JP4020110B2 - 記憶制御装置、そのプログラム、その方法と再生装置 - Google Patents
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Description
このような携帯型再生装置は、上記HDDに記録されたデータを読み出して再生する。
HDDは、大記録容量であるが、揺れなどが生じるとヘッドによる読み出しにエラーが生じることがある。
携帯型装置では、このような読み出しエラーが生じた場合でも、一定レートで再生を行うために、HDDから読み出したデータを半導体メモリ(ショックプル−フメモリ)に一時的に記憶し、半導体メモリから一定のレートでデータを読み出して再生している。
具体的には、携帯型再生装置は、HDDが非起動状態から起動状態に立ち上がる起動時間と、起動状態になってからHDDから実際にデータが読み出されるまでの読み出し時間との総和の時間内に、半導体メモリから読み出されるデータ量をしきい値として、半導体メモリに記憶されているデータのデータ量が上記しきい値以下となったタイミングで、HDDから半導体メモリへのデータ書き込みを開始している。
また、省電力化の観点から、HDDが非起動状態である期間を、従来に比べてさらに長くしたいという要請がある。
時間検出手段が、記録手段の前記起動時間を検出する。
次に、しきい値決定手段が、前記時間検出手段が検出した前記起動時間に基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するタイミングを決定するために用いられる前記記憶回路に記憶されたデータのデータ量を示すしきい値を決定する。
次に、制御手段が、前記記憶回路に記憶されているデータのデータ量と、前記しきい値決定手段が決定した前記しきい値とに基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するか否かを決定する。
コンピュータが、第3の発明のプログラムを実行する。
そして、前記コンピュータが、当該プログラムの第1の手順に従って、前記記録手段の前記起動時間を検出する。
次に、前記コンピュータが、第2の手順に従って、前記第1の手順で検出した前記起動時間に基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するタイミングを決定するために用いられる前記記憶回路に記憶されたデータのデータ量を示すしきい値を決定する。
次に、前記コンピュータが、第3の手順に従って、前記記憶回路に記憶されているデータのデータ量と、前記第2の手順で決定した前記しきい値とに基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するか否かを決定する。
先ず、本実施形態の構成要素と、本発明の構成要素との対応関係を説明する。
また、図1に示すHDD13に記憶されている楽曲データが、本発明のコンテンツデータに対応している。
また、本実施形態のしきい値データTHが本発明のしきい値に対応している。
また、HDD13が本発明の記録手段に対応し、SDRAM12が本発明の記憶回路に対応している。
また、図1に示すCPU17が、第1の発明の記憶制御装置、第3の発明のコンテンツデータ、第4の発明の記憶制御手段に対応している。
また、図2に示す起動時間検出部41が第1の発明の時間検出手段に対応し、しきい値決定部45が第1の発明のしきい値決定手段に対応し、制御部47が第1の発明の制御手段に対応している。
また、図1に示すオーディオ出力回路18が第4の発明の再生手段に対応している。
また、図1に示すプログラムPRGが、第3の発明のプログラムに対応している。
再生装置1は、例えば、携帯型のオーディオ再生装置である。
図1に示すように、携帯型オーディオ再生装置1は、例えば、USB(Universal Serial Bus)インタフェース11、SDRAM(Synchronous DRAM)12、HDD(Hard Disk Drive) 13、LCD(Liquid Crystal Display)パネル14、入力デバイス15、フラッシュメモリ16、CPU(Central Processing Unit) 17およびオーディオ出力回路18を有する。
USBインタフェース11、SDRAM12、HDD13、フラッシュメモリ16、CPU17およびオーディオ出力回路18は、例えば、データ線10を介して接続されている。
なお、携帯型オーディオ再生装置1の各構成要素間の接続は、図1に示す例に限定されない。
SDRAM12は、ショックプルーフ(Shock Proof) メモリとして機能する。
具体的には、SDRAM12には、CPU17によってHDD13から楽曲データが読み出されてSDRAM12に書き込まれる。
また、CPU17によって、SDRAM12から楽曲データが一定のレートで読み出されてオーディオ出力回路18に出力される。
