JP4027675B2 - 乗客コンベヤーの乗客検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、主枠の長手端に乗降口が設けられ、主枠に立設された欄干基部の長手端における乗降口の乗降方向に対向した端面に検出器が装備されて構成された乗客コンベヤーの乗客検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、例えばPCT/JP99/02551号公報に示された従来の乗客コンベヤーの乗客検出装置を示す図で、乗客コンベヤーの乗降口廻りを概念的に示す縦断面図である。図において、1はエスカレーターからなる乗客コンベヤーの主枠、2は主枠1の長手端部に形成された乗降口、3は主枠1の間口方向の縁部に立設された欄干、4は欄干3の縁部を循環する移動手摺である。
【0003】
5は欄干3の主枠1寄りを構成する欄干基部、6は欄干基部5の長手端部に形成されて乗降口2の乗降方向に対向した端面、7は投光部及び受光部を有する反射光検出式センサ、超音波センサ等からなる非接触検出動作形の検出器で、端面6の移動手摺4の挿通位置の下側に装着されている。8は検出器7の検出ゾーンである。
【0004】
従来の乗客コンベヤーの乗客検出装置は上記のように構成され、検出器7の乗降口における乗客の検出出力を介して乗客コンベヤーを自動運転するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の乗客コンベヤーの乗客検出装置では、欄干基部5の長手端部に形成されて乗降口2の乗降方向に対向した端面6に検出器7が装着される。この検出器7の配置場所は乗降口を通過する乗客の目に付き易い場所であるので検出器7を見栄えよく装着する必要がある。
【0006】
また、乗降口を通過する乗客の靴が検出器7に当たることが考えられるので、このような外力によって検出器7が変位しないように装着する必要がある。さらに、移動手摺4の欄干基部5端面6における挿通箇所に乗客が手を引き込まれた場合等の緊急事態の発生時には、検出器7を簡易な操作によって容易に取り外しできる装着構造にするという問題点があった。
【0007】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、欄干基部における乗降口の乗降方向に対向した端面に検出器を体裁よく強固に、また容易に離脱可能に装着することができる乗客コンベヤーの乗客検出装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る乗客コンベヤーの乗客検出装置においては、主枠の長手端部に形成された乗降口と、主枠の間口方向の縁部に立設されて、長手端部に乗降口の乗降方向に対向して配置されて乗降口廻りの固定部の要部をなす端面を形成した欄干基部と、欄干基部の端面の移動手摺の挿通位置の下側に配置されて乗降口における乗客を非接触検出する検出窓を前面に有し、背面には接続具を有する箱体状の検出器と、欄干基部の端面に配置されて一側が乗降口の床面側の固定部に固定され、他側は板状をなし乗降口の床面よりも上方位置において突出して設けられて、上面に検出器の底面よりも狭隘に形成されて検出器の底面が載置される装着面を有する取付金具と、この取付金具に設けられて取付金具の装着面の縁部に開口した切欠部と、検出器背面の接続具に対応して欄干基部の端面に設けられた貫通孔と、主枠側に配線されたケーブルの先端に設けられて検出器背面の接続具に接続される接続子と、取付金具の切欠部に取付金具の下側から挿通されて検出器の底面に係合された締結具とを備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1は乗客コンベヤーの乗降口廻りを概念的に示す縦断面図、図2は図1の要部拡大図、図3は図2における検出器箇所を分解して示す斜視図である。図において、1はエスカレーターからなる乗客コンベヤーの主枠、2は主枠1の長手端部に形成された乗降口、3は主枠1の間口方向の縁部に立設された欄干、4は欄干3の縁部を循環する移動手摺である。
