JP4023321B2 - 空調ダクト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上流側吹出口と下流側吹出口の間に所定の圧損を発生する中間通路が設けられた空調ダクトにおいて、上流側吹出口と下流側吹出口の風量割合の調整に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空調ダクトとして、図8に示すように、車両天井部に配置される空調ダクト10が知られている。この空調ダクト10は、図9に示すように、入口ダクト部10aと第1〜第3ダクト部10b〜10dから構成されており、入口ダクト部10aには、図示しない空調装置によって空調空気が送られるようになっている。
【0003】
入口ダクト部10aに送風された空気は、第1ダクト部10bを通過し、第2ダクト部10cと第3ダクト部10dに送風される。第1〜第3ダクト部10b〜10dはコ形状に形成されており、第1ダクト部10bと入口ダクト部10aが分岐点10eにて相互に連通して空気通路10fを形成している。
【0004】
そして、第2ダクト部10c、第3ダクト部10dの両端近傍には、乗員側(車両下方)に向けて矩形状に形成された上流側開口部10g、10hおよび下流側開口部10i、10jが配置されている。
【0005】
このうち、上流側開口部10gには、空気を乗員側に吹き出す上流側吹出口14dを備えた上流側吹出口部材14が挿入されている。同様に、上流側開口部10hには上流側吹出口15dを備えた上流側吹出口部材15が、下流側開口部10iには下流側吹出口16dを備えた下流側吹出口部材16が、下流側開口部10jには下流側吹出口17dを備えた下流側吹出口部材17が、それぞれ挿入されている。
【0006】
ここで、第2ダクト部10cと第3ダクト部10dは基本的に同様の形状であるため、以下、第3ダクト部10dについて説明する。図10(図9のB−B断面図)に示すように、第3ダクト部10dのうち、上流側開口部10hと下流側開口部10jの間にはランプ、アシストグリップ等の障害物11を避けるために、車両上方に狭められた中間通路10kが形成されている。
【0007】
この中間通路10kは上流側吹出口部材15の配置部位より狭められ、それに伴って、直角壁部10nが形成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構造では、中間通路10kが送風空気の抵抗として作用し、圧損となるので、下流側吹出口17dからの風量が少なくなる。
【0009】
そこで、上記風量減少を解決する対策として発明者らは、図11に示すように、上流側吹出口部材15の上流に、中間通路10kと略同一面積で車両上方に絞った上流側絞り部10mを設け、上流側吹出口15dと下流側吹出口17dの吹出風量を均一にするように試作検証を行った。
【0010】
この場合、上流側吹出口15dの風量が上流側絞り部10mによって減少し、かつ、上流側絞り部10mの空気が中間通路10kに強制的に送られて下流側吹出口17dの風量が増加する。その結果、上流側吹出口15dと下流側吹出口17dの吹出風量を均一にすることができるが、上記手段では、上流側絞り部10mによって空調ダクト全体での圧損が大きくなって、全体風量が減少する。
【0011】
また、図12に示すように、上流側吹出口15d付近から中間通路10kへ空気が送風される場合に、急激に断面積が減少するので、直角壁部10n付近で渦流が発生し、直角壁部10n手前付近から乱流が発生していた。その結果、均一な風量調整が困難となったり、過度の圧損増大を招くことがあった。
【0012】
本発明は上記点に鑑みて、複数の吐出口を有する空調ダクトにおいて、空調ダクト全体での圧損が大きくなることを防止しながら上流側吐出口と下流側吐出口との風量割合を均一にすることを目的とする。
【0013】
また、本発明は乱流に伴う過度の圧損を防止することを他の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、空気流れ上流側に配置された上流側吹出口(14d、15d)と、空気流れ下流側に配置された下流側吹出口(16d、17d)とが直列に配置され、
上流側吹出口(14d、15d)と下流側吹出口(16d、17d)の間に、所定の圧損を発生する中間通路(10k)が設けられた空調ダクトであって、
