JP4026331B2 - モータ駆動方法、モータ駆動装置、プリンタ、コンピュータプログラム、及び、コンピュータシステム - Google Patents

モータ駆動方法、モータ駆動装置、プリンタ、コンピュータプログラム、及び、コンピュータシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ駆動方法、モータ駆動装置、プリンタ、コンピュータプログラム、及び、コンピュータシステムに関する。
【0002】
【背景技術】
現在各種の情報機器、家電機器、産業機器等に様々なモータが使用されている。このようなモータの中でも電磁モータは、モータ内に巻線抵抗を有しているので、連続してモータを回転させるとモータが発熱する。モータが発熱してモータ動作保証外の温度に達してしまうとモータが破損してしまうおそれもある。そこで、モータが発熱により高温状態になると、しばらくモータの動作を休止してモータを冷却することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モータの発熱具合はモータの駆動負荷により異なったものとなる。すなわち、モータの駆動負荷が大きい場合は、モータの発熱量が大きいのに対して、モータの駆動負荷が小さい場合は、モータの発熱量は小さい。
【0004】
したがって、例えば、モータの駆動負荷にかかわらず、モータの総回動量が所定量に達するとモータの動作を休止するようにすると、モータの駆動負荷が小さい場合は、モータを続けて回動させてもよいにもかかわらずモータを休止してしまうことになり、逆に、モータの駆動負荷が大きい場合は、モータの保証温度を超えた状態でモータを回動させてしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モータの駆動負荷に応じて適切にモータを駆動することのできるモータ駆動方法、かかる駆動方法を実行するモータ駆動装置、かかる駆動方法を実行するプリンタ、かかる駆動方法をモータ駆動装置に実行させるためのコンピュータプログラム、及び、かかる駆動方法を実行するコンピュータシステムを実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、主として、モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うモータ駆動方法において、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つを、前記モータの駆動負荷に応じて設定することを特徴とする。
【0007】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかにする。
【0008】
【発明の実施の形態】
===開示の概要===
以下の開示により、少なくとも次のことが明らかにされる。
【0009】
モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うモータ駆動方法において、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つを、前記モータの駆動負荷に応じて設定することを特徴とするモータ駆動方法。
【0010】
前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つを、前記モータの駆動負荷に応じて設定するから、モータの駆動負荷に応じて適切な発熱対策を実現することが可能となる。
【0011】
また、前記モータの回転速度と目標回転速度との偏差を積分して積分値に応じた値を出力する積分手段を有する制御系にて前記モータをPWM方式にて駆動し、前記制御系により前記モータの制御を行った際の前記積分手段の出力値に基づいて、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つを設定してもよい。
【0012】
モータの駆動負荷を実測又は推定する方法には種々のものがある。例えば、モータに駆動負荷測定用の測定機器を接続して駆動負荷を測定すること等も可能である。しかし、かかる方法によりモータの駆動負荷を測定する場合、測定器が別途必要になる、測定器接続のための手間がかかる等の煩雑さがある。これに対して、前記制御系により前記モータの制御を行った際の前記積分手段の出力値に基づいて、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つを設定するようにすれば、簡易な手法でもって、高精度に、モータの発熱対策を行うことが可能となる。
前記制御系により前記モータの制御を行った際の前記積分手段の出力値に基づいて、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つを設定するから、実測値に基づいて、より適切な発熱対策を実現することが可能となる。
【0013】
また、モータの駆動負荷をより正確に求めるには、前記制御系により制御されている前記モータの回転速度と目標回転速度との差が所定値以下となった際に、該目標回転速度と前記積分手段の出力値との関係を求めるとよい。
【0014】
また、前記制御系により前記モータの制御を行った際の前記積分手段の出力値が所定値を超えた場合には、前記モータの駆動を行わないでユーザに警告を行うとよい。
【0015】
これにより、モータの駆動負荷が異常に大きい場合に、モータを駆動して破損してしまうおそれがなくなる。
【0016】
また、前記モータは、プリンタの紙送りモータとするとよい。
【0017】
プリンタを効率よく稼働させるためには、必要以上に紙送りモータを休止させることのないようにする必要がある。プリンタの紙送りモータを前記駆動方法により駆動すれば、必要以上に紙送りモータを休止することがなくなり、結果として、プリンタのトータル印字速度を高めることが可能になる。
【0018】
また、前記モータは、プリンタのキャリッジモータとするとよい。
【0019】
プリンタを効率よく稼働させるためには、必要以上にキャリッジモータを休止させることのないようにする必要がある。プリンタのキャリッジモータを前記駆動方法により駆動すれば、必要以上にキャリッジモータを休止することがなくなり、結果として、プリンタのトータル印字速度を高めることが可能になる。
【0020】
また、このようなモータ駆動方法を実行するモータ駆動装置、例えば、モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うモータ駆動装置において、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つが、前記モータの駆動負荷に応じて設定されることを特徴とするモータ駆動装置等も実現可能である。
