JP4027051B2 - 楽曲登録装置、楽曲登録方法、及びそのプログラムと記録媒体 - Google Patents

楽曲登録装置、楽曲登録方法、及びそのプログラムと記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽曲に関する書誌情報や楽曲に対する主観的な印象に基づいて、利用者の希望する楽曲を検索して提示する楽曲登録装置、楽曲登録方法、及びそのプログラムと記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスクや連装機能付きCDプレーヤ等、大量の音楽が格納されている楽曲データベースから特定の楽曲を検索する場合、一般的には楽曲の曲名や歌手名、作詞・作曲者名等をキーワードとして検索を行う場合が多い。
【0003】
従来の一般的な楽曲検索装置を、図8を用いて説明する。図8において、81は選曲条件入力手段で、検索対象の曲名等、選曲の条件を入力する。82は楽曲データベースで、楽曲のオーディオ信号と共に、各楽曲の曲名や歌手名、作詞・作曲者名等の書誌情報が記録され、参照可能となっている。83は書誌情報検索手段で、選曲条件入力手段81で入力された曲名等の条件を検索キーとして楽曲データベースを参照し、検索キーと一致又は類似する書誌情報をもった楽曲を出力する。84は再生曲選択手段で、書誌情報検索手段83の検索結果から利用者が再生を希望する楽曲を選択する。そして85は楽曲再生手段で、再生曲選択手段84で選択された楽曲を聴取可能なように再生する。
【0004】
従来の楽曲検索装置の動作を例を挙げて説明する。今、利用者が「クリスマス」に関する楽曲を検索し、聴取したいとする。この場合は、利用者が選曲条件入力手段81で曲名の項目に「クリスマス」と入力し、曲名に「クリスマス」という文字列が含まれる楽曲を検索するのが一般的である。書誌情報検索手段83では、楽曲データベース82を参照し、曲名「クリスマス」を検索キーとして書誌情報に「クリスマス」という文字列が含まれている楽曲を検索し、その結果を出力する。検索の結果、「クリスマスキャロル」、「クリスマスイブ」、「戦場のメリークリスマス」の3曲が出力されたとすると、再生曲選択手段84でこれら3曲のその他の書誌情報(歌手名、作詞・作曲者名等)を参考に利用者が再生する曲を選択し、希望の曲があれば楽曲再生手段85で再生し、聴取することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような楽曲の曲名、歌手名等の書誌情報は楽曲の客観的・外観的な観点からの情報であり、楽曲そのものが聴取者に対してもたらす主観的印象を推測するのは困難である。そのため、「躍動感がある楽曲を検索したい」などという主観的な印象に基づく楽曲の検索は、従来の楽曲検索装置では困難であるという課題があった。
【0006】
一方、上記主観的な印象に基づく楽曲検索を実現するために、上記楽曲データベース82に予め楽曲の主観的な印象をインデックス化して登録しておき、このインデックス情報に基づいて所望の楽曲を検索する方法が考えられる。しかしこの場合、上記インデックス情報の登録作業は人(主に装置の作成者又は利用者)が各楽曲を聞いてその印象を判断する必要があり、登録する楽曲数が多い場合はその作業にかかる負担も大きくなるという課題があった。
【0007】
そこで本発明の目的は、楽曲に対する主観的な印象に基づいて利用者の希望する楽曲を検索可能にするために、楽曲を登録する楽曲登録装置、楽曲登録方法、及びそのプログラムと記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明の楽曲登録装置は、楽曲の音響信号を登録する楽曲登録装置であって、楽曲の音響信号を入力する音響信号入力部と、前記音響信号入力部に入力された音響信号から周波数帯域毎の立ち上がり成分を検出し、前記立ち上がり成分により、平均発音数、発音非周期性、拍周期、拍周期比率、拍強度、及び拍強度比率のうち、何れか複数を特徴量として抽出する特徴量抽出部と、抽出された前記複数の特徴量を用いて、楽曲の聴感上の心理量である相異なる複数の印象因子を夫々数量化した複数の印象値を算出する印象値算出部と、前記音響信号入力部に入力された音響信号と前記複数の特徴量と前記複数の印象値とを楽曲データベースに登録する手段と、を有することを特徴とするものである。
【0009】
ここで前記印象値算出部は、複数の楽曲の特徴量から多変量解析等により算出される係数に基づいて、楽曲の印象値を算出するようにしてもよい。
【0010】
ここで前記特徴量抽出部は、前記立ち上がり成分の有無を検出し、その有無を時間フレーム毎に合算し、更にその合算結果を当該音響信号の全フレームに渡り平均化することにより、立ち上がり頻度を算出することにより、前記平均発音数を算出するようにしてもよい。
【0011】
ここで前記特徴量抽出部は、更に前記立ち上がり成分を周波数方向に加算することより、時間フレーム毎の立ち上がり成分を算出し、前記立ち上がり成分の自己相関関数を算出し、得られた自己相関関数を周波数分析し、周波数帯域毎の信号を出力し、帯域毎に出力信号から直流成分を検出し、周波数帯域毎の出力信号から最もパワーの大きい帯域の信号をピーク値として検出し、前記直流成分の出力信号のパワーを、前記ピーク値の出力信号のパワーで除算することにより、前記発音非周期性を算出するようにしてもよい。
【0012】
