JP2004322262A - インパクト式のネジ締め装置の制御方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電動式のモータを回転駆動源とするインパクト式のネジ締め装置の制御方法であって、モータに電力を間欠的に供給して回転速度が時間軸上でパルス状となるよう電流パルスDPによってモータを駆動するとともに、モータの回転速度が各パルス状の回毎に最大となったときに、電流パルスDPをオフとして電力の供給を停止する。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネジ締め装置の制御方法および装置に関し、特に、片手持ちに適するように反力を軽減したネジ締め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ボルトやネジを所定のトルクで締付けるために、動力式のネジ締め装置が用いられている。ネジ締め装置においては、軸を連続的に回転させてネジを締付けるとともに、トルクがある値になれば動力を切るかまたはクラッチをすべらせる制御が一般的に行われている。
【0003】
ところで、各種の組み立てラインにおいて、コンベア上のワークに対し、作業者がネジ締め装置を手で持ってネジの締付け作業を行うことがしばしばある。
その場合に、作業性の点から、ネジ締め装置を片手持ちで操作できることが望まれる。片手持ちのネジ締め装置では、ネジ締めの反動を片手で受けなければならないので、締付トルクの増大にしたがってその反動が作業者の負荷として問題となってくる。
【0004】
上に述べたように軸を連続的に回転する方式のものは、締付トルクの反力(リアクション)を作業者の手で直接に受けるので、作業者の負荷が大きい。この反力を軽減するために、回転体のロ−タイナ−シャによる衝動を利用したインパクト方式が用いられている。
【0005】
しかし、従来のインパクト方式のネジ締め装置では、衝突エネルギ発生機構とソケットとを介してネジを締め付けるので、それらの伝達効率のバラツキによって締付トルクの精度が大きく上下し、精度を必要とするネジ締めには不向きである。精度を向上するために、軸の先端部にクラッチ機構を設け、必要以上のトルフが入力された場合にクラッチが滑ってトルクを制御する方法などが用いられている。
【0006】
このような事情から、反力の低減および精度の向上という2つの課題に対し、2つの機能(インパクト発生部、クラッチ機構)の両方を兼ね備えたオイルパルスレンチと呼称されるネジ締め装置が普及している。
【0007】
オイルパルスレンチは、通常、駆動源であるエアモータと、インパルスを発生し、そのオイル圧をクラッチ機構として使用できるバイパスバルブとが一体で構成されたオイルパルス部を有している。
【0008】
しかし、オイルパルスレンチには、クラッチ機構として働くバイパスバルブの油圧の調整が面倒である、オイルパルス発生部の劣化にともなう再調整および部品交換を頻繁に行う必要がある、オイル温度によって締付トルクの精度が変動する、オイルパルス部の発熱が大きいのでこれの対策が必要である、などの種々の問題がある。
【0009】
これらの問題を解決するために、本出願人は、電動式のモータを用いたネジ締め装置およびその制御方法を先に提案した(特開2002−1676)。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−1676号
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上に述べた本出願人提案のネジ締め装置によると、作業者への反力が小さいにもかかわらず精度が良好である。そのため、作業者が片手でネジ締め作業を行うことができる。
【0012】
しかし、作業者への反力をさらに低減することが望まれていたことに対して本発明者らは鋭意研究を行い、上のネジ締め装置を改良して反力をさらに低減させることに成功した。
【0013】
したがって、本発明の目的は、電動式のモータを回転駆動源とするインパクト式のネジ締め装置において、反力をさらに低減することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の制御方法は、電動式のモータを回転駆動源とするインパクト式のネジ締め装置の制御方法であって、前記モータに電力を間欠的に供給して回転速度が時間軸上でパルス状となるように前記モータを駆動するとともに、各パルス状の回毎に、前記モータの回転によるインパクトが発生したときに、前記モータへの電力の供給を低減するように制御する。
