JP4021478B2 - 3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよびそれらの誘導体の製造方法 - Google Patents

3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよびそれらの誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、2位および4位にホルミルおよび/またはヒドロキシメチル基を担持するフェノール性化合物からの、3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよびそれらの誘導体の製造方法に関する。
本発明はまた、3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドからの4−ヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法に関する。
より特に本発明は、それぞれ“バニリン”および“エチルバニリン”として知られている3−メトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよび3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドの製造に関する。
バニリンはリグニンのような天然源から主として得られるが、しかしいくらかは化学的に製造されている。
多数の製造方法が、文献[カーク−オスマー,Encyclopaedia of Chemical Technology,23,第1710頁,第3版]に記載されている。これらのうちの多くは、グアイアコール、即ち2−メトキシフェノールを出発物質として用いる。
かくして、バニリンは、グアイアコールをグリオキシル酸と反応させ、その縮合物を空気中で酸化し、次いで酸性化により反応媒質からバニリンを遊離することにより製造され得る。この方法は、グリオキシル酸が高価な反応体であるという短所がある。
ライマー−ティーマン反応もまた、水酸化カリウムの存在下でグアイアコールとクロロホルムを反応させることによりバニリンを得るために用いられ得る。樹脂の形成が、この製造方法の短所である。
ガッターマン反応において、バニリンは、塩酸の存在下で、シアン化水素をグアイアコールと反応させることにより合成される。デリケートな取扱いを必要する反応体を用いることは別としても、その方法は、バニリンの形成がイソバニリンおよびo−バニリンの形成を伴う非選択性のものであるという短所を有する。
バニリンを合成する際の主要な困難性は、ホルミル基をグアイアコール上にヒドロキシ基に対してパラの位置において選択的に固定することである。
更なる問題は、工業的に競争性のある方法を提供することである。
本発明は、上記の短所を解消し、かつ上記に挙げた要件を満たし得る新規な方法を提供する。
本発明の第1の目的は、3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法において、2位および4位にホルミルおよび/またはヒドロキシメチル基を担持するフェノール性化合物における2位の基をカルボキシ基に選択的に酸化し、そして場合により4位のヒドロキシメチル基をホルミル基に選択的に酸化することを特徴とする上記方法を提供することである。
更なる目的は、3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドの脱カルボキシル化法を用いる4−ヒドロキシベンズアルデヒドの製法を提供することである。
本発明の方法は、バニリンの製造のために適する。該方法は、4,6−ジホルミルグアイアコールまたは4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコールまたは4−ホルミル−6−ヒドロキシメチルグアイアコールまたは4−ヒドロキシメチル−6−ホルミルグアイアコールを5−カルボキシ−バニリンに選択的に酸化し、次いで5位のカルボキシ基を脱離してバニリンを生成させるために用いられ得る。
同様に、該方法はグエトール(2−エトキシフェノール)に適用されてエチルバニリンが生成され得る。
該方法は選択性であるのみならず、より安価な反応体を用いるので工業的に高競争性でもある。
本発明の方法において用いられる出発基質は、2位および4位にホルミルおよび/またはヒドロキシメチル基を担持するフェノール性化合物である。
用語“フェノール性化合物”は、ヒドロキシ基を担持する芳香族核を有するいかなる芳香族化合物をも表す。
本発明の次の開示において、用語“芳香族”は、文献特に「“Advanced Organic Chemistry”,ジェリー・マーチ,第4版,ジョン・ワイリイ・アンド・サンズ社,1992,第40頁以下」に定義されているような芳香族性の伝統的観念を表す。
本フェノール性化合物は、2位および4位にヒドロキシメチルおよび/またはホルミル基を有する。
好ましくは、本発明の方法において用いられるフェノール性化合物は、次の一般式(II)即ち
Figure 0004021478
〔ここで、
・Y1およびY2は、同一でも異なっていてもよくそして次の基 即ち
・−CHO基
・−CH2OH基
の一つを表し、
・Z1、Z2およびZ3は、同一でも異なっていてもよくそして水素原子、アルキル、アルケニル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキルまたはアリール基、ヒドロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子またはトリフルオロメチル基を表す。〕
を有する。
本発明の方法において用いるのに特に適当な化合物は、Z1、Z2およびZ3が同一でも異なっていてもよくそして次の原子または基即ち
・水素原子
・メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルのような、1〜12個の炭素原子好ましくは1〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルキル基
・ビニルまたはアリルのような、2〜12個の炭素原子好ましくは2〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルケニル基
・メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシまたはtert−ブトキシ基のような、1〜12個の炭素原子好ましくは1〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルコキシ基
・フェニル基
・ハロゲン原子好ましくはフッ素、塩素または臭素原子
の一つを表す式(II)を有する。
本発明は種々の性質の置換基の存在を排除しないが、但しそれらが本発明の方法において起こる反応を妨害しないことを条件とする。
本発明は、好ましくは、Z1が1〜6個の炭素原子好ましくは1〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルコキシ基を表し、Z2およびZ3が水素原子を表し、そしてY1およびY2が同一でありそしてホルミル基またはヒドロキシメチル基を表す式(II)を有する化合物に適用され得る。
