JPWO2010001561A1 - 記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

記録部が、単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能なCDドライブ装置で再生されたデータを格納するバッファから読み出された前記データを記録する。判定部が、前記バッファにおけるバッファ量または前記記録部におけるデータ流量に基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する。

Description

本発明は、CD(compact disc)リッピング機構を備える機器に応用されるオーディオ記録再生装置に関する。
1990年代中頃よりCDからオーディオデータを抽出し、PC(personal computer)やデジタルオーディオプレーヤに記録してから聴く人が次第に増えている。特にデジタルオーディオプレーヤは、CDプレーヤよりも遥かに小型で携帯性に優れており、またコンテンツの保存性からも場所を取ってかさばるCDからデータを抜き出してデジタルオーディオプレーヤ上のHDD(hard disk drive)やフラッシュメモリに保存する利便性の高さから市場が拡大している。CDからオーディオデータを抽出して圧縮したうえで格納することをリッピングと呼ぶ。以下、リッピングを行う装置をリッピング装置と称する。リッピング装置においては、利便性の追求に基づきリッピング処理の高速化が要望されている。
リッピング処理は、例えば次のようにして行われる。すなわち、オーディオデータ供給源(CDドライブ装置等)からリッピング装置に供給されるデジタルオーディオデータは、CD信号入力用データバッファに一時保存されたうえで、データ圧縮処理部で圧縮される。その後圧縮データはメディア書込み用データバッファで一時保存されたうえで、コンテンツデータとして記録メディアに記録保存される。
特開2006−287738号公報
リッピング処理の高速化においては、まずオーディオデータ供給源からリッピング装置にデジタルオーディオデータを入力する際における入力速度を高速化する必要がある。しかしながら、入力速度の高速化を図ると、リッピング装置内においてデータを一時記憶するバッファがオーバーフローしてしまいシステムが破綻する可能性がある。バッファがオーバーフローすると、破綻した箇所からの再開は技術的に困難であって、その場合には曲の先頭、もしくはCDの先頭からリッピング処理を再開することとなって利便性が格段に低下する。なお、オーバーフローを未然に防止するためにバッファの大容量化を図ることはコストアップに繋がり望ましくない。
本発明はかかる問題に鑑み、メディアやシステム状況の変化に対応して最適かつ最速のリッピングが行える記録再生装置を提供することを目的とする。
本発明の記録再生装置の一つのアスペクトは、単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能なCDドライブ装置で再生されたデータを格納するバッファと、
前記バッファから読み出される前記データを記録する記録部と、
前記バッファにおけるバッファ量または前記記録部におけるデータ流量に基づいて前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する判定部と、
を備える。
また、本発明の記録再生装置のもう一つのアスペクトは、
CDドライブ装置で再生されたデータを格納するバッファと、
前記バッファから読み出される前記データを記録する記録部と、
前記バッファに分配する予備バッファを備えるとともに当該予備バッファの分配管理を行う予備バッファ管理部と、
前記バッファにおけるバッファ量または前記記録部におけるデータ流量に基づいて前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成して当該信号を前記予備バッファ管理部に出力する判定部と、
を備える。
本発明の記録再生装置によれば、メディア書き込み速度やバッファの増減速度の変化量を測定・記録し、記録された値の変化量に基づいて先の状況を予測することにより、CDドライブ装置の回転速度やバッファの分配方法を制御することで、高速リッピングが可能となる。
本発明の記録再生装置によれば、書込みメディアやシステムの状況変化に対し最適な速度でリッピングが実現でき、リッピングの高速化に対するニーズに対応できる。また、複合商品において音楽や映像再生等、優先しなければならない他ブロックに対し影響を与えない商品の実現が可能となる。
図1は本発明の実施の形態1におけるCDリッピング装置の構成図である。 図2は本発明の実施の形態1における最適速度予測判定部の処理フロー図である。 図3Aは従来の構成におけるバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 本発明の実施の形態1の構成におけるバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 図4は本発明の実施の形態2におけるCDリッピング装置の構成図である。 図5は本発明の実施の形態2における最適速度予測判定部の処理フロー図である。 図6は本発明の実施の形態2における判断箇所とバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 図7は本発明の実施の形態3におけるCDリッピング装置の構成図である。 図8は本発明の実施の形態3における最適バッファ分配予測判定部の処理フロー図である。 図9は本発明の実施の形態3における判断箇所とバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 図10は本発明の実施の形態4におけるCDリッピング装置の構成図である。 図11は本発明の実施の形態4における最適バッファ分配予測判定部の処理フロー図である。 図12は本発明の実施の形態4における判断箇所とバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 図13は本発明の実施の形態5におけるCDリッピング装置の構成図である。 図14は本発明の実施の形態5における最適速度/バッファ分配予測判定部の処理フロー図である。 図15は本発明の実施の形態5における判断箇所とバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 図16は本発明の実施の形態6におけるCDリッピング装置の構成図である。 図17は本発明の実施の形態6における最適速度/バッファ分配予測判定部の処理フロー図である。 図18は一般的なCDリッピング装置の構成図である。
本発明の実施の形態を説明する前に、リッピング装置におけるCDデータ抽出、メディア読出しの仕組みの詳細を、図18を参照して説明する。図18は、リッピングシステムにおけるブロック図と概略データフローと概略信号を示す。CDドライブ装置100は単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能である。CDドライブ装置100はCD回転制御部101と、CD再生部102と、オーディオデータ出力部103を備える。リッピング装置200Gは、CD信号入力用データバッファ201と、データ圧縮処理部202と、メディア書込み用データバッファ203と、データ記録部204と、最適速度予測判定部205とを備える。
ここで、CDドライブ装置100から出力されるデジタルオーディオデータ(オーディオPCM(pulse-code modulation)データ等)を圧縮し、その圧縮データをリッピング装置200Gのデータ記録部204に書き込む手順について説明する。CD信号入力用データバッファ201は、CDドライブ装置100から出力されるデジタルオーディオデータの圧縮部前段バッファである。データ圧縮処理部202は、デジタルオーディオデータを圧縮するものである。メディア書込み用データバッファ203は、データ記録部204に書き込む圧縮オーディオデータを一旦溜め込む記録部後段バッファである。データ記録部204は圧縮オーディオデータを記録するものである。
オーディオデータ出力部103から出力されるデジタルオーディオデータはリッピング装置200Gに入力されて、CD信号入力用データバッファ201に一時保存される。CD信号入力用データバッファ201に一時保存されたデジタルオーディオデータは、データ圧縮処理部202に転送される。データ圧縮処理部202は、入力されるデジタルオーディオデータを圧縮してメディア書込み用データバッファ203に転送する。メディア書込み用データバッファ203は転送されてきた圧縮データを一時保存する。メディア書込み用データバッファ203に一時保存された圧縮データはデータ記録部(記録メディア)204に転送される。データ記録部204は、転送されてきた圧縮データをコンテンツデータとして記録保存する。
以上のようにしてリッピングされる入力データのデータフロー制御方法について、以下説明する。リッピング装置200Gでは、CDドライブ装置100等から入力されるデータの入力速度より、リッピング装置200G内での処理速度の方が十分に速い状態では、フロー制御は不要となる。ただしデータ記録部204でのメディアへの書込みがある理由により困難になった状態では、メディア書込み用データバッファ203はデータ記録部204へのデータ転送を停止する。上記のある理由としては、
・別ブロックからのメディアアクセスが同時に発生する、
・メディア側の製品特性上の問題、
・メディアの特性の個体差、
・メディア側のトラブル、
等の様々なものが考えられる。なお、データ記録部204内の記録メディアにはHDD、フラッシュメモリ等様々なメディア形態があるが、どのメディア形態においてもシステムや問題点は同様であるためメディア形態それぞれに関する説明は省略する。
上述のメディアへ書込み困難状態では、容量満杯になるまで圧縮データがメディア書込み用データバッファ203に貯め込められるが、メディア書込み用データバッファ203の容量が満杯になると、データ圧縮処理部202からメディア書込み用データバッファ203に圧縮データを転送する処理が停止する。同様に、CD信号入力用データバッファ201からデータ圧縮処理部202にデジタルオーディオデータを転送する処理も停止する。CD信号入力用データバッファ201におけるデータ貯蔵量は最適速度予測判定部205に報知される。最適速度予測判定部205は、報知されたデータ貯蔵量と予め定義しておいた閾値とを比較する。データ貯蔵量が閾値以上となると最適速度予測判定部205は、CDドライブ装置100内のCD回転制御部101に回転制御信号を出力する。CD回転制御部101はこの回転制御信号に基づいてCD再生部102の回転速度を下降制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Gに出力されるデジタルオーディオデータの信号出力速度が下がる。一方、CD信号入力用データバッファ201のデータ量が閾値以下になると、最適速度予測判定部205はCD回転制御部101に回転制御信号を出力する。CD回転制御部101はこの回転制御信号に基づいてCD再生部102の回転速度を上昇制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Gに出力されるデジタルオーディオデータの信号出力速度が上がる。
しかしながら、上記入力速度の高速化を図ったとしても、データバッファの閾値監視のみと連携するCDドライブ装置100の回転制御方法では、閾値以上となった時点からデータバッファのオーバーフローに至る時間が非常に短いために、このタイミングで回転制御を行ってCDドライブ装置100のデータ出力量を下げたとしても十分に下げることが出来ずにバッファがオーバーフローしてしまいシステムが破綻する。
上述した不都合を解消した本発明の各実施の形態を以下に説明する。
(実施の形態1)
図1〜図3Bは発明の実施の形態1に係わる記録再生装置である。図1は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Aの構成図を示す。図1において単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能なCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204については、図18で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Aはメディアアクセススループット監視部207を備える。メディアアクセススループット監視部207は、メディア書込み用データバッファ203上のデータをデータ記録部204に書込みに要する時間を測定する。メディアアクセススループット監視部207は、書き込みデータ毎の書き込み完了時間を測定することによって、メディアアクセススループット(記録メディアにおける単位時間あたりのデータ流量を示す)が記載されたスループットモニタ信号を出力する。最適速度予測判定部206は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号を単位時間毎に記録する。最適速度予測判定部206は、記録しているスループットモニタ信号を解析することでメディアアクセススループットの変化を監視し、監視結果に基づいて以下のデジタルオーディオデータの出力速度制御(CDドライブ装置100のデータ再生量の制御)を実施する。
なお、本実施の形態では、以下の用語を用いる。
・本実施の形態は、単位時間当たりのメディアアクセススループットの変化量を監視しており、この単位時間当たりの変化量をスループット変化量と称する。
・メディアアクセススループットの変動には上昇変動と下降変動とがあり、増加変動する際のスループット変化量をスループット変化量(上昇)と称し、減少変動する際のスループット変化量をスループット変化量(下降)と称する。
・最適速度予測判定部206は、スループット変化量それぞれに応じて異なる回転制御信号を出力することでデジタルオーディオデータの出力速度を制御するのであるが、スループット変化量(上昇)が過度に生じた状態で出力される回転制御信号を、回転制御信号(抑制)と称し、スループット変化量(下降)が過度に生じた状態で出力される回転制御信号を、回転制御信号(促進)と称する。
・回転制御信号(促進)に基づいたCD再生部102の回転速度上昇制御を、回転速度制御(促進)と称し、回転制御信号(抑制)に基づいたCD再生部102の回転速度低下制御を、回転速度制御(抑制)と称する。
最適速度予測判定部206では、スループット変化量(上昇)やスループット変化量(下降)が過度に生じているか否かの判断は、それら変化量に応じて個々に設定された閾値とスループット変化量との比較を行うことで行われ、各変化量が閾値以上となると過度になったと判断される。
(スループット変化量(下降)がその閾値以上に低下したと判断した場合の制御)
この場合、最適速度予測判定部206は、“データ記録部204の書き込み速度が低下しており今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測し、この予測に基づいてCDドライブ装置100からの流量を制限するために、CD回転制御部101に回転制御信号(抑制)を出力する。回転制御信号(抑制)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102の回転速度を低下させて、CDドライブ装置100からリッピング装置200Aに供給するデジタルオーディオデータの出力速度を低下させる。
(スループット変化量(上昇)がその閾値以上に増加したと判断した場合の制御)
この場合、最適速度予測判定部206は、“データ記録部204の書き込み速度が上昇しており今後データバッファ201,203におけるバッファ容量に余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部206は、CDドライブ装置100のオーディオデータ信号出力速度を増加させるために、回転制御信号(促進)をCD回転制御部101に出力する。回転制御信号(促進)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102の回転速度を上げて、CDドライブ装置100からリッピング装置200Aに供給するデジタルオーディオデータの出力速度を上昇させる。
なお、最適速度予測判定部206は、スループット変化量とCDドライブ装置100への回転制御量との対応関係に基づいて、CDドライブ装置100の回転制御を行うが、その制御の最適値はシステムや仕様により異なり一定ではない。
図2に、最適速度予測判定部206とCDドライブ装置100の処理フローを示す。まず、最適速度予測判定部206は、ステップ301でスループットモニタ信号の受信待ち(待機)をしている。スループットモニタ信号の受信が開始されると、最適速度予測判定部206は、ステップ302でその受信状態を判定する。ステップ302で受信状態が正常であると判定すると、最適速度予測判定部206は、ステップ303でスループットモニタ信号の受信を遂行する。一方、受信状態が異常であると判定する場合、ステップ301に戻る。ステップ303で受信が遂行されたスループットモニタ信号はステップ304で最適速度予測判定部206に記録される。ここで、最適速度予測判定部206は過去に記録したスループットモニタ信号を、破棄することなく所定の期間に亘って継続的に保存する。ステップ305で最適速度予測判定部206は、ステップ304で新たに記録したスループットモニタ信号を以前の過去のスループットモニタ信号と比較することでスループット変化量を算出する。さらに最適速度予測判定部206は、ステップ305で算出したスループット変化量を、ステップ306で判定する。具体的には、最適速度予測判定部206は、スループット変化量を、予め定義しておいたその閾値と比較する。比較結果においてスループット変化量がその閾値以上でない場合、最適速度予測判定部206は、“スループット変化量は大きく上昇しておらずメディアアクセススループットは安定している”、と判断して、何も制御処理を行うことなくステップ301に戻ってスループットモニタ信号の監視処理を継続する。
一方、比較結果においてスループット変化量がその閾値以上であれば、最適速度予測判定部206は、“スループット変化量の過度な変化からみてメディアアクセススループットは不安定で変動している”、と判断する。その判断に基づいて最適速度予測判定部206は、ステップ307でCDドライブ装置100のCD回転制御部101に回転制御信号を出力したうえで、ステップ301のスループットモニタ信号の受信待ちに戻る。
ステップ307で最適速度予測判定部206が出力する回転制御信号を、ステップ308でCDドライブ装置100内のCD回転制御部101が受信すると、CD回転制御部101は、ステップ309でCD再生部102に回転速度制御信号を出力する。CD再生部102は回転速度制御信号の供給に受けてステップ310でCDの再生回転速度を制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Aに供給されるオーディオ出力信号速度が制御される。
回転制御信号には、上述したように、回転制御信号(抑制)と回転制御信号(促進)とがある。スループット変化量(下降)がその閾値以上となって過度に下降変動している場合、最適速度予測判定部206は、“メディアアクセススループットが低下してデータ記録部204の書き込み速度が低下しており今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部206は、CDドライブ装置100からのデータ流量を制限するために、回転制御信号(抑制)を出力する。回転制御信号(抑制)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102に回転速度制御信号(抑制)を出力してCD再生部102の回転速度を低下させて、リッピング装置200AにCDドライブ装置100から供給されるデジタルオーディオデータの出力速度を低下させる。
一方、スループット変化量(上昇)がその閾値以上となって過度に上昇変動している場合、最適速度予測判定部206は、“メディアアクセススループットが増加してデータ記録部204の書き込み速度が上昇しており今後データバッファ201,203におけるバッファ容量に余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部206は、CDドライブ装置100のオーディオデータ信号出力速度を増加させるために、回転制御信号(促進)をCD回転制御部101に出力する。回転制御信号(促進)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102回転速度制御信号(促進)を出力してその回転速度を上げることで、リッピング装置200AにCDドライブ装置100から供給されるデジタルオーディオデータの出力速度を上昇させる。
図3Aは、従来構成におけるオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例であり、図3Bは、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。これらの図において横軸は時間を表す。
まず、従来の構成における遷移例について説明する。なお、従来の構成とは、バッファ量をその閾値に参照することに基づいて実施するスループット制御をいう。
(区間3A)
この区間では、オーディオデータ入力信号速度(i)とメディアアクセススループット(iii)とが一定であり、バッファ量(ii)も一定となる。
(区間3B)
この区間では、メディアアクセススループット(iii)が低下しているためバッファ量(ii)が増加していくが、オーディオデータ入力信号速度(i)は変化しない。
(区間3C)
この区間では、バッファ量(ii)はその閾値以上となるため、CDドライブ装置100が回転制御され、オーディオデータ入力信号速度(i)が下がり始めるが、入力信号速度(i)の下降は、バッファ量(ii)の増加を十分に上回ることができないために、バッファ量(ii)がオーバーフローしてシステムが破綻する。
次に、メディアアクセススループット(iii)の状況が同じ遷移の場合において、本実施の形態の構成におけるオーディオデータ入力信号速度(i)とバッファ量(ii)の遷移例について説明する。
(区間3D)
この区間は、従来構成における区間3Aと同じ状況である。
(区間3E)
この区間は、従来構成における区間3Bと同じ時系列位置にある区間である。区間3Bにおいて従来構成は、バッファ量(ii)がその閾値以上とならないため、CDドライブ装置100の回転制御が実施されない。これに対して、本実施の形態の構成では、メディアアクセススループット(iii)が低下してスループット変化量(下降)がその閾値以上となるため、そのことを検知した最適速度予測判定部206は、回転制御信号(抑制)を出力してCDドライブ装置100の回転制御(抑制)を行う。その結果、オーディオデータ入力信号速度(i)が低下していく。オーディオデータ入力信号速度(i)を低下制御するためにバッファ量(ii)の増加量は従来の構成に比べて少なくなる。このように本実施の形態では、バッファ量(ii)の変動検出ではなく、スループット変化量の変動検出に基づいてCDドライブ装置100の回転制御を行うため、制御開始タイミングが早くなる。
(区間3F)
この区間では、スループットの変動が下降変動から上昇変動に転ずる。これに伴い、スループット変化量(下降)が発生するものの、スループット変化量(下降)はその閾値以上とはならない。そのことを検知した最適速度予測判定部206は、回転制御信号(抑制)の出力を停止する。その結果、CDドライブ装置100の回転は区間3Dより低速で定常となり、オーディオデータ入力信号速度(i)も定常となる。
(区間3G)
この区間では、メディアアクセススループット(iii)が向上しており、スループット変化量(上昇)はその閾値以上となる。このことを検知した最適速度予測判定部206は、回転制御信号(促進)を出力してCDドライブ装置100の回転制御(促進)を行う。その結果、オーディオデータ入力信号速度(i)が向上(上昇)する。なお、第二の回転制御(促進)では、上昇させるCD再生部102における再生回転数を、区間6Aにおける再生回転数を上限として制御しており、区間3Aにおける再生回転数に到達すると制御を停止してその再生回転数を維持する。
