JPH08511036A - 4位(または5位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体の酸化防止剤としての使用、調製法および医薬、化粧品または食品産業への応用 - Google Patents

4位(または5位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体の酸化防止剤としての使用、調製法および医薬、化粧品または食品産業への応用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、4−位(または5−位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体に関する。これら2−メルカプトイミダゾール誘導体は、下記一般式(I): [式中、R1、R2、R5、R6、R7およびR8は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1およびR2のうち少なくとも一つは水素である;R3は−(CH2)nCOR4、−(CH2)n+(R567)X-または−CH2CH(COR4)N+(R567)X-;R4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸,−NHCH2CH2SO3 --、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+(CH3)3-n=1または2;X-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン;Y+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン]で示される。これら化合物は、抗酸化剤として、および抗酸化作用を有する医薬組成物、化粧品組成物または食品組成物の活性成分として価値がある。

Description

【発明の詳細な説明】4位(または5位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導体の酸化防止 剤としての使用、調製法および医薬、化粧品または食品産業への応用 本発明は、4位(または5位)で置換された2−メルカプトイミダゾール誘導 体の酸化防止剤としての使用、その調製法およびそれを適用した医薬、化粧品ま たは食品組成物に関する。技術背景 4位または5位がカルボニル含有基(ケトン、カルボキシルまたはアミド基) で置換された幾つかの2−メルカプトイミダゾール誘導体が抗酸化作用(スミス (R.C.SMITH)ら、Biochem.Pharmacol.,(1987)、36、9、14 57〜1460頁参照)および抗炎症作用(マエダ(S.MAEDA)ら、Chem. Pharm.Bull.,(1984)、32、2536〜2543頁参照)を有すること がわかっている。 本発明の主題を構成する新規な2−メルカプトイミダゾール誘導体の抗酸化特 性は、L−(+)−エルゴチオネイン(該誘導体の一部を構成する)のものと同 様である。 L−(+)−エルゴチオネインは2−メルカプトイミダゾール構造を有する天 然分子であり、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)などのある種 のライ麦麦芽真菌によって生合成される(タンレット(C.TANRET)、C.R .Acad.Sci.,(1909)、149、222〜224頁参照)。L−(+)−エ ルゴチオネインの化学構造は、2−メルカプトイミダゾール環およびベタインか らなる限りにおいて生命界では稀である(スケレルン(G.G.SKELLERN )、「Sulfur-containing drugs and related organic compounds:Chemistry,B iochemistry and Toxicology」、ダマニ(L.A.DAMANI)編、エリス・ホ ーウッド・リム(Ellis Horwood Lim)、(1989)、vol.1、B部、3章、 49〜89頁参照)。ヒトに関してはエルゴチオネインに対して栄養要求性であ り、ヒトはこれをもっぱら食物から得ている。 エルゴチオネインの生理学的濃度は、赤血球、肝臓、腎臓、精液および白内障の ない水晶体において0.1〜2.0ミリモルの範囲である。エルゴチオネインの生 物学的役割についてはまだ確かではないが、抗酸化特性については広く記載され ている(ハートマン(P.E.Hartman)、Meth.Enzymol.,(1990)、186、 310〜318頁、およびアカンム(D.AKANMU)ら、Arch.Biochem.Bio phys.,(1991)、288、10〜16頁参照)。生理学的条件(濃度およ びpH)下では、エルゴチオネインは過酸化水素H22ともスーパーオキシドア ニオンO2 -とも反応しない(アカンムら、Arch.Biochem.Biophys.,(1991 )、288、10〜16頁参照)。対照的に、エルゴチオネインはパルス放射線 分離(ルージー(M.ROUGEE)ら、Photochem.Photobiol.,(1988) 、47、485〜489頁参照)やフェントン反応(アカンムら、Arch.Biochem .Biophys.,(1991)、288、10〜16頁参照)によって生成したOH ラジカルとは反応し、その速度は拡散の最大速度に近い。エルゴチオネインは次 亜塩素酸HOClと反応し、それゆえα1−アンチトリプシン(α1−antitryp sine)の不活化を防ぎ(アカンムら、Arch.Biochem.Biophys.,(1991)、 288、10〜16頁参照)、ローズベンガルなどの光増感剤の励起状態を消滅 させることにより一重項酸素の光生成を抑制する(スパイサー(S.S.SPI CER)ら、Proc.Soc.Exp.Biol.Med.,(1951)、77、418頁参照)。 さらに、大部分の2−メルカプトイミダゾール誘導体と同様に、エルゴチオネイ ンはCu++、Hg++、Zn++、Co++およびNi++などの2価金属と非常に安定 な錯体を形成する(ハンロン(D.P.HANLON)、J.Med.Chem.,(197 1)、14、1084頁、およびモトハシ(N.MOTOHASHI)ら、Chem. Pharm.Bull.,(1974)、22、654〜657頁参照)。たとえばグルタ チオンやシステインなどの多くのアルキルメルカプタンとは対照的に、エルゴチ オネインは金属塩(Fe++)の存在下でのポリ不飽和脂肪酸の過酸化を刺激せず (アカンムら、Arch.Biochem.Biophys.,(1991)、288、10〜16頁 参照)、このことは不活性化するキレート剤としての特性および主としてチオン 構造であることと一致している。2−メルカプトイミダゾール構造を 有する酸化防止剤を使用する他の利点は、空気を含ませた水溶液中で非常に安定 であることである。実際、2−メルカプトイミダゾール誘導体の互変異性平衡は 溶液中で完全にチオン形の方へ傾いているので(ボジャースカ−オレジュニク( E.BOJARSKA−OLEJNIK)ら、Mag.Res.Chem.,(1985)、2 3、166〜169頁参照)、2−メルカプトイミダゾール環の硫黄原子は実際 に溶解している酸素と反応しない。2−メルカプトイミダゾール構造を有する酸 化防止剤を使用するうえでのさらに他の利点は、そのジスルフィドが他のメルカ プタン、たとえば、システイン、システアミン、グルタチオンまたはリポ酸の存 在下で不安定であることである。 エルゴチオネインおよび幾つかの2−メルカプトイミダゾール誘導体は、マイ クロモル濃度にて、インビトロで亜硝酸ナトリウムの存在下でインキュベートし たオキシヘモグロビンからのメトヘモグロビンの生成を効果的に抑制する(スミ ス(R.C.SMITH)ら、Biochem.Pharmacol.,(1987)、36、9、1 457〜1460頁、およびモーテンセン(R.A.MORTENSEN)、Arch .Biochem.Biophys.,(1953)、46、241〜243頁参照)。エルゴチ オネインは、生理学的pHにおいて過酸化水素H22の存在下で生成するフェリ ル形(formes ferryl)のヘムタンパク質を還元する(アードゥイニ(A.ARD UINI)ら、Arch.Biochem.Biophys.,(1990)、281、41〜43頁 参照)。フェリルミオグロビン(MbIV)の急速な還元は、酸化的ストレスとり わけ虚血後の再灌流の間において、エルゴチオネインが一般に筋肉組織を、とり わけ心臓組織を保護する本質的なメカニズムでありうる。単離ラット心臓の虚血 後再灌流モデルにおいて、虚血の15分後にエルゴチオネイン(100μモル) が流出液の乳酸脱水素酵素活性の測定によって評価される細胞壊死の程度を制限 することが示されている(アードゥイニら、Arch.Biochem.Biophys.,(199 0)、281、41〜43頁参照)。 化学的な観点から、2−メルカプトイミダゾール誘導体は2つの主要な経路か ら得られている;すなわち、 *α−アミノケトン誘導体をチオシアン酸カリウムと反応させるか(マエダ(S . MAEDA)ら、Chem.Pharm.Bull.,(1984)、32、2536〜2543 頁、イソムラ(Y.ISOMURA)ら、Chem.Pharm.Bull.,(1984)、3 2、152〜165頁、およびフェルナンデス−ボラノス(J.FERNAND EZ−BOLANOS)ら、Anales de Quimica)(1974)、70、94〜 95頁参照)またはα−ハロケトン誘導体をチオ尿素またはその誘導体と反応さ せることにより2−メルカプトイミダゾール環を生成させ、ついで*求電子性イ ミダゾール環への硫黄含有誘導体の求核付加(イトー(S.ITO)、J.Org.Che m.、(1985)、50、3636〜3638頁参照)または求核性イミダゾー ル環への硫黄の求電子付加(ベナク(B.L.BENAC)ら、Org.Synthesis,co ll.vol.VII、195〜196頁参照)のいずれかによるイミダゾール環の2 −位への硫黄の導入。発明の記載 本発明の目的は、良好な抗酸化活性および好ましくは良好な細胞保護活性をも 有する新規化合物を提供し、それによって医薬、化粧品または食品組成物の形態 で価値ある活性成分を調製することを可能にするという新規な技術的課題を解決 することにある。 本発明の他の目的は、これら化合物を良好な収率で直接的に調製する方法を提 供する解決手法によって上記新規な技術的課題を解決することにある。 