JP4020386B2 - ドアグリップの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドアグリップの取付構造に係り、特に、ドアトリムやバックドアトリムに設けられるドアグリップの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は、ドアパネルの室内側に装着される自動車用ドアトリム1を示すもので、この自動車用ドアトリム1の表面略中央部には、把手状にドアグリップ2が取り付けられている。そして、乗員はドア開閉の際、このドアグリップ2を掴んでドアの開閉操作を行なうため、ドアグリップ2の取付強度を強固に維持することが従来から要求されている。
【0003】
このドアグリップ2は、図15に示すように、表裏2分割体からなる樹脂成形体、すなわち、グリップベース3とグリップカバー4との2分割体から構成されており、図示はしないが、両者の両側縁には、係止爪と係止凹部とが対応して複数個設けられており、係止爪を係止凹部内に係着することにより、ドアグリップ2が接合固定される。
【0004】
更に、ドアグリップ2におけるグリップベース3には、上下の取付部に対応してドアトリム1を貫通して車体パネル側に固定するための取付用ボス5,6がそれぞれ突設されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
次に、図16乃至図18において、上側取付用ボス5の取付構造を説明するとともに、図19において、下側取付用ボス6の取付構造について説明する。尚、以下に説明する取付構造は、従来の公用手段であり、対応する先行技術文献は見当たらなかった。
【0006】
まず、図16に示すように、上側取付用ボス5の周面に嵌合爪5aが形成されており、かつ上側取付用ボス5の基部側には、フランジ5b及びこのフランジ5bに開口5cが開設されている。一方、グリップカバー4の上部側は、その内面側に先端が上方に向けて折曲されたフック4aが形成されている。
【0007】
従って、図18に示すように、ドアトリム1及び車体パネル(ドアパネル)7にドアグリップ2を取り付けるには、まず、ドアグリップ2におけるグリップベース3をドアトリム1及び車体パネル7にビス8等により固定する。
【0008】
このとき、グリップベース3の上側取付用ボス5をドアトリム1の貫通孔1a内に挿入すれば、嵌合爪5aが内方に撓み、上側取付用ボス5を所定寸法挿入した後は、嵌合爪5aが元位置に戻ることで、ドアトリム1の貫通孔1a縁部に嵌合爪5aが係着する。その後、車体パネル7に対してビス8を上側取付用ボス5のビス孔を通して締め付け固定することにより、車体パネル7に対してグリップベース3の上側部分を固定する。
【0009】
次いで、グリップベース3に対してグリップカバー4を係着固定することにより、ドアグリップの取り付けが完了するが、このグリップカバー4の取付手順としては、図18に示すように、まず、グリップカバー4の上部側裏面に突設したフック4aをグリップベース3における上側取付用ボス5の基部に設けた開口部5c内に挿入し、このフック4aを中心として、グリップカバー4の下部側を図18中矢印A方向に回動操作することにより、グリップベース3とグリップカバー4のそれぞれの両側縁に設けた係止爪と係止凹部を係着することで、グリップベース3に対してグリップカバー4を係着する。
【0010】
また、ドアグリップ2の下側取付構造としては、図19に示すように、下側取付用ボス6をアームレスト1bを通してドアトリム1の貫通孔1aに差し込んで、下側取付用ボス6のビス孔からビス8を車体パネル7に対して締め付け固定することにより、車体パネル7に対してドアグリップ2の下部側を固定している。尚グリップベース3は、ドアトリム1に取り付けられたアームレスト1bにビス1dにより予め固定されている。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−139160号公報 (第2頁、図4、図5、図12)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ドアグリップ2の従来の取付構造においては、グリップベース3をドアトリム1に仮アッセンブリした後、車体パネル7に対してドアトリム1を組み付ける際に同時にグリップベース3も車体パネル7にビス止め等により固定し、次いで、グリップベース3に対してグリップカバー4をまず上部側をフック4aを係止して、このフック4aを回転軌跡の中心としてグリップカバー4の下部側を回動操作することで、グリップベース3に対してグリップカバー4を係着するという構成を採用している。