上流側吹出口(14d、15d)に対して通風抵抗となる通風抵抗部(12d)を有するガイド部材(12)を有することを特徴とする。
【0015】
これにより、ガイド部材(12)の通風抵抗部(12d)が実質上、上流側吹出口(14d、15d)の入口のみに抵抗となるので、従来技術に比較して空調ダクト(10)全体での圧損を小さくでき、全体風量の減少を防止しながら、上流側吹出口(14d、15d)と下流側吹出口(16d、17d)との風量割合を均一にすることができる。
【0016】
さらに、請求項に記載の発明では中間通路(10k)の入口部から上流側吹出口(14d、15d)に向かって、空気流れと直角に形成された直角壁部(10n)を有し、
中間通路(10k)の断面形状を構成する壁面のうち、上流側吹出口(14d、15d)側の壁面(10p)と通風抵抗部(12d)の板状の平面部(12g)とが略一致するようにガイド部材(12)を配置していることを特徴とする。
【0017】
これにより、空気流れ上流側から送風された空気が、ガイド部材(12)によって中間通路(10k)側に送風される空気と、上流側吹出口(14d、15d)側に送風される空気に分離される。この場合、中間通路(10k)側に送風される空気は、中間通路(10k)の手前から中間通路(10k)を通過する際に急激な通路面積の縮小がないので、渦流の発生を抑制することができる。また、渦流の影響を受けずに、中間通路(10k)をスムースに流れることができ、乱流の発生を少なくすることができる。その結果、乱流に伴う過度の圧損を防止できる。
【0018】
請求項に記載の発明では、空気流れ上流側に配置された上流側吹出口(14d、15d)と、空気流れ下流側に配置された下流側吹出口(16d、17d)とが直列に配置され、
上流側吹出口(14d、15d)と下流側吹出口(16d、17d)の間に、所定の圧損を発生する中間通路(10k)が設けられた空調ダクトであって、
上流側吹出口(14d、15d)に対して通風抵抗となる通風抵抗部(12d)を有するガイド部材(12)を有し、
通風抵抗部(12d)と、上流側吹出口(14d、15d)の入口部(14c、15c)との間に隙間(12c)が形成されていることを特徴とする。
【0019】
これにより、請求項1と同様に、ガイド部材(12)の通風抵抗部(12d)が実質上、上流側吹出口(14d、15d)の入口のみに抵抗となるので、従来技術に比較して空調ダクト(10)全体での圧損を小さくでき、全体風量の減少を防止しながら、上流側吹出口(14d、15d)と下流側吹出口(16d、17d)との風量割合を均一にすることができる。
しかも、請求項2に記載の発明では、隙間(12c)を調整することにより、入口部(14c、15c)の圧損を調整して容易に上流側吹出口(14d、15d)の風量を調整できる。
【0020】
請求項に記載の発明では、空気流れ上流側に配置された上流側吹出口(14d、15d)と、空気流れ下流側に配置された下流側吹出口(16d、17d)とが直列に配置され、
上流側吹出口(14d、15d)と下流側吹出口(16d、17d)の間に、所定の圧損を発生する中間通路(10k)が設けられた空調ダクトであって、
上流側吹出口(14d、15d)に対して通風抵抗となる通風抵抗部(12d)を有するガイド部材(12)を有し、
ガイド部材(12)の主要部が上流側吹出口(14d、15d)付近のダクト内部に挿入可能な形状に形成され、
ガイド部材(12)の一端側が上流側吹出口(14d、15d)付近のダクト内側壁面に固定され、
ガイド部材(12)の他端側が上流側吹出口(14d、15d)付近のダクト外側壁面に固定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明においても、請求項1、2と同様に、ガイド部材(12)の通風抵抗部(12d)が実質上、上流側吹出口(14d、15d)の入口のみに抵抗となるので、従来技術に比較して空調ダクト(10)全体での圧損を小さくでき、全体風量の減少を防止しながら、上流側吹出口(14d、15d)と下流側吹出口(16d、17d)との風量割合を均一にすることができる。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
