JP4025940B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信装置に関し、特に、音声検出機能による騒音の誤検出を簡単に防止できる通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、音声検出機能を備え、所定レベル以上の音声を検出したときに、自動的に受話器をオフフック状態に設定できる音声検出機能付き電話装置が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電話装置においては、家人が寝静まった深夜や、家人の外出中等に、例えばイビキや単なる物音のような、音声応答ではない騒音が音声検出されて、受話器がオフフック状態に設定されてしまう場合が生じ得る。
【0004】
また、例えば周辺に学校等があり、昼間と夜とでは騒音レベルが大きく異なる場合に、同じ音声応答の感度レベルでは、必要な音声応答が検出されなかったり、逆に騒音が誤って検出されてしまう不具合が生じる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、音声検出機能による騒音の誤検出を防止できる通信装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の通信装置は、マイクロホンにて取り込まれた所定レベル以上の音声若しくは所定範囲内の周波数の音声を音声検出手段が音声検出した場合に、制御手段によって回線を閉結する動作が自動的に行われる通信装置において、現在時刻を計時する計時手段と、特定の時間帯を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に前記特定の時間帯を設定するための時間帯設定手段と、を有し、前記制御手段は、前記計時手段にて計時される現在時刻と前記記憶手段に記憶される特定の時間帯とを対比し、現在時刻が前記特定の時間帯に属する場合に、前記音声検出手段の音声検出感度を自動的に設定制御して、所定の感度まで上げたり下げたりするものである。
【0007】
請求項1記載の通信装置によれば、現在時刻が記憶手段に記憶された特定の時間帯に属する場合には、制御手段によって自動的に音声検出手段の音声検出感度が上げ下げされることから、騒音の誤検出に基づく誤動作を防止することが可能になる。
【0008】
例えば、音声入力のなされる可能性が低い時間帯に音声検出感度が低くなるように設定することにより、騒音の誤検出が防止される。また、例えば周辺に学校等があり、昼間の騒音レベルが高い時間帯にも、音声検出感度が低くなるように設定しておけば、騒音による誤検出を防ぐことができる。あるいは、深夜の騒音レベルが低い時間帯に音声検出感度が高くなるように設定しておけば、大きな声を出さなくても音声応答することができる。
【0009】
請求項2記載の通信装置は、マイクロホンにて取り込まれた所定レベル以上の音声若しくは所定範囲内の周波数の音声を音声検出手段が音声検出した場合に、制御手段によって回線を閉結する動作が自動的に行われる通信装置において、現在時刻を計時しつつ特定の時刻との対比を行い、現在時刻が前記特定の時刻に一致したときに、前記制御手段に所定の信号を入力するタイマーと、前記タイマーに前記特定の時刻を設定するためのタイマー設定手段と、有し、前記制御手段は、前記タイマーから入力された前記所定の信号に基づいて、前記音声検出手段の音声検出感度を自動的に設定制御して、所定の感度まで上げたり下げたりするものである。
【0010】
請求項2記載の通信装置によれば、タイマーからの入力信号に基づいて、制御手段によって自動的に音声検出手段の音声検出感度が上げ下げされることから、音声検出感度を下げたい時刻及び上げたい時刻を予め設定しておくことにより、騒音の誤検出に基づく誤動作等を防止することが可能になる。また、現在時刻と特定時刻との対比を行うタイマーがあることから、制御手段の負担を軽減して、迅速な処理を行うことが可能となる。さらに、装置としての構成も簡易化される。
【0011】
また他の態様の通信装置は、マイクロホンにて取り込まれた所定レベル以上の音声若しくは所定範囲内の周波数の音声を音声検出手段が音声検出した場合に、制御手段によって所定の制御動作が自動的に行われる通信装置において、現在時刻を計時する計時手段と、特定の時間帯を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に前記特定の時間帯を設定するための時間帯設定手段と、を有し、前記制御手段は、前記計時手段にて計時される現在時刻と前記記憶手段に記憶される特定の時間帯とを対比し、現在時刻が前記特定の時間帯に属する場合に、前記音声検出手段をオン状態またはオフ状態に自動的に設定制御するものである。
