JP4024848B2 - 4位(または5位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体の酸化防止剤としての使用、調製法および医薬、化粧品または食品産業への応用 - Google Patents

4位(または5位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体の酸化防止剤としての使用、調製法および医薬、化粧品または食品産業への応用 Download PDF

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Description

本発明は、4位(または5位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体の酸化防止剤としての使用、その調製法およびそれを適用した医薬、化粧品または食品組成物に関する。
技術背景
4位または5位がカルボニル含有基(ケトン、カルボキシルまたはアミド基)で置換された幾つかの2−メルカプトイミダゾール誘導体が抗酸化作用(スミス(R.C.SMITH)ら、Biochem.Pharmacol.,(1987)、36、9、1457〜1460頁参照)および抗炎症作用(マエダ(S.MAEDA)ら、Chem.Pharm.Bull.,(1984)、32、2536〜2543頁参照)を有することがわかっている。
本発明の主題を構成する新規な2−メルカプトイミダゾール誘導体の抗酸化特性は、L−(+)−エルゴチオネイン[(αS)−α−カルボキシ−2,3−ジヒドロ−N,N,N−トリメチル−2−チオキソ−1H−イミダゾール−4−エタナミニウム内部塩](該誘導体の一部を構成する)のものと同様である。
L−(+)−エルゴチオネインは2−メルカプトイミダゾール構造を有する天然分子であり、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)などのある種のライ麦麦芽真菌によって生合成される(タンレット(C.TANRET)、C.R.Acad.Sci.,(1909)、149、222〜224頁参照)。L−(+)−エルゴチオネインの化学構造は、2−メルカプトイミダゾール環およびベタインからなる限りにおいて生命界では稀である(スケレルン(G.G.SKELLERN)、「Sulfur-containing drugs and related organic compounds: Chemistry,Biochemistry and Toxicology」、ダマニ(L.A.DAMANI)編、エリス・ホーウッド・リム(Ellis Horwood Lim)、(1989)、vol.1、B部、3章、49〜89頁参照)。ヒトに関してはエルゴチオネインに対して栄養要求性であり、ヒトはこれをもっぱら食物から得ている。エルゴチオネインの生理学的濃度は、赤血球、肝臓、腎臓、精液および白内障のない水晶体において0.1〜2.0ミリモルの範囲である。エルゴチオネインの生物学的役割についてはまだ確かではないが、抗酸化特性については広く記載されている(ハートマン(P.E.Hartman)、Meth.Enzymol.,(1990)、186、310〜318頁、およびアカンム(D.AKANMU)ら、Arch.Biochem.Biophys.,(1991)、288、10〜16頁参照)。生理学的条件(濃度およびpH)下では、エルゴチオネインは過酸化水素H22ともスーパーオキシドアニオンO2 -とも反応しない(アカンムら、Arch.Biochem.Biophys.,(1991)、288、10〜16頁参照)。対照的に、エルゴチオネインはパルス放射線分離(ルージー(M.ROUGEE)ら、Photochem.Photobiol.,(1988)、47、485〜489頁参照)やフェントン反応(アカンムら、Arch.Biochem.Biophys.,(1991)、288、10〜16頁参照)によって生成したOHラジカルとは反応し、その速度は拡散の最大速度に近い。エルゴチオネインは次亜塩素酸HOClと反応し、それゆえα1−アンチトリプシン(α1−antitrypsine)の不活化を防ぎ(アカンムら、Arch.Biochem.Biophys.,(1991)、288、10〜16頁参照)、ローズベンガルなどの光増感剤の励起状態を消滅させることにより一重項酸素の光生成を抑制する(スパイサー(S.S.SPICER)ら、Proc.Soc.Exp.Biol.Med.,(1951)、77、418頁参照)。さらに、大部分の2−メルカプトイミダゾール誘導体と同様に、エルゴチオネインはCu++、Hg++、Zn++、CO++およびNi++などの2価金属と非常に安定な錯体を形成する(ハンロン(D.P.HANLON)、J.Med.Chem.,(1971)、14、1084頁、およびモトハシ(N.MOTOHASHI)ら、Chem.Pharm.Bull.,(1974)、22、654〜657頁参照)。たとえばグルタチオンやシステインなどの多くのアルキルメルカプタンとは対照的に、エルゴチオネインは金属塩(Fe++)の存在下でのポリ不飽和脂肪酸の過酸化を刺激せず(アカンムら、Arch.Biochem.Biophys.,(1991)、288、10〜16頁参照)、このことは不活性化するキレート剤としての特性および主としてチオン構造であることと一致している。2−メルカプトイミダゾール構造を有する酸化防止剤を使用する他の利点は、空気を含ませた水溶液中で非常に安定であることである。実際、2−メルカプトイミダゾール誘導体の互変異性平衡は溶液中で完全にチオン形の方へ傾いているので(ボジャースカ−オレジュニク(E.BOJARSKA−OLEJNIK)ら、Mag.Res.Chem.,(1985)、23、166〜169頁参照)、2−メルカプトイミダゾール環の硫黄原子は実際に溶解している酸素と反応しない。2−メルカプトイミダゾール構造を有する酸化防止剤を使用するうえでのさらに他の利点は、そのジスルフィドが他のメルカプタン、たとえば、システイン、システアミン、グルタチオンまたはリポ酸の存在下で不安定であることである。
エルゴチオネインおよび幾つかの2−メルカプトイミダゾール誘導体は、マイクロモル濃度にて、インビトロで亜硝酸ナトリウムの存在下でインキュベートしたオキシヘモグロビンからのメトヘモグロビンの生成を効果的に抑制する(スミス(R.C.SMITH)ら、Biochem.Pharmacol.,(1987)、36、9、1457〜1460頁、およびモーテンセン(R.A.MORTENSEN)、Arch.Biochem.Biophys.,(1953)、46、241〜243頁参照)。エルゴチオネインは、生理学的pHにおいて過酸化水素H22の存在下で生成するフェリル形(formes ferryl)のヘムタンパク質を還元する(アードゥイニ(A.ARDUINI)ら、Arch.Biochem.Biophys.,(1990)、281、41〜43頁参照)。フェリルミオグロビン(MbIV)の急速な還元は、酸化的ストレスとりわけ虚血後の再灌流の間において、エルゴチオネインが一般に筋肉組織を、とりわけ心臓組織を保護する本質的なメカニズムでありうる。単離ラット心臓の虚血後再灌流モデルにおいて、虚血の15分後にエルゴチオネイン(100μモル)が流出液の乳酸脱水素酵素活性の測定によって評価される細胞壊死の程度を制限することが示されている(アードゥイニら、Arch.Biochem.Biophys.,(1990)、281、41〜43頁参照)。
化学的な観点から、2−メルカプトイミダゾール誘導体は2つの主要な経路から得られている;すなわち、
*α−アミノケトン誘導体をチオシアン酸カリウムと反応させるか(マエダ(S.MAEDA)ら、Chem.Pharm.Bull.,(1984)、32、2536〜2543頁、イソムラ(Y.ISOMURA)ら、Chem.Pharm.Bull.,(1984)、32、152〜165頁、およびフェルナンデス−ボラノス(J.FERNANDEZ−BOLANOS)ら、Anales de Quimica、(1974)、70、94〜95頁参照)またはα−ハロケトン誘導体をチオ尿素またはその誘導体と反応させることにより2−メルカプトイミダゾール環を生成させ、ついで*求電子性イミダゾール環への硫黄含有誘導体の求核付加(イトー(S.ITO)、J.Org.Chem.、(1985)、50、3636〜3638頁参照)または求核性イミダゾール環への硫黄の求電子付加(ベナク(B.L.BENAC)ら、Org.Synthesis,coll.vol.VII、195〜196頁参照)のいずれかによるイミダゾール環の2−位への硫黄の導入。