【0015】
好ましくは、上のような制御において、前記モータの回転速度が各パルス状の回毎に最大となったときに、各パルス状の回毎の電力の供給を停止する。
また、1つの前記パルス状のトルクの幅よりも短い周期でサンプリングを行ってトルクを検出し、トルク検出値がそれまでのトルク検出値の最大値を越えないときにはそのトルクを維持するように前記電力を制御し、トルク検出値がそれまでのトルク検出値の最大値を越えるときにはトルクを所定分増加するように前記電力を制御する。
【0016】
好ましくは、1つの前記パルス状の回転速度の幅よりも短い周期でサンプリングを行って回転速度を検出し、検出したサンプリング値が前回よりも小さくなったときに、回転速度が最大となったとして電力の供給を停止する。
【0017】
本発明の制御装置は、前記モータによるネジの締付トルクを検出するトルク検出手段と、前記締付トルクの目標値を設定する設定手段と、前記モータに対して電力を間欠的なパルス状に供給するとともに、パルス状の回毎に、前記モータの回転速度が最大となったときに電力の供給を停止するように電流制御を行う電流制御部と、トルク検出値が前記目標値に達したときに、前記パルス状の電力の供給を停止する停止制御部とを有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るネジ締め装置1の全体の構成を示すブロック図である。
図1において、ネジ締め装置1は、ネジ締め装置本体3、および、サーボドライバ7と制御用コントローラ8とを有した制御装置4からなる。
【0019】
ネジ締め装置本体3は、モータ11、衝撃発生装置12、トルクセンサ13、エンコーダ14、出力軸15、および、図示しないケーシング、スイッチなどからなる。
【0020】
モータ11には、例えば、3相のACサーボモータが用いられる。衝撃発生装置12は、モータ11の回転力を間歇的な衝撃力に変換する衝突エネルギ発生機構である。衝撃発生装置12として、種々の機構が用いられる。例えば、遊星ギヤなどの減速ギヤ、2ハンマ機構、スウィングハンマ機構、その他のハンマ機構、オイルパルス機構などを用いることができる。遊星ギヤを用いた場合は、遊星ギヤのバックラッシュ(遊び)およびジョイント部などの遊びが利用され、高速側が複数回転する間に低速側のギヤが遊びの分だけ回転し、ギヤ同士が実際に当たって衝撃を発生する。2ハンマ機構を用いた場合は、モータ11の1回転で2打撃となる。スウィングハンマ機構を用いた場合には、1回転で1打撃となり、1打撃の出力が大きい。
【0021】
トルクセンサ13は、モータ11によるネジの締付トルクTQを検出し、検出信号S31を出力する。本実施形態では、モータ11の出力するトルクのうち、出力軸15に発生するトルク、つまり負荷であるネジを締付けるトルク(締付トルク)を直接的に検出することができるように、トルクセンサ13が出力軸15に対して直接的に連結されている。したがって、トルクセンサ13から得られる検出信号S31は、衝撃発生装置12による衝撃によってネジに加えられる実際の締付トルクTQの波形を表すことになる。
【0022】
エンコーダ14は、モータ11の回転速度を検出するためのものであり、モータ11の回転数に比例した個数のパルス信号を出力する。
ネジ締め装置本体3は、作業者が片手で握るためのハンドルグリップ部を有し、全体として片手で操作が可能な形状のケーシングで覆われている。図示しないスイッチを操作することによって、電源のオンオフが制御される。
【0023】
サーボドライバ7は、電源部21、インバータ22、AD変換器23、加算器24、速度誤差アンプ25、切り替え器26、リミット回路27、電流制御演算部28、PWM回路29、ゲートドライブ30、エンコーダ信号処理部31、速度検出部32、電流検出器33,34、およびAD変換器35,36などからなる。
【0024】
制御用コントローラ8は、プリアンプ41、AD変換器42、パラメータ格納部43、および指令制御部44などからなる。指令制御部44には、速度/電流指令演算部51、運転制御モード切替え部52、および速度/電流リミット部53などが設けられる。
【0025】
電源部21は、例えばAC100ボルトの交流電力を整流し、適当な種々の電圧の直流電力に変換する。直流電力は、インバータ22、およびその他の回路および各部に供給される。
【0026】
