JP4018698B2 - 広帯域アンテナおよびこの広帯域アンテナを具備する通信装置 - Google Patents

広帯域アンテナおよびこの広帯域アンテナを具備する通信装置 Download PDF

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Description

本発明は、電波を送受信する広帯域アンテナおよびこの広帯域アンテナを具備する通信装置に関する。
2つの金属エレメントをギャップを挟んで対向配置した構造を持つアンテナは知られている(特許文献1を参照)。
米国特許4843403号明細書
しかしながら、特許文献1に示される構造を無条件に形成しただけでは、所要周波数帯域における送受信帯域を十分に大きくすることができない恐れがあった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、所要周波数帯域についての送受信帯域を確実に大きくすることができる広帯域アンテナおよびこの広帯域アンテナを具備する通信装置を提供することにある。
以上の目的を達成するために本発明の広帯域アンテナは、第1の導電エレメントと第2の導電エレメントとが、給電位置となる基準点から離れるにしたがって幅が広くなる第1のノッチを前記第1の導電エレメントと前記第2の導電エレメントとの間に形成するように配置された広帯域アンテナであって、前記第1の導電エレメントおよび前記第2の導電エレメントを、(1)前記第1の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、かつ前記第2の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、(2)前記第1の導電エレメントが有する、前記第1のノッチに面する辺ならびに前記第1のノッチの開口端を一端とする第1の辺と、前記第2の導電エレメントが有する、前記第1のノッチに面する辺ならびに前記第1のノッチの開口端を一端とする第2の辺の長さとの合計が所要周波数帯域内の第1の周波数に応じた第1の波長のほぼ1/2、(3)前記第1の導電エレメントが有し前記第1のノッチに面する辺および前記第2の導電エレメントが有し前記第1のノッチに面する辺の長さの合計が、前記所要周波数帯域内で前記第1の周波数よりも高い第2の周波数に応じた第2の波長のほぼ1/2、なる2つの条件を満たす形状とした。
前記目的を達成するために本発明の無線装置は、(1)前記第1の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、この1つの辺と前記第1の辺および前記第3の辺とを持つ多角形状の第1の平面部を前記第1の導電エレメントが有し、(2)前記第2の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、この1つの辺と前記第2の辺および前記第4の辺とを持つ多角形状の第2の平面部を前記第2の導電エレメントが有するとともに、(3)前記第1の平面部と前記第2の平面部とが同一面上に位置し、さらに前記第1の辺と前記第2の辺とが互いに交差する第1の直線および第2の直線の線上にそれぞれ位置するように前記第1の導電エレメントおよび前記第2の導電エレメントが配置された請求項3に記載の広帯域アンテナと、角部を有する形状の筐体とを具備する無線装置であって、前記広帯域アンテナを、前記第1の導電エレメントと前記第2の導電エレメントとがなす角部を、前記筐体の角部に沿わせて前記筐体の内部に配置した。
前記目的を達成するために本発明の無線装置は、(1)前記第1の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、この1つの辺と前記第1の辺および前記第3の辺とを持つ多角形状の第1の平面部を前記第1の導電エレメントが有し、(2)前記第2の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、この1つの辺と前記第2の辺および前記第4の辺とを持つ多角形状の第2の平面部を前記第2の導電エレメントが有するとともに、(3)前記第1の平面部と前記第2の平面部とが互いに交差する2つの面上にそれぞれ位置するように前記第1の導電エレメントおよび前記第2の導電エレメントが配置された請求項3に記載の広帯域アンテナと、角部を有する形状の筐体とを具備する無線装置であって、前記広帯域アンテナを、前記第1の導電エレメントと前記第2の導電エレメントとがなす角部を、前記筐体の角部に沿わせて前記筐体の内部に配置した。
本発明によれば、第1および第2の周波数に相当する2つの共振周波数の組合せにより、所要周波数帯域についての送受信可能帯域を確実に大きくすることができる。
以下、図面を参照して本発明のいくつかの実施形態について説明する。なお、各実施形態に係る広帯域アンテナの構造は、以下で参照する図面においては特徴を明示するために模式的に示している。例えば、各部の縮尺は均一ではなく、厚みを誇張して示すなどしている。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る広帯域アンテナ100の構造を示す斜視図である。
図1に示すように広帯域アンテナ100は、導電エレメント1,2および誘電体基板3から構成される。
導電エレメント1,2は、導電材料により構成された薄板である。導電エレメント1,2は、矩形の薄板の一辺を、その中央から両側方へ向けて同一の角度で直線状に切り欠いたような5角形をなしている。導電エレメント1,2の形状は、互いにほぼ合同である。
導電エレメント1が持つ5つの辺を図1に示すように、辺1a,1b,1c,1d,1eとする。辺1b,1cは、上記のように切り欠いたような傾斜した辺であり、互いに接している。辺1b,1cが互いに接する部分には頂部1fが形成されている。辺1aは、辺1bに接する。辺1dは、辺1cに接する。辺1eは、辺1aおよび辺1dにそれぞれ接する。
導電エレメント2が持つ5つの辺を図1に示すように、辺2a,2b,2c,2d,2eとする。辺2b,2cは、上記のように切り欠いたような傾斜した辺であり、互いに接している。辺2b,2cが互いに接する部分には頂部2fが形成されている。辺2aは、辺2bに接する。辺2dは、辺2cに接する。辺2eは、辺2aおよび辺2dにそれぞれ接する。
導電エレメント1と導電エレメント2とは、頂部1fと頂部2fとを互いに対向させた状態で誘電体基板3上に取り付けてある。頂部1fと頂部2fとの間には、小さなギャップを設けてある。また、辺1aおよび辺2aと、辺1dおよび辺2dをそれぞれ同一直線上に位置させてある。
導電エレメント1,2の上記のような配置により、導電エレメント1と導電エレメント2との間には、頂部1f,2fを挟んで2つのノッチ4a,4bが形成されている。すなわち、ノッチ4aが辺1bと辺2bとの間に形成され、ノッチ4bが辺1cと辺2cとの間に形成されている。これらのノッチ4a、4bの形状は、互いにほぼ合同である。ノッチ4a,4bの幅は、頂部1f,2fの間で最も狭く、導電エレメント1,2の両側部に向かうにしたがって徐々に広くなる。すなわちノッチ4a,4bは、頂部1f,2fの中間点を基準点として、この基準点からそれぞれ異なる向きに延びるとともに基準点から離れるにしたがって幅が広くなる形状を持つ。そしてノッチ4a,4bが最も広くなっている開口端は、辺1a、辺2a、辺1d、ならびに辺2dの一端と一致する。
導電エレメント1,2の大きさは、所要周波数帯域を考慮して定める。すなわち、所要周波数帯域の中に2つの周波数f1,f2(f1<f2)を定め、それぞれの波長をλ1,λ2とおく。そして図2(a)に実線で示すように辺1aの端部P1から辺1a,1b,2b,2aに沿って辺2bの端部P2に至るまでの長さL1と、図2(b)に実線で示すように辺1dの端部P3から辺1d,1c,2c,2dに沿って辺2dの端部P4に至るまでの長さL2とを、それぞれほぼλ1×1/2とする。また図2(c)に実線で示すように、辺1bの端部P5(ノッチ4aの開口端に位置する)から辺1b,2bに沿って辺2bの端部P6(ノッチ4aの開口端に位置する)に至るまでの長さL3と、図2(d)に実線で示すように辺1cの端部P7(ノッチ4bの開口端に位置する)から辺1c,2cに沿って辺2cの端部P8(ノッチ4bの開口端に位置する)に至るまでの長さL4とを、それぞれほぼλ2×1/2とする。なお、長さL1,L2はλ1×1/2、すなわちλ1×0.5とすることが理想的であるが、λ1×0.4〜λ1×0.6程度であれば良い。長さL3,L4はλ2×1/2、すなわちλ2×0.5とすることが理想的であるが、λ2×0.4〜λ2×0.6程度であれば良い。
なお、頂部1fと頂部2fとの間のギャップは、導電エレメント1,2の各辺の長さに対して非常に小さい。このため、長さL1,L2は、辺1a,1b,2a,2bのそれぞれの長さの和または辺1c,1d,2c,2dのそれぞれの長さの和と実質的に同じである。また、長さL3,L4は、辺1b,2bのそれぞれの長さの和または辺1c,2cのそれぞれの長さの和と実質的に同じである。
以上のように構成された広帯域アンテナ100は、頂部1fの付近と頂部2fの付近との間を給電点とする。
図3は広帯域アンテナ100への給電形態を示す図である。図3(a)に示すようには、同軸ケーブル27の内導体27aを、頂部1fの付近で導体エレメント1にハンダ付けしている。同軸ケーブル27の外導体27bを、頂部2fの付近で導体エレメント2にハンダ付けしている。そしてこのような構成により、図3(b)に示すように、給電点が基準点付近に位置することになる。
図4は上記の周波数f1,f2をそれぞれ3.4GHz、7.3GHzと定めた場合、頂部1fと頂部2fとの間に給電した場合のVSWR(電圧定在波比:voltage standing wave ratio)および反射係数の特性を示す図である。図4(a)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図4(b)に示す特性が得られた。
