JP4025843B2 - 非水系吸収体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の組成の架橋体からなる非水系吸収体及びその非水系吸収ゲル、非水系吸収シート、非水系吸収剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ポリアクリル酸ナトリウム塩の架橋体が吸水性樹脂として種々の用途で使用されているが、この組成では、水や尿に関する吸収量は高いものの、有機溶媒に関しては、樹脂が全く膨潤しないため、それら有機溶媒の吸収剤やゲル化剤としては応用されていない。
有機溶媒を吸収する架橋樹脂としては、▲1▼ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルトリアルキルアンモニウムクロリド等の3級又は第4級アミノ基含有モノマーの架橋重合体(特許文献1)、▲2▼前記3級アミノ記含有モノマーとカルボキシル基を有するビニル単量体の共重合体の架橋体からなるアルコール吸収剤(特許文献2)、▲3▼炭素数10〜16の1価脂肪族アルコールの(メタ)アクリレートの架橋体や溶解度パラメーター9以下の単量体の架橋体からなる吸油剤(特許文献3)、▲4▼アルコキシアルキル(メタ)アクリレート等の架橋体やN−ビニルラクタムの架橋体からなる吸液性樹脂(特許文献4)、▲5▼N−ビニルアセトアミドの架橋体からなる吸液性樹脂(特許文献5)等が提案されている。
また、リチウム電池やコンデンサーの分野では、通常電解液としてはプロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトン等の極性有機溶媒が使用されており、電池等の薄型化(ケーシングレス等が目的)や破損時の漏液防止等のために、この有機溶媒をゲル化させるニーズが強く、電解液をゲル化させるための高分子として、▲6▼ポリアルキレンオキサイド系架橋体(以下PEO系と称する)(特許文献6)、▲7▼ポリアクリルニトリル系架橋体(以下PAN系と称する)(特許文献7)、▲8▼ポリアクリル酸エステル系架橋体、また前記▲1▼と同様な組成のポリマーを電解液のゲル化剤として使用する方法(特許文献8)等が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭58−154709号公報
【特許文献2】
特開昭60−179410号公報
【特許文献3】
特開平4−100539号公報
【特許文献4】
特開平11−35632号公報
【特許文献5】
特開平4−230250号公報
【特許文献6】
特開昭62−285954号公報
【特許文献7】
特開平8−264205号公報
【特許文献8】
特開2000−331533号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、▲1▼の架橋体はアルコールに対しては比較的高い吸収量を示すものの、アルコール以外の有機溶媒、例えばプロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトン、トルエン等に関しては吸収量が低いばかりでなく、この種のカチオンポリマーはアミノ基とエステル基の分子内相互作用により、pHが4以上の領域ではエステル基の分解が極めて起こり易く、電解液のゲル化剤等のポリマーの耐久性を要求される用途には適さない問題点があった。
また、▲3▼〜▲8▼のポリマーの架橋体に関しては、これらポリマーは基本的に非イオン系のポリマーであるため、対象とする前記有機溶媒でポリマーの解離が起こらないため、対象の有機溶媒に対する吸収力やゲル化力が弱く、これら有機溶剤を吸収、ゲル化するためには、多量のポリマーの添加が必要となり非経済的であるばかりか、電池やコンデンサー等の用途に使用した場合、多量のポリマーの添加により電解液の伝導度が低下したり、電気特性を悪化させたりする等の問題点があった。
更に、リチウム電池やコンデンサーは、携帯電話、コンピューター、各種家電製品等に使用されているが、有機溶媒系の電解液が漏れると、有毒ガスが発生したり、他のIC、半導体等の基盤を汚染したり、場合によっては発火する等の問題がある。これら電解液の漏液の防止に関しては、実用上不織布シート等しか提案されておらず、不織布ではこれら電解液に対する保液量が極めて少なく、多量に漏液が起こった場合は全く防御できず、これら有機溶媒を多量に保液できるシート等に関する開発の要望が強かった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記状況に鑑み鋭意検討した結果、特定組成の架橋体からなる非水系吸収体は前記有機溶媒に対する吸収力・ゲル化力が極めて高く、少量の添加で有機溶媒を多量に吸収したり、ゲル化したりできること、また、該非水系吸収体を含有するシートは前記有機溶剤の保液量が極めて高く有機溶媒を多量に保液できることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤及びレドックス系開始剤からなる群より選ばれる開始剤を使用して重合してなり、(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ケイ皮酸、及びそれらの無水物からなる群より選ばれる1種以上の分子内にカルボキシル基を有する構成単位を20〜100重量%含有し、且つ該カルボキシル基のプロトンの30〜100モル%が(I−4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム、(I−5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム、(I−6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム、(I−7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロヒドロピリミジニウム、(I−8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム、(I−9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム、(I−10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム及び(I−11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の第4級アンモニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)の架橋体(A)からなる吸収体(B)、並びに、アルコール系有機溶媒、グリコール系有機溶媒、カーボネート系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、エーテル系有機溶媒類、カルボン酸エステル系有機溶媒、ラクトン系有機溶媒、及びラクタム系有機溶媒からなる群から選ばれる1種又は2種以上の非水系有機溶媒(2)からなる非水系ゲル(C);該吸収体(B)を含有する非水系シート(D);該吸収体(B)からなる非水系吸収剤(E);及びこれらの製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において、後述の非水系溶媒(2)を吸収し得る 吸収体(B)は、対象の有機溶媒を吸収、ゲル化させるために、分子内にカルボキシル基 を有する構成単位を所定量含有し、且つ該カルボキシル基 のプロトンが、所定量オニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)の架橋体(A)からなることを特徴とする。
カルボキシル基 及び/又はスルホン酸基を有する構成単位(a)としては、カルボキシル基を有するモノマー[例えば(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ケイ皮酸、及びそれらの無水物等]; 等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を高分子(1)中の構成単位とすることができる。好ましくは炭素数3〜30のカルボキシル基 を有する構成単位である。
【0007】
また、カルボキシル基 を有する構成単位を分子内に所定量含有する高分子(1)を得る方法として、上記の構成単位(a)を形成するモノマー(a')を所定量重合する方法の他に、例えば、前記カルボキシル基 のエステル化物やアミド化物等の様な容易にカルボキシル基 に変更できるモノマーを重合し、加水分解等の方法を用いて、所定量のカルボキシル基 の構成単位を分子内に導入したもの、カルボキシメチルセルロースに代表されるカルボキシル基、 含有多糖類高分子及び該多糖類と他のモノマーとのグラフト共重合体等を例示することができるが、最終的にカルボキシル基 の構成単位を所定量含有するポリマーが得られるものであれば特に限定はない。
本発明において、カルボキシル基 を有する構成単位の高分子(1)中の含有量は、高分子(1)の重量に基づいて通常20〜100重量%、好ましくは40〜100重量%、更に好ましくは60〜100重量%である。含有量が20%未満であると、後述するオニウムカチオンでカルボン酸 のプロトンを置換しても対象となる有機溶媒に対する吸収量が低下したり、少量では対象の有機溶媒をゲル化できない場合がある。
【0008】
本発明において、カルボキシル基 を有する構成単位以外の構成単位を形成する共重合可能なモノマー(b)としては、例えば(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜30)エステル類[(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等];(メタ)アクリル酸オキシアルキル(炭素数1〜4)類[(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸モノ(ポリエチレングリコール)エステル(PEG数平均分子量:100〜4000)、(メタ)アクリル酸モノ(ポリプロピレングリコール)エステル(PPG数平均分子量:100〜4000)、(メタ)アクリル酸モノメトキシポリエチレングリコール(PEG数平均分子量:100〜4000)、(メタ)アクリル酸モノメトキシプロピレングリコール(PPG数平均分子量:100〜4000)等]、(メタ)アクリルアミド類[(メタ)アクリルアミド、(ジ)メチル(メタ)アクリルアミド、(ジ)エチル(メタ)アクリルアミド、(ジ)プロピル(メタ)アクリルアミド等]、アリルエーテル類[メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、プロピルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル等]、炭素数4〜20のα−オレフィン類[イソブチレン、1−ヘキセン、1−オクテン、イソオクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン等]、炭素数8〜20の芳香族ビニル化合物類[スチレン、t−ブチルスチレン、オクチルスチレン等]、その他のビニル化合物[N−ビニルアセトアミド、カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等]、アミノ基含有モノマー[ジアルキル(アルキルの炭素数:1〜5)アミノエチル(メタ)アクリレート、メタ(アクリロイル)オキシエチルトリアルキル(アルキル炭素数:1〜5)アンモニウムクロリド、ブロマイド又はサルフェート等]及び前記カルボキシル基 を有するモノマーのアルカリ金属塩、1〜3級アミン塩又はアルカノールアミン塩等を挙げることができる。これらのモノマー(b)は、1種又は2種以上を、必要により前記(a')と所定量の範囲内(ポリマー構成単位の80%未満)で共重合すればよい。