【0021】
また、このようなモータ駆動方法を実行するプリンタ、例えば、モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うプリンタにおいて、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つが、前記モータの駆動負荷に応じて設定されることを特徴とするプリンタ等も実現可能である。
【0022】
また、このようなモータ駆動方法をモータ駆動装置に実行させるためのコンピュータプログラム、例えば、モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うモータ駆動装置に、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つが、前記モータの駆動負荷に応じて設定されるようにするためのコンピュータプログラム等も実現可能である。
【0023】
また、コンピュータ本体、表示装置、入力装置、フレキシブルドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、及び、モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うプリンタであって、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つが、前記モータの駆動負荷に応じて設定されるプリンタ、有することを特徴とするコンピュータシステムも実現可能である。
【0024】
===インクジェットプリンタの概略===
次に、本発明の主な適用対象であるインクジェットプリンタの概略について説明する。図1は、インクジェットプリンタの概略構成を示したブロック図である。
【0025】
図1に示したインクジェットプリンタは、紙送りを行う紙送りモータ(以下、PFモータともいう。)1と、紙送りモータ1を駆動する紙送りモータドライバ2と、印刷紙50にインクを吐出するヘッド9が固定され、印刷紙50に対し平行方向かつ紙送り方向に対し垂直方向に駆動されるキャリッジ3と、キャリッジ3を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータともいう。)4と、キャリッジモータ4を駆動するCRモータドライバ5と、CRモータドライバ5を制御するDCユニット6と、ヘッド9の目詰まり防止のためのインクの吸い出しを制御するポンプモータ7と、ポンプモータ7を駆動するポンプモータドライバ8と、ヘッド9を駆動制御するヘッドドライバ10と、キャリッジ3に固定されたリニア式エンコーダ11と、所定の間隔にスリットが形成されたリニア式エンコーダ11用符号板12と、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13と、印刷処理されている紙の終端位置を検出する紙検出センサ15と、プリンタ全体の制御を行うCPU16と、CPU16に対して周期的に割込み信号を発生するタイマIC17と、ホストコンピュータ18との間でデータの送受信を行うインタフェース部(以下、IFともいう。)19と、ホストコンピュータ18からIF19を介して送られてくる印字情報に基づいて印字解像度やヘッド9の駆動波形等を制御するASIC20と、ASIC20及びCPU16の作業領域やプログラム格納領域として用いられるPROM21、RAM22及びEEPROM23と、印刷紙50を支持するプラテン25と、PFモータ1によって駆動されて印刷紙50を搬送する搬送ローラ27と、CRモータ4の回転軸に取付けられたプーリ30と、プーリ30によって駆動されるタイミングベルト31とを備えている。
【0026】
DCユニット6は、CPU16から送られてくる制御指令、エンコーダ11、13の出力に基づいて紙送りモータドライバ2及びCRモータドライバ5を駆動制御する。また、紙送りモータ1及びCRモータ4はいずれもDCモータである。
【0027】
===キャリッジ周辺の構成===
次にキャリッジ周辺の構成について説明する。図2は、インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺の構成を示した斜視図である。
【0028】
図2で示すように、キャリッジ3は、タイミングベルト31によりプーリ30を介してCRモータ4に接続され、ガイド部材32に案内されてプラテン25に平行に移動するように駆動される。キャリッジ3の印刷紙に対向する面には、ブラックインクを吐出するノズル列及びカラーインクを吐出するノズル列を有するヘッド9が設けられ、各ノズルはインクカートリッジ34からインクの供給を受けて印刷紙にインク滴を吐出して文字や画像を印刷する。
【0029】
また、キャリッジ3の非印字領域には、非印字時にヘッド9のノズル開口を封止するためのキャッピング装置35と、図1に示したポンプモータ7を有するポンプユニット36とが設けられている。キャリッジ3が印字領域から非印字領域に移動すると、図示しないレバーにキャリッジ3が当接して、キャッピング装置35が上方に移動し、ヘッド9を封止する。
【0030】
ヘッド9のノズル開口列に目詰まりが生じた場合や、インクカートリッジ34の交換等を行ってヘッド9から強制的にインクを吐出する場合は、ヘッド9を封止した状態でポンプユニット36を作動させ、ポンプユニット36からの負圧により、ノズル開口列からインクを吸い出す。これにより、ノズル開口列の近傍に付着している塵埃や紙粉が洗浄され、さらにはヘッド9内の気泡がインクとともにキャップ37に排出される。
【0031】
===エンコーダ===
次に、キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11、及び、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13について説明する。図3は、キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図である。
【0032】
図3に示したエンコーダ11は、発光ダイオード11aと、コリメータレンズ11bと、検出処理部11cとを備えている。検出処理部11cは、複数(例えば4個)のフォトダイオード11dと、信号処理回路11eと、例えば2個のコンパレータ11fA、11fBとを有している。
【0033】