【0012】
本態様の通信装置によれば、現在時刻が特定の時間帯に属する場合に、制御手段によって、音声検出手段が自動的にオン状態またはオフ状態に設定されることから、例えば、音声入力がなされる可能性が低い時間帯に音声検出手段をオフ状態にしておけば、騒音の誤検出を確実に防止することができる。また、音声検出手段がオフ状態に設定されることにより、音声検出を行う必要がない場合における省電力を図ることも可能になる。
【0013】
また他の態様の通信装置は、マイクロホンにて取り込まれた所定レベル以上の音声若しくは所定範囲内の周波数の音声を音声検出手段が音声検出した場合に、制御手段によって所定の制御動作が自動的に行われる通信装置において、現在時刻を計時しつつ特定の時刻との対比を行い、現在時刻が前記特定の時刻に一致したときに、前記制御手段に所定の信号を入力するタイマーと、前記タイマーに前記特定の時刻を設定するためのタイマー設定手段と、を有し、前記制御手段は、前記タイマーから入力された前記所定の信号に基づいて、前記音声検出手段をオン状態またはオフ状態に自動的に設定制御するものである。
【0014】
本態様の通信装置によれば、タイマーと制御手段によって、音声検出手段が所定時刻に自動的にオン状態またはオフ状態に設定されることから、音声入力がなされる可能性が低い時間帯における騒音の誤検出を、確実に防止することができる。また、音声検出手段がオフ状態に設定されることにより、音声検出を行う必要がない場合における省電力を図ることも可能になる。さらに、装置としての構成も簡易化される。
【0015】
また他の態様の通信装置は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の通信装置において、前記音声検出手段のオン状態またはオフ状態を手入力により切り替えるための切り替え手段を有するものである。
【0016】
本態様の通信装置によれば、切り替え手段があることから、音声検出手段のオン状態、オフ状態を、ユーザーが任意に切り替えることができる。このため、より使いやすい通信装置が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る通信装置を、ファクシミリ装置に適用した場合を例にとって、具体的に説明する。
【0018】
次に、本発明の通信装置を具体化した実施形態を、ファクシミリ装置に適用した場合を例として、図面を参照しつつ説明する。
【0019】
まず、図2に、本実施形態のファクシミリ装置の外観斜視図を示す。
【0020】
図2において、ファクシミリ装置10は、本体12と、この本体12の左側部に設置された受話器28からなる。この受話器28は、図示しないコードによって本体12に接続されている。また、本体12の右側部には、スピーカ26が設けられている。本体12の上面の前部には、キー入力部16が設けられ、そのキー入力部16の左後部にはLCD18が設けられ、右後部にはマイクロホン27が設けられている。さらに、LCD18及びマイクロホン27の後部には、原稿挿入口20が設けられ、ここから挿入された原稿は、本体12内部のスキャナ52(図3参照)にて読みとられた後、本体12の前面であってキー入力部16の下方に設けられた原稿排出口14から排出される。原稿挿入口20の後部には、複数枚の記録紙を積層収納可能な記録紙ホルダ24が着脱可能に取り付けられている。そして、記録紙ホルダ24から供給され印字に使用された記録紙は、原稿排出口14の下方に設けられた記録紙排出口22から排出される。
【0021】
このようなファクシミリ装置10は、図3のブロック図に示されるような電気的構造を有する。つまり、CPU32、ROM34、EEPROM36、RAM38、画像メモリ40、音声メモリ42、計時部43、センサ44、音声検出部45、ネットワーク・コントロール・ユニット(以下「NCU」という)46、切り替え部47、モデム48、バッファ50、スキャナ52、符号化部54、復号化部56、プリンタ58、キー入力部16、LCD18及びアンプ60、61が設けられ、システムバス30を介して互いに接続されている。また、NCU46には、受話器28及び電話回線64が接続される他、モデム48も接続されている。そして、アンプ60にスピーカ26が接続され、アンプ61にマイクロホン27が接続されている。
【0022】
より詳しくは、CPU32は、システムバス30を介して接続された各部を制御する。このCPU32にて実行される制御プログラム及びこの制御プログラムの実行に必要な各種のデータは、ROM34、EEPROM36に格納される。
【0023】