発明の記載
本発明の目的は、良好な抗酸化活性および好ましくは良好な細胞保護活性をも有する新規化合物を提供し、それによって医薬、化粧品または食品組成物の形態で価値ある活性成分を調製することを可能にするという新規な技術的課題を解決することにある。
本発明の他の目的は、これら化合物を良好な収率で直接的に調製する方法を提供する解決手法によって上記新規な技術的課題を解決することにある。
本発明は上記新規な技術的課題を初めて、簡単な解決手法により、良好な収率の比較的直接的な調製法および極めて高い純度(とりわけ光学純度)の生成物によって同時に解決するものである。
実際、本発明は、イミダゾール環の2−位に硫黄を導入するための新規な方法を提唱するものであり、その機構は求核付加−開環−閉環(NARORC)タイプの機構と共通するところがある。この新規方法の操作条件は、キラル中心、とりわけアミノ酸のα−炭素のキラル中心の完全さを保持するに充分なほど穏やかである。
それゆえ、第一の特徴によれば、本発明は、下記一般式(I):
Figure 0004024848
[式中、R1は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;R2は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1およびR2のうち少なくとも一つは水素である;
3は−(CH2nCOR4、−(CH2n+(R567)X-または−CH2CH(COR4)N+(R567)X-
4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸,−NHCH2CH2SO3 -+、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+(CH33-
Figure 0004024848
5は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
6は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
7は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
8は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
n=1または2;
-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン;
+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン;
L−エルゴチオネインを除く]で示される4−位(または5−位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体の酸化防止剤としての使用に関する。
明細書および請求の範囲において、
−アルキル、低級アルキル、アルコキシ、低級アルコキシ、アシル、アミノアシルまたはカルボキシル基は、好ましくは1〜6個の炭素を有する直鎖または分枝鎖基を意味するものと理解される;
−アリール基またはアラルキル基に用いる置換なる語は、これら基が低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、アミノおよびカルボキシルより選ばれる1もしくは2以上の同一または異なる基によって、または1もしくは2以上の水素原子によって、芳香族残基上で置換されていることを示す;
−R8が水素原子である場合は、本発明はまた、医薬、化粧品または食品中に許容しうる塩基との式(I)で示される上記化合物の付加塩をも包含する;
一R5、R6またはR7が水素原子である場合は、本発明はまた、医薬、化粧品または食品中に許容しうる酸との式(I)で示される上記化合物の付加塩をも包含する。 医薬、化粧品または食品中に許容しうる酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、酒石酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
医薬、化粧品および食品中に許容しうる塩基であって、R8が水素原子である該化合物を塩にするために適当に加えうるものとしては、水酸化ナトリウムおよびカリウム、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、またはトリエチルアミンまたはアルギニンなどの有機塩基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一つの有利な態様において、本発明は、とりわけ酸化性のフリーラジカルの過剰産生および/または鉄、銅またはマンガンなどの遷移金属のプールの細胞内脱区画
Figure 0004024848
に伴う酸化的ストレスが関与する病的状態を治療するための、抗酸化活性を有する医薬組成物を製造するための式(I)で示される上記化合物の使用に関する。
他の有利な態様において、本発明は、虚血または虚血後再灌流によって引き起こされた組織変性を予防するための、とりわけ心筋梗塞を予防するための、心室細動の原因である虚血後心不整脈を予防するための、とりわけ、たとえばパラカート、ダイクォット、アントラサイクリン類またはニトロフラン類などの生体異物による中毒の治療を含むフリーラジカルの過剰産生に伴う浮腫、壊死および線維症などの組織変性を予防するための、またはとりわけ鎌状赤血球貧血、サラセミア、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ欠損症およびマラリアにおける赤血球の酸化的ストレスに伴う病的状態、またはイオン化するX線またはガンマ線並びに紫外線による照射に対して保護するための、または臓器移植者において保存媒体中でたとえば心臓、肝臓、腎臓または肺などの移植片を保護するための、医薬組成物を製造するための式(I)で示される上記化合物の使用に関する。
他の有利な態様において、本発明は、とりわけ紫外線に対して保護するための抗酸化活性を有する化粧品組成物の製造のための、式(I)で示される化合物の使用に関する。
他の有利な態様において、本発明は、抗酸化活性を有する食品組成物を製造するための、式(I)で示される化合物の使用に関する。
他の有利な態様において、上記式(I)で示される2−メルカプトイミダゾール誘導体は、最終組成物の全重量に基づいて0.1〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%の量で含まれる。
他の有利な態様において、本発明は、適すれば薬理学的に許容しうる賦形剤、ビヒクルまたは担体中に2−メルカプトイミダゾール誘導体を1〜500mg含有する単位剤型の形態の組成物の使用に関する。
第二の特徴によれば、本発明はさらに、とりわけ抗酸化活性を有する医薬、化粧品または食品組成物を提供するものであり、該組成物は活性成分として、適すれば医薬、化粧品または食品中に許容しうる賦形剤、担体またはビヒクル中に下記一般式(I)
Figure 0004024848
[式中、R1は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;
2は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1およびR2のうち少なくとも一つは水素である;
3は−(CH2nCOR4、−(CH2n+(R567)X-または−CH2CH(COR4)N+(R567)X-
4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸,−NHCH2CH2SO3 -+、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+(CH33-
Figure 0004024848
5は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
6は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
