JP4018918B2 - ショット装置およびショット方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ショットピーニング装置およびショットピーニング方法に関し、詳しくは鋼線等の線材にショットピーニング処理を施す技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄鋼材料に圧縮残留応力を積極的に付与する処理としてショットピーニングが利用されている。図15は線材にショットピーニング処理を施すショット装置の概略構成を示す図である。同図に示すように、処理対象である鋼線等の線材をコイル状に巻かれたものが材料供給台101にセットされ、そこから引き出された線材Wはローラ102,103の外周面を経由してブラスト装置104を貫通するように走行した後、巻取装置105にて順次巻き取られてゆく。ブラスト装置104には、線材Wに投射材(ショット粒)を高速度で投射する投射装置および投射材を循環させる回収装置が備えてある。ブラスト装置104のチャンバー内を通過する線材Wは投射材の衝突で加工面が叩き延ばされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の装置は比較的大径の線材を処理するのに使用される。このような装置で極細の鋼線(たとえば、線径が0.5〜2.0mm程度の鋼線)にショットピーニングを行うと、鋼線自体の剛性が低いために鋼線が湾曲しうねりが出易い(曲がり癖が発生する)。ショット工程で鋼線についた曲がり癖を後工程で矯正するのでは手間がかかり、また、矯正する際にショットピーニング効果も失われてしまう。このため、従来では極細線にショットピーニング処理を施すことは見送られてきた。しかしながら、近年、各種装置の小型化の要請から極細線に要求される機械特性(例えば、疲労強度等)も厳しくなっており、極細線にショットピーニング効果を付与したいという要求も高まっている。
【0004】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、線材に曲がり癖をつけ難いショット装置およびショット方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び効果】
上述の課題を解決するために、本出願人は前記各請求項に記載した発明を創出した。
請求項1記載の発明では、線材を供給する線材供給部と、線材供給部から引き出されて走行する線材に対し投射材を投射する投射部と、投射部で投射材が投射された線材を巻き取る巻き取り部とを有するショット装置において、線材供給部と投射部との間に線材の振れを防止する振れ止め防止手段が設けられた。
このショット装置では、線材供給部と投射部との間に設けられた振れ止め防止手段により投射部を走行する線材の振れが防止される。したがって、線材の走行時の姿勢が安定し、線材の全周を均一に処理することが可能となる。このため、投射後の線材に曲がり癖が発生することを抑制することができる。ここでいう「線材」とは、処理対象のワーク、すなわち被処理線材のことである。
【0006】
前記振れ止め防止手段は線材をガイドする振れ止めガイドローラであることが好ましい。このような構成では、簡易な構成によって走行時の線材の姿勢を安定させることができる。
【0007】
振れ止めガイドローラにより線材の振れを防止する場合は、振れ止めガイドローラの径を線材の径に対して比較的大径に形成することが好ましい。振れ止めガイドローラの径を大径とすることで、線材と振れ止めガイドローラの接触長さが長くなり線材の振れ止め効果を高めることができる。例えば、振れ止めガイドローラの径Dを線材径dの250倍以上(D>250d)に設定することが好ましい。
【0008】
また、振れ止めガイドローラと線材との接触角(巻掛け角)を大きく設定し、振れ止めガイドローラと線材との接触長さを長くすることも好ましい。たとえば、振れ止めガイドローラには線材を1巻き以上巻かれることが好ましい。このようにすると接触長さを長くすることができ、また、線材に張力をかけ易くなる。
【0009】
なお、振れ止めガイドローラには線材が嵌り込む外周溝を設けることが好ましい。このような構成では、線材が振れ止めガイドローラの外周溝に嵌まり込むことで、その線材はガイドローラの軸線方向の位置決めがなされる。すなわち、簡素な構成でもって線材を正確に案内することが可能になり、とくにガイドローラの軸線方向へ線材が振れるのを防止することができる。
【0010】
請求項1に記載のショット装置では、前記線材供給部と前記投射部との間に投射部を走行する線材に対して張力を付与する張力付与手段が設けられていることが好ましい。線材に対して張力を付与することで、線材に対して付与される圧縮残留応力を大きくすることができる。
【0011】
前記投射部には、線材の走行方向に互いに位置を違えて複数の投射装置が設けられ、隣り合う投射装置がそれぞれ形成する投射領域の境界部には線材をガイドするガイド部材を設けるとともに、このガイド部材の線材と接触し得る部位には弾性材が配されることが好ましい。このような構成では、隣り合う投射領域の境界部に設けたガイド部材が線材をガイドすることで線材の走行姿勢が規制される。しかも、ガイド部材に配した弾性材により適宜な防振作用が得られるので線材が振動し難い。したがって、線材は振れ難くなって走行時の姿勢が安定する。