HDD13は、圧縮された楽曲データ(音楽データ)を記憶する。
当該楽曲データは、USBインタフェース11を介してパーソナルコンピュータ3からHDD13に書き込まれる。
HDD13は、例えば、20GBの記憶容量を有し、ATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)3等で圧縮されたコンパクトディスク約700枚分の楽曲データを記憶可能である。
HDD13に記憶された1曲分の楽曲データ(以下、単に楽曲データとも記す)の各々には、そのア−ティスト、アルバム、ジャンル、グループ、ニュートラック、ブックマークなどに関する属性データが付されている。
アルバム属性データは、楽曲データが属するアルバムを示している。
ジャンル属性データは、楽曲データの楽曲が属するジャンルを示している。
グループ属性データは、パーソナルコンピュータ3上で規定されたグループのうち何れのグループに当該楽曲データが属するかを示している。
ニュートラック属性データは、再生装置1がパーソナルコンピュータ3に前回接続したときに、パーソナルコンピュータ3から入力した楽曲データであるか否かを示している。
ブックマーク属性データは、ユーザによってブックマークが付された楽曲データであるか否かを示している。
CPU17は、フラッシュメモリ16から読み出したプログラムPRGを基に、再生装置1の動作を統括的に制御する。
以下、CPU17が行うSDRAM12の書き込みおよび読み出しに関する処理について説明する。
先ず、CPU17が、フラッシュメモリ16から読み出したプログラムPRGを実行することで、実現する機能モジュールについて説明する。
図2に示すように、CPU17は、例えば、起動時間検出部41、残量検出部43、しきい値決定部45および制御部47を機能モジュールとして実現する。
起動時間検出部41は、例えば、HDD13が起動される度に、HDD13が非起動状態から起動状態になるまでの起動時間を示す起動時間データAを検出する。
すなわち、起動時間検出部41は、HDD13が複数回起動されると、それぞれについて起動時間データAを検出する。
残量検出部43は、SDRAM12に記憶されている楽曲データのデータ量を検出し、その検出したデータ量を示す残量データを生成する。
そして、しきい値決定部45は、残量検出部43が検出した残量データが過去に零を示したことがない場合(SDRAM12が空になったことがない場合)に、平均値データmに標準偏差データσを加算した値を新たな起動時間データBとする。
なお、しきい値決定部45は、最初の起動時間データBを生成する場合には、HDD13の製造元で規定している最大起動時間(例えば、約20秒)を示す起動時間データBを生成する。
次に、しきい値決定部45は、SDRAM12の読み出しレートを基に、しきい値時間データTHが示す時間内にSDRAM12から読み出されるデータ量を検出し、当該検出したデータ量を示すしきい値データTHを生成する。
制御部47は、SDRAM12から楽曲データを、一定のレートで読み出してデコーダ9に出力する。
また、CPU17は、楽曲データの選択画面をLCDパネル14に表示する。
〔第1の動作例〕
以下、HDD13が起動された場合の再生装置1の動作例を説明する。
図4は、当該動作例を説明するためのフローチャートである。
ステップST11:
図2に示すCPU17の起動時間検出部41は、例えば、HDD13が起動されたか否かを判断し、起動されたと判断するとステップST12に進み、そうでない場合にはステップST11の処理を繰り返す。
ステップST12:
起動時間検出部41は、HDD13が非起動状態から起動状態になるまでの起動時間を示す起動時間データAを検出する。
起動時間検出部41は、上記検出した起動時間データAを記憶する。
しきい値決定部45は、起動時間検出部41が上述したように複数回のHDD13の起動の各々について検出した起動時間データAが正規分布に従うと仮定して、その標準偏差データσおよび平均値データmを算出する。
ステップST14:
しきい値決定部45は、残量検出部43が検出した残量データが過去に零を示したことがない場合(SDRAM12が空になったことがない場合)に、平均値データmに標準偏差データσを加算した値を新たな起動時間データBとする。
一方、しきい値決定部45は、残量検出部43が検出した残量データが過去に零を示したことがある場合(SDRAM12が空になったことがある場合)に、前回用いたしきい値時間データTHTに標準偏差σを加算して上記新たな起動時間データBを生成する。
しきい値決定部45は、予め決められたHDD13が起動されてからデータが読み出されるまでの読み出し時間データRTを起動時間データBに加算して、しきい値時間データTHTを生成する。
次に、しきい値決定部45は、SDRAM12の読み出しレートを基に、しきい値時間データTHTが示す時間内にSDRAM12から読み出されるデータ量を検出し、当該検出したデータ量を示すしきい値データTHを生成し、これを記憶する。
