JP4020241B2 - 車両用セキュリティ機構制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ドア錠や、イモビライザー,二輪車の荷物ケース,キーカバーなどのセキュリティ機構に対する車両用セキュリティ機構制御システムに関するものである。
【0002】
【発明の背景】
電波を利用した車両用アクチュエータ制御システムの一態様として、車両のドア錠の解錠/施錠を行う車両用ドア錠制御システムがある。この車両用ドア錠制御システムとしては、大別すると、携帯器を持ったユーザが、その携帯器に設けた操作ボタンスイッチを押下する必要がある手動式のものと、携帯器を持ち歩くだけで自動的に解錠,施錠が行われる自動式のものがある。
【0003】
そして、自動式の制御システムの場合、荷物を持っている時などに解錠操作をしなくともドアの解錠が行われるので、使用者の負担が軽減され、また、車両から降りるときにも自動的に施錠が行われるので、施錠のし忘れが防止できるため普及しつつある。
【0004】
この自動式のシステムを簡単に説明すると、携帯器から自己を特定するIDコードなどを含む信号を送信する。そして、車両に設置した親器は、係る携帯器からの信号の受信の有無や、受信状況(受信信号の電界強度等)に応じてドア錠の解錠/施錠を制御する。
【0005】
例えば、携帯器からの受信信号がない状態から受信信号を受信した場合には、係る携帯器を持ったユーザが車両に近づいてきていると判断できるので解錠を行い、受信信号を受信している状態から受信しなくなった場合には、車両から一定距離以上離れたと推定できるので施錠を行うように制御する。なお、このように受信信号の有無で判断すると、携帯器の故障や電池切れなどで携帯器から信号が送信されない場合に誤判定することになるので、通常、受信信号の電界強度を検出し、しきい値(判定基準)以上か否かにより解錠/施錠を制御する。
【0006】
従来のシステムでは、上記した手動式か自動式の何れかの機能を組み込むようにしていた。しかし、最近では両方の機能を組み込んだシステムの開発が望まれている。つまり、通常は自動式の機能により、携帯器を持ち歩くことで自動的にドア錠の解錠/施錠を制御する。そして、例えば確実に施錠するとともに、その施錠の際に発生する音などから確実に施錠されたことを知りたいと言う要求が生じた場合、手動操作により強制施錠命令を出力し、比較的車両に近い位置で施錠させることができるとよい。逆に、例えば同乗者等が先に車両の近くに至った場合等、自動式により解錠される位置よりも遠い位置から解錠したい場合には、手動操作により解錠させると便利である。
【0007】
しかし、このように2つの機能を持たせた場合、例えば、手動操作により解錠したとしても、その操作した位置が自動制御における所定エリア外とすると、自動制御に基づくドア上の制御では施錠となる。その結果、せっかくユーザの意図により解錠したとしても、その後自動制御により施錠されてしまうことになる。これは、逆の場合にも同様のことがありえる。つまり、手動操作により施錠しても、その後自動制御が働いて解錠されてしまうおそれがある。
【0008】
このように、手動操作はユーザの意思が直接反映された操作であるにもかかわらず、その後の自動制御によって係る意志と逆の動作が行われるのは好ましくない。しかも、施錠したのにその後解錠されると、セキュリティの面で好ましくない。また、解錠された後で施錠されると、例えば、携帯器を持ったユーザが車両から離れた位置にいて、他の同乗者が先に車両のドアの付近に至った場合に、ドアを開けることができなくなるので好ましくない。
【0009】
また、ドア錠の解錠/施錠以外にも、携帯器からのリモコン操作により動作する車両用のアクチュエータとしては、盗難防止システムの一つであるイモビライザー等がある。このイモビライザーも、降車時にユーザの意図と異なる動作が行われると好ましくない。
【0010】
さらに、二輪車の盗難防止システムの一つとして、車輪の鍵によるロックやハンドルロック等のセキュリティ機構がある。また、盗難・いたずら防止などを目的として、降車する際に、通常露出するエンジンキー部を開閉可能なキーカバーで閉塞するものもある。係るシステムにおいてもロック,キーカバーの開閉をさせるためのアクチュエータを作動させるために、携帯器を自動操作(マニュアル操作)するものがある。
【0011】
これらのセキュリティ機構においても、携帯器を持ち歩くだけで自動的に制御させる機能を付加した場合、上記したドア錠制御システムと同様の問題を生じる。
【0012】
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、利用者が携帯器を持ったまま移動するだけで自動的かつ確実にセキュリティ機構のセット動作並びに解除(施錠/解錠等)を行うことができるとともに、手動操作に伴うセキュリティ機構のセット動作並びに解除(施錠/解錠等)があった場合には、その手動操作に伴う処理並びにその後の状態を優先するようにした車両用セキュリティ機構制御システムを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本発明に係る車両用セキュリティ機構制御システムは、少なくともIDコードからなる第1出力信号を出力する自動信号送出手段と、操作ボタンを操作することにより所定の動作命令信号を含んだ第2出力信号を発生させる手動制御手段と、前記第1,第2出力信号を送信する送信手段を備えた携帯器と、前記携帯器から送出される前記第1,第2出力信号に基づき、車両のセキュリティ機構(ドア錠等)に対して作動指令信号を出力する親器を備えたものを前提としている。そして、前記親器は、前記携帯器からの信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記第1出力信号の入力レベルを判定する入力レベル判定手段と、前記入力レベル判定手段の出力や、前記第2出力信号に基づいて前記セキュリティ機構の制御を行うセキュリティ機構制御手段(実施の形態では、「ドア錠制御部24」に対応)とを有する。前記セキュリティ機構制御手段は、前記入力レベル判定手段の出力を基に自動的に前記セキュリティ機構の制御を行う自動制御モードと、前記第2出力信号に含まれる「施錠命令」或いは「解錠命令」を基に前記セキュリティ機構の制御を行う手動制御モードをとり、前記手動制御モードをとった後は、前記自動制御モードを一時停止するように動作し、前記一時停止の解除は、前記入力レベル判定手段の出力が判定基準以上と判定してから前記入力レベル判定手段の出力が判定基準より小さいと判定したときに行うようにした。