発光ダイオード11aの両端に抵抗を介して電圧VCCが印加されると、発光ダイオード11aから光が発せられる。この光はコリメータレンズ11bにより平行光に集光されて符号板12を通過する。符号板12には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
【0034】
符号板12を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード11dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード11dから出力される電気信号は信号処理回路11eにおいて信号処理され、信号処理回路11eから出力される信号はコンパレータ11fA、11fBにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ11fA、11fBから出力されるパルスENC−A、ENC−Bがエンコーダ11の出力となる。
【0035】
図4は、CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
【0036】
図4(a)、(b)に示すように、CRモータ正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。CRモータ4が正転しているとき、即ち、キャリッジ3が主走査方向に移動しているときは、図4(a)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ4が逆転しているときは、図4(b)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ3が符号板12のスリット間隔を移動する時間に等しい。
【0037】
一方、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13はロータリ式エンコーダ用符号板14がPFモータ1の回転に応じて回転する回転円板である以外は、リニア式エンコーダ11と同様の構成となっており、2つの出力パルスENC−A、ENC−Bを出力する。インクジェットプリンタにおいては、ロータリ式エンコーダ用符号板14に設けられている複数のスリットのスリット間隔は1/180インチであり、PFモータ1が上記1スリット間隔だけ回転すると、1/1440インチだけ紙送りされる。
【0038】
===給紙及び紙検出===
次に、給紙及び紙検出に関連する部分について説明する。図5は、給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視図である。
【0039】
図5を参照して、図1に示した紙検出センサ15の位置について説明する。図5において、プリンタ60の給紙挿入口61に挿入された印刷紙50は、給紙モータ63により駆動される給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込まれる。プリンタ60内に送り込まれた印刷紙50の先端が例えば光学式の紙検出センサ15により検出される。紙検出センサ15によって先端が検出された印刷紙50は、PFモータ1により駆動される紙送りローラ65及び従動ローラ66によって送られる。
【0040】
続いてキャリッジガイド部材32に沿って移動するキャリッジ3に固定されたヘッド9からインクが滴下されることにより印字が行われる。所定の位置まで紙送りが行われると、現在、印字されている印刷紙50の終端が紙検出センサ15によって検出される。印字が終了した印刷紙50は、PFモータ1により駆動される歯車67A、67Bを介して歯車67Cにより駆動される排紙ローラ68及び従動ローラ69によって排紙口62から外部に排出される。尚、紙送りローラ65の回転軸には、ロータリ式エンコーダ13が連結されている。
【0041】
===紙送り===
次に、紙送りに関連する部分について詳細に説明する。図6は、プリンタの紙送りに関連する部分を詳細に示した透視図である。
【0042】
図5に示したプリンタの部分のうち紙送りに関連する部分について、図5及び図6を参照して、より詳細に説明する。
【0043】
プリンタ60の給紙挿入口61から挿入され、給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込まれた印刷紙50の先端が紙検出センサ15により検出されると、PFモータ1により小歯車87を介して駆動される大歯車67aの回転軸であるスマップ軸83の周囲に設けられた紙送りローラ65と、給紙側から送られてきた印刷紙50を垂直方向下向きに押圧するホルダ89の紙送り方向排紙側先端部に設けられた従動ローラ66とにより、印刷紙50の紙送りが行われる。
【0044】
PFモータ1はプリンタ60内のフレーム86にねじ85により固定されており、大歯車67a周囲の所定箇所にはロータリ式エンコーダ13が設けられ、かつ、大歯車67aの回転軸であるスマップ軸83にはロータリ式エンコーダ用符号板14が連結されている。
【0045】
紙送りローラ65と従動ローラ66とにより紙送りが行われた印刷紙50は、印刷紙50を支持するプラテン84上を通過し、小歯車87、大歯車67a、中間歯車67b、小歯車88及び排紙歯車67cを介してPFモータ1により駆動される排紙ローラ68と、従動ローラであるギザローラ69とにより挟持されて送られ、排紙口62から外部に排出される。
【0046】
印刷紙50がプラテン84上に支持されている間に、キャリッジ3がプラテン84上の空間をガイド部材32に沿って左右に移動し、キャリッジ3に固定されたヘッド9からインクが吐出されて印刷が行われる。
【0047】
===DCユニットの構成===
次に、インクジェットプリンタのPFモータ1を制御するDCモータ制御装置であるDCユニット6について説明する。図7は、DCモータ制御装置であるDCユニット6の制御ブロック図である。
【0048】
図7の制御ブロック図には、ドライバ2に対する指令信号を生成するための主要素として、回転位置演算部6aと、減算器6bと、目標回転速度演算部6cと、回転速度演算部6dと、減算器6eと、比例手段としての比例要素6fと、積分手段としての積分要素6gと、微分手段としての微分要素6hと、加算器6iと、PWM回路6jと、タイマ6kと、加速制御部6mとが示されている。
【0049】