この図4に示すようにf1,f2の2つの周波数が共振点となり、VSWRおよび反射係数が極端に小さくなる。周波数f1,f2の中間的な周波数に関しては、周波数f1,f2よりはVSWRが大きくなるが、十分に小さく抑えられる。周波数f1より周波数が低くなって行くか、あるいは周波数f2より周波数が高くなって行くと、VSWRは大幅に増加する。例えば、必要なVSWRを3.5以下とするならば、図4の例ではおよそ2.6GHz〜9.4GHzが送受信可能帯域となる。
このように広帯域アンテナ100によれば、2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。ただし、周波数f1,f2の差を大きくしすぎると、周波数f1,f2の中間的な周波数におけるVSWRが大きくなりすぎてしまう恐れがあるので、そのようにならない範囲で周波数f1,f2を適正に選定するべきである。
なお広帯域アンテナ100は、垂直偏波を放射する。そして導電エレメント1,2の形状が互いにほぼ合同であるので、図5に示すように対称的な放射パターンが得られる。なお、図5(a)は垂直面における断面パターンとして示し、図5(b)は水平面における断面パターンとして示す。
また広帯域アンテナ100は、導電エレメント1,2の各辺がいずれも直線状となっているので、特許文献1の構造に比べて製造が容易となる。
図6は広帯域アンテナ100を通信装置などに実装するときの第1の実装方法を示す図である。
この図6に示す実装方法では、実装先装置の金属筐体4にアンテナ実装用の開口部4aを設けて、この開口部4aに金属筐体4の後から広帯域アンテナ100を実装する。
このような実装方法を採用すれば、広帯域アンテナ100のランニングチェンジが可能となる。また、電波受験への対応が容易となる。
図7は広帯域アンテナ100を通信装置などに実装するときの第2の実装方法の一例を示す図である。
この図7に示す実装方法では、実装先装置の金属筐体5にアンテナ実装用の開口部5aを設けて、この開口部5aに治具6a,6bを利用して広帯域アンテナ100を実装する。
図8は第2の実装方法により広帯域アンテナ100を実装する手順を示す図である。
治具6a,6bは2本の溝部を有しており、H状の断面を持つ。図8(a)に示すように、開口部5aの上下に治具6a,6bの溝を嵌めておく。次に図8(b)に示すように、広帯域アンテナ100の下端を治具6bの溝に嵌め込み、さらに矢印で示すように広帯域アンテナ100の上端を治具6aの溝に押し込んで行く。そして図8(c)に示すように広帯域アンテナ100の上端を治具6aの溝に嵌め込む。
このような第2の実装方法を採用すれば、容易、かつ確実に広帯域アンテナ100を金属筐体5に固定することができる。
(第2の実施形態)
図9は第2の実施形態に係る広帯域アンテナ200の構造を示す図である。なお、図9において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図9に示すように広帯域アンテナ200は、導電エレメント7および導電エレメント8を含む。これら導電エレメント7,8は誘電体基板に取り付けられるが、この誘電体基板は図示を省略している。
導電エレメント7,8は、導電材料により構成された薄板である。導電エレメント7,8は、矩形の薄板の第1の辺をその中央から両側方へ向けて同一の角度で直線状に切り欠くとともに、上記第1の辺に対向する第2の辺をその一端から直線状に切り欠いたような5角形をなしている。導電エレメント7,8の形状は、互いにほぼ合同である。
導電エレメント7が持つ5つの辺を図9に示すように、辺7a,7b,7c,7d,7eとする。導電エレメント8が持つ5つの辺を図9に示すように、辺8a,8b,8c,8d,8eとする。この場合、辺7b,7c,8b,8cは、広帯域アンテナ100における辺1b,1c,1b,1cにそれぞれ相当し、これらの辺7b,7c,8b,8cが辺1b,1c,1b,1cと同様な関係となるように導電エレメント7,8を配置している。かくして、導電エレメント7と導電エレメント8との間には、第1の実施形態と同様にノッチ4a,4bが形成されている。
辺7eが辺7a,7dに対して傾いているので、辺7aは辺7dより短くなっている。辺8eが辺8a,8dに対して傾いているので、辺8dは辺8aより短くなっている。しかしながら、図9に示すように辺7aと辺8aとを同一直線上に位置させ、辺7dと辺8dとを同一直線上に位置させているから、辺7aの端部から辺7a,7b,8b,8aに沿って辺8bの端部に至るまでの長さと、辺7dの端部から辺7d,7c,8c,8dに沿って辺8dの端部に至るまでの長さとは同一となる。したがって、これらの長さをいずれも第1の実施形態における長さL1,L2と同様にλ1/2にすることができる。
図10は広帯域アンテナ200のVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図10(a)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図10(b)に示す特性が得られた。
図10から分かるように広帯域アンテナ200によっても、広帯域アンテナ100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。さらに広帯域アンテナ200は、広帯域アンテナ100に比べて形状の自由度が高く、実装スペースなどの事情に応じて適正な形状とすることが容易となる。
図11は広帯域アンテナ200の放射パターンを示す図であり、図11(a)は立体パターンとして示し、図11(b)は水平面における断面パターンとして示す。図12は広帯域アンテナ200についてのスミスチャートである。
これら図10乃至図12から明らかなように広帯域アンテナ200は、上下が非対称な形状でありながら良好な放射特性を維持できている。
(第3の実施形態)
図13は第3の実施形態に係る広帯域アンテナ300の構造を示す図である。なお、図13において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図13に示すように広帯域アンテナ300は、導電エレメント2および導電エレメント9を含む。これら導電エレメント2,9は誘電体基板に取り付けられるが、この誘電体基板は図示を省略している。すなわち広帯域アンテナ300は、広帯域アンテナ100における導電エレメント1に代えて導電エレメント9を備えている。
導電エレメント9は、導電材料により構成された薄板である。導電エレメント9は、導電エレメント1における辺1e側から導電エレメント1の一部を矩形に切り欠いて、切欠部9aを設けた形状をなす。そして導電エレメント9は、導電エレメント1と同様な位置関係で導電エレメント2に対向配置される。
導電エレメント9は、導電エレメント1における辺1a,1b,1c,1dおよび頂部1fをそのまま備えている。そしてこれらの辺は、辺2a,2b,2c,2dおよび頂部2fに対して広帯域アンテナ100の場合と同様な位置関係にある。
図14は広帯域アンテナ300のVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図14(a)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図14(b)に示す特性が得られた。
図14から分かるように広帯域アンテナ300によっても、広帯域アンテナ100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
さらに広帯域アンテナ300は、切欠部9aに部品等を配置することができるようになることから、実装の自由度が向上する。
図15は広帯域アンテナ300の水平面に関する放射パターンを示す図であり、図15(a)は立体パターンとして示し、図15(b)は水平面における断面パターンとして示す。図16は広帯域アンテナ300についてのスミスチャートである。図17は広帯域アンテナ300の垂直面に関する放射パターンを示す図であり、図17(a)は立体パターンとして示し、図17(b)は垂直面の断面パターンとして示す。
これら図14乃至図17から明らかなように、広帯域アンテナ300は導電エレメント2,9の形状が非合同でありながら放射特性は良好となる。ただし図17に示すように、垂直面に関する放射パターンには指向性が表れる。この指向性は、導電エレメント9の切欠部9aの大きさを変化させることにより調整することができる。
(第4の実施形態)
図18は第4の実施形態に係る広帯域アンテナ400の構造を示す図である。なお、図18において図1または図13と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図18に示すように広帯域アンテナ400は、導電エレメント9および導電エレメント10を含む。これら導電エレメント9,10は誘電体基板に取り付けられるが、この誘電体基板は図示を省略している。すなわち広帯域アンテナ400は、広帯域アンテナ400における導電エレメント2に代えて導電エレメント10を備えている。
導電エレメント10は、導電材料により構成された薄板である。導電エレメント10は、導電エレメント2における辺2e側から導電エレメント2の一部を矩形に切り欠いて切欠部10aを設けた形状をなす。切欠部10aの形状、大きさあるいは位置などは切欠部9aとは無関係で良いが、ここでは導電エレメント9と導電エレメント10とがほぼ合同な形状になるように、切欠部9aと同様に切欠部10aを形成している。そして導電エレメント9,10は、導電エレメント1,2と同様な位置関係で対向配置される。
導電エレメント10は、導電エレメント2における辺2a,2b,2c,2dおよび頂部2fをそのまま備えている。そしてこれらの辺は、辺1a,1b,1c,1dおよび頂部1fに対して広帯域アンテナ100の場合と同様な位置関係にある。
