JP4021021B2 - アルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法 - Google Patents

アルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、アルミニウム残灰からセラミックス製品を直接製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ドロスは金属アルミニウム(met-Al)と主としてアルミニウム酸化物の混合物で、アルミニウム部品やアルミニウム缶などアルミニウム製品を再溶解すると必ず溶湯表面に発生する。このドロスは、再溶解されるアルミニウム合金の種類により組成が異なる。例えば再溶解される製品が軽圧用合金の場合は、Si等の不純物が少ないがMgの多いドロスが発生するし、アルミニウム鋳物、アルミニウムダイカスト合金を再溶解するとSiやMgの多いドロスが発生する。
このドロスからは、例えば灰絞り機法、粉砕・篩い分け法、回転炉法等を利用して金属アルミニウム分の回収がなされる。そしてその残りがアルミニウム残灰と言われる。
【0003】
ここで、鋳物、ダイカスト合金又は軽圧用合金のアルミニウム残灰の分析値例を示すと下記の通りである。
Figure 0004021021
アルミニウム残灰の分析値例は上記のようなものがあるが、アルミニウム残灰中のAlN、Al4C3の含有量は溶解方法や、ドロス処理の方法により大幅に異なる。また、アルミニウムの再溶解中にテルミット反応を起こすとアルミニウム残灰中にAlNが多くなる傾向が見られる。
【0004】
これらアルミニウム残灰の用途としては、アルミニウム残灰中のアルミニウム含有量が40%以上の場合、鉄鋼業で発熱剤等の用途して使用される。しかしながら、アルミニウム含有量が40%以下の場合、用途がないので、現在の処はその大部分は産業廃棄物として廃棄処分され、その極く一部が消石灰を混合して鉄鋼用スラグ調整剤等に利用されているに過ぎない。なお、前記アルミニウム残灰にはドロス処理等で発生する集塵灰を含む。
【0005】
前述のように産業廃棄物として投棄されているアルミニウム残灰は、有害物であり数々の問題点を有している。即ち、アルミニウム残灰は、含有アルミニウム分が水と反応して水素ガス発生させるため爆発の危険性を持つ。爆発しないまでも発熱し、投棄場所で火災を発生させる。また、アルミニウム残灰中のAlNは、水と反応してアンモニアガス発生させ、悪臭を放つのみならず、爆発性を有し危険である。また、アルミニウム残灰中のAl4C3も水と反応してメタン、アセチレンガス発生し、悪臭を放つのみならず、可燃性であって危険である。
【0006】
さて、含有アルミニウム分が少ないアルミニウム残灰は、産業廃棄物として投棄される以外に処理方法のなかったのであるが、近年、産業廃棄物の投棄場所も規制されるようになって来たため、何らかの処理を施し、無公害化する或いは一歩進めて有用産業材として再活用しなければならなくなって来た。そこで、前記利用価値のないアルミニウム残灰の無公害化処理として、 1 「アルミニウム残灰に水を加え、常温又は加温して発生するガスを除去し、臭いを無くした後廃棄処分する方法(芝浦工大合金研究室)」や、 2 「アルミニウム残灰に水を加え100〜300℃の炉内で加熱した後、ミルスケールと混合し鉄鋼製錬用材とする方法(特公平4−33729号)」や、 3 「アルミニウム残灰に80℃以上の温水を加え3時間以上撹拌し無害化して廃棄処分する方法(特開平4−173930号)」など各種の方法が提案されている。
【0007】
一方、有用産業材を製造する方法としては、▲5▼アルミニウム残灰に非水溶媒(例えばタールや有機溶媒等)を加えて混練し、ペレット状にして金属製錬造滓剤とする方法(特開平2−270920号)や、▲6▼「アルミニウム残灰に結合材(例えば消石灰)を添加して加圧成形し、更に加水して硬化させ、然る後乾燥させて金属製錬造滓剤を製造する方法(特許番号第2609191号)や、▲7▼「アルミニウム残灰に水を添加して造粒し、これを乾燥させた後、焼成(800〜1200℃)し、続いて薄い酸処理した後、乾燥させて成形し、耐火煉瓦とする方法(特願昭54−43216号)や、▲8▼「アルミニウム残灰を高温で長時間加熱して含有アルミニウム分を完全に酸化させ、粉体状の酸化アルミニウム系処理生成物を形成し、これに可塑原料(カオリン、セリサイト、ろう石−粘土類)媒溶剤原料(長石)、赤泥(アルミ製錬)等を添加して陶磁器原料として使用する方法(特開平6−135761号)」等が提案されている。