本発明の方法において用いるための基質の好ましい例は、次のものである。即ち、
・2,4−ジホルミルフェノール
・1,2−ジヒドロキシ−3,5−ジホルミルベンゼン
・1−ヒドロキシ−2−メトキシ−4,6−ジホルミルベンゼン[4,6−ジホルミルグアイアコール]
・1−ヒドロキシ−2−エトキシ−4,6−ジホルミルベンゼン[4,6−ジホルミルグエトール]
・4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコール
・4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グエトール。
上記の基質のうち、4,6−ジホルミルグアイアコールおよび4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコールが好ましい。
本発明の方法は、出発化合物としてフェノール性化合物、好ましくは式(II)を有するものを用いて行われる。
本発明の開示の理解を容易にするために反応計画が下記に与えられるが、しかし本発明の範囲は該計画に決して制限されない。
Figure 0004021478
式(II)ないし(IV)において、
・Mは、水素原子および/または周期分類の(Ia)または(IIa)族の金属陽イオンもしくはアンモニウム陽イオンを表し、
・Z1、Z2およびZ3は、上記に与えられた意味を有する。
本明細書において、元素の周期律への言及は、「“ブレチン・デ・ラ・ソシエテ・デ・フランス(Bulletin de la Societe de France)”,no.1(1966)」において公表されているものである。
本発明の方法に従って、2位および4位にホルミルおよび/またはヒドロキシメチル基を担持するフェノール性化合物、好ましくは式(II)を有するものの2位のY1基がカルボキシ基に選択的に酸化され、そして場合により4位のヒドロキシメチル基がホルミル基に選択的に酸化される。
酸化は、一般に触媒の存在下で、分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスを用いて遂行される。
好ましい酸化法は、元素周期律の1bおよび8族の金属から選択された金属M1をベースとした触媒であって、賦活剤としてカドミウム、セリウム、ビスマス、鉛、銀、テルルまたはスズのような金属を含有していてもよい該触媒の存在下で、塩基性薬剤を含む水性媒質中において、分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスを用いて、式(II)を有するフェノール性化合物を液相にて酸化することから成る。
昇温されそして反応が好ましくは加圧下で行われるならば、あるいは酸化中存在する塩基の量が増加されるならば、2位のホルミルおよび/またはヒドロキシメチル基がカルボキシ基に選択的に酸化されかつ4位の基もアルデヒド基に酸化される、ということを本発明者は驚くべきことに発見した。
本発明の方法において用いられる触媒は、周期律の1bおよび8族の金属をベースとしている。
周期律の8族の金属をベースとした触媒の例は、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金およびそれらの混合物である。1b族の金属に関して、銅が好ましい。
好ましくは、白金および/またはパラジウム触媒が用いられ、しかしてそれらは白金黒、パラジウム黒、酸化白金、酸化パラジウム、もしくはカーボンブラック、炭酸カルシウム、アルミナまたは活性シリカまたは同等物質のような種々の支持体上に付着された該貴金属それ自体のような、あらゆる利用可能な形態から採られる。カーボンブラックをベースとした触媒塊が、特に適する。
用いられる触媒の量は、式(II)を有するフェノール性化合物の重量に関して金属M1の重量として表して、0.01%から10%まで好ましくは0.04%から2%まで変えられ得る。
触媒の更なる詳細は、米国特許US−A−3 673 257並びに仏国特許FR−A−2 305 420およびFR−A−2 350 323から得られ得る。
賦活剤は、上記の特許に挙げられているすべてのものから選択され得る。好ましくは、ビスマス、鉛およびカドミウムが、遊離金属としてまたは陽イオンとして用いられる。後者の場合、会合陰イオンは重要でなく、そしてこれらの金属のあらゆる誘導体が用いられ得る。好ましくは、ビスマス金属またはその誘導体が用いられる。
無機または有機のビスマス誘導体が用いられ得、しかしてそれらにおいてビスマス原子は零より大きい、例えば2、3、4または5の酸化数を有する。ビスマスと会合される残基は、それがこの条件を満たす限り重要でない。賦活剤は、反応媒質に可溶または不溶であり得る。
本発明の方法において用いられ得る賦活剤の例示は、次のものである。即ち、酸化ビスマス,水酸化ビスマス,ビスマスの塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫化物、セレン化物またはテルル化物のような、無機水素酸の塩,ビスマスの亜硫酸塩、硫酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、亜リン酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、炭酸塩、過塩素酸塩、アンチモン酸塩、砒酸塩、亜セレン酸塩またはセレン酸塩のような、無機酸素酸の塩,並びにビスマスのバナジウム酸塩、ニオブ酸塩、タンタル酸塩、クロム酸塩、モリブデン酸塩、タングステン酸塩または過マンガン酸塩のような、遷移金属から誘導された酸素酸の塩。
他の適当な化合物は、ビスマスの酢酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、乳酸塩またはクエン酸塩のような、脂肪族または芳香族の有機酸の塩,並びにビスマスの没食子酸塩またはピロ没食子酸塩のような、フェネートである。これらの塩およびフェネートはまた、ビスムチル塩であり得る。
他の無機または有機化合物は、ビスマスとリンまたは砒素のような元素との二元化合物,ビスマスを含有するヘテロポリ酸およびそれらの塩,並びに脂肪族および芳香族のビスムチンである。
特定の例は、次のものである。即ち、
・酸化物: BiO、Bi23、Bi24、Bi25
・水酸化物: Bi(OH)3
・無機水素酸の塩: 塩化ビスマスBiCl3、臭化ビスマスBiBr3、ヨウ化ビスマスBiI3、硫化ビスマスBi23、セレン化ビスマスBi2Se3、テルル化ビスマスBi2Te3
・無機酸素酸の塩: 塩基性亜硫酸ビスマスBi2(SO33・Bi23・5H2O、中性硫酸ビスマスBi2(SO43、硫酸ビスムチル(BiO)HSO4、亜硝酸ビスムチル(BiO)NO2・0.5H2O、中性硝酸ビスマスBi(NO33・5H2O、ビスマスおよびマグネシウムの複硝酸塩2Bi(NO33・3Mg(NO32・24H2O、硝酸ビスムチル(BiO)NO3、亜リン酸ビスマスBi2(PO3H)3・3H2O、中性リン酸ビスマスBiPO4、ピロリン酸ビスマスBi4(P273、炭酸ビスムチル(BiO)2CO3・0.5H2O、中性過塩素酸ビスマスBi(ClO43・5H2O、過塩素酸ビスムチル(BiO)ClO4、アンチモン酸ビスマスBiSbO4、中性砒酸ビスマスBi(AsO43、砒酸ビスムチル(BiO)AsO4・5H2O、亜セレン酸ビスマスBi2(SeO33