【0013】
しかしながら、特に、ドアグリップ2の上部側の取付部においては、グリップカバー4のフック4aをグリップベース3における開口5cに差し込んだ後、所定の回転軌跡に沿ってグリップベース3に対してグリップカバー4を取り付けるという二段階の作業手順を必要とするため、作業性に劣るという問題点が指摘されている。
【0014】
また、グリップカバー4の上端4bにおいては、回転軌跡の支点側であるため、グリップカバー4の上端4bとドアトリム1との間にスキが発生し、美観の低下を招くという問題点も同時に指摘されている。
【0015】
更に、ドアトリム1に嵌合しているグリップベース3の上側取付用ボス5の嵌合爪5aが図中下方向に撓み易く、外れた場合には、ドアグリップ2とドアトリム1との間にスキが発生し、美観の低下やグラツキ等の不具合が生じることも指摘されている。
【0016】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ドアトリムやバックドアトリムに対するドアグリップの取付構造であって、ドアグリップ組付け時の作業性に優れるとともに、スキやグラツキ等が発生することがないドアグリップの取付構造を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ドアトリムの表面に把手状に取り付けられるドアグリップであって、ドアトリムに予め装着され、車体パネルにビス止め等により固定されるグリップベースと、このグリップベースに複数の係止部により係着固定されるグリップカバーとの表裏2分割体からなるドアグリップをドアトリムに取り付けるドアグリップの取付構造において、前記グリップベースには、ドアトリムの貫通孔を貫通して、車体パネルに固定するための取付用ボスが形成されるとともに、この取付用ボスの側面には、ドアトリムの貫通孔の縁部に嵌合する嵌合爪が形成され、この嵌合爪によりグリップベースをドアトリムに嵌着した後、グリップベースに対してグリップカバーをほぼ平行に位置決めし、グリップベースに向けてグリップカバーを水平方向に沿ってスライド操作して、このグリップカバーに設けた係着爪をグリップベースの取付用ボスの嵌合爪近傍部分の開口内に係着することにより、ドアグリップを組み付けることを特徴とする。
【0018】
ここで、ドアトリムやバックドアトリムに取り付けられるドアグリップの取付構造の他に、ドアトリムのアームレスト部に取り付けられるスイッチエスカッションパネルの取付構造、及びルーフトリム、リヤサイドトリム、ピラーガーニッシュ等の内装トリムに設けられるアシストグリップの取付構造に適用できる。
【0020】
そして、本願発明によれば、ドアトリムに予め装着したグリップベースに対して、グリップカバーを接合固定するには、グリップカバーをグリップベースに対してほぼ平行状態になるように位置決めし、その状態で水平方向に沿ってスライド操作すれば、グリップカバー裏面に突設した係着爪がグリップベースの取付用ボスの開口に係着することで、簡単にグリップベースとグリップカバーとを接合固定できる。
【0021】
従って、従来のようにフックを差し込んだ後、一方端を回動支点として、他端側を所定の回転軌跡に沿って回動操作して取り付けるという面倒な取付作業を廃止できるとともに、回動支点側の端部と内装トリムとの間にスキが発生することもない。
【0022】
更に、本発明の好ましい実施態様としては、グリップカバーに形成する係着爪は、コ字状スリットで画成される門型係着爪構造を採用するとともに、グリップベースの取付用ボスには、嵌合爪の上部側に係着爪と係止する開口を設定しておけば、門型係着爪の枠状体が嵌合爪の内方への撓みを規制することができる。従って、ドアトリムとグリップベースとの間の取付強度を強固に維持できる。
【0023】
更に、本発明の別の実施態様としては、グリップカバーに設けられる係着爪は、脚片の先端側に形成され、グリップベースの取付用ボスには、嵌合爪とボス底面との間に係着爪が係着する開口を設定することを特徴とする。
【0024】
従って、嵌合爪は、係着爪の脚片により内方への撓みが規制できることで、グリップベースの取付用ボスに形成した嵌合爪に撓みが生じることがないため、グリップベースとドアトリムとの間の強固な接合強度が長期に亘り得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るドアグリップの取付構造をドアトリムに取り付けられるドアグリップに適用した実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図1乃至図10は本発明の第1実施形態を示し、図1はドアグリップを備えた自動車用ドアトリムを示す正面図、図2は図1に示すドアグリップのグリップベースを示す(a)側面図、(b)内面図、(c)背面図、図3は同グリップベースにおける上側取付用ボスを示す斜視図、図4は図1に示すドアグリップにおけるグリップカバーを示す(a)側面図、(b)内面図、(c)正面図、図5は同グリップカバーの係着爪を示す斜視図、図6,図7は図1に示すドアグリップのそれぞれ上側取付部、下側取付部を示す各断面図、図8乃至図10は図1に示すドアグリップの取付作業手順を示す各説明図である。また、図11乃至図13は本発明の第2実施形態を示し、図11はグリップベースにおける取付用ボスを示す斜視図、図12はグリップカバーの係着爪を示す斜視図、図13はドアグリップの取付構造を示す断面図である。
【0027】
まず、図1乃至図10に基づいて本発明の第1実施形態について説明する。図1において、自動車用ドアトリム10は、ポリプロピレン(以下PPという)樹脂、あるいはタルクを混入したPP樹脂をモードプレス成形、又は射出成形により所要形状に成形されたドアトリム本体11に対して乗員が肘を掛けて休めるようにアームレスト12がほぼ中央に取り付けられており、その上方には、中接用クロス13が貼付されている。また、ドアトリム本体11の成形時にスピーカグリル14が一体成形されるとともに、図1では図示はしないが、アームレスト12の下側に設けられるドアポケットの背面側にポケットバックカバーが配設されている。
【0028】
ところで、図1に示すドアトリム10の表面に把手状にドアグリップ20が取り付けられているが、本発明は、このドアグリップ20のドアトリム10への組付け作業性を向上させるとともに、上側取付部A、下側取付部Bにおける特に上側取付部A近傍部分のスキを解消し、美観を高め、かつグラツキ等をなくし、確実な取付強度を達成できるようにしたことが特徴である。
【0029】
上記ドアグリップ20の上側取付部A、下側取付部Bを説明する前に、ドアグリップ20を構成するグリップベース30とグリップカバー40の構成について、図2乃至図5を基に説明する。図2はグリップベース30の構成を示すもので、(a)グリップベース30の側面図、(b)グリップカバー40に装着する面を示すグリップベース30の内面図、(c)パネル取付側を示すグリップベース30の背面図である。
【0030】
このグリップベース30は、PP樹脂の射出成形体から構成され、製品表面となる面、すなわち、グリップカバー40との接合面を除いた部位は、PVC樹脂等の表皮31により被覆されている。そして、このグリップベース30は、上下にそれぞれ車体パネルに取り付けるための取付用ボス32,33(以下、上側取付用ボス32、下側取付用ボス33とする)が一体形成されているとともに、車体パネルに取り付ける前にドアトリム10に仮止めするために、上側取付用ボス32の近辺にトリム取付用ボス34a、また、下側取付用ボス33の下方2箇所にトリム取付用ボス34b,34cが立設されている。
【0031】
更に、このグリップベース30は、ドアの開閉時、乗員が手で掴んで大きな荷重が加わるため、内面に格子状リブ35が一体形成され、強固な剛性を備えているとともに、図2(b)に示すように、上下の2箇所にロケート用凹部36が形成され、図3に示すグリップカバー40との接合を図るために、左右縁部に沿ってそれぞれ3箇所、計6箇所に係止孔37が設けられている。
