JP4019467B2 - 車両の車体構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車体後部に荷台を有する車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の中には、トラックで代表されるように、車体後部に荷台を有するものがある。トラックの場合は、別途独立して用意される強度的に優れたフレーム(独立フレーム)上に、互いに別途独立して車室(キャビン)と荷台とが搭載されることになり、荷台がかなり車体前後方向に長くて、荷台側壁としては、後輪用のホイールハウス部の他、このホイールハウス部と車室後壁との間を連結する前側壁、およびホイールハウス部から荷台後端まで伸びる後側壁とを有するのが通常である。
【0003】
ところで、乗用車タイプの車両では、フレームが別途独立して存在することなく、ボディ全体を一体として構成するいわゆるモノコック式のボディとされるのが一般的である。特開平8−324459号公報には、フレームが別途独立して存在するトラック式であるかあるいはモノコック式であるかは不明であるが、車室後壁の後方に荷台を構成する一方、車室後壁の下部を開閉可能として、車室内のリアシートを荷台に移動させることのできるようにしたものが開示されている。そして、この公報記載のものでも、後輪用ホイールハウス部と車室後壁との間に、荷台側壁を構成する前側壁を有するものとなっている。
【0004】
前述したような車体後部に荷台を有する車両では、燃料タンクは、通常荷台の下方に配置されるのが一般的である。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近では、乗用車タイプの小型車両としつつ、車体後部に前後方向に短い荷台を有するものが考えられている。すなわち、通常は乗用車として使用しつつ、荷台を種々の用途に手軽に利用できるようにした車両が考えられている。この場合、従来のように、荷台の下方に燃料タンクを配置した場合、車両後端と燃料タンクとが極めて近い位置となり、後方衝突時において燃料タンクを保護する上で好ましくない。
【0005】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、車体後部に荷台を備えた車両において、後方衝突時において燃料タンクの保護を十分行えるようにした車両の車体構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明はその解決手法として次のようにしてある。すなわち、
車体後部に荷台を備え、該荷台の左右側方に後輪用サスペンションタワー部を有する左右一対の後輪用のホイールハウス部が形成されてなるモノコック式の車両であって、
車室と荷台とを仕切る車室後壁よりも前方に位置させて燃料タンクが配置され、
前記燃料タンクへ燃料を供給するための燃料パイプの開口端部を覆う燃料リッドが、前記後壁よりも後方位置で、しかも前記サスペンションタワー部近傍でかつ該サスペンションタワー部の前方に配置され、
前記燃料パイプが、前記燃料リッドから前記ホイールハウス部の前方を通って前記燃料タンクに至るように配設されている、
ようにしてある。
【0007】
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載の通りである。
【0008】
【発明の効果】
請求項1によれば、燃料タンクを、車室後壁よりも前方に配置することにより、荷台下方に配置した場合に比して燃料タンクが車両後端よりも大きく前方に位置されることになり、後方衝突時の燃料タンクを保護する上で好ましいものとなる。また、少なからず大きな面積を要する燃料リッドが、車室後壁よりも後方にあるので、車室用のサイドドアにより開閉されるドア開口の開口面積を極力大きく確保する上で好ましいものとなる。さらに、強度的に優れたサスペンションタワー部が燃料リッドの後方に位置すると共に、強度的に優れたホイールハウス部が燃料パイプの後方に位置するので、後方衝突時に、燃料リッドつまり燃料パイプを保護する上で好ましいものとなる。
【0009】
求項によれば、燃料タンクの上方に位置するフロアパネルが補強部によって補強されているので、燃料タンクの保護の上でより好ましいものとなる。
請求項によれば、補強部を小物入れとして有効利用することができる。
【0010】