ここで前記特徴量抽出部は、更に前記立ち上がり成分を周波数方向に加算することより、時間フレーム毎の立ち上がり成分を算出し、得られた立ち上がり成分の自己相関関数を算出し、前記自己相関関数から極大値を示す部分の位置及びレベルを第1のピーク値として算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の拍周期の候補となる値を算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の周期構造を算出し、前記立ち上がり成分算出部の出力信号と前記周期構造算出部の出力信号とを参照し、前記拍周期候補から当該楽曲の拍周期と推定される値を判定し、前記自己相関関数を周波数分析し、周波数帯域毎の信号を出力し、前記周波数帯域毎の出力信号から最もパワーの大きい帯域の信号を第2のピーク値として検出し、前記当該楽曲の拍周期と前記第2のピーク値との比率を算出することにより、前記拍周期比率を算出するようにしてもよい。
【0013】
ここで前記特徴量抽出部は、更に前記立ち上がり成分を周波数方向に加算することより、時間フレーム毎の立ち上がり成分を算出し、得られた立ち上がり成分の自己相関関数を算出し、前記自己相関関数から極大値を示す部分の位置及びレベル値をピーク値として算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の拍周期の候補となる値を算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の周期構造を算出し、前記立ち上がり成分と前記周期構造の出力信号とを参照し、前記拍周期候補から当該楽曲の拍周期と推定される値を判定し、前記自己相関関数を周波数分析し、周波数帯域毎の信号を出力し、当該楽曲の拍周期から、その拍周期の整数分の1に相当する周波数を算出し、前記自己相関関数の周波数分析から、前記周波数算出により出力した周波数近傍で極大値を示す値を参照してその値を出力することにより、前記拍強度を算出するようにしてもよい。
【0014】
ここで前記特徴量抽出部は、更に前記立ち上がり成分を周波数方向に加算することより、時間フレーム毎の立ち上がり成分を算出し、得られた立ち上がり成分の自己相関関数を算出し、前記自己相関関数から極大値を示す部分の位置及びレベルをピーク値として算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の拍周期の候補となる値を算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の周期構造を算出し、前記立ち上がり成分と前記周期構造の出力信号とを参照し、前記拍周期候補から当該楽曲の拍周期と推定される値を判定し、前記自己相関関数を周波数分析して周波数帯域毎の信号を出力し、前記当該楽曲の拍周期から、その拍周期の整数分の1に相当する第1の周波数を算出し、前記自己相関関数の周波数分析から、前記第1の周波数近傍で極大値を示す値を参照してその値を第1の値として出力し、当該楽曲の拍周期から、その拍周期の4分の1に相当する第2の周波数を算出し、前記自己相関関数の周波数分析から、前記第2の周波数近傍で極大値を示す値を参照してその値を第2の値として出力し、前記第1の値と前記第2の値との比率を算出することにより、前記拍強度比率を算出するようにしてもよい。
【0015】
ここで前記特徴量抽出部の周期構造算出は、算出されたピークを、そのレベル値に基づいて並べ替え、並べ替えられた各ピークを、そのレベル値が近似するグループに分割し、グループ化されたレベル群から、階層数を含む当該楽曲の周期構造に関するパラメータを算出するようにしてもよい。
【0016】
ここで前記特徴量抽出部の周期構造算出は、算出されたピークのレベル値に対してヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムから、階層数を含む当該楽曲の周期構造に関するパラメータを算出するようにしてもよい。
【0017】
この課題を解決するために、本発明の楽曲登録方法は、楽曲の音響信号を登録する楽曲登録方法であって、楽曲の音響信号を入力する音響信号入力工程と、前記音響信号入力部に入力された音響信号から周波数帯域毎の立ち上がり成分を検出し、前記立ち上がり成分により、平均発音数、発音非周期性、拍周期、拍周期比率、拍強度、及び拍強度比率のうち、何れかを特徴量として抽出する特徴量抽出工程と、抽出された前記複数の特徴量を用いて楽曲の聴感上の心理量である相異なる複数の印象値を夫々数量化した複数の印象値を算出する印象値算出工程と、前記音響信号入力部に入力された音響信号と前記特徴量と前記複数の楽曲データベースに登録する工程と、を含むものである。
【0018】
この課題を解決するために、本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、コンピュータに、楽曲の音響信号を入力する音響信号入力ステップと、前記音響信号入力部に入力された音響信号から周波数帯域毎の立ち上がり成分を検出し、前記立ち上がり成分により、平均発音数、発音非周期性、拍周期、拍周期比率、拍強度、及び拍強度比率のうち、何れかを特徴量として抽出する特徴量抽出ステップと、抽出された前記複数の特徴量を用いて楽曲の聴感上の心理量である相異なる複数の印象値を夫々数量化した複数の印象値を算出する印象値算出ステップと、前記音響信号入力部に入力された音響信号と前記特徴量と前記複数の楽曲データベースに登録するステップと、を含み、各ステップを実行させるためのものである。
