JP4022801B2 - セラミックス圧電素子の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明はセラミックス圧電素子の製造方法に関するものであり、特に、インクジェットプリンタ素子、SAW(表面弾性波)フィルタ素子、或いは、マイクロクチュエータ素子等に広範囲に適用できる圧電素子における小型高性能化及び低コスト化を可能にするための電極材料及び圧電材料の組成に特徴のあるセラミックス圧電素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より圧電素子はインクジェットプリンタのインクジェットヘッドにおけるインク噴出手段やドットインパクトプリンタの圧電アクチエータとして用いられており、この様な圧電素子を構成する材料としてはPZT(鉛−ジルコニウム−チタン酸化物)等が用いられている。
【0003】
このPZTに代表されるように、Pb(鉛)を含有し、且つ、ペロブスカイト構造を有する酸化物は、大きな圧電性を有することが知られており、この大きな圧電性の故に広範に利用されている。
【0004】
しかし、鉛含有ペロブスカイト構造酸化物に含まれている鉛は他の金属との反応性が高いため、信頼性の高い圧電素子の内部電極等を形成するために、鉛と反応しにくい、即ち、鉛に対する耐性の大きなPt(白金)や銀パラジウム合金(例えば、Ag70Pd30)が電極材料として用いられている。
【0005】
即ち、鉛含有ペロブスカイト構造酸化物を用いて圧電素子を形成する場合には、1000℃〜1300℃の高温で焼成する必要があるが、Pt(融点1772℃)やPd(融点1554℃)の融点は焼成温度よりも十分高いため、この焼成工程で電極溶融が起こりにくいという長所があるためである。
しかし、これらの貴金属は非常に高価であり、且つ、市場価格に影響されやすいという欠点がある。
【0006】
また、上述の銀パラジウム合金等の一方、銀含有金属も鉛含有セラミックスの内部電極として良く用いられている。
銀は酸化されにくい上に、白金やパラジウムと比較してグラム単価が約1/100であり、安価で魅力的な材料であるが融点が963℃と鉛含有ペロブスカイト構造酸化物の焼成温度より低く、また、鉛は融点が327℃の低融点金属であるため、焼成中に電極材料と反応して合金化し、その融点をさげるために、電極溶融が起こりやすくなるという問題がある。
【0007】
したがって、内部電極として銀を単体で用いてセラミックスとの同時焼成で形成しようとすると、電極が溶融して局所的に凝縮することによって面内で孤立した島状領域が形成されて断線が起こったり或いはボイドの発生により必要な電極面積が得られなくなる等の問題が発生するため、銀単体ではなく、上述のようにパラジウムとの合金、例えば、Ag70Pd30としてしか利用されていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のように、パラジウムは白金と同様に銀に比べて非常に高価であるため、安価な銀を利用しようとしても、鉛含有ペロブスカイト構造酸化物の焼成温度との関係からパラジウムの合金として使用せざるを得ず、高コスト化の問題を解決することはできなかった。
【0009】
したがって、本発明は、電極として白金やパラジウム等の高価格の金属を用いることなく信頼性を向上することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成の説明図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
本発明は、セラミックス圧電素子の製造方法において、焼成後にaPbNi1/3 Nb2/3 O3 −bPbTiO3 −cPbZrO3 (但し、0≦a,b,c≦1、より好適には、0.3<a<0.8,0.2<b<0.7,0<c<0.5、且つ、a+b+c=1)を主成分とするセラミックス1を構成するグリーンシート中に前記セラミックスの主成分に対し、0.001〜1.0重量%の金属銀を含有させたのち、前記グリーンシート上に白金またはパラジウムの含有量が0〜10原子%の銀を主成分とするペーストを塗布したのち焼成を行うことを特徴とする。