【0014】
また、別の解決手段としては、少なくともIDコードからなる第1出力信号を出力する自動信号送出手段と、操作ボタンを操作することにより所定の動作命令信号を含んだ第2出力信号を発生させる手動制御手段と、前記第1,第2出力信号を送信する送信手段を備えた携帯器と、前記携帯器から送出される前記第1,第2出力信号に基づき、車両のセキュリティ機構に対して作動指令信号を出力する親器を備え、前記親器は、前記携帯器からの信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記第1出力信号の入力レベルが判定基準以上か否かを判定する入力レベル判定手段と、前記入力レベル判定手段の前記判定基準を制御する判定基準制御手段と、前記入力レベル判定手段の出力や、前記第2出力信号に基づいて前記セキュリティ機構の制御を行うセキュリティ機構制御手段と、前記第2出力信号の受信を基に前記入力レベル判定手段における判定基準を変更させる判定基準制御手段と、を有し、前記セキュリティ機構制御手段は、前記入力レベル判定手段の出力を基に自動的に前記セキュリティ機構の制御を行う自動制御モードと、前記第2出力信号を基に前記セキュリティ機構の制御を行う手動制御モードをとるように構成し、前記判定基準制御手段における判定基準の変更処理は、前記第2出力信号が「施錠命令」を含む場合には、前記判定基準を標準の設定値よりも高くし、前記第2出力信号が「解錠命令」を含む場合には、前記判定基準を標準の設定値よりも低くする制御を行なうようにすることである。
【0015】
これらの発明によれば、自動信号送信手段から送出される第1出力信号が親器で受信でき、しかも、入力レベルが所定の判定基準以上の場合には、携帯器を持ったユーザが一定の距離のエリア内に存在していると判断でき、入力レベルが判定基準より小さい場合或いは受信できない場合には携帯器を持ったユーザがエリア外に存在していると判断できる。よって、エリア外にいる場合にはセキュリティ機構のセット(施錠)をし、エリア内にいる場合にはセキュリティ機構の解除(解錠)をする。これにより、携帯器を持った状態で移動することにより、セット,解除が自動的に行われる。
【0016】
なお、第2出力信号に基づく制御は、入力ベルを考慮することなく、第2出力信号を受信した場合には所望の制御を行うようにしても良いし、第1出力信号と同様に入力レベルを考慮しても良い。但し、考慮する場合には、第2出力信号の検知エリアを、第1出力信号のための判定基準で規定されるエリアよりも遠い位置まで広げる必要がある。なお、広げる方法としては、入力レベル判定手段における判定基準を複数設け、第2出力信号のための判定基準を低くすることがある。また、判定基準を同一値にした場合でも、携帯器における出力レベルを第2出力信号の方を大きく(強く)することにより対応できる等、各種の方式をとることができる。
【0017】
また、本発明では、手動信号制御手段を設け、動作命令信号を含む第2出力信号が送信されるので、親器は、係る第2出力信号を受信すると、携帯器と親器との距離に基づく制御(自動制御)に関係なく指定された動作命令に従ってセキュリティ機構の制御(セット/解除)を行う。
【0018】
このとき、係る第2出力信号に基づく制御が行われると、第1出力信号に基づく自動制御が一時停止したり、入力レベルの判定基準を変更することにより、手動に基づいて行った後、自動制御により前記と逆の制御を行われる可能性が可及的に抑制される。
【0019】
また、入力レベルを判定基準を変更した場合に、標準の判定基準に戻す条件としては、例えば、前記親器に、車両のエンジンキーのオン/オフの状態を判定するキー状態判定手段を設け、前記判定基準制御手段は前記車両のエンジンキーのオン/オフの状態に変化があったとき前記判定基準を前記標準の設定値に復帰させるようにしたり、前記親器に、前記第1,第2出力信号の未受信の時間を計測する計時手段を設け、前記判定基準制御手段は前記計時手段の出力が所定の値になったとき前記判定基準を前記標準の設定値に復帰させることができる。また、計時手段を設けた場合に、さらに警報手段を設け、警報手段は計時手段の出力が所定の値になったときに警報を発するようにするとよい。
【0020】
更に別の解決手段としては、少なくともIDコードからなる第1出力信号を出力する自動信号送出手段と、操作ボタンの操作に基づき、強制命令信号を発生させる手動制御手段と、前記手動制御手段で発生される前記強制命令信号に基づき前記自動信号送出手段を制御する自動信号制御手段と、前記第1出力信号を送信する送信手段を備えた携帯器と、前記携帯器から送出される信号に基づき、車両のセキュリティ機構に対して作動指令信号を出力する親器を設ける。そして、前記親器は、前記携帯器からの信号を受信する受信手段と、前記受信手段からの出力を基にセキュリティ機構の制御を行うセキュリティ機構制御手段とを有し、前記自動信号制御手段は、前記手動制御手段の強制命令信号が「施錠命令」に対応する場合に前記第1出力信号の送出を一時停止する制御を行うようにすることができる。そして、前記手動制御手段は、所定のボタンを押すことにより「施錠命令」或いは「解錠命令」を含んだ第2出力信号を発生させる機能を持ち、前記第2出力信号は、前記送信手段を介して送信するように構成した。このようにすると、手動操作に基づく信号をタイムラグなく送信することができる。
【0021】
このようにすると、例えば、手動制御手段からセット命令が出力された場合に、第1出力信号の送出を一時停止すると、親器側では係る第1出力信号が受信できなくなるので、セキュリティ機構をセットする。この状態で、手動制御手段から解錠命令が出力されると第1出力信号の送出が再開され、親器で係る信号を受信すると、所定のタイミングで解錠動作される。つまり、携帯器側では、手動/自動を問わず動作命令信号の内容を出力する必要が無く、消費電力が抑制できる。また、親器側では、動作命令信号の内容を認識する機能が不要となり、構成が簡略化できる。
【0023】
