JP4024735B2 - 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、撮像装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、撮像装置、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像データの輝度又は明度信号に基づいて階調補正を行う画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、撮像装置、及びコンピュータプログラムに関する。
デジタルカラー複写機などの画像形成装置は、出力画像の階調分布を改善して画像の品質を向上させるため、入力された画像から抽出された輝度信号に基づいて、輝度により分級した級(以下、輝度階級という)ごとの頻度を検出し、検出した輝度階級及び頻度により表されるヒストグラム(以下、輝度ヒストグラムという)に基づいて階調補正を行っている。
このような階調補正は、入力画像の輝度(以下、入力輝度という)と補正後の出力画像の輝度(以下、出力輝度という)との関係を示す階調補正特性を用いて行われる。図16は、階調補正特性と入出力輝度との関係を示す説明図である。図に示すように、等間隔の入力輝度の区間ΔLにおける、階調補正特性を表す曲線の接線の傾き(以下、階調補正特性曲線の傾きという)が小さい場合は、前記区間ΔLに対応する出力輝度は区間ΔL1に割り当てられ、階調補正特性の傾きが大きい場合は、出力輝度はΔL1よりも広い区間ΔL2(ΔL2>ΔL1)に割り当てられる。このため、入力画像の輝度階調分布の特性に応じて、階調補正特性曲線の傾きを設定することにより輝度階調の補正が可能となる。
入力画像における輝度階調分布に応じて、階調補正特性曲線の傾きを設定するためには、入力画像の輝度ヒストグラムの頻度が用いられている。
すなわち、輝度ヒストグラムの頻度が大きい輝度階級に対しては、階調補正特性曲線の傾きを大きくして、多くの輝度階調数を割り当て、輝度ヒストグラムの頻度が小さい輝度階級に対しては、階調補正特性曲線の傾きを小さくして、少ない輝度階調数を割り当てることにより、入力画像の輝度階調分布に応じて、適切な出力画像の輝度階調数を割り当てることができる。
従来、このような階調補正特性を決定する方法としては、輝度ヒストグラムの頻度を低輝度階級側から高輝度階級側へ走査して、階級ごとに頻度を累積して求めたヒストグラム(以下、累積ヒストグラムという)を用いるものがある。すなわち、輝度階級に対応する区間の階調補正特性の輝度の傾きを、輝度ヒストグラムの全頻度に対する該輝度階級の頻度の比率と、最大輝度Lmaxとの積により求め、輝度階級ごとの傾きを表す線分を繋げることにより線形近似された階調補正特性が求められる。例えば、輝度階級の頻度が全頻度の5%である場合には、該輝度階級に対応する区間において、階調補正特性の輝度は0.05Lmaxだけ増加する。また、通常は輝度階級数と輝度階調数が異なるため、線形近似された階調補正特性を輝度階調数に合わせて、滑らかな曲線にするための補間処理を行い、さらに、輝度ヒストグラムの累積値の最大値を輝度の最大値に合致させるための正規化をして算出することができる。
しかし、入力画像の輝度ヒストグラムの輝度分布に偏りがある場合には、階調補正特性曲線の傾きが急峻になり、却って出力画像の画質が劣化する場合があった。
例えば、薄暗い夕景の画像などの場合には、画像全体が暗いため輝度分布は低輝度側に頻度が集中するため、階調補正特性は、低輝度側の区分で急峻に最大輝度近くまで増加し、中輝度から高輝度にかけては、緩やかに増加する。このような階調補正特性を用いた場合は、薄暗い夕景の画像が、明るい昼間の画像のようになる。
そこで、累積ヒストグラムから階調補正特性を求める場合に、各輝度階級に対応する区間における階調補正特性曲線の傾きを、予め定められた所要の補正量制限値に基づいて規制することにより、階調補正特性を算出するための補正量を規制する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−210323号公報
しかしながら、特許文献1による方式では、階調補正特性曲線の傾きを規制する補正量制限値は、予め設定されているため、読み込まれた原稿ごとの画像の輝度ヒストグラムの輝度分布が異なった場合には、原稿ごとの補正量が適切でなく、出力された画像の品質が劣化する場合があり、入力画像の輝度分布に応じて適切な階調補正を行うためには、入力画像の輝度分布に応じた補正量制限値を設定する必要があった。このため、読み込まれた原稿に応じて、自動的に適切な補正量制限値を設定できる方法が望まれていた。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、読み込まれた原稿の画像データの輝度分布に応じて、自動的に原稿ごとの補正量制限値を設定して、階調補正特性を算出することにより、読み込まれた原稿の画像データの輝度分布に対応して適切な階調補正を行うことができる画像処理方法、画像処理装置、該画像処理装置を備えた画像形成装置及び撮像装置並びにコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る画像処理方法は、画像データから抽出した輝度信号又は明度信号に基づいて、輝度又は明度により分級した級ごとの頻度を検出し、検出した頻度から階調補正特性を算出し、算出した階調補正特性を用いて、前記画像データに階調補正処理を行う画像処理方法において、前記検出した頻度の分散を示す特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて、前記検出した頻度の上限を制限する上限値と所定値以下の前記頻度が連続する前記級の数を制限する下限値とであって前記諧調補正特性を算出するための補正量制限値を設定することを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、画像データから抽出した輝度信号又は明度信号に基づいて、輝度又は明度により分級した級ごとの頻度を検出する検出手段と、検出した頻度から階調補正特性を算出する階調補正特性算出手段と、算出された階調補正特性を用いて、前記画像データに階調補正処理を行う階調補正処理手段とを備える画像処理装置において、前記検出した頻度の分散を示す特徴量を抽出する抽出手段と、抽出した特徴量に基づいて、前記検出した頻度の上限を制限する上限値と所定値以下の前記頻度が連続する前記級の数を制限する下限値とであって前記諧調補正特性を算出するための補正量制限値を設定する補正量制限値設定手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る画像処理装置を備え、該画像処理装置が画像処理した画像データに基づき、画像の形成を行う画像形成手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る撮像装置は、本発明に係る画像処理装置を備え、撮像した画像データに対して前記画像処理装置が画像処理を行うべく構成してあることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、画像データから抽出した輝度信号又は明度信号に基づいて、輝度又は明度により分級した級ごとの頻度を検出する手順と、検出した頻度から階調補正特性を算出する手順と、算出した階調補正特性を用いて、前記画像データに階調補正処理を行う手順とを実行させるためのコンピュータプログラムにおいて、前記検出した頻度の分散を示す特徴量を抽出する特徴量抽出手順と、抽出した特徴量に基づいて、前記検出した頻度の上限を制限する上限値と所定値以下の前記頻度が連続する前記級の数を制限する下限値とであって前記階調補正特性を算出するための補正量制限値を設定する補正量制限値設定手順とを実行させることを特徴とする。
本発明にあっては、読み込まれた原稿の画像データの輝度信号は明度信号に基づいて、輝度又は明度により分級した級ごとの頻度を検出し、検出した頻度の分散を示す特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて、検出した頻度の上限を制限する上限値及び所定値以下の頻度が連続する前記級の数を制限する下限値であって前記階調補正特性を算出するための補正量制限値を設定することにより、検出した頻度が過大である場合には、該頻度を前記上限値に置き換えることにより、出力画像に割り当てられる輝度又は明度の級の数を少なくし、所定値以下の頻度が連続する級の数が前記下限値を超える場合には、所定の頻度を大きくすることにより、出力画像に割り当てられる輝度又は明度の級の数を多くして、読み込まれた原稿の画像データの輝度又は明度の分布に応じて、適切な出力画像の階調特性を得ることができる。
本発明にあっては、画像データの輝度又は明度の分布に応じて、前記補正量制限値を設定して階調補正をするため、予め設定された補正量制限値を用いる場合に比べて、画像データの輝度又は明度の分布に応じて適切な階調補正をすることができ、階調性が優れ、画像品質が向上するとともに、自動的に階調補正の設定が行われる。
図1は本発明に係る画像処理装置を備えた画像形成装置であるデジタルカラー複写機の要部構成を示すブロック図である。このデジタルカラー複写機は、カラー画像入力装置14と、カラー画像処理装置1と、カラー画像出力装置15とを備えている。
カラー画像入力装置14は、光学信号を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)が配置されたスキャナ部を備え、原稿からの反射光像をRGB(R:赤、G:緑、B:青)のアナログ信号として読み取り、カラー画像処理装置1のA/D(アナログ/デジタル)変換部2へ出力する。
カラー画像処理装置1は、画像処理用IC16と、画像メモリ17と、CPU18と、ROM19とを備え、カラー画像入力装置14から入力された画像データに対して、原稿毎に所要の画像処理を行い、処理された画像データをCMYK(C:シアン、M:マゼンダ、Y:イエロー、K:ブラック)のデジタル信号としてカラー画像出力装置15へ出力する。
画像処理用IC16のA/D(アナログ/デジタル)変換部2は、カラー画像入力装置14において読み込まれた画像データであるRGBのアナログ信号をRGBのデジタル信号に変換して、変換したRGBの信号をシェーディング補正部3へ出力する。
シェーディング補正部3は、A/D変換部2から入力されたRGBの信号に対して、カラー画像入力装置14の光学系で生じた各種の歪みを取り除くための処理を行い、処理後の信号を画像メモリ17へ一旦記憶し、又は画像メモリ17に記憶せずに入力階調補正部4へ出力する。
画像メモリ17は、シェーディング補正部3から出力されたRGBの信号を一旦記憶し、記憶したRGB信号を入力階調補正部4へ出力する。また、画像処理用IC16で処理された画像データを一旦記憶した後に、カラー画像出力装置15へ出力する。
CPU18は、カラー画像入力装置14、画像メモリ17、画像処理用IC16及びカラー画像出力装置15の動作を制御する。例えば、画像メモリ17から画像データを読み出し、読み出した信号に基づいて画像処理用IC16における処理を順次制御する。ROM19は、CPU18により実行されるプログラムを記憶している。