図19は広帯域アンテナ400のVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図19(a)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図19(b)に示す特性が得られた。
図19から分かるように広帯域アンテナ400によっても、広帯域アンテナ100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
さらに広帯域アンテナ400は、切欠部9aの他に切欠部10aにも部品等を配置することができるようになることから、広帯域アンテナ300よりもさらに実装の自由度が向上する。
(第5の実施形態)
図20は第5の実施形態に係る広帯域アンテナ500の構造を示す図である。なお、図20において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図20に示すように広帯域アンテナ500は、導電エレメント2および導電エレメント11を含む。これら導電エレメント2,11は誘電体基板に取り付けられるが、この誘電体基板は図示を省略している。すなわち広帯域アンテナ500は、広帯域アンテナ100における導電エレメント1に代えて導電エレメント11を備えている。
導電エレメント11は、導電材料により構成された薄板である。導電エレメント11は、導電エレメント1における辺1e側から導電エレメント1の一部を弓形に切り欠いて、切欠部11aを設けた形状をなす。そして導電エレメント11は、導電エレメント1と同様な位置関係で導電エレメント2に対向配置される。
導電エレメント11は、導電エレメント1における辺1a,1b,1c,1dおよび頂部1fをそのまま備えている。そしてこれらの辺は、辺2a,2b,2c,2dおよび頂部2fに対して広帯域アンテナ100の場合と同様な位置関係にある。
図21は広帯域アンテナ500のVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図21(a)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図21(b)に示す特性が得られた。
図21から分かるように広帯域アンテナ500によっても、広帯域アンテナ100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
さらに広帯域アンテナ500は、切欠部11aに部品等を配置することができるようになることから、実装の自由度が向上する。
さらにこの第5の実施形態と、前記の第3および第4の実施形態とから分かることは、2つの導電エレメントは、辺1a,1b,1c,1dおよび頂部1fや辺2a,2b,2c,2dおよび頂部2fをそのまま備える形状であれば、どのような形状の切欠部が設けられても良いということである。
(第6の実施形態)
図22は第6の実施形態に係る広帯域アンテナ600の構造を示す斜視図である。なお、図22において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図22に示すように広帯域アンテナ600は、導電エレメント1,2および誘電体基板12から構成される。
誘電体基板12は、誘電体基板3をその中央部で直角に折り曲げた形状をなしている。以下においては、誘電体基板12における異なる向きを向く2つの部分をそれぞれ、垂直部12aおよび水平部12bと称する。
導電エレメント1と導電エレメント2とは、頂部1fと頂部2fとを互いに対向させた状態で誘電体基板12の垂直部12aおよび水平部12bにそれぞれ取り付けてある。頂部1fと頂部2fとの間には、小さなギャップを設けてある。また、辺1aおよび辺2aを互いに直交する2つの直線状に位置させ、辺1dおよび辺2dを互いに直交する別の2つの直線上に位置させてある。
導電エレメント1,2の上記のような配置により、導電エレメント1と導電エレメント2との間には、頂部1f,2fを挟んで2つのノッチ13a,13bが形成されている。すなわち、ノッチ13aが辺1bと辺2bとの間に形成され、ノッチ13bが辺1cと辺2cとの間に形成されている。これらのノッチ13a、13bの形状は、互いにほぼ合同である。ノッチ13a,13bの幅は、頂部1f,2fの間で最も狭く、導電エレメント1,2の両側部に向かうにしたがって徐々に広くなる。
このような構造の広帯域アンテナ600においても、共振点は広帯域アンテナ100と同様にして定まる。
図23は広帯域アンテナ600のVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図23(a)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図23(b)に示す特性が得られた。
図23から分かるように広帯域アンテナ600によっても、広帯域アンテナ100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
図24は広帯域アンテナ600の垂直偏波に関する放射パターンを示す図であり、図24(a)は立体パターンとして示し、図24(b)は水平面における断面パターンとして示す。図25は広帯域アンテナ600の水平偏波に関する放射パターンを示す図であり、図25(a)は立体パターンとして示し、図25(b)は水平面における断面パターンとして示す。
これらの図24および図25から分かるように、広帯域アンテナ600は垂直偏波および水平偏波の双方を放射することができる。これは、導電エレメント1が垂直方向を向き、導電エレメント2が水平方向を向いているからである。
また広帯域アンテナ600は、図26に示すようにパーソナルコンピュータの筐体のエッジ部分や、図27に示すようにビデオレコーダの筐体のエッジ部分に実装することが可能となり、効率的な実装が可能となる。
(第7の実施形態)
図28は第7の実施形態に係る広帯域アンテナ700の構造を示す斜視図である。なお、図28において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図28に示すように広帯域アンテナ700は、導電エレメント14,15および誘電体基板16から構成される。
導電エレメント14,15は、導電エレメント1,2を頂部1f,2fを通る中心線で直角に折り曲げた形状をなす。このように導電エレメント14,15は、展開すれば導電エレメント1,2と同等な形状になるのであり、導電エレメント1,2における辺1a,1b,1c,1d,2a,2b,2c,2dおよび頂部1f,2fをそのまま備えている。
導電エレメント14と導電エレメント15とは、頂部1fと頂部2fとを互いに対向させた状態で誘電体基板16にそれぞれ取り付けてある。頂部1fと頂部2fとの間には、小さなギャップを設けてある。また、辺1aおよび辺2aと辺1dおよび辺2dをそれぞれ直線上に位置させてある。
導電エレメント14,15の上記のような配置により、導電エレメント14と導電エレメント15との間には、広帯域アンテナ100と同様にノッチ4a,4bが形成される。ただし、ノッチ4a,4bの向きは互いに直交する。
図29は広帯域アンテナ700のVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図29(a)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図29(b)に示す特性が得られた。
図29から分かるように広帯域アンテナ700によっても、広帯域アンテナ100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
図30は広帯域アンテナ700の3GHzについての垂直偏波の放射パターンを示す図であり、図30(a)は立体パターンとして示し、図30(b)は垂直面における断面パターンとして示し、図30(c)は水平面における断面パターンとして示す。図31は広帯域アンテナ700の8GHzについての垂直偏波の放射パターンを示す図であり、図31(a)は立体パターンとして示し、図31(b)は垂直面における断面パターンとして示し、図31(c)は水平面における断面パターンとして示す。
これらの図30および図31から分かるように広帯域アンテナ700は、帯域内の低い周波数に関しては放射パターンが対称的となるが、高い周波数に関しては広帯域アンテナ100よりも強い指向性を持つ。このため広帯域アンテナ700は、指向性が必要とされる用途に好適である。
また広帯域アンテナ700は、広帯域アンテナ600と同様に筐体のエッジ部分などに実装することが可能となり、効率的な実装が可能となる。
(第8の実施形態)
図32は第8の実施形態に係る広帯域アンテナ800の構造を示す斜視図である。なお、図32おいて図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図32に示すように広帯域アンテナ800は、導電エレメント17,18および誘電体基板19から構成される。
導電エレメント17,18は、導電エレメント1,2を頂部1f,2fを通る中心線で直角に折り曲げるとともに、さらに両端部を内側に直角に折り曲げた形状をなす。すなわち導電エレメント17,18は、角柱状の形状をなしている。ただし導電エレメント17,18の端部どうしの間にはギャップ17a,18aを設けている。このように導電エレメント17,18は、展開すれば導電エレメント1,2と同等な形状となるのであり、導電エレメント1,2における辺1a,1b,1c,1d,2a,2b,2c,2dおよび頂部1f,2fをそのまま備えている。
導電エレメント17と導電エレメント18とは、頂部1fと頂部2fとを互いに対向させた状態で誘電体基板19にそれぞれ取り付けてある。頂部1fと頂部2fとの間には、小さなギャップを設けてある。また、辺1aおよび辺2aと辺1dおよび辺2dをそれぞれ直線上に位置させてある。