・遷移金属から誘導された酸素酸の塩: バナジウム酸ビスマスBiVO4、ニオブ酸ビスマスBiNbO4、タンタル酸ビスマスBiTaO4、中性クロム酸ビスマスBi2(CrO4)、重クロム酸ビスムチル[BiO]2Cr27、酸性クロム酸ビスムチルH(BiO)CrO4、ビスムチルおよびカリウムの複クロム酸塩K(BiO)CrO4、モリブデン酸ビスマスBi2(MoO43、タングステン酸ビスマスBi2(WO43、ビスマスおよびナトリウムの複モリブデン酸塩NaBi(MoO42、塩基性過マンガン酸ビスマスBi22(OH)MnO4
・脂肪族または芳香族有機酸の塩: 酢酸ビスマスBi(C2323、プロピオン酸ビスムチル(BiO)C352、塩基性安息香酸ビスマスC65CO2Bi(OH)2、サリチル酸ビスムチルC64CO2(BiO)(OH)、シュウ酸ビスマス(C243Bi2、酒石酸ビスマスBi2(C4463・6H2O、乳酸ビスマス(C695)OBi・7H2O、クエン酸ビスマスC657Bi
・フェネート: 塩基性没食子酸ビスマスC777Bi、塩基性ピロ没食子酸ビスマスC63(OH)2(OBi)(OH)。
他の無機または有機化合物もまた適する: リン化ビスマスBiP,砒化ビスマスBi3As4,ビスマス酸ナトリウムNaBiO3,ビスマスチオシアン酸H2[Bi(CNS)5]、H3[Bi(CNS)6]およびそれらのナトリウムおよびカリウム塩,トリメチルビスムチンBi(CH33,トリフェニルビスムチンBi(C653
本発明の方法において用いるための好ましいビスマス誘導体は、次のものである。即ち、酸化ビスマス,水酸化ビスマス,無機水素酸のビスマスまたはビスムチル塩,無機酸素酸のビスマスまたはビスムチル塩,脂肪族または芳香族有機酸のビスマスまたはビスムチル塩,並びにビスマスまたはビスムチルフェネート。
本発明の方法を行うための賦活剤の特に適当な群は、酸化ビスマスBi23およびBi24、水酸化ビスマスBi(OH)3、中性硫酸ビスマスBi2(SO43、塩化ビスマスBiCl3、臭化ビスマスBiBr3、ヨウ化ビスマスBiI3、中性硝酸ビスマスBi(NO33・5H2O、硝酸ビスムチルBiO(NO3)、炭酸ビスムチル(BiO)2CO3・0.5H2O、酢酸ビスマスBi(C2323、サリチル酸ビスムチルC64CO2(BiO)(OH)により構成される。
用いられる賦活剤の量は、用いられる金属M1の重量に関して賦活剤中に含有されている金属の量として表して、広範な範囲の間において変えられ得る。例として、この量は、0.1%のような低量であり得、用いられる金属M1の重量に達し得、あるいはいかなる問題も伴うことなくそれを越えさえし得る。
より特に、この量は、式(II)を有するフェノール性化合物に関して10ppmないし900ppm重量の賦活剤金属を有する酸化媒質を与えるよう選択される。これに関して、900ppmないし1500ppm程度のより高い量は当然に用いられ得るが、しかしあまり追加的利点は伴わない。
本発明の方法において、酸化は、溶解した塩基性薬剤特に水酸化アンモニウム、アルカリまたはアルカリ土類塩基例えばナトリウム、カリウム、リチウムおよびバライトの水酸化物のような水酸化物、ナトリウムまたはカリウムのメチラート、エチラート、イソプロピラートまたはt−ブチラートのようなアルカリアルカノラート、ナトリウムまたはカリウムの炭酸塩または重炭酸塩並びに一般にアルカリまたはアルカリ土類塩基と弱酸の塩を含有する水性媒質中で行われる。
かくして、式(III)を有する化合物は、用いられる塩基性薬剤の量に依存して完全にまたは部分的に塩に変えられ得る。式(III)においてMが水素原子および/または(Ia)または(IIa)族の金属陽イオンもしくはアンモニウム陽イオンを表す、ということになる。
ナトリウムまたはカリウムの水酸化物が、経済的理由のために用いられる。用いられるべき無機塩基の割合は、式(II)を有するフェノール性化合物1モル当たり0.5〜10モルの範囲好ましくは1〜4モルの範囲一層好ましくは2〜4モルの範囲の無機塩基であり得る。
液相における式(II)を有するフェノール性化合物の重量濃度は、通常1%ないし60%の範囲好ましくは2%ないし30%の範囲にある。
実用上、本方法の一つの実施態様は、式(II)を有するフェノール性合物、塩基性薬剤、金属M1をベースとした触媒およびいずれかの賦活剤からなる溶液を分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスと上記に指摘した割合にて接触させることから成る。
大気圧は用いられ得るが、しかし1〜20バールの圧力を用いることが好ましい。
次いで、混合物は、ヒドロキシメチル基および/またはホルミル基をカルボキシ基に並びに場合によりヒドロキシメチル基をホルミル基に変換させるのに必要な量に相当する酸素の量が消費されるまで、所望温度にて撹拌される。
用いられるべき反応の温度は、製造されるべき生成物の熱安定性に依存する。
本発明に従って、温度は、好ましくは、30℃ないし200℃好ましくは40℃ないし160℃の範囲になるよう選択される。
当業者は、反応条件(特に、塩基の量、金属M1の性質、圧力および撹拌)に依り温度を適正化し得る。本発明者は、温度が低ければ低い程、用いられる塩基性薬剤の量は多くなければならない、ということを発見した。
例として、好ましい金属である白金およびパラジウムについての好ましい条件を与える。白金については、温度は100℃と160℃の間にあり、そして用いられるべき塩基の量は有利には式(II)を有するフェノール性化合物1モル当たり1〜3モルの範囲にある。パラジウムについては、温度は30℃と200℃の間、好ましくは30℃と100℃の間にあり得、そしてこの後者の範囲について塩基の量は好ましくは該フェノール性化合物1モル当たり2〜4モルである。
反応の終わりに(好ましくは、30分ないし6時間)、5位においてホルミル化されている2−ヒドロキシ安息香酸が回収され、そして部分的にまたは完全にその塩の形態にあり得、好ましくは式(III)を有する。
必要ならば冷却後、触媒および反応塊は、例えば濾過により分離される。
本発明の方法の最後の工程において、脱カルボキシル化反応が行われる。
これは、生じた媒質を、プロトン性無機酸好ましくは塩酸または硫酸、もしくはトリフルオロメタンスルホン酸またはメタンスルホン酸のような有機酸を添加して3以下のpHを得て酸性化することにより遂行される。
反応媒質は、120℃と350℃の間、好ましくは150℃と220℃の間の温度に加熱される。
本方法は、好ましくは、反応体の自動圧下で行われる。
反応の終わりに、反応媒質は、20℃と80℃の間に冷却される。
4−ヒドロキシベンズアルデヒド、好ましくは式(IV)を有するもの、および式(II)を有する出発基質を含む可能性のある有機相、並びに塩の水性相により構成された二相媒質が得られる。
有機相および水性相は分離され、そして4−ヒドロキシベンズアルデヒドは、慣用の分離技法好ましくは蒸留もしくは適切な溶媒を用いる抽出を用いて有機相から回収される。
