JPH09100151A - 窯業製品を製造するための原料組成物、及び該原料組成物からなる窯業製品 - Google Patents

窯業製品を製造するための原料組成物、及び該原料組成物からなる窯業製品

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JPH09100151A
JPH09100151A JP7254828A JP25482895A JPH09100151A JP H09100151 A JPH09100151 A JP H09100151A JP 7254828 A JP7254828 A JP 7254828A JP 25482895 A JP25482895 A JP 25482895A JP H09100151 A JPH09100151 A JP H09100151A
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JP
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weight
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clay
tile
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English (en)
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Koji Itatsu
孝治 板津
Hideo Igami
英雄 居上
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CHIYUUNOU YOGYO KK
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    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/60Production of ceramic materials or ceramic elements, e.g. substitution of clay or shale by alternative raw materials, e.g. ashes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境破壊問題で注目されている産業廃棄物の
うち、高炉水滓、都市ゴミ焼却灰、又は下水汚泥溶融ス
ラグなどに代表される無害化されたガラス質廃棄物をそ
の主たる原料として使用して、軽量で高強度を有しかつ
寸法精度の高い、窯業製品を作製するための原料組成
物、及び該原料組成物から作製された窯業製品を提供す
ること。 【解決手段】 瓦粘土、砕石廃泥粘土などに代表される
可塑性粘土鉱物30〜70重量%と、粒子径0.5〜
0.1mmの非可塑性原料70〜30重量%とからな
る、窯業製品を作製するための原料組成物、及び該原料
組成物を混練、成形、乾燥、焼成、焼結してなる例えば
陶器質瓦等のような窯業製品である。前記非可塑性原料
として、瓦シャモット、タイルセルペン、コンクリート
二次製品粉末、及び高炉水滓、都市ゴミ焼却灰若しくは
下水汚泥溶融スラグなどに代表されるガラス質廃棄物が
使用されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近時、環境破壊問
題で注目されている産業廃棄物のうち、高炉水滓、都市
ゴミ焼却灰、又は下水汚泥溶融スラグなどに代表される
無害化されたガラス質廃棄物をその主たる原料として使
用して、軽量で高強度を有しかつ寸法精度の高い、窯業
製品を作製するための原料組成物、及び該原料組成物か
ら作製された窯業製品に関するものであり、より詳しく
は、瓦粘土、砕石廃泥粘土などに代表される可塑性粘土
鉱物30〜70重量%と、粒子径0.5〜0.1mmの
非可塑性原料70〜30重量%とからなる、窯業製品を
作製するための原料組成物、及び該原料組成物を混練、
成形、乾燥、焼成、焼結してなる例えば陶器質瓦等のよ
うな窯業製品に関するものである。前記非可塑性原料と
して、瓦シャモット、タイルセルペン、コンクリート二
次製品粉末、及び高炉水滓、都市ゴミ焼却灰若しくは下
水汚泥溶融スラグなどに代表されるガラス質廃棄物が使
用されている。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば陶器質瓦などのような窯業
製品を焼成するためには、一般に瓦粘土と呼ばれるどち
らかといえば比較的品質が劣る土壌粘土を主成分とする
坏土組成物を混練した混練物を連続的に短尺に切断して
プレス加工成形し、ついでこれを焼成するか、あるい
は、型に材料を充填しこれを加圧プレス成形し、ついで
このプレス成形品を焼成するかのいずれかの方法によっ
て製造していた。陶器質瓦を製造するためには、一般に
原料の安定供給が可能であり、成形性に優れ、乾燥、焼
成時の収縮率が小さく、機械的強度ができるだけ良好
で、しかも安価に量産できることが望まれる。
【0003】最近では前記瓦粘土においてさえ原料資源
が少なくなり、大量に採土するが困難となり、また窯業
製品の製造工程において不良焼成品が発生することは避
けられず、かかる不良製品を破棄する手段としては従来
より埋立てが一般的であったが、この埋立て場所の確保
が昨今益々困難になってきている。
【0004】従来、これらの要望をすべて満たしうる製
造法はなかったが、前記瓦粘土の代替原料として、不良
の瓦製品を破砕して所謂瓦シャモットと呼ばれる微粉末
状に破砕した焼粉を5%程度配合した原料組成物が提案
されている。
【0005】一方、近時、廃コンクリートセメント、高
炉水滓、都市ゴミ又は下水汚泥溶融スラグなどのように
窯業産業以外の産業界からも大量の産業廃棄物が生成さ
れており、これらの産業廃棄物を無害化した後に再利用
する用途開発も切望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題を陶器質瓦を例にして説明すると、陶器質瓦は
別名粘土瓦と呼ばれるように、瓦粘土と称される低級の
土壌粘土のみによって造られている。近年リサイクルの
促進という気運から製品の不良品を粉砕した瓦シヤモッ
トを5%程度配合して原料組成物が送られるようになっ
たが、含水率15%〜20%の練土状で真空土練で押出
しし、更に所定の形状に加圧して造る製造工程の条件下
では先づ非可塑性原料の含有率を10%以上に高める事
は困難であり、一方、より高い可塑性をもつ高級粘土を
使用すれば良いが、製品の市場コストの面において経済
的に成立たないという問題があった。
【0007】従来、非可塑性原料を加えることにより寸
法形状の精度を高めようとする考え方は窯業技術におけ
る常識として知られ古くから貢岩粉末などを加える試み