【0008】
しかし、これらの内の前半▲1▼〜▲4▼は単なる無害化を行うもので、産業廃棄物としては依然として存在し、後半▲5▼〜▲6▼、▲8▼は、単なる金属製錬造滓剤や固体状酸化アルミニウム系陶磁器材料に利用されるだけであって、例えは外壁財、歩道用縁石や被覆材、石柱その他建築用セラミック材料など、広い用途を持つ一般産業材としての用途開発はなされていなかった。唯一▲7▼において耐火煉瓦としての用途開発がなされているが、一度800〜1200℃で焼成し、更に酸処理したものを原料として耐火煉瓦を製造するという迂遠な方法を採用しており、製造コストが高くなり、採算ベースに乗りにくく工業化できないという問題点がある。
【0009】
このような問題を解消するためにはアルミニウム残灰から直接セラミック製品を作ればよいのであるが、次のような問題点が累積している。
1)水と混練して成形してもアルミニウムメタル分、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウム残灰の含有成分が、水と激しく反応してガス発生及び発熱するため、たとえ成形しても成形体がボロボロに形が崩れて製品としての形状が得られない。換言すれば、乾燥時の形状安定性が得られない。
2)焼成時にテルミット反応が起こりガスが発生して焼成物が割れ、焼成時の形状安定性がない。
3)アルミニウム残灰の組成はアルミニウム分が多く低温では焼結しないので、融点を下げる添加剤(低融点化剤)が必要となる。
4)融点を下げる添加剤(低融点化剤)を加えて融点を下げても、焼結時の収縮による割れが発生するため、添加成分の選択が必要となる。
5)アルミニウム残灰中にはMg、Siが同時に含まれているので、セラミックスとした場合に下記の問題点が生じる。
例えばAl−Mg系では、スピネル、耐火材としての用途があり、Al−Si系では、磁器、石器の用途ある。しかしながら、Al−Si系でのMg混入は熱ショックに弱い特性を与え、焼成時に割れを起こし製品に出来ない。また、Al−Mg系でのSi混入は融点を低下し、高温用途を妨げる。従って、アルミニウム残灰中にはMg、Siが同時に含まれている事はいずれの用途にも不向きであるという事になる。
【0010】
以上の諸問題の内の、1)の条件だけでもアルミニウム残灰から直接セラミック製品を作るという発想は現実には出てこない。更に2)3)4)の問題点が加われば実現不可能という考えが先に立ち、事実、今までにはアルミニウム残灰から直接セラミック製品を作るというような試みは全くなされて来なかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は前記解決課題、即ち、種々の製造上の問題点をクリアして用途が広く、特に建築資材としての有用性に富むセラミック製品をアルミニウム残灰から直接作り出そうとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法の第1例で、『アルミニウム残灰に水溶性無機バインダ、低融点化剤及び前記アルミニウム残灰の量の2倍以上の水を添加して脱ガス処理を行い、次いでこの脱ガス処理材に水溶性有機バインダを添加し、これらを混合、混練した後、成形し、該成形物を乾燥させ、焼成してセラミック製品を製造する』ことを特徴とする。
【0015】
(作用)
水をアルミニウム残灰に添加すると激しい反応を起こす事はよく知られている。請求項1に記載の方法は、前記爆発的反応を成形前の初期段階で発生させてしまい、成形段階では比較的緩やかに反応させて乾燥中或いは焼成中での成形物の変形や割れをなくそうとするものである。
【0016】