さらにまた、前記親器に前記受信手段が前記携帯器からの信号を受信していない時間を測定する未受信時間計時手段と、警報手段を設け、前記警報手段は前記未受信時間計時手段の出力が所定の値になったときに前記警報手段による警報動作を行うようにするとよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面を基にして説明する。以下に示す各実施の形態は、車両用セキュリティ機構制御システムの一形態であるドア錠の解錠/施錠を制御する車両用ドア錠制御システムに適用した例を示す。
【0025】
図1は、本発明に係る車両用セキュリティ機構制御システム(車両用ドア錠制御システム)の第1の実施の形態を示している。同図に示すように、送信機能を備えた携帯器10と、その携帯器10から送信される信号に基づきドア錠に対する開閉制御を行う親器20を備えている。すなわち、携帯器10からは間欠的に信号が送信され、親器20では受信した信号の状態に応じてドア錠に対して解錠,施錠命令を出力する。つまり、ユーザが携帯器10を持ち歩くだけで車両に近づくと自動的に解錠され、車両から離れると施錠が行われる。
【0026】
さらに本発明では、上記した自動的な解錠/施錠制御に加えて、携帯器10に設けた操作ボタンの押下に伴い送信される解錠命令信号/施錠命令信号に基づく手動操作による解錠/施錠制御機能も備えている。そして、具体的な構成は以下の通りである。
【0027】
まず、携帯器10は、自己を特定するためのIDや、親器20に対する命令等を特定するためのコードを出力信号(デジタル)を生成し出力する自動信号送出部11と、自動信号送出部11で生成されたコード情報を変調してアナログ信号からなる出力信号を生成するとともに、送信アンテナ13を介してその出力信号を送出する送信器12を備えている。なお、自動信号送出部11内或いは図示省略する制御部により、上記した出力信号は間欠的に送出されるようになっている。
【0028】
さらに、携帯器10のケースに設けた所定の操作ボタンの押下を検知し、所定の動作命令信号(解錠/施錠)を含んだ出力信号を発生させる本形態では手動制御部14を備えており、この手動制御部14で生成された出力信号も送信器12に与えられ、そこにおいて変調してアナログ信号からなる出力信号(強制命令信号)を生成するとともに、送信アンテナ13を介してその出力信号(強制命令信号)を送出するようになっている。
【0029】
つまり、携帯器10の送信アンテナ13からは、常時所定の間隔で自動信号送出部11からの信号に基づく出力信号が送出され、操作ボタンが押下された場合に、割り込みにより手動制御部14からの信号に基づく出力信号(強制命令信号)が送出されることになる。
【0030】
上記した各出力信号を受信し、所定の動作を行う親器20は、以下のようになっている。まず、親器20は、受信アンテナ21を介して捕捉した前記出力信号を受信する受信部22と、その受信部22で受信した出力信号の入力レベルを判定する入力レベル判定部23と、入力レベル判定部23の判定結果を基にドア錠の制御を行うドア錠制御部24を備えている。
【0031】
受信部22は、図2に示すように、RF部22a,IF部22bを介して中間周波に変換し、さらに復調部22cにて復調する。そして、この復調された受信した信号をコード判定部22dで解析し、IDコードなどから受信した信号が、対応する携帯器10からの出力信号か否か並びに自動信号送出部11からの定期的な出力信号か、手動制御部14からの手動操作に基づく出力信号(強制命令信号)かを判断し、その判断結果(正否並びに種類)をドア錠制御部24に与える。
【0032】
また、IF部22bの出力は、RSSI部22eにも与えられ、受信した入力レベル情報(Sメータ出力)を求め、その結果を入力レベル判定部23に与える。この入力レベル情報としては、アナログ,デジタルの何れの形態で出力することも可能である。
【0033】
入力レベル判定部23は、受信した出力信号の入力レベルがしきい値(判定基準)以上か否かを判断するものである。つまり、携帯器10と親器20との間に障害物などが無い場合、両者間の距離が近いほど入力レベルが高くなる。
【0034】
従って、ドア錠制御部24は、受信部22(コード判定部22d)からの判定結果が正規の対応する携帯器10の自動信号送出部11からの出力信号であり、かつ、出力信号の入力レベルがしきい値(判定基準)以上の場合には、車両に接近していると判断し、ドア錠の解錠を行う。また、しきい値未満の場合には、車両から離れていったと判断し、ドア錠の施錠を行う。具体的には、実際に解錠/施錠を行う装置に対し解錠/施錠命令を出力する。
【0035】
さらに、本形態は、携帯器10と親器20の位置関係などに基づき自動的に解錠/施錠が行われる車両用ドア錠制御システムであるので、車両のエンジンが作動中であるときは不要な動作を避けるため、親器20は携帯器からの信号の有無に関係なく施錠/解錠動作を行わない機能も持たせている。
【0036】
一方、ドア錠制御部24は、受信部22(コード判定部22d)からの判定結果が正規の対応する携帯器10の手動制御部14からの出力信号(強制命令信号)であった場合には、その強制命令信号の内容に従い解錠/施錠を行う装置に対し解錠/施錠命令を出力する。つまり、携帯器10から強制解錠命令が送られてきた場合には、ドア錠制御部24も解錠命令を出力し、強制施錠命令が送られてきた場合には、ドア錠制御部24も施錠命令を出力する。
【0037】
なお、本実施の形態では、受信部22内のコード判定部22dにて手動制御部14から送られる強制命令の内容まで判定するようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、コード判定部22dは、手動,自動を問わず、IDコードを識別して正規の携帯器10からの信号が否かを判断するようにし、受信部22とは別に図1中二点鎖線で示すように強制命令の内容を判定する手動信号判定部を設け、その手動信号判定部にて判定した強制命令(施錠/解錠)をドア錠制御部24に与えるようにすることもできる。
【0038】
この場合に、ドア錠制御部24は、手動信号判定部から検出信号があり、受信部22から正規の携帯器10からの受信であることの検知信号が与えられた際に、手動制御部14が発した所定の制御を行う。また、手動信号判定部で、IDコードも検出し、正規の携帯器からのIDコードの可否を判断する機能を備えるようにしても良い。
【0039】
上記した処理が、自動的並びに手動による解錠/施錠制御の基本機能である。ここで本発明では、手動制御部14からの出力信号(強制命令信号)に基づいてセキュリティ機構の制御(ドア錠の解錠/施錠制御)を行った場合、所定の解除条件を満たすまでは自動信号送出部11からよる動作を行わないようにする。そして、本実施の形態における解除条件は、入力レベル判定部23の出力が受信した出力信号の入力レベルがしきい値(判定基準)以下、つまり、携帯器10が所定のエリア外に移動したこととしている。
