JP2008284618A - 電動工具の管理方法および電動工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動工具を管理するためにその発熱量を正確且つ容易に把握して過熱を防止し、使用による発熱量を予測することができる電動工具の管理方法および電動工具を提供する。
【解決手段】モータの駆動時のトルクと回転角度とを検知してその検知結果をグラフ化して波形を求め、この波形の面積Sを演算することによりモータの発熱量を把握する。そして、波形の面積Sに基づいて発熱比例定数Kを算出し、この発熱比例定数Kに基づいて過熱を防止する。この発熱比例定数Kは、波形の面積Sと、ナットの締付け本数Nと、実測時間Taと、モータの実測温度Hと、に基づいて算出する。さらに、波形の面積Sと、ナットの締付け本数Nと、発熱比例定数Kと、モータの駆動タクト時間と、に基づいてモータの発熱予測温度を算出する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電動工具の管理方法および電動工具に関し、特に、電動工具のモータの発熱量を把握して過熱を防止する電動工具の管理方法、および、電力が供給されることにより回転駆動されるモータを備えた電動工具に関するものである。
電動ナットランナ、電動ハンマー、電動ドリル、電動ドライバ等の電動工具では、モータに電流を供給することによりジュール熱が発生する。電動工具が作業者によって保持される所謂手持ち式(可搬式)である場合には、モータの連続使用など過負荷によって発熱量が大きくなって過熱すると、作業者が保持できなくなる。また、手持ち式に限らず、電動工具は、発熱量が大きくなると、モータが自体の熱によって焼損する虞もある。
そのため、例えば電動ナットランナにおいては、単位時間あたりにナットを被締結物に締結することが可能な本数の許容値など、一般に、電動工具を過熱から保護するためのガイドラインが提示されている。また、電動工具のなかには、モータの発熱量を検出してその検出値が一定の範囲外の時にモータへの給電を遮断するなど、モータを過熱から保護するモータ保護装置を有するものがある(例えば特許文献1を参照)。
特許文献1には、電池セルを内蔵したコードレス電力供給部と、交流電源からの電流を直流に変換する手段を内蔵したコード付き電力供給部とを動力としての直流モータを内蔵する工具本体に選択的に電気的且つ機械的に接続する接続部を設け、供給電圧が異なる上記両電力供給部に対応させて上記直流モータが多重の回転子巻線及び多重巻線にあわせた複数のブラシ及び整流子を備えている手持ち式電動工具であって、上記コード付き電力供給部から電源供給を受けて直流モータを駆動する駆動回路中に、モータ発熱量を工具駆動期間に於けるモータ熱発生量と工具休止期間に於ける放熱量とから演算する演算手段と、演算手段で得た熱発生量が一定の範囲外の時に、モータを停止させ、モータに流れる電流を低下させ、あるいは、直流モータを動力伝達部から機械的に切り離す、制御手段とを備えていることなどを特徴とする手持ち式電動工具が開示されている。
そして、特許文献1には、その発明の実施の形態において「演算制御部19は、モータ熱発生量と放熱量とからモータ発熱量を演算するもので、モータ熱発生量は、駆動期間における電流と時間の積で求め、放熱量はあらかじめ実験的に決定された放熱係数と休止時間との積で求めて、その差からモータ発熱量を求める。つまり、電流をI(t)、放熱量をC(t)とする時、モータ発熱量を熱派生量の時間の積分と放熱量の時間積分の差で求める。」などと記載されている(公報第5欄第1行〜同欄第8行)。
特開平2003−18884号公報
モータの発熱量はその仕事量と比例する。仕事量は、変位とその変位に要する力の積である。モータの仕事量を決定する変位とは回転角度であり、変位に要する力とはトルクである。したがって、モータの回転角度とトルクの波形をグラフで表すと、波形で囲まれた部分の面積が仕事量と比例することとなる。