以上説明したように、本実施の形態の構成によれば、スループット変化量(メディアアクセススループットの単位時間における変化量を示す)の検出に基づいてオーディオデータ入力信号速度を調整するため、リッピング装置200Aの状態変化に十分に追随したCDドライブ装置100の制御を実施することが可能になる。その結果、最適速度のリッピングを実現することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係わる記録再生装置について、図4〜図6を参照して説明する。図4は、本実施の形態における記録再生装置となるリッピング装置200Bの構成を示す。図4においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、およびメディアアクセススループット監視部207は、実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Bは、最適速度予測判定部208とバッファ量監視部209とを備える。バッファ量監視部209は、CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量と、メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量とをそれぞれモニタする。バッファ量監視部209はそのモニタ結果をバッファ量モニタ信号として出力する。最適速度予測判定部208は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号と、バッファ量監視部209から供給されるバッファ量モニタ信号とを単位時間毎に記録する。最適速度予測判定部208は、それぞれ単位時間毎に記録するバッファ量モニタ信号の変化とスループットモニタ信号の変化とを監視する。
上記監視において最適速度予測判定部208は、スループット変化量とその閾値とを比較する。さらに、最適速度予測判定部208は、バッファ量モニタ信号に基づいて単位時間当たりのバッファ量の変化(以下、バッファ量変化量という)とその閾値とを比較する。なお、以下の説明では、スループット変化量と同様、減少に推移しているバッファ量変化量を、バッファ量変化量(下降)といい、増加に推移しているバッファ量変化量を、バッファ量変化量(上昇)という。
上記比較においてスループット変化量(下降)がその閾値以上である場合、最適速度予測判定部208は、メディアアクセススループットが過度に低下していると判断し、さらにこの判断に基づいて最適速度予測判定部208は、“今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。さらに最適速度予測判定部208は、バッファ量変化量(上昇)がその閾値以上である場合であっても、“いずれかのブロックにおいてメディアアクセススループットが低下しており、今後各データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。なお、最適速度予測判定部208は、スループット変化量(下降)とバッファ量変化量(上昇)とのいずれか一方がその閾値以上となれば、メディアアクセススループットが低下している、と判断することができるが、これら変化量とそれらの閾値との比較判断を組み合わせることで、メディアアクセススループットの変動を精度高く判断することができる。
上述した予測に基づいて最適速度予測判定部208は、CDドライブ装置100から流入するデータ流量を制限するために、回転制御信号(抑制)をCD回転制御部101に出力する。CD回転制御部101は、最適速度予測判定部208から供給される回転制御信号(抑制)に基づいてCD再生部102に回転速度制御信号(抑制)を出力することでCD再生部102の回転制御(抑制)を実施する。これによりリッピング装置200BへのCDデータ出力速度が低下する。
一方、最適速度予測判定部208は、スループット変化量(上昇)がその閾値以上となったことを検知すれば、“データ記録部204における書き込み速度が向上しており、今後CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ容量と、メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ容量とに余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。さらに最適速度予測判定部208は、スループット変化量(下降)がその閾値以上となったことを検知すれば、“メディアアクセススループットが増加しておりデータ記録部204における書き込み速度が向上して今後CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ容量とメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ容量とに余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。
上述した予測に基づいて最適速度予測判定部208は、CDドライブ装置100からのデータ流量を増加させるために、回転制御信号(促進)をCD回転制御部101に出力する。CD回転制御部101は、供給される回転制御信号(促進)に基づいて回転速度制御信号(促進)をCD再生部102に出力して回転制御(促進)を実施する。これによりCD再生部102は、DD再生時の回転速度を促進(上昇)させて、リッピング装置200へのCDデータ出力速度を向上させる。
ここで、データバッファ201,203のバッファ量変化量とCDドライブ装置100への回転制御量の対応は、システムにより最適値が異なる。さらに、バッファ量監視部209の監視対象を、メディア書込み用データバッファ203だけでなく、CD信号入力用データバッファ201も含めることによって、データ圧縮処理部202の事由によりオーディオデータ入力速度を低下させる必要があった場合でも対応可能となる。
図5は、最適速度予測判定部208とCDドライブ装置100の処理フローを示す。ここで、ステップ301〜306は実施の形態1の図2で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適速度予測判定部208は、ステップ401でバッファ量モニタ信号の受信待ち(待機)をしている。バッファ量モニタ信号の受信が開始されると、最適速度予測判定部208は、ステップ402でその受信状態を判定する。ステップ402で受信状態が正常であると判定すると、最適速度予測判定部208は、ステップ403でバッファ量モニタ信号の受信を遂行する。一方、ステップ402で受信状態が異常であると判定した場合、ステップ401に戻る。ステップ403で受信が遂行されたバッファ量モニタ信号は、ステップ404で最適速度予測判定部208に記録される。ここで、最適速度予測判定部208は、過去に記録したバッファ量モニタ信号を、破棄することなく所定の期間に亘って継続的に保存している。ステップ405で最適速度予測判定部208は、ステップ404で新たに記録したバッファ量モニタ信号を過去に記録したバッファ量モニタ信号と比較することでバッファ量変化量を算出する。さらに最適速度予測判定部208は、ステップ405で算出したバッファ量変化量を、ステップ406で判定する。具体的には最適速度予測判定部208は、バッファ量変化量を、予め定義しておいたバッファ量変化量の閾値と比較する。比較結果においてバッファ量変化量がその閾値以上でない場合、最適速度予測判定部208は、“バッファ量変化量は過度に上昇しておらずメディアアクセススループットは安定している”、と判断して、何も制御処理を行うことなくステップ401に戻ってバッファ量モニタ信号の監視処理を継続する。
以上の処理を行ったうえで、ステップ306やステップ406の比較結果においてスループット変化量またはバッファ量変化量が閾値以上であれば、最適速度予測判定部208は、“スループット変化量またはバッファ量変化量は過度に変動しておりメディアアクセススループットも不安定で変動している”、と判断する。その判断に基づいて最適速度予測判定部208は、ステップ407においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力したうえで、ステップ301(スループットモニタ信号信号の受信待ち)とステップ401(スループットモニタ信号の受信待ち)に戻る。
ステップ407で最適速度予測判定部208が出力する回転制御信号は、ステップ408でCD回転制御部101が受信する。CD回転制御部101は回転制御信号を受けると、ステップ409でCD再生部102に回転速度制御信号を出力する。CD再生部102は、供給される回転速度制御信号に基づいてステップ410でCDの再生回転速度を制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Aに供給されるオーディオ出力信号速度が制御される。
回転制御信号には、前述したように、回転制御信号(抑制)と回転制御信号(促進)とがある。スループット変化量(下降)またはバッファ量変化量(上昇)がそれらの閾値以上である場合、最適速度予測判定部208は、“メディアアクセススループットが低下してデータ記録部204の書き込み速度が低下しており今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部208は、CDドライブ装置100からのデータ流入を制限するために、回転制御信号(抑制)を出力する。回転制御信号(抑制)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102の回転速度を低下させて、リッピング装置200AにCDドライブ装置100から供給されるデジタルオーディオデータの出力速度を低下させる。
一方、スループット変化量(上昇)またはスループットバッファ量変化量(下降)がそれらの閾値以上となっている場合、最適速度予測判定部208は、“メディアアクセススループットが増加してデータ記録部204の書き込み速度が上昇しており今後データバッファ201,203におけるバッファ容量に余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部208は、CDドライブ装置100のオーディオデータ信号出力速度を増加させるために、回転制御信号(促進)をCD回転制御部101に出力する。回転制御信号(促進)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102の回転速度を促進(上昇)させる回転速度制御(促進)を実施して、リッピング装置200BにCDドライブ装置100から供給されるデジタルオーディオデータの出力速度を上昇させる。
図6は、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。
(区間6A)
この区間は、実施の形態1における区間3Dと同じ状況である。
(区間6B)
この区間では、メディアアクセススループット(iv)が低下して、スループット変化量(下降)がその閾値以上となる。このことを検知した最適速度予測判定部208は、第一の回転制御信号(抑制)を出力してCDドライブ装置100の第一の回転制御(抑制)を行う。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)が低下していく。なお、この区間では、バッファ量は上昇変動するものの、バッファ量変化量(上昇)はその閾値以上とはならない。
(区間6C)
この区間では、メディアアクセススループットが最低値付近で安定することに伴いスループット変化量(下降)が可及的にゼロに近づくものの、バッファ量変化量(増加)がその閾値以上となる。このことを検知した最適速度予測判定部208は、第二の回転制御信号(抑制)を出力してCDドライブ装置100の第二の回転制御(抑制)を行う。第二の回転制御(抑制)によって生じる回転速度変化率は、第一の回転制御(抑制)によって生じる回転速度変化率より大きくなるようにその制御量が設定されている。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)は区間6Bよりも急速に低下していく。このような回転速度制御は実施の形態1では実施されておらず、このような制御を実施する本実施の形態では、バッファ量増加量が実施の形態1より少なくなる。
(区間6D)
この区間では、メディアアクセススループット(iv)が下降変動から上昇変動に転じてそれに伴ってスループット変化量(上昇)が生じる。一方、バッファ量変化量(下降)は可及的にゼロに近づく。しかしながら、スループット変化量(上昇)やバッファ量変化量(下降)は、それらの閾値以上とはならない。このことを検知した最適速度予測判定部208は、第二の回転制御信号(抑制)の出力を停止する。その結果、CD回転制御部101は、第二の回転制御(抑制)を停止して、その時点における回転速度を維持する。したがって、CDドライブ装置100の回転速度は、実施の形態1における区間3Fよりも低速で定常となりオーディオデータ入力信号速度(ii)も定常となる。
(区間6E)
この区間では、スループット変化量(上昇)はその閾値以上となる一方、バッファ量は上昇変動から下降変動に転じて、バッファ量変化量(下降)が生じるがバッファ量変化量(下降)はその閾値以上とはならない、という状況にある。スループット変化量(上昇)がその閾値以上となったことを検知した最適速度予測判定部208は、第一の回転制御信号(促進)をCD再生部102に出力して第一の回転制御(促進)を実施することでオーディオデータ入力信号速度(ii)を上昇させる。
(区間6F)
この区間では、スループット変化量(上昇)はその閾値以上となる状態を継続しているうえに、バッファ量変化量(下降)もその閾値以上となる、という状況になる。スループット変化量(上昇)とバッファ量変化量(下降)とが共にその閾値以上となったことを検知した最適速度予測判定部208は第二の回転制御信号(促進)をCD再生部102に出力して第二の回転制御(促進)を実施することで、オーディオデータ入力信号速度(ii)をさらに向上(上昇)させる。第二の回転制御(促進)によって生じるCD再生部102における再生回転変化率は、第一の回転制御(促進)によって生じる再生回転変化率より大きくなるようにその制御量が設定されている。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)は区間6Eよりも急速に上昇していく。
(区間6G)
この区間では、スループット変化量(上昇)とバッファ量変化量(下降)とは共にその閾値以上とはならなくなる。この状況を検知した最適速度予測判定部208は、第二の回転制御信号(促進)の出力を停止し、これに伴いCDドライブ装置100の回転速度は区間6Aと同じ速度で定常となる。なお、第二の回転制御(促進)では、上昇させるCD再生部102における再生回転数を、区間6Aにおける再生回転数を上限として制御しており、区間6Aにおける再生回転数に到達すると制御を停止してその再生回転数を維持する。このような制御停止判断は、スループット変化量(上昇)とバッファ量変化量(下降)とそれらの閾値との比較に基づく第二の回転制御(促進)の停止判断と併行して実施され、第二の回転制御(促進)は、どちらか一つの判断に基づいてその制御が停止される。
本実施の形態のCDドライブ装置回転速度制御において、回転速度を低下させる期間は、実施の形態1に比べ短くなっており、各バッファにため込み可能な最大データ量を示すバッファ量最大値も小さくて済むようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、スループット変化量とその閾値との比較、並びにバッファ量変化量とその閾値との比較に基づいて、オーディオデータ入力信号速度を調整するため、リッピング装置200Bの状態にさらに適したCDドライブ装置100の回転速度制御が実施することが可能となって最適速度のリッピングが実現できる。
なお、上述した実施の形態2の説明では、最適速度予測判定部208は、以下に示す第一〜第三のパラメータに基づいて回転制御信号(CDドライブ装置100がCD信号入力用データバッファ201に出力するデータの流量を制御する信号)を作成してCD回転制御部101に出力している。
(第一のパラメータ)
スループット変化量(単位時間当たりのデータ記録部204へのデータ流量)
(第二のパラメータ)
CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量変化量)
(第三のパラメータ)
メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量)
しかしながら、本発明は、このような構成に限るものではなく、以下のようにしてもよい。
・第二のパラメータのみに基づいて回転制御信号を作成する。
・第二のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号を作成する。
・第三のパラメータのみに基づいて回転制御信号を作成する。
・第一のパラメータと第二のパラメータとに基づいて回転制御信号を作成する。
・第一のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号を作成する。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係わる記録再生装置について、図7〜図9を参照して説明する。図7は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Cの構成を示す。図7においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、およびメディアアクセススループット監視部207は、実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Cは、予備バッファ管理部211と最適バッファ分配予測判定部210とをさらに備える。予備バッファ管理部211は、メディア書き込み用データバッファ203またはCD信号入力用データバッファ201に予備的に追加可能なバッファ(以下、予備バッファという)と、予備バッファとメディア書き込み用データバッファ203またはCD信号入力用データバッファ201との間の接続制御(予備バッファとして追加接続/接続解除する際の制御)を行う接続管理部とを備える。
最適バッファ分配予測判定部210は、メディアアクセススループット監視部207の監視結果に基づいてメディア書き込み用データバッファ203におけるバッファ量の推移またはCD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量の推移を予測し、その予測結果に基づいて予備バッファ管理部211の予備バッファをメディア書き込み用データバッファ203またはCD信号入力用データバッファ201に分配する。以下、具体的な制御の一例を説明する。
最適バッファ分配予測判定部210は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号を単位時間毎に記録する。最適バッファ分配予測判定部210は、単位時間毎に記録するスループットモニタ信号の変化を監視する。この監視において最適バッファ分配予測判定部210は、スループット変化量とその閾値との比較に基づいてメディアアクセススループットが過度に低下していることを検知すれば、“今後各データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部211は、予備バッファ分配信号(増加)が供給されると、その予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファ管理部211が管理している予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。
一方、最適バッファ分配予測判定部210は、スループット変化量とその閾値との比較に基づいてメディアアクセススループットが過度に上昇していることを検知すれば、“データ記録部204におけるメディア書き込み速度が向上しており今後各データバッファ201、203におけるバッファ容量に余裕が生じ、かつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて、最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(減少)を出力する。予備バッファ管理部211は、最適バッファ分配予測判定部210から予備バッファ分配信号(減少)が供給されると、その予備バッファ分配信号(減少)に基づいて、メディア書込み用データバッファ203に分配していた予備バッファとメディア書込み用データバッファ203とのバッファ連結を解除することで予備バッファを引き上げさせる(予備バッファの返却)。
以上の制御は、予備バッファの分配先をメディア書込み用データバッファ203にした例であるが、この他、予備バッファの分配先をCD信号入力用データバッファ201にしても同様の効果が得られる。しかしながら、CD信号入力用データバッファ201には非圧縮データが処理されるので、圧縮データが処理されるメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する方が、同じバッファ量に対する影響時間が長くなって効果的である。
図8に、最適バッファ分配予測判定部210と予備バッファ管理部211の処理フローを示す。ここで、ステップ301〜306は実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適バッファ分配予測判定部210は、ステップ305で算出されたスループット変化量をステップ306で判定する。ステップ306の判定において、スループット変化量がその閾値以上でないと判断すればステップ301に戻る。一方、スループット変化量がその閾値以上であると判断すれば、最適バッファ分配予測判定部210は、ステップ501において予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(増加または減少)を出力して、ステップ301に戻る。ステップ501により出力された予備バッファ分配信号は、ステップ502で予備バッファ管理部211で受信される。予備バッファ管理部211は予備バッファ分配信号を受信すると、ステップ503でメディア書込み用データバッファ203の予備バッファ量(分配量)を調整する。ここでの調整には、予備バッファ管理部211からメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する調整と、メディア書込み用データバッファ203から予備バッファ管理部211に予備バッファを返却させる調整とがある。
図9は、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。
(区間9A)
この区間は、実施の形態1における区間3Dと同じ状況である。
(区間9B)
この区間では、メディアアクセススループット(iv)が低下してスループット変化量(下降)がその閾値以上となる。このことを検知した最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部211は、予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)が増加する。なお、実際に予備バッファがメディア書込み用データバッファ203に分配されるのは、次の区間9Cの区間当初となる。
(区間9C)
この区間は、従来構成における区間3Bと区間3Cとにわたる区間である。この区間では、スループットの変動は減少から上昇に転ずるが、従来構成ではこの区間においてバッファ量(ii)がオーバーフローしてシステムが破綻していた。これに対して本実施の形態では、増加するバッファ量(ii)を十分に受止めることが可能となるように、区間9Bでメディア書込み用データバッファ203のバッファ最大容量(v)を増加させる処理が実施されている。そのため、この区間の区間末において旧態のバッファ最大容量(v)を超えてバッファ量(ii)が増えたとしても、そのピーク量以上にバッファ最大容量(v)が設定されているため、システムが破綻することはない。
(区間9D)
区間9Cにおいてシステム破綻が生じないため、区間9Cの区間末から区間9Dの区間当初においてメディアアクセススループット(iv)の変動が低下から上昇(向上)に転ずる。メディアアクセススループット(iv)の上昇に準じて任意の時点でスループット変化量(上昇)がその閾値以上となる。このことを検知した最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(減少)を出力する。予備バッファ管理部211は、予備バッファ分配信号(減少)に基づいて、メディア書込み用データバッファ203に分配していた予備バッファとメディア書込み用データバッファ203とのバッファ連結を解除して予備バッファを引き上げさせる(予備バッファの返却)。これによりメディア書込み用データバッファ203のバッファ最大容量が減少してメディア書込み用データバッファ203の容量(v)が最適に保たれる。