本発明は上記新規な技術的課題を初めて、簡単な解決手法により、良好な収率 の比較的直接的な調製法および極めて高い純度(とりわけ光学純度)の生成物に よって同時に解決するものである。 実際、本発明は、イミダゾール環の2−位に硫黄を導入するための新規な方法 を提唱するものであり、その機構は求核付加−開環−閉環(NARORC)タイ プの機構と共通するところがある。この新規方法の操作条件は、キラル中心、と りわけアミノ酸のα−炭素のキラル中心の完全さを保持するに充分なほど穏やか である。 それゆえ、第一の特徴によれば、本発明は、下記一般式(I): [式中、R1は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基; R2は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1 およびR2のうち少なくとも一つは水素である; R3は−(CH2)nCOR4、−(CH2)n+(R567)X-または−CH2CH(C OR4)N+(R567)X-; R4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸 ,−NHCH2CH2SO3 -+、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+ (CH3)3-5は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R6は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R7は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R8は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; n=1または2; X-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン; Y+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン; L−エルゴチオネインを除く]で示される4−位(または5−位)で置換された 2−メルカプトイミダゾール誘導体の酸化防止剤としての使用に関する。 明細書および請求の範囲において、 −アルキル、低級アルキル、アルコキシ、低級アルコキシ、アシル、アミノアシ ルまたはカルボキシル基は、好ましくは1〜6個の炭素を有する直鎖または分枝 鎖基を意味するものと理解される; −アリール基またはアラルキル基に用いる置換なる語は、これら基が低級アルキ ル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、アミノおよびカルボキシルより選ばれる1 もしくは2以上の同一または異なる基によって、または1もしくは2以上の水素 原子によって、芳香族残基上で置換されていることを示す; −R8が水素原子である場合は、本発明はまた、医薬、化粧品または食品中に許 容しうる塩基との式(I)で示される上記化合物の付加塩をも包含する; −R5、R6またはR7が水素原子である場合は、本発明はまた、医薬、化粧品ま たは食品中に許容しうる酸との式(I)で示される上記化合物の付加塩をも包含 する。医薬、化粧品または食品中に許容しうる酸としては、塩酸、臭化水素酸、 ヨウ化水素酸、硫酸、酒石酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン 酸などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 医薬、化粧品および食品中に許容しうる塩基であって、R8が水素原子である 該化合物を塩にするために適当に加えうるものとしては、水酸化ナトリウムおよ びカリウム、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、またはトリエチル アミンまたはアルギニンなどの有機塩基が挙げられるが、これらに限定されるも のではない。 一つの有利な態様において、本発明は、とりわけ酸化性のフリーラジカルの過 剰産生および/または鉄、銅またはマンガンなどの遷移金属のプールの細胞内脱 するための、抗酸化活性を有する医薬組成物を製造するための式(I)で示され る上記化合物の使用に関する。 他の有利な態様において、本発明は、虚血または虚血後再灌流によって引き起 こされた組織変性を予防するための、とりわけ心筋梗塞を予防するための、心室 細動の原因である虚血後心不整脈を予防するための、とりわけ、たとえばパラカ ート、ダイクォット、アントラサイクリン類またはニトロフラン類などの生体異 物による中毒の治療を含むフリーラジカルの過剰産生に伴う浮腫、壊死および線 維症などの組織変性を予防するための、またはとりわけ鎌状赤血球貧血、サラセ ミア、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ欠損症およびマラリアにおける 赤血球の酸化的ストレスに伴う病的状態、またはイオン化するX線またはガンマ 線並びに紫外線による照射に対して保護するための、または臓器移植者において 保存媒体中でたとえば心臓、肝臓、腎臓または肺などの移植片を保護するための 、医薬組成物を製造するための式(I)で示される上記化合物の使用に関する。 他の有利な態様において、本発明は、とりわけ紫外線に対して保護するための 抗酸化活性を有する化粧品組成物の製造のための、式(I)で示される化合物の 使用に関する。 他の有利な態様において、本発明は、抗酸化活性を有する食品組成物を製造す るための、式(I)で示される化合物の使用に関する。 他の有利な態様において、上記式(I)で示される2−メルカプトイミダゾー ル誘導体は、最終組成物の全重量に基づいて0.1〜5重量%、好ましくは0.1 〜1重量%の量で含まれる。 他の有利な態様において、本発明は、適すれば薬理学的に許容しうる賦形剤、 ビヒクルまたは担体中に2−メルカプトイミダゾール誘導体を1〜500mg含 有する単位剤型の形態の組成物の使用に関する。 第二の特徴によれば、本発明はさらに、とりわけ抗酸化活性を有する医薬、化 粧品または食品組成物を提供するものであり、該組成物は活性成分として、適す れば医薬、化粧品または食品中に許容しうる賦形剤、担体またはビヒクル中に下 記一般式(I) [式中、R1は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基; R2は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1 およびR2のうち少なくとも一つは水素である; R3は−(CH2)nCOR4、−(CH2)n+(R567)X-または−CH2CH(C OR4)N+(R567)X-; R4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸 ,−NHCH2CH2SO3 -+、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+ (CH3)3-5は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R6は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R7は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R8は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; n=1または2; X-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン; Y+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン; L−エルゴチオネインを除く]で示される少なくとも一つの2−メルカプトイミ ダゾール化合物を含む。 この組成物の他の特別の態様は上記記載から明らかであり、また実施例を含む 以下の記載からも当業者には明らかであろう。 第三の特徴により、本発明はまた、下記一般式(I) [式中、R1は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基; R2は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1 およびR2のうち少なくとも一つは水素である; R3は−(CH2)nCOR4、−(CH2)n+(R567)X-または−CH2CH(C OR4)N+(R567)X-; R4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸 ,−NHCH2CH2SO3 -+、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+ (CH3)3-5は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R6は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R7は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R8は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; n=1または2; X-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン; Y+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン]で示される2− メルカプトイミダゾール誘導体の製造法をも包含するものであり、該方法は以下 の必須工程からなることを特徴とする: (a)4−位(または5−位)で置換され、必要に応じて光学活性な任意に保護 されたイミダゾール誘導体を使用または調製し、 (b)このイミダゾール誘導体を塩基性媒体中、極性溶媒中のアルキル、アルケ ニルまたはアリールハロチオキソホルメートで処理し、ついで (c)特定の場合に応じて、 (i)上記式(I)においてR3が上記の定義の通りであり、ただしR5、R6およ びR6は同時には水素以外であることはない化合物を調製する場合には、カルボ ニウムイオン捕捉剤の存在下、塩基性媒体中または酸性媒体中で加水分解し、 (ii)上記式(I)においてR5、R6およびR6が同時に水素以外である化合物 を調製する場合には、硫黄含有置換基を保護し、ついで該保護化合物をトリアル キルアンモニウム化合物に変換し、カルボニウムイオン捕捉剤の存在下で塩基性 媒体中または酸性媒体中、すでに存在するキラル中心の光学活性を保持するのが 望まれる場合には好ましくはカルボニウムイオン捕捉剤の存在下で酸性媒体中に て加水分解する。 