【0019】
この課題を解決するために、本発明の記録媒体は、コンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1における楽曲検索装置の全体構成を示すブロック図である。図1において、11は楽曲データベース、12は音響信号入力手段、13は特徴量抽出手段、14は印象値算出手段、15は書誌情報入力手段、16は検索要件入力手段、17は予測印象値算出手段、18は印象値検索手段、19は選曲手段、110は楽曲再生手段を表している。
【0023】
以上のように構成された楽曲検索装置の動作について、図1を用いて説明する。本装置は大きく分けて、検索対象となる楽曲の音響信号及びその付随情報を楽曲データベース11に登録する楽曲登録部111、及び利用者の検索要件に応じて楽曲データベースから所望の楽曲を検索する楽曲検索部112及び楽曲データベース11より構成される。
【0024】
まず楽曲登録部111について概説する。楽曲データベース11は、利用者が再生可能な複数の楽曲について、楽曲毎にその音響信号及び付随情報を記録し、参照可能としたものである。最初に、音響信号入力手段12は、登録対象として入力された音響信号(CD等のメディアに記録された音響信号や放送等で配信される音響信号等)を楽曲データベース11へ登録すると共に、付随情報生成のため後段の特徴量抽出手段13に出力する。入力される音響信号がアナログ信号の場合は、音響信号入力手段12によりディジタル化した後、後段に出力される。
【0025】
次に、特徴量抽出手段13は、入力された音響信号から、その音響信号の物理的特徴を表すいくつかの特徴量を抽出し楽曲データベースに登録する。そして、印象値算出手段14は特徴量抽出手段13が抽出した楽曲の物理的特徴量を、楽曲の主観的な印象を数量化した印象値に変換し、楽曲データベースに登録する。一方、登録対象として入力された音響信号に関する書誌情報(曲名、歌手名等)は書誌情報入力手段15により別途楽曲データベースに登録される。
【0026】
次に楽曲検索部112について概説する。最初に、利用者は検索要件入力手段16に、検索したい楽曲に対する要件を入力する。次に予測印象値算出手段17は入力された検索要件のうち主観的な印象に関する部分から、検索対象として予想される楽曲の印象値(楽曲の主観的な印象を表す数量)を算出する。そして印象値検索手段18は入力された検索要件と予測印象値算出手段17で算出された予想印象値を検索キーとして、楽曲データベース11に登録されている各楽曲の付随情報部分を参照し、検索キーに類似する付随情報をもっている複数の楽曲を候補曲として出力する。その後、選曲手段19は、利用者の選択操作や予め定めた選曲手順等により楽曲の選択を行い、楽曲再生手段110は最終的に選択された楽曲を検索結果として再生する。
【0027】
では、以下各手段の詳細について、図面を参照しながら説明する。図2は本実施の形態における特徴量抽出抽出手段の概略を示すブロック図である。また(表1)は本発明の実施の形態における特徴量及びその概略を表したものである。
【0028】
【表1】
Figure 0004027051
【0029】
図2の特徴量抽出手段は、入力された音響信号から、(表1)に記載された8つの物理的特徴量を抽出する。(表1)の各特徴量の抽出動作を図2を使って説明する。以下、処理フレーム時刻をt,帯域分割した周波数帯域番号をfとし、音響信号はディジタル化された後、一定時間長のフレーム単位で処理されるものとする。
【0030】
(1)スペクトル変化度(SF)
まずステップ21において入力された音響信号を処理フレーム毎にフーリエ変換し、各帯域のパワーを求めることによりパワースペクトルS(t)を算出する。次にステップ22において(数1)よりフレーム間のパワースペクトル変化量ΔS(t)を算出する。
【0031】
【数1】
Figure 0004027051
【0032】
そしてステップ23において全フレーム時刻にわたりΔS(t)を平均化し、スペクトル変化度SFLXを算出する(数2)。
【0033】
【数2】
Figure 0004027051
【0034】
(2)平均発音数(AR)
まず、ステップ21で算出されたパワースペクトルS(t)の各帯域のパワーp(t,f)を利用して、各帯域の信号成分の立ち上がり度合いd(t,f)及びd(t,f)をフレーム時刻tにおいて周波数方向に加算した立ち上がり成分D(t)を算出する。d(t,f)及びD(t)は、各帯域fのパワーp(t,f)を利用して(数3)から(数7)により算出する。
【0035】
【数3】
Figure 0004027051
【0036】
【数4】
Figure 0004027051
【0037】
【数5】
Figure 0004027051
【0038】
【数6】
Figure 0004027051
【0039】
【数7】
Figure 0004027051
【0040】
立ち上がり度合いd(t,f)及び立ち上がり成分D(t)の抽出方法については、例えば文献(後藤・村岡:“音楽音響信号に対するビートトラッキングシステム”,情報処理学会研究報告,Vol.94, No.71, pp.49-56, 1994)に詳細が記載されている。そしてステップ25において立ち上がり度合いd(t,f)の全フレームにわたる出現頻度を(数8)により算出し、平均発音数とする。