カラー画像出力装置15は、感光ドラム及び現像装置などを備えた電子写真方式を用い、カラー画像処理装置1から出力された画像データを紙などの記録媒体上に形成する。
入力階調補正部4は、画像メモリ17を介してシェーディング補正部3から入力されたRGB信号に対して、カラーバランスを整えると同時に、原稿などの用紙の色味である下地の除去及びコントラストなどの画質調整処理を施し、領域分離処理部5へ出力する。
領域分離処理部5は、入力階調補正部4から入力されたRGB信号をそのまま後段の第1色変換部6へ出力するとともに、入力階調補正部4から入力されたRGB信号に基づいて、入力画像中の各画素が文字領域、網点領域又は写真(印画紙写真)領域のいずれの領域に属するかを判定し、判定結果である領域識別信号を後段の黒生成下色除去部10、空間フィルタ処理部11、出力階調補正部12及び階調再現処理部13へ夫々出力する。
第1色変換部6は、領域分離処理部5から入力されたRGB信号に基づいて、色度信号と輝度信号とに分離し、該色度信号を第2色変換部8へ出力するとともに、前記輝度信号を輝度階調補正部7へ出力する。前記輝度信号は、各画素RGBの色成分を夫々Rj、Gj、Bjとし、各画素の輝度信号をYjとして、次式で表される。
Yj=0.30×Rj+0.59×Gj+0.11×Bj
輝度階調補正部7は、第1色変換部6から入力された輝度信号に基づいて、原稿ごとに輝度階級ごとの頻度を検出し、該輝度階級ごとの頻度の分散を示す特徴量を抽出し、該特徴量に基づいて前記頻度を規制する補正量制限値を設定し、該補正量制限値を用いて前記階調補正特性を算出して、階調補正後の輝度信号を第2色変換部8へ出力する。
第2色変換部8は、第1色変換部6から入力された色度信号と、輝度階調補正部7から入力された輝度信号とをRGB信号に変換し、さらに補色反転してCMY信号に変換して、変換後のCMY信号を色補正部9へ出力する。
色補正部9は、第2色変換部8から入力されたCMY信号に対して、色再現の忠実化を実現して、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性による色濁りを取り除く処理を行い、処理後のCMY信号を黒生成下色除去部10へ出力する。
黒生成下色除去部10は、良好な無彩色を再現するため、色補正部9から入力されたCMY信号から黒色信号を生成するとともに、黒色信号を差し引いて新たなCMY信号を生成することにより、CMY信号をCMYK信号に変換して空間フィルタ処理部11へ出力する。
また、黒生成下色除去部10における黒生成下色除去処理には、スケルトンブラックによる黒生成を行う方法がある。この方法では、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)、入力される信号をC、M及びY、入力される信号C、M及びYの最小値をmin(C,M,Y)、UCR(Under Color Removal)率をα(0<α<1)とすると、出力される信号C′、M′、Y′及びK′は、以下の式で表される。
K′=f[min(C,M,Y)]
C′=C−αK′
M′=C−αK′
Y′=C−αK′
空間フィルタ処理部11は、黒生成下色除去部10から入力されたCMYK信号に対して、デジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正することによって出力する画像のぼやけ及び粒状性劣化を防ぐ処理を行い、空間フィルタ処理後のCMYK信号を出力階調補正部12へ出力する。
出力階調補正部12は、空間フィルタ処理部11から入力されたCMYK信号に対して、カラー画像出力装置15の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行い、出力階調補正処理後のCMYK信号を階調再現処理部13へ出力する。
階調再現処理部13は、出力階調補正部12から入力されたCMYK信号に対して、読み込まれた画像の階調を再現できるように階調再現処理(中間調生成)を行い、階調再現処後のCMYK信号を画像メモリ17へ記憶する。
カラー画像出力装置15は、画像メモリ17に一旦記憶されたCMYK信号を読み出し、印刷を行う。
図2は本発明に係る輝度階調補正部7の構成を示すブロック図である。輝度階調補正部7は、ヒストグラム作成部71、補正量制限値設定部72、階調補正特性算出部73及び補正処理部74を備えている。
輝度により分級した級ごとの頻度を検出する検出手段であるヒストグラム作成部71は、1枚の原稿全体について読み込まれた画素データを、第1色変換部6から入力された画素ごとの8ビットの輝度信号の上位4ビットに基づいて、輝度階級(階級1が最低輝度、階級16が最高輝度)毎に割り当てられた16個の計数値保持部を備えるカウンタ701、702…716において計数して、原稿1枚分の頻度Hl(n)で表されるヒストグラム(以下、ヒストグラムHl(n)という)を作成し(nは1から16までの整数である)、作成されたヒストグラムHl(n)を補正量制限値設定部72及び階調補正特性算出部73へ出力する。
補正量制限値設定手段である補正量制限値設定部72は、ヒストグラム作成部71から入力されたヒストグラムH1(n)に基づいて、前記頻度の分散を示す特徴量を抽出する抽出手段である演算部720において最小輝度値Ymin及び最大輝度値Ymaxを検出し、数1で表される補正量基準値V1を算出する。
Figure 0004024735
さらに、補正量制限値設定部72は、演算部720において算出された補正量基準値V1から、輝度の頻度を規制するための補正量制限値である上限値Lu及び下限値L1を次式により設定し、補正量制限値保持部721に保持する。
Lu=V1/2
Ll=V1/2