回転位置演算部6aは、ロータリ式エンコーダ13の出力パルスENC−A、ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち上がりエッジを検出し、検出されたエッジの個数を計数し、この計数値に基づいて、PFモータ1の回転位置を演算する。この計数はPFモータ1が正転しているときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、逆転しているときは、1個のエッジか検出されると、「−1」を加算する。パルスENC−A及びENC−Bの各々の周期は、ロータリ式エンコーダ用符号板14の、あるスリットがロータリ式エンコーダ13を通過してから次のスリットがロータリ式エンコーダ13を通過するまでの時間に等しく、かつ、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値「1」はロータリ式エンコーダ用符号板14のスリット間隔の1/4に対応する。これにより上記計数値にスリット間隔の1/4を乗算すれば、その乗算値に基づいて、計数値が「0」に対応する回転位置からのPFモータ1の移動量を求めることができる。このときロータリ式エンコーダ13の解像度はロータリ式エンコーダ用符号板14のスリットの間隔の1/4となる。
【0050】
減算器6bは、CPU16から送られてくる目標回転位置と、回転位置演算部6aによって求められたPFモータ1の実際の回転位置との回転位置偏差を演算する。
【0051】
目標回転速度演算部6cは、減算器6bの出力である回転位置偏差に基づいてPFモータ1の目標回転速度を演算する。この演算は回転位置偏差にゲインKPを乗算することにより行われる。このゲインKPは回転位置偏差に応じて決定される。尚、このゲインKPの値は図示しないテーブルに格納されていてもよい。
【0052】
回転速度演算部6dは、ロータリ式エンコーダ13の出力パルスENC−A、ENC−Bに基づいてPFモータ1の回転速度を演算する。まず、ロータリ式エンコーダ13の出力パルスENC−A、ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを検出し、ロータリ式エンコーダ用符号板14のスリット間隔の1/4に対応するエッジ間の時間間隔を、タイマカウンタによってカウントする。このカウント値、ロータリ式エンコーダ用符号板14のスリット間隔、及び、PFモータ1と紙送りローラ65との減速比に基づいて、PFモータ1の回転速度が求められる。
【0053】
減算器6eは、目標回転速度と、回転速度演算部6dによって演算されたPFモータ1の実際の回転速度との偏差を演算する。比例要素6fは、上記偏差に定数Gpを乗算し、乗算結果を出力する。積分要素6gは、偏差に定数Giを乗じたものを積算し、積算結果を出力する。微分要素6hは、現在の偏差と、1つ前の偏差との差に定数Gdを乗算し、乗算結果を出力する。比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hの演算は、ロータリ式エンコーダ13の出力パルスENC−Aの1周期ごとに、例えば出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行う。
【0054】
比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hから出力される信号値は、それぞれの演算結果に応じたデューティDXを示す。ここで、デューティDXは、例えば、デューティパーセントが(100×DX/2000)%であることを示す。この場合、DX=2000であれば、デューティ100%を示し、DX=1000であれば、デューティ50%を示すことになる。
【0055】
比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hの出力は、加算器6iにおいて加算される。この加算結果がデューティ信号としてPWM回路6jに送られて、PWM回路6jにて加算結果に応じた指令信号が生成される。この生成された指令信号に基づいて、ドライバ2によりPFモータ1が駆動される。
【0056】
また、タイマ6k及び加速制御部6mは、PFモータ1の加速制御に用いられ、比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hを使用するPID制御は、加速制御後の定速制御及び減速制御に用いられる。
【0057】
タイマ6kは、CPU16から送られてくるクロック信号に基づいて所定時間ごとにタイマ割込み信号を発生する。
【0058】
加速制御部6mは、上記タイマ割込信号を受けるごとに所定のデューティ(例えばDX=200)を積算し、積算結果がデューティ信号としてPWM回路6jに送られる。PID制御の場合と同様に、PWM回路6jにて積算結果に応じた指令信号が生成され、生成された指令信号に基づいて、ドライバ2によりPFモータ1が駆動される。
【0059】
ドライバ2は、例えば4個のトランジスタを備えており、PWM回路6jの出力に基づいて上記トランジスタを各々ON又はOFFさせることにより、PFモータ1に電圧を印加する。
【0060】
===DCユニットの動作の概要===
次に、図8(a)、(b)を参照してDCユニット6の動作の概要、即ち、モータ制御方法の概要について説明する。図8は、DCユニット6により制御されるPFモータ1のPWM回路6jに送られるデューティ信号値及びモータ回転速度を示したグラフである。
【0061】
PFモータ1が停止しているときに、CPU16からDCユニット6へ、PFモータ1を起動させる起動指令信号が送られると、信号値がDX0である起動初期デューティ信号が加速制御部6mからPWM回路6jに送られる。この起動初期デューティ信号は、起動指令信号とともにCPU16から加速制御部6mに送られてくる。そしてこの初期起動デューティ信号は、PWM回路6jによって信号値DX0に応じた指令信号に変換されてドライバ2に送られ、ドライバ2によってPFモータ1の起動が開始される(図8(a)、(b)参照)。
【0062】
起動指令信号を受信した後、所定の時間ごとにタイマ6kからタイマ割込信号が発生される。加速制御部6mは、タイマ割込信号を受信する度ごとに、起動初期デューティ信号の信号値DXOに所定のデューティ(例えばDX=200)を積算し、積算されたデューティを信号値として有するデューティ信号をPWM回路6jに送る。このデューティ信号は、PWM回路6jによって、その信号値に応じた指令信号に変換されてドライバ2に送られる。送られた指令信号に基づいて、ドライバ2によってPFモータ1が駆動されPFモータ1の回転速度は上昇する(図8(b)参照)。このため加速制御部6mから出力されPWM回路6jに送られるデューティ信号の値は、図8(a)に示すように階段状になる。
【0063】