請求項によれば、後方衝突時に、サイレンサとスペアタイアとで衝突荷重を広く分散して受けることができ、燃料タンクの保護の上でより好ましいものとなる。
【0011】
請求項によれば、後方衝突時に、サイレンサが前方つまり燃料タンクへ向けて大きく変位してしまう事態をトーションビームによって防止することができる。
請求項によれば、スペアタイア収納空間を形成することにより、荷台の剛性が飛躍的に向上され、後方衝突時に燃料タンクを保護する上でより好ましいものとなる。
【0012】
請求項によれば、左右の後輪用ホイールハウス部の間を、荷台として有効利用することができ、全長を短くしつつ荷台を構成することができる。また、後輪用ホイールハウス部が、車室後壁から延長するようにして構成されているので、つまり車室後壁から剛性の優れたホイールハウス部が延長するように構成されているので、トラックのような強度的に優れたフレームを別途独立して有しないモノコック式のボディとしても、この後輪用ホイールハウス部と車室との境界部位の強度も十分確保されて、燃料タンクの保護の上で好ましいものとなる。さらに、リアフレームによって、荷台の強度を十分確保する上で好ましいものとなって、後方衝突時における燃料タンクの保護の上で極めて好ましいものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1、図2の説明(全体の概要)
図1、図2において、車両1は、モノコック式とされた乗用車タイプの車両とされて、車室2の後壁3の後方に、荷台4が構成されている。車両1の外観を構成する部材のうち、5はル−フパネル、6はフロントウィンドウ、7はフロントフェンダ、8はサイドドア、9はサイドシル、10はリアフェンダ(ホイールハウス部)、11は後壁3の上部に設けられたリアウィンドウ、12は前輪、13は後輪である。このような車両は、車室前方のエンジンルーム内に配置されたエンジンによって前輪12のみが駆動されて、後輪13が従動輪とされた前輪駆動車とされている。
【0014】
前記荷台4の略水平方向に伸びる荷台面が符号4aで示され、この荷台4は、上方および後方がそれぞれ解放されると共に、その左右側壁が後述する後輪13用のホイールハウス部14によって画成されている。つまり、ホイールハウス部14が、荷台4の側壁を実質的に構成している。このホイールハウス部14の前端部は、車室後壁3よりも若干前方に位置するように構成されて、ホイールハウス部14の前端部よりも後方部分は、後壁3から連なるようにして後方へ伸びており、ホイールハウス部14の後端部が、車両1の後端部を実質的に構成している。
【0015】
ホイールハウス部14の上面は、後方へ向けて傾斜するように形成されていて、後壁3から直後方部分はほぼ直線的に伸びているが、途中から、後方へ向うにつれて徐々に低くなるように形成されている。そして、ホイールハウス部14の後端部においては、リアコンビネーションランプ15が設けられている。
【0016】
なお、荷台4の後端において、左右のホイールハウス部14同士を連結するようにリアバンパ16が設けられているが、このリアバンパ16は荷台面4aよりも低い位置に設けられていて、荷台面4aがそのまま段差なく後方へ解放されるようにされている。また、左右のホイールハウス部14のうち一方のホイールハウス部14には、その車幅方向外側となる面つまりリアフェンダ10には、燃料タンクへの燃料供給口(燃料パイプの開口側端部)を覆う燃料リッド17が設けられている。
【0017】
図3〜図7の説明(車室およびその後方部分の詳細)
車室2内には、前席(フロントシート)21と、後席(リアシート)22が配置されている。後席22用の足下スペースは前後方向に極めて狭くされて、子供用あるいは非常用として利用されて、いわゆる2+2タイプのシート配列とされている。車室2内のフロアパネル23は、後壁3よりも後方へ延長されて、この後方延長部分が、前述の荷台面4aを構成するようにされている。
【0018】
上記フロアパネル23は、前席21の位置から後席22用の足下スペース部分にかけては低くかつほぼ平坦に形成されているが、後壁3近傍つまり後席22のシートクッション22aに対応した位置から、車幅方向かなりの長さに渡って上方へ高くされた隆起部23aとされている。この隆起部23aは、その高さ位置のまま後壁3を越えて後方へ伸びており、この後壁3よりも後方に位置する高くされたフロアパネル23が、後方延長部23bとして示される。上記隆起部23aの車幅方向幅は、左右のホイールハウス部14の間隔とほぼ等しくされている。