【0040】
具体的には、前回の入力レベル判定部23の判定結果がしきい値以上で、今回の判定結果がしきい値以下になった時に自動信号送出部11の動作停止を解除する。そして、それ以後は、通常の自動信号送信部11からの出力信号に基づいて携帯器10の接近/離反に伴い自動的にドア錠の解錠/施錠を制御するようになる。
【0041】
このようにすると、例えば、所定エリア内(入力レベルがしきい値以上)で手動操作に基づいて施錠した場合でも、自動信号送出部11からの出力信号(オート信号)に基づく動作は行なわれないため再度解錠されることはない。その後、一旦所定エリア外に出ると、自動信号送信部11からの出力信号が有効になるので、以後、携帯器10を持ち歩くだけで自動的に解錠,施錠が行われる。
【0042】
また、手動制御部14からの出力信号(強制命令信号)に基づいて解錠された際に、携帯器10が所定エリア(判定基準)外にいたとしても、自動信号送信部11からの出力信号に基づく動作は行われないので、再度施錠されてしまうことはない。そして、その後、一旦所定エリア(判定基準)内に入り、再度所定エリア外に出た場合に自動制御が再開するため、以後、携帯器10を持ち歩くだけで自動的に解錠,施錠が行われる。
【0043】
これにより、手動動作に基づくドア錠の解錠・施錠制御が行われた場合には、それ以降は一定の条件のもとで自動制御が停止されるので、その手動動作に基づいて制御したドア錠の状態が保持される。
【0044】
図3は、本発明の第2の実施の形態を示している。なお、携帯器10の構成は、図1に示す第1の実施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略する(この点は、以下に示す各実施の形態でも同様である)。
【0045】
また、親器20は、図1と比較すると明らかなように、入力レベル判定部23のしきい値(判定基準)を設定・変更する判定基準制御部25を設けている。すなわち、この判定基準制御部25は、受信部22からの受信信号を受け、手動制御部14からの出力信号(強制命令信号)を受信した場合にはしきい値を変更する。具体的には、強制命令信号が「施錠命令」の場合には、しきい値(判定基準)を標準よりも高くし、よりドアの近くで施錠/解錠がされるようにする。これにより、たとえ標準では解錠されるエリア内にいたとしても、しきい値が高くなることにより解錠されず、手動操作に伴う施錠命令に基づいて施錠された状態が保持される。
【0046】
また、強制命令信号が「解錠命令」の場合には、反対にしきい値(判定基準)を標準よりも低くし、ドアから遠い位置に設定する。これにより、たとえ標準では解錠されるエリアの外にいて、自動制御では施錠処理がされるような場合でも、しきい値が低くなることによりエリア内に位置することになり解錠されず、手動操作に伴う解錠命令に基づいて解錠された状態が保持される。
【0047】
従って、標準での所定エリア外にいるときに手動操作によって解錠した場合に、自動制御による施錠動作をしてしまうおそれが無くなり、また、標準での所定エリア内にいるところに手動操作によって施錠した場合に、その後の移動に伴い自動制御による解錠動作をしてしまうおそれが無くなる。つまり、手動操作によるドア錠の制御が優先され、その状態が保持される。
【0048】
一方、上記のようにしてしきい値(判定基準)を変えた後、元の状態に復帰させるためには、例えば、図示するように、キー状態判定部26を設け、エンジンキーの変化で標準の設定値に戻すようにする。すなわち、例えばキー状態判定部26により、エンジンキーがオンになったのを検知すると、標準の設定値に戻すように制御する。また、オンからオフに変わったことを検知した際に標準の設定値に戻すように制御するようにしてもよい。
【0049】
つまり、エンジンキーがオンになると、運転者等が車両内に乗り込んだと推定でき、また、エンジンキーがオンからオフに変わった場合も、少なくとも運転者等がそれまで車両内に存在していたと推定できるので、ドア錠に対する解錠/施錠(特に解錠)の制御動作に一区切りが付いたと判断できる。そのため、係る状態を一種のトリガとして標準に戻す。
【0050】
なお、キー状態判定部26は、車のバッテリーの電圧やオルタネータノイズの状態でエンジンが始動しているか否かを確認し、エンジンが始動していないときエンジンキーがオフであると判定してもよいし、アクセサリ電源が供給されているか否かを監視して供給されていないときをエンジンキーがオフであると判定してもよい。なおまた、その他の構成並びに作用効果は、上記した第1の実施の形態と同様であるので、対応する部材に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0051】
図4は、本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態では、上記した第2の実施の形態と同様に、手動操作によりドア錠の解錠/施錠が制御された場合に、判定基準制御部25にて入力レベル判定部23のしきい値(判定基準)を変更し、手動操作に基づく命令が維持されるようにしている。
【0052】
ここで本形態では、第2実施の形態におけるキー状態判定部26に変えて計時部27を設けている。この計時部27は、受信部22からの出力を受け、携帯器10からの出力信号を受信していない時間を計測し、一定時間対応する携帯器10からの信号を受信しなくなった際に、検知信号を判定基準制御部25に与えるように動作する。
【0053】
判定基準制御部25は、上記検知信号を受信した場合に、しきい値(判定基準)を標準の設定に戻すように制御する。このようにすると、手動操作に基づいてドア錠の制御を行った後、ユーザが車両から離れていった場合に、標準の設定値に復帰するので、次に近づいてきた場合には、標準の距離に達したときに自動的に解錠される。よって、ユーザは、必ず車両から降りて離れていく事態が発生するので、手動操作に伴いしきい値が変更されたままとなるのが抑制され、最適な自動制御を行う標準のしきい値に復帰させることができる。
【0054】
