JP4027752B2 - レンズ点像観察装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズの点像を観察するレンズ点像観察装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、厳しい仕様性能が要求されるレンズは、複数枚のレンズから構成されるレンズ系となるのが一般的である。例えば、高NA高倍率の顕微鏡対物レンズの中には、15枚前後の非常に多数のレンズから構成されるものもある。
【0003】
そして、このように構成枚数の多いレンズ系の光学性能を保証するには、レンズ系を構成する各レンズの偏心によって発生する軸非対称収差を極力抑えることが非常に重要な要素の一つとなっている。特に、最近の高NA高倍率の顕微鏡対物レンズでは、軸非対称収差を抑えるため各レンズ間の偏心許容量は数μm以内のレベルを実現する必要があり、レンズやレンズ枠などの加工精度を上げるだけでは対処できず、レンズ系を組み立てた後にレンズ系の偏心調整を高精度に行う工程が必須となっている。
【0004】
そこで、このような複数枚のレンズで構成される顕微鏡対物レンズなどのレンズ系の偏心調整には、各レンズ間の偏心によって発生するレンズ系の軸非対称収差(偏心コマ収差)を観察するレンズ点像観察装置が用いられている。
【0005】
ところで、実際の偏心調整工程においては、レンズ系(以下被検レンズと称する)を構成する全てのレンズの偏心調整をするのではなく、被検レンズの中で偏心調整に好適なレンズ(以下調整レンズ)を選択し、その調整レンズを被検レンズ全体に対して偏心調整することによって、被検レンズの軸非対称収差を抑えるようにしている。この場合、調整レンズは、1枚と限らないが、できるだけ少ない枚数であることが望まれる。
【0006】
このような偏心調整工程において、被検レンズの軸非対称収差をレンズ点像観察装置により観察あるいは計測することが前提となり、一般に、数10μmから数100μmサイズの円形チャートを軸上付近においてランプ光源で透過照明し、被検レンズによるチャート像を観察または撮像する。ここで、被検レンズに軸非対称収差があれば、チャート像が円形ではなくなり、例えば卵型のように非対称に変形することから、このチャート像を観察しながら作業者が被検レンズを偏心調整し、チャート像が対称になるように追い込んでいく。
【0007】
図7(a)は、レンズ点像観察装置の一例を示すもので、ハロゲンランプなど光源80からの光を照明レンズ81を介してチャート82を照明する。チャート82は、例えば図7(b)に示すように円形開ロパターンである。このチャート82から被検レンズ83を介してチャート像を作り、CCDカメラ84により撮像し観察する。この場合、被検レンズ83は、部組レンズ831、833と調整レンズ832から構成されている。そして、被検レンズ83に軸非対称収差があれば、そのチャート像は図7(c)に示した様に対称性が失われるので、このチャート像を見ながら、被検レンズ83内の調整レンズ832の偏心調整を行い、最終的に図7(b)に示すような円形開ロパターンが得られるようにする。
【0008】
この場合、チャート像をモニタ上で目視観察しているが、チャート像の非対称収差をコンピュータにより演算して偏心方向と調整量を作業者に表示し、それに基づいて作業者が調整レンズを偏心調整するようにしたしたもの、さらに、被検レンズの生産量が非常に多い場合は、コンピュータにより数値化された偏心調整量に基づいて自動で偏心調整を行うようにしたものがある。また、チャートは、円形以外にスリットなどもある。このようなスリットの場合、被検レンズの軸非対称収差は1次元方向しか判別できなくなるので、スリットを様々な向きに回転させて観察するようにしている。
【0009】
これら一連の考えに基づいたものとして、特開2000−121902号公報に開示されたものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したような透過照明によるチャート像の非対称変形に基づいた方法(以下、透過チャート像方式と称する)では、軸非対称収差の観察感度が不足する場面が生じることがある。例えば、前述した高NA高倍率の顕微鏡対物レンズでは、軸非対称収差の低減要求が非常に厳しくなっており、偏心調整時の軸非対称収差観察の感度向上が課題となっている。
【0011】
このような要求に対して、従来の透過チャート像方式において、軸非対称収差の観察感度を上げるには、透過円形チャートの直径(またはスリット幅)を小さくしてチャート像の変形を判別しやすくする方法が考えられる。この方法の原理では、チャートが小さくなると、チャートをそのまま透過した0次光強度に対するチャートエッジ部分での高次の回折波強度の割合が相対的に増加することにより、被検レンズの高いNA領域を通る光が相対的に強度が増加し、それにより軸非対称収差が強調されることに基づいている。さらに言えば、無限小のピンホールによる回折波は全方向に一様な強度で光を回折することから、理論上は最も理想的なチャートと言ってよい。