階調補正特性算出手段である階調補正特性算出部73は、ヒストグラム作成部71から入力されたヒストグラムH1(n)と、補正量制限値保持部721から入力された上限値Lu及び下限値Llとを用いて、頻度AHl(n)で表される累積ヒストグラム(以下、累積ヒストグラムAHl(n)という)を算出し、補間・正規化部731において累積ヒストグラムAHl(n)の16個の輝度階級数を256個の入力の輝度階調数に対応付ける補間処理を行い、累積ヒストグラムの最大値を出力輝度の最大値に合致させる正規化を行い、階調補正特性を作成してLUT(Look Up Table)740に格納する。
次に、累積ヒストグラムAHl(n)の作成について説明する。階調補正特性算出部73は、ヒストグラム作成部71において作成されたヒストグラムHl(n)に対して、各輝度階級について上限値Lu及び下限値Llによる補正制限を行い、補正制限された頻度Hl(n)′で表されるヒストグラム(以下、ヒストグラムHl(n)′という)を作成し、ヒストグラムHl(n)′から累積ヒストグラムAHl(n)の作成を行う。
図3は上限値によるヒストグラムの補正制限の例を示す説明図であり、図4は下限値によるヒストグラムの補正制限の例を示す説明図である。
まず、上限値による補正制限の方法を説明する。これは、検出された頻度が上限値を超える場合には、該頻度が過大であるため、該頻度を上限値に置き換えることにより、出力画像に割り当てられる輝度の級の数を少なくして、適切な補正量制限を行う。
階調補正特性算出部73は、カウンタ701、702…716から出力された輝度階級nの頻度Hl(n)と、補正量制限値保持部721から出力された上限値Luとを判定部を備える比較部730において比較し、頻度Hl(n)が上限値Luを超える場合には、頻度Hl(n)′を上限値Luに置き換え、カウンタ701、702…716に入力する。頻度Hl(n)が上限値Lu以下である場合には、頻度Hl(n)′を頻度Hl(n)と同じままにして、カウンタ701、702…716に入力する。
次に、下限値による補正制限の方法を説明する。これは、所定値以下の頻度が連続する場合には、検出された頻度が過小であるため、所定の頻度を大きい頻度に置き換えることにより、出力画像に割り当てられる輝度の級の数を多くして、適切な補正量制限を行う。
比較部730は、カウンタ701から入力された頻度が、「0」であるかどうかを判定し、「0」である場合には、連続階級数Xを「1」に設定し、前記頻度が「0」でない場合には、連続階級数Xを「0」に設定する。設定した連続階級数Xと、補正量制限値保持部721から入力された下限値Llとを比較し、連続階級数Xが下限値Llより大きい場合には、階級数が1つ大きいカウンタ702の頻度を単位量(最小の頻度値)に置き換え、連続階級数Xを「0」に設定する。連続階級数Xが下限値Ll以下である場合には、カウンタ701の頻度をそのままにする。同様の処理をカウンタ702について行う。
すなわち、カウンタ702から入力された頻度が、「0」であるかどうかを判定し、「0」である場合には、連続階級数Xに「1」を加算し、「0」でない場合には、連続階級数Xはそのままにしておく。設定した連続階級数Xと、補正量制限値保持部721から入力された下限値Llとを比較し、連続階級数Xが下限値Llより大きい場合には、階級数が1つ大きいカウンタ703の頻度を頻度の単位量(最小の頻度値)に置き換え、連続階級数Xを「0」に設定する。連続階級数Xが下限値Ll以下である場合には、カウンタ702の頻度をそのままにする。次に、階級数が1つ大きいカウンタ703に保持された頻度を取り出し、以下同様の処理を階級数16まで行い、ヒストグラムHl(n)′をカウンタ701、702…716に入力する。
さらに、階調補正特性算出部73は、カウンタ701の出力をカウンタ702へ入力して頻度を加算し、カウンタ702の出力をカウンタ703へ入力して頻度を加算し、同様の処理をカウンタ716まで行うことにより、数2で表される累積ヒストグラムAHl(n)を作成する。なお、数2において、iは整数である。
Figure 0004024735
階調補正特性算出部73は、カウンタ701、702…716に格納された累積ヒストグラムAHl(n)を読み出し、補間・正規化部731で補間・正規化した階調補正特性を算出して、LUT740に格納する。なお、上述の処理は、読み込まれた原稿ごとに行われ、原稿ごとの階調補正特性がLUT740に格納される。
階調補正処理手段である補正処理部74は、LUT740に格納された階調補正特性を用いて、輝度階調補正部7に入力された輝度信号に対して階調補正を行い、階調補正後の輝度信号を第2色変換部8へ出力する。
図5は補正量制限値である上限値Lu及び下限値Llにより補正制限された累積値を示す説明図である。図において、白丸「○」で表される輝度頻度の累積値は、補正量制限値により補正制限した場合であり、黒丸「●」で表される輝度頻度の累積値は、補正量を制限しない場合である。図に示すように、上限値Luを超える頻度は、上限値Luに置き換えて累積し、下限値Llを超えた連続する頻度「0」の輝度階級の高輝度階級の頻度は、単位量に置き換えて累積することにより、補正制限した累積ヒストグラムが得られる。
図6は階調補正特性の例を示す説明図である。実線で表される曲線は、補正制限がされた階調補正特性を示し、一点鎖線で表される曲線は、補正制限がされていない階調補正特性を示し、破線で示す直線は、補正がされない場合の階調補正特性を示す。図に示すように、補正制限をすることにより、頻度を上限値Luで設定した輝度区分では、階調補正特性曲線の傾きを減少させ、頻度を単位量で設定した輝度区分では、階調補正特性曲線の傾きを増加させている。