AD変換器23は、速度/電流指令演算部51から出力される速度/電流指令(速度/トルク指令)S1を入力し、それに応じたデジタル値の指令データD1を出力する。指令データD1は、運転モードに応じて、速度指令データD1Sとなったり、電流(トルク)指令データD1Tとなったりする。
【0027】
加算器24は、AD変換器23から出力される指令データD1から、速度検出部32から出力される速度データD21を差し引く。
速度誤差アンプ25は、加算器24から出力される速度指令データD2を差動増幅する。
【0028】
切り替え器26は、運転制御モード切替え部52からの制御切替え指令S2に応じて、速度誤差アンプ25の出力する速度指令データD3とAD変換器23の出力する電流指令データD1Tとを切り替える。つまり、速度制御を行うときには速度誤差アンプ25の出力する速度指令データD3に、電流制御(トルク制御)を行うときにはAD変換器23の出力する電流指令データD1Tに、それぞれ接続されるように切り替える。
【0029】
リミット回路27は、速度/電流リミット部53からの速度/電流リミット指令(速度/トルクリミット指令)S3に基づいて、モータ11の回転速度または電流の最大値を制限するように制御する。
【0030】
電流制御演算部28は、リミット回路27の出力する指令データD4、エンコーダ信号処理部31の出力するデータD5、およびAD変換器35,36の出力する電流データD6,D7に基づいて、モータ11に流す電流値を演算し、電流指令データD8として出力する。
【0031】
PWM回路29は、電流制御演算部28の出力する電流指令データD8に基づいて、PWM(パルス幅変調)を行い、パルス幅変調の行われたパルス信号D10を出力する。
【0032】
ゲートドライブ30は、パルス信号D10に基づいて、インバータ22の各スイッチング素子のゲートをオンオフするためのパルス信号D11を生成する。
エンコーダ信号処理部31は、エンコーダ14から出力されるパルス信号の信号処理を行う。
【0033】
速度検出部32は、エンコーダ信号処理部31から出力される信号に基づいて、速度を検出し、速度に応じた値を示す速度データD21を出力する。したがって、速度データD21は、モータ11の実際の回転速度を表すことになる。
【0034】
電流検出器33,34は、モータ11に流れるu相およびw相の電流(モータ電流)iを検出する。AD変換器35,36は、電流検出器33,34により検出されたモータ電流iを、それぞれデジタル値の電流データD6,D7に変換する。
【0035】
プリアンプ41は、トルクセンサ13によって検出された検出信号S31を増幅する。AD変換器42は、プリアンプ41の出力する信号S32をデジタル値のトルクデータD31に変換し、速度/電流指令演算部51に出力する。トルクデータD31は、上に述べたように、ネジに対する実際の締付トルクTQを示すデータである。
【0036】
パラメータ格納部43は、速度/電流指令演算部51などの演算に必要な種々のパラメータを格納する。パラメータとして、例えば、最小の電流値、計測開始トルク、着座トルクTS、目標トルクTQJ、締付トルクTQの最大値TQM、および電流スロープθなどがある。これらのパラメータは、設定器45により設定される。設定器45として、デジタルスイッチ、テンキー、タッチパネル、または切替えスイッチなどが用いられる。
【0037】
速度/電流指令演算部51は、AD変換器42からのトルクデータD31、パラメータ格納部43からのパラメータなどに基づいて、速度指令値および指令用の電流値を演算し、速度/電流(トルク)指令S1として出力する。
【0038】
なお、速度/電流(トルク)指令S1のうちの電流指令S1Tは、後述する電流パルスDPがオン時間TNの間のみ、指令用の電流値を出力し、オフ時間TFの間は、電流指令S1Tをゼロとする。
【0039】
運転制御モード切替え部52は、速度制御モードと電流制御(トルク制御)モードとを切り替える。
速度制御モードでは、モータ11の回転速度が、速度指令データD1Sにより設定された速度となるように制御を行う。負荷が変動しても、設定された速度となるように、モータ11に流れる電流を制御する。速度制御モードでは、電流のリミット値を設けることができる。電流のリミット値により、電流の最大値が制限される。したがって、負荷の状態によっては、設定された速度に達しない場合がある。
【0040】
電流制御モードでは、モータ11に流れる電流が、電流指令データD1Tにより設定された電流値となるように制御を行う。モータ11の回転速度は、設定された電流値と負荷の状態とによって変化する。電流制御モードでは、回転速度のリミット値を設けることができる。モータ11の回転速度がリミット値に達すると、電流値が制限される。