導電エレメント17,18の上記のような配置により、導電エレメント17と導電エレメント18との間には、広帯域アンテナ100と同様にノッチ20a,20bが形成される。これらのノッチ20a、20bの形状は、互いにほぼ合同である。ノッチ20a,20bの幅は、頂部1f,2fの間で最も狭く、導電エレメント17,18の両側部に向かうにしたがって徐々に広くなる。
図33は広帯域アンテナ800のVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図33(a)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図33(b)に示す特性が得られた。
図33から分かるように広帯域アンテナ800によっても、広帯域アンテナ100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
図34は広帯域アンテナ800の3GHzについての垂直偏波の放射パターンを示す図であり、図34(a)は立体パターンとして示し、図34(b)は垂直面における断面パターンとして示す。図35は広帯域アンテナ800の8GHzについての垂直偏波の放射パターンを示す図であり、図35(a)は立体パターンとして示し、図35(b)は垂直面における断面パターンとして示す。
これらの図34および図35から分かるように広帯域アンテナ800は、帯域内の低い周波数に関しては放射パターンが対称的となるが、高い周波数に関しては広帯域アンテナ100よりも高い指向性を持つ。このため広帯域アンテナ800は、指向性が必要とされる用途に好適である。
(第9の実施形態)
図36は第9の実施形態に係る広帯域アンテナ900の構造を示す斜視図である。なお、図36おいて図1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図36に示すように広帯域アンテナ900は、導電エレメント20,21および誘電体基板22から構成される。
導電エレメント20,21は、ほぼ正方形状をなす1枚の導電材料により構成された薄板にノッチ23a,23bを形成することにより切り離して形成される形状を持つ。ノッチ23a,23bはそれぞれ、上記の薄板からそれよりも小さなほぼ正方形状の薄板を切り離すための線分24a,24bを中心として線対称な形状をなす。ノッチ23a,23bの幅はそれぞれ、導電エレメント1,2の両側部に向かうにしたがって徐々に広くなる。そしてノッチ23a,23bの形状は、互いにほぼ合同である。
導電エレメント20,21は、ノッチ23a,23bが上記のままの形状となるように相対的な位置関係を保ったままの状態で誘電体基板3上に取り付けてある。
導電エレメント20は4つの辺を持つ。導電エレメント20が持つこれら4つの辺を図36に示すように、辺20a,20b,20c,20dとする。辺20b,20cは、ノッチ23a,23bに面した辺であり、互いに接している。辺20b,20cが互いに接する部分には頂部20eが形成されている。辺20aは、辺20bに接する。辺20dは、辺20aおよび辺20cにそれぞれ接する。
導電エレメント21は6つの辺を持つ。導電エレメント21が持つこれら6つの辺を図36に示すように、辺21a,21b,21c,21d,21e,21fとする。辺21b,21cは、ノッチ23a,23bに面した辺であり、互いに接している。辺21b,21cが互いに接する部分には谷部21gが形成されている。辺21aは、辺21bに接する。辺21dは、辺21cに接する。
導電エレメント20と導電エレメント21とは、頂部20eと谷部21gとが互いに対向している。頂部20eと谷部21gとの間には、小さなギャップがある。また、辺20aおよび辺21aと、辺20dおよび辺21dがそれぞれ同一直線上に位置している。
以上のように構成された広帯域アンテナ900では、辺21b,21cが互いに接する部分に頂部ではなく谷部21gが形成されているという形状の違いはあるが、辺20a,20b,20c,20d,21a,21b,21c,21dは、広帯域アンテナ100における辺1a,1b,1c,1d,2a,2b,2c,2dにそれぞれ相当すると見なすことができる。そして辺20a,20b,20c,20d,21a,21b,21c,21dの長さを、広帯域アンテナ100における辺1a,1b,1c,1d,2a,2b,2c,2dと同様に定めるようにする。
図37は広帯域アンテナ900のVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図37(a)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図37(b)に示す特性が得られた。
図37から分かるように広帯域アンテナ900によっても、広帯域アンテナ100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
また広帯域アンテナ900は、ノッチ23a,23bが互いに直交しているから、これらノッチ23a,23bの一方を垂直方向へ向け、他方を水平方向へ向けることができる。そしてこのような姿勢で広帯域アンテナ900を使用すれば、垂直偏波および水平偏波の偏波を送受可能となる。
図38は広帯域アンテナ900の放射パターンを示す図であり、図38(a)は垂直偏波に関する放射パターンを垂直面における断面パターンとして示し、図38(b)は水平偏波に関する放射パターンを垂直面における断面パターンとして示す。
(第10の実施形態)
図39は第10の実施形態に係る広帯域アンテナ1100の構造を示す斜視図である。
図39に示すように広帯域アンテナ1100は、導電エレメント31,32および誘電体基板33から構成される。
導電エレメント31,32は、導電材料により構成された薄板である。導電エレメント31,32はそれぞれ、一辺のみが傾斜した台形をなしている。導電エレメント31,32の形状は、互いにほぼ対称である。
導電エレメント31が持つ4つの辺を図39に示すように、辺31a,31b,31c,31dとする。辺31bは、上記の傾斜した辺である。辺31bの両端に辺31a,31cがそれぞれ接している。辺31a,31cは、互いにほぼ平行である。辺31aと辺31bとが接する部分には、頂部31eが形成されている。辺31dは、辺31aおよび辺31cにそれぞれ接する。
導電エレメント32が持つ4つの辺を図39に示すように、辺32a,32b,32c,32dとする。辺32bは、上記の傾斜した辺である。辺32bの両端に辺32a,32cがそれぞれ接している。辺32a,32cは、互いにほぼ平行である。辺32aと辺32bとが接する部分には、頂部32eが形成されている。辺32dは、辺32aおよび辺32cにそれぞれ接する。
導電エレメント31と導電エレメント32とは、頂部31eと頂部32eとを互いに対向させた状態で誘電体基板33の同一面に取り付けてある。頂部31eと頂部32eとの間には、小さなギャップを設けてある。また、辺31aおよび辺32aと、辺31cおよび辺32cをそれぞれ同一直線上に位置させてある。
導電エレメント31,32の上記のような配置により、導電エレメント31と導電エレメント32との間には、ノッチ34が形成されている。ノッチ34の幅は、頂部31e,32eの間で最も狭く、頂部31e,32eから離れるにしたがって徐々に広くなる。すなわちノッチ34は、頂部31e,32eの中間点を基準点として、この基準点から離れるにしたがって幅が広くなる形状を持つ。そしてノッチ34が最も広くなっている開口端は、辺31cおよび辺32cの一端と一致する。
導電エレメント31,32の大きさは、所要周波数帯域を考慮して定める。すなわち、所要周波数帯域の中に2つの周波数f1,f2(f1<f2)を定め、それぞれの波長をλ1,λ2とおく。そして図40(a)に実線で示すように辺31cの端部P11から辺31c,31b,32b,32cに沿って辺32cの端部P12に至るまでの長さL11を、ほぼλ1×1/2とする。また図40(b)に実線で示すように辺31bの端部P13(ノッチ34の開口端に位置する)から辺31b,32bに沿って辺32bの端部P14(ノッチ34の開口端に位置する)に至るまでの長さL12を、ほぼλ2×1/2とする。なお、長さL11はλ1×1/2、すなわちλ1×0.5とすることが理想的であるが、λ1×0.4〜λ1×0.6程度であれば良い。長さL12はλ2×1/2、すなわちλ2×0.5とすることが理想的であるが、λ2×0.4〜λ2×0.6程度であれば良い。
なお、頂部31eと頂部32eとの間のギャップは、導電エレメント31,32の各辺の長さに対して非常に小さい。このため、長さL11は、辺31b,31c,32b,32cのそれぞれの長さの和と実質的に同じである。また、長さL12は、辺31b,32bのそれぞれの長さの和と実質的に同じである。
導電エレメント31,32は、例えば板金、フレキシブル基板、インサートモールド、あるいはMID(樹脂にメッキ)などで製作することができる。
以上のように構成された広帯域アンテナ1100は、頂部31eの付近と頂部32eの付近との間、すなわち基準点付近を給電点とする。
図41は広帯域アンテナ1100への給電形態を示す図である。図41(a)に示すようには、同軸ケーブル27の内導体27aを、頂部31eの付近で導電エレメント31にハンダ付けしている。同軸ケーブル27の外導体27bを、頂部23eの付近で導電エレメント32にハンダ付けしている。そしてこのような構成により、図41(b)に示すように、給電点が基準点付近に位置することになる。
図42は上記の周波数f1,f2をそれぞれ3.6GHz、8.1GHzと定めた場合、頂部31eと頂部32eとの間に給電した場合のVSWR(電圧定在波比:voltage standing wave ratio)および反射係数の特性を示す図である。
この図42に示すようにf1,f2の2つの周波数が共振点となり、VSWRおよび反射係数が極端に小さくなる。周波数f1,f2の中間的な周波数に関しては、周波数f1,f2よりはVSWRが大きくなるが、十分に小さく抑えられる。周波数f1より周波数が低くなって行くか、あるいは周波数f2より周波数が高くなって行くと、VSWRは大幅に増加する。例えば、必要なVSWRの上限を3程度とするならば、図42の例ではおよそ3.0GHz〜9.8GHzが送受信可能帯域となる。