次に、画像の輝度ヒストグラムの違いによる補正量制限値の違いについて説明する。図7は、画像全体が暗い場合の輝度ヒストグラムの例を示す説明図である。図に示すように、輝度分布は低輝度に偏って分布しており、輝度ヒストグラムの分散は小さい。この場合は、補正量制限値が大きくなり、薄暗い夕景の画像が明るい昼間のような画像に補正されることがなく、補正量制限値が小さい(補正過多)場合に比べて、階調性の良好な画像が得られる。
図8は、画像に暗い部分及び明るい部分が入り交じった場合の輝度ヒストグラムの例を示す説明図である。図に示すように、輝度分布は全ての輝度階級に亘ってある程度の頻度があり、かつ、特定の輝度階級において偏りがあり、輝度ヒストグラムの分散は大きい。この場合は、補正量制限値が小さくなり、階調補正量の不足がなく、補正量制限値が大きい(補正不足)場合に比べて、十分な階調補正を施すことができ、階調性の良好な画像が得られる。
本発明では、第1色変換部6を設けて、RGB信号から輝度信号と色度信号とを分離したが、輝度階調補正部7において輝度信号を分離する構成であってもよい。
また、第2色変換部8と色補正部9とをひとつにまとめた構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態において、輝度信号に基づいて階調補正特性を算出する方法について説明したが、輝度信号に替えて、CIEL*** 信号(CIE:国際照明委員会、L* :明度、a* 、b* :色度)により変換された明度信号を用いてもよい。
本発明では、特徴量である輝度ヒストグラムの分散式の値を補正量基準値Vlとしたが、前記分散式の値を直接用いずに、前記分散式の値に基づいて補正量基準値Vlを算出してもよい。
補正量制限値である上限値Lu及び下限値Llは、補正量基準値Vlに対応付けて、LUT(Look Up Table)に予め設定しておいてもよい。例えば、補正量基準値を4ビット、上限値及び下限値を8ビットで表すと、前記LUTは32バイトの大きさで構成される。この場合には、補正量基準値Vlの範囲を複数の区分に分けて、夫々の区分に対応して上限値Lu及び下限値Llを設定しておき、輝度ヒストグラムから抽出された補正量基準値Vlに対応する上限値Lu及び下限値Llを前記LUTから読み出して用いることができる。これにより、補正量基準値と、補正量制限値である上限値及び下限値との関係が非線形であっても、補正量制限値の算出に複雑な演算回路を必要としない。
本発明では、上限値Lu及び下限値Llは同一値を用いているが、異なる値を用いてもよい。
本発明では、頻度が「0」の連続する輝度階級の数と下限値Llとを比較したが、「0」以外の所定値を用いて、該所定値以下の連続する輝度階級の数と下限値Llとを比較してもよい。また、頻度の単位量に替えて、他の頻度値を用いてもよい。
カラー画像出力装置15は、インクジェットヘッドを備えたインクジェット方式の画像出力装置であってもよい。
本発明の階調補正処理を行う輝度階調補正部7をデジタルスチルカメラなどの撮像装置における補正処理機構のひとつとして組み込むことも可能である。
図9は本発明に係るデジタルスチルカメラの要部構成を示すブロック図である。このデジタルスチルカメラは、画像入力装置23と、画像処理装置30と、画像表示装置24とを備えている。
画像入力装置23は、光学レンズ、カラーフィルタ、受光素子であるCCDなどを備え、被写体からの光を前記光学レンズにより前記カラーフィルタを通して前記CCDに投影し、前記CCDにおいて光信号を電気信号に変換して、RGBのアナログ信号として画像処理装置25へ出力する。
画像処理装置30は、A/D変換部31、画像メモリ32、入力補正部33、第1色変換部34、輝度階調補正部35、第2色変換部36、圧縮処理部37、記憶部38、CPU30及びROM26を備える。
A/D変換部31、画像メモリ32、入力補正部33、第1色変換部34、輝度階調補正部35及び第2色変換部36夫々の処理は、図1に示すA/D変換部2、画像メモリ17、シェーディング補正部3、第1色変換部6、輝度階調補正部7及び第2色変換部8と同様であるので説明は省略する。
第2色変換部36は、輝度信号及び色度信号から変換したRGB信号を圧縮処理部37へ出力する。
圧縮処理部37は、第2色変換部36から入力されたRGB信号を、JPEG(Joint Picture Experts Group)方式により、YCrCb(Y:輝度、Cr、Cb:色差)信号に変換して圧縮し、圧縮した画像データを記憶部38へ出力する。
記憶部38は、メモリカードなどの記憶媒体を備え、圧縮処理部37から入力された画像データを記憶する。
CPU25は、画像入力装置23、画像メモリ32、入力補正部33、第1色変換部34、輝度階調補正部35、第2色変換部36、圧縮処理部37、記憶部38及び画像表示装置24の動作を制御する。例えば、画像メモリ32から画像データを読み出し、読み出した信号に基づいて入力補正部33及び後段の各部における処理を順次制御する。ROM26は、CPU25により実行されるプログラムを記憶している。
画像表示装置24は、復号処理部及び液晶ディスプレイなどを備え、記憶部38から読み出した画像データを前記復号処理部で復号した後に、液晶ディスプレイに表示する。
また、記憶部38に記憶された画像データは、記録媒体又はインターフェースケーブルなどを介して図示しないコンピュータ又はプリンタに出力することが可能である。
本発明の階調補正処理を行う輝度階調補正部7をプリンタなどの画像形成装置におけるファームウェアとして組み込むことも可能である。
図10は本発明に係るプリンタの要部構成を示すブロック図である。このプリンタは、カラー画像処理装置40、カラー画像出力装置27及び操作パネル28を備えている。