ここで、ROM34に格納される制御プログラムとしては、例えば、音声検出手段のオン状態/オフ状態を切り替えるための切り替えプログラムや音声検出感度を設定するための感度設定プログラム、自動オフフックプログラム、自動発呼プログラム等がある。また、CPU32や音声検出部45等における処理に際して参照される音データ、数データ、ファクシミリ10の鳴動音の音声レベルデータ等の各種データも、ROM34に格納される。
【0024】
EEPROM36には、特定時間帯データや特定時刻データ、短縮ダイヤルデータ、各種の音声メッセージを出力するためのデータ等が格納される。なお、特定時間帯データや特定時刻データは、複数格納される場合もある。
【0025】
RAM38には、受話器28や、マイクロホン27や、電話回線64からNCU46を介して取り込まれた音声が格納される他、CPU32による動作実行時の各種データが一時的に格納される。
【0026】
画像メモリ40は、通信履歴、画像データ及び印刷のためのビットイメージを記憶し、音声メモリ42は、相手側装置へ送出される応答メッセージや、相手側装置から送られてきた入来メッセージを記憶する。計時部43は、現在時刻を計測する。センサ44は、記録紙カバーの開閉状態を検出する。
【0027】
音声検出部45は、マイクロホン27にて取り込まれた音声の中から、所定レベルを超える音声を検出する。この音声検出部45は、例えば音声LSI等により構成することができる。
【0028】
なお、音声検出方法として、所定レベルを超える音声を検出する他、所定範囲の周波数の音声を検出したり、あるいは、所定レベル若しくは所定範囲の周波数の音声を所定時間以上検出してはじめて所定の制御をするだけの音声があったと「検出」するようにしてもよい。
【0029】
NCU46は、電話回線64,66及び交換機62を介して接続される図示しない相手側装置との間の信号の送受信を行う。
【0030】
切り替え部47は、電源から音声検出部45への電源供給経路上に配置され、音声検出部45への電源供給状態を変化させることにより、音声検出部45のオン状態とオフ状態とを切り替える。この切り替え部47は、例えばトランジスタで構成することができる。そして、切り替え部47の切り替え動作は、CPU32からの信号に基づいて行われる。
【0031】
モデム48は、このNCU46にて送受信される画像データや音声データ等の通信データの変調・復調を行う。なお、モデム48には、アナログ信号をデジタル信号に変換するため、図示しないデジタル・シグナル・プロセッサ(以下「DSP」という)が内蔵されている。そして、マイクロホン27,受話器28、及び電話回線64を通じてファクシミリ装置10に入力されたアナログ音声信号は、NCU46内のDSPにてデジタル音声信号に変換される。バッファ50は、相手側装置との間で送受信される符号化された画像情報を含むデータを一時的に記憶する。スキャナ52は、原稿挿入口20に挿入された原稿の読み取り面に記された文字・図形を、画像データとして読みとり、符号化部54は、スキャナ52が読みとった画像データを符号化する。一方、復号化部56は、バッファ50又は画像メモリ40に記憶された画像データを読み出して、これを復号化する。プリンタ58は、この復号化されたデータを記録紙に印刷する。キー入力部16は、テンキーや機能キーを含み、これらのキーによって各種の設定操作や電話番号入力操作等を行うことを可能とする。アンプ60は、スピーカ26にて鳴動音や通話音声として出力されるべき音声信号を増幅し、アンプ61は、マイクロホン27にて取り込まれた外部音声を増幅する。
【0032】
なお、本実施形態においては、マイクロホン27がマイクロホンに相当し、音声検出部45が音声検出手段に相当し、CPU32が制御手段に相当する。また、計時部43は計時手段、EEPROM36は記憶手段、キー入力部16は時間帯設定手段に、それぞれ相当する。そして、キー入力部16と、CPU32と、切り替え部47が、切り替え手段に相当する。
【0033】
ここで、このファクシミリ装置10において音声検出による回線の自動閉結処理を行う場合の処理手順の例を、図1のフローチャートに示す。なお、図1の説明においては、適宜図2及び図3を参照する。また、図1の処理手順を実行するためのプログラムはROM34に格納されており、CPU32によって実行される。
【0034】
図1において、スタート時点では、ファクシミリ装置10は、受信待機状態にあるものとする。回線64を通じ、NCU46にて発呼信号を受信すると(S1:YES)、ROM34に格納されたプログラムに従って、CPU32により音声検出部45の設定がチェックされる(S2)。具体的には、EEPROM36に格納されたユーザー設定情報に基づいて、音声検出部45がオン状態に設定されているか、オフ状態に設定されているかを判断する。なお、音声検出部45のユーザー設定は、キー入力部16からの入力によって行われる。また、音声検出部45のオン状態とオフ状態の切り替えは、音声検出部45に供給される電力を遮断するように切り替え部47を制御することにより行われる。