7は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
8は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
n=1または2;
-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン;
+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン;
L−エルゴチオネインを除く]で示される少なくとも一つの2−メルカプトイミダゾール化合物を含む。
この組成物の他の特別の態様は上記記載から明らかであり、また実施例を含む以下の記載からも当業者には明らかであろう。
第三の特徴により、本発明はまた、下記一般式(I)
Figure 0004024848
[式中、R1は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;
2は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1およびR2のうち少なくとも一つは水素である;
3は−(CH2nCOR4、−(CH2n+(R567)X-または−CH2CH(COR4)N+(R567)X-
4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸,−NHCH2CH2SO3 -+、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+(CH33-
Figure 0004024848
5は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
6は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
7は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
8は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル;
n=1または2;
-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン;
+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン]で示される2−メルカプトイミダゾール誘導体の製造法をも包含するものであり、該方法は以下の必須工程からなることを特徴とする:
(a)4−位(または5−位)で置換され、必要に応じて光学活性な任意に保護されたイミダゾール誘導体を使用または調製し、
(b)このイミダゾール誘導体を塩基性媒体中、極性溶媒中のアルキル、アルケニルまたはアリールハロチオキソホルメートで処理し、ついで
(c)特定の場合に応じて、
(i)上記式(I)においてR3が上記の定義の通りであり、ただしR5、R6およびR6は同時には水素以外であることはない化合物を調製する場合には、カルボニウムイオン捕捉剤の存在下、塩基性媒体中または酸性媒体中で加水分解し、
(ii)上記式(I)においてR5、R6およびR6が同時に水素以外である化合物を調製する場合には、硫黄含有置換基を保護し、ついで該保護化合物をトリアルキルアンモニウム化合物に変換し、カルボニウムイオン捕捉剤の存在下で塩基性媒体中または酸性媒体中、すでに存在するキラル中心の光学活性を保持するのが望まれる場合には好ましくはカルボニウムイオン捕捉剤の存在下で酸性媒体中にて加水分解する。
この方法の一つの有利な態様において、該方法における上記カルボニウムイオン捕捉剤は、メルカプタン、好ましくはアルキルまたはアリールメルカプタン、さらに好ましくはβ−メルカプトプロパン酸である。
さらに他の有利な態様において、上記塩基は、好ましくは重炭酸ナトリウム、アミンまたはたとえばジエチルアミンやトリエチルアミンなどのアルキルアミンである。
他の特別の態様において、上記極性溶媒は、たとえばエチルエーテルやテトラヒドロフランなどのエーテル溶媒、またはたとえばメタノールなどのアルコールから選ばれてよい。
さらに別の有利な態様において、上記塩基性加水分解は、好ましくは水/アルコール(とりわけメタノール)混合物を含む極性溶媒中の溶液中にて、たとえば水酸化ナトリウムや水酸化リチウムなどの無機塩基、またはアミンやアルキルアミンなど、とりわけジエチルアミンやトリエチルアミンなどの有機塩基を用いて行う。
別の有利な態様において、上記酸性加水分解は、好ましくは大過剰のカルボニウムイオン捕捉剤、とりわけメルカプタンの存在下、2以下のpHの強酸の濃縮液を用いて行う。
他の有利な態様において、上記硫黄含有置換基は、ハロギ酸エステル、好ましくはハロギ酸アルキルまたはハロギ酸フェニル、たとえばクロロギ酸エチルまたはクロロギ酸フェニルにより保護し、トリアルキルアンモニウム化合物への変換をたとえばハロゲン化アルキルまたは硫酸アルキル、とりわけヨウ化メチルまたは硫酸ジメチルなどのアルキル化剤を用いて行う。
他の特に有利な特徴により、光学活性な出発物質を用い、これを大過剰のカルボニウムイオン捕捉剤、好ましくはメルカプタンの存在下、2以下のpHの濃縮酸性溶液で加水分解することにより、光学活性な最終誘導体が調製される。
第四の特徴に従い、本発明は、一般式:
Figure 0004024848
[式中、R1、R2およびR3は請求項1と同じでn=2、ただし、
(a)R4=−OR8である場合は、R1およびR2は同時に水素ではない;
(b)R1およびR2が同時に水素でありR4=OR8である場合は、R5、R6およびR7は同時に水素ではない;
(c)R3=−CH2CH(COR4)N+(R567)X-でR4=OHまたはOMeである場合は、R5、R6およびR7は同時にメチル基ではない;
(d)R3=−(CH22+(R567)X-である場合は、R5、R6およびR7は同時に水素ではない]で示される4−位(または5−位)で置換された新規な2−メルカプトイミダゾール誘導体が提供される。
すでに記載したように、上記式(I)で示される4−位(または5−位)で置換された2−メルカプトイミダゾール化合物は、価値のある酸化防止剤である。
この点で、該化合物は、治療目的において価値のある活性な剤である。
一般的な意味において、一般構造(I)で示される化合物の治療的応用には、酸化性のフリーラジカルの過剰産生および/またはたとえば鉄、銅またはマンガンなどのある種の遷移金属のプールの細胞内脱区画に伴う酸化的ストレスが関与する病的状態が含まれる。
さらに詳しくは、該応用には、
*虚血および/または虚血後再灌流によって引き起こされた組織変性の予防、とりわけ心筋梗塞の予防、および心室細動の原因である虚血後心不整脈の予防;
*フリーラジカルの過剰産生に伴う浮腫、壊死および線維症などの組織変性の予防:この応用には、とりわけ、たとえばパラカート、ダイクォット、アントラサイクリン類またはニトロフラン類などの生体異物による中毒の治療を含む;
*とりわけ鎌状赤血球貧血、サラセミア、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ欠損症およびマラリアにおける赤血球の酸化的ストレスに伴う病的状態;
*イオン化するX線またはガンマ線並びに紫外線による照射に対する保護;および
*臓器移植者における保存媒体中でのたとえば心臓、肝臓、腎臓または肺などの移植片の保護。
これら治療的応用において、上記式(I)で示される本発明の誘導体は、適すれば薬理学的に許容しうる賦形剤、ビヒクルまたは担体中に2−メルカプトイミダゾール誘導体を1〜500mg含有する単位剤型の形態で有利にも提供されるであろう。
かかる薬理学的に許容しうる賦形剤、ビヒクルまたは担体は当業者によってよく知られているので、本明細書においては詳細には記載しない。
上記式(I)で示される4−位(または5−位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体の抗酸化活性および治療学的または薬理学的活性は、以下に示す当業者によってよく認識された安全で信頼性の高い試験によって示された:
(a)フェリルミオグロビン還元試験;
(b)次亜塩素酸によるグルタチオンペルオキシダーゼの不活化を防ぐ試験;