【0012】
投射部に複数の投射装置を設けた場合には、各投射装置の投射方向を線材の周方向に異なる複数の角度位置から当該線材に向かうように設定することが好ましい。このような構成では、各投射装置の投射方向を調整することで、線材に対する投射材の打撃方向が偏らないようにすることができる(たとえば、90°間隔で上下左右の4箇所に配置する)。これにより、打撃(投射)の均一化を図ることができる。
【0013】
前記ガイド部材は前記線材に外嵌する形状に形成され、金属製の外周部を有し、その外周部の内壁面に前記弾性体が配されていることが好ましい。このような構成では、線材の外周をガイド部材により覆われるため、投射領域の境界部において線材に投射材が衝突するのが防がれる。これにより各投射部の投射領域(線材の投射範囲)を明確に規定することができ、打撃(投射)の均一化を図ることができる。また、線材がどの方向にも大きくたわまないように全方向にわたって支持することが可能となる。
【0014】
請求項に記載のショット方法は、線材供給部から引き出された線材を振れ止めガイドローラに一巻き以上巻き回して投射部に送り出し、振れ止めガイドローラから送り出された線材に対して前記投射部で投射材を投射するショット方法であって、前記ガイドローラの径Dと線材の線径dが、250d<Dの関係にあることを特徴とする
この方法によれば、線材は振れ難くなって走行時の姿勢が安定し、投射後の線材に曲がり癖が発生することを抑制することができる。
【0015】
請求項1に記載のショット方法は、線径が0.5mm〜2.0mmの鋼線に対し50N〜200Nの張力を付加した状態でその鋼線の周方向に異なる複数の角度位置から投射材を投射する。この方法によれば、線径の細い鋼線に対し比較的大きな圧縮残留応力を簡単に付与することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1は、鋼線等の線材にショットピーニング処理を施すショット装置の正面図である。ショット装置は大別すると、処理対象物である線材Wがコイル状に巻き重ねられてなるコイル体を載置する線材供給台1と、線材供給台1上のコイル体から引き出された線材Wを案内するガイドローラ2と、長手方向に走行する線材Wの振れ止めをする振れ止めガイドローラ3と、その線材Wに投射材(ショット粒)を高速度で投射する投射装置を備えたショット装置本体4と、線材Wを巻き取る巻取装置5とからなる。
【0017】
線材供給部である線材供給台1は鉛直軸線回りに回動自在に形成され、ガイドローラ2および振れ止めガイドローラ3(詳しくは次述する)は水平軸線回りに回動自在に形成されている。そして、線材Wはショット装置本体4の入口側(線材供給部側)のガイドローラ6aと出口側(反線材供給部側)のガイドローラ6bによって高さ位置が決められた状態で真直ぐ水平方向に走行してショット装置本体4のチャンバーを貫通する。なお、巻取装置5は駆動モータで回転駆動されるリールによって線材Wを所定の速度および所定の張力で巻き取ることができるように形成されている。なお、張力調整は、巻取装置5若しくはガイドローラ2又は振れ止めガイドローラ3のどちらで行っても良い。
【0018】
前記振れ止めガイドローラ3は、図2および図3に示すように、脚部3aに取り付けられた取付軸3bに軸受3cを介して略円盤形状のガイドローラ本体3eが回動自在に支持されたものである。ガイドローラ本体3eは線材Wが嵌り込む外周溝3fを有し、外周溝3fは嵌り込んだ線材Wが脱落しないように3箇所で押さえローラ3gによって塞がれている。押さえローラ3gは脚部3aから延びる取付座3hに取り付けられた支軸3iに軸受3jを介して回動自在に支持され、ガイドローラ本体3eの外周面に接触した状態で回転することができるようになっている。押えローラ3gが設けられる箇所は、振れ止めガイドローラ3の上下2箇所と後側(線材供給台1側)の1箇所とされている。これによって振れ止めガイドローラ3に線材Wが1巻き以上巻き回された場合にも、線材Wが外周溝3fから脱落しないようになっている。外周溝3fは所定の溝幅に形成され、これに巻き掛けられた線材Wは、ガイドローラ本体3eの軸線方向、すなわち線材Wの左右方向の位置決めがなされるようになっている。
なお、本例のショット装置では、処理対象とする鋼線(線材W)の線径0.5mm〜2.0mmと比べガイドローラ本体3eの径は500mmと大径に形成されており、これに線材Wを約1巻きして巻掛け角を大きくしている。したがって、振れ止めガイドローラ3と線材Wの接触長さを十分に長くしているので、振れ止めガイドローラ3と巻取装置5との間で線材Wに張力をかけ易くなっている。なお、巻取装置5のリール径は900mmである。
【0019】