この方法の一つの有利な態様において、該方法における上記カルボニウムイオ ン捕捉剤は、メルカプタン、好ましくはアルキルまたはアリールメルカプタン、 さらに好ましくはβ−メルカプトプロパン酸である。 さらに他の有利な態様において、上記塩基は、好ましくは重炭酸ナトリウム、 アミンまたはたとえばジエチルアミンやトリエチルアミンなどのアルキルアミン である。 他の特別の態様において、上記極性溶媒は、たとえばエチルエーテルやテトラ ヒドロフランなどのエーテル溶媒、またはたとえばメタノールなどのアルコール から選ばれてよい。 さらに別の有利な態様において、上記塩基性加水分解は、好ましくは水/アル コール(とりわけメタノール)混合物を含む極性溶媒中の溶液中にて、たとえば 水酸化ナトリウムや水酸化リチウムなどの無機塩基、またはアミンやアルキルア ミンなど、とりわけジエチルアミンやトリエチルアミンなどの有機塩基を用いて 行う。 別の有利な態様において、上記酸性加水分解は、好ましくは大過剰のカルボニ ウムイオン捕捉剤、とりわけメルカプタンの存在下、2以下のpHの強酸の濃縮 液を用いて行う。 他の有利な態様において、上記硫黄含有置換基は、ハロギ酸エステル、好まし くはハロギ酸アルキルまたはハロギ酸フェニル、たとえばクロロギ酸エチルまた はクロロギ酸フェニルにより保護し、トリアルキルアンモニウム化合物への変換 をたとえばハロゲン化アルキルまたは硫酸アルキル、とりわけヨウ化メチルまた は硫酸ジメチルなどのアルキル化剤を用いて行う。 他の特に有利な特徴により、光学活性な出発物質を用い、これを大過剰のカル ボニウムイオン捕捉剤、好ましくはメルカプタンの存在下、2以下のpHの濃縮 酸性溶液で加水分解することにより、光学活性な最終誘導体が調製される。 第四の特徴に従い、本発明は、一般式: [式中、R1、R2およびR3は請求項1と同じでn=2、ただし、 (a)R4=−OR8である場合は、R1およびR2は同時に水素ではない; (b)R1およびR2が同時に水素でありR4=OR8である場合は、R5、R6およ びR7は同時に水素ではない; (c)R3=−CH2CH(COR4)N+(R567)X-でR4=OHまたはOMe である場合は、R5、R6およびR7は同時にメチル基ではない; (d)R3=−(CH2)2+(R567)X-である場合は、R5、R6およびR7は 同時に水素ではない]で示される4−位(または5−位)で置換された新規な2 −メルカプトイミダゾール誘導体が提供される。 すでに記載したように、上記式(I)で示される4−位(または5−位)で置 換された2−メルカプトイミダゾール化合物は、価値のある酸化防止剤である。 この点で、該化合物は、治療目的において価値のある活性な剤である。 一般的な意味において、一般構造(I)で示される化合物の治療的応用には、 酸化性のフリーラジカルの過剰産生および/またはたとえば鉄、銅またはマンガ ンなどのある種の遷移金属のプールの細胞内脱区画に伴う酸化的ストレスが関与 する病的状態が含まれる。 さらに詳しくは、該応用には、 *虚血および/または虚血後再灌流によって引き起こされた組織変性の予防、と りわけ心筋梗塞の予防、および心室細動の原因である虚血後心不整脈の予防; *フリーラジカルの過剰産生に伴う浮腫、壊死および線維症などの組織変性の予 防:この応用には、とりわけ、たとえばパラカート、ダイクォット、アントラサ イクリン類またはニトロフラン類などの生体異物による中毒の治療を含む; *とりわけ鎌状赤血球貧血、サラセミア、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナ ーゼ欠損症およびマラリアにおける赤血球の酸化的ストレスに伴う病的状態; *イオン化するX線またはガンマ線並びに紫外線による照射に対する保護;およ び *臓器移植者における保存媒体中でのたとえば心臓、肝臓、腎臓または肺などの 移植片の保護。 これら治療的応用において、上記式(I)で示される本発明の誘導体は、適す れば薬理学的に許容しうる賦形剤、ビヒクルまたは担体中に2−メルカプトイミ ダゾール誘導体を1〜500mg含有する単位剤型の形態で有利にも提供される であろう。 かかる薬理学的に許容しうる賦形剤、ビヒクルまたは担体は当業者によってよ く知られているので、本明細書においては詳細には記載しない。 上記式(I)で示される4−位(または5−位)で置換された2−メルカプト イミダゾール誘導体の抗酸化活性および治療学的または薬理学的活性は、以下に 示す当業者によってよく認識された安全で信頼性の高い試験によって示された: (a)フェリルミオグロビン還元試験; (b)次亜塩素酸によるグルタチオンペルオキシダーゼの不活化を防ぐ試験; (c)系Cu(II)/アスコルビン酸/O2によるグルコース−6−リン酸デヒド ロゲナーゼの不活化を防ぐ試験; (d)系Fe(II)−クエン酸/H22/アスコルビン酸によるDNAの分解を防 ぐ試験; (e)所定期間の虚血−再灌流により引き起こされる心臓壊死を抑制する試験; (f)所定期間虚血に供された心臓の機械的(心室)機能を保護する試験。 このような抗酸化活性および治療学的および/または薬理学的活性により、上 記一般式(I)で示される4−位(または5−位)で置換された2−メルカプト イミダゾール誘導体は上記治療的応用、さらに詳しくは、 *虚血および/または虚血後再灌流によって引き起こされた組織変性の予防、と りわけ心筋梗塞の予防、および心室細動の原因である虚血後心不整脈の予防; *フリーラジカルの過剰産生に伴う浮腫、壊死および線維症などの組織変性の予 防:この応用には、とりわけ、たとえばパラカート、ダイクォット、アントラサ イクリン類またはニトロフラン類などの生体異物による中毒の治療を含む; *とりわけ鎌状赤血球貧血、サラセミア、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナ ーゼ欠損症およびマラリアにおける赤血球の酸化的ストレスに伴う病的状態; *イオン化するX線またはガンマ線並びに紫外線による照射に対する保護;およ び*臓器移植者における保存媒体中でのたとえば心臓、肝臓、腎臓または肺など の移植片の保護 を行うことを可能にする。 本発明の他の目的、特徴および利点は、種々の実施例に言及する以下の説明的 記載により明らかとなるであろう。これら実施例は、単に説明のために記載した ものにすぎず、それゆえ本発明の範囲をなんら制限するものではない。実施例中 のパーセントはすべて、特に断らない限り重量パーセントである。 −図1は、フェリルミオグロビン還元の曲線を、横軸に時間(分)、縦軸に59 0nmにおける吸光度をとって示したものである; −図2は、虚血−再灌流に供した単離灌流ラット心臓における乳酸脱水素酵素( LDH)およびクレアチンホスホキナーゼ(CPK)の放出に対する本発明の化 合物BXT52021の効果を示すものであり、横軸にはコントロールおよび本 発明の化合物BXT52021のそれぞれについての期間をLDHは黒でCPK は白で示し、縦軸には単位/リットルとして得られた酵素活性を示す。コントロ ールについては、I、IIおよびIIIの数字はそれぞれ以下のことを示す: −I=安定化の終了; −II=再灌流後5分; −III=再灌流後15分。 化合物BXT52021については、期間IA、IIA、IIIAおよびIVAはそれ ぞれ以下のことを示す: −IA=安定化の終了; −IIA=化合物BXT52021(2μM)を用いて灌流後12分; −IIIA=化合物BXT52021(2μM)を用いて虚血後再灌流後5分; −IVA=化合物BXT52021(2μM)を用いて虚血後再灌流後15分。 −図3は、虚血−再灌流に供した単離灌流ラット心臓におけるクレアチンホスホ キナーゼ(CPK)の放出に対する本発明の一つの化合物BXT52053の効 果を示すものであり、縦軸には放出されたCPKの全量(1分当たり1mgの心 臓当たりの酵素活性のミリ単位として表す)を示す。加えて、化合物BXT52 053の効果をアルブミン(BSA)およびL−(+)−エルゴチオネインの効 果と比較してある。 −図4は、所定の期間虚血に供した単離ラット心臓の再灌流の間に展開した およびBXT52052の効果を示すものであり、横軸には再灌流時間(分で表 す)、縦軸には展開した血圧の回復パーセントを示す。実験部門 特に断らない限り、反応はすべて不活性な窒素雰囲気下で行った。 マススペクトルは、NermagR10−10B装置で記録した。使用したイオン化 モードは、70電子ボルトでの電子衝撃(EI)か、またはアンモニア中での化 学イオン化(CI)か、またはグリセリンマトリックス上での高速原子衝撃(F AB)のいずれかである。 1Hおよび13C NMRスペクトルは、Varian Gemini−200装置で記録した 。ケミカルシフトは、テトラメチルシランに対するppmで表してある。多重度 は以下のようにして表してある:「s」は一重項、「bs」はブロードな一重項 、「d」は二重項、「t」は三重項、「q」は四重項、および「m」は多重項。 融点(m.p.℃)は、Gallenkamp装置で記録し、補正しなかった。 旋光度(αD)は、Perkin Elmer241装置で25℃におけるナトリウムD線 で測定した。 カラム液体クロマトグラフィーによる精製は、場合に応じてMerckRSi60F254 シリカまたはMerckR微結晶セルロースを用いて行った。I/一般式(I)で示される化合物合成の実施例 実施例1:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル :BXT52021の調製 A/ウロカニン酸のエチルエステルの調製 ウロカニン酸(アルドリッチ;5.52g;40ミリモル)を無水エタノール (100ml)中に懸濁する。パラトルエンスルホン酸−水和物(ジャンセン; 8.36g;44ミリモル)を加える。この混合物を12時間還流する。溶媒を 減圧下で蒸発させて除く。残渣をNaHCO3の飽和水溶液(50ml)および 酢酸エチル(75ml)中に取る。有機相を分離し、同容量のNaClの飽和水 溶液(2×50ml)で洗浄する。有機相をMgSO4で乾燥させ濾過した後、 溶媒を減圧下で蒸発させて除く。