【0012】
しかし、あまりに微小なチャートになると、被検レンズに取り込まれる光量が大幅に減少し、チャート像が非常に暗い像になってしまう。現実的には被検レンズの開口数NA、波長λで決定されるエアリディスク径φ_airyと同等程度のチャートが理想的である。例えば、NA=0.9、λ=0.55μmの顕微鏡対物レンズのエアリディスク径を計算してみると、φ_airy=1.22×λ/NA=1.22×O.55μm/0.9=0.74μmとなる。
【0013】
さらに、エッジが綺麗に加工され且つ形状の対称性が要求されるが、このような微細な透過チャートを入手するのは、非常に難しい。特に、NA=0.9、λ=0.3μm程度の紫外域対物レンズの場合には、φ_airy=0.4μmとなり、このような微細な透過チャートの入手は、不可能といってよい。
【0014】
一方、近年、顕微鏡対物レンズがレーザ光学系に適用される例が増えている。この場合、レーザ光源で規定される狭スペクトルの特定波長において性能を確保できればよいが、レーザ波長においては厳しい光学性能が要求されるため、必然的に、対物レンズが使用されるレーザ光源を使って偏心調整する必要がある。
【0015】
しかし、上述したような透過照明によるチャート像の非対称変形に基づいた観察方法では、コヒーレントなレーザー光により、ある程度広い面積のチャートを照明することになり、チャート像にスペックルノイズが加わる。すると、スペックルノイズの中に軸非対称収差が埋もれてしまい、軸非対称収差を観察することが不可能になるという問題を生じる。この結果、レーザ光源を使用した場合でも、高感度に軸非対称収差を観察することが大きな課題となっている。
【0016】
スペックルノイズを無くし、かつ軸非対称収差を高感度に観察する方法として、被検レンズのエアリディスク径φ_airy以下の透過チャートを準備する方法があるが、すでに述べたように、そのようなチャートを準備することは、不可能であり諦めざるをえない。
【0017】
チャートを使わない透過観察方式として、図8に示すような基準レンズ方式も考えられる。図8は、図7(a)と同一部分には同符号を付して示すもので、この場合、チャートに代えて無収差として扱える基準レンズ85を準備し、この基準レンズ85の焦点と被検レンズ83の焦点を一致させる。
【0018】
このようにすると、基準レンズ85のNAが被検レンズ83のNAと同等以上であれば、基準レンズ85による点像を被検レンズ83で再結像させた場合、被検レンズ83による点像を観察したとみなしてよく、それを十分な画素分解能でCCDカメラ84で撮像することにより被検レンズ83の軸非対称収差を感度良く観察することができる。
【0019】
これにより、チャートを使う必要もなく、レーザを使っても基準レンズ85による点像を観察するだけなので、ある程度大きい透過チャートをレーザで観察する場合に発生するスペックルノイズも発生しない。
【0020】
しかしながら、被検レンズ83に対してNAが同等以上で無収差の基準レンズ85を準備する点が、次のような理由で非現実的である。つまり、上述したように被検レンズ83として顕微鏡の対物レンズなどを考えた場合、ある特定の波長域の専用設計対物レンズであったり、レーザ専用設計の対物レンズであったりする。そうすると、被検レンズ83と同じ種類の数だけ基準レンズ85が必要となり、しかも、これら基準レンズ85は、被検レンズ83と同様なNAで、予め無収差とみなせるレンズでなければにならない。このため、図8で述べる方法では、このような基準レンズ85を予め準備するのに費用や時間がかかりすぎる為非効率的で実用的でない。
【0021】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、レンズ系の軸非対称収差を高感度に且つ実用的な方法で観察することができるレンズ点像観察装置および方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、複数のレンズを同一光軸上に配置してなる顕微鏡対物レンズと、
光源からの光を平行光として射出する照明系と、前記平行光束中に設けられるビームスプリッタと、前記顕微鏡対物レンズの焦点位置を中心とした曲率を有し、前記顕微鏡対物レンズの反射用標本となる球面ミラーと、前記球面ミラーで反射し、前記顕微鏡対物レンズを介した反射光による点像を拡大する点像拡大観察系と、前記点像拡大観察系で拡大された点像を撮像する撮像手段と、を有し、前記撮像手段から取得した前記拡大された点像の形状を観察することによって、前記顕微鏡対物レンズの軸非対称収差を観察することを特徴としている。
【0024】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ビームスプリッタは、前記照明系からの前記平行光を前記顕微鏡対物レンズの方向へ反射することを特徴としている。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ビームスプリッタは、前記顕微鏡対物レンズを介した前記反射光を拡大観察側に反射することを特徴としている。