【0041】
切り替え器26によって、速度制御モードでは速度指令データD3が選択され、電流制御モードでは電流指令データD1Tが選択される。
自動運転時の締付け動作において、最初は速度制御モードで運転を行い、出力軸15を高速回転させる。出力軸15に発生する締付トルクTQが予め設定された着座トルクTSに達したときに、負荷であるネジが着座したと判断し、電流制御モードに切り替える。電流制御モードでは、電流指令データD1Tにより示される出力トルクが得られるように、モータ11に流れる電流を制御する。
【0042】
手動運転時では、図示しない切り替えスイッチの操作に応じて、いずれかのモードが設定される。
速度/電流リミット部53は、速度および電流(トルク)の最大値を設定し、設定した値をリミット回路27に与える。
【0043】
制御用コントローラ8は、CPU、ROM、RAM、その他の周辺素子などを用いて構成される。上に述べた速度/電流指令演算部51、運転制御モード切替え部52、および速度/電流リミット部53などは、ROMに格納されたプログラムがCPUで実行されることによって実現される。
【0044】
制御用コントローラ8は、データまたは指令を入力するための入力装置、締付けの良否結果などを表示するための表示装置、他のデータ処理システムまたは制御装置との通信のための通信装置などを備える。
【0045】
次に、本実施形態における制御方法の原理について、後で出てくる図8を参照して説明する。
まず、締付トルクTQの反力を低減するための制御(無反力制御)について説明する。
【0046】
ネジ締め装置本体3は、そのハンドルグリップ部を作業者が握り、片手で持って操作する。作業者への反力を低減するために、モータ11の作動を、電流が連続的に流れる連続運転ではなく、パルス状の電流による間欠運転とする。
【0047】
すなわち、図8に示すように、指令データD1(電流指令データD1T)により、モータ11に対して、パルス状の電流(電流パルスDP)を間欠的に供給する。電流パルスDPは、可変設定可能なオン時間TNとオフ時間TFとを有し、所定の周期、つまりオン時間TNとオフ時間TFとの合計時間の周期で繰り返される。電流パルスDPの高さ、つまりモータ11に流れる電流値は、締付トルクTQとの関係において決定される。
【0048】
図8において、電流パルスDPがオンすることによってモータ11が回転を開始し、徐々に回転速度が上昇する。モータ11が所定の角度または所定の回転数だけ回転すると、衝撃発生装置12において、回転する入力側の部材が出力側の部材に衝突し、これによって衝撃が発生する。つまり、衝撃発生装置12における入力側の部材の慣性エネルギーが、当該部材の衝突によって出力側の部材に衝撃力として伝達され、その衝撃力によって大きなトルクを発生させる。このトルクが、負荷であるネジに締付トルクTQとして作用する。衝撃の瞬間timp から短時間の間、例えば0.01〜0.005sec程度の間に、入力側の部材の慣性エネルギーのほとんどが出力側の部材に伝達され、ネジに伝達される。そして、その後に、モータ11の回転が再開され、次の衝撃のための慣性エネルギーが蓄えられることになる。
【0049】
さて、本実施形態では、衝撃の瞬間timp に、またはその微小幅の前後、特に微小幅の後に、モータ11に流れる電流を停止する。つまりモータ11への電力の供給を停止する。電流を停止するタイミングとして、モータ11の回転速度が最大となったタイミングを用いる。例えば、モータ11の回転速度が上昇から下降に転換するタイミングを検出する。そのための検出方法として、例えば、一定の短い時間間隔tsで回転速度をサンプリングし、サンプリング値が前回のサンプリング値よりも小さくなったときに、回転速度が最大となったものとする。実際には、ノイズなどによる誤検出を防止するため、サンプリング値が複数回(例えば3回)連続して前回よりも小さくなったときに、回転速度が最大となったことを検出する。このようにして検出されたタイミングで電流パルスDPがオフとなるように、電流指令データD1Tを作成する。なお、時間間隔tsは、例えば0.5msecに設定される。
【0050】
このように、モータ11の回転速度が最大となったときにモータ11への電力の供給を停止することにより、衝撃の発生後の無駄な締付トルクを生成することがなくなり、作業者に作用する反力は、概ね、衝撃の瞬間timp においてモータ11が発生している瞬間的なトルクのみとなる。これにより、作業者への反力が大幅に低減する。