かくして白色固体の形態で得られる残渣は純粋 である(85%)。 物理特性: *融点:79℃*1 H NMR(200MHz,CDCl3): 1.30ppm(t;3H;J=7.16Hz);4.22ppm(q;2H;J=7.16Hz);6.41ppm(d;1H;J=15.80Hz);7. 31ppm(s;1H);7.60ppm(d;IH;J=15.80Hz);7.72ppm(s;1H);10.16ppm(bs;1H).B/3−(イミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチルの調製 無水エタノール(25ml)中に溶解した上記化合物(1.40g;8.4ミリ モル)を圧力下(2b)、10%パラジウム/炭素(アルドリッチ;100mg )の存在下、室温で2時間水素化する。ついで、懸濁液をフリット上で濾過し、 溶媒を減圧下で蒸発して除く。かくして油状物の形態で得られる化合物をそのま ま次工程に用いる(収率:99%)。 物理特性:*1 H NMR(200MHz,CDCl3): 1.21ppm(t;2H;J=7.16Hz);2.64ppm(t;2H;J=7.32Hz);2.92ppm(t;2H;J=7.32Hz);4.1 0ppm(q;2H;J=7.16Hz);6.78ppm(d;1H;J=1.06Hz);7.53ppm(d;1H;J=1.06Hz);10.49p pm(bs;1H).*13 C NMR(50MHz,CDCl3): 14.35ppm(q);22.27ppm(t);34.37ppm(t);60.88ppm(t);117.99ppm(d);135.27ppm(d );136.06ppm(s);174.10ppm(s).C/3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル:BX T52021の調製 3−(イミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル(1.30g;7.7ミリ モル)を脱イオン水(20ml)および酢酸エチル(20ml)中の重炭酸ナト リウム(3.90g;46.4ミリモル)と室温にて混合する。激しく攪拌しなが らクロロチオキソギ酸フェニル(ランカスター;2.70ml;19.5ミリモル )を加える。この反応混合物を室温にて5時間攪拌する。有機相をデカントし、 ついでNaClの飽和溶液(2×20ml)で洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発して 除く。残渣をメタノール(20ml)中に取り、得られた溶液をトリエチルアミ ン(ジャンセン;3.35ml;24.0ミリモル)で室温にて16時間処理する 。溶媒を蒸発させ、シリカカラム上のクロマトグラフィー(溶出液:AcOEt /シクロヘキサン3/2)により精製した後に所望の生成物を得る(収率:75 %)。 物理特性: *融点:152〜154℃(CH3CO2Et)*1 H NMR(200MHz,DMSO-d6): 1.15ppm(t;3H;J=7.26Hz);2.58ppm(m;4H);4.04ppm(q;2H;J=7.26Hz);6.53ppm(s;1H );11.67ppm(s;1H);11.88ppm(s;1H).*13 C NMR(50MHz,DMSO-d6): 14.05ppm(q);19.92ppm(t);32.16ppm(t);60.28ppm(t);111.70ppm(d);128.21ppm(s );160.67ppm(s);172.18ppm(s). 実施例2:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸:BX T52020の調製 THF/水混合物(1/1)(10ml)中に溶解した3−(2'−メルカプ トイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル(200mg;1ミリモル)を 水酸化リチウム(アルドリッチ;84mg;2ミリモル)で室温にて16時間け ん化する。反応混合物を中和し蒸発乾固した後、無水エタノールから再結晶させ て所望の生成物を得る(収率:93%)。 物理特性: *融点:204.5〜206.5℃(H2O)*1 H NMR(200MHz,CD3OD): 2.57ppm(m;2H);2.73ppm(m;2H);6.56ppm(s;1H).*13 C NMR(50MHz,CD3OD): 21.23ppm(t);33.67ppm(t);113.51ppm(d);131.14ppm(s);160.31ppm(s);176.24ppm (t). 実施例3:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパンアミド: BXT52029の調製 3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル(320 mg;145ミリモル)を水酸化アンモニウムの水溶液(20%)(10ml) で室温にて20時間処理する。溶媒を減圧下で蒸発させて除く。シリカカラム上 の液体クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/エタノール3/1)により精 製した後に所望の生成物を得る(161mg;58%)。 物理特性: *融点:213〜215℃(CH3CH2OH)*1 H NMR(200MHz,DMSO-d6): 2.29ppm(t;2H;J=8.26Hz);2.50ppm(t;2H;J=8.26Hz);6.83ppm(s;1H);7.31ppm(s;1H );11.63ppm(s;1H);11.81ppm(s;1H). 実施例4:2−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)エチルアミン:B XT52022の調製 A/2−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)−Nα−カルボキシエチ ルエチルアミンの調製 通常の方法で得た2−(イミダゾール−4'−イル)−Nα−カルボキシエチ ルエチルアミンを実施例1の工程Cと同様にして処理する。かくして得られた生 成物をそのまま次工程に用いる。 B/2−(2'−メルカプトイミタゾール−4'−イル)エチルアミン:BXT5 2022の調製 上記で得た化合物を濃塩酸溶液中で12時間加熱還流することにより加水分解 する。メタノールから再結晶した後に所望の生成物を得る。 物理特性: *融点:249〜251℃(H2O)*1 H NMR(200MHz,D2O): 2.85ppm(t;2H;J=6.96Hz);3.17ppm(t:2H;J=6.96Hz);6.77ppm(s;1H).* MS(EI,70eV):143(M+,23%);114(24%);36(100%). 実施例5:2−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)−N,N−ジメチ ルエチルアミン:BXT52026の調製 2−(イミダゾール−4'−イル)−N,N−ジメチルエチルアミンの調製 脱イオン水(150ml)中のヒスタミン二塩酸塩(アルドリッチ;9.1g ;50ミリモル)の溶液に、ホルムアルデヒド(37%;111ml)および1 0%パラジウム/炭素(0.29g)の水溶液を加える。この混合物を水素圧下 (5bar)で6時間激しく攪拌する。触媒を濾過して除き、ついで脱イオン 水で濯ぐ。溶媒を減圧下で蒸発して除く。所望の生成物を油状物(12.7g) の形態で得、これをそのまま次工程に用いる。 物理特性:*1 H NMR(200MHz,D2O): 3.18ppm(t;2H;J=7.50Hz);3.44ppm(t;2H;J=7.50Hz);7.33ppm(s;1H);8.60ppm(s;1H ).3−(2−メルカプトイミダゾール−4−イル)−N,N−ジメチルエチルアミ ン:BXT52026の調製 上記生成物を実施例1の工程Cに記載した手順で処理すると所望の化合物が得 られる(34%)。 物理特性:*1 H NMR(200MHz,D2O): 2.28ppm(s;6H);2.68ppm(m;4H);6.64ppm(s;1H). 実施例6:2'−メルカプト−Nα,Nα−ジメチル−L−(+)−ヒスチジン: BXT52040の調製 以下の調製法により2'−メルカプト−Nα,Nα−ジメチル−L−(+)−ヒ スチジンメチルエステルを調製する。 A−L−(+)−Nα,Nα−ジメチルヒスチジンメチルエステル二塩酸塩の調 脱イオン水(150ml)中のL−(+)−ヒスチジンメチルエステル二塩酸 塩(ジャンセン;18.16g;75ミリモル)の溶液にホルムアルデヒド(ジ ャンセン;12.29g;150ミリモル)の37%水溶液を加える。この混合 物を10%パラジウム/炭素(アルドリッチ;1.0g)の存在下、室温にて5 時間、加圧下(7b)で水素化する。触媒を濾過して除き、ついで水で濯ぐ。濾 液を真空下で蒸発乾固して所望の生成物を油状物(20.3g)の形態で得、こ れを直接次工程に用いる。 物理特性:*1 H NMR(200MHz,D2O): 2.91ppm(s;6H);3.50ppm(m;2H);3.72ppm(s;3H);4.48ppm(dd;J=5.54-9.04Hz;1H);7 .38ppm(s;1H);8.61ppm(s;1H). B−L−(+)−2'−メルカブト−Nα,Nα−ジメチルヒスチジンメチルエス テルの調製 L−(+)−Nα,Nα−ジメチルヒスチジンメチルエステル二塩酸塩(60. 0g;222ミリモル)を脱イオン水(750ml)中に溶解する。固体の重炭 酸ナトリウム(ラボシ;130.5g;1.55ミリモル)をゆっくりと加え、つ いでTHF(750ml)を加える。クロロチオキソギ酸フェニル(ランカスタ ー;76ml;555ミリモル)を激しく攪拌しながら5〜10℃の温度にて3 0分かけて加える。この反応混合物を室温にて260時間攪拌する。水相をデカ ントし、ついでメチレンクロライド(3×150ml)で抽出する。有機相をコ ンバインし、ついで減圧下、室温にて蒸発乾固させる。ついで、残渣を溶出勾配 (AcOEt−AcOEt/MeOH=100%−95/5)を用いてシリカカ ラム上のクロマトグラフィーにより精製して純粋な生成物(24.0g)を得る 。この生成物(5.0g)をメチレンクロライド(150ml)中に懸濁し、つ いで懸濁液を濾過する。この濾液から溶媒を蒸発させて得られる残渣からエナン シオマーとして純粋な生成物(4.42g)が得られる(収率:42%)。 