【0041】
【数8】
Figure 0004027051
【0042】
(3)発音非周期性(NZ)
まずステップ26において(数9)によりD(t)の自己相関関数A(m)(mは遅延フレーム)を算出し、立ち上がり成分の周期性を求める。次にステップ27においてA(m)をフーリエ変換し、各帯域のパワーを求めることによりA(m)のパワースペクトルAspec(K)(Kは周波数)を算出する。そしてステップ28においてAspec(K)の直流成分値(即ちAspec(0))を、ステップ29においてAspec(K)のピーク値(Aspec(Kpeak)とする)をそれぞれ検出し、ステップ210においてAspec(0)とAspec(Kpeak)の比率を算出することにより、発音非周期性を算出する(数10)。
【0043】
【数9】
Figure 0004027051
【0044】
【数10】
Figure 0004027051
【0045】
(4)拍周期(TT)
拍周期TTは、楽曲の拍の間隔、即ち当前記楽曲の4分音符の時間長であり、立ち上がり成分D(t)の自己相関関数A(m)を用いて検出する。まずステップ211でA(m)のピーク部分、即ち信号の立ち上がり成分の周期が最も強く表れている時間長pk(i)を算出する。次にステップ212によりpk(i)より拍周期候補T1,T2を算出し、ステップ213で楽曲の周期構造を算出し、ステップ214において立ち上がり頻度AR、及び前記周期性構造を参照することにより、T1,T2のうち真の拍周期と考えられる方を楽曲の拍周期として出力する。拍周期の算出方法については、例えば文献(田川・三崎:“音楽信号からのテンポ検出法に関する一検討”,日本音響学会講演論文集,pp.529-530, 2000)に詳細が記載されている。
【0046】
(5)拍周期比率(BR)
拍周期と、優勢な発音周期との関係より、拍周期比率を求める。まずステップ215において、上記Aspec(Kpeak)に対応する時間周期Tkpeakを算出した後、(数11)により拍周期TTとTkpeakとの比率BRを算出する。
【0047】
【数11】
Figure 0004027051
【0048】
(6)拍強度1(BI1)
拍周期の概ね半分の周期で出現する、立ち上がり成分のパワーを算出する。まずステップ216において拍周期の半分に相当する周波数f1をTTより算出する。そしてステップ217においてf1近傍で極大値をもつAspec(K)の値を参照し、その値をBI1とする。
【0049】
(7)拍強度2(BI2)
拍周期の概ね1/4の周期で出現する、立ち上がり成分のパワーを算出する。まずステップ218において拍周期の半分に相当する周波数f2をTTより算出する。そしてステップ219においてf2近傍で極大値をもつAspec(K)の値を参照し、その値をBI2とする。
【0050】
(8)拍強度比(IR)
ステップ220において、拍強度1BI1と拍強度2BI2の比率IRを(数12)により算出する。
【0051】
【数12】
Figure 0004027051
【0052】
以上の各特徴量は、楽曲の音響的特徴を表した数量であり、楽曲が聴取者に与える主観的な印象と関連が高いと考えられる。例えば、拍周期は楽曲のテンポ、即ち速さを表現する数量であり、一般的に速い楽曲は「忙しく」、遅い曲は「ゆったり」感じられるなどは、我々が日常音楽を聞く上で体験することである。そこで、これらの特徴量を主観的な印象と関連付けるための数量として用いる。
【0053】
図1の特徴量抽出手段13により求まった(表1)の特徴量は、印象値算出手段14において、(数13)により印象値、即ち楽曲の主観的な印象を表現する数量に変換される。
【0054】
【数13】
Figure 0004027051
【0055】
(数13)において、Iiは印象因子iに対する印象値、Pjは特徴量jの値、Wijは特徴量jと印象因子iとの関係を表す重み係数、Npは特徴量の種類数である。本実施の形態では(表1)に示されているようにNp=7であり、Pjはそれぞれ各特徴量に対応する。また、印象値Iiは楽曲の主観的な印象を表す数量であり、特定の形容詞語で表現されるような印象の度合い(Ejとする)を集約した数量として用いる。例えば、楽曲の印象を「激しさ(E1)」、「のりのよさ(E2)」、「爽やかさ(E3)」、「素朴さ(E4)」、「ソフトさ(E5)」の5つの観点の度合いで表現すると、IiはEjから(数14)で求める。
【0056】
【数14】
Figure 0004027051
【0057】
(数14)でYijはEjとIjとの関係を表す重み係数である。Yij及び印象因子数Niの導出は、サンプルとして選定した複数の楽曲に対するEjの値を予めSD(semantic differencial)法等による官能評価実験で求めておき、その結果に対し、主成分分析等の因子分析を施すことにより求めておく。また、Wijの導出は、上記官能評価及び因子分析によりYijを導出し各楽曲の印象値Iiを(数14)で求めた後、その対応する各楽曲について算出した特徴量Pjとの関係を線形重回帰分析等の手法により算出する。なお、上記特徴量Pjと印象値Iiの導出は、線形重回帰分析にかえてニューラルネットワーク等の非線形なシステムにより導出しても良い。
【0058】