その他の構成並びに作用効果は、上記した各実施の形態と同様であるので、対応する部材に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、上記した実施の形態では、計時部27は、連続して出力信号を受信しない時間を計測するようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、手動制御部14からの出力信号(強制命令信号)を受信した時からの時間を計時し、係る受信したときから一定時間経過した場合に検知信号を出力し、これを受けた判定基準制御部25が標準の設定値に復帰させるようにしても良い。
【0055】
さらに、第2の実施の形態と第3の実施の形態を組み合わせてもよい。すなわち、例えば図3に示した第2の実施の形態を基本とし、受信部22からの入力を受け、判定基準制御部25に出力する計時部27を組み込む。そして、判定基準制御部25は、キー状態判定部26と計時部27からの信号の入力を待ち、例えば、いずれか一方からでも復帰条件を満たす信号が入力された場合にしきい値を標準値に復帰させるように制御する。
【0056】
図5は、本発明の第4の実施の形態を示している。本実施の形態は、上記した第3の実施の形態を基本としている。すなわち、計時部27の出力(検知信号)を判定基準制御部25とともに警報部28にも与える。そして、警報部28は、検知信号を受けると警報を発生するようにする。
【0057】
これにより、ユーザは、標準の設定に戻ったことを知ることができる。なお、警報の種類としては、ブザーなどの音声としたり、ランプ,インジケータなどの表示灯などとする他、各種のものを用いることができる。なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した各実施の形態と同様であるのでその詳細な説明を省略する。
【0058】
また、具体的な図示は省略するが、この第4の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせても良い。また、その場合に、警報部28は、キー状態判定部26の出力に基づいて警報を発するようにすると良い。
【0059】
図6は、本発明の第5の実施の形態を示している。本実施の形態では、上記した各実施の形態と相違して、携帯器10側を改良している。まず、携帯器10の移動に伴い自動的に行われるドア錠の解錠/施錠の制御は、上記した各実施の形態と同様に、自動信号送出部11にてIDを含む出力信号を間欠的に生成し、その出力信号を送信器12から送信アンテナ13を介して送信する。
【0060】
そして、親器20は、受信アンテナ21,受信部22並びにドア錠制御部24を設け、受信アンテナ21を介して受信した出力信号を受信部22で解析し、正規の携帯器10からの出力信号を受信したか否かを判断する。そして、正規の受信信号を受信した場合には、親器20(車両)から一定のエリア内に携帯器10を持ったユーザが存在していると判断し、ドア錠制御部24は解錠命令を出力する。逆に、一定期間(少なくと、間欠動作する期間)以上連続して出力信号を受信できない場合には、親器20(車両)から一定のエリア外に携帯器10を持ったユーザが存在していると判断し、ドア錠制御部24は施錠命令を出力する。
【0061】
つまり、上記した各実施の形態における入力レベル判定部23におけるしきい値を「0」にしたものと等価の動作をする。従って、携帯器10を持ったユーザが車両から一定の距離のエリア内に進入して来ると自動的にドア錠が解錠され、一定の距離のエリア外に出るとドア錠が施錠されることになる。これが、自動的に行われるドア錠の制御のための機構である。
【0062】
一方、手動操作に伴うドア錠の制御のための機構は、以下のようになっている。すなわち、手動制御部14が、図示省略の操作ボタンの押下に伴い強制解除命令,強制施錠命令を出力するのは上記した各実施の形態と同様であるが、その命令の出力先が送信器12ではなく自動信号制御部15としている。そして、この自動信号制御部15は、手動制御部14の作動内容(解錠命令/施錠命令)に基づき自動信号送出部11の制御を行う。
【0063】
この自動信号制御部15の具体的な機能は、手動制御部14から強制施錠命令を受けると、定常状態では間欠的に出力信号を送出している自動信号送出部11に対し、送出を一時停止するようにしている。すると、親器20は対応する携帯器10からの出力信号を受信できなくなるので、施錠する。また、自動信号制御部15は、手動制御部14から強制解錠命令を受けると、自動信号送出部11の送出を再開する。これにより、親器20は対応する携帯器10からの出力信号を受信し始めるので、解錠する。
【0064】
つまり、本形態によれば、定常状態では自動信号送出部11から出力信号が間欠的に送信器12に与えられ、親器20に対して出力信号を間欠的に送信するので、親器20は係る出力信号の受信の有無に基づいて自動的にドア錠の解錠/施錠の制御が行われる。そして、所定のエリア内で手動操作により、施錠ボタン等が押下されると、出力信号の送信が一時停止されるので、ドア錠が施錠される。このように手動操作により施錠されると、一旦手動操作に伴う解錠命令が行われるまでは、自動制御は停止される。
【0065】
ここで、自動信号送出部11における出力信号の生成・送出する際の動作(機能)について説明する。定常状態では間欠的に一定間隔毎に出力信号を生成し出力している。従って、例えば、出力信号を送出した後、タイマなどにより一定時間を計測し、次の送出タイミングに来たことを認識すると、送出許可フラグを確認し、フラグが立っている場合に出力信号を生成し送出するようにし、フラグが立っていない場合には出力信号を送出しないように動作する。
【0066】
ここで出力信号を送出しないとは、信号自体を生成しない場合と、生成はするものの出力をしない場合のいずれも含む。また、上記送出許可フラグは、自動信号制御部15が設定し、手動制御部14から施錠命令が与えられた場合には送信許可フラグを「0:不許可」にセットし、解除命令が与えられた場合には送信フラグを「1:許可」にセットする。
【0067】
これにより、定常状態では、送信許可フラグが「1」になっているので、上記した一定の間隔で出力信号が送出される。また、所定の操作ボタンが押下され、手動制御部14から施錠命令が出されると、送信許可フラグが「0」になるので、出力信号は送出されない。但し、この例では、一時停止中でも所定間隔はカウント・計時し、送出タイミング毎に送信許可フラグのチェックを行う。よって、その後に解除命令が与えられた場合には、上記した送出タイミングで出力信号の送信を開始する。
