JP4019039B2 - 静電容量式厚み測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、静電容量式距離検出センサにより半導体ウエハなどの被測定体の厚みを非接触にて測定する静電容量式厚み測定方法に関するものである。
従来より、静電容量式距離検出センサを用いて、半導体ウエハや金属箔板などの薄肉の被測定体の厚みを非接触にて測定する静電容量式厚み測定方法が知られている(例えば、特公昭61−55043号公報)。図5は従来の静電容量式厚み測定方法の説明図である。
図5において、50は平板状の被測定体であり、各々が先端に円板形の測定用電極を有する一対の静電容量式距離検出センサ(以下、単に静電容量式センサともいう)51,52を、被測定体50を間に挟むように相対して配置する。そして、一対の静電容量式センサ51,52の各々が検出した静電容量から、該静電容量式センサ51,52と被測定体50との距離a,bをそれぞれ測定する。これらの距離測定値a,bと、静電容量式センサ51,52の間隔距離c(cは予め設定された距離)とから、被測定体50の厚みtをt=c−a−bにより算出して求めるようにしている。被測定体50あるいは静電容量式センサ51,52の移動/走査により、被測定体50の厚み分布や面内の平坦度が測定される。
特公昭61−55043号公報(第1図)
周知のように、静電容量式センサを用いた距離、あるいは変位の測定は、静電容量式センサの測定用電極と被測定体とで形成されるコンデンサの容量を測定することをその測定原理としている。すなわち、被測定体に対して、面積Sの測定用電極を被測定体との間隔が距離Dにて平行に配置したとき、静電容量C(F:ファラッド)は、次の式(1)で与えられる。なお、式(1)において、εは測定用電極と被測定体間の誘電率である。
式(1)に示されるように、静電容量Cは、距離Dに依存するため、検出した静電容量から、被測定体と静電容量式センサ(測定用電極)との距離Dを測定することができる。具体的には、例えば、周波数f(Hz)なる交流電流iを、前記形成されるコンデンサに流すと、静電容量Cのコンデンサの両端間に発生して測定される電圧Vは、式(2)となる。この測定電圧Vの値から被測定体と静電容量式センサとの距離Dを測定することができる。
ところが、測定用電極と被測定体との間隔が平行よりわずかに傾いている場合、測定電圧Vと距離Dとの比例関係あるいは1/Cと距離Dとの比例関係が崩れてしまうことになる。
測定用電極と被測定体との間隔が平行よりわずかに傾いている場合の静電容量は、式(1)の関係式において、図3に示すように、微小の測定用電極(面積ΔS)が被測定体との距離が少しずつ変化するように配置されたときの各微小測定用電極による静電容量を並列接続したものと考えられ、各微小測定用電極で構成される平行平板による容量の総和と考えられる。したがって、例えば、測定用電極が半径Rの円板形とし、測定用電極中心における被測定体との距離をD、測定用電極に対する被測定体の傾き角度をθとすると、この場合の静電容量Cは、次の式(3)となる。
ここで、被測定体の傾き角度θが小さく、θ≪(D/R)であるとき、静電容量Cは、次の式(4)ように近似される。
式(4)からわかるように、測定用電極と被測定体との間隔が平行の場合の静電容量C0=επR2/Dに対して、測定用電極と被測定体との間隔が平行よりわずかに傾いている場合(測定用電極に対して被測定体がわずかに傾いている場合)、静電容量Cは、C0・θ22/4D2だけ増加することになる。
前述した定電流(i)駆動による測定電圧(V)の測定など、静電容量式センサを用いての距離測定値(Y)は、1/Cに対する比例関係をもとに算出されるようになっているため、距離測定値Yは次のようになる。
そして、傾き角度θ=0で距離測定値が校正されているとき、測定用電極と被測定体との間隔が平行よりわずかに傾いている場合の測定用電極と被測定体との距離の距離測定値Yは、次のようになる。