楽曲データベース11は、各楽曲の音響信号及びその付随情報より構成されるレコードの集合体である。本実施の形態における楽曲データベース11のレコード構成例を図3に示す。レコードは、レコードを一意に参照するための曲ID、書誌情報入力手段15により入力された曲名や歌手名などの楽曲に関する書誌情報、特徴量抽出手段13により抽出された特徴量、特徴量から印象値変換手段により抽出された印象値、及び音響信号入力手段12で入力された楽曲の音響信号より構成される。
【0059】
検索要件入力手段16は、利用者が検索を希望する楽曲に対する要件を入力する。入力される検索要件の例を図4に示す。検索要件はアーティスト名などの文字列や「激しさ」の度合いなどを表す数値、及び「陽気に踊りたい」など予め定めた条件の有無および検索方法などを入力する。各検索要件は、キーボードや各種スイッチ、スライダーやボリューム等の手段により利用者により入力される。
【0060】
予測印象値算出手段17は、検索要件入力手段16で入力された検索要件のうち、主観的な印象に関する要件(主観的要件)から、検索対象として予想される楽曲の印象値PIj(予測印象値)を算出する。予測印象値PIjは前記重み係数Yijを用いて数15より算出される。
【0061】
【数15】
Figure 0004027051
【0062】
IEjは例えば「激しさ」の度合い等、主観的要件を構成する数値であり、IEjの種類は重み係数Yijの導出過程で用いられた楽曲に対する印象の度合いの種類と対応する。
【0063】
また、「陽気に踊りたい」など複数の主観的要因が絡む要件については、予めその要件を表現するIEjの値をプリセットしておき、当前記要件が選択された場合はそのプリセット値から(数15)より予測印象値PIjを算出する。例えば、主観的な度合いを最大1.0、最小−1.0の間の数量で表現した場合、「陽気に踊りたい」という要件は、「のりのよさ及び爽快さの度合いが大きい」と類推できるので、激しさIE1=0.5、のりのよさIE2=1.0、爽やかさIE3=1.0、素朴さIE4=0.0、ソフトさIE5=0.0などという値でプリセットしておき、このIEjより対応する予測印象値PIjを算出することができる。
【0064】
印象値検索手段18は、楽曲データベース11を参照し、書誌的要件と予測印象値PIjを検索キーとして、検索キーに類似するレコードを抽出する。書誌的要件に対しては、楽曲データベースに格納されている各レコードの書誌情報部分を参照し、入力された要件とのマッチングを計る(入力された文字列が含まれているかなど)ことにより、類似するレコードを抽出する。一方、予測印象値PIjに対しては、楽曲データベースに格納されている各レコードの印象値との類似性を数量化して検索する。印象値の類似性を模式的に説明した図を図5に示す。各レコードに記録されている各楽曲の印象値Iiは印象因子数Ni個の数値組で構成されるベクトルとして空間上で表現することができ、この空間を印象空間と呼ぶことにする。図5は印象値の印象因子数Ni=2の場合の例であり、各楽曲の印象値Iiは42のように2次元の印象空間上の点で表現される。同様に予測印象値PIjも印象空間上に布置することができ、ある主観的要件に対して例として43の位置に布置されたとする。すると、予測印象値PIjと楽曲の印象値Iiの類似性は印象空間上のユークリッド距離の大小として表現することができ、(数16)により距離Lを算出し数量化できる。
【0065】
【数16】
Figure 0004027051
【0066】
距離Lを検索対象の全ての楽曲に対して算出すると、Lが小さい楽曲ほど予測印象値と類似している、即ち希望する楽曲の主観的な印象と類似するとみなすことができるので、距離Lが小さい楽曲から順次候補曲とする。検索結果として出力する候補曲は、予め定めた個数の候補曲を検索結果として出力する。なお、44のように予測印象値を中心とした類似性判別境界を設定し、境界内の楽曲を検索結果として出力しても良い。この場合は、類似性の判別範囲を予め定めておくことにより、類似度がある程度以上の楽曲は候補曲としないという限定を加えることができる。
【0067】
また、書誌的要件による検索と主観的要件による検索はそれぞれ独立して行っても、組み合わせて行ってもよく、検索方法は利用者が検索要件入力手段で指定するものとする。
【0068】
また、検索要件入力手段16で入力された曲名等の書誌情報からまず前記当する楽曲を検索し、さらにその楽曲の印象値を予測印象値として楽曲を検索することにより、書誌情報に基づいて、主観的に類似する楽曲を検索することができる。例えば、利用者が曲名に「夜空ノムコウ」と入力し、この曲名をキーにまず楽曲データベース11を検索する。そして前記当する楽曲が見つかった後、さらに「夜空ノムコウ」の印象値を予測印象値として楽曲データベース11を検索することにより、当前記楽曲の主観的印象に基づいて検索を行い、それに類似した印象をもつ楽曲を検索することが可能となる。この例では、「「夜空ノムコウ」に類似する印象をもつ楽曲」が検索結果として出力される。
【0069】
また、検索要件入力手段16が、音響信号入力手段12、特徴量抽出手段13、及び印象値算出手段14を備えると、入力された音響信号から特徴量を算出し、その特徴量を予測印象値として楽曲データベースを参照することにより、入力された楽曲の音響信号に類似した印象をもつ楽曲を検索することができる。
【0070】