本発明の初期段階では、成形前であるから発熱やガス発生が生じても形状的な問題を生じる事がない。添加する水の量は、多すぎても少なすぎても不可で、アルミニウム残灰の2倍程度の水を加える事が好ましい。
アルミニウム残灰に水を加えると、ガス発生のみならず、金属アルミニウムの酸化反応が生じて発熱する。従って、適量の水を加えると自らの反応熱である程度乾燥する事になると同時に活性な金属アルミニウムの表面が酸化され、不活性な表面皮膜が生じ、成形性を安定化させる。
【0017】
脱ガス処理を行ったアルミニウム残灰は、所定の形状に成形され、乾燥された後、所定の温度で焼成されセラミック製品となるのであるが、素材調整段階で金属アルミニウムの活発な表面酸化反応は終わっており、大量のガス発生も終了しているので、成形段階、乾燥段階、焼成段階では僅かな発熱とガス発生が見られるだけであり、最終製品の変形や割れ、強度低下などを避ける事ができ、従来のセラミックス製品に負けないだけのセラミックス製品がアルミニウム残灰から直接製造される。
【0018】
また、アルミニウム残灰中に含まれる金属アルミニウムは、高温になると酸化され、いわゆるテルミット反応により多大のエネルギを放出するが、このエネルギ放出は、成形体内部から発生するため金属分を含まない材料の成形体を使用する場合より焼成され易い特徴があり、より低コストで焼成できる。
同時に酸化反応には酸素が成形体内部へ浸透し、窒化物、炭化物が共存すれば、窒素、炭酸ガスなどが放出され、それら気体の流路が形成されるため焼成物はポーラスになる。従って、本発明によるセラミックス製品は密度が小さく、透水性がよい等の特徴がある。
【0019】
又、適当な焼成温度を選ぶ事により或いは釉薬を用いる事により不透水性にする事も出来、あらゆるセラミックス製品に応用可能となる。なお、セラミックス製品の一例を示すと、タイル、レンガ、セラミック壁面材、屋根瓦、バイオキャリアー等セラミックパーツなどがある。これらの点は全実施例共通である。尚、請求項1において、脱ガス処理以前の工程に於いて、混合されるものの順序は、同時でもよいし、適宜前後してもよい事は言うまでもない。
【0025】
請求項は水溶性無機バインダを規定したもので『水溶性無機バインダは、珪酸ソーダ、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムの内から選ばれた1種又は2種以上の組み合わせによる無機混合物である』事を特徴とする。水溶性無機バインダを添加することにより、ガス発生を穏やかなものにする事ができるだけでなく、アンモニア臭の緩和も図る事ができた。また、水溶性無機バインダは、乾燥時に成形体を硬化させハンドリングを容易にする。
【0026】
請求項は水溶性有機バインダを規定したもので『水溶性有機バインダは、水溶性高分子凝集剤、又は熱可塑性樹脂、或いは水溶性高分子凝集剤と熱可塑性樹脂の混合物からなる有機物であり、成形時に成形物に粘性を与え、乾燥時に形状安定性を与える物質である』ことを特徴とする。
【0027】
水溶性有機バインダを添加する事により、成形材料に粘度が付与され、成形性が向上すると同時に乾燥時には構成粒子同士を結び付けるため、ガスが発生しても形状変形が抑制され、取り扱いが容易となる。この水溶性有機バインダは、焼成時に分解して消失する。
【0028】
請求項は低融点化剤を規定したもので『低融点化剤は、シリカ分を含む物質、カルシウム分を含む物質、マグネシウム分を含む物質、粘土類、鉄分を含む物質、ドロマイトクリンカから選ばれた1種又は2種以上の混合物である』事を特徴とする。
【0029】
低融点化剤の働きは、アルミナ自体は高温でないと熔融しない。融点は約2000℃の高温である。しかしながら、低融点化剤を加える事により、シリカ(Si02)とマグネシウム、カルシウムの酸化物(ナトリウムを含むマグネシウム・シリケートやカルシウム・シリケート)は低融点ガラスを形成する事になり、焼成温度を低下させる。
また、鉄もシリカと合体して低融点の化合物となり、焼成温度の低下に寄与する。
なお、低融点化剤の構成成分である鉄分に、硫酸第1鉄を使用すると水処理時に発生するガス中のアンモニアと結合して硫酸アンモンを生成し、アンモニア臭を消す。