この式(6)により、静電容量式センサ(測定用電極)と被測定体との距離測定値Yは、測定用電極と被測定体との間隔がよりわずかに傾いていると、平行な場合の距離測定値Y=Dよりも減少し、その測定距離減少分が式(6)の右辺の第2項で示されるように、θ22/4Dであることがわかる。式(6)からわかるように、傾き角度θにより距離測定値Yは変化し、例えば、測定用電極半径R:2.6mm、距離D:400μmのとき、傾き角度θ=5mradでは距離測定値Yは0.1μm減少する。図4は、図5に示す従来方法によるシリコンウエハの厚み測定結果を示すグラフであり、被測定体であるシリコンウエハを測定用電極軸線を中心として傾けた場合の厚み測定値(厚み算出値)を示している。シリコンウエハの傾き角度が大きくなるに従い、一対の静電容量式センサの各々が検出した静電容量が増加することで各距離測定値が減少し、これによって厚み測定値が増加している。傾き角度θ=5mradで厚み測定値は0.2μm増加しており、この増加割合は、(6)式で予想される値と合致している。
なお、厚み測定の場合、被測定体の傾きによる幾何学的な厚みの増加があるが、その増加量Δtは、被測定体の厚みをtとすると、次のようになる。
ここで、前記シリコンウエハ(厚み:≒770μm)の厚み測定では、傾き角度θ=5mradでの前記幾何学的な厚み増加量Δtは0.01μmである。したがって、半導体ウエハ等に薄板状の被測定体の厚み測定においては、式(6)で示される傾きによる静電容量の減少が主たる測定誤差要因となっている。
この測定用電極と被測定体との間隔が平行でないことによる厚み測定誤差を減らすためには、該間隔の平行度を正確に調整すればよい。ところが、大面積の被測定体の厚み分布を測定する場合には、被測定体全面にわたって平行度を正確に維持するための複雑な平行度調整機構を必要とし、従来は測定装置が高価になるという欠点があった。
そこで本発明は、静電容量式距離検出センサを用いて被測定体の厚みを測定するに際し、静電容量式距離検出センサの測定用電極と被測定体との間隔の平行度を正確に調整するための平行度調整機構を備えなくてすみ、測定用電極と被測定体との間隔の平行度が悪い場合でも、被測定体の厚みを正確に測定することができる静電容量式厚み測定方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本願発明は、次の技術的手段を講じている。
請求項1の発明は、静電容量式距離検出センサにより被測定体の厚みを測定する静電容量式厚み測定方法において、(1)被測定体の測定部位を間に挟んで対向する位置に所定の間隔距離(CA)をおいて静電容量式距離検出センサを配置し、該対の静電容量式距離検出センサの各々が検出した静電容量から、被測定体と前記対の静電容量式距離検出センサの各々との距離測定値(Y1,Y2)を得、該距離測定値(Y1,Y2)及び前記所定の間隔距離(CA)から、被測定体の前記測定部位の厚み算出値(tmA)を得る第1の測定工程と、(2)前記第1の測定工程の測定条件に対して、対の静電容量式距離検出センサの測定用電極の面積及び/又は該対の静電容量式距離検出センサの間隔距離が異なる測定条件にして、被測定体と該対の静電容量式距離検出センサの各々との距離測定値(Y3,Y4)を得、該距離測定値(Y3,Y4)及び該対の静電容量式距離検出センサの間隔距離から、被測定体の前記測定部位の厚み算出値(tmB)を得る第2の測定工程と、(3)前記2つの測定工程で得た前記厚み算出値(tmA,tmB)と、前記2つの測定工程での前記4つの距離測定値(Y1〜Y4)における被測定体の傾きによる測定距離減少分を決める係数値(α1〜α4)とから、被測定体の前記測定部位の真の厚み(t)を算出する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の静電容量式厚み測定方法において、被測定体の真の厚みtを算出する際の前記係数値(α1〜α4)を、対の静電容量式センサの測定用電極の面積と、前記距離測定値(Y1〜Y4)とから求めることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の静電容量式厚み測定方法において、測定に先立ち、前記第1の測定工程で使用する対の静電容量式距離検出センサ