(c)系Cu(II)/アスコルビン酸/O2によるグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼの不活化を防ぐ試験;
(d)系Fe(II)−クエン酸/H22/アスコルビン酸によるDNAの分解を防ぐ試験;
(e)所定期間の虚血−再灌流により引き起こされる心臓壊死を抑制する試験;
(f)所定期間虚血に供された心臓の機械的(心室)機能を保護する試験。
このような抗酸化活性および治療学的および/または薬理学的活性により、上記一般式(I)で示される4−位(または5−位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体は上記治療的応用、さらに詳しくは、
*虚血および/または虚血後再灌流によって引き起こされた組織変性の予防、とりわけ心筋梗塞の予防、および心室細動の原因である虚血後心不整脈の予防;
*フリーラジカルの過剰産生に伴う浮腫、壊死および線維症などの組織変性の予防:この応用には、とりわけ、たとえばパラカート、ダイクォット、アントラサイクリン類またはニトロフラン類などの生体異物による中毒の治療を含む;
*とりわけ鎌状赤血球貧血、サラセミア、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ欠損症およびマラリアにおける赤血球の酸化的ストレスに伴う病的状態;
*イオン化するX線またはガンマ線並びに紫外線による照射に対する保護;および*臓器移植者における保存媒体中でのたとえば心臓、肝臓、腎臓または肺などの移植片の保護
を行うことを可能にする。
本発明の他の目的、特徴および利点は、種々の実施例に言及する以下の説明的記載により明らかとなるであろう。これら実施例は、単に説明のために記載したものにすぎず、それゆえ本発明の範囲をなんら制限するものではない。実施例中のパーセントはすべて、特に断らない限り重量パーセントである。
−図1は、フェリルミオグロビン還元の曲線を、横軸に時間(分)、縦軸に590nmにおける吸光度をとって示したものである;
−図2は、虚血−再灌流に供した単離灌流ラット心臓における乳酸脱水素酵素(LDH)およびクレアチンホスホキナーゼ(CPK)の放出に対する本発明の化合物BXT52021の効果を示すものであり、横軸にはコントロールおよび本発明の化合物BXT52021のそれぞれについての期間をLDHは黒でCPKは白で示し、縦軸には単位/リットルとして得られた酵素活性を示す。コントロールについては、I、IIおよびIIIの数字はそれぞれ以下のことを示す:
−I=安定化の終了;
−II=再灌流後5分;
−III=再灌流後15分。
化合物BXT52021については、期間IA、IIA、IIIAおよびIVAはそれぞれ以下のことを示す:
−IA=安定化の終了;
−IIA=化合物BXT52021(2μM)を用いて灌流後12分;
−IIIA=化合物BXT52021(2μM)を用いて虚血後再灌流後5分;
−IVA=化合物BXT52021(2μM)を用いて虚血後再灌流後15分。
−図3は、虚血−再灌流に供した単離灌流ラット心臓におけるクレアチンホスホキナーゼ(CPK)の放出に対する本発明の一つの化合物BXT52053の効果を示すものであり、縦軸には放出されたCPKの全量(1分当たり1mgの心臓当たりの酵素活性のミリ単位として表す)を示す。加えて、化合物BXT52053の効果をアルブミン(BSA)およびL−(+)−エルゴチオネインの効果と比較してある。
−図4は、所定の期間虚血に供した単離ラット心臓の再灌流の間に展開した
Figure 0004024848
血圧の回復パーセントに対する本発明の化合物BXT52051およびBXT52052の効果を示すものであり、横軸には再灌流時間(分で表す)、縦軸には展開した血圧の回復パーセントを示す。
実験部門
特に断らない限り、反応はすべて不活性な窒素雰囲気下で行った。
マススペクトルは、Nermag R10−10B装置で記録した。使用したイオン化モードは、70電子ボルトでの電子衝撃(EI)か、またはアンモニア中での化学イオン化(CI)か、またはグリセリンマトリックス上での高速原子衝撃(FAB)のいずれかである。
1Hおよび13C NMRスペクトルは、Varian Gemini−200装置で記録した。ケミカルシフトは、テトラメチルシランに対するppmで表してある。多重度は以下のようにして表してある:「s」は一重項、「bs」はブロードな一重項、「d」は二重項、「t」は三重項、「q」は四重項、および「m」は多重項。
融点(m.p.℃)は、Gallenkamp装置で記録し、補正しなかった。
旋光度(αD)は、Perkin Elmer 241装置で25℃におけるナトリウムD線で測定した。
カラム液体クロマトグラフィーによる精製は、場合に応じてMerckRSi60F254シリカまたはMerckR微結晶セルロースを用いて行った。
I/一般式(I)で示される化合物合成の実施例
実施例1:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル:BXT52021の調製
A/ウロカニン酸のエチルエステルの調製
ウロカニン酸(アルドリッチ;5.52g;40ミリモル)を無水エタノール(100ml)中に懸濁する。パラトルエンスルホン酸一水和物(ジャンセン;8.36g;44ミリモル)を加える。この混合物を12時間還流する。溶媒を減圧下で蒸発させて除く。残渣をNaHCO3の飽和水溶液(50ml)および酢酸エチル(75ml)中に取る。有機相を分離し、同容量のNaClの飽和水溶液(2×50ml)で洗浄する。有機相をMgSO4で乾燥させ濾過した後、溶媒を減圧下で蒸発させて除く。かくして白色固体の形態で得られる残渣は純粋である(85%)。
物理特性:
*融点:79℃
Figure 0004024848
B/3−(イミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチルの調製
無水エタノール(25ml)中に溶解した上記化合物(1.40g;8.4ミリモル)を圧力下(2b)、10%パラジウム/炭素(アルドリッチ;100mg)の存在下、室温で2時間水素化する。ついで、懸濁液をフリット上で濾過し、溶媒を減圧下で蒸発して除く。かくして油状物の形態で得られる化合物をそのまま次工程に用いる(収率:99%)。
物理特性:
Figure 0004024848
C/3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル:BXT52021の調製
3−(イミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル(1.30g;7.7ミリモル)を脱イオン水(20ml)および酢酸エチル(20ml)中の重炭酸ナトリウム(3.90g;46.4ミリモル)と室温にて混合する。激しく攪拌しながらクロロチオキソギ酸フェニル(ランカスター;2.70ml;19.5ミリモル)を加える。この反応混合物を室温にて5時間攪拌する。有機相をデカントし、ついでNaClの飽和溶液(2×20ml)で洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発して除く。残渣をメタノール(20ml)中に取り、得られた溶液をトリエチルアミン(ジャンセン;3.35ml;24.0ミリモル)で室温にて16時間処理する。溶媒を蒸発させ、シリカカラム上のクロマトグラフィー(溶出液:AcOEt/シクロヘキサン 3/2)により精製した後に所望の生成物を得る(収率:75%)。
物理特性:
*融点:152〜154℃(CH3CO2Et)
Figure 0004024848
実施例2:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸:BXT52020の調製
THF/水混合物(1/1)(10ml)中に溶解した3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル(200mg;1ミリモル)を水酸化リチウム(アルドリッチ;84mg;2ミリモル)で室温にて16時間けん化する。反応混合物を中和し蒸発乾固した後、無水エタノールから再結晶させて所望の生成物を得る(収率:93%)。
物理特性:
*融点:204.5〜206.5℃(H2O)
Figure 0004024848
実施例3:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパンアミド:BXT52029の調製