【0026】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記球面ミラーを、前記顕微鏡対物レンズの光軸方向及び光軸に直交する方向に移動させる移動手段をさらに有することを特徴としている。
【0027】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記照明系は、ピンホールと、ピンホールを背後から照明する光源、コリメータレンズから構成されることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記照明系は、前記光源からの光を導入する光ファイバーと、前記光ファイバーから出射された光を平行光にするコリメータレンズから構成されることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記ピンホールは、前記コリメータレンズの焦点位置に配置されていることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項6記載の発明において、前記光ファイバーの出射端は、前記コリメータレンズの焦点位置に配置されていることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の発明において、前記コリメータレンズの焦点距離をf_ill、前記顕微鏡対物レンズの焦点距離をf_ob、前記ピンホール又は前記光ファイバーのコア径をφ_p、前記顕微鏡対物レンズの理想状態におけるエアリディスク径をφ_airvとした場合、
φ_p≒(f_ill/f_ob)×φ_airv
または
φ_p≦(f_ill/f_ob)×φ_airv
の関係にあることを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記光源は、前記顕微鏡対物レンズの補償する光学性能に応じた波長の光を出射することを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記顕微鏡対物レンズは、無限遠光学系であることを特徴としている。
請求項12記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記光源は、コヒーレントな光を出射するレーザ光源であることを特徴としている。
請求項13記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記球面ミラーは、シリコン製であることを特徴としている。
請求項14記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記曲面ミラーは、凹状の球面または凸状の球面を有するミラーであることを特徴としている。
請求項15記載の発明は、複数のレンズを同一光軸上に配置してなる顕微鏡対物レンズの軸非対称収差を測定するレンズ点像観測装置であって、光源からの光を導入する光ファイバーと、前記光ファイバーから出射された前記光を平行光として射出するコリメータレンズと、前記平行光束中に設けられたビームスプリッタと、前記顕微鏡対物レンズの焦点位置を中心とした曲率を有し、前記顕微鏡対物レンズの反射用標本となる球面ミラーと、
前記球面ミラーで反射し、前記顕微鏡対物レンズを介した反射光による点像を拡大する点像拡大観察系と、前記点像拡大観察系で拡大された点像を撮像する撮像手段と、を有し、前記コリメータレンズの焦点距離をf ill、前記顕微鏡対物レンズの焦点距離をf ob、前記ピンホール又は前記光ファイバーのコア径をφ p、前記顕微鏡対物レンズの理想状態におけるエアリディスク径をφ airvとした場合、
φ p≒(f ill/f ob)×φ airv
または
φ p≦(f ill/f ob)×φ airv
の関係に設定し、前記撮像手段から取得した前記拡大された点像の形状を観察することによって、前記顕微鏡対物レンズの軸非対称収差を検出することを特徴としている。
請求項16記載の発明は、複数のレンズを同一光軸上に配置してなる顕微鏡対物レンズを取り付ける工程と、前記顕微鏡対物レンズの補償する光学性能に応じた波長の光を点光源として出射する工程と、前記点光源からの光を平行光束にする工程と、前記平行光束をビームスプリッタを介して前記顕微鏡対物レンズへ出射する工程と、前記顕微鏡対物レンズを介して前記被検光部材の焦点位置を中心とした曲率を有する球面ミラーより反射した反射光を再び前記顕微鏡対物レンズを通して結像された点像を撮像する工程と、前記撮像 手段から取得した前記拡大された点像の形状を観察することによって、前記顕微鏡対物レンズの軸非対称収差を検出する工程と、を有することを特徴としている。
【0028】