カラー画像処理装置40は、ROM50、CPU41、記憶装置42を備え、デジタルカメラなどの画像入力装置から入力された画像データに対して、所要の画像処理を行い、カラー画像出力装置27へ出力する。
ROM50には、予めファームウェアとして本発明に係る処理が組み込まれ、CPU41は、ROM50から前記ファームウェアを読み出すことにより、CPU41の実行が制御される。前記ファームウェアは、復号処理部51、輝度階調補正部52、色変換部53、色補正部54、黒生成下色除去部55、空間フィルタ処理部56、出力輝度階調補正部57、階調再現処理部58を備えている。
CPU41は、ROM50に格納されたファームウェアである復号処理部51、輝度階調補正部52、色変換部53、色補正部54、黒生成下色除去部55、空間フィルタ処理部56、出力階調補正部57、階調再現処理部58を読み出して、夫々の処理を実行するとともに、画像処理後の画像データを記憶装置42に記憶する。
記憶装置42は、画像処理された画像データを一旦記憶し、カラー画像出力装置27は、記憶装置42から画像データを読み出し、印刷を行う。
CPU41は、復号処理部51において、画像入力装置から入力されたYCbCrの圧縮画像データを復号し、さらに逆量子化、逆直交変換を行い、輝度信号と色度信号とに分離する。
輝度階調補正部52では、復号処理部51において分離された輝度信号に対して、階調補正を行う。
色変換部53では、復号処理部51において分離された色度信号と、輝度階調補正部52において階調補正された輝度信号とに基づいて、RGBのデジタル信号を補色反転したCMYのデジタル信号に変換する。
色補正部54、黒生成下色除去部55、空間フィルタ処理部56、出力階調補正部57、階調再現処理部58における処理は夫々、図1における色補正部9、黒生成下色除去部10、空間フィルタ処理部11、出力階調補正部12、階調再現処理部13の場合と同様であるので説明は省略する。
操作パネル28は、高精細モード、速度優先モード、光沢紙を用いて出力する写真モードなどを選択する出力モード選択ボタン、画像の濃淡、原稿のサイズ、縮小拡大、印刷枚数、カラー又は白黒などの設定をするための設定ボタン及び設定状況を表示する液晶表示部などを備えている。
なお、ROMに替えて、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はフラッシュROMなどを用いてもよい。
本発明の画像処理方法は、コンピュータプログラム(アプリケーションプログラム)をコンピュータに読み込んで、該コンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。すなわち、前記コンピュータプログラムを予めコンピュータに読み込んでおき、スキャナなどの画像入力装置からコンピュータに読み込まれた画像データに対して、前記コンピュータプログラムを実行させることにより画像処理を行い、処理後の画像データを画像表示装置に表示し、又は画像出力装置に出力することができる。
図11は本発明に係るプログラムを実行させるコンピュータシステムの構成図である。コンピュータシステムは、コンピュータ60、画像入力装置80及び画像出力装置90などから構成されている。
コンピュータ60は、CPU61、RAM69、スキャナなどの画像入力装置80とのインターフェースを行う入力部62、プリンタなどの画像出力装置90とのインターフェースを行う出力部63、キーボード・マウス64、液晶ディスプレイなどの画像表示装置65、ハードディスクなどの内部記憶装置66、CD−ROM駆動装置などの外部記憶装置67及びインターネットなどの通信ネットワーク70を介して通信を行うモデム又はネットワークカードなどを有する通信部68などを備えている。
CD−ROMなどに格納されたプログラムは、コンピュータにインストールされることにより、外部記憶装置67を介して内部記憶装置66に格納される。
CPU61が前記プログラムを内部記憶装置66からRAM69に読み込むことにより、前記プログラムが実行され、画像入力装置80からコンピュータ60のRAM69に読み込まれた画像データに対して、画像処理が行われ、処理後の画像データが画像表示装置65又は画像出力装置90などに出力される。
図12、図13、図14及び図15は本発明に係るコンピュータプログラムの手順を示すフローチャートである。図12は階調補正処理手順を含んだ画像処理手順を示し、図13は特徴量抽出手順及び補正量制限値設定手順を示し、図14及び図15は階調補正特性算出手順を示す。
図12に示すように、CPU61は、画像入力装置80において読み込まれた原稿の画像データが記憶されたRAM69から、画像データの読み出しを行う(ステップS1)。読み出した画像データに対して、RGB信号から輝度信号と色度信号とに分離する信号変換処理を行う(ステップS2)。
ステップS2で分離された輝度信号に基づいて、後述する特徴量抽出手順、補正量制限値設定手順及び階調補正特性算出手順からなる階調補正処理を行う(ステップS3)。
ステップS3で階調補正処理がされた輝度信号と、信号変換処理により分離された色度信号とに基づいて、RGB信号に変換し、さらに補色反転することによりCMY信号に変換し、色再現の忠実化を実現して、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性による色濁りを取り除く処理である色調補正処理を行う(ステップS4)。
ステップS4で色調補正されたCMY信号に対して、デジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い(ステップS5)、空間周波数特性を補正することによって出力する画像のぼやけ及び粒状性劣化を防ぐ処理を行う。