【0010】
5は欄干3の主枠1寄りを構成する欄干基部、6は欄干基部5の長手端部に形成され、乗降口2の乗降方向に対向して配置されて乗降口2廻りの固定部の要部をなす端面、7は投光部及び受光部を有する反射光検出式センサ、超音波センサ等からなる非接触検出動作形の検出器で、端面6の移動手摺4の挿通位置の下側に配置されている。7aは検出器7の箱体、9は箱体7aの前面に設けられて強化ガラス等の透光板が装着された検出窓である。
【0011】
10は箱体7aの底面、11は箱体7aの背面、12は背面11に設けられた接続具である。13は取付金具で、欄干基部5の端面6に配置されて一側が乗降口2の床面、すなわち固定部に皿ねじ14によって締結され、他側は板状をなし乗降口2の床面よりも上方位置において突出して設けられて、上面に装着面15が形成され、また装着面15の縁部に開口した切欠部16が設けられている。
【0012】
17は検出器7の接続具12に対応して欄干基部5の端面6に設けられて長手が上下方向に配置された長穴からなる貫通孔、18は主枠1側の接続子で、欄干基部5内、すなわち主枠1側に配線されたケーブル19の先端に設けられて検出器7の接続具12に接続される。20はボルトからなる締結具で、取付金具13の切欠部16に取付金具13の下側から挿通されて検出器7の箱体7aの底面10に設けられた雌ねじにねじ込まれている。
【0013】
上記のように構成された乗客コンベヤーの乗客検出装置において、検出器7の乗降口2における乗客の検出出力を介して乗客コンベヤーが自動運転される。また、検出器7は欄干基部5の長手端部に形成されて乗降口2の乗降方向に対向した端面6に取付金具13を介して装着される。そして、検出器7の底面10よりも小さく形成された取付金具13の装着面15に検出器7が配置される。
【0014】
そして、欄干基部5内に配線されたケーブル19の接続子18と検出器7の背面11に設けられた接続具12とが接続されて、接続具12が端面6の貫通孔17に嵌合される。この状態で取付金具13の下側から切欠部16に挿通された締結具20によって検出器7が取付金具13に締結される。このため、乗降口2を通過する乗客の目に付き易い場所に設けられる検出器7の取付金具13、締結具20等の装着用部材が、乗客の目にふれることがなく検出器7を見栄えよく装着することができる。
【0015】
さらに、取付金具13は下面が乗降口2の床面に接した状態で、皿ねじ14によって乗降口2の床面に締結されるので、安定した状態で強固に取付金具13を装着することができる。また、検出器7の背面11が欄干基部5の端面6に接して装備される。このため、乗降口2を通過する乗客の靴が検出器7に当たったとき等の外力によって検出器7が変位する不具合の発生を未然に防ぐことができ、また取り外した検出器7を再度装着する場合に、検出器7を所定の正常位置に容易に装着することができる。
【0016】
また、移動手摺4の欄干基部5の端面6における挿通箇所に乗客が手を引き込まれた場合等の緊急事態の発生時には、切欠部16に挿通された締結具20を緩めるだけの簡単な操作によって、検出器7を容易に取り外すことができる。したがって、緊急事態の発生時における二次的災害の発生を未然に防止することができる。
【0017】
また、締結具20の先端のみを検出器7にねじ込んだ状態で、締結具20を取付金具13の切欠部16に嵌合させて摺動し、検出器7を所定位置に配置して締結具20を締め込むことによって容易に検出器7を正常位置に装着することができる。また、検出器7を取付金具13から取り外して検出器7の接続具12からケーブル19の接続子18を分離することによって、欄干基部5から容易に検出器7を撤去することができる。
【0018】
このため、検出器7の点検作業時、交換作業時に好都合であり保守作業能率を向上することができる。
以上説明したように、欄干基部5における乗降口2の乗降方向に対向した端面6に検出器7を体裁よく強固に、また容易に着脱できるように装着することができて保守作業を容易化することができる。
【0019】
実施の形態2.