【0051】
すなわち、もし、衝撃の発生後においてもオン時間TNが経過するまでモータ11に電流を供給し続けた場合には、その電流によってトルクが発生し、これが作業者への反力として作用する。従来においては、この反力が作業者に作用していたのである。しかも、この反力、つまりその電流によって発生するトルクは、衝撃によるトルクよりもはるかに小さいため、ネジの締付けにはほとんど寄与しない。つまり、衝撃の発生後にモータ11に供給する電流(電力)は無駄な電流(電力)であり、その電流によって発生するトルクは、無駄なトルクであるとともに、作業者に作用する望ましくないトルクでもあるということである。
【0052】
上に述べた本実施形態の制御によると、この無駄な締付トルクTQをほとんどゼロにすることができ、これによって作業者への反力を大幅に低減することができるのである。しかも、無駄な電流が削減されるので節電にもなる。
【0053】
次に、電流パルスDPの制御について、さらに説明する。
発生した締付トルクTQについても、サンプリングによってその値が検出されている。つまり、電流パルスDPのオンオフに関係なく、一定の時間間隔ts毎に実際の締付トルクTQを検出し、締付トルクTQ(トルク検出値)がそれまでの締付トルクTQの最大値TQMを越えないときには電流値を維持し、締付トルクがそれまでの締付トルクの最大値TQMを越えるときには電流値を所定分増加する演算を行う。
【0054】
したがって、締付トルクTQが増大している間は、時間間隔ts毎に最大値TQMが更新される。最大値TQMは、制御用コントローラ8のパラメータ格納部43に格納される。
【0055】
増加する所定分としては、例えば、そのような処理を行う時間間隔tsに対応する電流スロープθの増加分とすればよい。電流スロープθの値(時間間隔tsに対する増加分)は、種々の値に設定し変更することができる。
【0056】
例えば、電流パルスのオン時間TNを0.02sec、オフ時間TFを0.02sec、時間間隔tsを0.5msecとし、これを目標トルクTQJに到達するまで繰り返す。この場合には、0.5msec毎に、上に述べた判断および処理が繰り返される。この判断および処理は、電流パルスのオンオフに係わらず行われる。但し、オフ時間TFにおいては、その処理によって電流の演算値が増大することがあるが、実際にモータ11に流れる電流はゼロであり、次にオン時間TNとなったときに、処理の結果の電流値(演算値)が初期値として与えられる。
【0057】
なお、上に述べたように、モータ11の回転速度が最大となったときに電流パルスDPをゼロとする制御(無反力制御)を行うか否かを切り替えることが可能である。つまり、無反力制御を行う無反力制御モードと、無反力制御を行わない簡易制御モードとを切り替えることができる。作業者がその切替えを行うことができるよう、図示しないスイッチが設けられている。
【0058】
いずれのモードにおいても、外乱、ワーク、および運転状態などに関係なく、締付けトルクの制御を精度よく行うことができ、また、運転パターンが精度に影響しないため、パルス状の締付トルクTQを与えることによって反力を低減させることができる。特に、無反力制御モードにおいては、作業者への反力を大幅に低減することができる。
【0059】
次に、ネジ締め装置1の制御方法について、締付け工程の手順および動作を示すフローチャートおよび動作状態を示す図を参照して説明する。
図2はネジ締め装置1の締付け動作の手順を示すフローチャート、図3は電流制御のルーチンを示すフローチャート、図4は最大回転検出処理のルーチンを示すフローチャート、図5はトルク増大制御処理のルーチンを示すフローチャート、図6はネジ締め装置1によるネジ締め動作の全体の状態を示す図、図7はモータ11の回転速度と電流指令データD1Tとの関係を示す図、図8は電流パルスDPの制御の様子を詳しく示す図である。
【0060】
図6に示すように、締付け動作は、速度制御モードによる動作、および電流制御モードによる動作からなる。
図2において、まず、速度制御モードによる速度制御が行われる(#11)。速度制御では、速度指令データD1Sによってモータ11の回転速度が設定される。速度指令値が徐々に増大され、モータ11の回転速度も増大する。所定の回転速度になると、一定値に維持される。これによって、モータ11が高速回転し、ネジの着座までの仮締めが行われる。その間において、締付トルクTQが計測開始トルクを越えると、計測を開始する。