【0019】
後壁3よりも後方に位置する前記後方延長部23bが、荷台面4aを構成することになり、このような後方延長部23bには、その略中央部、つまり荷台面4aの前後左右のほぼ中間位置において、下方へ向けて凸となるように、全体として略円形のスペアタイア収納空間24が膨出形成されている。そして、収納空間24内には、横置きにスペアタイア25が収納されている。荷台面4aは全体的に、平板状でかつ剛性の優れた合成樹脂あるいは金属製のカバー部材26によって覆われており、収納空間24もカバー部材26により覆われる(施蓋される)ようになっている。カバー部材26は、上下方向に開閉可能、つまり上方へ持ち上げ可能となっており、カバー部材26を除去することにより収納空間24が開かれて、この状態で、収納空間24からスペアタイア25を取り出しあるいは収納される。勿論、収納空間24を形成することにより、後方延長部23bつまり荷台面4aの強度(剛性)が飛躍的に高められることになる。なお、収納空間24のみを覆う小さなカバー部材とすることもできる。
【0020】
前記隆起部23aの下方に、燃料タンク27が配置されている。この燃料タンク27は、後壁3よりも前方に位置され、その一側面から伸びる燃料パイプ27aが、前述の燃料リッド17に向けて伸びている。また、隆起部23a上には、シートクッション22aの車幅方向長さとほぼ同じ長さを有するように、小物入れとなる補強部としてのボックス部28が一体化されており、このボックス部28上に後席22のシートクッション22aが載置されている。実施形態では、ボックス部28の開閉蓋が、シートクッション22aで兼用されている。このようなボックス部28を設けることにより、隆起部23aの補強が図られて、燃料タンク27の保護の上で好ましいものとなる。
【0021】
図3、図4中符号31は排気管である。この排気管31には、燃料タンク27よりも前方において排気ガス浄化触媒32が接続され、また後壁3よりも後方つまり荷台4の下方において、サイレンサ33が接続されている。サイレンサ33は、スペアタイア25とほぼ同じ高さ位置において当該スペアタイア25と並列に配置されているが、スペアタイア25を挟んで燃料リッド17つまり燃料パイプ27aとは反対側に位置するようにされている。そして、浄化触媒32とサイレンサ33との間の排気管31が、燃料タンク27を挟んで、燃料リッド17つまり燃料パイプ27aとは反対側を通るように配設されている(排気管31からの放熱によって燃料パイプ27aが過熱されることの防止)。
【0022】
前述のホイールハウス部14の詳細が、図5に示される。ホイールハウス部14は、インナパネル35とアウタパネル36とを有する。インナパネル35は、全体的にほぼ上下方向に伸びて、下端部がフロアパネル23の後方延長部23b側端部に対して例えば溶接によって接合されている。このインナパネル35には、その上端部付近において、車幅方向内方側へ若干膨出されることにより、上方が略平坦とされたサスペンションタワー部37が一体形成されている。そして、このサスペンションタワー部37よりも上方は、ほぼまっすぐかつ短く上方へ伸びている。
【0023】
インナパネル35の上端部に、前述のリアフェンダ10の上端部が接合されている。そして、インナパネル35とリアフェンダ10との接合部分には、これらと共働して閉断面を構成するレインフォ−スメント38によって補強されている。このレインフォ−スメント38は、インナパネル35およびリアフェンダ10に接合されている。なお、インナパネル35は、その前端部が、後壁3を越えた位置においてフロアパネル23に接合されているが、インナパネル35は、上方から見たときに車幅方向内方側へ膨出するように形成されていて、全体として3次元に湾曲されているので、強度(剛性)が十分に確保されたものとなり、これにより、後壁3付近の車体強度が十分確保されることになる。
【0024】
前記アウタパネル36は、上下方向および車幅方向に伸びており、その車幅方向内端部が、インナパネル35のうちサスペンションタワー部37の上端部に対して例えば溶接により接合され、その車幅方向外端部が、リアフェンダ10の下端部に接合されている。インナパネル35よりも車幅方向外側で、かつアウタパネル36よりも下方部分が、後輪13が位置される後輪収納空間39とされる。