以上説明したように、本実施の形態の構成によれば、スループット変化量に応じてデータバッファ量(バッファ最大容量)を調整するため、書き込みメディアの障害等で一時的に書き込み速度が落ちた場合でも、CDドライブ装置100の回転数が一定のままでリッピングを実現することが可能となる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係わる記録再生装置について、図10〜図12を参照して説明する。図10は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Dの構成を示す。図10においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、およびメディアアクセススループット監視部207は、実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Dは、最適バッファ分配予測判定部212と予備バッファ管理部213とバッファ量監視部214とをさらに備える。バッファ量監視部214は、CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量とメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量とをそれぞれモニタする。バッファ量監視部209はそのモニタ結果をバッファ量モニタ信号として出力する。最適バッファ分配予測判定部212は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号と、バッファ量監視部214から供給されるバッファ量モニタ信号とを単位時間毎に記録する。最適バッファ分配予測判定部212は、記録している単位時間毎のスループットモニタ信号の変化と単位時間毎のバッファ量モニタ信号の変化とを解析することでスループット変化量とバッファ量変化量とを監視し、その監視結果に基づいて以下の予備バッファの分配制御を実施する。
スループット変化量(下降)もしくはバッファ量変化量(上昇)がそれらの閾値以上となったことを検知すると、最適バッファ分配予測判定部212は、どこかのブロックのスループットが過度に低下していると判断し、この判断に基づいて最適バッファ分配予測判定部212は、“今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて最適バッファ分配予測判定部212は、予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部213は、予備バッファ分配信号(増加)が供給されると、その予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファ管理部213が管理している予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。
一方、最適バッファ分配予測判定部212は、スループット変化量とその閾値との比較またはバッファ量変化量とその閾値との比較に基づいてメディアアクセススループットが過度に上昇していることを検知すれば、“データ記録部204におけるメディア書き込み速度が向上しており今後各データバッファ201、203におけるバッファ容量に余裕が生じ、かつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて、最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号(減少)を出力する。予備バッファ管理部213は、最適バッファ分配予測判定部212から予備バッファ分配信号(減少)が供給されると、その予備バッファ分配信号(減少)に基づいて、メディア書込み用データバッファ203に分配していた予備バッファとメディア書込み用データバッファ203とのバッファ連結を解除することで予備バッファを引き上げさせる(予備バッファの返却)。
図11に、最適バッファ分配予測判定部212と予備バッファ管理部213の処理フローを示す。ここで、ステップ301〜306は実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ601でバッファ量モニタ信号の受信待ち(待機)をしている。バッファ量モニタ信号の受信が開始されると、最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ602でその受信状態を判定する。ステップ602で受信状態が正常であると判定すると、最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ603でバッファ量モニタ信号の受信を遂行する。一方、ステップ602で受信状態が異常であると判定した場合、ステップ601に戻る。ステップ603で受信が遂行されたバッファ量モニタ信号は、ステップ604で最適バッファ分配予測判定部212に記録される。ここで、最適バッファ分配予測判定部212は、過去に記録したバッファ量モニタ信号を破棄することなく所定の期間に亘って継続的に保存する。ステップ605で最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ604で新たに記録したバッファ量モニタ信号を過去に記録したバッファ量モニタ信号と比較することでバッファ量変化量を算出する。さらに最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ605で算出したバッファ量変化量を、ステップ606で判定する。具体的には最適バッファ分配予測判定部212は、バッファ量変化量を、予め定義しておいたその閾値と比較する。比較結果においてバッファ量変化量がその閾値以上でない場合、最適バッファ分配予測判定部212は、“バッファ量変化量は過度に上昇しておらずメディアアクセススループットは安定している”、と判断して、何も制御処理を行うことなくステップ601に戻ってバッファ量モニタ信号の監視処理を継続する。
以上の処理を行ったうえで、ステップ306やステップ606の比較結果においてスループット変化量またはバッファ量変化量が閾値以上であれば、最適バッファ分配予測判定部212は、“スループット変化量またはバッファ量変化量の変化からみてメディアアクセススループットは不安定で変動している”、と判断する。その判断に基づいて最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ607で予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ301(スループットモニタ信号信号の受信待ち)とステップ601(スループットモニタ信号の受信待ち)に戻る。
ステップ607で最適バッファ分配予測判定部212が出力する予備バッファ分配信号は、ステップ608で予備バッファ管理部213で受信される。予備バッファ管理部213は予備バッファ分配信号を受信すると、ステップ608でメディア書込み用データバッファ203の予備バッファ量を調整する。ここでの調整には、予備バッファ管理部213からメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する調整と、メディア書込み用データバッファ203から予備バッファ管理部213に予備バッファを返却させる調整とがある。
図12は、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。区間12A、区間12B、区間12Cは、実施の形態3(図9参照)における区間9A、区間9B、区間9Cの前半期間とほぼ同じ状況、すなわち、
・区間12A=区間9A、
・区間12B=区間9B、
・区間12C=区間9Cの前半期間、
となる。
以下具体的に説明する。
(区間12A)
この区間は、実施の形態1における区間3Dと同じ状況である。
(区間12B)
この区間では、バッファ量(ii)は緩やかに上昇変動し、メディアアクセススループット(iv)は大きく下降変動する。そのためバッファ量変化量(上昇)はその閾値以上とならないものの、スループット変化量(下降)はその閾値以上となる。スループット変化量(下降)が閾値以上となったことを検知した最適バッファ分配予測判定部212は、予備バッファ管理部213に第一の予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部213は、第一の予備バッファ分配信号(増加)を受けて、第一の容量を有する第一の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)は、第一の予備バッファの容量分だけ増加する。なお、実際に第一の予備バッファがメディア書込み用データバッファ203に分配されるのは、次の区間12Cの区間当初となる。
(区間12C)
この区間では、メディアアクセススループットの下降変動は最大となり上昇変動(向上)に転ずるもののスループット変化量(上昇)はその閾値以上とはならない。しかしながら、バッファ量変化量(上昇)はその閾値以上となる。バッファ量変化量(上昇)が閾値以上となったことを検知した最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部213に第二の予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部213は、第二の予備バッファ分配信号(増加)を受けて、第一の予備バッファに替えて第二の容量を有する第二の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。第二の容量は、上述した第一の容量より大きく設定されている(第二の容量>第一の容量)。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)がさらに増加する。なお、実際に予備バッファがメディア書込み用データバッファ203にさらに分配されるのは、次の区間12Dの区間当初となる。
このように区間12Cでは、区間9Bにおける容量増加処理より容量増加量が大きい容量増加処理がメディア書込み用データバッファ203に実施される。これにより、増加するバッファ量(ii)を十分に受止めることが可能となる。
(区間12D、区間12E)
これらの区間では、区間12Cに比べてバッファ(iii)の最大容量が増大し、実施の形態3よりも状況に適したバッファの制御が可能となる。したがって、区間12Dの区間末ならびに区間12Eにおいて旧態のバッファ最大容量(v)を超えてバッファ量(ii)が増えたとしても、バッファ最大容量(v)がバッファ量(ii)のピーク量以上に設定され、しかもその設定精度が高いためにシステム破綻がより確実に防止されるようになる。
また区間12Dでは、バッファ量が上昇変動を維持しており、バッファ量変化量(上昇)はその閾値以上となったままである。一方、メディアアクセススループットは、下降変動から上昇変動に転じているもののスループット変化量(上昇)は、その閾値以上とはならない。以上の状況を検知した最適バッファ分配予測判定部212は、第二の予備バッファ分配信号(増加)の出力を維持し、これによりメディア書込み用データバッファ203における予備バッファの増量分配(第二の容量の分配)が維持される。
区間12Eでは、バッファ量の変動は上昇変動から下降変動に転じるものの、バッファ量変化量(下降)はその閾値以上とならない。一方、メディアアクセススループットは上昇変動を維持しており、スループット変化量(上昇)は、その閾値以上となる。以上の状況を検知した最適バッファ分配予測判定部212は、第一の予備バッファ分配信号(減少)を出力する。予備バッファ管理部213は、第一の予備バッファ分配信号(減少)を受けて、メディア書込み用データバッファ203に分配する予備バッファを、第二の予備バッファ(第二の容量を有する)から第一の予備バッファ(第一の容量を有する)に変更する。第一の容量<第二の容量であるため、メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)が若干減少する。なお、実際に第二の予備バッファから第一の予備バッファに分配変更されるのは、次の区間12Fの区間当初となる。
(区間12F)
この区間では、バッファ量の変動が下降変動を維持しており、バッファ量変化量(下降)はその閾値以上のままである。一方、メディアアクセススループットの変動は上昇変動を維持しており、スループット変化量(上昇)は、この区間においてその閾値以上となる。以上の状況を検知した最適バッファ分配予測判定部212は、第一の予備バッファ分配信号(減少)から、第二の予備バッファ分配信号(減少)に切り替えて予備バッファ管理部213に出力する。予備バッファ管理部213は、第二の予備バッファ分配信号(減少)を受けて、メディア書込み用データバッファ203に第一の予備バッファ(第一の容量を有する)を分配する処理を停止する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)は当該バッファ203自身の最大容量に戻る。なお、実際に第一の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203から引き上げられるのは、次の区間12Gの区間当初となる。
(区間12G)
この区間では、メディア書込み用データバッファ203から全ての予備バッファが返却されることで、メディア書込み用データバッファ203の容量(v)が最適に保たれる。
以上説明したように、本実施の形態の構成によれば、スループット変化量とバッファ量変化量とが過度に上昇するか否かの判断に基づいてバッファ最大容量を調整するため、書き込みメディアの障害等で一時的に書き込み速度が落ちた場合でも、CDドライブ装置100の回転数が一定のままでリッピングを実現することが可能となる。
なお、上述した実施の形態4の説明では、最適バッファ分配予測判定部212は、以下に示す第一〜第三のパラメータに基づいて予備バッファ分配信号を作成して予備バッファ管理部213に出力している。
(第一のパラメータ)
スループット変化量(単位時間当たりのデータ記録部204へのデータ流量)
(第二のパラメータ)
CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量)
(第三のパラメータ)
メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量)
しかしながら、本発明は、このような構成に限るものではなく、以下のようにしてもよい。
・第二のパラメータのみに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
・第二のパラメータと第三のパラメータとに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
・第三のパラメータのみに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
・第一のパラメータと第二のパラメータとに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
・第一のパラメータと第三のパラメータとに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係わる記録再生装置について、図13〜図15を参照して説明する。図13は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Eの構成を示す。図13においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、メディアアクセススループット監視部207、予備バッファ管理部213、およびバッファ量監視部214については、実施の形態1,4で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Eは、最適速度/バッファ分配予測判定部215を備える。最適速度/バッファ分配予測判定部215は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号と、バッファ量監視部214から供給されるバッファ量モニタ信号とを単位時間毎に記録する。最適速度/バッファ分配予測判定部215は、記録している単位時間毎のバッファ量モニタ信号の変化と単位時間毎のスループットモニタ信号の変化とを解析することでスループット変化量とバッファ量変化量とを監視し、監視結果に基づいて以下のデジタルオーディオデータの出力速度制御と予備バッファの分配制御とを実施する。
スループット変化量(下降)もしくはバッファ量変化量(上昇)がそれらの閾値以上となったことを検知すると、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、どこかのブロックのスループットが過度に低下していると判断し、この判断に基づいて最適速度/バッファ分配予測判定部215は、“今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて最適速度/バッファ分配予測判定部215は、CD回転制御部101に回転制御信号(抑制)を、予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号(増加)をそれぞれ出力する。
CD回転制御部101は、最適速度/バッファ分配予測判定部215から供給される回転制御信号(抑制)に基づいてCD再生部102に回転制御信号(抑制)を出力することでCD再生部102の回転制御(抑制)を実施する。これによりリッピング装置200EへのCDデータ出力速度が低下する。予備バッファ管理部213は、最適速度/バッファ分配予測判定部215から供給される予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファ管理部213が管理している予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。
予備バッファ管理部211は、最適速度/バッファ分配予測判定部215から供給される予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファ管理部211が管理している予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。
ここで、データバッファの変化量とCDドライブ装置100への回転制御量の対応はシステムにより最適値が異なる。CDドライブ装置100の回転制御とバッファ量の増減の両方を制御することにより、設定可能範囲が大きくなり、システムとしてのリスクも軽減される。
図14は、最適速度/バッファ分配予測判定部215とCDドライブ装置100と予備バッファ管理部213の処理フローを示す。ステップ301〜305、401〜405は実施の形態1,2で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適速度/バッファ分配予測判定部215は、ステップ701において、スループット変化量(ステップ305で算出)がその閾値以内であると判定すればステップ301に戻る。一方、ステップ701においてスループット変化量がその閾値以上となると判定すれば、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、ステップ702においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力するとともに、ステップ704において予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ301のスループットモニタ信号の受信待ちに戻る。
また最適速度/バッファ分配予測判定部215は、ステップ703において、バッファ量変化量(ステップ405で算出)がその閾値以内であると判定すればステップ401に戻る。一方、ステップ703においてバッファ量変化量がその閾値以上となると判定すれば、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、ステップ702においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力するとともにステップ704において予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ401のバッファ量モニタ信号の受信待ちに戻る。
ステップ704で最適速度/バッファ分配予測判定部215が出力する回転制御信号は、ステップ705でCD回転制御部101が受信する。CD回転制御部101は回転制御信号を受けると、ステップ706でCD再生部102に回転速度制御信号を出力する。CD再生部102は、供給される回転速度制御信号に基づいてステップ707でCDの再生回転速度を制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Eに供給されるオーディオ出力信号速度が制御される。ここでの制御には、CD再生部102におけるCD再生速度を抑制(減速)する制御と促進(増速)する制御とがある。
また、ステップ704で最適速度/バッファ分配予測判定部215が出力する予備バッファ分配信号は、ステップ708で予備バッファ管理部213で受信される。予備バッファ管理部213は予備バッファ分配信号を受信すると、ステップ709でメディア書込み用データバッファ203の予備バッファ量を調整する。ここでの調整には、予備バッファ管理部213からメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する調整と、メディア書込み用データバッファ203から予備バッファ管理部213に予備バッファを返却させる調整とがある。
図15は、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。
(区間15A)
この区間は、実施の形態1の区間3Dと同じ状況である。
(区間15B)
この区間では、バッファ量が緩やかに上昇するもののバッファ量変化量(上昇)はその閾値以上とはならない。一方、メディアアクセススループット(iv)が急速に低下して、スループット変化量(下降)がその閾値以上となる。このことを検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、予備バッファ管理部213に第一の回転制御信号(抑制)を、予備バッファ管理部213に第一の予備バッファ分配信号(増加)をそれぞれ出力する。なお、この区間では、バッファ量は、緩やかに上昇変動するもののバッファ量変化量(上昇)はその閾値以上とならない。
CD回転制御部101は、第一の回転制御信号(抑制)に基づいて第一の回転制御(抑制)を行う。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)が低下していく。また予備バッファ管理部213は、第一の予備バッファ分配信号(増加)を受けて、第一の容量を有する第一の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)は、第一の予備バッファの容量分だけ増加する。なお、実際に第一の予備バッファがメディア書込み用データバッファ203に分配されるのは、次の区間15Cの区間当初となる。
(区間15C)
この区間では、ディアアクセススループットが最低値付近で安定することに伴いスループット変化量(下降)が可及的にゼロに近づくものの、バッファ量が急速に上昇してバッファ量変化量(上昇)がその閾値以上となる。このことを検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、予備バッファ管理部213に第二のバッファ分配信号(増加)を、CDドライブ装置100に第二の回転制御信号(抑制)をそれぞれ出力する。
CD回転制御部101は、第二の回転制御信号(抑制)に基づいて第二の回転制御(抑制)を行う。第二の回転制御(抑制)によって生じる回転速度変化率は、第一の回転制御(抑制)によって生じる回転速度変化率より大きくなるようにその制御量が設定されている。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)は区間12Bよりも急速に低下していく。このような回転速度制御は実施の形態1では実施されておらず、このような制御を実施する本実施の形態では、バッファ量増加量が実施の形態1より少なくなる。
また予備バッファ管理部213は、第二の予備バッファ分配信号(増加)を受けて、第一の予備バッファに替えて第二の容量を有する第二の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。第二の容量は、上述した第一の容量より大きく設定されている(第二の容量>第一の容量)。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)がさらに増加する。なお、実際に第二の予備バッファがメディア書込み用データバッファ203にさらに分配されるのは、次の区間15Dの区間当初となる。
本実施の形態では、実施の形態1に比べて回転速度の低下率が少なくなるように制御しており、これによりバッファ量(iii)は実施の形態1よりも大きく増加している。しかしながら、本実施の形態では、バッファ最大容量(v)を、バッファ量(iii)の変化に精度高くに追随した状態で増加させているために、バッファの余裕度は十分に確保されている。
(区間15D)