第1実施形態を説明するにあたり、空調ダクトの車両搭載状態および空調ダクトの概略形状は、従来技術で説明した図8、図9と同様であるので省略する。図1は、図9のB−B断面に相当する断面図である。図2は図1のD部拡大図、図3は図2のE−E断面、図4は図3のF−F断面を示す。
【0023】
図9に示す空調ダクト10の入口ダクト部10aには、図示しない空調装置によって空調空気が送られるようになっている。この空調装置は熱交換器を有し、圧縮機から吐出された冷媒と空気との間で熱交換を行い、熱交換を行った空気を送風ファンによって送風する周知構成のものである。空調ダクト10の材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂材料である。
【0024】
ここで、第2ダクト部10cと第3ダクト部10dは基本的に同様の構造であるため、以下、第3ダクト部10d側の構成について説明する。
【0025】
ガイド部材12は、図3に示すように、紙面表面から裏面に向かって所定の長さを有し、第3ダクト部10dの内壁に沿って折り曲げられたL形の第1脚部12aと、第3ダクト部10dの外壁に沿って折り曲げられたL形の第2脚部12bと、上流側吹出口部材15の上流側吸込口15cの端面と第1隙間12cを有して平行に形成された通風抵抗部12dと、各脚部12a、12bと通風抵抗部12dとの間を連結する連結部12e、12fとから構成されている。なお、通風抵抗部12dの両平面のうち、車両上方側の面を平面部12gと称するものとする。上流側吸込口15cは本発明の入口部を、第1隙間12cは本発明の隙間を構成する。
【0026】
したがって、ガイド部材12は、図1に示すように、空調ダクト10を通過する送風空気の方向に開口するように形成されており、通風抵抗部12dは上流側吹出口部材14、15の空気吸込量を絞る役割を果たす。上記ガイド部材12の材質はABS樹脂、ポリプロピレン等の樹脂製品の他に、鉄等の金属である。
【0027】
上記平面部12gは、図2に示すように、概ね中間通路10kの断面形状を構成する壁面(内壁面)のうち、上流側吹出口15d側の壁面10pと略一致しており、ガイド部材12と直角壁部10nの間には第2隙間12iが形成されている。なお、ガイド部材12を直角壁部10nに突き当てるように形成し、第2隙間12iをなくすようにしてもよい。
【0028】
ガイド部材12の空調ダクト10への取付を説明すると、図3および図4に示すように、第1脚部12aは第3ダクト部10dの内側に、第2脚部12bは第3ダクト部10dの外側に配置され、締結部材12hを用いて締結されている。
【0029】
そして、第3ダクト部10dにガイド部材12を取り付ける場合には、ガイド部材12の脚部12a、12bに設けられた取付穴と、ガイド部材12の取付穴に対向する位置に設けられた第3ダクト部10dの取付穴とを合わせた状態で、上記締結部材12hを両取付穴に挿入し、締結部材12hによってガイド部材12と第3ダクト部10dとを一体に締結する。
【0030】
ここで、締結部材12hとして具体的には金属リベットを用い、リベットかしめにより締結を行うのが一般的であるが、締結部材12hとして樹脂リベットを用いる場合は熱かしめにより締結を行えばよい。更に、締結部材12hとして、リベットの他にねじを用いてガイド部材12と第3ダクト部10dとを一体に締結してもよい。
【0031】
補強部材13は、図2に示すように、コ形に形成され、コ形の開放部側が上流側開口部10g、10hの開口縁部のうち、空気流れ直角方向に形成された縁部2箇所に嵌合されている。この補強部材13は上流側開口部10g、10hの開口縁部の強度を向上させるもので、バネ材等で構成されている。
【0032】
上流側吹出口部材15は矩形に形成された枠体部15aと、幅方向寸法が同じで長手方向寸法が枠体部15aの半分程度の寸法を有し、空調風を導風するダクト部15bが一体成形されている。そして、枠体部15aとダクト部15bの積層方向両端面のうち、ダクト部15bの端面には上流側吸込口15cが、枠体部15aの端面には上流側吹出口15dが形成されている。上流側吹出口部材15の材質はABS樹脂またはポリプロピレン等の樹脂であって、射出成形品を用いることが多い。
【0033】
上流側吹出口部材15の内側には空調ダクト10から送風された空気が通過するフィン18が取り付けられるようになっている。また、ダクト部15bの長手方向両端面には上流側吹出口部材15を補強部材13の間に取り付ける固定用バネ部材15eが設けられている。この固定用バネ部材15eは締結部材15fによって締結されており、補強部材13に支持されている。上記枠体部15aと第2、第3ダクト部10c、10dの間にはフエルト材で構成された天井部内張り19が配置されている。