この結果、本発明によれば、光が被検レンズを往復するので、収差が2倍に強調され、しかも、被検レンズを往復した光による点像そのものを拡大観察できるので、被検レンズの軸非対称収差を高感度に観察できる。
【0029】
また、本発明によれば、光ファイバーにより照明光を導入するようにしたので、1台の点像観察装置で様々な光源に対して簡単に対応することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
【0031】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態が適用されるレンズ点像観察装置の概略構成を示している。図において、1は装置本体で、この装置本体1は、水平方向のベース部1a、このベース部1aに直立して設けられた胴部1b、この胴部1bの先端にベース部1aと平行に設けられたアーム部1cから構成されている。
【0032】
装置本体1のベース部1a上には、XYZステージ2が設けられている。XYZステージ2には、標本としての球面ミラー3が載置されている。XYZステージ2は、球面ミラー3を載置した状態で、XYZ方向に移動可能になっており、球面ミラー3の位置を調整できるようにしている。球面ミラー3には、所定の曲率半径を有する凹状の球面3aが形成されている。
【0033】
装置本体1のアーム部1cには、球面ミラー3の球面3aに対向させて被検レンズ4が設けられている。この場合、被検レンズ4および球面ミラー3は、被検レンズ4の焦点と球面ミラー3の曲率中心が一致するような位置関係で配置されている。
【0034】
また、アーム部1c上には、ビームスプリッタ5が設けられている。このビームスプリッタ5は、平行光を射出する照明系6からの平行光を被検レンズ4側に反射し、また、被検レンズ4からの光を透過するものである。
【0035】
ビームスプリッタ5の透過光路には、点像拡大観察系7が設けられている。この点像拡大観察系7は、結像レンズ8と撮像手段としてのCCDカメラ9を有しており、ビームスプリッタ5を透過した被検レンズ4からの光を結像レンズ8によりCCDカメラ9の撮像面に結像させ撮像するようになっている。
【0036】
次に、このように構成された実施の形態の動作を説明する。
【0037】
いま、照明系6からの平行光がビームスプリッタ5に入射すると、ここで反射して被検レンズ4に入射する。被検レンズ4を透過した光は、被検レンズ4の焦点に一旦集光し、球面ミラー3に向かう。
【0038】
この場合、球面ミラー3の球面3aの曲率中心と被検レンズ4の焦点が一致しているので、被検レンズ4を透過した光線は、全て球面ミラー3の球面3aで垂直反射する。
【0039】
球面ミラー3で反射した光線は、再び被検レンズ4の焦点に集光し、被検レンズ4を再透過して、被検レンズ4の2倍の収差が加わった平行光としてビームスプリッタ5に入射する。そして、このビームスプリッタ5を透過した光は、点像拡大観察系7の結像レンズ8を介してCCDカメラ9で撮像され、点像として拡大観察される。
【0040】
このようにすれば、照明系6からの平行光が被検レンズ4を往復するようになるので、被検レンズ4の収差を2倍に強調することができ、さらに被検レンズ4の点像そのものを拡大観察できるので、被検レンズ4の軸非対称収差の観察感度を高めることができる。
【0041】
次に、球面ミラー3の作用をさらに詳しく説明する。図1では、被検レンズ4に入射する光線のうち、光軸を挟んで互いに対称な光線を細線と太線で表わしている。
【0042】
この場合、標本として球面ミラー3を用いているので、細線で表した光線は、球面ミラー3で反射しても、再び被検レンズ4の同じ経路を辿ってビームスプリッタ5側へ射出され、点像拡大観察系7に向かう。太線で表した光線も同様である。このことは、被検レンズ4の持っている収差を2倍した収差が加わった平行光が点像拡大観察系7に向かうことになり、被検レンズ4の収差を強調した状態で軸非対称収差の観察を行うことができる。
【0043】
ところが、標本として球面ミラー3でなく、例えば平面ミラーを使用した場合、平面ミラーは被検レンズ4の焦点に設置されるが、細線で表した光線も太線で表した光線も被検レンズ4の同じ経路を辿ってビームスプリッタ5側へ射出されることがないので、被検レンズ4の持っている軸非対称収差の情報は失われてしまうことは明らかである。このことから、本発明では、軸非対称収差を問題にしているので、標本として平面ミラーを使用することはできず、球面ミラー3を使用している。
【0044】
なお、図1では、凹状の球面3aを有する球面ミラー3を用いているが、例えば、図2に示すような凸状の球面10aを有する球面ミラー10でもよいのは言うまでもない。この場合も、球面ミラー10の球面10aの曲率中心と被検レンズ4の焦点が一致するようになっている。
【0045】
また、球面ミラー3は、非常に高精度な球面である必要があり、一般に反射面にはコーティングを施していない。従って、材質によってその反射率が決まり、普通は、ガラス(石英などが多い)であるが、反射率が4%程度と低いので、反射率が40%程度と高いシリコン製のものが好適である。