この区間では、上昇変動に転じたスループット変化量(上昇)はその閾値以上となっておらず、バッファ量変化量(上昇)もその閾値以上となっていない。以上の状況を検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第二のバッファ分配信号(増加)の出力を維持するものの、第二の回転制御信号(抑制)の出力を停止する。これによりメディア書込み用データバッファ203における予備バッファの増量分配(第二の容量の分配)が維持されるものの、CD回転制御部101は、第二の回転制御(抑制)を停止して、その時点における回転速度を維持する。したがって、CDドライブ装置100の回転速度は、実施の形態1における区間3Fよりも低速で定常となりオーディオデータ入力信号速度(ii)も定常となる。
(区間15E)
この区間では、バッファ量は下降変動に転ずるもののバッファ量変化量(下降)はその閾値以上となっていない。一方、上昇変動に転じたスループット変化量(上昇)はその閾値以上となる。以上の状況を検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第二のバッファ分配信号(増加)の出力を維持する一方、第一の回転制御信号(促進)をCD再生部102に出力して第一の回転制御(促進)を実施することでオーディオデータ入力信号速度(ii)を上昇させる。
(区間15F)
この区間では、スループット変化量(上昇)がその閾値以上の状態を維持しており、さらにはバッファ量変動量(下降)はその閾値以上となる。このことを検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、以下の二つの制御切り替えを実施する。第一の制御切り替えでは、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第二のバッファ分配信号(増加)から第一のバッファ分配信号(減少)に切り替えて予備バッファ管理部213に出力する。予備バッファ管理部213は、第一の予備バッファ分配信号(減少)を受けて、メディア書込み用データバッファ203に分配する予備バッファを、第二の予備バッファ(第二の容量を有する)から第一の予備バッファ(第一の容量を有する)に変更する。第一の容量<第二の容量であるため、メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)が若干減少する。なお、実際に第二の予備バッファから第一の予備バッファに分配変更されるのは、次の区間15Gの区間当初となる。
第二の制御切り替えでは、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第一の回転制御信号(促進)から第二の回転制御信号(促進)に切り替えてCD再生部102に出力する。第二の回転制御信号(促進)を受けたCD再生部102は第二の回転制御(促進)を実施してオーディオデータ入力信号速度(ii)を上昇させる。第二の回転制御(促進)によって生じる回転変化率は、第一の回転制御(促進)によって生じる回転変化率より大きくなるようにその制御量が設定されている。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)は区間15Eよりも急速に上昇していく。なお、オーディオデータ入力信号速度(ii)は、区間15Aにおける速度に到達すると上昇は停止してその速度を維持する。
(区間15G)
この区間では、スループット変化量(上昇)と、バッファ量変化量(下降)とも、それらの閾値以上とならなくなる。このことを検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第一のバッファ分配信号(減少)から第二のバッファ分配信号(減少)に切り替えて予備バッファ管理部213に出力する。予備バッファ管理部213は、第二の予備バッファ分配信号(減少)を受けて、メディア書込み用データバッファ203に第一の予備バッファ(第一の容量を有する)を分配する処理を停止する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)は当該バッファ203自身の最大容量に戻る。なお、実際に第一の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203から引き上げられるのは、次の区間15Gの区間終了時となる。なお、第二の回転制御(促進)では、上昇させるCD再生部102における再生回転数を、区間15Aにおける再生回転数を上限として制御しており、区間15Aにおける再生回転数に到達すると制御を停止してその再生回転数を維持する。このような制御停止判断は、スループット変化量(上昇)とバッファ量変化量(下降)とそれらの閾値との比較に基づく第二の回転制御(促進)の停止判断と併行して実施され、第二の回転制御(促進)は、どちらか一つの判断に基づいてその制御が停止される。
本実施の形態では、CDドライブ装置100の回転制御とバッファ最大容量の増減制御とを組み合わせることにより、制御のための閾値や制御量を少なくすることができる。これにより、
・回転数減少幅を小さくできる、
・リッピング全体時間への影響を少なくできる、
・予備バッファの容量を小さくできる、
・以上のことからシステム全体のメモリ容量を抑えることができる、
という効果がある。
以上説明したように、本実施の形態によれば、スループット変化量とバッファ量変化量との検出に基づいてオーディオデータ入力信号速度を調整するため、リッピング装置200Eの状態に適したCDドライブ装置100の制御により、最適速度のリッピングを実現できる。
なお、上述した実施の形態5の説明では、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、以下に示す第一〜第三のパラメータに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成して、CD回転制御部101と予備バッファ管理部213とに出力している。
(第一のパラメータ)
スループット変化量(単位時間当たりのデータ記録部204へのデータ流量)
(第二のパラメータ)
CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量)
(第三のパラメータ)
メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量)
しかしながら、本発明は、このような構成に限るものではなく、以下のようにしてもよい。
・第二のパラメータのみに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第二のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第三のパラメータのみに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第一のパラメータと第二のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第一のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係わる記録再生装置について、図16,17を用いて説明する。図16は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Fの構成を示す。図16においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、メディアアクセススループット監視部207、予備バッファ管理部213、およびバッファ量監視部214については、実施の形態1,4で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Fは、最適速度/バッファ分配予測判定部216と過去ログ蓄積/分析部217とを備える。実施の形態5と同様最適速度/バッファ分配予測判定部216は、回転制御信号をCD回転制御部101に、予備バッファ分配信号を予備バッファ管理部213にそれぞれ出力するとともに、回転制御信号と予備バッファ分配信号とを過去ログ蓄積/分析部217に出力する。
過去ログ蓄積/分析部217は、回転制御信号と予備バッファ分配信号との変化を記録したうえで、その記録内容に基づいてCDドライブ装置100の回転変化とバッファ残量等の傾向を分析する。分析結果に基づいて過去ログ蓄積/分析部217は、回転制御信号と予備バッファ分配信号とのそれぞれ定義値として設定している閾値に変更が必要かどうかを判断する。変更が必要と判断する場合、過去ログ蓄積/分析部217は、最適速度/バッファ分配予測判定部216にそれら閾値変更信号を出力する。閾値変更信号を受信した最適速度/バッファ分配予測判定部216は記憶している各閾値を変更したうえで、その後の処理を変更後の閾値に基づいて行う。
図17は、最適速度/バッファ分配予測判定部216とCDドライブ装置100と予備バッファ管理部213と過去ログ蓄積/分析部217の処理フローを示す。ステップ301〜305、401〜405、705〜709、は実施の形態1,2,5で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適速度/バッファ分配予測判定部216は、ステップ801において、スループット変化量(ステップ305で算出)がその閾値以上ではないと判定すればステップ301に戻る。一方、ステップ801においてスループット変化量がその閾値以上であると判定すれば、最適速度/バッファ分配予測判定部216は、ステップ802においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力するとともに、ステップ804において予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ301のスループットモニタ信号の受信待ちに戻る。
また最適速度/バッファ分配予測判定部216は、ステップ803において、バッファ量変化量(ステップ405で算出)がその閾値以上でないと判定すればステップ401に戻る。一方、ステップ803においてバッファ量変化量がその閾値以上であると判定すれば、最適速度/バッファ分配予測判定部216は、ステップ802においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力するとともにステップ804において予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ401のバッファ量モニタ信号の受信待ちに戻る。
ステップ804で最適速度/バッファ分配予測判定部216が出力する回転制御信号は、ステップ705でCD回転制御部101が受信する。CD回転制御部101は回転制御信号を受けると、ステップ706でCD再生部102に回転速度制御信号を出力する。CD再生部102は、供給される回転速度制御信号に基づいてステップ707でCDの再生回転速度を制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Eに供給されるオーディオ出力信号速度が制御される。ここでの制御には、CD再生部102におけるCD再生速度を抑制(減速)する制御と促進(増速)する制御とがある。
また、ステップ704で最適速度/バッファ分配予測判定部216が出力する予備バッファ分配信号は、ステップ708で予備バッファ管理部213で受信される。予備バッファ管理部213は予備バッファ分配信号を受信すると、ステップ709でメディア書込み用データバッファ203における予備バッファ量を調整する。ここでの調整には、予備バッファ管理部213からメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する調整と、メディア書込み用データバッファ203から予備バッファ管理部213に予備バッファを返却させる調整とがある。本実施の形態の説明では、これら調整を含んで分配と称する。
また、ステップ802、804で出力された回転制御信号と予備バッファ分配信号とは同時に過去ログ蓄積/分析部217にも転送される。転送される回転制御信号と予備バッファ分配信号とはステップ805で過去ログ蓄積/分析部217が受信したうえで、ステップ806において過去ログ蓄積/分析部217が記録する。ここで、記録される上記信号データは一定期間分、過去ログ蓄積/分析部217で保持される。ステップ807において過去ログ蓄積/分析部217は、保持している信号データに基づいて、CD回転制御部101に実施した制御結果における傾向と、予備バッファ管理部213の制御結果における傾向とをそれぞれ分析する。過去ログ蓄積/分析部217は、ステップ807における分析結果(傾向)に基づいて、ステップ808において閾値変更指示信号(回転)と閾値変更指示信号(分配)とを最適速度/バッファ分配予測判定部216に出力する。最適速度/バッファ分配予測判定部216は、供給される閾値変更指示信号(回転)に基づいて、ステップ809において、ステップステップ801における判定のための閾値を変化させる。さらに、最適速度/バッファ分配予測判定部216は、供給される閾値変更指示信号(分配)に基づいて、ステップ810において、ステップステップ803における判定のための閾値を変化させる。
例えば、予備バッファ分配信号の出力頻度が上昇傾向にある場合、過去ログ蓄積/分析部217は、“予備バッファが枯渇する可能性がある、”と判断したうえで、予備バッファが枯渇するリスクを回避するために、回転制御信号発行時に用いる閾値を下げる閾値変更指示信号(回転)を作成して最適速度/バッファ分配予測判定部216に出力する。これにより、回転制御信号の生成頻度が上昇して予備バッファ分配信号が抑制される。また、回転制御信号の出力頻度が上昇傾向にある場合、過去ログ蓄積/分析部217は、“リッピング速度全体が遅くなりつつある、”と判断したうえで、回転制御信号における閾値の値を上げる閾値変更指示信号と、予備バッファ分配信号における閾値の値を下げる閾値変更指示信号とを作成して最適速度/バッファ分配予測判定部216に出力する。これにより、予備バッファの範囲でリッピング速度の低下を抑えるような制御等の実施が可能となる。
以上説明したように、回転制御信号や予備バッファ分配信号の出力判断基準として用いる閾値は、出荷時に最適値に調整されて出荷されるが、個体差や経年変化等により、出荷時の閾値が最適値ではなくなる可能性がある。そういった場合でも本実施の形態によって実施の形態1〜5の機構が最適な状態で機能する。
なお、上述した実施の形態5の説明では、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、以下に示す第一〜第三のパラメータに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成して、CD回転制御部101と予備バッファ管理部213とに出力している。
(第一のパラメータ)
スループット変化量(単位時間当たりのデータ記録部204へのデータ流量)
(第二のパラメータ)
CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量)
(第三のパラメータ)
メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量)
しかしながら、本発明は、このような構成に限るものではなく、以下のようにしてもよい。
・第二のパラメータのみに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第二のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第三のパラメータのみに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第一のパラメータと第二のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第一のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
また実施の形態1と実施の形態3もしくは実施の形態6に示すように各処理情報を連動させることによってさらに効率の良い処理が実現できる。
本発明にかかる記録再生装置は、周辺の条件による判断処理変更を有し、デジタルオーディオ高速処理システム等として有用である。また、オーディオシステムに限らずデータストリームを処理する例えば映像記録再生装置等の用途にも応用できる。
100 CDドライブ装置
101 CD回転制御部
102 CD再生部
103 オーディオデータ出力部
200A−200F リッピング装置
201 CD信号入力用データバッファ(第一のバッファ)
202 データ圧縮処理部
203 メディア書込み用データバッファ(第二のバッファ)
204 データ記録部
206,208 最適速度予測判定部
207 メディアアクセススループット監視部
209,214 バッファ量監視部
210,212 最適バッファ分配予測判定部
211,213 予備バッファ管理部
215,216 最適速度/バッファ分配予測判定部
217 過去ログ蓄積/分析部
本発明は、CD(compact disc)リッピング機構を備える機器に応用されるオーディオ記録再生装置に関する。
1990年代中頃よりCDからオーディオデータを抽出し、PC(personal computer)やデジタルオーディオプレーヤに記録してから聴く人が次第に増えている。特にデジタルオーディオプレーヤは、CDプレーヤよりも遥かに小型で携帯性に優れており、またコンテンツの保存性からも場所を取ってかさばるCDからデータを抜き出してデジタルオーディオプレーヤ上のHDD(hard disk drive)やフラッシュメモリに保存する利便性の高さから市場が拡大している。CDからオーディオデータを抽出して圧縮したうえで格納することをリッピングと呼ぶ。以下、リッピングを行う装置をリッピング装置と称する。リッピング装置においては、利便性の追求に基づきリッピング処理の高速化が要望されている。
リッピング処理は、例えば次のようにして行われる。すなわち、オーディオデータ供給源(CDドライブ装置等)からリッピング装置に供給されるデジタルオーディオデータは、CD信号入力用データバッファに一時保存されたうえで、データ圧縮処理部で圧縮される。その後圧縮データはメディア書込み用データバッファで一時保存されたうえで、コンテンツデータとして記録メディアに記録保存される。
特開2006−287738号公報
リッピング処理の高速化においては、まずオーディオデータ供給源からリッピング装置にデジタルオーディオデータを入力する際における入力速度を高速化する必要がある。しかしながら、入力速度の高速化を図ると、リッピング装置内においてデータを一時記憶するバッファがオーバーフローしてしまいシステムが破綻する可能性がある。バッファがオーバーフローすると、破綻した箇所からの再開は技術的に困難であって、その場合には曲の先頭、もしくはCDの先頭からリッピング処理を再開することとなって利便性が格段に低下する。なお、オーバーフローを未然に防止するためにバッファの大容量化を図ることはコストアップに繋がり望ましくない。
本発明はかかる問題に鑑み、メディアやシステム状況の変化に対応して最適かつ最速のリッピングが行える記録再生装置を提供することを目的とする。
本発明の記録再生装置の一つのアスペクトは、
単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能なCDドライブ装置で再生されたデータを格納するバッファと、
前記バッファから読み出された前記データを記録する記録部と、
前記バッファにおけるバッファ量の変化または前記記録部へのデータ流量の変化に基づいて前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する判定部と、
を備える。
また、本発明の記録再生装置のもう一つのアスペクトは、
CDドライブ装置で再生されたデータを格納するバッファと、
前記バッファから読み出される前記データを記録する記録部と、
前記バッファに分配する予備バッファを備えるとともに当該予備バッファの分配管理を行う予備バッファ管理部と、
前記バッファにおけるバッファ量の変化または前記記録部へのデータ流量の変化に基づいて前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成して当該信号を前記予備バッファ管理部に出力する判定部と、
を備える。
本発明の記録再生装置によれば、メディア書き込み速度やバッファの増減速度の変化量を測定・記録し、記録された値の変化量に基づいて先の状況を予測することにより、CDドライブ装置の回転速度やバッファの分配方法を制御することで、高速リッピングが可能となる。
本発明の記録再生装置によれば、書込みメディアやシステムの状況変化に対し最適な速度でリッピングが実現でき、リッピングの高速化に対するニーズに対応できる。また、複合商品において音楽や映像再生等、優先しなければならない他ブロックに対し影響を与えない商品の実現が可能となる。
本発明の実施の形態1におけるCDリッピング装置の構成図である。 本発明の実施の形態1における最適速度予測判定部の処理フロー図である。 従来の構成におけるバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 本発明の実施の形態1の構成におけるバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 本発明の実施の形態2におけるCDリッピング装置の構成図である。 本発明の実施の形態2における最適速度予測判定部の処理フロー図である。 本発明の実施の形態2における判断箇所とバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 本発明の実施の形態3におけるCDリッピング装置の構成図である。 本発明の実施の形態3における最適バッファ分配予測判定部の処理フロー図である。 本発明の実施の形態3における判断箇所とバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 本発明の実施の形態4におけるCDリッピング装置の構成図である。 本発明の実施の形態4における最適バッファ分配予測判定部の処理フロー図である。 本発明の実施の形態4における判断箇所とバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 本発明の実施の形態5におけるCDリッピング装置の構成図である。 本発明の実施の形態5における最適速度/バッファ分配予測判定部の処理フロー図である。 本発明の実施の形態5における判断箇所とバッファ量とCD回転速度の遷移の説明図である。 本発明の実施の形態6におけるCDリッピング装置の構成図である。 本発明の実施の形態6における最適速度/バッファ分配予測判定部の処理フロー図である。 一般的なCDリッピング装置の構成図である。
本発明の実施の形態を説明する前に、リッピング装置におけるCDデータ抽出、メディア読出しの仕組みの詳細を、図18を参照して説明する。図18は、リッピングシステムにおけるブロック図と概略データフローと概略信号を示す。CDドライブ装置100は単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能である。CDドライブ装置100はCD回転制御部101と、CD再生部102と、オーディオデータ出力部103を備える。リッピング装置200Gは、CD信号入力用データバッファ201と、データ圧縮処理部202と、メディア書込み用データバッファ203と、データ記録部204と、最適速度予測判定部205とを備える。
ここで、CDドライブ装置100から出力されるデジタルオーディオデータ(オーディオPCM(pulse-code modulation)データ等)を圧縮し、その圧縮データをリッピング装置200Gのデータ記録部204に書き込む手順について説明する。CD信号入力用データバッファ201は、CDドライブ装置100から出力されるデジタルオーディオデータの圧縮部前段バッファである。データ圧縮処理部202は、デジタルオーディオデータを圧縮するものである。メディア書込み用データバッファ203は、データ記録部204に書き込む圧縮オーディオデータを一旦溜め込む記録部後段バッファである。データ記録部204は圧縮オーディオデータを記録するものである。
オーディオデータ出力部103から出力されるデジタルオーディオデータはリッピング装置200Gに入力されて、CD信号入力用データバッファ201に一時保存される。CD信号入力用データバッファ201に一時保存されたデジタルオーディオデータは、データ圧縮処理部202に転送される。データ圧縮処理部202は、入力されるデジタルオーディオデータを圧縮してメディア書込み用データバッファ203に転送する。メディア書込み用データバッファ203は転送されてきた圧縮データを一時保存する。メディア書込み用データバッファ203に一時保存された圧縮データはデータ記録部(記録メディア)204に転送される。データ記録部204は、転送されてきた圧縮データをコンテンツデータとして記録保存する。