【0030】
請求項は、水溶性無機バインダの組成物のアルミニウム残灰に対する添加量に関し『水溶性無機バインダである珪酸ソーダ、カルシウム分、マグネシウム分の添加量がアルミニウム残灰50重量部に対して、
珪酸ソーダ 5〜20重量部 好ましくは6〜15重量部
カルシウム分 0〜20重量部 好ましくは2〜15重量部
マグネシウム分 0〜20重量部 好ましくは2〜15重量部
である』ことを特徴とする。
【0031】
珪酸ソーダが5重量部以下の場合は、成形時に硬化しない。また、20重量部以上の場合はナトリウム分が多くなってセラミックス製品としての品質を悪くする。
カルシウム分が20重量部以上の場合は、成形体中にアルミナセメント(一部がカルシウム・アルミネート)が生じて水と反応するようになる。
マグネシウム分が20重量部以上になると焼成時に割れが生じる。
【0032】
請求請は、低融点化剤の組成物のアルミニウム残灰に対する添加量に関し『低融点化剤であるシリカ分、カルシウム分、マグネシウム分、粘土類、鉄分、ドロマイトクリンカの添加量が、アルミニウム残灰50重量部に対して、
シリカ分 10〜100重量部
カルシウム分 0〜 10重量部
マグネシウム分 0〜 10重量部
粘土類 0〜 30重量部
鉄分 0〜 10重量部
ドロマイトクリンカー 0〜 10重量部
である』ことを特徴とする。
【0033】
シリカ分が10重量部以下の場合は、焼成物の融点が高くなり、1400℃でようやく焼結するようになる。100重量部以上の場合は、残灰の利用率が悪くなる。カルシウム分及びマグネシウム分は、残灰の組成の変動に応じてマグシウム対カルシウムの比が2〜0.3の範囲に入るようにするためである。粘土類が30重量部になると残灰の利用率が下がる。鉄分が10重量部以上の場合、着色が激しく外観が低下する。ドロマイトクリンカはマグネシウム対カルシウムの比の調整に使用され、0〜10重量部の範囲であることが好ましい。尚、前記マネシウム対カルシウムの比が2を越えると焼成中に割れを生じ、0.3以下の場合は、一部アルミナセメント(カルシウム・アルミネートとなって水と反応する)になる。
【0034】
請求請は、水溶性有機バインダである有機高分子凝集剤、熱可塑性樹脂のアルミニウム残灰に対する添加量に関し『水溶性有機バインダである有機高分子凝集剤、熱可塑性樹脂の添加量が、アルミニウム残灰50重量部に対して、
有機高分子凝集剤 0〜3重量部
熱可塑性樹脂 0〜3重量部
である』ことを特徴とする。
【0035】
これによれば、有機高分子凝集剤及び熱可塑性樹脂は、3重量部以上を加えても顕著な効果がないばかりか含まれるナトリウムにより融点を大きく変動させる要因となる。また、コスト・アップの原因ともなる。
【0036】
請求請は、成形時の型圧に関し『成形時の型圧が、50〜3000Kgf/cm2である』ことを特徴とするもので、これによれば、成形時の型圧が、50Kgf/cm2以下の場合は、成形品が脆く、ハンドリングが困難となる。逆に3000Kgf/cm2以上の場合は、締まり過ぎて焼成時に割れを生じる。
【0037】
請求請は、成形物の焼成温度及び昇温速度に関し『成形物の焼成温度が900〜1500℃であり、昇温速度が0.1〜5℃/minである』ことを特徴とするもので、これによれば、焼成温度が900℃以下の場合は、焼成できない。1500℃以上の場合は、熔融して膨れを生じて製品とならない。昇温速度が0.1℃/min以下の場合は、焼成時間がかかり過ぎ、5℃/min以上の場合は、割れを生じやすい。
【0038】
請求請10は、セラミック製品中のMg/Caの比に関し『セラミック製品中のMg/Caの比が2〜0.3の範囲である』ことを特徴とするもので、これによれば、2以上の場合は一部に割れが発生し、0.3以下であれば一部がセメントになり、全体がセラミックスにならない。
【0039】
【実施の態様】