【0025】
インナパネル35の車幅方向内面側は、全体的に、剛性樹脂製の内装パネル材40により覆われている。このパネル材40は、合成樹脂製のクリップ42、43によって、リアフェンダ10、荷台面4aに固定されている。このパネル材40を設けることにより、荷台4の外観上の見栄えが良好になり、かつ荷台4への荷物搭載等によって損傷されても錆発生のないものとなる。また、荷台面4aの高さは、後輪22の上端よりも十分低いものとなっており、荷台面4aへの荷物搭載等に便利なようになっている。
【0026】
フロアパネル23の下面には、当該フロアパネル23と共働して閉断面を構成するリ左右一対のリアフレーム41が、例えば溶接によって接合されている。このリアフレーム41は、ホイールハウス部14のインナパネル35の直近を通るように前後方向に伸びており、その前端部は、サイドシル9に連なっている。なお、リアフレームは、サイドシル9の近くを通るように当該サイドシル9とほぼ平行に配置して、車室2を通ってエンジンル−ム内のフロントフレームに連なるように構成することもできる。このリアフレーム41は、後端が荷台4の後端付近にまで位置され、左右一対のリアフレーム41の間に、前記スペアタイア25およびサイレンサ33が位置するようにされている。後方から衝突される後突時には、リアフレーム41のみならず、スペアタイア25、サイレンサ33によって衝突の衝撃を広く分散して受けることになる。また、前述の燃料リッド17つまり燃料パイプ27aは、剛性の優れたサスペンションタワー部37の前方に位置されており、後方衝突時における燃料パイプ27aの保護の上で好ましいものとなる。
【0027】
後輪13用のサスペンションの一例が、図6に示される。実施形態では、サスペンションは、基本的にトレーリングアーム式とされて、左右の後輪13の間には、車幅方向に伸びるサスペンションアームが存在しない形式のものとされている。すなわち、サスペンションロアアームとしての車体前後方向に伸びるトレーリングアームが符号51で示され、このトレーリングアーム51の前端部が、取付ブラケット52を介して、車体強度部材としての例えばリアフレーム41に固定される。トレーリングアーム51は、取付ブラケット52に対して、車幅方向に伸びる軸線を中心として揺動自在とされている。トレーリングアーム51の後端部は、後輪13用の後輪支持部材53に連結されている。
【0028】
上記後輪支持部材53には、サスペンションダンパ(ショックアブソーバ)54の下端部が連結され、サスペンションダンパ54の上端部は前述したサスペンションタワー部37(の平坦面部)に連結されている。このサスペンションダンパ54は、サスペンションスプリング(コイルスプリング)56との組立て体とされているが、サスペンションスプリング56を、サスペンションダンパ54と別途独立して設けることもできる。なお、サスペンションダンパ54は、いわゆるアッパアームを兼用したものとなっており、この意味においてサスペンション形式をストラット式として把握することもできる。
【0029】
前述した左右一対のトレーリングアーム51同士は、その揺動軸線に近い位置において、車幅方向に直線的に伸びる1本のトーションビーム55によって連結されている。このトーションビーム55は、左右後輪13の車幅方向の位置決めの関係上曲げ剛性が優れている一方、左右後輪13同士の間での自由な上下動を確保する関係上ねじり剛性は弱くなるようにされ、実施形態では、断面略U字状とすることにより、上述の要求を満たすようにされている。
【0030】
上記トーションビーム55は、サスペンションが上下方向中立位置にある状態において、サイレンサ33の前方への延長軌跡上に位置するように設定されている。特に、後方から衝突された後突時には、車体後部が下がってトーションビーム55が上記中立位置よりも上方に位置されるが、このときにはサイレンサ33のほぼ上下方向中間位置の延長軌跡上にトーションビーム55が位置される(サイレンサ33の所定以上の前方動が、トーションビーム55により防止される)。
【0031】
図7の説明(後壁付近の強度向上)