3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル(320mg;145ミリモル)を水酸化アンモニウムの水溶液(20%)(10ml)で室温にて20時間処理する。溶媒を減圧下で蒸発させて除く。シリカカラム上の液体クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/エタノール3/1)により精製した後に所望の生成物を得る(161mg;58%)。
物理特性:
*融点:213〜215℃(CH3CH2OH)
Figure 0004024848
実施例4:2−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)エチルアミン:BXT52022の調製
A/2−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)−Nα−カルボキシエチルエチルアミンの調製
通常の方法で得た2−(イミダゾール−4'−イル)−Nα−カルボキシエチルエチルアミンを実施例1の工程Cと同様にして処理する。かくして得られた生成物をそのまま次工程に用いる。
B/2−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)エチルアミン:BXT52022の調製
上記で得た化合物を濃塩酸溶液中で12時間加熱還流することにより加水分解する。メタノールから再結晶した後に所望の生成物を得る。
物理特性:
*融点:249〜251℃(H2O)
Figure 0004024848
実施例5:2−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)−N,N−ジメチルエチルアミン:BXT52026の調製
2−(イミダゾール−4'−イル)−N,N−ジメチルエチルアミンの調製
脱イオン水(150ml)中のヒスタミン二塩酸塩(アルドリッチ;9.1g;50ミリモル)の溶液に、ホルムアルデヒド(37%;111ml)および10%パラジウム/炭素(0.29g)の水溶液を加える。この混合物を水素圧下(5bar)で6時間激しく攪拌する。触媒を濾過して除き、ついで脱イオン水で濯ぐ。溶媒を減圧下で蒸発して除く。所望の生成物を油状物(12.7g)の形態で得、これをそのまま次工程に用いる。
物理特性:
Figure 0004024848
3−(2−メルカプトイミダゾール−4−イル)−N,N−ジメチルエチルアミン:BXT52026の調製
上記生成物を実施例1の工程Cに記載した手順で処理すると所望の化合物が得られる(34%)。
物理特性:
Figure 0004024848
実施例6:2'−メルカプト−Nα,Nα−ジメチル−L−(+)−ヒスチジン:BXT52040の調製
以下の調製法により2'−メルカプト−Nα,Nα−ジメチル−L−(+)−ヒスチジンメチルエステルを調製する。
A−L−(+)−Nα,Nα−ジメチルヒスチジンメチルエステル二塩酸塩の調製
脱イオン水(150ml)中のL−(+)−ヒスチジンメチルエステル二塩酸塩(ジャンセン;18.16g;75ミリモル)の溶液にホルムアルデヒド(ジャンセン;12.29g;150ミリモル)の37%水溶液を加える。この混合物を10%パラジウム/炭素(アルドリッチ;1.0g)の存在下、室温にて5時間、加圧下(7b)で水素化する。触媒を濾過して除き、ついで水で濯ぐ。濾液を真空下で蒸発乾固して所望の生成物を油状物(20.3g)の形態で得、これを直接次工程に用いる。
物理特性:
Figure 0004024848
B−L−(+)−2'−メルカプト−Nα,Nα−ジメチルヒスチジンメチルエステルの調製
L−(+)−Nα,Nα−ジメチルヒスチジンメチルエステル二塩酸塩(60.0g;222ミリモル)を脱イオン水(750ml)中に溶解する。固体の重炭酸ナトリウム(ラボシ;130.5g;1.55ミリモル)をゆっくりと加え、ついでTHF(750ml)を加える。クロロチオキソギ酸フェニル(ランカスター;76ml;555ミリモル)を激しく攪拌しながら5〜10℃の温度にて30分かけて加える。この反応混合物を室温にて260時間攪拌する。水相をデカントし、ついでメチレンクロライド(3×150ml)で抽出する。有機相をコンバインし、ついで減圧下、室温にて蒸発乾固させる。ついで、残渣を溶出勾配(AcOEt−AcOEt/MeOH=100%−95/5)を用いてシリカカラム上のクロマトグラフィーにより精製して純粋な生成物(24.0g)を得る。この生成物(5.0g)をメチレンクロライド(150ml)中に懸濁し、ついで懸濁液を濾過する。この濾液から溶媒を蒸発させて得られる残渣からエナンシオマーとして純粋な生成物(4.42g)が得られる(収率:42%)。
エナンシオマーの純度は、3mgの試料および10mgのEu(tfc)3を用いてCDCl3中の1H NMRにより決定する。
物理特性:
Figure 0004024848
ついで、かくして得られる2'−メルカプト−Nα,Nα−ジメチル−L−(+)−ヒスチジンメチルエステルを通常の方法により水酸化リチウムでけん化する(収率:80%)。
物理特性:
*融点:274℃(分解)
Figure 0004024848
実施例7:N−2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プロパノイルオキシ]エチル−N'−メチルピペラジン:BXT52055の調製
A/N−(2−ヒドロキシエチル)−N'−メチルピペラジンの調製:
N−メチルピペラジン(10g;100ミリモル)および2−クロロエタノール(8.05g;100ミリモル)を100℃にて4時間攪拌する。この非常に粘性の反応媒体にアセトン(250ml)を加え、得られた懸濁液をトリエチルアミン(15ml)で中和する。トリエチルアミン塩酸塩を濾過した後、溶媒を減圧下で蒸発させる。アルミナカラム上のクロマトグラフィー(MerckR;酸化アルミニウム90;63〜200μm、溶出液:酢酸エチル)により精製した後に所望の生成物を無色油状物の形態で得る(収率:75%)。
物理特性:
Figure 0004024848
B/N−2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プロパノイルオキシ]エチル−N'−メチルピペラジン:BXT52055の調製
実施例1に記載の手順により得た3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸メチル(0.35g;1.88ミリモル)を細かく砕き、シアン化カリウム(0.12g;1.88ミリモル)の存在下、N−(2−ヒドロキシエチル)−N'−メチルピペラジン(5.0g;35ミリモル)中に入れる。この反応媒体を100℃にて15時間攪拌する。減圧下(p=0.5mmHg;T°=100℃)で過剰のN−(2−ヒドロキシエチル)−N'−メチルピペラジンを蒸留した後、残渣をアルミナカラム上のクロマトグラフィー(MerckR;酸化アルミニウム90;63〜200μm、溶出液:酢酸エチル/メタノール 6/1)にかける。酢酸エチルから再結晶させた後に所望の化合物を80%の収率で得る。
物理特性:
Figure 0004024848
実施例8:2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プロパンアミド]エタンスルホン酸:BXT52053の調製
無水THF(30ml)中の3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸BXT52020(0.69g;4ミリモル)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(0.46g;4ミリモル)の溶液に、THF(10ml)中のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.84g;4ミリモル)の溶液を0〜5℃にて攪拌しながら滴下する。この温度で攪拌をさらに16時間続ける。減圧下で溶媒を蒸発させた後、固体の残漬を無水アセトン(30ml)中に取る。N,N'−ジシクロヘキシル尿素を濾去し、濾液を10℃に冷却して、重炭酸ナトリウム(0.34g;4ミリモル)を含有する脱イオン水(10ml)中のタウリン(0.5g;4ミリモル)の溶液を加える。この反応混合物を室温にて1時間攪拌する。減圧下で溶媒を蒸発させ、水/メタノール溶出液 9/1を用いたグラフトシリカカラム(MerckR;RP−8;40〜63μm)上のクロマトグラフィーにより精製した後に所望の化合物を得る。これをメタノール/エタノール混合物から再結晶させる(収率:60%)。