以上のようにしてリッピングされる入力データのデータフロー制御方法について、以下説明する。リッピング装置200Gでは、CDドライブ装置100等から入力されるデータの入力速度より、リッピング装置200G内での処理速度の方が十分に速い状態では、フロー制御は不要となる。ただしデータ記録部204でのメディアへの書込みがある理由により困難になった状態では、メディア書込み用データバッファ203はデータ記録部204へのデータ転送を停止する。上記のある理由としては、
・別ブロックからのメディアアクセスが同時に発生する、
・メディア側の製品特性上の問題、
・メディアの特性の個体差、
・メディア側のトラブル、
等の様々なものが考えられる。なお、データ記録部204内の記録メディアにはHDD、フラッシュメモリ等様々なメディア形態があるが、どのメディア形態においてもシステムや問題点は同様であるためメディア形態それぞれに関する説明は省略する。
上述のメディアへ書込み困難状態では、容量満杯になるまで圧縮データがメディア書込み用データバッファ203に貯め込められるが、メディア書込み用データバッファ203の容量が満杯になると、データ圧縮処理部202からメディア書込み用データバッファ203に圧縮データを転送する処理が停止する。同様に、CD信号入力用データバッファ201からデータ圧縮処理部202にデジタルオーディオデータを転送する処理も停止する。CD信号入力用データバッファ201におけるデータ貯蔵量は最適速度予測判定部205に報知される。最適速度予測判定部205は、報知されたデータ貯蔵量と予め定義しておいた閾値とを比較する。データ貯蔵量が閾値以上となると最適速度予測判定部205は、CDドライブ装置100内のCD回転制御部101に回転制御信号を出力する。CD回転制御部101はこの回転制御信号に基づいてCD再生部102の回転速度を下降制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Gに出力されるデジタルオーディオデータの信号出力速度が下がる。一方、CD信号入力用データバッファ201のデータ量が閾値以下になると、最適速度予測判定部205はCD回転制御部101に回転制御信号を出力する。CD回転制御部101はこの回転制御信号に基づいてCD再生部102の回転速度を上昇制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Gに出力されるデジタルオーディオデータの信号出力速度が上がる。
しかしながら、上記入力速度の高速化を図ったとしても、データバッファの閾値監視のみと連携するCDドライブ装置100の回転制御方法では、閾値以上となった時点からデータバッファのオーバーフローに至る時間が非常に短いために、このタイミングで回転制御を行ってCDドライブ装置100のデータ出力量を下げたとしても十分に下げることが出来ずにバッファがオーバーフローしてしまいシステムが破綻する。
上述した不都合を解消した本発明の各実施の形態を以下に説明する。
(実施の形態1)
図1〜図3Bは発明の実施の形態1に係わる記録再生装置である。図1は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Aの構成図を示す。図1において単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能なCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204については、図18で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Aはメディアアクセススループット監視部207を備える。メディアアクセススループット監視部207は、メディア書込み用データバッファ203上のデータをデータ記録部204に書込みに要する時間を測定する。メディアアクセススループット監視部207は、書き込みデータ毎の書き込み完了時間を測定することによって、メディアアクセススループット(記録メディアにおける単位時間あたりのデータ流量を示す)が記載されたスループットモニタ信号を出力する。最適速度予測判定部206は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号を単位時間毎に記録する。最適速度予測判定部206は、記録しているスループットモニタ信号を解析することでメディアアクセススループットの変化を監視し、監視結果に基づいて以下のデジタルオーディオデータの出力速度制御(CDドライブ装置100のデータ再生量の制御)を実施する。
なお、本実施の形態では、以下の用語を用いる。
・本実施の形態は、単位時間当たりのメディアアクセススループットの変化量を監視しており、この単位時間当たりの変化量をスループット変化量と称する。
・メディアアクセススループットの変動には上昇変動と下降変動とがあり、増加変動する際のスループット変化量をスループット変化量(上昇)と称し、減少変動する際のスループット変化量をスループット変化量(下降)と称する。
・最適速度予測判定部206は、スループット変化量それぞれに応じて異なる回転制御信号を出力することでデジタルオーディオデータの出力速度を制御するのであるが、スループット変化量(上昇)が過度に生じた状態で出力される回転制御信号を、回転制御信号(抑制)と称し、スループット変化量(下降)が過度に生じた状態で出力される回転制御信号を、回転制御信号(促進)と称する。
・回転制御信号(促進)に基づいたCD再生部102の回転速度上昇制御を、回転速度制御(促進)と称し、回転制御信号(抑制)に基づいたCD再生部102の回転速度低下制御を、回転速度制御(抑制)と称する。
最適速度予測判定部206では、スループット変化量(上昇)やスループット変化量(下降)が過度に生じているか否かの判断は、それら変化量に応じて個々に設定された閾値とスループット変化量との比較を行うことで行われ、各変化量が閾値以上となると過度になったと判断される。
(スループット変化量(下降)がその閾値以上に低下したと判断した場合の制御)
この場合、最適速度予測判定部206は、“データ記録部204の書き込み速度が低下しており今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測し、この予測に基づいてCDドライブ装置100からの流量を制限するために、CD回転制御部101に回転制御信号(抑制)を出力する。回転制御信号(抑制)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102の回転速度を低下させて、CDドライブ装置100からリッピング装置200Aに供給するデジタルオーディオデータの出力速度を低下させる。
(スループット変化量(上昇)がその閾値以上に増加したと判断した場合の制御)
この場合、最適速度予測判定部206は、“データ記録部204の書き込み速度が上昇しており今後データバッファ201,203におけるバッファ容量に余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部206は、CDドライブ装置100のオーディオデータ信号出力速度を増加させるために、回転制御信号(促進)をCD回転制御部101に出力する。回転制御信号(促進)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102の回転速度を上げて、CDドライブ装置100からリッピング装置200Aに供給するデジタルオーディオデータの出力速度を上昇させる。
なお、最適速度予測判定部206は、スループット変化量とCDドライブ装置100への回転制御量との対応関係に基づいて、CDドライブ装置100の回転制御を行うが、その制御の最適値はシステムや仕様により異なり一定ではない。
図2に、最適速度予測判定部206とCDドライブ装置100の処理フローを示す。まず、最適速度予測判定部206は、ステップ301でスループットモニタ信号の受信待ち(待機)をしている。スループットモニタ信号の受信が開始されると、最適速度予測判定部206は、ステップ302でその受信状態を判定する。ステップ302で受信状態が正常であると判定すると、最適速度予測判定部206は、ステップ303でスループットモニタ信号の受信を遂行する。一方、受信状態が異常であると判定する場合、ステップ301に戻る。ステップ303で受信が遂行されたスループットモニタ信号はステップ304で最適速度予測判定部206に記録される。ここで、最適速度予測判定部206は過去に記録したスループットモニタ信号を、破棄することなく所定の期間に亘って継続的に保存する。ステップ305で最適速度予測判定部206は、ステップ304で新たに記録したスループットモニタ信号を以前の過去のスループットモニタ信号と比較することでスループット変化量を算出する。さらに最適速度予測判定部206は、ステップ305で算出したスループット変化量を、ステップ306で判定する。具体的には、最適速度予測判定部206は、スループット変化量を、予め定義しておいたその閾値と比較する。比較結果においてスループット変化量がその閾値以上でない場合、最適速度予測判定部206は、“スループット変化量は大きく上昇しておらずメディアアクセススループットは安定している”、と判断して、何も制御処理を行うことなくステップ301に戻ってスループットモニタ信号の監視処理を継続する。
一方、比較結果においてスループット変化量がその閾値以上であれば、最適速度予測判定部206は、“スループット変化量の過度な変化からみてメディアアクセススループットは不安定で変動している”、と判断する。その判断に基づいて最適速度予測判定部206は、ステップ307でCDドライブ装置100のCD回転制御部101に回転制御信号を出力したうえで、ステップ301のスループットモニタ信号の受信待ちに戻る。
ステップ307で最適速度予測判定部206が出力する回転制御信号を、ステップ308でCDドライブ装置100内のCD回転制御部101が受信すると、CD回転制御部101は、ステップ309でCD再生部102に回転速度制御信号を出力する。CD再生部102は回転速度制御信号の供給に受けてステップ310でCDの再生回転速度を制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Aに供給されるオーディオ出力信号速度が制御される。
回転制御信号には、上述したように、回転制御信号(抑制)と回転制御信号(促進)とがある。スループット変化量(下降)がその閾値以上となって過度に下降変動している場合、最適速度予測判定部206は、“メディアアクセススループットが低下してデータ記録部204の書き込み速度が低下しており今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部206は、CDドライブ装置100からのデータ流量を制限するために、回転制御信号(抑制)を出力する。回転制御信号(抑制)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102に回転速度制御信号(抑制)を出力してCD再生部102の回転速度を低下させて、リッピング装置200AにCDドライブ装置100から供給されるデジタルオーディオデータの出力速度を低下させる。
一方、スループット変化量(上昇)がその閾値以上となって過度に上昇変動している場合、最適速度予測判定部206は、“メディアアクセススループットが増加してデータ記録部204の書き込み速度が上昇しており今後データバッファ201,203におけるバッファ容量に余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部206は、CDドライブ装置100のオーディオデータ信号出力速度を増加させるために、回転制御信号(促進)をCD回転制御部101に出力する。回転制御信号(促進)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102回転速度制御信号(促進)を出力してその回転速度を上げることで、リッピング装置200AにCDドライブ装置100から供給されるデジタルオーディオデータの出力速度を上昇させる。
図3Aは、従来構成におけるオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例であり、図3Bは、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。これらの図において横軸は時間を表す。
まず、従来の構成における遷移例について説明する。なお、従来の構成とは、バッファ量をその閾値に参照することに基づいて実施するスループット制御をいう。
(区間3A)
この区間では、オーディオデータ入力信号速度(i)とメディアアクセススループット(iii)とが一定であり、バッファ量(ii)も一定となる。
(区間3B)
この区間では、メディアアクセススループット(iii)が低下しているためバッファ量(ii)が増加していくが、オーディオデータ入力信号速度(i)は変化しない。
(区間3C)
この区間では、バッファ量(ii)はその閾値以上となるため、CDドライブ装置100が回転制御され、オーディオデータ入力信号速度(i)が下がり始めるが、入力信号速度(i)の下降は、バッファ量(ii)の増加を十分に上回ることができないために、バッファ量(ii)がオーバーフローしてシステムが破綻する。
次に、メディアアクセススループット(iii)の状況が同じ遷移の場合において、本実施の形態の構成におけるオーディオデータ入力信号速度(i)とバッファ量(ii)の遷移例について説明する。
(区間3D)
この区間は、従来構成における区間3Aと同じ状況である。
(区間3E)
この区間は、従来構成における区間3Bと同じ時系列位置にある区間である。区間3Bにおいて従来構成は、バッファ量(ii)がその閾値以上とならないため、CDドライブ装置100の回転制御が実施されない。これに対して、本実施の形態の構成では、メディアアクセススループット(iii)が低下してスループット変化量(下降)がその閾値以上となるため、そのことを検知した最適速度予測判定部206は、回転制御信号(抑制)を出力してCDドライブ装置100の回転制御(抑制)を行う。その結果、オーディオデータ入力信号速度(i)が低下していく。オーディオデータ入力信号速度(i)を低下制御するためにバッファ量(ii)の増加量は従来の構成に比べて少なくなる。このように本実施の形態では、バッファ量(ii)の変動検出ではなく、スループット変化量の変動検出に基づいてCDドライブ装置100の回転制御を行うため、制御開始タイミングが早くなる。
(区間3F)
この区間では、スループットの変動が下降変動から上昇変動に転ずる。これに伴い、スループット変化量(下降)が発生するものの、スループット変化量(下降)はその閾値以上とはならない。そのことを検知した最適速度予測判定部206は、回転制御信号(抑制)の出力を停止する。その結果、CDドライブ装置100の回転は区間3Dより低速で定常となり、オーディオデータ入力信号速度(i)も定常となる。
(区間3G)
この区間では、メディアアクセススループット(iii)が向上しており、スループット変化量(上昇)はその閾値以上となる。このことを検知した最適速度予測判定部206は、回転制御信号(促進)を出力してCDドライブ装置100の回転制御(促進)を行う。その結果、オーディオデータ入力信号速度(i)が向上(上昇)する。なお、第二の回転制御(促進)では、上昇させるCD再生部102における再生回転数を、区間3Aにおける再生回転数を上限として制御しており、区間3Aにおける再生回転数に到達すると制御を停止してその再生回転数を維持する。
以上説明したように、本実施の形態の構成によれば、スループット変化量(メディアアクセススループットの単位時間における変化量を示す)の検出に基づいてオーディオデータ入力信号速度を調整するため、リッピング装置200Aの状態変化に十分に追随したCDドライブ装置100の制御を実施することが可能になる。その結果、最適速度のリッピングを実現することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係わる記録再生装置について、図4〜図6を参照して説明する。図4は、本実施の形態における記録再生装置となるリッピング装置200Bの構成を示す。図4においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、およびメディアアクセススループット監視部207は、実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Bは、最適速度予測判定部208とバッファ量監視部209とを備える。バッファ量監視部209は、CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量と、メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量とをそれぞれモニタする。バッファ量監視部209はそのモニタ結果をバッファ量モニタ信号として出力する。最適速度予測判定部208は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号と、バッファ量監視部209から供給されるバッファ量モニタ信号とを単位時間毎に記録する。最適速度予測判定部208は、それぞれ単位時間毎に記録するバッファ量モニタ信号の変化とスループットモニタ信号の変化とを監視する。
上記監視において最適速度予測判定部208は、スループット変化量とその閾値とを比較する。さらに、最適速度予測判定部208は、バッファ量モニタ信号に基づいて単位時間当たりのバッファ量の変化(以下、バッファ量変化量という)とその閾値とを比較する。なお、以下の説明では、スループット変化量と同様、減少に推移しているバッファ量変化量を、バッファ量変化量(下降)といい、増加に推移しているバッファ量変化量を、バッファ量変化量(上昇)という。
上記比較においてスループット変化量(下降)がその閾値以上である場合、最適速度予測判定部208は、メディアアクセススループットが過度に低下していると判断し、さらにこの判断に基づいて最適速度予測判定部208は、“今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。さらに最適速度予測判定部208は、バッファ量変化量(上昇)がその閾値以上である場合であっても、“いずれかのブロックにおいてメディアアクセススループットが低下しており、今後各データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。なお、最適速度予測判定部208は、スループット変化量(下降)とバッファ量変化量(上昇)とのいずれか一方がその閾値以上となれば、メディアアクセススループットが低下している、と判断することができるが、これら変化量とそれらの閾値との比較判断を組み合わせることで、メディアアクセススループットの変動を精度高く判断することができる。
上述した予測に基づいて最適速度予測判定部208は、CDドライブ装置100から流入するデータ流量を制限するために、回転制御信号(抑制)をCD回転制御部101に出力する。CD回転制御部101は、最適速度予測判定部208から供給される回転制御信号(抑制)に基づいてCD再生部102に回転速度制御信号(抑制)を出力することでCD再生部102の回転制御(抑制)を実施する。これによりリッピング装置200BへのCDデータ出力速度が低下する。
一方、最適速度予測判定部208は、スループット変化量(上昇)がその閾値以上となったことを検知すれば、“データ記録部204における書き込み速度が向上しており、今後CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ容量と、メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ容量とに余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。さらに最適速度予測判定部208は、スループット変化量(下降)がその閾値以上となったことを検知すれば、“メディアアクセススループットが増加しておりデータ記録部204における書き込み速度が向上して今後CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ容量とメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ容量とに余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。
上述した予測に基づいて最適速度予測判定部208は、CDドライブ装置100からのデータ流量を増加させるために、回転制御信号(促進)をCD回転制御部101に出力する。CD回転制御部101は、供給される回転制御信号(促進)に基づいて回転速度制御信号(促進)をCD再生部102に出力して回転制御(促進)を実施する。これによりCD再生部102は、CD再生時の回転速度を促進(上昇)させて、リッピング装置200BへのCDデータ出力速度を向上させる。
ここで、データバッファ201,203のバッファ量変化量とCDドライブ装置100への回転制御量の対応は、システムにより最適値が異なる。さらに、バッファ量監視部209の監視対象を、メディア書込み用データバッファ203だけでなく、CD信号入力用データバッファ201も含めることによって、データ圧縮処理部202の事由によりオーディオデータ入力速度を低下させる必要があった場合でも対応可能となる。
図5は、最適速度予測判定部208とCDドライブ装置100の処理フローを示す。ここで、ステップ301〜306は実施の形態1の図2で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適速度予測判定部208は、ステップ401でバッファ量モニタ信号の受信待ち(待機)をしている。バッファ量モニタ信号の受信が開始されると、最適速度予測判定部208は、ステップ402でその受信状態を判定する。ステップ402で受信状態が正常であると判定すると、最適速度予測判定部208は、ステップ403でバッファ量モニタ信号の受信を遂行する。一方、ステップ402で受信状態が異常であると判定した場合、ステップ401に戻る。ステップ403で受信が遂行されたバッファ量モニタ信号は、ステップ404で最適速度予測判定部208に記録される。ここで、最適速度予測判定部208は、過去に記録したバッファ量モニタ信号を、破棄することなく所定の期間に亘って継続的に保存している。ステップ405で最適速度予測判定部208は、ステップ404で新たに記録したバッファ量モニタ信号を過去に記録したバッファ量モニタ信号と比較することでバッファ量変化量を算出する。さらに最適速度予測判定部208は、ステップ405で算出したバッファ量変化量を、ステップ406で判定する。具体的には最適速度予測判定部208は、バッファ量変化量を、予め定義しておいたバッファ量変化量の閾値と比較する。比較結果においてバッファ量変化量がその閾値以上でない場合、最適速度予測判定部208は、“バッファ量変化量は過度に上昇しておらずメディアアクセススループットは安定している”、と判断して、何も制御処理を行うことなくステップ401に戻ってバッファ量モニタ信号の監視処理を継続する。
以上の処理を行ったうえで、ステップ306やステップ406の比較結果においてスループット変化量またはバッファ量変化量が閾値以上であれば、最適速度予測判定部208は、“スループット変化量またはバッファ量変化量は過度に変動しておりメディアアクセススループットも不安定で変動している”、と判断する。その判断に基づいて最適速度予測判定部208は、ステップ407においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力したうえで、ステップ301(スループットモニタ信号信号の受信待ち)とステップ401(バッファ量モニタ信号の受信待ち)に戻る。
ステップ407で最適速度予測判定部208が出力する回転制御信号は、ステップ408でCD回転制御部101が受信する。CD回転制御部101は回転制御信号を受けると、ステップ409でCD再生部102に回転速度制御信号を出力する。CD再生部102は、供給される回転速度制御信号に基づいてステップ410でCDの再生回転速度を制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Aに供給されるオーディオ出力信号速度が制御される。
回転制御信号には、前述したように、回転制御信号(抑制)と回転制御信号(促進)とがある。スループット変化量(下降)またはバッファ量変化量(上昇)がそれらの閾値以上である場合、最適速度予測判定部208は、“メディアアクセススループットが低下してデータ記録部204の書き込み速度が低下しており今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部208は、CDドライブ装置100からのデータ流入を制限するために、回転制御信号(抑制)を出力する。回転制御信号(抑制)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102の回転速度を低下させて、リッピング装置200AにCDドライブ装置100から供給されるデジタルオーディオデータの出力速度を低下させる。