がなされているが、何れも定着されずに今日に至ってい
る。その理由は、これらの原料組成物を用いて陶器質瓦
を焼成する場合には、成形から製品までの乾燥、焼成工
程において、全収縮率が10〜12%に達する寸法変化
が発生するという問題があったからである。
【0008】また、粘土質の成形生地、特に再加圧によ
って大きい潜在歪を加えたものは、急速な乾燥によって
乾燥亀裂や変形を起こすため、三十数時間の低温度脱水
処理をして乾燥を行い、更に20時間以上のゆっくりし
た加熱曲線で亀裂や変形を防止しながら焼成することが
必要であるという問題があった。
【0009】このように従来の一般的な窯業技術の基本
技術で考えられる、収縮率の改善、乾燥、焼成のスピー
ドアップ、或いは高強度化に対応させるためには莫大な
設備投資などを行うことが必要となり、制約されたコス
トの限界内では充分にその技術的対策を興じることがで
きないのが現状である。
【0010】本発明は、このような事情に鑑み創案され
たものであって、その解決すべき課題は、上述した従来
の、窯業製品を作製するための原料組成物が具有する問
題点や不都合を解消するとともに、廃コンクリートセメ
ント、高炉水滓、都市ゴミ又は下水汚泥溶融スラグなど
のように窯業産業以外の産業界から発生する大量の産業
廃棄物を再利用するための用途を提供することであり、
その目的とするところは、比較的簡便な製造技術でまた
一般的な窯業設備を使用して、例えば陶器質瓦などのよ
うな窯業製品をより経済的且つ生産効率の良く量産する
ための低コストの原料組成物を提供するとともに、軽量
で、高強度、及び高品質の窯業製品を提供することであ
る。
【0011】前記産業廃棄物の中から高い生産性に役立
つ原料を選択し組合せることにより、窯業技術としての
新しい組立てを確立せんとすることは、本発明の他の目
的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明が上記の課題を解
決するために採った手段は、請求項1の発明は、「瓦粘
土、砕石廃泥粘土などに代表される可塑性粘土鉱物30
〜70重量%と、粒子径0.5〜0.1mmの非可塑性
原料70〜30重量%とからなる、窯業製品を作製する
ための原料組成物を、請求項2の発明は、「瓦粘土、砕
石廃泥粘土などに代表される粘土質物10〜65重量%
と、ベントナイト20〜5重量%と、粒子径0.5〜
0.1mmの非可塑性原料70〜30重量%とからな
る、窯業製品を作製するための原料組成物を、それぞれ
その要旨とするものである。
【0013】請求項3の発明は、「前記非可塑性原料
が、瓦シャモット、タイルセルペン、コンクリート二次
製品粉末、及び高炉水滓、都市ゴミ焼却灰もしくは下水
汚泥溶融スラグなどに代表されるガラス質の廃棄物粉砕
細粉末から選ばれたいずれか一種又はこれら2種以上の
混合物である」処に特徴を有する請求項1又は2のいず
れか記載の、窯業製品を作製するための原料組成物を、
その要旨とするものである。
【0014】請求項4の発明は、「前記非可塑性原料
が、原料組成物量の20〜50重量%の瓦シャモット
と、原料組成物量の10〜20重量%の前記ガラス質の
廃棄物粉砕細粉末である」処に特徴を有する請求項3記
載の、窯業製品を作製するための原料組成物を、請求項
5の発明は、「前記非可塑性原料が、原料組成物量の1
0〜40重量%の瓦シャモットと、原料組成物量の20
〜30重量%のコンクリート二次製品粉末とである」処
に特徴を有する請求項3記載の、窯業製品を作製するた
めの原料組成物を、請求項6の発明は、「前記非可塑性
原料が、原料組成物量の10〜40重量%の瓦シャモッ
トと、原料組成物量の5〜25重量%のコンクリート二
次製品粉末と、原料組成物量の5〜10重量%の高炉水
滓、都市ゴミ焼却灰若しくは下水汚泥溶融スラグなどに
代表されるガラス質の廃棄物粉砕細粉末から選ばれたい
ずれか一種又はこれら2種以上の混合物とである」処に
特徴を有する請求項3記載の、窯業製品を作製するため
の原料組成物を、それぞれその要旨とするものである。
【0015】請求項7の発明は、「前記窯業製品が、陶
器質瓦、内装用若しくは外装用タイルなどの建築用資材
又は土木建築用資材である請求項1〜7のいずれかに記
載の、窯業製品を作製するための原料組成物を、その要
旨とするものである。
【0016】つぎに、請求項8の発明は、「瓦粘土、砕
石廃泥粘土などに代表される可塑性粘土鉱物30〜70
重量%と、粒子径0.5〜0.1mmの非可塑性原料7
0〜30重量%とからなる原料組成物が、混練、成形、
乾燥、焼成、焼結されてなる」処に特徴を有する窯業製
品を、請求項9の発明は、「瓦粘土、砕石廃泥粘土など
に代表される粘土質物10〜65重量%と、ベントナイ
ト20〜5重量%と、粒子径0.5〜0.1mmの非可
塑性原料70〜30重量%とからなる原料組成物が、混
練、成形、乾燥、焼成、焼結されてなる」処に特徴を有
する請求項8記載の窯業製品を、それぞれその要旨とす
るものである。
【0017】請求項10の発明は、「前記非可塑性原料
が、瓦シャモット、タイルセルペン、コンクリート二次
製品粉末、又は高炉水滓、都市ゴミ焼却灰若しくは下水
汚泥溶融スラグなどに代表されるガラス質の廃棄物粉砕
細粉末から選ばれたいずれか一種又はこれら2種以上の
混合物である前記原料組成物が、混練、成形、乾燥、焼
成、焼結されてなる」処に特徴を有する請求項8又は9
のいずれか記載の窯業製品を、その要旨とするものであ
る。
【0018】請求項11の発明は、「前記非可塑性原料
が原料組成物量の20〜50重量%の瓦シャモットと、
原料組成物量の10〜20重量%の前記ガラス質の廃棄
物粉砕細粉末とからなる混合物である原料組成物が、混
練、成形、乾燥、焼成、焼結されてなる」処に特徴を有
する請求項10記載の窯業製品を、請求項12の発明
は、「前記非可塑性原料が原料組成物量の10〜40重
量%の瓦シャモットと、原料組成物量の20〜30重量
%のコンクリート二次製品粉末とからなる混合物である
前記原料組成物が、混練、成形、乾燥、焼成、焼結され
てなる」処に特徴を有する請求項10記載の窯業製品
を、請求項13の発明は、「前記非可塑性原料が原料組
成物量の10〜40重量%の瓦シャモットと、5〜25
重量%のコンクリート二次製品粉末と、5〜10重量%
の高炉水滓、都市ゴミ焼却灰又は下水汚泥溶融スラグな
どに代表されるガラス質の廃棄物粉砕細粉末から選ばれ
たいずれか一種若しくはこれら2種以上の混合物と、を
含む混合物である前記原料組成物が、混練、成形、乾
燥、焼成、焼結されてなる」処に特徴を有する請求項1
0記載の窯業製品を、それぞれその要旨とするものであ
る。
【0019】請求項14の発明は、「前記窯業製品が、
陶器質瓦、内装用若しくは外装用タイルなどの建築用資
材又は土木建築用資材である」処に特徴を有する請求項
8〜13のいずれかに記載の窯業製品を、その要旨とす
るものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の、窯業製品を作製
するための原料組成物について詳述するが、まず、窯業
製品を商品化するためには、まづコスト的な制約を受け
るので、原料費の節減と各製造工程における効率的な技
術改良が重要である。
【0021】本発明に係る窯業製品を作製するための原
料組成物は産業廃棄物を主原料として約80%含む組成
物であり、原料の低コスト化が図られている。これらの
産業廃棄物としては、例えば廃コンクリートセメント、
高炉水滓、都市ゴミ若しくは下水汚泥溶融スラグなどの
ような窯業産業以外の産業界から発生する大量の産業廃
棄物や、瓦やタイルなどの陶磁器の不良品を破砕して粉
末化してなる微細粉末などがあり、軽量化、低収縮、高
強度、及び高い生産性に役立つものが選択され組合され
ているところにその特徴がある。
【0022】請求項1の窯業製品を作製するための原料
組成物には可塑性粘土鉱物原料が全体の30〜70重量
%の割合で含有されており、これらの粘土鉱物原料とし
て、従来から広く使用されている瓦粘土と呼ばれる粘土
鉱物や、砕石業者がすいひ処理する際に発生する廃泥粘
土と呼ばれる粘土鉱物などを使用することができる。
【0023】前記廃泥粘土は、粘土成分の含有率が低く
その可塑性は小さいが、砂質成分として長石質を多量に
含んでいるから、陶器質原料としては化学成分的に好ま
しいものである。一部の瓦製造業者によって廃泥粘土を
混合した陶器質瓦が製造されているが、主原料として使
用されてはいない。したがって、廃泥粘土のほとんど全
てが産業廃棄物として処理されている。
【0024】そこで、本発明者らは、まず、陶器質瓦の
成形に対して必要な可塑性条件について検討した。通常
使用されている従来の陶器質瓦原料組成物を、真空土練
機にて原土20mm厚さの板状体に押出し成形した。つ
いで、前記板状体をローラー圧延設備を用いて厚さ10
mm、8mm、6mm、及び4mmの薄板状に圧延成形
したところ、厚さ6mm以上であると圧延表面にはキレ
ツが発生しないが、厚さ4m/mでは圧延表面にキレツ
が発生することが観察された。
【0025】本発明の前記原料組成物に含まれる前記可
塑性粘土質物の含有率及び調整の好適条件を検討するた
めに上記と同様の実験を実施したところ、可塑性粘土鉱
物原料の好適な含有割合は、原料組成物量に対して30
〜70重量%であることがわかった。とくに、原料組成
物量に対する可塑性粘土原料の含有量が30重量%の場
合は、可塑性粘土鉱物原料として真粘土を全体の10重
量%含みかつベントナイトを全体の20重量%も含む組
合せが好適であり、原料組成物量に対する可塑性粘土原
料の含有量が70重量%である場合は、可塑性粘土鉱物
原料として瓦粘土を全体の65重量%含みかつベントナ
イトを全体の5重量%も含む組合せであり、そして、可
塑性粘土鉱物原料として前記砕石廃泥粘土を使用する場
合は、廃泥粘土を全体の60重量%含みかつベントナイ
トを全体の10重量%も含む組合せが好適であった。
【0026】なお、原料組成物量に対する可塑性粘土原
料の含有量が30%の場合は、好適な設定条件のバラツ
キが大きく、含水率の僅かな差によって成形困難となる
ものもあった。製造工程において最も好適な粘土鉱物原
料の組成は、原料組成物量に対する可塑性粘土原料の含
有量が50重量%であり、該可塑性粘土原料の内訳が全
体の40〜38重量%が瓦粘土でありかつ10〜12重
量%がベントナイトである組み合せ、又は全体の15〜
20重量%が砕石廃泥粘土でありかつ10〜12重量%
がベントナイトである組み合せのときであった。
【0027】つぎに、本発明の前記原料組成物に混合せ
しめる非可塑性原料組成物として、瓦シャモット、タイ
ルセルペン、又は高炉水滓、都市ゴミもしくは下水汚泥
溶融スラグなどに代表される高温で少なくとも一度溶融
されたガラス質原料を使用することができる。
【0028】高炉水滓は、既に特許第1703866号
において開示したように、水滓ガラスを加熱焼成過程で
約800℃以上に加熱すると、微量の揮発成分の揮散と
ともに自己発熱反応をともなって結晶化し、容積の膨張
がおきて焼結体の収縮率は低下し、かつ焼結体の組織内
に微細な気孔が形成されて軽量化しているが、高強度で
あるという優れた特性を有するものである。
【0029】又、都市ゴミ溶融スラグや下水汚泥溶融ス
ラグは、特開平6−128016号公報(特願平4ー3
19185)において開示したように、加熱過程でガラ
ス真中に封入された微量の金属成分や炭素成分などによ
り膨張しながら結晶化するという特徴を有しており、焼
成収縮を小さくするための調整剤として有効なものであ
る。
【0030】これら高炉水滓やスラグを、瓦シヤモット
又はタイルセルペンと組み合わせることによって、焼成
収縮の少ない組成物とすることもできる。
【0031】つぎに、本発明の他の前記原料組成物とし
て、コンクリート二次製品の破砕粉末が全体の20〜3
0重量%の割合で含まれるものが開示されている。ここ
でいうコンクリート二次製品とは、古いコンクリートの
リサイクルとして再生骨材を製造する際に発生する、粒
度約3mm未満でありかつセメント水和物の含有率が2
0%〜30%であるものであり、粒度0.5〜0.1m
mに紛砕して粒度を調整した後使用する。かかるコンク
リート二次製品には、コンクリートブロック、セメント
瓦、石綿セメント板などセメント水和物を含むものがあ
る。
【0032】ポルトランドセメントなど水酸性セメント
類を含む焼結体の製造方法は、発明者による特許第17
26237号が公知である。近時、この研究をさらに進
めたところ、すでに充分硬化し水和反応が進んだセメン
ト水和物には約20〜25重量%の水和結晶水が含まれ
ており、これら含有水分は、焼成加熱過程において約5
00℃の加熱焼成温度にまで加熱される間に連続的に徐
々に僅かな収縮をともなって脱水され、さらに750〜
800℃程度に加熱されると水和結晶物がゲーレナイ
ト、ワラストナイトなどの無水結晶体に転移し、その際
に容積が膨張することがわかった。
【0033】一方、従来の雑粘土を配合した原料組成物
は、成形後の乾燥工程における生地表面からの水分の蒸
発(脱水)が早すぎると表面層が収縮して緻密な組織と
なり、生地芯部から水分蒸発(放出)の起きる気孔が閉
鎖されると該生地は変形を起こし、又結合組織の強度を
越える内部応力が発生するとキレツが発生する。これら
粘土水分の脱水は、理論的には100℃で自由水が脱水
するとともに、粘土質物を構成する粘土鉱物の種類と含
有率によって異なるが、概ね400〜600℃の温度範
囲で結晶水が脱水する。そして、これらの脱水が原因と
なって大きな乾燥収縮を起こすことがわかった。
【0034】また、非可塑性原料を多く含ませること
は、製造工程における乾燥時間を短縮するための対策と
して有効であることが知られているが、非可塑性原料を
10%以上含有すると、現在の一般的な製造法では成形