【0009】
前記モノマー(b)の中で、モノマーの重合性や生成したポリマーの安定性等の観点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、(メタ)アクリル酸オキシアルキル類、アリルエーテル類、α−オレフィン類、芳香族ビニル化合物類が好ましい。
また、本発明においては、種々の有機溶媒の吸収やゲル化を対象としているため、それら対象となる有機溶剤のSP値(ソリュビリティ−パラメーター)に合わせて、有機溶媒とモノマー(b)のSP値との差が5以下のモノマー(b)を選択した方が吸収量やゲル化力が上がりやすいため好ましく、対象とする有機溶媒のSP値と前記モノマー(b)のSP値が3以下のものを選択した方がより好ましい。
【0010】
本発明において、前記カルボキシル基 のプロトンをオニウムカチオンで30〜100モル%置換することが必須である。
オニウムカチオンとしては、第4級アンモニウムカチオン(I)、3級ホスホニウムカチオン(II)、第4級ホスホニウムカチオン(III)、3級オキソニウムカチオン(IV)からなるカチオンの群から選ばれる1種又は2種以上である。
第4級アンモニウムカチオン(I)としては、下記(I-1)〜(I-11)が挙げられる(以下カチオンの言葉は省略)。
(I-1)炭素数4〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族系第4級アンモニウム;
テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、ジメチルプロピルアンモニウム、エチルメチルジプロピルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウム、ジメチルジブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等;
【0011】
(I-2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族第4級アンモニウム;
トリメチルフェニルアンモニウム、ジメチルエチルフェニルアンモニウム、トリエチルフェニルアンモニウム等;
【0012】
(I-3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式第4級アンモニウム;
N,N−ジメチルピロジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロジニウム、N,Nジメチルモルホリニウム、N−エチル−N−メチルモルホリニウム、N,Nジエチルモルホリニウム、N,Nジメチルピペリジニウム、N,N−ジエチルピペリジニウム等;
【0013】
(I-4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム;
1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム,4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メトキシ−1,2−ジメチルイミダゾリウム,4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム等;
【0014】
(I-5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム;
1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−カルボキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メチルカルボキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、N,N’−ジメチルベンゾイミダゾゾリム、N,N’−ジエチルベンゾイミダゾゾリム、N−メチル−N’−エチルベンゾイミダゾリウム等;
【0015】
(I-6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム;
1,3−ジメチルテトラヒドロピリジニウム、1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリジニウム、1,2,3,4−テトラメチルテトラヒドロピリジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチル−テトラヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等;
【0016】
(I-7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロヒドロピリミジニウム;
1,3−ジメチル−2,4−もしくは−2,6−ジヒドロピリミジニウム[これらを1,3−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウムと表記し、以下同様の表現を用いる。]、1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−2,4,(6)−ジヒドロピミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザシクロ[5,4,0]−7,9(10)−ウンデカンジエニウム、5−メチル−1,5−ジアザシクロ[4,3,0]−5,7(8)−ノナジエニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム等;
【0017】
(I-8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、2−ジメチル−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリニウム2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム等;
【0018】
(I-9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド−[1,2a]イミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム等;
【0019】
(I-10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウム;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルテトラヒドロピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等;
【0020】
(I-11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウム;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,6,7,8−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム等;
【0021】
3級ホスホニウムカチオン(II)としては、下記(II-1)〜(II-3)が挙げられる。
(II-1)炭素数1〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族系3級ホスホニウム;
トリメチルスルホニウム、トリエチルスルホニウム、エチルジメチルスルホニウム、ジエチルメチルスルホニウム等;
(II-2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族系3級ホスホニウム;
フェニルジメチルスルホニウム、フェニルエチルメチルスルホニウム、フェニルメチルベンジルスルホニウム等;
(II-3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式3級ホスホニウム;
メチルチオラニウム、フェニルチオラニウム、メチルチアニウム等;
【0022】
第4級ホスホニウムカチオン(III)としては、下記(III-1)〜(III-3)が挙げられる。
(III-1)炭素数1〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族系第4級ホスホニウム;
テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、メチルトリエチルホスホニウム、メチルトリプロピルホスホニウム、メチルトリブチルホスホニウム、ジメチルジエチルホスホニウム、ジメチルジプロピルホスホニウム、ジメチルジブチルホスホニウム、トリメチルエチルホスホニウム、トリメチルプロピルホスホニウム、トリメチルブチルホスホニウム等;
(III-2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族系4級ホスホニウム;
トリフェニルメチルホスホニウム、ジフェニルジメチルホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム等;
(III-3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式4級ホスホニウム;