図4及び図5は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図4は前述の図2相当図、図5は図4における検出器箇所を分解して示す斜視図である。図において、前述の図1〜図3と同符号は相当部分を示し、21は取付金具で、欄干基部5の端面6、すなわち乗降口2廻りの固定部に一側が溶接等によって固定され、他側は板状をなし乗降口2の床面よりも上方位置において突出して設けられて上面に装着面15が形成されると共に、装着面15の縁部に開口した切欠部16が設けられている。
【0020】
上記のように構成された乗客コンベヤーの乗客検出装置においても、検出器7の底面10よりも小さく形成された取付金具21の装着面15に検出器7が装着され、また取付金具21の下側から切欠部16に挿通された締結具20によって検出器7が取付金具21に締結される。さらに、検出器7の背面11に設けられた接続具12が端面6の貫通孔17に嵌合された状態で、欄干基部5内に配線されたケーブル19の接続子18に接続される。
【0021】
さらに、検出器7の背面11が欄干基部5の端面6に接して装備される。また、締結具20を緩めるだけの簡単な操作によって検出器7を容易に取り外すことができる。また、締結具20の先端のみを検出器7にねじ込んだ状態で、締結具20を取付金具21の切欠部16に嵌合させて容易に検出器7を正常位置に装着できる。また、検出器7の接続具12からケーブル19の接続子18を分離して容易に検出器7を撤去することができる。したがって、詳細な説明を省略するが図4及び図5の実施の形態においても図1〜図3の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0022】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、主枠の長手端部に形成された乗降口と、主枠の間口方向の縁部に立設されて、長手端部に乗降口の乗降方向に対向して配置されて乗降口廻りの固定部の要部をなす端面を形成した欄干基部と、欄干基部の端面の移動手摺の挿通位置の下側に配置されて乗降口における乗客を非接触検出する検出窓を前面に有し、背面には接続具を有する箱体状の検出器と、欄干基部の端面に配置されて一側が乗降口の床面側の固定部に固定され、他側は板状をなし乗降口の床面よりも上方位置において突出して設けられて、上面に検出器の底面よりも狭隘に形成されて検出器の底面が載置される装着面を有する取付金具と、この取付金具に設けられて取付金具の装着面の縁部に開口した切欠部と、検出器背面の接続具に対応して欄干基部の端面に設けられた貫通孔と、主枠側に配線されたケーブルの先端に設けられて検出器背面の接続具に接続される接続子と、取付金具の切欠部に取付金具の下側から挿通されて検出器の底面に係合された締結具とを備えたものである。
【0023】
このような構成によって、欄干基部の端面に設けられた取付金具に形成されて検出器の底面よりも小さい装着面に検出器が配置され、また下側から取付金具の切欠部に挿通された締結具によって検出器が取付金具に締結される。これによって、乗降口を通過する乗客の目に付き易い場所、すなわち乗降口の乗降方向に対向した欄干基部の端面に検出器を体裁よく強固に装着でき、また検出器の着脱が容易にできる装着構造を実現する効果がある。また、乗降口を通過する乗客の靴が検出器に当たったとき等の外力によって、検出器が変位する不具合の発生を未然に防ぐことができ、また取り外した検出器を再度装着する場合に、検出器を所定の正常位置に容易に装着することができる。このため、検出器による安定した検出作用を得る効果があり、また検出器の点検、交換作業が容易にできて保守作業能率を向上する効果がある。また、検出器を取付金具から取り外して検出器の接続具からケーブルに設けられた接続子を分離し、容易に検出器を欄干基部5から撤去することができる。したがって、検出器の撤去作業時、点検作業時、交換作業時に好都合であり保守作業能率を向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す図で、乗客コンベヤーの乗降口廻りを概念的に示す縦断面図。
【図2】 図1の要部拡大図。
【図3】 図2における検出器箇所を分解して示す斜視図。
【図4】 この発明の実施の形態2を示す図で、前述の図2相当図。
【図5】 図5は図4における検出器箇所を分解して示す斜視図。
【図6】 従来の乗客コンベヤーの乗客検出装置を示す図で、乗客コンベヤーの乗降口廻りを概念的に示す縦断面図。
【符号の説明】
1 主枠、 2 乗降口、 5 欄干基部、 6 端面、 7 検出器、 10 底面、 11 背面、 12 接続具、 13 取付金具、 15 装着面、 16 切欠部、 17 貫通孔、 18 接続子、 19 ケーブル、 20 締結具。
Claims (1)
- 主枠の長手端部に形成された乗降口と、上記主枠の間口方向の縁部に立設されて、長手端部に上記乗降口の乗降方向に対向して配置されて上記乗降口廻りの固定部の要部をなす端面を形成した欄干基部と、上記欄干基部の端面の移動手摺の挿通位置の下側に配置されて上記乗降口における乗客を非接触検出する検出窓を前面に有し、背面には接続具を有する箱体状の検出器と、上記欄干基部の端面に配置されて一側が上記乗降口の床面側の固定部に固定され、他側は板状をなし上記乗降口の床面よりも上方位置において突出して設けられて、上面に上記検出器の底面よりも狭隘に形成されて上記検出器の底面が載置される装着面を有する取付金具と、この取付金具に設けられて上記取付金具の装着面の縁部に開口した切欠部と、上記検出器背面の接続具に対応して上記欄干基部の端面に設けられた貫通孔と、上記主枠側に配線されたケーブルの先端に設けられて上記検出器背面の接続具に接続される接続子と、上記取付金具の切欠部に上記取付金具の下側から挿通されて上記検出器の底面に係合された締結具とを備えたことを特徴とする乗客コンベヤーの乗客検出装置。
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