と前記第2の測定工程で使用する対の静電容量式距離検出センサとについて、測定用電極面との間隔が平行になるように配置された校正用被測定体の厚みを測定し、その厚み算出値が前記校正用被測定体の厚みと一致するように、校正を行うことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、静電容量式距離検出センサにより被測定体の厚みを測定する静電容量式厚み測定方法において、(1)被測定体傾き検出手段によって、水平に対する被測定体の測定部位の傾き角度を検出する工程と、(2)被測定体の前記測定部位を間に挟んで対向する位置に所定の間隔距離(CA)をおいて静電容量式距離検出センサを配置し、該対の静電容量式距離検出センサの各々が検出した静電容量から、被測定体と前記対の静電容量式距離検出センサの各々との距離測定値(Y1,Y2)を得る工程と、(3)前記検出された傾き角度と、前記距離測定値(Y1,Y2)と、前記距離測定値(Y1,Y2)における被測定体の傾きによる測定距離減少分を決める係数値(α1,α2)とから、被測定体と前記対の静電容量式距離検出センサの各々との真の距離(X1,X2)を算出し、該真の距離(X1,X2)と前記所定の間隔距離(CA)とから、被測定体の前記測定部位の厚み(t)を算出する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明者らは、静電容量式センサを用いて被測定体の厚みを測定するに際し、測定用電極と被測定体との間隔が平行よりわずかに傾いている場合、前述した静電容量の理論解析及び実験による検証から、静電容量式センサ(測定用電極)と被測定体との距離測定値Yは、平行である場合の距離測定値Y(Y=D)よりも減少し、その測定距離減少分が前記の式(6)に示すように、(R2/4D)・θ2であることを見出した(θ:測定用電極面に対する被測定体の傾き角度、R:測定用電極の半径である)。すなわち、測定用電極と被測定体との間隔が平行よりわずかに傾いている場合、得られた距離測定値Yは被測定体の傾き角度θに依存しており、その傾き角度θによる測定距離減少分がR2/4D[測定用電極の面積/距離]という係数値αにより決まることを見出した。本願請求項1、2又は3記載の静電容量式厚み測定方法は、このような知見に基づいてなされたものである。
請求項1、2又は3の静電容量式厚み測定方法は、静電容量式センサを用いて被測定体の厚みを測定するに際し、被測定体の同一の測定部位について、対の静電容量式センサの測定用電極の面積及び/又は該対の静電容量式センサの間隔距離が異なるようにした第1、第2の2つの測定条件において被測定体と対の静電容量式距離検出センサの各々との距離測定を行い、第1の測定条件にて得た距離測定値(Y1,Y2)に基づいて厚み算出値(tmA)を求めるとともに、第2の測定条件にて得た距離測定値(Y3,Y4)に基づいて厚み算出値(tmB)を求め、しかる後、この2つの厚み算出値(tmA,tmB)と、前記4つの距離測定値(Y1〜Y4)における被測定体の傾きによる測定距離減少分を決める係数値(α1〜α4)とから、被測定体の前記測定部位の真の厚み(t)を求めるように構成されている。
これにより、静電容量式センサの測定用電極と被測定体との間隔の平行度が悪い場合でも、被測定体の厚みを正確に測定することができるので、測定用電極と被測定体との間隔の平行度を正確に調整するための複雑な平行度調整機構を必要とせず、高価な厚み測定装置を使用しなくてすむ。
請求項4の静電容量式厚み測定方法は、静電容量式センサを用いて被測定体の厚みを測定するに際し、被測定体の測定部位について、被測定体と対の静電容量式センサの各々との距離測定値(Y1,Y2)を得るとともに、被測定体傾き検出手段により、対の静電容量式センサの各測定用電極面に対する被測定体の傾き角度をそれぞれ検出し、この検出された傾き角度と、前記距離測定値(Y1,Y2)と、この距離測定値(Y1,Y2)における被測定体の傾きによる測定距離減少分を決める係数値(α1,α2)とから、被測定体と対の静電容量式距離検出センサの各々との真の距離(X1,X2)を算出し、該真の距離(X1,X2)に基づいて被測定体の厚み(t)を算出するように構成されている。