【0046】
次に、点像拡大観察系7についてさらに詳しく説明する。
【0047】
この場合、点像拡大観察系7は、結像レンズ8とCCDカメラ9から構成されており、被検レンズ4の2倍の収差が加わった点像を大きく拡大観察する機能を有している。ここで、点像を大きく拡大観察するには、結像レンズ8によって作られる点像を大きくすることと、CCDカメラ9に画素サイズの小さい物を使うことが考えられる。例えば、被検レンズ4として、NA=0.9、焦点距離f_ob=1.8mm、λ=0.55μmの顕微鏡対物レンズの場合の、結像レンズ8の焦点距離とCCDカメラ9の画素分解能について考えると、被検レンズ4が無収差の場合のエアリディスク径φ_airyは、1.22×λ/NA=1.22×0.55μm/0.9=0.75μmとなる。また、結像レンズ8の焦点距離をf_TLとすると、被検レンズ4の点像の光学拡大倍率Mは、M=f_TL/f_obとなる。また、f_TL=360mmとすると、M=200倍となり、CCDカメラ9に投影されるエアリディスク径は、0.75μm×200=150μmとなる。さらに、CCDカメラ9の1画素を7.5μmとすれば、150μm/7.5μm=20、即ち、点像のエアリディスク内を20×20画素の画素分解能で撮像できる拡大観察系となる。実際には、点像のエアリディスク内を10×10画素程度の画素分解能の撮像でも、軸非対称収差の観察には実用上差し支えないようである。
【0048】
このようにして、点像を十分な画素分解能で撮像できれば、被検レンズ4の収差の影響を受けた点像をモニター上で十分に拡大観察でき、その軸非対称収差を高感度に観察できる。
【0049】
なお、CCDカメラ9の代わりに無収差とみなせる接眼レンズを付けて観察しても良いが、光学系が増えるので、上述した拡大観察系の方がより望ましい。
【0050】
また、このように被検レンズ4の軸非対称収差を高感度に観察できることは、実用上の次のような効果がある。
【0051】
第1に、サブμmオーダーの微小な透過チャートの製作という困難から開放される。第2に、レーザを使用してもスペックルノイズが発生しない。第3に、基準レンズ方式のように、被検レンズの種類と同数の基準レンズを製作する必要がない。
【0052】
さらに、球面ミラー3を準備する必要があるが、反射素子であるため、あらゆる波長の被検レンズ4に対して共通に使用できるので、無収差とみなせる球面ミラー3を1個だけ準備すれば良い。球面ミラー3のチェックとしては、He−Neレーザを使用した干渉計が市販されているので、この干渉計により球面ミラー3の収差(球面からのずれ)を一度だけチェックしておけば良い。これにより、被検レンズ4さえ作れば、その軸非対称収差をすぐに観察できる。
【0053】
従って、このようにすれば、光が被検レンズ4を往復するので、収差が2倍に強調され、しかも、被検レンズ4を往復した光による点像そのものを拡大観察できるので、被検レンズ4の軸非対称収差を高感度に観察できる。
【0054】
また、落射照明方式を用いているので、微細な透過チャートや透過基準レンズを被検レンズ種類毎に準備するなどの必要がなくなるので、費用的にも時間的にも効率良く、様々な被検レンズに対応できる軸非対称収差の観察環境を提供できる。
【0055】
さらに、球面ミラー3として、反射率が高いシリコン製のものを用いることにより、光の利用効率をあげることができるので、さらに被検レンズ4の軸非対称収差を高感度に観察できる。
【0056】
(変形例)
上述した第1の実施の形態では、照明系6からの平行光がビームスプリッタ5で反射し、観察光がビームスプリッタ5を透過するようにしたが、例えば、図1と同一部分には、同符号を付した図3に示すように、照明系6からの平行光がビームスプリッタ5を透過し、観察光がビームスプリッタ5で反射して点像拡大観察系7に導入するようにしてもよい。
【0057】
このようにしても、上述した第1の実施の形態と同様な効果を期待することができる。
【0058】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0059】
図4は、本発明の第2の実施の形態が適用されるレンズ点像観察装置の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
【0060】
この場合、照明系6には、光源11、集光レンズ12、光ファイバー13およびコリメータレンズ14が設けられている。光ファイバー13は、出射端をコリメータレンズ14の焦点位置に配置されている。
【0061】
このようにすると、光源11から放射された光は、集光レンズ12を介して光ファイバー13に導入される。また、光ファイバー13から出射した光は、コリメータレンズ14を通り平行光となってビームスプリッタ5に入射し、これ以降、上述した第1の実施の形態で説明したような点像の拡大観察が行われる。
【0062】