【0011】
この様に、安価な銀を主成分とし、高価な白金或いはパラジウムを含まず、または、含んでも10原子%以下にすることによって、電極2を安価な材料で構成することができ、それによって、安価な圧電素子を提供することができる。
【0012】
また、セラミックス1に、セラミックス1の主成分100に対し、0.001〜1.0重量%の銀を含有させることによって、セラミックス1の焼成温度を銀の融点(963℃)より低い、900℃に引き下げることができ、それによって、焼成工程において銀を主成分とした電極2が溶融しないので、断線等が発生しない信頼性の高いセラミックス圧電素子を製造することができる。
【0013】
この場合、焼成温度を900℃まで引き下げるためには、銀の含有量は0.001重量%以上にすることが望ましく、また、銀は圧電特性を持たないので、圧電特性の大きな低下を引き起こさないためには、ゼラミックス1中における銀の含有量は1.0重量%以下にすることが望ましい。
【0014】
また、aPbNi1/3 Nb2/3 O3 −bPbTiO3 −cPbZrO3 の組成は、0≦a,b,c≦1、且つ、a+b+c=1の条件を満たせば良いが、より優れた圧電特性を得るためには0.3<a<0.8,0.2<b<0.7,0<c<0.5の条件を満たすようにすることが好適である。
【0015】
また、本発明は、セラミックス圧電素子の製造方法において焼成後にaPbNi 1/3 Nb 2/3 O 3 −bPbTiO 3 −cPbZrO 3 (但し、0≦a,b,c≦1、より好適には、0.3<a<0.8,0.2<b<0.7,0<c<0.5、且つ、a+b+c=1)を主成分とするセラミックス1を構成するとともに銀を含有しないグリーンシート上に白金またはパラジウムの含有量が0〜10原子%の銀を主成分とするペーストを塗布したのち、焼成することによって銀をセラミックス1中に拡散することを特徴とするセラミックス圧電素子の製造方法。
【0016】
セラミックス1中に含有させる銀は、焼成前に予めグリーンシート中に含有させておいても良いが、上記の様に、銀を主成分とした電極材料をペースト状に塗布し、焼成工程においてセラミックス1中に銀を拡散させても良いものである。なお、この場合のセラミックス1中における銀の濃度分布は、拡散プロファイルに沿った濃度分布となり、予め含有させた場合の均一分布とは異なることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
ここで、図2及び図3を参照して、本発明の第1の実施の形態のセラミックス圧電素子の製造工程を説明する。
なお、図2は、本発明の第1の実施の形態の製造工程のフロー図であり、また、図3は、加圧成形工程におけるグリーンシートの積層状態の説明図である。
図2及び図3参照
(工程1)
まず、PbO、NiO、Nb2 O5 、TiO2 、及び、ZrO2 の各原料を所定量秤量し、溶媒として純水(H2 O)を用いて、ボールミルによって湿式粉砕しながら混合する。
なお、この場合の各原料はいずれも粉末状であり、例えば、各原料がモル%において、PbO:NiO:Nb2 O5 :TiO2 :ZrO2 =50:8.3:16.3:17:8になるように秤量する。
【0018】
(工程2)
次いで、湿式混合したスラリーをミルから取り出し、ボールを分離除去したのち、乾燥器中で溶媒の水を蒸発させることによって粉末を乾燥させる。
【0019】
(工程3)
次いで、乾燥した粉末を電気炉に入れ、例えば、850℃で3時間仮焼成させてペロブスカイト構造を有するニッケルニオブ酸鉛−チタン酸鉛−ジルコン酸鉛の化合物からなる仮焼粉末を得る。
【0020】
(工程4)
次いで、仮焼粉末に対し、仮焼粉末の重量の0.001〜1.0重量%、例えば、0.3重量%に相当する金属銀を添加したのち、再び、溶媒として純水を用いて、ボールミルによって湿式粉砕する。
【0021】
(工程5)
次いで、湿式粉砕したスラリーをミルから取り出し、ボールを分離除去したのち、乾燥器中で溶媒の水を蒸発させることによって粉末を乾燥させる。
【0022】
(工程6)
次いで、得られた粉末に対し、溶媒、バインダ、可塑剤、及び、分散剤を添加し、再び、ボールミルを用いて湿式混練する。