【0035】
音声検出部45がオン状態に設定されている場合は(S3:YES)、計時部43にて計時された現在時刻と、EEPROM36に格納された特定時間帯との対比がCPU32により行われる(S4)。そして、現在時刻が特定時間帯に属する場合には(S5:YES)、音声検出部45の音声検出感度が、CPU32の制御により、所定の感度まで下げられる(S6)。本実施形態の場合、音声検出部45の音声検出感度は、ROM34に格納された感度設定プログラムにおいて、特定時間帯に属する場合に0%、その他の時に100%となるように予め定められている。そして、音声検出感度0%では、音声が全く検出されず、音声検出感度100%では、高い精度で音声が検出される。
【0036】
次いで、所定レベル以上の音声を検出したか否かが判断され(S7)、検出されない場合には(S7:NO)、受話器28がオフフック状態にされたか否かが判断される(S11)。例えば、受話器28が手動によりピックアップされた等により、S11でオフフック状態と判断されれば(S11:YES)回線が閉結される(S8)。また、S7で音声を検出したと判断された場合も(S7:YES)回線が閉結される(S8)。回線閉結(S8)の後、音声検出感度が下がっているか否かが判断され(S9)、下がっていれば(S9:YES)所定の感度まで上げられ(S10)、下がっていなければ、そのまま処理を終了する。
【0037】
なお、S5において現在時刻が特定時間帯に属さないと判断された場合には(S5:NO)、音声検出感度を下げないままでS7に進む。そして、S11でオフフックではないと判断された場合には(S11:NO)S7に戻る。また、S3で音声検出部45がオフ状態に設定されている場合は(S3:NO)、S11に進む。
【0038】
例えば、特定時間帯として「21:00〜8:00」がEEPROM36に記憶され、音声検出部45のユーザー設定がオン状態であったとする。ここで、22時30分に発呼信号を受信したとすると(S1:YES)、オン状態と判断された後(S3:YES)、特定時間帯に属すると判断され(S5:YES)、音声検出感度が0%に下げられる(S6)。このため、音声検出部45による音声検出が実質的に不可能になり、音声が検出されないと判断され(S7:NO)、受話器28がオフフックにされた場合にのみ(S11:YES)回線が閉結される(S8)。そして、音声検出感度が下がっているため(S9:NO)、音声検出感度が100%まで上げられる(S10)。これに対し、発呼信号を受信したのが9時12分である場合には、特定時間帯に属さないと判断され(S5:NO)、音声検出感度100%のままS7に進む。このため、所定レベル以上の音声を検出した場合(S7:YES)、または受話器28がオフフック状態にされた場合(S11:YES)に、回線が閉結される(S8)。また、音声検出感度が下がっていないことから(S9:NO)、そのまま処理が終了する。
【0039】
このように、本実施形態によれば、特定時間帯における音声検出が実質的に不可能になる。従って、呼び出し音に対して音声応答がなされる可能性が低い時間帯や周囲の騒音が大きい時間帯等を特定時間帯として予め登録しておけば、そのような時間帯における騒音の誤検出による回線の誤閉結を確実に防止することができる。
【0040】
なお、特定時間帯に対応して設定されるべき音声検出感度を、ユーザーが任意に設定できるようにすることも可能である。この場合には、特定時間帯データと、この特定時間帯に対応して設定されるべき音声検出感度データが、例えば、図6に示すような時間帯−音声検出感度対応テーブルデータとしてEEPROM36に格納される。この図6では、8:00〜17:00までの間は音声検出感度0%、17:01〜22:00までは50%、さらに22:01〜7:59までは100%に、それぞれ設定されている。そして、この場合の具体的な処理は、基本的に図1のフローチャートに従って行われる。ただし、図1のS5では、該当する特定時間帯に対応する音声検出感度に設定されているか否かの判断が行われ、設定されていれば(S5:YES)S7に進み、設定されていなければ(S5:NO)S6にて所定の音声検出感度の設定が行われ、回線閉結(S8)により処理が終了する。この場合、S9、S10の各処理は不要となる。
【0041】
このように、音声検出感度をユーザーが任意に設定できる場合には、よりユーザーの生活に即したきめ細やかな音声検出感度設定が可能となり、使いやすさが向上する。
【0042】