【0034】
なお、各吹出口部材14、16、17の構成は上流側吹出口部材15と同様の構成であって、図1に示すように、上流側吸込口14c、下流側吸込口16c、下流側吸込口17cが上流側吸込口15cに相当する。また、上流側吹出口14d、下流側吹出口16d、下流側吹出口17dが上流側吹出口15dに相当する。
【0035】
フィン18は上流側吹出口部材14、15の内側に取り付けられ、空調風を送風するものである。このフィン18の材質はABS樹脂またはポリプロピレン等の樹脂であって、射出成形品を用いることが多い。
【0036】
次に、空調ダクト10の入口ダクト部10aから上流側吹出口部材14、15および中間通路10kに至る空気流れを説明する。空調ダクト10のうち、入口ダクト部10aから送風された送風空気は、図9に示すように、分岐点10eで分岐され、第1ダクト部10bから第2ダクト部10cと第3ダクト部10dに送風される。
【0037】
このうち、第3ダクト部10dに送風された空気は、図2に示すように、空気流れ上流側から送風された空気が、ガイド部材12によって中間通路10k側に送風される空気と、上流側吹出口15d側に送風される空気に分離される。
【0038】
このうち、上流側吹出口15d側に送風される空気は、第1隙間12c→上流側吹出口部材15の上流側吸込口15c→フィン18を通過し、上流側吹出口15dから吹き出され、残りの一部が第2隙間12iを通過して下流側を通過する空気と合流する。
【0039】
この場合、中間通路10kの壁面10pに通風抵抗部12dの平面部12gが略一致するように配置され、上流側開口部10hに挿入された上流側吹出口部材15の上流側吸込口15cに通風抵抗として作用する。したがって、ガイド部材12の第1隙間12cを変えることにより、上流側吹出口15dから吹き出す風量割合を変えることができる。
【0040】
ところで、図5は発明者らが各吹出口14d〜17dでの風量割合を検証したもので、風量割合を改善する前の従来品A、従来品Aの風量割合を改善した従来品B、第1実施形態のものを比較したものである。
【0041】
図5に示すように、従来品Aでは、最も風量割合が大きいものが第2ダクト部10cの上流側吹出口14dの28.5%、最も風量割合が小さいものが第3ダクト部10dの下流側吹出口17dの17.7%となり、各吹出口14d〜17dの風量差が大きく、風量が均一でないことがわかる。
【0042】
また、従来品Bでは、最も風量割合が大きいものが第3ダクト部10dの上流側吹出口15dの28.5%、最も風量割合が小さいものが第2ダクト部10cの上流側吹出口14dおよび第3ダクト部10dの下流側吹出口17dの23.5%となり、各吹出口14d〜17dの風量差はやや小さくなったものの、依然として風量が均一でないことがわかる。
【0043】
これに対して、第1実施形態のものでは最も風量割合が大きいものが第2ダクト部10cの上流側吹出口14dの26.3%、最も風量割合が小さいものが第3ダクト部10dの下流側吹出口17dの23.4%となり、各吹出口14d〜17dの風量がほぼ均一になることが確認された。また、従来品Bでは従来品Aに対する全体風量の減少量が大きいが、第1実施形態のものではほとんど全体風量が減少していないことが判った。
【0044】
次に第1実施形態の効果について説明する。第1実施形態によれば、
(1)ガイド部材12の通風抵抗部12dが実質上、上流側吹出口部材14、15にのみ抵抗となるので、空調ダクト10全体での圧損が大きくならない。また、上流側吹出口部材14、15の吹出風量を容易に調整できる。したがって、空調ダクト全体での圧損が大きくなることを防止して上流側吹出口14d、15dと下流側吹出口16d、17dとの風量割合を均一にすることができる。
【0045】
(2)空気流れ上流側から送風された空気が、上流側開口部10g、10h側に送風される空気と、ガイド部材12によって中間通路10k側に送風される空気とに分離される。このうち、中間通路10k側に送風される空気は、中間通路10kの手前から中間通路10kを通過する際に急激な通路面積の縮小がないので、渦流の発生を抑制することができる。また、渦流の影響を受けずに、中間通路10kをスムースに流れることができ、乱流の発生を少なくすることができる。その結果、乱流に伴う過度の圧損を防止できる。