エナンシオマーの純度は、3mgの試料および10mgのEu(tfc)3を 用いてCDCl3中の1H NMRにより決定する。 物理特性:* m.p.:170-171℃.*1 H NMR(200MHz,CDCl3): 2.39ppm(s;6H);2.78ppm(d;J=7.3Hz;2H);3.38ppm(t;J=7.30Hz;1H);3.72ppm(s;3H) ;6.44ppm(s;1H);10.08ppm(bs;1H);10.24(bs;1H).*13 C NMR(50MHz,DMSO): 24.52ppm(t);41.03ppm(q);51.03ppm(d);65.04ppm(q);112.74ppm(d);126.13ppm(s );160.35ppm(s);171.17ppm(s).* MS(EI,70eV): 229(M+,25),170(8);116(100).* αD(c=1.0;MeOH)=+31.2°. ついで、かくして得られる2'−メルカプト−Nα,Nα−ジメチル−L−(+ )−ヒスチジンメチルエステルを通常の方法により水酸化リチウムでけん化する (収率:80%)。 物理特性: *融点:274℃(分解)*1 H NMR(200MHz,D2O): 2.83ppm(s;6H);3.03ppm(dd;1H;J=8.14-15.60Hz);3.17ppm(dd;1H;J=5.54-15.60Hz );3.75ppm(dd;1H;J=5.54-8.14Hz);6.76ppm(s;1H). 実施例7:N−2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プ ロパノイルオキシ]エチル−N'−メチルピペラジン:BXT52055の調製 A/N−(2−ヒドロキシエチル)−N'−メチルピペラジンの調製: N−メチルピペラジン(10g;100ミリモル)および2−クロロエタノー ル(8.05g;100ミリモル)を100℃にて4時間攪拌する。この非常に 粘性の反応媒体にアセトン(250ml)を加え、得られた懸濁液をトリエチル アミン(15ml)で中和する。トリエチルアミン塩酸塩を濾過した後、溶媒を 減圧下で蒸発させる。アルミナカラム上のクロマトグラフィー(MerckR;酸化ア ルミニウム90;63〜200μm、溶出液:酢酸エチル)により精製した後に 所望の生成物を無色油状物の形態で得る(収率:75%)。 物理特性:*1 H NMR(200MHz,CDCl3): 2.20ppm(s;3H);2.39ppm(m;8H);2.46ppm(t;2H;J=5.5Hz);3.41ppm(sl;1H);3.54ppm (t;2H;J=5.5Hz). B/N−2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プロパノ イルオキシ]エチル−N'−メチルピペラジン:BXT52055の調製 実施例1に記載の手順により得た3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'− イル)プロパン酸メチル(0.35g;1.88ミリモル)を細かく砕き、シアン 化カリウム(0.12g;1.88ミリモル)の存在下、N−(2−ヒドロキシエ チル)−N'−メチルピペラジン(5.0g;35ミリモル)中に入れる。この反 応媒体を100℃にて15時間攪拌する。減圧下(p=0.5mmHg;T°= 100℃)で過剰のN−(2−ヒドロキシエチル)−N'−メチルピペラジンを 蒸留した後、残渣をアルミナカラム上のクロマトグラフィー(MerckR;酸化アル ミニウム90;63〜200μm、溶出液:酢酸エチル/メタノール6/1)に かける。酢酸エチルから再結晶させた後に所望の化合物を80%の収率で得る。 物理特性:* m.p.:172-174℃(酢酸エチル)*1 H NMR(200MHz,CD3COCD3+D2O): 2.15ppm(s;3H);2.43ppm(m;8H);2.58ppm(t;2H;J=5.6Hz);2.69ppm(m;4H);4.16ppm( t;2H;J=5.6Hz);6.61ppm(s;1H).*13 C NMR(50MHz,D2O): 22.29ppm;35.20ppm;46.88ppm;54.38ppm;55.83ppm;58.01ppm;64.66ppm;115.65ppm ;115.88ppm;132.57ppm;157.81ppm;177.66ppm.* MS(CI;NH3): 299(MH+;100%);281(20%);267(85%);250(34%);233(20%);187(15%);172(18%);145( 18%);127(30%). 実施例8:2−[3'−(2”−メルカプトイミダゾール−4”−イル)プロパ ンアミド]エタンスルホン酸:BXT52053の調製 無水THF(30ml)中の3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル )プロパン酸BXT52020(0.69g;4ミリモル)およびN−ヒドロキ シスクシンイミド(0.46g;4ミリモル)の溶液に、THF(10ml)中 のN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.84g;4ミリモル)の溶液を 0〜5℃にて攪拌しながら滴下する。この温度で攪拌をさらに16時間続ける。 減圧下で溶媒を蒸発させた後、固体の残渣を無水アセトン(30ml)中に取る 。N,N'−ジシクロヘキシル尿素を濾去し、濾液を10℃に冷却して、重炭酸ナ トリウム(0.34g;4ミリモル)を含有する脱イオン水(10ml)中のタ ウリン(0.5g;4ミリモル)の溶液を加える。この反応混合物を室温にて1 時間攪拌する。減圧下で溶媒を蒸発させ、水/メタノール溶出液9/1を用いた グラフトシリカカラム(MerckR;RP−8;40〜63μm)上のクロマトグラ フィーにより精製した後に所望の化合物を得る。これをメタノール/エタノール 混合物から再結晶させる(収率:60%)。 物理特性:* m.p.:210℃(分解)*1 H NMR(200MHz,D2O): 2.47ppm(t;2H;J=7.1Hz);2.74ppm(t;2H;J=7.1Hz);2.96ppm(t;2H;J=6.8Hz);3.47pp m(t;2H;J=6.8Hz);6.62ppm(s;1H).*13 C NMR(50MHz,D2O): 23.09ppm;37.02ppm;37.67ppm;52.35ppm;115.91ppm;116.03ppm;132.47ppm;157.66 ppm;177.59ppm.* MS(陰性FAB;グリセリン): 278(M-;100%);255(10%);183(64%);124(14%). 実施例9:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸コリン クロライド:BXT52054の調製 A/3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸2−(N,N −ジメチルアミノ)エチルの調製: 2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノール(120ml)中の3−(2'−メ ルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸エチル(実施例1参照)(1.4 0g;7ミリモル)の溶液を、シアン化カリウム(0.75g;3.9ミリモル) の存在下、80℃にて4時間加熱する。減圧下で2−(N,N−ジメチルアミノ )エタノールを蒸発させた後、所望の生成物が得られ、これをそのまま次工程に 用いる。 B/3−(1'−tert−ブトキシカルボニル−2'−tert−ブトキシカルボニルチ オイミダゾール−4'−イル)プロパン酸2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル の調製 メチレンクロライド(50ml)中の上記生成物の溶液に、ピロ炭酸ジ−tert −ブチル(3.3g;15ミリモル)およびトリエチルアミン(5ml;36ミ リモル)並びに4−ジメチルアミノピリジン(10mg)を加える。この反応混 合物を室温で2時間攪拌する。水(30ml)を加えた後、有機相をデカントし 、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過する。減圧下で溶媒を蒸発させる。かくし て得られた残渣をシリカカラム上のクロマトグラフィー(溶出液:アセトン)に よって精製して所望の生成物を無色油状物の形態で得る。 これら2工程の全収率:75% 物理特性:*1 H NMR(200MHz,CDCl3): 1.46ppm(s;9H);1.57ppm(s;9H);2.25ppm(s;6H);2.53ppm(t;2H;J=5.86Hz);2.69ppm (m;2H);2.86ppm(m;2H);4.16ppm(t;2H;J=5.86Hz);7.33ppm(s,1H).*13 C NMR(50MHz,CDCl3): 28.00ppm;28.30ppm;33.30ppm;45.98ppm;58.04ppm;62.62ppm;86.18ppm;87.12ppm; 119.15ppm;135.74ppm;142.17ppm;147.14ppm;165.80ppm;173.45ppm.* MS(CI;NH3): 444(MH+;100%);344(18%). C/3−(1'−tert−ブトキシカルボニル−2'−tert−ブトキシカルボニルチ オイミダゾール−4'−イル)プロパン酸コリンヨーダイドの調製: THF(20ml)中の3−(1'−tert−ブトキシカルボニル−2'−tert− ブトキシカルボニルチオイミダゾール−4'−イル)プロパン酸2−(N,N−ジ メチルアミノ)エチル(0.81g;1.8ミリモル)の溶液をヨウ化メチル(0 .6ml;9.6ミリモル)で室温にて2時間処理する。過剰のヨウ化メチル並び に溶媒を減圧下で蒸発させて所望の生成物を得る。このものは充分に純粋であり 、そのまま次工程に使用することができる。 収率:100% 物理特性:*1 H NMR(200MHz,CDCl3): 1.44ppm(s;9H);1.56ppm(s;9H);2.73ppm(m;2H);2.86ppm(m;2H);3.48ppm(s;9H);4. 06ppm(m;2H);4.55ppm(m;2H);7.37ppm(s;1H).