性の面において障害が起こり、物理的強度などの物性に
おいて製品の品質低下をもたらす。
【0035】本発明に係る原料組成物は、生地の形成性
を保持させるために必要な最小限の粘土鉱物原料をベー
スとするとともに非可塑性原料の粒度を0.5〜0.1
mmとしたところに第1の特徴がある。すなわち、20
ミクロン以下の微粒子粘土質物に対して、5〜25倍の
粒度を有する非可塑性原料の粗粒子を組合わせてなる粒
度構成組織は、従来の粘土質生地の乾燥収縮に比較して
その乾燥収縮が約1/3以下であることがわかり、従来
の粘土質生地の乾燥速度に対して少なくとも3倍以上の
急速加熱乾燥を行ってもキレツや変形を起こすことがな
かった。
【0036】これらの原因を理論的に推理すると、前記
原料組成物の乾燥収縮が従来の粘土質生地の約1/3と
小さいから、水分蒸気が起きる生地表面に微細な気孔組
織を保持し続けることができ、これにより、前記気孔組
織が内部からの水分を常に誘導することができれうとと
もに生地表面から水分を気孔組織を介して容易に蒸発さ
せることができるためと推察できる。
【0037】また、急速加熱乾燥を行ってもキレツや変
形を起こさない理由を理論的に推理すると、表面部と芯
部との変化によって起こる内部歪が均一に分散された粗
粒子部分で分散されてしまうためと推察できた。また、
特に10ミクロン以下の毛細気孔を有しており、かつ吸
水率が12%〜15%の瓦シヤモット粒子は、毛細気孔
内に圧入された水分は100℃になっても容易に蒸発す
ることがなく、約200℃近く迄保水した状態を保ちな
がら徐々に水分を放出することが熱分析結果で確認でき
た。そして、前記セメント水和物の粒子からの水分放出
は100℃付近で始まり、そして少なくとも600℃ま
で持続されるものであることがわかった。
【0038】乾燥速度を早くするための条件は、生地表
面と芯部との温度バランスが重要であり、本発明の他の
特徴となるものである。
【0039】非可塑性原料の粒度が0.5mm以上とな
ると、特に粘土鉱物原料含有率の少ない当該原料組成物
にあっては、くすりかけ或いは燻し処理をした場合の焼
結体(製品)表面の性状が製品としての外観品質を損な
うものとなり、しかも、当該製品の物理的強度において
も満足できるものではなかった。
【0040】コンクリート二次製品粉末と高炉水滓等の
ガラス質スラグ類と瓦シヤモットとを組合わせた当該原
料組成物は、粘土質原料の含有率が高いことが原因とな
って生じる収縮を、非可塑性原料として混合した膨張性
の原料による膨張で相殺せしめるようになっており、本
発明の又他の特徴となる処でもある。
【0041】
【実施例】本発明に係る原料組成物には数多くの組合わ
せがある。実施例として、先ず乾燥及び焼成工程での収
縮率の合計が従来品の1/3以下であり、更に現在の製
造設備の中に流用できる優れた成形性を有し、少なくと
も2倍以上の生産速度を可能とする、陶器質瓦を焼成す
るための原料組成物、及び焼成品(陶器質瓦)の物性
を、表1にまとめて示した。
【0042】表1に示した各実施例における乾燥速度
は、厚さが15mm、サイズ300x300mmの成形
生地を穴孔き鉄板上に置き、最高乾燥温度300℃に設
定したコンベアードライヤーで乾燥した時、乾燥生地に
キレツ等の外観品質に欠点を認めずその含水率が1.0
重量%以下となるまで乾燥するに要した所要時間であ
る。
【0043】又、焼成速度は、乾燥生地にくすりかけし
た後、耐火板上に置いてローラーハースキルンを用いて
焼成を行った時、焼成品の物理的物性を満足する状態に
焼結するに要した時間である。
【0044】陶器質瓦を作製する場合、成形生地の乾燥
工程における従来の乾燥速度は約38時間であるのに対
して、実施例1〜3の場合は約3時間であり、乾燥時間
を大幅に短縮できることがわかり、また、この乾燥工程
における従来の生地の乾燥収縮は約7%であるのに対し
て、実施例1〜3の場合は約7%であり、キレツや変形
を起こしにくいことが明らかとなった。
【0045】また、従来、成形生地の焼成に要する焼成
時間は約20時間であるのに対して、実施例1〜3の場
合は約3時間で十分であり、焼成時間を大幅に短縮でき
ることがわかり、また、この焼成工程における従来の生
地の焼成収縮は約4〜5%であるのに対して、実施例1
〜3の場合は約1%であることが明らかとなった。
【0046】
【0047】さらにまた、実施例1〜3の陶器質瓦の有
する吸水率、曲げ強度及びかさ比率は、いずれも従来の
陶器質瓦と比較して遜色がなく、優れた特性を具有する
陶器質瓦であることがわかった。
【0048】すなわち、比較的簡便な製造技術でまた一
般的な窯業設備を使用して、窯業製品をより経済的且つ
生産効率の良く量産することのできる低コストの原料組
成物を提供することができ、しかも当該窯業製品は、軽
量で、高強度、及び高品質の窯業製品であることがわか
る。
【0049】なお、本発明の前記原料組成物は、陶器質
瓦の他、内装用若しくは外装用タイルなどの建築用資材
又は土木建築用資材を作製するための原料組成物として
も使用することができ、その技術的思想は上記と実質的
同じであるから繰り返して述べない。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば特につぎのような優れた
効果がある。 1)本発明は建築材料として年間約700万トンの天然
資源である土壌粘土の採取による環境の自然破壊を防ぐ
ことができ、廃棄物リサイクルという国家的な推進テー
マにおいて原料資源の有効活用をすることができる。 2)本発明の対象となる廃棄物資源は、本文に詳細に説
明したように、従来のこの様な窯業技術においては利用
することができなかったものであるが、新しい発想に基
づく技術理論によって、製品、品質において、或いは高
い生産性による経済的効果において極めて効果のあるも
のであることを立証した。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 窯業製品を製造するための原料組成
物、及び該原料組成物からなる窯業製品
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近時、環境破壊問
題で注目されている産業廃棄物のうち、高炉水滓、都市
ゴミ焼却灰、又は下水汚泥溶融スラグなどに代表される
無害化されたガラス質廃棄物をその主たる原料として使
用して、軽量で高強度を有しかつ寸法精度の高い、窯業
製品を製造するための原料組成物、及び該原料組成物か
ら製造された窯業製品に関するものであり、より詳しく
は、瓦粘土、砕石廃泥粘土などに代表される可塑性粘土
鉱物30〜70重量%と、粒子径0.5mm以下の非可
塑性原料70〜30重量%とからなる、窯業製品を製造
するための原料組成物、及び該原料組成物を混練、成
形、乾燥、焼成、焼結してなる例えば陶器質瓦等のよう
な窯業製品に関するものである。前記非可塑性原料とし
て、瓦シャモット、タイルセルペン、コンクリート二次