また、上記実施形態では、現在時刻と特定時間帯との対比作業をCPU32が行っているが、図3における計時部43の代わりにタイマーを設けてもよい。ここでタイマーとは、現在時刻を計時しつつ特定時刻との対比を行い、特定時刻に所定の信号をCPU32に入力する構成要素をいう。よって、タイマーを使用する場合は、時間帯ではなく、時刻を特定してEEPROM36に記憶させておく。この特定時刻は、キー入力部16からの入力により設定される。つまり、キー入力部16がタイマー設定手段に相当する。
【0043】
タイマーがある場合、CPU32は、ROM34などに格納されたプログラムに従い、タイマーからの入力信号に基づいて音声検出部45等の制御を行う。この場合の音声検出部45の制御例を、図4のフローチャートに示す。
【0044】
図4では、まず、タイマーからCPU32に対して信号の入力があったか否かが判断される(S20)。信号の入力があれば(S20:YES)、音声検出部45のユーザー設定状態がチェックされ(S21)、オン状態である場合には(S22:YES)、音声検出感度が所定の感度まで下げられる(S23)。その後、再びタイマーからの信号が入力されると(S24:YES)、音声検出感度が所定の感度まで上げられる(S25)。
【0045】
一方、S22でユーザー設定がオフ状態である場合には(S22:NO)そのまま処理を終了する。また、S20及びS24では、タイマーからの信号が入力されないうちは、次のステップに進むことができない(S20:NO、S24:NO)。
【0046】
このように、発呼信号の受信によらず、タイマーからの信号の入力に基づいて音声検出感度が設定される場合には、例えば図5のフローチャートに示すような手順に従って、回線の閉結処理が行われる。
【0047】
つまり、発呼信号を受信すると(S30:YES)、音声検出部45のユーザー設定状態がチェックされ(S31)、オン状態であれば(S32:YES)、音声検出部45にて音声が検出されたか否かが判断される(S33)。このとき、既に、音声検出感度が例えば0%まで下げられていたとすると、音声が検出されず(S33:NO)、受話器28の状態がチェックされる(S35)。そして、受話器28がオフフック状態になった場合(S35:YES)にのみ、回線が閉結される(S34)。音声検出感度が0%まで下げられていない場合には、音声が検出されれば(S33:YES)回線が閉結され(S34)、所定時間内に音声が検出されない場合には、受話器28の状態がチェックされる(S35)。
【0048】
このように、タイマーを使用する場合には、現在時刻と特定時刻との対比作業をCPU32が行う必要がないことから、CPU32の負担が軽減される。また、回線からの発呼信号の受信に依存しないことから、発呼信号受信後のCPU32の処理が簡略化され、より迅速な処理が可能となる。さらに、装置としての構成も簡易化される。
【0049】
また、音声検出感度が0%まで下げられている間は、音声検出が実質的に不可能であることから、騒音等の誤検出による回線の誤閉結を確実に防止することが可能となる。
【0050】
なお、本発明の実施の形態は、上述の例に限られず、種々の変形が可能である。
【0051】
例えば、音声検出感度を調整するのではなく、音声検出部45のオン状態とオフ状態を切り替えるように設計することもできる。このような設計変更は、図3のROM34に格納されるプログラムを変更するだけで実現可能である。つまり、CPU32が現在時刻と特定時間帯との対比を行う場合は、図1のS6において音声検出部45をオフ状態に切り替え、S9で音声検出部45がオフ状態か否かを判断し、オフ状態である場合(S9:YES)に、S10で音声検出部45をオン状態に切り替えるようなプログラムを作成すればよい。あるいは、例えば図7に示すような時間帯−音声検出部の状態対応テーブルデータを用い、図1のS5で、現在時刻が属する特定時間帯(例えば8:00〜21:00)に対応する状態(この場合はオン状態)に音声検出部45が設定されているか否かの判断を行い、設定されていれば(S5:YES)S7に進み、設定されていなければ(S5:NO)S6にて対応する状態の設定を行うように設計することもできる。この場合は、図1のS9、S10の処理は不要となる。また、計時部43に代えてタイマーを用いる場合には、図4のS23で音声検出部45をオフ状態に切り替え、S25でオン状態に切り替えるようなプログラムを設計すればよい。このように、音声検出部45そのものをオフ状態に切り替える場合には、音声検出部45にて電力が消費されないため、省電力化が図られる。このことは、特にコードレス電話等に本発明が適用された場合に効果的である。
【0052】
さらに、音声検出部45のオン状態/オフ状態を、ユーザーが設定できないようにしたり、タイマー機能のオン/オフをユーザーが設定できるようにすることもできる。
【0053】