*13 C NMR(50MHz,CDCl3): 23.23ppm;27.98ppm;28.38ppm;33.41ppm;55.11ppm;58.27ppm;65.45ppm;86.63ppm; 87.64ppm;119.50ppm;135.62ppm;141.48ppm;146.98ppm;165.71ppm;172.41ppm.* MS(陽性FAB;グリセリン): 458(M+) D/3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸コリンクロラ イドの調製: 上記化合物(1.07g;1.8ミリモル)をメチレンクロライド(7.5ml )中に溶解し、ついでトリフルオロ酢酸(7.5ml)で室温にて2時間処理す る。 溶媒および過剰のトリフルオロ酢酸を減圧下で蒸発させた後、残渣をシリカカラ ム上のクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル−メタノール2/1)にかけて 所望の生成物を得る。 収率:77% 物理特性:*1 H NMR(200MHz,D2O): 2.75ppm(m;4H);3.11ppm(s;9H);3.64ppm(m;2H);4.48ppm(m;2H);6.65ppm(s;1H).*13 C NMR(50MHz,D2O): 22.16ppm;35.07ppm;56.28ppm;61.00ppm;67.42ppm;115.90ppm;132.41ppm;157.96p pm;176.53ppm.* MS(陽性FAB;グリセリン): 258(M+) 実施例10:3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸カル ニチン:BXT52052の調製 THF(80ml)中の3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プ ロパン酸(実施例2参照)(0.86g;5ミリモル)およびN−ヒドロキシス クシンイミド(0.60g;5.2ミリモル)の溶液にジシクロヘキシルカルボジ イミド(1.1g;5.3ミリモル)を加える。この反応混合物を室温にて5時間 攪拌する。溶媒を減圧下で蒸発させて所望の活性化エステルとN,N'−ジシクロ ヘキシル尿素との混合物を得、これをそのまま次工程に用いる。 無水DMF(30ml)中のカルニチン(0.81g;5ミリモル)およびp −メトキシベンジルクロライド(0.79g;5ミリモル)から80℃にて5時 間かけて調製したカルニチンp−メトキシベンジルエステルを、上記で調製した 3−(2'−メルカプトイミダゾール−4'−イル)プロパン酸の活性エステルと 混合する。ついで、この反応混合物をジイソプロピルエチルアミン(1.0ml ;5.8ミリモル)で室温にて16時間処理する。N,N'−ジシクロヘキシル尿 素を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させる。かくして得られた残渣を3−メルカプ トプロパン酸(7.5ml)およびトリフルオロ酢酸(7.5ml)で室温にて2 時間処理する。トリフルオロ酢酸を減圧下で蒸発させる。残渣を水(30ml) 中に取る。過剰の3−メルカプトプロパン酸を酢酸エチル(3×20ml)で抽 出 する。この水溶液を重炭酸ナトリウムで中和し、ついで凍結乾燥する。酢酸エチ ル−メタノール溶出液1/3を用いたグラフトシリカカラム(MerckR;ジオール ;40〜63μm)上のクロマトグラフィーにより精製した後、所望の化合物を 得る。 全収率:30% 物理特性:* m.p.:81℃*1 H NMR(200MHz,D2O): 2.39ppm(dd;1H;J=7.44-15.53Hz);2.53ppm(dd;1H;J=5.67-15.53Hz);2.75ppm(m;4H );3.06ppm(s;9H);3.53ppm(d;1H;J=14.38Hz);3.75ppm(dd;1H;J=8.46-14.38Hz);5. 55ppm(m;1H);6.66ppm(s;1H).*13 C NMR(50MHz,D2O): 22.19ppm;35.54ppm;42.74ppm;56.30ppm;69.82ppm;70.81ppm;116.20ppm;132.53pp m;160.65ppm;176.22ppm;179.33ppm.* MS(陽性FAB;グリセリン): 316(MH+)* [α]D:-36.1°(c=1.0;H2O) 実施例11:2'−メルカプトヒスチジン2−(トリメチルアンモニウム)エチ ルエステルクロライド:BXT52058の調製 A/N,N−ビス−tert−ブチルオキシカルボニル−L−ヒスチジンメチルエス テルの調製: 水−THF混合物(20/40)中のL−ヒスチジンメチルエステル二塩酸塩 (4.84g;20ミリモル)の混合物に炭酸ナトリウム(9.33g;88ミリ モル)を加える。得られた混合物を激しく攪拌しながらピロ炭酸ジ−tert−ブチ ル(10g;46ミリモル)を加える。室温で1.5時間攪拌した後、反応媒体 をデカントする。水相を酢酸エチル(50ml)で抽出する。デカントおよび抽 出からの有機相をコンバインし、溶媒を減圧下で蒸発させる。粗製の生成物をシ リカカラム上の液体クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル−シクロヘキサン 1/1)により精製する。 収率:78% 物理特性:*1 H NMR(200MHz,CDCl3): 1.40ppm(s;9H);1.57ppm(s;9H);3.02ppm(d;2H;J=5.34Hz);3.70ppm(s;3H);4.54ppm (m;1H);5.68ppm(d;1H;J=8.06Hz);7.11ppm(d;1H;J=1.02Hz);7.96ppm(d;1H,J=1.02 Hz).*13 C NMR(5OMHz,CDCl3): 28.03ppm;28.47ppm;30.39ppm;52.54ppm;53.39ppm;80.04ppm;85.94ppm;114.98ppm ;137.40ppm;139.09ppm;147.35ppm;156.00ppm;172.89ppm. B/2'−メルカプト−Nα−tert−ブチルオキシカルボニル−L−ヒスチジン メチルエステルの調製: 実施例1の工程Cに記載の手順と同様の手順に従って所望の生成物を得る。 収率:32% 物理特性:* m.p.:73-75℃*1 H NMR(200MHz,CDCl3): 1.39ppm(s;9H);2.96ppm(dd;1H;J=7.60-15.40Hz);3.04ppm(dd;1H;J=7.60-15.40Hz );3.74ppm(s;3H);4.57ppm(m;1H);5.55ppm(d;1H;J=6.76Hz);6.58ppm(s;1H);11.46 ppm(s;1H);11.53ppm(s;1H).*13 C NMR(50MHz,CDCl3): 26.26ppm,28.08ppm;51.90ppm;52.78ppm;78.67ppm;110.58ppm;125.12ppm;155.73p pm;160.56ppm;172.50ppm. C/3−(1'−tert−ブチルオキシカルボニル-2'−tert−ブチルオキシカル ボニルチオイミダゾール−4'−イル)−2−tert−ブチルオキシカルボニルア ミノプロパン酸の2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルエステルの調製: 2−(N,N−ジメチルアミノ)エタノール(5ml)中の上記生成物(76 0mg;1.9ミリモル)の溶液にシアン化カリウム(0.25g;1.3ミリモ ル)を加える。この反応混合物を80℃にて2時間加熱する。過剰の2−(N, N−ジメチルアミノ)エタノールを留去する。蒸留残渣をメチレンクロライド( 10ml)中に取る。この溶液にピロ炭酸ジ−tert−ブチル(1.09g;5ミ リモル)およびトリエチルアミン(0.83ml;6ミリモル)を加える。かく して得られた混合物を4−ジメチルアミノピリジン(5mg)で室温にて1時間 処理する。溶媒を減圧下で蒸発させる。 粗製の生成物をシリカカラム上の液体クロマトグラフィー(溶出液:アセトン ) により精製する。 収率:38% 物理特性:*1 H NMR(200MHz,CDCl3): 1.35ppm(s;9H);1.41ppm(s;9H);1.52ppm(s;9H);2.18ppm(s;6H);2.48ppm(t;2H;J=5 .78Hz);2.99ppm(d;2H;J=5.12Hz);4.15ppm(m;2H);4.50ppm(m;IH);5.54ppm(d;1H;J =8.06Hz);7.34ppm(s;1H).*13 C NMR(50MHz,CDCl3): 27.93ppm;28.24ppm;28.49ppm;30.60ppm;45.87ppm;53.33ppm;57.77ppm,63.35ppm; 80.03ppm;86.38ppm,87.15ppm;120.44ppm;136.00ppm;138.61ppm;146.96ppm;155.9 4ppm;165.54ppm;172.26ppm. D/2'−メルカプトヒスチジン2−(トリメチルアンモニウム)エチルエステ ルクロライド:BXT52058の調製: THF(8ml)中の上記生成物(560mg;1.0ミリモル)の溶液をヨ ウ化メチル(0.10ml;1.6ミリモル)で室温にて2時間処理する。過剰の ヨウ化メチルおよび溶媒を減圧下で蒸発させる。かくして得られた残渣のメチレ ンクロライド(10ml)中の溶液に塩化水素ガスを室温にて1時間通す。溶媒 を減圧下で蒸発させる。得られた生成物をエチルエーテル−エタノール混合物か ら再結晶させる。 収率:80% 物理特性:* m.p.:141℃(分解)*1 H NMR(200MHz,D2O): 3.10ppm(s;9H);3.16ppm(d;2H;J=7.50Hz);3.65ppm(m;2H);4.40ppm(t;1H;J=7.50Hz );4.65ppm(m;2H);6.85ppm(s;1H).II/治療学的/薬理学的作用を示す試験 以下に記載する操作プロトコールにより、上記式(I)で示される本発明の化 合物の治療学的/薬理学的作用を示すことが可能になる。 実施例12:フェリルミオグロビンの捕捉 本発明の分子がフェリルミオグロビンを捕捉する能力を、590nm、pH7 . 3および25℃におけるフェリルミオグロビンの消失の動力学的測定により示す 。 0.1mMシエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を含有する50mMリン 酸カリウムを滴定することによりpH7.3の緩衝液を得る。 