CPU61は、ステップS5でフィルタ処理された画像データをRAM69に記憶するとともに(ステップS6)、画像表示装置65に表示して(ステップS7)、処理を終了する。
次に、前記階調補正処理手順の説明をする。図13、図14及び図15において、CPU61は、原稿1枚分の輝度信号の総数を設定し、輝度階級数(例えば、「16」)を設定し、各輝度階級の頻度を「0」に設定するなどの初期設定を行う(ステップS10)。信号変換処理において抽出された輝度信号の輝度を読み出し(ステップS11)、読み出した輝度を該当する輝度階級に割り当て、該輝度階級の頻度に「1」を加算する(ステップS12)。原稿1枚分の輝度信号の読み出しを終了したかどうかの判定を行い(ステップS13)、原稿1枚分の輝度信号の読み出しを終了していない場合には(ステップS13でNO)、ステップS11以降の処理を繰り返す。
原稿1枚分の輝度信号の読み出しを終了した場合には(ステップS13でYES)、輝度階級をn、原稿番号をKとして、ヒストグラムHl(n,K)の作成を行い(ステップS14)、ヒストグラムHl(n,K)及び前記輝度階級数に基づいて、補正量基準値Vlの算出を行う(ステップS15)。
ステップS15で算出された補正量基準値Vlに基づいて、補正量制限値である上限値Lu及び下限値Llを設定する(ステップS16)。
CPU61は、ヒストグラムHl(n,K)及び補正量制限値(上限値Lu及び下限値Ll)をRAM69に記憶する(ステップS17)。
すべての原稿について処理が終了したか判定し(ステップS18)、処理が終了していない場合には(ステップS18でNO)、原稿番号Kに「1」を加算して(ステップS19)、ステップS11以降の処理を続ける。
すべての原稿について処理が終了した場合には(ステップS18でYES)、ステップS17で記憶したヒストグラムHl(n,K)及び補正量制限値を読み出し(ステップS20)、輝度階級nを「1」に設定し(ステップS21)、連続階級数Xを「0」に設定する(ステップS22)。
階調補正特性曲線の傾きの下限の設定手順であるかどうかの判定をし(ステップS23)、前記傾きの下限の設定手順である場合には(ステップS23でYES)、頻度Hl(n,K)が「0」であるかどうかを判定し(ステップS24)、頻度Hl(n,K)が「0」である場合には(ステップS24でYES)、連続階級数Xに「1」を加算する(ステップS25)。
連続階級数Xと下限値Llとを比較し(ステップS26)、連続階級数Xが下限値Llよりも大きい場合には(ステップS26でYES)、頻度Hl(n,K)′を頻度の単位量に設定し(ステップS27)、連続階級数Xを「0」に設定する(ステップS28)。
すべての輝度階級について処理が終了したかどうかを判定し(ステップS29)、処理が終了していない場合には(ステップS29でNO)、輝度階級nに「1」を加算して(ステップS30)、ステップS23以降の処理を続ける。
ステップS26において、連続階級数Xが下限値Llよりも大きくない場合には(ステップS26でNO)、ステップS29以降の処理を続ける。
ステップS23において、階調補正特性曲線の傾きの下限の設定手順でない場合には(ステップS23でNO)、ステップS29以降の処理を続ける。
一方、ステップS24において、頻度Hl(n,K)が「0」でない場合には(ステップS24でNO)、連続階級数Xと下限値Llとを比較し(ステップS31)、連続階級数Xが下限値Llより大きい場合には(ステップS31でYES)、頻度Hl(n,K)′を頻度の単位量に設定し(ステップS32)、連続階級数Xを「0」に設定する(ステップS33)。連続階級数Xが下限値Llより大きくない場合には(ステップS31でNO)、ステップS33へ進んで、連続階級数Xを「0」に設定する(ステップS33)。
階調補正特性曲線の傾きの上限の設定手順であるかどうかの判定をし(ステップS34)、階調補正特性曲線の傾きの上限の設定手順である場合には(ステップS34でYES)、ヒストグラムの頻度Hl(n,K)と上限値Luとを比較し(ステップS35)、頻度Hl(n,K)が上限値Luを超える場合には(ステップS35でYES)、頻度Hl(n,K)′を上限値Luに設定し(ステップS36)、ステップS29へ進む。一方、頻度Hl(n,K)が上限値Lu以下である場合には(ステップS35でNO)、頻度Hl(n,K)′を頻度Hl(n,K)に設定し(ステップS37)、ステップS29へ進む。
ステップS29において、すべての輝度階級について処理が終了した場合には(ステップS29でYES)、ヒストグラムHl(n,K)′を用いて、累積ヒストグラムAHl(n,K)を作成し(ステップS38)、累積ヒストグラムを補間及び正規化して階調補正特性を算出し(ステップS39)、前記階調補正特性をRAM69に記憶する(ステップS40)。すべての原稿について処理が終了したかどうかを判定し(ステップS41)、処理が終了していない場合には(ステップS41でNO)、原稿番号Kに「1」を加算して(ステップS42)、ステップS20以降の処理を続ける。一方、処理が終了した場合には(ステップS41でYES)、階調補正手順を終了する。
画像入力装置80は、スキャナに限られず、デジタルカメラなどであってもよい。また、画像データを記憶したメモリカードなどの記録媒体を外部記憶装置67から読み込んでもよい。