印象値検索手段18によって抽出された候補曲は、選曲手段19によってさらに絞り込むことができる。選曲手段19では抽出された候補曲に関する付随情報(曲名、アーティスト名等)を楽曲データベースより抽出して利用者に提示し、再生する楽曲の選択を促す。選択に際しては楽曲再生手段110により楽曲の一部または全部を視聴しても良い。
【0071】
また、主観的要件により検索がなされた場合は、印象値検索手段18で算出した距離Lに基づき、利用者が指定した主観的要件と抽出された各候補曲との類似度を算出し、その類似度を利用者に提示しても良い。なお、検索結果の選択は、「第一候補曲を選択結果とする」など予め定めた方法により利用者の指示を介さず自動的に行われても良い。利用者に対する情報の提示はモニターやLCDなどの表示手段により行われ、選択の入力はキーボードやスイッチなどの入力手段によりなされる。
【0072】
選曲手段により選択された楽曲は、楽曲再生手段110により利用者が聴取可能な形で提示される。もちろん、楽曲を再生せず、曲名等の書誌情報を検索結果として利用者に提示しても良い。
【0073】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。図6は本発明の実施の形態2における楽曲登録装置の全体構成を示すブロック図である。図6において、61は楽曲データベース、62は音響信号入力手段、63は特徴量抽出手段、64は印象値算出手段、65は書誌情報入力手段を表している。本装置は実施の形態1における、楽曲登録部111を独立して装置化したものである。従って、図6の各手段の動作は、実施の形態1記載の各手段と同様である。
【0074】
本実施の形態の楽曲登録装置は、検索データとして楽曲データベースに登録する楽曲及びその付随情報を入力された音響信号より抽出し、楽曲データベース61に格納する。本装置によりデータベース61に格納されるデータは、音響信号、特徴量、印象値、書誌情報等であり、本データを楽曲データベースに格納することにより、実施の形態1記載の楽曲検索装置に必要なデータベースを個別に作成することができる。
【0075】
なお、楽曲データベース61はハードディスク等の記録媒体やCDROM等のリムーバブル媒体の形態をとり、本装置により楽曲データを登録後、楽曲検索装置に組み込み検索に利用することができる。
【0076】
また、楽曲データベース61とその他の手段とはインターネット等のネットワークを介して接続されている場合があり、この場合は、本装置により登録データを作成後、ネットワークを介してデータベースに格納することにより、ネットワークに接続された1または複数の楽曲検索装置に対して、検索に必要なデータを供給することができる。
【0077】
(実施の形態3)
本実施の形態は、上記実施の形態1及び実施の形態2をコンピュータプログラムとして実施した形態である。以下、本発明の実施の形態3について、図面を参照しながら説明する。図7は本発明の実施の形態3におけるプログラムの全体構成を示すブロック図である。図7において、71は楽曲登録プログラム、72は楽曲検索プログラム、73は楽曲データベースであり、その他の手段の名称及び機能は実施の形態1に記載の各手段と同様である。
【0078】
楽曲登録プログラム71及び楽曲検索プログラム72は、パーソナルコンピュータやマイクロコンピュータ等の各種コンピュータ用のプログラムとして記述され、コンピュータの記録領域(メモリ、ハードディスク、フロッピーディスク等)に格納されている。また楽曲データベース73は実施の形態1や実施の形態2に記載のように、ハードディスクやCDROM等のコンピュータの記録媒体に記録されているデータの集合体である。
【0079】
楽曲登録プログラム71は、検索データとして楽曲データベースに登録する楽曲及びその付随情報をコンピュータに入力された音響信号より抽出し、楽曲データベース73に格納する。本プログラムにより楽曲データベース73に格納されるデータは、音響信号、特徴量、印象値、書誌情報等であり、本データを楽曲データベース73に格納することにより、楽曲検索プログラム72に必要なデータベースを作成することができる。
【0080】
一方、楽曲検索プログラム72は、まず利用者の検索要件を入力し、その検索要件のうち主観的な印象に関する部分から、検索対象として予想される楽曲の印象値(予測印象値)を算出する。そして入力された検索要件と前記予測印象値を検索キーとして、楽曲データベース73に登録されている各楽曲の付随情報部分を参照し、検索キーに類似する付随情報をもっている複数の楽曲を候補曲として出力する。その後、利用者の選択操作を記号化した選択パラメータや予め定めた選曲手順等により楽曲の選択を行い、最終的に選択された楽曲を検索結果として出力する。
【0081】
以上のプログラムにより、利用者が入力した検索要件に応じて、所望の楽曲を提供することが可能となる。なお、楽曲登録プログラム71及び楽曲検索プログラム72はCDROM91(図9)等のリムーバブルメディアやコンピュータネットワーク等を介してコンピュータの記録領域に格納されても良い。また、楽曲登録プログラム71と楽曲検索プログラム72はそれぞれ別のコンピュータ上で動作し、両コンピュータで共有された記録領域に格納された楽曲データベース73にアクセスしても良い。もちろん、楽曲データベース73をフロッピーディスクやCDROM等のリムーバブルメディアに記録し、楽曲登録プログラム71でデータベース73を作成後、別のコンピュータで動作する楽曲検索プログラム72で利用しても良い。