フェリルミオグロビンは、50μMメトミオグロビン(ウマ心臓から精製)を 上記緩衝液中の200μM過酸化水素(H22)とともに25℃にて4分間イン キュベートすることにより生成する。 ついで、この反応媒体に約220U/mlのカタラーゼを加えることにより過 剰のH22を破壊する。 H22を添加してから5分後、本発明による分子(25または100μMの最 終濃度)を加え、フェリルミオグロビンの消失の動力学を590nmの波長にて 5分間モニターする。 この研究で得られた実験動力学の例をBXT52021の場合について図1に 示す。 被験分子の効果を、2分後に捕捉されたフェリルミオグロビンのパーセントを 決定することにより測定する。100%の値は、同じ実験条件下で該分子の不在 下で決定されたものである。 得られた結果を表1に示す。 これら結果は、本発明により記載された分子がフェリルミオグロビンを非常に 効率よく捕捉することを示している。 実施例13:次亜塩素酸によるグルタチオンペルオキシダーゼの不活化に対する 防御 0.1mM DTPAを含有するpH7.0の50mMリン酸カリウム緩衝液中 、所定量のウシ由来赤血球グルタチオンペルオキシダーゼを10μM次亜塩素酸 の存在下、本発明に記載した分子(25μM)の存在下および不在下で、1.5 U/mlの最終濃度にて37℃で2分間インキュベートする。 2分間インキュベートした後、ついで、この反応媒体(100μl)を、0. 1mM DTPA、0.165mMβ−NADPH、2.2mM還元型グルタチオ ンおよびグルタチオンジスルフィドレダクターゼ(1.1U/ml)を含有 するpH7.6の50mMトリス緩衝液(1.5ml)(37℃)に加える。 ついで、6.6mMt−ブチルヒドロペルオキシド(50μl)を加えた後、 340nmにおける吸光度の減少を2分間測定することによりグルタチオンペル オキシダーゼ活性を37℃にて決定する。 得られた結果を表2に示す。これら結果は、次亜塩素酸および被験分子の不在 下で同じ実験条件下で決定したグルタチオンペルオキシダーゼ活性のパーセント として示してある。 これら結果は、本発明に記載した分子が次亜塩素酸によるグルタチオンペルオ キシダーゼの不活化を非常に有効に阻害することを示している。 実施例14:系Cu(II)/アスコルビン酸/O2によるグルコース−6−リン酸 デヒドロゲナーゼの不活化に対する防御 pH7.0の50mMリン酸カリウム緩衝液中、所定量のグルコース−6−リ ン酸デヒドロゲナーゼ(レウコノストク・メセンテロイデス(Leuconostoc mese nteroides)から精製)を4.5μM硫酸銅および360μMアスコルビン酸の存 在下、本発明に記載した分子(25μM)の存在下および不在下で、1.2U/ mlの最終濃度にて37℃で5分間インキュベートする。 5分間インキュベートした後、ついで、この反応媒体(20μl)を、0.3 80mM −NADP+、3.3mMグルコース−6−リン酸および6.3mM塩化 マグネシウムを含有するpH7.5の50mMトリス緩衝液(980μl)(3 7℃)に加える。 ついで、340nmにおける吸光度の増加を7分間測定することによりグルコ ース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ活性を37℃にて決定する。 得られた結果を表3に示す。これら結果は、系Cu(II)/アスコルビン酸/O2 および被験分子の不在下で同じ実験条件下で決定したグルコース−6−リン酸 デヒドロゲナーゼ活性のパーセントとして示してある。 これら結果は、本発明に記載した分子が系Cu(II)/アスコルビン酸/O2に よるグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼの不活化を非常に有効に阻害する ことを示している。 実施例15:系Fe(II)クエン酸/H22/アスコルビン酸によるDNAの分解 に対する防御 pH7.3の50mMリン酸カリウム緩衝液中、二本鎖DNA(ファージラム ダから精製)(10μg/ml)を本発明に記載した分子(100μM)の存在 下または不在下で20μMFeII−クエン酸錯体、200μMH22および20 0μMアスコルビン酸とともに37℃で1時間インキュベートする。 1時間インキュベートした後、ついで、この反応媒体にカタラーゼ(220U /ml)を加え、反応媒体に臭化エチジウムの5mM溶液(10μl)を加えた 後にDNAの完全性について分光光度計により測定する(励起波長:510nm ;発光波長:590nm)。 完全なDNAのパーセントを決定することにより被験分子の効果を測定する。 100%の値は、系Fe(II)−クエン酸/H22/アスコルビン酸および被験分 子の不在下で同じ実験条件下で決定されたものである。 得られた結果を表4に示す。 これら結果は、本発明の分子が系Fe(II)−クエン酸/H22/アスコルビン 酸によるDNAの分解を非常に有意に防御することを示している。 実施例16:所定期間の虚血−再灌流によって引き起こされた心臓壊死の抑制: 化合物BXT52021の場合 本発明により記載される分子の心臓保護効果を、灌流単離心臓の実験モデルに おいて示した。 体重250〜350gの雄スプラーグ−ドーリーラットにヘパリンナトリウム (40単位/100g)の溶液を腹腔内注射する。これらラットを30分後にエ ーテル麻酔する。ついで、心臓を素早く取り出し、ランゲンドルフ(Langendorf f)法(ランゲンドルフ(O.LANGENDORFF):Pflugers Arch.Physio l.Mensch.Tiere;(1895);61;291頁参照)により300/分の頻度 で電気剌激を与えて灌流する。灌流溶液(95%酸素および5%二酸化炭素で平 衡化)は、以下の組成の改変クレブス−ヘンセライト(Krebs−Henseleit)緩衝 液(pH7.4)からなる:NaCl 118mM、KCl 4.7mM、MgSO4 1.2mM、CaCl2 1mM、KH2PO4 1.2mM、NaHCO3 25mM およびグルコース11mM。全構成がサーモスタットにより37℃で制御されて いる。 以下の血流力学パラメータの測定により心臓の機能状態をモニターする:心拍 数、収縮期および拡張期の心室圧(これら圧力の差は展開圧を表す)および時間 の関数としての該圧力変数の最小および最大勾配。 これら血流力学パラメータが安定化されたら(すなわち、灌流の開始から約3 0分)、灌流および電気刺激を停止させることにより心臓を所定期間の虚血に供 する。ついで、心室圧が最大値に達したときに(虚血による心筋拘縮のピーク) 電気刺激を再開して再灌流を開始する。 虚血の期間の前に12分間、および再灌流の間に2μM BXT52021を 含有する灌流媒体で心臓を灌流することにより、この実験モデルにおいてBXT 52021を調べる。 上記血流力学パラメータを記録することにより得られた結果を調べたところ、 心臓を虚血−再灌流に供した場合、拡張期の圧力が増加し収縮期の圧力は減少す るのに対し、BXT52021の存在下では後者は保持されることが示される。 加えて、灌流媒体中に放出された2つの細胞質ゾル酵素、すなわちクレアチン ホスホキナーゼ(CPK)および乳酸脱水素酵素(LDH)の灌流液中の濃度を 決定することにより心筋組織の変性を評価する。これら2つの酵素の濃度は、灌 流液1リットル当たりの酵素単位として表してある。 それゆえ、これら2つのパラメータを経時的に測定することにより、心筋組織 の変性(虚血−再灌流による)またはその防御(BXT52021の効果)が、 それぞれ灌流液中のCPKおよびLDHの濃度の増加または減少によって示され る。 これら結果を図2に示す。 これら結果は、本発明による分子が虚血または再灌流による壊死から心筋細胞 を非常に有効に保護することを可能にすることを示している。 実施例17:所定期間の虚血−再灌流によって引き起こされた心臓壊死の抑制: 化合物BXT52053の場合 実施例16に記載したものと同じ実験モデルにおいて、2.5mM CaCl2 および2.4mM MgCl2を含有するように(他はすべて同じ)灌流溶液の組 成を変えた。ついで、BXT52053の効果をアルブミンおよびL−エルゴチ オネインの効果と比較する。 この研究は、虚血の前12分間、ついで虚血後再灌流の最初の30分間に、2 0μM BXT52053、または600μMアルブミン(BSA)、または1 00μML−エルゴチオネインを含有する灌流溶液で心臓を灌流することにより 行う。 虚血および/または再灌流による心筋組織の分解の評価は、再灌流の間に灌流 液中に放出されるクレアチンホスホキナーゼ(CPK)の全量を決定することに より行う。これら結果は、心臓1mg当たり、1分間当たりの酵素活性のミリ単 位として表してある。 ついで、30分間の再灌流の間に灌流液中に放出されたCPK全量の減少によ り心筋組織の保護を示す。 これら結果を図3に示す。 これら結果は、アルブミンまたはL−エルゴチオネインが何ら有意の効果有し ないのに対して、本発明による分子は心臓筋細胞を非常に有効に保護し、それゆ え虚血および/または虚血後再灌流による心臓壊死の程度を減少させることを可 能にすることを示している。 実施例18:所定期間の虚血−再灌流に供した心臓の展開圧の回復における改善 実施例17に記載したものと同じ実験モデルにおいて、所定期間の虚血の前1 2分間および再灌流の間に10μM BXT52051または2μM BXT52 052を含有する灌流媒体で心臓を灌流することによりBXT52051および BXT52052の研究を行う。 心臓機能の低下の評価を、虚血の直前に記録したもの(安定化した展開圧)と 比較して、血流力学パラメータ(収縮期および拡張期の心室圧)の測定から、再 灌流の間の展開圧(収縮期および拡張期の圧力の差)の回復パーセントを経時的 に測定することにより行う。 これら結果を図4に示す。 得られた結果を調べたところ、心臓が虚血−再灌流に供された場合に、心室の 展開圧が閾値までゆっくりと上昇するのに対して、BXT52051またはBX T52052の存在下では遙かに迅速に回復し一層高い値に達することが示され る。 これら結果は、本発明による分子が、心臓が虚血に供されついで再灌流された 場合に心臓の心室機能の回復を改善することを可能することを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ムテ、マルク・エ フランス国エフ―92220バグノー、リュ・ ドゥ・ラ・フォンテーヌ58番 (72)発明者 ショーディエール、ジャン・エール フランス国エフ―94100サン・モール・ デ・フォス、リュ・ガブリエル・ペリ49番 テール