本発明の方法に従って、3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドが、2位および4位にホルミルおよび/またはヒドロキシメチル基を担持するフェノール性化合物の選択的酸化により得られる。
より具体的には、出発基質は、下記の式(IIa)、(IIb)、(IIc)および(IId)を有する。即ち、
Figure 0004021478
本発明の方法が適用され得るこれらの化合物は、種々の有機合成により製造され得る公知の化合物である。
かくして、式(IIb)を有する化合物は、式(IIa)を有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを、周期律の8族の金属好ましくは白金またはパラジウムをベースとした触媒であって、賦活剤としてカドミウム、セリウム、ビスマス、鉛、銀、テルルまたはスズのような金属を含有していてもよい該触媒の存在下で、水性アルカリ相において、分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスで酸化することにより製造され得る。
このタイプの方法は、米国特許US−A−3 673 257並びに仏国特許FR−A−2 305 420およびFR−A−2 350 323に記載されている。
ポリ(ヒドロキシメチル)フェノールは、ホルムアルデヒド−もしくはパラアルデヒドのようなホルムアルデヒドを発生する化合物を用い、非常に種々の条件下で置換または未置換のフェノールをヒドロキシメチル化することにより製造され得る、大概は公知の生成物である。特に、「エイチ・ジー・ピーア,Rec. Trav. Chim. Netherlands),79,825〜835(1960)」、GB−A−774 696、GB−A−751 845、EP−A−165、「ジェイ・エイチ・フリーマン,J. Am.Chem.Soc.,74,6257〜6260(1952)および76,2080〜2087(1954)」、「エイチ・ジー・ピーア,Rec. Trav. Chim. Netherlands,78,851〜863(1959)」、
Figure 0004021478
「ピー・クラウス等,Monath. Chem.,103,1178〜11293(1972)」参照。
式(III)を有する化合物の製造において用いるためのポリ(ヒドロキシメチル)フェノールの合成のために特に適したフェノールヒドロキシメチル化法の一つは、アルカリまたはアルカリ土類塩基の存在下での水性相におけるホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生剤とフェノールとの縮合である。
本発明の方法を用いるとき、
・アルカリまたはアルカリ土類塩基の存在下で水性媒質中でホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生剤によりフェノールをポリ(ヒドロキシメチル)フェノールにヒドロキシメチル化し、
・そして中間分離することなく、周期律の8族の金属をベースとした触媒および随意に上記に記載したような金属の存在下で、アルカリ水性相において分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスを用いて該ポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを酸化する
ことからなる二工程法により得られた式(IIb)を有する化合物を用いることが、工業的観点から特に有利である。
また、より特定的には、本発明の方法は、
・アルカリまたはアルカリ土類塩基の存在下で水性相においてホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生剤を用いて、一般式(I)
Figure 0004021478
を有する未置換フェノールをヒドロキシ基に対してオルトおよびパラの位置においてヒドロキシメチル化して、一般式(IIa)
Figure 0004021478
を有する、ヒドロキシ基に対してオルトおよびパラの位置に少なくとも1個のヒドロキシメチル基を含有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを形成させ、
・ポリ(ヒドロキシメチル)フェノールの中間分離をすることなく、周期律の8族の金属をベースとした触媒であって、賦活剤として金属を随意に含有する該触媒の存在下で、分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスを用いて、第1工程からの式(IIa)を有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを水性アルカリ相において酸化する
ことからなる二工程法により得られた式(IIa)を有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールからの式(III)を有する化合物の製造のために適する。
式(II)を有する化合物の合成のための出発点として作用し得る式(I)を有するフェノールの例は、フェノール、ピロカテキン、グアイアコール、グエトール、3−メトキシフェノール、3−エトキシフェノール、3−イソプロポキシフェノール、3−t−ブチルオキシフェノール、m−クレゾールおよびo−クレゾールである。
ヒドロキシメチル化並びにポリ(ヒドロキシメチル)フェノールの酸化のために選択される条件は、上記に挙げた先行技術において推奨されているものである。
ホルムアルデヒド、もしくはトリオキサンまたは重合度随意の、好ましくは8〜100(CH2O)単位を含有する線状パラホルムアルデヒドとして用いられるパラホルムアルデヒドのようなホルムアルデヒド発生剤も用いられ得る。
ホルムアルデヒドは水溶液とて用いられ得、しかしてその濃度は重要でない。ホルムアルデヒドは20重量%ないし50重量%の範囲内にあり得、好ましくは約30重量%ないし40重量%の濃度を有する市販溶液が用いられる。
ホルムアルデヒドの量は、フェノール1モル当たりのホルムアルデヒドのモル数として表して、広範囲の間で変えられ得る。ホルムアルデヒド/フェノールのモル比は、1と8の間好ましくは2と4の間にあり得る。
ヒドロキシメチル化媒質中に存在する塩基の量は、ヒドロキシメチル化されるべきフェノールのフェノール性ヒドロキシ基当たりの塩基のモル数として表して、広範囲に変え得る。一般に、塩基に依り変化するこの比率は、0.1と2の間好ましくは0.5と1.1の間にあり得る。用いられる塩基は、酸化工程について上記に挙げたものの一つであり得る。アルカリ水酸化物の水溶液が、特に適する。
一般に、ヒドロキシメチル化工程は、0℃ないし100℃の範囲、好ましくは20℃ないし70℃の範囲の温度にて行われる。
本方法は、好ましくは、用いられる温度においてガス状であり得るパラホルムアルデヒドの損失を避けるために、反応体にとって自然発生的である圧力にて行われる。
好ましくは、反応は、窒素または稀ガス例えばアルゴンのような不活性ガスの制御雰囲気中で行われる。
反応時間は、大きく変えられ得る。それは、通常30分と24時間の間好ましくは4時間と8時間の間にある。