加速制御部6mにおけるデューティの積算処理は、積算されたデューティが一定のデューティDXSとなるまで行われる。時刻tlにおいて積算されたデューティが所定値DXSとなると、加速制御部6mは積算処理を停止し、以後PWM回路6jに一定のデューティDXSを信号値として有するデューティ信号を送る(図8(a)参照)。
【0064】
そして、PFモータ1の回転速度がオーバーシュートするのを防止するために、PFモータ1が所定の回転速度V1になると(時刻t2参照)、PFモータ1に印加される電圧のデューティパーセントを減少させるように加速制御部6mが制御する。このときPFモータ1の回転速度は更に上昇するが、PFモータ1の回転速度が所定の回転速度Vcに達すると(図8(b)の時刻t3参照)、PWM回路6jが、PID制御系の出力、即ち加算器6iの出力を選択し、PID制御が行われる。
【0065】
PID制御が開始される時点において、積分要素6gの積分値は所定の値に設定されて、積分要素6gの出力値が所定の値とされることになる。この点に関しては、後述する。
【0066】
PID制御が開始されると、目標回転位置と、ロータリ式エンコーダ13の出力から得られる実際の回転位置との回転位置偏差に基づいて目標回転速度が演算され、この目標回転速度と、ロータリ式エンコーダ13の出力から得られる実際の回転速度との回転速度偏差に基づいて、比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hが動作し、各々比例、積分、及び微分演算が行われ、これらの演算結果の和に基づいて、PFモータ1の制御が行われる。尚、上記比例、積分及び微分演算は、例えばロータリ式エンコーダ13の出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行われる。これによりPFモータ1の回転速度は所望の回転速度Veとなるように制御される。
【0067】
PFモータ1が目標回転位置に近づくと(図8(b)の時刻t5参照)、回転位置偏差が小さくなるから目標回転速度も小さくなる。このため回転速度偏差、即ち減算器6eの出力が負になり、PFモータ1は減速し、時刻t6に停止する。
【0068】
===PFメジャーメントの実行タイミング===
次に、PFメジャーメントの実行タイミングについて、図面を参照しながら説明する。
【0069】
図9は、通常プリンタ制御装置の電源オン時の動作を示したフローチャート、即ち、通常のプリンタ制御方法の電源オン時の手順を示したフローチャートである。
【0070】
プリンタの電源がオンになると(ステップS41)、キャリッジ駆動機構及び紙送り駆動機構等の電源オン時の動作、即ち、システム初期化動作が行われる(ステップS42)。
【0071】
システム初期化後、ペーパーエンド(PE)検出及びレリース検出が行われる(ステップS43)。PE検出は、紙検出センサ15により行われる。PE検出は、本来、印刷紙の下端を検出するためのものであるが、ここでは、紙送り機構部内の印刷紙の有無を検出するために行う。PFメジャーメントは、紙送り機構部内に紙が挿入されていない状態で、即ち、紙送り機構部が空の状態で行うものだからである。
【0072】
また、レリース(release)検出は、紙送り機構部が、所定範囲内の厚さの印刷紙の紙送りを行うためのニップ(nip)状態となっているか、又は、所定範囲を越える厚さの印刷紙の紙送りを行うためのレリース状態となっているかを検出するために行う。PFメジャーメントは、ニップ状態となっている紙送り機構部が空の状態にある際の、紙送り駆動負荷及びモータ回転速度に応じた積分要素6gの出力値を測定するものである。ところが、紙送り機構部がレリース状態となっているときは、例えば、厚紙の紙送りを行うために、紙送り機構部の印刷紙挟持部の間隙が拡がった状態となっている。そのため、紙送り機構部がレリース状態となっているときにPFメジャーメントを行うと、ニップ状態での紙送り駆動負荷よりも小さい紙送り駆動負荷に応じた、積分要素6gの出力値を測定することになってしまい、本来の目的が達成できなくなる。
【0073】
従って、PE検出及びレリース検出の結果、紙送り機構部内に印刷紙が存在することが検出された場合、又は、紙送り機構部がレリース状態となっていることが検出された場合は、PFメジャーメントは行わず、次の動作、ここでは電源オン時のインクシステム動作に移行する(ステップS45)。電源オン時のインクシステム動作は、ヘッドを含むインクシステムを印刷可能な状態に初期化する動作である。
【0074】
一方、PE検出及びレリース検出の結果、紙送り機構部内に印刷紙が存在せず、かつ、紙送り機構部がニップ状態となっていることが検出された場合は、PFメジャーメントを所定のシーケンスに従って実行する(ステップS44)。PFメジャーメントの詳細な動作及び手順は、後述する。
【0075】
PFメジャーメントの終了後、次の動作、ここでは電源オン時のインクシステム動作に移行する(ステップS45)。
【0076】
以上が、通常の電源オン時の動作及び手順の内容である。但し、システム初期化動作及びインクシステム動作の有無及び内容は任意である。要するに、通常の電源オン時には、PE検出及びレリース検出が行われ、その検出結果に応じてPFメジャーメントが行われる。
【0077】
以上の説明においては、電源オン時にPFメジャーメントを行ったが、電源ON時の他、インクカートリッジ交換時、ロール紙交換時にPFメジャーメントを行うようにしてもよく、その他、種々の条件を設定し、その設定条件に応じてPFメジャーメントを行うようにしてもよい。例えば、温度センサを設けて、温度変動に応じてPFメジャーメントを行うようにしてもよい。
【0078】
===PFメジャーメントの詳細な動作及び手順===
次に、PFメジャーメントの詳細な動作及び手順について説明する。
【0079】
図10は、PFメジャーメントの動作、即ち、PFメジャーメントの手順を説明するためのフローチャートである。また、図11は、PFメジャーメントの際のモータ回転速度及び積分要素出力値を示したグラフである。
【0080】
PFメジャーメントは、以下のように行う。まず紙送りモータを起動して(ステップS51)、オープンループ制御により加速制御を行い、モータの回転速度速度Vが所定の回転速度V1に近づくまで紙送りモータを加速する。
【0081】
モータ回転速度Vが所定の目標回転速度V1に近づいたら、オープンループ制御からPID制御に移行し(ステップS52)、目標回転速度V1での定回転速度駆動を行う。PID制御により定回転速度駆動が行われている間は、図11のグラフに示すように、積分要素6gの出力信号の値DXIがほぼ一定値となる。
【0082】