1,1−ジメチルホスホラニウム、1−メチル−1−エチルホスホラニウム、1,1−ジエチルホスホラニウム、1,1−ジメチルホスホリナニウム、1−メチル−1−エチルホスホリナニウム、1,1−ジエチルホスホリナニウム、1,1−ペンタエチレンホスホリナニウム等;
【0023】
第4級オキソニウムカチオン(IV)としては、下記(IV-1)〜(IV-3)が挙げられる。
(IV-1)炭素数1〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族系3級オキソニウム;
トリメチルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、エチルジメチルオキソニウム、ジエチルメチルオキソニウム等;
(IV-2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族系3級オキソニウム;
フェニルジメチルオキソニウム、フェニルエチルメチルオキソニウム、フェニルメチルベンジルオキソニウム等;
(IV-3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式3級オキソニウム;
メチルオキソラニウム、フェニルオキソラニウム、メチルオキサニウム等;
【0024】
これらの中で、好ましいオニウムカチオンは(I)であり、更に好ましいものは(I-1)、(I-4)及び(I-5)であり、特に好ましいのは(I-4)及び(I-5)である。
これらオニウムカチオンは、1種又は2種以上を併用しても良い。
【0025】
本発明において、オニウムカチオンを高分子に導入する方法は、例えば高分子のカルボキシル基 のプロトンを前記オニウムカチオンにより置換する方法が挙げられる。オニウムカチオンにより、プロトンを置換する方法としては、所定量オニウムカチオンに置換できる方法であればいずれの方法でも良いが、例えば、上記オニウムカチオンの水酸化物塩(例えば、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド等)やモノメチル炭酸化物塩(例えば、1,2,3,4−トリメチルイミダゾリニウムモノメチル炭酸塩等)をカルボキシル基及び/又はスルホン酸基を含有する高分子に添加し、必要により脱水や脱炭酸、脱メタノ−ルを行うことに容易に置換可能できる。また、モノマーの段階で同様に置換しても良い。
オニウムカチオンによる置換の段階に関しては、例えば、前記カルボキシル基 を含有するモノマーをオニウムカチオンで置換した後重合する方法や、カルボキシル基 を有する高分子を作成した後酸のプロトンをオニウムカチオンで置換する方法等を挙げることができるが、最終的な高分子のカルボン酸 のプロトンを置換されるのであればいずれの段階でおこなってもよい。
【0026】
カルボキシル基 のプロトンを前記オニウムカチオンにより置換する度合い(置換度)は、最終品の用途(例えば、非水系吸収シートや非水系吸水剤、電解液のゲル化剤等の用途)によって種々異なるが、通常置換度は30〜100モル%、好ましくは50〜100モル%、更に好ましくは70〜100モル%である。また、用途がリチウム塩を含有するリチウム電池のゲル化剤の場合は、活性プロトンを低減する観点から置換度は、90〜100モル%と高い方が特に好ましい。
オニウムカチオンによる置換度が30モル%未満では、高分子(1)のカルボキシル基、 及びオニウムカチオンの解離が低すぎて膨潤力やゲル化力が低かったり、用途によっては活性プロトンが多すぎて電気特性を低下させたりする場合がある。
【0027】
本発明において、カルボキシル基 を有する構成単位を所定量含有し、且つ該カルボキシル基 が所定量オニウムカチオンで置換された前記高分子(1)は、最終的には何れかの段階で架橋して架橋体とする。
架橋の方法としては、公知の方法で良く、例えば、下記(1)〜(5)の方法を挙げることができる。
(1)共重合性架橋剤による架橋;
前記カルボキシル基 含有モノマー(a')、該モノマーのオニウムカチオン置換体、必要により共重合する他のモノマー(b)と共重合可能な又は分子内に2重結合を2ヶ以上有する共重合性架橋剤[ジビニルベンゼン等の多価ビニル型架橋剤、N,N’−メチレンビスアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド型架橋剤、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アリルエーテル型架橋剤、トリメチロールプロパントリアクリレート等の多価(メタ)アクリル酸エステル型架橋剤等]を共重合して架橋する方法。
【0028】
(2)反応性架橋剤による架橋;
カルボキシル基 又はそのオニウムカチオン置換体を有するモノマー、必要により共重合するモノマーの官能基等と反応しうる官能基を分子内に2つ以上有する反応性架橋剤[4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等の多価イソシアネート型架橋剤、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル等の多価エポキシ型架橋剤、グリセリン等の多価アルコール型架橋剤、ヘキサメチレンテトラミンやポリエチレンイミン等の多価アミン、イミン型架橋剤、エピクロルヒドリン等のハロエポキシ型架橋剤、硫酸アルミニウム等の多価金属塩型架橋剤等]を用いて架橋する方法。
(3)重合反応性架橋剤による架橋;
前記カルボキシル基 含有モノマー(a')、該モノマーのオニウムカチオン置換体、必要により共重合する他のモノマー(b)と共重合可能な又は分子内に2重結合を有し、且つカルボキシル基 又はそのオニウムカチオン置換体を有するモノマー、必要により共重合するモノマーの官能基等と反応しうる官能基を分子内に有する重合反応性架橋剤[グリシジルメタクリレート等のグリシジル(メタ)アクリレート型架橋剤、アリルグリシジルエーテル等のアリルエポキシ型架橋剤等]を用いて架橋する方法。
【0029】
▲4▼照射による架橋;
前記高分子(1)に紫外線や、電子線、γ線、マイクロウエーブ等の放射線を照射して高分子(1)を架橋する方法や前記モノマーに紫外線や、電子線、γ線、マイクロウエーブ等の放射線を照射し重合と架橋を同時に行う方法等。
▲5▼加熱による架橋;
前記高分子(1)を100℃以上に加熱して、高分子(1)の分子間で熱架橋[加熱によるラジカルの発生による炭素間の架橋や官能基間での架橋]する方法等。
これらの架橋方法の中で好ましいものは、最終品の用途、形態によって異なるが、総合的に考えると▲1▼、▲2▼及び▲4▼である。
【0030】
前記共重合性架橋剤の中で好ましいものは、多価(メタ)アクリルアミド型架橋剤、アリルエーテル型架橋剤、多価(メタ)アクリル酸エステル型架橋剤であり、更に好ましいものは、アリルエーテル型架橋剤である。
前記反応性架橋剤の中で好ましいものは、多価イソシアネート型架橋剤及び多価エポキシ型架橋剤であり、より好ましいものは分子内に3ヶ以上の官能基を有する多価イソシアネート型架橋剤又は多価エポキシ型架橋剤である。
架橋度に関しては、使用する目的によって適宜選択できるが、共重合性架橋剤を使用する場合は、全モノマー重量に対して、0.001〜10重量%が好ましく、0.01〜5重量%がより好ましい。
反応性架橋剤を使用する場合の添加量は、本発明の架橋体を利用して作成するものの種類によって好ましい添加量が異なり、後述する非水系吸収シートや非水系吸収剤を作成する場合は、全ポリマー重量に対して0.001〜10重量%が好ましく、後述する有機溶媒を含有した一体化したゲルを作成する場合は、0.01〜50重量%が好ましい。
【0031】
本発明において、前記カルボキシル基 含有モノマー、該モノマーのオニウムカチオン置換体及び必要により共重合する他のモノマー(b)の重合方法も公知の方法で良く、例えば、前記の各モノマー及び生成するポリマーが溶解する溶媒中での溶液重合法、溶媒を使用せずに重合する塊状重合法、乳化重合法等を例示することができる。この中で好ましいものは、溶液重合法である。
溶液重合による有機溶媒は、使用するモノマーやポリマーの溶解性により適宜選択できるが、例えばメタノ−ル、エタノール等のアルコール類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、ε−カプロラクタム等のラクトン類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のカルボン酸エステル類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類及び水等を挙げることができる。これら、溶媒は1種又は2種以上を混合して使用しても良い。
溶液重合における重合濃度も特に限定はなく目的の用途によって種々異なるが、1〜80重量%が好ましく、5〜60重量%がより好ましい。
【0032】
重合開始剤も通常のもので良く、アゾ系開始剤[アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド、アゾビス{2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル}プロロピオンアミド)等]、過酸化物系開始剤[過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、コハク酸パーオキサイド、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、過酸化水素等]、レドックス開始剤[上記過酸化物系開始剤と還元剤(アスコルビン酸や過硫酸塩)の組み合わせ等]を例示することができる。
他の重合方法としては、光増感開始剤[ベンゾフェノン等]を添加し紫外線を照射する方法、γ線や電子線等の放射線を照射し重合する方法等を例示することができる。
重合開始剤を使用する場合の開始剤の添加量は、特に限定はないが、使用するモノマーの総重量に対して、0.0001〜5%が好ましく、0.001〜2%が更に好ましい。
重合温度も目的とする分子量や開始剤の分解温度、使用する溶媒の沸点等により種々異なるが、−20〜200℃が好ましく、0〜100℃が更に好ましい。
【0033】
本発明の 吸収体(B)は、上記の様にして得られる架橋体(A)からなることを特徴とし、その目的によって種々の形態に加工でき特に限定はないが、好ましい形態としては粒子状、シート状の形態を挙げることができる。
以下、好ましい形態の作成方法について説明するが、形態によりその作成方法等や好ましい方法等が若干異なるので、それぞれについて説明する。
本発明の架橋体(A)からなる 吸収体(B)を粒子状とする場合、その粒子径は、平均粒径で1〜5,000μmが好ましく、より好ましくは50〜2,000μmである。