実際上、反応は、フェノールおよびホルムアルデヒドおよび塩基を装填し、次いで反応を完了させるのに必要とされる時間、反応混合物を撹拌かつ所望温度に加熱することにより容易に行われる。
反応体についての導入順序は重要でなく、かくして種々であり得る。
分子状酸素によるポリ(ヒドロキシメチル)フェノールから中間体ポリ(ホルミル)フェノールへの酸化は、上記に指摘したように、ヒドロキシメチル化工程から得られたポリ(ヒドロキシメチル)フェノールの塩の水性アルカリ溶液に対して直接行われ得る。必要なら、該溶液のpHは8〜13の範囲の値に、必要ならアルカリまたはアルカリ土類塩基の添加によりもたらされる。最適pHは、ポリ(ヒドロキシメチル)フェノールの性質に依存する。
酸化反応の温度は、10℃と100℃の間、好ましくは20℃と60℃の間にある。
本発明に従って、式(II)を有するフェノール性化合物は3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドを生成し、そしてこのものは脱カルボキシル化後4−ヒドロキシベンズアルデヒドを生成する。
上記に挙げたように、本発明の方法は、バニリンおよびエチルバニリンの製造のために特に適する。
本発明の実施例が、下記に与えられる。これらの例は、例示として与えられそして決して制限的ものではない。
それらの例では、転化率および得られた収率を記載する。
転化率は、変換された基質のモル数と関与した基質のモル数の間の比率に相当する。
収率は、形成された生成物のモル数と用いられた基質のモル数の間の比率に相当する。
実施例1
この例においては、4,6−ジホルミルグアイアコールが酸化された。
0.502gの、86%4,6−ジホルミルグアイアコール(2.41ミリモル)、3.3mlの、33.4g/l含有の水性水酸化ナトリウム溶液(2.75ミリモル)、17mlの水、0.3gの、2.5重量%の金属の量にて木炭上に付着された白金を含有する触媒、および20mgの硫酸ビスマス[Bi2(SO43]を、機械式撹拌機を備えた50mlのオートクレーブ中に装填した。
3l/hの空気流を通じ、20バールの圧力にした。
反応混合物を、120℃に2時間加熱した。
反応混合物を冷却しそして圧力を大気圧に戻し、次いで触媒を濾過した。
次いで反応媒質を、高性能液体クロマトグラフィーを用いて分析した。
得られた結果は、次の通りであった。即ち、
・4,6−ジホルミルグアイアコールの59%転化
・5−カルボキシバニリンの59%収率。
実施例2
この例において、4−ヒドロキシメチル−6−ホルミルグアイアコールが酸化された。
0.507gの4−ヒドロキシメチル−6−ホルミルグアイアコール(2.75ミリモル)、1.1mlの、7.69M水性水酸化ナトリウム溶液(8.46ミリモル)、19mlの水、0.3gの、2.5重量%の金属の量にて木炭上に付着された白金を含有する触媒、および0.0185gの硫酸ビスマス[Bi2(SO43]を、機械式撹拌機を備えた50mlのオートクレーブ中に装填した。
3l/hの空気流を通じ、20バールの圧力にした。
反応混合物を、45℃に7時間、そして次いで120℃にて5時間30分加熱した。
反応混合物を冷却しそして圧力を大気圧に戻し、次いで触媒を濾過した。
次いで反応媒質を、高性能液体クロマトグラフィーを用いて分析した。
得られた結果は、次の通りであった。即ち、
・4−ヒドロキシメチル−6−ホルミルグアイアコールの完全転化
・5−カルボキシバニリンの52%収率
・5−カルボキシバニリン酸の4.5%収率
・4,6−ジホルミルグアイアコールの29%収率。
実施例3
この例において、4−ヒドロキシメチル−6−ホルミルグアイアコールが酸化された。
0.507gの4−ヒドロキシメチル−6−ホルミルグアイアコール(2.75ミリモル)、1.1mlの、7.69M水性水酸化ナトリウム溶液(8.46ミリモル)、19mlの水、および0.3gの、2.5重量%の金属の量にて木炭上に付着された白金を含有する触媒を、機械式撹拌機を備えた50mlのオートクレーブ中に装填した。
3l/hの空気流を通じ、20バールの圧力にした。
反応混合物を、120℃に4時間30分加熱した。
反応混合物を冷却しそして圧力を大気圧に戻し、次いで触媒を濾過した。
次いで反応媒質を、高性能液体クロマトグラフィーを用いて分析した。
得られた結果は、次の通りであった。即ち、
・4−ヒドロキシメチル−6−ホルミルグアイアコールの98%転化
・5−カルボキシバニリンの25%収率
・4,6−ジホルミルグアイアコールの59%収率。
実施例4
この例において、4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコールを酸化した。
0.8832gの75%4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコール(3.60ミリモル)、1.1mlの、7.69M水性水酸化ナトリウム溶液(8.46ミリモル)、19mlの水、および0.44gの、3重量%の金属の量にて木炭上に付着されたパラジウムを含有する触媒を、機械式撹拌機を備えた50mlのオートクレーブ中に装填した。
3l/hの空気流を流し、20バールの圧力にした。
反応混合物を、120℃に3時間40分加熱した。
反応混合物を冷却しそして圧力を大気圧に戻し、次いで触媒を濾過した。
次いで反応媒質を、高性能液体クロマトグラフィーを用いて分析した。
得られた結果は、次の通りであった。即ち、
・4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコールの完全転化
・5−カルボキシバニリンの32%収率
・4,6−ジホルミルグアイアコールの14%収率
・5−カルボキシバニリン酸の12%収率。
実施例5
この例において、4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコールが酸化された。
0.8947gの75%4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコール(3.64ミリモル)、1.1mlの、7.69M水性水酸化ナトリウム溶液(8.46ミリモル)、19mlの水、および0.46gの、2.5重量%の金属の量にて木炭上に付着された白金を含有する触媒を、機械式撹拌機を備えた50mlのオートクレーブ中に装填した。
3l/hの空気流を流し、20バールの圧力にした。
反応混合物を、120℃に3時間30分加熱した。
反応混合物を冷却しそして圧力を大気圧に戻し、次いで触媒を濾過した。
次いで反応媒質を、高性能液体クロマトグラフィーを用いて分析した。
得られた結果は、次の通りであった。即ち、
・4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコールの完全転化
・5−カルボキシバニリンの41%収率
・4,6−ジホルミルグアイアコールの31%収率
・5−カルボキシバニリン酸の4.5%収率。
実施例6
この例において、バニリンが、4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコールの酸化およびその後の脱カルボキシル化からなる一連の操作を用いて製造された。