【0082】
【発明の効果】
本願の請求項1〜12に記載の楽曲登録装置、楽曲登録方法によれば、楽曲の音響信号を入力し、前記音響信号から、予め定めた特徴量を抽出し、前記特徴量から、その楽曲の印象を数量化した印象値を算出することにより、楽曲データベースに、前記音響信号及び前記印象値を登録することが可能となる。
【0083】
また、楽曲の音響信号に含まれる発音周期及び発音強度に関する数量を特徴量として算出することにより、楽曲の印象値を算出するのに必要な特徴量を楽曲の音響信号より算出することが可能となる。
【0084】
楽曲の音響信号のスペクトル変化度合い、発音頻度、発音周期性の度合い、拍周期、拍周期比率、拍強度、拍強度比率などの数量を特徴量として算出することにより、楽曲の印象値を算出するのに必要な特徴量を楽曲の音響信号より算出することが可能となる。
【0085】
楽曲の音響信号を複数の帯域に分割して各帯域の立ち上がり成分を検出し、前記各帯域の立ち上がり成分を用いて算出することにより、楽曲の印象値を算出するのに必要な特徴量を楽曲の音響信号より算出することが可能となる。
【0086】
また本願の請求項13,14記載の発明は、楽曲の音響信号を入力し、前記音響信号から、予め定めた特徴量を抽出し、前記特徴量から、その楽曲の印象を数量化した印象値を算出するように機能させるプログラムを記録媒体に記録することにより、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムにより、楽曲データベースに、前記音響信号及び前記印象値を登録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の楽曲検索装置の概略構成を表すブロック図
【図2】 本発明の実施の形態1の特徴量抽出の概略構成を表すブロック図
【図3】 本発明の実施の形態1の楽曲データベースを構成するレコードの例を表す図
【図4】 本発明の実施の形態1の入力要件の例を表す図
【図5】 印象空間の模式的説明を表す図
【図6】 本発明の実施の形態2の楽曲登録装置の概略構成を表すブロック図
【図7】 本発明の実施の形態3の楽曲検索プログラムの概略構成を表すブロック図
【図8】 従来の楽曲検索装置の概略構成を表すブロック図
【図9】 本発明の実施の形態3のCDROMを示す図
【符号の説明】
11,61,73,82 楽曲データベース
12,62 音響信号入力手段
13,63 特徴量抽出手段
14,64 印象値算出手段
15,65 書誌情報入力手段
16 検索要件入力手段
17 予測印象値算出手段
18 印象値検索手段
19 選曲手段
31 楽曲レコード
32 書誌情報
33 特徴量
34 印象値
71 楽曲登録プログラム
72 楽曲検索プログラム
81 選曲条件入力手段
83 書誌情報検索手段
84 再生曲選択手段
85,110 楽曲再生手段
91 CDROM
111 楽曲登録部
112 楽曲検索部

Claims (12)

  1. 楽曲の音響信号を登録する楽曲登録装置であって、
    楽曲の音響信号を入力する音響信号入力部と、
    前記音響信号入力部に入力された音響信号から周波数帯域毎の立ち上がり成分を検出し、
    前記立ち上がり成分により、平均発音数、発音非周期性、拍周期、拍周期比率、拍強度、及び拍強度比率のうち、何れか複数を特徴量として抽出する特徴量抽出部と、
    抽出された前記複数の特徴量を用いて、楽曲の聴感上の心理量である相異なる複数の印象因子を夫々数量化した複数の印象値を算出する印象値算出部と、
    前記音響信号入力部に入力された音響信号と前記複数の特徴量と前記複数の印象値とを楽曲データベースに登録する手段と、を有することを特徴とする楽曲登録装置。
  2. 前記印象値算出部は、
    複数の楽曲の特徴量から多変量解析等により算出される係数に基づいて、楽曲の印象値を算出する請求項1記載の楽曲登録装置。
  3. 前記特徴量抽出部は、前記立ち上がり成分の有無を検出し、その有無を時間フレーム毎に合算し、更にその合算結果を当該音響信号の全フレームに渡り平均化することにより、立ち上がり頻度を算出することにより、
    前記平均発音数を算出する請求項1又は2記載の楽曲登録装置。
  4. 前記特徴量抽出部は、更に前記立ち上がり成分を周波数方向に加算することより、時間フレーム毎の立ち上がり成分を算出し、前記立ち上がり成分の自己相関関数を算出し、得られた自己相関関数を周波数分析し、周波数帯域毎の信号を出力し、帯域毎に出力信号から直流成分を検出し、周波数帯域毎の出力信号から最もパワーの大きい帯域の信号をピーク値として検出し、前記直流成分の出力信号のパワーを、前記ピーク値の出力信号のパワーで除算することにより、
    前記発音非周期性を算出する請求項1又は2記載の楽音登録装置。
  5. 前記特徴量抽出部は、
    更に前記立ち上がり成分を周波数方向に加算することより、時間フレーム毎の立ち上がり成分を算出し、得られた立ち上がり成分の自己相関関数を算出し、前記自己相関関数から極大値を示す部分の位置及びレベルを第1のピーク値として算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の拍周期の候補となる値を算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の周期構造を算出し、前記立ち上がり成分算出部の出力信号と前記周期構造算出部の出力信号とを参照し、前記拍周期候補から当該楽曲の拍周期と推定される値を判定し、前記自己相関関数を周波数分析し、周波数帯域毎の信号を出力し、前記周波数帯域毎の出力信号から最もパワーの大きい帯域の信号を第2のピーク値として検出し、前記当該楽曲の拍周期と前記第2のピーク値との比率を算出することにより、