【0032】
次いで、ドアグリップ20における上側取付部Aにおいて、図3に示すように、上側取付用ボス32の外周には、ドアトリム10に嵌合する嵌合爪38が形成され、この嵌合爪38の周囲には、スリット38aが略コ字状に開設され、嵌合爪38に撓み性を付与して、ドアトリム10内に円滑に挿入できるように構成され、更に、嵌合爪38の外周のスリット38aの中央部分には、グリップカバー40の係止手段と係着するための開口39が切欠き形成されている。
【0033】
次に、上述したグリップベース30に接合固定するグリップカバー40について図4に示す。(a)はグリップカバー40の側面図、(b)はグリップベース30に装着する面を示すグリップカバー40の内面図、(c)は製品表面となるグリップカバー40の正面図である。
【0034】
このグリップカバー40もグリップベース30と同様、PP樹脂の射出成形体から構成されており、製品表面には、外観意匠性を考慮して、メタル塗装面41が設けられている。そして、図4(a),(b)に示すように、グリップカバー40の内面の上下2箇所にグリップベース30のロケート用凹部36に挿入するロケートピン42が突設されているとともに、左右縁部に沿っては、グリップベース30の係止孔37に係着する係止爪43が形成されており、グリップベース30の係止孔37にグリップカバー40の係止爪43を係着することにより、グリップベース30に対してグリップカバー40をワンタッチ操作でフィット状に接合固定できる構成になっている。
【0035】
そして、グリップベース30における上側取付用ボス32の側面に嵌合爪38及び開口39を開設するのに対応して、グリップカバー40についても、従来のフックに替えて、係着爪44が門型係着爪構造として形成されている。すなわち、係着爪44は、外周スリット44aを介して枠状体45に支持されている。尚、この枠状体45には、両側に補強リブ46が一体化されて剛性が強化されている。
【0036】
次いで、ドアトリム10に対してドアグリップ20を組み付けた状態、すなわち、ドアグリップ20の上側取付部A、下側取付部Bについて、それぞれ図6,図7を基に説明する。ドアグリップ20の上側取付部Aについては、図6に示すように、ドアグリップ20におけるグリップベース30は、ドアトリム本体11の貫通孔11a内に上側取付用ボス32が差し込まれており、この上側取付用ボス32に設けた嵌合爪38がドアトリム本体11の貫通孔11a縁部に係着している。
【0037】
一方、ドアグリップ20におけるグリップカバー40は、グリップベース30に対してグリップベース30の係止孔37にグリップカバー40の係止爪43が係着することで、グリップベース30の表面にグリップカバー40を接合固定しているが、特に、図6で示すように、グリップカバー40の上端側裏面に設けた係着爪44がグリップベース30の上側取付用ボス32内に入り込み、開口39内に係着することで、グリップカバー40は、グリップベース30に確実に固定される。
【0038】
更に、この状態では、グリップベース30における嵌合爪38は、グリップカバー40における係着爪44周囲の枠状体45のうち、特に、図5に示す斜線部において、嵌合爪38と当接、あるいは対峙しているため、嵌合爪38が内方に撓むことがなく、ドアトリム本体11に対してグリップベース30が強固に組み付けられている。尚、車体パネル50の取付孔51に対してビス52が上側取付用ボス32のビス孔32aを通じて締め付け固定されている。
【0039】
次いで、ドアグリップ20の下側取付部Bの構成について、図7を基に説明する。ドアグリップ20の下側取付部Bに対応するドアトリム本体11は、アームレスト12が取り付けられており、アームレスト12に対してグリップベース30におけるトリム取付用ボス34bがビス12aにより固定され、グリップベース30における下側取付用ボス33は、アームレスト12の貫通孔12b及びドアトリム本体11とポケットバックカバー15の上端との間の貫通孔11b内に差し込まれ、車体パネル50の取付孔51にビス52を介して締め付け固定されている。
【0040】