(第2実施形態)
第1実施形態では入口ダクト部10aを第1ダクト部10bの中心からずれた位置に設け、第1ダクト部10bの両端に第2ダクト部10c、第3ダクト部10dを配置した。
【0046】
これに対し、第2実施形態では、入口ダクト部10aを第1ダクト部10bの中心部に垂直に設け、第1ダクト部10bから4つに分岐する第2〜第5ダクト部10c、10d、10q、10rを配置した。
【0047】
また、第1実施形態ではガイド部材12の通風抵抗部12dを入口ダクト部10aの空気流れ方向と平行に設けたが、第2実施形態ではガイド部材12の通風抵抗部12dを空気流れ方向と垂直に設けた。図6は空調ダクト10の平面図を、図7は図6のG部拡大図を示している。
【0048】
図6に示すように、上記第3ダクト部10d、第4ダクト部10qにはそれぞれ上流側吹出口14d、15dが、第2ダクト部10c、第5ダクト部10rにはそれぞれ下流側吹出口16d、17dが設けられている。
【0049】
ここで、入口ダクト部10aから第2ダクト部10c、第3ダクト部10dに至る構成を説明する。なお、入口ダクト部10aから第4ダクト部10q、第5ダクト部10rに至る構成は、入口ダクト部10aから第2ダクト部10c、第3ダクト部10dに至る構成と同様のため省略する。
【0050】
第2ダクト部10cと第3ダクト部10dの間には、第1ダクト部10bを構成し、入口ダクト部10a側に絞る中間通路10kが形成されており、上流側吹出口部材14、15の上流側吸込口14c、15cに対する通風抵抗として作用する。
【0051】
なお、中間通路10kを構成する壁面のうち、紙面垂直方向に形成され、入口ダクト部10aの反対側の壁面(内壁面)を第1壁面10sとする。また、第3ダクト部10dのうち、紙面垂直方向に形成され、第2ダクト部10c側の壁面(内壁面)を第2壁面10t、通風抵抗部12dの入口ダクト部10a側の平面を平面部12mと称するものとする。
【0052】
ところで、ガイド部材12を設けない構造では、第1実施形態と同様の理由により、上流側吹出口14d、15dの風量が多くなり、下流側吹出口16d、17dの風量が少なくなる。
【0053】
また、図13に示すように中間通路10k手前から中間通路10kにかけて急激に通路面積が縮小するので、第2壁面10t付近に渦流および乱流現象が発生する場合がある。
【0054】
そこで、第2実施形態では、図6に示すようにガイド部材12を第3ダクト部10d、第4ダクト部10q入口部に配置するようにした。ガイド部材12は断面がL形状であって通風抵抗部12dと取付部12jより構成されており、紙面垂直方向に所定の幅寸法を有している。
【0055】
上記ガイド部材12は、通風抵抗部12dの平面部12mが、中間通路10kの第1壁面10sと略一致するようにして取り付けられており、隙間12kが形成されている。この場合、通風抵抗部12dが上流側吹出口14dに対する絞り部の役割を果たす。したがって、ガイド部材12の形状または取付位置を変えることにより、上流側吹出口14d、15dの風量を調整できる。
【0056】
次に第2実施形態の効果について説明する。第2実施形態によれば、
(1)ガイド部材12の通風抵抗部12dが実質上、上流側吸込口14c、15cのみに抵抗となるので、上流側吹出口14d、15dの吹出風量を容易に調整でき、第1実施形態と同様の効果が期待できる。
【0057】
(2)空気流れ上流側から送風された空気が、ガイド部材12によって中間通路10k側に送風される空気と、上流側吹出口14d、15d側に送風される空気に分離される。この場合、中間通路10k側に送風される空気は、中間通路10kの手前から中間通路10kを通過する際に急激な通路面積の縮小がないので、渦流の発生を抑制することができる。また、渦流の影響を受けずに、中間通路10kをスムースに流れることができ、乱流の発生を少なくすることができる。その結果、乱流に伴う過度の圧損を防止できる。
(他の実施形態)