ここで、例えば、電動ナットランナによりナットを被締結物に締結する場合の、モータによる回転角度とトルクとの関係を図6および図7にグラフで示す。図6および図7では、共に、被締結物に対してナットを同じ規定トルクまで締結するのであるが、図6に示した被締結物は比較的硬質(剛体)の場合であり、図7に示した被締結物は比較的軟質の場合を示している。図6に示した比較的硬質の被締結物の場合、ナットを規定トルクに達するまで締結しようとするとき、変位量である回転角度は比較的少ない。これに対して、図7に示した比較的軟質の被締結物の場合、ナットを規定トルクに達するまで締結しようとするとき、変位量である回転角度は比較的多くなる。図6および図7では同じ規定トルクまで締結するので、図6に示した波形W1により囲まれた部分の面積S1よりも、図7に示した波形W2により囲まれた部分の面積S2の方が大きくなる。すなわち、図6に示した場合の仕事量よりも図7に示した仕事量の方が多く、したがって、図6に示した場合の発熱量よりも図7に示した発熱量の方が多くなる。このように、電動工具は、その使用条件などによるモータの仕事量にしたがって発熱量が変化する。
そのため、上記従来の技術のうち、ガイドラインが提示されているだけでは、事前に発熱量を把握する手段がないため、提示されたガイドラインに従って電動工具を使用していても、被締結物の硬度など使用条件に起因するモータの仕事量によっては、想定よりも速く発熱量が大きくなって過熱するなどの問題があった。
また、上記従来の技術のうち、モータの発熱量を検出するものにあっては、発熱による温度変化の結果を検出するため、事前の対策を講じることができないという問題があった。そして、従来の技術のうち、特許文献1にあっては、モータ熱発生量を、その駆動による変位とその変位に要する力によって決定されるモータの仕事量ではなく、駆動期間における電流と時間の積で求めていたため、使用条件による影響を受けて、発熱量を正確に求めることができないという問題があった。
このように、従来の技術にあっては、いずれのものも、電動工具のモータの仕事量による発熱量を正確に把握して、過熱を防止するための管理をすることができないという問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、電動工具を管理するためにそのモータの発熱量を正確且つ容易に把握して過熱を防止し、もって、使用時の発熱量を正確且つ容易に予測することができる電動工具の管理方法および電動工具を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る電動工具の管理方法は、電動工具のモータの発熱量を把握して過熱を防止する電動工具の管理方法であって、モータの駆動時のトルクと回転角度との波形を求めて、該波形の面積を演算することによりモータの発熱量を把握することを特徴とするものである。
また、上記の課題を解決するために、本発明に係る電動工具は、電力が供給されることにより回転駆動されるモータを備えた電動工具であって、前記モータのトルクを検出するトルクセンサと、前記モータの回転角度を検出する角度センサと、前記トルクセンサによって検出されたモータのトルクと、前記角度センサによって検出されたモータの回転角度との波形を求めて、該波形の面積を演算することによりモータの発熱量を把握する制御部と、を有することを特徴とするものである。
本発明の電動工具の管理方法では、モータの駆動時のトルクと回転角度との波形を求めて、この波形の面積を演算するため、使用条件に影響されることなくモータの仕事量に応じた発熱量を容易に且つ正確に把握してこれを管理することが可能な電動工具の管理方法を提供することができる。
また、本発明の電動工具では、トルクセンサにより検出されたトルクと、角度センサにより検出された回転角度との波形を制御手段が求めて、この波形の面積を演算することによりモータの発熱量を把握するため、使用条件による影響を受けることなく、モータの発熱量を容易に且つ正確に把握して過熱を防止することが可能な電動工具を提供することができる。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(5)項が請求項2に相当する。
(1) 電動工具のモータの発熱量を把握して過熱を防止する電動工具の管理方法であって、
モータの駆動時のトルクと回転角度との波形を求めて、
該波形の面積を演算することによりモータの発熱量を把握することを特徴とする電動工具の管理方法。
本項に記載の発明では、モータの駆動時のトルクと回転角度とを検知してその検知結果をグラフ化して波形を求め、この波形の面積を演算する。モータの駆動時のトルクは回転駆動するための力であり、回転角度は変位量である。そして、トルクと回転角度の波形の面積は、モータの仕事量であり、モータの仕事量により発熱量が決定される。したがって、モータの仕事量に基づいて発熱量が正確且つ容易に把握されるので、モータの過熱を正確且つ容易に防止するよう管理することができる。