これにより、静電容量式センサの測定用電極と被測定体との間隔の平行度が悪い場合でも、被測定体の厚みを正確に測定することができるので、被測定体傾き検出手段を必要とするものの、測定用電極と被測定体との間隔の平行度を正確に調整するための複雑な平行度調整機構を必要とせず、高価な厚み測定装置を使用しなくてすむ。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態による静電容量式厚み測定方法の実施に用いられる厚み測定装置の概略構成図である。
この厚み測定装置は本発明を被測定体としてのシリコンウエハの厚み測定に適用した場合のものであり、図1に示すように、固定基台3上に図1における左右方向に水平移動可能な移動ステージ4が取り付けられている。そして、移動ステージ4のウエハ支持コラム4a〜4c上に載置されたシリコンウエハ10を間に挟んで上下に対向する状態で、間隔距離CAをおいて一対の第1の静電容量式センサ1a,1bが配置されるとともに、この第1の静電容量式センサ1a,1bに近接して、同様にシリコンウエハ10を間に挟んで上下に対向する状態で、間隔距離CBをおいて一対の第2の静電容量式センサ2a,2bが配置されている。ここで、前記間隔距離CAと前記間隔距離CBとは異なる距離に設定されている。また、第1の静電容量式センサ1a,1bの各々は、先端に円板形をなし半径RAの測定用電極を有し、第2の静電容量式センサ2a,2bの各々は、先端に円板形をなし前記半径RAとは異なる寸法の半径RBの測定用電極を有している。この実施形態では、図1における距離L:300μm、第1の静電容量式センサ1a,1bの測定用電極の半径RA:2.6mm、第2の静電容量式センサ2a,2bの測定用電極の半径RB:2.2mmである。
図2は、図1における第1の静電容量式センサと第2の静電容量式センサとについて、被測定体の傾きの影響による被測定体の厚み測定値の変化を調べた結果を示すグラフである。図2から、第1の静電容量式センサ1a,1b及び第2の静電容量式センサ2a,2bともに、その厚み測定値が被測定体の傾きに対して前記式(6)で予想される変化を示すことが確認された。
さて、図1に示すように、この実施形態では2つの静電容量式センサ1a,1b及び2a,2bは、近接して配置されていることから、実質的にシリコンウエハ10の同一測定部位の測定を行うことになる。また、図1に示すように、シリコンウエハ10は水平よりわずかに傾いており、つまり、2つの静電容量式センサ1a,1b及び2a,2bの各測定用電極とシリコンウエハ10との間隔が平行よりわずかに傾いている。そして、移動ステージ4を移動させて、シリコンウエハ10の径方向に沿って厚み測定が行われる。5は静電容量/距離変換器、6は計算機である。静電容量/距離変換器5は、第1の静電容量式センサ1a,1bの各々が検出した静電容量から、シリコンウエハ10の測定部位と第1の静電容量式センサ1a,1bの各々の測定用電極との距離測定値Y1,Y2を出力して計算機6に与えるものである。また、この静電容量/距離変換器5は、第2の静電容量式センサ2a,2bの各々が検出した静電容量から、シリコンウエハ10の前記測定部位と第2の静電容量式センサ2a,2bの各々の測定用電極との距離測定値Y3,Y4を出力して計算機6に与えるものである。
これらの距離測定値Y1〜Y4は、次の式(8)で表される。ここで、α1〜α4は、シリコンウエハ10の傾き角度θによる測定距離減少分を決める係数値である。また、X1,X2は、シリコンウエハ10の測定部位と第1の静電容量式センサ1a,1bの各々の測定用電極との真の距離であり、X3,X4は、シリコンウエハ10の前記測定部位と第2の静電容量式センサ2a,2bの各々の測定用電極との真の距離である。
シリコンウエハ10の前記測定部位の真の厚みtは、t=CA−X1−X2、あるいは、t=CB−X3−X4で与えられるので、次の関係がある。