次に、ショット装置本体4について説明する。図4および図5に示すように、ショット装置本体4のチャンバー内には投射材(ショット粒)を高速度で投射する投射装置7(71〜74)が4台設置されている。投射装置7は回転するインペラによって投射材を高速度で投射する遠心型の加速装置であり、図示は省略したが、インペラを収容するケーシングの投射材放出口とコントロールケージの窓穴とにより投射材を投射する方向が設定されている。具体的には、図4〜図6に示したように、線材Wの走行方向に所定の間隔で配設された投射装置71〜74が線材Wに対し上下左右の4方向から投射材Sを投射する。本例では、下側の投射装置72による上向きの投射量を150kg/minとし、他の投射装置71,73,74の投射量125kg/minより若干多くなるように設定することによって、線材Wに加わるショット力の均等化を図っている。
【0020】
そして、投射装置7(71〜74)がそれぞれ形成する投射領域の境界部に線材Wをガイドするガイド装置としてのガイドパイプ8(81〜85)が設置されており、隣り合うガイドパイプ8の間隔を一定(本例は200mm)にすることで各投射装置71〜74の線材Wに対する投射範囲の均一化が図られている。これらのガイドパイプ8は、図7に示すように、金属製パイプ8aにゴムや樹脂等の弾性体のブッシュ8bを挿着したものであり、ブッシュ内径は線材Wの線径より若干大きく形成されている。したがって、ブッシュ8bを貫通している線材Wが大きくたわむと接触して防振材として作用する。ガイドパイプ8は、アーム8cによりショット装置本体4に取り付けられている。
【0021】
ところで、投射装置72が投射材Sを投射する投射領域に余裕がある場合は、上記の隣り合うガイドパイプ82およびガイドパイプ83の間隔を広げることで投射装置72から線材Wに加わるショット力を強めることができ、全体としてショット力の均等化を図ることができる。このほうが前述した投射装置72の上向きの投射量だけを若干多く設定する方法よりも簡便に実施し得る。
【0022】
さらに、ショット装置本体4には、投射材Sを投射装置7に供給する供給装置、投射された投射材Sを循環再使用するための回収装置、各部の駆動装置を制御する制御装置等が備えられている。図5中の9a,9bは通線案内ガイドであり、9cは回収装置を構成するスクリュウコンベヤである。
【0023】
ここで、上記構成のショット装置の緒元を決定するために行った実験例1〜3について説明する。
〔実験例1〕振れ止めガイドローラのみの曲がり癖量
上記構成のショット装置において、投射装置7の運転を休止した状態で線材Wを線材供給台1から巻取装置5まで走行させる場合に、振れ止めガイドローラ3の外径Dを変えて線材Wに加わる塑性変形量、すなわち曲がり癖量a(mm)を調べた。曲がり癖量aは図8に示すように湾曲した線材Wの弦長1000mm当たりのアークハイトa(mm)を測定して求める。その結果を図9のグラフに示す。図9において、dは線材Wの線径であり、グラフ横軸はガイドローラ径Dを線材径dで除した無次元量である。すなわち、振れ止めガイドローラ3の径Dを線材径dの250倍以上(D>250d)に設定すれば振れ止めガイドローラ3が線材Wに与える曲がり癖量aが極めて小さい。なお、振れ止めガイドローラ3が大きくなるとショット装置も大型化するため、振れ止めガイドローラ3の径Dは線材径dの1000倍以下(D≦1000d)とすることが好ましい。
【0024】
〔実験例2〕テンションと圧縮残留応力との関係
前記構成のショット装置において、振れ止めガイドローラ3と巻取装置5との間を走行する線材Wのテンション(張力)と、投射装置7が線材Wに付加できた圧縮残留応力との関係を調べた。その結果を図10のグラフに示す。すなわち、テンション50N以上で圧縮残留応力が十分高められている。なお、テンション100N以上では線材Wに付与される圧縮残留応力は略一定となり、逆に、テンションを200N以上とすると線材Wの他の機械特性が低下することが判明した。
【0025】
〔実験例3〕ショット装置内のガイドパイプの効果確認
前記構成のショット装置においてガイドパイプ8がある場合と、類似構成のショット装置においてガイドパイプなしの場合との比較を表にして図11に示す。各々の条件は同図中に記載したとおりである。本実験例3では、振れ止めガイドローラの構成が異なっているので実験結果のそり量(曲がり癖量)について直接比較できないけれども、他の実験で得られた知見等から総合的に勘案するとショット機(装置)内のガイドパイプはソリ(曲がり癖)を押さえる効果があると思われる。
【0026】
〔比較試験結果〕次に、本願発明に係るショット装置でショットした鋼線についての評価を図14にまとめて示す。なお、同図において、No1の通常ショットの欄は、従来例のショット装置の試験結果を載せている。この従来例のショット条件等は図12に示す通りである。
No2のガイドローラ追加の欄は本願発明に係り、No1のショット装置に対しガイドローラ3を追加するとともに鋼線に所定の張力(50N)を付加したものに相当する。No3の投射範囲一定の欄は本願発明に係り、No2の構成を有するショット装置においてガイドパイプ8を間隔(すなわち投射範囲)が均一になるように設置したものである。No4のショット力均等化の欄は本願発明に係り、No3の構成を有するショット装置において投射装置71〜74の鋼線に対する投射量の均一化を図ったものである。投射量の設定置を表にして図13に示す。同図において、投射装置71〜74の配置は、前記実施形態に対応する。このNo4のショット条件は前記実施形態に係るショット装置で説明したものとなっている。