モータの回転速度Vと目標回転速度V1との差が所定値以下となり、積分要素6gの出力信号値DXIがほぼ一定値になったら、その出力信号値DXIの記録、即ち、出力信号値DXIの時間間隔△tのサンプリングを開始する(ステップS53)。出力信号値DXIの記録は、PID制御により紙送りローラが定回転速度駆動され始め、例えば、出力信号値DXIのサンプリングを開始してから紙送りローラが一周以上回転するまで継続し、紙送りローラが一周回転したら出力信号値DXIの記録を終了する(ステップS54)。出力信号値DXIの記録を行う期間に対応するモータの回転数は、出力信号値DXIのサンプリングの時間間隔及び回数に応じて任意に定めることができる。ここでは、図11に示すように、例えば、時間間隔△tのサンプリングN回を行うこととした場合において、時間間隔△tのサンプリングN回を行う時間と、紙送りローラが一周だけ回転する時間とが等しいとすると、紙送りローラが定回転速度駆動され始めてから紙送りローラが一周回転する間に、出力信号値DXIについて時間間隔△tのサンプリングを行い、各出力信号値を記録すればよいことになる。
【0083】
出力信号値DXIの記録期間中は、時間間隔△tでサンプリングを行うごとに、各出力信号値DXIとサンプリングの時間間隔△tとから積分値をそれぞれ算出して蓄積していく。
【0084】
紙送りローラが定回転速度駆動され始めてから一周回転し、出力信号値DXIの時間間隔△tのサンプリングN回が行われて出力信号値の記録が終了したら、出力信号値DXIのN個の積分値の総和を算出し、その総和を記録期間の長さ△t×Nで除算することにより、目標回転速度V1での定回転速度駆動時における紙送りモータの駆動負荷及び目標回転速度V1に応じた、積分要素の出力信号の平均値DXIavrを算出する(ステップS55)。
【0085】
以上で、PFメジャーメントが終了する。このPFメジャーメントにより得られた、目標回転速度V1に対応する積分要素6gの出力信号の平均値DXIavrは、所定のメモリに保存される。
【0086】
===モータの発熱対策===
次に、PFモータ1の発熱対策を行うための、PFモータ1の駆動方法について、図面を参照しつつ説明する。図12は、PFモータ1の駆動負荷と積分要素6gの出力値との関係を示した図である。図13は、モータ発熱対策の手順を示したフローチャートである。図14は、駆動負荷に応じた条件設定の例を示した図である。
【0087】
PFメジャーメントにより得られた、積分要素6gの出力信号の平均値DXIavrは、PFモータ1の駆動負荷が大きいほど大きな値になる(図12参照)。したがって、積分要素6gの出力信号の平均値DXIavrは、PFモータ1の駆動負荷の大きさを示す指標である。
【0088】
そこで、本実施の形態では、積分要素6gの出力信号の平均値DXIavrを用いて、PFモータ1の駆動負荷に応じたモータの発熱対策を行う。
【0089】
図13に示すように、プリンタ60は、PFモータ1の総回動量が閾値に達するまでは、通常印刷モードにて印刷を行い、PFモータ1の総回動量が閾値に達すると、発熱対策モードにて印刷を行う。
【0090】
プリンタ60による印刷が開始すると、適当なタイミングにてPFモータ1の総回動量が予め設定した閾値に達したか否かを判断する(ステップS61)。PFモータ1の総回動量が予め設定した閾値に達していなければ、PFモータ1の駆動が許容される(ステップS62)。
【0091】
PFモータ1の総回動量が予め設定した閾値に達している場合は、閾値に達してからのPFモータ1の回動量のカウントを新たに開始する(ステップS63)。
【0092】
以後、新たにカウントを開始したPFモータ1の回動量が所定値に達したか否かを判断する(ステップS64)。PFモータ1の回動量が所定値に達していなければ、PFモータ1の駆動が許容される(ステップS65)。PFモータ1の回動量が所定値に達している場合は、強制的にPFモータ1の駆動を所定期間休止する(ステップS66)。休止後は、印刷が終了するまで、ステップS63〜ステップ66の処理を繰り返し実行する。
【0093】
ここで、本実施の形態においては、通常印刷モードから発熱対策印刷モードに移行するか否かを判断する際の前記閾値、発熱対策印刷モードに移行してから設けられる前記休止期間の長さ、及び、この休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容されるPFモータ1の回動量、のうちの少なくともいずれか一つを、PFモータ1の駆動負荷に応じて設定する。詳しくは、PFメジャーメントにより得られた、積分要素6gの出力信号の平均値DXIavrの値に応じて、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、この休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容されるPFモータ1の回動量、のうちの少なくともいずれか一つを設定する。
【0094】
図14(a)は、PFメジャーメントにより得られた、積分要素6gの出力信号の平均値DXIavrの値に応じて、前記閾値を設定した例を示したものである。20≦DXIavr≦80 の場合は、モータの駆動負荷が比較的小さいので、PFモータ1の総回動量が30000000ラジアンに達すると発熱対策印刷モードに移行するが、80<DXIavr<100 の場合は、モータの駆動負荷が大きいので、PFモータ1の総回動量が20000000ラジアンに達すると発熱対策印刷モードに移行する。すなわち、PFモータ1の駆動負荷が大きい場合には、駆動負荷が小さい場合よりも早期に発熱対策印刷モードへ移行する。なお、100≦DXIavr の場合は、駆動負荷が異常に大きいため、PFモータ1の駆動を行わず、赤色メッセージの点滅等の手段により、ユーザに警告を発する。
【0095】
図14(b)は、PFメジャーメントにより得られた、積分要素6gの出力信号の平均値DXIavrの値に応じて、前記休止期間の長さを設定した例を示したものである。20≦DXIavr≦80 の場合は、モータの駆動負荷が比較的小さいので、発熱対策印刷モードにおける休止期間を5秒とするが、80<DXIavr<100 の場合は、モータの駆動負荷が大きいので、発熱対策印刷モードにおける休止期間を10秒とする。すなわち、PFモータ1の駆動負荷が大きい場合には、駆動負荷が小さい場合よりも休止期間を長くする。なお、この例においても、100≦DXIavr の場合は、駆動負荷が異常に大きいため、PFモータ1の駆動を行わず、赤色メッセージの点滅等の手段により、ユーザに警告を発する。
【0096】