図7に示すように、左右のサスペンションタワー部37と後壁3とを、強度(剛性)の優れた補強ロッド61によって連結することができる。この場合、後壁3側への補強ロッド61の連結部分には、車幅方向に伸びると共に後壁3に接合されて後壁3と共働して閉断面を構成するレインフォ−スメント62を設けておくのが好ましい。この補強ロッド61は、サスペンションタワー部37側からすれば、その倒れが防止されること、つまりサスペンションによる後輪13の位置決めをしっかりと行うことにもなって、サスペンションの性能を十分発揮させる上で好ましいものとなる。
【0032】
図8〜図16の説明(荷台の利用例)
図8、図9は、荷台4上に、開閉ボックス65を着脱自在に取付けたものである。この開閉ボックス65は、荷台4(の荷台面4a)とほぼ同一の大きさとされている。そして、開閉ボックス65の荷台4への取付時においては、その開閉蓋65aが後開きとなるようにされて、実質的にトランクルームとして機能させることが可能になる。なお、開閉ボックス65は、後壁3に着脱自在に取付けられるが、このような着脱自在な取付手法については、荷台4の他の利用例を説明した後に、まとめて説明する。
【0033】
図10は、荷台4上に、幌部材を利用したソフトトップ71を着脱自在に搭載した場合を示す。この場合、後壁3によって車室2とは画成された室が荷台4上に形成されることになる。このソフトトップ71を構成する幌部材72は、上壁部72aと、左右一対の側壁部72bと、後壁部72cとを有し、左右側壁部72bと後壁部72cにはそれぞれ可撓性を有するあるいは剛性を有するウィンドウ73が設けられている。後壁部72cを例えば巻き上げ式によって開閉自在とすることにより、後方からソフトトップ71内に出入りすることが可能となる。ソフトトップ71の幌部材を支承する骨組み例が、例えば図12に示される。この図12において、符号74がパイプ材等からなる骨部材であり、符号75で示す部分が、車両1あるいは他の骨部材74への連結部となる。勿論、骨部材74の車体への連結部は、着脱自在とされる。
【0034】
なお、ソフトトップ71の代わりに、例えば全体的に例えばFRP製とされたハードトップを荷台4に搭載することもできる。このハードトップの場合、ソフトトップ71と同様に、上壁部、左右一対の側壁部および後壁部を有することになるが、骨部材は別途必要としないものである(自己保形可能なので)。
【0035】
図12の例は、荷台4の後方を閉じる後あおり部材81と、スキー板等を搭載するキャリア85とを示す。後あおり部材81は、左右一対の取付ブラケット82と、車幅方向に伸びて取付ブラケット82同士を連結する連結部材83とを有する。取付ブラケット82は、荷台4(荷台面4a)の左右後端部において当該荷台4に着脱自在に固定されて、上下方向に比較的短く伸びている。上記連結部材83は、例えばパイプ材により構成されて、上下方向に互いに小間隔あけて複数本(実施形態では2本)設けられている。なお、後あおり部材81としては、上下方向に隙間を有しないように、平板状の板材によって構成することもできる。
【0036】
前記キャリア85は、前後方向に伸びて車体に着脱自在に取付けられる左右一対のベース部材86と、車幅方向に伸びる複数本の連結部材87とを有する。ベ−ス部材86は、ル−フパネル2と後壁3との境界部位のうち左右端部を、左右のホイールハウス部14の後端部上面と連結するものである。より具体的には、図2、図10等に示すリアコンビネーションランプ15の基本的な取付位置に、ベ−ス部材86の後端部が取付けられており、このベ−ス部材86の取付部位よりも下方のホイールハウス部14に、別途リアコンビネーションランプ15Bが設けられている。なお、基本的な位置となるリアコンビネーションランプ15の直上方位置に、ベ−ス部材86の後端部を連結するようにすることもできる(この場合は、リアコンビネーションランプ15の位置変更が不用となる)。
【0037】
左右一対のベ−ス部材86同士が、複数本(実施形態では上下方向=前後方向に間隔をあけて2本)の連結部材87によって連結されている。この連結は、別途ボルト等の固定具を用いて、連結部材87がベ−ス部材86に対して着脱自在に連結される。この連結部材87に対して、搭載する物品(例えばスキー板や自転車等)に応じた物品取付用のアッタチメントが着脱自在に連結される。
【0038】
上述のように、ベ−ス部材86による後壁3とホイールハウス部14後端部との連結によって、後壁3からその後方部分の車体の強度がさらに向上されることになる。なお、ベ−ス部材86の形状は、実施形態では、車体1を全体として丸みを帯びた形状としてデザインした関係上、上方かつ後方へ向けて凸となるようなほぼ円弧状として丸みを強調したものとしてあるが、直線を組み合わせた形状等、適着の形状を選択し得るものである。