以下、本発明方法に付いて説明する。水系バインダを使用する場合の共通項は、アルミニウム残灰が水に触れると爆発的な反応を示す事はよく知られているが、発明者らはこのような爆発的反応は反応の初期段階で起こり、後は比較的緩やかに反応する事に気づき、それを利用することを考えた事である。即ち、成形前の素材調整工程で水を添加して爆発的反応を起こさせてしまい、その後の成形工程では穏やかな反応に留め、乾燥中或いは焼成中での成形物の変形や割れをなくするものである。
【0040】
《素材調整工程》
この工程では、アルミニウム残灰に水溶性無機バインダ及び低融点化剤、水を加えて混合し、これ混練して脱ガス処理を行い、必要に応じてこれを乾燥させ、該乾燥物に更に水又は水溶性有機バインダ或いは水と水溶性有機バインダの混合物を添加した液で水分調整する。水溶性無機バインダ及び低融点化剤、水の混合順序は特に問わない。
【0041】
ここで、爆発的反応の軽減には、アルミニウム残灰に2倍以上の水を加え脱ガスする。水の添加量が多過ぎると乾燥用燃料消費が多くなり不経済となる。逆に、少な過ぎると成形、乾燥時に成形物に割れが発生する。発生ガスは、水素、アンモニア、メタンガス等の可燃性ガス及び塩酸が発生する。前記発生ガス中のアンモニアガスと塩酸は塩化アンモンになり固体に変わるが、アンモニアが余分にあればアンモニアガスが発生する。脱ガス工程で生じた前記ガスの処理は公知文献にも記載の方法で処理する。即ち、800℃以上に保った炉内へ該発生ガスを導き、燃焼させる。反応式は以下の通りである。
2NH3+(3/2)O2→N2+3H2
CH4+3O2→CO2+2H2
2+(1/2)O2→H2
【0042】
なお、このように少量の水と反応させることにより自己発熱で乾燥が可能となる。アルミニウム残灰中の水溶成分は、Na、K、Mg、Ca等のアルカリ或いはアルカリ土類金属の塩化物であり、ガスとなって放散されず、アルミニウム残灰中に残留するので、焼成時のアルミナの融点低下に役立たせる事ができる。
また、水溶性無機バインダをアルミニウム残灰に混合することにより激しいアンモニア臭を緩和することができた。
【0043】
本発明に作用されるアルミニウム残灰の素材調整例を示すと、アルミニウム残灰50重量部に対して、低融点化剤は、
シリカ分 10〜100重量部
カルシウム分 0〜 10重量部
マグネシウム分 0〜 10重量部
鉄分 0〜 10重量部
粘土類 0〜 30重量部
ドロマイトクリンカ 0〜 10重量部
水溶性無機バインダは、
珪酸ソーダ 5〜20重量部
カルシウム分 0〜20重量部
マグネシウム分 0〜20重量部
であり、これを必要に応じて添加、混合、混練して成形品の素材となるアルミニウム残灰混合物とする。混合順序は特に問わない。
【0044】
上記アルミニウム残灰混合物に10〜20重量%の水を加え乾燥させる。この場合、水分をゼロにする必要は無く、粉体としてハンドリングできる程度の水分含有はかまわない。
水に有機高分子凝集剤バインダ0〜3重量部、熱可塑樹脂0〜3重量部を溶解し、アルミニウム残灰混合物に対し5〜30重量部添加(好ましくは7〜20)して、混練する。
このようにして、含湿アルミニウム残灰混合物を得る。水溶性無機バインダがあれば水単独でも良い。
【0045】
《成形工程》
成形時の水分は成形したときハンドリングできればよい程度でよい。具体的には3〜20重量%程度が好ましい。
含湿アルミニウム残灰混合物をプレス成形機で所定の形状(例えば板状、柱状、ブロック状)に成形する。成形圧50〜3000kgf/cm2で行うが、好ましくは、100〜750kgf/cm2である。
【0046】
《乾燥工程》
成形体は自然乾燥、或いは110℃で重量変化が無くなるまで乾燥される。この時期にも若干の発熱があり、且つわずかなアンモニア臭がする程度である。
【0047】
《焼成工程》
乾燥物の焼成は、例えばローラーハース炉、その他のトンネル炉又は窯業炉で行う。昇温速度は、この場合は1℃/minであったが、条件により(0.1〜5℃/min)の範囲内で昇温する。昇温時にわずかに塩酸ガスが発生するが、発生ガスを苛性ソーダ水溶液或いは消石灰又は水酸化マグネシウムのスラリー液に通す事により除害して大気へ排出する。
【0048】
《実施例1》