粒子状の形態を得る方法としては、最終的に粒子状になれば特に限定はないが、例えば、下記(i)〜(iv)等の方法が挙げられる。
この本発明の吸収体(B)に後述の非水系溶媒(2)を吸収させた非水系ゲル(C)の保液量は、対象とする有機溶媒の種類や前記ポリマー組成、又ゲル強度等により種々変化するが、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、メタノール、及びエタノールから選ばれる非水系有機溶媒に対する保液量を10〜1,000g/gに設計するのが好ましく、より好ましくは30〜900g/gであり、特に好ましくは50〜500g/gである。保液量が、10g/g以上では、従来の非水系有機溶媒に対する吸収体に比べ保液量が大幅に大きく、1,000g/g以下であると、非水系有機溶媒を保液した非水系 ゲル(C)のゲル強度が弱すぎるという問題もない。
【0034】
(i);必要により溶媒を用いて、前記共重合性架橋剤を共重合して高分子(1)の架橋体(A)からなる 吸収体(B)を作成し、必要により乾燥等の方法で溶媒を留去し、公知の粉砕方法を用いて粉砕して粒子状とする方法。
(ii);必要により溶媒を用いて、重合して高分子(1)を作成した後、前記反応性架橋剤又は照射等の手段により、高分子(1)を架橋した後、必要により乾燥等の方法で溶媒を留去し、公知の粉砕方法を用いて粉砕して粒子状とする方法。(iii);前記カルボキシル基 含有モノマー(a')及び必要により他モノマー(b)を前記共重合性架橋剤の存在下、必要により溶媒を用いて共重合して架橋した高分子化した後、前記オニウムカチオン化合物を添加し、酸基のプロトンを所定量オニウムカチオンに置換した後、必要により乾燥等の方法で溶媒を留去し、公知の粉砕方法を用いて粉砕して粒子状とする方法。
【0035】
(iv);前記カルボキシル基 含有モノマー(a')及び必要により他モノマー(b)を前記共重合性架橋剤の存在下必要により溶媒を用いて共重合して未架橋の高分子化した後、前記オニウムカチオン化合物及び反応性架橋剤や照射を行うことにより、酸基のプロトンを置換するのと同時に高分子を架橋し、必要により乾燥等の方法で溶媒を留去し、公知の粉砕方法を用いて粉砕して粒子状とする方法。
上記の架橋体(A)からなる 吸収体(B)の形状を粒子状にする過程で、必要により行う乾燥は、公知の乾燥方法で良く、例えば通気乾燥(循風乾燥機等)、透気乾燥(バンド型乾燥機等)、減圧乾燥(減圧乾燥機等)、接触乾燥(ドラムドライヤー等)等を挙げることができる。
乾燥する場合の乾燥温度に関しては、ポリマー等の劣化や過度の架橋が起こらなければ特に限定はないが、好ましくは0〜200℃、更に好ましくは、50〜150℃である。
形状を粒子状とする場合の、粉砕方法も公知の方法で良く、例えば、衝撃粉砕(ピンミル、カッターミル、ボールミル型粉砕機やACMパルペライザー等の高速回転型粉砕機等)、空気粉砕(ジェット粉砕機等)、凍結粉砕等の方法を挙げることができる。
【0036】
この様に粒子状化した架橋体(A)からなる非水系吸収体(B)は、有機溶媒を吸収する能力があり、非水系吸収剤(E)として利用できる。
非水系吸収剤(E)として使用する場合はプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、メタノール、及びエタノールから選ばれる有機溶媒に対する保液量を10〜1,000g/gに設計するのが好ましく、より好ましくは30〜900g/gであり、特に好ましくは50〜500g/gである。保液量が、10g/g以上では、従来の非イオン系吸収剤に比べ保液量が大幅に大きく、1,000g/g以下であると有機溶媒を保液した吸収剤のゲル強度が弱すぎるという問題もない。
【0037】
次に本発明の(B)の形状をシート状とする場合に関して説明する。
シート状にする方法としては、例えば、下記(v)〜(vii)の方法を挙げることができる。
(v);前記粒子状の 吸収体(B)を不織布や紙等の間に挟み込んでサンドイッチシートとする方法。
(vi);前記高分子(1)の未架橋体を不織布、織布、紙、フィルムからなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の基材に含浸及び/又は塗工した後、前記架橋剤による架橋、紫外線や、電子線、γ線等の放射線照射による架橋、加熱による架橋の群から選ばれる1つ又は2以上の架橋手段を用いて高分子(1)を架橋するとともに、必要により溶媒を留去しシート化する方法。
(vii);30〜100モル%のプロトンを前記オニウムカチオンで置換したカルボキシル基 含有モノマー20〜100重量%、他の共重合可能なモノマーを0〜80重量%、前記架橋剤からなる混合溶液を、不織布、織布、紙、フィルムからなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の基材に、含浸及び/又は塗工した後、該基材を重合開始剤及び/又は紫外線や、電子線、γ線等の放射線照射による架橋、加熱による架橋の群から選ばれる1つ又は2以上の架橋手段を用いて重合し、必要により溶媒を留去することによりシート化する方法。
【0038】
これらの方法の中で、作成したシートの厚みの調整の容易さや作成したシートの吸収速度等の観点から、(vi)又は(vii)が好ましい。
形状をシート状とした場合のシートの厚みは、1〜5,000μmが好ましく、5〜2,000がより好ましく、10〜1,000μmが特に好ましい。 シートの厚みが、1μm以上であると前記(B)の目付量も十分となり、5,000μm以下であるとシートの厚みも十分である。
シート長さや巾に関しては、使用する目的や用途により適宜選択でき、特に限定はないが、好ましい長さは0.01〜10,000m、好ましい巾は0.1〜300cmである。
前記シート(C)における本発明の(B)の目付量に関しては、特に限定はないが、対象とする有機溶剤の吸収・保液能力、また厚みが厚くなりすぎないこと等を加味すると、目付量は、10〜3,000g/m2が好ましく、20〜1,000g/m2が更に好ましい。
【0039】
本発明において、形態をシート状とするために必要により使用する、不織布、織布、紙、フィルム等の基材は公知のもので良く、例えば、目付量が10〜500g程度の合成繊維及び/又は天然繊維からなる不織布又は織布、紙(上質紙、薄葉紙、和紙等)、合成樹脂からなるフィルム及びこれらの2つ以上の基材及びこれらの複合体を例示することができる。
これらの基材の中で、好ましいものは、不織布及び不織布とフィルムとの複合体であり、特に好ましいものは、片面が不織布で片面が透液性のないフィルムからなる複合体である。
本発明において、これら基材の厚みは、好ましくは1〜5,000μm、より好ましくは10〜2,000μmである。厚みが、1μm以上であると、所定量の前記高分子(1)の含浸や塗工がやりやすくなり、一方厚みが5,000μm以下であるとシートが厚すぎず使いやすい。
基材への、本発明の高分子(1)の塗工方法や含浸方法は、公知の方法で良く例えば、通常のコーティングやパディング等の方法を適用すれば良く、コーティングやパディング処理を行った後、重合や希釈、粘度調整等の為に使用した溶媒を、必要により乾燥等の方法で留去しても良い。
【0040】
この様にして、作成した本発明の 吸収体(B)を含有するシートは、有機溶媒を効率よく吸収するので、非水系吸収シート(D)として用いられ、主に有機溶媒やリチウム1次電池、2次電池、コンデンサー用の有機溶媒系電解液の非水系吸収シートや漏れ防止シート等の目的で使用される。
この非水系吸収シート(D)は、吸収量も使用目的により種々異なるが、リチウム電池の代表的な溶媒であるプロピレンカーボネートに対する保液量(遠心脱 溶媒後の吸収量)が0.1〜100g/cm2のシートが好ましく、1〜100g/cm2のものが更に好ましい。保液量が0.1g/cm2以上であると電解液等を十分に保液でき、100g以下であると有機溶媒を吸収したシートが厚くなりすぎない。
【0041】
本発明 は、 非水系吸収体(B)及び非水系有機溶媒(2)からなる非水系ゲル(C)である。
この非水系ゲル(C)における前記 吸収体(B)/非水系有機溶剤の比率は、好ましくは0.1〜99/1〜99.9重量%であり、より好ましくは0.5〜50/50〜99.5重量%、特に好ましくは1〜30/70〜99重量%であり、最も好ましくは1〜20/80〜99重量%である。該(B)の比率が、0.1重量%以上であると生成した非水系ゲルのゲル強度が十分で全体をゲル化でき、一方含有量が、99.9重量%以下であると該(B)の含有量が十分であり電解液のゲル化等に使用した場合、ゲルの導電性が低下したり、必要とする電解液や後述する電解質の添加量が低すぎて容量不足になることがない。
【0042】
本発明の非水系ゲル(C)に使用する水を含まない非水系有機溶媒(2)としては、前記の有機溶媒と同じものが挙げられ、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系有機溶媒、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系有機溶媒、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系有機溶媒、アセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系有機溶媒、ジエチルエーテル、ジトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系有機溶媒類、 酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のカルボン酸エステル系有機溶媒、γ−ブチロラクトン等のラクトン系有機溶媒、ε−カプロラクタム等のラクタム系有機溶媒等を挙げることができる。
これらの中で好ましい有機溶媒は、リチウム電池等の溶媒であるプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジメトキシエタン;コンデンサー等の溶媒であるγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクタム;固形燃料や着火剤の溶媒であるメタノール、エタノール、プロパノール;その他にトルエン、キシレン、プロピレングリコール等の1種又は2種以上の混合物を挙げることができる。
【0043】
本発明において、更にこれらの非水系有機溶媒は、必要によりリチウム電池等に使用される電解質であるLi等の塩を前記有溶媒中に含有した溶媒であっても良い。