第1実施形態では空調ダクト10の各開口部10g〜10jに送風空気を吹き出す吹出口部材14〜17を設け、上流側吹出口部材14、15の上流側吸込口14c、15c側にガイド部材12を設けたが、吹出口部材14〜17を設けずに、上記開口部10g〜10jから直接空気を吹き出すようにしてもよい。この場合、各開口部10g〜10jの空気入口側開口端部とガイド部材12の通風抵抗部12dとの隙間を第1隙間12cとする。
【0058】
また、第1実施形態では、ガイド部材12の通風抵抗部12dは上流側開口部10g、10hから空気通路10f側に凸に折り曲げられた形状としたが、丸形状、三角形状等の任意の形状でもよい。
【0059】
また、第1、第2実施形態では空調ダクト10の断面形状は矩形であったが、円形状、楕円形状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による断面図である。
【図2】図1のD部拡大図である。
【図3】図2のE−E断面図である。
【図4】図3のF−F断面図である。
【図5】従来品と第1実施形態による発明品の風量割合を比較した図表である。
【図6】第2実施形態による空調ダクトの断面図である。
【図7】図6のG部拡大図である。
【図8】従来技術および第1実施形態の空調ダクトの車両搭載図である。
【図9】図8の空調ダクトのA方向断面図である。
【図10】図8のB−B断面であって、従来技術による空調ダクトの断面図である。
【図11】図10の空調ダクトに絞り部を設けた断面図である。
【図12】図11のC部拡大図である。
【図13】第2実施形態の従来技術を説明する断面図である。
【符号の説明】
10k…中間通路、10n…直角壁部、10p…壁面、12…ガイド部材、
12c…隙間、12d…通風抵抗部、12g…平面部、
14c、15c…入口部、14d、15d…上流側吹出口、
16d、17d…下流側吹出口。

Claims (3)

  1. 空気流れ上流側に配置された上流側吹出口(14d、15d)と、空気流れ下流側に配置された下流側吹出口(16d、17d)とが直列に配置され、
    前記上流側吹出口(14d、15d)と前記下流側吹出口(16d、17d)の間に、所定の圧損を発生する中間通路(10k)が設けられた空調ダクトであって、
    前記上流側吹出口(14d、15d)に対して通風抵抗となる通風抵抗部(12d)を有するガイド部材(12)と、
    前記中間通路(10k)の入口部から前記上流側吹出口(14d、15d)に向かって、空気流れと直角に形成された直角壁部(10n)とを有し、
    前記中間通路(10k)の断面形状を構成する壁面のうち、前記上流側吹出口(14d、15d)側の壁面(10p)と前記通風抵抗部(12d)の板状の平面部(12g)とが略一致するように前記ガイド部材(12)が配置されていることを特徴とする空調ダクト。
  2. 空気流れ上流側に配置された上流側吹出口(14d、15d)と、空気流れ下流側に配置された下流側吹出口(16d、17d)とが直列に配置され、
    前記上流側吹出口(14d、15d)と前記下流側吹出口(16d、17d)の間に、所定の圧損を発生する中間通路(10k)が設けられた空調ダクトであって、
    前記上流側吹出口(14d、15d)に対して通風抵抗となる通風抵抗部(12d)を有するガイド部材(12)を有し、
    前記通風抵抗部(12d)と、前記上流側吹出口(14d、15d)の入口部(14c、15c)との間に隙間(12c)が形成されていることを特徴とする空調ダクト。
  3. 空気流れ上流側に配置された上流側吹出口(14d、15d)と、空気流れ下流側に配置された下流側吹出口(16d、17d)とが直列に配置され、
    前記上流側吹出口(14d、15d)と前記下流側吹出口(16d、17d)の間に、所定の圧損を発生する中間通路(10k)が設けられた空調ダクトであって、
    前記上流側吹出口(14d、15d)に対して通風抵抗となる通風抵抗部(12d)を有するガイド部材(12)を有し、
    前記ガイド部材(12)の主要部が前記上流側吹出口(14d、15d)付近のダクト内部に挿入可能な形状に形成され、
    前記ガイド部材(12)の一端側が前記上流側吹出口(14d、15d)付近のダクト内側壁面に固定され、
    前記ガイド部材(12)の他端側が前記上流側吹出口(14d、15d)付近のダクト外側壁面に固定されていることを特徴とする空調ダクト。
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