表1に示すアルミニウム残灰52重量部に、表2に示す鋳物廃砂微粉25重量部、珪酸ソーダ8重量部、消石灰8重量部を混合し、混練しながら徐々に水100mlを添加した。この時わずかなアンモニア臭が発生し、混練物は発熱して昇温した。この混合物を110℃の乾燥機に入れて乾燥した。該乾燥物を冷却し、解砕しながらポリアクリル酸ソーダ2重量部、高分子量水溶性熱可塑性樹脂0.6重量部を溶解した水30重量部を加えて混練した。この時、アンモニア臭は殆どなかった。
該混練物を型に入れ100kgf/cm2の加圧力を加えて成形した。該成形物を110℃の乾燥機に入れて約2時間乾燥し、窯業炉で1250℃で焼成した。昇温速度は1℃/minであった。
得られたセラミック製品の比重は1.30g/cm3、圧縮強度は110kgf/cm2であった。該セラミック製品の表面形状はヒビ割れが無く滑らかであった。
【0049】
【表1】
Figure 0004021021
【表2】
Figure 0004021021
【0050】
《実施例2》
実施例1の各種添加物の添加量その他を変更して実施した。
表5では、本発明の実施例品は圧縮強度の高いもの、低い物さまざまであるが、いずれも圧縮試験においてある程度良好な数値を示しているが、比較例は圧縮強度が極めて弱く圧縮試験直後に割れを生じたり、甚だしい場合には成形時や乾燥時に割れを生じ、使用に供し得るようなものにならなかった。
【0051】
【表5】
Figure 0004021021
【0052】
《実施例3》
実施例1の鋳物廃砂微粉に代えて珪砂粉(表3にその組成を示す)を添加し、その添加量を変更して実施した。表6では、本発明の実施例品は2例共良好な数値を示した。
【0053】
【表3】
Figure 0004021021
【表6】
Figure 0004021021
【0054】
《実施例4》
実施例1の鋳物廃砂微粉に代えて岩石粉(表4にその組成を示す)を添加し、その添加量を変更して実施した。表7では、本発明の実施例品は2例共良好な数値を示した。
【0055】
【表4】
Figure 0004021021
【表7】
Figure 0004021021
【0056】
《実施例5》
表8に示すアルミニウム残灰65重量部に、表3に示す珪砂粉59重量部、珪酸ソーダ12重量部、水酸化マグネシウム12.5重量部を混合し、混練しながら徐々に水100mlを添加した。この時わずかなアンモニア臭が発生し、混練物は発熱して昇温した。この混合物を110℃の乾燥機に入れて乾燥した。該乾燥物を冷却し、解砕しながらポリアクリル酸ソーダ2重量部、高分子量水溶性熱可塑性樹脂0.6重量部を溶解した水30重量部を加えて混練した。該混練物を型に入れ150kgf/cm2の加圧力を加えて成形した。該成形物を110℃の乾燥機に入れて約2時間乾燥し、窯業炉で1240℃で焼成した。昇温速度は1℃/minであった。
得られたセラミック製品の比重は1.42g/cm3、圧縮強度は365kgf/cm2であった。該セラミック製品の表面形状はヒビ割れが無く滑らかであった。
【0057】
【表8】
Figure 0004021021
【0058】
《実施例6》
実施例5の各種添加物の添加量その他を変更して実施した。条件と結果を表9に示す。表9では、本発明の実施例品は2例共良好な数値を示した。
【0059】
【表9】
Figure 0004021021
【0060】
《実施例7》
本実施例は、水その他を混合後、脱ガスする例で、実施例5の各種添加物の添加量その他を変更(珪酸ソーダを0にし、代わりにガラス粉を添加した)して実施した。ガラス粉の分析地は表10に示す。また、条件と結果を表11に示す。表11では、本発明の実施例品は2例共良好な数値を示した。
【0061】
【表10】
Figure 0004021021
【表11】
Figure 0004021021
【0070】
【発明の効果】
本発明方法を採用すれば、現在廃棄処分されているアルミニウム残灰をセラミック製品、例えば、タイル、レンガ、セラミックウオール、屋根瓦、バイオキャリアー、セラミックパーツにし、有効利用できる。アルミニウム残灰に含まれる含エネルギー物質の熱を有効利用し、省エネルギー生産が可能となる。