前記有機溶剤中に含有する好ましいLi塩の種類としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPH6、LiAsF6、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2の中の1種又は2種以上、更に好ましい塩としては、LiBF4及び/又はLiPH6である。
必要により添加するLi塩の含有量は、その目的や必要性、Li溶解性等により種々選択できるが、前記有機溶媒の重量中に、0.5〜50重量%含有したものが好ましく、更に好ましくは、1〜20重量%含有した溶媒である。
尚、本発明において、前記リチウム塩を含有する有機溶媒を使用する場合、前記カルボキシル基及び/又はスルホン酸基のプロトンがリチウム塩と反応する可能性があるため、この場合のオニウムカチオンによるプロトンの置換度は、90〜100モル%が好ましく、98〜100モル%の置換が更に好ましい。
【0044】
該非水系ゲル(C)の作成方法としては、例えば下記の(viii)〜(xi)が挙げられるが、(x)や(xi)等に挙げた方法で一体化したゲルを作成するのが好ましい。
(viii)前述した本発明の粒子状の 吸収体(B)に所定量の該(2)を添加する方法;
(ix)該(B)を含有するシートに該(2)を添加する方法;
(x);前記高分子(1)を該(2)に溶解し、該(1)を前記架橋剤による架橋、紫外線や、電子線、γ線等の放射線照射による架橋、加熱による架橋の何れかの架橋手段で架橋することにより一体化したゲルとする方法;
(xi);該(2)中で、前記オニウムカチオンで30〜100モル%のプロトンを置換したカルボキシル基 含有モノマー20〜100重量%、及び必要により他の共重合可能なモノマーを0〜80重量%とを、前記共重合性架橋剤の存在下重合することにより一体化したゲルとする方法。
【0045】
吸収体(B)及び前記非水系有機溶媒からなるゲルの形態は、その目的や用途に応じて適宜選択することができ、形状としては、例えば、シート状、ブロック状、球状、円柱状などの形状を例示することができる。これらの中で好ましい形状は、シート状又はブロック状であり、特に携帯電話やコンピューターのゲル電池として使用する場合はシート状が好ましい。
シート状ゲルとする場合のゲルの厚みは、1〜10,000μmが好ましく、10〜1,000μmが更に好ましい。シート状ゲルの巾や長さに関しては、その使用目的や場所、用途等に合わせて適宜選択すればよい。
これらの形状のゲルの作成方法も、特に限定はなく例えば作成したい形状に合わせた容器中やセルの中でゲル化させる方法や離型紙、フィルム、不織布等の上に、前記高分子(1)やモノマー等と該(2)の混合物を積層又はコーティング等の方法によりシート状のゲルを作成する方法等を例示できる。
【0046】
本発明の非水系吸収体(B)若しくは非水系吸収剤(E)及び/又は非水系ゲル(C)は、少量で多量のリチウム電池用の有機溶媒をゲル化できるため、そのため電解液の比率アップが可能となり、その結果としてイオン伝導度のアップが可能となるため、リチウム電池用のゲル化剤として好適に使用することができる。
該(B)、前記(C)、(D)及び(E)をリチウム電池用のゲル化剤として使用する場合は、電極との接触性(界面インターフエイス)の観点から、シート状の架橋体に前記のリチウム電解質を含有した有機溶媒を吸収させたものや、前述した非水系吸収体(B)と前述のリチウム電解質を含有した有機溶媒からなる一体化した非水系ゲル(C)をゲル電解質として使用すればよい。
以上のことから、有機溶媒系の非水系吸収剤(E)、非水系ゲル(C)や非水系吸収シート(D)のみならず、電子電気機器や自動車用の有機溶媒系電池やコンデンサー、キャパシタ等の漏れ防止シート及び止液剤、有機溶媒系の電池やコンデンサーのゲル電解質電池、アルコール系の固体燃料、着火剤等の幅広い用途に有用である。
【0047】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは無い。
以下、特に定めない限り、%は重量%を示す。
【0048】
実施例1
アクリル酸360g(5モル)とペンタエリスリトールトリアリルエーテル1.08g及び水1140gを2リットルの断熱重合槽に入れた。
モノマー溶液の温度を0℃まで冷却して、溶液に窒素を通じて溶存酸素を低下させた後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド0.36gと35%過酸化水素水3.1gとL−アスコルビン酸0.38gを添加し、重合を開始させた。
重合後、生成した含水ゲルをミートチョッパーを用いて、ゲルを細分化した後、このゲルに、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムカチオンのメチル炭酸塩(分子量:203)の60%メタノ−ル溶液(三洋化成工業社製)1353g(4モル)を添加したところ、脱炭酸と脱メタノールが起こったのが観察された。
前記イミダゾリニウムカチオンを添加したゲルを、バンド型乾燥機(透気乾燥機、井上金属社製)を用いて、100℃の熱風をゲルに透気して、溶媒として使用した水及び副成したメタノールを留去し、乾燥した。
乾燥物をカッターミルを用いて粉砕し、平均粒径400μmの粒子状の本発明の架橋体(A1)からなる非水系吸収体(B1)を得た。
【0049】
参考例1
実施例1で用いた、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムカチオンのメチル炭酸塩の代わりに、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド(分子量:147)の20%水溶液(三洋化成工業社製)3307g(4.5モル)を添加した以外は、実施例1と同様な操作を行い、粒子状の架橋体(A2)からなる非水系吸収体(B2)を得た。
【0051】
比較例1
特開昭58−154709号公報の実施例3記載の方法、すなわち、4級アミノ基を有するモノマーであるメタアクリロキシオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドの80%水溶液100gとN−Nメチレンビスアクリルアミド0.06gを混合し、更に開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド0.8gを添加し混合した。
この溶液を、85℃の恒温水槽で加熱された箱型容器の中に入れ重合した。重合物を取り出し、カッターミルを用いて粉砕し、平均粒径400μmの粒子状の比較のカチオン性の架橋体(A'−1)からなる非水系吸収体(B'−1)を得た。
【0052】
比較例2
特開昭60−179410号公報の実施例1記載の方法、すなわち、攪拌機、冷却器、滴下ロートを備えた500mlの丸底フラスコにシクロヘキサン230ml、エチルセルロース1.0gを仕込み75℃まで昇温した。
別に三角フラスコ中でアクリル酸12gと3級アミノ基含有モノマーであるジメチルアミノエチルメタアクリレート26.2g及び蒸留水70gを混合し、更に35%塩酸5gとN,N−メチレンビスアクリルアミド0.5gを加え均一に溶解した。
このモノマー溶液に開始剤として過硫酸アンモニウム0.02gを添加し、この溶液を1.5時間かけて前記丸底フラスコに滴下し重合した。
重合後、シクロヘキサンをデカンテーションで除去し、生成したビーズ状の粒子を減圧乾燥機を用いて90℃で乾燥し、平均粒径約200ミクロンの比較の架橋体(A'−2)からなる非水系吸収体(B'−2)を得た。
【0053】
比較例3
特開平3−221582号公報の実施例1記載の方法、すなわち、温度計、ガス導入管及び冷却器を備えた500mlの丸底フラスコに、完全ケン価ポバール2g及び部分ケン価ポバール(ケン価度約80%)0.8gを水300gを入れ、窒素を通じて溶存酸素を置換した後、40℃に加熱した。
その後、モノマーであるドデシルアクリレート99.823gと架橋剤であるエチレングリコールジアクリレート0.177g及び重合開始剤である、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル 0.5gからなる溶液をフラスコ内に一度に加え、400rpmの撹拌速度で激しく撹拌した。次いで、フラスコ内部の温度を70℃に昇温し、その温度で2時間重合し、その後フラスコ内部の温度を80℃に昇温して2時間維持し、重合を完結した。
重合後、ビーズ状の架橋重合体をロ別し、水で粒子を洗浄した後乾燥することにより、平均粒径約300μmの粒子状の比較の架橋体(A'−3)からなる非水系吸収体(B'−3)を得た。
【0054】
比較例4
特開平11−35632号公報の実施例1記載の方法、すなわち、温度計及びガス導入管を備えたガラス製注型重合容器(厚み1cm)に、メトキシエチルアクリレート99.827gと架橋剤であるヘキサンジオールジアクリレート0.173g及び開始剤として、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1gからなる混合溶液を注入し、窒素気流下50℃で4時間加熱して重合を行った。その後、80℃に昇温し、2時間維持して重合を完結させた。
重合物を0℃まで冷却後、重合物をカッターミルで粉砕し、平均粒径約500μmの比較の架橋体(A'−4)からなる非水系吸収体(B'−4)を得た。
【0055】
比較例5
特開平4−230250号公報の実施例8記載の方法、すなわち、30℃に保った浴中に、窒素導入管と温度計、排気口を備えた3口の200mlのセパラブルフラスコ中に、N−ビニルアセトアミド40g及び架橋剤であるN,N’−1,4−ブチレンビスアセトアミド2.0mgを水150gに溶解し、1リットル/分で系内に窒素を導入して、溶存酸素を脱気した。その後、脱気水10mlに溶解した2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド120mgを加え、12時間整地し重合した。
得られた含水ゲルを、カッターを備えたミキサーで裁断し、アセトンで洗浄した後、80℃で12時間真空乾燥した。乾燥した粒子を、更にカッターミルで粉砕し、平均粒径400μmの比較の架橋体(A'−5)からなる非水系吸収体(B'−5)を得た。
【0056】
比較例6
実施例1で得られた重合ゲルに、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムカチオンのメチル炭酸塩の60%メタノ−ル溶液(三洋化成工業社製)に換えて、30%アンモニア水溶液226.7g(4モル)を用いた以外は、実施例1と同様な操作を行い、平均粒径400μmの比較の架橋体(A'−6)からなる非水系吸収体(B'−6)を得た。
【0057】