このように広帯域アンテナ1100は、2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。そして、周波数f1,f2を適切に設定することにより、送受信可能帯域を所要周波数帯域に合わせることができる。ただし、周波数f1,f2の差を大きくしすぎると、周波数f1,f2の中間的な周波数におけるVSWRが大きくなりすぎてしまう恐れがあるので、そのようにならない範囲で周波数f1,f2を適正に選定するべきである。
図43は広帯域アンテナ1100についてのスミスチャートである。図44は広帯域アンテナ1100の放射パターンを示す図である。図44(b)〜(d)は、図44(a)に示す座標系のXY面における放射パターンを示し、図44(e)〜(g)は、図44(a)に示す座標系のXZ面における放射パターンを示している。さらには、図44(b)および図44(e)が3GHzについての放射パターンを示し、図44(c)および図44(f)が5GHzについての放射パターンを示し、図44(d)および図44(g)が8GHzについての放射パターンを示している。
これらの図43および図44から分かるように広帯域アンテナ1100は、送受信可能帯域の全域でバランスの良い放射パターンを得ることができる。なお、高域側における放射パターンのバランスが乱れているが、実用上問題のない程度である。
また導電エレメント31は、辺31aと辺31cとがほぼ平行である。このため、辺31a,31cに直交する方向についての導電エレメント31の幅を、上記の条件を満たすノッチ34を形成する上での最小限の幅に抑えることができる。また、導電エレメント32は、辺32aと辺32cとがほぼ平行である。このため、辺32a,32cに直交する方向についての導電エレメント32の幅を、上記の条件を満たすノッチ34を形成する上での最小限の幅に抑えることができる。これにより、広帯域アンテナ1100を小型化することができる。
例えば、上記の方向の幅は、第1の実施形態における広帯域アンテナ100に比べると半分で済む。そして広帯域アンテナ1100は、広帯域アンテナ100に比べて、通信端末への実装において、次のようなメリットがある。
例えば広帯域アンテナ100,1100は、液晶表示器とともに通信端末の筐体に収容されることがある。このときには図45に示すように、筐体28には液晶表示器を支持する金属フレーム28aが取り付けられる。広帯域アンテナ100,1100は、筐体28の内部に、金属フレーム28aを避けるように配置される。
この場合に図45から明らかなように、広帯域アンテナ1100の給電点から金属フレーム28aまでの距離D1を、広帯域アンテナ100の給電点から金属フレーム28aまでの距離D2よりも大きくすることが可能である。このため広帯域アンテナ1100は、広帯域アンテナ100に比べて、金属フレーム28aによる電磁界的な結合を少なく押さえることができ、放射特性の乱れが少ない。
一方、筐体28には、回路基板も収容される。この回路基板に取り付けられる部品は、広帯域アンテナから離して配置することが好ましい場合がある。
この場合に図46から明らかなように、回路基板29に取り付けられた部品30に対し、高域アンテナ1100のほうが広帯域アンテナ100よりも離れる。また広帯域アンテナ1100によれば、広帯域アンテナ1100から離間して部品を取り付けられる空間が大きくなるから、部品30に代えて破線で示すようなより大型の部品を取り付けることが可能になったり、あるいは広帯域アンテナ1100と部品30との間に別の部品を取り付けたりすることが可能になる。つまり、広帯域アンテナ1100を使用することにより、部品の配置の自由度が向上する。
また広帯域アンテナ1100は、導電エレメント31,32の各辺がいずれも直線状となっているので、特許文献1の構造に比べて製造が容易となる。
また広帯域アンテナ1100は、給電点が端部に位置する。このため、給電点への給電するための信号線等の配置が容易となる。また、広帯域アンテナ1100を通信装置に装着する場合、広帯域アンテナ1100の大部分を表示器などの他のデバイスと重ねて配置しながら、給電点が他のデバイスに重ならないようにすることが可能となる。
(第11の実施形態)
図47は第11の実施形態に係る広帯域アンテナ1200の構造を示す図である。なお、図47において図39と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図47に示すように広帯域アンテナ1200は、導電エレメント35および導電エレメント36を含む。これら導電エレメント35,36は誘電体基板に取り付けられるが、この誘電体基板は図示を省略している。
導電エレメント35,36は、導電材料により構成された薄板である。導電エレメント35は、第10の実施形態における導電エレメント31の形状を基本とする。そして導電エレメント35は、導電エレメント31における辺31aを辺31a−1および辺31a−2に二分するように切欠部37を形成している。導電エレメント36は、第10の実施形態における導電エレメント32の形状を基本とする。そして導電エレメント36は、導電エレメント31における辺32aを辺32a−1および辺32a−2に二分するように切欠部38を形成している。切欠部37,38を形成する位置は、頂部31e,32eからλ3×1/4の範囲内である。ここでλ3は、所要周波数帯域の上限周波数における波長を示す。なお、切欠部37,38の形状は、任意であって良い。
図48は切欠部37,38の作用を説明する図である。
図48(a)は第10の実施形態の広帯域アンテナ1100における上限周波数の電流分布を示している。広帯域アンテナ1100における電波放射には、導電エレメント31,32に辺縁部における電流が大きく寄与する。導電エレメント31の辺31cにおいては、辺31cの全域に渡りほぼ一方向の電流I1が流れる。しかし辺31aにおいては、頂部31eから離れた側では電流I1と同相の電流I2が流れるのに対し、頂部31eに近い側では電流I1,I2とは逆相の電流I3が流れる。この逆相の電流I3の影響によって、広帯域アンテナ1100では辺31aの側への放射が減少してしまう。この現象は、導電エレメント32においても対称的に生じ、辺32aの側への放射が減少してしまう。
広帯域アンテナ1200の導電エレメント35では図48(b)に示すように、切欠部37においては電流I3の方向が変化し、電流I3の垂直成分(図48における垂直方向の成分)が減少する。このため、電流I2に対する逆相の電流成分が減少し、電流I2による放射が効率的に行われる。すなわち、辺31a−1,31a−2の側への放射が、広帯域アンテナ1100に比べて増加する。同様に導電エレメント36でも、辺32a−1,32a−2の側への放射が、広帯域アンテナ1100に比べて増加する。
図49は広帯域アンテナ1200による放射パターンの改善の度合いを表す図である。
図49(a)〜(c)に示すモデルを対象とするシミュレーションにより図49(d)〜(f)に示す特性がそれぞれ得られた。なお、図49(a)は広帯域アンテナ1100を、図49(b)は広帯域アンテナ1200を、図49(c)は広帯域アンテナ1200における切欠部37,38の位置を変更した広帯域アンテナをそれぞれ模擬したモデルを示している。図49(c)のモデルが模擬する広帯域アンテナでは、切欠部を頂部31e,32eからλ3×1/4の範囲の外に形成している。
図49(d)〜(f)を比べて明らかなように、広帯域アンテナ1200の放射パターンが最もバランスが良い。特に円C1,C2,C3で囲った部分において広帯域アンテナ1200の放射特性が改善されていることが分かる。
図49(c)のモデルで放射パターンが改善されないのは、電流I3が頂部31e,32eからλ3×1/4の範囲内に主として生じるために、この範囲の外に切欠部を形成しても前述した作用が達成されないためである。
図50は広帯域アンテナ1200におけるVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図51は広帯域アンテナ1200についてのスミスチャートである。図52は広帯域アンテナ1200の放射パターンを示す図である。図52(b)〜(d)は、図52(a)に示す座標系のXY面における放射パターンを示し、図52(e)〜(g)は、図52(a)に示す座標系のXZ面における放射パターンを示している。さらには、図52(b)および図52(e)が3GHzについての放射パターンを示し、図52(c)および図52(f)が5GHzについての放射パターンを示し、図52(d)および図52(g)が8GHzについての放射パターンを示している。
これらの図50〜図52から分かるように広帯域アンテナ1200は、切欠部37,38を設けることで、広い送受信可能帯域の全域において、さらに良好な放射パターンを得ることができる。
(第12の実施形態)
図53は第12の実施形態に係る広帯域アンテナ1300の構造を示す図である。なお、図53において図39と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図53に示すように広帯域アンテナ1300は、導電エレメント39および導電エレメント40を含む。これら導電エレメント39,40は誘電体基板に取り付けられるが、この誘電体基板は図示を省略している。
導電エレメント39,40は、導電材料により構成された薄板である。導電エレメント39,40はそれぞれ、一辺のみが傾斜した台形をなしている。導電エレメント39,40の形状は、互いに非対称である。
導電エレメント39が持つ4つの辺を図53に示すように、辺39a,39b,39c,39dとする。辺39bは、上記の傾斜した辺である。辺39bの両端に辺39a,39cがそれぞれ接している。辺39a,39cは、互いにほぼ平行である。辺39aと辺39bとが接する部分には、頂部39eが形成されている。辺39dは、辺39aおよび辺39cにそれぞれ接する。