この場合の溶媒としてはエチルアルコールを、バインダとしてはポリビニルブチラールを、可塑剤としてはフタル酸ジブチルを、分散剤としてはセルナ501(中京油脂社製商品名)を用いるものであり、混合比は粉末100重量部に対して、
エチルアルコール 35.0重量部
ポリビニルブチラール 5.0重量部
フタル酸ジブチル 1.9重量部
セルナ501(中京油脂社製商品名) 1.8重量部
とする。
【0023】
(工程7)
次いで、混練したスラリーをミルから取り出し、ボールを分離除去したのち、脱泡器の中に入れてエチルアルコールを蒸発させてスラリーの粘度を調整する。
(工程8)
次いで、粘度を調整したスラリーをドクターブレード法によって、マイラーシート上に、厚さが、例えば、60μmになるようにシート状に形成し、乾燥させることによってグリーンシートとする。
(工程9)
次いで、乾燥したグリーンシートを切断し、所定の大きさに打ち抜く。
【0024】
(工程10)
次いで、グリーンシート11上に、銀ペーストをスクリーン印刷法によって印刷することによって、厚さが、例えば、4μmの内部電極層12を形成する。
(工程11)
次いで、内部電極層12スクリーン印刷したグリーンシート11を13枚重ねるとともに、何も印刷していないグリーンシート13を20枚ずつ積層させて上下に重ねたのち、プレスを用いて、例えば、100℃の熱を加えながら一軸加圧成形する。
なお、何も印刷していないグリーンシート13は、全体の厚さが薄い場合に、良好な焼成が行われないために設けるものであり、素子特性には直接影響しないものである。
【0025】
(工程12)
次いで、成形した積層体を電気炉において、例えば、500℃で4時間熱処理することによって積層体中のバインダ或いは可塑剤等の有機成分を飛ばして脱脂する。
この脱脂工程において、有機成分が除去された部分は空隙となっており、次工程の焼成工程における凝縮によって空隙が埋められるので密度の高いセラミックスを形成することができる。
【0026】
(工程13)
次いで、脱脂した積層体を再び電気炉において、963℃以下、例えば、900℃において6時間焼成することによって、aPbNi1/3 Nb2/3 O3 −bPbTiO3 −cPbZrO3 の組成のセラミックスを得ることができる。
なお、この場合、組成比a,b,cは、上記の秤量比の場合には、a≒0.5、b≒0.34、c≒0.16となる。
【0027】
(工程14)
最後に、得られた焼成体を用途に応じて必要とする所定の大きさ、形状に個別に切断して切り出すことによって多層積層体からなるセラミックス圧電素子の基本構成が得られる。
【0028】
次に、図4を参照して、銀添加によるセラミックスの焼成温度の低下効果を説明する。
図4参照
図4は、セラミックスの相対密度−焼成温度特性における銀添加の効果を示す図であり、銀を添加しない場合には、1000℃以上の温度で焼成しなければ所定の圧電特性を有するセラミックスが得られないものの、銀を0.001重量%添加した場合には、1000℃以下において、特に、銀の融点より低い900℃においても、1000℃以上の温度で焼成した場合と同等の相対密度を得ることができる。
【0029】
したがって、セラミックス11,13の焼成温度を内部電極層12を構成する銀の融点である963℃より低くするためには、セラミックス11,13中に0.001重量%以上の銀を含有させることが望ましいことが理解される。
【0030】
次に、図5を参照して、セラミックスの圧電定数d33の銀添加量依存性を説明する。
図5参照
図5は、圧電定数d33(pm/V)の銀添加量(重量%)依存性を示す図であり、図から明らかなように、銀の添加量が1.0重量%以下であれば、圧電特性がほとんど低下しないことが理解される。
【0031】
したがって、セラミックスの圧電特性をほとんど低下させないためには、圧電特性を持たない銀の添加量を1.0重量%以下にすることが望ましく、以上を纏めると、銀の添加量は0.001〜1.0重量%の範囲とすることが望ましい。
【0032】