この第2の実施例では、光ファイバー13によって照明光を導入するようにしたので、様々な光源に簡単に対処できるようになる。光源11には大型の水冷ガスレーザや、小型の半導体レーザ、ランプなど種々あるが、光源11と、それに適した光ファイバー13さえ準備すれば良いので、様々な光源に対して効率的に対応できる。光源11としてレーザ光源が使用される場合は、コア径数μmのシングルモードファイバーを使用する。光源11がランプ光源装置などの場合、シングルモードファイバーを使用しても良いがファイバーに導入できる光量が非常に少なくなるので、シングルモードファイバーよりもコア径の大きいマルチモードファイバーを使用した方が現実的である。ただし、CCDカメラ9と光ファイバー13の出射端面のコアは共役関係にあるため、あまりコア径の大きなファイバーを使用すると、被検レンズ4の点像を観察しているというよりも、ファイバーのコアを観察している状態に近づいてくる。それでも、十分に被検レンズ4の軸非対称収差を観察できるのであれば良いが、ここでは、点像を観察するための照明系6の条件について考えてみる。
【0063】
いま、被検レンズ4として、NA=0.9、f_ob=1.8mm、λ=0.55μmの顕微鏡対物レンズを想定する。この被検レンズ4のエアリデイスク径は、
φ_airy=1.22×λ/NA=1.22×0.55μm/0.9=0.75μm …▲1▼
である。
【0064】
ところで、光ファイバー13のコア径φ_pが、焦点距離f_illのコリメータレンズ14と、焦点距離f_obの被検レンズ4によって、被検レンズ4の焦点に投影されるわけだが、その投影像径φ’を幾何光学的に考えれば、
φ_p’=(f_ob/f_ill)×φ_p …▲2▼
となる。
【0065】
ここで、f_ob=1.8m、f_ill=180m、ファイバーコア径φ_P=10μmのマルチモードファイバーを考えると、
φ_p’=1.8mm/180mm×10μm=0.1μm
となる。いま、被検レンズ4のエアリディスク径はφ_airy=0.75μmであり、これは幾何光学的投影で考えたコアの投影像径φ_p'よりも大きい。すなわち、被検レンズ4の焦点には、ファイバーのコアが幾何光学的に投影されているわけではなく、被検レンズ4によって決まる点像が形成されていると考えて良い。
【0066】
このことをまとめると、下式▲3▼が成立していれば、ファイバーのコアを観察しているのではなく、被検レンズ4の点像を観察していると考えて良い。
【0067】
φ_p’≦φ_airy …▲3▼
また、実際には、φ_p’≒φ_airyでも、軸非対称収差の高感度観察には十分である。したがって、本装置において最大の軸非対称収差の観察感度を引き出す条件として式▲3▼を拡張して
φ_p’≒φ_airyまたはφ_p’≦φ_airy …▲4▼
となる。
【0068】
▲1▼、▲2▼を▲4▼に代入して別形式で表せば、
φ_p≒(f_ill/f_ob)×φ_airyまたは
φ_p≦(f_ill/f_ob)×φ_airy …▲5▼
となる。
【0069】
φ_p’がφ_airyの数倍になってくると、軸非対称収差の観察感度は落ちてくるが、本発明の実用上のメリットは失われることにはならない。したがって、式▲5▼の関係から多少外れたとしても本発明の意義が失われることは全くない。
【0070】
従って、このようにすれば、第1の実施の形態と同様な効果を得られ、さらに、光ファイバー13により照明光を導入するようにしたので、1台の点像観察装置で様々な光源に対して簡単に対応することができる。
【0071】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0072】
図5は、本発明の第3の実施の形態が適用されるレンズ点像観察装置の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
【0073】
この場合、照明系6には、光源21、集光レンズ22、ピンホール(PH)23およびコリメータレンズ24が設けられている。ピンホール(PH)23は、コリメータレンズ24の焦点位置に配置されている。
【0074】
このようにすると、光源21から放射された光は、集光レンズ22を介してピンホール(PH)23背後から照射される。ピンホール(PH)23を通過した光は、コリメータレンズ24を通り平行光となってビームスプリッタ5に入射し、これ以降、上述した第1の実施の形態で説明したような点像の拡大観察が行われる。
【0075】
この第3の実施の形態では、光ファイバーに代わってピンホール(PH)23をコリメータレンズ24の焦点位置に設置し、ピンホール(PH)23を背後から光源21により照明する。このようにすると、特に、光源21として水銀ランプの深紫外輝線を使用するような場合、光ファイバーの透過率が劣化していくので、そのような場合に、この第3の実施の形態のような光ファイバーを使用しない構成が適している。この場合、ピンホール(PH)23の径をφ_pとして、第2の実施の形態で説明したのと同様に式▲5▼が成り立つのが望ましい。
【0076】