以下、再生装置1におけるSDRAM12への書き込み動作例について説明する。
図5は、当該動作例を説明するためのフローチャートである。
ステップST21:
図2に示すCPU17の制御部47は、HDD13を起動状態にして、オーディオ出力回路18における再生対象の楽曲データをHDD13から読み出し、SDRAM12への書き込みを開始する。
ステップST22:
制御部47は、再生停止要求を入力デバイス15から入力したか否かを判断し、入力したと判断するとステップST24に進み、入力していないと判断するとステップST23に進む。
制御部47は、残量検出部43が検出したSDRAM12の残量データに基づいて、SDRAM12に記憶容量分の楽曲データが記憶されているか、すなわち、SDRAM12がフルであるか否かを判断し、フルであると判断するとステップST24に進み、そうでない場合には、引き続きSDRAM12への書き込みを行い、ステップST11に戻る。
ステップST24:
制御部47は、HDD13を非駆動状態にして、SDRAM12への楽曲データの書き込みを停止する。
ステップST25:
制御部47は、残量検出部43が検出したSDRAM12の残量データと、図4に示す処理によってしきい値決定部45が記憶したしきい値データTHとに基づいて、SDRAM12に記憶されているデータ量が、しきい値データTHが示すデータ量以下であるか否かを判断し、しきい値データTHが示すデータ量以下であると判断するとステップST21に戻り、そうでない場合にはステップST25の処理を繰り返す。
このとき、再生装置1では、上述したようにしきい値データTHを決めたことから、樹来のように、HDDの最大起動時間を基にしきい値データTH_Prioを決定する場合に比べて、しいき値データTHを小さくできる。
これにより、再生装置1によれば、SDRAM12に記憶された楽曲データのデータ量がフルになってHDD13を非起動状態にしてから、次に、しきい値データTHを基にHDD13を起動するまでの間のHDD13の非起動時間TIME_OFFは図6に示すようになり、図7に示す従来の非起動時間TIME_OFF_Prioに比べて長くできる。
そのため、再生装置1によれば、従来に比べて省電力化が図れ、携帯型の場合に、特に効果的である。
これにより、SDRAM12が空になり、オーディオ出力回路18に一定レートで楽曲データを出力できない事態が連続して生じることを回避できる。
上述した実施形態では、本発明を携帯型のオーディオ再生装置に適用した場合を例示したが、本発明はパーソナルコンピュータなどの携帯型以外の装置にも適用可能である。
また、上述した実施形態では、本発明のコンテンツデータとして、楽曲データなどのオーディオデータを例示したが、ビデオや写真などのイメージデータでもよい。
また、上述した実施形態では、本発明の記録手段として、HDDを例示したが、非起動状態から起動状態になるまでの起動時間が変動する記録手段であれば、特に限定されない。例えば、MD(商標)などの光磁気記録媒体、CD−R(CD-recordable) 、その他半導体メモリなどであっておよい。
また、上述した実施形態では、再生装置1として携帯型のオーディオ再生装置を例示したが、再生装置1は、例えば、パーソナルコンピュータ、コンパクトディスクなどの光ディスク再生装置、光磁気ディスク再生装置などであってもよい。
Claims (5)
- 非起動状態から起動状態になるまでの起動時間が変動する記録手段から読み出したデータを、一定レートでデータが読み出される記憶回路に書き込む記憶制御装置であって、
前記記録手段の前記起動時間を検出する時間検出手段と、
前記時間検出手段が検出した前記起動時間に基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するタイミングを決定するために用いられる前記記憶回路に記憶されたデータのデータ量を示すしきい値を決定するしきい値決定手段と、
前記記憶回路に記憶されているデータのデータ量と、前記しきい値決定手段が決定した前記しきい値とに基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するか否かを決定する制御手段と
を有し、
前記時間検出手段は、前記記録手段が前記非起動状態から前記起動状態に複数回切り替わった場合に、当該複数回の各々について前記起動時間を検出し、
前記しきい値決定手段は、前記時間検出手段が前記複数回の各々について検出した前記起動時間を基に規定される正規分布の標準偏差σおよび平均値mを算出し、前記正規分布上で前記平均値mに対して+σの位置に対応する起動時間に基づいて、前記しきい値を決定し、前記記憶回路に記憶された前記データのデータ量が零になった場合に、前回用いたしきい値に対応するしきい値時間データにσを加算して生成された起動時間に基づいて、前記しきい値を決定する