以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態においては、低価格化のために内部電極として銀を用いる際に、グリーンシート中に予め銀を0.001〜1.0重量%含有させることによって焼成温度を銀の融点以下に低下させることができ、それによって、内部電極の溶融による断線等が発生しないので、圧電特性を低下することなく信頼性の高いセラミックス圧電素子を製造することができる。
【0033】
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態のセラミックス圧電素子の製造工程を説明するが、上記の第1の実施の形態と同様の工程については説明を省略する。
なお、図6は本発明の第2の実施の形態の製造工程のフロー図である。
図6参照
まず、上記の第1の実施の形態と全く同様に工程1乃至工程3を行うことによって、ペロブスカイト構造酸化物からなる仮焼粉末を得る。
【0034】
(工程4′)
次いで、仮焼粉末に対し、銀を添加すること無く、再び、溶媒として純水を用いて、ボールミルによって湿式粉砕する。
次いで、再び、上記の第1の実施の形態と全く同様に、工程5乃至工程12を行うことによって、脱脂した積層体を得る。
【0035】
(工程13′)
次いで、脱脂した積層体を再び電気炉において、963℃以下、例えば、900℃において、1〜24時間、例えば、6時間焼成することによって、aPbNi1/3 Nb2/3 O3 −bPbTiO3 −cPbZrO3 の組成のセラミックスを得ることができる。
なお、この焼成工程中に、内部電極を形成するために塗布した銀ペーストを構成する銀がセラミックス中に拡散するので、焼成温度を上記のように通常より低くしても良好な圧電特性を有するセラミックスとすることができる。
【0036】
最後に、第1の実施の形態と同様に工程14を行うことによってセラミックス圧電素子の基本構成が得られる。
【0037】
この様に、本発明の第2の実施の形態においては、予めグリーンシート中に銀を含有させる必要がないので、工程が若干簡素化される。
【0038】
以上、本発明の各実施の形態を説明してきたが、本発明は各実施の形態に記載された構成・条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、内部電極は単体の銀に限られるものではなく、10原子%以下であれば、白金或いはパラジウムを含有させても良いものであり、それによって、多少コストは上昇するものの、セラミックスに含有される鉛に対する耐性が向上するので圧電素子の信頼性は向上することになる。
なお、単体の銀を用いる場合にも、厳密に純粋な銀に限られるものではなく、精錬の程度によって不可避的に含まれる金属不純物或いはペーストの残留物が含まれること、また、セラミックスの構成元素が電極内に拡散することによって電極中に含まれることを否定するものではない。
【0039】
また、上記のセラミックスの主成分となるaPbNi1/3 Nb2/3 O3 −bPbTiO3 −cPbZrO3 の組成は任意、即ち、0≦a,b,c≦1、且つ、a+b+c=1の条件を満たせば良いが、より良好な圧電特性を得るためには、0.3<a<0.8,0.2<b<0.7,0<c<0.5の条件を満たすようにすることが望ましい。
【0040】
また、上記の各実施の形態においては、内部電極を設けたグリーンシートを積層させた積層型圧電素子として説明しているが、1枚のセラミックスの外面の少なくとも一部に電極を設けたユニモルフ型圧電素子にも適用されるものである。なお、この様な圧電素子の場合には、通常は、圧電素子の伸長方向の主面に圧電性を持たない部材、特に、弾性部材を設けて使用しても良い。
【0041】
また、上記の各実施の形態においては、内部電極を設けたグリーンシートを13枚重ねるとともに、その両主面に20枚ずつ積層させた無垢のグリーンシートを重ねているが、それぞれのグリーンシートの枚数は任意であり、得ようとする圧電特性に応じて枚数を設定すれば良いものである。
【0042】
また、上記の各実施の形態においては、セラミックスの原料となる各酸化物の粉末を純水を溶媒として湿式混合し、また、仮焼粉末も純水を溶媒として湿式粉砕しているが、溶媒は純水に限られるものではなく、エチルアルコールやアセトン等の有機溶媒を用いても良いものである。