0.8952gの75%4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコール(3.64ミリモル)、1.1mlの、7.69M水性水酸化ナトリウム溶液(8.46ミリモル)、19mlの水、および0.44gの、2.5重量%の金属の量にて木炭上に付着された白金を含有する触媒を、機械式撹拌機を備えた50mlのオートクレーブ中に装填した。
3l/hの空気流を流し、20バールの圧力にした。
反応混合物を、120℃に3時間40分加熱した。
反応混合物を冷却しそして圧力を大気圧に戻し、次いで触媒を濾過した。
反応媒質は、均質であった。
次いで反応媒質を、10mlの水性2N硫酸溶液を用いて酸性化した。
反応混合物を、200℃にて自動圧下で25分間加熱した。
次いで反応媒質を冷却し、アセトニトリルで希釈しそして高性能液体クロマトグラフィーを用いて分析した。
得られたバニリン収率は、41%であった。
実施例7
この例において、4,6−ジホルミルグアイアコールが酸化された。
120gの4,6−ジホルミルグアイアコール(0.67モル)、270gの、30重量%含有の水性水酸化ナトリウム溶液(2モル)、1600mlの水、21gの、3重量%の金属の量にて木炭上に付着されたパラジウムを含有する触媒、および1.4gの硫酸ビスマス[Bi2(SO43]を、機械式撹拌機を備えた2000mlのオートクレーブ中に装填した。
600l/hの空気流を流し、15バールの圧力にした。
反応混合物を、100℃に1時間加熱した。
反応混合物を冷却しそして圧力を大気圧に戻し、次いで触媒を濾過した。
次いで反応媒質を、高性能液体クロマトグラフィーを用いて分析した。
得られた結果は、次の通りであった。即ち、
・4,6−ジホルミルグアイアコールの84%転化
・5−カルボキシバニリンの82%収率。
実施例8
この例においても、4,6−ジホルミルグアイアコールが酸化された。
120gの4,6−ジホルミルグアイアコール(0.67モル)、210gの、30重量%含有の水性水酸化ナトリウム溶液(2モル)、1650mlの水、20gの、3重量%の金属の量にて木炭上に付着された白金を含有する触媒、および0.3gの硫酸ビスマス[Bi2(SO43]を、機械式撹拌機を備えた2000mlのオートクレーブ中に装填した。
600l/hの空気流を流し、15バールの圧力にした。
反応混合物を、140℃に3時間加熱した。
反応混合物を冷却しそして圧力を大気圧に戻し、次いで触媒を濾過した。
次いで反応媒質を、高性能液体クロマトグラフィーを用いて分析した。
得られた結果は、次の通りであった。即ち、
・4,6−ジホルミルグアイアコールの89%転化
・5−カルボキシバニリンの81%収率。

Claims (43)

  1. 3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法において、塩基並びに元素周期律の1bおよび8族の金属から選択される金属M1をベースとする触媒の存在下で、2位および4位にホルミルおよび/またはヒドロキシメチル基を有するフェノール性化合物における2位の基をカルボキシ基に選択的に酸化し、そして場合により4位のヒドロキシメチル基をホルミル基に選択的に酸化することと、フェノール性化合物が一般式(II)
    Figure 0004021478
    〔ここで、
    ・Y1およびY2は、同一でも異なっていてもよくそして次の基 即ち
    ・−CHO基
    ・−CH2OH基
    の一つを表し、
    ・Z1、Z2およびZ3は、同一でも異なっていてもよくそして水素原子、アルキル、アルケニル、アルコキシ、フェニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子またはトリフルオロメチル基を表す。〕
    を有するものであることとを特徴とする上記方法。
  2. フェノール性化合物が、Z1が1〜6個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルコキシ基を表し、Z2およびZ3が水素原子を表し、そしてY1およびY2が同一でありそしてホルミル基またはヒドロキシメチル基を表す式(II)を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 1の炭素原子が、1〜4個であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 式(II)を有するフェノール性化合物が
    ・2,4−ジホルミルフェノール
    ・1,2−ジヒドロキシ−3,5−ジホルミルベンゼン
    ・1−ヒドロキシ−2−メトキシ−4,6−ジホルミルベンゼン[4,6−ジホルミルグアイアコール]
    ・1−ヒドロキシ−2−エトキシ−4,6−ジホルミルベンゼン[4,6−ジホルミルグエトール]
    ・4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコール
    ・4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グエトール
    であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 元素周期律の1bおよび8族の金属から選択された金属M1をベースとした触媒であって、賦活剤としてビスマスを含有する該触媒の存在下で、塩基性薬剤を含む水性媒質中において、分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスを用いて、式(II)を有するフェノール性化合物を液相にて酸化することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 触媒が銅、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金およびそれらの混合物をベースとしていることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 触媒が、白金および/またはパラジウムをベースとしていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 白金および/またはパラジウム触媒が、白金黒、パラジウム黒、酸化白金、酸化パラジウム、或いはカーボンブラック、炭酸カルシウム、アルミナおよび活性シリカまたは同等物質のような種々の支持体上に付着された該貴金属それ自体の形態にて与えられることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 支持体が、カーボンブラックである請求項8に記載の方法。