導電エレメント40が持つ4つの辺を図53に示すように、辺40a,40b,40c,40dとする。辺40bは、上記の傾斜した辺である。辺40bの両端に辺40a,40cがそれぞれ接している。辺40a,40cは、互いにほぼ平行である。辺40aと辺40bとが接する部分には、頂部40eが形成されている。辺40dは、辺40aおよび辺40cにそれぞれ接する。
導電エレメント39と導電エレメント40とは、頂部39eと頂部40eとを互いに対向させた状態で誘電体基板上に取り付けてある。頂部39eと頂部40eとの間には、小さなギャップを設けてある。また、辺39aおよび辺40aと、辺39cおよび辺40cをそれぞれ同一直線上に位置させてある。
導電エレメント39,40の上記のような配置により、導電エレメント39と導電エレメント40との間には、ノッチ34が形成されている。
導電エレメント39,40の大きさは、所要周波数帯域を考慮して定める。すなわち、辺39cの端部から辺39c,39b,40b,40cに沿って辺40cの端部に至るまでの長さは、広帯域アンテナ1100における長さL11と同様に定める。また辺39bの端部から辺39b,40bに沿って辺40bの端部に至るまでの長さを、広帯域アンテナ1100における長さL12と同様に定める。
以上のように構成された広帯域アンテナ1300は、頂部39eの付近と頂部40eの付近との間を給電点とする。
図54は広帯域アンテナ1300におけるVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図55は広帯域アンテナ1300についてのスミスチャートである。
これらの図54および図55から分かるように、広帯域アンテナ1300においても、広帯域アンテナ1100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
さらに広帯域アンテナ1300によれば、通信装置などにおける収容空間に応じた形状とすることが容易になる。
(第13の実施形態)
図56は第13の実施形態に係る広帯域アンテナ1400の構造を示す斜視図である。なお、図56において図39と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図56に示すように広帯域アンテナ1400は、導電エレメント31,32および誘電体基板41から構成される。
誘電体基板41は、誘電体基板33をその中央部で直角に折り曲げた形状をなしている。以下においては、誘電体基板41における異なる向きの2つの部分をそれぞれ、垂直部41aおよび水平部41bと称する。
導電エレメント31と導電エレメント32とは、頂部31eと頂部32eとを互いに対向させた状態で誘電体基板41の垂直部41aおよび水平部41bにそれぞれ取り付けてある。頂部31eと頂部32eとの間には、小さなギャップを設けてある。また、辺31aおよび辺32aを互いに直交する2つの直線状に位置させ、辺31cおよび辺32cを互いに直交する別の2つの直線上に位置させてある。
導電エレメント31,32の上記のような配置により、導電エレメント31と導電エレメント32との間には、辺31bと辺32bとの間にノッチ42が形成されている。このノッチ42の幅は、頂部31e,32eの間で最も狭く、頂部31e,32eから離れるにしたがって徐々に広くなる。
このような構造の広帯域アンテナ1400においても、共振点は広帯域アンテナ1100と同様にして定まる。
図57は広帯域アンテナ1400におけるVSWRおよび反射係数の特性を示す図である。図58は広帯域アンテナ1400についてのスミスチャートである。
これらの図57および図58から分かるように広帯域アンテナ1400においても、広帯域アンテナ1100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
図59は広帯域アンテナ1400の放射パターンを示す図である。図59(b)〜(d)は、図59(a)に示す座標系のXY面における水平偏波の放射パターンを示し、図59(e)〜(g)は、図59(a)に示す座標系のXY面における垂直偏波の放射パターンを示している。さらには、図59(b)および図59(e)が3GHzについての放射パターンを示し、図59(c)および図59(f)が5GHzについての放射パターンを示し、図59(d)および図59(g)が7GHzについての放射パターンを示している。
この図59から分かるように広帯域アンテナ1400は、水平および垂直の両偏波ともに、良好な放射パターンを得ることができる。
(第14の実施形態)
図60は第14の実施形態に係る広帯域アンテナ1500の構造を示す斜視図である。なお、図60において図39と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図60に示すように広帯域アンテナ1500は、導電エレメント31,32および誘電体基板43から構成される。
誘電体基板43は、誘電体により構成された薄板であり、L字形をなしている。
導電エレメント31と導電エレメント32とは、頂部31eと頂部32eとを互いに対向させた状態で誘電体基板43の同一面に取り付けられる。このとき頂部31eおよび頂部32eは、誘電体基板43のL字形がなす外側の角部の近傍に位置する。辺31a,32aは、誘電体基板43のL字形がなす外側の2辺にそれぞれ沿う。辺31c,32cは、誘電体基板43のL字形がなす内側の2辺にそれぞれ沿う。そして頂部31e,32eの角度は、45度未満である。
導電エレメント31,32の上記のような配置により、導電エレメント31と導電エレメント32との間には、ノッチ44が形成されている。ノッチ44の幅は、頂部31e,32eの間で最も狭く、頂部31e,32eから離れるにしたがって徐々に広くなる。すなわちノッチ44は、頂部31e,32eの中間点を基準点として、この基準点から離れるにしたがって幅が広くなる形状を持つ。導電エレメント31,32の大きさは、第10の実施形態と同様にして定める。また辺31b,32bの傾きは、第10の実施形態よりも大きくなる。
このような構造の広帯域アンテナ1500においても、共振点は広帯域アンテナ1100と同様にして定まる。
図61は広帯域アンテナ1500におけるVSWRの特性を示す図である。
この図61から分かるように広帯域アンテナ1500においても、広帯域アンテナ1100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
図62は広帯域アンテナ1500の放射パターンを示す図であり、図60に示す座標系のXY面における3GHzについての放射パターンを示している。
この図62から分かるように広帯域アンテナ1500は、水平および垂直の両偏波ともに、良好な放射パターンを得ることができる。
さらに広帯域アンテナ1500は、このように両偏波の放射が可能でありながら、平面構造であるために薄い空間に収容することが可能である。このため、携帯電話装置などのような薄型の筐体を持つ通信装置に装着するのに適する。
なお、この第14の実施形態は、図63に示すような広帯域アンテナ1550として変形実施可能である。
広帯域アンテナ1550における導電エレメント31,32は、頂部31e,32eの角度を、45度以上に変更している。そして、誘電体基板43のL字形がなす内側の角部の近傍に位置する頂部31f,32fを互いに対向させる。頂部31fと頂部32fとの間には、小さなギャップを設けてある。
導電エレメント31,32の上記のような配置により、導電エレメント31と導電エレメント32との間には、ノッチ44′が形成されている。ノッチ44′の幅は、頂部31f,32fの間で最も狭く、頂部31f,32fから離れるにしたがって徐々に広くなる。すなわちノッチ44′は、頂部31f,32fの中間点を基準点として、この基準点から離れるにしたがって幅が広くなる形状を持つ。
(第15の実施形態)
図64は第15の実施形態に係る広帯域アンテナ1600の構造を示す斜視図である。
図64に示すように広帯域アンテナ1600は、導電エレメント45,46および誘電体基板47から構成される。
導電エレメント45および導電エレメント46は、導電材料により構成された五角形状をなす薄板を、ほぼ直角に折り曲げた形状をなす。
導電エレメント45が持つ辺を図64に示すように、辺45a,45b,45c,45d,45e,45fとする。辺45bと辺45cとは、互いに接する。辺45aは、辺45bの辺45cが接しない側の端部にて辺45bに接する。辺45dは、辺45cの辺45bが接しない側の端部にて辺45cに接する。辺45eは、辺45dの辺45cと接しない側の端部にて辺45dにほぼ直角に接する。辺45fは、辺45eの辺45dと接しない側の端部にて辺45eとほぼ直角に接する。辺45fは、辺45aの辺45bと接しない側の端部にて辺45aとほぼ直角に接する。辺45bおよび辺45cの接点と、辺45eと辺45fとの接点とを、導電エレメント45の折り曲げ線が通る。辺45a,45b,45fは、同一面上に位置する。辺45c,45d,45eは、同一面上に位置する。辺45a,45b,45fが位置する面と、辺45c,45d,45eが位置する面とは、互いにほぼ直交している。
導電エレメント46が持つ辺を図64に示すように、辺46a,46b,46c,46d,46e,46fとする。辺46bと辺46cとは、互いに接する。辺46aは、辺46bの辺46cが接しない側の端部にて辺46bに接する。辺46dは、辺46cの辺46bが接しない側の端部にて辺46cに接する。辺46eは、辺46dの辺46cと接しない側の端部にて辺46dにほぼ直角に接する。辺46fは、辺46eの辺46dと接しない側の端部にて辺46eとほぼ直角に接する。辺46fは、辺46aの辺46bと接しない側の端部にて辺46aとほぼ直角に接する。辺46bおよび辺46cの接点と、辺46eと辺46fとの接点とを、導電エレメント46の折り曲げ線が通る。辺46a,46b,46fは、同一面上に位置する。辺46c,46d,46eは、同一面上に位置する。辺46a,46b,46fが位置する面と、辺46c,46d,46eが位置する面とは、互いにほぼ直交している。