本発明の粒子状の架橋体からなる非水系吸収体(B1)、参考例2及び比較の粒子状の架橋体からなる非水系吸収体(B2)及び(B'−1)〜(B'−6)の各種有機溶媒に対する吸液量及び保液量を下記の方法で測定した。その結果を、表1に示す。[吸液量及び保液量の測定]
吸液量の測定;巾10cm、長さ20cmのナイロン製のメッシュ袋(開口:75μm)に粒子状の非水系吸収体1.00gを添加し、その袋ごとプロピレンカーボネートの中に3時間浸漬した後、30分間過剰のプロピレンカーボネートを水切りした。空の袋を用いて同様な操作を行い、下式により吸液量(g/g)を測定した。
吸液量(g/g)=膨潤後の試料袋の重量−浸漬後の空の袋の重量
保液量の測定:吸収量を測定したナイロン製のメッシュ袋を遠心脱水装置(コクサン社製、遠心直径15cmに入れ、1,500rpmの回転速度で5分間遠心脱水した。同様な操作を、浸漬後の空の袋についても行い、下式により保液量を測定した。
保液量(g/g)=脱水後の試料袋の重量−脱水後の空の袋の重量
プロピレンカーボネートの代わりに、γ−ブチロラクトン、メタノール、トルエンを用いて同様な操作を行い、各溶媒に対するの吸液量、保液量を測定した。
【0058】
【表1】
【0059】
実施例2
攪拌機、窒素導入管、冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1リットルの丸底フラスコに、アクリル酸72gとモノメトキシポリエチレングリコールアクリレート(ブレンマーAME−400、日本油脂社製、PEGの数分子量:約400)28g及びメタノール100gを入れ、フラスコの内容物に窒素を通じて溶存酸素を置換するとともに、水浴槽を用いて、内容物の温度を50℃に昇温した。
別途、重合開始剤であるアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル0.1gをメタノール9.9gに溶解した溶液を、窒素気流下、撹拌しながら、滴下ロートを用いて約2時間かけて滴下して重合させ、滴下終了後2時間50℃で重合を継続し、その後70℃に昇温して2時間重合して重合を完結させた。
生成したポリマーの溶液を室温まで冷却した後、実施例1で用いた、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムカチオンのメチル炭酸塩(分子量203)の60%メタノ−ル溶液322g(約0.95モル相当)を滴下ロートを用いて、丸底フラスコ内のポリマー溶液に滴下した所、滴下とともに脱炭酸が起こるのが観察された。イミダゾリニウムカチオン溶液を全量滴下した後、約2時間撹拌を継続してイミダゾリニウムカチオンで置換したポリマー溶液(ポリマー濃度:約42%)を得た。
このポリマー溶液100gにγ−ブチロラクトン798gを添加し、減圧下、60℃に加熱して、メタノールを留去し、ポリマー濃度5%のγ−ブチロラクトン溶液を得た。
このγ−ブチロラクトン溶液100gにポリグリセロールポリグリシジルエーテル)0.5gを添加し、100mlのサンプル瓶に入れ、サンプル瓶を密閉して、70℃の恒温槽中で1時間加熱しゲル化させ、本発明の架橋体からなる非水系吸収体と有機溶媒からなる非水系ゲル(C1)を得た。
【0060】
比較例7
PEO(ポリエチレンオキサイド)系の有機溶媒含有ゲルを作成するために、特開平6−68906号公報の実施例記載のモノマーと架橋剤である、ポリエチレングリコール(分子量:400)モノアクリレート3gとポリエチレングリコ−ルジアクリレート2g、及び溶媒としてγ−ブチロラクトン95gを混合した。
このモノマー濃度5%のγ−ブチロラクトン溶液に、重合開始剤であるアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.05gを添加し溶解した後、100mlのサンプル瓶に入れ、窒素気流下、60℃で5時間重合し、比較の架橋体からなる非水系吸収体と有機溶剤からなる非水系ゲル(C'−1)を得た。
【0061】
比較例8
アクリロイルトリメチルアンモニウムクロリド5g及び架橋剤としてN,N−メチレンビスアクリルアミド0.1gをγ−ブチロラクトン95gに溶解させた。
このモノマー濃度5%のγ−ブチロラクトン溶液に、重合開始剤であるアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.05gを添加し溶解した後、100mlのサンプル瓶に入れ、窒素気流下、60℃で5時間重合し、比較の架橋体からなる非水系吸収体と有機溶媒からなる非水系ゲル(C'−2)を得た。
【0062】
実施例2で作成した本発明の非水系ゲル(C1)及び比較例7、8で作成した比較の非水系ゲル(C'−1)及び(C'−2)に関して、作成直後及び経変後のゲル化状態を下記の方法で測定した。その結果を表2に示す。
[作成直後と経変後のゲル化状態の測定法]
作成したゲルを観察し、下記の基準で下記の基準で評価し、作成直後のゲル化状態とした。
◎:全体が完全にゲル化しており、ゲルの強度も強い。
○:全体が完全にゲル化しているが、ゲルの強度が弱い。
△:ゲルが半溶解状態であり、サンプル瓶を倒すとゲルが流動する。
×:全体が液状となっており、ゲル化していない。
作成したゲルの入ったサンプル瓶を完全に密閉し、80℃の恒温槽中で30日間加熱し、加熱後のゲルの状態を経変後のゲル化状態とした。
【0068】
【表2】
【0069】
実施例3
攪拌機、窒素導入管、冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1リットルの丸底フラスコに、アクリル酸72gとモノメトキシポリエチレングリコールアクリレート(ブレンマーAME−400、日本油脂社製、PEGの数分子量:約400)28g及びメタノール100gを入れ、フラスコの内容物に窒素を通じて溶存酸素を置換するとともに、水浴槽を用いて、内容物の温度を50℃に昇温した。
別途、重合開始剤であるアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル 0.1gをメタノール9.9gに溶解した溶液を、窒素気流下、撹拌しながら、滴下ロートを用いて約2時間かけて滴下して重合させ、滴下終了後2時間50℃で重合を継続し、その後70℃に昇温して2時間重合して重合を完結させた。
生成したポリマーの溶液を室温まで冷却した後、実施例1で用いた、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムカチオンのメチル炭酸塩(分子量203)の60%メタノ−ル溶液271g(約0.8モル相当)を滴下ロートを用いて、丸底フラスコ内のポリマー溶液に滴下した所、滴下とともに脱炭酸が生じるのが観察された。イミダゾリニウムカチオン溶液を全量滴下した後、約2時間撹拌を継続してイミダゾリニウムカチオンで置換したポリマー溶液(ポリマー濃度:約47%)を得た。
このイミダゾリニウムカチオンで置換したポリマー溶液100gに反応性架橋剤であるポリグリセロールポリグリシジルエーテル(デナコール521、ナガセケムケックス社製、エポキシの個数:約5ヶ)0.047gを添加し混合した後、ナイフコーターを用いて、離型紙上に厚み200μmの厚さでコーティングした後、100℃の循風乾燥機を用いて、10分間加熱・乾燥することにより、ポリマーの架橋を行うとともに使用したメタノールを留去した。
乾燥後、ポリマーから離型紙を取り除くことにより、厚み約80μmの本発明の架橋体からなる非水系吸収シート(D1)を得た。このシートの目付量を測定したところ、目付量は約100g/m2であった。
【0070】
実施例4
厚み47μmのポリエステル/ポリエチレン不織布(アルシーマA0404WTO、株式会社ユニチカ製)を実施例2で得たイミダゾリニウムカチオンのポリマー溶液とポリグリセロールポリグリシジルエーテルとの混合溶液中に浸漬した後、ポリマー溶液の含浸量が約100g/m2となる様、マングルを用いて含浸した不織布を絞り、その後90℃の循風乾燥機中で15分加熱・乾燥し、本発明の架橋体からなる非水系吸収体の目付量約47g/m2の本発明の複合非水系吸収シート(D2)を得た。このシートの厚みを測定したところ、約65μmであった。
【0071】
実施例5
実施例4で用いた不織布の片面に、厚み約10μmとなる様にポリエチレンをサンドラミネートした、ラミネートシート(トータルの厚み:約55μm)を作成した。
ポリエチレンをラミネートしていない方の不織布の面に、実施例4で得たイミダゾリニウムカチオンのポリマー溶液とポリグリセロールポリグリシジルエーテルとの混合溶液を、混合溶液の目付量が約100g/m2となる様、ナイフコーターを用いて塗工した。
その後90℃の循風乾燥機中で15分加熱・乾燥し、本発明の架橋体からなる非水系吸収体の目付量約47g/m2の複合非水系吸収シート(D3)を得た。このシートの厚みを測定したところ、約75μmであった。
【0072】
実施例6
メタクリル酸84g(1モル)に1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンのモノメチル炭酸塩の45%エタノール溶液を332g(0.8モル相当)添加し、メタクリル酸のプロトンをイミダゾリウムカチオンで置換した。(モノマー濃度:約41%)
このモノマー溶液に、共重合性架橋剤であるトリメチロールプロパントリアクリレート0.1gと重合開始剤であるt−ブチルパーオキシネオデカノエート(パーブチルND、日本油脂社製、10時間半減期温度:46.5℃)0.3gを添加した。
このモノマー溶液中に、厚み約400μmのポリエステル不織布(アピールAN060)を浸漬し、モノマー溶液の含浸量が500g/m2とマングルを用いて不織布を絞った。
このモノマー溶液が含浸した不織布を、80℃に加熱した送風を停止した順風乾燥機中に入れた所、直ちに重合が開始した。この温度で30分重合した後、送風を開始し、更に1時間加熱することにより、重合を完結させるとともに溶媒であるエタノールを留去し、本発明の架橋体からなる非水系吸収体を含有する複合非水系吸収シート(D4)を得た。
この吸収シートの厚みと本発明の架橋体からなる非水系吸収体の目付量を測定したところ、厚みは約450ミクロン、非水系吸収体の目付量は約200g/m2であった。
【0073】
比較例9
実施例4で用いた不織布(アルシーマA0404WTO)をそのまま比較のシート(D'−1)とした。
【0074】
比較例10
実施例6で用いた不織布(アピールAN060)をそのまま比較のシート(D'−2)とした。
【0075】
実施例3〜6に記載した本発明の吸収シート(D1)〜(D4)及び比較例9、10に記載した比較のシート(D'−1)(D'−2)に関して、下記の方法で有機溶媒に対する非水系吸収シートの吸液量及び保液量、吸液速度、裏抜性及び裏抜率を下記の方法で測定した。