製品粉末、及び高炉水滓、都市ゴミ焼却灰若しくは下水
汚泥溶融スラグなどに代表されるガラス質廃棄物が使用
されている。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば陶器質瓦などのような窯業
製品を焼成するためには、一般に瓦粘土と呼ばれるどち
らかといえば比較的品質が劣る土壌粘土を主成分とする
坏土組成物を混練した混練物を連続的に短尺に切断して
プレス形成加工し、ついでこれを焼成するか、あるい
は、型に材料を充填しこれを加圧プレス成形し、ついで
このプレス成形品を焼成するかのいずれかの方法によっ
て製造していた。陶器質瓦を製造するためには、一般に
原料の安定供給が可能であり、成形性に優れ、乾燥、焼
成時の収縮率が小さく、機械的強度ができるだけ良好
で、しかも安価に量産できることが望まれる。
【0003】最近では前記瓦粘土においてさえ原料資源
が少なくなり、大量に採土することが困難となり、また
窯業製品の製造工程において不良焼成品が発生すること
は避けられず、かかる不良製品を破棄する手段としては
従来より埋立てが一般的であったが、この埋立て場所の
確保が昨今益々困難になってきている。
【0004】従来、これらの要望をすべて満たしうる製
造法はなかったが、前記瓦粘土の代替原料として、不良
の瓦製品を破砕して所謂瓦シャモットと呼ばれる微粉末
状に破砕した焼粉を5%程度配合した原料組成物が提案
されている。
【0005】一方、近時、廃コンクリートセメント、高
炉水滓、都市ゴミ又は下水汚泥溶融スラグなどのように
窯業界以外の産業界からも大量の産業廃棄物が生成され
ており、これらの産業廃棄物を無害化した後に再利用す
る用途開発も切望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題を陶器質瓦を例にして説明すると、陶器質瓦は
別名粘土瓦と呼ばれるように、瓦粘土と称される低級の
土壌粘土のみによって造られている。近年リサイクルの
促進という気運から製品の不良品を粉砕した瓦シヤモッ
トを5%程度配合した原料組成物が造られるようになっ
たが、含水率15%〜20%の練土状で真空土練機で押
出しし、更に所定の形状にプレスにて加圧成型して造る
製造工程の条件下では先づ非可塑性原料の含有率を10
%以下に低めることは困難であり、一方、より高い可塑
性をもつ高級粘土を使用すれば良いが、製品の市場コス
トの面において経済的に成立たないという問題があっ
た。
【0007】従来、非可塑性原料を加えることにより寸
法形状の精度を高めようとする考え方は窯業技術におけ
る常識として知られ古くから貢岩粉末などを加える試み
がなされているが、何れも定着されずに今日に至ってい
る。その理由は、これらの原料組成物を用いて陶器質瓦
を焼成する場合には、成形から製品までの乾燥、焼成工
程において、全収縮率が10〜12%に達する寸法変化
が発生するという問題があったからである。
【0008】また、粘土質の成形生地、特に再加圧によ
って大きい潜在歪を加えたものは、急速な乾燥によって
乾燥亀裂や変形を起こすため、三十数時間の低温度脱水
処理をして乾燥を行い、更に20時間以上のゆっくりし
た加熱曲線で亀裂や変形を防止しながら焼成することが
必要であるという問題があった。
【0009】このように従来の一般的な窯業技術の基本
技術で考えられる、収縮率の改善、乾燥、焼成のスピー
ドアップ、或いは高強度化に対応させるためには莫大な
設備投資などを行うことが必要となり、制約されたコス
トの限界内では充分にその技術的対策を興じることがで
きないのが現状である。
【0010】本発明は、このような事情に鑑み創案され
たものであって、その解決すべき課題は、上述した従来
の、窯業製品を製造するための原料組成物が具有する問
題点や不都合を解消するとともに、廃コンクリートセメ
ント、高炉水滓、都市ゴミ又は下水汚泥溶融スラグなど
のように窯業界以外の産業界から発生する大量の産業廃
棄物を再利用するための用途を提供することであり、そ
の目的とするところは、比較的簡便な製造技術でまた一
般的な窯業設備を使用して、例えば陶器質瓦などのよう
な窯業製品をより経済的且つ生産効率の良く量産するた
めの低コストの原料組成物を提供するとともに、軽量
で、高強度、及び高品質の窯業製品を提供することであ
る。
【0011】前記産業廃棄物の中から高い生産性に役立
つ原料を選択し組合せることにより、窯業技術としての
新しい組立てを確立せんとすることは、本発明の他の目
的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明が上記の課題を解
決するために採った手段は、請求項1の発明は、「瓦粘
土、砕石廃泥粘土などに代表される可塑性粘土鉱物30
〜70重量%と、粒子径0.5mm以下の非可塑性原料
70〜30重量%とからなる、窯業製品を製造するため
の原料組成物を、請求項2の発明は、「瓦粘土、砕石廃
泥粘土などに代表される粘土質物10〜65重量%と、
ベントナイト20〜5重量%と、粒子径0.5mm以下
の非可塑性原料70〜30重量%とからなる、窯業製品
を作製するための原料組成物を、それぞれその要旨とす
るものである。
【0013】請求項3の発明は、「前記非可塑性原料
が、瓦シャモット、タイルセルペン、コンクリート二次
製品粉末、及び高炉水滓、都市ゴミ焼却灰もしくは下水
汚泥溶融スラグなどに代表されるガラス質の廃棄物粉砕
細粉末から選ばれたいずれか一種又はこれら2種以上の
混合物である」処に特徴を有する請求項1又は2のいず
れか記載の、窯業製品を製造するための原料組成物を、
その要旨とするものである。
【0014】請求項4の発明は、「前記非可塑性原料
が、原料組成物量の20〜50重量%の瓦シャモット
と、原料組成物量の10〜20重量%の前記ガラス質の
廃棄物粉砕細粉末である」処に特徴を有する請求項3記
載の、窯業製品を製造するための原料組成物を、請求項
5の発明は、「前記非可塑性原料が、原料組成物量の1
0〜40重量%の瓦シャモットと、原料組成物量の20
〜30重量%のコンクリート二次製品粉末とである」処
に特徴を有する請求項3記載の、窯業製品を製造するた
めの原料組成物を、請求項6の発明は、「前記非可塑性
原料が、原料組成物量の10〜40重量%の瓦シャモッ
トと、原料組成物量の5〜25重量%のコンクリート二
次製品粉末と、原料組成物量の5〜10重量%の高炉水
滓、都市ゴミ焼却灰若しくは下水汚泥溶融スラグなどに
代表されるガラス質の廃棄物粉砕細粉末から選ばれたい
ずれか一種又はこれら2種以上の混合物とである」処に
特徴を有する請求項3記載の、窯業製品を作製するため
の原料組成物を、それぞれその要旨とするものである。
【0015】請求項7の発明は、「前記窯業製品が、陶
器質瓦、内装用若しくは外装用タイルなどの建築用資材
又は土木建築用資材である請求項1〜7のいずれかに記