導電エレメント45と導電エレメント46とは、頂部45gと頂部46gとを小さなギャップを挟んで対向させるとともに、辺45aと辺46aとが互いにほぼ直交する2つの直線上にそれぞれ位置し、かつ辺45dと辺46dとが互いにほぼ直交する2つの直線上にそれぞれ位置するように配置される。頂部45gは、辺45aおよび辺45bの接点に形成される。頂部46gは、辺46aおよび辺46bの接点に形成される。
かくして、座標系を図64に示すように定めるならば、辺45a,45b,45f,46a,46b,46fは、いずれもYZ面に位置する。辺45c,45d,45eは、いずれもXY面に位置する。辺46c,46d,46eは、いずれもZX面に位置する。
導電エレメント45,46の上記のような配置により、辺45bと辺46bとの間および辺45cと辺46cとの間には、ノッチ48が形成されている。辺45b,45c,46b,46cは、ノッチ48の幅が、頂部45g,46gの間で最も狭く、頂部45g,46gから離れるにしたがって徐々に広くなるように傾斜している。かくしてノッチ48は、頂部45g,46gの中間点を基準点として、この基準点から離れるにしたがって幅が広くなる形状を持つ。
導電エレメント45,46は、上記のような状態で誘電体基板47に取り付けられる。
導電エレメント45,46の大きさは、第10の実施形態と同様に波長λ1,λ2を考慮して定める。すなわち、辺45dと辺45eとの接点から、辺45d,45c,45b,46b,46c,46dに沿って、辺46dと辺46eとの接点に至るまでの長さL3を、ほぼλ1×1/2とする。また、辺45cと辺45dとの接点から、辺45c,45b,46b,46cに沿って、辺46cと辺46dとの接点に至るまでの長さL4を、ほぼλ2×1/2とする。なお、長さL3はλ1×1/2、すなわちλ1×0.5とすることが理想的であるが、λ1×0.4〜λ1×0.6程度であれば良い。長さL4はλ2×1/2、すなわちλ2×0.5とすることが理想的であるが、λ2×0.4〜λ2×0.6程度であれば良い。
以上のように構成された広帯域アンテナ1600は、頂部45gの付近と頂部46gの付近との間を給電点とする。
このような構造の広帯域アンテナ1600においても、共振点は広帯域アンテナ1100と同様にして定まる。
図65は広帯域アンテナ1600におけるVSWRの特性を示す図である。
この図65から分かるように広帯域アンテナ1600においても、広帯域アンテナ1100と同様に2つの共振周波数の組合せにより広い送受信可能帯域を得ることができる。
図66は広帯域アンテナ1600の放射パターンを示す図である。図66(a)〜(c)は、図64に示す座標系のXY面における放射パターンを示し、図66(d)〜(f)は、図64に示す座標系のZX面における放射パターンを示している。さらには、図66(a)および図66(d)が3GHzについての放射パターンを示し、図66(b)および図66(e)が5GHzについての放射パターンを示し、図66(c)および図66(f)が7GHzについての放射パターンを示している。
この図66から分かるように広帯域アンテナ1600は、水平および垂直の両偏波ともに、良好な放射パターンを得ることができる。
(第16の実施形態)
図67は第16の実施形態に係る通信装置の構造を示す図である。
この通信装置は、ほぼ矩形状をなす筐体49に各種の電気部品などの構成要素を収容して構成される。無線信号を送受信するためのアンテナとしては、前述した広帯域アンテナ1400,1500,1600のいずれかを搭載する。広帯域アンテナ1400,1500,1600は、前述した通りに、2つの導電エレメントが角部をなす形状を持つ。そこでこの2つの導電エレメントがなす角部を、筐体49の角部に沿わせるようにして、広帯域アンテナ1400,1500,1600を筐体49の内部に配置する。
かくして、広帯域アンテナ1400,1500,1600を筐体49に効率的に収容することができ、他の構成要素の収容の自由度を向上したり、筐体49の小型化を図ったりすることが可能となる。
(第17の実施形態)
図68は第17の実施形態に係る通信装置の構造を示す図である。
この通信装置は、ほぼ矩形状をなす上部筐体50と下部筐体51とに、各種の電気部品などの構成要素を収容して構成される。無線信号を送受信するためのアンテナとしては、前述した広帯域アンテナ1400,1500,1600のいずれかを搭載する。
この種の通信装置では、上部筐体50に表示装置52が収容されることが多い。そして上部筐体50の内部空間のほとんどが、表示装置52の収容空間として使用されることになる。ただし、上部筐体50の角部には、若干の空間が余ることが多い。一方、広帯域アンテナ1400,1500,1600は、前述した通りに、2つの導電エレメントが角部をなす形状を持つ。そこでこの2つの導電エレメントがなす角部を、上部筐体50の角部に沿わせるようにして、広帯域アンテナ1400,1500,1600を筐体49の内部に配置する。
図68(a)は、上部筐体50の左上の角部に一つの広帯域アンテナ1400,1500,1600を収容した例を示す。図68(b)は、上部筐体50の4つの角部のそれぞれに広帯域アンテナ1400,1500,1600を収容した例を示す。
かくして、広帯域アンテナ1400,1500,1600を上部筐体50に効率的に収容することができる。
以上の各実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
前記各実施形態において、導電エレメントは、基板上に形成した導電パタンとして実現することも可能である。例えば図69に示すように、基板25上にマスキング26を貼り付けた状態で基板25に導電メッキを吹き付けたのち、マスキング26を基板25から剥がすことにより、導電パタンからなる広帯域アンテナ100を製作することができる。
前記各実施形態において、導電エレメントを支持する支持部材は、導電エレメントの周囲を囲う枠状部材としても良い。
前記各実施形態において、2つの導電エレメントは、アーム状などのような誘電体基板とは異なる形態の支持部材によって各実施形態の位置関係に保持しても良い。
前記第7の実施形態や第8の実施形態のように折り曲げた形状の導電エレメントを使用する場合、導電エレメントの折り曲げ角度は直角には限らず、任意の角度でよい。あるいは、曲面状に曲げるようにしても良い。例えば第8の実施形態は、導電エレメントが円筒形をなすように変形実施することが可能である。
前記第11の実施形態において、切欠部37,38のいずれか一方を省略しても良い。
前記第13の実施形態において、導電エレメント31が位置する面と導電エレメント32が位置する面とは、傾いた状態で交差していても良い。
前記第14の実施形態において、辺31aが位置する直線と辺32aが位置する直線とが、傾いた状態で交差していても良い。
前記第15の実施形態において、辺45aが位置する直線と辺46aが位置する直線とが、傾いた状態で交差していても良い。
前記第15の実施形態において、辺45bが位置する面と辺45cが位置する面とが、傾いた状態で交差していても良い。
前記第15の実施形態において、辺46bが位置する面と辺46cが位置する面とが、傾いた状態で交差していても良い。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る広帯域アンテナ100の構造を示す斜視図。 図1中の導電エレメント1,2の大きさを規定するための条件を説明する図。 図1に示す広帯域アンテナ100への給電形態を示す図。 図1に示す広帯域アンテナ100のVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図1に示す広帯域アンテナ100の放射パターンを示す図。 図1に示す広帯域アンテナ100を通信装置などに実装するときの第1の実装方法を示す図。 図1に示す広帯域アンテナ100を通信装置などに実装するときの第2の実装方法を示す図。 図7に示す第2の実装方法により広帯域アンテナ100を実装する手順を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る広帯域アンテナ200の構造を示す図。 図9に示す広帯域アンテナ200のVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図9に示す広帯域アンテナ200の放射パターンを示す図。 図9に示す広帯域アンテナ200についてのスミスチャート。 本発明の第3の実施形態に係る広帯域アンテナ300の構造を示す図。 図13に示す広帯域アンテナ300のVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図13に示す広帯域アンテナ300の水平面に関する放射パターンを示す図。 図13に示す広帯域アンテナ300についてのスミスチャート。 図13に示す広帯域アンテナ300の垂直面に関する放射パターンを示す図。 本発明の第4の実施形態に係る広帯域アンテナ400の構造を示す図。 図18に示す広帯域アンテナ400のVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 本発明の第5の実施形態に係る広帯域アンテナ500の構造を示す図。 図20に示す広帯域アンテナ500のVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 本発明の第6の実施形態に係る広帯域アンテナ600の構造を示す斜視図。 図22に示す広帯域アンテナ600のVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図22に示す広帯域アンテナ600の垂直偏波に関する放射パターンを示す図。 