【0043】
また、上記の第1の実施の形態においては、仮焼粉末を湿式粉砕する際に金属銀を添加しているが、最終的な焼成工程の前であればいつでも良いものであり、例えば、工程1の各原料の秤量の工程において銀を添加しても良いものである。
【0044】
また、上記の各実施の形態における工程1乃至工程14は、典型的な一例を示したものであり、必ずしも厳密にこの工程を経る必要はなく、必要に応じて適宜変更されるものである。
【0045】
また、上記の各実施の形態においては、セラミックス圧電素子として説明するだけで、その用途については言及していないものの、本発明のセラミックス圧電素子はインクジェットプリンタのインクジェットヘッドにおけるインクの吐出を制御する圧電素子として用いることが好適である。
また、SAWフィルタ素子、ドットインパクトプリンタのプリントヘッドのワイヤを駆動するマイクロアクチュエータ等にも用いられるものであり、特に用途が限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、aPbNi1/3 Nb2/3 O3 −bPbTiO3 −cPbZrO3 を主成分とする鉛含有ペロブスカイト構造酸化物からなるセラミックスの電極、特に、内部電極として銀を主成分とする電極を設けているので、圧電特性の優れたセラミッス圧電素子を安価に製造することができる。
【0048】
また、鉛含有ペロブスカイト構造酸化物からなるセラミックス中に銀を含有させているので、セラミックスの焼成温度を銀の融点(963℃)以下にすることができ、それによって、内部電極を構成する銀が焼成工程において溶融することがないので、断線等のない信頼性の高いセラミックス圧電素子を得ることができ、ひいては、安価で高性能なインクジェットプリンタ等の実用化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の製造工程のフロー図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の加圧成形工程におけるグリーンシートの積層状態の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるセラミックスの相対密度−焼成温度特性における銀添加効果の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるセラミックスの圧電定数d33−銀含有量特性の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の製造工程のフロー図である。
【符号の説明】
1 セラミックス
2 電極
3 セラミックス
11 セラミックス
12 内部電極層
13 セラミックス
Claims (3)
- 焼成後にaPbNi 1/3 Nb 2/3 O 3 −bPbTiO 3 −cPbZrO 3 (但し、0≦a,b,c≦1、且つ、a+b+c=1)を主成分とするセラミックスを構成するグリーンシート中に前記セラミックスの主成分に対し、0.001〜1.0重量%の金属銀を含有させたのち、前記グリーンシート上に白金またはパラジウムの含有量が0〜10原子%の銀を主成分とするペーストを塗布したのち焼成を行うことを特徴とするセラミックス圧電素子の製造方法。
- 焼成後にaPbNi 1/3 Nb 2/3 O 3 −bPbTiO 3 −cPbZrO 3 (但し、0≦a,b,c≦1、且つ、a+b+c=1)を主成分とするセラミックスを構成するとともに銀を含有しないグリーンシート上に白金またはパラジウムの含有量が0〜10原子%の銀を主成分とするペーストを塗布したのち、焼成することによって銀をセラミックス中に拡散することを特徴とするセラミックス圧電素子の製造方法。
- 上記セラミックスの主成分を構成するaPbNi 1/3 Nb 2/3 O 3 −bPbTiO 3 −cPbZrO 3 の組成が、0.3<a<0.8,0.2<b<0.7,0<c<0.5の条件を満たすことを特徴とする請求項1または2記載のセラミックス圧電素子の製造方法。
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