また、音声検出感度が高い状態を基本として、感度を下げる時間帯を設定してもよいし、音声検出感度が低い状態を基本として、感度を上げる時間帯を設定してもよい。同様に、音声検出部のオン状態を基本とするか、オフ状態を基本とするかも、任意に決定できる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1または請求項2記載の通信装置によれば、特定時間帯または特定時刻に、制御手段によって自動的に音声検出手段の音声検出感度が上げ下げされることから、騒音の誤検出に基づく誤動作を防止することが可能になる。特に、請求項2記載の通信装置の場合は、タイマーがあることから、制御手段の負担を軽減して、迅速な処理を行うことが可能となる。また、装置としての構成も簡易化される。
【0055】
また、他の態様の通信装置によれば、現在時刻が特定の時間帯に属する場合または特定の時刻である場合に、制御手段によって自動的に音声検出手段がオン状態またはオフ状態に設定されることから、騒音の誤検出に基づく誤動作を防止することが可能になる。特に、請求項4記載の通信装置の場合は、タイマーがあることから、制御手段の負担を軽減して、迅速な処理を行うことが可能となる。また、装置としての構成も簡易化される。
【0056】
また他の態様の通信装置によれば、切り替え手段があることから、音声検出手段のオン状態、オフ状態を、ユーザーが任意に切り替えることができる。このため、より使いやすい通信装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のファクシミリ装置において、音声検出により回線の自動閉結処理を行う場合の処理手順の例を示すフローチャートである。
【図2】本実施形態のファクシミリ装置の外観斜視図である。
【図3】本実施形態の電気的構造を示すブロック図である。
【図4】タイマーからの入力信号に基づいて音声検出部が制御される場合の手順の例を示すフローチャートである。
【図5】タイマーからの信号の入力に基づいて音声検出感度が設定される場合の回線閉結処理手順の例を示すフローチャートである。
【図6】 時間帯−音声検出感度対応テーブルデータの例を示す図である。
【図7】 時間帯−音声検出部の状態対応テーブルデータの例を示す図である。
【符号の説明】
16 キー入力部(時間帯設定手段、タイマー設定手段、切り替え手段)
27 マイクロホン
32 CPU(制御手段、切り替え手段)
36 EEPROM(記憶手段)
43 計時部(計時手段)
45 音声検出部(音声検出手段)
47 切り替え部(切り替え手段)
Claims (2)
- マイクロホンにて取り込まれた所定レベル以上の音声若しくは所定範囲内の周波数の音声を音声検出手段が音声検出した場合に、制御手段によって回線を閉結する動作が自動的に行われる通信装置において、
現在時刻を計時する計時手段と、
特定の時間帯を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に前記特定の時間帯を設定するための時間帯設定手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記計時手段にて計時される現在時刻と前記記憶手段に記憶される特定の時間帯とを対比し、現在時刻が前記特定の時間帯に属する場合に、前記音声検出手段の音声検出感度を自動的に設定制御して、所定の感度まで上げたり下げたりすることを特徴とする通信装置。 - マイクロホンにて取り込まれた所定レベル以上の音声若しくは所定範囲内の周波数の音声を音声検出手段が音声検出した場合に、制御手段によって回線を閉結する動作が自動的に行われる通信装置において、
現在時刻を計時しつつ特定の時刻との対比を行い、現在時刻が前記特定の時刻に一致したときに、前記制御手段に所定の信号を入力するタイマーと、
前記タイマーに前記特定の時刻を設定するためのタイマー設定手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記タイマーから入力された前記所定の信号に基づいて、前記音声検出手段の音声検出感度を自動的に設定制御して、所定の感度まで上げたり下げたりすることを特徴とする通信装置。
Priority Applications (1)
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JP36018998A JP4025940B2 (ja) | 1998-12-18 | 1998-12-18 | 通信装置 |
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Family Applications (1)
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