図22に示す広帯域アンテナ600の水平偏波に関する放射パターンを示す図。 図22に示す広帯域アンテナ600の実装例を示す図。 図22に示す広帯域アンテナ600の実装例を示す図。 本発明の第7の実施形態に係る広帯域アンテナ700の構造を示す斜視図。 図28に示す広帯域アンテナ700のVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図28に示す広帯域アンテナ700の3GHzについての垂直偏波の放射パターンを示す図。 図28に示す広帯域アンテナ700の8GHzについての垂直偏波の放射パターンを示す図。 本発明の第8の実施形態に係る広帯域アンテナ800の構造を示す斜視図。 図32に示す広帯域アンテナ800のVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図32に示す広帯域アンテナ800の3GHzについての垂直偏波の放射パターンを示す図。 図32に示す広帯域アンテナ800の8GHzについての垂直偏波の放射パターンを示す図。 本発明の第9の実施形態に係る広帯域アンテナ900の構造を示す斜視図。 図36に示す広帯域アンテナ900のVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図36に示す広帯域アンテナ900の放射パターンを示す図。 第10の実施形態に係る広帯域アンテナ1100の構造を示す斜視図。 導電エレメント31,32の大きさを規定するための条件を説明する図。 図39に示す広帯域アンテナ1100への給電形態を示す図。 図39に示す広帯域アンテナ1100におけるVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図39に示す広帯域アンテナ1100についてのスミスチャート。 図39に示す広帯域アンテナ1100の放射パターンを示す図。 図39に示す広帯域アンテナ1100のメリットを説明する図。 図39に示す広帯域アンテナ1100のメリットを説明する図。 第11の実施形態に係る広帯域アンテナ1200の構造を示す図。 図47中の切欠部37,38の作用を説明する図。 図47中の広帯域アンテナ1200による放射パターンの改善の度合いを表す図。 図47中の広帯域アンテナ1200におけるVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図47中の広帯域アンテナ1200についてのスミスチャート。 図47中の広帯域アンテナ1200の放射パターンを示す図。 第12の実施形態に係る広帯域アンテナ1300の構造を示す図。 図53中の広帯域アンテナ1300におけるVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図53中の広帯域アンテナ1300についてのスミスチャート。 第13の実施形態に係る広帯域アンテナ1400の構造を示す斜視図。 図56中の広帯域アンテナ1400におけるVSWRおよび反射係数の特性を示す図。 図56中の広帯域アンテナ1400についてのスミスチャート。 図56中の広帯域アンテナ1400の放射パターンを示す図。 第14の実施形態に係る広帯域アンテナ1500の構造を示す斜視図。 図61中の広帯域アンテナ1500におけるVSWRの特性を示す図。 図61中の広帯域アンテナ1500の放射パターンを示す図。 第14の実施形態の変形実施形態に係る広帯域アンテナ1550の構造を示す斜視図。 第15の実施形態に係る広帯域アンテナ1600の構造を示す斜視図。 図64中の広帯域アンテナ1600におけるVSWRの特性を示す図。 図64中の広帯域アンテナ1600の放射パターンを示す図。 第16の実施形態に係る通信装置の構造を示す図。 第17の実施形態に係る通信装置の構造を示す図。 導電エレメントを基板上に形成した導電パタンとして実現する具体例を示す図。
符号の説明
1,2,7,8,9,10,11,14,15,17,18,20,21,31,32,35,36,39,40,45,46…導電エレメント、3,12,16,19,22,33,41,43,47…誘電体基板、4a,4b,13a,13b,20a,20b,23a,23b,34,42,44,48…ノッチ、9a,10a,11a,37,38…切欠部、49…筐体、50…上部筐体、51…下部筐体、52…表示装置、100,200,300,400,500,600,700,800,900,1100,1200,1300,1400,1500,1550,1600…広帯域アンテナ。

Claims (5)

  1. 第1の導電エレメントと第2の導電エレメントとが、給電位置となる基準点から離れるにしたがって幅が広くなる第1のノッチを前記第1の導電エレメントと前記第2の導電エレメントとの間に形成するように配置された広帯域アンテナであって、
    前記第1の導電エレメントおよび前記第2の導電エレメントが、
    (1) 前記第1の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、かつ前記第2の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、
    (2) 前記第1の導電エレメントが有する、前記第1のノッチに面する辺ならびに前記第1のノッチの開口端を一端とする第1の辺と、前記第2の導電エレメントが有する、前記第1のノッチに面する辺ならびに前記第1のノッチの開口端を一端とする第2の辺の長さとの合計が所要周波数帯域内の第1の周波数に応じた第1の波長のほぼ1/2、
    (3) 前記第1の導電エレメントが有し前記第1のノッチに面する辺および前記第2の導電エレメントが有し前記第1のノッチに面する辺の長さの合計が、前記所要周波数帯域内で前記第1の周波数よりも高い第2の周波数に応じた第2の波長のほぼ1/2、
    なる2つの条件を満たす形状であることを特徴とする広帯域アンテナ。
  2. 前記第1の導電エレメントと前記第2の導電エレメントとが、前記第1のノッチとは異なる向きに延びるとともに前記基準点から離れるにしたがって幅が広くなる第2のノッチを形成し、
    さらに前記第1の導電エレメントおよび前記第2の導電エレメントが、
    (1) 前記第1の導電エレメントが前記第2のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、かつ前記第2の導電エレメントが前記第2のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、
    (2) 前記第1の導電エレメントが更に有する、前記第2のノッチに面する辺ならびに前記第2のノッチの開口端を一端とする第3の辺と、前記第2の導電エレメントが有する、前記第2のノッチに面する辺ならびに前記第2のノッチの開口端を一端とする第4の辺の長さの合計が前記第1の波長のほぼ1/2、
    (3) 前記第1の導電エレメントが有し前記第2のノッチに面する辺および前記第2の導電エレメントが有し前記第2のノッチに面する辺の長さの合計が、前記第2の波長のほぼ1/2、
    なる2つの条件を満たす形状であることを特徴とする請求項1に記載の広帯域アンテナ。
  3. 前記第1の導電エレメントは、前記第1の導電エレメントが有し前記第1のノッチに面する辺の端部のうちで前記基準点に最も近い第3の端部を一端とするとともに前記第1の辺にほぼ平行した第3の辺をさらに有し、
    前記第2の導電エレメントは、前記第2の導電エレメントが有し前記第2のノッチに面する辺の端部のうちで前記基準点に最も近い第4の端部を一端とするとともに前記第2の辺にほぼ平行した第4の辺をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の広帯域アンテナ。
  4. (1)前記第1の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、この1つの辺と前記第1の辺および前記第3の辺とを持つ多角形状の第1の平面部を前記第1の導電エレメントが有し、(2)前記第2の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、この1つの辺と前記第2の辺および前記第4の辺とを持つ多角形状の第2の平面部を前記第2の導電エレメントが有するとともに、(3)前記第1の平面部と前記第2の平面部とが同一面上に位置し、さらに前記第1の辺と前記第2の辺とが互いに交差する第1の直線および第2の直線の線上にそれぞれ位置するように前記第1の導電エレメントおよび前記第2の導電エレメントが配置された請求項3に記載の広帯域アンテナと、
    角部を有する形状の筐体とを具備する無線装置であって、
    前記広帯域アンテナを、前記第1の導電エレメントと前記第2の導電エレメントとがなす角部を、前記筐体の角部に沿わせて前記筐体の内部に配置したことを特徴とする通信装置。
  5. (1)前記第1の導電エレメントが前記第1のノッチにして直線状の1つのみの辺を有し、この1つの辺と前記第1の辺および前記第3の辺とを持つ多角形状の第1の平面部を前記第1の導電エレメントが有し、(2)前記第2の導電エレメントが前記第1のノッチに面して直線状の1つのみの辺を有し、この1つの辺と前記第2の辺および前記第4の辺とを持つ多角形状の第2の平面部を前記第2の導電エレメントが有するとともに、(3)前記第1の平面部と前記第2の平面部とが互いに交差する2つの面上にそれぞれ位置するように前記第1の導電エレメントおよび前記第2の導電エレメントが配置された請求項3に記載の広帯域アンテナと、
    角部を有する形状の筐体とを具備する無線装置であって、
    前記広帯域アンテナを、前記第1の導電エレメントと前記第2の導電エレメントとがなす角部を、前記筐体の角部に沿わせて前記筐体の内部に配置したことを特徴とする通信装置。
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