  10. 用いられる触媒の量が、式(II)を有するフェノール性化合物の重量に対する金属M1の重量として表して、0.01%から10%まで変えられ得ることを特徴とする、請求項5から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 触媒の量が、式(II)を有するフェノール性化合物の重量に対する金属M1の重量として表して、0.04%から2%まで変えられ得ることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 賦活剤が、酸化ビスマス,水酸化ビスマス,無機水素酸のビスマスまたはビスムチル塩、無機酸素酸のビスマスまたはビスムチル塩、脂肪族または芳香族の有機酸のビスマスまたはビスムチル塩、並びにビスマスまたはビスムチルのフェネートからなる群から選択された有機または無機のビスマス誘導体であることを特徴とする、請求項5から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 無機水素酸のビスマスまたはビスムチル塩が、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫化物、セレン化物またはテルル化物であり、無機酸素酸のビスマスまたはビスムチル塩が、亜硫酸塩、硫酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、亜リン酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、炭酸塩、過塩素酸塩、アンチモン酸塩、砒酸塩、亜セレン酸塩またはセレン酸塩であり、脂肪族または芳香族の有機酸のビスマスまたはビスムチル塩が、酢酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、安息香酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、乳酸塩またはクエン酸塩であり、ビスマスまたはビスムチルのフェネートが、没食子酸塩またはピロ没食子酸塩である請求項12に記載の方法。
  14. ビスマス誘導体が、酸化ビスマスBi23およびBi24、水酸化ビスマスBi(OH)3、塩化ビスマスBiCl3、臭化ビスマスBiBr3、ヨウ化ビスマスBiI3、中性硫酸ビスマスBi2(SO43、中性硝酸ビスマスBi(NO33・5H2O、硝酸ビスムチルBiO(NO3)、炭酸ビスムチル(BiO)2CO3・0.5H2O、酢酸ビスマスBi(C2323、およびサリチル酸ビスマスC64CO2(BiO)OHからなる群から選択されることを特徴とする、請求項12または13に記載の方法。
  15. 賦活剤の量が、用いられる金属M1の重量に関して少なくとも0.1重量%の金属の賦活剤、かつ式(II)を有するフェノール性化合物に関して10ppmないし900ppm重量の金属M1を媒質が含有するように選択されることを特徴とする、請求項5から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 酸化反応を、30℃ないし200℃の温度範囲内で行うことを特徴とする、請求項5から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 酸化反応を、40℃と160℃の間の温度範囲内で行うことを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 1〜20バールの圧力を用いることを特徴とする、請求項5から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 酸化を、式(II)を有するフェノール性化合物1モル当たり0.5〜10モルの無機塩基に相当する量の、溶解した塩基性薬剤を含有する水性媒質中で行うことを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 塩基性薬剤が、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物である請求項19に記載の方法。
  21. 5位においてホルミル化された2−ヒドロキシ安息香酸を脱カルボキシル化する4−ヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法であって、5位においてホルミル化された2−ヒドロキシ安息香酸が、請求項1から20のいずれか一項に記載する方法の酸化生成物であることと、部分的にまたは完全にその塩の形態にあってもよいことを特徴とする上記方法。
  22. 5位においてホルミル化された2−ヒドロキシ安息香酸が次の一般式(III)即ち
    Figure 0004021478
    〔ここで
    ・Mは、水素原子および/または周期律の(Ia)または(IIa)族の金属陽イオンもしくはアンモニウム陽イオンを表し、
    ・Z1、Z2およびZ3は、請求項1から3に与えられた意味を有する。〕
    を有することを特徴とする、請求項21に記載の方法。
  23. 酸を、3以下のpHが達成されるまで無機源のプロトン酸または有機酸を添加することにより脱カルボキシル化することを特徴とする、請求項21または22に記載の方法。
  24. 無機源のプロトン酸が塩酸または硫酸である請求項23に記載の方法。
  25. 5位においてホルミル化された2−ヒドロキシ安息香酸を含有する反応媒質を120℃と350℃の間の温度に加熱し、そして冷却後4−ヒドロキシベンズアルデヒドを分離することを特徴とする、請求項21から24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 反応媒質の加熱温度が150℃ないし220℃であり、4−ヒドロキシベンズアルデヒドが次の式(IV)即ち
    Figure 0004021478
    〔ここで、
    ・Z1、Z2およびZ3は、請求項1から3に与えられた意味を有する。〕
    を有するものである請求項25に記載の方法。
  27. 請求項1から3のいずれか一項に記載するフェノール性化合物またはその部分もしくは完全な塩の形態にある出発基質が式(IIa)、(IIb)、(IIc)および(IId)即ち
    Figure 0004021478
    〔ここで
    ・Mは、水素原子および/または周期律の(Ia)または(IIa)族の金属陽イオンもしくはアンモニウム陽イオンを表し、
    ・Z1、Z2およびZ3は、請求項1から3に与えられた意味を有する。〕
    を有することを特徴とする、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
  28. 式(IIb)を有する化合物が、式(IIa)を有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを、周期律の8族の金属をベースとした触媒であって、賦活剤としてビスマスを含有する該触媒の存在下で、水性アルカリ相において、分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスにより酸化することにより製造されることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
  29. 周期律の8族の金属が白金またはパラジウムである請求項28に記載の方法。
  30. 式(IIa)を有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールが、
    ・アルカリまたはアルカリ土類塩基の存在下で水性相においてホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生剤を用いて、一般式(I)