【0039】
図13、図14は、後席22、つまりそのシートクッション22aとシートバック22bとをそれぞれ車室2から着脱自在として、荷台4上に着脱自在に取付けるようにしたものである。すなわち、後向きで着座されるように、シートバック22bが後壁3後面に着脱自在に取付けられ、シートクッション22aが後向きでシートバック22bの後方に位置される。
【0040】
シートクッション22aを、シートバック22bとは独立して荷台4に着脱自在に取付けることもできるが、実施形態では、シートバック22bの後壁3への連結に伴ってシートクッション22aの固定(変位防止)が行えるようにしてある。すなわち、図14に示すように、シートバック22bの下端部に、下方に向けて開口する係止凹部91を有する係止部材92が左右一対固定されている。一方、シートクッション22aの後端部には、上記係止凹部91に係合(嵌合)可能な係合部材93が車幅方向に伸ばして一体化されており、係合部材93を係止凹部91に係合させた状態でシートバック22bを後壁3に固定することにより、シートクッション22aが荷台4に対して勝手に動くことが防止される。このようなシートクッション22aと支圧板22bとの連結手法は、車室2内において行うこともできる。
【0041】
図15は、上述したシートバック22bの車室2内での固定と、荷台4上での固定とを選択的に行うための固定機構(固定部、取付部、連結部)の一例を示す。この図15において、後壁3には、レインフォ−スメント95によって、車体前後方向にふくらみのある強度部分96が形成され、この強度部分96に、車体前後方向に伸びる筒状のナット部材97が例えば溶接等により固定されている。この筒状のナット部材97は、内面に雌ねじ部97aが形成されていて、車室2側および荷台4側にそれぞれ開口されている。
【0042】
車室2側にシートバック22bを固定するには、シートバック22b固定用の長い取付ボルト98を、車室2側からナット部材97(の雌ねじ部97a)に螺合させる。このとき、ナット部材97の荷台4側への開口部分は、荷台4側から当該ナット部材97に盲栓として機能する目隠しボルト99が螺合される。荷台4側にシートバック22bを固定するときは、ナット部材97に対して、荷台4側から取付ボルト98を螺合させると共に、車室2側から目隠しボルト99を螺合させればよい。
【0043】
なお、シートバック22bの背面には、図16に示すように、複数箇所においてダボ孔からなる係止孔100が形成され、係止孔100の大径部分に取付ボルト98の頭部を位置させた後、シートバック22bを下方へ移動させて、係止孔100の小幅部分に取付ボルト98の首部を位置させることによって、シートバック22bの車体1への連結が行われる。勿論、取付ボルト98によって、シートバック22bのフレームを締めつけることにより固定を行うこともできる。
【0044】
図8〜図12で説明したように、各種の着脱自在な装備品(オプション品)を選択的に車体1に固定するために、図15に示すようなナット部材97を、全ての装備品の種類に応じて、必要箇所にあらかじめ取付けておけばよい。この場合、ナット部材の軸方向一方側のみが外部から目視されるときは、装備品の取付に用いられないナット部材のみを目隠しボルト99で施蓋しておけばよい。このような複数の選択的に着脱自在に車体に取付けられる装備品に応じたナット部材97の取付位置の設定例を、図2において符号nで示すが、左右対称位置に設けるようにしてあり、図2では左右いずれか一方のみしか示されないものもある。勿論、図2は、少なくとも図8〜図14に示すような装備品の例に対応すべく設けられているが、この他、装備品に応じてナット部材97の設ける位置は適宜選択し得るものである。
【0045】
以上実施形態について説明したが、サイドドアとしては、運転席、助手席に対応した前サイドドア8のみとしてもよいが、後席22に対応した後サイドドアを設けるようにすることもでき、この場合、後サイドドアを後開きとすることもできるが、前サイドドア8が後開きでかつ後サイドドアを前開きとなるいわゆる観音開きの形式とすることもできる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車両の一例を示す側面図。