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記一般式(I): [式中、R1は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基; R2は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1 およびR2のうち少なくとも一つは水素である; R3は−(CH2)nCOR4、−(CH2)n+(R567)X-または−CH2CH(C OR4)N+(R567)X-; R4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸 ,−NHCH2CH2SO3 -+、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+ (CH3)3-5は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R6は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R7は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R8は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; n=1または2; X-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン; Y+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン; L−エルゴチオネインを除く]で示される4−位(または5−位)で置換された 2−メルカプトイミタソール誘導体の酸化防止剤としての使用。 2.とりわけ酸化性のフリーラジカルの過剰産生および/または鉄、銅または マンガンなどの遷移金属のプールの細胞内脱区画に伴う酸化的ストレスが関与す る病的状態を治療するための、抗酸化活性を有する医薬組成物を製造するための 請求項1記載の使用。 3.虚血および/または虚血後再灌流によって引き起こされた組織変性を予防 するための、とりわけ心筋梗塞を予防するための、心室細動の原因である虚血後 心不整脈を予防するための、とりわけ、たとえばパラカート、ダイクォット、ア ントラサイクリン類またはニトロフラン類などの生体異物による中毒の治療を含 むフリーラジカルの過剰産生に伴う浮腫、壊死および線維症などの組織変性を予 防するための、またはとりわけ鎌状赤血球貧血、サラセミア、グルコース−6− リン酸デヒドロゲナーゼ欠損症およびマラリアにおける赤血球の酸化的ストレス に伴う病的状態、またはイオン化するX線またはガンマ線並びに紫外線による照 射に対して保護するための、または臓器移植者において保存媒体中でたとえば心 臓、肝臓、腎臓または肺などの移植片を保護するための、医薬組成物を製造する ための請求項2記載の使用。 4.とりわけ紫外線に対して保護するための抗酸化活性を有する化粧品組成物 の製造のための請求項1記載の使用。 5.抗酸化活性を有する食品組成物を製造するための請求項1記載の使用。 6.上記2−メルカプトイミダゾール誘導体が、最終組成物の全重量に基づい て0.1〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%の量で含まれる、請求項2〜5 のいずれかに記載の使用。 7.該組成物が、適すれば薬理学的に許容しうる賦形剤、ビヒクルまたは担体 中に2−メルカプトイミダゾール誘導体を1〜500mg含有する単位剤型の形 態である、請求項2または3に記載の使用。 8.活性成分として、適すれば医薬、化粧品または食品中に許容しうる賦形剤 、 担体またはビヒクル中に下記一般式(I) [式中、R1は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基; R2は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1 およびR2のうち少なくとも一つは水素である; R3は−(CH2)nCOR4、−(CH2)n+(R567)X-または−CH2CH(C OR4)N+(R567)X-; R4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸 ,−NHCH2CH2SO3 -+、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+ (CH3)3-5は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R6は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R7は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R8は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; n=1または2; X-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン; Y+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン; L−エルゴチオネインを除く]で示される少なくとも一つの2−メルカプトイミ ダゾール化合物を含む、とりわけ抗酸化活性を有する医薬、化粧品または食品組 成物。 9.下記一般式(I) [式中、R1は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基; R2は水素、低級アルキル、アラルキル基または置換アラルキル基;ただし、R1 およびR2のうち少なくとも一つは水素である; R3は−(CH2)nCOR4、−(CH2)n+(R567)X-または−CH2CH(C OR4)N+(R567)X-; R4は−OR8、−NHR5、−α−アミノ酸、好ましくは天然の−α−アミノ酸 ,−NHCH2CH2SO3 -+、−NHCH2CH2CO2 -+、−OCH2CH2+ (CH3)3-5は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R6は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R7は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; R8は水素、低級アルキル、アラルキルまたは置換アラルキル; n=1または2; X-は化粧品、医薬または食品中に許容しうる酸のアニオン; Y+は化粧品、医薬または食品中に許容しうる塩基のカチオン]で示される2− メルカプトイミダゾール誘導体の製造方法であって、以下の必須工程からなるこ とを特徴とする方法: (a)4−位(または5−位)で置換され、必要に応じて光学活性な任意に保護 されたイミダゾール誘導体を使用または調製し、 (b)このイミダゾール誘導体を塩基性媒体中、極性溶媒中のアルキル、アルケ ニルまたはアリールハロチオキソホルミエートで処理し、ついで (c)特定の場合に応じて、 (i)上記式(I)においてR3が上記の定義の通りであり、ただしR5、R6およ びR6は同時には水素以外であることはない化合物を調製する場合には、カルボ ニウムイオン捕捉剤の存在下、塩基性媒体中または酸性媒体中で加水分解し、 (ii)上記式(I)においてR5、R6およびR6が同時に水素以外である化合物 を調製する場合には、硫黄含有置換基を保護し、ついで該保護化合物をトリアル キルアンモニウム化合物に変換し、カルボニウムイオン捕捉剤の存在下で塩基性 媒体中または酸性媒体中、すでに存在するキラル中心の光学活性を保持するのが 望まれる場合には好ましくはカルボニウムイオン捕捉剤の存在下で酸性媒体中に て加水分解する。 10.上記カルボニウムイオン捕捉剤が、メルカプタン、好ましくはアルキル またはアリールメルカプタン、さらに好ましくはβ−メルカプトプロパン酸であ る請求項9記載の方法。 11.上記塩基が、好ましくは重炭酸ナトリウム、アミンまたはたとえばジエ チルアミンやトリエチルアミンなどのアルキルアミンである請求項9または10 に記載の方法。 12.上記極性溶媒が、たとえばエチルエーテルやテトラヒドロフランなどの エーテル溶媒、またはたとえばメタノールなどのアルコールから選ばれる請求項 9から11のいずれかに記載の方法。 13.上記塩基性加水分解を、好ましくは水/アルコール(とりわけメタノー ル)混合物を含む極性溶媒中の溶液中にて、たとえば水酸化ナトリウムや水酸化 リチウムなどの無機塩基、またはアミンやアルキルアミンなど、とりわけジエチ ルアミンやトリエチルアミンなどの有機塩基を用いて行う、請求項9に記載の方 法。 14.上記酸性加水分解を、好ましくは大過剰のカルボニウムイオン捕捉剤、 とりわけメルカプタンの存在下、2以下のpHの強酸の濃縮液を用いて行う、請 求項9または10に記載の方法。 15.上記硫黄含有置換基を、ハロギ酸エステル、好ましくはハロギ酸アルキ ルまたはハロギ酸フェニル、たとえばクロロギ酸エチルまたはクロロギ酸フェニ ルにより保護し、トリアルキルアンモニウム化合物への変換をたとえばハロゲン 化アルキルまたは硫酸アルキル、とりわけヨウ化メチルまたは硫酸ジメチルなど のアルキル化剤を用いて行う、請求項9〜14のいずれかに記載の方法。 16.光学活性な出発物質を用い、これを大過剰のカルボニウムイオン捕捉剤 、好ましくはメルカプタンの存在下、2以下のpHの濃縮酸性溶液で加水分解す ることにより、光学活性な最終誘導体を調製する、請求項9〜15のいずれかに 記載の方法。 17.一般式: [式中、R1、R2およびR3は上記と同じでn=2、ただし、 (a)R4=−OR8である場合は、R1およびR2は同時に水素ではない; (b)R1およびR2が同時に水素でありR4=OR8である場合は、R5、R6およ びR7は同時に水素ではない; (c)R3=−CH2CH(COR4)N+(R567)X-でR4=OHまたはO Meである場合は、R5、R6およびR7は同時にメチル基ではない; (d)R3=−(CH22+(R567)X-である場合は、R5、R6およびR7 は同時に水素ではない]で示される4−位(または5−位)で置換された2− メルカプトイミダゾール誘導体。
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