(2) 前記面積に基づいて発熱比例定数を算出し、
該発熱比例定数に基づいて過熱を防止することを特徴とする(1)項に記載の電動工具の管理方法。
本項に記載の発明では、発熱比例定数が予めモータの仕事量を表す波形の面積から算出されるためにモータの仕事量が反映されることから、かかる発熱比例定数に基づいてモータの過熱を確実且つ容易に防止するよう管理することができる。
(3) 前記面積と、ナットの締付け本数と、実測時間と、モータの実測温度と、に基づいて、前記発熱比例定数を算出することを特徴とする(2)項に記載の電動工具の管理方法。
本項に記載の発明は、予め、前記波形の面積と、ナットの締付け本数と、実測時間と、モータの実測温度とのデータを収集しておき、この収集されたデータに基づいて発熱比例定数を算出するので、実際の使用時におけるモータの発熱量を正確且つ容易に把握することが可能となる。
(4) 前記面積と、ナットの締付け本数と、前記発熱比例定数と、モータの駆動タクト時間と、に基づいてモータが発熱する温度を予測することを特徴とする(3)項に記載の電動工具の管理方法。
本項に記載の発明では、前記面積と、ナットの締付け本数と、前記発熱比例定数と、モータの駆動タクト時間と、に基づいてモータの予測温度を算出するので、実際の使用時におけるモータが発熱する温度を容易に且つ正確に予測して過熱を防止することが可能となる。
(5) 電力が供給されることにより回転駆動されるモータを備えた電動工具であって、
前記モータのトルクを検出するトルクセンサと、
前記モータの回転角度を検出する角度センサと、
前記トルクセンサによって検出されたモータのトルクと、前記角度センサによって検出されたモータの回転角度との波形を求めて、該波形の面積を演算することによりモータの発熱量を把握する制御部と、
を有することを特徴とする電動工具。
本項に記載の発明では、トルクセンサがモータのトルクを検出し、角度センサがモータの回転角度を検出する。そして、制御手段は、検出されたトルクと回転角度とのグラフを作成してその波形を求めて、その波形の面積を演算する。モータの駆動時にトルクセンサによって検出されたトルクはその回転駆動するための力であり、角度センサによって検出された回転角度は変位量である。そのため、制御手段によって算出されたトルクと回転角度の波形の面積は、モータの仕事量である。したがって、モータの仕事量から発熱量が正確且つ容易に求められるので、使用条件などの影響を受けることなく、モータの発熱を正確且つ容易に把握して過熱しないよう適切に管理することができる。
本発明の実施の一形態を、電動工具が所謂手持ち式のナットランナである場合により、図1〜3に基づいて詳細に説明する。なお、同一符号は、同様または相当する部分を示すものとする。
本発明の電動工具は、概略、電力が供給されることにより回転駆動されるモータMと、モータMのトルクを検出するトルクセンサTと、モータMの回転角度を検出する角度センサRと、トルクセンサTによって検出されたトルクと角度センサRによって検出された回転角度との波形を求めて、その波形の面積を演算することによりモータの発熱量を把握する制御部Cと、を備えている。
また、本発明の電動工具の管理方法は、概略、モータMの駆動時のトルクと回転角度とを検知してその検知結果をグラフ化して波形Wを求め、この波形Wの面積Sを演算することによりモータMの発熱量を把握するものである。そして、波形Wの面積Sに基づいて発熱比例定数Kを算出し、この発熱比例定数Kに基づいて過熱を防止するものである。この発熱比例定数Kは、波形Wの面積Sと、ナットの締付け本数Nと、実測時間Taと、モータMの実測温度Hと、に基づいて算出するものである。さらに、波形Wの面積Sと、ナットの締付け本数Nと、発熱比例定数Kと、モータMの駆動タクト時間Tcと、に基づいてモータMの発熱予測温度h(hf)を算出するものである。