載の、窯業製品を製造するための原料組成物を、その要
旨とするものである。
【0016】つぎに、請求項8の発明は、「瓦粘土、砕
石廃泥粘土などに代表される可塑性粘土鉱物30〜70
重量%と、粒子径0.5mm以下の非可塑性原料70〜
30重量%とからなる原料組成物が、混練、成形、乾
燥、焼成、焼結されてなる」処に特徴を有する窯業製品
を、請求項9の発明は、「瓦粘土、砕石廃泥粘土などに
代表される粘土質物10〜65重量%と、ベントナイト
20〜5重量%と、粒子径0.5mm以下の非可塑性原
料70〜30重量%とからなる原料組成物が、混練、成
形、乾燥、焼成、焼結されてなる」処に特徴を有する請
求項8記載の窯業製品を、それぞれその要旨とするもの
である。
【0017】請求項10の発明は、「前記非可塑性原料
が、瓦シャモット、タイルセルペン、コンクリート二次
製品粉末、又は高炉水滓、都市ゴミ焼却灰若しくは下水
汚泥溶融スラグなどに代表されるガラス質の廃棄物粉砕
細粉末から選ばれたいずれか一種又はこれら2種以上の
混合物である前記原料組成物が、混練、成形、乾燥、焼
成、焼結されてなる」処に特徴を有する請求項8又は9
のいずれか記載の窯業製品を、その要旨とするものであ
る。
【0018】請求項11の発明は、「前記非可塑性原料
が原料組成物量の20〜50重量%の瓦シャモットと、
原料組成物量の10〜20重量%の前記ガラス質の廃棄
物粉砕細粉末とからなる混合物である原料組成物が、混
練、成形、乾燥、焼成、焼結されてなる」処に特徴を有
する請求項10記載の窯業製品を、請求項12の発明
は、「前記非可塑性原料が原料組成物量の10〜40重
量%の瓦シャモットと、原料組成物量の20〜30重量
%のコンクリート二次製品粉末とからなる混合物である
前記原料組成物が、混練、成形、乾燥、焼成、焼結され
てなる」処に特徴を有する請求項10記載の窯業製品
を、請求項13の発明は、「前記非可塑性原料が原料組
成物量の10〜40重量%の瓦シャモットと、5〜25
重量%のコンクリート二次製品粉末と、5〜10重量%
の高炉水滓、都市ゴミ焼却灰又は下水汚泥溶融スラグな
どに代表されるガラス質の廃棄物粉砕細粉末から選ばれ
たいずれか一種若しくはこれら2種以上の混合物と、を
含む混合物である前記原料組成物が、混練、成形、乾
燥、焼成、焼結されてなる」処に特徴を有する請求項1
0記載の窯業製品を、それぞれその要旨とするものであ
る。
【0019】請求項14の発明は、「前記窯業製品が、
陶器質瓦、内装用若しくは外装用タイルなどの建築用資
材又は土木建築用資材である」処に特徴を有する請求項
8〜13のいずれかに記載の窯業製品を、その要旨とす
るものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の、窯業製品を製造
するための原料組成物について詳述するが、まず、窯業
製品を商品化するためには、まづコスト的な制約を受け
るので、原料費の節減と各製造工程における効率的な技
術改良が重要である。
【0021】本発明に係る窯業製品を作製するための原
料組成物は産業廃棄物を主原料として約80%含む組成
物であり、原料の低コスト化が図られている。これらの
産業廃棄物としては、例えば廃コンクリートセメント、
高炉水滓、都市ゴミ若しくは下水汚泥溶融スラグなどの
ような窯業産業以外の産業界から発生する大量の産業廃
棄物や、瓦やタイルなどの陶磁器の不良品を破砕して粉
末化してなる微細粉末などがあり、軽量化、低収縮、高
強度、及び高い生産性に役立つものが選択され組合され
ているところにその特徴がある。
【0022】請求項1の窯業製品を作製するための原料
組成物には可塑性粘土鉱物原料が全体の30〜70重量
%の割合で含有されており、これらの粘土鉱物原料とし
て、従来から広く使用されている瓦粘土と呼ばれる粘土
鉱物や、砕石業者がすいひ処理する際に発生する廃泥粘
土と呼ばれる粘土鉱物などを使用することができる。
【0023】前記廃泥粘土は、粘土成分の含有率が低く
その可塑性は小さいが、砂質成分として長石質を多量に
含んでいるから、陶器質原料としては化学成分的に好ま
しいものである。一部の瓦製造業者によって廃泥粘土を
混合した陶器質瓦が製造されているが、主原料として使
用されてはいない。したがって、廃泥粘土のほとんど全
てが産業廃棄物として処理されている。
【0024】そこで、本発明者らは、まず、陶器質瓦の
成形に対して必要な可塑性条件について検討した。通常
使用されている従来の陶器質瓦原料組成物を、真空土練
機にて原土20mm厚さの板状体に押出し成形した。つ
いで、前記板状体をローラー圧延設備を用いて厚さ10
mm、8mm、6mm、及び4mmの薄板状に圧延成形
したところ、厚さ6mm以上であると圧延表面にはキレ
ツが発生しないが、厚さ4mmでは圧延表面にキレツが
発生することが観察された。
【0025】本発明の前記原料組成物に含まれる前記可
塑性粘土質物の含有率及び調整の好適条件を検討するた
めに上記と同様の実験を実施したところ、可塑性粘土鉱
物原料の好適な含有割合は、原料組成物量に対して30
〜70重量%であることがわかった。とくに、原料組成
物量に対する可塑性粘土原料の含有量が30重量%の場
合は、可塑性粘土鉱物原料として真粘土を全体の10重
量%含みかつベントナイトを全体の20重量%も含む組
合せが好適であり、原料組成物量に対する可塑性粘土原
料の含有量が70重量%である場合は、可塑性粘土鉱物
原料として瓦粘土を全体の65重量%含みかつベントナ
イトを全体の5重量%も含む組合せであり、そして、可
塑性粘土鉱物原料として前記砕石廃泥粘土を使用する場
合は、廃泥粘土を全体の60重量%含みかつベントナイ
トを全体の10重量%も含む組合せが好適であった。
【0026】なお、原料組成物量に対する可塑性粘土原
料の含有量が30%の場合は、好適な設定条件のバラツ
キが大きく、含水率の僅かな差によって成形困難となる
ものもあった。製造工程において最も好適な粘土鉱物原
料の組成は、原料組成物量に対する可塑性粘土原料の含
有量が50重量%であり、該可塑性粘土原料の内訳が全
体の40〜38重量%が瓦粘土でありかつ10〜12重
量%がベントナイトである組み合せ、又は全体の15〜
20重量%が砕石廃泥粘土でありかつ10〜12重量%
がベントナイトである組み合せのときであった。
【0027】つぎに、本発明の前記原料組成物に混合せ
しめる非可塑性原料組成物として、瓦シャモット、タイ
ルセルペン、又は高炉水滓、都市ゴミもしくは下水汚泥
溶融スラグなどに代表される高温で少なくとも一度溶融
されたガラス質原料を使用することができる。
【0028】高炉水滓は、既に特許第1703866号
において開示したように、水滓ガラスを加熱焼成過程で
約800℃以上に加熱すると、微量の揮発成分の揮散と
ともに自己発熱反応をともなって結晶化し、容積の膨張
がおきて焼結体の収縮率は低下し、かつ焼結体の組織内
に微細な気孔が形成されて軽量化しているが、高強度で