物理特性:
Figure 0004024848
実施例9:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸コリンクロライド:BXT52054の調製
A/3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸 2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルの調製:
2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノール(120ml)中の3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル(実施例1参照)(1.40g;7ミリモル)の溶液を、シアン化カリウム(0.75g;3.9ミリモル)の存在下、80℃にて4時間加熱する。減圧下で2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノールを蒸発させた後、所望の生成物が得られ、これをそのまま次工程に用いる。
B/3−(1'−tert−ブトキシカルボニル−2'−tert−ブトキシカルボニルチオイミダゾール−4'−イル)プロパン酸 2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルの調製:
メチレンクロライド(50ml)中の上記生成物の溶液に、ピロ炭酸ジ−tert−ブチル(3.3g;15ミリモル)およびトリエチルアミン(5ml;36ミリモル)並びに4−ジメチルアミノピリジン(10mg)を加える。この反応混合物を室温で2時間攪拌する。水(30ml)を加えた後、有機相をデカントし、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過する。減圧下で溶媒を蒸発させる。かくして得られた残渣をシリカカラム上のクロマトグラフィー(溶出液:アセトン)によって精製して所望の生成物を無色油状物の形態で得る。
これら2工程の全収率:75%
物理特性:
Figure 0004024848
C/3−(1'−tert−ブトキシカルボニル−2'−tert−ブトキシカルボニルチオイミダゾール−4'−イル)プロパン酸コリンヨーダイドの調製:
THF(20ml)中の3−(1'−tert−ブトキシカルボニル−2'−tert−ブトキシカルボニルチオイミダゾール−4'−イル)プロパン酸 2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(0.81g;1.8ミリモル)の溶液をヨウ化メチル(0.6ml;9.6ミリモル)で室温にて2時間処理する。過剰のヨウ化メチル並びに溶媒を減圧下で蒸発させて所望の生成物を得る。このものは充分に純粋であり、そのまま次工程に使用することができる。
収率:100%
物理特性:
Figure 0004024848
D/3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸コリンクロライドの調製:
上記化合物(1.07g;1.8ミリモル)をメチレンクロライド(7.5ml)中に溶解し、ついでトリフルオロ酢酸(7.5ml)で室温にて2時間処理する。溶媒および過剰のトリフルオロ酢酸を減圧下で蒸発させた後、残渣をシリカカラム上のクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル−メタノール 2/1)にかけて所望の生成物を得る。
収率:77%
物理特性:
Figure 0004024848
実施例10:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸カルニチン:BXT52052の調製
THF(80ml)中の3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸(実施例2参照)(0.86g;5ミリモル)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(0.60g;5.2ミリモル)の溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド(1.1g;5.3ミリモル)を加える。この反応混合物を室温にて5時間攪拌する。溶媒を減圧下で蒸発させて所望の活性化エステルとN,N'−ジシクロヘキシル尿素との混合物を得、これをそのまま次工程に用いる。
無水DMF(30ml)中のカルニチン(0.81g;5ミリモル)およびp−メトキシベンジルクロライド(0.79g;5ミリモル)から80℃にて5時間かけて調製したカルニチンp−メトキシベンジルエステルを、上記で調製した3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸の活性エステルと混合する。ついで、この反応混合物をジイソプロピルエチルアミン(1.0ml;5.8ミリモル)で室温にて16時間処理する。N,N'−ジシクロヘキシル尿素を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させる。かくして得られた残渣を3−メルカプトプロパン酸(7.5ml)およびトリフルオロ酢酸(7.5ml)で室温にて2時間処理する。トリフルオロ酢酸を減圧下で蒸発させる。残渣を水(30ml)中に取る。過剰の3−メルカプトプロパン酸を酢酸エチル(3×20ml)で抽出する。この水溶液を重炭酸ナトリウムで中和し、ついで凍結乾燥する。酢酸エチル−メタノール溶出液1/3を用いたグラフトシリカカラム(MerckR;ジオール;40〜63μm)上のクロマトグラフィーにより精製した後、所望の化合物を得る。
全収率:30%
物理特性:
Figure 0004024848
実施例11:2'−メルカプトヒスチジン 2−(トリメチルアンモニウム)エチルエステルクロライド:BXT52058の調製
A/N,N−ビス−tert−ブチルオキシカルボニル−L−ヒスチジンメチルエステルの調製:
水−THF混合物(20/40)中のL−ヒスチジンメチルエステル二塩酸塩(4.84g;20ミリモル)の混合物に炭酸ナトリウム(9.33g;88ミリモル)を加える。得られた混合物を激しく攪拌しながらピロ炭酸ジ−tert−ブチル(10g;46ミリモル)を加える。室温で1.5時間攪拌した後、反応媒体をデカントする。水相を酢酸エチル(50ml)で抽出する。デカントおよび抽出からの有機相をコンバインし、溶媒を減圧下で蒸発させる。粗製の生成物をシリカカラム上の液体クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル−シクロヘキサン1/1)により精製する。
収率:78%
物理特性:
Figure 0004024848
B/2'−メルカプト−Nα−tert−ブチルオキシカルボニル−L−ヒスチジンメチルエステルの調製:
実施例1の工程Cに記載の手順と同様の手順に従って所望の生成物を得る。
収率:32%
物理特性:
Figure 0004024848
C/3−(1'−tert−ブチルオキシカルボニル−2'−tert−ブチルオキシカルボニルチオイミダゾール−4'−イル)−2−tert−ブチルオキシカルボニルアミノプロパン酸の2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルエステルの調製:
2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノール(5ml)中の上記生成物(760mg;1.9ミリモル)の溶液にシアン化カリウム(0.25g;1.3ミリモル)を加える。この反応混合物を80℃にて2時間加熱する。過剰の2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノールを留去する。蒸留残渣をメチレンクロライド(10ml)中に取る。この溶液にピロ炭酸ジ−tert−ブチル(1.09g;5ミリモル)およびトリエチルアミン(0.83ml;6ミリモル)を加える。かくして得られた混合物を4−ジメチルアミノピリジン(5mg)で室温にて1時間処理する。溶媒を減圧下で蒸発させる。