図14(c)は、PFメジャーメントにより得られた、積分要素6gの出力信号の平均値DXIavrの値に応じて、休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容されるPFモータ1の回動量(許容回動量)を設定した例を示したものである。20≦DXIavr≦80 の場合は、モータの駆動負荷が比較的小さいので、許容回動量を18000ラジアンとするが、80<DXIavr<100 の場合は、モータの駆動負荷が大きいので、許容回動量を10000ラジアンとする。すなわち、PFモータ1の駆動負荷が大きい場合には、駆動負荷が小さい場合よりも許容回動量を小さく。なお、この例においても、100≦DXIavr の場合は、駆動負荷が異常に大きいため、PFモータ1の駆動を行わず、赤色メッセージの点滅等の手段により、ユーザに警告を発する。
【0097】
図14に示した例では、PFメジャーメントにより得られた、積分要素6gの出力信号の平均値DXIavrの値に応じて、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、この休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容されるPFモータ1の回動量、のうちの一つを設定したが、これらのうちの二以上を設定してもよい。
【0098】
また、図14に示した例では、予め定めたテーブルにより、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、この休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容されるPFモータ1の回動量を設定したが、テーブルを用いるのではなく、前記平均値DXIavrの値をもとにした演算によって設定してもよい。
【0099】
また、図14に示した例では、前記閾値、休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容されるPFモータ1の回動量を、ラジアン単位にて設定したが、回転回数単位で設定してもよい。
【0100】
また、図14に示した例では、平均値DXIavrの値を3つの範囲に分けているが、より多くの範囲に分けて、駆動負荷に応じた条件設定をおこなってもよい。
【0101】
また、積分要素6gの出力信号を用いてPFモータ1の駆動負荷を推定するのでなく、加算器6iの出力信号を用いてPFモータ1の駆動負荷を推定してもよい。さらに、PFモータ1の駆動負荷を実測又は推定する方法には種々のものがあり、例えば、PF1モータに駆動負荷測定用の測定機器を接続して駆動負荷を測定してもよい。
【0102】
また、以上の説明は、PFモータ1を制御する場合について説明したが、CRモータ4についても同様の制御方法を適用可能である。
【0103】
===コンピュータシステム、コンピュータプログラム、及び、記録媒体===
次に、本発明に係るコンピュータシステム、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0104】
図15は、コンピュータシステムの外観構成を示した説明図、図16は、図15に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【0105】
図15に示したコンピュータシステム70は、ミニタワー型等の筐体に収納されたコンピュータ本体71と、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)、プラズマディスプレイ、液晶表示装置等の表示装置72と、記録出力装置としてのプリンタ73と、入力装置としてのキーボード74a及びマウス74bと、フレキシブルディスクドライブ装置76と、CD−ROMドライブ装置77とを備えている。
【0106】
図16は、このコンピュータシステム70の構成をブロック図として表示したものであり、コンピュータ本体71が収納された筐体内には、RAM(Random Access Memory)等の内部メモリ75と、ハードディスクドライブユニット78等の外部メモリがさらに設けられている。本発明に係るモータ駆動方法を実行するコンピュータプログラムは、記録媒体としてのフレキシブルディスク81、CD−ROM(Read Only Memory)82に記録され、フレキシブルディスクドライブ装置76、CD−ROMドライブ装置77により読み込まれる。なお、記録媒体としては、MO(Magneto Optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)、その他の光学的記録ディスク、カードメモリ、磁気テープ等を用いてもよい。また、インターネット等の通信回線を介して、コンピュータシステム70にコンピュータプログラムがダウンロードされるようにしてもよい。
【0107】
なお、以上の説明においては、プリンタ73が、コンピュータ本体71、表示装置72、入力装置、フレキシブルディスクドライブ装置76、及び、CD−ROMドライブ装置77と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、プリンタ73に、コンピュータ本体71、表示装置72、入力装置、フレキシブルディスクドライブ装置76、及び、CD−ROMドライブ装置77がそれぞれ有する機能又は機構の一部を持たせてもよい。例えば、プリンタ73が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部を有する構成としてもよい。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、モータの駆動負荷に応じて適切にモータを駆動することのできるモータ駆動方法、かかる駆動方法を実行するモータ駆動装置、かかる駆動方法を実行するプリンタ、かかる駆動方法をモータ駆動装置に実行させるためのコンピュータプログラム、かかるプログラムを記録した記録媒体、及び、かかる駆動方法を実行するコンピュータシステムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 インクジェットプリンタの概略構成を示したブロック図。
【図2】 インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺の構成を示した斜視図。
【図3】 キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図。
【図4】 CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャート。