【0068】
ところで、上記した方式では、手動制御部14から解除命令が発せられた後、実際に出力信号が送出されるまでの期間として、上記間欠動作タイミング分だけタイムラグを生じるおそれがある。そこで、係るタイムラグの発生を防止するためには、例えば、手動制御部14から解除命令を受けると、すぐに出力信号を生成するとともに送出し、以後は、その送出した出力信号を基準に所定のタイミングで間欠的に出力することもできる。また、この解除後の1回目の出力信号はすぐに送出し、2回目以降は一時停止する前の送信タイミングに合わせて送出することもできる。
【0069】
上記したように、手動操作に伴う解錠/施錠を行うには、係る強制命令の動作を特定する信号(情報)をIDに付与する必要があり、全体として出力信号のデータ長が増える。すると、携帯器10の消費電力も増大してしまう。また、親器20にとっても別途係る強制命令信号の処理のための機構が必要となり、手動操作に伴う解錠/施錠制御機構を持たない機種と回路構成を兼用することができない。
【0070】
しかし、本実施の形態では、手動操作に伴うドア錠制御機能の有無に拘わらず、親器20は同一の構成を取ることができる。また、携帯器10から出力される出力信号には、強制命令の動作内容を特定する情報が不要であるので、データ長も短くでき、消費電力を低減することができ、電池の寿命が延びる。なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した各実施の形態と同様であるので、対応する部材に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0071】
図7は、本発明の第6の実施の形態を示している。本実施の形態では、第5の実施の形態と同様に、携帯器10に自動信号制御部15を設け、手動制御部14から手動操作(操作ボタンの押下)に基づく強制命令信号(施錠)が出力されたことをトリガとして、自動信号送出部11の動作を一時停止させ、自動制御のための出力信号の送出をしないようにする。また、自動信号送出部11が一時停止している状態で手動制御部14から強制命令信号(解除)が出力された場合には、一時停止を解除し、間欠的に出力信号を送出する。
【0072】
そして、本実施の形態では、第1の実施の形態などと同様に手動制御部14にて携帯器10を特定するIDコードと動作命令を特定する出力信号(強制命令信号)を生成し、送信器12で変調後、送信アンテナ13から送信するようになっている。
【0073】
そして、この出力信号(強制命令信号)を受信した対応する親器20は、その受信した内容に従い、ドア錠の制御を行う。従って、仮に受信した出力信号(強制命令信号)の内容が「施錠命令」の場合には、それに従ってドア錠を施錠するが、その後は携帯器10は出力信号の送信が一時停止されるので、親器20側でも当然出力信号を受信することはできず、施錠されたままとなる。また、本実施の形態では、直接手動制御部14で出力信号を生成し、親器20に向けて送信するので、タイムラグがなくなり、迅速にユーザが所望する動作をさせることができる。なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した第5の実施の形態等と同様であるので、対応する部材に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0074】
図8は、本発明の第7の実施の形態を示している。本実施の形態では、上記した第5の実施の形態を基本とし、親器20側の構造を改良している。すなわち、親器20内に、受信部22が対応する携帯器10からの出力信号を受信していない時間を測定する未受信時間計時部29と、その未受信時間計時部29の出力に基づいて警報を発する警報部28とを備えている。
【0075】
つまり、受信部22は、対応する携帯器10からの正規の出力信号を受信すると、その旨未受信時間計時部29に通知する。この通知を受けた未受信時間計時部29はタイマ値をリセットするとともにリスタートする。そして、タイマ値が一体の値(少なくとも、自動信号送出部11の間欠駆動の期間以上)を超えると、その旨警報部28に通知し、係る通知を受けた警報部28は、所定の警報を発する。一定時間以上未受信の場合に警報動作を行う。すなわち、一定時間出力信号を受信していないと警報が発せられることになる。
【0076】
これにより、ユーザに対して現在自動制御は行われておらず手動制御モードで動作していることを通知することができる。つまり、係る警報を認識したユーザは、車両(親器)20のそばにいることになるので、自動制御モードで動作中であれば、携帯器10からは出力信号が間欠的に出力されるので、警報が発せられることはない。よって、係る状態で警報が発せられた場合には、出力信号が一時停止中、つまり、手動制御モードで動作中であることを知ることができるので、この警報を認識したユーザは、例えば解除ボタンを押下するなどの所定の処理を行い、自動制御モードに復帰させることができる。
【0077】
もちろん、自動制御モードで動作中で携帯器を持ったユーザが車両から離れていった場合も、出力信号を受信できなくなるので、一定時間経過すると警報部28が警報を発する。但し、その場合にはユーザが車両(親器20)の近くにいないため、係る警報を認識することはないので問題はない。
【0078】
また、上記したように出力信号の未受信時間を計時するのではなく、一定時間オートモードへの切替が行なわれない場合警報するようにしてもよい。係る構成を取ると、上記した後者のような場合の無駄な警報の発生を抑制できる。
【0079】
なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した第5の実施の形態等と同様であるので、対応する部材に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、図示の例では、第5の実施の形態を基本としたが、第6,第7の実施の形態の何れに対しても適用できるのはもちろんである。
【0080】
図9は、本発明の第8の実施の形態を示している。本実施の形態の機能は、第2の実施の形態に対応するものである。すなわち、受信した出力信号の入力レベルをしきい値(判定基準)と比較する場合、受信部22にRSSI部22eを設けて、入力レベルを入力レベル判定部23にて直接的に判定基準と比較したが、本実施の形態では間接的に判定するようにしている。