そして、特に、下側取付用ボス33に対してその外周面にドアトリム本体11の端末及びポケットバックカバー15の端末を突き当て接合しており、走行中の振動等によってもガタツクことがなく、更に、中接用クロス13の巻込み端末部13aが取付用ボス33の外周面に当接している。
【0041】
従って、中接用クロス13の巻込み端末部13a及び、ポケットバックカバー15の端末が下側取付用ボス33の外周面に突き当たり、ガタツキが発生することがないばかりか、布地当たりしているため、走行中の振動等によっても低級音が発生することがなく、ドアグリップ20の下側取付部Bについても強固な取付構造が達成されている。尚、中接用クロス13に替えて、ドアトリム本体11を表皮仕様とし、TPO表皮等、表皮の巻込み端末部を下側取付用ボス33の外周面に突き当てるようにしても良い。
【0042】
次いで、図8乃至図10に基づいて、ドアグリップ20をドアトリム10及び車体パネル50に取り付ける取付作業手順について説明する。まず、図8に示すように、ドアトリム10に対してグリップベース30を取り付ける作業を第1に行なうが、図8に示すように、グリップベース30における上側取付用ボス32は、その側面に嵌合爪38が形成され、この嵌合爪38は、コ字状スリット38aの肉抜き部により、上側取付用ボス32をドアトリム本体11の貫通孔11a内に挿入する際、図中矢印Pで示す方向に嵌合爪38が容易に撓むため、グリップベース30の上部側をドアトリム本体11に簡単に差込装着することができる。
【0043】
また、グリップベース30の下側取付用ボス33は、アームレスト12の貫通孔12bを通してドアトリム本体11及びポケットバックカバー15等により形成される貫通孔11b内に差し込まれる。
【0044】
図9は、ドアトリム10にグリップベース30を組み付けた状態を示しており、このとき、図9では図示はしないが、グリップベース30の上側取付用ボス32の近辺に位置するトリム取付用ボス34aはドアトリム本体11に対してビス止め固定されており、グリップベース30の他のトリム取付用ボス34b,34cについては、アームレスト12に対してビス12aによりビス止め固定されている。
【0045】
従って、グリップベース30は、ドアトリム10に対して3箇所のトリム取付用ボス34a,34b,34cでビス止め固定されるとともに、上側取付用ボス32は、ドアトリム本体11の貫通孔11aに嵌合爪38により係着固定され、また、下側取付用ボス33については、ドアトリム本体11における中接用クロス13の巻込み端末部13aや、ポケットバックカバー15の端末により突き当て保持されている。尚、上側取付用ボス32については、嵌合爪38は、この状態では撓み易いため、必ずしも貫通孔11aに堅固な固定がなされているとはいえない。
【0046】
そして、ドアトリム10にグリップベース30を組み付けた状態で車体パネル50の取付孔51に対して上下側取付用ボス32,33のビス孔32a,33aを通じてビス52を締め付け固定することにより、グリップベース30を車体パネル50に固定する。
【0047】
その後、図10に示すように、車体パネル50及びドアトリム10に組み付けられているグリップベース30に対してグリップカバー40を組付け固定すれば良い。このとき、グリップカバー40は、左右両側に複数箇所設けた係止爪43をグリップベース30の係止孔37に係着することにより接合固定されるが、本発明においては、グリップカバー40の上端裏面に一体形成されている係着爪44をグリップベース30の上側取付用ボス32内部に挿入して、開口39内に係着させることで、グリップカバー40をグリップベース30に対して固定でき、しかも、係着爪44の枠状体45により嵌合爪38をロックすることができ、図6に示す取付構造をとることができる。
【0048】