【図5】 給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視図。
【図6】 プリンタの紙送りに関連する部分を詳細に示した透視図。
【図7】 DCモータ制御装置であるDCユニット6の制御ブロック図。
【図8】 DCユニット6により制御されるPFモータ1のPWM回路6jに送られるデューティ信号値及びモータ回転速度を示したグラフ。
【図9】 通常のプリンタ制御方法の電源オン時の手順を示したフローチャート。
【図10】 PFメジャーメントの手順を説明するためのフローチャート。
【図11】 PFメジャーメントの際のモータ回転速度及び積分要素出力値を示したグラフ。
【図12】 PFモータ1の駆動負荷と積分要素6gの出力値との関係を示した図。
【図13】 モータ発熱対策の手順を示したフローチャート。
【図14】 駆動負荷に応じた条件設定の例を示した図。
【図15】 コンピュータシステムの外観構成を示した説明図。
【図16】 図15に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 紙送りモータ(PFモータ)
2 紙送りドライバ
3 キャリッジ
4 キャリッジモータ(CRモータ)
5 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ)
6 DCユニット
6a 位置演算部
6b 減算器
6c 目標速度演算手段
6d 速度演算部
6e 減算器
6f 比例要素
6g 積分要素
6h 微分要素
6j PWM回路
7 ポンプモータ
8 ポンプモータドライバ
9 ヘッド
10 ヘッドドライバ
11 リニア式エンコーダ
12 符号板
13 エンコーダ(ロータリ式エンコーダ)
14 ロータリ式エンコーダ用符号板
15 紙検出センサ
16 CPU
17 タイマIC
18 ホストコンピュータ
19 インタフェース部
20 ASIC
21 PROM
22 RAM
23 EEPROM
25 プラテン
30 プーリ
31 タイミングベルト
32 キャリッジモータのガイド部材
34 インクカートリッジ
35 キャッピング装置
36 ポンプユニット
37 キャップ
50 記録紙
60 プリンタ
61 給紙挿入口
62 排紙口
64 給紙ローラ
65 紙送りローラ
66 従動ローラ
67a 大歯車
67b 中間歯車
67c 排紙歯車
68 排紙ローラ
69 従動ローラ(ギザローラ)
83 スマップ軸
84 プラテン
87 小歯車
88 小歯車
89 ホルダ

Claims (12)

  1. モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うモータ駆動方法において、
    前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つを、前記モータの駆動負荷に応じて設定することを特徴とするモータ駆動方法。
  2. 請求項1に記載のモータ駆動方法において、
    前記モータの回転速度と目標回転速度との偏差を積分して積分値に応じた値を出力する積分手段を有する制御系にて前記モータをPWM方式にて駆動し、
    前記制御系により前記モータの制御を行った際の前記積分手段の出力値に基づいて、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つを設定することを特徴とするモータ駆動方法。
  3. 請求項2に記載のモータ駆動方法において、
    前記制御系により制御されている前記モータの回転速度と目標回転速度との差が所定値以下となった際に、該目標回転速度と前記積分手段の出力値との関係を求めることを特徴とするモータ駆動方法。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のモータ駆動方法において、
    前記制御系により前記モータの制御を行った際の前記積分手段の出力値が所定値を超えた場合には、前記モータの駆動を行わないでユーザに警告を行うことを特徴とするモータ駆動方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のモータ駆動方法において、
    前記モータは、プリンタの紙送りモータであることを特徴とするモータ駆動方法。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のモータ駆動方法において、
    前記モータは、プリンタのキャリッジモータであることを特徴とするモータ駆動方法。
  7. モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うモータ駆動装置において、
    前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つが、前記モータの駆動負荷に応じて設定されることを特徴とするモータ駆動装置。
  8. 請求項2乃至請求項6のいずれかに記載のモータ駆動方法を実行するモータ駆動装置。
  9. モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うプリンタにおいて、
    前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つが、前記モータの駆動負荷に応じて設定されることを特徴とするプリンタ。
  10. 請求項2乃至請求項6のいずれかに記載のモータ駆動方法を実行するプリンタ。
  11. モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うモータ駆動装置に、
    前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つが、前記モータの駆動負荷に応じて設定されるようにするためのコンピュータプログラム。
  12. コンピュータ本体、表示装置、入力装置、フレキシブルドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、及び、モータの駆動を開始した後、前記モータの総回動量が閾値に達すると、強制的な休止期間を設けながら前記モータの駆動を行うプリンタであって、前記閾値、前記休止期間の長さ、及び、前記休止期間が終了してから次の休止期間に入るまでに許容される前記モータの回動量、のうちの少なくともいずれか一つが、前記モータの駆動負荷に応じて設定されるプリンタ、有することを特徴とするコンピュータシステム。
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