【0081】
すなわち、RF部22aに減衰設定部22f(アッテネータ)を設け、判定基準制御部25は、減数設定部22fのON/OFFを制御することにより判定基準の設定を行うようにしている。
【0082】
すなわち、仮に減衰設定部22fをOFFにすると、受信した信号をそのまま減衰することなくIF部22bに与えられる。すると、比較的遠い位置の携帯器10から発信された出力信号であってもコード判定部22dにて同期がとられてIDコードを認識される。もちろん、一定以上離れると、雑音の影響が無視できなくなり、同期がとれなくなったり、IDコードを識別できなくなる。
【0083】
一方、減衰設定部22fをONにすると、RF部22aから出力される信号レベルは、減衰されるので、比較的近い位置にある携帯器10から発信された出力信号でないと、減衰されて雑音の影響が強くなり、確実にIDコードを認識されなくなる。
【0084】
つまり、コード判定部22dにて正常にIDコードを判定できるか否かにより、入力レベルが判定基準以上か否かの判定を行うことができ、しかも、減衰設定部22fのON/OFFを切り替えることにより、判定基準を高くしたり低くしたりすることができる。本形態では、このコード判定部22d等が、入力レベル判定手段の機能を実現している。
【0085】
従って、標準では減衰設定部22fをOFFにしておき、受信した手動制御部14からの出力信号が「施錠命令」の場合には、減衰設定部22fをONにして判定基準を標準よりも高くし、よりドアの近くで施錠/解錠がされるようにする。これにより、たとえ標準では解錠されるエリア内にいたとしても、判定基準が高くなることにより解錠されず、手動操作に伴う施錠命令に基づいて施錠された状態が保持される。
【0086】
なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した第2の実施の形態と同様であるので、対応する部材に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、図示の例では第2の実施の形態に適用した例を示したが、他の実施の形態にも適用できるのはもちろんである。
【0087】
上記した各実施の形態では、何れもセキュリティ機構として車両のドア錠に適用し、降車時に行うセット動作としては施錠処理であり、乗車時等に行う解除動作としては解錠動作である車両用ドア錠制御システムに適用した例を示したが、本発明はこれに限ることはなく、トランクの錠,イモビライザー,二輪車の荷物ケース,キーカバー,セキュリティ等のセキュリティ機構に対する制御システムに適用することができる。
【0088】
すなわち、イモビライザーの場合、携帯器を持ち歩くだけで、降車する際に自動的にセットされ、乗車して携帯器と車両に設置された親器との距離が近づくと解除されてエンジンを始動可能にすることができる。また、手動操作によってセット/解除することもできる。そして、ドア錠における施錠/解錠と同様に、手動操作によりセット/解除動作が行われた場合には、それを優先し、その直後に自動制御により手動操作と異なる制御を行うことなく、ユーザが所望する状態にすることができる。
【0089】
また、二輪車(自転車を含む)の荷物ケース(ヘルメットなどを収納する部分)にも、盗難防止の点から錠が取りつけられているものがあり、ドア錠制御システムと同様の原理に従い、運転者が二輪車に近づくと自動的に解錠され、離れると施錠される。しかも、手動操作により解錠/施錠が行われた場合には、それが優先される。
【0090】
同様に、二輪車における車輪やハンドルロック等におけるセット動作(一種の施錠)と解除(一種の解錠)についても、自動制御と手動操作に基づく制御を矛盾することなく確実に動作することができる。
【0091】
さらにまた、最近の自動二輪車では、エンジンキー部を覆うことができるキーカバーが実装され、降車する際には、係るキーカバーでエンジンキー部の露出部位を閉塞(セット)し、運転する際にはキーカバーが移動してエンジンキー部を露出(解除)してキーを指し込んでエンジンを始動するようにしたシステムも実用化されている。係るキーカバーの開閉を、本システムにより自動的に行うとともに、降車時に確実にキーカバーでエンジンキー部を閉塞(セット動作)することができる。そして、手動操作による処理が優先される。もちろん、セキュリティ機構としては、上記例示列挙した機構に限ることはなく、他の機構にも適用できるのはもちろんである。
【0092】
【発明の効果】
以上のように本発明では、利用者が携帯器を持ったまま移動するだけで自動的かつ確実にセキュリティ機構のセット動作並びに解除(施錠/解錠等)を行うことができるとともに、手動操作に伴うセキュリティ機構のセット動作並びに解除(施錠/解錠等)があった場合には、その手動操作に伴う処理並びにその後の状態を優先することができる。よって、ユーザが所望する状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用セキュリティ機構制御システムの一態様である車両用ドア錠制御システムの第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】受信部の内部構造を示したブロック図である。
【図3】本発明に係る車両用アクチュエータ制御システムの一態様である車両用ドア錠制御システムの第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る車両用アクチュエータ制御システムの一態様である車両用ドア錠制御システムの第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る車両用アクチュエータ制御システムの一態様である車両用ドア錠制御システムの第4の実施の形態を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る車両用アクチュエータ制御システムの一態様である車両用ドア錠制御システムの第5の実施の形態を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る車両用アクチュエータ制御システムの一態様である車両用ドア錠制御システムの第6の実施の形態を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る車両用アクチュエータ制御システムの一態様である車両用ドア錠制御システムの第7の実施の形態を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る車両用アクチュエータ制御システムの一態様である車両用ドア錠制御システムの第8の実施の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 携帯器