図1に示すように、ナットランナは、モータMと、モータMにより回転駆動されるソケット10と、モータMとソケット10との間のシャフト11に設けられたトルクセンサTと、モータMの回転角度を検知するためのロータリエンコーダなどからなる角度センサRと、モータMの駆動を制御したり、トルクセンサTや角度センサRなどから出力された信号を受け取って、所定の演算処理を行う制御部Cとを備えている。さらに、この実施の形態の場合、ナットランナは、モータMの温度を測定する温度センサ12も備えている。なお、温度センサ12は、必要なときに応じてモータMに着脱可能に取り付けることもできる。
制御部Cは、図3に示すように、モータMへの駆動電流の供給を制御する駆動制御部C1と、所定の演算処理を行う総合演算処理部C2と、トルクセンサTや角度センサR、温度センサ12などから出力される信号を受け取るとともに、総合演算処理部C2との間で情報信号の受け渡し処理を行う入出力処理部C3とを備えている。また、制御部Cは、演算処理するためのプログラムやデータの記憶などのために、入出力処理部C3と接続されたパーソナルコンピュータなどの設定用外部機器C4を含んでいる。
ここで、制御部Cが行う処理内容の一実施の形態を図4に基づいて説明する。ここで、電動工具を管理するために制御部Cが行う処理内容は、発熱比例定数K(Kf)を算出するためのデータを収集するものである。制御部Cは、モータMの発熱比例定数Kを算出するにあたり、最初に内部時計をデフォルトであるゼロに合わせて時間計測を開始し(S11)、駆動制御部C1によりモータMに駆動電流を供給する。このとき、ナットランナのソケット10にはナットが係合されており、モータMが回転駆動されることによってナットを締付け(S12)、シャフト11に設けられたトルクセンサTによってモータMの駆動によるナットの締付けトルクを検出する。トルクセンサTによって締付けトルクが所定の値に達したことが検知されると、制御部Cは、駆動制御部C1を介してモータMへの駆動電流を停止させ、このときのモータMの回転角度を角度センサRにより検出する。
次いで、制御部Cは、ナットを締付ける回数が設定されたN回目(後述する)であるかを判定し(S13)、N回目に達していない場合(Noの場合)には、次の異なるナットの締付けを同様に行う。また、ナットの締付け回数がN回目に達した場合(S13においてYesの場合)には、温度センサ12によりモータMの実測温度Hを測定する(S14)。ここで、ナットを続けて締付ける回数(上述のN回目)の設定は、モータMの発熱比例定数Kを算出するためのデータを事前に得るのに必要な任意の回数(ナットの締付け個数)とすることができる。モータMの発熱比例定数Kを算出するために複数のデータを得ることにより、かかる発熱比例定数Kには、繰返し締付けることによるモータMに蓄積される発熱と各ナットを締付ける間の放熱とが含まれるので、実際のナットの締付け作業に即した結果が得られる。
続いて、制御部Cは、先に検出されたトルクと回転角度とのグラフ(図2)を作成し、その波形Wの面積Sを総合演算処理部C2に演算させることにより測定する(S15)。また、制御部Cは、時間計測開始(S11)からナットの締付け本数が所定のN回目に達するまで(S13においてYesの場合)に実際かかった時間(実測時間Ta)を測定する(S16)。そして、制御部Cは、実測温度H=(発熱比例定数K・面積S・ナットの締付け本数N)/実測時間Taの式から、発熱比例定数Kを演算により求める(S17)。
発熱比例定数K=(実測温度H・実測時間Ta)/(面積S・ナットの締付け本数N)
なお、発熱比例定数Kを算出するための一連の工程は、ナットを締結する対象(被締結体)を異ならせて複数回行うことができる。この場合には、被締結体によって算出される発熱比例定数Kが僅かに異なる可能性があるが、これらの算出された異なる発熱比例定数Kの平均値等を求めて最終的な発熱比例定数Kfを決定することができる。最終的な発熱比例定数Kfは、硬度など使用条件が異なる複数の種類の被締結物にナットを事前に締結した結果求められたものであるため、信頼度が高い。