【0027】
図14から明らかなように、実施形態に係るショット装置では、従来例とくらべて、曲がり癖量が小さくなるとともに、圧縮残留応力が大きく、しかも、圧縮残留応力のばらつきが小さくなった好ましい結果が得られた。
【0028】
以上、本発明のいくつかの具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係るショット装置を示す正面図である。
【図2】 振れ止めガイドローラの正面図である。
【図3】 図2のIII−III線断面図である。
【図4】 投射装置とガイドパイプの配置を説明するショット装置本体の横断面概略図である。
【図5】 投射装置とガイドパイプの配置を説明するショット装置本体の縦断面概略図である。
【図6】 投射装置とガイドパイプの配置を説明する斜視図である。
【図7】 ガイドパイプを説明する斜視図である。
【図8】 線材の曲がり癖量の測定を説明する図である。
【図9】 振れ止めガイドローラの径と線材の曲がり癖量の関係を表した線図である。
【図10】 線材のテンション量と圧縮残留応力の関係を表した線図である。
【図11】 ガイドパイプの効果を説明する表である。
【図12】 ショット条件を説明する表である。
【図13】 投射装置の投射量を説明する表である。
【図14】 試験結果を説明する表である。
【図15】 従来のショット装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 線材供給台
4 ショット装置本体
5 巻取装置
7(71〜74) 投射装置
8(81〜85) ガイドパイプ
S 投射材
W 線材
a 曲がり癖量
d 線材径
D ガイドローラの径

Claims (11)

  1. 線材を供給する線材供給部と、
    線材供給部から引き出されて走行する線材に対し投射材を投射する投射部と、
    投射部で投射材が投射された線材を巻き取る巻き取り部と、
    線材供給部と投射部との間に配置されており、線材が一巻以上巻き回しされて線材の振れを防止する振れ止めガイドローラと、
    を有するショット装置において、
    前記ガイドローラの径Dと線材の線径dが、250d<Dの関係にあることを特徴とするショット装置。
  2. 前記線材供給部と前記投射部との間に投射部を走行する線材に対して張力を付与する張力付与手段が設けられている請求項1に記載のショット装置。
  3. 前記投射部には線材の走行方向に互いに位置を違えて複数の投射装置が設けられ、隣り合う投射装置がそれぞれ形成する投射領域の境界部には線材をガイドするガイド部材を設けるとともに、このガイド部材の線材と接触し得る部位には弾性材が配されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のショット装置。
  4. 各投射装置の投射方向を、線材の周方向に異なる複数の角度位置から当該線材に向かうように設定したことを特徴とする請求項に記載のショット装置。
  5. 前記ガイド部材は前記線材に外嵌する形状に形成され、金属製の外周部を有し、その外周部の内壁面に前記弾性体が配されている請求項3又は4に記載のショット装置。
  6. 材供給部から引き出された線材を振れ止めガイドローラに一巻き以上巻き回して投射部に送り出し、振れ止めガイドローラから送り出された線材に対して前記投射部で投射材を投射するショット方法であって、
    前記ガイドローラの径Dと線材の線径dが、250d<Dの関係にあることを特徴とするショット方法。
  7. 前記線材供給部と前記投射部との間に投射部を走行する線材に対して張力を付与する張力付与手段が設けられている請求項6に記載のショット方法。
  8. 前記投射部には線材の走行方向に互いに位置を違えて複数の投射装置が設けられ、隣り合う投射装置がそれぞれ形成する投射領域の境界部には線材をガイドするガイド部材を設けるとともに、このガイド部材の線材と接触し得る部位には弾性材が配されていることを特徴とする請求項6又は7に記載のショット方法。
  9. 各投射装置の投射方向を、線材の周方向に異なる複数の角度位置から当該線材に向かうように設定したことを特徴とする請求項8に記載のショット方法。
  10. 前記ガイド部材は前記線材に外嵌する形状に形成され、金属製の外周部を有し、その外周部の内壁面に前記弾性体が配されている請求項8又は9に記載のショット方法。
  11. 線材は線径が0.5〜2.0mmの鋼線であり、触れ止めガイドローラから送り出された線材には50〜200Nの張力が付加されており、投射材は線材の周方向に異なる複数の角度位置から投射される請求項6から10のいずれか一項に記載のショット方法。
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