画像表示装置65は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイであってもよい。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータシステムと分離したコンピュータに読み取り可能な記録媒体として提供することができる。前記記録媒体としては、磁気テープ及びカセットテープなどのテープ系記録媒体、フレキシブルディスク又はハードディスク等の磁気ディスク記録媒体、MO、CD−ROM、CD−R、MD又はDVDなどの光学記録媒体、ICカードなどの記録媒体、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM又はフラッシュROMなどの半導体メモリを含む不揮発性の記録媒体であってもよい。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、インターネットなどの通信ネットワーク70に接続された図示しないサーバーに格納され、通信部68を介してコンピュータ60の内部記憶装置66にダウンロードするような形態であってもよい。なお、この場合には、前記コンピュータプログラムをダウンロードするためのプログラムは、予めコンピュータ60内に格納しておいてもよいし、別の記録媒体からインストールされるものでもよい。
本発明に係る画像処理装置を備えた画像形成装置であるデジタルカラー複写機の要部構成を示すブロック図である。 本発明に係る輝度階調補正部の構成を示すブロック図である。 上限値によるヒストグラムの補正制限の例を示す説明図である。 下限値によるヒストグラムの補正制限の例を示す説明図である。 補正量制限値である上限値及び下限値により補正制限された累積値を示す説明図である。 階調補正特性の例を示す説明図である。 画像全体が暗い場合の輝度ヒストグラムの例を示す説明図である。 画像に暗い部分及び明るい部分が入り交じった場合の輝度ヒストグラムの例を示す説明図である。 本発明に係るデジタルスチルカメラの要部構成を示すブロック図である。 本発明に係るプリンタの要部構成を示すブロック図である。 本発明に係るプログラムを実行させるコンピュータシステムの構成図である。 階調補正処理手順を含んだ画像処理手順を示すフローチャートである。 特徴量抽出手順及び補正量制限値設定手順を示すフローチャートである。 階調補正特性算出手順を示すフローチャートである。 階調補正特性算出手順を示すフローチャートである。 階調補正特性と入出力輝度との関係を示す説明図である。
符号の説明
1 カラー画像処理装置
7 輝度階調補正部
14 カラー画像入力装置
15 カラー画像出力装置
30 画像処理装置
35 輝度階調補正部
40 カラー画像処理装置
52 輝度階調補正部
60 コンピュータ
61 CPU
66 内部記憶装置
67 外部記憶装置
68 通信部
69 RAM
71 ヒストグラム作成部(検出手段)
72 補正量制限値設定部(補正量制限値設定手段)
73 階調補正特性算出部(階調補正特性算出手段)
74 補正処理部(階調補正処理手段)
720 演算部(抽出手段)

Claims (5)

  1. 画像データから抽出した輝度信号又は明度信号に基づいて、輝度又は明度により分級した級ごとの頻度を検出し、検出した頻度から階調補正特性を算出し、算出した階調補正特性を用いて、前記画像データに階調補正処理を行う画像処理方法において、
    前記検出した頻度の分散を示す特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて、前記検出した頻度の上限を制限する上限値と所定値以下の前記頻度が連続する前記級の数を制限する下限値とであって前記諧調補正特性を算出するための補正量制限値を設定することを特徴とする画像処理方法。
  2. 画像データから抽出した輝度信号又は明度信号に基づいて、輝度又は明度により分級した級ごとの頻度を検出する検出手段と、検出した頻度から階調補正特性を算出する階調補正特性算出手段と、算出された階調補正特性を用いて、前記画像データに階調補正処理を行う階調補正処理手段とを備える画像処理装置において、
    前記検出した頻度の分散を示す特徴量を抽出する抽出手段と、
    抽出した特徴量に基づいて、前記検出した頻度の上限を制限する上限値と所定値以下の前記頻度が連続する前記級の数を制限する下限値とであって前記諧調補正特性を算出するための補正量制限値を設定する補正量制限値設定手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項に記載された画像処理装置を備え、該画像処理装置が画像処理した画像データに基づき、画像の形成を行う画像形成手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項に記載された画像処理装置を備え、撮像した画像データに対して前記画像処理装置が画像処理を行うべく構成してあることを特徴とする撮像装置。
  5. コンピュータに、画像データから抽出した輝度信号又は明度信号に基づいて、輝度又は明度により分級した級ごとの頻度を検出する手順と、検出した頻度から階調補正特性を算出する手順と、算出した階調補正特性を用いて、前記画像データに階調補正処理を行う手順とを実行させるためのコンピュータプログラムにおいて、
    前記検出した頻度の分散を示す特徴量を抽出する特徴量抽出手順と、
    抽出した特徴量に基づいて、前記検出した頻度の上限を制限する上限値と所定値以下の前記頻度が連続する前記級の数を制限する下限値とであって前記階調補正特性を算出するための補正量制限値を設定する補正量制限値設定手順と
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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