記憶制御装置。 - ショックプル−フ用の前記記憶回路を制御する
請求項1に記載の記憶制御装置。 - 非起動状態から起動状態になるまでの起動時間が変動する記録手段から読み出したデータを、一定レートでデータが読み出される記憶回路に書き込む記憶制御方法であって、
前記記録手段の前記起動時間を検出する第1の工程と、
前記第1の工程で検出した前記起動時間に基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するタイミングを決定するために用いられる前記記憶回路に記憶されたデータのデータ量を示すしきい値を決定する第2の工程と、
前記記憶回路に記憶されているデータのデータ量と、前記第2の工程で決定した前記しきい値とに基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するか否かを決定する第3の工程と
を有し、
前記第1の工程において、前記記録手段が前記非起動状態から前記起動状態に複数回切り替わった場合に、当該複数回の各々について前記起動時間を検出し、
前記第2の工程において、前記複数回の各々について検出した前記起動時間を基に規定される正規分布の標準偏差σおよび平均値mを算出し、前記正規分布上で前記平均値mに対して+σの位置に対応する起動時間に基づいて、前記しきい値を決定し、前記記憶回路に記憶された前記データのデータ量が零になった場合に、前回用いたしきい値に対応するしきい値時間データにσを加算して生成された起動時間に基づいて、前記しきい値を決定する
記憶制御方法。 - 非起動状態から起動状態になるまでの起動時間が変動する記録手段から読み出したデータを、一定レートでデータが読み出される記憶回路に書き込むコンピュータが実行するプログラムであって、
前記記録手段の前記起動時間を検出する第1の手順と、
前記第1の手順で検出した前記起動時間に基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するタイミングを決定するために用いられる前記記憶回路に記憶されたデータのデータ量を示すしきい値を決定する第2の手順と、
前記記憶回路に記憶されているデータのデータ量と、前記第2の手順で決定した前記しきい値とに基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するか否かを決定する第3の手順と
を有し、
前記第1の手順において、前記記録手段が前記非起動状態から前記起動状態に複数回切り替わった場合に、当該複数回の各々について前記起動時間を検出し、
前記第2の手順において、前記複数回の各々について検出した前記起動時間を基に規定される正規分布の標準偏差σおよび平均値mを算出し、前記正規分布上で前記平均値mに対して+σの位置に対応する起動時間に基づいて、前記しきい値を決定し、前記記憶回路に記憶された前記データのデータ量が零になった場合に、前回用いたしきい値に対応するしきい値時間データにσを加算して生成された起動時間に基づいて、前記しきい値を決定する
プログラム。 - コンテンツデータを記憶し、非起動状態から起動状態になるまでの起動時間が変動する記録手段と、
前記記録手段から読み出された前記コンテンツデータを記憶する記憶回路と、
前記記憶回路から一定レートで読み出された前記コンテンツデータを再生する再生手段と、
前記記録手段から前記コンテンツデータを読み出して前記記憶回路に書き込む処理を制御する記憶制御手段と
を有し、
前記記憶制御手段は、
前記記録手段の前記起動時間を検出する時間検出手段と、
前記時間検出手段が検出した前記起動時間に基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するタイミングを決定するために用いられる前記記憶回路に記憶されたデータのデータ量を示すしきい値を決定するしきい値決定手段と、
前記記憶回路に記憶されているデータのデータ量と、前記しきい値決定手段が決定した前記しきい値とに基づいて、前記記憶回路へのデータ書き込みを開始するか否かを決定する制御手段と
を有する再生装置であって、
前記時間検出手段は、前記記録手段が前記非起動状態から前記起動状態に複数回切り替わった場合に、当該複数回の各々について前記起動時間を検出し、
前記しきい値決定手段は、前記時間検出手段が前記複数回の各々について検出した前記起動時間を基に規定される正規分布の標準偏差σおよび平均値mを算出し、前記正規分布上で前記平均値mに対して+σの位置に対応する起動時間に基づいて、前記しきい値を決定し、前記記憶回路に記憶された前記データのデータ量が零になった場合に、前回用いたしきい値に対応するしきい値時間データにσを加算して生成された起動時間に基づいて、前記しきい値を決定する
再生装置。
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