次に、制御部Cが行う処理内容の別の実施の形態を図5に基づいて説明する。ここで、電動工具を管理するために制御部Cが行う処理内容は、モータMの発熱予測温度h(hf)を算出するためのものである。制御部Cは、モータMの発熱予測温度hを算出するにあたり、最初に駆動制御部C1によりモータMに駆動電流を供給して、ナットランナのソケット10に係合されたナットを締付け(S21)、シャフト11に設けられたトルクセンサTによってモータMの駆動によるナットの締付けトルクをその都度検出する。トルクセンサTによって締付けトルクが所定の値に達したことが検知されると、制御部Cは、駆動制御部C1を介してモータMへの駆動電流を停止させ、このときのモータMの回転角度をロータリエンコーダRによりその都度検出する。続いて、制御部Cは、先に検出されたトルクと回転角度とのグラフ(図2)をナット毎に作成し、その波形Wの面積Sを総合演算処理部C2に演算させることにより測定する(S22)。そして、制御部Cは、発熱予測温度h=(発熱比例定数Kf・面積S・ナットの締付け本数n)/タクトタイムTcの式を演算して、発熱予測温度hを算出する(S23)。なお、タクトタイムTcは、単位時間あたりに繰り返しナットの締め付けを行う間隔を意味する。
その後、制御部Cは、ナットを締付ける回数が設定されたJ回目(後述する)であるかを判定し(S24)、J回目に達していない場合(Noの場合)には、上述した各工程(S21〜S23)を同様に行う。また、ナットの締付け回数がJ回目に達した場合(S24においてYesの場合)には、モータMの発熱予測温度hの算出のための工程を終了する。最終的な予測温度hfは、上述した回数(J回)毎に算出された発熱予測温度hの平均値により決定される。ここで、ナットを締付ける回数(上述のJ回目)の設定は、モータMの発熱予測温度hを算出するためのデータを事前に得るのに必要な任意の回数とすることができる。最終的な予測温度hfは、上述したように信頼度の高い発熱比例定数Kfに基づいて算出されるため、正確なものとなる。
最終的に決定された予測温度hfは、設定された所定の許容値の範囲内であるか否かが判断され、許容値内である場合にはそのナットランナの使用が続行可能であると判断される。最終的に決定された予測温度hfが許容値の範囲内にない場合には、過熱のおそれがあるものと自動的に判断して警報などを発するよう構成することができる。また、複数のナットランナを用意しておき、使用中のナットランナが過熱の虞があると判断されたときに、他の使用していない(つまり、放熱などにより室温程度に冷却された)ナットランナに交換して締結作業を続けることもできる。なお、この実施の形態では、モータMの発熱予測温度hを算出するためのものであるため、上述したモータMの温度を検知するための温度センサ12は不要であり、温度センサ12を設ける必要がなく、また、既に温度センサ12が設けられている場合にはかかる温度センサ12を使用する必要がない。
本発明は、上述した実施の形態に限定されることはなく、電力が供給されることにより回転駆動されるモータを備えたものであれば、ナットランナ以外の電動工具にも適用して、使用条件の影響を受けることなく、正確にモータの発熱を把握してその過熱を防止するよう管理することができる。
本発明によるナットランナの構成を説明するために示した概念図である。 本発明により求められるモータの駆動時のトルクと回転角度との波形を示すグラフである。 本発明によるナットランナの制御部の構成を説明するための概念図である。 本発明により発熱比例定数を算出するための方法を説明するためのフローチャートである。 本発明により発熱予測温度を算出するための方法を説明するためのフローチャートである。 被締結物が比較的硬質である場合の、モータのトルクと回転角度との波形を示すグラフである。 被締結物が比較的軟質である場合の、モータのトルクと回転角度との波形を示すグラフである。
符号の説明
M:モータ、 T:トルクセンサ、 R:角度センサ、 C:制御部、 W:波形、
S:面積、 K:発熱比例定数、 h:発熱予測温度

Claims (2)

  1. 電動工具のモータの発熱量を把握して過熱を防止する電動工具の管理方法であって、
    モータの駆動時のトルクと回転角度との波形を求めて、
    該波形の面積を演算することによりモータの発熱量を把握することを特徴とする電動工具の管理方法。
  2. 電力が供給されることにより回転駆動されるモータを備えた電動工具であって、
    前記モータのトルクを検出するトルクセンサと、
    前記モータの回転角度を検出する角度センサと、
    前記トルクセンサによって検出されたモータのトルクと、前記角度センサによって検出されたモータの回転角度との波形を求めて、該波形の面積を演算することによりモータの発熱量を把握する制御部と、
    を有することを特徴とする電動工具。
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