あるという優れた特性を有するものである。
【0029】又、都市ゴミ溶融スラグや下水汚泥溶融ス
ラグは、特開平6−128016号公報(特願平4ー3
19185)において開示したように、加熱過程でガラ
ス真中に封入された微量の金属成分や炭素成分などによ
り膨張しながら結晶化するという特徴を有しており、焼
成収縮を小さくするための調整剤として有効なものであ
る。
【0030】これら高炉水滓やスラグを、瓦シヤモット
又はタイルセルペンと組み合わせることによって、焼成
収縮の少ない組成物とすることもできる。
【0031】つぎに、本発明の他の前記原料組成物とし
て、コンクリート二次製品の破砕粉末が全体の20〜3
0重量%の割合で含まれるものが開示されている。ここ
でいうコンクリート二次製品とは、古いコンクリートの
リサイクルとして再生骨材を製造する際に発生する、粒
度約3mm未満でありかつセメント水和物の含有率が2
0%〜30%であるものであり、粒度0.5mm以下に
紛砕して粒度を調整した後使用する。かかるコンクリー
ト二次製品には、コンクリートブロック、セメント瓦、
石綿セメント板などセメント水和物を含むものがある。
【0032】ポルトランドセメントなど水硬性セメント
類を含む焼結体の製造方法は、発明者による特許第17
26237号が公知である。近時、この研究をさらに進
めたところ、すでに充分硬化し水和反応が進んだセメン
ト水和物には約20〜25重量%の水和結晶水が含まれ
ており、これら含有水分は、焼成加熱過程において約5
00℃の加熱焼成温度にまで加熱される間に連続的に徐
々に僅かな収縮をともなって脱水され、さらに750〜
800℃程度に加熱されると水和結晶物がゲーレナイ
ト、ワラストナイトなどの無水結晶体に転移し、その際
に容積が膨張することがわかった。
【0033】一方、従来の雑粘土を配合した原料組成物
は、成形後の乾燥工程における生地表面からの水分の蒸
発(脱水)が早すぎると表面層が収縮して緻密な組織と
なり、生地芯部から水分蒸発(放出)の起きる気孔が閉
鎖されると該生地は変形を起こし、又結合組織の強度を
越える内部応力が発生するとキレツが発生する。これら
粘土水分の脱水は、理論的には100℃で自由水が脱水
するとともに、粘土質物を構成する粘土鉱物の種類と含
有率によって異なるが、概ね400〜600℃の温度範
囲で結晶水が脱水する。そして、これらの脱水が原因と
なって大きな乾燥収縮を起こすことがわかった。
【0034】また、非可塑性原料を多く含ませること
は、製造工程における乾燥時間を短縮するための対策と
して有効であることが知られているが、非可塑性原料を
10%以上含有すると、現在の一般的な製造法では成形
性の面において障害が起こり、物理的強度などの物性に
おいて製品の品質低下をもたらす。
【0035】本発明に係る原料組成物は、生地の形成性
を保持させるために必要な最小限の粘土鉱物原料をベー
スとするとともに非可塑性原料の粒度を0.5mm以下
としたところに第1の特徴がある。すなわち、20ミク
ロン以下の微粒子粘土質物に対して、5〜25倍の粒度
を有する非可塑性原料の粗粒子を組合わせてなる粒度構
成組織は、従来の粘土質生地の乾燥収縮に比較してその
乾燥収縮が約1/3以下であることがわかり、従来の粘
土質生地の乾燥速度に対して少なくとも3倍以上の急速
加熱乾燥を行ってもキレツや変形を起こすことがなかっ
た。
【0036】これらの原因を理論的に推理すると、前記
原料組成物の乾燥収縮が従来の粘土質生地の約1/3と
小さいから、水分蒸気が起きる生地表面に微細な気孔組
織を保持し続けることができ、これにより、前記気孔組
織が内部からの水分を常に誘導することができれうとと
もに生地表面から水分を気孔組織を介して容易に蒸発さ
せることができるためと推察できる。
【0037】また、急速加熱乾燥を行ってもキレツや変
形を起こさない理由を理論的に推理すると、表面部と芯
部との変化によって起こる内部歪が均一に分散された粗
粒子部分で分散されてしまうためと推察できた。また、
特に10ミクロン以下の毛細気孔を有しており、かつ吸
水率が12%〜15%の瓦シヤモット粒子は、毛細気孔
内に圧入された水分は100℃になっても容易に蒸発す
ることがなく、約200℃近く迄保水した状態を保ちな
がら徐々に水分を放出することが熱分析結果で確認でき
た。そして、前記セメント水和物の粒子からの水分放出
は100℃付近で始まり、そして少なくとも600℃ま
で持続されるものであることがわかった。
【0038】乾燥速度を早くするための条件は、生地表
面と芯部との温度バランスが重要であり、本発明の他の
特徴となるものである。
【0039】非可塑性原料の粒度が0.5mm以上とな
ると、特に粘土鉱物原料含有率の少ない当該原料組成物
にあっては、くすりかけ或いは燻し処理をした場合の焼
結体(製品)表面の性状が製品としての外観品質を損な
うものとなり、しかも、当該製品の物理的強度において
も満足できるものではなかった。
【0040】コンクリート二次製品粉末と高炉水滓等の
ガラス質スラグ類と瓦シヤモットとを組合わせであり当
該原料組成物は、粘土質原料の含有率が高いことが原因
となって生じる収縮を、非可塑性原料として混合した膨
張性の原料による膨張で相殺せしめるようになってお
り、本発明の又他の特徴となる処でもある。
【0041】
【実施例】本発明に係る原料組成物には数多くの組合わ
せがある。実施例として、先ず乾燥及び焼成工程での収
縮率の合計が従来品の1/3以下であり、更に現在の製
造設備の中に流用できる優れた成形性を有し、少なくと
も2倍以上の生産速度を可能とする、陶器質瓦を焼成す
るための原料組成物、及び焼成品(陶器質瓦)の物性
を、表1にまとめて示した。
【0042】表1に示した各実施例における乾燥速度
は、厚さが15mm、サイズ300x300mmの成形
生地を穴孔き鉄板上に置き、最高乾燥温度300℃に設
定したコンベアードライヤーで乾燥した時、乾燥生地に
キレツ等の外観品質に欠点を認めずその含水率が1.0
重量%以下となるまで乾燥するに要した所要時間であ
る。
【0043】又、焼成速度は、乾燥生地にくすりかけし
た後、耐火板上に置いてローラーハースキルンを用いて
焼成を行った時、焼成品の物理的物性を満足する状態に
焼結するに要した時間である。
【0044】陶器質瓦を製造する場合、成形生地の乾燥
工程における従来の乾燥速度は約38時間であるのに対
して、実施例1〜3の場合は約3時間であり、乾燥時間
を大幅に短縮できることがわかり、また、この乾燥工程
における従来の生地の乾燥収縮は約7%であるのに対し
て、実施例1〜3の場合は1.0〜1.3%であり、キ
レツや変形を起こしにくいことが明らかとなった。
【0045】また、従来、成形生地の焼成に要する焼成
時間は約20時間であるのに対して、実施例1〜3の場
合は約3時間で十分であり、焼成時間を大幅に短縮でき
ることがわかり、また、この焼成工程における従来の生
地の焼成収縮は約4〜5%であるのに対して、実施例1