粗製の生成物をシリカカラム上の液体クロマトグラフィー(溶出液:アセトン)により精製する。
収率:38%
物理特性:
Figure 0004024848
D/2'−メルカプトヒスチジン2−(トリメチルアンモニウム)エチルエステルクロライド:BXT52058の調製:
THF(8ml)中の上記生成物(560mg;1.0ミリモル)の溶液をヨウ化メチル(0.10ml;1.6ミリモル)で室温にて2時間処理する。過剰のヨウ化メチルおよび溶媒を減圧下で蒸発させる。かくして得られた残渣のメチレンクロライド(10ml)中の溶液に塩化水素ガスを室温にて1時間通す。溶媒を減圧下で蒸発させる。得られた生成物をエチルエーテル−エタノール混合物から再結晶させる。
収率:80%
物理特性:
Figure 0004024848
II/治療学的/薬理学的作用を示す試験
以下に記載する操作プロトコールにより、上記式(I)で示される本発明の化合物の治療学的/薬理学的作用を示すことが可能になる。
実施例12:フェリルミオグロビンの捕捉
本発明の分子がフェリルミオグロビンを捕捉する能力を、590nm、pH7.3および25℃におけるフェリルミオグロビンの消失の動力学的測定により示す。
0.1mMジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を含有する50mMリン酸カリウムを滴定することによりpH7.3の緩衝液を得る。
フェリルミオグロビンは、50μMメトミオグロビン(ウマ心臓から精製)を上記緩衝液中の200μM過酸化水素(H22)とともに25℃にて4分間インキュベートすることにより生成する。
ついで、この反応媒体に約220U/mlのカタラーゼを加えることにより過剰のH22を破壊する。
22を添加してから5分後、本発明による分子(25または100μMの最終濃度)を加え、フェリルミオグロビンの消失の動力学を590nmの波長にて5分間モニターする。
この研究で得られた実験動力学の例をBXT52021の場合について図1に示す。
被験分子の効果を、2分後に捕捉されたフェリルミオグロビンのパーセントを決定することにより測定する。100%の値は、同じ実験条件下で該分子の不在下で決定されたものである。
得られた結果を表1に示す。
これら結果は、本発明により記載された分子がフェリルミオグロビンを非常に効率よく捕捉することを示している。
実施例13:次亜塩素酸によるグルタチオンペルオキシダーゼの不活化に対する防御
0.1mM DTPAを含有するpH7.0の50mMリン酸カリウム緩衝液中、所定量のウシ由来赤血球グルタチオンペルオキシダーゼを10μM次亜塩素酸の存在下、本発明に記載した分子(25μM)の存在下および不在下で、1.5U/mlの最終濃度にて37℃で2分間インキュベートする。
2分間インキュベートした後、ついで、この反応媒体(100μl)を、0.1mM DTPA、0.165mM β−NADPH、2.2mM還元型グルタチオンおよびグルタチオンジスルフィドレダクターゼ(1.1U/ml)を含有するpH7.6の50mMトリス緩衝液(1.5ml)(37℃)に加える。
ついで、6.6mM t−ブチルヒドロペルオキシド(50μl)を加えた後、340nmにおける吸光度の減少を2分間測定することによりグルタチオンペルオキシダーゼ活性を37℃にて決定する。
得られた結果を表2に示す。これら結果は、次亜塩素酸および被験分子の不在下で同じ実験条件下で決定したグルタチオンペルオキシダーゼ活性のパーセントとして示してある。
これら結果は、本発明に記載した分子が次亜塩素酸によるグルタチオンペルオキシダーゼの不活化を非常に有効に阻害することを示している。
実施例14:系Cu(II)/アスコルビン酸/O 2 によるグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼの不活化に対する防御
pH7.0の50mMリン酸カリウム緩衝液中、所定量のグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(レウコノストク・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)から精製)を4.5μM硫酸銅および360μMアスコルビン酸の存在下、本発明に記載した分子(25μM)の存在下および不在下で、1.2U/mlの最終濃度にて37℃で5分間インキュベートする。
5分間インキュベートした後、ついで、この反応媒体(20μl)を、0.380mM β−NADP+、3.3mMグルコース−6−リン酸および6.3mM塩化マグネシウムを含有するpH7.5の50mMトリス緩衝液(980μl)(37℃)に加える。
ついで、340nmにおける吸光度の増加を7分間測定することによりグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ活性を37℃にて決定する。
得られた結果を表3に示す。これら結果は、系Cu(II)/アスコルビン酸/O2および被験分子の不在下で同じ実験条件下で決定したグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ活性のパーセントとして示してある。
これら結果は、本発明に記載した分子が系Cu(II)/アスコルビン酸/O2によるグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼの不活化を非常に有効に阻害することを示している。
実施例15:系Fe(II)クエン酸/H 2 2 /アスコルビン酸によるDNAの分解に対する防御
pH7.3の50mMリン酸カリウム緩衝液中、二本鎖DNA(ファージラムダから精製)(10μg/ml)を本発明に記載した分子(100μM)の存在下または不在下で20μMFeII−クエン酸錯体、200μM H22および200μMアスコルビン酸とともに37℃で1時間インキュベートする。
1時間インキュベートした後、ついで、この反応媒体にカタラーゼ(220U/ml)を加え、反応媒体に臭化エチジウムの5mM溶液(10μl)を加えた後にDNAの完全性について分光光度計により測定する(励起波長:510nm;発光波長:590nm)。
完全なDNAのパーセントを決定することにより被験分子の効果を測定する。100%の値は、系Fe(II)−クエン酸/H22/アスコルビン酸および被験分子の不在下で同じ実験条件下で決定されたものである。
得られた結果を表4に示す。
これら結果は、本発明の分子が系Fe(II)−クエン酸/H22/アスコルビン酸によるDNAの分解を非常に有意に防御することを示している。
実施例16:所定期間の虚血−再灌流によって引き起こされた心臓壊死の抑制:化合物BXT52021の場合
本発明により記載される分子の心臓保護効果を、灌流単離心臓の実験モデルにおいて示した。
体重250〜350gの雄スプラーグ−ドーリーラットにヘパリンナトリウム(40単位/100g)の溶液を腹腔内注射する。これらラットを30分後にエーテル麻酔する。ついで、心臓を素早く取り出し、ランゲンドルフ(Langendorff)法
Figure 0004024848
により300/分の頻度で電気刺激を与えて灌流する。灌流溶液(95%酸素および5%二酸化炭素で平衡化)は、以下の組成の改変クレブス−ヘンセライト(Krebs−Henseleit)緩衝液(pH7.4)からなる:NaCl 118mM、KCl 4.7mM、MgSO41.2mM、CaCl2 1mM、KH2PO4 1.2mM、NaHCO3 25mMおよびグルコース11mM。全構成がサーモスタットにより37℃で制御されている。
以下の血流力学パラメータの測定により心臓の機能状態をモニターする:心拍数、収縮期および拡張期の心室圧(これら圧力の差は展開圧を表す)および時間の関数としての該圧力変数の最小および最大勾配。
これら血流力学パラメータが安定化されたら(すなわち、灌流の開始から約30分)、灌流および電気刺激を停止させることにより心臓を所定期間の虚血に供する。ついで、心室圧が最大値に達したときに(虚血による心筋拘縮のピーク)電気刺激を再開して再灌流を開始する。
虚血の期間の前に12分間、および再灌流の間に2μM BXT52021を含有する灌流媒体で心臓を灌流することにより、この実験モデルにおいてBXT52021を調べる。