一方、スループット変化量(上昇)またはスループットバッファ量変化量(下降)がそれらの閾値以上となっている場合、最適速度予測判定部208は、“メディアアクセススループットが増加してデータ記録部204の書き込み速度が上昇しており今後データバッファ201,203におけるバッファ容量に余裕が生じかつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。この予測に基づいて最適速度予測判定部208は、CDドライブ装置100のオーディオデータ信号出力速度を増加させるために、回転制御信号(促進)をCD回転制御部101に出力する。回転制御信号(促進)を受けたCD回転制御部101は、CD再生部102の回転速度を促進(上昇)させる回転速度制御(促進)を実施して、リッピング装置200BにCDドライブ装置100から供給されるデジタルオーディオデータの出力速度を上昇させる。
図6は、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。
(区間6A)
この区間は、実施の形態1における区間3Dと同じ状況である。
(区間6B)
この区間では、メディアアクセススループット(iv)が低下して、スループット変化量(下降)がその閾値以上となる。このことを検知した最適速度予測判定部208は、第一の回転制御信号(抑制)を出力してCDドライブ装置100の第一の回転制御(抑制)を行う。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)が低下していく。なお、この区間では、バッファ量は上昇変動するものの、バッファ量変化量(上昇)はその閾値以上とはならない。
(区間6C)
この区間では、メディアアクセススループットが最低値付近で安定することに伴いスループット変化量(下降)が可及的にゼロに近づくものの、バッファ量変化量(増加)がその閾値以上となる。このことを検知した最適速度予測判定部208は、第二の回転制御信号(抑制)を出力してCDドライブ装置100の第二の回転制御(抑制)を行う。第二の回転制御(抑制)によって生じる回転速度変化率は、第一の回転制御(抑制)によって生じる回転速度変化率より大きくなるようにその制御量が設定されている。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)は区間6Bよりも急速に低下していく。このような回転速度制御は実施の形態1では実施されておらず、このような制御を実施する本実施の形態では、バッファ量増加量が実施の形態1より少なくなる。
(区間6D)
この区間では、メディアアクセススループット(iv)が下降変動から上昇変動に転じてそれに伴ってスループット変化量(上昇)が生じる。一方、バッファ量変化量(下降)は可及的にゼロに近づく。しかしながら、スループット変化量(上昇)やバッファ量変化量(下降)は、それらの閾値以上とはならない。このことを検知した最適速度予測判定部208は、第二の回転制御信号(抑制)の出力を停止する。その結果、CD回転制御部101は、第二の回転制御(抑制)を停止して、その時点における回転速度を維持する。したがって、CDドライブ装置100の回転速度は、実施の形態1における区間3Fよりも低速で定常となりオーディオデータ入力信号速度(ii)も定常となる。
(区間6E)
この区間では、スループット変化量(上昇)はその閾値以上となる一方、バッファ量は上昇変動から下降変動に転じて、バッファ量変化量(下降)が生じるがバッファ量変化量(下降)はその閾値以上とはならない、という状況にある。スループット変化量(上昇)がその閾値以上となったことを検知した最適速度予測判定部208は、第一の回転制御信号(促進)をCD再生部102に出力して第一の回転制御(促進)を実施することでオーディオデータ入力信号速度(ii)を上昇させる。
(区間6F)
この区間では、スループット変化量(上昇)はその閾値以上となる状態を継続しているうえに、バッファ量変化量(下降)もその閾値以上となる、という状況になる。スループット変化量(上昇)とバッファ量変化量(下降)とが共にその閾値以上となったことを検知した最適速度予測判定部208は第二の回転制御信号(促進)をCD再生部102に出力して第二の回転制御(促進)を実施することで、オーディオデータ入力信号速度(ii)をさらに向上(上昇)させる。第二の回転制御(促進)によって生じるCD再生部102における再生回転変化率は、第一の回転制御(促進)によって生じる再生回転変化率より大きくなるようにその制御量が設定されている。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)は区間6Eよりも急速に上昇していく。
(区間6G)
この区間では、スループット変化量(上昇)とバッファ量変化量(下降)とは共にその閾値以上とはならなくなる。この状況を検知した最適速度予測判定部208は、第二の回転制御信号(促進)の出力を停止し、これに伴いCDドライブ装置100の回転速度は区間6Aと同じ速度で定常となる。なお、第二の回転制御(促進)では、上昇させるCD再生部102における再生回転数を、区間6Aにおける再生回転数を上限として制御しており、区間6Aにおける再生回転数に到達すると制御を停止してその再生回転数を維持する。このような制御停止判断は、スループット変化量(上昇)とバッファ量変化量(下降)とそれらの閾値との比較に基づく第二の回転制御(促進)の停止判断と併行して実施され、第二の回転制御(促進)は、どちらか一つの判断に基づいてその制御が停止される。
本実施の形態のCDドライブ装置回転速度制御において、回転速度を低下させる期間は、実施の形態1に比べ短くなっており、各バッファにため込み可能な最大データ量を示すバッファ量最大値も小さくて済むようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、スループット変化量とその閾値との比較、並びにバッファ量変化量とその閾値との比較に基づいて、オーディオデータ入力信号速度を調整するため、リッピング装置200Bの状態にさらに適したCDドライブ装置100の回転速度制御が実施することが可能となって最適速度のリッピングが実現できる。
なお、上述した実施の形態2の説明では、最適速度予測判定部208は、以下に示す第一〜第三のパラメータに基づいて回転制御信号(CDドライブ装置100がCD信号入力用データバッファ201に出力するデータの流量を制御する信号)を作成してCD回転制御部101に出力している。
(第一のパラメータ)
スループット変化量(単位時間当たりのデータ記録部204へのデータ流量)
(第二のパラメータ)
CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量変化量)
(第三のパラメータ)
メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量変化量)
しかしながら、本発明は、このような構成に限るものではなく、以下のようにしてもよい。
・第二のパラメータのみに基づいて回転制御信号を作成する。
・第二のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号を作成する。
・第三のパラメータのみに基づいて回転制御信号を作成する。
・第一のパラメータと第二のパラメータとに基づいて回転制御信号を作成する。
・第一のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号を作成する。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係わる記録再生装置について、図7〜図9を参照して説明する。図7は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Cの構成を示す。図7においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、およびメディアアクセススループット監視部207は、実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Cは、予備バッファ管理部211と最適バッファ分配予測判定部210とをさらに備える。予備バッファ管理部211は、メディア書き込み用データバッファ203またはCD信号入力用データバッファ201に予備的に追加可能なバッファ(以下、予備バッファという)と、予備バッファとメディア書き込み用データバッファ203またはCD信号入力用データバッファ201との間の接続制御(予備バッファとして追加接続/接続解除する際の制御)を行う接続管理部とを備える。
最適バッファ分配予測判定部210は、メディアアクセススループット監視部207の監視結果に基づいてメディア書き込み用データバッファ203におけるバッファ量の推移またはCD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量の推移を予測し、その予測結果に基づいて予備バッファ管理部211の予備バッファをメディア書き込み用データバッファ203またはCD信号入力用データバッファ201に分配する。以下、具体的な制御の一例を説明する。
最適バッファ分配予測判定部210は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号を単位時間毎に記録する。最適バッファ分配予測判定部210は、単位時間毎に記録するスループットモニタ信号の変化を監視する。この監視において最適バッファ分配予測判定部210は、スループット変化量とその閾値との比較に基づいてメディアアクセススループットが過度に低下していることを検知すれば、“今後各データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部211は、予備バッファ分配信号(増加)が供給されると、その予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファ管理部211が管理している予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。
一方、最適バッファ分配予測判定部210は、スループット変化量とその閾値との比較に基づいてメディアアクセススループットが過度に上昇していることを検知すれば、“データ記録部204におけるメディア書き込み速度が向上しており今後各データバッファ201、203におけるバッファ容量に余裕が生じ、かつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて、最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(減少)を出力する。予備バッファ管理部211は、最適バッファ分配予測判定部210から予備バッファ分配信号(減少)が供給されると、その予備バッファ分配信号(減少)に基づいて、メディア書込み用データバッファ203に分配していた予備バッファとメディア書込み用データバッファ203とのバッファ連結を解除することで予備バッファを引き上げさせる(予備バッファの返却)。
以上の制御は、予備バッファの分配先をメディア書込み用データバッファ203にした例であるが、この他、予備バッファの分配先をCD信号入力用データバッファ201にしても同様の効果が得られる。しかしながら、CD信号入力用データバッファ201には非圧縮データが処理されるので、圧縮データが処理されるメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する方が、同じバッファ量に対する影響時間が長くなって効果的である。
図8に、最適バッファ分配予測判定部210と予備バッファ管理部211の処理フローを示す。ここで、ステップ301〜306は実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適バッファ分配予測判定部210は、ステップ305で算出されたスループット変化量をステップ306で判定する。ステップ306の判定において、スループット変化量がその閾値以上でないと判断すればステップ301に戻る。一方、スループット変化量がその閾値以上であると判断すれば、最適バッファ分配予測判定部210は、ステップ501において予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(増加または減少)を出力して、ステップ301に戻る。ステップ501により出力された予備バッファ分配信号は、ステップ502で予備バッファ管理部211で受信される。予備バッファ管理部211は予備バッファ分配信号を受信すると、ステップ503でメディア書込み用データバッファ203の予備バッファ量(分配量)を調整する。ここでの調整には、予備バッファ管理部211からメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する調整と、メディア書込み用データバッファ203から予備バッファ管理部211に予備バッファを返却させる調整とがある。
図9は、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。
(区間9A)
この区間は、実施の形態1における区間3Dと同じ状況である。
(区間9B)
この区間では、メディアアクセススループット(iv)が低下してスループット変化量(下降)がその閾値以上となる。このことを検知した最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部211は、予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)が増加する。なお、実際に予備バッファがメディア書込み用データバッファ203に分配されるのは、次の区間9Cの区間当初となる。
(区間9C)
この区間は、従来構成における区間3Bと区間3Cとにわたる区間である。この区間では、スループットの変動は減少から上昇に転ずるが、従来構成ではこの区間においてバッファ量(ii)がオーバーフローしてシステムが破綻していた。これに対して本実施の形態では、増加するバッファ量(ii)を十分に受止めることが可能となるように、区間9Bでメディア書込み用データバッファ203のバッファ最大容量(v)を増加させる処理が実施されている。そのため、この区間の区間末において旧態のバッファ最大容量(v)を超えてバッファ量(ii)が増えたとしても、そのピーク量以上にバッファ最大容量(v)が設定されているため、システムが破綻することはない。
(区間9D)
区間9Cにおいてシステム破綻が生じないため、区間9Cの区間末から区間9Dの区間当初においてメディアアクセススループット(iv)の変動が低下から上昇(向上)に転ずる。メディアアクセススループット(iv)の上昇に準じて任意の時点でスループット変化量(上昇)がその閾値以上となる。このことを検知した最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部211に予備バッファ分配信号(減少)を出力する。予備バッファ管理部211は、予備バッファ分配信号(減少)に基づいて、メディア書込み用データバッファ203に分配していた予備バッファとメディア書込み用データバッファ203とのバッファ連結を解除して予備バッファを引き上げさせる(予備バッファの返却)。これによりメディア書込み用データバッファ203のバッファ最大容量が減少してメディア書込み用データバッファ203の容量(v)が最適に保たれる。
以上説明したように、本実施の形態の構成によれば、スループット変化量に応じてデータバッファ量(バッファ最大容量)を調整するため、書き込みメディアの障害等で一時的に書き込み速度が落ちた場合でも、CDドライブ装置100の回転数が一定のままでリッピングを実現することが可能となる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係わる記録再生装置について、図10〜図12を参照して説明する。図10は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Dの構成を示す。図10においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、およびメディアアクセススループット監視部207は、実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Dは、最適バッファ分配予測判定部212と予備バッファ管理部213とバッファ量監視部214とをさらに備える。バッファ量監視部214は、CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量とメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量とをそれぞれモニタする。バッファ量監視部214はそのモニタ結果をバッファ量モニタ信号として出力する。最適バッファ分配予測判定部212は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号と、バッファ量監視部214から供給されるバッファ量モニタ信号とを単位時間毎に記録する。最適バッファ分配予測判定部212は、記録している単位時間毎のスループットモニタ信号の変化と単位時間毎のバッファ量モニタ信号の変化とを解析することでスループット変化量とバッファ量変化量とを監視し、その監視結果に基づいて以下の予備バッファの分配制御を実施する。
スループット変化量(下降)もしくはバッファ量変化量(上昇)がそれらの閾値以上となったことを検知すると、最適バッファ分配予測判定部212は、どこかのブロックのスループットが過度に低下していると判断し、この判断に基づいて最適バッファ分配予測判定部212は、“今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて最適バッファ分配予測判定部212は、予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部213は、予備バッファ分配信号(増加)が供給されると、その予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファ管理部213が管理している予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。
一方、最適バッファ分配予測判定部212は、スループット変化量とその閾値との比較またはバッファ量変化量とその閾値との比較に基づいてメディアアクセススループットが過度に上昇していることを検知すれば、“データ記録部204におけるメディア書き込み速度が向上しており今後各データバッファ201、203におけるバッファ容量に余裕が生じ、かつその余裕が増加する可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて、最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号(減少)を出力する。予備バッファ管理部213は、最適バッファ分配予測判定部212から予備バッファ分配信号(減少)が供給されると、その予備バッファ分配信号(減少)に基づいて、メディア書込み用データバッファ203に分配していた予備バッファとメディア書込み用データバッファ203とのバッファ連結を解除することで予備バッファを引き上げさせる(予備バッファの返却)。
図11に、最適バッファ分配予測判定部212と予備バッファ管理部213の処理フローを示す。ここで、ステップ301〜306は実施の形態1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ601でバッファ量モニタ信号の受信待ち(待機)をしている。バッファ量モニタ信号の受信が開始されると、最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ602でその受信状態を判定する。ステップ602で受信状態が正常であると判定すると、最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ603でバッファ量モニタ信号の受信を遂行する。一方、ステップ602で受信状態が異常であると判定した場合、ステップ601に戻る。ステップ603で受信が遂行されたバッファ量モニタ信号は、ステップ604で最適バッファ分配予測判定部212に記録される。ここで、最適バッファ分配予測判定部212は、過去に記録したバッファ量モニタ信号を破棄することなく所定の期間に亘って継続的に保存する。ステップ605で最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ604で新たに記録したバッファ量モニタ信号を過去に記録したバッファ量モニタ信号と比較することでバッファ量変化量を算出する。さらに最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ605で算出したバッファ量変化量を、ステップ606で判定する。具体的には最適バッファ分配予測判定部212は、バッファ量変化量を、予め定義しておいたその閾値と比較する。比較結果においてバッファ量変化量がその閾値以上でない場合、最適バッファ分配予測判定部212は、“バッファ量変化量は過度に上昇しておらずメディアアクセススループットは安定している”、と判断して、何も制御処理を行うことなくステップ601に戻ってバッファ量モニタ信号の監視処理を継続する。
以上の処理を行ったうえで、ステップ306やステップ606の比較結果においてスループット変化量またはバッファ量変化量が閾値以上であれば、最適バッファ分配予測判定部212は、“スループット変化量またはバッファ量変化量の変化からみてメディアアクセススループットは不安定で変動している”、と判断する。その判断に基づいて最適バッファ分配予測判定部212は、ステップ607で予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ301(スループットモニタ信号信号の受信待ち)とステップ601(バッバッファ量モニタ信号の受信待ち)に戻る。
ステップ607で最適バッファ分配予測判定部212が出力する予備バッファ分配信号は、ステップ608で予備バッファ管理部213で受信される。予備バッファ管理部213は予備バッファ分配信号を受信すると、ステップ608でメディア書込み用データバッファ203の予備バッファ量を調整する。ここでの調整には、予備バッファ管理部213からメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する調整と、メディア書込み用データバッファ203から予備バッファ管理部213に予備バッファを返却させる調整とがある。
図12は、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。区間12A、区間12B、区間12Cは、実施の形態3(図9参照)における区間9A、区間9B、区間9Cの前半期間とほぼ同じ状況、すなわち、
・区間12A=区間9A、
・区間12B=区間9B、
・区間12C=区間9Cの前半期間、
となる。
以下具体的に説明する。
(区間12A)
この区間は、実施の形態1における区間3Dと同じ状況である。
(区間12B)
この区間では、バッファ量(ii)は緩やかに上昇変動し、メディアアクセススループット(iv)は大きく下降変動する。そのためバッファ量変化量(上昇)はその閾値以上とならないものの、スループット変化量(下降)はその閾値以上となる。スループット変化量(下降)が閾値以上となったことを検知した最適バッファ分配予測判定部212は、予備バッファ管理部213に第一の予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部213は、第一の予備バッファ分配信号(増加)を受けて、第一の容量を有する第一の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)は、第一の予備バッファの容量分だけ増加する。なお、実際に第一の予備バッファがメディア書込み用データバッファ203に分配されるのは、次の区間12Cの区間当初となる。
(区間12C)
この区間では、メディアアクセススループットの下降変動は最大となり上昇変動(向上)に転ずるもののスループット変化量(上昇)はその閾値以上とはならない。しかしながら、バッファ量変化量(上昇)はその閾値以上となる。バッファ量変化量(上昇)が閾値以上となったことを検知した最適バッファ分配予測判定部210は、予備バッファ管理部213に第二の予備バッファ分配信号(増加)を出力する。予備バッファ管理部213は、第二の予備バッファ分配信号(増加)を受けて、第一の予備バッファに替えて第二の容量を有する第二の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。第二の容量は、上述した第一の容量より大きく設定されている(第二の容量>第一の容量)。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)がさらに増加する。なお、実際に予備バッファがメディア書込み用データバッファ203にさらに分配されるのは、次の区間12Dの区間当初となる。