【0061】
締付トルクTQが着座トルクTSに達すると(#12でイエス)、ネジが着座したと判断し、モータ11を急停止させる(#13)。
モータ11を急停止させるために、モータ11の速度指令値をゼロとし、且つモータ11をロックするための電流を流してブレーキをかける。そして、電流制御モードに切り替える(#14)。
【0062】
電流制御モードでは、まず、モータ11に対して、空転回転に必要な最小の電流値ST1を電流指令データD1Tとして設定する(#15)。
そして、締付トルクTQが目標トルクTQJに達するまでの間(#17でノー)、電流制御を行う(#16)。
【0063】
締付トルクTQが目標トルクTQJに達すると(#17でイエス)、モータ11を停止させる(#18)。モータ11を停止させるために、電流パルスDPの供給を停止し、モータ11に流れる電流をゼロにする。
【0064】
そして、最終の締付トルクTQおよびそれまでに現れた最大値TQMについて、設定された上下限値の範囲内に入っているか否かを判定し、判定結果を表示面に表示する(#19)。
【0065】
電流制御では、電流指令データD1Tによってモータ11に流れる電流が設定される。モータ11に流れる電流の大きさに応じて、モータ11の立ち上がり、つまり回転速度が決まり、これに応じて衝撃による締付トルクTQの大きさが決まる。
【0066】
図3において、時間間隔tsが経過する毎に(#21でイエス)、ステップ#22以下の処理を行う。すなわち、時間間隔tsが経過する毎に、まず、締付トルクTQおよび回転速度(速度データD21)を計測してその値を取り込む(#22,23)。
【0067】
次に、最大回転検出処理を行い(#24)、トルク増大制御を行う(#25)。
オン時間TNの間であり(#26でイエス)、かつ、後に述べる最大回転検出フラグが「1」でなければ(#27でノー)、モータ11に与える適当な電流値を電流指令データD1Tとして出力する(#28)。オフ時間TFの間であるか(#26でノー)、または最大回転検出フラグが「1」であれば(#27でイエス)、電流指令データD1Tをゼロとする(#29)。
【0068】
なお、電流指令データD1Tをゼロとした場合であっても、指令用の電流値はクリアされることなく、そのときの値がパラメータとして保存される。
したがって、例えば電流制御モードになった直後において、最初の1つの電流パルスDP1が出力される。その電流パルスDP1は、電流がゼロから開始し、電流スロープθの傾斜で電流が増加する。設定された最小の電流値ST1に達した時点で、電流の増加が停止され、その値が維持される。
【0069】
その後のオフ時間TFの間は、電流指令データD1Tがゼロである。これによって、モータ11に流れる電流はゼロとなる。この間においても、ステップ#21〜25の処理は行われている。なお、モータ11の電磁作用および過度現象によって、電流指令データD1Tの値とモータ11に実際に流れる電流値とは一致しない。
【0070】
図4において、最大回転検出処理では、モータ11の回転速度が最大となったタイミングを検出する。つまり、サンプリング値が前回のサンプリング値よりも小さくなったときに(#31でイエス)、カウンタのカウント値に「1」を加える(#32)。カウント値が「3」になったときに(#33でイエス)、最大回転検出フラグを「1」にする(#34)。ステップ#31においてサンプリング値が前回よりも小さくならなかったときには(#31でノー)、カウント値を「0」にする(#35)。
【0071】
この処理によって最大回転検出フラグが「1」になっている場合に、図3のステップ#27においてイエスとなり、電流指令データD1Tすなわち電流パルスDPがオフとなる。
【0072】
つまり、図7に示すように、各電流パルスDPについて、モータ11の回転速度が最大となったときに、その電流パルスDPをオフするように制御する。
なお、このように、サンプリング値が複数回(ここでは3回)連続して前回よりも小さくなったときに回転速度が最大となったことを検出するので、ノイズなどによる誤検出が防止される。
【0073】
図5において、トルク増大制御では、取り込んだ締付トルクTQと、当該それまでの締付トルクTQの最大値TQMとを比較する。最大値TQMを越えない場合には(#41でノー)、何もせずにリターンする。最大値TQMを越えた場合には、指令用の電流値を所定分増加する(#42)。そのときの締付トルクTQによって、最大値TQMを更新する(#43)。
【0074】