すなわち、本発明に係るドアグリップ20の取付構造によれば、従来、グリップカバーの上端を差し込んだ後、グリップカバーの下端側を回転軌跡に沿って回動操作するのに比べて、グリップベース30に対してグリップカバー40を図10中矢印で示すように、水平方向に沿ってスライド移動させることで、グリップベース30の係止孔37に対してグリップカバー40の係止爪43を係着でき、特に、ドアグリップ20の上側取付部Aについては、グリップベース30における取付用ボス32の開口39内にグリップカバー40の上部側裏面に突設した係着爪44を嵌め込めば良いため、作業性が向上するとともに、グリップカバー40は、回転方式で取り付けるタイプでないため、グリップカバー40上端とドアトリム10との間にスキが発生することがなく、外観見栄えが低下することがない。
【0049】
次いで、図11乃至図13は、本発明の第2実施形態を示すもので、第1実施形態と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。すなわち、第2実施形態においては、ドアグリップ20におけるグリップベース30の上側取付用ボス32に設ける開口39の開設位置を変更するとともに、図12に示すように、グリップカバー40の係着爪44の形状も変更した。
【0050】
図11に示すように、嵌合爪38は、コ字状スリット38aが外周に形成され、良好な撓み性が付与されているが、この嵌合爪38と取付用ボス32の底面との間に矩形状の開口39が開設されている。そして、グリップカバー40は、図12に示すように、係着爪44は、長寸の脚片44bの先端に設けられ、剛性を強化する補強リブ46が脚片44bの背面に一体形成されている。
【0051】
従って、図13に示すように、この第2実施形態においても、グリップベース30における上側取付用ボス32の開口39内にグリップカバー40の上端裏面に設けた係着爪44を差し込むことでグリップベース30に対してグリップカバー40の組み付けを行なうようにしたから、グリップカバー40は水平方向にスライド移動させるだけで簡単に組付け作業が完了するとともに、係着爪44の脚片44bがグリップベース30における嵌合爪38の下面と当接、あるいは対峙するため、嵌合爪38が内方に向けて撓み変形することがないため、ドアグリップ20とドアトリム10との間にスキが発生することがなく、両者間で確実な取付強度が得られる。
【0052】
以上説明した実施形態は、ドアトリム10に取り付けられるドアグリップ20の取付構造に適用したものであるが、ドアトリム10のアームレスト部上面に取り付けるパワーウインドウスイッチ等のスイッチエスカッションパネル等に適用できるとともに、ルーフトリム、リヤサイドトリム、ピラーガーニッシュ等の内装トリムのアシストグリップに適用することもできる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係るドアグリップの取付構造は、ドアトリムに予め装着したグリップベースに対して、グリップカバーを接合固定するには、グリップカバーをグリップベースに対してほぼ平行状態になるように位置決めし、その状態で水平方向に沿ってスライド操作すれば、グリップカバー裏面に突設した係着爪がグリップベースの取付用ボスの開口に係着することで、簡単にグリップベースとグリップカバーを接合固定できる。従って、従来のようにフックを差し込んだ後、一方端を回動支点として、他端側を所定の回転軌跡に沿って回動操作して取り付けるという面倒な取付作業を廃止でき、かつ回動支点側の端部と内装トリムとの間にスキが発生することもないため、取付作業性を向上させるとともに、外観見栄えを高めることができるという効果を有する。
【0054】
更に、本発明の別態様によれば、グリップカバーに形成する係着爪は、コ字状スリットで画成される門型係着爪構造を採用するとともに、グリップベースの取付用ボスには、嵌合爪の上部側に係着爪と係止する開口を設定しておけば、門型係着爪の枠状体が嵌合爪の内方への撓みを規制することができる。従って、ドアトリムとグリップベースとの間の取付強度を強固に維持できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るドアグリップの取付構造の第1実施形態を示すもので、ドアグリップを備えた自動車用ドアトリムを示す正面図である。
【図2】図1に示すドアグリップにおけるグリップベースの構成を示す、(a)側面図、(b)内面図、(c)背面図である。
【図3】図1に示すドアグリップにおけるグリップベースの上側取付用ボスを示す斜視図である。