このように区間12Cでは、区間9Bにおける容量増加処理より容量増加量が大きい容量増加処理がメディア書込み用データバッファ203に実施される。これにより、増加するバッファ量(ii)を十分に受止めることが可能となる。
(区間12D、区間12E)
これらの区間では、区間12Cに比べてバッファ(iii)の最大容量が増大し、実施の形態3よりも状況に適したバッファの制御が可能となる。したがって、区間12Dの区間末ならびに区間12Eにおいて旧態のバッファ最大容量(v)を超えてバッファ量(ii)が増えたとしても、バッファ最大容量(v)がバッファ量(ii)のピーク量以上に設定され、しかもその設定精度が高いためにシステム破綻がより確実に防止されるようになる。
また区間12Dでは、バッファ量が上昇変動を維持しており、バッファ量変化量(上昇)はその閾値以上となったままである。一方、メディアアクセススループットは、下降変動から上昇変動に転じているもののスループット変化量(上昇)は、その閾値以上とはならない。以上の状況を検知した最適バッファ分配予測判定部212は、第二の予備バッファ分配信号(増加)の出力を維持し、これによりメディア書込み用データバッファ203における予備バッファの増量分配(第二の容量の分配)が維持される。
区間12Eでは、バッファ量の変動は上昇変動から下降変動に転じるものの、バッファ量変化量(下降)はその閾値以上とならない。一方、メディアアクセススループットは上昇変動を維持しており、スループット変化量(上昇)は、その閾値以上となる。以上の状況を検知した最適バッファ分配予測判定部212は、第一の予備バッファ分配信号(減少)を出力する。予備バッファ管理部213は、第一の予備バッファ分配信号(減少)を受けて、メディア書込み用データバッファ203に分配する予備バッファを、第二の予備バッファ(第二の容量を有する)から第一の予備バッファ(第一の容量を有する)に変更する。第一の容量<第二の容量であるため、メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)が若干減少する。なお、実際に第二の予備バッファから第一の予備バッファに分配変更されるのは、次の区間12Fの区間当初となる。
(区間12F)
この区間では、バッファ量の変動が下降変動を維持しており、バッファ量変化量(下降)はその閾値以上のままである。一方、メディアアクセススループットの変動は上昇変動を維持しており、スループット変化量(上昇)は、この区間においてその閾値以上となる。以上の状況を検知した最適バッファ分配予測判定部212は、第一の予備バッファ分配信号(減少)から、第二の予備バッファ分配信号(減少)に切り替えて予備バッファ管理部213に出力する。予備バッファ管理部213は、第二の予備バッファ分配信号(減少)を受けて、メディア書込み用データバッファ203に第一の予備バッファ(第一の容量を有する)を分配する処理を停止する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)は当該バッファ203自身の最大容量に戻る。なお、実際に第一の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203から引き上げられるのは、次の区間12Gの区間当初となる。
(区間12G)
この区間では、メディア書込み用データバッファ203から全ての予備バッファが返却されることで、メディア書込み用データバッファ203の容量(v)が最適に保たれる。
以上説明したように、本実施の形態の構成によれば、スループット変化量とバッファ量変化量とが過度に上昇するか否かの判断に基づいてバッファ最大容量を調整するため、書き込みメディアの障害等で一時的に書き込み速度が落ちた場合でも、CDドライブ装置100の回転数が一定のままでリッピングを実現することが可能となる。
なお、上述した実施の形態4の説明では、最適バッファ分配予測判定部212は、以下に示す第一〜第三のパラメータに基づいて予備バッファ分配信号を作成して予備バッファ管理部213に出力している。
(第一のパラメータ)
スループット変化量(単位時間当たりのデータ記録部204へのデータ流量)
(第二のパラメータ)
CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量変化量)
(第三のパラメータ)
メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量変化量)
しかしながら、本発明は、このような構成に限るものではなく、以下のようにしてもよい。
・第二のパラメータのみに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
・第二のパラメータと第三のパラメータとに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
・第三のパラメータのみに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
・第一のパラメータと第二のパラメータとに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
・第一のパラメータと第三のパラメータとに基づいて予備バッファ分配信号を作成する。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係わる記録再生装置について、図13〜図15を参照して説明する。図13は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Eの構成を示す。図13においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、メディアアクセススループット監視部207、予備バッファ管理部213、およびバッファ量監視部214については、実施の形態1,4で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Eは、最適速度/バッファ分配予測判定部215を備える。最適速度/バッファ分配予測判定部215は、メディアアクセススループット監視部207から供給されるスループットモニタ信号と、バッファ量監視部214から供給されるバッファ量モニタ信号とを単位時間毎に記録する。最適速度/バッファ分配予測判定部215は、記録している単位時間毎のバッファ量モニタ信号の変化と単位時間毎のスループットモニタ信号の変化とを解析することでスループット変化量とバッファ量変化量とを監視し、監視結果に基づいて以下のデジタルオーディオデータの出力速度制御と予備バッファの分配制御とを実施する。
スループット変化量(下降)もしくはバッファ量変化量(上昇)がそれらの閾値以上となったことを検知すると、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、どこかのブロックのスループットが過度に低下していると判断し、この判断に基づいて最適速度/バッファ分配予測判定部215は、“今後データバッファ201,203があふれる可能性が高い”、と予測する。
この予測に基づいて最適速度/バッファ分配予測判定部215は、CD回転制御部101に回転制御信号(抑制)を、予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号(増加)をそれぞれ出力する。
CD回転制御部101は、最適速度/バッファ分配予測判定部215から供給される回転制御信号(抑制)に基づいてCD再生部102に回転制御信号(抑制)を出力することでCD再生部102の回転制御(抑制)を実施する。これによりリッピング装置200EへのCDデータ出力速度が低下する。予備バッファ管理部213は、最適速度/バッファ分配予測判定部215から供給される予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファ管理部213が管理している予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。
予備バッファ管理部211は、最適速度/バッファ分配予測判定部215から供給される予備バッファ分配信号(増加)に基づいて、予備バッファ管理部211が管理している予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。
ここで、データバッファの変化量とCDドライブ装置100への回転制御量の対応はシステムにより最適値が異なる。CDドライブ装置100の回転制御とバッファ量の増減の両方を制御することにより、設定可能範囲が大きくなり、システムとしてのリスクも軽減される。
図14は、最適速度/バッファ分配予測判定部215とCDドライブ装置100と予備バッファ管理部213の処理フローを示す。ステップ301〜305、401〜405は実施の形態1,2で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適速度/バッファ分配予測判定部215は、ステップ701において、スループット変化量(ステップ305で算出)がその閾値以内であると判定すればステップ301に戻る。一方、ステップ701においてスループット変化量がその閾値以上となると判定すれば、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、ステップ702においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力するとともに、ステップ704において予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ301のスループットモニタ信号の受信待ちに戻る。
また最適速度/バッファ分配予測判定部215は、ステップ703において、バッファ量変化量(ステップ405で算出)がその閾値以内であると判定すればステップ401に戻る。一方、ステップ703においてバッファ量変化量がその閾値以上となると判定すれば、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、ステップ702においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力するとともにステップ704において予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ401のバッファ量モニタ信号の受信待ちに戻る。
ステップ704で最適速度/バッファ分配予測判定部215が出力する回転制御信号は、ステップ705でCD回転制御部101が受信する。CD回転制御部101は回転制御信号を受けると、ステップ706でCD再生部102に回転速度制御信号を出力する。CD再生部102は、供給される回転速度制御信号に基づいてステップ707でCDの再生回転速度を制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Eに供給されるオーディオ出力信号速度が制御される。ここでの制御には、CD再生部102におけるCD再生速度を抑制(減速)する制御と促進(増速)する制御とがある。
また、ステップ704で最適速度/バッファ分配予測判定部215が出力する予備バッファ分配信号は、ステップ708で予備バッファ管理部213で受信される。予備バッファ管理部213は予備バッファ分配信号を受信すると、ステップ709でメディア書込み用データバッファ203の予備バッファ量を調整する。ここでの調整には、予備バッファ管理部213からメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する調整と、メディア書込み用データバッファ203から予備バッファ管理部213に予備バッファを返却させる調整とがある。
図15は、本実施の形態の構成でのオーディオデータ入力信号速度とバッファ量とメディアアクセススループットの遷移状況の一例を示す。
(区間15A)
この区間は、実施の形態1の区間3Dと同じ状況である。
(区間15B)
この区間では、バッファ量が緩やかに上昇するもののバッファ量変化量(上昇)はその閾値以上とはならない。一方、メディアアクセススループット(iv)が急速に低下して、スループット変化量(下降)がその閾値以上となる。このことを検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、予備バッファ管理部213に第一の回転制御信号(抑制)を、予備バッファ管理部213に第一の予備バッファ分配信号(増加)をそれぞれ出力する。なお、この区間では、バッファ量は、緩やかに上昇変動するもののバッファ量変化量(上昇)はその閾値以上とならない。
CD回転制御部101は、第一の回転制御信号(抑制)に基づいて第一の回転制御(抑制)を行う。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)が低下していく。また予備バッファ管理部213は、第一の予備バッファ分配信号(増加)を受けて、第一の容量を有する第一の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)は、第一の予備バッファの容量分だけ増加する。なお、実際に第一の予備バッファがメディア書込み用データバッファ203に分配されるのは、次の区間15Cの区間当初となる。
(区間15C)
この区間では、ディアアクセススループットが最低値付近で安定することに伴いスループット変化量(下降)が可及的にゼロに近づくものの、バッファ量が急速に上昇してバッファ量変化量(上昇)がその閾値以上となる。このことを検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、予備バッファ管理部213に第二のバッファ分配信号(増加)を、CDドライブ装置100に第二の回転制御信号(抑制)をそれぞれ出力する。
CD回転制御部101は、第二の回転制御信号(抑制)に基づいて第二の回転制御(抑制)を行う。第二の回転制御(抑制)によって生じる回転速度変化率は、第一の回転制御(抑制)によって生じる回転速度変化率より大きくなるようにその制御量が設定されている。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)は区間12Bよりも急速に低下していく。このような回転速度制御は実施の形態1では実施されておらず、このような制御を実施する本実施の形態では、バッファ量増加量が実施の形態1より少なくなる。
また予備バッファ管理部213は、第二の予備バッファ分配信号(増加)を受けて、第一の予備バッファに替えて第二の容量を有する第二の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203に分配する。第二の容量は、上述した第一の容量より大きく設定されている(第二の容量>第一の容量)。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)がさらに増加する。なお、実際に第二の予備バッファがメディア書込み用データバッファ203にさらに分配されるのは、次の区間15Dの区間当初となる。
本実施の形態では、実施の形態1に比べて回転速度の低下率が少なくなるように制御しており、これによりバッファ量(iii)は実施の形態1よりも大きく増加している。しかしながら、本実施の形態では、バッファ最大容量(v)を、バッファ量(iii)の変化に精度高くに追随した状態で増加させているために、バッファの余裕度は十分に確保されている。
(区間15D)
この区間では、上昇変動に転じたスループット変化量(上昇)はその閾値以上となっておらず、バッファ量変化量(上昇)もその閾値以上となっていない。以上の状況を検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第二のバッファ分配信号(増加)の出力を維持するものの、第二の回転制御信号(抑制)の出力を停止する。これによりメディア書込み用データバッファ203における予備バッファの増量分配(第二の容量の分配)が維持されるものの、CD回転制御部101は、第二の回転制御(抑制)を停止して、その時点における回転速度を維持する。したがって、CDドライブ装置100の回転速度は、実施の形態1における区間3Fよりも低速で定常となりオーディオデータ入力信号速度(ii)も定常となる。
(区間15E)
この区間では、バッファ量は下降変動に転ずるもののバッファ量変化量(下降)はその閾値以上となっていない。一方、上昇変動に転じたスループット変化量(上昇)はその閾値以上となる。以上の状況を検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第二のバッファ分配信号(増加)の出力を維持する一方、第一の回転制御信号(促進)をCD再生部102に出力して第一の回転制御(促進)を実施することでオーディオデータ入力信号速度(ii)を上昇させる。
(区間15F)
この区間では、スループット変化量(上昇)がその閾値以上の状態を維持しており、さらにはバッファ量変動量(下降)はその閾値以上となる。このことを検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、以下の二つの制御切り替えを実施する。第一の制御切り替えでは、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第二のバッファ分配信号(増加)から第一のバッファ分配信号(減少)に切り替えて予備バッファ管理部213に出力する。予備バッファ管理部213は、第一の予備バッファ分配信号(減少)を受けて、メディア書込み用データバッファ203に分配する予備バッファを、第二の予備バッファ(第二の容量を有する)から第一の予備バッファ(第一の容量を有する)に変更する。第一の容量<第二の容量であるため、メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)が若干減少する。なお、実際に第二の予備バッファから第一の予備バッファに分配変更されるのは、次の区間15Gの区間当初となる。
第二の制御切り替えでは、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第一の回転制御信号(促進)から第二の回転制御信号(促進)に切り替えてCD再生部102に出力する。第二の回転制御信号(促進)を受けたCD再生部102は第二の回転制御(促進)を実施してオーディオデータ入力信号速度(ii)を上昇させる。第二の回転制御(促進)によって生じる回転変化率は、第一の回転制御(促進)によって生じる回転変化率より大きくなるようにその制御量が設定されている。その結果、オーディオデータ入力信号速度(ii)は区間15Eよりも急速に上昇していく。なお、オーディオデータ入力信号速度(ii)は、区間15Aにおける速度に到達すると上昇は停止してその速度を維持する。
(区間15G)
この区間では、スループット変化量(上昇)と、バッファ量変化量(下降)とも、それらの閾値以上とならなくなる。このことを検知した最適速度/バッファ分配予測判定部215は、第一のバッファ分配信号(減少)から第二のバッファ分配信号(減少)に切り替えて予備バッファ管理部213に出力する。予備バッファ管理部213は、第二の予備バッファ分配信号(減少)を受けて、メディア書込み用データバッファ203に第一の予備バッファ(第一の容量を有する)を分配する処理を停止する。これによりメディア書込み用データバッファ203におけるバッファ最大容量(v)は当該バッファ203自身の最大容量に戻る。なお、実際に第一の予備バッファをメディア書込み用データバッファ203から引き上げられるのは、次の区間15Gの区間終了時となる。なお、第二の回転制御(促進)では、上昇させるCD再生部102における再生回転数を、区間15Aにおける再生回転数を上限として制御しており、区間15Aにおける再生回転数に到達すると制御を停止してその再生回転数を維持する。このような制御停止判断は、スループット変化量(上昇)とバッファ量変化量(下降)とそれらの閾値との比較に基づく第二の回転制御(促進)の停止判断と併行して実施され、第二の回転制御(促進)は、どちらか一つの判断に基づいてその制御が停止される。
本実施の形態では、CDドライブ装置100の回転制御とバッファ最大容量の増減制御とを組み合わせることにより、制御のための閾値や制御量を少なくすることができる。これにより、
・回転数減少幅を小さくできる、
・リッピング全体時間への影響を少なくできる、
・予備バッファの容量を小さくできる、
・以上のことからシステム全体のメモリ容量を抑えることができる、
という効果がある。
以上説明したように、本実施の形態によれば、スループット変化量とバッファ量変化量との検出に基づいてオーディオデータ入力信号速度を調整するため、リッピング装置200Eの状態に適したCDドライブ装置100の制御により、最適速度のリッピングを実現できる。
なお、上述した実施の形態5の説明では、最適速度/バッファ分配予測判定部215は、以下に示す第一〜第三のパラメータに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成して、CD回転制御部101と予備バッファ管理部213とに出力している。
(第一のパラメータ)
スループット変化量(単位時間当たりのデータ記録部204へのデータ流量)
(第二のパラメータ)
CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量変化量)
(第三のパラメータ)
メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量変化量)
しかしながら、本発明は、このような構成に限るものではなく、以下のようにしてもよい。
・第二のパラメータのみに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第二のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第三のパラメータのみに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第一のパラメータと第二のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第一のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係わる記録再生装置について、図16,17を用いて説明する。図16は、本実施の形態における記録再生装置となるCDリッピング装置200Fの構成を示す。図16においてCDドライブ装置100、CD信号入力用データバッファ201、データ圧縮処理部202、メディア書込み用データバッファ203、データ記録部204、メディアアクセススループット監視部207、予備バッファ管理部213、およびバッファ量監視部214については、実施の形態1,4で説明したものと同様であるので説明を省略する。
リッピング装置200Fは、最適速度/バッファ分配予測判定部216と過去ログ蓄積/分析部217とを備える。実施の形態5と同様最適速度/バッファ分配予測判定部216は、回転制御信号をCD回転制御部101に、予備バッファ分配信号を予備バッファ管理部213にそれぞれ出力するとともに、回転制御信号と予備バッファ分配信号とを過去ログ蓄積/分析部217に出力する。
過去ログ蓄積/分析部217は、回転制御信号と予備バッファ分配信号との変化を記録したうえで、その記録内容に基づいてCDドライブ装置100の回転変化とバッファ残量等の傾向を分析する。分析結果に基づいて過去ログ蓄積/分析部217は、回転制御信号と予備バッファ分配信号とのそれぞれ定義値として設定している閾値に変更が必要かどうかを判断する。変更が必要と判断する場合、過去ログ蓄積/分析部217は、最適速度/バッファ分配予測判定部216にそれら閾値変更信号を出力する。閾値変更信号を受信した最適速度/バッファ分配予測判定部216は記憶している各閾値を変更したうえで、その後の処理を変更後の閾値に基づいて行う。
図17は、最適速度/バッファ分配予測判定部216とCDドライブ装置100と予備バッファ管理部213と過去ログ蓄積/分析部217の処理フローを示す。ステップ301〜305、401〜405、705〜709、は実施の形態1,2,5で説明したものと同様であるので説明を省略する。
最適速度/バッファ分配予測判定部216は、ステップ801において、スループット変化量(ステップ305で算出)がその閾値以上ではないと判定すればステップ301に戻る。一方、ステップ801においてスループット変化量がその閾値以上であると判定すれば、最適速度/バッファ分配予測判定部216は、ステップ802においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力するとともに、ステップ804において予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ301のスループットモニタ信号の受信待ちに戻る。