これによって、締付トルクTQの増大にともなって電流指令データD1Tも増大し(図8参照)、より大きな締付トルクTQを発生する。このように、トルクセンサ13により検出される実際の締付トルクTQを、電流指令データD1Tの電流値にフィ−ドバックさせる。
【0075】
上に述べたような電流制御を行うことにより、衝撃の発生後の無駄な締付トルクを生成することがなくなる。その結果、作業者に作用する反力が大幅に低減する。これによって、締付トルクTQが大きい場合であっても、ネジ締め装置本体3を片手で持って使用することが可能であり、且つ高い締付け精度を得ることができる。
【0076】
さらに、ワークに合わせた最適の制御が可能となる。ワーク側でトルクが抜けたり、作業者の外力または制御による作動または停止などの変化に対し、電流値によってモータ11の出力トルクを実際のトルク上昇率に合うよう制御することができる。
【0077】
また、パラメータを変更することにより、目標トルクTQJ、締付精度、または反力の度合などを容易に制御することができる。また、従来のような消耗部品であるオイルパルス部やクラッチ機構などが不要であるので、メンテナンスが容易であり、システムの安定性を長期間に渡って維持することができる。
【0078】
電動式のモータ11を用いて制御を行うため、エネルギー効率が高く、従来のようにエアモータが必要条件となり易いオイルパルスレンチよりも大幅な省エネルギー化とダストミストなどの無いクリーン化を図ることが可能となる。
【0079】
負荷の種類または状態などに応じて、オン時間TNまたは/およびオフ時間TFを可変することにより、締付け精度および反力の状態を最適の状態に設定することができる。
【0080】
上の実施形態において、モータ11の回転速度が最大となるタイミングとして、実際の検出状態または制御状態に応じて種々のタイミングとすることができる。つまり、モータ11が必ずしも実際に最大の回転速度となる瞬間である必要はなく、実質的に最大となるようなタイミング、またはその前後のタイミングであってもよい。また、そのタイミングでモータ11への電力の供給を停止するのではなく、電力の供給を低減してもよい。つまり、要は、モータ11の回転による衝撃が発生したときに、各パルス状の回毎の電力の供給を低減するように制御すればよい。
【0081】
また、モータ11が最大回転速度となったことを検出するのに、上に述べた以外の種々のセンサ、回路、デバイス、演算方法、またはプログラムなどを用いることができる。
【0082】
また、上の実施形態においては、締付トルクTQを検出するためにトルクセンサ13を用いているが、トルクセンサ13を用いることなく、モータ11の回転速度に基づいて演算によって締付トルクTQを求めてもよい。つまり、モータ11の回転速度が分かれば、ネジ締め装置本体3の機械的な構造などから締付トルクTQを計算によって求めることができる。そのような計算式またはプログラムを適当なメモリに格納しておき、回転速度が検出される度毎にリアルタイムで締付トルクTQを求めればよい。また、演算で求めるのではなく、回転速度と締付トルクTQとの対応をテーブルのようにして格納しておき、回転速度の検出の度毎に締付トルクTQをテーブルから読みだすようにしてもよい。また、その場合に、読み出した値に対して、適当な補間演算を行ってより正確な締付トルクTQと求めるようにしてもよい。つまり、この場合に、エンコーダ14、速度検出部32、または指令制御部44などがトルク検出手段となり得る。また、モータ11の回転速度の検出のために、回転速度に比例したアナログ信号を出力するセンサ、その他のセンサを用いてもよい。
【0083】
上の実施形態において、ネジ締め装置本体3、制御装置4、ネジ締め装置1の全体または各部の構造、形状、個数、処理の内容または順序などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明によると、電動式のモータを回転駆動源とするインパクト式のネジ締め装置において、反力をさらに低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るネジ締め装置の全体の構成を示すブロック図である。
【図2】ネジ締め装置の締付け動作の手順を示すフローチャートである。
【図3】電流制御のルーチンを示すフローチャートである。
【図4】最大回転検出処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図5】トルク増大制御処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図6】ネジ締め装置によるネジ締め動作の全体の状態を示す図である。