従って、このようにしても、第1の実施の形態と同様な効果を得られ、さらに、光源がランプ光源で光ファイバーによる照明光の導入が難しいような場合に好適な照明系を実現できる。
【0077】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
【0078】
図6は、本発明の第4の実施の形態が適用されるレンズ点像観察装置の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
【0079】
この場合、照明系6には、レーザ光源31と、レーザ光を無収差とみなせるレンズ32,33が設けられている。
【0080】
このようにすると、レーザ光源31からのレーザ光は、無収差とみなせるレンズ32、33によって、所望のビーム径に変換されてビームスプリッタ5に平行光として導入され、これ以降、上述した第1の実施の形態で説明したような点像の拡大観察が行われる。
【0081】
この第4の実施の形態は、特定のレーザ光に本装置を専用使用する場合や、当該レーザ光に使用できる光ファイバーが入手困難な場合に最適な構成となる。
【0082】
従って、このようにしても、第1の実施の形態と同様な効果を得られ、さらに、被検レンズの点像を観察していることに相当する照明系を簡単に実現できる。
【0083】
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
【0084】
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0085】
なお、上述した実施の形態には、以下の発明も含まれる。
【0086】
(1)照明系は、ピンホール、ピンホールを背後から照明する光源、コリメータレンズから構成されることを特徴としている。
【0087】
(2)照明系のコリメータレンズの焦点距離をf_ill、被検レンズの焦点距離をf_ob、ピンホールまたは光ファイバーのコア径をφ_P、被検レンズの理想状態におけるエアリディスク径をφ_airyとした場合、
φ_p≒(f_ill/f_ob)×φ_airyまたはφ_p≦(f_ill/f_ob)×φ_airy
の関係にあることを特徴としている。
【0088】
(3)球面ミラーは、シリコン製であることを特徴としている。
【0089】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、レンズ系の軸非対称収差を高感度に且つ実用的な方法で観察することができるレンズ点像観察装置および方法を提供できる。つまり、軸非対称収差を高感度に観察でき、しかも、多品種少量生産になりがちな厳しい仕様性能の被検レンズに対して時間的、費用的にも効率的に対応可能なレンズ軸非対称収差観察環境を提供できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す図。
【図2】第1の実施の形態に用いられる曲面ミラーの変形例の概略構成を示す図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の変形例の概略構成を示す図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の概略構成を示す図。
【図6】本発明の第4の実施の形態の概略構成を示す図。
【図7】従来のレンズ点像観察装置の一例の概略構成を示す図。
【図8】従来のレンズ点像観察装置の他例の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1…装置本体
1a…ベース部
1b…胴部
1c…アーム部
2…XYステージ
3、10…球面ミラー
3a、10a…球面
4…被検レンズ
5…ビームスプリッタ
6…照明系
7…点像拡大観察系
8…結像レンズ
9…CCDカメラ
11…光源
12…集光レンズ
13…光ファイバー
14…コリメータレンズ
21…光源
22…集光レンズ
23…ピンホール(PH)
24…コリメータレンズ
31…レーザ光源
32.33…レンズ

Claims (16)

  1. 複数のレンズを同一光軸上に配置してなる顕微鏡対物レンズと、
    光源からの光を平行光として射出する照明系と、
    前記平行光束中に設けられるビームスプリッタと、
    前記顕微鏡対物レンズの焦点位置を中心とした曲率を有し、前記顕微鏡対物レンズの反射用標本となる球面ミラーと、
    前記球面ミラーで反射し、前記顕微鏡対物レンズを介した反射光による点像を拡大する点像拡大観察系と、
    前記点像拡大観察系で拡大された点像を撮像する撮像手段と、を有し、
    前記撮像手段から取得した前記拡大された点像の形状を観察することによって、前記顕微鏡対物レンズの軸非対称収差を観察することを特徴とするレンズ点像観察装置。