また最適速度/バッファ分配予測判定部216は、ステップ803において、バッファ量変化量(ステップ405で算出)がその閾値以上でないと判定すればステップ401に戻る。一方、ステップ803においてバッファ量変化量がその閾値以上であると判定すれば、最適速度/バッファ分配予測判定部216は、ステップ802においてCD回転制御部101に回転制御信号を出力するとともにステップ804において予備バッファ管理部213に予備バッファ分配信号を出力したうえで、ステップ401のバッファ量モニタ信号の受信待ちに戻る。
ステップ804で最適速度/バッファ分配予測判定部216が出力する回転制御信号は、ステップ705でCD回転制御部101が受信する。CD回転制御部101は回転制御信号を受けると、ステップ706でCD再生部102に回転速度制御信号を出力する。CD再生部102は、供給される回転速度制御信号に基づいてステップ707でCDの再生回転速度を制御する。これにより、CDドライブ装置100からリッピング装置200Eに供給されるオーディオ出力信号速度が制御される。ここでの制御には、CD再生部102におけるCD再生速度を抑制(減速)する制御と促進(増速)する制御とがある。
また、ステップ704で最適速度/バッファ分配予測判定部216が出力する予備バッファ分配信号は、ステップ708で予備バッファ管理部213で受信される。予備バッファ管理部213は予備バッファ分配信号を受信すると、ステップ709でメディア書込み用データバッファ203における予備バッファ量を調整する。ここでの調整には、予備バッファ管理部213からメディア書込み用データバッファ203に予備バッファを分配する調整と、メディア書込み用データバッファ203から予備バッファ管理部213に予備バッファを返却させる調整とがある。本実施の形態の説明では、これら調整を含んで分配と称する。
また、ステップ802、804で出力された回転制御信号と予備バッファ分配信号とは同時に過去ログ蓄積/分析部217にも転送される。転送される回転制御信号と予備バッファ分配信号とはステップ805で過去ログ蓄積/分析部217が受信したうえで、ステップ806において過去ログ蓄積/分析部217が記録する。ここで、記録される上記信号データは一定期間分、過去ログ蓄積/分析部217で保持される。ステップ807において過去ログ蓄積/分析部217は、保持している信号データに基づいて、CD回転制御部101に実施した制御結果における傾向と、予備バッファ管理部213の制御結果における傾向とをそれぞれ分析する。過去ログ蓄積/分析部217は、ステップ807における分析結果(傾向)に基づいて、ステップ808において閾値変更指示信号(回転)と閾値変更指示信号(分配)とを最適速度/バッファ分配予測判定部216に出力する。最適速度/バッファ分配予測判定部216は、供給される閾値変更指示信号(回転)に基づいて、ステップ809において、ステップステップ801における判定のための閾値を変化させる。さらに、最適速度/バッファ分配予測判定部216は、供給される閾値変更指示信号(分配)に基づいて、ステップ810において、ステップステップ803における判定のための閾値を変化させる。
例えば、予備バッファ分配信号の出力頻度が上昇傾向にある場合、過去ログ蓄積/分析部217は、“予備バッファが枯渇する可能性がある、”と判断したうえで、予備バッファが枯渇するリスクを回避するために、回転制御信号発行時に用いる閾値を下げる閾値変更指示信号(回転)を作成して最適速度/バッファ分配予測判定部216に出力する。これにより、回転制御信号の生成頻度が上昇して予備バッファ分配信号が抑制される。また、回転制御信号の出力頻度が上昇傾向にある場合、過去ログ蓄積/分析部217は、“リッピング速度全体が遅くなりつつある、”と判断したうえで、回転制御信号における閾値の値を上げる閾値変更指示信号と、予備バッファ分配信号における閾値の値を下げる閾値変更指示信号とを作成して最適速度/バッファ分配予測判定部216に出力する。これにより、予備バッファの範囲でリッピング速度の低下を抑えるような制御等の実施が可能となる。
以上説明したように、回転制御信号や予備バッファ分配信号の出力判断基準として用いる閾値は、出荷時に最適値に調整されて出荷されるが、個体差や経年変化等により、出荷時の閾値が最適値ではなくなる可能性がある。そういった場合でも本実施の形態によって実施の形態1〜5の機構が最適な状態で機能する。
なお、上述した実施の形態6の説明では、最適速度/バッファ分配予測判定部216は、以下に示す第一〜第三のパラメータに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成して、CD回転制御部101と予備バッファ管理部213とに出力している。
(第一のパラメータ)
スループット変化量(単位時間当たりのデータ記録部204へのデータ流量)
(第二のパラメータ)
CD信号入力用データバッファ201におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量変化量)
(第三のパラメータ)
メディア書込み用データバッファ203におけるバッファ量変化量(単位時間当たりのバッファ量変化量)
しかしながら、本発明は、このような構成に限るものではなく、以下のようにしてもよい。
・第二のパラメータのみに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第二のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第三のパラメータのみに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第一のパラメータと第二のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
・第一のパラメータと第三のパラメータとに基づいて回転制御信号と予備バッファ分配信号とを作成する。
また実施の形態1と実施の形態3もしくは実施の形態6に示すように各処理情報を連動させることによってさらに効率の良い処理が実現できる。
本発明にかかる記録再生装置は、周辺の条件による判断処理変更を有し、デジタルオーディオ高速処理システム等として有用である。また、オーディオシステムに限らずデータストリームを処理する例えば映像記録再生装置等の用途にも応用できる。
100 CDドライブ装置
101 CD回転制御部
102 CD再生部
103 オーディオデータ出力部
200A−200F リッピング装置
201 CD信号入力用データバッファ(第一のバッファ)
202 データ圧縮処理部
203 メディア書込み用データバッファ(第二のバッファ)
204 データ記録部
206,208 最適速度予測判定部
207 メディアアクセススループット監視部
209,214 バッファ量監視部
210,212 最適バッファ分配予測判定部
211,213 予備バッファ管理部
215,216 最適速度/バッファ分配予測判定部
217 過去ログ蓄積/分析部

Claims (36)

  1. 単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能なCDドライブ装置で再生されたデータを格納するバッファと、
    前記バッファから読み出された前記データを記録する記録部と、
    前記バッファにおけるバッファ量または前記記録部におけるデータ流量に基づいて前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する判定部と、
    を備える、
    記録再生装置。
  2. 前記判定部は、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成する、
    請求項1の記録再生装置。
  3. 前記記録部における前記データの書込み単位時間あたりのデータ書込み完了時間を前記書き込み単位毎に測定して前記判定部に出力するスループット監視部を、さらに備え、
    前記判定部は、前記データ書込み完了時間に基づいて前記メディアアクセススループットを測定する、
    請求項2の記録再生装置。
  4. 前記判定部は、前記メディアアクセススループットの変化量に基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成する、
    請求項3の記録再生装置。
  5. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録する、
    請求項1の記録再生装置。
  6. 前記判定部は、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量に基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成する、
    請求項4の記録再生装置。
  7. 前記判定部は、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量と前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量とに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成する、
    請求項4の記録再生装置。
  8. 前記判定部は、前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量に基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成する、
    請求項4の記録再生装置。
  9. 前記判定部は、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量と、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットの変化量とに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成する、
    請求項4の記録再生装置。
  10. 前記判定部は、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットの変化量と、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量と前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量とに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成する、
    請求項4の記録再生装置。
  11. 前記判定部は、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットの変化量と、前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量とに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成する、
    請求項4の記録再生装置。
  12. 前記第一のバッファにおける単位時間毎のバッファ量の差分に基づいて前記バッファ量の変化量を測定して前記判定部に出力するバッファ量監視部を、
    さらに備える、
    請求項6の記録再生装置。
  13. 前記第一のバッファにおける単位時間毎のバッファ量の差分に基づいて前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量を、前記第二のバッファにおける単位時間毎のバッファ量の差分に基づいて前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量をそれぞれ測定して前記判定部に出力するバッファ量監視部を、
    さらに備える、
    請求項7の記録再生装置。
  14. 前記第二のバッファにおける単位時間毎のバッファ量の差分に基づいて前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファの変化量を測定して前記判定部に出力するバッファ量監視部を、
    さらに備える、
    請求項8の記録再生装置。
  15. CDドライブ装置で再生されたデータを格納するバッファと、
    前記バッファから読み出される前記データを記録する記録部と、
    前記バッファに分配する予備バッファを備えるとともに当該予備バッファの分配管理を行う予備バッファ管理部と、
    前記バッファにおけるバッファ量または前記記録部におけるデータ流量に基づいて前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成して当該信号を前記予備バッファ管理部に出力する判定部と、
    を備える、
    記録再生装置。
  16. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録し、
    前記予備バッファ管理部は、前記第二のバッファに分配する予備バッファを管理し、
    前記判定部は、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットに基づいて、前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成する、
    請求項15の記録再生装置。
  17. 前記記録部における前記データの書込み単位時間あたりのデータ書込み完了時間を前記書き込み単位毎に測定して前記判定部に出力するスループット監視部を、さらに備え、
    前記判定部は、前記データ書込み完了時間に基づいて前記メディアアクセススループットを測定する、
    請求項16の記録再生装置。
  18. 前記判定部は、前記メディアアクセススループットの変化量に基づいて、前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成する、
    請求項17の記録再生装置。
  19. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録し、
    前記予備バッファ管理部は、前記第二のバッファに分配する予備バッファを管理し、
    前記判定部は、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量に基づいて、前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成する、
    請求項15の記録再生装置。
  20. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから読み出される前記圧縮データを記録し、
    前記判定部は、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量と前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量とに基づいて、前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成する、
    請求項15の記録再生装置。
  21. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録し、
    前記判定部は、前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量に基づいて、前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成する、
    請求項15の記録再生装置。
  22. 前記判定部は、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量と、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットの変化量とに基づいて、前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成する、
    請求項19の記録再生装置。
  23. 前記判定部は、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットの変化量と、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量と前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量とに基づいて、前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成する、
    請求項20の記録再生装置。
  24. 前記判定部は、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットの変化量と、前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量とに基づいて、前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成する、
    請求項21の記録再生装置。
  25. 前記第一のバッファにおける単位時間毎のバッファ量の差分に基づいて前記バッファ量の変化量を測定して前記判定部に出力するバッファ量監視部を、
    さらに備える、
    請求項19の記録再生装置。
  26. 前記第一のバッファにおける単位時間毎のバッファ量の差分に基づいて前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量を、前記第二のバッファにおける単位時間毎のバッファ量の差分に基づいて前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量をそれぞれ測定して前記判定部に出力するバッファ量監視部を、
    さらに備える、
    請求項20の記録再生装置。
  27. 前記第二のバッファにおける単位時間毎のバッファ量の差分に基づいて前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファの変化量を測定して前記判定部に出力するバッファ量監視部を、
    さらに備える、
    請求項21の記録再生装置。
  28. 前記CDドライブ装置は、単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能であり、
    前記判定部は、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する、
    請求項15の記録再生装置。
  29. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録し、
    前記予備バッファ管理部は、前記第二のバッファに分配する予備バッファを管理し、
    前記CDドライブ装置は、単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能であり、
    前記判定部は、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量に基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する、
    請求項15の記録再生装置。
  30. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録し、
    前記予備バッファ管理部は、前記第二のバッファに分配する予備バッファを管理し、
    前記CDドライブ装置は、単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能であり、
    前記判定部は、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量と前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量とに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する、
    請求項15の記録再生装置。
  31. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録し、
    前記予備バッファ管理部は、前記第二のバッファに分配する予備バッファを管理し、
    前記CDドライブ装置は、単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能であり、
    前記判定部は、前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量に基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する、
    請求項15の記録再生装置。
  32. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録し、
    前記予備バッファ管理部は、前記第二のバッファに分配する予備バッファを管理し、
    前記CDドライブ装置は、単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能であり、
    前記判定部は、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量と、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットの変化量とに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する、
    請求項15の記録再生装置。
  33. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録し、
    前記予備バッファ管理部は、前記第二のバッファに分配する予備バッファを管理し、
    前記CDドライブ装置は、単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能であり、
    前記判定部は、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットの変化量と、前記第一のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量と前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量とに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する、
    請求項15の記録再生装置。
  34. 圧縮処理部をさらに備え、
    前記バッファは、第一のバッファと第二のバッファとを備え、
    前記第一のバッファは、前記CDドライブ装置で再生されたデータを格納し、
    前記圧縮処理部は、前記第一のバッファに格納されたデータを読み出して圧縮し、
    前記第二のバッファは、前記圧縮処理部で圧縮された圧縮データを格納し、
    前記記録部は、前記第二のバッファから前記圧縮データを読み出して記録し、
    前記予備バッファ管理部は、前記第二のバッファに分配する予備バッファを管理し、
    前記CDドライブ装置は、単位時間あたりにデータが再生される量を示すデータ再生量を調整可能であり、
    前記判定部は、単位時間あたりに前記記録部に供給される前記データの量を示すメディアアクセススループットの変化量と、前記第二のバッファにおける単位時間あたりのバッファ量の変化量とに基づいて、前記データ再生量を調整する信号を生成して当該信号を前記CDドライブ装置に出力する、
    請求項15の記録再生装置。
  35. 分析部をさらに備え、
    前記判定部は、前記バッファ量の変化量または前記データ流量の変化量とそれらの閾値との比較結果に基づいて前記データ再生量を調整する信号を生成し、
    前記分析部は、前記データ流量の変化量の出力傾向に基づいてその閾値の調整信号を、前記バッファ量の変化量の出力傾向に基づいてその閾値の調整信号をそれぞれ生成して前記判定部に出力し、
    前記判定部は、前記調整信号に基づいて前記閾値を調整する、
    請求項1の記録再生装置。
  36. 分析部をさらに備え、
    前記判定部は、前記バッファ量の変化量または前記データ流量の変化量とそれらの閾値との比較結果に基づいて前記予備バッファの分配量を調整する信号を生成し、
    前記分析部は、前記データ流量の変化量の出力傾向に基づいてその閾値の調整信号を、前記バッファ量の変化量の出力傾向に基づいてその閾値の調整信号をそれぞれ生成して前記判定部に出力し、
    前記判定部は、前記調整信号に基づいて前記閾値を調整する、
    請求項15の記録再生装置。
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