ここで次の式(10)のように、tmAは距離測定値Y1,Y2及び間隔距離CAから算出される厚み算出値、tmBは距離測定値Y3,Y4及び間隔距離CBから算出される厚み算出値である。
したがって、第1の静電容量式センサ1a,1bによる厚み算出値tmAと第2の静電容量式センサ2a,2bによる厚み算出値tmBとの差Δtm=(tmA−tmB)は、次のようになる。
真の厚みtは、式(11)により求めたθ2を式(9)の例えばtmAを表す式に代入すること、あるいは、式(9)からθ2の項を消去することにより、厚み算出値tmA,tmBと係数値α1〜α4とから求めることができる。この場合、係数値α1〜α4の求め方について説明すると、係数値α1は、式(6)で示されるように、α1=(RA 2/4D)=(RA 2/4X1)である。ここでX1はシリコンウエハ10の測定部位と第1の静電容量式センサ1aの測定用電極との真の距離であるが、傾き角度θが小さいとき、α1=RA 2/4Y1としても問題はない。同様に、α2=RA 2/4Y2、α3=RB 2/4Y3、α4=RB 2/4Y4として、これらの値を算出することができる。このようにして、厚み算出値tmA,tmBとこれらの係数値α1〜α4とから、シリコンウエハ10の測定部位の真の厚みtを求めることができる。そして、計算機6により厚み算出値tmA,tmB、係数値α1〜α4及び真の厚みtの算出が行われるようになっている。
このようにして、静電容量式センサ1a,1b及び2a,2bとシリコンウエハ10との間隔の平行度が悪い場合でも、シリコンウエハ10の厚みを正確に測定することができる。
そしてこの場合、前記2つの厚み算出値tmA,tmBの差Δtmからシリコンウエハ10の傾きを評価するため、静電容量式センサ1a,1b及び2a,2bについて適切な校正処理を行うことが大切である。これは、基準となる厚みの校正用被測定体7について静電容量式センサ1a,1b及び2a,2bで厚み測定することで校正を行うことができる。本実施形態では、図1に示すように、静電容量式センサ1a,1b及び2a,2bについて、図1に示すように、各測定用電極面との間隔が平行になるよう配設された校正用被測定体7を備え、この校正用被測定体7の厚みを測定し、その厚み算出値が校正用被測定体7の厚みと一致するように、静電容量/距離変換器5のオフセット量を調整している。
次に、被測定体傾き検出手段を備えて被測定体の厚み測定を行う実施形態について説明する。表面が鏡面とされた被測定体の場合、被測定体傾き検出手段としての例えばレーザ光式傾き検出装置により、被測定体の傾き角度を検出できる。このレーザ光式傾き検出装置は、例えば、レーザ光照射器からレーザ光を被測定体の測定部位表面に照射し、受光器で捉えたその反射光の位置から被測定体の傾き角度θを検出するものである。
例えばまず、前記レーザ光式傾き検出装置により、水平に対する被測定体の測定部位傾き角度θを検出しておく。次に、被測定体の測定部位を間に挟んで対向する位置に所定の間隔距離CAをおいて静電容量式センサ1a,1bを配置し、この静電容量式センサ1a,1bの各々が検出した静電容量から、被測定体の測定部位と静電容量式センサ1a,1bの各々の測定用電極との距離測定値Y1,Y2を得る。なお、前記一対の静電容量式センサ1a,1bの各々は、先端に円板形をなし半径RAの測定用電極を有している。
そして、前記検出された傾き角度θと、前記距離測定値Y1,Y2(Y1=X1−α1θ2、Y2=X2−α2θ2)と、被測定体の傾きによる測定距離減少分を決める係数値α1,α2とから、被測定体と静電容量式センサ1a,1bの各々の測定用電極との真の距離X1,X2(X1=Y1+α1θ2、X2=Y2+α2θ2)を算出する。ここで、α1とα2の値は、α1=RA 2/4Y1、α2=RA 2/4Y2である。
このように求めた真の距離X1,X2と前記間隔距離CAとから、被測定体の測定部位の厚みt(t=CA−X1−X2)を算出することにより、静電容量式センサ1a,1bと被測定体との間隔の平行度が悪い場合でも、被測定体の厚みを正確に測定することができる。