    前記拍周期比率を算出する請求項1又は2記載の楽曲登録装置。
  6. 前記特徴量抽出部は、
    更に前記立ち上がり成分を周波数方向に加算することより、時間フレーム毎の立ち上がり成分を算出し、得られた立ち上がり成分の自己相関関数を算出し、前記自己相関関数から極大値を示す部分の位置及びレベル値をピーク値として算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の拍周期の候補となる値を算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の周期構造を算出し、前記立ち上がり成分と前記周期構造の出力信号とを参照し、前記拍周期候補から当該楽曲の拍周期と推定される値を判定し、前記自己相関関数を周波数分析し、周波数帯域毎の信号を出力し、当該楽曲の拍周期から、その拍周期の整数分の1に相当する周波数を算出し、前記自己相関関数の周波数分析から、前記周波数算出により出力した周波数近傍で極大値を示す値を参照してその値を出力することにより、
    前記拍強度を算出する請求項1又は2記載の楽曲登録装置。
  7. 前記特徴量抽出部は、
    更に前記立ち上がり成分を周波数方向に加算することより、時間フレーム毎の立ち上がり成分を算出し、得られた立ち上がり成分の自己相関関数を算出し、前記自己相関関数から極大値を示す部分の位置及びレベルをピーク値として算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の拍周期の候補となる値を算出し、前記自己相関関数の極大値から、当該楽曲の周期構造を算出し、前記立ち上がり成分と前記周期構造の出力信号とを参照し、前記拍周期候補から当該楽曲の拍周期と推定される値を判定し、前記自己相関関数を周波数分析して周波数帯域毎の信号を出力し、前記当該楽曲の拍周期から、その拍周期の整数分の1に相当する第1の周波数を算出し、前記自己相関関数の周波数分析から、前記第1の周波数近傍で極大値を示す値を参照してその値を第1の値として出力し、当該楽曲の拍周期から、その拍周期の4分の1に相当する第2の周波数を算出し、前記自己相関関数の周波数分析から、前記第2の周波数近傍で極大値を示す値を参照してその値を第2の値として出力し、前記第1の値と前記第2の値との比率を算出することにより、
    前記拍強度比率を算出する請求項1又は2記載の楽曲登録装置。
  8. 前記特徴量抽出部の周期構造算出は、
    算出されたピークを、そのレベル値に基づいて並べ替え、並べ替えられた各ピークを、そのレベル値が近似するグループに分割し、グループ化されたレベル群から、階層数を含む当該楽曲の周期構造に関するパラメータを算出するものである請求項5乃至7のいずれかに記載の楽曲登録装置。
  9. 前記特徴量抽出部の周期構造算出は、
    算出されたピークのレベル値に対してヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムから、階層数を含む当該楽曲の周期構造に関するパラメータを算出するものである請求項5乃至7のいずれかに記載の楽曲登録装置。
  10. 楽曲の音響信号を登録する楽曲登録方法であって、
    楽曲の音響信号を入力する音響信号入力工程と、
    前記音響信号入力部に入力された音響信号から周波数帯域毎の立ち上がり成分を検出し、
    前記立ち上がり成分により、平均発音数、発音非周期性、拍周期、拍周期比率、拍強度、及び拍強度比率のうち、何れかを特徴量として抽出する特徴量抽出工程と、
    抽出された前記複数の特徴量を用いて楽曲の聴感上の心理量である相異なる複数の印象値を夫々数量化した複数の印象値を算出する印象値算出工程と、
    前記音響信号入力部に入力された音響信号と前記特徴量と前記複数の楽曲データベースに登録する工程と、を含むことを特徴とする楽曲登録方法。
  11. コンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、
    楽曲の音響信号を入力する音響信号入力ステップと、
    前記音響信号入力部に入力された音響信号から周波数帯域毎の立ち上がり成分を検出し、
    前記立ち上がり成分により、平均発音数、発音非周期性、拍周期、拍周期比率、拍強度、及び拍強度比率のうち、何れかを特徴量として抽出する特徴量抽出ステップと、
    抽出された前記複数の特徴量を用いて楽曲の聴感上の心理量である相異なる複数の印象値を夫々数量化した複数の印象値を算出する印象値算出ステップと、
    前記音響信号入力部に入力された音響信号と前記特徴量と前記複数の楽曲データベースに登録するステップと、を含み、各ステップを実行させるためのコンピュータプログラム。
  12. 請求項11のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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