上記血流力学パラメータを記録することにより得られた結果を調べたところ、心臓を虚血−再灌流に供した場合、拡張期の圧力が増加し収縮期の圧力は減少するのに対し、BXT52021の存在下では後者は保持されることが示される。
加えて、灌流媒体中に放出された2つの細胞質ゾル酵素、すなわちクレアチンホスホキナーゼ(CPK)および乳酸脱水素酵素(LDH)の灌流液中の濃度を決定することにより心筋組織の変性を評価する。これら2つの酵素の濃度は、灌流液1リットル当たりの酵素単位として表してある。
それゆえ、これら2つのパラメータを経時的に測定することにより、心筋組織の変性(虚血−再灌流による)またはその防御(BXT52021の効果)が、それぞれ灌流液中のCPKおよびLDHの濃度の増加または減少によって示される。
これら結果を図2に示す。
これら結果は、本発明による分子が虚血または再灌流による壊死から心筋細胞を非常に有効に保護することを可能にすることを示している。
実施例17:所定期間の虚血−再灌流によって引き起こされた心臓壊死の抑制:化合物BXT52053の場合
実施例16に記載したものと同じ実験モデルにおいて、2.5mM CaCl2および2.4mM MgCl2を含有するように(他はすべて同じ)灌流溶液の組成を変えた。ついで、BXT52053の効果をアルブミンおよびL−エルゴチオネインの効果と比較する。
この研究は、虚血の前12分間、ついで虚血後再灌流の最初の30分間に、20μM BXT52053、または600μMアルブミン(BSA)、または100μM L−エルゴチオネインを含有する灌流溶液で心臓を灌流することにより行う。
虚血および/または再灌流による心筋組織の分解の評価は、再灌流の間に灌流液中に放出されるクレアチンホスホキナーゼ(CPK)の全量を決定することにより行う。これら結果は、心臓1mg当たり、1分間当たりの酵素活性のミリ単位として表してある。
ついで、30分間の再灌流の間に灌流液中に放出されたCPK全量の減少により心筋組織の保護を示す。
これら結果を図3に示す。
これら結果は、アルブミンまたはL−エルゴチオネインが何ら有意の効果有しないのに対して、本発明による分子は心臓筋細胞を非常に有効に保護し、それゆえ虚血および/または虚血後再灌流による心臓壊死の程度を減少させることを可能にすることを示している。
実施例18:所定期間の虚血−再灌流に供した心臓の展開圧の回復における改善
実施例17に記載したものと同じ実験モデルにおいて、所定期間の虚血の前12分間および再灌流の間に10μM BXT52051または2μM BXT52052を含有する灌流媒体で心臓を灌流することによりBXT52051およびBXT52052の研究を行う。
心臓機能の低下の評価を、虚血の直前に記録したもの(安定化した展開圧)と比較して、血流力学パラメータ(収縮期および拡張期の心室圧)の測定から、再灌流の間の展開圧(収縮期および拡張期の圧力の差)の回復パーセントを経時的に測定することにより行う。
これら結果を図4に示す。
得られた結果を調べたところ、心臓が虚血−再灌流に供された場合に、心室の展開圧が閾値までゆっくりと上昇するのに対して、BXT52051またはBXT52052の存在下では遙かに迅速に回復し一層高い値に達することが示される。
これら結果は、本発明による分子が、心臓が虚血に供されついで再灌流された場合に心臓の心室機能の回復を改善することを可能することを示している。
Figure 0004024848
Figure 0004024848
Figure 0004024848
Figure 0004024848
Figure 0004024848

Claims (6)

  1. 抗酸化活性成分として
    (a)下記一般式(I):
    Figure 0004024848
    [式中、R1は水素、またはC1−C6の低級アルキル基;
    2は水素、またはC1−C6の低級アルキル基;ただし、R1およびR2のうち少なくとも一つは水素である;
    3は−(CH2nCOR4
    4は−OR8;−NHR5、−NHCH2CH2SO3 -+、−OCH2CH2+(CH33-
    Figure 0004024848
    5は水素、またはC1−C6の低級アルキル
    8は水素、またはC1−C6の低級アルキル;
    n=2;
    -は化粧品中に許容しうる酸のアニオン;
    +は化粧品中に許容しうる塩基のカチオン ]で示される4−位(または5−位)で置換された少なくとも1の2−メルカプトイミダゾール誘導体、式(I)中のR8が水素であるときに化粧品中に許容しうるその塩基付加塩、または式(I)中のR5 が水素であるときに化粧品中に許容しうるその酸付加塩および化粧品中に許容しうる担体を含む抗酸化活性を有する化粧品組成物。
  2. 上記2−メルカプトイミダゾール誘導体 が、最終組成物の全重量に基づいて0.1〜5重量%の量で含まれる、請求項1に記載の化粧品組成物。
  3. 上記2−メルカプトイミダゾール誘導体が、3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル、3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸、3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパンアミド、N−2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プロパノイルオキシ]エチル−N'−メチルピペラジン、2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プロパンアミド]エタンスルホン酸、および3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸コリンクロライド よりなる群から選ばれる、請求項1または2に記載の化粧品組成物。
  4. 抗酸化活性成分として
    (a)下記一般式(I):
    Figure 0004024848
    [式中、R1は水素、またはC1−C6の低級アルキル基;
    2は水素、またはC1−C6の低級アルキル基;ただし、R1およびR2のうち少なくとも一つは水素である;
    3は−(CH2nCOR4
    4は−OR8;−NHR5、−NHCH2CH2SO3 -+、−OCH2CH2+(CH33-
    Figure 0004024848
    5は水素、またはC1−C6の低級アルキル
    8は水素、またはC1−C6の低級アルキル;
    n=2;
    -は食品中に許容しうる酸のアニオン;
    +は食品中に許容しうる塩基のカチオン ]で示される4−位(または5−位)で置換された少なくとも1の2−メルカプトイミダゾール誘導体、式(I)中のR8が水素であるときに食品中に許容しうるその塩基付加塩、または式(I)中のR5 が水素であるときに食品中に許容しうるその酸付加塩および食品中に許容しうる担体を含む抗酸化活性を有する食品組成物。
  5. 上記2−メルカプトイミダゾール誘導体 が、最終組成物の全重量に基づいて0.1〜5重量%の量で含まれる、請求項4に記載の食品組成物。
  6. 上記2−メルカプトイミダゾール誘導体が、3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル、3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸、3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパンアミド、N−2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プロパノイルオキシ]エチル−N'−メチルピペラジン、2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プロパンアミド]エタンスルホン酸、および3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸コリンクロライド よりなる群から選ばれる、請求項4または5に記載の食品組成物
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