【図7】モータの回転速度と電流指令データとの関係を示す図である。
【図8】電流パルスの制御の様子を詳しく示す図である。
【符号の説明】
1 ネジ締め装置
3 ネジ締め装置本体
4 制御装置
8 制御用コントローラ
11 モータ
13 トルクセンサ
14 エンコーダ
32 速度検出部
44 指令制御部(パルス駆動手段、パルス制御手段)
45 設定器(設定手段)
51 速度/電流指令演算部
TQ 締付トルク
D1T 電流指令データ
DP 電流パルス
Claims (9)
- 電動式のモータを回転駆動源とするインパクト式のネジ締め装置の制御方法であって、
前記モータに電力を間欠的に供給して回転速度が時間軸上でパルス状となるように前記モータを駆動するとともに、
各パルス状の回毎に、前記モータの回転によるインパクトが発生したときに、前記モータへの電力の供給を低減するように制御する、
ことを特徴とするインパクト式のネジ締め装置の制御方法。 - 電動式のモータを回転駆動源とするインパクト式のネジ締め装置の制御方法であって、
前記モータに電力を間欠的に供給して回転速度が時間軸上でパルス状となるように前記モータを駆動するとともに、
前記モータの回転速度が各パルス状の回毎に最大となったときに、各パルス状の回毎の電力の供給を停止する、
ことを特徴とするインパクト式のネジ締め装置の制御方法。 - 電動式のモータを回転駆動源とするインパクト式のネジ締め装置の制御方法であって、
前記モータに電力を間欠的に供給してトルクが時間軸上でパルス状に発生するように前記モータを駆動するとともに、
前記モータの回転速度を検出し、その回転速度が各パルス状の回毎に最大となったときに、各パルス状の回毎の電力の供給を停止する、
ことを特徴とするインパクト式のネジ締め装置の制御方法。 - 1つの前記パルス状のトルクの幅よりも短い周期でサンプリングを行ってトルクを検出し、
トルク検出値がそれまでのトルク検出値の最大値を越えないときにはそのトルクを維持するように前記電力を制御し、トルク検出値がそれまでのトルク検出値の最大値を越えるときにはトルクを所定分増加するように前記電力を制御する、
請求項3記載のインパクト式のネジ締め装置の制御方法。 - 1つの前記パルス状の回転速度の幅よりも短い周期でサンプリングを行って回転速度を検出し、
検出したサンプリング値が前回よりも小さくなったときに、回転速度が最大となったとして電力の供給を停止する、
請求項2または3記載のインパクト式のネジ締め装置の制御方法。 - 電動式のモータを回転駆動源とするインパクト式のネジ締め装置の制御装置であって、
前記モータに電力を間欠的に供給して回転速度が時間軸上でパルス状となるように前記モータを駆動制御するパルス駆動手段と、
各パルス状の回毎に、前記モータの回転によるインパクトが発生したときに、前記モータへの電力の供給を低減するように制御するパルス制御手段と、
を有してなることを特徴とするネジ締め装置の制御装置。 - 電動式のモータを回転駆動源とするインパクト式のネジ締め装置の制御装置であって、
前記モータによるネジの締付トルクを検出するトルク検出手段と、
前記締付トルクの目標値を設定する設定手段と、
前記モータに対して電力を間欠的なパルス状に供給するとともに、パルス状の回毎に、前記モータの回転速度が最大となったときに電力の供給を停止するように電流制御を行う電流制御部と、
トルク検出値が前記目標値に達したときに、前記パルス状の電力の供給を停止する停止制御部と、
を有することを特徴とするネジ締め装置の制御装置。 - 前記トルク検出手段は、前記モータの回転速度に基づいて演算により前記締付トルクを検出するものである、
請求項7記載のインパクト式のネジ締め装置の制御装置。 - 電動式のモータを回転駆動源とするネジ締め装置本体と、
前記モータによるネジの締付トルクを検出するトルク検出手段と、
前記締付トルクの目標値を設定する設定手段と、
前記モータに対して電力を間欠的なパルス状に供給するとともに、パルス状の回毎に、前記モータの回転速度が最大となったときに電力の供給を停止するように電流制御を行う電流制御部と、
トルク検出値が前記目標値に達したときに、前記パルス状の電力の供給を停止する停止制御部と、
を有することを特徴とするネジ締め装置。
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