前記ヨーク部材(25)とその内
    側に配置された前記イグニッションコイル(7)との隙
    間及び前記スリット(26)とを一括して樹脂充填し、
    その後、前記コイルケース(27)の前記スリット(2
    6)に対応する部分と、前記スリット(26)内の樹脂
    充填部とを除去することにより、前記ケース側スリット
    (28)を形成しつつこれを開口内縁部とする溝状のセ
    ンサ出力リード線収容部(126)を刻設した請求項6
    記載のイグニッションコイルユニット(212)。
  8. 【請求項8】 スパークプラグ本体(5)側に形成され
    た火花放電高電圧印加用の端子金具(4)に前記イグニ
    ッションコイル(7)を電気的に接続するためのユニッ
    ト側第一端子部(9)と、スパークプラグ本体(5)側
    に形成されたセンサ出力端子部(6)に前記センサ出力
    リード線(8)を電気的に接続するためのユニット側第
    二端子部(10)とを有して前記スパークプラグ本体
    (5)に着脱可能に構成され、前記スパークプラグ本体
    (5)に装着することにより、前記ユニット側第一端子
    部(9)と前記ユニット側第二端子部(10)とが前記
    端子金具(4)と前記センサ出力端子部(6)とに、そ
    れぞれ着脱可能に接続されるようにした請求項1ないし
    7のいずれかに記載のイグニッションコイルユニット
    (212)。
  9. 【請求項9】 前記スパークプラグ本体(5)への装着
    側端部に、前記ユニット側第二端子部(10)をなすリ
    ング状のソケット金具(10)が一体化され、前記挿入
    孔(15)に前記絶縁体突出部(14a)を押し込むこ
    とにより、前記スパークプラグ本体(5)側の前記セン
    サ出力端子部(6)と前記ソケット金具(10)とが接
    触導通するようになっている請求項8記載のイグニッシ
    ョンコイルユニット(12)。
  10. 【請求項10】 前記リング状のソケット金具(10)
    は前記主体金具(2)に対して軸線(O)周りに相対回
    転可能とされている請求項9記載のイグニッションコイ
    ルユニット(12)。
  11. 【請求項11】 前記イグニッションコイル(7)は、
    一方が一次コイルとなり他方が二次コイルとなる第一コ
    イル(22)と第二コイル(23)との各々の軸線が、
    該スパークプラグ本体(5)の軸線(O)と一致する形
    態となるように配置される請求項1ないし10のいずれ
    かに記載のイグニッションコイルユニット(12)。
  12. 【請求項12】 前記コイルユニット(12)には円筒
    状の外観形態を有するコイル収納部(24)が形成さ
    れ、該コイル収納部(24)内において前記第二コイル
    (23)が前記第一コイル(22)の内側に位置するよ
    うに同心的に配置されるとともに、前記第二コイル(2
    3)の内側に軟磁性材料からなるコア(29)が配置さ
    れ、前記ヨーク部材(25)は前記第二コイル(23)
    の外周面を取り囲む形態にて配置される請求項11記載
    のイグニッションコイルユニット(12)。
  13. 【請求項13】 前記スパークプラグ本体(5)に取り
    付けるための係合部(11)と、前記イグニッションコ
    イル(7)を収納するコイル収納部(24)とが互いに
    別体に形成され、前記係合部(11)の後端側に前記コ
    イル収納部(24)が嵌合されている請求項1ないし1
    2のいずれかに記載のイグニッションコイルユニット
    (12)。
  14. 【請求項14】 主体金具(2)に圧力センサ(3)が
    一体化されるとともに、軸線(O)方向前端側に火花放
    電ギャップ(g)が、同じく後端側に前記火花放電ギャ
    ップ(g)に高電圧を印加するための端子金具(4)が
    形成されたスパークプラグ本体(5)と、イグニッショ
    ンコイル(7)と、前記圧力センサ(3)に接続される
    センサ出力リード線(8)と、前記イグニッションコイ
    ル(7)の外周面を取り囲む形態の、磁路形成用の筒状
    のヨーク部材(25)とを有し、そのヨーク部材(2
    5)に前記センサ出力リード線(8)を収容するセンサ
    出力リード線収容部(26)が形成されているイグニッ
    ションコイルユニット(12)と、を備えたことを特徴
    とする圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット
    (1)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1351353A3 (en) * 2002-04-01 2006-06-07 Denso Corporation Ignition device for an internal combustion engine
US7066163B2 (en) * 2004-06-28 2006-06-27 Robert Bosch Gmbh Ignition system for an internal combustion engine

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