    Figure 0004021478
    を有する未置換フェノールをヒドロキシ基に対してオルトおよびパラの位置においてヒドロキシメチル化して、一般式(IIa)
    Figure 0004021478
    を有する、ヒドロキシ基に対してオルトおよびパラの位置に少なくとも1個のヒドロキシメチル基を含有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを形成させ、
    ・ポリ(ヒドロキシメチル)フェノールの中間分離をすることなく、周期律の8族の金属をベースとした触媒であって、賦活剤としてビスマスを含有する該触媒の存在下で、分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスを用いて、第1工程からの式(IIa)を有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを水性アルカリ相において酸化する
    ことからなる二工程法により得られることを特徴とする、請求項27から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 式(I)を有するフェノールがフェノール、ピロカテキン、グアイアコール、グエトール、3−メトキシフェノール、3−エトキシフェノール、3−イソプロポキシフェノール、3−t−ブチルオキシフェノール、m−クレゾールまたはo−クレゾールであることを特徴とする、請求項30に記載の方法。
  32. 式(IIa)を有する化合物の酸化のための反応温度が10℃と100℃の間にあることを特徴とする、請求項30に記載の方法。
  33. 反応温度が20℃と60℃の間にあることを特徴とする、請求項32に記載の方法。
  34. 請求項1から3のいずれか一項に記載するフェノール性化合物またはその部分もしくは完全な塩の形態にある出発基質が式(IIa)、(IIb)、(IIc)および(IId)即ち
    Figure 0004021478
    〔ここで
    ・Mは、水素原子および/または周期律の(Ia)または(IIa)族の金属陽イオンもしくはアンモニウム陽イオンを表し、
    ・Z1、Z2およびZ3は、請求項1から3に与えられた意味を有する。〕
    を有することを特徴とする、請求項21から26のいずれか一項に記載の方法。
  35. 式(IIb)を有する化合物が、式(IIa)を有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを、周期律の8族の金属をベースとした触媒であって、賦活剤としてビスマスを含有する該触媒の存在下で、水性アルカリ相において、分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスにより酸化することにより製造されることを特徴とする、請求項34に記載の方法。
  36. 周期律の8族の金属が白金またはパラジウムである請求項35に記載の方法。
  37. 式(IIa)を有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールが、
    ・アルカリまたはアルカリ土類塩基の存在下で水性相においてホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド発生剤を用いて、一般式(I)
    Figure 0004021478
    を有する未置換フェノールをヒドロキシ基に対してオルトおよびパラの位置においてヒドロキシメチル化して、一般式(IIa)
    Figure 0004021478
    を有する、ヒドロキシ基に対してオルトおよびパラの位置に少なくとも1個のヒドロキシメチル基を含有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを形成させ、
    ・ポリ(ヒドロキシメチル)フェノールの中間分離をすることなく、周期律の8族の金属をベースとした触媒であって、賦活剤としてビスマスを含有する該触媒の存在下で、分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスを用いて第1工程からの式(IIa)を有するポリ(ヒドロキシメチル)フェノールを水性アルカリ相において酸化する
    ことからなる二工程法により得られることを特徴とする、請求項34から36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 式(I)を有するフェノールがフェノール、ピロカテキン、グアイアコール、グエトール、3−メトキシフェノール、3−エトキシフェノール、3−イソプロポキシフェノール、3−t−ブチルオキシフェノール、m−クレゾールまたはo−クレゾールであることを特徴とする、請求項37に記載の方法。
  39. 式(IIa)を有する化合物の酸化のための反応温度が10℃と100℃の間にあることを特徴とする、請求項37に記載の方法。
  40. 反応温度が20℃と60℃の間にあることを特徴とする、請求項39に記載の方法。
  41. 3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドの脱カルボキシル化による4−ヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法において、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法を用いて、2位および4位にホルミルおよび/またはヒドロキシメチル基を担持するフェノール化合物を該2位の基のカルボン酸基へのおよび場合により該4位のヒドロキシメチル基のホルミル基への選択的酸化に付すことにより、3−カルボキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドを得ることを特徴とする上記方法。
  42. バニリンの製造方法において、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法を用いて、4,6−ジホルミルグアイアコールまたは4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グアイアコールまたは4−ホルミル−6−ヒドロキシメチルグアイアコールまたは4−ヒドロキシメチル−6−ホルミルグアイアコールを5−カルボキシ−バニリンに酸化し、次いで5位のカルボキシ基を脱離してバニリンを生成させることを特徴とする上記方法。
  43. エチルバニリンの製造方法において、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法を用いて、4,6−ジホルミルグエトールまたは4,6−ジ(ヒドロキシメチル)グエトールまたは4−ホルミル−6−ヒドロキシメチルグエトールまたは4−ヒドロキシメチル−6−ホルミルグエトールを5−カルボキシ−エチルバニリンに酸化し、次いで5位のカルボキシ基を脱離してエチルバニリンを生成させることを特徴とする上記方法。
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