11 自動信号送出部
12 送信器
13 送信アンテナ
14 手動制御部
15 自動信号制御部
20 親器
21 受信アンテナ
22 受信部
23 入力レベル判定部
24 ドア錠制御部
25 判定基準制御部
26 キー状態判定部
27 計時部
28 警報部
29 未受信時間計時部

Claims (7)

  1. 少なくともIDコードからなる第1出力信号を出力する自動信号送出手段と、操作ボタンを操作することにより所定の動作命令信号を含んだ第2出力信号を発生させる手動制御手段と、前記第1,第2出力信号を送信する送信手段を備えた携帯器と、
    前記携帯器から送出される前記第1,第2出力信号に基づき、車両のセキュリティ機構に対して作動指令信号を出力する親器を備え、
    前記親器は、前記携帯器からの信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した前記第1出力信号の入力レベルを判定する入力レベル判定手段と、
    前記入力レベル判定手段の出力や、前記第2出力信号に基づいて前記セキュリティ機構の制御を行うセキュリティ機構制御手段と、
    を有し、
    前記セキュリティ機構制御手段は、前記入力レベル判定手段の出力を基に自動的に前記セキュリティ機構の制御を行う自動制御モードと、前記第2出力信号に含まれる「施錠命令」或いは「解錠命令」を基に前記セキュリティ機構の制御を行う手動制御モードをとり、
    前記手動制御モードをとった後は、前記自動制御モードを一時停止するように動作し、
    前記一時停止の解除は、前記入力レベル判定手段の出力が判定基準以上と判定してから前記入力レベル判定手段の出力が判定基準より小さいと判定したときに行うようにしたことを特徴とする車両用セキュリティ機構制御システム。
  2. 少なくともIDコードからなる第1出力信号を出力する自動信号送出手段と、操作ボタンを操作することにより所定の動作命令信号を含んだ第2出力信号を発生させる手動制御手段と、前記第1,第2出力信号を送信する送信手段を備えた携帯器と、
    前記携帯器から送出される前記第1,第2出力信号に基づき、車両のセキュリティ機構に対して作動指令信号を出力する親器を備え、
    前記親器は、前記携帯器からの信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した前記第1出力信号の入力レベルが判定基準以上か否かを判定する入力レベル判定手段と、
    前記入力レベル判定手段の前記判定基準を制御する判定基準制御手段と、
    前記入力レベル判定手段の出力や、前記第2出力信号に基づいて前記セキュリティ機構の制御を行うセキュリティ機構制御手段と、
    前記第2出力信号の受信を基に前記入力レベル判定手段における判定基準を変更させる判定基準制御手段と、
    を有し、
    前記セキュリティ機構制御手段は、前記入力レベル判定手段の出力を基に自動的に前記セキュリティ機構の制御を行う自動制御モードと、前記第2出力信号を基に前記セキュリティ機構の制御を行う手動制御モードをとるように構成し、
    前記判定基準制御手段における判定基準の変更処理は、前記第2出力信号が「施錠命令」を含む場合には、前記判定基準を標準の設定値よりも高くし、前記第2出力信号が「解錠命令」を含む場合には、前記判定基準を標準の設定値よりも低くする制御を行なうことを特徴とする車両用セキュリティ機構制御システム。
  3. 前記親器に、車両のエンジンキーのオン/オフの状態を判定するキー状態判定手段を設け、
    前記判定基準制御手段は、前記車両のエンジンキーのオン/オフの状態に変化があったときに前記判定基準を前記標準の設定値に復帰させることを特徴とする請求項2に記載の車両用セキュリティ機構制御システム。
  4. 前記親器に、前記第1,第2出力信号の未受信の時間を計測する計時手段を設け、
    前記判定基準制御手段は前記計時手段の出力が所定の値になったとき前記判定基準を前記標準の設定値に復帰させることを特徴とする請求項2に記載の車両用セキュリティ機構制御システム。
  5. 前記親器に、警報手段を設け、
    前記警報手段は前記計時手段の出力が所定の値になったときに警報を発することを特徴とする請求項4に記載の車両用セキュリティ機構制御システム。
  6. 少なくともIDコードからなる第1出力信号を出力する自動信号送出手段と、操作ボタンの操作に基づき、強制命令信号を発生させる手動制御手段と、前記手動制御手段で発生する前記強制命令信号に基づき前記自動信号送出手段を制御する自動信号制御手段と、前記第1出力信号を送信する送信手段を備えた携帯器と、
    前記携帯器から送出される信号に基づき、車両のセキュリティ機構に対して作動指令信号を出力する親器を設け、
    前記親器は、前記携帯器からの信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段からの出力を基にセキュリティ機構の制御を行うセキュリティ機構制御手段とを有し、
    前記自動信号制御手段は、前記手動制御手段の強制命令信号が「施錠命令」に対応する場合に前記第1出力信号の送出を一時停止するようにし、
    前記手動制御手段は、所定のボタンを押すことにより「施錠命令」或いは「解錠命令」を含んだ第2出力信号を発生させる機能を持ち、前記第2出力信号は、前記送信手段を介して送信するように構成したことを特徴とする車両用セキュリティ機構制御システム。
  7. 前記親器に、前記受信手段が前記携帯器からの信号を受信していない時間を測定する未受信時間計時手段と、
    警報手段を設け、
    前記警報手段は前記未受信時間計時手段の出力が所定の値になったときに前記警報手段による警報動作を行うことを特徴とする請求項6に記載の車両用セキュリティ機構制御システム。
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