【図4】図1に示すドアグリップにおけるグリップカバーの構成を示す、(a)側面図、(b)内面図、(c)正面図である。
【図5】図1に示すドアグリップにおけるグリップカバーの係着爪を示す斜視図である。
【図6】図1に示すドアグリップにおける上側取付部の構成を示す断面図である。
【図7】図1に示すドアグリップにおける下側取付部の構成を示す断面図である。
【図8】図1に示すドアグリップにおけるグリップベースをドアトリムに取り付ける取付作業を示す説明図である。
【図9】図1に示すドアグリップにおけるグリップベースを装着したドアトリムを車体パネルに取り付ける取付作業を示す説明図である。
【図10】図1に示すドアグリップにおけるグリップベースに対してグリップカバーを取り付ける取付作業を示す説明図である。
【図11】本発明を適用したドアグリップの第2実施形態におけるグリップベースに形成する上側取付用ボスを示す斜視図である。
【図12】本発明を適用したドアグリップの第2実施形態におけるグリップカバーを示す斜視図である。
【図13】本発明を適用したドアグリップの第2実施形態における取付構造を示す断面図である。
【図14】従来の自動車用ドアトリムを示す正面図である。
【図15】従来のドアグリップの構成を示す説明図である。
【図16】従来のドアグリップにおけるグリップベースに設ける取付用ボスを示す斜視図である。
【図17】従来のドアグリップにおけるグリップカバーのフックを示す説明図である。
【図18】従来のドアグリップの上側取付部の構成を示す説明図である。
【図19】従来のドアグリップの下側取付部の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム
11 ドアトリム本体
11a,11b 貫通孔
12 アームレスト
12b 貫通孔
13 中接用クロス
15 ポケットバックカバー
16 突起
20 ドアグリップ
30 グリップベース
31 表皮
32 上側取付用ボス
33 下側取付用ボス
34a,34b,34c トリム取付用ボス
35 格子状リブ
36 ロケート用凹部
37 係止孔
38 嵌合爪
39 開口
40 グリップカバー
41 メタル塗装面
42 ロケートピン
43 係止爪
44 係着爪
44a 外周スリット
44b 脚片
45 枠状体
46 補強リブ
50 車体パネル
51 取付孔
A 上側取付部
B 下側取付部
Claims (2)
- ドアトリム(10)の表面に把手状に取り付けられるドアグリップ(20)であって、ドアトリム(10)に予め装着され、車体パネル(50)にビス止め等により固定されるグリップベース(30)と、このグリップベース(30)に複数の係止部により係着固定されるグリップカバー(40)との表裏2分割体からなるドアグリップ(20)をドアトリム(10)に取り付けるドアグリップ(20)の取付構造において、
前記グリップベース(30)には、ドアトリム(10)の貫通孔(11a)を貫通して、車体パネル(50)に固定するための取付用ボス(32)が形成されるとともに、この取付用ボス(32)の側面には、ドアトリム(10)の貫通孔(11a)の縁部に嵌合する嵌合爪(38)が形成され、この嵌合爪(38)によりグリップベース(30)をドアトリム(10)に嵌着した後、グリップベース(30)に対してグリップカバー(40)をほぼ平行に位置決めし、グリップベース(30)に向けてグリップカバー(40)を水平方向に沿ってスライド操作して、このグリップカバー(40)に設けた係着爪(44)をグリップベース(30)の取付用ボス(32)の嵌合爪(38)近傍部分の開口(39)内に係着することにより、ドアグリップ(20)を組み付けることを特徴とするドアグリップの取付構造。 - 前記グリップカバー(40)に設ける係着爪(44)を門型係着爪構造とし、グリップベース(30)の開口(39)内に該係着爪(44)を係着したとき、この係着爪(44)の周囲に位置して係着爪(44)を支持する枠状体(45)により、グリップベース(30)の嵌合爪(38)が内方に撓むことを規制したことを特徴とする請求項1に記載のドアグリップの取付構造。
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