  2. 前記ビームスプリッタは、前記照明系からの前記平行光を前記顕微鏡対物レンズの方向へ反射することを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  3. 前記ビームスプリッタは、前記顕微鏡対物レンズを介した前記反射光を拡大観察側に反射することを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  4. 前記球面ミラーを、前記顕微鏡対物レンズの光軸方向及び光軸に直交する方向に移動させる移動手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  5. 前記照明系は、ピンホールと、ピンホールを背後から照明する光源、コリメータレンズから構成されることを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  6. 前記照明系は、前記光源からの光を導入する光ファイバーと、前記光ファイバーから出射された光を平行光にするコリメータレンズから構成されることを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  7. 前記ピンホールは、前記コリメータレンズの焦点位置に配置されていることを特徴とする請求項5記載のレンズ点像観察装置。
  8. 前記光ファイバーの出射端は、前記コリメータレンズの焦点位置に配置されていることを特徴とする請求項6記載のレンズ点像観察装置。
  9. 前記コリメータレンズの焦点距離をf ill、前記顕微鏡対物レンズの焦点距離をf ob、前記ピンホール又は前記光ファイバーのコア径をφ p、前記顕微鏡対物レンズの理想状態におけるエアリディスク径をφ airvとした場合、
    φ p≒(f ill/f ob)×φ airv
    または
    φ p≦(f ill/f ob)×φ airv
    の関係にあることを特徴とする請求項7又は8記載のレンズ点像観察装置。
  10. 前記光源は、前記顕微鏡対物レンズの補償する光学性能に応じた波長の光を出射することを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  11. 前記顕微鏡対物レンズは、無限遠光学系であることを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  12. 前記光源は、コヒーレントな光を出射するレーザ光源であることを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  13. 前記球面ミラーは、シリコン製であることを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  14. 前記曲面ミラーは、凹状の球面または凸状の球面を有するミラーであることを特徴とする請求項1記載のレンズ点像観察装置。
  15. 複数のレンズを同一光軸上に配置してなる顕微鏡対物レンズの軸非対称収差を測定するレンズ点像観測装置であって、
    光源からの光を導入する光ファイバーと、
    前記光ファイバーから出射された前記光を平行光として射出するコリメータレンズと、
    前記平行光束中に設けられたビームスプリッタと、
    前記顕微鏡対物レンズの焦点位置を中心とした曲率を有し、前記顕微鏡対物レンズの反射用標本となる球面ミラーと、
    前記球面ミラーで反射し、前記顕微鏡対物レンズを介した反射光による点像を拡大する点像拡大観察系と、
    前記点像拡大観察系で拡大された点像を撮像する撮像手段と、を有し
    前記コリメータレンズの焦点距離をf ill、前記顕微鏡対物レンズの焦点距離をf ob、前記ピンホール又は前記光ファイバーのコア径をφ p、前記顕微鏡対物レンズの理想状態におけるエアリディスク径をφ airvとした場合、
    φ p≒(f ill/f ob)×φ airv
    または
    φ p≦(f ill/f ob)×φ airv
    の関係に設定し、前記撮像手段から取得した前記拡大された点像の形状を観察することによって、前記顕微鏡対物レンズの軸非対称収差を検出することを特徴とするレンズ点像観察装置。
  16. 複数のレンズを同一光軸上に配置してなる顕微鏡対物レンズを取り付ける工程と、
    前記顕微鏡対物レンズの補償する光学性能に応じた波長の光を点光源として出射する工程と、
    前記点光源からの光を平行光束にする工程と、
    前記平行光束をビームスプリッタを介して前記顕微鏡対物レンズへ出射する工程と、
    前記顕微鏡対物レンズを介して前記被検光部材の焦点位置を中心とした曲率を有する球面ミラーより反射した反射光を再び前記顕微鏡対物レンズを通して結像された点像を撮像する工程と、
    前記撮像手段から取得した前記拡大された点像の形状を観察することによって、前記顕微鏡対物レンズの軸非対称収差を検出する工程と、
    を有することを特徴とするレンズ点像観察方法。
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