[非水系吸収シートの吸液量及び保液量の測定]
非水系吸収シートの吸液量の測定;5×5cmに裁断したシートを、プロピレンカーボネートの中に3時間浸漬した後、シートをクリップで固定し、30分間過剰のプロピレンカーボネートを水切りし、下式により吸液量(g/cm2)を測定した。
シートの吸液量(g/cm2)=膨潤後のシートの重量/25(cm2)
シートの保液量の測定:吸収量を測定したシートをナイロン製のメッシュ袋の中に入れ、遠心脱水装置(コクサン社製、遠心直径15cmに入れ、1,500rpmの回転速度
で5分間遠心脱水し、下式により保液量を測定した。
保液量(g/cm2)=脱水後の試料袋の重量(g)−空の袋の重量(g)
/25(cm2)
プロピレンカーボネートの代わりに、γ−ブチロラクトンを用いて同様な操作を行い、各溶媒に対するの吸液量、保液量を測定した。
【0076】
[吸液速度の測定]
ガラス版の上に5×5cmに裁断したシートを置き、ガラス版にシートが密着する様にシートの端をセロテープ(登録商標)で固定した。
プロピレンカーボネート1.0gをシートの中央部にスポイトを用いて添加し、添加したプロピレンカーボネートが全量シートに吸収されるまでの時間を吸液速度とした。
[裏抜け性及び裏抜け率の測定]
直径12.5cmのろ紙(アドバンテック東洋社製、NO.2)を5枚重ねて、その上に5×5cmに裁断したシートを置き、染料で着色したプロピレンカーボネート1.0gをシートの中央部にスポイトを用いて添加し、シートを通過してろ紙に吸収されたプロピレンカーボネートのシート裏面への裏抜性を以下の指標で評価した。
◎:全く裏抜け無、○:殆ど裏抜け無、△:少量裏抜け有、×:多量に裏抜け有
また、試験前後のろ紙の重量を測定する事により、下式により裏抜率を求めた。
裏抜け率(%)={試験後のろ紙の重量(g)−試験前のろ紙の重量(g)}
/添加したプロピレンカーボネートの重量(g)×100
【0077】
【表3】
【0078】
表1から以下のことが明らかである。
(1)本発明の架橋体からなる非水系吸収体(B1)は、比較の架橋体からなる非水系吸収体(B'−1)〜(B'−6)に比べ、プロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトン、メタノール等の極性溶媒に対する吸液量や保液量が著しく高い。特に、電解液の溶媒等に使用されるプロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトンなどに関しては、その差は顕著である。
(2)ポリマー構造を吸収させる溶媒の構造に近づけることにより、トルエンの様な比較的極性の低い有機溶媒に関しても吸液や保液が可能である。
【0079】
表2から以下のことが明らかである。
(1)本発明の非水系ゲル(C1)〜(C3)は、比較の非水系ゲル(C'−1)〜(C'−8)に比べ、架橋体からなる非水系吸収体の濃度が少量でも、γ−ブチロラクトンやプロピレンカーボネート等の溶媒を含有するゲル強度が高いしっかりしたゲルを作成することができる。
(2)本発明の非水系ゲル(C1)は、比較の非水系ゲル(C'−1)〜(C'−2)に比べ、経変後のゲルの安定性が著しく優れている。
【0080】
表3から以下のことが明らかである。
▲1▼本発明の非水系吸収シート(D1)〜(D4)は、比較のシート(D'−1)(D'−2)に比べ、プロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトン等に比べて著しく吸液量や保液量が高い。特に保液量に関しては、その差は顕著である。
▲2▼更に、本発明の非水系吸収シート(D1)〜(D4)は、比較のシート(D'−1)(D'−2)に比べ、シートの裏抜け性や裏抜け率が著しく低い。特にポリエチシートをラミネートした不織布を基材として使用した本発明の吸収シート(D3)は、全く裏抜けしない。
【0081】
【発明の効果】
本発明の非水系吸収体、非水系吸収シート、非水系ゲル、非水系吸収剤は以下の効果を奏する。
▲1▼本発明の架橋体からなる非水系吸収体は、従来の非水系吸収体に比べ、各種の有機溶媒に対する吸液量が著しく高いことから、極少量の添加で多量の有機溶媒をゲル化させることができる。また、保液量も高いことから、多少の圧力がかかっても、吸液した有機溶媒をはき出すことがない。
▲2▼本発明の非水系吸収シートは、従来のシートに比べ、著しく有機溶媒に対する吸液量や保液量が高いため、かつ多少の圧力がかかっても吸液した有機溶媒を殆どはき出すことがないため、シートの厚みやトータル面積が小さくても多量の有機溶媒を短時間で吸液や保液することができる。
▲3▼本発明の非水系吸収シートを有機溶媒系電池やコンデンサー等の電解液の漏れ防止シートなどとして使用した場合、極薄い小面積のシートで、多量の有機溶媒を短時間で吸液/保液でき、且つシートの裏抜け性も低いため、電解液等の漏れが生じても、電解液が他の部分を汚染したり、外部に露出したりする恐れがない。
▲4▼本発明の架橋体からなる非水系吸収体又は非水系吸収剤と有機溶剤を用いることにより、一体化した非水系ゲルも作成することが可能であるため、固体燃料やゲル電池等のパッケージレスの用途にも充分対応することができる。
▲5▼更に本発明の非水系ゲルは、架橋体の純分が低くてもゲル強度の高いしっかりしたゲルを作成でき、またリチウムイオン等の多量の電解質を含む系でもゲル化が可能であるため、導電性の高いゲルを作成する事ができる。
▲6▼その上、架橋体からなる非水系吸収体と有機溶媒からなる非水系ゲルは、長期的にも極めて安定であるため、ゲルが劣化して電解液等が露出する恐れがない。
Claims (11)
- アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤及びレドックス系開始剤からなる群より選ばれる開始剤を使用して重合してなり、(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ケイ皮酸、及びそれらの無水物からなる群より選ばれる1種以上の分子内にカルボキシル基を有する構成単位を20〜100重量%含有し、且つ該カルボキシル基のプロトンの30〜100モル%が(I−4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム、(I−5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム、(I−6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム、(I−7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロヒドロピリミジニウム、(I−8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム、(I−9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム、(I−10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム及び(I−11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の第4級アンモニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)の架橋体(A)からなる吸収体(B)、並びに、アルコール系有機溶媒、グリコール系有機溶媒、カーボネート系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、エーテル系有機溶媒類、カルボン酸エステル系有機溶媒、ラクトン系有機溶媒、及びラクタム系有機溶媒からなる群から選ばれる1種又は2種以上の非水系有機溶媒(2)からなる非水系ゲル(C)。
- 該非水系有機溶媒(2)が、水を実質上含有しない請求項1記載の非水系ゲル(C)。
- 該非水系有機溶媒(2)が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクタム、メタノール、エタノールおよびプロパノールからなる群より選ばれる1種または2種以上である請求項1または2記載の非水系ゲル(C)。
- 前記高分子(1)のカルボキシル基を有する構成単位の含量が40〜100モル%であり、且つ該カルボキシル基 のプロトンの50〜100モル%が第4級アンモニウムカチオンで置換されてなる請求項1〜3の何れか記載の非水系ゲル(C)。
- 前記(A)が、前記第4級アンモニウムカチオンによる置換が前記高分子(1)の重合前又は重合後の段階で行って得られてなる請求項1〜4の何れか記載の非水系ゲル(C)。
- アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤及びレドックス系開始剤からなる群より選ばれる開始剤を使用して重合してなり、(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ケイ皮酸、及びそれらの無水物からなる群より選ばれる1種以上の分子内にカルボキシル基を有する構成単位を20〜100重量%含有し、且つ該カルボキシル基のプロトンの30〜100モル%が(I−4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム、(I−5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム、(I−6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム、(I−7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロヒドロピリミジニウム、(I−8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム、(I−9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム、(I−10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム及び(I−11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の第4級アンモニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)をアルコール系有機溶媒、グリコール系有機溶媒、カーボネート系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、エーテル系有機溶媒類、カルボン酸エステル系有機溶媒、ラクトン系有機溶媒、及びラクタム系有機溶媒からなる群から選ばれる1種又は2種以上の非水系有機溶媒(2)中に溶解し、架橋剤による架橋、紫外線・放射線の照射による架橋、加熱による架橋からなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の架橋手段を用いて架橋するか、又は30〜100モル%のプロトンを(I−4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム、(I−5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム、(I−6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム、(I−7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロヒドロピリミジニウム、(I−8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム、(I−9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム、(I−10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム及び(I−11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の第4級アンモニウムカチオンで置換したカルボン酸基含有モノマー20〜100重量%、及び必要により他の共重合可能なモノマー0〜80重量%を、前記非水系有機溶媒(2)中で架橋剤の存在下、アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤及びレドックス系開始剤からなる群より選ばれる開始剤を使用して重合する請求項1〜5の何れか記載の非水系ゲル(C)の製造法。
- アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤及びレドックス系開始剤からなる群より選ばれる開始剤を使用して重合してなり、(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ケイ皮酸、及びそれらの無水物からなる群より選ばれる1種以上の分子内にカルボキシル基を有する構成単位を20〜100重量%含有し、且つ該カルボキシル基のプロトンの30〜100モル%が(I−4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム、(I−5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム、(I−6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム、(I−7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロヒドロピリミジニウム、(I−8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム、(I−9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム、(I−10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム及び(I−11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の第4級アンモニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)の架橋体(A)からなる吸収体(B)からなり、そのプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、メタノール、及びエタノールからなる群から選ばれる非水系有機溶媒に対する保液量が10g〜1,000g/gである吸収体(B)、並びに、不織布、織布、紙、及びフィルムからなる群から選ばれる基材からなる非水系吸収シート(D)。
- プロピレンカーボネートに対する保液量(遠心脱溶媒後の吸収量)が1〜100g/cm2である請求項7記載の非水系吸水シート(D)。
- 請求項7又は8記載の非水系吸水シート(D)からなる、リチウム1次電池、2次電池、もしくはコンデンサー用の有機溶媒系電解液の非水系吸収シート又は漏れ防止シート。
- アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤及びレドックス系開始剤からなる群より選ばれる開始剤を使用して重合してなり、(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ケイ皮酸、及びそれらの無水物からなる群より選ばれる1種以上の分子内にカルボン酸基を有する構成単位を20〜100重量%含有し、且つ該カルボン酸基のプロトンの30〜100モル%が(I−4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム、(I−5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム、(I−6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム、(I−7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロヒドロピリミジニウム、(I−8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム、(I−9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム、(I−10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム及び(I−11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の第4級アンモニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)の架橋体(A)を、不織布、織布、紙、及びフィルムからなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の基材に含浸及び/又は塗工した後、架橋剤による架橋、紫外線、電子線、ガンマー線等の照射による架橋、加熱による架橋からなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の架橋手段を用いて該高分子(1)を架橋するか、又は30〜100モル%のプロトンを(I−4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム、(I−5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム、(I−6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム、(I−7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロヒドロピリミジニウム、(I−8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム、(I−9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム、(I−10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム及び(I−11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の第4級アンモニウムカチオンで置換したカルボキシル基含有モノマー20〜100重量%、他の共重合可能なモノマーを0〜80重量%、及び架橋剤からなる混合溶液を、上記基材に、含浸及び/又は塗工した後、該基材をアゾ系開始剤、過酸化物系開始剤及びレドックス系開始剤からなる群より選ばれる重合開始剤の使用、紫外線・放射線の照射、加熱からなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の手段を用いて重合する請求項7〜9の何れか記載のシート(D)の製造法。
- アゾ系開始剤、過酸化物系開始剤及びレドックス系開始剤からなる群より選ばれる開始剤を使用して重合してなり、(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ケイ皮酸、及びそれらの無水物からなる群より選ばれる1種以上の分子内にカルボキシル基を有する構成単位を20〜100重量%含有し、且つ該カルボキシル基のプロトンの30〜100モル%が(I−4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム、(I−5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム、(I−6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム、(I−7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロヒドロピリミジニウム、(I−8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム、(I−9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム、(I−10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム及び(I−11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の第4級アンモニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)の架橋体(A)からなる吸収体(B)からなり、そのプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、メタノール、及びエタノールからなる群から選ばれる非水系有機溶媒に対する保液量が10g〜1,000g/gであり、その形状が平均粒径1〜5,000μmの粒子状である非水系吸収剤(E)。
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