【図2】図1に示す車両の後方斜視図。
【図3】車室から荷台に渡ってのフロアパネル部分と各種部品の配置関係を示す簡略側面断面図。
【図4】車体後部における各種部品の配置関係を示す簡略平面図。
【図5】後輪用ホイールハウス部の詳細を示す正面断面図。
【図6】後輪用サスペンションの一例を示す斜視図。
【図7】ホイールハウス部と車室後壁との間の補強例を示す斜視図。
【図8】荷台に開閉ボックスを搭載したときの一例を示す後方斜視図。
【図9】図8の要部側面断面図。
【図10】荷台をソフトトップで覆ったときの一例を示す後方斜視図。
【図11】図10のソフトトップの骨組例を示す簡略斜視図。
【図12】荷台に後あおり部材やキャリアを構成する一例を示す後方斜視図。
【図13】リアシートを荷台に移動したときの状態を示す側面断面図。
【図14】荷台にリアシートを移動したときに、シートバックを利用してシートクッションを車体に固定する例を示す要部側面図。
【図15】リアシートのシートバックを、車室内と荷台とに選択的に取付けるために用いる固定手段の一例を示す断面図。
【図16】シートバック背面に形成された着脱自在な固定のために用いる係止孔を示す図。
【符号の説明】
1:車両
2:車室
3:車室後壁
4:荷台
4a:荷台面
10:リアフェンダ
13:後輪
14:ホイールハウス部
17:燃料リッド
23:フロアパネル
23a:隆起部
23b:後方延長部
24:スペアタイア収納空間
25:スペアタイア
27:燃料タンク
27a:燃料パイプ
28:小物入れ(補強部)
33:サイレンサ
35:インナパネル
36:アウタパネル
37:サスペンションタワー部
41:リアフレーム
51:トレーリングアーム
54:サスペンションダンパ
55:トーションビーム

Claims (7)

  1. 車体後部に荷台を備え、該荷台の左右側方に後輪用サスペンションタワー部を有する左右一対の後輪用のホイールハウス部が形成されてなるモノコック式の車両であって、
    車室と荷台とを仕切る車室後壁よりも前方に位置させて燃料タンクが配置され、
    前記燃料タンクへ燃料を供給するための燃料パイプの開口端部を覆う燃料リッドが、前記後壁よりも後方位置で、しかも前記サスペンションタワー部近傍でかつ該サスペンションタワー部の前方に配置され、
    前記燃料パイプが、前記燃料リッドから前記ホイールハウス部の前方を通って前記燃料タンクに至るように配設されている、
    ことを特徴とする車両の車体構造。
  2. 請求項1において、
    車室のフロアパネルのうち前記燃料タンク上方に位置する部分に補強部が形成されている、ことを特徴とする車両の車体構造。
  3. 請求項において、
    前記補強部が、車室内より開閉可能なボックス状の小物入れとされている、ことを特徴とする車両の車体構造。
  4. 請求項1において、
    記後壁の後方には、車幅方向に互いに並列に、サイレンサと横置き式のスペアタイアとが配置されている、ことを特徴とする車両の車体構造。
  5. 請求項において、
    後輪用のサスペンションが、車体前後方向に伸びる左右一対のトレーリングアームと、車幅方向に伸びて該左右一対のトレーリングアーム同士を連結するトーションビームとを有し、
    前記トーションビームが、前記燃料タンクとサイレンサとの間に位置されている、
    ことを特徴とする車両の車体構造。
  6. 請求項において、
    荷台の略水平方向に伸びる荷台面に、下方に向けて凸とすることにより上方に向けて開口されたスペアタイヤ収納空間が形成され、
    前記スペアタイアが前記スペアタイア収納空間に配置されている、
    ことを特徴とする車両の車体構造。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、
    前記左右のホイールハウス部が前記後壁から荷台後端に渡って構成されて、該左右のホイールハウス部が荷台の側壁を構成しており、
    車室のフロアパネルが前記後壁よりも後方へ延長された後方延長部を有して、該後方延長部が荷台の略水平方向に伸びる荷台面を構成しており、
    少なくとも前記後方延長部下面に、閉断面を構成する左右一対のリアフレームが接合されている、
    ことを特徴とする車両の車体構造。
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