特に該製品の特性の1つの透水特性は例えば都市空間のヒートアイランド化の防止に役立つ透水性ブロック等に利用できる。焼結温度により緻密化、不透水性にも化工が出来、あらゆるセラミック製品製造への応用が可能となった。

Claims (10)

  1. アルミニウム残灰に水溶性無機バインダ、低融点化剤及び前記アルミニウム残灰の量の2倍以上の水を添加して脱ガス処理を行い、次いでこの脱ガス処理材に水溶性有機バインダを添加し、これらを混合、混練した後、成形し、該成形物を乾燥させ、焼成してセラミック製品を製造することを特徴とするアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法。
  2. 前記水溶性無機バインダが、珪酸ソーダ、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムの内から選ばれた1種又は2種以上の組み合わせによる無機混合物である事を特徴とする請求項1に記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法。
  3. 前記水溶性有機バインダが、水溶性高分子凝集剤、又は熱可塑性樹脂、或いは水溶性高分子凝集剤と熱可塑性樹脂の混合物からなる有機物であり、成形時に成形物に粘性を与え、乾燥時に形状安定性を与える物質であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法。
  4. 前記低融点化剤が、シリカ分を含む物質、カルシウム分を含む物質、マグネシウム分を含む物質、粘土類、鉄分を含む物質、ドロマイトクリンカーから選ばれた1又は2以上の混合物である事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法。
  5. 前記水溶性無機バインダである珪酸ソーダ、カルシウム分、マグネシウム分の添加量が 前記アルミニウム残灰50重量部に対して、
    珪酸ソーダ 5〜20重量部
    カルシウム分 0〜20重量部
    マグネシウム分 0〜20重量部
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法。
  6. 前記低融点化剤であるシリカ分、カルシウム分、マグネシウム分、粘土類、鉄分、ドロマイトクリンカーの添加量が、前記アルミニウム残灰50重量部に対して、
    シリカ分 10〜100重量部
    カルシウム分 0〜 10重量部
    マグネシウム分 0〜 10重量部
    粘土類 0〜 30重量部
    鉄分 0〜 10重量部
    ドロマイトクリンカー 0〜 10重量部
    であることを特徴とする請求項1又は4に記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法。
  7. 前記水溶性有機バインダである有機高分子凝集剤、熱可塑性樹脂の添加量が、前記アルミニウム残灰50重量部に対して、
    有機高分子凝集剤 0〜3重量部
    熱可塑性樹脂 0〜3重量部
    であることを特徴とする請求項1又は3に記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製品する方法。
  8. 成形時の型圧が、50〜3000 Kgf/cm 2 であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法。
  9. 成形物の焼成温度が、900〜1500℃であり、昇温速度が0 . 1〜5℃ / minであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法。
  10. セラミック製品中のMg/Caの比が2〜0.3の範囲であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のアルミニウム残灰からセラミック製品を製造する方法。
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