本発明の一実施形態による静電容量式厚み測定方法の実施に用いられる厚み測定装置の概略構成図である。 図1における第1の静電容量式センサと第2の静電容量式センサとについて、被測定体の傾きの影響による被測定体の厚み測定値の変化を調べた結果を示すグラフである。 測定用電極と被測定体との間隔が平行よりわずかに傾いている場合の静電容量の求め方を説明するための図である。 図5に示す従来方法によるシリコンウエハの厚み測定結果を示すグラフである。 従来の静電容量式厚み測定方法の説明図である。
符号の説明
1a,1b…第1の静電容量式距離検出センサ
2a,2b…第2の静電容量式距離検出センサ
3…固定基台
4…移動ステージ
4a〜4c…ウエハ支持コラム
5…静電容量/距離変換器
6…計算機
7…校正用被測定体
10…シリコンウエハ

Claims (4)

  1. 静電容量式距離検出センサにより被測定体の厚みを測定する静電容量式厚み測定方法において、
    被測定体の測定部位を間に挟んで対向する位置に所定の間隔距離(CA)をおいて静電容量式距離検出センサを配置し、該対の静電容量式距離検出センサの各々が検出した静電容量から、被測定体と前記対の静電容量式距離検出センサの各々との距離測定値(Y1,Y2)を得、該距離測定値(Y1,Y2)及び前記所定の間隔距離(CA)から、被測定体の前記測定部位の厚み算出値(tmA)を得る第1の測定工程と、
    前記第1の測定工程の測定条件に対して、対の静電容量式距離検出センサの測定用電極の面積及び/又は該対の静電容量式距離検出センサの間隔距離が異なる測定条件にして、被測定体と該対の静電容量式距離検出センサの各々との距離測定値(Y3,Y4)を得、該距離測定値(Y3,Y4)及び該対の静電容量式距離検出センサの間隔距離から、被測定体の前記測定部位の厚み算出値(tmB)を得る第2の測定工程と、
    前記2つの測定工程で得た前記厚み算出値(tmA,tmB)と、前記2つの測定工程での前記4つの距離測定値(Y1〜Y4)における被測定体の傾きによる測定距離減少分を決める係数値(α1〜α4)とから、被測定体の前記測定部位の真の厚み(t)を算出する工程と、を備えたことを特徴とする静電容量式厚み測定方法。
  2. 被測定体の真の厚みtを算出する際の前記係数値(α1〜α4)を、対の静電容量式センサの測定用電極の面積と、前記距離測定値(Y1〜Y4)とから求めることを特徴とする請求項1記載の静電容量式厚み測定方法。
  3. 測定に先立ち、前記第1の測定工程で使用する対の静電容量式距離検出センサ
    と前記第2の測定工程で使用する対の静電容量式距離検出センサとについて、測定用電極面との間隔が平行になるように配置された校正用被測定体の厚みを測定し、その厚み算出値が前記校正用被測定体の厚みと一致するように、校正を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の静電容量式厚み測定方法。
  4. 静電容量式距離検出センサにより被測定体の厚みを測定する静電容量式厚み測定方法において、
    被測定体傾き検出手段によって、水平に対する被測定体の測定部位の傾き角度を検出する工程と、
    被測定体の前記測定部位を間に挟んで対向する位置に所定の間隔距離(CA)をおいて静電容量式距離検出センサを配置し、該対の静電容量式距離検出センサの各々が検出した静電容量から、被測定体と前記対の静電容量式距離検出センサの各々との距離測定値(Y1,Y2)を得る工程と、
    前記検出された傾き角度と、前記距離測定値(Y1,Y2)と、前記距離測定値(Y1,Y2)における被測定体の傾きによる測定距離減少分を決める係数値(α1,α2)とから、被測定体と前記対の静電容量式距離検出センサの各々との真の距離(X1,X2)を算出し、該真の距離(X1,X2)と前記所定の間隔距離(CA)とから、被測定体の前記測定部位の厚み(t)を算出する工程と、を備えたことを特徴とする静電容量式厚み測定方法。
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