〜3の場合は約1%であることが明らかとなった。 (以下余白)
【0046】
【0047】さらにまた、実施例1〜3の陶器質瓦の有
する吸水率、曲げ強度及びかさ比率は、いずれも従来の
陶器質瓦と比較して遜色がなく、優れた特性を具有する
陶器質瓦であることがわかった。
【0048】すなわち、比較的簡便な製造技術でまた一
般的な窯業設備を使用して、窯業製品をより経済的且つ
生産効率の良く量産することのできる低コストの原料組
成物を提供することができ、しかも当該窯業製品は、軽
量で、高強度、及び高品質の窯業製品であることがわか
る。
【0049】なお、本発明の前記原料組成物は、陶器質
瓦の他、内装用若しくは外装用タイルなどの建築用資材
又は土木建築用資材を作製するための原料組成物として
も使用することができ、その技術的思想は上記と実質的
同じであるから繰り返して述べない。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば特につぎのような優れた
効果がある。 1)本発明は建築材料として年間約700万トンの天然
資源である土壌粘土の採取による環境の自然破壊を防ぐ
ことができ、廃棄物リサイクルという国家的な推進テー
マにおいて原料資源の有効活用をすることができる。 2)本発明の対象となる廃棄物資源は、本文に詳細に説
明したように、従来のこの様な窯業技術においては利用
することができなかったものであるが、新しい発想に基
づく技術理論によって、製品、品質において、或いは高
い生産性による経済的効果において極めて効果のあるも
のであることを立証した。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 瓦粘土、砕石廃泥粘土などに代表される
    可塑性粘土鉱物30〜70重量%と、粒子径0.5〜
    0.1mmの非可塑性原料70〜30重量%とからな
    る、窯業製品を作製するための原料組成物。
  2. 【請求項2】 瓦粘土、砕石廃泥粘土などに代表される
    粘土質物10〜65重量%と、ベントナイト20〜5重
    量%と、粒子径0.5〜0.1mmの非可塑性原料70
    〜30重量%とからなる、窯業製品を作製するための原
    料組成物。
  3. 【請求項3】 前記非可塑性原料が、瓦シャモット、タ
    イルセルベン、コンクリート二次製品粉末、及び高炉水
    滓、都市ゴミ焼却灰もしくは下水汚泥溶融スラグなどに
    代表されるガラス質の廃棄物粉砕細粉末から選ばれたい
    ずれか一種又はこれら2種以上の混合物である請求項1
    又は2のいずれか記載の、窯業製品を作製するための原
    料組成物。
  4. 【請求項4】 前記非可塑性原料が、原料組成物量の2
    0〜50重量%の瓦シャモットと、原料組成物量の10
    〜20重量%の前記ガラス質の廃棄物粉砕細粉末である
    ことを特徴とする請求項3記載の、窯業製品を作製する
    ための原料組成物。
  5. 【請求項5】 前記非可塑性原料が、原料組成物量の1
    0〜40重量%の瓦シャモットと、原料組成物量の20
    〜30重量%のコンクリート二次製品粉末とであること
    を特徴とする請求項3記載の、窯業製品を作製するため
    の原料組成物。
  6. 【請求項6】 前記非可塑性原料が、原料組成物量の1
    0〜40重量%の瓦シャモットと、原料組成物量の5〜
    25重量%のコンクリート二次製品粉末と、原料組成物
    量の5〜10重量%の、高炉水滓、都市ゴミ焼却灰、又
    は下水汚泥溶融スラグなどに代表されるガラス質の廃棄
    物粉砕細粉末から選ばれたいずれか一種又はこれら2種
    以上の混合物と、であることを特徴とする請求項3記載
    の、窯業製品を作製するための原料組成物。
  7. 【請求項7】前記窯業製品が、陶器質瓦、内装用若しく
    は外装用タイルなどの建築用資材又は土木建築用資材で
    ある請求項1〜7のいずれかに記載の、窯業製品を作製
    するための原料組成物。
  8. 【請求項8】 瓦粘土、砕石廃泥粘土などに代表される
    可塑性粘土鉱物30〜70重量%と、粒子径0.5〜
    0.1mmの非可塑性原料70〜30重量%とからなる
    原料組成物が、混練、成形、乾燥、焼成、焼結されてな
    ることを特徴とする窯業製品。
  9. 【請求項9】 瓦粘土、砕石廃泥粘土などに代表される
    粘土質物10〜65重量%と、ベントナイト20〜5重
    量%と、粒子径0.5〜0.1mmの非可塑性原料70
    〜30重量%とからなる原料組成物が、混練、成形、乾
    燥、焼成、焼結されてなることを特徴とする請求項8記
    載の窯業製品。
  10. 【請求項10】 前記非可塑性原料が、瓦シャモット、
    タイルセルペン、コンクリート二次製品粉末、又は高炉
    水滓、都市ゴミ焼却灰若しくは下水汚泥溶融スラグなど
    に代表されるガラス質の廃棄物粉砕細粉末から選ばれた
    いずれか一種又はこれら2種以上の混合物である前記原
    料組成物が、混練、成形、乾燥、焼成、焼結されてなる
    ことを特徴とする請求項8又は9のいずれか記載の窯業
    製品。
  11. 【請求項11】 前記非可塑性原料が原料組成物量の2
    0〜50重量%の瓦シャモットと、原料組成物量の10
    〜20重量%の前記ガラス質の廃棄物粉砕細粉末とから
    なる混合物である原料組成物が、混練、成形、乾燥、焼
    成、焼結されてなることを特徴とする請求項10記載の
    窯業製品。
  12. 【請求項12】 前記非可塑性原料が原料組成物量の1
    0〜40重量%の瓦シャモットと、原料組成物量の20
    〜30重量%のコンクリート二次製品粉末とからなる混
    合物である前記原料組成物が、混練、成形、乾燥、焼
    成、焼結されてなることを特徴とする請求項10載の窯
    業製品。
  13. 【請求項13】 前記非可塑性原料が原料組成物量の1
    0〜40重量%の瓦シャモットと、5〜25重量%のコ
    ンクリート二次製品粉末と、5〜10重量%の高炉水
    滓、都市ゴミ焼却灰又は下水汚泥溶融スラグなどに代表
    されるガラス質の廃棄物粉砕細粉末から選ばれたいずれ
    か一種若しくはこれら2種以上の混合物と、を含む混合
    物である前記原料組成物が、混練、成形、乾燥、焼成、
    焼結されてなることを特徴とする請求項10記載の窯業
    製品。
  14. 【請求項14】前記窯業製品が、陶器質瓦、内装用若し
    くは外装用タイルなどの建築用資材又は土木建築用資材
    である請求項8〜132のいずれかに記載の窯業製品。
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